説明

改良された再循環フイルタ

本発明は、性能を改良した再循環フイルタを提供することによって、汚れに影響を受けやすい、電子的又は光学的な装置(例えば、コンピュータディスクドライブ)のような閉じ込められた環境からの粒子及びガス状の汚染物質等の汚染物を濾過するための、改良された静電フイルタ及びフイルタ媒体に関する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
高い精度の機械を収容する多くの筐体は、正確に作動をする装置のために、たいへんきれいな環境を維持しなければならない。例として、機械的、光学的、又は電気的な作動を妨げる粒子及びガス状の汚染物質に敏感である光学表面又は電気的な接続を有する筐体が挙げられる。他の例としては、粒子、有機ガス、及び腐食性ガスに敏感であるコンピュータハードディスクのようなデータ記録デバイスがある。また、他の例としては、薄いフイルム及び半導体ウェーハを現像、搬送、又は貯蔵するための筐体が挙げられる。流動物とガスからの汚染物はもちろんのこと、粒子、堆積した水蒸気、及び錆に敏感である、車や工業製品に使われるような電子的なコントロールボックスがある。そのような筐体の汚れは、筐体の内側及び外側の両方から発生する。たとえば、コンピュータハードドライブにおいて、内部から生じる粒子及びガスはもちろんのこと、外部からの汚染物によっても、ダメージを受ける結果となる。本明細書中では、便宜上、‘‘ハードドライブ’’、‘‘ハードディスクドライブ’’、‘‘ディスクドライブ’’ 又は‘‘ドライブ’’なる用語を用いるが、上述した、いかなる筐体をも含むと理解されたい。
【0002】
汚染問題に取り組むにあたって、内蔵の粒子フイルタ又は再循環フイルタは、ディスクドライブに取り付けられる。フイルタ媒体、たとえば、ポリエステル不織布のような裏材料に積層された延伸PTFE膜又はエレクトレット(例えば静電気)フイルタ媒体若しくは摩擦エレクトレット媒体を含む枕形状のフイルタを、これらのフイルタは組み込む。エレクトレット及び摩擦エレクトレット媒体は、エレクトレット媒体として、ここでは、一纏めにして述べる。それらは、スロット又は‘‘C’’形状チャンネルに圧入され、活発な空気の流れのあるところ、例えば、コンピュータハードディスクの回転ディスク付近又は電子制御キャビネットのファンの前、等に配置される。これらのフイルタは、繊維を含む層を覆い、剛性さを促進し、フイルタの取扱い又は使用適性を、一般的には改良する。代替として、再循環フイルタ媒体をプラスチックフレームで作製することができる。
【0003】
コンピュータハードディスクドライブの再循環フイルタは、また、エレクトレット層のいずれか一方の側に一以上のスクリム層を有するエレクトレット媒体の層からなる。外側のスクリム層又はその幾つかの層は、取扱い、溶接性などを簡便にするために、剛性さを付加するとともに、繊維のエレクトレット層を備えるものであった。
【0004】
フィルタの性能が、フィルタ材料の重さの作用に依ることは公知である。一平方メートルの質量が重ければ重いほど、材料は、より高い効率性とより高い圧力損失を有する。エレクトレットフィルタは、二つのパラメータによって、度々、詳細に示される。すなわち、スクリムにニードルされるエレクトレット繊維の単位領域毎の重さとスクリムの重さである。典型的なスクリムの重さは、一平方メートル単位で15グラムであるが、他のものでも利用できる。他の材料の質量でも利用できるが、通常のエレクトレット媒体の質量は、一平方メートル単位で約70グラムから90グラムである。他のエレクトレット層は、スクリムレスなエレクトレット層かエレクトレット繊維がからみ合ったものである。
【0005】
フィルタ性能を予測するかつての一つの理論は、クオリティファクターである。クオリティファクターは、1993年、Paragon出版、R.C.Brown著のAir Filtrationに記載されている。クオリティファクター(Qf)は次のように、定義される。
Qf=−ln(浸透)/圧力損失
【0006】
浸透は、チャレンジ粒子の全体数に対する媒体を通過した粒子の割合として、定義される。発明者らは、浸透及び圧力損失が、フィルタ性能に対して重要であるが、フィルタの厚みも、また、予想外に重要であることを見出した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、ドライブ内部の粒子の問題をより良く解決し、ドライブの信頼性をさらに増進するために、空気中の粒子を、より充分に濾過することができる、改良されたエレクトレット再循環フィルタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの態様において、本発明は、静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、その静電フイルタ媒体が、フェルト生地の40kg/m3未満の密度、及び0.445mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0009】
他の態様において、本発明は、静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、その静電フイルタ媒体が、フェルト生地の60kg/m3未満の密度、及び1.016mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0010】
さらに他の態様において、本発明は、静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、その静電フイルタ媒体が、フェルト生地の75kg/m3未満の密度、及び1.270mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0011】
さらなる態様において、本発明は、静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、その静電フイルタ媒体が、フェルト生地の85kg/m3未満の密度、及び1.397mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0012】
また、さらなる態様において、本発明は、静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、その静電フイルタ媒体が、フェルト生地の95kg/m3未満の密度、及び1.524mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0013】
他の態様において、本発明は、少なくとも2つの層の静電フイルタ媒体を含むディスクドライブの再循環フイルタであって、その層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の35g/m2未満の質量を有し、及びその静電フイルタ媒体が、0.445mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0014】
さらに、他の態様において、本発明は、少なくとも2つの層の静電フイルタ媒体を含むディスクドライブの再循環フイルタであって、その層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の55g/m2未満の質量を有し、及びその静電フイルタ媒体が、0.50mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0015】
また、さらなる態様において、本発明は、少なくとも2つの層の静電フイルタ媒体を含むディスクドライブの再循環フイルタであって、その層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の75g/m2未満の質量を有し、及びその静電フイルタ媒体が、0.635mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0016】
他の態様において、本発明は、少なくとも2つの層の静電フィルタ媒体を含むディスクドライブの再循環フイルタであって、その層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の100g/m2未満の質量を有し、及びその静電フイルタ媒体が、0.70mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0017】
他の態様において、本発明は、少なくとも2つの層の静電フィルタ媒体を含むディスクドライブの再循環フイルタであって、その層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の110g/m2未満の質量を有し、及びその静電フイルタ媒体が、0.76mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0018】
さらに、他の態様において、本発明は、少なくとも2つの層の静電フィルタ媒体を含むディスクドライブの再循環フイルタであって、その層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の165g/m2未満の質量を有し、及びその静電フイルタ媒体が、1.27mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する再循環フイルタを提供することである。
【0019】
他の態様において、本発明は、ディスクドライブの再循環フイルタであって、連続する積層関係を形成する、少なくとも2つの層の静電フイルタ媒体を含む再循環フイルタを提供することである。
【0020】
他の態様において、本発明は、ディスクドライブの再循環フイルタであって、連続する積層関係を形成する、少なくとも3つの層の静電フイルタ媒体を含む再循環フイルタを提供することである。
【0021】
さらに、他の態様において、本発明は、ディスクドライブの再循環フイルタであって、2.794mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する、少なくとも1つの層の静電フイルタ媒体を含む再循環フイルタを提供することである。
【0022】
また、さらなる態様において、本発明は、再循環フイルタであって、多数の静電繊維を含有する第1の静電フイルタ層、及び多数の静電繊維を含有する第2静電フイルタ層を含む再循環フイルタであり、その第1の静電フイルタ層が、その第2の静電フイルタ層と連続した積層関係にある再循環フイルタを提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
次の図とともに検討すると、本発明の実施は、明細書の記載内容から明確である。
【図1A】カバースクリムを有する静電媒体の二つの層を含む、本発明のフイルタユニットの実施態様の上面図である。
【図1B】カバースクリムを有する静電媒体の二つの層を含む、本発明のフイルタユニットの実施態様の側面図である。
【図2A】カバースクリムを有する静電媒体の三つの層を含む、本発明のフイルタユニットの実施態様の上面図である。
【図2B】カバースクリムを有する静電媒体の三つの層を含む、本発明のフイルタユニットの実施態様の側面図である。
【図3A】フイルタ層のいずれか一方の側に二つのカバー層を有する静電フイルタ媒体の二つの層を含む、本発明のフィルタユニットの実施態様の上面図である。
【図3B】フイルタ層のいずれか一方の側に二つのカバー層を有する静電フイルタ媒体の二つの層を含む、本発明のフイルタユニットの実施態様の側面図である。
【図4】ステープルファイバーが、スクリム層にニードルされている典型的なニードルフェルトの装置の側面の概略図である。
【図5】本発明の静電媒体の実施態様の側面図である。両方向からスクリム層にニードルされたステープルファイバーを有する。
【図6A】厚いエレクトレットフェルトに影響を与えるように、拡張したニードリングストロークでスクリム層にニードルされたステープルファイバーを有する、本発明の静電媒体の他の実施態様の側面図である。
【図6B】両方向からの拡張したニードリングストロークでスクリム層にニードルされたステープルファイバーを有する、本発明の静電媒体の他の実施態様の側面図である。
【図7】図5、6A及び6Bで示されたものと同様な一つの改良された静電フィルタ層を含む、本発明のフィルタユニットの他の実施態様の側面図である。
【図8】ハードディスクドライブにインストールされた場合の本発明のフィルタユニットの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、汚れに影響を受けやすい電子的又は光学的デバイス(たとえば、コンピュータディスクドライブ)のような閉じ込められた環境からの粒子を濾過するためのデバイスに関する。特に、本発明は、ディスクドライブのための改良された再循環フィルタを提供することである。改良されたフィルタの効果は、改善された粒子の除去時間によって、説明ですことができる。
【0025】
発明者らは、エレクトレットフィルタ材料の厚みが、従来からの公知ではない方法でフイルタの性能に影響を及ぼすことを発見した。特に、より厚いフイルタ媒体によって、性能を改良し、除去時間を短縮することを、予想外に提案することができる。このように、ここに記載された本発明は、フイルタ性能を改良する手段として、従来から提案されていたように、エレクトレットフィルタ媒体の密度を高くするというよりは、むしろフィルタ媒体の厚みを大きくすることを提案している。言い換えれば、発明者らは、密度又はフェルト質量を大きくするというよりは、媒体の厚みを増すことによってエレクトレット媒体の濾過性を、予想外にも改良できることを見出した。フィルタ媒体の密度を大きくすることは伴わず、フィルタの厚みを大きくすることによって、微粒子との接触時間を長くするか、フィルタの寿命時間を長くするかによって、フィルタ性能の改良を、提案することができる。
【0026】
本発明の好ましい実施態様は、図を参照しながら、ここで、詳細に説明をする。参照番号が同じであれば、同一の部、層及び構成を表す。
【0027】
図1A及び1Bは、本発明の改良されたフイルタの第一の実施態様の上面図及び側面図を、それぞれ示す。図1Aは、全ての層を共に封印する、フイルタを囲む周囲シール15を備えたカバー層11及び14を有する、二つの静電フイルタ媒体層12及び13を含む改良されたフイルタ10を示す。エレクトレット層12及び13は、媒介する材料や層がなく、実質的に途切れのない接触で、隣接した表面を有する、連続した積層関係を示す。最大連続のフェルト厚みは、層12及び13を組み合わせた最大厚みとして示される。
それぞれの層のフェルト生地の質量は、一平方メートル当たり23グラムから150グラムが好ましい。一平方メートル当たり50グラムから100グラムまでの範囲の生地を有するフェルト層が、さらに好ましい。層11及び14は、静電媒体層の繊維を含み、要求される剛性さと取扱い性を向上させる。これらの層は、スクリム材料、スクリーン材料、織物材料、又は不織布材料、又はそれらの組み合わせの材料を含む。好ましいカバースクリムは、ポリプロピレンのような一部分結合した不織布である。そのような材料は、テネシー州、Old HickoryのBBA Fiberweb Americas社から種々の必要量で購入することができる。好ましいカバースクリムは繊維を含み、フイルタを通過しても最小の圧力損失が得られる。スクリムの好ましい質量は、一平方メートル当り10グラムから50グラムである。さらに好ましくは、カバーリングスクリム材料の質量は、一平方メートル当り約20グラムから約30グラムである。
【0028】
図2A及び2Bは、本発明の改良されたフイルタ10の他の実施態様の上面図及び側面図を、それぞれに示す。図2Aは、連続した積層関係にある、三つの静電フイルタ媒体層12、13、及び16を示す。カバー層11及び14と同様に、その3つの材料は、周囲シールによってエッジで連続的に封印されている。3つの層を使用すると、エレクトレット材料のフィルタの厚みが増すので、比較的軽い質量のエレクトレット媒体の使用が可能となる。おのおのの層の、好ましいエレクトレットフェルトの質量は、一平方メートル当り約20グラムから約90グラムである。
【0029】
図3A及び3Bは、本発明の改良されたフイルタ10の他の実施態様の上面図及び側面図を、さらに、それぞれ示す。図3Aは、多様なカバー層11、14、17、及び18を有する二つの静電フィルタ媒体層12及び13を示す。追加的なカバー層17及び18は、より軽量であって、より浸透性のあるカバー材料の使用を許容する。第二のカバー層を使用する場合には、好ましい材料は、デラウエア州、MiddletownのDelStar Technology社から購入できる、Delnet RB0707−30の延伸したポリプロピレンである。
【0030】
図4は、典型的なニードルフェルトの装置の概略的な側面図を示す。フェルトを作製するために、ニードル28を、繊維状の層を通ってパンチし、そして、スクリム層21を通って、ステープルファイバー22をパンチして、ステープルファイバー22をカットする。ストリッパーボード26によって、ニードルが、戻り行程で、スクリムから繊維を引き戻すことを防止する。ニードルが、ステープルファイバー22を有するスクリム層21を貫通することを助長するのに、ベッドボード27は使われる。ニードルフェルトは一定の方向の操作であることが知られている、すなわち、ニードルは一つの方向のみからスクリム層を貫通する。ところが、発明の一つの観点において、繊維は、厚いフェルトを作り出すために両方向からスクリムにニードルされる。
【0031】
図5は、エレクトレットカットファイバー22及び23が、層の両方向からスクリム21にニードルされている、本発明の改良されたフィルタ層の実施態様の側面図を示す。その結果は、より大きな厚みがある単一のエレクトレット媒体層となる。カットされたエレクトレットファイバーの一部分、好ましくは約半分が、ある方向からスクリムにニードルされ、残りの部分は、もう一方の方向からスクリムにニードルされる。一平方メートル当たりどのような重さ(質量)でも、両方向からニードルすることができる。好ましくは、エレクトレット媒体は一平方メートル当たり約30グラムから約300グラムである。最も好ましいのは、エレクトレット媒体が、一平方メートル当たり約50グラムから約200グラムである。
【0032】
図6Aは、エレクトレットカットファイバー22が、スクリム21にニードルされている、本発明の改良されたフイルタ層の他の実施態様の側面図である。この態様において、厚みのあるエレクトレット媒体層を作製するために、ポイント24において、ニードルが、スクリムに深く貫通していることを、観察することができる。繊維の長さ及びフェルトの一平方メートル当たりの質量は、ニードルストロークの深さ次第である。好ましくは、エレクトレット媒体が、一平方メートル約30グラムから約300グラムである。さらに、好ましいのは、エレクトレット媒体が、一平方メートル約50グラムから約200グラムである。
【0033】
図6Bは、スクリム21の両側からニードルされた厚みのあるフェルトを構成するために、ポイント24及び25の、おのおのに、両側から深くニードルされたエレクトレットカットファイバー22及び23を有する、本発明の改良されたフイルタ層の他の実施態様の側面図である。
【0034】
フェルト層を作製するために、他のフェルティング方法をも使うことができる。エレクトレットファイバーをからみ合わせる、どのような方法、たとえば、他の機械的に、からみ合わせる方法を使用することができる。スクリムは、エレクトレットファイバー又はそうでないものを保持し、保護するために使用されることが可能である。多様なスクリム層は、同様なフェルト層にエレクトレット繊維を保持するために使用することが可能である。
エレクトレット層を保持する他の手段、たとえば、エレクトレット層をプレスする手段、又はバルク若しくはポイントを絞って、パターン化されている結合か、パターン化されていない結合中で、共に、エレクトレット層を結合させる手段も、また、使うことができる。本発明は、繊維状のエレクトレット層又はフェルト層を作製するのに他の手段も考慮してよい。
【0035】
図7は、図5、6A、及び6Bで記載されて示されたものと同様な一つのエレクトレット層12を有する、本発明の改良されたフイルタ10の他の実施形態の側面図である。フェルト層は、少なくとも2.80mmの最大連続の厚みを備える。
【0036】
図8は、再循環フイルタを取り入れて固定するために、本発明の改良されたフイルタ10が、ドライブ中にデザインされたチャンネル30またはスロットの間にフイルタを置くことによって、コンピュータハードディスクドライブの内側にどのように配置されているかを示す。他の取り付けでも可能である。いくつかの再循環フイルタはまた、ドライブ中に再循環フイルタ及び、濾過用又は吸着用部材も固定するために、おそらくプラスチックホルダーに挿入する。磁気記憶ディスク31と電機子34にあるリード/ライトのヘッド32もまた、参照されたい。
【0037】
組み合わせのフイルタが、粒子及び蒸気の濾過の有効性を担保するために、上述したどの実施態様にも単一の吸着層又は複数の吸着層を追加してもよい。吸着層は、特殊なガス状のもの、たとえば、酸性ガス又はそれ以外のガスの吸収のために使われる。
【0038】
吸着材は、一つの層又はそれ以上の層の、100%吸着の材料、たとえば粒状の活性炭素を含む、又は、充填された製品マトリックスであり、たとえば、ある中空の空間を充填する吸着剤と結合する多孔性の重合材料の足場材である。他の可能性として、吸着性の含浸した不織布材料又は吸着性のビーズがある。それらをスクリム上に配置し、不織布又はスクリムがセルロース又は重合材料であり、ラテックス又は他のバインダーを含むものであってもよく、それらを含まなくてもよい。さらに、他の可能性として、多孔性の鋳物又は、重合材料若しくはセラミック材料である吸着性のタブレットか、フィラーでもよい。さらに、吸着材は異なったタイプの吸着材の混合物でもよい。
【0039】
吸着層内に含まれる吸着材料の例示として、物理的な吸着材(例えば、シリカゲル、活性炭素、活性アルミナ、モレキュラーシーブ、吸着性ポリマー、等)、及び化学的な吸着材(例えば、過マンガン酸カリウム、炭酸カリウム、沃化カリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、粉末金属又は気体相の汚染物を取り除くための他の反応物)があり、そして、さらにこれらの材料の混合物もある。いくつかの用途に対しては、吸着材料を有する多層を用いることが望まれており、おのおのの層は、異なる汚染物を選択的に取り除くために異なる吸着材を含んでいる。
【0040】
吸着層の好ましい実施態様は、吸着材が充填されたPTFEシートを利用するものであって、Mortimer,Jr.による、発行されたUS特許No.4,985,296号によって教示され、特に、本発明において引用して援用されるように、吸着粒子を、網状のPTFEの内部に取り込む。好ましくは、コアに含まれる活性材料の量を最大にするために、可能な限りの量について粒子間の利用できる空所を充填するように、異なるサイズの粒子を互いの粒子の周りに散りばめるような多様な方式(例えば2つの方式又は3つの方式)による方法で、粒子を取り込む。この技術は、また、多数の吸着材を単一の層に充填することを許容する。それから、ある量の空気流を通すために、コアを延伸するか、さらなる量の空気流を通すためにニードリングによってコアを貫通する。コアを延伸することは、充填濃度を減少させるが、さらに均一な吸着材を提供する。他の方法、たとえばニードリング又はその類の方法は、要求される吸着材及び空気流の性能を得るために、好ましく用いられる。
【0041】
PTFE/吸着の合成物は、0.001インチ未満から0.400インチ以上の厚みで作製され、完成品のフイルタの厚み及び吸着材の充填において、適応性がたいへんあることを見込むことができる。さらに、完全密度のおおよそ80〜95%の吸着材密度は、多様な方式での充填や物理的な圧縮で可能である。その結果、単位体積当たりの吸着材料を最大で充填することが可能となる。アクリル、溶融プラスチック樹脂、等のようなバインダーが吸着孔を塞ぐようなことは、結合要素としてのPTFEの使用によっては、また、問題にならない。
【0042】
寸法安定性、繊維の封じ込み性、フイルタの剛性、視覚的に位置確認をするための視覚性の向上、及び自動インストールのために機械的にフイルタを取り扱う容易性、のためにフイルタに付加的な層を追加してもよい。本発明の主旨を逸脱しない範囲で、付加的な濾過性層が、ある粒子の濾過性を向上させるために、また追加されてもよいし、又は濾過性機能があるカバー層、スクリム層、及び支持層として使用されてもよい。
【0043】
膜もまた、いかなる実施態様においても、濾過性の向上、繊維の封じ込み性、又は吸着材の封じ込み性ために使用されてもよい。膜層を特別な層として追加してもよいし、介在層として、いかなる他のフイルタに積層させてもよい。
【0044】
本発明において積層された構造で使用する好ましい膜は、BacinoらのUS特許4902423号に記載されているとおりによって、作製された延伸PTFE膜の層である。この膜は、フィルタ層又は支持層に積層されたときに、気流に対して低い抵抗を有するにもかかわらず、繊維を充分に含む。この膜は、また、本発明のフイルタに含まれる単一の静電層又は複数の静電層の最も有力な静電濾過法だけでなく、付加的な機械的濾過法をも提供する。粒子が、静電フイルタ媒体に回収されることが困難であるとき、たとえば、粒子がたいへん早く動くか、粒子が、静電フイルタでは回収するのには困難である、大きさと電荷を有するときに、このことは重要になる。そのような膜は、メリーランド州、エリクトンにある、W.L.Gore and Associatesから完成品形態で入手できる。
【実施例】
【0045】
本発明の再循環フイルタ及び媒体の再循環フイルタ効果を確認し、従来の再循環フイルタ及び媒体と比較した。サンプルのフイルタは、下記の表1に示された、数種の厚み及びフェルト質量で構成された。各々の発明のフイルタは、連続的な積層関係を備える少なくとも二つのエレクトレットフイルタ媒体層から構成された。各々の層は、エレクトレットフェルト材料を貫通してニードルした、一平方メートル当たり15グラムのスクリムから構成された(マサチューセッツ州、WalpoleにあるHolling and Vose社から購入できる)。エレクトレット媒体は、スクリム中にニードルされた、50%ポリプロピレンと50%アクリルカットステープル繊維のおおよその混合であった。エレクトレット媒体は、カバー層によって覆われていなく、フェルト層として試験のみされた。すべてのサンプルを、高さ16.0mm、幅16.0mmで測定した。
【0046】
【表1】

【0047】
シリアルナンバー00318のMitutoyo厚みゲージであって、0.5psi(重量ポンド毎平方インチ)の圧力で0.375のプレッシャーフットを有するモデルナンバーID−C1012CEを使用して、フイルタの厚みを測定した。その厚みは、最大の厚みとして捉えられ、その最大厚みは、一般的にはフイルタの中央部である。エリア毎のフイルタのフェルト質量は、ベンダーサプライ平均であり、表のリストに掲載された厚みは、五つのサンプルの平均値である。
【0048】
比較例1から4は、Hollingsworth and Voseから購入できる標準的なエレクトレット媒体であり、単一層のフェルトであった。本発明のフイルタ媒体(本発明例5から本発明例9)は、各々、連続的にエレクトレット媒体厚みを形成するために、積層関係にある多層のエレクトレット媒体を有する。ここで使用されているように、連続的なエレクトレット媒体の厚みは、一つの層のエレクトレット媒体の最大の厚みの意味を含むというだけでなく、互いに積層関係にある多層に関して、全ての隣接する層について合計した最大の厚みの意味を含む。ここに記載されている、ディスクドライブ再循環フイルタテストを利用して、フイルタ媒体をテストした。フイルタテストは、無調整で実施した。結果を表2に示す。
【0049】
【表2】

【0050】
改良された再循環フイルタは、公知のエレクトレット媒体の構造物に対して、重要な性能改良を示した。本発明例8のフイルタ媒体は、比較例4に対して22.1%の性能改良を示した。両方のフイルタは、おおよそ同一のエリア毎のエレクトレット媒体のフェルト質量を有するが、より増大した厚みは、明らかに良好な性能を提供する。そのうえ、二つの性能を備えた本発明例9は、単一の層を備えた比較例4に対して、25.7%の改良を示す。表3に示されているように、両方の媒体に対する特性因子は同一であり、このため、同一の性能を予測するであろうが、本発明例9は、比較例4より明確に性能が優れている。
【0051】
【表3】

【0052】
上記の本発明例6のフイルタ媒体の多層は、繊維の封じ込み性を改良するために、カバースクリムを有する再循環フイルタに内蔵される。カバー層は、ニューヨーク州、NewYorkにある、Toyobo America社から購入できる、Toyobo3201を原材料にして作製される。このフイルタをテストし、ドライブに入るようなスタンダードフイルタと比較した。結果を表4に示す。スタンダードフイルタは、層を覆う不織布及びスクリムによって覆われ、90g/m2のエレクトレット媒体を含んだ。
【0053】
【表4】

【0054】
本発明の改良されたフイルタは、現フイルタよりも、良好なクリーンアップ時間であって、良好なクリーンアップ相対比(‘‘RCUR ’’)の値を有し、28.5%の改良を示した。
【0055】
上記本発明例6の本発明のフイルタ層は、また、濾過層のどちらか一方の側に二つのスクリムを有する再循環フイルタ中に構成された。スタンダードフイルタは、全体的な厚みが0.874mmである。内側のカバーは、テネシー州、Old Hickoryにある、BBA Fiberweb製のReemay2004であった。外側のスクリムは、デルウェア州、MiddletownにあるDelstar製のDelnet RB0707−30の層であった。本フイルタを、ドライブに入れて、現フイルタと比較してテストをした。結果を表5に示す。
【0056】
【表5】

【0057】
本発明の改良されたフイルタは、スタンダードフイルタよりも良好なクリーンアップ時間であって、良好なRCUR値を有し、16.6%の改良レベルを示した。
【0058】
(ディスクドライブ再循環フイルタテスト)
このテストは、ディスクドライブが粒子で帯電している初期状態において、ドライブ内部の粒子濃度を減少させるのに粒子フイルタの効果を測定するために設計される。テストして、さらにハードディスクドライブ中での再循環フイルタのクリーンアップ時間のレベルを比較するために、ここで利用されるテストは、International Disk Drive Equipment and Materials Associationによって推薦されている二つのテストのうちの一つである。再循環フイルタの性能は、クリーンアップ時間によって定量化し、そのクリーンアップ時間は、初期値の定率に対してドライブ内部の粒子数を減らすために必要とされる時間として定義される。典型的な測定基準は、ドライブ中の粒子の90%を除去するのに要する時間であって、t90値として表される。t90値が低ければ低いほど、より早い除去を示し、フイルタの性能が改良されたことを示す。
【0059】
再循環フイルタの効果をテストするために、フイルタのサンプルを、Western Digital CorporationのモデルナンバーWES−WD800JBの3.5インチフォームファクターのシングルディスクドライブでテストをした。ドライブの変更品は、ドライブリッドに二つの穴を開けて構成された。一つの穴は粒子の進入を許容するために使用され、もう一つの穴は、性能テスト中にドライブ内部の環境を確認するために使用された。リッドのそれぞれの穴に、ステンレス鋼のフィッティングが取り付けられ、そのフィッティングは中央に置かれ、二つの成分のエポキシを使用して、それぞれの穴上に置かれ、貼り付けられ、封印された。ドライブからの超過圧の空気を逃がすための手段を提供し、空気がドライブ中に故意に進入することがないドライブ環境を確認する時間帯に、空気がドライブの中に進入することを許容するために、ドライブの既存の通気穴は、塞がれていない状態であった。リッドは、ベースプレートに安全に取り付けられた。ドライブインレット(ドライブの入口)フィッティングに粒子供給源をつなぎ、アウトレット(ドライブの出口)フィッティングに粒子カウンターをつなぐために、チューブを使用した。ドライブリッドは、変更品の作製中に発生したオイルや粒子を取り除くために、イソプロパノールとクリーンな圧縮空気を使用して洗浄された。ドライブの変更に続いて、ドライブの中に設計した場所にあるC−Channelsに、フィルタを置いた。購入したドライブに供給され取り入れられた、現再循環フィルタと比較した。ドライブ中に設計した、再循環フィルタの同一の位置であって、同一の3.5”ドライブで、各々のサンプルをテストした。全てのフィルタサンプルは同一の大きさであり、ドライブに供給したフィルタの状態で、比較テストをした。
【0060】
0.1μmの粒子の噴霧剤を供給するチューブを、ドライブリッドの上部で、回転ディスクの方向に基づいたフィルタの入口部につないだ。粒子は、Duke Scientific社によって供給される、0.1μmポリスチレンラテックス球であり、脱イオン水で希釈され、ミネソタ州、MinneapolisのTSI社によって供給される噴霧器で噴霧された。ドライブの内部の状態を確認するための第2のチューブは、レーザー粒子カウンター(LPC)を、ドライブリッドの下部で、フィルタの出口部につないだ。コロラド州、BoulderにあるParticle Measuring System社製のModel HS−LASレーザーエアロゾル分光計は、粒子をカウントするために使われた。ドライブからのサンプル流量速度及びカウンターを通過したときのサンプル流量速度は、1.0cc/secの精度のある質量流量コントローラーによって維持された。LPCによって、0.1μm粒子のカウント数は、毎秒1回の割合で得られ、その後の分析のためにコンピューターディスクドライブ中に保存された。究極的に低い全体の粒子濃度で制御されたテスト環境を維持するために、ドライブが、空気孔中のHEPAフイルタに適合する層流フード内に位置する状態でテストを実施した。購入したドライブから、標準的な大きさと濃度の再循環フイルタのサンプルを利用した。再循環フィルタを含まない制御もまた、実施された。
【0061】
再循環フィルタテストは、次の順番から成り立っていた。ドライブは始動し、ディスクが回転しながら、粒子を含む空気は、ドライブを吹きぬけた。安定な状態に達するまで、すなわち、典型的には、毎秒1000から2000カウントになるまで、0.1μm粒子のカウント数をモニターした。内部のドライブの状態の確認を続けて、その時に(t=0)に、粒子を含む空気を止めた。最初の安定な状態のカウントの1%以下が安定になるまで、0.1μm粒子の濃度を、再度モニターした。最初の安定な状態のカウントの10%か、粒子全体の90%の除去になるのに要する時間は、t90として表される。そして、最初の安定な状態のカウントの1%か、粒子全体の99%の除去になるのに要する時間は、t99として表される。濃度の低下は、ドライブを通過した空気の再循環、フィルタ上の粒子の集積、ドライブ表面上の粒子の固着、及び他の粒子集積手段が原因である。ドライブをクリーンアップするのに要する時間は当然のことではあるが、ドライブが作動し、及び粒子がドライブに運ばれる時に示される両方の初期の安定状態において、異なるフィルタの構成及び位置は、異なる影響を与え、これらの違いは、最適のフィルタ構造及び位置を決定するのに分析される。あるフイルタ位置が使用される、そのときに、異なるフイルタ構造をテストし、それらの構造の中で、どのフィルタが、一番良好な性能であり、一番良好で一番早いクリーンアップ時間を有するかを見極めるために、それらは比較される。
【0062】
バックグランドカウントでのノイズによるエラーを再確認し、取り除くために、少なくとも二つの個別のテストを実施した。そのテストの結果は、0.1μm粒子に対する平均的なクリーンアップ時間を得るために、平均化をした。RCUR数又はクリーンアップ相対比として表される数を得るために、フィルタ実行していないt90の時間によって、フィルタのt90の時間を割り算することにより、さらなる分析は、RCUR時間を計算することができる。特定のドライブをテストしている場合に、RCUR数は、フイルタがないときの動作に対してフィルタがあるときの動作を表すので、RCUR数は、異なるドライブと異なるセットアップ間において、好ましく比較できる値になる。言い換えれば、フィルタがないドライブは、今なお、結局は空気をきれいにすることになる。空気はドライブから粒子カウンタまでサンプリングされ、その調整された空気は、ドライブのブリーザーフィルタを通過して入るので、濾過されたきれいな空気になる。また、粒子は、ドライブ表面に影響を与え、結局、空気の流れの外に留まる。したがって、ドライブ中のフィルタのクリーンアップ時間について、フィルタがないドライブと比較すると、フィルタの影響を、良好に特定することができる。そして、異なるフィルタであれば、さらに容易に比較することができる。フィルタのクリーンアップが早ければ早いほど、性能はより良好になるので、RCUR値が低ければ低いほど、より良好な性能をも示すことになる。
【0063】
本発明の特定の実施態様が、ここに示され、記述されたが、本発明は、これに制限されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、本発明からの変化及び変更を、援用し、具体化してもよいことは、明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電フイルタ媒体が、フェルト生地の40kg/m3未満の密度、及び0.889mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタ。
【請求項2】
静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電フイルタ媒体が、フェルト生地の60kg/m3未満の密度、及び1.016mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタ。
【請求項3】
静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電フイルタ媒体が、フェルト生地の75kg/m3未満の密度、及び1.270mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタ。
【請求項4】
静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電フイルタ媒体が、フェルト生地の85kg/m3未満の密度、及び1.397mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタ。
【請求項5】
静電フイルタ媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電フイルタ媒体が、フェルト生地の95kg/m3未満の密度、及び1.524mm超の最大連続厚みを有する再循環フイルタ。
【請求項6】
静電媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電媒体が、少なくとも2つの層を含み、当該層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の35g/m2未満の質量を有し、さらに、0.445mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する前記静電フイルタ媒体を有する、再循環フイルタ。
【請求項7】
静電媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電媒体が、少なくとも2つの層を含み、当該層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の55g/m2未満の質量を有し、さらに、0.50mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する前記静電フイルタ媒体を有する、再循環フイルタ。
【請求項8】
静電媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電媒体は少なくとも2つの層を含み、当該層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の75g/m2未満の質量を有し、さらに、0.635mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する前記静電フイルタ媒体を有する、再循環フイルタ。
【請求項9】
静電媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電媒体は少なくとも2つの層を含み、当該層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の100g/m2未満の質量を有し、さらに、0.70mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する前記静電フイルタ媒体を有する、再循環フイルタ。
【請求項10】
静電媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電媒体は少なくとも2つの層を含み、当該層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の110g/m2未満の質量を有し、さらに、0.76mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する前記静電フイルタ媒体を有する、再循環フイルタ。
【請求項11】
静電媒体を含む、ディスクドライブの再循環フイルタであって、当該静電媒体は少なくとも2つの層を含み、当該層のうち少なくとも1つの層が、フェルト生地の165g/m2未満の質量を有し、さらに、1.27mm超の最大連続のフェルトの厚みを有する前記静電フイルタ媒体を有する、再循環フイルタ。
【請求項12】
ディスクドライブの再循環フイルタであって、連続する積層関係にある、少なくとも2つの層の静電フイルタ媒体を含む再循環フイルタ。
【請求項13】
ディスクドライブの再循環フイルタであって、連続する積層関係にある、少なくとも3つの層の静電フイルタ媒体を含む再循環フイルタ。
【請求項14】
ディスクドライブの再循環フイルタであって、2.8mm超の最大連続のフェルト厚みを有する、少なくとも1つの層の静電フイルタ媒体を含む再循環フイルタ。
【請求項15】
ディスクドライブ内で使用する、ディスクドライブの再循環フイルタであって、
a)多数の静電繊維を含有する第1の静電フイルタ層、及び
b)多数の静電繊維を含有する第2静電フイルタ層であり、連続した積層関係にある、当該第1の静電フイルタ層と当該第2の静電フイルタ層を、含む再循環フイルタ。
【請求項16】
前記静電フイルタ層を囲む1以上のカバー層をさらに含む請求項15に記載のディスクドライブの再循環フイルタ。
【請求項17】
前記フイルタの境界の周りにシールされた縁部をさらに有する請求項15に記載のディスクドライブの再循環フイルタ。
【請求項18】
前記静電フイルタ媒体と積層関係にある少なくとも1つの層のPTFE膜をさらに含む請求項12に記載のディスクドライブの再循環フイルタ。
【請求項19】
前記静電フイルタ媒体と積層関係にある少なくとも1つの層のPTFE膜をさらに含む請求項1に記載のディスクドライブの再循環フイルタ。
【請求項20】
前記静電フイルタ媒体と積層関係にある少なくとも1つの層のPTFE膜をさらに含む請求項2に記載のディスクドライブのフイルタ。
【請求項21】
前記静電フイルタ媒体と積層関係にある少なくとも1つの層のPTFE膜をさらに含む請求項3に記載のディスクドライブのフイルタ。
【請求項22】
前記静電フイルタ媒体と積層関係にある少なくとも1つの層のPTFE膜をさらに含む請求項4に記載のディスクドライブのフイルタ。
【請求項23】
前記静電フイルタ媒体と積層関係にある少なくとも1つの層のPTFE膜をさらに含む請求項5に記載のディスクドライブのフイルタ。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−540481(P2009−540481A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514274(P2009−514274)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際出願番号】PCT/US2007/011970
【国際公開番号】WO2007/145774
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(598123677)ゴア エンタープライズ ホールディングス,インコーポレイティド (279)
【Fターム(参考)】