説明

放送メディア測定システム及び方法

【課題】 同一時刻又は類似時刻に、同一内容素材・コンテンツまたは類似内容素材・コンテンツが、異なる放送局又はメディアから放送された場合でも、視聴・接触された素材・コンテンツの出所である放送局又はメディアを十分な判定精度で特定すること。
【解決手段】 特徴化データの類似度により視聴チャンネルの判定を行い(S41)、チャンネル候補が複数存在する場合、第一候補と第二候補の類似度の差が一定値以上ある場合は、第一候補にてチャンネル判定し(S42)、一定値以上ない場合は、リモコン情報が示すチャンネルにより判定する(S43)。リモコン情報が存在しない場合は、局固有の遅延量に着目し、チャンネルを判定する(S44)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送メディア測定システム及び方法に係り、特に、放送局又はメディアを特定し、接触率測定等に活用することができる放送メディア測定システム及び方法に関する。
なお、「放送局又はメディア」、「放送メディア」とは、例えば、不特定多数の受け手を対象に素材・コンテンツをテレビ、パソコン、ラジオ、携帯機器等に放送・配信・報道するような機関・組織・主体などを指す。
【背景技術】
【0002】
近年、地上デジタル放送に加え、BSデジタル放送やCS専門チャンネル放送などの普及、さらに新たな放送サービスの出現など、今後ますます放送サービスの多様化が進むものと思われる。
特許文献1には、テレビ視聴率測定において視聴している放送波のチャンネルを判定する視聴チャンネル判定装置が記載されている。この視聴チャンネル判定装置は、BSチューナー内蔵AVテレビ等であっても実際にどのソースを視聴しているかを検出することができ、更に検出されたソースについて高い精度でチャンネル判定を行える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3035408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今の放送サービスの多様化が進められる環境下で、同一または非常に類似したコンテンツが、異なる放送局から放送されるケースが増加することが予想される。
現在、音声特徴化情報を利用して放送局や放送メディアを特定するためのメディア接触率測定システムが幾つか提案・実施されている。なお、音声特徴化情報とは、例えば、音声信号や映像信号からその特徴となる成分を抽出したものである。しかしながら、従来のメディア接触率測定システムでは、同一内容素材または類似内容素材が異なる放送局から放送された場合、音声特徴化情報のみでは素材の出所を特定することが困難なケースが増加し、判定精度が十分に得られない場合があることが想定される。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、同一時刻又は類似時刻に、同一内容素材・コンテンツまたは類似内容素材・コンテンツが、異なる放送局又はメディアから放送された場合でも、視聴・接触された素材・コンテンツの出所である放送局又はメディアを十分な判定精度で特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の解決手段によると、
調査対象世帯装置とセンター設備とを備え、前記センター設備が前記調査対象世帯装置により視聴・聴取・接触されたコンテンツを放送・配信する放送局又はメディアを特定するための放送メディア測定システムにおいて、

前記調査対象世帯装置は、
前記調査対象世帯装置で視聴している音声信号から特徴となる成分を抽出することにより視聴特徴化データを作成し、該前記調査対象世帯装置で視聴した時刻である視聴時刻を含む付加情報と、前記調査対象世帯装置の識別情報と、視聴特徴化データとを含む調査対象データを作成し、該調査対象データを前記センター設備に送信し、

前記センター設備は、
前記調査対象世帯装置から受信した調査対象データに含まれる視聴特徴化データと、各放送局又はメディアによる放送波の音声信号から特徴となる成分を抽出したものである各マスター特徴化データとを照合して各類似度を求め、
各類似度が予め定められた閾値を超えるマスター特徴化データがひとつ特定される場合、該当する放送局又はメディアを前記調査対象世帯装置により視聴された視聴放送局又はメディアとして特定する第1判定を行い、
各類似度が予め定められた閾値を超えるマスター特徴化データが複数ある場合、
該当する放送局又はメディアの第1候補と第2候補の類似度の差が一定値以上のときは、第1候補を視聴放送局又はメディアとして特定する第2判定を行い、
一方、該当する放送局又はメディアの第1候補と第2候補の類似度の差が一定値以上ないときは、第1候補と第2候補のそれぞれについて、前記視聴時刻と前記受信時刻の差分に、前記調査対象世帯装置の識別情報に対応し且つ該当する放送局又はメディアに対応する予め定められたキャリブレーション値で補正した値を求め、該値が小さい方の放送局又はメディアを、視聴放送局又はメディアとして特定する第3判定を行う
放送メディア測定システムが提供される。

【0007】
本発明の第2の解決手段によると、
調査対象世帯装置とセンター設備とを備え、前記センター設備が前記調査対象世帯装置により視聴・聴取・接触されたコンテンツを放送・配信する放送局又はメディアを特定するための放送メディア測定システムにおける放送メディア測定方法であって、

前記調査対象世帯装置は、
前記調査対象世帯装置で視聴している音声信号から特徴となる成分を抽出することにより視聴特徴化データを作成し、該前記調査対象世帯装置で視聴した時刻である視聴時刻を含む付加情報と、前記調査対象世帯装置の識別情報と、視聴特徴化データとを含む調査対象データを作成し、該調査対象データを前記センター設備に送信し、

前記センター設備は、
前記調査対象世帯装置から受信した調査対象データに含まれる視聴特徴化データと、各放送局又はメディアによる放送波の音声信号から特徴となる成分を抽出したものである各マスター特徴化データとを照合して各類似度を求め、
各類似度が予め定められた閾値を超えるマスター特徴化データがひとつ特定される場合、該当する放送局又はメディアを前記調査対象世帯装置により視聴された視聴放送局又はメディアとして特定する第1判定を行い、
各類似度が予め定められた閾値を超えるマスター特徴化データが複数ある場合、
該当する放送局又はメディアの第1候補と第2候補の類似度の差が一定値以上のときは、第1候補を視聴放送局又はメディアとして特定する第2判定を行い、
一方、該当する放送局又はメディアの第1候補と第2候補の類似度の差が一定値以上ないときは、第1候補と第2候補のそれぞれについて、前記視聴時刻と前記受信時刻の差分に、前記調査対象世帯装置の識別情報に対応し且つ該当する放送局又はメディアに対応する予め定められたキャリブレーション値で補正した値を求め、該値が小さい方の放送局又はメディアを、視聴放送局又はメディアとして特定する第3判定を行う
放送メディア測定方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、同一時刻又は類似時刻に、同一内容素材・コンテンツまたは類似内容素材・コンテンツが、異なる放送局又はメディアから放送された場合でも、視聴・接触された素材・コンテンツの出所である放送局又はメディアを十分な判定精度で特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】測定システムの構成図。
【図2】調査対象世帯装置2−1〜2−nの構成図。
【図3】マスター生成装置1の構成図。
【図4】センター設備3の機能ブロック図。
【図5】視聴判定部307の判定処理のフローチャート。
【図6】視聴データ蓄積部の説明図。
【図7】放送信号の伝送経路モデルの説明図。
【図8】キャリブレーション値を記憶するキャリブレーション記憶部の説明図。
【図9】キャリブレーション値を使用した視聴判定の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.システム

図1は、測定システムの構成図を示す。
マスター生成装置1は、各放送局5−1〜5−mが放送し、ある地域で受信可能な放送波を全て受信し、各放送局5−1〜5−mが放送している音声信号からマスター特徴化データを作成する。ここで、特徴化データとは、例えば、特開平11−275032号で開示されたように、音声信号や映像信号からその特徴となる成分を抽出したもの(例えば各通過帯域別の平均振幅を対数変換したパワーのベクトル)である(詳細は後述する)。このマスター特徴化データは、視聴判定を行う際にリファレンスとして使用する。受信可能な放送には地上波放送に加え、BS放送やCS放送などの衛星放送、およびIP再送信や、VODなどのインターネット経由の放送等の様々な放送を含むことができる。マスター生成装置1が作成したマスター特徴化データは、予め定められたあるタイミング又はある周期で、センター設備3へ送られる。マスター生成装置1は、システムの冗長性を考慮し、2重化構成をとることが望ましい。なお、マスター生成装置1は、センター設備3と同一場所や同一地域に設置することも可能であり、また、センター設備3内に備えることも可能である。
調査対象世帯装置2−1〜2−nには測定機が設置され、調査対象世帯装置2−1〜2−nで視聴しているテレビから出力される音声信号を入力することで視聴特徴化データを作成する。作成した視聴特徴化データは、世帯/テレビ識別番号、テレビのON/OFF情報、リモコン情報などの付加情報と共にセンター設備3へ送信される。
センター設備3では、視聴特徴化データをマスター特徴化データと照合することにより視聴候補チャンネル(放送局・メディア)を探索する。視聴候補チャンネルが複数存在する場合は、後述のように、テレビリモコン情報や、各候補と視聴特徴化データの探索結果より得られる遅延差などを加味し、視聴チャンネル(放送局・メディア)判定を行うことで判定精度の向上を図る。
【0011】
図2に、調査対象世帯装置2−1〜2−nの構成図を示す。
各調査対象世帯装置2−1〜2−nは、テレビ受像機21(地上波/BS/CSなどを受信)、DVR、ブルーレイディスク装置、ハードディスク装置等の録画再生装置22、視聴測定用の測定機23を備える。
測定機23では、ライン出力・イヤホンジャック・光デジタル出力やマイク等を使ってテレビ受像機21から出力される音声信号を音声入力部231へ入力する。音声レベル検出部232は、音声入力部231から出力された音声信号から信号レベルを検出しデータ蓄積部234へ一旦蓄積する。音声信号は、特徴化データ生成部233にて視聴特徴化データに変換され、データ蓄積部234へ保存される。なお、音声信号から視聴特徴化データへの変換手法については、幾つか提案されており、いずれの方法を採用しても構わない。テレビON/OFF検出部235は、例えば、テレビのAC電流値を監視し、閾値判定することによりテレビのON/OFF状態を感知し、テレビON/OFF情報をデータ蓄積部234へ蓄積する。センター設備3では、後述するように、電流値に加え、音声レベル検出部232より出力されるレベル値により音声の有無を判定し、この情報を加味することでテレビON/OFF判定の精度を向上することが出来る。リモコン情報受信部236は、テレビリモコンから出力される信号(リモコン情報)をテレビと同時又は並行して受信する。センター設備3では、後述するように、リモコン情報受信部236により受信したリモコン情報を解析することで、どのチャンネル(放送局・メディア)が選択されているかの情報を得ることができる。時計238は、調査対象世帯で視聴した視聴時刻を測定する。なお、視聴時刻は、日付を含むことができる。
データ蓄積部234は、時計238による視聴時刻・音声レベル検出部232による音声レベル情報・テレビON/OFF検出部235によるテレビON/OFF情報・リモコン情報受信部236によるリモコン情報を含む付加情報と、視聴特徴化データとを対応して記憶する。データ送受信部237は、データ蓄積部234から、視聴時刻・音声レベル情報・テレビON/OFF情報・リモコン情報を含む付加情報と、視聴特徴化データとを読み出し、調査対象世帯装置識別情報(ID)とともに、ある定められたフォーマットにファイル化/データ化することで、調査対象データを作成する。また、データ送受信部237は、予め定められた所定周期又は所定時刻又は所定タイミング等で、インターネットや携帯電話通信網などの含む通信網経由で、作成した調査対象データをセンター設備3へ送信する。
【0012】
図3に、マスター生成装置1の構成図を示す。
マスター生成装置1では、受信機11−1〜11−mが、各放送局5−1〜5−mが放送した放送波を受信する。マスター特徴化部12は、各受信機11−1〜11−mが受信した各放送局5−1〜5−mが放送している音声信号に基づき、マスター特徴化データを作成する。ここで、調査対象世帯装置2の測定機23と同様に、音声信号は視聴特徴化データに変換され、データ蓄積部13へ保存される。なお、音声信号から視聴特徴化データへの変換手法については、上述のように、幾つか提案されており、いずれの方法を採用しても構わない。マスター時計15は、調査対象世帯で視聴した視聴時刻を測定する。
データ蓄積部13は、マスター時計15による受信時刻を含む付加情報と、マスター特徴化データとを含むマスターデータとを対応して記憶する。データ送受信部14は、データ蓄積部13から、受信時刻を含む付加情報と、マスター特徴化データとを読み出し、放送局識別情報(ID)とともに、ある定められたフォーマットにファイル化/データ化することで、マスターデータを作成する。また、データ送受信部14は、予め定められた所定周期又は所定時刻又は所定タイミング等で、インターネットや携帯電話通信網などの通信網経由で、作成したマスターデータをセンター設備3へ送信する。
【0013】
図4に、センター設備3の機能ブロック図を示す。
マスターデータ及び調査対象データは、それぞれ、マスター生成装置1及び調査対象世帯装置2から一定時間間隔又は所定タイミングでセンター設備3へ送信される。データ送受信部301は、マスター生成装置1にて各放送局5−1〜5−mが放送している音声信号から生成されたマスターデータを受信し、マスターデータ蓄積部302に記憶する。また、データ送受信部301は、各調査対象世帯装置2−1〜2−nに設置された測定機23にて生成された調査対象データを受信し、調査対象データ蓄積部303に記憶する。
探索処理部305は、調査対象データ蓄積部303から読み出した視聴特徴化データと、マスターデータ蓄積部302から読み出した各マスター特徴化データを、順次マッチング処理を行い一致度(類似度)を示すパラメータを算出し、放送局・メディアの識別情報(放送局・メディアID)と、放送局・メディアIDに対応する類似度を含む探索結果を探索結果蓄積部306に記憶する。視聴判定部307は、キャリブレーション記憶部304から、調査対象データの調査対象世帯装置IDとマスターデータの放送局・メディアIDに対応するキャリブレーション値を読み出し、探索結果蓄積部306から放送局・メディアIDとそれに対する類似度を読み出し、視聴チャンネル(放送局・メディア)を判定し、調査対象世帯装置の識別情報、視聴時刻(日付を含むことができる)、視聴放送局・メディアの識別情報を含む判定結果判定結果を視聴データ蓄積部308に記憶する。
図6に、視聴データ蓄積部の説明図を示す。
図示のように、視聴データは、例えば、調査対象世帯装置の識別情報(この例では、No.)に対して、放送を視聴した日付と時刻、放送局ID(局コード)を含むことができる。
【0014】
2.放送局・メディアの特定処理

図5に、視聴判定部307の判定処理のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、類似度による判定に加え、リモコン情報の活用、局固有の放送遅延量の活用により、判定精度の向上を図ることができる。
まず、視聴判定部307は、視聴判定処理を開始すると、探索結果蓄積部306から放送局IDとそれに対する類似度を読み出し、類似度による視聴チャンネル(放送局・メディア)の判定を行う(S41)。ここでは、視聴判定部307は、同一時間帯・類似時間帯に同一内容・類似内容の放送が行われていない場合は、類似度がある閾値を越えるマスター特徴化データは一つとなるため、そのチャンネル(放送局・メディア)を視聴したと判定する。視聴していた番組が他のチャンネル(放送局・メディア)からも同時に(又は、ほぼ同時に)放送されていた場合は、視聴判定部307は、そのいずれのマスター特徴化データとの類似度も閾値を超えるためチャンネル(放送局・メディア)候補が複数存在する。この場合、視聴判定部307は、第一候補と第二候補の類似度の差が一定値以上ある場合は、第一候補にてチャンネル(放送局・メディア)判定する(S42)。例えば、判定対象時刻・時間内の第一候補と第二候補の類似度又は判定対象時間(例、1分間等)内の類似度の累積値の差が、第一候補又は第二候補の類似度又はその累積値の予め定められた値(x%)以上又は予め定められた閾値以上あるか否かで判定したり、または、第一候補の類似度又はその累積値が、第二候補のそれの予め定められた値(X%)以上又は予め定められた閾値以上であるか否か等により判定することができる。
一方、ステップS42で、第一候補と第二候補の類似度の差が一定値以上ない場合は、視聴判定部307は、類似度でのチャンネル(放送局・メディア)判定が困難なため、付加情報として取得したリモコン情報を参照することにより、リモコン情報が示すチャンネル(放送局・メディア)がチャンネル(放送局・メディア)候補として存在していれば、視聴判定部307は、そのチャンネル(放送局・メディア)を視聴していたと判定する(S43)。ステップS43でリモコン情報が存在しない場合は、視聴判定部307は、局固有の遅延量に着目し、チャンネル(放送局・メディア)を判定する(S44)(詳細は後述)。ステップS44でもチャンネル(放送局・メディア)判定ができない場合は、視聴判定部307は、判定不能と判断する。
ステップS41、S42、S43、S44により、視聴判定部307は、視聴チャンネル(放送局・メディア)を判定する。
なお、ステップS43は省略してもよい。その場合、測定機23では、リモコン情報受信部236を省略し、調査対象データの付加情報からリモコン情報を省略することができる。
【0015】
つぎに、局固有の遅延量による判定(ステップS44)について説明する。
図7に、放送信号の伝送経路モデルの説明図を示す。
放送局Aから時刻tに放送(オンエアー:OA)された素材が、マスター生成装置1のマスター特徴化部12に到達する時刻を受信時刻tm(a)とすると、次のように表される。
tm(a)=t+kd(a)+dd(a)+dj(a)
ここに、
放送局Aの局内遅延を、kd(a)、
放送局Aとマスター生成装置1との間の伝送路の遅延をdd(a)、
マスター生成装置1の受信機の遅延をdj(a)
とする。なお、aは、放送局Aを識別するパラメータである。
また、放送局Aから時刻tにOAされた素材が、調査対象世帯装置2−nの測定機23に到達する時刻を視聴時刻ts(a,n)とすると、次のように表される。
ts(a,n)=t+kd(a)+dd(a,n)+dj(a,n)
ここに、
放送局Aと調査対象世帯装置nとの間の伝送路の遅延をdd(a,n)、
調査対象世帯装置nの受信機の遅延をdj(a,n)
とする。なお、nは、調査対象世帯2−nを識別するパラメータである。
【0016】
つぎに、ここで、調査対象世帯2−nでの視聴時刻と、放送局Aによる素材のマスター生成装置1での受信時刻との差分をキャリブレーション値Δ(a,n)とすると、次のように表される。
Δ(a,n)=ts(a,n)−tm(a)
={dd(a,n)−dd(a)}+{dj(a,n)−dj(a)}
この値は、センター設備3で受信するマスター特徴化データ(経路A)と視聴特徴化データ(経路B)の遅延量の差分を意味している。キャリブレーション値は、放送局5−1〜5−mと設置世帯環境の組合せ等で規定される値であり、調査対象世帯装置2−1〜2−nへの測定機23取り付け時・設定時、設置後定期的に又は所定のタイミングでマニュアルで設定してもよいし、また、キャリブレーション値測定用の参照信号を用いて、設置時、設置後定期的に又は所定のタイミングで、参照信号の計測等により自動更新を行う仕組みも考えられる。
【0017】
図8に、キャリブレーション値を記憶するキャリブレーション記憶部の説明図を示す。
キャリブレーション記憶部は、各調査対象世帯装置の識別情報(例えば、No、ID等)に対して、各放送局のキャリブレーション値を記憶する。
なお、A局、B局、C局、D局、E局の各放送局を示すパラメータが、それぞれ、a,b,c,d,eで表される。No.1,No.2,No.3,・・・、No.1000の各調査対象世帯を示すパラメータが、それぞれ、1,2,3、・・・、1000で表される。
【0018】
キャリブレーション記憶部は、例えば、次のように作成することができる。
設置時・設定時など適当なときに、調査対象世帯装置で、サイマル放送でない局を用いて作成された視聴特徴化データを含む調査対象データ、又は、チャンネルで特定された放送局又はメディアの識別情報を含む作成された付加情報を含む調査対象データを作成し、その調査対象データをセンター設備に送る。一方、センター設備は、受信した調査対象データの視聴時刻と、該当する放送局又はメディアのマスター特徴化データの受信時刻との差分を求めて、調査対象世帯装置の識別情報及び放送局・メディアの識別情報に対して、その差分をキャリブレーション値として、キャリブレーション記憶部に記憶することができる。
このような、キャリブレーション記憶部を設定する装置を、センター設備内部に備えるようにしてもよいし、外部に設けてもよい。
【0019】
図9に、キャリブレーション値を使用した視聴判定の説明図を示す。
この図では、時刻Tに、放送局Aと放送局Bで同一素材がオンエアされ(サイマル放送)、調査対象世帯装置nにてB局を視聴した場合の系統を示す。このとき、放送局A、Bは同一素材を放送しているため、調査対象世帯装置nから取得した視聴特徴化データと放送局Aのマスター特徴化データとの類似度と、その視聴特徴化データと放送局Bのマスター特徴化データとの類似度との間には、類似度に十分な差異を見出すことが困難な場合がある。そのため、調査対象世帯装置nは放送局Aを視聴したのか、放送局Bを視聴したのかの判定が難しい場合が想定される。
ここで、調査対象世帯装置nでの視聴時刻と放送局Aのマスター生成装置1での受信時刻との差分T(a、n)および調査対象世帯装置nでの視聴時刻とマスター生成装置1での放送局Bの受信時刻との差分T(b,n)は
以下の通りとなる。
T(a,n)= kd(b)+dd(b,n)+dj(b,n)
−(kd(a)+dd(a)+dj(a))
T(b,n)= kd(b)+dd(b,n)+dj(b,n)
−(kd(b)+dd(b)+dj(b))
ここで、
放送局Aの局内遅延をkd(a)、
放送局Aとマスター生成装置1との間の伝送路の遅延をdd(a)、
マスター生成装置1の受信機の遅延をdj(a)
で表す。
また、
放送局Bの局内遅延をkd(b)、
放送局Bとマスター生成装置1との間の伝送路の遅延をdd(b)、
マスター生成装置1の受信機の遅延をdj(b)
で表す。
また、
放送局Bと調査対象世帯装置nとの間の伝送路の遅延をdd(b,n)、
放送局Bの受信機の遅延をdj(b,n)、
で表す。
【0020】
ここで、上述のように、調査対象世帯装置nと放送局aとのキャリブレーション値をΔ(a,n)は、次式となる。
Δ(a,n)=ts(a,n)−tm(a)
={dd(a,n)−dd(a)}+{dj(a,n)−dj(a)}
また、調査対象世帯装置nと放送局bとのキャリブレーション値をΔ(b,n)は、次式となる。
Δ(b,n)=ts(b,n)−tm(b)
={dd(b,n)−dd(b)}+{dj(b,n)−dj(b)}
【0021】
それぞれ差分T(a、n)及びT(b、n)に対し、予め取得済のキャリブレーション値を減じた補正値T’(a、n)及びT’(b、n)は、以下の通りとなる。

補正値T’(a、n)=T(a,n)−Δ(a,n)
={kd(b)−kd(a)}+{dd(b,n)−dd(a,n)}
+{dj(b,n)−dj(a,n)}

補正値T’(b、n)=T(b,n)−Δ(b,n)
=0

この補正値T’が0に近い方に優位性があると判定することで、視聴チャンネル(放送局・メディア)を一層正確に判定することが可能となる。この例では、調査対象世帯装置nが視聴した放送局はB局であると正しく判定できる。
【0022】
なお、以下に式について補足説明する。
1)「kd(b)−kd(a)」は各放送局固有の遅延量の差分であり、各局内における放送設備や運用形態により一定のバラツキを有する。
2)「dd(b、n)−dd(a,n)」は、各局・世帯間の伝送遅延の差分である。この値は、地上波放送・衛生放送・IP放送などで伝送形態により大きく異なることがある。
3)「dj(b、n)−dj(a,n)」は、同一受信機での受信チャンネル(放送局・メディア)ごとの遅延の差分である。地上波同士、衛星放送同士のように同一放送サービス同士の場合は、差分は出ないことが多い。異種サービスの場合は,映像・音声CODECなどにより差分が現れる。
【0023】
以下に、次のような具体例を挙げて説明する。
放送局Aの局内遅延を5秒、放送局Aとマスター生成装置との間の伝送路の遅延とマスター生成装置の受信機の遅延の総和を0.1秒<1>、とすると、マスター生成装置1のマスター特徴化部12では、A局の受信時刻はT+5.1秒<4>となる。
なお、< >で示す番号は、図中における、< >で示す番号に対応する。
放送局Bの局内遅延を10秒、放送局Bとマスター生成装置との間の伝送路の遅延とマスター生成装置の受信機の遅延の総和を0.2秒<2>とすると、マスター生成装置1のマスター特徴化部12では、B局の受信時刻はT+10.2秒<5>となる。
また、放送局Bの局内遅延を10秒、放送局Bと調査対象世帯装置nとの間の伝送路の遅延と調査対象世帯装置nの受信機の遅延の総和を0.3秒<3>とすると、調査対象世帯装置nの測定機では、B局の視聴時刻はT+10.3秒<6>となる。
よって、
視聴時刻とマスター生成装置1でのA局の受信時刻の差分(<6>−<4>)
=10.3− 5.1=5.2秒・・<7>
視聴時刻とマスター生成装置1でのB局の受信時刻の差分(<6>−<5>)
=10.3−10.2=0.1秒・・<8>
となる。
ここで、この世帯におけるA局、B局に対するキャリブレーション値は、それぞれ以下のとおりとなる。
A局のキャリブレーション値=<3>−<1>=0.2秒
B局のキャリブレーション値=<3>−<2>=0.1秒
視聴時刻とマスター生成装置1でのA局の受信時刻の差分<7>、視聴時刻とマスター生成装置1でのB局の受信時刻の差分<8>に対し、それぞれキャリブレーション値の補正をかけると、
視聴時刻とマスター生成装置1でのA局の受信時刻の差分の補正値<7>’=5秒、
視聴時刻とマスター生成装置1でのB局の受信時刻の差分の補正値<8>’=0秒
となり、この補正値がゼロに近い方に優位性ありと判定することで、この場合、調査対象世帯装置nが視聴した放送局はB局であると正しく判定できる。

以上のようにして、センター設備3は、視聴判定部により視聴判定を行い、さらに視聴データを生成し、視聴データ蓄積部に記憶する。
【0024】
3.特徴化されたデータの計算例

以下に、特徴化されたデータ(特徴化データ)を計算するための処理の一例(特開平11−275032号公報参照)を説明するが、これに限らず適宜の処理方法を用いることができる。
まず、10秒区間の振幅データをさらに100のフレームという時間枠に分割し、その各々の平均振幅V(i)に置き換える。1フレームはすなわち100ミリ秒区間である。第i番フレーム区間に採取された振幅データの総数をN、この総数Nの中で、第j番帯域フィルタ出力の第k番データの振幅をS(k)とすると、第i番フレーム区間の平均振幅V(i)は次式(1)で求まる。
【0025】
【数1】

【0026】
次に、第i番フレーム区間における、第j番帯域フィルタ出力の平均振幅V(i)を、次式(2)により対数変換し、パワーP(i)を求める。
【数2】

【0027】
このパワーP(i)は4つの帯域の各々について求められ、この4つの帯域に分割算出されたパワーのベクトルをパワーベクトルP(i)とし、次式(3)のように表し、これを第i番フレーム区間の特徴化データとする。
【数3】

【0028】
以上のようなフレーム区間の特徴化データは100のフレームの各々について求められ、この100フレームの特徴化データのベクトルをブロックデータCB(i)として次式(4)のように定義し、これを今回測定したオーディオ信号にかかる特徴化データとする。
【数4】

【0029】
以上のようにして、各測定時期毎に、受信している未知の放送局Rに関する次式(5)に示すブロックデータCB(i,b)を生成することができる。
【数5】

【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、テレビ、パソコン、ラジオ、携帯機器等の視聴率・聴取率・メディア接触率等の様々な調査や測定に適用することができる。
以上では、主に、放送局等の特定について説明したが、本発明は、テレビ、パソコン、ラジオ、携帯機器等の様々なコンテンツ・素材を放送・配信する放送局・メディアの特定にも適用することができる。
また、以上では、主に「類似度」による構成及び判定等の処理について説明したが、「類似度」には、ある時刻又はある時間における類似度や、予め定められた期間又はある一定期間内における複数の類似度の累積値・平均値など、様々な類似の程度を表す指標・値等を含むことができる。
【符号の説明】
【0031】
1 マスター生成装置1
11−1〜11−m 受信機
12 マスター特徴化部
13 データ蓄積部
14 データ送受信部
2−1〜2−n 調査対象世帯装置
21 テレビ受像機
22 録画再生装置
23 測定機
3 センター設備
5−1〜5−m 放送局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調査対象世帯装置とセンター設備とを備え、前記センター設備が前記調査対象世帯装置により視聴・聴取・接触されたコンテンツを放送・配信する放送局又はメディアを特定するための放送メディア測定システムにおいて、

前記調査対象世帯装置は、
前記調査対象世帯装置で視聴している音声信号から特徴となる成分を抽出することにより視聴特徴化データを作成し、該前記調査対象世帯装置で視聴した時刻である視聴時刻を含む付加情報と、前記調査対象世帯装置の識別情報と、視聴特徴化データとを含む調査対象データを作成し、該調査対象データを前記センター設備に送信し、

前記センター設備は、
前記調査対象世帯装置から受信した調査対象データに含まれる視聴特徴化データと、各放送局又はメディアによる放送波の音声信号から特徴となる成分を抽出したものである各マスター特徴化データとを照合して各類似度を求め、
各類似度が予め定められた閾値を超えるマスター特徴化データがひとつ特定される場合、該当する放送局又はメディアを前記調査対象世帯装置により視聴された視聴放送局又はメディアとして特定する第1判定を行い、
各類似度が予め定められた閾値を超えるマスター特徴化データが複数ある場合、
該当する放送局又はメディアの第1候補と第2候補の類似度の差が一定値以上のときは、第1候補を視聴放送局又はメディアとして特定する第2判定を行い、
一方、該当する放送局又はメディアの第1候補と第2候補の類似度の差が一定値以上ないときは、第1候補と第2候補のそれぞれについて、前記視聴時刻と前記受信時刻の差分に、前記調査対象世帯装置の識別情報に対応し且つ該当する放送局又はメディアに対応する予め定められたキャリブレーション値で補正した値を求め、該値が小さい方の放送局又はメディアを、視聴放送局又はメディアとして特定する第3判定を行う
放送メディア測定システム。

【請求項2】
前記調査対象世帯装置は、テレビリモコンから出力されるリモコン情報を、前記付加情報にさらに含み、
前記第2判定の後に、前記リモコン情報が示す放送局又はメディアが候補として存在していれば、それを視聴放送局又はメディアとして特定する第4判定を行い、
前記リモコン情報が示す放送局又はメディアが候補として存在していなければ、前記第3判定を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の放送メディア測定システム。

【請求項3】
各放送局又はメディアによる放送波を受信し、各放送局又はメディアが放送している音声信号から特徴となる成分を抽出することにより前記マスター特徴化データを作成し、該マスター生成装置で放送を受信した時刻である受信時刻と、放送局又はメディアの識別情報と、該マスター特徴化データとを含むマスターデータを作成するマスター生成装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の放送メディア測定システム。

【請求項4】
前記マスター生成装置を、前記センター設備の外部に備え、前記マスター生成装置は、作成した前記マスターデータを前記センター設備に送信し、
前記センター設備は、前記マスターデータを受信する
ことを特徴とする請求項3に記載の放送メディア測定システム。

【請求項5】
前記マスター生成装置は、
各放送局又はメディアが放送した放送波を受信する複数の受信機と、
各前記受信機が受信した各放送局又はメディアが放送している音声信号に基づき、前記マスター特徴化データを作成するマスター特徴化部と、
前記マスター生成装置で受信した受信時刻を測定するマスター時計と、
前記マスター特徴化部による前記マスター特徴化データと、前記マスター時計による受信時刻とに基づき、前記マスターデータを作成し、通信網経由で前記センター設備へ前記マスターデータを送信するマスターデータ送受信部と、
を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の放送メディア測定システム。

【請求項6】
前記調査対象世帯装置は、
テレビ受像機から出力される音声信号を前記視聴特徴化データに変換する特徴化データ生成部と、
該調査対象世帯装置で視聴した視聴時刻を測定する時計と、
前記特徴化データ生成部による前記視聴特徴化データと、前記時計による視聴時刻とに基づき、前記調査対象データを作成し、通信網経由で前記センター設備へ前記調査対象データを送信するデータ送受信部と
を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の放送メディア測定システム。

【請求項7】
前記センター設備は、
前記調査対象世帯装置にて生成された調査対象データを受信するデータ送受信部と、
前記調査対象データの視聴特徴化データと、複数のマスターデータのマスター特徴化データとを、順次マッチング処理を行い類似度を算出する探索処理部と、
各調査対象世帯装置の識別情報に対して、各放送局又はメディアの識別情報毎に、キャリブレーション値を記憶するキャリブレーション記憶部と、
調査対象世帯装置の識別情報に対して、放送を視聴した視聴時刻、放送局又はメディアの識別情報を記憶する視聴データ蓄積部と、
前記探索処理部が算出した類似度、調査対象データの視聴時刻、マスターデータの受信時刻、前記キャリブレーション記憶部のキャリブレーション値に基づき、前記第1判定、前記第2判定及び前記第3判定による視聴放送局又はメディアの判定行い、調査対象世帯装置の識別情報、視聴時刻、視聴放送局又はメディアの識別情報を含む判定結果を前記視聴データ蓄積部に記憶する視聴判定部と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の放送メディア測定システム。

【請求項8】
前記キャリブレーション値は、放送局でオンエアーされたコンテンツ・素材が前記調査対象世帯装置に到達する時刻である視聴時刻と、前記放送局でオンエアーされた前記コンテンツ・素材が前記マスター生成装置に到達する時刻である受信時刻との差分であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の放送メディア測定システム。

【請求項9】
前記キャリブレーション値の設定は、
調査対象世帯で、サイマル放送でない局を用いて作成された視聴特徴化データを含む調査対象データ、又は、チャンネルで特定された放送局又はメディアの識別情報を含む作成された付加情報を含む調査対象データを作成し、前記センター設備に送り、
前記センター設備は、前記調査対象データの視聴時刻と、該当する放送局又はメディアのマスター特徴化データの受信時刻との差分を求めて、前記調査対象世帯装置の識別情報及び放送局又はメディアの識別情報に対して、該差分をキャリブレーション値として、前記キャリブレーション記憶部に記憶することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の放送メディア測定システム。

【請求項10】
前記キャリブレーション値は、前記調査対象世帯装置の取り付け時・設定時、設置後定期的に又は所定のタイミングで、マニュアルで設定すること、または、前記キャリブレーション値測定用の参照信号を用いて、設置時、設置後定期的に又は所定のタイミングで、参照信号の計測により自動更新することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の放送メディア測定システム。

【請求項11】
調査対象世帯装置とセンター設備とを備え、前記センター設備が前記調査対象世帯装置により視聴・聴取・接触されたコンテンツを放送・配信する放送局又はメディアを特定するための放送メディア測定システムにおける放送メディア測定方法であって、

前記調査対象世帯装置は、
前記調査対象世帯装置で視聴している音声信号から特徴となる成分を抽出することにより視聴特徴化データを作成し、該前記調査対象世帯装置で視聴した時刻である視聴時刻を含む付加情報と、前記調査対象世帯装置の識別情報と、視聴特徴化データとを含む調査対象データを作成し、該調査対象データを前記センター設備に送信し、

前記センター設備は、
前記調査対象世帯装置から受信した調査対象データに含まれる視聴特徴化データと、各放送局又はメディアによる放送波の音声信号から特徴となる成分を抽出したものである各マスター特徴化データとを照合して各類似度を求め、
各類似度が予め定められた閾値を超えるマスター特徴化データがひとつ特定される場合、該当する放送局又はメディアを前記調査対象世帯装置により視聴された視聴放送局又はメディアとして特定する第1判定を行い、
各類似度が予め定められた閾値を超えるマスター特徴化データが複数ある場合、
該当する放送局又はメディアの第1候補と第2候補の類似度の差が一定値以上のときは、第1候補を視聴放送局又はメディアとして特定する第2判定を行い、
一方、該当する放送局又はメディアの第1候補と第2候補の類似度の差が一定値以上ないときは、第1候補と第2候補のそれぞれについて、前記視聴時刻と前記受信時刻の差分に、前記調査対象世帯装置の識別情報に対応し且つ該当する放送局又はメディアに対応する予め定められたキャリブレーション値で補正した値を求め、該値が小さい方の放送局又はメディアを、視聴放送局又はメディアとして特定する第3判定を行う
放送メディア測定方法。

【請求項12】
前記調査対象世帯装置は、テレビリモコンから出力されるリモコン情報を、前記付加情報にさらに含み、
前記第2判定の後に、前記リモコン情報が示す放送局又はメディアが候補として存在していれば、それを視聴放送局又はメディアとして特定する第4判定を行い、
前記リモコン情報が示す放送局又はメディアが候補として存在していなければ、前記第3判定を実行する
ことを特徴とする請求項11に記載の放送メディア測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−156643(P2012−156643A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12177(P2011−12177)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(591101434)株式会社ビデオリサーチ (52)
【Fターム(参考)】