説明

放電灯点灯装置、放電灯点灯方法、放電灯点灯プログラム、及びプロジェクター

【課題】始動形式の異なる種々の放電灯を固有の始動形式で点灯始動させることができる放電灯点灯装置を提供する。
【解決手段】放電灯点灯装置5は、一対の電極311Aに始動電圧を印加する始動手段54と、一対の電極311Aに試験用電圧を印加する電圧印加手段52,53と、一対の電極311A間の放電状態を検出する状態検出手段57と、始動手段54及び電圧印加手段52,53を制御する制御手段58とを備える。制御手段58は、放電灯311を点灯させる前に、電圧印加手段52,53を制御し、一対の電極311Aに試験用電圧を印加させる電圧制御部581と、試験用電圧が一対の電極311Aに印加されている際での状態検出手段57による検出結果に基づいて、放電灯311を点灯始動させる際の始動手段54の動作状態を設定する動作設定部583とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電灯点灯装置、放電灯点灯方法、放電灯点灯プログラム、及びプロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクターには、水銀やハロゲン化物等の発光物質やハロゲンサイクル生成物等が封入された内部空間を有する発光管と、発光管内で互いに対向して配設された一対の電極とを有する放電灯が多用される。
そして、上述した放電灯を点灯させる放電灯点灯装置として、放電灯を点灯始動させるために一対の電極に始動電圧(高電圧パルス)を印加するイグナイターを備えた放電灯点灯装置(ランプ駆動部)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この放電灯点灯装置では、放電灯の点灯始動時にイグナイターにより一対の電極に所定の始動電圧を印加し、一対の電極間で絶縁破壊によるグロー放電を生じさせることにより、発光物質を励起させ発光させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−066566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、放電灯としては、固有の始動形式を有するものである。
例えば、補助光源を有する放電灯では、補助光源から発光管の内部空間に紫外線を照射させ、当該内部空間の発光物質をイオン化させることで、一対の電極間の放電を促進させている。すなわち、このような放電灯では、点灯始動時に一対の電極に始動電圧を印加する必要がなく、イグナイターを必要としない。
また、例えば、イグナイターを必要とする放電灯であっても、発光管の内部空間に封入された封入物等によっては、絶縁破壊が起こる始動電圧が異なるものである。
したがって、放電灯を点灯始動させるには、放電灯固有の始動形式に応じた放電灯点灯装置が必要となる。
しかしながら、特許文献1に記載の放電灯点灯装置では、放電灯の点灯始動時において、一対の電極に所定の始動電圧を印加するように設定されているため、始動形式の異なる種々の放電灯を固有の始動形式で点灯始動させることができない、という問題がある。
【0005】
本発明の目的は、始動形式の異なる種々の放電灯を固有の始動形式で点灯始動させることができる放電灯点灯装置、放電灯点灯方法、放電灯点灯プログラム、及びプロジェクターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の放電灯点灯装置は、一対の電極間で放電発光が行われる放電灯を点灯させる放電灯点灯装置であって、前記一対の電極に始動電圧を印加する始動手段と、前記一対の電極に試験用電圧を印加する電圧印加手段と、前記一対の電極間の放電状態を検出する状態検出手段と、前記始動手段及び前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記放電灯を点灯させる前に、前記電圧印加手段を制御し、前記一対の電極に前記試験用電圧を印加させる電圧制御部と、前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際での前記状態検出手段による検出結果に基づいて、前記放電灯を点灯始動させる際の前記始動手段の動作状態を設定する動作設定部とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明では、放電灯点灯装置は、電圧印加手段、状態検出手段、及び制御手段を備えるので、以下に示すように、始動形式の異なる種々の放電灯を固有の始動形式で点灯始動させることができる。
先ず、電圧制御部は、放電灯を点灯させる前に、電圧印加手段を制御し、一対の電極に試験用電圧を印加させる(電圧制御ステップ)。
次に、動作設定部は、試験用電圧が一対の電極に印加されている際での状態検出手段による検出結果に基づいて、放電灯を点灯始動させる際の始動手段の動作状態(始動手段を動作させない状態、始動手段を動作させる場合での一対の電極に印加する始動電圧)を設定する(動作設定ステップ)。
すなわち、本発明では、放電灯の始動形式と試験用電圧を印加した際での一対の電極間の放電状態とが関連することに着目し、上述した電圧制御ステップ及び動作設定ステップにより、放電灯の始動形式を判別するものである。
したがって、上述した電圧制御ステップ及び動作設定ステップにより、放電灯の始動形式を判別できるため、例えば、始動手段(イグナイター)の使用を不要とする放電灯であれば放電灯を点灯始動させる際に始動手段を動作させない状態に設定する等、放電灯を固有の始動形式で点灯始動させることができる。
【0008】
本発明の放電灯点灯装置では、前記状態検出手段は、前記一対の電極間の電流値を検出し、前記動作設定部は、前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際での前記状態検出手段にて検出された電流値に基づいて、前記放電灯を点灯始動させる際の前記始動手段の動作状態を設定することが好ましい。
本発明では、一対の電極間の放電状態と一対の電極間の電流値とが関連することに着目し、試験用電圧が印加されている際での一対の電極間の電流値を検出することで放電状態を認識し、認識した放電状態に基づいて、始動手段の動作状態を設定する。
このことにより、一対の電極間の放電状態の検出を簡素な構成とすることができ、放電灯点灯装置の簡素化が図れる。
【0009】
本発明の放電灯点灯装置では、前記制御手段は、前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際に前記状態検出手段にて検出された電流値が所定の範囲内にあるか否かを判定する電流判定部を備え、前記動作設定部は、前記電流判定部にて前記所定の範囲内にないと判定された場合には前記放電灯の点灯始動時に前記始動手段を動作させず、前記電流判定部にて前記所定の範囲内にあると判定された場合には前記放電灯の点灯始動時に前記始動手段を動作させることが好ましい。
本発明では、制御手段は、電流判定部を備えるので、以下に示すように、始動手段の使用を必要とする放電灯と不要とする放電灯とをそれぞれ固有の始動形式で点灯始動させることができる。
すなわち、上述した電圧制御ステップの後、電流判定部は、試験用電圧が印加されている際に状態検出手段にて検出された一対の電極間の電流値が所定の範囲内にあるか否かを判定する(電流判定ステップ)。
そして、動作設定ステップにおいて、動作設定部は、電流判定部にて所定の範囲内にないと判定された場合には放電灯の点灯始動時に始動手段を動作させず、電流判定部にて所定の範囲内にあると判定された場合には放電灯の点灯始動時に始動手段を動作させる。
すなわち、本発明では、始動手段の使用を必要とする放電灯と不要とする放電灯とでは試験用電圧を印加した際での一対の電極間の電流値が異なることに着目し、上述した電圧制御ステップ、電流判定ステップ、及び動作設定ステップにより、放電灯の始動形式(始動手段の使用を必要とするか否か)を判別するものである。
このことにより、始動手段の使用を必要とする放電灯と不要とする放電灯とを簡単に判別でき、制御手段の処理負荷を低減できる。
【0010】
本発明の放電灯点灯装置では、前記電圧印加手段は、前記一対の電極に複数種類の前記試験用電圧を印加可能に構成され、前記始動手段は、前記一対の電極に複数種類の前記始動電圧を印加可能に構成され、前記制御手段は、前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際に前記状態検出手段にて検出された電流値が所定の範囲内にあるか否かを判定する電流判定部と、前記複数種類の試験用電圧、及び前記複数種類の始動電圧がそれぞれ関連付けられた関連情報を記憶する記憶部とを備え、前記電圧制御部は、前記放電灯を点灯させる前に、前記電圧印加手段を制御し、前記一対の電極に前記複数種類の試験用電圧を順次、印加させ、前記動作設定部は、前記電流判定部にて前記所定の範囲内にあると判定された際に印加された試験用電圧のうち、最小の試験用電圧に対応する始動電圧を前記関連情報から特定し、前記放電灯の点灯始動時に前記特定した始動電圧を前記一対の電極に印加させるように前記始動手段を動作させることが好ましい。
【0011】
本発明では、制御手段は、電流判定部及び記憶部を備えるので、以下に示すように、始動手段の使用を必要とする放電灯において、最適な始動電圧を一対の電極に印加して点灯始動させることができる。
すなわち、電圧制御ステップにおいて、電圧制御部は、電圧印加手段を制御し、一対の電極に複数種類の試験用電圧を順次、印加させる。
次に、電流判定部は、試験用電圧が印加されている際に状態検出手段にて検出された一対の電極間の電流値が所定の範囲内にあるか否かを判定する(電流判定ステップ)。
そして、動作設定ステップにおいて、動作設定部は、電流判定部にて所定の範囲内にあると判定された際に印加された試験用電圧のうち、最小の試験用電圧に対応する始動電圧を関連情報から特定する。また、動作設定部は、放電灯の点灯始動時において、特定した始動電圧を一対の電極に印加させるように始動手段を動作させる。
すなわち、本発明では、始動手段の使用を必要とする放電灯において、最適な始動電圧が、一対の電極に印加した複数種類の試験用電圧のうち一対の電極間の電流値が所定の範囲内になった最小の試験用電圧に関係することに着目し、上述した電圧制御ステップ、電流判定ステップ、及び動作設定ステップにより、最適な始動電圧を特定するものである。
このことにより、始動手段の使用を必要とする放電灯の最適な始動電圧を簡単に判別でき、制御手段の処理負荷を低減できる。
【0012】
本発明の放電灯点灯方法は、一対の電極間で放電発光が行われる放電灯を点灯させる放電灯点灯装置に用いられる放電灯点灯方法であって、前記放電灯点灯装置は、前記一対の電極に始動電圧を印加する始動手段と、前記一対の電極に試験用電圧を印加する電圧印加手段と、前記一対の電極間の放電状態を検出する状態検出手段と、前記始動手段及び前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段が、前記放電灯を点灯させる前に、前記電圧印加手段を制御し、前記一対の電極に前記試験用電圧を印加させる電圧制御ステップと、前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際での前記状態検出手段による検出結果に基づいて、前記始動手段の動作状態を設定する動作設定ステップとを実行することを特徴とする。
本発明の放電灯点灯方法は、上述した放電灯点灯装置にて実施される方法であるので、上述した放電灯点灯装置と同様の作用及び効果を享受できる。
【0013】
本発明の放電灯点灯プログラムは、一対の電極間で放電発光が行われる放電灯を点灯させる放電灯点灯装置に用いられる放電灯点灯プログラムであって、前記放電灯点灯装置は、前記一対の電極に始動電圧を印加する始動手段と、前記一対の電極に試験用電圧を印加する電圧印加手段と、前記一対の電極間の放電状態を検出する状態検出手段と、前記始動手段及び前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備え、請求項5に記載の放電灯点灯方法を前記制御手段に実行させることを特徴とする。
本発明の放電灯点灯プログラムは、上述した放電灯点灯方法を実施する際に用いられるものであるため、上述した放電灯点灯方法と同様の作用及び効果を享受できる。
【0014】
本発明のプロジェクターは、一対の電極間で放電発光が行われる放電灯を備え、前記放電灯から出射された光束を画像情報に応じて変調して画像を形成し、形成した画像を投射するプロジェクターであって、請求項1から請求項4のいずれかに記載の放電灯点灯装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクターは、上述した放電灯点灯装置を備えるので、上述した放電灯点灯装置と同様の作用及び効果を享受できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1実施形態におけるプロジェクターの概略構成を模式的に示す図。
【図2】第1実施形態における放電灯点灯装置の構成を示すブロック図。
【図3】第1実施形態における放電灯点灯方法を説明するフローチャート。
【図4】第2実施形態における放電灯点灯装置の構成を示すブロック図。
【図5】第2実施形態におけるイグナイターの構成の一例を示す図。
【図6】第2実施形態における始動電圧特定テーブルの一例を示す図。
【図7】第2実施形態における放電灯点灯方法を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクターの構成〕
図1は、第1実施形態におけるプロジェクター1の概略構成を示す図である。
プロジェクター1は、光源から出射された光束を画像情報に応じて変調して画像を形成し、形成した画像をスクリーン(図示略)上に投射し、投射画像を表示する。このプロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2と、光学ユニット3と、投射光学装置としての投射レンズ4と、放電灯点灯装置5等を備える。
なお、図1において、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内において、光学ユニット3、投射レンズ4、及び放電灯点灯装置5以外の空間には、プロジェクター1内部の各構成部材を冷却する冷却ファン等を備えた冷却ユニット、プロジェクター1内部の各構成部材に電力を供給する電源ユニット、及びプロジェクター1内部の各構成部材を制御する制御装置等が配置されるものとする。
【0017】
〔光学ユニットの構成〕
光学ユニット3は、制御装置(図示略)による制御の下、画像情報に応じて画像を形成する。
この光学ユニット3は、図1に示すように、一対の電極311A間で放電発光が行われる放電灯としての光源ランプ311及びリフレクター312を有する光源装置31と、レンズアレイ321,322、偏光変換素子323、及び重畳レンズ324を有する照明光学装置32と、ダイクロイックミラー331,332、及び反射ミラー333を有する色分離光学装置33と、入射側レンズ341、リレーレンズ343、及び反射ミラー342,344を有するリレー光学装置34と、光変調装置としての3つの液晶パネル351、3つの入射側偏光板352、3つの出射側偏光板353、及び色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム354を有する光学装置35と、これら各部材31〜35を内部に収容する光学部品用筐体36とを備える。
そして、光学ユニット3では、上述した構成により、光源装置31から出射され照明光学装置32を介した光束は、色分離光学装置33にてR,G,Bの3つの色光に分離される。また、分離された各色光は、各液晶パネル351にて画像情報に応じてそれぞれ変調される。変調された各色光は、プリズム354にて合成されて画像となり、投射レンズ4にてスクリーン(図示略)に投射される。
なお、本実施形態のプロジェクター1は、具体的な図示は省略したが、光源装置31が交換可能に構成され、種々の光源装置31(後述する第1のランプ3111または第2のランプ3112)を搭載することができるものである。
【0018】
〔放電灯点灯装置の構成〕
図2は、放電灯点灯装置5の構成を示すブロック図である。
なお、図2(A)は、プロジェクター1に搭載された光源ランプ311が点灯始動時にイグナイター54の使用を必要とする光源ランプ3111(以下、第1のランプ3111と記載)であった場合での放電灯点灯装置5と第1のランプ3111との接続状態を示している。また、図2(B)は、プロジェクター1に搭載された光源ランプ311が点灯始動時にイグナイター54の使用を不要とする光源ランプ(以下、第2のランプ3112)であった場合での放電灯点灯装置5と第2のランプ3112との接続状態を示している。
【0019】
放電灯点灯装置5は、光源ランプ311を点灯させる装置である。この放電灯点灯装置5は、図2に示すように、入力フィルター51と、ダウンコンバーター52と、インバーター53と、始動手段としてのイグナイター54と、切替回路55と、電圧検出手段56と、状態検出手段としての電流検出手段57と、制御手段58とを備える。
入力フィルター51は、前記電源ユニットから直流信号を入力し、当該直流信号に含まれる高周波のノイズ成分を除去し、ダウンコンバーター52に出力する。
ダウンコンバーター52は、具体的な図示は省略したが、ダイオード、チョークコイル、コンデンサー、スイッチング素子等で構成された所謂チョッパー回路で構成されている。そして、ダウンコンバーター52は、制御手段58による制御の下、入力フィルター51からの直流信号の電圧を所定の電圧に降圧させてインバーター53に出力する。
【0020】
インバーター53は、具体的な図示は省略したが、フルブリッジ接続された4個のスイッチング素子等で構成された所謂フルブリッジ回路で構成されている。そして、インバーター53は、制御手段58による制御の下、ダウンコンバーター52から出力された直流信号を所定の周波数の交流信号に変換して光源ランプ311に供給する。
すなわち、ダウンコンバーター52及びインバーター53が本発明に係る電圧印加手段に相当する。
イグナイター54は、制御手段58による制御の下、光源ランプ311の点灯始動時に、一対の電極311A間に高電圧のパルス電圧(例えば、数kV、以下、始動電圧と記載)を印加して絶縁破壊し、放電経路を作る部分である。
【0021】
切替回路55は、リレー等で構成され、インバーター53の出力端に接続されている。そして、切替回路55は、制御手段58による制御の下、一対の電極311Aとインバーター53の出力端とをイグナイター54を介して接続した状態(図2(A)、以下、第1の接続状態と記載)、または、一対の電極311Aとインバーター53の出力端とをイグナイター54を介さずに接続した状態(図2(B)、以下、第2の接続状態と記載)に切り替える。
電圧検出手段56は、具体的な図示は省略したが、インバーター53の出力端に並列に接続された一対の抵抗を含んで構成され、各抵抗の接続点の電位を一対の電極311Aに印加されたランプ電圧として検出する。そして、電圧検出手段56は、検出したランプ電圧の値を制御手段58に出力する。
電流検出手段57は、具体的な図示は省略したが、インバーター53の負電位側に直列に接続された抵抗を含んで構成され、当該抵抗に流れる電流を一対の電極311A間のランプ電流として検出する。そして、電流検出手段57は、検出したランプ電流の値を制御手段58に出力する。
【0022】
制御手段58は、例えば、マイクロプロセッサー等を含んで構成され、記憶部584に記憶された制御プログラム(放電灯点灯プログラムも含む)にしたがって、各部材52〜55を制御する。
なお、以下では、制御手段58として、本発明の要部であるプロジェクター1に搭載された第1のランプ3111または第2のランプ3112を点灯始動させる際のイグナイター54の動作状態を設定する機能(放電灯点灯プログラム)を主に説明し、その他の機能の説明については省略する。
この制御手段58は、図2に示すように、電圧制御部581と、電流判定部582と、動作設定部583と、記憶部584等を備える。
【0023】
電圧制御部581は、光源ランプ311を点灯させる前に、ダウンコンバーター52及び切替回路55に所定の制御信号を出力し、一対の電極311Aに所定の電圧(以下、試験用電圧と記載)を印加させる。
電流判定部582は、一対の電極311Aに試験用電圧が印加されている際に、電流検出手段57から出力されるランプ電流の値が所定の範囲内にあるか否かを判定する。
動作設定部583は、電流判定部582の判定結果に基づいて、光源ランプ311を点灯始動させる際のイグナイター54の動作状態を設定する。
記憶部584は、不揮発性のメモリーで構成され、制御プログラムの他、電圧制御部581、電流判定部582、及び動作設定部583の処理に必要なデータ等を記憶する。
【0024】
〔放電灯点灯方法〕
次に、放電灯点灯装置5の動作(放電灯点灯方法)を図面に基づいて説明する。
図3は、放電灯点灯方法を説明するフローチャートである。
なお、以下の処理は、プロジェクター1に搭載された第1のランプ3111または第2のランプ3112を点灯させる前に実行されるものである。
そして、以下の処理は、例えば、外装筐体2の外面に設けられた設定入力手段としての操作パネル(図示略)への利用者の入力操作に応じて実行される構成としてもよく、あるいは、光源ランプ311を点灯させる前に常時、実行される構成としても構わない。
【0025】
先ず、電圧制御部581は、一対の電極311Aに試験用電圧を印加させる(ステップS1:電圧制御ステップ)。
具体的に、電圧制御部581は、切替回路55に所定の制御信号を出力し、図2(B)に示す第2の状態に切り替える。
そして、電圧制御部581は、ダウンコンバーター52に所定の制御信号を出力し、電圧検出手段56にて検出されたランプ電圧の値を確認しながら、ダウンコンバーター52からの直流信号の電圧が試験用電圧(例えば、数百V)となるように制御する。
以上の制御により、インバーター53を介して一対の電極311Aに試験用電圧が印加される。
【0026】
ステップS1の後、電流判定部582は、一対の電極311Aに試験用電圧が印加されている際に、電流検出手段57にて検出されたランプ電流の値を確認し、当該ランプ電流の値が所定の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2の後、動作設定部583は、電流判定部582の判定結果に基づいて、以下に示すように、第1のランプ3111または第2のランプ3112を点灯始動させる際のイグナイター54の動作状態を設定する。
動作設定部583は、ステップS2において「Y」と判定された場合には、プロジェクター1に搭載された光源ランプ311が第1のランプ3111であると判断し、光源ランプ311の点灯始動時にイグナイター54を使用する状態に設定する(ステップS3:動作設定ステップ)。
すなわち、上述したように動作設定部583にてイグナイター54を使用する状態に設定されると、光源ランプ311を点灯させる際、切替回路55は、制御手段58による制御の下、図2(A)に示す第1の接続状態に切り替える。このため、光源ランプ311の点灯始動時には、制御手段58による制御の下、イグナイター54にて一対の電極311Aに始動電圧が印加されることとなる。
【0027】
一方、動作設定部583は、ステップS2において「N」と判定された場合には、プロジェクター1に搭載された光源ランプ311が第2のランプ3112であると判断し、光源ランプ311の点灯始動時にイグナイター54を使用しない状態に設定する(ステップS4:動作設定ステップ)。
すなわち、上述したように動作設定部583にてイグナイター54を使用しない状態に設定されると、光源ランプ311を点灯させる際、切替回路55は、制御手段58による制御の下、図2(B)に示す第2の接続状態に切り替える。このため、光源ランプ311の点灯始動時には、制御手段58による制御の下、イグナイター54にて一対の電極311Aに始動電圧が印加されないこととなる。
【0028】
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、放電灯点灯装置5は、光源ランプ311の始動形式と試験用電圧を印加した際での一対の電極間311Aの放電状態とが関連することに着目し、各ステップS1〜S4を実行することにより、光源ランプ311の始動形式を判別している。
したがって、各ステップS1〜S4を実行することにより、光源ランプ311の始動形式を判別できるため、イグナイター54の使用を不要する第2のランプ3112であれば光源ランプ311を点灯始動させる際にイグナイター54を使用しない状態に設定する等、光源ランプ311を固有の始動形式で点灯始動させることができる。
【0029】
また、本実施形態では、一対の電極311A間の放電状態とランプ電流の値とが関連することに着目し、試験用電圧が印加されている際でのランプ電流の値を検出することで放電状態を認識し、認識した放電状態に基づいて、イグナイター54の動作状態を設定している。
このことにより、一対の電極311A間の放電状態の検出を簡素な構成とすることができ、放電灯点灯装置5の簡素化が図れる。
【0030】
さらに、本実施形態では、第1のランプ3111と第2のランプ3112とでは試験用電圧を印加した際でのランプ電流の値が異なることに着目し、各ステップS1〜S4を実行することで、光源ランプ311の始動形式(イグナイター54の使用を必要とするか否か)を判別している。
このことにより、第1のランプ3111と第2のランプ3112とを簡単に判別でき、制御手段58の処理負荷を低減できる。
【0031】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造及び同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図4は、第2実施形態における放電灯点灯装置5Aの構成を示すブロック図である。
前記第1実施形態では、放電灯点灯装置5は、プロジェクター1に搭載された光源ランプ311が第1のランプ3111であるか、あるいは、第2のランプ3112であるかを判別し、光源ランプ311を点灯させる際に、判別結果に応じてイグナイター54を使用するか、あるいは使用しないかを切り替える機能を有している。
【0032】
これに対して、本実施形態では、放電灯点灯装置5Aは、前記第1実施形態で説明した放電灯点灯装置5の上記機能を有するとともに、プロジェクター1に搭載された光源ランプ311が第1のランプ3111であると判別した場合に、当該第1のランプ3111の最適な始動電圧を特定し、光源ランプ311の点灯始動時に、特定した始動電圧を一対の電極311Aに印加する機能を有している。
すなわち、本実施形態は、前記第1実施形態に対して、イグナイター54Aが複数種類の始動電圧を一対の電極311Aに印加可能に構成されているとともに、制御手段58Aの構成(放電灯点灯プログラム)が異なるのみである。その他の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
【0033】
図5は、第2実施形態におけるイグナイター54Aの構成の一例を示す図である。
イグナイター54Aは、図5に示すように、イグナイタートランス541と、トリガースイッチ542と、ツェナーダイオード543〜545と、切替スイッチ546等を備える。また、イグナイター54Aは、制御手段58による制御の下、切替スイッチ546を端子T1,T2のいずれかに接続するように構成されている。
そして、イグナイター54Aは、制御手段58による制御の下、切替スイッチ546を端子T1に接続した状態でトリガースイッチ542がONされることで始動電圧V1を一対の電極311Aに印加し、切替スイッチ546を端子T2に接続した状態でトリガースイッチ542がONされることで始動電圧V2を一対の電極311Aに印加する。
なお、図5では、説明の便宜上、イグナイター54Aが2種類の始動電圧V1,V2を一対の電極311Aに印加可能な構成を示しているが、端子T1,T2の数を増加し(例えば、図6に示すように6つ)端子毎にツェナーダイオードの数を異なるものとすることで3種類以上の始動電圧を一対の電極311Aに印加可能な構成としても構わない。
【0034】
電圧制御部581Aは、光源ランプ311を点灯させる前に、ダウンコンバーター52及び切替回路55に所定の制御信号を出力し、一対の電極311Aに複数種類の試験用電圧を順次、印加させる。
動作設定部583Aは、電流判定部582の判定結果、及び記憶部584Aに記憶された後述する始動電圧特定テーブルTBに基づいて、光源ランプ311を点灯始動させる際のイグナイター54Aの動作状態を設定する。
【0035】
図6は、始動電圧特定テーブルTBの一例を示す図である。
記憶部584Aは、前記第1実施形態で説明した記憶部584と略同様の情報を記憶し、動作設定部583Aの処理に必要なデータとして、例えば、図6に示す関連情報としての始動電圧特定テーブルTBを記憶する。
始動電圧特定テーブルTBは、図6に示すように、一対の電極311Aに印加される複数種類(図6では6種類)の試験用電圧E1〜E6と、複数種類(図6では6種類)の始動電圧A1〜A6とがそれぞれ関連付けられた情報である。
なお、E1〜E6は数百V程度、A1〜A6は数kV程度に設定されている。また、E1〜E6は、E1〜E6の順に電圧値が大きく、A1〜A6も同様である。
【0036】
次に、放電灯点灯装置5Aの動作(放電灯点灯方法)を図面に基づいて説明する。
図7は、放電灯点灯方法を説明するフローチャートである。
なお、以下では、前記第1実施形態で説明した放電灯点灯方法と同様の処理には同一符号を付し、異なる処理のみを説明する。
また、以下では、説明の便宜上、図6に対応させて、6種類の試験用電圧E1〜E6を用いて説明する。
先ず、電圧制御部581Aは、前記第1実施形態で説明したステップS1と略同様に、一対の電極311Aに試験用電圧を印加させる(ステップS1A:電圧制御ステップ)。
具体的に、電圧制御部581Aは、6種類の試験用電圧E1〜E6のうち、小さい電圧値の試験用電圧E1から順に、試験用電圧を一対の電極311Aに順次、印加させる。
【0037】
ステップS2において、「N」と判定された場合には、動作設定部583Aは、一対の電極311Aに6種類全ての試験用電圧E1〜E6が印加されたか否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5において、「N」と判定された場合には、ステップS1Aに移行する。
例えば、ステップS1Aにおいて一対の電極311Aに試験用電圧E1が印加され、ステップS2において「N」と判定された場合には、ステップS1Aに移行し、次に電圧値の大きい試験用電圧E2が一対の電極311Aに印加される。
【0038】
そして、動作設定部583Aは、ステップS5において「Y」と判定した場合、すなわち、一対の電極311Aに試験用電圧E1〜E6を印加してもランプ電流の値が所定の範囲内にない場合には、前記第1実施形態で説明したステップS4と同様に、プロジェクター1に搭載された光源ランプ311が第2のランプ3112であると判断し、光源ランプ311の点灯始動時にイグナイター54Aを使用しない状態に設定する。
【0039】
一方、ステップS2において、「Y」と判定された場合には、動作設定部583Aは、前記第1実施形態で説明したステップS3と同様に、プロジェクター1に搭載された光源ランプ311が第1のランプ3111であると判断し、光源ランプ311の点灯始動時にイグナイター54を使用する状態に設定する。
ステップS3の後、動作設定部583Aは、ステップS2において「Y」と判定された際にステップS1Aにおいて一対の電極311Aに印加された試験用電圧に対応する始動電圧を始動電圧特定テーブルTBから特定する。そして、動作設定部583Aは、光源ランプ311の点灯始動時に、特定した始動電圧を一対の電極311Aに印加させるようにイグナイター54の動作状態を設定する(ステップS6:動作設定ステップ)。
例えば、ステップS1Aにおいて一対の電極311Aに試験用電圧E2が印加され、ステップS2において「Y」と判定された場合には、動作設定部583Aは、試験用電圧E2に対応する始動電圧A2を始動電圧特定テーブルTBから特定する。そして、動作設定部583Aは、一対の電極311Aに始動電圧A2を印加可能とするように切替スイッチ546を制御する。このため、光源ランプ311の点灯始動時には、制御手段58による制御の下、トリガースイッチ542がONされることで、イグナイター54にて一対の電極311Aに始動電圧A2が印加されることとなる。
【0040】
上述した第2実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、第1のランプ3111において、最適な始動電圧が、一対の電極311Aに印加した複数種類の試験用電圧のうちランプ電流の値が所定の範囲内になった最小の試験用電圧に関係することに着目し、各ステップS1A,S2〜S6を実行することにより、最適な始動電圧を特定している。
このことにより、第1のランプ3111の最適な始動電圧を簡単に判別でき、制御手段58の処理負荷を低減できる。
【0041】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、一対の電極311A間の放電状態とランプ電流の値とが関連することから、本発明に係る状態検出手段として電流検出手段57を採用していたが、これに限らない。
例えば、一対の電極311A間を直接、撮像素子等で検出し、撮像素子等で検出された画像を制御手段58で解析することで一対の電極311A間の放電状態を認識する構成としてもよい。すなわち、本発明に係る状態検出手段を前記撮像素子で構成しても構わない。
また、例えば、一対の電極311A間の放電状態と試験用電圧を印加した後の単位時間当たりのランプ電圧の値の変化とが関連することを利用してもよく、すなわち、本発明に係る状態検出手段として電圧検出手段56を採用しても構わない。
【0042】
前記第2実施形態において、放電灯点灯方法は、図7のフローに限らない。例えば、複数種類の試験用電圧の全てを順次、一対の電極311Aに印加する。そして、ランプ電流の値が所定の範囲内となった試験用電圧のうち最小の試験用電圧に対応する始動電圧を始動電圧特定テーブルTBから特定する。
前記各実施形態では、プロジェクターに本発明に係る放電灯点灯装置を採用していたが、本発明はこれに限らず、他の光学機器に本発明に係る放電灯点灯装置を採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の放電灯点灯装置は、プレゼンテーションやホームシアター等に用いられるプロジェクターに利用できる。
【符号の説明】
【0044】
1・・・プロジェクター、5,5A・・・放電灯点灯装置、52・・・ダウンコンバーター(電圧印加手段)、53・・・インバーター(電圧印加手段)、54,54A・・・イグナイター(始動手段)、57・・・電流検出手段(状態検出手段)、58,58A・・・制御手段、311・・・光源ランプ(放電灯)、311A・・・電極、581,581A・・・電圧制御部、582・・・電流判定部、583,583A・・・動作設定部、584・・・記憶部、S1,S1A・・・電圧制御ステップ、S3,S4,S6・・・動作設定ステップ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の電極間で放電発光が行われる放電灯を点灯させる放電灯点灯装置であって、
前記一対の電極に始動電圧を印加する始動手段と、
前記一対の電極に試験用電圧を印加する電圧印加手段と、
前記一対の電極間の放電状態を検出する状態検出手段と、
前記始動手段及び前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記放電灯を点灯させる前に、前記電圧印加手段を制御し、前記一対の電極に前記試験用電圧を印加させる電圧制御部と、
前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際での前記状態検出手段による検出結果に基づいて、前記放電灯を点灯始動させる際の前記始動手段の動作状態を設定する動作設定部とを備える
ことを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項2】
請求項1に記載の放電灯点灯装置において、
前記状態検出手段は、
前記一対の電極間の電流値を検出し、
前記動作設定部は、
前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際での前記状態検出手段にて検出された電流値に基づいて、前記放電灯を点灯始動させる際の前記始動手段の動作状態を設定する
ことを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項3】
請求項2に記載の放電灯点灯装置において、
前記制御手段は、
前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際に前記状態検出手段にて検出された電流値が所定の範囲内にあるか否かを判定する電流判定部を備え、
前記動作設定部は、
前記電流判定部にて前記所定の範囲内にないと判定された場合には前記放電灯の点灯始動時に前記始動手段を動作させず、前記電流判定部にて前記所定の範囲内にあると判定された場合には前記放電灯の点灯始動時に前記始動手段を動作させる
ことを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の放電灯点灯装置において、
前記電圧印加手段は、
前記一対の電極に複数種類の前記試験用電圧を印加可能に構成され、
前記始動手段は、
前記一対の電極に複数種類の前記始動電圧を印加可能に構成され、
前記制御手段は、
前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際に前記状態検出手段にて検出された電流値が所定の範囲内にあるか否かを判定する電流判定部と、
前記複数種類の試験用電圧、及び前記複数種類の始動電圧がそれぞれ関連付けられた関連情報を記憶する記憶部とを備え、
前記電圧制御部は、
前記放電灯を点灯させる前に、前記電圧印加手段を制御し、前記一対の電極に前記複数種類の試験用電圧を順次、印加させ、
前記動作設定部は、
前記電流判定部にて前記所定の範囲内にあると判定された際に印加された試験用電圧のうち、最小の試験用電圧に対応する始動電圧を前記関連情報から特定し、前記放電灯の点灯始動時に前記特定した始動電圧を前記一対の電極に印加させるように前記始動手段を動作させる
ことを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項5】
一対の電極間で放電発光が行われる放電灯を点灯させる放電灯点灯装置に用いられる放電灯点灯方法であって、
前記放電灯点灯装置は、
前記一対の電極に始動電圧を印加する始動手段と、
前記一対の電極に試験用電圧を印加する電圧印加手段と、
前記一対の電極間の放電状態を検出する状態検出手段と、
前記始動手段及び前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段が、
前記放電灯を点灯させる前に、前記電圧印加手段を制御し、前記一対の電極に前記試験用電圧を印加させる電圧制御ステップと、
前記試験用電圧が前記一対の電極に印加されている際での前記状態検出手段による検出結果に基づいて、前記始動手段の動作状態を設定する動作設定ステップとを実行する
ことを特徴とする放電灯点灯方法。
【請求項6】
一対の電極間で放電発光が行われる放電灯を点灯させる放電灯点灯装置に用いられる放電灯点灯プログラムであって、
前記放電灯点灯装置は、
前記一対の電極に始動電圧を印加する始動手段と、
前記一対の電極に試験用電圧を印加する電圧印加手段と、
前記一対の電極間の放電状態を検出する状態検出手段と、
前記始動手段及び前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備え、
請求項5に記載の放電灯点灯方法を前記制御手段に実行させる
ことを特徴とする放電灯点灯プログラム。
【請求項7】
一対の電極間で放電発光が行われる放電灯を備え、前記放電灯から出射された光束を画像情報に応じて変調して画像を形成し、形成した画像を投射するプロジェクターであって、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の放電灯点灯装置を備える
ことを特徴とするプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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