説明

文の記述方法、構造化文の記述方法、検索用文データの統合方法、情報処理システム、情報処理装置、文データの記述手段を備えた情報処理装置、文データの検索手段を備えた情報処理装置、コンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置

【課題】
何時でも何処でももっと手軽に効率よく、付加価値の高い検索用文データを記述する方法と、この手段を備えた情報処理装置、情報処理システムを提供する。
【解決方法】
(1)想定される時空間に関する文記述上の定義を行い、指定したこの時空間情報と、記述した文と、を連結することにより、任意の時空間に文字情報の付与を可能にする、任意の時空間で文字情報の付与を可能にする、既に出来上がっている文に時空間情報を付与可能とする。
(2)文記述者の活動空間を定義して、この活動時時空間に特有な語彙を登録した辞書を利用して文字入力をする。
(3)文構造を標準化、共通データ化するための文体構造を提供する。
(4)記述した文データを検索して任意の時空間の文を検出する、任意の時空間に存在する記述内容を検出する。
(5)以上(1)から(4)までを実現するための装置、システム構成を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文の記述方法、構造化文の記述方法、検索用文データの統合方法、情報処理システム、情報処理装置、文データの記述手段を備えた情報処理装置、文データの検索手段を備えた情報処理装置、コンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置、に関する。
【背景技術】
【0002】
期待される人工知能は大なり小なり課題を抱え、我々が期待するレベルや期待するスピードで発展していない、このような技術の1つが文字情報を扱う分野である。
文字情報を扱う人工知能の一例として今後期待がかかるのがオントロジー分野であり、この考え方の根源は英語の、ON、に由来する古く哲学的な歴史と経緯を持つことが知られているが、人工知能の世界においてのオントロジーは、特に文章の検索やロボット向けの言語を目的として「概念化のための明示的な仕様」と定義され様々な研究がなされている。
【0003】
オントロジーの考え方は、概念と等価な文を構成する広義の語彙を多様な観点から定義し、これにもとづき、それぞれの文書を記述する語彙の意味情報を語彙毎に付加することによりオントロジー構造の文書は単なる語彙の寄せ集めではなく、語彙の集合体としてオントロジー文書情報全体で意味をもつようにすることが出来る。
従がって一例であるがウェブ上を始めとした情報検索は単語単位の一致か、あいまい検索、さらにはシソーラス(類似語、同義語)を含む情報の検索が一般的であるため、目的とする情報や正確な情報を探し出しにくいが、このオントロジーの技術を用いることにより目的にかなった情報を早く、正確で、確実に探し出すことが出来る。
【0004】
このようなオントロジーの概念情報を利用することにより、情報処理装置自体がオントロジー文書情報の意味を自動的に理解し、知識処理を行うことを目的としているが、文記述の定義が難解で、その範囲が広いこと、意味付けのための記述が複雑であることなどから現在のところまだ広く十分に活用出来るレベルとはなっていない。
【0005】
一時に比較して人工知能、冬の時代ともいわれる現在においては見方を変えて、人がすることを効率よく、積極的に支援する、考え方、そして装置やシステムにも目を向ける必要がある。
【0006】
以上のようにオントロジーはウェブ上をはじめとした情報検索やロボットを対象として機械がオントロジー言語を理解出来るように定義するのに対し、本発明の目的は実時空間ならびにコンテンツやメディア上を含むあらゆる時空間、つまり任意の時空間を対象として、人間向けの付加価値の高い文データを記述可能にするとともに、この文を効率よく記述すること、そしてこの文データを利用して、記述の内容や記述の対象の時空間の特定、コンテンツのランダムアクセス再生、などをすることを含む広義の検索を可能にすることである。
もちろんこの方法で記述する、時空間データや、文データを機械に利用することも可能である。
【0007】
以下に、時空間に、もしくは時空間で、文字情報を必要とする、いくつかの実例を示す。
【0008】
我々の身の回りには実時空間、想像上の異次元空間のみならず様々な時空間が存在し、歴史上の人物、有名人のみならず一番身近な私や家族、広義のモノも多様な時空間の中に存在している。
写真やコンテンツやメディアもこの時空間の一つであり、写真やコンテンツの収録時刻や収録場所の時空間にこの歴史上の人物(本物や代役)や有名人、私や家族、広義のモノが存在し、またその時空間の中で様々な振る舞いがなされている。
我々現代人は日常多くの時間をこれら写真やコンテンツやメディアを含む時空間とともに過ごしている。
【0009】
コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律よれば、「コンテンツ」とは、映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームその他の文字、図形、色彩、音声、動作若しくは映像若しくはこれらを組み合わせたもの又はこれらに係る情報を電子計算機を介して提供するためのプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わせたものをいう。)であって、人間の創造的活動により生み出されるもののうち、教養又は娯楽の範囲に属するものと定義されきわめて幅が広い。
【0010】
さらにコンテンツは映像データ、画像データ、音楽データ、音声データ、地図データ、文書データなどデータを有するもの、これらのコンテンツもテレビ、ラジオ、通信を始めDVD、CDなど様々なメディアが存在し、ライブコンテンツや出版コンテンツのようにデータがないもの、さらにはインターネットのホームページやブログ等様々なコンテンツの物理的形態が存在し、新聞の切り抜きをスクラップファイルにして管理するように、コンテンツを一元的に管理することは極めて困難であり、またコンテンツやメディアごとにそれぞれに特有な管理上の課題を抱え、文字情報を必要としている。
【0011】
文字情報ニーズその1として、動画や、自作ビデオを含む、映像コンテンツをより快適に、より効率よく、より積極的に利用するには、映像コンテンツの編集が不可欠であるが様々な要因から手軽に実施できない。
映像コンテンツの編集を行う上での最初のステップは目的のシーン探しとその分類であり、これには多くの時間的、肉体的、精神的な負担が強いられる。
例えばハイライトシーンやコマーシャルメッセージシーン(以下CM)探しなどはその最たるものであり、これ以外にも、映像コンテンツの長さを適切なものにするために、必要シーン/不要シーンを区分けするなど、制作意図に沿って精度よく映像コンテンツを編集する場合に費やす時間の大半は、これらのシーンを探し出す仕事とその分類であると言っても過言でない。
【0012】
CM(コマーシャルメッセージ)は画像の変化や音声のモードの変化からこれを自動検出する方法は以前より実用化されている。
また一方、音声のレベル検出などを利用してハイライトシーンを自動検出する技術も提案されているものの、ハイライトシーンとするシーンは視聴者の個人差のウエートが高く、特定映像コンテンツ以外は自動化が困難である。
【0013】
例えば、紀行番組で素晴らしい眺めや景観などは万人が胸を打つシーンであるが、凡庸な場所でも昔住んでいた土地や訪れたことのある場所はその人にとって懐かしく貴重なハイライトシーンとなる。
高校野球の放送番組でも、学校の運動会の自作ビデオでも、自分の子供や知合いが出場するシーンではどんな画像やその結果であろうが大切なハイライトシーンである。
またニュース番組において政治経済的な内容であればそれぞれの場面で自分の意見との賛成、反対もハイライトシーンとなる。
以上のようにハイライトシーンに対しては上記のように個人が抱く懐かしいシーン、感動したシーン、怒りを感じるシーンなど、様々なシーンが存在し、ひとくくりに自動化することは出来ない。
残しておきたい映像コンテンツの中でも一部のシーンは、見たくない、見せたくないシーンや、不要なシーン、無駄なシーン等様々なシーンが存在する。
【0014】
以上のように様々な目的の動画を含む映像コンテンツの編集において、目的とするシーン位置、つまりコンテンツ上の時空間の内容と、データ上のその時間的位置を見つけ出し、適切な分類をするためには人的判断と文字を中心とした意味付け、文字情報が不可欠である。
このように映像の編集に関する作業性や効率改善など人的作業を支援する方法、つまり編集シーンへの情報(アノテーション情報)付与ための支援方法は、特に放送業界、映像コンテンツ業界等のプロユーズにおいて様々な形で提案されているものの、一般家庭での録画機には、チャプタ―マークや、このチャプタ―マークにタイトル情報を付与する程度である。
【0015】
映像コンテンツ以外の以下のコンテンツに対しては以下の通りである。
文字情報ニーズその2として音楽コンテンツにおいても、例えばクラシック音楽やオペラ等長大なコンテンツの中で印象に残るシーン、懐かしいメロディのシーンを探し出すことも困難である。
特にテレビもしくはラジオで以前に聴いたこのとある有名な曲の旋律や歌詞を聴いて曲名を思い出すことが出来なく苛々することも多い。
【0016】
さらに一歩進めて我々が日常生活する上で、重要な出来ごと、有用な事柄を、記録として残し利用することは必要不可欠の行為であるとともに、これを積極的に上手に利用することはその人の生活を便利で快適でより豊かなものとすることが出来る。
これらは通常、日記やスケジュール、メモ、そして特に重要な出来事は写真、ビデオ、音声として記録され、文字情報とは独立して別々に管理されている。
【0017】
またこれらの重要な出来ごとや、有用な事柄もタイムリーに記録しないと、印象が薄れてしまいがちであるとともに、特に日常活動の家庭や職場、学校などの環境以外の場である、アウトドアでの活動ではこれらの記録類を適切に残こせない、残しづらい場合も少なくなく、また手書きであったり、データとしたりメディアの違いもさることながら活動の内容も多岐にわたるため統合的に管理することが困難となっている。
【0018】
これらの一例として
文字情報ニーズその3として、音楽、芝居、演劇、などのライブ視聴時においては通常、ビデオや写真撮影が禁止されているため、ライブ視聴時のそのシーンごとの雰囲気や印象をとどめておくには、そのシーンの雰囲気や印象を手書きでメモする以外なかった。
【0019】
文字情報ニーズその4として同様にドライブ、旅行、登山、深海やスポーツ実施時に、リアルタイムでその場所や、その場面ごとの雰囲気や印象を記録にとどめておくのも困難であった。
【0020】
文字情報ニーズその5として小説や漫画などの出版物の印象やその場面(ページ)の雰囲気や印象を記録にとどめておくのも困難であり、数年前に読んだ印象的な文や漫画、挿絵などを探すことは時間がかかった。
【0021】
文字情報ニーズその6として、日常生活に欠かせないインターネットホームページなどのウェブコンテンツはブラウザーにブックマークを付与する手段があるものの具体的な印象の内容、特徴を記録にとどめておくことが出来ないため、ブックマークが煩雑となり上手く利用出来ない。
【0022】
文字情報ニーズその7としてビデオカメラの撮影においても、様々なシーンの印象や特徴を記録に残しておくことは困難である。
【0023】
文字情報ニーズその8として手軽に利用出来るデジタル写真においても、様々なシーンの印象や特徴を残しておくことは困難である。
【0024】
また過去の多くの写真のサムネールの中から目的の写真を探し出すのは困難であり、これらの写真や画像を管理するにあたっても、その写真や画像の対象分野を適切に分類にすることが困難である。
【0025】
文字情報ニーズその9として音声レコーダーを利用して会議の議事録を作成する場合において、誰がどのような内容を、どの時刻に発言したのかを探し出すことも同様に困難である。
またラジオ番組を録音して記憶するにあたって、その番組の対象分野を適切に分類にすることも困難である。
【0026】
文字情報ニーズその10として製品や動植物に付与され個体の管理に利用されるバーコードなどのコード発行、コード読取り装置に自由に文字情報が付与出来ればさらにコード情報は付加価値を上げることが出来る。
【0027】
文字情報ニーズその11として、以上説明のこれらのコンテンツやメディア、そして個体の管理以外でも、個人のスケジュール情報、メモ情報管理、家庭や病院で人の医療健康管理など、もっと手軽に、もっと効率よく、文字情報を記述して利用したい、また既に記述された検索用データ、メタデータ、タグデータ、アノテーションデータ等を含む文字情報を統合して積極的に活用したいとの需要もあり、記述する文、記述された文の相互での多目的な活用を可能にさせたい。
【0028】
またこの文字情報を利用するにあたり重要なことは、一例であるがコンテンツ内の特定シーンなどの情報を検索する場合の多くはコンテンツ上の時空間位置を検索し特定(検出)することが中心になるが、上記のように実際のヒトやモノやコトを対象とする場合には、反対に指定する時空間の中に、どれぐらい、どの期間、何が存在するかなど、具体的な内容も検索し特定(検出)することも大きな目的となり、ヒトやモノやコトと時空間の相互検索を可能にさせたい。
【0029】
さらに日常的に利用しているインターネットの検索エンジンは、ウェブ上の広範囲な情報をクローリング等の手法により、もれなく集めてくることを主体に構成されているが、真に必要な情報や目的の事柄のみに限定し検索し特定する事は困難であり、オントロジーのニーズと同様に今後は検索の幅への展開から、検索の深さ、正確さ、に対する展開へ、とウェブ検索においてもブラウザー等、検索技術の進化が求められる。
【0030】
以上、背景技術としてデータとしての検索、情報検出はもとより、様々な事柄の検索、検出など、文字情報を必要とする事例を広範囲に説明してきたが、これらの様々な文字情報の要求に応えられる文として集約出来ることは、様々な研究で取り上げられながらも実現出来ていない、人に理解し易い定義で、モノやモノごとの存在と、文の原点である、文と文に含まれるヒトやモノやコトを表現するに必要不可欠な記述要素と、とこれに関連する時空間と、この相互関係を解明し、記述する、または記述した、文と、あらゆる時空間を統合して表現する時空間情報と、を相互に関連付け出来る仕組みを構築し、これによって任意の時空間およびその事柄に対応可能な付加価値の高い文を記述可能にするとともに、検索、ナビゲーション、制御、を含むこの文を様々に利用する方法とその手段の構築が不可欠である。
またこれに合わせて記述者の意図を正確に明確に伝える文と、効率的な文の記述と、の方法およびその手段の構築が不可欠である。
【0031】
以上のように時空、時空間と云う広義の観点でモノやモノごとの存在の原点と、これに伴う文の存在意義やその目的を広範囲の視点から俯瞰することにより、特定の課題テーマや特定のコンテンツの課題に限定されることなく、特に検索を目的とする文字情報(文データ)の多くの課題を共通に解決することが出来る。
本発明の特徴である、時空間を統合して文を記述可能とし、任意の時空間(全ての時空間)と、文字情報と、を相互に記述付与可能にし、検索する方法、装置に類する事例や文献類は見当たらない。
それぞれ独立したテーマに様々な提案がなされており以下に一例を挙げる。
【0032】
映像コンテンツに関するメタデータに関する先行文献として、特開2006−67343号公報は映像から任意の着目シーンを切り出して該着目シーンに対応するメタデータを作成するメタデータ作成方法であって、記録者のキーまたはボタン操作を、着目シーンごとの開始と終了時の時刻系列情報を生成し前記時刻系列情報に基づいてメタデータを作成することを特徴とするものである。
【0033】
音声認識と辞書をもつアノテーション情報付与の先行技術文献の一例として、特開2004−86124号公報ならびに特開2004−153764号公報は、コンテンツ制作におけるメタデータ(アノテーション情報)制作装置及び検索装置に関するものであり、いずれも音声認識の誤認率と、邪魔な発声が課題となる、また後者は制作された映像・音声コンテンツを再生することによりメタデータとすべき情報を確認し、音声入力でコンンピュータ等に入力することにより前記メタデータを制作し、検索するシステムである。
【0034】
さらに特開2007−140198号公報では、映像・音声コンテンツに関連したメタデータを作成するメタデータ(アノテーション情報)作成装置に関するものであり、音声認識の場合キーワードが誤って付与されてしまう問題があり、重要度をもとにしてキーワードを作成することを目的としている。
【0035】
音声コンテンツに関する先行文献として、特開2008−234419号公報では、楽曲と該楽曲を検索する際の検索ワードとして使用される当該楽曲の印象を表現する印象語を対応付けた音楽情報を、複数楽曲分登録したデータベース手段と、
通信ネットワークに接続し、該通信ネットワーク上の情報源サイトで提供されている情報から、楽曲に関する検索ワードとして利用可能な情報を収集する情報収集手段と、前記情報収集手段により収集した前記楽曲に関する検索ワードとして利用可能な情報を当該楽曲に対応付けて前記データベース手段に登録する情報登録手段とを具えることを特徴としている。
【0036】
ナビゲーション装置においては、特開2005−283410号公報では、目的地への到着予定時刻に関する時刻情報の記述を生成する時刻記述生成手段と、
目的地の位置に関する位置情報の記述を生成する位置記述生成手段と、目的地の意味内容の規定に関するタイプ情報の記述を生成するタイプ記述生成手段と、目的地の具体的名称に関する名称情報の記述を生成する名称記述生成手段と、を備え、目的地に関する情報を、時刻情報,位置情報,タイプ情報,名称情報からなる四つの記述属性について記述した目的地記述を生成する目的地記述生成装置において、目的地及び目的地の概念を拡張してなる拡張目的地からなる記述カテゴリ毎に、該記述カテゴリに属する語彙を列挙してなる目的地記述用辞書を設け、前記タイプ情報記述手段は、前記タイプ情報を、前記目的地記述用辞書に記載された語彙を用いて記述することを特徴としている。
【0037】
時空間に関する検索の一例として特開2001−216314号公報では、時空間に適応する検索方法及び装置及び時空間に適応する検索プログラムを格納した記憶媒体に係り、特に、ネットワーク上にある固定型計算機において利用者への提供情報と提供情報の分類情報を管理して、パームトップの移動型計算機を携帯する利用者の実世界に存在する時空間領域に応じて提供情報や提供情報の分類情報からなる分類木型の利用者インターフェースを利用者に提供し、分類木型の利用者インターフェースをたどる操作により情報を検索する時空間に適応する検索方法及び装置及び時空間に適応する検索プログラムを格納した記憶媒体に関するものである。
【0038】
オントロジーに関するインターネット上の非特許文献、
http://www.sendai-ct.ac.jp/~kaoru/pub/Yasuda08-1.pdf#search='時空間オントロジーとそのパーソナル化'
ではウェブ上の情報を、オントロジーを用いて時空間の定義を行う事により、
オントロジーとして組織化された多様な情報の中から,各情報の関連性、時間、空間等、様々な観点で、ユーザやアプリケーションにとって必要で関心のある情報を切出し、さらに情報を追加・編集・再利用することにより、オントロジーのパーソナル化を行う。
特に、従来検討されていなかった時間(time)と空間(space)について焦点を当てる。つまり、いつ(when)、どこで(where)、何(what)という観点から、パーソナル化を検討する。
通常のオントロジーは時間的・空間的な表現が不足しているため、知識表現やユーザへの情報提供に制限がある。
特に、ユビキタス環境やパーベイシブアプリケーションにおいては、人やコミュニティの行動と関係する時間や空間を表現することは極めて重要である。
そこで、時間と空間の概念を導入することにより、通常のオントロジーでは表現することが難しい知識や関係が容易に記述可能となる。
さらに、それらに対してパーソナル化を行うことで、時間と空間の情報が付与された知識の再利用や、セキュリティ・プライバシーを考慮した効率的なデータアクセスが可能となる。
と以上のようにオントロジーに対する現状認識や時空間に対する重要性の認識と積極的なアプローチがなされているものの、従来のオントロジーの時空間の定義の延長線上にあり、またウェブ上の情報を対象としたものであるとともに、本発明の目的とするウェブ上を含む任意の時空間を統合して文を記述可能とするための記述方法、表現方法の実現までには至っていない。
【0039】
また一般的な情報処理装置の日本語文字入力方法として、かな漢字変換、は利用者が入力したい文の語彙の読みを入力装置から入力することにより、かな漢字変換プログラムで語彙の読みを、形態素解析などの構文解析で文法を解析し、読みと漢字の変換辞書を用いて、仮名漢字交じり文に変換して表示出力しこれを選択する。
また、キーボードを利用出来ない携帯端末装置類では、利用者の語彙の使用履歴等から語彙を予測する、予測入力方式を搭載した、かな漢字変換プログラムが利用され、この中から語彙を選択し少ないキー操作で文書の作成効率を向上させることが知られているが、さらに効率のよい文字入力方法が期待される。
【0040】
本発明は同一発明者、同一出願人による平成21年11月16日出願の特願2009−261371に対する国内優先権主張によるもので、発明本来の趣旨は先願と変わりなく、本発明の要点の明確化とこれにともなう請求範囲の明確化ならびに表現方法の見直しと、本発明を実際に利用する場合の実現方法とその応用についての請求の範囲を追加するとともに、プログラム言語への応用を追加し、添付図面の不備や表現方法の不備の補正と補足事項を加筆したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0041】
【特許文献1】特開2004−86124号公報
【特許文献2】特開2004−153764号公報
【特許文献3】特開2007−140198号公報
【特許文献4】特開2005−283410号公報
【特許文献5】特開2001−216314号公報
【非特許文献】
【0042】
【非特許文献1】インターネットhttp://www.sendai-ct.ac.jp/~kaoru/pub/Yasuda08-1.pdf#search='時空間オントロジーとそのパーソナル化'
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0043】
本発明が解決する課題は、様々な文字情報、特に検索用文データ、の要求に応えられる文として、文に必要な、文と文に含まれる広義のヒト、モノ、コト、を表現するに必要不可欠な記述要素の解明と、とこれに関連する時空間の解明と、さらにこの相互関係を解明し、記述する、または記述した、文とあらゆる時空間を表現する時空間情報とを相互に関連付け出来る、人に理解し易い定義を構築し、広義の検索に利用可能な付加価値の高い文を記述しこれを利用することであり、具体的には我々(文の記述者)が生活活動をする上で何時でも何処でもタイムリーに、多様なコンテンツやメディア上を含む任意の時空間を表現するに必要不可欠となる時空間情報に文字情報を付与出来るようにして
(1)記述する任意の時空間に文字情報を付与可能にする
(2)記述する任意の時空間で、その時空間に文字情報を付与可能にする
(3)既に記述した文に時空間情報を付与可能にする
(4)この時空間を指定することにより、この文を探し出す
(5)反対にこの文を指定することによりこの文が存在する時空間を探し出す
さらに記述する文ならびに記述された文の任意の時空間の任意の事柄を表現するためのヒトやモノやコトのそれぞれの時空間情報に文字情報を付与出来るようにして、
(6)記述した任意の時空間の任意の事柄に文字情報を付与可能にする
(7)記述する任意の時空間で、その時空間の任意の事柄に文字情報を付与可能にする
(8)既に記述した任意の文の事柄に時空間情報を付与可能にする
(9)この時空間を指定することにより、この文に含まれるヒトやモノやコトを探し出す
(10)反対にこの文を指定することにより文に含まれるヒトやモノやコトが存在する時空間を探し出す
(11)以上のような文と時空間の相互関係をもつ付加価値の高い文データを記述作成し利用する方法とその装置を構築することが不可欠であるとともに、記述する文も効率的でリアルタイムで記述できるようにする
(12)記述した文データ(情報データ)をウェブ上を含む、情報処理装置、情報処理システムの、タグデータ、メタデータ、アノテーションデータ、さらには時空間統合データベースとして利用する方法、応用する方法、ならびに装置を構築することが不可欠である
(13)時空間情報をプログラム言語にも対応可能とする
以上が課題である。
【課題を解決するための手段】
【0044】
以上の課題を解決するために
請求項1では
情報処理装置を用いて文を記述する方法において、
任意の文の内容である事柄の文の源を意味する情報源を、一例として
(1)文の記述者が実在する実在上の時空間に存在する事柄
(2)記述者の過去の経験、知識、を一例とする記述者の記憶上の時空間に存在する事柄
(3)未来、空想上、創作上、理論上を一例とする記述者の想像上の時空間に存在する事柄
(4)コンテンツ上、メディア上、うわさを、一例とする記述者が視聴する情報上の時空間に存在する事柄
(5)以上の(1)から(4)を組合せした時空間に存在する事柄
以上(1)から(5)の全ての上記情報源を記述対象範囲と定義し、この情報源を表現するための語彙を、選択と、記述と、のいずれかをすることにより、定められた時空間の表現方法にもとづき任意の時空間の事柄を記述可能にする。
請求項2では
情報処理装置を用いて文を記述する方法において、
記述する、もしくは、記述した、任意の文の表現に必要不可欠な少なくとも、文の前記情報源と、時間情報と、空間情報と、を含む任意の時空間のその種類とその詳細を前記定められた時空間の表現方法にもとづき定義してこれを時空間情報とし、この時空間情報を、取得と、選択と、記述と、のいずれかをし、この時空間情報と、文字情報で構成される上記文とを
(1)文の文頭の前もしくは文末の後に時空間情報をまとめて連結
(2)文の語彙毎に当該語彙に対応する時空間情報を連結
上記(1)(2)のいずれかもしくは双方による連結を行い1つの文とすることにより
(3)文記述上等価的に上記任意の時空間に文字情報を付与
(4)記述者が存在する上記任意の時空間で、文記述上等価的にその時空間に文字情報を付与
(5)既に記述された任意の文に上記時空間情報を付与
以上(3)から(5)のいずれかもしくは全てを可能とする。
請求項3では
前記文の前記事柄を表現する広義の、ヒト、モノ、コト、を一例とする前記語彙を
(1)記述された語彙により識別
(2)構文解析による文法上の識別
(3)対話形式による記述順の識別
(4)構造化された文書構造の文書上の位置による識別
(5)人的な識別
以上(1)から(5)のいずれかにより、
前記文の記述者と、文を構成する文法上の成分であるサブジェクト(日本語文法では主部、主格、主語に相当)と、オブジェクト(日本語文法では目的格または目的語に相当)と、コンプレメント(日本語文法の補語に相当)と、述部と、のいずれかの記述要素として識別する。
請求項4では
前記文の全体に係る前記時空間情報と、前記識別された記述要素と、この記述要素に係る前記時空間情報と、
の前記連結を行い1つの文とすることにより、
(1)文記述上等価的に任意の時空間の任意の事柄に文字情報を付与
(2)記述者が存在する任意の時空間で、文記述上等価的にその時空間の事柄に文字情報を付与
(3)既に記述された任意の文の任意の事柄に時空間情報を付与
以上(1)から(3)のいずれかもしくは全てを可能とする。
請求項5では
前記任意の文の表現に必要不可欠な前記時間情報は
(1)記述開始時の絶対時刻
(2)記述内容が発生した絶対時刻と上記記述開始時の絶対時刻との相対時刻
(3)前記記述対象範囲のコンテンツを収録した絶対時刻と上記記述開始時の絶対時刻との相対時刻
(4)記述開始時の場面
以上(1)を必須とし(2)から(4)のいずれかもしくは全てを前記時間情報とする。
請求項6では
前記任意の文の表現に必要不可欠な前記空間情報は
(1)前記記述開始時の前記記述者の活動空間の分野
(2)前記記述開始時の前記記述者の活動空間の立場
以上(1)(2)のいずれかもしくは双方を前記空間情報とする。
請求項7では
前記任意の文の表現に必要不可欠な前記空間情報は
(1)前記記述開始時の文全体もしくは記述要素が存在する場所的空間
(2)前記記述開始時の文全体もしくは記述要素が存在する測位的空間
(3)前記記述開始時の文全体もしくは記述要素が存在する物質的空間
以上(1)から(3)のいずれかもしくは全てを前記空間情報とする。
請求項8では
請求項2記載の時空間情報を時間情報もしくは空間情報のみに限定して記述する。
請求項9では
情報処理装置を用いて文を記述する方法において、
情報処理装置を利用する利用者が活動する空間の分野別にこの活動空間に特有な語彙を登録した活動空間分野別語彙辞書を用意し、上記分野を選択することにより、この活動空間分野別語彙辞書から当該活動空間に特有な語彙を優先語彙として表示出力される優先表示語彙を用いて文を記述とする。
請求項10では
前記分野の前記選択を、前記情報処理装置に設定された利用者のスケジュール情報にもとづき前記活動空間の分野を自動選択し、前記活動空間分野別語彙辞書より語彙を優先表示語彙とする。
請求項11では
前記優先表示語彙は、かな漢字変換の際の優先表示と、メニュー方式による語彙優先表示と、テンプレート方式による語彙優先表示と、のいずれかもしくは全てで語彙が表示出力され、この語彙を選択し、文を記述する。
請求項12では
情報処理装置を用いて文を記述する方法において、
文記述の内容である記述の事柄の範囲を、利用者(記述者)が抱く当該時空間の情景に限定することにより記述する文を、共通データ形式の文データとする。
請求項13では
前記共通データ形式の文データを請求項9記載の前記活動空間分野別語彙辞書を利用して記述する。
請求項14では
前記共通データ形式の前記文データを、前記利用者(記述者)と、サブジェクト(日本語文法では主部、主格、主語に相当)と、オブジェクト(日本語文法では目的格または目的語に相当)と、述部(述語)と、の前記記述要素と、必要な前記時空間情報と、を含む自然文構文の前記文データとする。
請求項15では
前記述部には、前記情景を表現するための
(1)喜怒哀楽、を一例とする感情を特定する語彙群
(2)明るい、美味い、を一例とする五感を特定する語彙群
(3)眠い、疲れた、を一例とする体感を特定する語彙群
(4)食べたい、遭いたい、を一例とする願望を特定する語彙群
(5)重要である、忘れてはならない、を一例とするメモを特定する語彙群
以上(1)から(5)のいずれかの語彙群の印象を現す印象語彙を付与する。
請求項16では
前記共通データ形式の前記文データに
(1)前記印象を現す前記印象語彙の種類区分
(2)前記印象の度合いの情報
(3)前記活動する空間の重要度
以上(1)から(3)のいずれかもしくは全ての情報を付与する。
請求項17では
請求項2もしくは請求項4記載の定義した時空間情報を用いて、自然文で記述された一般検索用文データ、メタデータ、タグデータ、アノテーションデータ、のいずれかもしくは全てを統合化する。
請求項18では
請求項2もしくは請求項4記載の定義した時空間情報をプログラム言語情報とすることにより、記述するプログラム文の前記記述要素の時空間を統合化する。
請求項19では
複数種類の情報処理装置から構成される情報処理システムであって、
第1の情報処理装置は、
情報を表示する手段と文字情報を入力する手段と、時空間情報の少なくとも絶対時刻を取得する手段と、を有する情報処理装置であって、この情報処理装置は
(1)少なくとも記述開始時の絶対時刻を取得することによって、これを時空間データとする手段と
(3)上記時空間における任意の記述内容を記述して情報データとする手段と
(4)以上(2)(3)の情報を連結して1つの時空間情報データとして記録する手段と
(5)記録した時空間情報データを表示する手段と
(6)記録した時空間情報データを装置内もしくは他の上記情報処理装置と授受する手段と
以上(1)から(6)を具備する文データの記述手段を備えた情報処理装置
第2の情報処理装置は
情報を表示する手段と文字情報を入力する手段とを有する情報処理装置であって、この情報処理装置は
(7)記録した上記時空間情報データを装置内もしくは他の上記情報処理装置と授受する手段と
(8)上記時空間情報データに検索条件を設定し検索条件に適合する時空間情報データを検出する検索手段と
以上(7)(8)を具備する文データの検索手段を備えた情報処理装置
第3の情報処理装置は、
動画・映像と、音声・音楽と、画像と、いずれかもしくは全てのコンテンツを収録し再生する手段と、上記絶対時刻を取得する手段と、を有する情報処理装置であって、この情報処理装置は
(9)記録した上記時空間情報データを装置内もしくは他の上記情報処理装置と授受する手段と
(10)上記、動画・映像と、音声・音楽と、画像と、のコンテンツを収録もしくは再生する際、収録ならびに再生の都度、その開始時間ならびに終了時間の上記絶対時間と、開始ならびに終了のコンテンツデータのアドレス位置と、を相互参照可能なアドレス時刻参照データを作成し記録する手段と、
(11)上記アドレス時刻参照データを参照して、指定された時空間情報データの絶対時間に該当するコンテンツのアドレス位置をアクセス再生する手段と
以上(9)から(11)を具備するコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置
以上の第1、第2、第3、の情報処理装置の組合せで構成される。
請求項20では
前記第1、前記第2、前記第3、の情報処理装置の前記時空間情報データの他の前記情報処理装置との前記授受の手段は
(1)ウェブサイト上を含む他の上記情報処理装置と有線もしくは無線による通信による時空間情報データの授受
(2)他の上記情報処理装置とメモリ媒体による時空間情報データの授受
以上(1)(2)のいずれかもしくは双方の手段を具備する情報処理装置で構成する。
請求項21では
独立スタンドアローン装置として、
(1)前記第1の情報処理装置、の手段
(2)前記第1の情報処理装置と、前記第2の情報処理装置と、の双方の手段
(3)前記第2の情報処理装置と、前記第3の情報処理装置と、の双方の手段
(4)前記第1の情報処理装置と、前記第2の情報処理装置と、前記第3の情報処理装置と、の全ての手段
以上(1)から(4)いずれかの手段を具備する。
請求項22では
請求項19ならびに請求項21記載の第1の情報処置装置の種類は
(1)携帯電話を一例とする携帯端末装置
(2)ナビゲーション装置
(3)バーコードを一例とするコードを発行もしくは読取るコード装置
(4)動画・映像、音声・音楽、画像、の前記コンテンツのいずれかもしくは全てを収録し再生する手段を有するコンピュータ装置
(5)動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する映像録画再生装置
(6)音声・音楽の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する音声録音再生装置
(7)画像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するデジタルカメラ
(8)動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するビデオカメラ
(9)前記時空間情報データを記述するコンピュータ装置
以上(1)から(9)のいずれかもしくは全てである。
請求項23では
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
(1)GPS(全地球測位システム)測位位置
(2)高度測位位置
(3)深度測位位置
(4)距離測位位置
(5)角度測位位置
以上(1)から(5)のいずれかもしくは全ての測位位置を時空間データとする手段を具備する。
請求項24では
請求項22記載の(3)の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記コード装置で記述した時空間情報データに、バーコード、二次元コード、タグコード、を一例とするコードデータを時空間情報データに付与する手段を具備する。
請求項25では
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データに対象となる前記コンテンツのアドレス、データ、位置、モノ、を特定する前記コードデータ、のいずれかを指定もしくは記述し付与する手段を具備する。
請求項26では
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
請求項1記載の文の情報源ならびに請求項5から請求項7記載のいずれかもしくは全ての時空間情報を、取得と、選択と、記述と、のいずれかを行い請求項2もしくは請求項4記載の文を前記時空間情報データとする手段を具備する。
請求項27では
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データを請求項9記載の活動空間分野別語彙辞書を用意し、この活動空間分野別語彙辞書より語彙を前記優先表示とする手段を具備し記述する。
請求項28では
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データを請求項12記載の構造化文の記述方法で記述する手段を具備する。
請求項29では
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データにマルチメディアコンテンツをデータリンクする手段を具備する。
請求項30では
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データの必要な時空間情報を、この時空間情報データのネットワーク上の情報アドレスであるURL(Uniform
Resource Locator)と、このURLの上位概念であるURI(Uniform Resource Identifier)と、もしくはIRI(Internationalized
Resource Identifier)と、のいずれかもしくは全てのデータの一部とする手段を具備する。
請求項31では
請求項19ならびに請求項21記載の第2の情報処置装置の種類は
(1)前記携帯電話を一例とする携帯端末装置
(2)前記ナビゲーション装置
(3)前記バーコードを一例とするコードを発行もしくは読取るコード装置
(4)前記動画・映像、音声・音楽、画像、の前記コンテンツのいずれかもしくは全てを収録し再生する手段を有するコンピュータ装置
(5)前記動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する映像録画再生装置
(6)前記音声・音楽の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する音声録音再生装置
(7)前記画像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するデジタルカメラ
(8)前記動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するビデオカメラ
(9)前記時空間情報データを検索するコンピュータ装置
以上(1)から(9)のいずれかもしくは全てである。
請求項32では
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
(1)指定する前記任意の時空間に存在する請求項1記載の文
(2)指定する前記文が存在する請求項1記載の時空間
(3)指定する前記任意の時空間に存在する請求項2記載の文
(4)指定する前記文が存在する請求項2記載の時空間
(5)指定する前記任意の時空間に存在する請求項4記載の文ならびに記述要素
(6)指定する前記文もしくは前記記述要素が存在する請求項4記載の時空間
(7)指定する前記任意の時空間に存在する請求項4記載の文ならびにその事柄
(8)指定する前記文もしくは前記事柄が存在する請求項4記載の時空間
以上(1)から(8)のいずれかもしくは全ての検索手段を具備する。
請求項33では
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
単一もしくは複数種類の前記情報処理装置から前記時空間情報データを収集して前記時空間情報データを、ローカルもしくはウェブサイト上で統合時空間情報データベースとして検索する手段を具備する。
請求項34では
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データに付与された、前記記述開始時の絶対時刻と、記述されたその他の時空間情報と、の時空間データを検索して
(1)コードを発行もしくは読取り時に記述した対象物
(2)動画・映像コンテンツの視聴時に記述したシーンの時間位置
(3)音声・音楽コンテンツの視聴時に記述したシーンの時間位置
(4)画像コンテンツの視聴時に記述したデータアドレス位置
(5)ウェブコンテンツの視聴時に記述したURLアドレス位置
(6)利用者が存在した位置で記述したラジオコンテンツ上の記述位置
(7)文書ならびにデータコンテンツの視聴時に記述したデータアドレス位置
以上(1)から(7)のいずれかもしくは全てのタグデータ、メタデータ、アノテーションデータ、のいずれかとして、編集もしくは制御目的の検索を含む、検索手段を具備する。
請求項35では
前記制御目的の検索の1つは当該記述位置におけるコンテンツの任意の位置のランダムアクセス再生である。
請求項36では
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
複数の人により記述した前記時空間情報データを収集する手段を有し、前記コンテンツもしくは前記時空間に存在する事柄の、調査、評価、アンケート、のいずれかもしくは全てをする。
請求項37では
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データの必要な時空間情報を、ネット―ワーク上の請求項30記載のURL、URI、IRIのいずれかもしくは全てから読取る手段を具備する。
請求項38では
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において、前記記述要素と、前記時空間情報と、の双方の情報による装置間通信のユーザーエージェント機能を持つブラウザー手段を具備する。
請求項39では
請求項31記載の(2)の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
装置利用者が存在する現在位置から、
(1)目的とする文が存在する前記空間位置まで
(2)目的とするコードデータの付与対象物が存在する前記空間位置まで
以上(1)(2)のいずれかもしくは双方を装置利用者に案内表示しナビゲートする。
請求項40では
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
前記空間に存在する前記文データならびに文データの前記時空間の前記種類ごとの文データの数もしくはその密度の分布をグラフ表示する手段と、このグラフ表示から目的とする、場所と、文データと、のいずれかもしくは双方を探し出す手段と、を具備する。
請求項41では
請求項19ならびに請求項21記載の第3の情報処置装置の種類は
(1)前記動画・映像、音声・音楽、画像、の前記コンテンツのいずれかもしくは全てを収録し再生する手段を有するコンピュータ装置
(2)前記動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する映像録画再生装置
(3)前記音声・音楽の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する音声録音再生装置
(4)前記画像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するデジタルカメラ
(5)前記動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するビデオカメラ
以上(1)から(5)のいずれかもしくは全てである。
請求項42では
請求項41記載の(1)から(3)のコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置において
ローカルもしくはウェブサイト上に上記情報処理装置を配し、ローカルもしくはウェブサイトに接続される請求項31記載の文データの検索手段を備えたいずれかの情報処理装置で、このローカルもしくはウェブサイト上の情報処理装置に収録されたコンテンツを検索しランダムアクセス再生する手段を具備する。
請求項43では
請求項41記載の(1)から(3)のコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置において
再生するコンテンツのデータ上の前記アドレスから前記時刻アドレス参照データの前記絶対時刻を参照し、この絶対時刻に該当する前記時空間情報データをアクセス(閲覧)し表示する手段を具備する。
【発明の効果】
【0045】
何時でも、何処でも、もっと手軽に、多様な文記述上のニーズに応えられる付加価値が高く、効率のよい、任意の時空間を対象とした文データ(情報データ)の記述方法と、その手段を備えた情報処理装置と、情報処理システムと、この文データ(情報データ)を利用する情報処理装置と、情報処理システムと、が対象であるので利用範囲が極めて広い、また検索用文データを統合可能としまた標準化するための要素の1つとも出来る。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明の概要、を説明するものである。
【図2】図2は、情報データの構成例、を説明するものである。(実施例1)
【図3】図3は、事柄の記述、を説明するものである。
【図4】図4は、情景の記述、を説明するものである。
【図5】図5は、文記述に関する時空間の定義例、を説明するものである。(実施例2)
【図6】図6は、利用者(記述者)の活動の概念、を説明するものである。
【図7】図7は、活動空間の詳細分野、を説明するものである。(実施例3)
【図8】図8は、時空間共通の印象の種類と印象語彙、を説明するものである。(実施例4)
【図9】図9は、活動空間分野別語彙辞書、を説明するものである。(実施例5)
【図10】図10は、時空間情報データの構成例、を説明するものである。(実施例6)
【図11】図11は、情報処理装置の構成例、を説明するものである。(実施例7)
【図12】図12は、時空間情報データの利用例、を説明するものである。(実施例8)
【図13】図13は、時空間情報データの絶対時間、を説明するものである。(実施例9)
【図14】図14は、情報処理装置を携帯端末装置とする例、を説明するものである。(実施例10)
【図15】図15は、携帯端末装置の表示例、を説明するものである。(実施例11)
【図16】図16は、野球を対象とした操作例、を説明するものである。(実施例12)
【図17】図17は、時空間情報データ記述例1−1、を説明するものである。(実施例13)
【図18】図18は、時空間情報データ記述例1−2、を説明するものである。(実施例13)
【図19】図19は、時空間情報データ記述例1−3、を説明するものである。(実施例13)
【図20】図20は、時空間情報データ記述例2−1、を説明するものである。(実施例13)
【図21】図21は、時空間情報データ記述例2−2、を説明するものである。(実施例13)
【図22】図22は、時空間情報データ記述例2−3、を説明するものである。(実施例13)
【図23】図23は、本発明を利用可能な情報処理装置、を説明するものである。(実施例14)
【図24】図24は、任意の時空間に文字情報を付与のイメージ、を説明するものである。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1は、本発明の概要を説明するものであり、背景技術で説明の課題を具体的なテーマとしてまとめたものであり、以下にこれら文データを記述する際、文を利用する際の多様なニーズとこの解決方法を示すことにより本発明の概要を説明する。
本明細書では、時間と空間が統合された語彙の時空を、より一般的な表現である時空間と記載し説明している。
また本明細書で説明のコンテンツやメディアは、技術的背景で説明の通り広義のコンテンツやメディアを対象範囲としている。
【0048】
この図1は表の一覧に示すように文データの記述や利用に伴う主要なニーズを縦軸に12種類と、その主要な解決手段を横軸に10種類をマトリックス上にまとめたものであり、これにもとづき本発明の概要を説明する。
【0049】
解決手段の1は全ての時空間共通に文の記述を図るため必要な要素と文記述に関する時空間の定義に関するものであり本発明の基本となるものである。
解決手段の2、3は文を記述するための効率を向上させるための手段である
解決手段の4は記述した情報を不特定多数の利用者が利用する上で不可欠となる情報である。
解決手段の5は記述する文を標準化し、効率的に記述する上で最適な記述方法である。
解決手段の6は文にインデックスを与える上で最適な方法である。
解決手段の7は文を効率的で確実に作成する上で最適な方法である。
解決手段の8は記述した文の利用の拡大である。
解決手段の9、10は情報処理システム、情報処理装置自体のハードウエア、ソフトウエア構成の標準化により文記述の効率化、記述した文の利用方法の拡大、さらには付加価値を向上させるものである。
【0050】
本発明は以上のようにいくつかの発明が組合されて、文データを付加価値の高い全時空間共通な文データとし、この文データを効率よく記述し、またこれを利用する方法ならびに情報処理システム、情報処理装置を提供するものである。
以上の解決手段を独立して使用することも自由である。
【実施例1】
【0051】
図2は、情報データの構成例、を説明するものであり、以降文記述方法について説明を行うが、記述する文の概念は、文を構成する文法上の成分と文の記述者(後述する記述要素の1つ)、文の内容である記述内容2、文の記述のネタである情報源5、の3つの側面に分解して、文と時空間とを考察することにより様々な文記述上の改善のヒントを得ることが可能になる。
【0052】
まず先に、文を構成する文法上の成分について説明する。
文は、森羅万象を示す広義のヒトやモノやコトを語彙として表現するものであり、これら語彙のヒトやモノやコトの記述要素は文法として定義されている。
日本語の場合、主語や目的語などの文成分の定義が、言語学者や研究者によって様々な議論がなされ一律の解釈とならないことや主語や目的語を省略しても文の前後の関係から文の意図を理解出来る構造であるため、日本語の国語文法で文書構造の定義をすることが困難であるため、以降英文の文法用語でこれを定義するが、もちろんこの定義を用いて和文や他の自然言語、さらにはプログラム言語の文の定義をすることが出来る。
【0053】
第三者が理解可能なひとまとまりの文である文章を記述する上で必要となる文法上の成分は英文5形態で知られるように、サブジェクトS(国語文法の主部、主格、主語に相当)情報、動詞V(国語文法においても動詞であり述部を構成する)情報、オブジェクトO(国語文法の目的格、目的語に相当)情報、コンプレメントC(国語文法の補語に相当)情報、に分類され、さらに、2重他動詞の場合を含めオブジェクトは二つ、コンプレメントはそれぞれサブジェクト、オブジェクトを対象としたコンプレメントに分類され、さらに形容詞など文や以上の成分を修飾または説明する語彙が加えられて文が構成される。
【0054】
これら文を構成する文法上の成分を組合せすることにより、云うまでもなく、どのような時空間を対象とした内容でもこれを記述することが可能になり、この文法上の成分の語彙の集合体が記述内容2となる。
本明細書では記述内容2の記述の要素となる、先のS、V、O、Cの文法上の成分を記述要素4としても表現し説明する。
【0055】
また本明細書では、以上説明の、文章、も広義の文字情報である文の一形態とし、文、と表現し、自然言語やプログラム言語で特に検索に用いられる文を中心に説明をする。
【0056】
図のA1からA15には以上説明の文の成分の例を示しており、単純な形容語彙のみの文から順次複雑な文が記述されている。
A1、2はSやOが省略され形容語彙のみの記述となっていて、最小限の文(意味付け)の構成である、A3はS+V構造と解釈することが出来る、A4はS+O+V構造と解釈することが出来る、A5はA4と同一事柄の記述内容であるがO+S+V構造と解釈することが出来る、A6はS+O+V構造と解釈出来る、A7はA6と同一内容の記述内容でありO+S+V構造と解釈することが出来る、A8はS+C+V構造と解釈することが出来る、A9はA8と同一内容の記述内容でありC+S+V構造と解釈することが出来る、A10、11はS+C+V構造と解釈することができる、A12、13はS+O+O+V構造と解釈することが出来る、A14は、S+O+C+Vであり、A15はO+C+S+V構造と解釈することが出来る。
【0057】
以上のように比較的簡単な日本語文の場合は、てにをは、が、に、の、などの、助詞、ならびに文節等の順序を手掛かりに、形態素解析や自然語解析の構文解析で知られる文法上の解析手法で記述要素4を自動的に識別することが出来る。
また、これらの、文法上の記述要素4は、後述するが、対話形式による記述方法、構造化された文の語彙の位置により識別可能である。
また云うまでもなく、文上の私、自分、小生、などの語彙は記述者自身を表す語彙であり、記述者は語彙によっても識別できる。
文を構成する文法上のS、V、O、Cの成分と、文を記述する記述者と、は切っても切れない時空間上の関係があり以降この双方を包含し記述要素4として説明する。
【0058】
B1からB14は以上A1からA14の自由文体の文に〔 〕で示される文やこれを構成する記述要素4の源(ネタ)である情報源5情報を付与した例である、本例の場合には情報源5情報は文の初めに付与され文全体を説明しているが、サブジェクト、オブジェクト、コンプレメントそれぞれに付けられる場合もあり、文はこれにより一段と記述される内容が明確になるものの一段と文の構成は複雑になっていく。
本例では〔実際=リアル〕以外の文の文末は推量形としている。
【0059】
C1からC14は以上B1からB14の文に、さらに記述される文に( )で示される時間や空間を表現する時空間情報を付与したもので、文はこれによりさらに記述される内容が明確になるものの、さらに文の構成は複雑になっていく。
【0060】
以上のように、文を記述する際、情報源5や時空間情報を含めて文を記述する場合、複雑な文構成となるが文の意図がより明確である。
以上の説明で分かることは、同一時空間や独立した単一の種類のコンテンツやメディアのみを対象および内容として記述する場合には、時空間情報を省略しても問題ないが、これらを統合的に記述し可能とし、統合的に理解出来る文とし標準化、共通化するためには、記述要素4と、情報源5を含めた時空間上の相互関係を明らかにし、定義付けし、効率よく記述する方法ならびに手段を構築する必要がある。
【0061】
図3は、事柄の記述、を説明するものであり これまでは記述要素4と、情報源5と、の時空間の関係を中心に説明してきたが、ここでは情報源5の持つ意味と、文を構成する記述要素4の集合体である文の内容、記述内容2と時空間の関係全般について説明する。
【0062】
事柄とは、時空間上の広義のヒト、モノ、コト、を一例とする森羅万象、諸事全般を表現する言葉であり、記述者が記述する、作文、日記、メモ、報告書、論文等、を一例とするいかなる文の種類にも、文の内容としてその事柄が記述される。
従がって時空間上の事柄は文の内容の事柄15であり記述内容2と等価である、さらに記述要素4の集合体と等価である。
以降、記述する文の記述内容2と、実際の事柄15と、は同一の意味を持つものであり以降、記述する文の内容2と事柄15は等価であることを前提として説明をする。
【0063】
この図3は図2で示した時空間の概念の例を説明するものであって、図3上部の絵は利用者、私(A)が男性(B)および女性(C)の3人と旅行中で自然の中の活動空間6で活動しており、手元に10年前に3人で一緒に撮った写真がある場合である。
【0064】
この場合の時空間を含む事柄15の文の一例を挙げると、
「今私は男性と女性と3人で旅行に来ており10年前の写真を観ている、10年前の写真に写っている私は、当時、男性が女性に貴方は若い、と云うのを聞いていた、が今の女性はけして若くないと、昨日男性は感じたようだ。」
【0065】
時空間の情報の記述に対する定義がなされていない自由構文の事柄15の文の場合には以上のように、いくつかの文が複合され、コンテンツやメディア上や、想像上の事柄、さらには未来の事柄に加え、記述者(私)以外の他人が加わることにより、文書構造は極めて複雑な構文形態となり、時空間の記述の仕方や表現方法も様々なものとなる。
【0066】
特に検索を目的として記述される文は、記述者が大切だと感じることを、5W1H等で知られるように、何時、何処で誰が、何を根拠(文の源、つまり情報源)に記述したのかなどを普遍的に、自分や他人に、正確に伝え残こすことが要点であり、検索を確実にするために1文1事柄等を1つの文の文記述の構成要件とし、複雑で捉え難い時空間情報を統合化し、平易に文を記述するための定義を行う必要がある。
【0067】
以上の時空間情報を統合化し、平易に文を記述するための定義を行うに当たり、最初に考えなくてはならないことは文の記述対象範囲に対する定義方法である。
【0068】
これに対する定義方法は存在論の原点である、存在の概念、を明確にすることが重要である。
存在とは事柄15と時空間1とが一体となって成立する概念であり、互いに切り離して考えることが出来ない関係にあり、事柄15はいずれかの時空間1に必ず存在する。
そこで記述者、私(A)が記述することの出来る事柄15の存在する時空間1は何であるかをまとめると、私(A)が実際に活動する実在上の時空間に存在する事柄15、つまり目の前の事柄15と、図3の写真などのコンテンツやメディア上、うわさ等の時空間1つまり情報上に存在する事柄15と、さらには、私(A)が記憶している時空間に存在する事柄15、これには数十年前の事も昨日の事も含まれる、私(A)が想像する時空間に存在する事柄15、これには未来や、空想上や創作上の天国を始め異次元などの理論的な時空間が含まれる、および以上の4種類を組合せした時空間に存在する事柄15、例えば、ライブ(実時空間)をテレビ(情報上)で視聴する場合や、テレビ(情報上)を聞いた話(情報上)を視聴するなどの5種類の情報源5のいずれかからの文の記述であって記述者にとってこれ以外の事柄15は記述出来ない。
ちなみにデタラメな文においても、記述者当人の過去の経験や知識または想像の範囲を超えることは出来ない。
【0069】
この5種類の定義の集合は互いにオーバラップしている、例えば想像上の時空間は記憶上の時空間の延長線から生み出されるものであり、また記述者が直接聞いた話を、実在の時空間にするか、情報上の時空間にするか、記憶上の時空間にするか、は装置やシステム設計段階で決定すればよい、全ての文記述上の情報源5がこの定義の時空間の全集合の中に含まれることがこの定義の目的であり、他の定義表現でも構わない、これによりあらゆる知識、能力、経験をもつ記述者を対象として記述可能な文の対象範囲を満たす事が出来る。
この明細書で使用した表現の、情報源、を表現する語彙についても、文のネタ、文のモトなどの表現方法も、情報源と同一の概念である。
【0070】
これが先に説明の文の源、つまり文の情報源5であり、以上の全ての情報源5は記述される時空間の記述対象範囲3と等価なものである。
【0071】
従がってこの記述対象範囲3を以上説明の全ての時空間とすることにより任意の時空間(全ての時空間)を指定することにより、任意の時空間を対象として5W1H、つまり何時、何処で、誰が、何を、どの様に、等の記述方法を統一の定義で記述し、これを検索(特定)することが出来る。
【0072】
以上の説明を集約すれば図3の図上部に示す、実際の記述対象範囲3と、実際の事柄15と、文としてこのそれぞれに対応するのが図中央部に示す、文の情報源5(記述対象範囲3と等価)と、記述内容2(記述要素4で構成される事柄15と等価)と、つまり情報源5は、任意の記述者、任意のサブジェクト、任意のオブジェクト、任意のコンプレメント、の名詞(固有名詞を含む)もしくは名詞句である記述要素4、それぞれが存在する時空間、以上のように捉えることにより、これまで複雑で捉え難く定義化が困難な文記述上の時空間の土台となる定義、つまり記述対象範囲3を全ての情報源5として定義することが可能になるとともに、この情報源5に係る時間と空間と、の基本3要素でシンプルに時空間を定義することが出来る。
一例であるが自然文の場合、同一表現方法の「情報源は・・・・であって、その時間は・・・・、その空間は・・・・、で・・・・・・」の表現ように定義して記述するように、定められた時空間の表現方法にもとづき全ての記述対象範囲3の時空間1の事柄15を記述することが可能となり、時空間と文に対するこの考え方が、文字情報の検索に大きな価値を生み出す、任意の時空間を対象とする本発明の基礎をなすものである。
【0073】
また後述するが、文および文の記述要素と、とこれに関連する時空間と、の相互検索が可能となるのも、存在が事柄15と時空間1とが一体となって成立することの概念にもとづくものである。
以上の説明の通り、この情報源5は文記述上の重要な時空間情報の1つであり、これについての詳細は後述する。
【0074】
次に記述する文の記述内容2と事柄15の関係を説明する。
記述内容2つまり文として事柄15を記述する場合、事柄15は事の成り行きと、様子の双方が記述の対象である。
このうち成り行きは、「・・・・がどうした」、文法的に示せば動詞がこれに相当し、様々な成り行きを表現するための様々な動詞が存在するため、図のように、成り行きと、様子と、の双方の森羅万象を対象としてこれを記述する必要がでてくるので、様々な時空間情報を含む事柄15を記述する場合、文の構成は先に説明のように複雑になりやすい。
【0075】
図4は、情景の記述、を説明するものであり、以上の観点から、記述内容2を事柄15から情景16に範囲を限定することにより、2つの要素から文の複雑さが大幅に解消されるとともに、記述者の意図を簡潔で正確に伝える文とすることが出来る。
【0076】
情景16は英語の一般的語彙で表現すればシーン、広辞苑によれば、感興とけしき、大辞林によれば、人の心を動かす風景や場面、大辞泉によれば、心にある感じを起こさせる光景や場面、とあるように、記述者(装置利用者)がその時空間1から受けた感情を伴う印象である。
【0077】
従がって我々が日記やメモを一例として記録に残す必要のある多くの事柄15はこの情景16の印象を伴うもので、特に我々に感情を含む強い印象を与えることを目的として作成される様々なコンテンツやメディアの情景16の記述には好都合である。
このことは汎用のコンテンツ、自作オリジナルのコンテンツ、さらにはコンテンツ完成前のライブの実時空間に共通である。
【0078】
以上のように情景16の記述は限定された文の記述方法ではあるが、通常我々が記録に残すべき事柄15のその殆どはこの文の記述方法を用いることにより標準化し共通データ化して残すことが出来る。
【0079】
その理由の第1として、事柄15である場合には先に説明の通り記述するために必要となる動詞は自動詞、他動詞、二重他動詞など様々な動詞が存在し、このために文の構文を標準化し共通データ化することが難しい。
しかしながら情景16とすることにより「・・・・がどうした」、が含まれず、「・・・・がどうである」、に限定されることである、従がって、「・・・・・がどうである」、を示す共通の動詞で記述出来る点である。
【0080】
その理由の第2として、情景16は記述者の感興(興味を感じること)と気色、景色(ようす、ありさま)であることから、通常、過去の経験、知識などの記憶上の事柄と、想像上、未来の事柄は記述者の対象とならない、原則的に直近の過去形もしくは現在形の事柄が対象である、また原則的に他人は対象外になる、例外的に、驚きや、喜び、悲しみなど、周りの他人が感じた情景にもとづき、他人から利用者が受けた大きな感じ(印象)を対象とすればよい。
単なる動作やありさまである単純な事柄15は記述の範囲にならない点であり、例えば「彼女が笑った」、との事柄15を、「彼女の笑顔は美しかった」、と記述者の印象を含む情景16として表現することにより、記述する文の意味をより明確に表現することが出来る。
【0081】
ここで幸いであり重要であることは、作文や小説、論文と異なり、検索のために使用される文データとして、書き残しておくべき記述の事柄の多くは、記述者の印象に残った情景、残る情景、残す情景、であるので、過不足なく極めて自然な記述内容となる。
例(1)
「私(A)は、貴方を、若い、と(強く)感じた。」
「私(A)の印象では女性(C)は、山を、綺麗、と(強く)感じたようだ。」
「私(A)の印象では男性(B)は、私の発言を、面白い、と(強く)感じたようだ。」
以上のように情景を現す文体は、これらの極めて単純な構文で標準化することが可能である、ここでサブジェクト29は私(A)、女性(C)、男性(B)であるが、必ず私(A)が感じる事の出来るヒトであり、私(A)が直接、見、聞、し印象を受けることのできる人または人扱いする対象(ヒト)までをサブジェクト29とすることが出来る、一例として、感じることの出来ない山や樹はサブジェクト29になれない、またする必要のない、記述者が主体になる文の記述方法であり、このことは文の構成上で極めて重要である。
以上の理由からも本明細書では記述者を記述要素としてこれに含め、他の文法的成分と同等に扱っている。
【0082】
またこれらのサブジェクト29、オブジェクト30に時空間を表す語彙を入れ
例(2)
「旅行中の私(A)は、旅行中の貴方を、若い、と今感じた。」
「旅行中の私(A)の印象では旅行中の女性(C)は、10前の写真の山を、綺麗、と今感じたようだ。」
「旅行中の私の印象では旅行中の男性(B)は、旅行中の私の発言を、面白い、と当時感じたようだ。」
以上のように、サブジェクト29とオブジェクト30の時空間の関係を表す語彙を付加することにより、記述者の感じた印象を確実に表現することが可能となる。
【0083】
以上のように、サブジェクト29の範囲が極めて限定的で、述部も印象の感じと、限定されれば、文の標準化が可能であるとともに、文記述の語彙も限定された中から選択入力することも可能になる。
従がって、森羅万象、諸事全般を対象とする事柄15の記述を、事柄15の中の情景16の範囲に限定することにより他のいずれの文体構成にない大きな特徴を持つ文データとすることが出来る。
【0084】
その最大のメリットは1文1事柄(1つの文でこの場合は情景)とすることにより文の標準化、つまり容易に、定められた文構造41とすることが可能であり、記述する文を共通データ形式の文データとすることが出来る。
共通データ形式の文データとすることにより、後述するがメニュー48方式、さらにはテンプレート49方式で記述が可能になる。
また述部31には時空間1の情景16を表す印象語彙36が記述されるためこの印象語彙36を全時空間共通のインデックスとすることが出来る、これについての詳細は後述する。
【0085】
これらが情景16を表現する文の文体構造の、他にない大きな特徴であり、詳細は後述される。
【実施例2】
【0086】
図5は文記述に関する時空間の定義例、を説明するものであり、1文1事柄を1つの文の文記述の構成要件とする文を記述する際に想定される全ての時空間を対象とし、記述する際ならびに記述された文を理解する上で必要不可欠な、情報源5、時間情報、空間情報の基本3要素を含む時空間を9種の時空間情報としてその定義を行ったものであるが、情報源5、時間情報、空間情報の基本3要素を明確に定義することが出来れば他の方法で定義しても構わない。
【0087】
時空間情報は文字通り、時間情報と空間情報とが一体になった情報の総称であり、文記述に関する時空間の範囲は極めて広範囲であり、ここでは本発明を実施する上で必要不可欠な枠組みを定義し、以降具体的な例は実施例で説明する。
以上の定義をすることによってこれまでの説明の記述要素4と文記述上の必要不可欠な時空間の種類とその詳細を明らかにし、結果として時空間と、事柄15や、情景16の、文記述上の相互関係を明らかにすることが出来る。
【0088】
以下にこれまで説明の事柄15ならびに情景16としての文を記述する上で不可欠な時空間1と文の記述要素4と、の相互関係について基本事項を定義する。
【0089】
この図に示す記述要素4は先に説明の、記述者と文法上の成分であり、これによって文が記述され、文の意味、さらには表現されていないがその文の意図やその場の雰囲気を人が理解し想像することが出来るようになる、これが文の特質でもあり重要なポイントである。
例えば、同じ喜びや悲しみの文であっても、肉親と他人とでは、読む人の受け止め方が全く変わるからである。
このような意味で我々が文を読む際、記述者情報は記述内容2と表裏一体の関係にあり、どこまでを範囲とするかは別として特に不特定の利用者と文をやり取りする場合には不可欠な要素でもあり、本発明では記述者を記述要素に包含している。
記述者のない文、不明な文の一例として、差出人名が記載されていない、まともな内容の年賀状や電子メールなどを受け取った時の、味気なさを考えれば良い。
【0090】
サブジェクト29、オブジェクト30、コンプレメント、述部31は先に説明の文法上の成分である。
以上は英文法上の成分によるものであり、和文を記述する上でも不可欠の成分となる、他の言語による成分を加えることも可能である、また記述者のみならず文の宛先などを記述要素の対象としてもよい。
【0091】
文を記述する際に関連する文表現上の時空間は、時間と、空間と、情報源など時空間共通の3つの時空間に関連する情報を考慮する必要がある。
【0092】
時空間情報の第1は、時空間に共通な情報である、文および記述要素の情報源5である。
記述者が文記述する際のネタとなる情報源5は、記述者が実在する実時空間上、過去の経験、知識などの記憶上の時空間、さらには未来や、空想上、創作上、理論上など想像上の時空間、およびコンテンツ上、メディア上、うわさ(伝言等を含む)の情報上の時空間、これを組合せした時空間のいずれかに存在する事柄15であり、この情報源5以外から文を記述することはできない、先に説明の通り記述対象範囲3と等価なものである。
この情報源5は全時空間1を共通に記述するための土台となる情報であり、これを定義し指定する。
この情報源5で重要なことは、記述要素の記述者は実時空間に存在するので記述者の時空間は省略することも可能であるが、記述開始時のサブジェクト29と、オブジェクト30と、コンプレメントと、は実時空間上、記憶上、想像上、情報上、とこれを組合せした時空間のいずれにも存在出来、しかもそれぞれ別の時空間となる場合があり、その場合は独立してこれを指定出来るように考慮することが必要である。
文全体で1つの時空間情報とすることも可能である。
この情報源5には、この5つの時空間の事柄を伝達する人(伝達者)を含めることも可能である、この定義の実施例は後述する。
【0093】
時空間情報の第2は、記述内容発生に係る時刻情報であり、文全体に共通な時間に関係し、時空間データの一番利用頻度の高い情報で、記述を開始する際に絶対時刻を取得し記述開始時の絶対時刻21とし、記述内容である記述の事柄15や記述情景16が発生もしくは確認した絶対時刻21との相対時刻を、記述内容発生時と記述時の相対時刻22として指定、選択もしくは記述する。
【0094】
この定義の特徴は事柄や情景が発生した時刻やさらに記述時、もしくは記述後ではなく記述開始時と厳格に指定しているところに意味がある。
リアルタイムで記述し、また情報の検索を目的として記述される文は通常事柄や情景が発生した時点で記述されるものであり、この発生時刻を常時待機して指定し取得するのは困難である、また文の記述には一定の時間が必要になり、文記述時などとあいまいな定義とすると文記述中のいずれの時間とも解釈され、文記述後、となることもありその時の事柄15や情景16は、既に違ったありさまとなる場合もあるからであり、他の時間情報の定義もこれに従い同様に厳格に定義する必要がある。
【0095】
上記に係る相対時刻22は5秒前、1分前、10分後、などを標準として、今、ここから、ここまで、など過去や、現在、未来の相対時刻を表現する時間情報で代用することも可能である。
【0096】
この相対時刻22を利用することにより事柄や情景の発生時刻を特定可能(絶対時刻に変換可能)とするのみならず述部31に影響を与える時空間情報であり、記述開始時の絶対時刻21とペアーで述部31の動詞37の時制を決定するための重要な情報である。
【0097】
この記述開始時の絶対時刻21とこの相対時刻22は、以下に示す時空間情報の中で唯一同一世代に存在する全ての人々ならびに事柄15、情景16に共通に等しく与えられる時空間情報であるので、文記述上利用度が高く人類共通の価値をもつ情報であるとともに、宇宙の始まりから現在そして未来永劫と連続するものであり、これを時間情報、時空間情報の1つとすることにより、あらゆる過去から未来に向かっての文の記述が可能になる。
【0098】
過去の事柄例えば歴史や遺産等について記述する場合には、相対時刻22をその年代にしておくことにより、この相対時刻22から様々な過去の歴史や遺産の年代を特定(検索)することが可能となる。
【0099】
このように利用度が高く価値の高い情報である絶対時刻を取得するための時計機能のコストも低価格、またサイズも超小型であるために多くの情報機器で利用可能であり、特に精度を必要とする場合には電波時計等を利用すればよい。
【0100】
時空間情報の第3は、コンテンツ収録に係る時刻情報であり、文全体に共通な時間に関係し、記述内容がコンテンツに収録された時刻に関するものである。
例えば昨日撮影した写真やビデオ上の時空間上の事柄5と、10年前、50年前に撮影した写真やビデオ上の時空間上の事柄15を記述するのとは、おのずから記述の目的や内容も異なり、文を読む人に対しても重要な情報である。
記述内容(記述事柄)であるコンテンツの収録絶対時刻23と、上記同様記述開始時の絶対時刻21と、の相対時刻24が文を理解する上で重要な情報となる。
多くの場合この情報はコンテンツデータならびに現在時刻から直接取得することが出来る。
【0101】
時空間情報の第4は、文全体に共通な時間に関する情報で、野球1回の表、結婚式の乾杯などを一例とする当該時空間のシーン、環境、情況である、記述開始時の時空間の場面25である。
以上の通り時間に関する情報はいずれも文全体に係る時空間情報である。
【0102】
時空間情報の第5は、空間に関する情報で、記述開始時の記述者の活動空間の分野7である、この情報は当該時空間の種類の一種である時空間の性質、特徴を示す情報であるばかりでなく、この活動空間の分野8を指定することにより以降記述する際に使用される語彙を優先表示語彙として、文記述効率を向上することが出来る、詳細は後述する。
【0103】
時空間情報の第6は、空間に関する情報で、記述開始時の記述者の活動空間に対する立場8である、この立場は個人的な立場であることも公的な立場、例えば団体名や役職名であってもよい。
この活動空間の立場8を記述することにより、記述者の文の意図をより明確に表現することが出来る。
この明細書では以上2つの最低限の情報により、記述者の存在する時空間での記述者の有り様を定義している、詳細は後述する。
【0104】
時空間情報の第7は、空間に関する情報で、郵便番号、住所や地名、建物名など場所的空間27情報であり、記述開始時の記述要素の、記述者(実在)、サブジェクト、オブジェクト、コンプレメントがそれぞれ別の場所の場合がありその場合は独立してこれを指定出来るように考慮することが必要である。
文全体で1つの時空間情報とすることも可能である。
広い意味で、月や太陽、天体、さらに天国、地獄等の語彙は、記述要素でもあり文記述上住所や地名同様、場所的な位置情報でもある。
【0105】
時空間情報の第8は、空間に関する情報で、緯度、経度、高度、深度、距離、角度など測位的空間26情報であり、記述開始時の記述要素の、記述者(実在)、サブジェクト、オブジェクト、コンプレメントがそれぞれ別の場所の場合がありその場合は独立してこれを指定出来るように考慮することが必要である、文全体で1つの時空間情報とすることも可能である。
GPS等の測位データから、先に説明した、住所、地名等の場所的な位置情報27に変換することも可能である。
【0106】
時空間情報の第9は、空間に関する情報で、記述要素が存在する、物体や物体上の位置や記述内容に係るコンテンツのアドレス、コード、を一例とするデータ等の物質的空間28であり、これを定義して必要がある場合これを指定する。
また省略される場合が多いが実際に文(この場合には文全体)を記述する、家や、会社、学校など建造物としての空間、さらに紙や、本、出版物さらには記憶装置、半導体に文字情報を記述するのもこの空間である。
これにより記憶装置、記憶メディアさらにはウェブ上のコンテンツ(リソース)のアドレスや出版物のページやコード付与対象物等、広義の物質内の空間範囲を対象として文とコンテンツやモノが存在する時空間を関連付け、文を付与することが出来る。
以上3つの空間情報により文記述上の空間を記述し特定することが可能である。
【0107】
当然の事であるが以上説明の通り文は記述者に大きく依存しているので本発明では文の文法的成分であるサブジェクト、オブジェクト、コンプレメント、述語、同様に記述者を記述要素として扱っている。
文全体もしくは記述者を含む記述要素4のそれぞれと、以上説明の9種類の時空間情報と、を連結し相互に関連付けすることにより全時空間共通の文データが完成する。
【0108】
なお、一般の文では、記述者、サブジェクト、オブジェクト、コンプレメントが共通な時空間である場合、文の前後関係で理解出来る場合などは省略される場合が多く、このような場合は、記述者を中心にして文全体で時空間を定義すればよく、この9種の時空間情報の中から必要な情報を選択し利用すればよいが、検索を目的とする検索用データの場合には省略された情報を復元できる文データ構造とする必要がある。
【0109】
検索を目的とする検索用データの場合にはさらにその他の時空間情報があっても構わないが、情報源5、時間情報、空間情報の基本3要素を含む最低限以上9種類の時空間1が定義化され取得、選択、記述されることにより、任意の時空間に、文、この場合は特に検索を目的とした文、を付与することができるとともに、文全体もしくは記述要素の全てに必要な時空間情報を付与することが可能となる。
【0110】
従がって時空間1を指定することにより文および記述要素4を探し出すことと、文を検索することにより記述内容2、情報源5、記述要素4、それぞれの存在する時空間1を探し出す、の相互の検索が可能になる。
【0111】
先に説明の通り述部31においては、先に説明の相対時刻22をもとに動詞37の時制を変化させる、またサブジェクトが記述者自身でない場合は(コンテンツ上を含む)推量とする必要がある場合もあるので考慮する。
【0112】
この図5の下段に示すように、図4で説明の通り、文を事柄15の範囲から情景16に限定することにより、記述要素4の構成を、記述者は事柄15同様であるが、ザブジェクト29は情景16を感じることの出来る人または人扱いのヒト、オブジェクト1つ、コンプレメントは無し、印象語彙36を含む述部31、の4つの固定された記述要素4からなるシンプルな構成とすることが出来る。
【0113】
従がってこの固定された4つを記述要素4とすることにより、固定されているが故に、記述要素の文構成上の構文解析をする必要もなく簡単に文を標準形式、共通データ形式とし、定められた文構造41とすることが可能なる。
以降は説明上オブジェクト1つ、コンプレメントは無しの文構造の文で説明をするが、定義上では全ての記述要素に関して時空間情報の定義を行い不要な処を省略する構成(ブランク)としておく。
【0114】
情景16に限定することにより、標準形式、共通データ形式の、定められた文構造41とすることが可能なため、Q&A対話形式のメニュー48方式や、定型化された構造化文のテンプレート49入力方式による文の記述も可能となるとともに、述部に印象語彙36を含む文とすることが出来るので、シンプルな構造であっても記述者の意図をはっきり示す文とすることが出来るため、読む人にとって理解し易い自然語構文の文とすることが出来る。
【0115】
以上の記述要素に対する、時空間の種類とその詳細に係る定義は、定義付けの観点と、定義付けの組合せや、定義の表現が複雑であり、これまで部分的、断片的にしか実現されることのなかった、コンテンツやメディア上の時空間を含む文記述上の全時空間を統合し定義することを可能とし、これにもとづきどのような時空間であっても時空間そのものに、意味付け、を含む文の付与、その反対(文に時空間を当てはめる)も可能とし、またどのような文の対象や内容(事柄)であっても、記述要素(記述者、サブジェクト、オブジェクト、コンプレメント)毎に必要な時空間情報を付与可能とし、時空間と文の時空間上の相互の検索が可能な、付加価値の高い検索用文データの基本となるものであり、これまで別々に管理されていた様々な目的の検索用文データを同一データベース上で管理することも可能になる。
さらに文法上の定義をしているので、英文、和文のみならず様々な自然言語ならびにプログラム言語にも対応可能な構造であり検索用文データを標準化する上でも重要な定義の1つとすることも出来る。
【0116】
以上の定義による作用をまとめれば、情報源5、時間情報、空間情報を含む、本例では9種類の時空間情報に分解され、それぞれの記述要素4との関係が定義され、記述されていれば、
(1)記述する任意の時空間に文字情報を付与可能にする
(2)記述する任意の時空間で、その時空間に文字情報を付与可能にする
(3)既に記述した文に時空間情報を付与可能にする
(4)この時空間を指定することにより、この文を探し出す
(5)反対にこの文を指定することによりこの文が存在する時空間を探し出す
(6)記述した任意の時空間の任意の事柄に文字情報を付与可能にする
(7)記述する任意の時空間で、その時空間の任意の事柄に文字情報を付与可能にする
(8)既に記述した任意の文の事柄に時空間情報を付与可能にする
(9)この時空間を指定することにより、この文に含まれるヒトやモノやコトを探し出す
(10)反対にこの文を指定することにより文に含まれるヒトやモノやコトが存在する時空間を探し出す
以上が可能で、また任意の事柄を表現する記述要素の語彙と時空間との相互検索も可能になる。
【0117】
この定義の構成そのものは極めて簡単な内容であるのでこの定義にもとづき、それぞれの目的にあった詳細を決めればよい、定められた時空間の表現方法、つまりこれらの時空間情報を含む文の記述方法の一例は、図15、16に、この定義された時空間情報を用いて記述された文の一例は図10および、図17から図22に示され後述される。
【0118】
当然のことながら記述する文の使用目的や利用範囲によって、以上の時空間情報の種類ならびに記述要素4を限定して利用することが可能であるが、システムとして利用する場合には以上、図5のマトリックス全体を定義して、装置の種類ごとに必要な時空間や記述要素の範囲を限定して利用することは云うまでもない。
【0119】
このように定められた時空間の表現方法を定義化しシステム化されたデータ構造を持つ時空間情報データはどのような目的の検索データや文であっても、これを統合しデータベース化し管理することが出来る。
【0120】
図6は、利用者(記述者)の活動の概念を説明するものであり、我々が存在する時空間は極めて多様であり、これを分類し定義することは極めて複雑で難しい。
しかしながら図6は我々が存在する時空間を、活動する空間、つまり睡眠中や特殊な状況を除き、文やメモを取ることの出来る(その必要のある)活動の概念をイメージとしてまとめたものであり、この考え方が、記述者の存在する空間を、活動空間の分野と、その立場、とする図5の最小限の分類方法の定義のもとになるものである。
【0121】
(1)は利用者(記述者)の日常活動空間であり、家庭や職場、学校で過ごす時空間の活動であり、家族、上司、同僚、先生、生徒、ペットなどこの時空間に参加する様々な立場の人ならびに人扱いする対象(以下ヒト34と表現する)の活動空間4を意味している。
【0122】
(2)は利用者の移動活動空間であり、国内、海外旅行、ドライブ、出張などの時空間であり、利用者はもとより、ツアーガイド、通訳など、この時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
【0123】
(3)は利用者のライブ活動空間であり、音楽、お笑い、バレーなどのライブに係る時空間であり、このライブ活動はライブ主演者、ライブ鑑賞者、ライブ司会者、ライブ解説者、ライブ中継視聴者などこの時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
【0124】
(4)は利用者のスポーツ活動空間であり、サッカー、野球、ゴルフなどのスポーツに係る時空間であり、このライブ活動は、スポーツ選手、スポーツ観戦者、スポーツ司会者、スポーツ解説者、テレビ視聴者、ラジオ視聴者など、この時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
【0125】
(5)は利用者のレッスン活動空間であり、ピアノ、絵画、算盤教室などのレッスンに係る時空間であり、このレッスン活動は、先生、生徒など、この時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
【0126】
(6)は利用者の外食活動空間であり、レストラン、デーザート、居酒屋などの外食に係る時空間であり、この外食活動は、外食の店長、シェフ、店員、お客など、この時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
【0127】
(7)は利用者のイベント活動空間であり、結婚式、誕生日、クリスマスなど、イベントの時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
さらに我々の活動は、以上(1)から(7)で収録されたビデオ、音声、画像などの自作オリジナルのコンテンツを含む。
【0128】
(8)はテレビジョン放送、通信動画・映像、DVD、BDなどの動画・映像のコンテンツおよびメディアを視聴する時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
【0129】
(9)はラジオ放送、通信音声、DVD、BDの音声・音楽のコンテンツおよびメディアを視聴する時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
【0130】
(11)はインターネットやブロクなどのウェブコンテンツのコンテンツおよびメディアを視聴する時空間に参加する様々な立場のヒトの活動空間4を意味している。
【0131】
(12)データをもたない出版物のコンテンツを視聴する時空間に参加する様々な立場のヒト活動空間4を意味している。
【0132】
以上の(1)から(7)の活動における様々な事柄は、ビデオカメラ、音声レコーダー、デジタルカメラ、で記録され、また大事なことは事柄情報として、従来日記やスケジュール、メモのとして記録され、後に様々な形で利用されている。
【0133】
以上の活動の(2)から(7)は便宜上、非日常活動としており、特に日記や、スケジュール、など特に記述の必要性の高い活動をまとめた例である。
以上の通り、記述者の存在する空間を、活動の分野とその立場の2つの定義、最小限の組合せにより、複雑で定義化が困難な、記述者が存在する時空間での、有り様、を表現することが可能になり、その具体例は図17から図22に示される。
【0134】
さらに、重要なことは、これらの活動をしながら副次的に、その場で残す事柄の記述(リアルタイム記述)は、思案しながら記述する日記や作文、創作文を記述するのと大きな違いがある、云いかえると、仕事上の文書、日記、作文、創作文を作るのは、文を作る活動そのものが主体の創作活動の空間となる。
【0135】
我々が活動をしながら、副次的に記録をその場で残す、残さなければならない、多くの事柄15や情景16、つまり記述内容2は一例として、仕事をする場合は仕事、スポーツを観戦する時であればスポーツ、映画を鑑賞する場合は映画にと、利用者(記述者)がその活動空間6に集中していれば、おのずから記述される記述内容2の多くは、先に説明の時空間に参加する様々な立場のヒトである記述者が存在し活動する空間である活動空間6に存在する事柄15や情景16となることであり、記述内容2である記述事柄15や記述情景16は活動空間6の分野7に大きく依存することである。
【0136】
このことから活動空間6の分野7ごとに、この活動空間に特有な語彙を登録した辞書である活動空間分野別語彙辞書86を用意することにより、当該活動空間の分野7で文を記述する際の文字変換、漢字変換の際に利用される語彙の頻度による予測入力43語彙と同様に、表示出力する語彙の優先順位を決め優先表示語彙45とすることにより効率的に語彙を選択することが可能となる。
【0137】
当然のことながら、これらは事柄15の記述、情景16の記述どちらにも、また自由文体、構造化文体のいずれにも有効であり、活動空間の分野7を詳細にすればするほど、優先表示語彙45は限定されその効果が得られやすい。
【0138】
例えば、情報処理装置にスケジュール管理機能76がある場合これに活動空間の分野7を登録しておくことにより、そのスケジュール情報に自動連動させ当該スケジュールの活動空間6に関係する語彙を優先表示出力するなどが可能となり、効率のよい文字の記述や高速での語彙選択が可能になる。これらの辞書についての詳細は後述する。
【実施例3】
【0139】
図7は、活動空間の詳細分野、を説明するものであり、先に説明のように、人が存在する時空間は多様であり、例えば、地域、年齢、職業、環境など様々な切り分けが可能で定義も複雑となるものの、記述者が存在している実時空間で、さらに活動する空間と定義することにより、極めて少ない種類の定義数(2種)で、記述者の存在する時空間での、活動の有り様、を定義することが可能となる。
さらにこのように分類し定義することは図6で示した通り記述文の語彙、つまり文の内容(記述内容2)は、記述者が存在し活動する空間に存在する事柄や情景に大きく依存し、文記述の効率を大きく改善出来る、さらに図5で示したように、記述者と、他の記述要素4の時空間的な関係は、記述される文に重要な意味を持つからである。
【0140】
以上のように文の記述と、その記述者の活動空間6と、は密接な関係があることを前提として本例では2つの観点から人の全活動の活動空間の分野7を分類している。
本例では、先に示した通り、人の活動の多くの時間はコンテンツやメディアと共に過ごされており、ここではオリジナル区分46とテレビジョン放送EPG(エレクトロニクス プログラム ガイド)区分47の2つの観点から活動空間の分野7を分類している。
【0141】
オリジナル区分46では便宜上日常活動と、非日常活動と、創作活動と、に区分しこれを全体で12種に大分類し、さらに中分類として、それぞれが最大12種となるよう分類している。
ここで非日常活動の多くは外で過ごす活動空間、また事柄の記述の機会も多い活動空間を本事例では特に選んでいる。
家庭や職場、学校などの活動空間では、事柄を記述するにあたって様々な方法を用いて記述することが出来るのに対し、非日常活動の多くは、事柄の記録が困難であり、記述出来ない場合も少なくない。
以上のように本発明では、説明のために定義したこれらの非日常活動に対しても容易に事柄の記録が可能なように工夫されている。
本例では、オリジナル区分の12には創作活動として、想像上、記憶上の時空間を含め、多様な文の記述を可能にしている。
【0142】
また我々と密接に係るコンテンツやメディアについては、上記オリジナル区分46以外、テレビジョン放送のEPG区分47を利用することにより他の様々な形態のコンテンツやメデイアもこれを利用出来るようにしている。
テレビジョン放送は、時空間のあらゆる事柄15や情景16をコンテンツとして放送するものであり、他の形態のコンテンツやメディア、例えばインターネットや出版物を視聴する活動(活動する空間の分野)の多くもこのEPGのジャンルで区分することが出来る。
現在EPGは12のジャンルに大分類され、さらにサブジャンルとして中小分類されており、これを多くのコンテンツやメディアの分類に利用することが出来る。
本例では、このEPGジャンルの映画と、アニメ、特撮とを一体にして合計11ジャンルとしている。
【0143】
先に示した通り、活動空間の分野7を詳細にすればするほど、優先表示語彙45は限定されその効果は得られやすいので、オリジナル区分46、EPG区分47とも効果を判断して小分類以降の詳細分類を決めることも可能である。
以上の構成とし、オリジナル区分46もしくはEPG区分47のいずれかを選択することにより今まで困難であった利用者のあらゆる活動空間6を区分し分野7として定義することが可能となる。
【0144】
本例では、この記述者の活動空間の分野7に、その時空間での立場8を組合せして利用者が活動する空間としている、詳細は後述される。
【実施例4】
【0145】
図8は、時空間共通の印象の種類と印象語彙、を説明するものであり、人は感情の動物と称されるように、活動する空間から受けるあらゆる刺激を、あるものは感情をともなう印象として受け止め、これが人間の行動、活動の基本になっている。
例えば、何かの目的で利用者が、利用者の活動空間6、つまり家庭、職場、学校での活動と、映像、画像、音楽、音声、ウェブ、出版、ライブ、スポーツ観戦の際に、事柄15や情景16を記述して記録して残しておくのかの第一のステップはその時空間に対する、利用者それぞれの嗜好、経験、環境、境遇などにもとづく感情や五感、場合によっては体感をもとにして、忘れたくない(忘れてはいけない)、また見てみたい、との心理にもとづくものであり図4の説明の通りである、このことは全ての時空間に共通である。
【0146】
例えば、ひいきのチームのスポーツ実況番組の印象的なシーンは感動した場面、マズイと感じた場面であり、思わずこれらの言葉を口走ることも少なくなく、また見てみたいシーンと感じるであろう。
またひいきの俳優、タレントが出演している映画やテレビ、ラジオ、出版物では、可愛い、恋しい、と感じた印象的なシーンをまた見てみたい、聴いてみたいと感じるであろう。
【0147】
さらに料理番組や、グルメ番組、さらには自分が食べた料理、飲み物には、美味い、不味い、熱い、冷たい、などの味覚や臭覚に対する印象が不可欠のものになる。
自分が旅行やライブ、イベントに参加する場合には、疲れた、酔っぱらった、などの五感以外の体感的な印象も不可欠となる。
これは例えば、映像および音声のシーンをハイライトシーンを含む、様々なコンテンツの編集のためのシーンとして選ぶのも同様である。
【0148】
このようなコンテンツ以外の時空間においても、例えば家庭や職場で、ウレシイやマズイと感じた大事な事柄は良い記録、悪い記録として書き残こされる。
【0149】
従がって人の感情や五感、場合によっては体感にもとづく印象を表する語彙を、情報データ14に加えることは大きなメリットをもつ。
印象語彙36の最大のメリットは先に述べたように印象を表現する語彙は感じた印象そのものであり万人に理解し易く全てのコンテンツやメディアを含む全ての時空間に共通に利用可能で、時空間情報データ14検索の際の重要なキーワード(インデックス)とすることができる。
【0150】
この図8では、以上の、印象語彙36を、その種類区分ごとにまとめたものであって、本装置を利用する人がコンテンツやメディアもしくは利用者が活動する空間から受ける印象を、全時空間に共通で、人が抱く、喜怒哀楽などの感情や好き嫌いなどの嗜好などあらゆる種類の印象を表現する形容系の語彙、形容詞、形容動詞、形容句、オノマトペ(擬音語、擬態語)、を洗い出し
(1)喜怒哀楽、を一例とする感情を特定する語彙群
(2)明るい、美味い、を一例とする五感を特定する語彙群
(3)眠い、疲れた、を一例とする体感を特定する語彙群
(4)食べたい、遭いたい、を一例とする願望を特定する語彙群
(5)重要である、忘れてはならない、を一例とするメモを特定する語彙群
として12の区分に区分けし、同類の語彙をさらに12グループにまとめたものである。
特に感情を特定する語彙群はプラス印象、マイナス印象と、場面もしくは人を対象とした、場面系ならびに人物系としてグループ化され、情景を記述する際も最も重要な語彙が含まれている。
【0151】
利用者はこれらの語彙を選択するにあたり、一般的な、かな漢字変換42で記述する場合も、これらの印象の種類35から選択することも、自由であるが、この印象の種類35を検索のカテゴリとすることにより、同類の印象の時空間を確実に検索することが可能になるとともに、文の記述内容2を、人の感性から特定(検索)する上で極めて好都合な情報とすることが出来る。
【実施例5】
【0152】
図9は、活動空間分野別語彙辞書、を説明するものであり、 これまでに活動空間分野の意義については説明をしてきたが、特にキーボードが利用出来ない活動空間6などにおいて、高速で、事柄15の記述や情景16の記述をするに最適な活動空間分野別語彙辞書86の辞書構成を説明する。
【0153】
パーソナルデータ部87は利用者の個人情報を登録する部分であり、利用者が、利用者自身を指定する。
私、などの利用者自身を表す語彙を記述することにより、この情報の必要な情報が関連付けすることが可能になる。
【0154】
パーソナルデータ部87の人物名登録情報88では、家族や友人、同僚など自由に登録可能である。
好きな著名人は、タレントからスポーツ選手まで、見出しが表示され、それぞれの種類に自由に、文の記述に必要な人物名がグループ別に登録出来る。
【0155】
印象語彙36には先に説明の印象の種類35が表示されていて、この印象の種類35ごとに、印象語彙36がグループ別に登録されている。
【0156】
時空間共通登録語彙89は、時空間共通に、使用される頻度の高い語彙を、本例では7種類に分類している、特に人の動作、行動、容姿、表情、衣装、装飾、能力、性格は、いかなる時空間1においても、話題の中心であり、記述要素4であるオブジェクト30に多用される語彙である。
また自然、時節、天気、天候は日常の挨拶の枕ことばであると同時に、災害などの事柄は記述に不可欠なものとなる、本例ではこれらの語彙の見出しのみが表現されているがこれらはさらに階層化されて最大12種類の語彙が選択可能になっている。
また政治、経済、社会、文化、モノ、動物、植物も同様である。
【0157】
時空間別登録語彙90は、本辞書の一番特徴的な部分である、本例では図7で説明した活動空間の一部であるが、野球、ゴルフ、旅行、コンサート、家庭、外食、家庭の計6種の活動空間の分野7で特に頻繁に話題になり、記述する機会の多い語彙を、その種類ごとにまとめた例である。
ここで、活動空間別に、活動空間特有の人、活動、特有のモノ、場所、出来ごと、の4種に様々なそれぞれの語彙が登録されている。
【0158】
このように区分することにより、当該活動空間で、事柄15や情景16を表現する場合、記述する、かな漢字変換42の際の予測入力43語彙と同様に、かな漢字変換42の優先表示の語彙、メニュー48方式の語彙優先表示、テンプレート49方式の語彙表示、いずれにおいても、活動する空間の種類を設定(本例では分野)することにより語彙を優先表示語彙45とさせ効率的な文字情報の記述が可能になる。
もちろんいかなる文体の文を記述する場合にも活動空間分野別語彙辞書86を共通に利用することが出来る。
【0159】
一歩進めて、学校や職場など毎日、毎日が繰り返される活動においては前記活動空間分野別語彙辞書86のそれぞれの分野をさらに1日の時間帯別に優先される語彙を表示出力しさらに効果的な優先表示語彙45とすることも出来る。
さらにこの優先表示語彙45の出現頻度を判定し予測入力43方式と併用して利用することも可能である。
【0160】
前述したが特に情報処理装置にスケジュール管理機能76がある場合スケジュールに図7の活動分野のコードを指定出来るようにしておくことにより、このスケジュールから活動空間6を自動選択し、当該時空間で効率的な文字記入手段を備えた装置とすることが出来る。
【0161】
先に示したように、人間が活動する空間は極めて多岐になるけれど、1個人として考えた場合、活動空間の分野7は限定されたものになる、この辞書の基本構成ルールを決めておくことにより、自由に個人登録することも、通信により個人で登録のパーソナルデータを除き、辞書データの全てや、活動空間の1つをダウンロードするなど、追加変更更新も自由である。
【実施例6】
【0162】
図10は、時空間情報データの構成例、を説明するものであり、時空間情報データ14は、定められた時空間の表現方法つまり、時空間1の情報である時空間データ11と、文を記述した情報データ12と、を連結し、相互に関連付けされた1文1事柄を表現する1つの文データであり、これにデータNo等が付与されて全体が構成される。
【0163】
定められた時空間の表現を実現するための、この連結の意味は二つあり、第1は図のスプレッド・シートやデータ・シートのように構造化された文の定められた語彙の位置、第2は自然文の定められた語彙の位置での連結であり、第2の自然文の場合の詳細は以下に説明される。
【0164】
構造化された文の定められた語彙の位置による情報データ12は原則的にどのような内容でも文体でも文の長さでも構わない、前述の印象語彙のみでも可能である、当該時間、当該時空間に付与したい文字情報であればどのような文でも構わない、この場合の時空間情報は云うまでもなく文全体に係る情報で、本例の場合情報データ12の前にまとめて記述されているが、後ろでも構わない。
【0165】
時空間データ11は、図5の定義に従い定義されている。
時空間データ11の、絶対時刻データや、GPS位置データは装置からデータとして取得することが出来る、その他のデータは、直接記述することも、他の文からコピー&ペーストで貼り付けすることも、メニュー画面、テンプレート画面からの選択による入力等自由である。
【0166】
システムとして使用する場合などには図5の定義にもとづきそれぞれの記述要素ごとに、情報源や時間情報、測位的空間、場所的空間、物質的空間、などのあらゆる時空間情報を定義して記述可能にしておく必要があるが、本例の場合任意の時空間を特定する文全体に必要不可欠な、情報源5、時間情報、空間情報を、時空間データ11は、文の情報源5の5項目、記述開始時の絶対時刻21、記述内容発生時と記述時の相対時間22、の時間情報の2項目、記述者のGPS測位位置、記述者の場所、活動空間6、記述の事柄15の場所、物質的空間28、の空間情報の5項目のよく利用される時空間情報の計12項目に分類され記述されている。
もちろん時空間情報データ14の利用目的や記述の範囲を決め、これらの時空間データ11の構成を適切に決めることが出来る。
【0167】
本例は一例であるが、文の情報源を、実時空間、記憶上、想像上、情報上、とこれを組合せした時空間、とその事柄を伝達する人(伝達者)、これに係る時間、空間、の情報を語彙で表現するためのテンプレート49が用意されている、このような構成することにより、定められた時空間の表現方法に従い任意の時空間を対象とした文を記述することが出来る。
定められた時空間の表現方法は、これに限るものではなく、情報源情報と、時間情報と、空間情報と、のそれぞれが理解解読可能な方法であればよい。
【0168】
以下に順次情報データの説明を行うが、これらの文は直接記述することも、他の文からコピー&ペーストで貼り付けすることも、以降説明のメニュー48画面、テンプレート49画面からの語彙選択による入力等自由である。
【0169】
A1からA8は同一の情報データ14であるが、これらの情報データに対する時空間データ11を変化させた場合であり、文全体の時空間情報があることにより、同一の情報データ12が様々な印象となる処が重要なポイントである。
【0170】
以上説明のA1からA8はテンプレート49方式の構造化文であるがA1の場合、第2の連結である自然文データの場合は、定められた時空間の表現方法の一例として「情報源はライブで、記述開始時刻はYY.MM.DD.hh.mm.ssで、相対時刻は5秒前で、記述者のGPS位置は・・・・・・・・で、○○○選手が逆転満塁ホームランを打った」、とこの場合は時空間情報をまとめて連結すればよい。
【0171】
以上のような自然文データの場合も時空間情報は文の前、文頭に連結する方法でも、文の終わり、文末に連結する方法でも構わない。
【0172】
B1からB11も同様であり、この事例では、同一の事柄を、情報源5をリアル、記憶、夢、仮定、噂、さらにはコンテンツやメディアなどに変化させたものである。
またこのB9からB11は、過去に記述した文に、時空間情報を斜体で示すように後から付与した例であり、B11では情報上の時空間は組合せされ、テレビ(TV)で/映画の/録画をしたものが情報源5となっている。
この際不確実な時空間情報は付与する必要はない、確実な情報のみを時空間情報とすることが重要である。
【0173】
このように既に記述した文に時空間情報を付け加えることにより、その文の内容を明確に出来るのみならず、過去の文を検索用データとして利用することが出来る、このことは、一例として、新聞報道情報や映像のアノテーション情報、図書館、博物館、美術館のタグデータ等、過去の文字情報資産を有効に利用する上で重要である。
【0174】
C1からC13は、情報データに記述者の印象を含め、文を記述したものである。
以上が基本的な時空間情報データ14の構成であるが、時空間情報と、文と、が連結され、相互に関連付けされていることにより文を読む際、文の意味を深く理解することが出来る。
【0175】
一例であるがC12は写真の空間全体の事柄が「ピンボケ」であるのに対し、他の文の多くは当該時空間の部分や一部の事柄を対象にして記述されたものである。
このことは文を検索用のデータとして使う際の重要なポイントになる。
【0176】
これまでは文全体と、時空間情報と、を連結した構成、つまり、任意の時空間に文字情報を付与、もしくは既に記述した任意の文に時空間情報を付与する事例であったが、D1からD4はこれまで説明の文全体でなく、文の事柄に関する、記述要素の語彙と、時空間情報と、を連結し相互に関連付けするようにしたものである。
【0177】
D1からD4は先に説明の情景による情報データを第2の連結で記述した記述例であり、時空間データを利用し情報データの記述要素の語彙毎に当該語彙に対応する時空間情報を連結した構成となっている、当然文全体に係る時空間情報はまとめて連結される。
従がってこの構成の場合には、任意の時空間の任意の事柄に文字情報を付与、もしくは既に記述した任意の文の任意の事柄に時空間情報を付与することが可能になり、この場合これまでの文全体としての時空間の指定と検索はもとより、図5で説明の記述要素(ヒト、モノ、コト)それぞれ独立した時空間の指定と検索が可能となり、さらに付加価値の高い文データとなる。
【0178】
以上のように第1の構造化文データ、第2の自然語文データのいずれかの方法であっても時空間情報と文字情報を連結した構成の文データは、誰でも簡単に記述可能であり、また読む人も関連する時空間を確実に把握し文データの目的や意図を正確に理解することが可能となる、詳細な事例は後述する。
【実施例7】
【0179】
図11は、情報処理装置の構成例、を説明するものである。
この構成図は本発明の装置に係る時空間情報データ記述手段62、時空間情報データ検索手段74、コンテンツ収録再生手段82、の3つ機能手段を1つの情報処理装置61に全て内蔵させた情報処理装置としてまとめたものであるが、この構成の全てを必要とするものではなく、後述するが独立したスタンドアローンの情報処理装置61とすることも、それぞれの機能手段を分散させた情報処理システム60として構成することも出来る。
【0180】
情報処理装置61は各機能手段共通に、情報処理部63に接続されるデータおよびアドレスバス64に各部が接続されそれぞれの手段と機能を満たす構成となっている。
【0181】
時空間情報データ記述手段62では、表示部65で映像、画像、情報、データ、GUI(グラフィックユーザインターフェース)の表示をする。
時計部67はカレンダー機能を持ち絶対時刻19を取得する。
通信部68は時空間情報データ14を含む情報を外部と通信をする。
情報入力部66は、キーボード、押しボタン、タッチパネル、手書き文字読み込み、音声認識など、どのようなインターフェースでもよく、文字情報ならびに時計部67から絶対時刻19などの時空間情報を取得するための情報入力をする。
時空間情報データ作成部69は取得された絶対時刻19やその他の時空間データ11と記述された情報データ12のデータを連結させ相互に関連付けされた1つの時空間情報データ14として、時空間情報データ記録部70に登録する。
【0182】
時空間情報データ検索手段74は、時空間情報データ記録部70と、この時空間情報データをデータ検索するための時空間情報データ検索部75、と表示部65から構成され、検索部に検索条件を指定することにより様々な目的で時空間情報データ14を検索することが出来る。
本例ではこれに加えコンテンツアクセス部84(出力)が設けられ、絶対時刻19を指定することにより以降説明する、コンテンツ収録再生手段82のコンテンツをダイレクトにアクセスし再生することが出来る。
反対に時空間情報データアクセス部85(入力)はコンテンツ収録再生手段82から、絶対時刻19を指定することにより、時空間情報データ14をダイレクトにアクセスしその内容を表示部65に表示することが出来る。
【0183】
本例では時空間情報データ記述手段62と時空間情報データ検索手段74は一体となった構成としているが、時空間情報データ記録部70と、表示部65を独立させ他の情報処理装置61で作成された時空間情報データ14を受け取り(授受)これを検索する構成とすることが出来る。
【0184】
さらに本情報処理装置には、オプション手段83として
GPS(グローバル ポジショニング システム)、ならびに高度、深度、距離、角度の測位部71が接続され、情報入力部66の操作によりGPSや、高度、深度、距離、角度の測位位置情報が取得される。
辞書部72は時空間情報データ14作成のための語彙が登録されていて、表示部65で表示し、情報入力部66でこれを選択し、時空間情報データ14を記述することが出来る。
付加機能部73のスケジュール管理機能76は利用者のスケジュール管理ツールであり、ワンセグ受信部はワンセグ(携帯電話・移動体端末向け1セグメント部分受信サービス)放送を視聴可能にし、バーコード、二次元コード、タグコードなどのコード書込み部、コード読取り部、が用意され利用可能となっている。
【0185】
さらに本情報処理装置61にはコンテンツ収録再生手段82が併設されている。
コンテンツ収録再生部79は操作部80の操作によりコンテンツをコンテンツ記録部77に収録もしくは再生をする。
再生されるコンテンツは外部表示装置もしくは外部音声装置である外部装置81へ出力される。
この収録もしくは再生の際、収録もしくは再生されるコンテンツの絶対時刻19とコンテンツ等のアドレスやデータ等が存在する物質的位置28はコンテンツのFAT(ファイル アロケーション テーブル)53を通じコンテンツ51のアドレスと相互参照可能なように時刻アドレス参照データ52として記録される、詳細は後述される。
本例ではこれに加えコンテンツアクセス部84(入力)が設けられ、絶対時刻19を指定することにより、コンテンツ記録部77のコンテンツをダイレクトにアクセスし再生することが出来る。
以上はコンテンツを編集し、制御するために不可欠な機能である。
【0186】
またこれと反対に時空間情報データアクセス部85(出力)はコンテンツ収録再生手段82から、絶対時間19を指定することにより、時空間情報データ検索手段74で時空間情報データ14をダイレクトにアクセスしその内容を表示部65に表示することが出来る。
従がって、コンテンツの再生に連動させて、記述した時空間情報データの必要な情報を、表示装置に閲覧させることが出来るため、様々な応用が可能である。
【0187】
以上の時空間情報データ記述手段62、時空間情報データ検索手段74、コンテンツ収録再生手段82、を独立した装置とさせ、これを組合せすることにより情報処理システム60とすることが出来る。
またこれらの情報処理システム60もしくは情報処理装置61をウェブ上に配置することにより、これに接続された情報処理システム60もしくは情報処理装置61の相互で時空間情報データ14を利用することが可能である。
【実施例8】
【0188】
図12は、時空間情報データの利用例、を説明するものであり、時空間の内の時間情報の利用例として図に示すように例えば野球番組を視る際、画像データを視る際、職場での出来事、ラジオなどの音声番組を視聴する際、家庭での出来ごと、音楽番組を視聴する際、映画番組を視聴する際、またはライブの鑑賞などの様々な出来事を携帯端末装置91を一例とする情報処理装置61で記述し、記述開始時の絶対時刻21をこの文データに付与しこれを時空間情報データ14として、後にこれを活用しようとするものである。
【0189】
記述された時空間情報データ14は、もちろん想い出や重要事項の日記やスケジュール、メモとすることが出来る。
さらにこの時空間情報データ14を映像、音声、画像などのコンテンツを視聴しながらコンテンツを対象として作成した場合にはコンテンツを収録した情報処理装置61のメタデータとして、当該絶対時刻に収録もしくは再生された当該コンテンツのその再生位置を直接アクセスし再生することが可能になる。
【0190】
従がって、携帯端末装置91やビデオカメラ、デジタルカメラなどの可搬型の情報処理装置61にこれを利用し、これらの時空間情報データ14をパーソナルコンピュータなどのホスト情報処理装置61にデータを集めることにより、様々な形態のコンテンツを統合して情報管理可能なデータとして利用することが出来る。
【実施例9】
【0191】
図13は、時空間情報データの絶対時間、を説明するものであり、本図では映像コンテンツを一例として本発明を利用した、映像コンテンツを収録して再生可能な情報処理装置61の、時空間情報データ14の絶対時間とコンテンツ等のアドレスやデータ等が存在する物質的空間28の関係を示すものである。
【0192】
この図では映像コンテンツの収録が絶対時刻19のT0からT8まで行われ、その後同一コンテンツを絶対時刻19のT11からT19の期間、最初のフレームから最後のフレームまでを再生し、さらにT23からT26の期間までコンテンツのAAフレーム54からBBフレーム54に相当する部分が再生された様子を示している。
この際、この情報処理装置61は、時刻アドレス参照データ52にコンテンツの収録開始時間の絶対時間19(T0)と終了時刻(T8)の絶対時刻19に紐付けし相対時刻20を参照するためのフレーム(この場合は開始フレーム、終了フレームのタイムコード)を並列し記録する。
同様にコンテンツ再生1の場合も同様に開始時刻、終了時刻の絶対時刻19に紐付けし相対時刻20を参照するためのフレーム54を併記し記録する。
コンテンツ再生2の場合はコンテンツのt3位置からt6位置までの部分再生をした場合であり、この場合には再生開始と終了の絶対時刻19に紐付けされてAAフレーム54、BBフレーム54のタイムコードを併記し、時刻アドレス参照データ52を記録する。
【0193】
以上の時刻アドレス参照データ52があれば、時空間情報データ14の記述開始時の絶対時刻21および、記述内容発生時と記述時の相対時刻22を指定することにより、過去にコンテンツの録画もしくは再生をした絶対時刻19のコンテンツ上のアドレスを直接アクセスして再生することが可能となる。
本例は映像コンテンツであるが、音声・音楽コンテンツや、画像コンテンツも同様である。
【0194】
従がって、この絶対時刻19を含む時空間情報データ14は利用者の任意の活動空間で、コンテンツを含む任意の時空間の事柄や情景を自由に記述し、その後に以上のようなコンテンツのランダムアクセス再生を一例とする検索用データとして様々に利用することが出来る。
【0195】
先の図5で説明の通り記述内容発生に係る時刻情報は、任意の時空間の時間に文を付与することを可能にするものであり、以上図12、13で示した通り、様々な時空間情報の中で最も利用頻度、従がって価値の高い情報であるが、GPSデータ取得機能や高度、深度、距離、角度データ取得機能をもつナビゲーション装置や、携帯端末装置であれば、旅行先や登山中、深海などのあらゆる空間である測位位置データに文を付与することが可能となる。
【実施例10】
【0196】
図14は、情報処理装置を携帯端末装置とする例、を説明するものであり、図は情報処理装置61を携帯端末装置91とした場合の構成であり、この説明では現在の一般的な形状の携帯端末装置91で説明を行うが、先に説明の通り情報入力部66はタッチパネルや、音声入力式にするなど、その形態は自由である。
【0197】
この携帯端末装置91には、図11で説明の時空間情報データ記述手段62が備えられている。
通信部68は他の装置との時空間情報データ14をデータ授受92し、表示部65は時空間情報データ作成画面97となり、情報を入力するための手段が、F1からF4のファンクションボタン93、上下左右のスクロールボタン94、決定ボタン95、1から♯までの12種類の数字類がダイアルボタン96として備えられ、また絶対時刻19取得のための時計部67、と辞書部72が活動空間分野別語彙辞書86として備えられているとともに、付加機能部73として、GPS測位や高度、深度、距離、角度の測位部71、やワンセグ機能、スケジュール管理機能76が搭載されている。
【0198】
本例では、表示部65の時空間情報データ作成画面97に、一画面あたりダイアルボタン1から♯の12までに相当する情報が、選択番号98として表示され、さらに、F1からF4のファンクションボタン93の機能99がそれぞれ表示されている。
【0199】
本図の表示例では、時空間情報データ14を作成する記述方式が選択可能となっており、自由文体方式記述、共通文体方式記述、情景文体方式記述、のそれぞれの記述方式が選択可能になっている、自由文体方式は通常の文の記述方式である、共通文体方式は対話方式などによる構造化された文によるものである、さらに情景文体は対話式で情景の時空間情報データ17を記述するための方式である。
これらの、選択はスクロールボタン94の上下を操作するか、ダイアルボタン96のいずれかを直接押すことにとのいずれかにより、カーソル表示を移動することが出来る。
【0200】
これまでの説明の、図7の活動空間の分野7、図8の印象語彙36、ならびに図9の活動空間分野別語彙辞書86の構成が12を最大とするように構成されているのはこのためであり、ダイアルボタン96のダイレクト選択により高速で目的の機能、またはこれから説明する語彙の選択をしようとするものである。
以上いずれかの操作でカーソル表示を目的の位置に合わせ、F1のファンクションボタン93を押すことによりファンクション機能99が働き、目的の記述方式のモードを、選択、することが出来る。
【0201】
従がって、この携帯端末装置91を利用することによって、先に説明の利用者の全活動空間6である、職場、学校、家庭での出来ごとはもとより、映像コンテンツ、音声・音楽コンテンツ、画像コンテンツ、インターネットなどのホームページやブログなどのウェブコンテンツ、小説や雑誌などの出版物のページ、任意の時空間に存在するものやデータ、の事柄や情景を文として記述することが可能となり、任意の時空間に文を付与、任意の時空間の任意の事柄に文字情報を付与、することの出来る装置としての環境が整う。
この意味には、実在する任意の時空間で、この時空間に文字情報を付与することが可能である、ことも含まれている。
【0202】
テレビジョン放送番組の映像コンテンツの場合、携帯端末装置91がワンセグ放送を視聴する機能を持っていれば、電車の中でもこの放送を視聴しながら時空間情報データ14を携帯端末装置91の内部に記述することができる。
ワンセグ放送を使用しない場合は、他の映像コンテンツを再生する装置の映像を視聴しながら、携帯端末装置91の内部に時空間情報データ14を記述し、これを他の映像装置やホスト装置などの、情報処理システム60ならびに情報処理装置61に送信することができる。
【0203】
以上のようなコンテンツに直接関係しない任意の時空間の時空間情報データ14は利用者の日記のテーマ、スケジュール結果の記録、ゴルフなどスポーツ実践の記録、旅行、ドライブの空間など自由であるが、一例として、経緯ならびに高度や深度の測位データを利用すれば登山や深海、宇宙空間など、実際に記述者が存在した、真(リアル)の3次元空間の任意の空間位置で、その空間位置に、その時の感じや印象を文字情報として付与することが出来る、この情報は記述者、読者双方にとって大きな財産である。
固定型のデスクトップパソコンなどでこのような任意の時空間を記述する場合は、想像や、記憶またはコンテンツ、メディアなどリアルでない情報源5となるので識別可能である。
【0204】
情報源5がリアルな情報は貴重である、このような機能を備えた携帯端末装置91を随時携帯しこれを利用し文を記述することにより、利用者(記述者)が実在する任意の時空間で、その時空間に文字情報を付与しこれを後に様々な目的で利用することが出来る、このようなことが出来るのは、文表現上のあらゆる時空間を定義し、情報処理装置の手段を標準化し同一の定義でこのデータを利用することが可能となるからである。
【0205】
以上の説明の通りであるが、この情報処理装置を利用して記述する文体は自由であり、自由文体で記述された文を、先に示した構文解析することも可能であるが、以下に、高速で効率的に文字情報入力が可能で、利用価値の高い、Q&A対話形式のメニュー48方式の記述方式で本携帯端末装置91の利用例を説明する。
【実施例11】
【0206】
図15は、携帯端末装置の表示例、を説明するものであり、本例では図14の携帯端末装置91で、活動空間分野別語彙辞書86を使って、情景16の文を記述するにあたり一番確実でもれなく必要事項を文として記述することが可能なメニュー48方式の表示例を、表1から表18まで順に説明するが、メニュー48の表示内容や順序はこれに限定されるものではく、またメニュー48を部分的に利用することも可能である。
【0207】
表1は、この画面で記述した時空間情報データ14を他の情報処理装置61に送信する場合の情報処理装置の選択事例である。
この指定をすることにより、パソコンからウェブサイト上の情報処理システム60、情報処理装置61のいずれにも自由にデータを送信(データ授受92)することが出来る。
これらの操作は図14で説明のスクロールボタン94操作、ダイアルボタン96操作、ファンクションボタン93操作によりなされ次の画面に進むことが出来る、前の画面に戻ることも、選択を取消すことも、操作をスキップすることも、自由であり、以下も同様である。
【0208】
表2、3は、記述者の活動空間6の指定画面である、これらのいずれかを選択することによりさらに、図7で説明の通り詳細選択をすることが出来る。
【0209】
表4は、記述者の存在する場所的空間27情報を指定し記述する画面である、この場所は、先の活動空間の指定にもとづき、先の活動空間分野別語彙辞書86より空間特有の場所が優先表示語彙45として表示されている。
【0210】
表5は、は同じく記述者の存在する測位的空間26情報をGPSデータとして取得するものである。
本例では省略されているが、物質的空間28情報を含む構成とすればさらに広範囲な空間を対象とすることも出来る。
【0211】
表6は、記述者の空間の立場8を記述するための表示例であり本例では説明上12種としているがこれに限るものではない。
以上表1から表6については利用者の活動と、存在位置が変わらない限り固定データとして利用することが出来る。
【0212】
ここまでの指定をした後、この空間で発生する情景16は以下のステップで語彙をメニュー48選択し入力することが可能である。
記述したい情景16が発生すると、記述者は図14の決定ボタン95を押す、これによって本携帯端末装置91の時計67より絶対時刻19が記述開始時の絶対時刻21として取得される。
【0213】
次に、表7で、情景16が発生した時刻と、記述を開始した、つまり決定ボタン95を押した時刻の差である相対時刻22を選択し記述する。
以上の相対時刻22は記述する文データの述部31の時制に関係するとともに、映像コンテンツや音楽コンテンツのハイライトシーンやCMシーン等の特定シーンを正確に指定する上で重要な情報となる。
表7には示されていないが、1分後、1時間後、明日等の未来を示す相対時刻22を選択できるようにすることも可能である。
【0214】
表8、9は、情景16の記述で最も重要な印象語彙36の選択であり、表8のいずれかを指定することにより図8で説明の印象語彙が、表9に表示されこれを選択することが出来る。
【0215】
表10は、サブジェクト29の指定である、この際、メニュー48画面では文法的な質問でなくあくまでも情景16を感じた人を指定するように表示されているため、極めて単純にこれを選択することが出来る。
情景16記述の場合の大半は、記述者自身がサブジェクト(主語)29となり、利用者以外がサブジェクト29でない場合でも、人にまつわる多くの語彙は記述者に関係する人が中心となるので、先の活動空間分野別語彙辞書86のパーソナルデータ部の人名より容易に優先表示語彙45として表示することが出来る。
【0216】
表11は、サブジェクト29の情報源5を、本例では簡素化し12種類に分類し指定することが出来るようにしており、リアルは実空間である。
これにより、どの様な情報源空間のサブジェクト29が情景16を感じたのかが判別可能になる。
先に説明の通り、情景の記述では原則として、直近、もしくは現在の事柄が対象であるが本例ではコンテンツやメディア、電話、うわさ、記憶、想像、も選択出来るようにしている。
作文や、論文など情景以外の文の内容であれば、この記憶、想像、が情報源5の主体となるので、メニューの構成要素はこちらを具体化した構成にし、リアルもさらに具体化するとよい。
この情報源5は、文を読む場合、文を選択する場合、さらに検索の際の重要な意味を持つ情報であり、本例では、以下に示すようサブジェクト29、オブジェクト30独立して指定することが可能になっている。
【0217】
表12は、サブジェクト29の存在する場所位置を指定するものであり、サブジェクト29が記述者の場合は画面を省略することが可能である。
【0218】
表13、14は、オブジェクト30を指定するための画面である。
情景16を対象とする文の記述において、オブジェクト30は原則的に事柄15のオブジェクト30と変わりはない、但し本発明の活動空間6の考え方を持つことにより、メニュー48方式で語彙を選択することが出来る。
この表は図9の活動空間分野別語彙辞書86の時空間共通登録用語、と空間別登録語彙90の合計12種類から語彙を選択するものであり、表13を指定することにより選択された語彙が表14に表示される、オブジェクト(目的語)30は、文法上の連体格となる語彙を含め繰返し選択することが可能である。
【0219】
表15は、オブジェクト(目的語)30の文法上の所有格に相当するものである。
【0220】
表16は、オブジェクト(目的語)30の情報源5を指定するものであり、先のサブジェクト(主語)29と同様である。
【0221】
表17は、オブジェクト(目的語)30の存在する場所を指定する表示であり、この存在する場所も必要に応じて繰返し指定される、繰返されることにより空間の範囲を絞り込みすることが出来る、これはどの空間情報においても同様である。
【0222】
表18は、時空間の場面25の表示である、場面25も活動空間分野別語彙辞書86の活動空間に特有の場面に関する語彙が表示されこれを選択することが出来る。
【0223】
以上で一連の文の記述は完了され、記述者は次の記述の情景16が発生するまで待ちの状態となる、次に記述する情景16が発生した場合には、再度決定ボタン95を押し、表7以降を繰り返せばよい。
【0224】
以上のように、文記述の語彙を優先表示語彙45としてメニュー48表示しこれを順に選択し指定することにより、このようなメニューによる対話方式であれば難しい文法上のルールを意識することなく自然に必要な語彙を選択し、文を完成させることが出来る。
【0225】
このような、メニュー48形式で語彙選択式のメリットは同義語を排除し、検索する文字を統一する(検索語彙を増やさない)意味と、語彙のクラス化や階層化をする上でも有効な手段となる。
比較的大型の表示が必要となるスプレッド・シートのような順序固定のテンプレート49方式やキーボードを、直接利用出来ない携帯端末装置91においては、以上説明のように、情景による記述方法と、活動空間の選択の双方の効果により、メニュー48形式の文記述方式として、定められた文構造41の文記述の実現が可能となる。
【実施例12】
【0226】
図16は、野球を対象とした操作例、を説明するものであり、先の図15で概要を説明したメニュー48方式の文データ記述の操作例を、野球を実例として、主要な部分を示したものである。
【0227】
図16は既に図15の表1から3までの設定が既に完了して、利用者の活動空間6の分野7の設定が野球と設定されている場合である。
【0228】
表1は図15の表4に相当し、利用者の場所を指定するための語彙が表示されている、何回か説明しているが、このような優先表示語彙45が表示出来るのは、野球と云う活動空間6から推定出来る場所を、活動空間分野別語彙辞書86に登録しておくことが出来るためである、この場合、野球をする、見る、双方活動の立場8から、一例であるが6種の場所が登録されていて、この中から選択する。
この場合は生の野球を野球場で見る場合で、4が選択されている。
【0229】
表2は、図15の表6に相当し、記述者の立場8を2として選択している。
以上で初期設定は完了し、記述者は記述したい情景16を待つことになる。
記述する情景16が発生した場合には、決定ボタン95を押すことにより画面は、表3となる。
【0230】
表3は図15の表7に相当し、情景16が発生した時刻と決定ボタン95を押した相対時刻22が3として選択されている。
以上の操作の目的はハイライトシーンの再生開始時間を指定するのに便利なように相対時刻22を指定出来るようにしている。
例えば本例のように打者が打球を打って、これがホームランと分かるまでには数秒を要するとともに、ベースを回ってホームに戻るまでにはさらに時間がかかる、従がってこのように相対時刻22を指定することにより、ボールがホームランとなってから、記述開始することが可能になり、この相対時間22(おおよそでも)もとに戻って、バッターがボールを打った瞬間、もしくはピッチャーがボールを投げる瞬間を、情景の発生時刻として遡ることが出来るからである。
以上の機能は、コンテンツのハイライトシーンの記述に有効な手段である。
例えば観てからではないと分からないコマーシャルメッセージシーン等の位置を指定する場合でも同様な考えで、確実に位置指定することが出来る。
本例では、今、の相対時間を0秒とし、30分前まで遡ることが可能なようにした例であり、さらに、ここから、ここまで、当時、を指定することにより、様々な相対時刻22が指定できるようになっている。
先に説明の通り未来の時刻を指定することも可能である。
【0231】
表4、5、は図15の表8、9に相当し、情景16の印象語彙36が選択されている、さらにここ表示されている、凄い、素晴らしい、上手い、のいずれかの語彙を最終選択することも可能である。
【0232】
表6は図15の表10に相当し、サブジェクト29が1として選択されている。
【0233】
表7は図15の表11に相当し、サブジェクト29の情報源5を1として指定している。
【0234】
表8は図15の表12に相当し、サブジェクト29の存在する場所位置が4として指定されている。
【0235】
表9、10、11は図15の表13、14、15に相当し、活動空間分野別語彙辞書86からオブジェクト30を指定している。
表12、13、14は図15の表15に相当し、オブジェクト30の所有格を指定している。
これらの人名も活動空間分野別語彙辞書86の人名登録情報88を利用することが可能である。
【0236】
表15は図15の表16に相当し、オブジェクト30が存在する情報源を1として指定している、もしテレビ観戦であれば2とすればよい。
【0237】
表16、17は図15の表17に相当し、オブジェクト30が存在する場所的空間を指定している。
以上の操作により1つの時空間情報データ14は完成し、表18には選択指定により記述した語彙を連結し相互に関連付けされた1つの自然語構文の文データ例が表示されている、これらについての詳細は後述する。
【0238】
このようなメニュー48形式とするのは云うまでもなく文体構造を標準化したいためである、従がって以上のメニュー48を記述要素4ごとのQ&A方式で、通常のかな漢字変換で入力する方法でも構わない。
【0239】
また表18では、印象語彙の種類コードと印象語彙がインデックス形式で表示されている、先に説明の通り印象語彙36は全時空間共通な語彙であることから検索にはうってつけのインデックスとなる。
【0240】
この場合は野球場で満塁ホームランの情景を記述したものであるが、この方法で記述した時空間情報データは図12、13で示したように、自宅で録画した同一野球実況放送の録画を、自宅に戻りランダムアクセス再生することが可能である。
このようなことが出来るのは当然のことながら、実況中継の放送上の微小時間の遅延を無視すれば野球場で発生したホームランの情景と、ホームランの情景を録画した絶対時間は同一だからである。
従がって、携帯端末装置91のワンセグ機能を用いて、時空間情報データ14を電車の中で作成し、家に帰り大きなテレビでハイライトシーンを堪能するなどの利用も可能である。
【実施例13】
【0241】
図17は、時空間情報データ記述例1−1、を説明するものである。
図18は、時空間情報データ記述例1−2、を説明するものである。
図19は、時空間情報データ記述例1−3、を説明するものである。
図20は、時空間情報データ記述例2−1、を説明するものである。
図21は、時空間情報データ記述例2−2、を説明するものである。
図22は、時空間情報データ記述例2−3、を説明するものである。
以上図17から図22は、これまで説明の定められた文構造41の共通データ形式の時空間情報データ14の一例として情景の時空間情報データ17を、先に説明の携帯端末装置91のメニュー48方式や、スプレッド・シートなどによるテンプレート49方式で時空間情報データ14を記述した例、もしくは過去に記述された文に時空間情報を付与して時空間情報データ14とした例であり、図17から図22まとめて説明する。
【0242】
図17から図19は3枚1組で、時空間情報データ14のデータ番号1から47まで、野球、映画、が利用者の活動空間の分野7の対象である時空間情報データ14であり、図17には(A)タイトル名、以降図5の時空間1の定義にもとづき、(B)利用者の活動空間、(C)サブジェクト29の存在空間、(D)オブジェクト30の存在空間、(E)物理的空間28、(F)時間情報18が記述されており、さらに詳細が記述されている。
図18には、情報データ12の一部として(G)利用者情報、(H)サブジェクト29が記述されておりさらに詳細が記述されている。
図19には、情報データ12の一部として(I)オブジェクト30、(J)述部31、(K)付帯情報13が記述されさらに詳細が記述されている。
以上の図17から図19の(A)から(K)までが連続して1つの時空間情報データ14(この例では情景の時空間情報データ17)をなしている。
【0243】
以上の(A)から(K)の詳細項目については、図17から図19にまたがり、1から54まで一連の時空間情報データの説明のための情報番号が付与されている。
以上の情報番号に下には、この情報に対応する図15で示した、メニュー48方式の表番号が、説明のために示されている。
【0244】
図20から図22は3枚1組で上記同様に、データ番号48から92まで利用者の活動する空間6の分野7が音楽、旅行、写真アルバム、ウェブコンテンツ、出版物、その他、の時空間情報データ14の例を示している。
以下にその詳細を示す。
(A)のタイトル名はこの時空間情報データ14を管理編集する際に自由に付与すればよい。
(B)の利用者の活動空間6は、情報番号2、3、4、5、6に、いずれも利用者が実在する、場所的空間27、測位的空間26、活動の分野(コード)、分野7、活動の立場8、の4種の空間情報が付与されている。
(C)サブジェクトの存在空間9は、情報番号7、8、にいずれも記述時感じたヒト(サブジェクト)の情報源、とその存在空間、の2種類の空間情報が付与されている。
(D)オブジェクトの存在空間10は、情報番号9、10、11、に情景が存在する情報源、とその記述する情景が実在する場所的空間を2種、の計3種類の空間情報が付与されている。
(E)物質的空間28は、情報番号12に、この時空間情報データの文や記述要素が、モノやコンテンツデータとして、物質上(記憶装置や記憶メデイア等、コード対象物を含む)に存在する物質的空間の情報が記述してある。
本例では説明の関係上、文全体に関する空間情報としているが、記述者、サブジェクやオブジェクト等、の記述要素それぞれを独立して記述することが出来る。
(F)時間情報には、情報番号13、14、15、16、に記述開始時の絶対時刻21、情景と記述の相対時刻22、コンテンツ収録時刻と記述の相対時刻24、時空間の場面25、の4種の時間情報が付与されている。
以上が図5で定義した文記述上の時空間であり、情景の時空間情報データとして利用する場合に必要な時空間情報である。
【0245】
この図18では情報データの利用者情報(G)と、サブジェクト(H)、さらに図19のオブジェクト(I)、と述部(J)、がそれぞれ必要な時空間情報を含み、記述した語彙と、固定語彙32、半固定語彙33を含めて自然語文体で記述されている。
【0246】
記述者情報(G)は記述する際の、情報番号17の記述者(私○○)の情況を示すものであり、この利用者情報(G)の内、情報番号18は先に説明の情報番号2の利用者が実在する場所的空間であり、情報番号19は情報番号3の利用者が実在する測位的空間であり、情報番号21は情報番号5の活動空間の分野であり、情報番号23は情報番号16の時空間の場面であり、情報番号25は情報番号6の活動時時空間の立場であり、以上の情報を自動的に付与することにより、当該時空間における記述者の有り様を自然語構文の定められた文構造41の文としてとして簡潔に記述されている。
記述者情報は先に説明の活動空間分野別語彙辞書86のパーソナルデータ部の適切な情報を追加することも可能である。
【0247】
サブジェクト(H)は情報番号29、ここでは(主語)として記載されている記述要素4に係る時空間情報が、情報番号27に自動付与され記述されている。
この情報番号27は、先に示した情報番号7と情報番号8との組合せによるもので、情報番号27が、私、以外の場合に自動付与されるのもで、情報番号7がリアルの場合は情報番号8、情報番号7がリアル以外の場合は、情報番号7の情報を自動付与し、サブジェクト29が構成されている。
このような時空間情報は、IF関数などの関数により図17に示した時空間データから簡単に定められた文上の位置に自動付与することが可能であり、反対に情報データとして記述した情報の中から時空間情報を時空間データとすることも可能である、以下も同様である。
【0248】
さらに図19では、オブジェクト(I)と、述部(J)と、記述した語彙と、固定語彙、半固定語彙を含めて自然語文体で記述されており、付帯情報(K)が付与されている。
【0249】
オブジェクト(I)の、情報番号31は、先に説明のコンテンツの収録時と記述時の相対時刻24であり、直接記述することも、コンテンツの収録時刻データを取得してデータとすることも可能である、情報番号33は、情報番号9がリアルでない場合のみ自動付与している、情報番号35、37はそれぞれ情報番号10、11を自動付与している、情報場番号37、39、41、43は図15の表17、表15、表13、14で説明のデータであり、以上で構成されている。
【0250】
述部(J)の、情報場番号45は情報番号14を自動付与したものであり、情報番号46は印象の種類35のコードであり、情報番号47は印象語彙36、であり、情報番号49、50、51は動詞37と、その時制推量を表現する語句38である。
本例は、全てを観た結果で記述した情景であるため、時制を全て過去としているが、現在形、未来形とすることも可能である、また本例では、サブジェクト29が記述者以外の場合、推量語句を自動付与する構成としている。
【0251】
付帯部(K)の、情報番号52には印象の度合いの情報40、情報番号53には活動する空間の重要度39、情報番号54の備考欄には自由文体の文が記述出来るようになっている。
以上で情報データ12の一連の説明を終えるが、本例で分かるとおり、利用者、サブジェクト、オブジェクトの独立した時空間情報と、文の内容全体に係る時空間情報が特定可能な文体構造になっているため、この時空間情報データ14を検索することにより図5で定義した時空間と記述要素を確実に把握し特定することが出来る。
【0252】
データ番号1から20は野球を活動空間とした場合の様々な利用者(記述者)からの文データを集めた実例であり、単一の事柄(情景)に対する、記述者、記述内容、そして様々な時空間と、サブジェクトの変化、とオブジェクトの変化、の例を示したものである。
このように単一の事柄や情景に対し様々な立場や感情で文を記述しこれを判読できるので、アンケートや満足度評価など地域、場所や、時節(時空間の指定)をして文を解析するのにも最適である。
説明のために、サブジェクトが記述者以外の場合や、野球視聴中に割り込みの入った例を記述例に示しているが、いずれも自然語文体で、読む人に、複雑で誤解されがちな時空間情報を含む情景を簡単明瞭に記述出来る。
【0253】
特筆すべきは、野球の選手が自宅で自分が出ているシーンについても記述可能となっている点であり、テレビの自分の情景を視て、この姿を自分で記述している。
この場合は、当時、と云う時空間情報があることにより、記述内容2の時空間の主体が、今(現在)ではなく、当時であったことを、述部を通じて表現している。
またメディアやコンテンツ上のサブジェクト29の、私、は他人同様に扱うことにして推量を入れることにより、文の記述内容2の意図を明確にしている。
さらにコンテンツを収録した時間と、記述時の相対時刻24は、この時空間情報だけで様々な空想を膨らますことが出来る情報である。
【0254】
データ21から47は映画を活動空間とした場合の例である。
本例では映画館で映画を視る場合、テレビで視る場合、録画で視る場合、とサブジェクトと、オブジェクトの時空間情報の変化の例を示すデータ例である。
特筆することは、データ番号39ではサブジェクト29を、情景を感じることが出来る、馬、とした例である。
また、データ番号47ではコマーシャルメッセージについての記述である。
【0255】
以上のように記述された時空間情報データ14のいくつかをグループ化し、これを映画コンテンツの検索のためのメタデータやアノテーションデータとして使用することが可能であり、映像コンテンツ以外にも同様である。
【0256】
さらに図21から図22において、データ番号48から55はクラシック音楽に関するものであり、指揮者、演奏者、鑑賞者の様々な立場の人により文が記述されている。
コンテンツを収録した結果の情景も一例として示されている。
【0257】
データ番号56から62では海外旅行に関する文が記述されている。
データ番号63から70では海外旅行の写真アルバムを視聴する際の文が記述されている、この際双方を、利用者の活動空間6の分野7を、海外旅行と指定することによって、活動空間分野別語彙辞書86を海外旅行特有の語彙を優先表示するようにして利用した例である。
【0258】
データ番号71から78はインターネットやブログなどウェブコンテンツに関する文が記述されていて、当該コンテンツのURLが記述されているのでこの文をURLアクセスの情報とすることが出来る。
【0259】
データ番号79から85は、出版物、ここでは小説に関する文が記述されていて、情報番号12の物質的空間28には、情景が記述されているページ位置を示す情報が記述されている。
【0260】
データ番号86から91は、コンテンツや、メディア以外のデータであるが、情景表現による情報データは、健康、医療、生産物、製品などあらゆる対象に利用し記述することが出来るのでバーコードや、2次元コード、RFタグなどのコード付与対象たとえば、製品、動物、植物、人体、などの管理の、情物一致で知られる、情報とモノの一体化、には最適な情報とすることが出来る。
このようなコードデータ管理の一例として図書館、博物館や美術館の展示物、所蔵品の歴史や移動の経緯や背景を情報として管理するのに最適である。
もちろん、この物質的空間28には建造物や、空気、水、人体、紙、本、記憶装置、記録メディアなどのあらゆる物体上の空間を指定して記述することが出来る。
【0261】
データ番号92は、活動空間の分野7を、天国(想像)、とした例であり、先に図7で説明の活動空間6の創作活動とすることにより別次元世界の記述も可能になる。
【0262】
以上の説明をまとめると、定められた時空間の表現方法にもとづく定められた文構造41である標準、共通データ形式の情景の時空間情報データ17の情報データ12は、記述者が実在する時空間(活動空間)の中で、記憶、想像、コンテンツ、メディア上、実時空間のあらゆる情景16を、記述者情報と、サブジェクトと、オブジェクト、述部、の記述要素4それぞれに必要とされる時空間データが含まれる、人に優しく、人に理解させ易い、自然文構文の定められた文構造41として、同一のデータベース上に記述することが可能である。
【0263】
さらにこの情景の時空間情報データ17には検索に便利なように、情報番号45には印象語彙の種類区分35、情報番号52には印象の度合いの情報40、情報番号53には活動する空間の重要度39、が付与されている。
いずれも記述内容が情景であることによって実現出来るものであり人の感性を最大限に活用した検索が可能となる。
この情景の時空間情報データ17全体を検索のみのインデックスデータとして、本文を先に説明の備考欄に任意の文体で自由に記述することも可能である。
省略しているが、情報源空間さらには、測位的空間、場所的空間、物質的空間が、経緯、高度、深度、距離、立体角、住所、地名、建物名等個別に定義されているとさらに利用し易いデータとなる。
【0264】
利用者情報の範囲は利用の目的により適切な範囲とした記述者情報を持つ情景の時空間データ17はローカルに利用するのみならず、ウェブサイト上に収集して、不特定多数の利用者を対象として、検索のみならずウェブ上のコンテンツやデータを直接ランダムアクセス再生するための検索データ(メタデータ、タグデータ、アノテーションデータ)としても利用することが出来る。
【0265】
また情景の時空間データ17は、利用者(記述者)の地域や個人情報を特定可能とし、人の印象を含む記述内容であるので、複数のデータを利用することによりコンテンツや製品の満足度の評価、アンケートとして利用するのに最適である。
【0266】
データを情報処理装置間相互で利用出来るようにするためには、一例であるが「・・・・私(29)、は(30)、野球場(35)、の(36)、打者(37)・・・・・」のようにそれぞれの語彙(実際には文字コード)に( )内の情報番号に相当するコードを併記してデータ授受することにより、仮に省略された情報があっても、構造化文の記述要素ならびに時空間情報を装置相互で判読することが可能である。
以上は情景の時空間情報データ17の例であるが、このように定義された時空間情報を持つ文構成の時空間情報データ14を検索することにより記述の対象である記述要素の時空間の特定はもとより、指定した時空間に存在する記述要素であるヒト、モノの特定、データアドレスの特定、コンテンツのランダムアクセス再生、をすること含む広義の検索が可能になる。
【0267】
云うまでもなく本例では構文化がし易い情景の文を対象として、時空間と文の関連を説明してきたが、どの様な文でも、先に説明の形態素解析ツールや自然語解析ツールなどの構文解析により自動的に文法解析するなり、人的な定義により、文全体もしくは記述要素と関係する時空間を定義して、時空間情報データ14とすることが出来る、この事は過去に作成された文をデータ移植して利用する上で重要である。
【実施例14】
【0268】
図23は、本発明を利用可能な情報処理装置、を説明するものであり、図11に示した機能手段を具備することにより本発明を利用可能な情報処理装置と、時空間情報データ14もしくは情景の時空間情報データ17の記述目的対象例と、この時空間情報データに、コンテンツのアドレス、データ、位置、モノ、を特定するコードデータなどのコンテンツ等のアドレスやデータ等の物理的位置28を付与する手段によりなされる検索もしくはランダムアクセス再生の対象をマトリックスとしてまとめたものである。
これまで説明の通り、本発明による文の検索は、
(1)指定する前記任意の時空間に存在する文
(2)指定する前記文が存在する時空間
(3)指定する前記任意の時空間に存在する文
(4)指定する前記文が存在する時空間
(5)指定する前記任意の時空間に存在する文ならびに記述要素
(6)指定する前記文もしくは前記記述要素が存在する時空間
(7)指定する前記任意の時空間に存在する文ならびにその事柄
(8)指定する前記文もしくは前記事柄が存在する時空間
とこれに関連するコンテンツのアドレス、データ、位置、モノ、を特定するコードデータなどである。
あらゆる文記述上の時空間を対象とするもので、図23には特に効果的な記述目的対象例を示したが、これに限るものではない、図1と合わせ参照されるとよい。
【0269】
さらに時空間情報データ14をコンテンツ等を検索するためのメタデータ、タグデータ、アノテーションデータと利用し以下のコンテンツを、編集や、ランラムアクセス再生などの制御に利用することも可能である。
(1)コードを発行もしくは読取り時に記述した対象物データ
(2)動画・映像コンテンツの視聴時に記述したシーンの時間位置
(3)音声・音楽コンテンツの視聴時に記述したシーンの時間位置
(4)画像コンテンツの視聴時に記述したデータアドレス位置
(5)ウェブコンテンツの視聴時に記述したURLアドレス位置
(6)利用者が存在した位置で記述したラジオコンテンツ上の記述位置
(7)文書ならびにデータコンテンツの視聴時に記述したデータアドレス位置
【0270】
この図に掲載した情報処理装置61は独立したスタンドアローンの情報処理装置であることも、本発明の装置における3つの機能手段をそれぞれ分離して、
(1)ウェブサイト上を含む他の上記情報処理装置と有線もしくは無線による通信による時空間情報データの授受
(2)他の上記情報処理装置とメモリ媒体による時空間情報データの授受
を行い装置相互で情報処理システム60として構成し利用することも可能である。
【0271】
通信により装置相互で時空間情報データを、直接的に検索する場合の一例として、先に定義した時空間データのデータ数は比較的コンパクトなサイズとすることが出来るので、必要最低限の時空間データをASCIIコードで記述し、このデータを情報処理装置61のホスト名やドメイン名とともにネットワーク上の情報アドレスとなるURI(Uniform
Resource Identifier)データの一部とするように定義付けすることにより、クライアントの情報処理装置61で指定した時空間範囲のホストやドメイン上の時空間情報データをダイレクトに見つけ出すことも可能なる。
【0272】
URLおよびこの上位概念のURIの必要条件の一つとして使用できる文字はASCII文字セットに制限されているが日本語文字をエンコードして利用することも出来る。
URIをさらに拡張したIRI(Internationalized Resource Identifier)国際化資源(リソース)識別子であればUnicode/ISO10646を含むことができ、日本語文字をそのまま使うこともできる。
【0273】
既存のインフラネットワーク例えばインターネットを利用する場合には、記述する文をHTML(HyperText
Markup Language)やXHTML(Extensible HyperText Markup Language)で記述し、タイトル情報に時空間情報を入れることも、URL(Uniform Resource Locator)のファイル名、データ名の一部を必要な時空間データとすることも出来る。
以上のように時空間データをウェブ用言語HTMLやXHTMLで記述することにより、文の文字のフォントやサイズの指定はもとより、それぞれの文に、映像、動画、画像、音声、その他のテキストなどいわゆるマルチメディアコンテンツを自由にリンクしこれを視聴することが出来るようになる。
このようにマルチメディアコンテンツがリンクされた時空間情報データはネット上の検索装置(検索エンジン等)で文字情報のみならず確実で正確に目的のマルチマディアを検索することが出来る、この場合にGPS測位データは空間検索上強力な情報となる。
【0274】
以上のような時空間情報を、ネットワーク上の検索エンジンで確実に検索してもらうためのSEO(Search Engine
Optimization)の手法も様々に工夫されていているのでこれを利用することも出来る。
【0275】
No1の携帯端末装置91は、先に説明の通り利用者のあらゆる活動空間6で利用することが出来るので様々な対象の様々な目的の時空間情報データ14を記述することが出来る、これまで説明してきた時空間を対象とした文を記述するための専用装置とすることも可能である。
またこの携帯端末装置91で作成した時空間情報データ14を、他の情報処理装置61や情報処理システム60と、有線や無線通信によりデータの送受信や半導体メモリ媒体などを通じて、データを相互に交換(授受)することが出来る、このことは他の情報処理装置61も同様である。
【0276】
No2のナビゲーション装置はGPS測位機能や高度、深度、距離、角度の測位機能を有し、利用者が存在する位置で、時空間情報データ14を記述して、これをジオデータや地図などのジオコンテンツ上のタグデータとすることが出来き、これにもとづきジオデータや地図コンテンツをランダムアクセス再生することが出来る。
【0277】
さらにこれら任意の時空間に付与された文が存在する空間位置や、コードデータを付与した対象物の空間位置に向かって案内表示つまり装置利用者をナビゲートする空間ナビゲーション装置などに利用することが可能である。
【0278】
例えばGSP機能や高度、距離などの空間を指定する機能のある装置で当該空間を指定することによりその空間で、時間を指定し過去に記述された文をその場で読む、また家庭内で使用する無線LANのように特定エリア内で、記述した文を情報として送信しこの文字情報を読む、さらには実際に文が付与され、文が残された空間に向かってナビゲーションされ過去の偉人の足跡をたどることも可能になる、このようなことが出来るようになれば利用者に当該空間の特別な情報を文字情報として提供するなど、新しい文の利用やサービスが可能になる。
【0279】
またこの情報処理装置で記述した文データを検索することにより、例えば、元日の明け方、富士山の頂上にいる何人かの人が御来光を仰いで、その時空間に付与した文や、登山家がエベレストに登る過程、さらには深海や宇宙空間で、その時空間に付与した文を、ウェブからリアルタイムで、第三者が家で読むことも可能になる。
【0280】
No3のコード発行、読取り装置は、一例として医療現場のカルテや各種データ等のコードに、人間の感性でしか判断できない(機械化が難しい)、顔色、声色、元気さなどの情報を付与することが出来る。
また製品や生産品の検査データに、製品における、キズ、塗装、鮮度、など人間の感性でしか判断できない情報を付与するのに最適である。
このように機械化が困難な分野に積極的に文字情報(文)を付与することが本発明の大きな目的の1つである。
またこのコードデータ付与したモノの存在時空間のトレースや、モノに向かってナビゲーションすることが出来ることは先に説明の通りである。
【0281】
No4の動画・映像コンテンツの録画機は、動画・映像コンテンツ及びメディアを対象として、時空間情報データを記述して、コンテンツの検索やコンテンツのランダムアクセス再生と、また反対にコンテンツの再生に同期して時空間情報データを表示することが出来る。
【0282】
No5のビデオカメラは、動画・映像コンテンツ及びメディアを対象として、時空間情報データを記述して、コンテンツの検索やコンテンツのランダムアクセス再生に利用することが出来る。
【0283】
No6のデジタルカメラは、画像コンテンツを対象として、時空間情報データを記述して、コンテンツの検索やコンテンツのランダムアクセス再生に利用することが出来る。
【0284】
No7の音声・音楽コンテンツの録音機は、音声・音楽コンテンツ及びメディアを対象として、時空間情報データを記述して、コンテンツの検索やコンテンツのランダムアクセス再生に利用することが出来る。
【0285】
No8のパソコンならびに動画、映像、音声、音楽、画像、サーバを含むコンピュータにおいては、ライブなどアウトドアでの時空間情報データ14の作成は困難であるが、キーボードが利用出来るので活動空間分野別語彙辞書やテンプレート方式を利用して効率的に文の記述をすることが可能で、先に説明の独立した装置や独立したコンテンツ類を対象としたローカルな時空間情報データとすることのみでなくウェブ上を含めた情報処理装置61や情報処理システム60として、時空間情報データを統合時空間情報データベースとして利用するとともに、先に説明のあらゆる利用形態が可能である。
【0286】
先に説明の通り、特に情景16による記述方式の場合は、文データの標準化、共通データ化が容易であり、先に示した、Q&A対話方式のメニュー48方式のみならず、スプレッド・シートのような順序固定のテンプレート49方式による文の記述(入力)も容易に実現可能であり、スプレッド・シートのようなテンプレート49方式の記述であれば、パーソナルコンピュータ(パソコン)が得意なところであるので、携帯端末装置91で、記述開始の絶対時刻を取得し、印象語彙のみの文字情報(文)を付与しておき、後はこれをホスト装置としてのパーソナルコンピュータに送信して、他の部分を後に記述することも可能である。
【0287】
またテンプレート49方式の記述であれば、一例を挙げれば映像コンテンツの収録再生装置で記述した文は、情報源5が固定的にテレビジョンであるように、他の装置で作成された、不足する時空間情報を自動補完して、時空間情報データ14として記述することも可能である。
先に説明のように特別複雑でない場合は構文解析による文法解析などを利用して過去に記述された文を自動的に標準化された検索用データに変換することも可能であり、自動的に文法解析が出来ない文は人的判断で記述要素を特定することも欠落した情報の一部を補完することも一定の範囲で可能である、文脈の判定出来ない場合や1つの文が複数の文で構成される場合には文全体に必要不可欠で確実な任意の時空間情報を付与すればよい。
【0288】
本装置を利用することにより実現可能な上記以外の文字情報の特徴的な応用例を以下に説明する。
【0289】
合わせて、本発明の時空間を対象とした文のプログラム言語への対応やオントロジーとの関連についても概要を示す。
【0290】
テレビジョン、ラジオ等のコンテンツを視聴して、そのコンテンツ上の時空間に付与した文をウェブ上にアップロードすることにより、第三者がこの文を当該コンテンツのメタデータ、アノテーションデータとして利用出来る。
【0291】
記述の内容や記述の対象(記述要素)の時空間の特定はもとより、指定した時空間に存在する、ヒト、モノの特定、データアドレスの特定、コンテンツのランダムアクセス再生、のためのタグデータ、メタデータ、アノテーションデータとすること含む広義の検索が可能となる。
【0292】
ネットワーク上で利用され記述された膨大な文字情報や付加されたマルチメディアコンテンツを検索する上で、例えばGPS測位データ座標上にこれまで説明の文字情報の存在する数もしくは密度をもとにその分布を3次元表示や、等高線表示等のグラフ表示し、さらに空間上に付与された文字情報の時空間の種類として例えば活動空間の分野7を検索の選択条件とすることにより、このグラフ表示から例えばレストランやラーメン店はもとより美術品、歴史的遺産など目的の情報の沢山ある地域、またその文の内容を容易に探し出し、情報のみならず文と一体になった目的対象物(この場合は店や美術品、歴史的遺産)を直接特定することが出来る。
【0293】
この時空間情報の種類はGPS測位データや活動空間の分野7に係らず、記述した時刻や、相対時刻は小説の時代背景や、場面であれば野球やクラシック音楽の場面等様々な検索に有効であり、情報源、時間、空間を必要最低限とする時空間データのいずれによっても選択設定可能である。
【0294】
記述要素4として記述されている固有名詞や名詞となる語彙の検索条件として時空間情報、さらに、記述者、サブジェクト、オブジェクト、コンプレメント、の記述要素を加えれば、これまでのいずれの検索方法にもない、文がもつ文本来の知的検索条件で検索をすることが出来る。
【0295】
このようにエリアや、時刻、場面、記述要素ごとの情報表示を行うことにより利用者は最適な文字情報のみでなく、エリア、時刻、場面、記述要素に存在する、最終目的である広義の対象物を正確で確実に探し出すことが可能となる。
【0296】
以上のことは定められた時空間の表現方法により、あいまいな情報や不要な情報を完全に排除(フィルター)し、真に必要とする情報や対象のみを検索することを可能にする、定義化された時空間情報と一体になった文の広義の対象物(記述要素)の双方の相互検索が可能な、検索の質や確実性を追及出来る、本発明の大きな特徴の1つであり、現在ウェブ上や一般に利用されている文字情報の検索方法、検索の量や幅への展開では実現できない、特に検索を目的とした新しい文字情報の利用が実現可能になる。
【0297】
また技術的背景で説明の自然文として記述された様々な目的や対象のメタデータ、タグデータ、アノテーションを含むあらゆる検索用文データを統合して、同一データベース上で利用することが可能となる、文法的な定義がされているので多様な民族の自然言語にも対応可能であり、統合化され利用される検索用文データはさらに大きな価値をもつ。
【0298】
本発明は自然文の検索用文データを主な対象として、これまであいまいで捉え難い文記述上の時空間を必要最小限の、人に理解し易い定義により統合し、任意の時空間(全ての時空間)とすることを可能にするとともに、記述要素として、記述者や文法上のサブジェクト、オブジェクト、コンプレメントならびに述語と、その時空間の関係を定義したものであり、本明細書ではその基本的な構成要件を示したものであるが、細部をさらに具体的に定義することにより時空間情報と記述要素の関係を利用して、様々なプログラム言語に利用することも可能である。
【0299】
例えばメタデータの記述方法として、情報源5の1つであるウェブ上のリソースのための記述方法の標準であるDC(Dublin Core)の要素タイプでは、リソースのクリエータ(本明細書の記述者に相当する)やサブジェクトなど文法上の定義を含め様々な定義が用意され広く利用されており、これらの定義と統合して利用することも効果的である。
このようにすることにより特定の情報源、例えばウェブに限定されることなく広義の時空間を対象としたメタデータの定義付けが可能になる。
【0300】
存在論のオントロジーの範囲は極めて広範囲なものであるが、人工知能のオントロジーは時空間に存在する、概念、を言葉である、語彙、と等価なものと位置づけ文字情報の機械化を目的に様々な言語が開発されており、特にウェブ上のリソースに対してはOWL(Web
Ontology Language)言語等が用意され様々な研究がなされている。
またリソースの文法上の記述のための定義も上記DCを利用したRDF(Resource Description Framework)など用意されているものの、概念を機械に識別、認識させるために必要となる語彙の様々な定義化、クラス定理、プロパティ公理、個体の事実の記述、など極めて厳密な記述が必要で、これがオントロジー普及のための最大の課題となっており、技術的背景でも紹介の通りオントロジー研究者により定義の明確化や簡素化さらにはプログラムツールなど様々な研究がなされている。
【0301】
オントロジーが、概念と語彙を等価なものと扱い定義するのに対し、本発明は全く別な観点からではあるが時空間と文の記述要素(概念である語彙と等価)の対応関係を解明し定義したもので、云いかえれば概念である語彙の存在する時空間の識別(検索)を極めて簡単で人間に理解し易い定義としてその枠組みを示したものである。
従がって本発明では、情報源や時空間さらに記述要素を表現する語彙そのものの定義については対象としていないので、シソーラスを併用することも有効であるとともに、語彙のクラス化や階層化などの集合の体系を具現化することにより、さらに利用し易い定義とすることが出来る。
このようなことから、これまでシステムの構築が難しく、また時空間の定義が不十分、とされていたオントロジー言語の定義に本発明の文法上の定義(記述要素)と、時空間情報と、含む文データの定義を用いることにより、オントロジーが狙いとする多くのアプリケーションを、人間が理解し易く、定義が容易な時空間の概念に置き換えて利用することも出来る。
【0302】
人が理解し易い文記述上の定義で、オブジェクト指向のプログラム言語や、人と機械の知的インターフェース、つまり知識データとして利用することも、さらには全く新しく時空間指向のプログラム言語を開発することも可能である。
【0303】
これによって、記述要素や時空間情報を、装置相互で言語能力を持った高度な情報処理能力を必要とする、ユーザーエージェント機能、例えばインターネットのブラウザーに利用することにより、移植性が高く、効率性や利便性が高く、検索の深さ、正確さ、に対する展開へ、と検索技術の進化も加速する。
【0304】
この際、文を記述、または言葉を話す、ユーザーエージェントや知識ロボットなど機械が文や言葉を自動的に作成する場合には人を機械に置き換え、本明細書の記述要素である、記述者、サブジェクト、オブジェクトなど必要な部分を機械名称等にすることによって、機械により作成された文や言葉においても、本発明を利用することが可能になる。
【0305】
以上は文記述上に必要不可欠の時空間の定義をし、またこれに対応可能な装置を実現することにより初めて出来る新しい文字情報の応用の概念の例である。
【0306】
これまで説明の時空間情報データ14は、特定のコンテンツの管理に使用するなどの場合、時間情報もしくは空間情報のみに限定して使用することも可能である。
【0307】
図24は、任意の時空間に文字情報を付与のイメージを説明するものであり、犬や一部の動物はマーキングの知的な習性が知られており、自分の縄張りや、自分の存在を示すべく、自分の尿などで特定の空間に匂いのマークをする。
本例では記述のための装置を使用し、記述者(人)が実際(リアル)に、任意の時空間で、その時空間に文字情報やマルチメディア情報を付与して文をその場(時空間)にマークに変わる自分のメッセージとしてその空間で、その空間に残してきた場合のイメージである。
【0308】
云うまでもなくこの文は記述者が、当該時空間で生きた(活動した)証拠であり、またその存在時空間での記述者の心やその世代を現す、ランドマークやマイルストーン、そして高等動物のマーキングに代わる、人間独自の特別な意味と価値をもつ情報である。
何年か後に何も残っていない地球上に残された過去の文字情報を他の天体で人が読む可能性も否定できない。
もちろんこれまでの説明の通り、特定の天体に、想像や願いを込めた、リアル以外の文字情報を付与することも出来る。
【0309】
実際の山頂や宇宙空間や実時空間さらにコンテンツ上を含め単に、任意の時空間に文字情報を付与可能とする、と表現しているこの意味は、いついつ、どこどこに、にスケジュールを入れる、予約する、結果を記録する、のと同等の意味合い、つまり通常説明は省かれるが、実際にはカレンダー上や地図上やコンテンツ上に文字情報を紙の上の鉛筆で付与するのと同様に、この場合には情報入力手段を使って情報機器内に文字情報を付与、つまり物質的空間に付与するものである。
また従来の場合、コンテンツ類の場合は主に時間を対象とし、コンテンツ上の任意の時間に文字情報を情報機器に付与する、であり、ナビゲーションデータの場合は主に実空間を対象とし、地図上の任意の場所に文字情報を情報機器に付与する、と別々に対象を示して表現されたものが、時空間として統合されたからである。
【0310】
さらに、文記述上等価的に任意の時空間に文字情報を付与可能とする、と記述して違和感がないのは、存在同様、付与がいずれかの時空間を必要とする語彙であると共に、オントロジーが、概念を言葉の語彙と等価なもの、と定義する一例であり、実際の物理的な概念(この場合は時空間と、事柄と)と、文記述上の記述要素の語彙の集合体の文字情報と、は人にとって文記述上いずれも双方が概念であるからであり、このことは、言葉、語彙および文、の根源的な特質であり、言葉が誕生した時以来、人と、言葉や語彙および文と、の暗黙の約束によるものである。
【産業上の利用可能性】
【0311】
本発明を利用し自然語およびプログラム言語の文検索用文データの標準化をすることは、あらゆる文検索用文データの統合化を可能にし、文検索データの付加価値をさらに高め、文字情報をさら効果的、積極的に利用するのに有用である。
【符号の説明】
【0312】
1.時空間
2.記述内容
3.記述対象範囲
4.記述要素
5.情報源
6.利用者(記述者)の活動空間
7.活動空間の分野
8.活動空間の立場
9.サブジェクトの存在空間
10.オブジェクトの存在空間
11.時空間データ
12.情報データ
13.情報データ付帯情報
14.時空間情報データ
15.記述の事柄
16.記述情景
17.情景の時空間情報データ
18.時間情報
19.絶対時刻
20.相対時刻
21.記述開始時の絶対時刻
22.記述内容発生時と記述時の相対時刻
23.コンテンツの収録絶対時刻
24.コンテンツの収録時と記述時の相対時刻
25.場面
26.測位的空間
27.場所的空間
28.物質的空間
29.サブジェクト(主部、主語)
30.オブジェクト(目的格、目的語)
31.述部(述語)
32.固定語彙
33.半固定語彙
34.ヒト
35.印象の種類
36.印象語彙
37.動詞
38.時制/推量語句
39.活動する空間の重要度
40.印象の度合い
41.定められた文構造
42.かな漢字変換
43.予測入力
45.優先表示語彙
46.オリジナル区分
47.EPGジャンル区分
48.メニュー
49.テンプレート
51.コンテンツ
52.時刻アドレス参照データ
53.FAT
54.フレーム
60.情報処理システム
61.情報処理装置
62.時空間情報データ記述手段
63.情報処理部
64.データおよびアドレスバス
65.表示部
66.情報入力部
67.時計部
68.通信部
69.時空間情報データ作成部
70.時空間情報データ記録部
71.GPS・高度・深度・距離・角度測位部
72.辞書部
73.付加機能部
74.時空間情報データ検索手段
75.時空間情報データ検索部
76.スケジュール管理機能
77.コンテンツ記録部
78.コンテンツアドレスデータ
79.コンテンツ収録再生部
80.操作部
81.外部装置
82.コンテンツ収録再生手段
83.オプション手段
84.コンテンツアクセス部
85.時空間情報データアクセス部
86.活動空間分野別語彙辞書
87.パーソナルデータ
88.人物名登録情報
89.時空間共通登録語彙
90.時空間別登録語彙
91.携帯端末装置
92.データ授受
93.ファンクションボタン
94.スクロールボタン
95.決定ボタン
96.ダイアルボタン
97.時空間情報データ作成画面
98.選択番号
99.ファンクション機能

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を用いて文を記述する方法において、
任意の文の内容である事柄の文の源を意味する情報源を一例として
(1)文の記述者が実在する実在上の時空間に存在する事柄
(2)記述者の過去の経験、知識、を一例とする記述者の記憶上の時空間に存在する事柄
(3)未来、空想上、創作上、理論上を一例とする記述者の想像上の時空間に存在する事柄
(4)コンテンツ上、メディア上、うわさを、一例とする記述者が視聴する情報上の時空間に存在する事柄
(5)以上の(1)から(4)を組合せした時空間に存在する事柄
以上(1)から(5)の全ての上記情報源を記述対象範囲と定義し、この情報源を表現するための語彙を、選択と、記述と、のいずれかをすることにより、定められた時空間の表現方法にもとづき任意の時空間の事柄を記述可能にすることを特徴とする文の記述方法。
【請求項2】
情報処理装置を用いて文を記述する方法において、
記述する、もしくは、記述した、任意の文の表現に必要不可欠な少なくとも、文の前記情報源と、時間情報と、空間情報と、を含む任意の時空間のその種類とその詳細を前記定められた時空間の表現方法にもとづき定義してこれを時空間情報とし、この時空間情報を、取得と、選択と、記述と、のいずれかをし、この時空間情報と、文字情報で構成される上記文とを
(1)文の文頭の前もしくは文末の後に時空間情報をまとめて連結
(2)文の語彙毎に当該語彙に対応する時空間情報を連結
上記(1)(2)のいずれかもしくは双方による連結を行い1つの文とすることにより
(3)文記述上等価的に上記任意の時空間に文字情報を付与
(4)記述者が存在する上記任意の時空間で、文記述上等価的にその時空間に文字情報を付与
(5)既に記述された任意の文に上記時空間情報を付与
以上(3)から(5)のいずれかもしくは全てを可能とすることを特徴とする文の記述方法。
【請求項3】
前記文の前記事柄を表現する広義の、ヒト、モノ、コト、を一例とする前記語彙を
(1)記述された語彙により識別
(2)構文解析による文法上の識別
(3)対話形式による記述順の識別
(4)構造化された文書構造の文書上の位置による識別
(5)人的な識別
以上(1)から(5)のいずれかにより、
前記文の記述者と、文を構成する文法上の成分であるサブジェクト(日本語文法では主部、主格、主語に相当)と、オブジェクト(日本語文法では目的格または目的語に相当)と、コンプレメント(日本語文法の補語に相当)と、述部と、のいずれかの記述要素として識別することを特徴とする請求項2記載の文の記述方法。
【請求項4】
前記文の全体に係る前記時空間情報と、前記識別された記述要素と、この記述要素に係る前記時空間情報と、
の前記連結を行い1つの文とすることにより、
(1)文記述上等価的に任意の時空間の任意の事柄に文字情報を付与
(2)記述者が存在する任意の時空間で、文記述上等価的にその時空間の事柄に文字情報を付与
(3)既に記述された任意の文の任意の事柄に時空間情報を付与
以上(1)から(3)のいずれかもしくは全てを可能とすることを特徴とする請求項2記載の文の記述方法。
【請求項5】
前記任意の文の表現に必要不可欠な前記時間情報は
(1)記述開始時の絶対時刻
(2)記述内容が発生した絶対時刻と上記記述開始時の絶対時刻との相対時刻
(3)前記記述対象範囲のコンテンツを収録した絶対時刻と上記記述開始時の絶対時刻との相対時刻
(4)記述開始時の場面
以上(1)を必須とし(2)から(4)のいずれかもしくは全てを前記時間情報とすること特徴とする請求項2記載の文の記述方法。
【請求項6】
前記任意の文の表現に必要不可欠な前記空間情報は
(1)前記記述開始時の前記記述者の活動空間の分野
(2)前記記述開始時の前記記述者の活動空間の立場
以上(1)(2)のいずれかもしくは双方を前記空間情報とすることを特徴とする請求項2記載の文の記述方法。
【請求項7】
前記任意の文の表現に必要不可欠な前記空間情報は
(1)前記記述開始時の文全体もしくは記述要素が存在する場所的空間
(2)前記記述開始時の文全体もしくは記述要素が存在する測位的空間
(3)前記記述開始時の文全体もしくは記述要素が存在する物質的空間
以上(1)から(3)のいずれかもしくは全てを前記空間情報とすること特徴とする請求項2記載の文の記述方法。
【請求項8】
請求項2記載の時空間情報を時間情報もしくは空間情報のみに限定して記述することを特徴とする請求項2記載の文の記述方法。
【請求項9】
情報処理装置を用いて文を記述する方法において、
情報処理装置を利用する利用者が活動する空間の分野別にこの活動空間に特有な語彙を登録した活動空間分野別語彙辞書を用意し、上記分野を選択することにより、この活動空間分野別語彙辞書から当該活動空間に特有な語彙を優先語彙として表示出力される優先表示語彙を用いて文を記述とすることを特徴とする文の記述方法。
【請求項10】
前記分野の前記選択を、前記情報処理装置に設定された利用者のスケジュール情報にもとづき前記活動空間の分野を自動選択し、前記活動空間分野別語彙辞書より語彙を優先表示語彙とすることを特徴とする請求項9記載の文の記述方法。
【請求項11】
前記優先表示語彙は、かな漢字変換の際の優先表示と、メニュー方式による語彙優先表示と、テンプレート方式による語彙優先表示と、のいずれかもしくは全てで語彙が表示出力され、この語彙を選択し、文を記述することを特徴とする請求項9記載の文の記述方法。
【請求項12】
情報処理装置を用いて文を記述する方法において、
文記述の内容である記述の事柄の範囲を、利用者(記述者)が抱く当該時空間の情景に限定することにより記述する文を、共通データ形式の文データとすることを特徴とする構造化文の記述方法。
【請求項13】
前記共通データ形式の文データを請求項9記載の前記活動空間分野別語彙辞書を利用して記述することを特徴とする請求項12記載の構造化文の記述方法。
【請求項14】
前記共通データ形式の前記文データを、前記利用者(記述者)と、サブジェクト(日本語文法では主部、主格、主語に相当)と、オブジェクト(日本語文法では目的格または目的語に相当)と、述部(述語)と、の前記記述要素と、必要な前記時空間情報と、を含む自然文構文の前記文データとすることを特徴とする請求項12記載の構造化文の記述方法。
【請求項15】
前記述部には、前記情景を表現するための
(1)喜怒哀楽、を一例とする感情を特定する語彙群
(2)明るい、美味い、を一例とする五感を特定する語彙群
(3)眠い、疲れた、を一例とする体感を特定する語彙群
(4)食べたい、遭いたい、を一例とする願望を特定する語彙群
(5)重要である、忘れてはならない、を一例とするメモを特定する語彙群
以上(1)から(5)のいずれかの語彙群の印象を現す印象語彙を付与することを特徴とする請求項12記載の構造化文の記述方法。
【請求項16】
前記共通データ形式の前記文データに
(1)前記印象を現す前記印象語彙の種類区分
(2)前記印象の度合いの情報
(3)前記活動する空間の重要度
以上(1)から(3)のいずれかもしくは全ての情報を付与することを特徴とする請求項12記載の構造化文の記述方法。
【請求項17】
請求項2もしくは請求項4記載の定義した時空間情報を用いて、自然文で記述された一般検索用文データ、メタデータ、タグデータ、アノテーションデータ、のいずれかもしくは全てを統合化することを特徴とする検索用文データの統合方法。
【請求項18】
請求項2もしくは請求項4記載の定義した時空間情報をプログラム言語情報とすることにより、記述するプログラム文の前記記述要素の時空間を統合化することを特徴とする検索用文データの統合方法。
【請求項19】
複数種類の情報処理装置から構成される情報処理システムであって、
第1の情報処理装置は、
情報を表示する手段と文字情報を入力する手段と、時空間情報の少なくとも絶対時刻を取得する手段と、を有する情報処理装置であって、この情報処理装置は
(1)少なくとも記述開始時の絶対時刻を取得することによって、これを時空間データとする手段と
(3)上記時空間における任意の記述内容を記述して情報データとする手段と
(4)以上(2)(3)の情報を連結して1つの時空間情報データとして記録する手段と
(5)記録した時空間情報データを表示する手段と
(6)記録した時空間情報データを装置内もしくは他の上記情報処理装置と授受する手段と
以上(1)から(6)を具備する文データの記述手段を備えた情報処理装置
第2の情報処理装置は
情報を表示する手段と文字情報を入力する手段とを有する情報処理装置であって、この情報処理装置は
(7)記録した上記時空間情報データを装置内もしくは他の上記情報処理装置と授受する手段と
(8)上記時空間情報データに検索条件を設定し検索条件に適合する時空間情報データを検出する検索手段と
以上(7)(8)を具備する文データの検索手段を備えた情報処理装置
第3の情報処理装置は、
動画・映像と、音声・音楽と、画像と、いずれかもしくは全てのコンテンツを収録し再生する手段と、上記絶対時刻を取得する手段と、を有する情報処理装置であって、この情報処理装置は
(9)記録した上記時空間情報データを装置内もしくは他の上記情報処理装置と授受する手段と
(10)上記、動画・映像と、音声・音楽と、画像と、のコンテンツを収録もしくは再生する際、収録ならびに再生の都度、その開始時間ならびに終了時間の上記絶対時間と、開始ならびに終了のコンテンツデータのアドレス位置と、を相互参照可能なアドレス時刻参照データを作成し記録する手段と、
(11)上記アドレス時刻参照データを参照して、指定された時空間情報データの絶対時間に該当するコンテンツのアドレス位置をアクセス再生する手段と
以上(9)から(11)を具備するコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置
以上の第1、第2、第3、の情報処理装置の組合せで構成されることを特徴とする情報処理システム。
【請求項20】
前記第1、前記第2、前記第3、の情報処理装置の前記時空間情報データの他の前記情報処理装置との前記授受の手段は
(1)ウェブサイト上を含む他の上記情報処理装置と有線もしくは無線による通信による時空間情報データの授受
(2)他の上記情報処理装置とメモリ媒体による時空間情報データの授受
以上(1)(2)のいずれかもしくは双方の手段を具備する情報処理装置で構成することを特徴とする請求項19記載の情報処理システム。
【請求項21】
独立スタンドアローン装置として、
(1)前記第1の情報処理装置、の手段
(2)前記第1の情報処理装置と、前記第2の情報処理装置と、の双方の手段
(3)前記第2の情報処理装置と、前記第3の情報処理装置と、の双方の手段
(4)前記第1の情報処理装置と、前記第2の情報処理装置と、前記第3の情報処理装置と、の全ての手段
以上(1)から(4)いずれかの手段を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項22】
請求項19ならびに請求項21記載の第1の情報処置装置の種類は
(1)携帯電話を一例とする携帯端末装置
(2)ナビゲーション装置
(3)バーコードを一例とするコードを発行もしくは読取るコード装置
(4)動画・映像、音声・音楽、画像、の前記コンテンツのいずれかもしくは全てを収録し再生する手段を有するコンピュータ装置
(5)動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する映像録画再生装置
(6)音声・音楽の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する音声録音再生装置
(7)画像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するデジタルカメラ
(8)動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するビデオカメラ
(9)前記時空間情報データを記述するコンピュータ装置
以上(1)から(9)のいずれかもしくは全てであることを特徴とする文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項23】
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
(1)GPS(全地球測位システム)測位位置
(2)高度測位位置
(3)深度測位位置
(4)距離測位位置
(5)角度測位位置
以上(1)から(5)のいずれかもしくは全ての測位位置を時空間データとする手段を具備することを特徴とする請求項22記載のいずれかの文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項24】
請求項22記載の(3)の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記コード装置で記述した時空間情報データに、バーコード、二次元コード、タグコード、を一例とするコードデータを時空間情報データに付与する手段を具備することを特徴とする請求項22記載の(3)の文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項25】
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データに対象となる前記コンテンツのアドレス、データ、位置、モノ、を特定する前記コードデータ、のいずれかを指定もしくは記述し付与する手段を具備することを特徴とする請求項22記載のいずれかの文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項26】
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
請求項1記載の文の情報源ならびに請求項5から請求項7記載のいずれかもしくは全ての時空間情報を、取得と、選択と、記述と、のいずれかを行い請求項2もしくは請求項4記載の文を前記時空間情報データとする手段を具備することを特徴とする請求項22記載のいずれかの文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項27】
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データを請求項9記載の活動空間分野別語彙辞書を用意し、この活動空間分野別語彙辞書より語彙を前記優先表示とする手段を具備し記述することを特徴とする請求項22記載のいずれかの文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項28】
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データを請求項12記載の構造化文の記述方法で記述する手段を具備することを特徴とする請求項22記載のいずれかの文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項29】
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データにマルチメディアコンテンツをデータリンクする手段を具備することを特徴とする請求項22記載のいずれかの文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項30】
請求項22記載の文データの記述手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データの必要な時空間情報を、この時空間情報データのネットワーク上の情報アドレスであるURL(Uniform
Resource Locator)と、このURLの上位概念であるURI(Uniform Resource Identifier)と、もしくはIRI(Internationalized
Resource Identifier)と、のいずれかもしくは全てのデータの一部とする手段を具備することを特徴とする請求項22記載のいずれかの文データの記述手段を備えた情報処理装置。
【請求項31】
請求項19ならびに請求項21記載の第2の情報処置装置の種類は
(1)前記携帯電話を一例とする携帯端末装置
(2)前記ナビゲーション装置
(3)前記バーコードを一例とするコードを発行もしくは読取るコード装置
(4)前記動画・映像、音声・音楽、画像、の前記コンテンツのいずれかもしくは全てを収録し再生する手段を有するコンピュータ装置
(5)前記動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する映像録画再生装置
(6)前記音声・音楽の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する音声録音再生装置
(7)前記画像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するデジタルカメラ
(8)前記動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するビデオカメラ
(9)前記時空間情報データを検索するコンピュータ装置
以上(1)から(9)のいずれかもしくは全てであることを特徴とする文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項32】
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
(1)指定する前記任意の時空間に存在する請求項1記載の文
(2)指定する前記文が存在する請求項1記載の時空間
(3)指定する前記任意の時空間に存在する請求項2記載の文
(4)指定する前記文が存在する請求項2記載の時空間
(5)指定する前記任意の時空間に存在する請求項4記載の文ならびに記述要素
(6)指定する前記文もしくは前記記述要素が存在する請求項4記載の時空間
(7)指定する前記任意の時空間に存在する請求項4記載の文ならびにその事柄
(8)指定する前記文もしくは前記事柄が存在する請求項4記載の時空間
以上(1)から(8)のいずれかもしくは全ての検索手段を具備することを特徴とする請求項31記載のいずれかの文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項33】
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
単一もしくは複数種類の前記情報処理装置から前記時空間情報データを収集して前記時空間情報データを、ローカルもしくはウェブサイト上で統合時空間情報データベースとして検索する手段を具備することを特徴とする請求項31記載のいずれかの文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項34】
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データに付与された、前記記述開始時の絶対時刻と、記述されたその他の時空間情報と、の時空間データを検索して
(1)コードを発行もしくは読取り時に記述した対象物
(2)動画・映像コンテンツの視聴時に記述したシーンの時間位置
(3)音声・音楽コンテンツの視聴時に記述したシーンの時間位置
(4)画像コンテンツの視聴時に記述したデータアドレス位置
(5)ウェブコンテンツの視聴時に記述したURLアドレス位置
(6)利用者が存在した位置で記述したラジオコンテンツ上の記述位置
(7)文書ならびにデータコンテンツの視聴時に記述したデータアドレス位置
以上(1)から(7)のいずれかもしくは全てのタグデータ、メタデータ、アノテーションデータ、のいずれかとして、編集もしくは制御目的の検索を含む、検索手段を具備することを特徴とする請求項31記載のいずれかの文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項35】
前記制御目的の検索の1つは当該記述位置におけるコンテンツの任意の位置のランダムアクセス再生であることを特徴とする請求項31記載のいずれかの文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項36】
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
複数の人により記述した前記時空間情報データを収集する手段を有し、前記コンテンツもしくは前記時空間に存在する事柄の、調査、評価、アンケート、のいずれかもしくは全てをすることを特徴とする請求項31記載のいずれかの文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項37】
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
前記時空間情報データの必要な時空間情報を、ネット―ワーク上の請求項30記載のURL、URI、IRIのいずれかもしくは全てから読取る手段を具備することを特徴とする請求項31記載のいずれかの文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項38】
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において、前記記述要素と、前記時空間情報と、の双方の情報による装置間通信のユーザーエージェント機能を持つブラウザー手段を具備することを特徴とする請求項31記載のいずれかの文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項39】
請求項31記載の(2)の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
装置利用者が存在する現在位置から、
(1)目的とする文が存在する前記空間位置まで
(2)目的とするコードデータの付与対象物が存在する前記空間位置まで
以上(1)(2)のいずれかもしくは双方を装置利用者に案内表示しナビゲートすることを特徴とする請求項31記載の(2)の文データの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項40】
請求項31記載の文データの検索手段を備えた情報処理装置において
前記空間に存在する前記文データならびに文データの前記時空間の前記種類ごとの文データの数もしくはその密度の分布をグラフ表示する手段と、このグラフ表示から目的とする、場所と、文データと、のいずれかもしくは双方を探し出す手段と、を具備することを特徴とする請求項31記載のいずれかの検索手段を備えた情報処理装置。
【請求項41】
請求項19ならびに請求項21記載の第3の情報処置装置の種類は
(1)前記動画・映像、音声・音楽、画像、の前記コンテンツのいずれかもしくは全てを収録し再生する手段を有するコンピュータ装置
(2)前記動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する映像録画再生装置
(3)前記音声・音楽の前記コンテンツを収録し再生する手段を有する音声録音再生装置
(4)前記画像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するデジタルカメラ
(5)前記動画・映像の前記コンテンツを収録し再生する手段を有するビデオカメラ
以上(1)から(5)のいずれかもしくは全てであることを特徴とするコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置。
【請求項42】
請求項41記載の(1)から(3)のコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置において
ローカルもしくはウェブサイト上に上記情報処理装置を配し、ローカルもしくはウェブサイトに接続される請求項31記載の文データの検索手段を備えたいずれかの情報処理装置で、このローカルもしくはウェブサイト上の情報処理装置に収録されたコンテンツを検索しランダムアクセス再生する手段を具備すること特徴とする請求項41記載の(1)から(3)のいずれかのコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置。
【請求項43】
請求項41記載の(1)から(3)のコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置において
再生するコンテンツのデータ上の前記アドレスから前記時刻アドレス参照データの前記絶対時刻を参照し、この絶対時刻に該当する前記時空間情報データをアクセス(閲覧)し表示する手段を具備することを特徴とする請求項41記載の(1)から(3)のいずれかのコンテンツの収録再生手段を備えた情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−123851(P2011−123851A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−289897(P2009−289897)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(508220504)
【Fターム(参考)】