改良された色域マッピングならびにサブピクセルレンダリングシステムおよび方法
【課題】ディスプレイシステムの原色により画定される第2の色空間で指定されるマッピングされた色値にマッピングする色域マッピングモジュールの操作を改良する。
【解決手段】ディスプレイシステムは、第1の色空間で指定される入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定される画像データを出力するように構成されるディスプレイシステムであって、前記第2の色空間を画定する、少なくとも4つの原色のサブピクセルを含むサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルと、前減数モジュールであって、該入力画像データの該値を削減する前記前減数モジュールと、前記削減された入力画像データ値を受け入れる色域マッピングモジュールと、を備える。
【解決手段】ディスプレイシステムは、第1の色空間で指定される入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定される画像データを出力するように構成されるディスプレイシステムであって、前記第2の色空間を画定する、少なくとも4つの原色のサブピクセルを含むサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルと、前減数モジュールであって、該入力画像データの該値を削減する前記前減数モジュールと、前記削減された入力画像データ値を受け入れる色域マッピングモジュールと、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、色域マッピング操作およびサブピクセルレンダリング操作を実行する画像ディスプレイシステムおよび画像処理方法に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本願は、ともに改良された色域マッピングならびにサブピクセルレンダリングシステムおよび方法(IMPROVED GAMUT MAPPING AND SUBPIXEL RENDERING SYSTEMS AND METHODS)と題され、ともに参照することにより全体として本書に組み込まれている2005年10月14日に出願された米国仮出願第60/726,979号、および2006年10月4日に出願された米国仮出願第60/828,088号の利点を主張する。
【背景技術】
【0003】
以下の共同所有された米国特許および特許出願の中の画像表示装置の費用対効果曲線を改善するための新規なサブピクセル構成が開示されている。つまり、(1)「簡易アドレッシング方式によるフルカラー画像装置用カラーピクセル配置(ARRANGEMENTS OF COLOR PIXELS FOR FULL COLOR IMAGING DEVICES WITH SIMPLIFIED ADDRESSING)」と題される米国特許第6,903,754号(「754号特許」)、(2)2002年10月22日に出願され、出願番号第10/278,353号を有し、「変調伝達関数応答を向上させたサブピクセルレンダリング用のカラーフラットパネルディスプレイサブピクセル構成およびレイアウトの改良(IMPROVEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH INCREASED MODULATION TRANSFER FUNCTION RESPONSE)」と題される米国特許公開番号第2003/0128225号(「225号出願」)、(3)2002年10月22日に出願され、出願番号第10/278,352号を有し、「分割された青色サブピクセルによるサブピクセルレンダリング用カラーフラットパネルディスプレイのサブピクセル構成およびレイアウトの改良(IMPROVEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS FOR SUBPIXEL RENDERING WITH SPLIT BLUE SUB−PIXELS)」と題される米国特許公開番号第2003/0128179号(「179号出願」)、(4)2002年9月13日に出願され、出願番号第10/243,094号を有し、「サブピクセルレンダリングのための改良された4色構成およびエミッタ(IMPROVED FOUR COLOR ARRANGEMENTS AND EMITTERS FOR SUB−PIXEL RENDERING)」と題される米国特許公開番号第2004/0051724号(「724号出願」)、(5)2002年10月22日に出願され、出願番号第10/278,328号を有し、「青色輝度ウェルの可視度を低減したカラーフラットパネルディスプレイのサブピクセル構成およびレイアウトの改良(IMPROVDEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS WITH REDUCED BLUE LUMINANCE WELL VISIBILITY)」と題される米国特許公開番号第2003/0117423号(「423号出願」)、(6)2002年10月22日に出願され、出願番号第10/278,393号を有し、「水平サブピクセル構成およびレイアウトを有するカラーディスプレイ(COLOR DISPLAY HAVING HORIZONTAL SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS)」と題される米国特許公開番号第2003/0090581号(「581号出願」)、および(7)2003年1月16日に出願され、出願番号第10/347,001号を有し、「ストライプディスプレイのための改良されたサブピクセル構成ならびにそのサブピクセルレンダリング方法およびシステム(IMPROVED SUB−PIXEL ARRANGEMENTS FOR STRIPED DISPLAYS AND METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING SAME)」と題される米国特許公開番号第2004/008479号(「479号出願」)を含む。前述された225号、179号、724号、423号、581号および479号の公開された出願および米国特許第6,903,754号のそれぞれはそれらの全てを本明細書中において参考することにより援用される。
【0004】
水平方向に偶数のサブピクセルを有する特定のサブピクセル繰り返し群について、例えば転極方式および他の改良等の改良に影響を及ぼすシステムおよび技法が以下の共同所有されている米国特許文書に開示されている。つまり(1)出願番号第10/456,839号を有し、「新規な液晶ディスプレイにおける画像劣化補正(IMAGE DEGRADATION CORRECTION IN NOVEL LIQUID CRYSTAL DISPLAYS)」と題される米国特許公開番号第2004/0246280号(「280号出願」)、(2)「ドット反転をもたらすクロスオーバ接続を有するディスプレイパネル(DISPLAY PANEL HAVING CROSSOVER CONNECTIONS EFFECTING DOT INVERSION)」と題される米国特許公開番号第2004/0246213号(「213号出願」)(米国特許出願番号第10/455,925号)、(3)出願番号第10/455,931号を有し、「新規なディスプレイパネルレイアウト上の標準ドライバおよびバックプレーンを用いてドット反転を行うシステムおよび方法(SYSTEM AND METHOD OF PERFORMING DOT INVERSION WITH STANDARD DRIVERS AND BACKPLANE ON NOVEL DISPLAY PANEL LAYOUTS)」と題される米国特許公開番号第2004/0246381号(「381号出願」)、(4)出願番号第10/455,927号を有し、「量子化誤差を低減した固定パターンノイズを有するパネルに対する視覚効果を補償するシステムおよび方法(SYSTEM AND METHOD FOR COMPENSATING FOR VISUAL EFFECTS UPON PANELS HAVING FIXED PATTERN NOISE WITH REDUCED QUANTIZATION ERROR)」と題される米国特許公開番号第2004/0246278号(「278号出願」)、(5)出願番号第10/456,806号を有し、「予備ドライバを用いた新規なディスプレイパネルレイアウト上でのドット反転(DOT INVERSION ON NOVEL DISPLAY PANEL LAYOUTS WITH EXTRA DRIVERS)」と題される米国特許公開番号第2004/0246279号(「279号出願」)、(6)出願番号第10/456,838号を有し、「液晶ディスプレイバックプレーンレイアウトおよび標準外サブピクセル構成のためのアドレシング(LIQUID CRYSTAL DISPLAY BACKPLANE LAYOUTS AND ADDRESSING FOR NON−STANDARD SUBPIXEL ARRANGEMENTS)」と題される米国特許公開番号第2004/0246404号(「404号出願」)、(7)2003年10月28日に出願され、出願番号第10/696,236号を有し、「分割された青色サブピクセルを備えた新規な液晶ディスプレイでの画像劣化補正(IMAGE DEGRADATION CORRECTION IN NOVEL LIQUID CRYSTAL DISPLAYS WITH SPLIT BLUE SUBPIXELS)」と題される米国特許公開番号第2005/0083277号(「277号出願」)、および(8)2004年3月23日に出願され、出願番号第10/807,604号を有し、「異なるサイズのサブピクセルを含む液晶ディスプレイのための改良されたトランジスタバックプレーン(IMPROVED TRANSISTOR BACKPLANES FOR LIQUID CRYSTAL DISPLAYS COMPRISING DIFFERENT SIZED SUBPIXELS)」と題される米国特許公開番号第2005/0212741号(「741号出願」)である。前述された280号、213号、381号、278号、404号、277号、および741号の公開された出願のそれぞれがそれらの全てを本明細書中において参考することにより援用される。
【0005】
これらの改良は、前記に参照された米国特許文書の中で、および以下の共同所有されている米国特許および特許出願の中でさらに開示されているサブピクセルレンダリング(SPR)システムおよび方法と共に用いた際に特に顕著である。つまり(1)2002年1月16日に出願された、出願番号第10/051,612号を有し、「サブピクセルフォーマットデータの別のサブピクセルデータ形式への変換(CONVERSION OF A SUB−PIXEL FORMAT DATA TO ANOTHER SUB−PIXEL DATA FORMAT)」と題される米国特許公開番号第2003/0034992号(「992号出願」)、(2)2002年5月17日に出願された、出願番号第10/150,355号を有し、「ガンマ調整によるサブピクセルレンダリングのための方法およびシステム(METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH GAMMA ADJUSTMENT)」と題される米国特許公開番号第2003/0103058号(「058号出願」)、(3)2002年8月8日に出願された、出願番号第10/215,843号を有し、「適応フィルタリングによるサブピクセルレンダリングのための方法およびシステム(METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH ADAPTIVE FILTERING)」と題される米国特許公開番号第2003/第0085906号(「906号出願」)、(4)2003年3月4日に出願された、出願番号第10/379,767号を有し、「画像データの時間的サブピクセルレンダリングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR TEMPORAL SUB−PIXEL RENDERING OF IMAGE DATA)」と題される米国特許公開番号第2004/0196302号(「302号出願」)、(5)2003年3月4日に出願された、出願番号第10/379,765号を有し、「動き適応フィルタリングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR MOTION ADAPTIVE FILTERING)」と題される米国特許公開番号第2004/0174380号(「380号出願」)、(6)「改良されたディスプレイ視野角のためのサブピクセルレンダリングシステムおよび方法(SUB−PIXEL RENDERING SYSTEM AND METHOD FOR IMPROVED DISPLAY VIEWING ANGLES)」と題される米国特許第6,917,368号(「368号特許」)および(7)2003年4月7日に出願された、出願番号第10/409,413号を有し、「サブピクセルレンダリング前の画像を埋め込んだ画像データセット(IMAGE DATA SET WITH EMBEDDED PRE−SUBPIXEL RENDERED IMAGE)」と題される米国特許公開番号第2004/0196297号(「297号出願」)である。前述された992号、058号、906号、302号、380号および297号出願、ならびに368号特許のそれぞれが、それらの全てを本明細書中において参考することにより援用される。
【0006】
色域変換およびマッピングの改良は、共同所有されている以下の米国特許および同時係属米国特許出願に開示されている。つまり(1)「色相角算出システムおよび方法(HUE ANGLE CALCULATION SYSTEM AND METHODS)」と題される米国特許第6,980,219号(「219号特許」)、(2)2003年10月21日に出願された、出願番号第10/691,377号を有し、「ソース色空間から目標色空間への変換方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR CONVERTING FROM SOURCE COLOR SPACE TO TARGET COLOR SPACE)」と題される米国特許公開番号第2005/0083341号(「341号出願」)、(3)2003年10月21日に出願された、出願番号第10/691,396号を有し、「ソース色空間から目標色空間への変換方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR CONVERTING FROM A SOURCE COLOR SPACE TO A TARGET COLOR SPACE)」と題される米国特許公開番号第2005/0083352号(「352号出願」)、および(4)2003年10月21日に出願された、出願番号第10/690,716号を有し、「色域変換システムおよび方法(GAMUT CONVERSION SYSTEM AND METHODS)」と題される米国特許公開番号第2005/0083344号(「344号出願」)である。前述された341号出願、352号出願、および344号出願、ならびに219号特許は全て本明細書中においてその全てを参考することにより援用される。
【0007】
追加の優位点は、それぞれが参照することにより全体として本書に組み込まれている、(1)2003年10月28日に出願された、出願番号第10/696,235号を有し、「複数の入力ソース形式から画像データを表示するための改良された複数のモードを有するディスプレイシステム(DISPLAY SYSTEM HAVING IMPROVED MULTIPLE MODES FOR DISPLAYING IMAGE DATA FROM MULTIPLE INPUT SOURCE FORMATS)」と題される米国特許公開番号第2005/0099540号(「540号出願」)の中に、および(2)2003年10月28日に出願された、出願番号第10/696,026号を有し、「画像の再構成およびサブピクセルレンダリングを行ないマルチモードディスプレイのスケーリングを行なうシステムおよび方法(SYSTEM AND METHOD FOR PERFORMING IMAGE RECONSTRUCTION AND SUBPIXEL RENDERING TO EFFECT SCALING FOR MULTI−MODE DISPLAY)」と題される米国特許公開番号第2005/0088385号(「385号出願」)の中に説明されている。
【0008】
さらに、これらの共同所有されている出願および同時係属出願のそれぞれが、その全てを本明細書中において参考することにより援用される。つまり、(1)出願番号第10/821,387号を有し、「非ストライプディスプレイシステムにおける画像データのサブピクセルレンダリングを改良するシステムおよび方法(SYSTEM AND METHOD FOR IMPROVING SUB−PIXEL RENDERING OF IMAGE DATA IN NON−STRIPED DISPLAY SYSTEMS)」と題される米国特許公開番号第2005/0225548号(「548号出願」)、(2)出願番号第10/821,386号を有し、「画像表示のための白色点を選択するシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR SELECTING A WHITE POINT FOR IMAGE DISPLAYS)」と題される米国特許公開番号第2005/0225561号「(561号出願)」、(3)それぞれ出願番号第10/821,353号および第10/961,506号を有し、ともに「高輝度ディスプレイのための新規なサブピクセルレイアウトおよび構成(NOVEL SUBPIXEL LAYOUTS AND ARRANGEMENTS FOR HIGH BRIGHTNESS DISPLAYS)」と題される米国特許公開番号第2005/0225574号(「574号出願」)および米国特許公開番号第2005/0225575号(「575号出願」)、(4)出願番号第10/821,306号を有し、「1つの画像データセットから別の画像データセットへの改良された色域マッピングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPROVED GAMUT MAPPING FROM ONE IMAGE DATA SET TO ANOTHER)」と題される米国特許公開番号第2005/0225562号(「562号出願」)、(5)出願番号第10/821,388号を有し、「高輝度サブピクセルレイアウトのための改良されたサブピクセルレンダリングフィルタ(IMPROVED SUBPIXEL RENDERING FILTERS FOR HIGH BRIGHTNESS SUBPIXEL LAYOUTS)」と題される米国特許公開番号第2005/022563号(563号出願)」、および(6)出願番号第10/866,447号を有し、「量子化されたディスプレイシステムにおいてガンマ精度を高めること(INCREASING GAMMA ACCURACY IN QUANTIZED DISPLAY SYSTEMS)」と題される米国特許公開番号第2005/0276502号(「502号出願」)である。
【0009】
ディスプレイシステムおよびその操作の方法の追加の改良および実施形態は、以下に説明されている。つまり、(1)2006年4月4日に出願され、米国内で米国特許出願公開番号第200Y/AAAAAAAとして公開された、「新規なサブピクセル構造を備えたディスプレイシステムのための効率的なメモリ構造(EFFICIENT MEMORY STRUCTURE FOR DISPLAY SYSTEM WITH NOVEL SUBPIXEL STRUCTURES)」と題される特許協力条約(PCT)出願番号PCT/US第06/12768号、(2)2006年4月4日に出願され、米国内で米国特許出願公開番号第200Y/BBBBBBBとして公開された、「低価格色域マッピングアルゴリズムを実現するシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPLEMENTING LOW−COST GAMUT MAPPING ALGORITHMS)」と題される特許協力条約(PCT)出願番号PCT/US第06/12766号、(3)2006年4月4日に出願され、米国特許出願公開番号第200Y/CCCCCCCとして公開された、「改良された色域マッピングアルゴリズムを実現するシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPLEMENTING IMPROVED GAMUT MAPPING ALGORITHMS)」と題される米国特許出願番号第11/278,675号、(4)2006年4月4日に出願され、米国特許出願公開番号第200Y/DDDDDDDとして米国内で公開された「ディスプレイシステムにおいて事前サブピクセルレンダリングされた画像処理(PRE−SUBPIXEL RENDERED IMAGE PROCESSING IN DISPLAY SYSTEMS)」と題される特許協力条約(PCT)出願番号PCT/US第06/12521号、および(5)2006年5月19日に出願され、(以下に「メタマーフィルタリング出願」と呼ばれている)米国特許出願公開番号第200Y/EEEEEEEとして米国内で公開された「メタメリックフィルタリングによる多原色サブピクセルレンダリング(MULTIPRIMARY COLOR SUBPIXEL RENDERING WITH METAMERIC FILTERING)」と題される特許協力条約(PCT)出願番号PCT/US第06/NNNNN号である。これらの共同所有される出願のそれぞれが全て本明細書中においてその全てを参考することにより援用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
技術的効果:以下に描かれ、説明されているディスプレイシステムの多様な実施形態は、第1の色空間で指定される入力画像データを、ディスプレイシステムの原色により画定される第2の色空間で指定されるマッピングされた色値にマッピングする色域マッピングモジュールの操作を改良するという技術的効果を有する。マッピングされた色値は、表示のための出力画像データを生成するサブピクセルレンダリング操作に入力される。
【0011】
ディスプレイシステムは、少なくとも4色の原色のサブピクセルのあるサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルを備える。ディスプレイシステムは第1の色空間で指定された入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定された画像データを出力する。ディスプレイシステムは、第1の色空間内で指定される入力画像データを、第2の色空間内で指定される画像データにマッピングするように構成された色域マッピングモジュールを備える。色域マッピングモジュールは色域外の色を黒にクランプする。ディスプレイシステムは、色域外画像データの輝度に応じて第2の色空間内の少なくとも第1の原色値を計算するように構成された計算装置をさらに備える。
【0012】
第2の実施形態では、ディスプレイシステムは、少なくとも4個の原色サブピクセルを含むサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルを備える。ディスプレイシステムは第1の色空間で指定される入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定される画像データを出力する。ディスプレイシステムは、第1の色空間で指定される入力画像データを第2の色空間で指定される画像色値にマッピングするように構成された色域マッピングモジュールを備える。色域マッピングモジュールは少なくとも第1のクランプシステムおよび第2のクランプシステムを使用して色域外の色をクランプさせる。第1のクランプシステムおよび第2のクランプシステムは、第1のクランプ値および第2のクランプ値とを生じる。ディスプレイシステムは、第1のクランプ値および前記第2のクランプ値から結果として生じるクランプ値を生成する重み付けモジュールをさらに備え、最終的な出力画像値は結果として生じるクランプ値から引き出される。
【0013】
別の実施形態では、ディスプレイシステムは、第1の色空間で指定される入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定される画像データを出力するように構成される。ディスプレイシステムは、第2の色空間を画定する少なくとも4個の原色サブピクセルを含むサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルを備える。ディスプレイシステムは、入力画像データの値を削減するように構成された前減数モジュールと、削減された入力画像データ値を受け入れる色域マッピングモジュールとをさらに備える。
【0014】
別の実施形態では、ディスプレイシステムは第1の色空間で指定された入力画像データを受け取るように構成され、第2の色空間内で指定される画像データを出力するように構成される。ディスプレイシステムは、サブピクセル繰り返し群と、前記サブピクセル繰り返し群の中の前記サブピクセルの配置に基づいてパラメータを入力する調整可能な色域マッピングモジュールとを備えるディスプレイパネルを備える。
【0015】
本明細書の中に組み込まれ、本明細書の一部を成す添付図面は、本発明の例示的な実現例および実施形態を描き、説明とともに本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の態様を組み込む画像処理システムの1つの考えられる実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図2】ある特定のディスプレイシステムについて色域外であるカラーポイントが、多数の経路に沿って色域の中に戻されクランプされてよい色空間の線図である。
【図3】ある特定のディスプレイシステムについて色域外であるカラーポイントが多数の経路に沿って色域の中に戻されクランプされてよいCIE L*a*b*色空間の断面図を描く。
【図4】RGB原色およびW(白)原色を有するディスプレイで色値をレンダリングするために赤、緑および青(RGB)の色値がクランプされてよい色空間の領域を描く。
【図5】色域外である入力色値の数を減少させるために、本書に説明されている技法に従ってRGB原色の事前削減の効果を描く色空間の線図である。
【図6】彩度値に対する、前減数後にW原色を拡大縮小することの影響を描く色空間の線図である。
【図7】前減数システムの1つの考えられる実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図8】前減数システムの別の考えられる実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図9】黒クランプを実行する色域クランプシステムの1つの実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図10】対角線クランプを実行する色域クランプシステムの1つの実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図11】調整可能な色域マッピングシステムの1つの実施形態の一部の簡略化されたブロック図である。
【図12】サブピクセルレンダリングシステムの一部の1つの実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図13】図12に示されているサブピクセルレンダリングシステムの部分の構成部品の1つの実施形態を示す。
【図14】図11の調整可能な色域マッピングシステムの実施形態の一部の簡略化されたブロック図である。
【図15】色域クランプ装置の1つの実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図16】図7および図8の実施形態のどれか1つに記載の明るい不彩度色を復元するために前減数係数を変更する影響を描く色空間の線図である。
【図17】図7および図8の実施形態のどれか1つに記載の彩度に基づいた前減数と使用されてよいいくつかの異なる機能曲線のグラフを描く。
【図18】彩度に基づいた前減数が図7および図8の実施形態のどれか1つに記載の最も明るい不彩度色をどのようにして復元してよいのかを描く色空間の線図である。
【図19】いくつかの描かれているサブピクセル繰り返し群の1つを実質的に備えてよいディスプレイパネルを備えるディスプレイシステムの部分を描くブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、色域マッピングサブシステムおよびサブピクセルレンダリングサブシステムの改良された特長を組み込む画像処理システム100の簡略化されたブロック図である。システム100は、ともに「高輝度ディスプレイのための新規なサブピクセルレイアウトおよび構成(NOVEL SUBPIXEL LAYOUTS AND ARRANGEMENTS FOR HIGH BRIGHTNESS DISPLAYS)」と題される米国特許出願公開番号第2005/0225574号および第2005/0225575号に開示されているタイプの複数のサブピクセル繰り返し群から実質的に構成されるディスプレイパネル118を含む。図19のパネル1910はディスプレイパネル118の一実施形態であってよく、ディスプレイパネル118のサブピクセル繰り返し群は図19に描かれているいくつかのサブピクセル繰り返し群の内の1つであってよい。以下の説明では、ディスプレイパネル118は、図19に描かれている、赤、緑、青および白(RGBW)の原色を有する赤、緑、青、および白(RGBW)のサブピクセル繰り返し群の内の1つを実質的に備える。
【0018】
再び図1を参照すると、システム100は、RGBストライプ画像データおよびYCbCr等の他の共通デジタルデータ形式を含むが、これに限定されない、考えられる多くの形式の入力画像データを受け入れるRGB入力モジュール102を備える。この画像データは、システム100に線形色空間内の画像データを供給するために入力ガンマ装置104の中に送り込まれてよい。以下にさらに詳細に説明されているオプションの前減数モジュール106は、システム内の別の点でのクランプを必要とする可能性がある色域外の色の数を削減するために利用されてよい。
【0019】
この点での画像データは、システム100による使用のために適切な赤、緑、青および白(RGBW)の色値を計算するためにCalc W 108モジュールおよびCalc RwGwBw110モジュールの中に入力されてよい。RGBWシステムのための色域外である任意のRGB画像データ点の場合、色域クランプ112がレンダリングに適切な色域内RGBW値を選択するために利用されてよい。多くのクランプ可能性の内の1つを介したこのような選択は、特定の所望される効果――例えば、輝度、色相、彩度等――を最適化する選択肢に相当してよい。
【0020】
これらの適切なRGBW画像値から、サブピクセルレンダリング(SPR)モジュール114は任意の数の目標を達成するために画像データをさらに処理してよい。例えば、入力画像データ102が第1のディスプレイ形式(例えば、RGBストライプ、トライアド等)で指定され、出力画像データが別の第2のディスプレイ形式(例えば、図19に描かれている多くのサブピクセル繰り返し群の内の1つ、あるいは前記参考することにより援用される前述された特許出願の多くに開示されているように)でレンダリングされなければならない場合には、マッピングはサブピクセル繰り返し群によって画定されるように、入力画像データと出力ディスプレイ形式の間で起こらなければならない。サブピクセルレンダリング(SPR)装置114は、例えば(「ガンマ調整を用いるサブピクセルレンダリングのための方法およびシステム(METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH GAMMA ADJUSTMENT)」と題される)米国特許出願公開番号第2003/0103058号、(「1つの画像データセットから別の画像データセットへの改良された色域マッピングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPROVED GAMUT MAPPING FROM ONE IMAGE DATA SET TO ANOTHER)」と題される)第2005/0225562号、および(「高輝度サブピクセルレイアウトのための改良されたサブピクセルレンダリングフィルタ(IMPROVED SUBPIXEL RENDERING FILTERS FOR HIGH BRIGHTNESS SUBPIXEL LAYOUTS)」と題される)第2005/0225563号の中に等、参考することにより援用される前述された特許出願の多様な出願に説明されているサブピクセルレンダリング技法を実現するために適切なハードウェアおよび/またはソフトウェア(不図示)の組み合わせを含む。したがって、画像データは出力ガンマモジュール116によって処理されてよく、出力画像データはレンダリングのためにディスプレイパネル118に送られてよい。
【0021】
色域クランプシステムおよびアルゴリズム;
参考することにより援用される前述された特許出願の内のいくつかでは、いくつかの色域クランプ技法が開示されている。例えば、「1つの画像データセットから別の画像データセットへの改良された色域マッピングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPROVED GAMUT MAPPING FROM ONE IMAGE DATA SET TO ANOTHER)」と題される米国第2005/0225562号を参照する。例えば、「黒クランプ」技法を用いると、光度は減少するが、色相および彩度は保たれる。図9は、以前の発明から黒クランプモジュール900の一実施形態を示す。RwGwBw信号の上位ビットは色域外(OOG)信号を発生させるためにともに論理和演算される。色がOOGではない場合、RwGwBw信号はマルチプレクサ(MUX)のセットを介して色域クランプ論理を迂回する。色がOOGであるとき、RwGwBw値の最大がルックアップテーブル(LUT)から逆数値をフェッチするために使用される。この逆数値はRwGwBw信号およびW信号によって乗算されると、それが色を色域の中に戻すように事前に計算されてよい。これは、本発明の方法によって対応されるいくつかの画像内で望ましくない暗い領域を生じさせることがある。
【0022】
一般的には、それらに影響を及ぼす、多数の考えられるクランプアルゴリズムおよびシステムがある。図2は、線202がディスプレイシステムのディスプレイパネルの色空間内の許容できるレンダリング可能な色を区切る色空間200の断面の線図である。これらの線の外部の点(例えば点P)の場合、これらの点は「色域外」(OOG)であり、カラーポイントPの代わりにレンダリングする色域内カラーポイントを割り当てることが望ましい場合がある。点Pから、多数の線がPから、ディスプレイシステムによってレンダリング可能な色域表面に描画されてよい。例えば、「黒クランプ」では、線は、線bに沿ってPから「黒」まで描画でき、bが線202に交差する点はPに割り当てられたカラーポイントである。「黒クランプ」の1つの優位点は、新規に割り当てられた点が、いくつかの例では輝度をある程度犠牲にしてであるが、色域外の色の色相および彩度を保つという点である可能性がある。参考することにより援用される特許出願に説明されているように、以前の方法より少ないゲートでハードウェアの中に組み込むことができる黒クランプを計算するための計算上安価な方法が開示されている。
【0023】
他のクランプアルゴリズムが可能である。例えば、「白クランプ」は点Pに、Pから「白」まで描画された線(すなわち線Wに沿って)および線202を交差するその点を割り当てる可能性がある。「白クランプ」の1つの考えられる優位点は、Pのために割り当てられた点がカラーポイントで輝度を誇張する――明るい陽光または他の明るい周囲状態において屋外で画像を表示する際に望ましいことがあるという点である。
【0024】
別の中間クランプシステムは――線Lが灰色の線に垂直なPから描画される――「輝度クランプ」を含む可能性がある。このクランプシステムはそれが(おそらく彩度をわずかに犠牲にして)色域外カラーポイントの輝度を保つという優位点を有してよい。
【0025】
さらに別の中間クランプシステムは――(線dに沿った、線202を交差する)輝度クランプと黒クランプの中間点である――「対角線クランプ」を含む可能性がある。対角線クランプの1つの優位点は、それがPから色域外郭構造、つまり端縁までの最小距離により近いという点である。対角線クランプの技法は、輝度クランプによりPの色相および彩度により優れたフィットとなる傾向があるが、黒クランプ技法によって生じる色よりも明るい色を生じさせる可能性がある。
【0026】
図3はCIE L*a*b*色空間300の断面の図である。この図では、点Pは色域外カラーポイントとして示され、白、輝度、および黒クランプは、それぞれ線(またはより一般的には曲線)W、L、およびbの色域外郭構造線/曲線302との交点として示されている。「a」と記された線は点Pから色域外郭構造302までの理論上の最小距離である一意の線/曲線である。この線「a」から外郭構造境界302への交点は計算することが可能であるが、したがって高価である可能性がある。この最小点を発見することの低価格の近似した解決策として、対角点(つまり、線「d」の外郭構造曲線302に対する交点)クランプは――以下にさらに詳しく説明されるように――黒クランプと輝度クランプの間の重み付けられた平均としてさらに容易に計算できる。
【0027】
ここで輝度クランプをさらに詳細に説明する。このアルゴリズムは「黒クランプ」と同様にではあるが、Wの別の最終的な計算を続行する。Rw GwおよびBwがクランプされるのと同時にW値をクランプすることに加えて、W値は公知の入力光度から逆に計算される。
【0028】
一実施形態では、光度の計算はディスプレイ画面を備えてよい実際のサブピクセルレイアウトに従って調整されてよい。例えば、図19はディスプレイシステム1900にディスプレイ画面1910を備えてよい多くの異なるサブピクセルレイアウトを描いている。ディスプレイシステム1900は、ここでは概して補間/SPRモジュール1902と、タイミングコントローラ1904と、それぞれ列ドライバと行ドライバ1906と1908を備えるとして示されている。ディスプレイ1910は、サブピクセル繰り返し群1912をさらに備えてよいサブピクセルのセットを備える。このような繰り返し群は――他の考えられる繰り返し群1912から1936において描かれているように――変化してよい。異なるハッチングは異なる色を示している――例えば、縦のハッチング1914は赤を示し、横のハッチング1916は青を示し、斜めのハッチング1918は緑を示す。部分的な斜めハッチング、より密な横のハッチング、またはハッチングまったくなしは、別の第4の色――例えば、シアン、マゼンタ、白(つまりフィルタなし)、または黄色――を示している。言うまでもなく、他のサブピクセル繰り返し群および他のディスプレイシステムアーキテクチャが可能であり、本発明の範囲に包含される。本実施形態の多くはRGBをRGBWに変換するGMAを参照しているが、本技法は4色以上の原色(例えば、R、G、B、Cyan(シアン)、およびW等の4色または5色以上の原色)を有する多元色システムに適用することが理解される。加えて、本発明の技法はLCD、OLED、PDPおよび多くの他を含むが、これに限定されない、考えられる多くの製造技術から構築されるディスプレイに、同様の作用をもって適用する。
【0029】
例えば1930等の、ディスプレイの繰り返し群を備える可能性のあるサブピクセルレイアウトの1つからは、輝度の方程式が以下に十分である可能性がある。
Lrgb=(2*Rw+5*Gw+Bw+8*W)/16
この方程式は、RGBW出力の計算された輝度がソースRGB値の輝度に等しくなければならないことを述べている。方程式はWについて解くことができ、以下を示す。
W1=(16*Lrgb−(2*Rw+5*Gw+Bw))/8
この式は、概してWの黒クランプの値より明るいW1の値を生じさせる。これは同様に、黒クランプが一部の人によって暗すぎると見なされる効果を生じさせた場合に、画像内の領域をさらに明るくする。
【0030】
前記方程式はハードウェアまたはソフトウェアで実現するのは容易であるが、サブピクセル繰り返しパターン1930に起因する相対光度に基づいている。異なるレイアウトごとに、この式は異なる可能性がある。例えば、サブピクセル繰り返しパターン1936に対する式は以下となる可能性がある。
W1=(12*Lrgb−(2*Rw+5*Gw+Bw))/4
前記2つの式の相違点は、各レイアウトのR GとBの輝度の和と比較したWの相対輝度の結果である。この相対輝度を考慮に入れるために追加のパラメータを用いて式を書くことが可能であり、
W1=(L*M1_inv−(2*R+5*G+B)*M2_inv/8)/32
ここではM1_invおよびM2_invは、調整可能な色域マッピング(GMA)についての説明で後述されるように定数であってよい。これらの定数がM1_inv、M2_invおよびいくつかの他のレジスタ設定のための値を事前に計算し、ロードすることにより多くの異なるサブピクセルレイアウトを正しく計算できる単一のGMAハードウェアモジュールを構築することを可能にすることが示されてよい。
【0031】
対角クランプ;
輝度クランプを実現するとき、結果として生じる色が観察者によって彩度が減じられすぎていると見なされることがある。この効果は、観察者によって暗すぎると見なされることのある黒クランプと対照的である。これらの問題の両方に対する1つの解決策が、Wの黒クランプ値と輝度クランプW1値の間の値を計算することであってよい。図15は、中間値を計算する色域クランプモジュール1500を示す。OOG(色域外)検出モジュール1502は、入力されたRGBW色が色域内にあるのかどうかを検出する。色域内にない場合、値はそのままでよく、色域クランプモジュールの残りは迂回されてよい(この図で迂回は不図示)。黒クランプモジュール1504は、前記特許に説明され(図9で検討され)た通常の黒クランプアルゴリズムを実行し、結果として生じるR値、G値およびB値は色域クランプモジュールから出力される最終的な値になってよい。モジュール1504からのRGB値およびW値も、前述された輝度クランプアルゴリズムの内の1つを使用して、輝度クランプモジュール1506でW1を計算するためにも使用される。黒クランプW値および輝度クランプW1値は対角線クランプモジュール1508で結合され、モジュール1500から出力される最終的なW値を生じさせてよい。対角線クランプモジュール1508は中間値――一例および実施形態の場合、W値およびW1値の重み付けられた平均――を計算してよい。例えば、それは2つの値の平均を計算できるであろう。
【0032】
図10に示されている別の実施形態では、W値およびW1値がそれぞれ重み付けられる量を設定するclamp_register1002があるであろう。本実施形態では、W値とW1値は異なる量(例えば、図示されているように1ビット、2ビットまたは3ビット)分、右シフトされ、これらはさまざまな組み合わせでともに加算され、Wの(それぞれ)0%、50%、75%および87.5%と結合されるW1の100%、50%、25%および12.5%を生じさせる。clamp_register値は、クランプ対角線結合W出力としてMUX1004を用いてこれらのオプションの内の1つを選択する。この実施形態は、ゲートの最小値とのいくつかな有用な重み付けの組み合わせを選択するように設計されてよい。他の実施形態では、選択する割合のさらに多くの異なる組み合わせがあるであろう。さらに別の実施形態では、乗算器モジュールが、割合のさらに連続的な範囲を生じさせるために、単純シフトおよび加算器の代わりにWおよびW1で使用できるであろう。
【0033】
図3の輝度クランプ線「L」と黒クランプ線「b」との間の1つの相違点はRGBWディスプレイのW原色にある。一実施形態では、Wの計算が望ましい場合があり、R値、G値およびB値はこれらのステップの間一定のままであってよい。これらの計算は、他の原色の1つ(または複数)が色域外になり、色域表面に縮小されたときに行われてよい。これらのケースでは、Wだけを変更することが、平均、つまり2つのW値の任意の他の重みが付けられた平均が色域の表面にある色を生じさせてよいことを意味する。
【0034】
clamp_register値を計算する多くの方法があってよい。50%を設定するまたは選択すると、実質的に2つのW値の平均が生じるであろう。75%を設定するまたは選択すると、0.75*W1+0.25*Wに等しい値が生じ、図3の線「a」として示される値により近い可能性がある。重み付け値の比率を決定する1つの方法は、コンピュータプログラムで全ての可能性のある色域外値をオフラインで計算することであろう。このプログラムは、各色が値「a」を見つけるための難しい計算を行い、各W1値とW値からこれを生じさせるであろう重みが付けられた平均を計算するであろう。次に、これらの全ての重み付けられた平均値の平均はビデオディスプレイの中に設計される、あるいは内蔵ハードウェアclamp_registerラッチにロードされるであろう。
【0035】
前述されたように、図3で白クランプ線「W」を使用することが有利となってよい。このケースでは、重みが付けられた平均はW1値とWw値(Wが黒クランプの間に計算されるのと同様に白クランプで計算されるW)の間、あるいはW値とWw値の間で計算できるであろう。
【0036】
代替実施形態では、単一の重みが付けられた平均は色域内のあちこちで変化する関数と置き換えられるであろう。この関数の独立変数は任意の数の入力パラメータの内の1つである場合がある。例は、重みを付けられた平均が入力ピクセルの光度の関数として、入力色が色域外である量の関数として、入力されたR値、G値またはB値の関数として、あるいはこれらのなんらかの組み合わせとして変化することを含む。使用する1つの関数はその特性に応じてさまざまなディスプレイで異なっていてよい。どの関数を使用するのかに影響を与えてよい特性は、測定された原色色度、原色光度、出力のガンマ曲線、バックライトの輝度または色を含む可能性がある。所望される重みが付けられた平均関数を発見する1つの手順は表示特性を測定し、全ての色域外の色について全ての理想的な候補「a」点値を計算する前述されたプログラムの結果に対して独立変数を比較することであろう。なんらかの入力関数から重みが付けられた平均値まで直接的な相関関係がある可能性がある、あるいは使用できるいくつかの近似マッピングがある可能性がある。いったん関数が選ばれると、関数はソフトウェアの中に符号化できる、あるいはハードウェアの中に組み込むことができる。関数はアルゴリズムとして実現されてよい、あるいは事前に計算され、ルックアップテーブルに記憶されてよい。
【0037】
前減数アルゴリズム;
RGBからRGBW GMAへの1つの考えられる副作用は、ディスプレイシステムが生じさせることのできる色状態の総数を削減することであってよい。入力色の総数の半数と同じくらい多くが他の色の上にマッピングされることが考えられてよい。これは、同時に高輝度と高彩度である色、つまり自然な画像および未修正の画像では通常発生しない組み合わせである色に起こる傾向がある。しかしながら、私たちのGMAによって出力される色の総数が到達する色数に一致するモードを有するのが望ましい可能性がある。前減数はこれを達成する1つの方法である。
【0038】
図4は、入力RGB白点がRGBW白点の上にマッピングされるまで、RGB色域が基本的に拡大縮小される従来の技術のケースを示す。斜線部分の高輝度+高彩度の色は色域外になり、黒クランプ、輝度クランプ、対角線クランプまたは前述されたような他のアルゴリズムを使用して許可されたRGBW値にマッピングされなければならない。図5は、入力値の前減数により、最終的にRGB色域全体がRGBW色域の内部に納まってよいことを示す。このようなケースでは、それはOOGマッピングのステップを未然に防ぐことができる。結果として生じる画像は以前ほど明るくない可能性があるが、実際に使用されるさらに多くの総出力状態がある。全ての考えられるW値が使用されてよいわけではなく、全ての考えられるRGB出力値が使用されてよく、それはいくつかの色がOOGであるときには当てはまらない可能性がある。
【0039】
1930のようないくつかのレイアウトのケースでは、入力値を2分の1に前減数することによりRGB色域はRGBW色域の内部に納まってよい。他の量によって削減することが、Wサブピクセルの輝度が他の3個のサブピクセルの輝度に厳密に等しくならないときにレイアウトにとって望ましい場合がある。また、いくつかの色が図16に示されるように依然としてOOGになるとしても、2分の1より少ない量、前減数することにより出力状態の総数はいくぶん上昇する可能性がある。他の3色の原色に等しいWサブピクセル輝度のディスプレイにおいても、この手順は画像の輝度を高め、望ましいことがある。
【0040】
図6は代替実施形態の効果600を示す。このケースでは、入力RGB値は、OOG値が生じなくなるまで前減数されてよい。次に、通常のRGBW GMAがRGBWに変換するために使用されてよい。最後に、W値は、(通常は、白に近い明るい彩度色からの)最大のW値を最大値に到達させる量分、拡大されてよい。図6は、入力RGB値が半分、前減数されてから、結果として生じるW値が2という因数で拡大されたレイアウト1930のケースを示す。これにより可能な最大の約75%の最大輝度が生じる。他の組み合わせは、例えば2分の1より小さい割合で入力を削減し、さらに明るい最大値を生じさせてよい。しかしながら、これらの組み合わせはさらに多くのOOG色を生じさせ、出力状態の総数を減じてよい。
【0041】
図7は入力ガンマモジュールとGMAモジュールの間の前減数モジュール106Aの一実施形態700を示す。この実施形態では、割合は前減数レジスタの固定小数点の2進数として記憶される。一実施形態では、前減数レジスタは8ビットの大きさであってよく、0と約0.996の間の固定小数点の数字を表す0と255の間の数字を記憶してよい。入力ガンマの後の入力RGB値のそれぞれは前減数値で乗算されてから、右シフトモジュールの256で除算されてよい(例えば、>>8)。
【0042】
図7の実施形態はソフトウェアで容易に実現できるが、乗算器が多数のゲートを必要とする可能性がある。図8の前減数モジュール106Bは、必要とするゲートが少ない代替実施形態である。この図はRチャネルの経路だけを示す――類似モジュールがGとBに実現されてよい。乗算器を使用する代わりに、入力値は異なる量、右シフトされ、結果は、100%(削減なし)の入力、75%(25%の削減)、62.5%、50%、37.5%、25%および12.5%を生じさせるためにさまざまな組み合わせでともに加算される。固定小数点の2進数を前減数レジスタに記憶する代わりに、MUXを使用して事前に計算された割合の内の1つを選択する指数が記憶されてよい。割合のこのセットは1つの例にすぎない。さらに多くのシフタ、加算器、およびさらに幅広いマルチプレクサを追加することによって、任意の数の選択可能な削減割合を生じさせることができる。
【0043】
彩度ベースの前減数;
前減数の別の代替実施形態として、入力RGB値は固定量ではなく、代わりに彩度の関数である量、削減されてよい。図17は、適切であってよい彩度の関数の複数の異なる実施形態を示す。彩度が0に近いときに1.0に近い値を有する関数は、図18に示されるように、入力RGB白値をほぼ出力RGBW白値にマッピングする優位点を有する。これは、最大可能な白値が達成されない可能性がある場合に、前記の前減数アルゴリズムより優位である場合がある。別の実施形態では、最大値は、同時輝度コントラスト誤差を削減するために1.0未満であってよい。図17の彩度の関数は、彩度が最大値であるときになんらかの割合Pmaxに減じてよい。このPmax値がM2、つまりWの輝度の、ディスプレイ内のR+G+Bサブピクセルの輝度の和に対する比率より大きい場合には、図18の斜線部分1802として示されるように、いくつかのOOG色があるであろう。したがって、前述されたような色域クランプモジュールが依然として望ましい場合がある。
【0044】
この彩度関数の1つの考えられる曲線は、線1701のようなガウス曲線であるが、これはコンピュータ的に、ハードウェアで実現するのは困難な場合がある。線1702のような直線は適切であってよく、線1703のような区分線形関数が満足の行く画像を生じさせてもよい。この関数の値は入力RGB値で乗算される。したがって、1.0で乗算すると、入力値は低彩度で削減されず、Pmaxまたは1未満の他の端数で乗算すると高彩度を有する減少する入力値が生じる。小数値による全てのこれらの乗算は、固定小数点の2進数で乗算し、次に適切な右シフトをすることによりハードウェア内で実現されてよい。シフトと加算によって乗算を実現する他の手段も本発明の範囲の一部として含まれる。
【0045】
図18の彩度は、通常は色域の表面で0から1.0の範囲に縮小される灰色の線から離れる垂直距離と見なされてよい。任意の数の彩度計算が使用できるであろうが、例えば、
彩度=(max(r,g,b)−min(r,b,g))/max(r,g,b)
のような業界で周知であるこの数字の計算の近似がある。次に、結果として生じる彩度値は、図17の曲線の内の1つを生成するために使用されてよい。0.75というPmax値が付いた、例えば区分的に線形な線1703は以下の方程式によって生成されてよい。
Pre_reduce=min(1,1−(彩度−0.25)/(1−0.25)))
次に、入力された赤の値、緑の値、および青の値が、前記実施形態のどれかにより生成されるように、それぞれこのようなPre_reduce値で乗算されてよい。
P=R*Pre_reduce
G=G*Pre_reduceおよび
B=B*Pre_reduce
最後に、これらのR値、G値およびB値は、RGBをRGBWに変換するためにGMAアルゴリズムを通して実行されてよい。
【0046】
さらに別の実施形態では、前減数関数は色相の関数にされてもよい。参考することにより援用される前述された特許出願では、この目的のために使用できるであろう色相値を計算する手段が開示されている。例えば、顔および他の肌の色合いは非常に狭い範囲の色相を有し、これらの特長とともに画像で別の前減数関数を使用することが有利である場合がある。
【0047】
さらに別の実施形態では、前減数彩度関数も輝度の関数にされてよい。したがって、既定の彩度値の場合、人は、一定のスケーリング値を使用するよりむしろBLACK(黒)への近接に基づいて拡大縮小するであろう。これはガンマ関数のように作用し、それにより人は出力されたピクセル分布をRGBW色域外郭構造にさらに近く(またはさらに遠く)シフトできるようになる。前減数関数が、色相、彩度、および輝度の何らかの組み合わせの関数として基礎を形成されることも理解される必要がある。
【0048】
前記の説明では、一実施形態は全ての原色に1つの前減数関数しか有さない可能性がある。しかしながら、入力されたR原色、G原色およびB原色のそれぞれ(または部分集合)に別個の前減数関数を有することが望ましい場合がある。これは、色補正を行う、あるいはディスプレイの白点を調整する能力を加えることができるであろう。白点は、赤、緑、および青について別々に(図17のY軸で1.0からさらに少ない値にそれを削減するために)曲線1703の左上端部を変更することにより混合されたカラーポイントの変化に無関係に変更されてよい。
【0049】
前述されたように、原色に別々の制御または調整を有することにより、混合された色(例えば、黄色、シアン、マゼンタ等)の色度の調整が可能になる。例えば、赤と緑が別々のPmax制御を有し、緑のPmax制御が赤のPmax値より25%低い場合には、黄色のカラーポイントは赤の原色に向かってシフトされる。さらに、曲線1703の傾きがPmax近くで十分に急勾配になるようにされる場合には、黄色のこの変化はディスプレイの白点に影響を及ぼさずに行われてよい。
【0050】
図1では、前減数モジュール106は、入力ガンマ104とCalc RwGwBwモジュール110の間に置かれているとして示されている。入力ガンマモジュール104の前等、画像処理システム内の他の場所に前減数を置くことも可能である。入力ガンマの前の値は通常さらに小さいビットサイズを有するため、これはこの設計に基づくハードウェアのゲート数を減少するという優位点を有してよい。加えて、前減数関数を入力ガンマ関数と結合し、ガンマ補正および前減数を1つのステップで実行することが可能である。入力ガンマ関数は多くの場合、事前に計算されるルックアップテーブルとして実現されるため、さらに複雑化したハードウェアで不利益を被ることなく、図17でガウス曲線1701等の優れたアルゴリズムを使用することが可能であってよい。
【0051】
調整可能RGBW GMA;
参考することにより援用される前述された特許出願では、いくつかの実施形態が、原色の測定またはシミュレーションおよびさまざまなサブピクセルの相対輝度に基づいたアルゴリズムで固定数を事前に計算したRGBW GMAを開示している。このような数字を計算するのは開示された実施形態、およびさらに柔軟であるのはRGBからRGBW GMAの実施形態となる。一実施形態では、固定数はGMAアルゴリズムの変数、および/またはハードウェア設計のレジスタであってよい。これにより単一のGMAアルゴリズムは初期化段階で値を変更することにより広範囲のディスプレイで作用できる。
【0052】
これらの数字――M0、M1およびM2と示される――が事前に計算され、結果はハードウェア設計を簡略化するために使用されてよい。方程式の1つの考えられるセットは以下の通りである。
【0053】
さらに一般的には、M0はR光度、G光度、B光度およびW光度の和で除算されるR光度、G光度およびB光度の和の比率であってよい。M1は、R光度、G光度、B光度およびW光度の和で除算されるW光度の比率であってよく、M2はR光度、G光度およびB光度の和で除算されるW光度の比率であってよい。
【0054】
特定のレイアウト(例えば、レイアウト1930)では、Wサブピクセルの光度はR光度、G光度およびBの光度の和にほぼ等しくてよく、したがってM2定数は約1.0という値を有してよい。この場合、M0およびM1は以下によって近似されてよい。
さらに一般的には、M0はR光度、G光度、B光度およびW光度の和で除算されるR光度、G光度およびB光度の和の比率であってよく、M1はR光度、G光度、B光度およびW光度の和で除算されるW光度の比率であってよく、M2はR光度、G光度およびB光度の和で除算されるW光度の比率であってよい。
【0055】
前記「M」値は、通常は、ゼロをわずかに上回るから1をわずかに上回る範囲で変化してよい浮動小数点値である。これらの値が使用されるGMAアルゴリズムでは、これらの値は掛け算および割り算で使用されてよい。したがって、ハードウェアでは、整数乗算器およびシフトモジュールがこれらの演算を実行できるように、これらを固定小数点の2進数として記憶することが有利である場合がある。ハードウェアの設計を簡略化するために、利用されてよい固定小数点の2進数を事前に計算し、いくつかのレジスタでそれらを記憶することが可能であってよい。これらのレジスタは、次にディスプレイ初期化の一部としてロードされてよい、あるいはそれらはM2_reg指数に基づきルックアップテーブル(LUT)からフェッチできるであろう。以下の表1は、M2値の有用な範囲から計算されてよいこのようなLUTの一実施形態を示す。
【表1】
【0056】
この実施形態では、M2_REGは固定小数点の2進値のLUTに対する(2進の)指数である。M2はLUTに記憶されない元の浮動小数点値である。M0_INVは1/M0掛ける32として計算されるM0の逆数であり、固定小数点の2進値を生じさせる。M0_subは最大色(このケースでは1023)掛けるM0である。M1_regはM1値掛ける256であり、固定小数点の2進値を生じさせる。M1_invは1/M1掛ける32からの固定小数点の2進値として計算されるM1の逆数である。M2_invは1/M2掛ける32からの固定小数点の2進値として計算されるM2の逆数である。このような表は多くの考えられる方法で構築されてよく、本発明の範囲がこれらの他の実施形態を包含することが理解される。
【0057】
256または32で事前に乗算するという選択肢は、定数の予想値および内蔵乗算器のビットサイズに応じて選ばれてよい。事前乗算値のこの組み合わせを使用すると、(乗算器ではないM0_subを除く)値の全ては8ビットレジスタに適合できる。32で乗算すると、1より大きいまたは小さい値を記憶することができるが、2の他の累乗はほぼ同様にうまく作用するであろう。例えば、64で乗算すると、追加の精度が加わるが、記憶できる最大値は減少するであろう。
【0058】
固定小数点の2進M値およびその逆数の全ての組み合わせが前記に一覧表示されているわけではないことが留意されなければならない。例えば、M2_invだけが計算され、M2の非反転値は計算されていない。これは、以下のGMAアルゴリズムの中の方程式はM2で乗算せず、それで除算しかしないため、「非反転」M2値は計算されない、あるいはLUTまたはレジスタに記憶されない可能性があるためである。
【0059】
これらの固定小数点の2進M値のセットがいったん前記の表のような表からフェッチされる、あるいはシステム初期化中に計算され、レジスタで記憶されると、以下の擬似コードはM値がどのようにして使用されてよいかを示す。
【表2】
【0060】
表2の擬似コードでは、r,gおよびbは入力ガンマ補正後の入力色であり、math.floor( )はあらゆる計算の切り捨てられた整数結果を示し、math.min( )およびmath.max( )はその引数の最小または最大を返し、spr.band( )はビット単位論理および2つの因数を返す。用語invは色域外(OOG)距離の逆数であり、これは多くの場合事前に計算され、OOGによって索引が付けられるLUTに記憶される。
【0061】
色域クランプするとき、最初に黒クランプの値が計算されてよく、次に輝度クランプW1値が計算されてよい。最後にclamp_diag値(0から128)が、2つのクランプされたW値の重みが付けられた平均を計算するために使用されてよい。
【0062】
調整可能なGMAの一実施形態の図は図14および図11に示されている。図14は、L(輝度)および輝度に基づいたW値がGMAでどのように計算されてよいのかを示す。L値は、ハードウェアで符号化するのが容易である近似L=(2*R+5*G+B)/8から計算されてよい。M0_sub値、M1_inv値は、色域外値を生じさせてはならない最小可能および最大可能W値を計算するために使用されてよい。W値はL値に設定され、次にMINW値とMAXW値の間になるようにクランプされてよい。前記に参考することにより援用される特許出願に言及されるように、それがMINW値とMAXW値の間でクランプされる限り、Lで開始することに加えてW値を初期化する多くの他の方法がある。
【0063】
図11はM0_invレジスタ1104およびM1_regレジスタ1102が入力RGB値およびW値からRwGwBw値を計算するためにどのように使用されてよいのかを示す。この実施形態では、M0_inv値はそれを固定小数点の2進数にするために32で乗算されたため、掛け算の結果は次に5ビット(つまり、32=25)分、右にシフトされる。結果として生じるRwGwBw値は色域外であってよく、図15に示されるモジュールのような色域クランプモジュールによって試験され、要すればクランプされなければならない可能性がある。
事後SPRフィルタリング
【0064】
参考することにより援用されるいくつかの前述された特許出願では、異なるディスプレイレイアウトのためのサブピクセルレンダリング(SPR)画像のいくつかの方法が説明されている。これらのSPRアルゴリズムは、要すればステップの1つとして鮮鋭化フィルタを含んでよい。例えば、相互−輝度−鮮鋭化、およびメタマー鮮鋭化があってよい。調整可能なGMAでは、M2値が1.0に近いとき、つまりW光度の比率がR、GおよびBの和の光度に近いときメタマーフィルタリングを使用することが望ましい場合がある。しかしながら、M2の値が1.0に近くないときには、相互−輝度−フィルタリングを使用するのが望ましい場合がある。一実施形態では、図1のSPRモジュール114に鮮鋭化フィルタの結果を多くの方法(例えば、メタマーおよび相互−輝度)で計算させ、次に結果の重み付けられた平均を使用することができる。
【0065】
図12は、鮮鋭化フィルタを適用した結果の重み付けられた平均を計算するこの手法の一実施形態を示す。この図では、Rmetaは赤のメタ鮮鋭化結果であり、Rcrossは赤の相互−輝度−先鋭化の結果である。緑および青のための計算は類似しているであろう。しかしながら、白のための計算は色のための重み付け係数とは異なる重み付け係数を必要とする可能性がある――したがって、Wmeta値およびWcross値は別々に示されている。赤のための重み付けられた平均を実行するために、M2_COLレジスタ1202がM2 MULT装置1204内でRmeta値で乗算されてよい。通常、M2_COLレジスタは、0%と100%の間の割合を表す固定小数点の2進数を含む。M2_COL値は「逆数割合」を生じさせるためにインバータ1208によって処理されてよい。逆数割合は、割合とその逆数が合計で100%になることを意味するようにここで定義される。例えば、M2_COLが75%を含む場合は、インバータ1208の結果は25%になる。これは、一実施形態では、100%からM2_COL値を差し引くことによって、あるいは後述されるようなさらに簡単な手段によって達成できる。Rcross値は、別のM2_MULT1204でこの逆数M2_COL値で乗算されてよく、次に2台の乗算器の結果が総計され、最終的なR値を生じさせてよい。緑および青の計算は同様であろう。白の計算は非常に類似しているが、別の割合値が使用されてよく、この割合値はM2_WHTレジスタ1206に記憶されてよい。
【0066】
単に1つの例のために、表3は、ソフトウェアで実現される鮮鋭化フィルタ結果の重み付けられた平均を計算する一実施形態の擬似コードを提供する。
【表3】
この擬似コードでは、固定小数点の100%の二進表現は値128であり、したがってインバータ1208の作用は128から差し引くことによって達成される。このコードは緑および青の計算も示し、図12に特に示されていないフィルタ結果Gmeta、Gcross、BmetaおよびBcrossを含む。
【0067】
M2_MULTモジュールは、それらが乗算器であるかのように前述されている。このような実施形態は、色ごとにこれらの乗算器の内2つがあり、合計で8の乗算器があるため、ハードウェアで多くのゲートを必要とする可能性がある。したがって、これらの乗算器がさらに単純な回路で置き換えられることが望ましい場合がある。図12は、1つのこのような実施形態を示す。乗算器の代わりに、このM2_MULTモジュール1204がいくつかの異なる量、入力フィルタ値を右にシフトし、加算器によっていくつかの異なる組み合わせに総計される。組み合わせはマルチプレクサ1304によって選択される。固定小数点の2進割合値をM2_INDEX入力1302に送る代わりに、指数値は割合値の内の1つを選択するために代わりに送られてよい。また、MUXに対する指数値は、指数のビットを反転することにより前述された「逆数確率」が生じるように選ばれてよいことも留意されなければならない。これにより図12のインバータ1208モジュールは、逆確率を生じさせるために単にビットを反転させることができる――減算より単純な演算、および実現するために必要とされるゲート総数の減少を生じさせる。
【0068】
MUX1304の入力状態の全てが使用されてよいわけではないことも留意されなければならない。このようなケースでは、MUXの未使用の状態によって選択されるさまざまな割合を生じさせるために、さらに多くのシフタおよび加算器を追加することによって、追加の状態が入力されてよい。さらに多くの状態またはさらに少ない状態のMUXが使用できるであろう。代わりに、シフタは右の代わりに、異なる量、左にシフトできるであろう。これはさらに多くの精度を備えたM2_MULTモジュールを生じさせる可能性があるが、図12の加算器の後に、さらに大きな加算器および右シフタを必要とするであろう。
【0069】
前述されたM2値に基づいた調整可能なGMAでは、M2_COLの値は、M2値が1.0に増加するにつれて100%に増加し、M2_COLを実質的にM2に等しくしなければならない。M2値のこの範囲では、M2_WHT割合はほぼ100%のままとなるであろう。M2値が1.0から別の値、例えば2.0に増加するにつれて、M2_WHT割合が100%から0に減少してよい一方、M2値が1.0より大きいとき、M2_COL値はほぼ100%のままとなる。1.0を超えるM2値にM2_WHTを計算するための1つの式はM2_WHT=2−M2となる可能性がある。これらの割合はハードウェアでは固定小数点の2進数として記憶できる、あるいはそれらは図13に説明されるようにM2_INDEX1302値として記憶できる。以下の表4は、考えられるM2値および結果として生じる対応するM2_COL値とM2_WHT値のリストを示す。
【表4】
表4では、M2_COLとM2_WHTについて示される図13のM2_INDEX値1302は、M2_MULTモジュール1204で使用できるであろう。結果として生じる対応する割合は、指数値の隣の括弧の中に示される。
【0070】
前記に描かれた実施形態は特定の機能単位、操作またはハードウェアに関連して説明されてきたが、説明は特定の実現例を制限することを目的としておらず、これらの機能単位および動作がハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の組み合わせを使用して実現できることが理解されるであろう。例えば、プログラマブルゲートアレイまたは類似する回路網はこのような機能ブロックを実現するように構成できる。他の例では、メモリ内でプログラムを操作するマイクロプロセッサは、このような機能ブロックも実現できる。したがって、技法および実現例が例示的な実施形態に関して説明されてきたが、多様な変更が加えられてよく、添付された請求項の範囲から逸脱することなく、同等物がその要素の代わりとなってよいことが当業者によって理解される。加えて、その基本的な範囲から逸脱することなく、ある特定の状況または材料を教示に適応するために多くの変型が加えられてよい。したがって、いくつかがこれらの実施形態、実現例および技法を実施するために検討される最良の態様を示す、本書に開示されている特定の実施形態、実現例、および技法は添付請求項の範囲を制限することを目的としていない。
【技術分野】
【0001】
本願は、色域マッピング操作およびサブピクセルレンダリング操作を実行する画像ディスプレイシステムおよび画像処理方法に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本願は、ともに改良された色域マッピングならびにサブピクセルレンダリングシステムおよび方法(IMPROVED GAMUT MAPPING AND SUBPIXEL RENDERING SYSTEMS AND METHODS)と題され、ともに参照することにより全体として本書に組み込まれている2005年10月14日に出願された米国仮出願第60/726,979号、および2006年10月4日に出願された米国仮出願第60/828,088号の利点を主張する。
【背景技術】
【0003】
以下の共同所有された米国特許および特許出願の中の画像表示装置の費用対効果曲線を改善するための新規なサブピクセル構成が開示されている。つまり、(1)「簡易アドレッシング方式によるフルカラー画像装置用カラーピクセル配置(ARRANGEMENTS OF COLOR PIXELS FOR FULL COLOR IMAGING DEVICES WITH SIMPLIFIED ADDRESSING)」と題される米国特許第6,903,754号(「754号特許」)、(2)2002年10月22日に出願され、出願番号第10/278,353号を有し、「変調伝達関数応答を向上させたサブピクセルレンダリング用のカラーフラットパネルディスプレイサブピクセル構成およびレイアウトの改良(IMPROVEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH INCREASED MODULATION TRANSFER FUNCTION RESPONSE)」と題される米国特許公開番号第2003/0128225号(「225号出願」)、(3)2002年10月22日に出願され、出願番号第10/278,352号を有し、「分割された青色サブピクセルによるサブピクセルレンダリング用カラーフラットパネルディスプレイのサブピクセル構成およびレイアウトの改良(IMPROVEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS FOR SUBPIXEL RENDERING WITH SPLIT BLUE SUB−PIXELS)」と題される米国特許公開番号第2003/0128179号(「179号出願」)、(4)2002年9月13日に出願され、出願番号第10/243,094号を有し、「サブピクセルレンダリングのための改良された4色構成およびエミッタ(IMPROVED FOUR COLOR ARRANGEMENTS AND EMITTERS FOR SUB−PIXEL RENDERING)」と題される米国特許公開番号第2004/0051724号(「724号出願」)、(5)2002年10月22日に出願され、出願番号第10/278,328号を有し、「青色輝度ウェルの可視度を低減したカラーフラットパネルディスプレイのサブピクセル構成およびレイアウトの改良(IMPROVDEMENTS TO COLOR FLAT PANEL DISPLAY SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS WITH REDUCED BLUE LUMINANCE WELL VISIBILITY)」と題される米国特許公開番号第2003/0117423号(「423号出願」)、(6)2002年10月22日に出願され、出願番号第10/278,393号を有し、「水平サブピクセル構成およびレイアウトを有するカラーディスプレイ(COLOR DISPLAY HAVING HORIZONTAL SUB−PIXEL ARRANGEMENTS AND LAYOUTS)」と題される米国特許公開番号第2003/0090581号(「581号出願」)、および(7)2003年1月16日に出願され、出願番号第10/347,001号を有し、「ストライプディスプレイのための改良されたサブピクセル構成ならびにそのサブピクセルレンダリング方法およびシステム(IMPROVED SUB−PIXEL ARRANGEMENTS FOR STRIPED DISPLAYS AND METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING SAME)」と題される米国特許公開番号第2004/008479号(「479号出願」)を含む。前述された225号、179号、724号、423号、581号および479号の公開された出願および米国特許第6,903,754号のそれぞれはそれらの全てを本明細書中において参考することにより援用される。
【0004】
水平方向に偶数のサブピクセルを有する特定のサブピクセル繰り返し群について、例えば転極方式および他の改良等の改良に影響を及ぼすシステムおよび技法が以下の共同所有されている米国特許文書に開示されている。つまり(1)出願番号第10/456,839号を有し、「新規な液晶ディスプレイにおける画像劣化補正(IMAGE DEGRADATION CORRECTION IN NOVEL LIQUID CRYSTAL DISPLAYS)」と題される米国特許公開番号第2004/0246280号(「280号出願」)、(2)「ドット反転をもたらすクロスオーバ接続を有するディスプレイパネル(DISPLAY PANEL HAVING CROSSOVER CONNECTIONS EFFECTING DOT INVERSION)」と題される米国特許公開番号第2004/0246213号(「213号出願」)(米国特許出願番号第10/455,925号)、(3)出願番号第10/455,931号を有し、「新規なディスプレイパネルレイアウト上の標準ドライバおよびバックプレーンを用いてドット反転を行うシステムおよび方法(SYSTEM AND METHOD OF PERFORMING DOT INVERSION WITH STANDARD DRIVERS AND BACKPLANE ON NOVEL DISPLAY PANEL LAYOUTS)」と題される米国特許公開番号第2004/0246381号(「381号出願」)、(4)出願番号第10/455,927号を有し、「量子化誤差を低減した固定パターンノイズを有するパネルに対する視覚効果を補償するシステムおよび方法(SYSTEM AND METHOD FOR COMPENSATING FOR VISUAL EFFECTS UPON PANELS HAVING FIXED PATTERN NOISE WITH REDUCED QUANTIZATION ERROR)」と題される米国特許公開番号第2004/0246278号(「278号出願」)、(5)出願番号第10/456,806号を有し、「予備ドライバを用いた新規なディスプレイパネルレイアウト上でのドット反転(DOT INVERSION ON NOVEL DISPLAY PANEL LAYOUTS WITH EXTRA DRIVERS)」と題される米国特許公開番号第2004/0246279号(「279号出願」)、(6)出願番号第10/456,838号を有し、「液晶ディスプレイバックプレーンレイアウトおよび標準外サブピクセル構成のためのアドレシング(LIQUID CRYSTAL DISPLAY BACKPLANE LAYOUTS AND ADDRESSING FOR NON−STANDARD SUBPIXEL ARRANGEMENTS)」と題される米国特許公開番号第2004/0246404号(「404号出願」)、(7)2003年10月28日に出願され、出願番号第10/696,236号を有し、「分割された青色サブピクセルを備えた新規な液晶ディスプレイでの画像劣化補正(IMAGE DEGRADATION CORRECTION IN NOVEL LIQUID CRYSTAL DISPLAYS WITH SPLIT BLUE SUBPIXELS)」と題される米国特許公開番号第2005/0083277号(「277号出願」)、および(8)2004年3月23日に出願され、出願番号第10/807,604号を有し、「異なるサイズのサブピクセルを含む液晶ディスプレイのための改良されたトランジスタバックプレーン(IMPROVED TRANSISTOR BACKPLANES FOR LIQUID CRYSTAL DISPLAYS COMPRISING DIFFERENT SIZED SUBPIXELS)」と題される米国特許公開番号第2005/0212741号(「741号出願」)である。前述された280号、213号、381号、278号、404号、277号、および741号の公開された出願のそれぞれがそれらの全てを本明細書中において参考することにより援用される。
【0005】
これらの改良は、前記に参照された米国特許文書の中で、および以下の共同所有されている米国特許および特許出願の中でさらに開示されているサブピクセルレンダリング(SPR)システムおよび方法と共に用いた際に特に顕著である。つまり(1)2002年1月16日に出願された、出願番号第10/051,612号を有し、「サブピクセルフォーマットデータの別のサブピクセルデータ形式への変換(CONVERSION OF A SUB−PIXEL FORMAT DATA TO ANOTHER SUB−PIXEL DATA FORMAT)」と題される米国特許公開番号第2003/0034992号(「992号出願」)、(2)2002年5月17日に出願された、出願番号第10/150,355号を有し、「ガンマ調整によるサブピクセルレンダリングのための方法およびシステム(METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH GAMMA ADJUSTMENT)」と題される米国特許公開番号第2003/0103058号(「058号出願」)、(3)2002年8月8日に出願された、出願番号第10/215,843号を有し、「適応フィルタリングによるサブピクセルレンダリングのための方法およびシステム(METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH ADAPTIVE FILTERING)」と題される米国特許公開番号第2003/第0085906号(「906号出願」)、(4)2003年3月4日に出願された、出願番号第10/379,767号を有し、「画像データの時間的サブピクセルレンダリングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR TEMPORAL SUB−PIXEL RENDERING OF IMAGE DATA)」と題される米国特許公開番号第2004/0196302号(「302号出願」)、(5)2003年3月4日に出願された、出願番号第10/379,765号を有し、「動き適応フィルタリングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR MOTION ADAPTIVE FILTERING)」と題される米国特許公開番号第2004/0174380号(「380号出願」)、(6)「改良されたディスプレイ視野角のためのサブピクセルレンダリングシステムおよび方法(SUB−PIXEL RENDERING SYSTEM AND METHOD FOR IMPROVED DISPLAY VIEWING ANGLES)」と題される米国特許第6,917,368号(「368号特許」)および(7)2003年4月7日に出願された、出願番号第10/409,413号を有し、「サブピクセルレンダリング前の画像を埋め込んだ画像データセット(IMAGE DATA SET WITH EMBEDDED PRE−SUBPIXEL RENDERED IMAGE)」と題される米国特許公開番号第2004/0196297号(「297号出願」)である。前述された992号、058号、906号、302号、380号および297号出願、ならびに368号特許のそれぞれが、それらの全てを本明細書中において参考することにより援用される。
【0006】
色域変換およびマッピングの改良は、共同所有されている以下の米国特許および同時係属米国特許出願に開示されている。つまり(1)「色相角算出システムおよび方法(HUE ANGLE CALCULATION SYSTEM AND METHODS)」と題される米国特許第6,980,219号(「219号特許」)、(2)2003年10月21日に出願された、出願番号第10/691,377号を有し、「ソース色空間から目標色空間への変換方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR CONVERTING FROM SOURCE COLOR SPACE TO TARGET COLOR SPACE)」と題される米国特許公開番号第2005/0083341号(「341号出願」)、(3)2003年10月21日に出願された、出願番号第10/691,396号を有し、「ソース色空間から目標色空間への変換方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR CONVERTING FROM A SOURCE COLOR SPACE TO A TARGET COLOR SPACE)」と題される米国特許公開番号第2005/0083352号(「352号出願」)、および(4)2003年10月21日に出願された、出願番号第10/690,716号を有し、「色域変換システムおよび方法(GAMUT CONVERSION SYSTEM AND METHODS)」と題される米国特許公開番号第2005/0083344号(「344号出願」)である。前述された341号出願、352号出願、および344号出願、ならびに219号特許は全て本明細書中においてその全てを参考することにより援用される。
【0007】
追加の優位点は、それぞれが参照することにより全体として本書に組み込まれている、(1)2003年10月28日に出願された、出願番号第10/696,235号を有し、「複数の入力ソース形式から画像データを表示するための改良された複数のモードを有するディスプレイシステム(DISPLAY SYSTEM HAVING IMPROVED MULTIPLE MODES FOR DISPLAYING IMAGE DATA FROM MULTIPLE INPUT SOURCE FORMATS)」と題される米国特許公開番号第2005/0099540号(「540号出願」)の中に、および(2)2003年10月28日に出願された、出願番号第10/696,026号を有し、「画像の再構成およびサブピクセルレンダリングを行ないマルチモードディスプレイのスケーリングを行なうシステムおよび方法(SYSTEM AND METHOD FOR PERFORMING IMAGE RECONSTRUCTION AND SUBPIXEL RENDERING TO EFFECT SCALING FOR MULTI−MODE DISPLAY)」と題される米国特許公開番号第2005/0088385号(「385号出願」)の中に説明されている。
【0008】
さらに、これらの共同所有されている出願および同時係属出願のそれぞれが、その全てを本明細書中において参考することにより援用される。つまり、(1)出願番号第10/821,387号を有し、「非ストライプディスプレイシステムにおける画像データのサブピクセルレンダリングを改良するシステムおよび方法(SYSTEM AND METHOD FOR IMPROVING SUB−PIXEL RENDERING OF IMAGE DATA IN NON−STRIPED DISPLAY SYSTEMS)」と題される米国特許公開番号第2005/0225548号(「548号出願」)、(2)出願番号第10/821,386号を有し、「画像表示のための白色点を選択するシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR SELECTING A WHITE POINT FOR IMAGE DISPLAYS)」と題される米国特許公開番号第2005/0225561号「(561号出願)」、(3)それぞれ出願番号第10/821,353号および第10/961,506号を有し、ともに「高輝度ディスプレイのための新規なサブピクセルレイアウトおよび構成(NOVEL SUBPIXEL LAYOUTS AND ARRANGEMENTS FOR HIGH BRIGHTNESS DISPLAYS)」と題される米国特許公開番号第2005/0225574号(「574号出願」)および米国特許公開番号第2005/0225575号(「575号出願」)、(4)出願番号第10/821,306号を有し、「1つの画像データセットから別の画像データセットへの改良された色域マッピングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPROVED GAMUT MAPPING FROM ONE IMAGE DATA SET TO ANOTHER)」と題される米国特許公開番号第2005/0225562号(「562号出願」)、(5)出願番号第10/821,388号を有し、「高輝度サブピクセルレイアウトのための改良されたサブピクセルレンダリングフィルタ(IMPROVED SUBPIXEL RENDERING FILTERS FOR HIGH BRIGHTNESS SUBPIXEL LAYOUTS)」と題される米国特許公開番号第2005/022563号(563号出願)」、および(6)出願番号第10/866,447号を有し、「量子化されたディスプレイシステムにおいてガンマ精度を高めること(INCREASING GAMMA ACCURACY IN QUANTIZED DISPLAY SYSTEMS)」と題される米国特許公開番号第2005/0276502号(「502号出願」)である。
【0009】
ディスプレイシステムおよびその操作の方法の追加の改良および実施形態は、以下に説明されている。つまり、(1)2006年4月4日に出願され、米国内で米国特許出願公開番号第200Y/AAAAAAAとして公開された、「新規なサブピクセル構造を備えたディスプレイシステムのための効率的なメモリ構造(EFFICIENT MEMORY STRUCTURE FOR DISPLAY SYSTEM WITH NOVEL SUBPIXEL STRUCTURES)」と題される特許協力条約(PCT)出願番号PCT/US第06/12768号、(2)2006年4月4日に出願され、米国内で米国特許出願公開番号第200Y/BBBBBBBとして公開された、「低価格色域マッピングアルゴリズムを実現するシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPLEMENTING LOW−COST GAMUT MAPPING ALGORITHMS)」と題される特許協力条約(PCT)出願番号PCT/US第06/12766号、(3)2006年4月4日に出願され、米国特許出願公開番号第200Y/CCCCCCCとして公開された、「改良された色域マッピングアルゴリズムを実現するシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPLEMENTING IMPROVED GAMUT MAPPING ALGORITHMS)」と題される米国特許出願番号第11/278,675号、(4)2006年4月4日に出願され、米国特許出願公開番号第200Y/DDDDDDDとして米国内で公開された「ディスプレイシステムにおいて事前サブピクセルレンダリングされた画像処理(PRE−SUBPIXEL RENDERED IMAGE PROCESSING IN DISPLAY SYSTEMS)」と題される特許協力条約(PCT)出願番号PCT/US第06/12521号、および(5)2006年5月19日に出願され、(以下に「メタマーフィルタリング出願」と呼ばれている)米国特許出願公開番号第200Y/EEEEEEEとして米国内で公開された「メタメリックフィルタリングによる多原色サブピクセルレンダリング(MULTIPRIMARY COLOR SUBPIXEL RENDERING WITH METAMERIC FILTERING)」と題される特許協力条約(PCT)出願番号PCT/US第06/NNNNN号である。これらの共同所有される出願のそれぞれが全て本明細書中においてその全てを参考することにより援用される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
技術的効果:以下に描かれ、説明されているディスプレイシステムの多様な実施形態は、第1の色空間で指定される入力画像データを、ディスプレイシステムの原色により画定される第2の色空間で指定されるマッピングされた色値にマッピングする色域マッピングモジュールの操作を改良するという技術的効果を有する。マッピングされた色値は、表示のための出力画像データを生成するサブピクセルレンダリング操作に入力される。
【0011】
ディスプレイシステムは、少なくとも4色の原色のサブピクセルのあるサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルを備える。ディスプレイシステムは第1の色空間で指定された入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定された画像データを出力する。ディスプレイシステムは、第1の色空間内で指定される入力画像データを、第2の色空間内で指定される画像データにマッピングするように構成された色域マッピングモジュールを備える。色域マッピングモジュールは色域外の色を黒にクランプする。ディスプレイシステムは、色域外画像データの輝度に応じて第2の色空間内の少なくとも第1の原色値を計算するように構成された計算装置をさらに備える。
【0012】
第2の実施形態では、ディスプレイシステムは、少なくとも4個の原色サブピクセルを含むサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルを備える。ディスプレイシステムは第1の色空間で指定される入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定される画像データを出力する。ディスプレイシステムは、第1の色空間で指定される入力画像データを第2の色空間で指定される画像色値にマッピングするように構成された色域マッピングモジュールを備える。色域マッピングモジュールは少なくとも第1のクランプシステムおよび第2のクランプシステムを使用して色域外の色をクランプさせる。第1のクランプシステムおよび第2のクランプシステムは、第1のクランプ値および第2のクランプ値とを生じる。ディスプレイシステムは、第1のクランプ値および前記第2のクランプ値から結果として生じるクランプ値を生成する重み付けモジュールをさらに備え、最終的な出力画像値は結果として生じるクランプ値から引き出される。
【0013】
別の実施形態では、ディスプレイシステムは、第1の色空間で指定される入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定される画像データを出力するように構成される。ディスプレイシステムは、第2の色空間を画定する少なくとも4個の原色サブピクセルを含むサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルを備える。ディスプレイシステムは、入力画像データの値を削減するように構成された前減数モジュールと、削減された入力画像データ値を受け入れる色域マッピングモジュールとをさらに備える。
【0014】
別の実施形態では、ディスプレイシステムは第1の色空間で指定された入力画像データを受け取るように構成され、第2の色空間内で指定される画像データを出力するように構成される。ディスプレイシステムは、サブピクセル繰り返し群と、前記サブピクセル繰り返し群の中の前記サブピクセルの配置に基づいてパラメータを入力する調整可能な色域マッピングモジュールとを備えるディスプレイパネルを備える。
【0015】
本明細書の中に組み込まれ、本明細書の一部を成す添付図面は、本発明の例示的な実現例および実施形態を描き、説明とともに本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の態様を組み込む画像処理システムの1つの考えられる実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図2】ある特定のディスプレイシステムについて色域外であるカラーポイントが、多数の経路に沿って色域の中に戻されクランプされてよい色空間の線図である。
【図3】ある特定のディスプレイシステムについて色域外であるカラーポイントが多数の経路に沿って色域の中に戻されクランプされてよいCIE L*a*b*色空間の断面図を描く。
【図4】RGB原色およびW(白)原色を有するディスプレイで色値をレンダリングするために赤、緑および青(RGB)の色値がクランプされてよい色空間の領域を描く。
【図5】色域外である入力色値の数を減少させるために、本書に説明されている技法に従ってRGB原色の事前削減の効果を描く色空間の線図である。
【図6】彩度値に対する、前減数後にW原色を拡大縮小することの影響を描く色空間の線図である。
【図7】前減数システムの1つの考えられる実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図8】前減数システムの別の考えられる実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図9】黒クランプを実行する色域クランプシステムの1つの実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図10】対角線クランプを実行する色域クランプシステムの1つの実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図11】調整可能な色域マッピングシステムの1つの実施形態の一部の簡略化されたブロック図である。
【図12】サブピクセルレンダリングシステムの一部の1つの実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図13】図12に示されているサブピクセルレンダリングシステムの部分の構成部品の1つの実施形態を示す。
【図14】図11の調整可能な色域マッピングシステムの実施形態の一部の簡略化されたブロック図である。
【図15】色域クランプ装置の1つの実施形態の簡略化されたブロック図である。
【図16】図7および図8の実施形態のどれか1つに記載の明るい不彩度色を復元するために前減数係数を変更する影響を描く色空間の線図である。
【図17】図7および図8の実施形態のどれか1つに記載の彩度に基づいた前減数と使用されてよいいくつかの異なる機能曲線のグラフを描く。
【図18】彩度に基づいた前減数が図7および図8の実施形態のどれか1つに記載の最も明るい不彩度色をどのようにして復元してよいのかを描く色空間の線図である。
【図19】いくつかの描かれているサブピクセル繰り返し群の1つを実質的に備えてよいディスプレイパネルを備えるディスプレイシステムの部分を描くブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、色域マッピングサブシステムおよびサブピクセルレンダリングサブシステムの改良された特長を組み込む画像処理システム100の簡略化されたブロック図である。システム100は、ともに「高輝度ディスプレイのための新規なサブピクセルレイアウトおよび構成(NOVEL SUBPIXEL LAYOUTS AND ARRANGEMENTS FOR HIGH BRIGHTNESS DISPLAYS)」と題される米国特許出願公開番号第2005/0225574号および第2005/0225575号に開示されているタイプの複数のサブピクセル繰り返し群から実質的に構成されるディスプレイパネル118を含む。図19のパネル1910はディスプレイパネル118の一実施形態であってよく、ディスプレイパネル118のサブピクセル繰り返し群は図19に描かれているいくつかのサブピクセル繰り返し群の内の1つであってよい。以下の説明では、ディスプレイパネル118は、図19に描かれている、赤、緑、青および白(RGBW)の原色を有する赤、緑、青、および白(RGBW)のサブピクセル繰り返し群の内の1つを実質的に備える。
【0018】
再び図1を参照すると、システム100は、RGBストライプ画像データおよびYCbCr等の他の共通デジタルデータ形式を含むが、これに限定されない、考えられる多くの形式の入力画像データを受け入れるRGB入力モジュール102を備える。この画像データは、システム100に線形色空間内の画像データを供給するために入力ガンマ装置104の中に送り込まれてよい。以下にさらに詳細に説明されているオプションの前減数モジュール106は、システム内の別の点でのクランプを必要とする可能性がある色域外の色の数を削減するために利用されてよい。
【0019】
この点での画像データは、システム100による使用のために適切な赤、緑、青および白(RGBW)の色値を計算するためにCalc W 108モジュールおよびCalc RwGwBw110モジュールの中に入力されてよい。RGBWシステムのための色域外である任意のRGB画像データ点の場合、色域クランプ112がレンダリングに適切な色域内RGBW値を選択するために利用されてよい。多くのクランプ可能性の内の1つを介したこのような選択は、特定の所望される効果――例えば、輝度、色相、彩度等――を最適化する選択肢に相当してよい。
【0020】
これらの適切なRGBW画像値から、サブピクセルレンダリング(SPR)モジュール114は任意の数の目標を達成するために画像データをさらに処理してよい。例えば、入力画像データ102が第1のディスプレイ形式(例えば、RGBストライプ、トライアド等)で指定され、出力画像データが別の第2のディスプレイ形式(例えば、図19に描かれている多くのサブピクセル繰り返し群の内の1つ、あるいは前記参考することにより援用される前述された特許出願の多くに開示されているように)でレンダリングされなければならない場合には、マッピングはサブピクセル繰り返し群によって画定されるように、入力画像データと出力ディスプレイ形式の間で起こらなければならない。サブピクセルレンダリング(SPR)装置114は、例えば(「ガンマ調整を用いるサブピクセルレンダリングのための方法およびシステム(METHODS AND SYSTEMS FOR SUB−PIXEL RENDERING WITH GAMMA ADJUSTMENT)」と題される)米国特許出願公開番号第2003/0103058号、(「1つの画像データセットから別の画像データセットへの改良された色域マッピングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPROVED GAMUT MAPPING FROM ONE IMAGE DATA SET TO ANOTHER)」と題される)第2005/0225562号、および(「高輝度サブピクセルレイアウトのための改良されたサブピクセルレンダリングフィルタ(IMPROVED SUBPIXEL RENDERING FILTERS FOR HIGH BRIGHTNESS SUBPIXEL LAYOUTS)」と題される)第2005/0225563号の中に等、参考することにより援用される前述された特許出願の多様な出願に説明されているサブピクセルレンダリング技法を実現するために適切なハードウェアおよび/またはソフトウェア(不図示)の組み合わせを含む。したがって、画像データは出力ガンマモジュール116によって処理されてよく、出力画像データはレンダリングのためにディスプレイパネル118に送られてよい。
【0021】
色域クランプシステムおよびアルゴリズム;
参考することにより援用される前述された特許出願の内のいくつかでは、いくつかの色域クランプ技法が開示されている。例えば、「1つの画像データセットから別の画像データセットへの改良された色域マッピングのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR IMPROVED GAMUT MAPPING FROM ONE IMAGE DATA SET TO ANOTHER)」と題される米国第2005/0225562号を参照する。例えば、「黒クランプ」技法を用いると、光度は減少するが、色相および彩度は保たれる。図9は、以前の発明から黒クランプモジュール900の一実施形態を示す。RwGwBw信号の上位ビットは色域外(OOG)信号を発生させるためにともに論理和演算される。色がOOGではない場合、RwGwBw信号はマルチプレクサ(MUX)のセットを介して色域クランプ論理を迂回する。色がOOGであるとき、RwGwBw値の最大がルックアップテーブル(LUT)から逆数値をフェッチするために使用される。この逆数値はRwGwBw信号およびW信号によって乗算されると、それが色を色域の中に戻すように事前に計算されてよい。これは、本発明の方法によって対応されるいくつかの画像内で望ましくない暗い領域を生じさせることがある。
【0022】
一般的には、それらに影響を及ぼす、多数の考えられるクランプアルゴリズムおよびシステムがある。図2は、線202がディスプレイシステムのディスプレイパネルの色空間内の許容できるレンダリング可能な色を区切る色空間200の断面の線図である。これらの線の外部の点(例えば点P)の場合、これらの点は「色域外」(OOG)であり、カラーポイントPの代わりにレンダリングする色域内カラーポイントを割り当てることが望ましい場合がある。点Pから、多数の線がPから、ディスプレイシステムによってレンダリング可能な色域表面に描画されてよい。例えば、「黒クランプ」では、線は、線bに沿ってPから「黒」まで描画でき、bが線202に交差する点はPに割り当てられたカラーポイントである。「黒クランプ」の1つの優位点は、新規に割り当てられた点が、いくつかの例では輝度をある程度犠牲にしてであるが、色域外の色の色相および彩度を保つという点である可能性がある。参考することにより援用される特許出願に説明されているように、以前の方法より少ないゲートでハードウェアの中に組み込むことができる黒クランプを計算するための計算上安価な方法が開示されている。
【0023】
他のクランプアルゴリズムが可能である。例えば、「白クランプ」は点Pに、Pから「白」まで描画された線(すなわち線Wに沿って)および線202を交差するその点を割り当てる可能性がある。「白クランプ」の1つの考えられる優位点は、Pのために割り当てられた点がカラーポイントで輝度を誇張する――明るい陽光または他の明るい周囲状態において屋外で画像を表示する際に望ましいことがあるという点である。
【0024】
別の中間クランプシステムは――線Lが灰色の線に垂直なPから描画される――「輝度クランプ」を含む可能性がある。このクランプシステムはそれが(おそらく彩度をわずかに犠牲にして)色域外カラーポイントの輝度を保つという優位点を有してよい。
【0025】
さらに別の中間クランプシステムは――(線dに沿った、線202を交差する)輝度クランプと黒クランプの中間点である――「対角線クランプ」を含む可能性がある。対角線クランプの1つの優位点は、それがPから色域外郭構造、つまり端縁までの最小距離により近いという点である。対角線クランプの技法は、輝度クランプによりPの色相および彩度により優れたフィットとなる傾向があるが、黒クランプ技法によって生じる色よりも明るい色を生じさせる可能性がある。
【0026】
図3はCIE L*a*b*色空間300の断面の図である。この図では、点Pは色域外カラーポイントとして示され、白、輝度、および黒クランプは、それぞれ線(またはより一般的には曲線)W、L、およびbの色域外郭構造線/曲線302との交点として示されている。「a」と記された線は点Pから色域外郭構造302までの理論上の最小距離である一意の線/曲線である。この線「a」から外郭構造境界302への交点は計算することが可能であるが、したがって高価である可能性がある。この最小点を発見することの低価格の近似した解決策として、対角点(つまり、線「d」の外郭構造曲線302に対する交点)クランプは――以下にさらに詳しく説明されるように――黒クランプと輝度クランプの間の重み付けられた平均としてさらに容易に計算できる。
【0027】
ここで輝度クランプをさらに詳細に説明する。このアルゴリズムは「黒クランプ」と同様にではあるが、Wの別の最終的な計算を続行する。Rw GwおよびBwがクランプされるのと同時にW値をクランプすることに加えて、W値は公知の入力光度から逆に計算される。
【0028】
一実施形態では、光度の計算はディスプレイ画面を備えてよい実際のサブピクセルレイアウトに従って調整されてよい。例えば、図19はディスプレイシステム1900にディスプレイ画面1910を備えてよい多くの異なるサブピクセルレイアウトを描いている。ディスプレイシステム1900は、ここでは概して補間/SPRモジュール1902と、タイミングコントローラ1904と、それぞれ列ドライバと行ドライバ1906と1908を備えるとして示されている。ディスプレイ1910は、サブピクセル繰り返し群1912をさらに備えてよいサブピクセルのセットを備える。このような繰り返し群は――他の考えられる繰り返し群1912から1936において描かれているように――変化してよい。異なるハッチングは異なる色を示している――例えば、縦のハッチング1914は赤を示し、横のハッチング1916は青を示し、斜めのハッチング1918は緑を示す。部分的な斜めハッチング、より密な横のハッチング、またはハッチングまったくなしは、別の第4の色――例えば、シアン、マゼンタ、白(つまりフィルタなし)、または黄色――を示している。言うまでもなく、他のサブピクセル繰り返し群および他のディスプレイシステムアーキテクチャが可能であり、本発明の範囲に包含される。本実施形態の多くはRGBをRGBWに変換するGMAを参照しているが、本技法は4色以上の原色(例えば、R、G、B、Cyan(シアン)、およびW等の4色または5色以上の原色)を有する多元色システムに適用することが理解される。加えて、本発明の技法はLCD、OLED、PDPおよび多くの他を含むが、これに限定されない、考えられる多くの製造技術から構築されるディスプレイに、同様の作用をもって適用する。
【0029】
例えば1930等の、ディスプレイの繰り返し群を備える可能性のあるサブピクセルレイアウトの1つからは、輝度の方程式が以下に十分である可能性がある。
Lrgb=(2*Rw+5*Gw+Bw+8*W)/16
この方程式は、RGBW出力の計算された輝度がソースRGB値の輝度に等しくなければならないことを述べている。方程式はWについて解くことができ、以下を示す。
W1=(16*Lrgb−(2*Rw+5*Gw+Bw))/8
この式は、概してWの黒クランプの値より明るいW1の値を生じさせる。これは同様に、黒クランプが一部の人によって暗すぎると見なされる効果を生じさせた場合に、画像内の領域をさらに明るくする。
【0030】
前記方程式はハードウェアまたはソフトウェアで実現するのは容易であるが、サブピクセル繰り返しパターン1930に起因する相対光度に基づいている。異なるレイアウトごとに、この式は異なる可能性がある。例えば、サブピクセル繰り返しパターン1936に対する式は以下となる可能性がある。
W1=(12*Lrgb−(2*Rw+5*Gw+Bw))/4
前記2つの式の相違点は、各レイアウトのR GとBの輝度の和と比較したWの相対輝度の結果である。この相対輝度を考慮に入れるために追加のパラメータを用いて式を書くことが可能であり、
W1=(L*M1_inv−(2*R+5*G+B)*M2_inv/8)/32
ここではM1_invおよびM2_invは、調整可能な色域マッピング(GMA)についての説明で後述されるように定数であってよい。これらの定数がM1_inv、M2_invおよびいくつかの他のレジスタ設定のための値を事前に計算し、ロードすることにより多くの異なるサブピクセルレイアウトを正しく計算できる単一のGMAハードウェアモジュールを構築することを可能にすることが示されてよい。
【0031】
対角クランプ;
輝度クランプを実現するとき、結果として生じる色が観察者によって彩度が減じられすぎていると見なされることがある。この効果は、観察者によって暗すぎると見なされることのある黒クランプと対照的である。これらの問題の両方に対する1つの解決策が、Wの黒クランプ値と輝度クランプW1値の間の値を計算することであってよい。図15は、中間値を計算する色域クランプモジュール1500を示す。OOG(色域外)検出モジュール1502は、入力されたRGBW色が色域内にあるのかどうかを検出する。色域内にない場合、値はそのままでよく、色域クランプモジュールの残りは迂回されてよい(この図で迂回は不図示)。黒クランプモジュール1504は、前記特許に説明され(図9で検討され)た通常の黒クランプアルゴリズムを実行し、結果として生じるR値、G値およびB値は色域クランプモジュールから出力される最終的な値になってよい。モジュール1504からのRGB値およびW値も、前述された輝度クランプアルゴリズムの内の1つを使用して、輝度クランプモジュール1506でW1を計算するためにも使用される。黒クランプW値および輝度クランプW1値は対角線クランプモジュール1508で結合され、モジュール1500から出力される最終的なW値を生じさせてよい。対角線クランプモジュール1508は中間値――一例および実施形態の場合、W値およびW1値の重み付けられた平均――を計算してよい。例えば、それは2つの値の平均を計算できるであろう。
【0032】
図10に示されている別の実施形態では、W値およびW1値がそれぞれ重み付けられる量を設定するclamp_register1002があるであろう。本実施形態では、W値とW1値は異なる量(例えば、図示されているように1ビット、2ビットまたは3ビット)分、右シフトされ、これらはさまざまな組み合わせでともに加算され、Wの(それぞれ)0%、50%、75%および87.5%と結合されるW1の100%、50%、25%および12.5%を生じさせる。clamp_register値は、クランプ対角線結合W出力としてMUX1004を用いてこれらのオプションの内の1つを選択する。この実施形態は、ゲートの最小値とのいくつかな有用な重み付けの組み合わせを選択するように設計されてよい。他の実施形態では、選択する割合のさらに多くの異なる組み合わせがあるであろう。さらに別の実施形態では、乗算器モジュールが、割合のさらに連続的な範囲を生じさせるために、単純シフトおよび加算器の代わりにWおよびW1で使用できるであろう。
【0033】
図3の輝度クランプ線「L」と黒クランプ線「b」との間の1つの相違点はRGBWディスプレイのW原色にある。一実施形態では、Wの計算が望ましい場合があり、R値、G値およびB値はこれらのステップの間一定のままであってよい。これらの計算は、他の原色の1つ(または複数)が色域外になり、色域表面に縮小されたときに行われてよい。これらのケースでは、Wだけを変更することが、平均、つまり2つのW値の任意の他の重みが付けられた平均が色域の表面にある色を生じさせてよいことを意味する。
【0034】
clamp_register値を計算する多くの方法があってよい。50%を設定するまたは選択すると、実質的に2つのW値の平均が生じるであろう。75%を設定するまたは選択すると、0.75*W1+0.25*Wに等しい値が生じ、図3の線「a」として示される値により近い可能性がある。重み付け値の比率を決定する1つの方法は、コンピュータプログラムで全ての可能性のある色域外値をオフラインで計算することであろう。このプログラムは、各色が値「a」を見つけるための難しい計算を行い、各W1値とW値からこれを生じさせるであろう重みが付けられた平均を計算するであろう。次に、これらの全ての重み付けられた平均値の平均はビデオディスプレイの中に設計される、あるいは内蔵ハードウェアclamp_registerラッチにロードされるであろう。
【0035】
前述されたように、図3で白クランプ線「W」を使用することが有利となってよい。このケースでは、重みが付けられた平均はW1値とWw値(Wが黒クランプの間に計算されるのと同様に白クランプで計算されるW)の間、あるいはW値とWw値の間で計算できるであろう。
【0036】
代替実施形態では、単一の重みが付けられた平均は色域内のあちこちで変化する関数と置き換えられるであろう。この関数の独立変数は任意の数の入力パラメータの内の1つである場合がある。例は、重みを付けられた平均が入力ピクセルの光度の関数として、入力色が色域外である量の関数として、入力されたR値、G値またはB値の関数として、あるいはこれらのなんらかの組み合わせとして変化することを含む。使用する1つの関数はその特性に応じてさまざまなディスプレイで異なっていてよい。どの関数を使用するのかに影響を与えてよい特性は、測定された原色色度、原色光度、出力のガンマ曲線、バックライトの輝度または色を含む可能性がある。所望される重みが付けられた平均関数を発見する1つの手順は表示特性を測定し、全ての色域外の色について全ての理想的な候補「a」点値を計算する前述されたプログラムの結果に対して独立変数を比較することであろう。なんらかの入力関数から重みが付けられた平均値まで直接的な相関関係がある可能性がある、あるいは使用できるいくつかの近似マッピングがある可能性がある。いったん関数が選ばれると、関数はソフトウェアの中に符号化できる、あるいはハードウェアの中に組み込むことができる。関数はアルゴリズムとして実現されてよい、あるいは事前に計算され、ルックアップテーブルに記憶されてよい。
【0037】
前減数アルゴリズム;
RGBからRGBW GMAへの1つの考えられる副作用は、ディスプレイシステムが生じさせることのできる色状態の総数を削減することであってよい。入力色の総数の半数と同じくらい多くが他の色の上にマッピングされることが考えられてよい。これは、同時に高輝度と高彩度である色、つまり自然な画像および未修正の画像では通常発生しない組み合わせである色に起こる傾向がある。しかしながら、私たちのGMAによって出力される色の総数が到達する色数に一致するモードを有するのが望ましい可能性がある。前減数はこれを達成する1つの方法である。
【0038】
図4は、入力RGB白点がRGBW白点の上にマッピングされるまで、RGB色域が基本的に拡大縮小される従来の技術のケースを示す。斜線部分の高輝度+高彩度の色は色域外になり、黒クランプ、輝度クランプ、対角線クランプまたは前述されたような他のアルゴリズムを使用して許可されたRGBW値にマッピングされなければならない。図5は、入力値の前減数により、最終的にRGB色域全体がRGBW色域の内部に納まってよいことを示す。このようなケースでは、それはOOGマッピングのステップを未然に防ぐことができる。結果として生じる画像は以前ほど明るくない可能性があるが、実際に使用されるさらに多くの総出力状態がある。全ての考えられるW値が使用されてよいわけではなく、全ての考えられるRGB出力値が使用されてよく、それはいくつかの色がOOGであるときには当てはまらない可能性がある。
【0039】
1930のようないくつかのレイアウトのケースでは、入力値を2分の1に前減数することによりRGB色域はRGBW色域の内部に納まってよい。他の量によって削減することが、Wサブピクセルの輝度が他の3個のサブピクセルの輝度に厳密に等しくならないときにレイアウトにとって望ましい場合がある。また、いくつかの色が図16に示されるように依然としてOOGになるとしても、2分の1より少ない量、前減数することにより出力状態の総数はいくぶん上昇する可能性がある。他の3色の原色に等しいWサブピクセル輝度のディスプレイにおいても、この手順は画像の輝度を高め、望ましいことがある。
【0040】
図6は代替実施形態の効果600を示す。このケースでは、入力RGB値は、OOG値が生じなくなるまで前減数されてよい。次に、通常のRGBW GMAがRGBWに変換するために使用されてよい。最後に、W値は、(通常は、白に近い明るい彩度色からの)最大のW値を最大値に到達させる量分、拡大されてよい。図6は、入力RGB値が半分、前減数されてから、結果として生じるW値が2という因数で拡大されたレイアウト1930のケースを示す。これにより可能な最大の約75%の最大輝度が生じる。他の組み合わせは、例えば2分の1より小さい割合で入力を削減し、さらに明るい最大値を生じさせてよい。しかしながら、これらの組み合わせはさらに多くのOOG色を生じさせ、出力状態の総数を減じてよい。
【0041】
図7は入力ガンマモジュールとGMAモジュールの間の前減数モジュール106Aの一実施形態700を示す。この実施形態では、割合は前減数レジスタの固定小数点の2進数として記憶される。一実施形態では、前減数レジスタは8ビットの大きさであってよく、0と約0.996の間の固定小数点の数字を表す0と255の間の数字を記憶してよい。入力ガンマの後の入力RGB値のそれぞれは前減数値で乗算されてから、右シフトモジュールの256で除算されてよい(例えば、>>8)。
【0042】
図7の実施形態はソフトウェアで容易に実現できるが、乗算器が多数のゲートを必要とする可能性がある。図8の前減数モジュール106Bは、必要とするゲートが少ない代替実施形態である。この図はRチャネルの経路だけを示す――類似モジュールがGとBに実現されてよい。乗算器を使用する代わりに、入力値は異なる量、右シフトされ、結果は、100%(削減なし)の入力、75%(25%の削減)、62.5%、50%、37.5%、25%および12.5%を生じさせるためにさまざまな組み合わせでともに加算される。固定小数点の2進数を前減数レジスタに記憶する代わりに、MUXを使用して事前に計算された割合の内の1つを選択する指数が記憶されてよい。割合のこのセットは1つの例にすぎない。さらに多くのシフタ、加算器、およびさらに幅広いマルチプレクサを追加することによって、任意の数の選択可能な削減割合を生じさせることができる。
【0043】
彩度ベースの前減数;
前減数の別の代替実施形態として、入力RGB値は固定量ではなく、代わりに彩度の関数である量、削減されてよい。図17は、適切であってよい彩度の関数の複数の異なる実施形態を示す。彩度が0に近いときに1.0に近い値を有する関数は、図18に示されるように、入力RGB白値をほぼ出力RGBW白値にマッピングする優位点を有する。これは、最大可能な白値が達成されない可能性がある場合に、前記の前減数アルゴリズムより優位である場合がある。別の実施形態では、最大値は、同時輝度コントラスト誤差を削減するために1.0未満であってよい。図17の彩度の関数は、彩度が最大値であるときになんらかの割合Pmaxに減じてよい。このPmax値がM2、つまりWの輝度の、ディスプレイ内のR+G+Bサブピクセルの輝度の和に対する比率より大きい場合には、図18の斜線部分1802として示されるように、いくつかのOOG色があるであろう。したがって、前述されたような色域クランプモジュールが依然として望ましい場合がある。
【0044】
この彩度関数の1つの考えられる曲線は、線1701のようなガウス曲線であるが、これはコンピュータ的に、ハードウェアで実現するのは困難な場合がある。線1702のような直線は適切であってよく、線1703のような区分線形関数が満足の行く画像を生じさせてもよい。この関数の値は入力RGB値で乗算される。したがって、1.0で乗算すると、入力値は低彩度で削減されず、Pmaxまたは1未満の他の端数で乗算すると高彩度を有する減少する入力値が生じる。小数値による全てのこれらの乗算は、固定小数点の2進数で乗算し、次に適切な右シフトをすることによりハードウェア内で実現されてよい。シフトと加算によって乗算を実現する他の手段も本発明の範囲の一部として含まれる。
【0045】
図18の彩度は、通常は色域の表面で0から1.0の範囲に縮小される灰色の線から離れる垂直距離と見なされてよい。任意の数の彩度計算が使用できるであろうが、例えば、
彩度=(max(r,g,b)−min(r,b,g))/max(r,g,b)
のような業界で周知であるこの数字の計算の近似がある。次に、結果として生じる彩度値は、図17の曲線の内の1つを生成するために使用されてよい。0.75というPmax値が付いた、例えば区分的に線形な線1703は以下の方程式によって生成されてよい。
Pre_reduce=min(1,1−(彩度−0.25)/(1−0.25)))
次に、入力された赤の値、緑の値、および青の値が、前記実施形態のどれかにより生成されるように、それぞれこのようなPre_reduce値で乗算されてよい。
P=R*Pre_reduce
G=G*Pre_reduceおよび
B=B*Pre_reduce
最後に、これらのR値、G値およびB値は、RGBをRGBWに変換するためにGMAアルゴリズムを通して実行されてよい。
【0046】
さらに別の実施形態では、前減数関数は色相の関数にされてもよい。参考することにより援用される前述された特許出願では、この目的のために使用できるであろう色相値を計算する手段が開示されている。例えば、顔および他の肌の色合いは非常に狭い範囲の色相を有し、これらの特長とともに画像で別の前減数関数を使用することが有利である場合がある。
【0047】
さらに別の実施形態では、前減数彩度関数も輝度の関数にされてよい。したがって、既定の彩度値の場合、人は、一定のスケーリング値を使用するよりむしろBLACK(黒)への近接に基づいて拡大縮小するであろう。これはガンマ関数のように作用し、それにより人は出力されたピクセル分布をRGBW色域外郭構造にさらに近く(またはさらに遠く)シフトできるようになる。前減数関数が、色相、彩度、および輝度の何らかの組み合わせの関数として基礎を形成されることも理解される必要がある。
【0048】
前記の説明では、一実施形態は全ての原色に1つの前減数関数しか有さない可能性がある。しかしながら、入力されたR原色、G原色およびB原色のそれぞれ(または部分集合)に別個の前減数関数を有することが望ましい場合がある。これは、色補正を行う、あるいはディスプレイの白点を調整する能力を加えることができるであろう。白点は、赤、緑、および青について別々に(図17のY軸で1.0からさらに少ない値にそれを削減するために)曲線1703の左上端部を変更することにより混合されたカラーポイントの変化に無関係に変更されてよい。
【0049】
前述されたように、原色に別々の制御または調整を有することにより、混合された色(例えば、黄色、シアン、マゼンタ等)の色度の調整が可能になる。例えば、赤と緑が別々のPmax制御を有し、緑のPmax制御が赤のPmax値より25%低い場合には、黄色のカラーポイントは赤の原色に向かってシフトされる。さらに、曲線1703の傾きがPmax近くで十分に急勾配になるようにされる場合には、黄色のこの変化はディスプレイの白点に影響を及ぼさずに行われてよい。
【0050】
図1では、前減数モジュール106は、入力ガンマ104とCalc RwGwBwモジュール110の間に置かれているとして示されている。入力ガンマモジュール104の前等、画像処理システム内の他の場所に前減数を置くことも可能である。入力ガンマの前の値は通常さらに小さいビットサイズを有するため、これはこの設計に基づくハードウェアのゲート数を減少するという優位点を有してよい。加えて、前減数関数を入力ガンマ関数と結合し、ガンマ補正および前減数を1つのステップで実行することが可能である。入力ガンマ関数は多くの場合、事前に計算されるルックアップテーブルとして実現されるため、さらに複雑化したハードウェアで不利益を被ることなく、図17でガウス曲線1701等の優れたアルゴリズムを使用することが可能であってよい。
【0051】
調整可能RGBW GMA;
参考することにより援用される前述された特許出願では、いくつかの実施形態が、原色の測定またはシミュレーションおよびさまざまなサブピクセルの相対輝度に基づいたアルゴリズムで固定数を事前に計算したRGBW GMAを開示している。このような数字を計算するのは開示された実施形態、およびさらに柔軟であるのはRGBからRGBW GMAの実施形態となる。一実施形態では、固定数はGMAアルゴリズムの変数、および/またはハードウェア設計のレジスタであってよい。これにより単一のGMAアルゴリズムは初期化段階で値を変更することにより広範囲のディスプレイで作用できる。
【0052】
これらの数字――M0、M1およびM2と示される――が事前に計算され、結果はハードウェア設計を簡略化するために使用されてよい。方程式の1つの考えられるセットは以下の通りである。
【0053】
さらに一般的には、M0はR光度、G光度、B光度およびW光度の和で除算されるR光度、G光度およびB光度の和の比率であってよい。M1は、R光度、G光度、B光度およびW光度の和で除算されるW光度の比率であってよく、M2はR光度、G光度およびB光度の和で除算されるW光度の比率であってよい。
【0054】
特定のレイアウト(例えば、レイアウト1930)では、Wサブピクセルの光度はR光度、G光度およびBの光度の和にほぼ等しくてよく、したがってM2定数は約1.0という値を有してよい。この場合、M0およびM1は以下によって近似されてよい。
さらに一般的には、M0はR光度、G光度、B光度およびW光度の和で除算されるR光度、G光度およびB光度の和の比率であってよく、M1はR光度、G光度、B光度およびW光度の和で除算されるW光度の比率であってよく、M2はR光度、G光度およびB光度の和で除算されるW光度の比率であってよい。
【0055】
前記「M」値は、通常は、ゼロをわずかに上回るから1をわずかに上回る範囲で変化してよい浮動小数点値である。これらの値が使用されるGMAアルゴリズムでは、これらの値は掛け算および割り算で使用されてよい。したがって、ハードウェアでは、整数乗算器およびシフトモジュールがこれらの演算を実行できるように、これらを固定小数点の2進数として記憶することが有利である場合がある。ハードウェアの設計を簡略化するために、利用されてよい固定小数点の2進数を事前に計算し、いくつかのレジスタでそれらを記憶することが可能であってよい。これらのレジスタは、次にディスプレイ初期化の一部としてロードされてよい、あるいはそれらはM2_reg指数に基づきルックアップテーブル(LUT)からフェッチできるであろう。以下の表1は、M2値の有用な範囲から計算されてよいこのようなLUTの一実施形態を示す。
【表1】
【0056】
この実施形態では、M2_REGは固定小数点の2進値のLUTに対する(2進の)指数である。M2はLUTに記憶されない元の浮動小数点値である。M0_INVは1/M0掛ける32として計算されるM0の逆数であり、固定小数点の2進値を生じさせる。M0_subは最大色(このケースでは1023)掛けるM0である。M1_regはM1値掛ける256であり、固定小数点の2進値を生じさせる。M1_invは1/M1掛ける32からの固定小数点の2進値として計算されるM1の逆数である。M2_invは1/M2掛ける32からの固定小数点の2進値として計算されるM2の逆数である。このような表は多くの考えられる方法で構築されてよく、本発明の範囲がこれらの他の実施形態を包含することが理解される。
【0057】
256または32で事前に乗算するという選択肢は、定数の予想値および内蔵乗算器のビットサイズに応じて選ばれてよい。事前乗算値のこの組み合わせを使用すると、(乗算器ではないM0_subを除く)値の全ては8ビットレジスタに適合できる。32で乗算すると、1より大きいまたは小さい値を記憶することができるが、2の他の累乗はほぼ同様にうまく作用するであろう。例えば、64で乗算すると、追加の精度が加わるが、記憶できる最大値は減少するであろう。
【0058】
固定小数点の2進M値およびその逆数の全ての組み合わせが前記に一覧表示されているわけではないことが留意されなければならない。例えば、M2_invだけが計算され、M2の非反転値は計算されていない。これは、以下のGMAアルゴリズムの中の方程式はM2で乗算せず、それで除算しかしないため、「非反転」M2値は計算されない、あるいはLUTまたはレジスタに記憶されない可能性があるためである。
【0059】
これらの固定小数点の2進M値のセットがいったん前記の表のような表からフェッチされる、あるいはシステム初期化中に計算され、レジスタで記憶されると、以下の擬似コードはM値がどのようにして使用されてよいかを示す。
【表2】
【0060】
表2の擬似コードでは、r,gおよびbは入力ガンマ補正後の入力色であり、math.floor( )はあらゆる計算の切り捨てられた整数結果を示し、math.min( )およびmath.max( )はその引数の最小または最大を返し、spr.band( )はビット単位論理および2つの因数を返す。用語invは色域外(OOG)距離の逆数であり、これは多くの場合事前に計算され、OOGによって索引が付けられるLUTに記憶される。
【0061】
色域クランプするとき、最初に黒クランプの値が計算されてよく、次に輝度クランプW1値が計算されてよい。最後にclamp_diag値(0から128)が、2つのクランプされたW値の重みが付けられた平均を計算するために使用されてよい。
【0062】
調整可能なGMAの一実施形態の図は図14および図11に示されている。図14は、L(輝度)および輝度に基づいたW値がGMAでどのように計算されてよいのかを示す。L値は、ハードウェアで符号化するのが容易である近似L=(2*R+5*G+B)/8から計算されてよい。M0_sub値、M1_inv値は、色域外値を生じさせてはならない最小可能および最大可能W値を計算するために使用されてよい。W値はL値に設定され、次にMINW値とMAXW値の間になるようにクランプされてよい。前記に参考することにより援用される特許出願に言及されるように、それがMINW値とMAXW値の間でクランプされる限り、Lで開始することに加えてW値を初期化する多くの他の方法がある。
【0063】
図11はM0_invレジスタ1104およびM1_regレジスタ1102が入力RGB値およびW値からRwGwBw値を計算するためにどのように使用されてよいのかを示す。この実施形態では、M0_inv値はそれを固定小数点の2進数にするために32で乗算されたため、掛け算の結果は次に5ビット(つまり、32=25)分、右にシフトされる。結果として生じるRwGwBw値は色域外であってよく、図15に示されるモジュールのような色域クランプモジュールによって試験され、要すればクランプされなければならない可能性がある。
事後SPRフィルタリング
【0064】
参考することにより援用されるいくつかの前述された特許出願では、異なるディスプレイレイアウトのためのサブピクセルレンダリング(SPR)画像のいくつかの方法が説明されている。これらのSPRアルゴリズムは、要すればステップの1つとして鮮鋭化フィルタを含んでよい。例えば、相互−輝度−鮮鋭化、およびメタマー鮮鋭化があってよい。調整可能なGMAでは、M2値が1.0に近いとき、つまりW光度の比率がR、GおよびBの和の光度に近いときメタマーフィルタリングを使用することが望ましい場合がある。しかしながら、M2の値が1.0に近くないときには、相互−輝度−フィルタリングを使用するのが望ましい場合がある。一実施形態では、図1のSPRモジュール114に鮮鋭化フィルタの結果を多くの方法(例えば、メタマーおよび相互−輝度)で計算させ、次に結果の重み付けられた平均を使用することができる。
【0065】
図12は、鮮鋭化フィルタを適用した結果の重み付けられた平均を計算するこの手法の一実施形態を示す。この図では、Rmetaは赤のメタ鮮鋭化結果であり、Rcrossは赤の相互−輝度−先鋭化の結果である。緑および青のための計算は類似しているであろう。しかしながら、白のための計算は色のための重み付け係数とは異なる重み付け係数を必要とする可能性がある――したがって、Wmeta値およびWcross値は別々に示されている。赤のための重み付けられた平均を実行するために、M2_COLレジスタ1202がM2 MULT装置1204内でRmeta値で乗算されてよい。通常、M2_COLレジスタは、0%と100%の間の割合を表す固定小数点の2進数を含む。M2_COL値は「逆数割合」を生じさせるためにインバータ1208によって処理されてよい。逆数割合は、割合とその逆数が合計で100%になることを意味するようにここで定義される。例えば、M2_COLが75%を含む場合は、インバータ1208の結果は25%になる。これは、一実施形態では、100%からM2_COL値を差し引くことによって、あるいは後述されるようなさらに簡単な手段によって達成できる。Rcross値は、別のM2_MULT1204でこの逆数M2_COL値で乗算されてよく、次に2台の乗算器の結果が総計され、最終的なR値を生じさせてよい。緑および青の計算は同様であろう。白の計算は非常に類似しているが、別の割合値が使用されてよく、この割合値はM2_WHTレジスタ1206に記憶されてよい。
【0066】
単に1つの例のために、表3は、ソフトウェアで実現される鮮鋭化フィルタ結果の重み付けられた平均を計算する一実施形態の擬似コードを提供する。
【表3】
この擬似コードでは、固定小数点の100%の二進表現は値128であり、したがってインバータ1208の作用は128から差し引くことによって達成される。このコードは緑および青の計算も示し、図12に特に示されていないフィルタ結果Gmeta、Gcross、BmetaおよびBcrossを含む。
【0067】
M2_MULTモジュールは、それらが乗算器であるかのように前述されている。このような実施形態は、色ごとにこれらの乗算器の内2つがあり、合計で8の乗算器があるため、ハードウェアで多くのゲートを必要とする可能性がある。したがって、これらの乗算器がさらに単純な回路で置き換えられることが望ましい場合がある。図12は、1つのこのような実施形態を示す。乗算器の代わりに、このM2_MULTモジュール1204がいくつかの異なる量、入力フィルタ値を右にシフトし、加算器によっていくつかの異なる組み合わせに総計される。組み合わせはマルチプレクサ1304によって選択される。固定小数点の2進割合値をM2_INDEX入力1302に送る代わりに、指数値は割合値の内の1つを選択するために代わりに送られてよい。また、MUXに対する指数値は、指数のビットを反転することにより前述された「逆数確率」が生じるように選ばれてよいことも留意されなければならない。これにより図12のインバータ1208モジュールは、逆確率を生じさせるために単にビットを反転させることができる――減算より単純な演算、および実現するために必要とされるゲート総数の減少を生じさせる。
【0068】
MUX1304の入力状態の全てが使用されてよいわけではないことも留意されなければならない。このようなケースでは、MUXの未使用の状態によって選択されるさまざまな割合を生じさせるために、さらに多くのシフタおよび加算器を追加することによって、追加の状態が入力されてよい。さらに多くの状態またはさらに少ない状態のMUXが使用できるであろう。代わりに、シフタは右の代わりに、異なる量、左にシフトできるであろう。これはさらに多くの精度を備えたM2_MULTモジュールを生じさせる可能性があるが、図12の加算器の後に、さらに大きな加算器および右シフタを必要とするであろう。
【0069】
前述されたM2値に基づいた調整可能なGMAでは、M2_COLの値は、M2値が1.0に増加するにつれて100%に増加し、M2_COLを実質的にM2に等しくしなければならない。M2値のこの範囲では、M2_WHT割合はほぼ100%のままとなるであろう。M2値が1.0から別の値、例えば2.0に増加するにつれて、M2_WHT割合が100%から0に減少してよい一方、M2値が1.0より大きいとき、M2_COL値はほぼ100%のままとなる。1.0を超えるM2値にM2_WHTを計算するための1つの式はM2_WHT=2−M2となる可能性がある。これらの割合はハードウェアでは固定小数点の2進数として記憶できる、あるいはそれらは図13に説明されるようにM2_INDEX1302値として記憶できる。以下の表4は、考えられるM2値および結果として生じる対応するM2_COL値とM2_WHT値のリストを示す。
【表4】
表4では、M2_COLとM2_WHTについて示される図13のM2_INDEX値1302は、M2_MULTモジュール1204で使用できるであろう。結果として生じる対応する割合は、指数値の隣の括弧の中に示される。
【0070】
前記に描かれた実施形態は特定の機能単位、操作またはハードウェアに関連して説明されてきたが、説明は特定の実現例を制限することを目的としておらず、これらの機能単位および動作がハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の組み合わせを使用して実現できることが理解されるであろう。例えば、プログラマブルゲートアレイまたは類似する回路網はこのような機能ブロックを実現するように構成できる。他の例では、メモリ内でプログラムを操作するマイクロプロセッサは、このような機能ブロックも実現できる。したがって、技法および実現例が例示的な実施形態に関して説明されてきたが、多様な変更が加えられてよく、添付された請求項の範囲から逸脱することなく、同等物がその要素の代わりとなってよいことが当業者によって理解される。加えて、その基本的な範囲から逸脱することなく、ある特定の状況または材料を教示に適応するために多くの変型が加えられてよい。したがって、いくつかがこれらの実施形態、実現例および技法を実施するために検討される最良の態様を示す、本書に開示されている特定の実施形態、実現例、および技法は添付請求項の範囲を制限することを目的としていない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の色空間で指定される入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定される画像データを出力するように構成されるディスプレイシステムであって、
前記第2の色空間を画定する、少なくとも4つの原色のサブピクセルを含むサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルと、
前減数モジュールであって、該入力画像データの該値を削減する前記前減数モジュールと、
前記削減された入力画像データ値を受け入れる色域マッピングモジュールと、
を備えるディスプレイシステム。
【請求項2】
前記前減数モジュールが、予め決められた割合分、前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項3】
前記前減数モジュールが、該入力画像データの色相の関数により前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項4】
前記前減数モジュールが該入力画像データの該輝度の関数により前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項5】
前記前減数モジュールが、該入力画像データの該彩度、色相、および輝度の組み合わせの関数により前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項6】
前記前減数モジュールが、該入力画像データの該彩度の関数により前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項7】
前記関数が、0に近い入力画像データ彩度値の場合1.0に近い値を有し、前記関数が、入力画像データ彩度値が増加するにつれて1.0未満の値を有する請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項8】
前記関数がガウス曲線を備える請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項9】
前記関数が直線を備える請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項10】
前記関数が区分線形関数を備える請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項11】
前記関数がR、GおよびBのそれぞれに彩度の別の関数をさらに備える請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項12】
第1の色空間で指定される入力画像データを受け取るように構成され、第2の色空間で指定される画像データを出力するように構成されたディスプレイシステムにおいて、前記ディスプレイシステムがさらに、
サブピクセル繰り返し群を備えるディスプレイパネルと、
前記サブピクセル繰り返し群の中の前記サブピクセルの配置に基づいてパラメータを受け取るように構成された調整可能な色域マッピングモジュールと、
を備えるディスプレイシステム。
【請求項13】
前記サブピクセル繰り返し群がRGBWサブピクセルを備え、前記パラメータが前記Wサブピクセルの最大光度の、前記R、GおよびBのサブピクセルの最大出力光度の和に対する比率に基づく請求項12に記載のディスプレイシステム。
【請求項14】
前記パラメータが、ハードウェア内のレジスタにロードされる請求項12に記載のディスプレイシステム。
【請求項15】
前記パラメータがLUTから選択される請求項12に記載のディスプレイシステム。
【請求項1】
第1の色空間で指定される入力画像データを受け取り、第2の色空間で指定される画像データを出力するように構成されるディスプレイシステムであって、
前記第2の色空間を画定する、少なくとも4つの原色のサブピクセルを含むサブピクセル繰り返し群を実質的に備えるディスプレイパネルと、
前減数モジュールであって、該入力画像データの該値を削減する前記前減数モジュールと、
前記削減された入力画像データ値を受け入れる色域マッピングモジュールと、
を備えるディスプレイシステム。
【請求項2】
前記前減数モジュールが、予め決められた割合分、前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項3】
前記前減数モジュールが、該入力画像データの色相の関数により前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項4】
前記前減数モジュールが該入力画像データの該輝度の関数により前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項5】
前記前減数モジュールが、該入力画像データの該彩度、色相、および輝度の組み合わせの関数により前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項6】
前記前減数モジュールが、該入力画像データの該彩度の関数により前記入力画像データ値を削減する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項7】
前記関数が、0に近い入力画像データ彩度値の場合1.0に近い値を有し、前記関数が、入力画像データ彩度値が増加するにつれて1.0未満の値を有する請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項8】
前記関数がガウス曲線を備える請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項9】
前記関数が直線を備える請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項10】
前記関数が区分線形関数を備える請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項11】
前記関数がR、GおよびBのそれぞれに彩度の別の関数をさらに備える請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項12】
第1の色空間で指定される入力画像データを受け取るように構成され、第2の色空間で指定される画像データを出力するように構成されたディスプレイシステムにおいて、前記ディスプレイシステムがさらに、
サブピクセル繰り返し群を備えるディスプレイパネルと、
前記サブピクセル繰り返し群の中の前記サブピクセルの配置に基づいてパラメータを受け取るように構成された調整可能な色域マッピングモジュールと、
を備えるディスプレイシステム。
【請求項13】
前記サブピクセル繰り返し群がRGBWサブピクセルを備え、前記パラメータが前記Wサブピクセルの最大光度の、前記R、GおよびBのサブピクセルの最大出力光度の和に対する比率に基づく請求項12に記載のディスプレイシステム。
【請求項14】
前記パラメータが、ハードウェア内のレジスタにロードされる請求項12に記載のディスプレイシステム。
【請求項15】
前記パラメータがLUTから選択される請求項12に記載のディスプレイシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−230405(P2012−230405A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−147782(P2012−147782)
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【分割の表示】特願2008−535756(P2008−535756)の分割
【原出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【分割の表示】特願2008−535756(P2008−535756)の分割
【原出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]