説明

改良地盤及び免震地盤形成方法

【課題】積極的な地盤改良を行わずとも地表近くの層を非軟弱地盤である改良地盤となしえ、しかもその下層を所定範囲軟弱地盤として存置し、当該軟弱地盤を免震層とすることにより、より容易に改良地盤、かつ免震地盤が形成でき、かつよりその形成の実現性が高く、しかも低コストで実現できる免震層が形成できる。
【解決手段】本発明は、改良地盤形成方法であり、軟弱地盤上に荷重物を載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層となる改良地盤を形成した、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟弱地盤を改良地盤に、さらには改良地盤の下層に免震層を形成する改良地盤及び免震地盤形成方法にかかり、特に地表面近くの軟弱地盤について、いわゆる過圧密履歴(一度大きな荷重を受け、再び元の荷重に戻ること)を利用することによって自動的に非軟弱地盤への地盤改良が行え、しかも前記改良した非軟弱地盤の下層に存する軟弱地盤を所定範囲残置することにより、前記軟弱地盤層を免震地盤として機能させる改良地盤及び免震地盤形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般には、「地盤が液状化することは危険なこと」といった認識が未だ存する。
【0003】
このような認識が底辺に未だあるため、レベル1地震動(所定期間内に1〜2度発生する確率を持つ地震動強さ)の揺れで液状化する地盤も、レベル2地震動(発生確率は低いが、断層近傍で発生するようなきわめて激しい地震動強さ:マグニチュード6.5程度の直下型地震による地震動を下限とする)の揺れで液状化する地盤も同様に捉えてしまう傾向がある。
【0004】
また、構造物全体系での損傷とは別に地盤の液状化だけを捉え、液状化が生じる地盤は必ず液状化対策を講じなければならない、すなわち、とにかく液状化の発生を抑えなければならないといった発想に至っていることが多々ある。
【0005】
しかして、その後、前記のような発想は徐々に変化するに至った。
【0006】
構造物全体系での耐震性能を考えた場合、地盤の液状化が生じるかどうかということよりも、液状化した地盤で構造物がどのような耐震性能を有しているのかという問題の方がより重要であると考えられるに至ったのである。
【0007】
そこで、このような基礎データを得るために,過去の地震について、地盤の液状化程度,地震動の大きさ,構造物被害,人的被害の状況などの調査が実施されるに至った。
【0008】
ここで、これらの地震動に対する土木構造物の保有すべき耐震性能としては、例えば、以下のように設定できる。
(1)レベル1地震動に対しては、原則として構造物の機能が維持されていなければならない。
(2)レベル2地震動に対しては、構造物の重要度を考慮して、これら構造物の保有すべき耐震性を考慮しなければならない。
【0009】
そして、前記構造物の重要度は、1)構造物が損傷を受けた場合の人命・生存にあたえる影響度合、2)避難・救援・救急活動と二次災害防止活動にあたえる影響度合、3)地域の生活機能と経済活動にあたえる影響度合、4)都市機能の早期復旧にあたえる影響度合および復旧の難易度等、を総合して決定されるものとなる。
【0010】
例えば構造物基礎の耐震性能においては、レベル1地震動に対しては液状化を発生させないことを一応の原則とし、レベル2地震動に対しては上部および地中構造に重大な損傷が発生しないことを耐震性能の目標としている。
【0011】
しかし、地盤の液状化に対しては地盤改良によって液状化防止対策を講じることを基本とするのみであり、地盤液状化と免震性との密接な関係性があることは過去長い間知られることがなかった。
【0012】
しかしながら近年、地盤が液状化すると地盤の剛性は著しく低下するので,地表の加速度応答は極端に低下し、液状化地盤が逆にいわゆる免震層的な役割を果たすのではないかとの議論が論じられるに至った。
【0013】
事実、過去に生じた地震では、ある構造物(あるアパート)が液状化により大きく傾斜したが、上部構造はまったく無傷であったことがある。
【0014】
この構造物は全部で8棟あったが、当時外出していた方がほとんどであったこともありケガ人は一人も出なかったとされている。
【0015】
この建物の底を見せるまでに大きく転倒した前記構造物の住人は、地震の間、階段を這うように屋上へ上がったこと、屋上に出て傾斜するのに5分程度要したことを証言している。
【0016】
人命に対する重要度が特に高いと考えられる住居において、上部構造物の破壊や人命といった点で、同じ地震で最初のぐらっとした揺れとともに家が崩れ死傷者が出た事例と比較し、この構造物は地盤の液状化がむしろ幸いした事例と捉えることができるのである。
【0017】
また、他の地震の被害調査では、地盤は激しく液状化したと考えられる地点で、構造物に沈下や傾斜が生じてはいるが、上部構造物自体にはなんら被害が生じていないとの光景を良く見かけたとされている。
【0018】
勿論、地盤が液状化した場合には、前記構造物の事例のように構造物自体に何ら損傷を伴わなくても大きな変形が生じる場合が一般的であり、このような変形が致命的な被害となる構造物も多いとは考えられる。
【0019】
しかしながら前述したように、種々の構造物に対して、地盤の液状化がどのように影響をあたえるかは重要な問題なのである。
【0020】
であるのに、レベル2地震動のような大きな地震で、液状化と構造物被害との関係はあまり明確にされていないのも実情である。
【0021】
また、地盤液状化の評価法についても見直しが行われており、ある液状化判定法によれば、地震外力が増加した分、中密な地盤も液状化する(液状化抵抗率FLが1.0を下回る)判定結果となる場合が多いとされている。
【0022】
一般的に現行の設計法では、液状化が生じる地盤と判定された場合には、何らかの液状化対策を行うか、構造物基礎を強化するなどそれなりの対策が必要となる。
【0023】
しかし、地震の発生確率としてはレベル1地震動に比べ、はるかに低い確率で発生するレベル2地震動に対し、同じ液状化抵抗率であるとして、レベル1地震動と同じレベルで液状化対策を行うのは必ずしも合理的ではないのではないかとも考えられる。
【0024】
また,たとえ、同じ液状化抵抗率であっても、地盤の挙動やその液状化が構造物に与える影響は異なるものと考えられ、特に、中密な地盤における構造物被害については不明な点が多いのも事実である。
【0025】
すなわち、前述のように地盤の液状化しやすさが、そのまま構造物被害の大きさに比例していることを意味しているわけではないので、このような地盤の液状化しやすさとレベル2地震動における構造物被害との関係をより明らかにする必要もある。
しかして、過去の生じた地震において、数多くの被害調査が実施され、構造物の調査や地盤の液状化についても多くの調査が実施されている。
【0026】
ただし、液状化とともに、地盤条件、構造物基礎、上部構造といった全体系を捉えた調査結果がほとんど見あたらないのも事実である。
ここで、
(1)液状化が種々の構造物被害に与えた影響(主に、液状化による免震層的な効果がどのようなものであったか)。
(2)地盤条件や地震動が種々の構造物被害や液状化に与えた影響(主に、中密な地盤における被害はどのようなものであったか)。
(3)過去の地震における液状化による人的被害。
【0027】
レベル2地震動であったと考えられる地震を仮にマグニチュード6.5以上の内陸直下型地裏とすると,このような地震は日本においても過去数回起きている。
【0028】
また、海外では過去10年以内で数回起きており、これらの地震ではいずれも地盤の液状化が発生している。
【0029】
このように、いわゆるレベル2地震動が発生し、しかも液状化が発生した地震は決して少なくないが、ここでは調査対象を一番情報が集めやすいという理由で、基本的に日本で起きた近年の大型地震とし、部分的に補足として他の地震についても調査が行われた。
【0030】
そして、この地震では、(a)沖積低地が少なく海岸埋立地における液状化が圧倒的に多かったこと,(b)液状化した地盤の多くは、まさ土による埋立地盤であったこと、が特徴とされており、このような特殊性を持った地震被害調査結果であった。
【0031】
被害調査は、建築物、道路橋、タンク、鉄道橋および人的被害について実施されたが、この調査によると、海岸埋立地のほぼ全域で液状化が生じたことが明白となった。さらに、これらのなかでも、ある海岸埋立地は、山から採取されたまさ土によって埋め立てられていることが確認された。
【0032】
また、液状化が多数確認されている地域は、沖積低地がきわめて狭い地形となっている地域であった。
【0033】
したがって、この地震の調査範囲における液状化の特徴としては、
(1)海岸埋立地における液状化が圧倒的に多かったこと。
(2)液状化した地盤の多くはまさ土による埋立地盤であることが挙げられる。
【0034】
そして、近年では、前記のように、「液状化に関する地盤防災の研究」がより一層活発となり、かつそこで得られた各種情報にヒントを得て、地震時に地盤が液状化することで当該地盤が逆に免震地盤層となるとの状況が確認された。
【0035】
そして、近年、地震で生じる液状化や地盤の軟化現象を積極的に容認し、基盤からの地震力を地盤剛性の低下による免震効果で地震動の低減に利用するとのことが提案されるに至った(特許公開平11−181755)。
【0036】
更に、これを利用した工法も提案されている(特許公開2003−20659,特許公開2000−96580,特許公開平11−315544,特許公開平10−292391,特許公開平6−108477)。
【0037】
このうち、特許公開平11−181755号公報には、軟弱地盤対策において地盤改良を所定の深度まで改良せず、未改良部分を故意に残し軟弱層とすることで免震構造を構築するとしている発明が示されている。
【特許文献1】特許公開平11−181755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0038】
しかして、本発明は前記従来からの提案をさらに進化させて創案されたものであり、積極的な地盤改良を行わずとも地表近くの層を非軟弱地盤である改良地盤となしえ、しかもその下層を所定範囲軟弱地盤として存置し、当該軟弱地盤を免震層とすることにより、より容易に改良地盤、かつ免震地盤が形成でき、かつよりその形成の実現性が高く、しかも低コストで実現できる免震層が形成できる改良地盤及び免震地盤形成方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0039】
本発明による改良地盤及び免震地盤形成方法は、

軟弱地盤上(図1参照)に荷重物を載置(図2参照)し、その後前記荷重物を撤去する(図3参照)過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層となる改良地盤を形成した、
ことを特徴とし、
または、
軟弱地盤上に荷重物を一定時間載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層となる改良地盤を形成してなり、

前記軟弱地盤上に荷重物を載置する載置時間は、前記軟弱地盤の土質に基づいて決定する、
ことを特徴とし、
または、
軟弱地盤上に荷重物を一定時間載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層となる改良地盤を形成してなり、
前記軟弱地盤上に荷重物を載置する載置時間及び荷重物の重量は、前記軟弱地盤の土質に基づいて決定する、
ことを特徴とし、
または、
軟弱地盤上に荷重物を載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層を形成すると共に、該非軟弱地盤層の下層には軟弱地盤層を残置し、該軟弱地盤層を免震層としてなることを特徴とし、
または、
軟弱地盤上に荷重物を一定時間載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みを有した非軟弱地盤層を形成すると共に、該非軟弱地盤層の下層には液状化層となる軟弱地盤層を残置し、該軟弱地盤層を免震層としてなり、
前記軟弱地盤上に荷重物を載置する載置時間は、前記軟弱地盤の土質に基づいて決定する、
ことを特徴とし、
または、
軟弱地盤上に荷重物を一定時間載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みを有した非軟弱地盤層を形成すると共に、該非軟弱地盤層の下層には液状化層となる軟弱地盤層を残置し、該軟弱地盤層を免震層としてなり、
前記軟弱地盤上に荷重物を載置する載置時間及び荷重物の重量は、前記軟弱地盤の土質に基づいて決定する、
ことを特徴とし、
または、
前記荷重物は土砂、産業廃棄物、ゴミあるいは鉄くずまたはアースアンカーで構成されたことを特徴とし、
または、
軟弱地盤の土質を測定する土質測定手段と、測定された土質の測定値を用い、当該軟弱地盤の液状化抵抗値Rを測定する液状化抵抗値測定手段及び地震時せん断応力比Lを測定する地震時せん断応力比測定手段と、
前記液状化抵抗値Rと地震時せん断応力比Lの測定値により液状化抵抗率FLを測定する液状化抵抗率測定手段と、前記液状化抵抗率FLの測定値から液状化指数PLを測定する液状化指数測定手段と、
液状化指数PLと対策目標液状化指数PLを比較する比較手段と、
前記液状化指数PLが対策目標液状化指数PLの値より大きいときに、前記液状化指数PLと前記液状化抵抗増加係数nとの値によりPL−q(荷重物の目標重量値)の関係図を作製する作製手段と、
前記PL−q(荷重物の目標重量値)の関係図から対策目標液状化指数PLに対応する荷重物の目標重量値を算出する重量算出手段と、
前記軟弱地盤の土質により前記目標重量値の載置時間を算出する載置時間算出手段と、
を備えたことを特徴とし、
または、
前記対策目標液状化指数は過去のデータを算出して更新可能とされた、
ことを特徴とし、
または、
前記載置時間算出手段による前記目標重量載置時間の算出は、前記軟弱地盤の沈下量に基づいて算出可能とされた、
ことを特徴とするものである。
【0040】
すなわち、本発明による改良地盤及び免震地盤形成方法は、
軟弱地盤上にプレロードなどによるサーチャージ荷重を構造物建設に先立ち一定時間、一定の重量で与え、構造物建設時にはそれを取り除くだけで軟弱地盤を地表面から所定深さまでの期待しうる改良地盤(非軟弱地盤)に形成できる。
【0041】
しかも前記改良地盤の形成と同時に大きな地震時などにおいて免震層として機能する軟弱地盤層を、前記改良地盤の下層において、最大の免震効果が得られるよう残置形成できるものである。
【0042】
地盤は、一度過圧密履歴を受けるといわゆる繰り返し抵抗が増加する。この増加程度は、過圧密比OCRのn乗に比例することが確認されている。
【0043】
過圧密履歴OCRは、軟弱地盤上に盛土などを行い、それを除荷すると、除荷した地盤の地表面に近づくほど大きくなる。
【0044】
したがって、このような荷重履歴を与えると地表面ほど液状化抵抗が増加することとなる。すなわち、改良された地盤が形成されるものとなる。
【0045】
そして、このように改良された地盤の下層では軟弱地盤が残置され、地震時においてその残置された液状化層や粘性土地盤層に大きな非線形化による大きなひずみが生じ、これが地震外力を低減する機能を果たすものとなる。
【0046】
ところで、地表面近くの地層ほど繰り返し抵抗が増加しているので地盤下部よりも地表面は相対的に繰り返し抵抗が大きくなっていることは既に述べたとおりである。
【0047】
しかし、相対的に繰り返し抵抗が小さな層、すなわち非軟弱地盤に改良された地表面近くの地層よりさらに下層には残置された軟弱地盤層が存在しており、剛性が低下すると地震波はその層に集中することになる。
【0048】
そして、さらに剛性が低下すると、その残置された軟弱地盤層で地震力は著しく低下し、もって前記軟弱地盤層が免震層としての機能、効果を発揮することになる。
【発明の効果】
【0049】
本発明によれば、軟弱地盤の地表面近くの地盤をいわゆる過圧密履歴作用を用いて自動的に改良地盤に形成できる。しかも、液状化など軟弱地盤の非線形化を利用した地盤の適切な免震層形成を軟弱地盤の内部に特に積極的に手を加えることなく前記の改良地盤の下層所定範囲に容易に形成できる。
【0050】
そして、このような形成方法によって、地表の住宅・工場・グラウンドなどの諸施設、埋設管・埋設タンク・半地下構造物の大きな地震に対する地震外力をむやみにあげることなく大きな免震効果を構築することが可能となる(図5,図6参照)。
【0051】
特に、シルトなどの細粒な土からなる地盤はサンドコンパクションパイルなどの地盤改良効果が低いが、本発明では、特にこのような地盤で効果的に機能する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
【0053】
まず、軟弱地盤1上(図1参照)に荷重物2(図2参照)を載置する。この載置物2の種類に関しては何ら限定されない。すなわち、土砂でも構わないし、産業廃棄物でも構わないし、ゴミでも構わないし、鉄くずでも構わないし、アースアンカーなどによって加圧しても構わない。
しかして、本実施例では一般に多く存する残土を軟弱地盤1上に盛り土することにより荷重物2の載置と想定する。
【0054】
よって、将来、住宅地として開発したい地域につき、その前段階では残土置き場などとして活用し、所定時間経過後、軟弱地盤の地表面近くが改良地盤として有効に改良され、その下層には自動的に有効的な免震層を形成することが期待できる。
【0055】
ここで、残土などの荷重物2の載置は、例えば軟弱地盤1を改良したいとする領域にわたって盛り土されて行なわれる。そして、どの程度の載置時間で、どの程度の重量の盛り土を行うかは前記軟弱地盤1の土質により異なる。
よって、まず前記軟弱地盤1の土質を調査することが重要となる。
【0056】
その土質調査の重要性を示す例を挙げれば、前記土質測定などから軟弱地盤1の液状化抵抗R(動的せん断強度比)が求められ、その土質などの違いによりどの程度の載置時間で、どの程度の重量の盛り土とするのが最適なのかが決定できる。
(1)地盤の液状化抵抗R(動的せん断強度比)の測定
以下に液状化抵抗Rを測定する一例を示す。
当該軟弱地盤1において、標準貫入試験を行い当該地盤における土質のN値を求める。
例えば、地盤の液状化抵抗Rは、繰り返し三軸強度比RL、地震動特性による補正係数Cwの積で定義される。
【数1】

従って前記N値を決定するために、先ず標準貫入試験(図4参照)を行う必要があるのである。
ここに、標準貫入試験とは、動的サウンディングの一種で、地盤のN値(標準貫入試験で測定する打撃回数)を求める試験をいう。図4から理解されるように、ボーリングなどにより削孔し、その中にサンプラーをロッド先端に接続し、後端にノッキングヘッドとガイド用ロッドを取り付け、重量63.5kgのハンマーを75cmの高さから自由落下させ、サンプラーが30cm貫入する打撃回数を求める。この打撃回数がN値となる。
しかして、測定された土質のN値により地盤の固さや締りの程度がわかる。
また、当該軟弱地盤1において、前記土を採取して液状化抵抗増加係数nや、細粒分含有率FC(%)、平均粒径D50等をも求める。
尚、粒径は、標準貫入試験により得られる試料を粒度分析して求めた値でも構わない。
前記標準貫入試験から得られたN値を基に下記演算により、粒度の影響を考慮した補正N値=Naが求められる。
(砂質土の場合)
【0057】
【数2】


(れき質土の場合)
【0058】
【数3】

上記のNa値から、RL及びRが求められる。
【0059】
【数4】


(2)地震時せん断応力比Lの測定
次に地震時せん断応力比Lについての一測定例を以下に示す。
【0060】
【数5】

【0061】
【数6】

上記をまとめると
【0062】
【数7】

【0063】
【数8】

従って地震時せん断応力比Lを求めるに際しては、地下水位面の深浅部における土の単位体積重量(kN/m3)を明らかにしておく必要がある。
【0064】
【数9】

従ってRについても、各層毎に異なる値となると考えられる。

(3)液状化抵抗率FLの測定
上記方法でR及びLが定まることから、液状化に対する抵抗率FL を算出し、この値が、1.0以下の土層については、液状化するものとみなされる。
FL =R/L :R;動的せん断強度比、L;地震時せん断応力比
以上のことから、FLの値は、一定の条件の合致することを前提とすれば、土質の定数等から、算出可能である。
また、各層毎に異なる値になる。

(4)液状化指数PLの測定
地盤各土層のFLから、当該地盤の液状化指数PLが求められる。
【0065】
【数10】

従ってFLが、定まればPLも定まる。
具体的には、各層毎のR、L、FLを算出し当該層における(1-
FL)(10-0.5x) dxを計算する。次に0m層から20m層までの各値を積算することにより定められる。

(5)当該軟弱地盤1の液状化指数PLと対策目標液状化指数PLとの比較
当該PLと液状化発生条件液状化指数PLを比較し、当該PL値がPL値より大きいことを確認する。
小さい場合には、免震層は、形成されないので別の免震対策が必要となる。
本発明は、過圧密履歴によって当該地盤のRを大きくし、その結果当該地盤のPL値を下げることをポイントとするものだからである。
当該軟弱地盤のPL値が大きい場合以下の場合に進む。

(6)当該軟弱地盤のPL−q関係図を作成する
土質試験から得た、当該軟弱地盤1の液状化抵抗増加係数nから、PL−q関係図が作成される。
すなわち過圧密履歴OCRと液状化抵抗Rの関係は、下記となる。
【0066】
【数11】

上記関係式から、図7に示されるPL−q関係図が作成されるのである。
このPL―q関係図から、PLに対応する目標載荷荷重qtが定められる。
例えばqt=3.4tf/m2の場合、盛土高さや密度などの仕様を定める。
1.7t/m3の密度の土を使用する場合には、盛土高さは、3.4/1.7=2.0より、2.0mとの値が定まる。
なお、盛り土の密度と高さによって、その荷重は変わる。従って、盛り土の密度と高さがわかれば、当該盛り土の荷重、すなわち重量がわかる。
次に、どの程度の時間、荷重物2を載置するかを決定する。かかる載置時間の決定は、例えば現場での前記軟弱地盤1の沈下幅によっても認識出来る。
軟弱地盤1上に荷重物2を載置した当初は図2に示す様に軟弱地盤1は、急激な沈下量Sを示す。
【0067】
すなわち、軟弱地盤1上で荷重物2により荷重を増加させると、軟弱地盤1中において、土粒子間の間隙が小さくなる。そして、間隙が小さくなった分、間隙の水が時間の経過ともない排水される。さらに、時間の経過とともに前記間隙水の移動が止まり、これに伴い軟弱地盤1の沈下も安定する。
【0068】
この沈下が安定するまでの時間、すなわち沈下が起こっている時間中荷重物を載置しておく。そして、例えば、沈下測定器などの測定により、地盤の沈下が終了したとされたときに前記の載置物を除荷することになる。
この様に、一定期間の間、前記盛土などによる荷重物の載荷を放置し,その後前記の荷重物を除荷して元の状態に戻す。
【0069】
本発明はこのような荷重物の載荷工程、及び除荷工程で軟弱地盤に過圧密履歴を与え、地表面近くの軟弱地盤層を改良して非軟弱地盤層にし、かつその下層に軟弱地盤層を残置してそれを免震層とするのである(図3参照)。
次に、図9に示すフローチャートに基づき具体例を挙げて説明する。
まず、各種設計条件の想定、設定が行われる(ステップ100)。
各種の設計条件を例えば以下のように設定される。
【0070】
液状化発生条件液状化指数PLL:5
また、地震外力をレベル1地震としkhg=0.18として設定する。
【0071】
改良後の目標液状化指数PL:15
ここで、液状化発生条件液状化指数PLと改良後の目標液状化指数PLの設定は,過去の地震被害事例や構造物の重要度などに基づき決めることが考えられる(図20参照)。
【0072】
例えば,近年生じた大型地震の液状化発生の調査結果、すなわち、レベル2地震動による液状化被害調査などに基づき以下のように設定される。
【0073】
図20により,液状化発生条件液状化指数として,レベル1地震動により求めたPL値が5以上のものは液状化しやすい地盤と判断できることから,PL値は5と設定する。
【0074】
次に,同じく図20により、目標液状化指数として、レベル2地震動により求めたPL値が15以下のものは液状化しにくい地盤と判断できることから、PLT値を15と設定するがごときである。
尚、この際に、地盤条件も想定、設定される。すなわち、以下の条件は地盤調査および土質試験により求められる。
【数12】

しかして、これらの条件により過圧密を受ける前の液状化抵抗R0が求められる(図13参照)(ステップ102)。
当該液状化抵抗R0の算出については既に説明したのでここでは省略する。
次に、液状化発生の確認として地盤のPL値が求められる(ステップ104)。
【0075】
例えば地震外力khgを0.18と小さくして地震時せん断応力比L(図14参照)を求め計算を行い(図16参照)、レベル1地震動に対する液状化指数PLが求められる。かかるFL値の算出についても既に説明した。
ここで、PL値は10.1として求められた。
その後、PL値とPL値が比較され(ステップ106)、PL値がPL値よりも大なるときには(ステップ106でNO)、免震層が形成されない地盤と想定されるので別の免震対策を必要とすることになる(ステップ107)。
【0076】
また、PL値がPL値よりも小なるときには(ステップ106でYES)、レベル2地震動に対する、地震時せん断応力比L(図15参照)より求めた改良前液状化抵抗率FL(図17参照)から算出されるPL値とPL値が比較され(ステップ108)、PL値がPL値よりも大なるときには(ステップ108でNO)、すでに目標の対策値に達しているので対策が不要と判断される(ステップ109)。
【0077】
しかし、PL値がPL値よりも小なるときには(ステップ108でYES)、地盤のn値などが求められ、地盤のPL−H関係図が作製される(図18参照)。なお、このPL−H関係図はPL−q関係図(図7参照)から盛土密度を考慮しqをHに変更したものである(ステップ110)。
尚、ここでは、(10.1=PL)>( PLL=5 )であるので,前提として液状化の発生する地盤と判断されることとなる。
【0078】
そして、当該関係図によりPL値に対応する目標盛土高さHが求められるのである(ステップ112)。
【0079】
例えば、PL:(改良後の目標PL )=15より,PLが低くなるのは盛土高さ8mのときとされるなどである。
さらに、盛土高さ8mの時の液状化地盤の変化が求められ、どのように液状化層が残り、どのように非液状化層が形成されるかなど確認されることになる(図19参照)。
【0080】
しかして、前記Hの値により盛り土高さや土の密度など盛り土の仕様が決定され、その重量も確定される(ステップ114)。
【0081】
そして、最終的に地盤の圧密特性などにより一次圧密終了などを目処に載荷時間が決定される(ステップ116)。
尚、液状化地盤は,一般的には砂質地盤であり、このような地盤は排水性が高いので、1ヶ月程度以上の載荷を行えば十分であると考えられる。
本発明が特に、有効に適用されるのはシルト質の地盤と考えられる。
このような場合、一次圧密時間の計測は予め実際の現場での土質の計測データや過去の土質計測データに基づき推定され、設定される。
例えば,室内試験で圧密係数cvが求められている場合には,次式より盛土載荷時間が推定され、設定されるのである。
【0082】
【数12】


次に、本発明による改良地盤及び免震地盤形成はコンピュータを使用して自動的にスムーズに行うことが出来る。
よって次に、コンピュータによる改良地盤及び免震地盤自動形成システムにつき説明する(図9参照)。
【0083】
符号10は土質測定手段を示し、該土質測定手段10は前記した改良すべき軟弱地盤1の土質を測定するものであり、例えば、前述の標準貫入試験などが該当する。
標準貫入試験においては、軟弱地盤のN値(標準貫入試験で測定する打撃回数)などが求められる。
そして、測定された土質のN値により地盤の固さや締りの程度がわかる。また、当該軟弱地盤1において、土質のサンプルを採取し、土質試験することにより液状化抵抗増加係数nや、細粒分含有率FC(%)、平均粒径D50等をも求められる。
【0084】
そして、これら求められた土質データ12はサーバコンピュータ11の記憶部13に保存される。
【0085】
また、この土質データ12を用いて液状化抵抗値Rが液状化抵抗値測定手段14により求められる。さらに、前記の土質データ12を用いてレベル1地震動とレベル2地震動に対して地震せん断時応力比Lが地震せん断時応力比測定手段15により測定される。
【0086】
そして、上記の前記液状化抵抗値Rと地震時せん断応力比Lの測定値を用いて液状化抵抗率測定手段16によってレベル1地震動とレベル2地震動に対して液状化抵抗率FLが測定される。
さらに、前記液状化抵抗率FLの測定値から液状化指数測定手段17によってレベル1地震動とレベル2地震動に対して液状化指数PLが測定される。
まず、レベル1地震動によって求められた液状化指数PL値と液状化発生条件液状化指数(PL)30とが比較手段18によって比較され、前記レベル1地震動によって求められた液状化指数PLが液状化発生条件液状化指数PL値30より大きいときは、その後、レベル2地震動によって求められた液状化指数PL値と対策目標液状化指数(PL)22とが比較手段18によって比較され、前記液状化指数PLが対策目標液状化指数(PL)22の値より大きいときには、作製手段19により前記液状化指数PLと前記液状化抵抗増加係数nとの値などを用いてPL−q(荷重物の目標重量値)の関係図が作製される。
【0087】
そして、重量算出手段20によって前記PL−q(荷重物の目標重量値)の関係図から対策目標液状化指数PLに対応する荷重物の目標重量値が算出されることになる。
【0088】
さらに、前記の土質データ12などを参考に載置時間算出手段21では前記目標重量値の載置時間が算出されることになる。
【0089】
ところで、土質データ12はサーバコンピュータ11(図10参照)の記憶部13において保存されているが、該土質データ12は各地域の軟弱地盤1における土質データ12が収集されている。
また、載置時間の算出についても前記土質データ12が用いられるが、その予め推定された載置時間と共に、実際の現場において軟弱地盤1の沈下量Sを測定し、一次沈下が終了したときに載置時間の終了とすることも出来る。
【0090】
ここで、土質測定手段10,液状化抵抗値測定手段14、地震せん断時応力比測定手段15、液状化抵抗率測定手段16、液状化指数測定手段17,比較手段18,作製手段19、重量算出手段20及び載置時間算出手段21の動作はサーバコンピュータ11でキーボードあるいはマウスなど入力部23からの入力作業によりCPUなどの制御部24によって行われ、その内容はディスプレイなどの表示部25で閲覧出来る。
【0091】
また、図11から理解されるように、軟弱地盤1を改良し、免震層を形成する各現場で端末26を用い、該端末26につきインターネットなど通信回線網27を介してサーバコンピュータ11と接続し、実際の現場で行った土質の採取などからのデータを受信部28,送信部29によって送受信して、サーバコンピュータ11側に送り、前記制御部24で算出された荷重物2の載置重量あるいは載置時間をリアルタイムで取得することが出来るシステムとなっている。

【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その1)である。
【図2】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その2)である。
【図3】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その3)である。
【図4】標準貫入試験の概略を説明する概略構成説明図である。
【図5】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その4)である。
【図6】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その5)である。
【図7】対策前の地盤のPLを示す曲線と、目標のPLを示す線とを交差させ、その箇所が必要な荷重を示すことを表したグラフである。
【図8】本発明の構成を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の構成を説明する概略構成説明図(その6)である。
【図10】本発明の構成を説明する概略構成説明図(その7)である。
【図11】本発明の構成を説明する概略構成説明図(その8)である。
【図12】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その9)である。
【図13】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その10)である。
【図14】本発明の構成を説明する概略構成説明図(その11)である。
【図15】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その12)である。
【図16】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その13)である。
【図17】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その14)である。
【図18】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その15)である。
【図19】本発明の概略構成を説明する概略構成説明図(その16)である。
【図20】液状化発生条件液状化指数PLLの設定に使用される過去の液状化を分類した参考図である。
【符号の説明】
【0093】
1 軟弱地盤
2 荷重物
10 土質設定手段
11 サーバコンピュータ
12 土質データ
13 記憶部
14 液状化抵抗測定手段
15 地震せん断時応力比測定手段
16 液状化抵抗率測定手段
17 液状化指数測定手段
18 比較手段
19 作製手段
20 重量算出手段
21 載置時間算出手段
22 対策目標液状化指数
23 入力部
24 制御部
25 表示部
26 端末
27 通信回線網
28 受信部
29 送信部
30 液状化発生条件液状化指数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟弱地盤上に荷重物を載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層となる改良地盤を形成した、
ことを特徴とする改良地盤形成方法。
【請求項2】
軟弱地盤上に荷重物を一定時間載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層となる改良地盤を形成してなり、

前記軟弱地盤上に荷重物を載置する載置時間は、前記軟弱地盤の土質に基づいて決定する、
ことを特徴とする改良地盤形成方法。
【請求項3】
軟弱地盤上に荷重物を一定時間載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層となる改良地盤を形成してなり、
前記軟弱地盤上に荷重物を載置する載置時間及び荷重物の重量は、前記軟弱地盤の土質に基づいて決定する、
ことを特徴とする改良地盤形成方法。
【請求項4】
軟弱地盤上に荷重物を載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みの非軟弱地盤層を形成すると共に、該非軟弱地盤層の下層には軟弱地盤層を残置し、該軟弱地盤層を免震層としてなることを特徴とする免震地盤形成方法。
【請求項5】
軟弱地盤上に荷重物を一定時間載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みを有した非軟弱地盤層を形成すると共に、該非軟弱地盤層の下層には液状化層となる軟弱地盤層を残置し、該軟弱地盤層を免震層としてなり、
前記軟弱地盤上に荷重物を載置する載置時間は、前記軟弱地盤の土質に基づいて決定する、
ことを特徴とする免震地盤形成方法。
【請求項6】
軟弱地盤上に荷重物を一定時間載置し、その後前記荷重物を撤去する過圧密履歴作用を用いて、前記軟弱地盤表面部より所定厚みを有した非軟弱地盤層を形成すると共に、該非軟弱地盤層の下層には液状化層となる軟弱地盤層を残置し、該軟弱地盤層を免震層としてなり、
前記軟弱地盤上に荷重物を載置する載置時間及び荷重物の重量は、前記軟弱地盤の土質に基づいて決定する、
ことを特徴とする免震地盤形成方法。
【請求項7】
前記荷重物は土砂、産業廃棄物、ゴミあるいは鉄くずまたはアースアンカーで構成されたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6記載の形成方法。
【請求項8】
軟弱地盤の土質を測定する土質測定手段と、測定された土質の測定値を用い、当該軟弱地盤の液状化抵抗値Rを測定する液状化抵抗値測定手段及び地震時せん断応力比Lを測定する地震時せん断応力比測定手段と、
前記液状化抵抗値Rと地震時せん断応力比Lの測定値により液状化抵抗率FLを測定する液状化抵抗率測定手段と、前記液状化抵抗率FLの測定値から液状化指数PLを測定する液状化指数測定手段と、
液状化指数PLと対策目標液状化指数PLを比較する比較手段と、
前記液状化指数PLが対策目標液状化指数PLの値より大きいときに、前記液状化指数PLと前記液状化抵抗増加係数nとの値によりPL−q(荷重物の目標重量値)の関係図を作製する作製手段と、
前記PL−q(荷重物の目標重量値)の関係図から対策目標液状化指数PLに対応する荷重物の目標重量値を算出する重量算出手段と、
前記軟弱地盤の土質により前記目標重量値の載置時間を算出する載置時間算出手段と、
を備えたことを特徴とする免震地盤形成システム。
【請求項9】
前記対策目標液状化指数は過去のデータを算出して更新可能とされた、
ことを特徴とする免震地盤形成システム。
【請求項10】
前記載置時間算出手段による前記目標重量載置時間の算出は、前記軟弱地盤の沈下量に基づいて算出可能とされた、
ことを特徴とする免震地盤形成システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−265962(P2006−265962A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−86499(P2005−86499)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000235543)飛島建設株式会社 (132)
【出願人】(505108616)
【出願人】(592195012)
【Fターム(参考)】