説明

文書管理システム

【課題】情報の公開を依頼するサーバと、依頼を受けて公開するサーバとの間でフォルダ階層構造が異なっても、ユーザに利便性の高いシステムを提供する。
【解決手段】文書管理サーバ装置101は、複数の文書を階層構造にして記憶する記憶手段と、複数の文書のうち、クライアント装置102から指定された文書である公開文書について、階層構造上の位置を記録したファイルを作成するファイル作成手段と、公開文書と、ファイルとを、文書公開サーバ装置107に送信する送信手段と、を備える。文書公開サーバ装置107は、クライアント装置102または106から、公開文書または、ファイルを送信する要求があった場合に公開文書または、ファイルを提供する提供手段を備える。ファイルを取得したクライアント装置102または107に接続される表示装置には、当該位置に基づいて、公開文書に係る階層構造が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システムに関する。特に、文書管理サーバ装置と文書公開サーバ装置とを備えて、文書管理サーバ装置における公開文書のフォルダ階層構造に関する情報を文書公開サーバ装置が保持する文書管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
イントラネットなど社内で管理されている文書管理サーバ装置は、イントラネット外部からの不正アクセスを防止するため、通常、イントラネット外部に対して公開機能を持たない。そのため、社外の関係者と情報を共有するためには、別途インターネットなどの外部ネットワークに接続された文書公開サーバ装置へ必要な文書を登録することが行われている。
【0003】
関係者と社外で情報を共有するための文書公開サーバ装置におけるフォルダ構成、文書配置は、関係者に対して文書の配置場所がすぐにわかるようにしてあることが好ましい。このため、社内で管理されている文書管理サーバ装置におけるフォルダ構成、文書配置とは異なることがある。
【0004】
しかし、このように異なる構成が存在することから、社内の文書管理サーバ装置を使用するユーザが、異なる構成の文書公開サーバ装置にアクセスする場合、フォルダ階層構造が相違するため使いにくいという問題がある。したがって、ユーザの利便性を考慮した様々な提案がされている。
【0005】
従来の文書管理システムには、編集サーバ装置と公開サーバ装置とを分けて管理し、公開サーバへの公開やアクセス権などの自動設定を行うことにより、保管規則を統一するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、ひな形となるフォルダ階層構造や文書を予め定義し、各プロジェクトに対してオブジェクト指向の継承の概念を用いてこの構造を透過的に見せるものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
さらに、操作画面を定義して使用するキャビネットを統合した場合、新しく統合したキャビネットに、定義した操作画面を使用することに加えて、使用していた旧キャビネットの操作画面をも利用可能となるように提供するものがある(例えば、特許文献3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−072769号公報
【特許文献2】特開2007−323626号公報
【特許文献3】特開2008−305012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記の従来技術は同じフォルダ階層構造を用いて表示を行うものであり、異なるフォルダ構造を前提としたものではなく、フォルダ階層構造の異なるサーバ間での文書共有(公開)に係るアクセスに関する問題を解決することができない。そこで、情報の公開を依頼するサーバと、依頼を受けて公開するサーバとの間でフォルダ階層構造が異なっても、ユーザに利便性の高いシステムを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、文書公開サーバ装置と、文書管理サーバ装置と、クライアント装置と、がそれぞれネットワークに接続されている文書管理システムであって、前記文書管理サーバ装置は、複数の文書を階層構造にして記憶する記憶手段と、前記複数の文書のうち、クライアント装置から指定された文書である公開文書について、前記階層構造上の位置を記録したファイルを作成するファイル作成手段と、前記公開文書と、前記ファイルとを、前記文書公開サーバ装置に送信する送信手段と、を備え、前記文書公開サーバ装置は、クライアント装置から前記公開文書または、前記ファイルを送信する要求があった場合に前記公開文書または、前記ファイルを提供する提供手段とを備え、前記ファイルを取得したクライアント装置に接続される表示装置には、前記位置に基づいて、前記公開文書に係る階層構造が表示されることを特徴とする文書管理システム。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、文書管理サーバで管理している文書がフォルダ階層構造の異なる公開サーバ上で公開されている場合にも、文書管理サーバで使用している階層構造を利用して文書へのアクセスを行うことができるため、ユーザのシステムの利便性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る文書管理システムを示す図である。
【図2】文書管理サーバ装置に関する機能構成を示す図である。
【図3】文書公開サーバ装置に関する機能構成を示す図である。
【図4】クライアント装置に関する機能構成を示す図である。
【図5】文書管理サーバ装置におけるフォルダ階層構造を示す図である。
【図6】文書公開サーバ装置におけるフォルダ階層構造を示す図である。
【図7】(A)は、文書管理サーバ装置における文書情報を示し、(B)は、文書公開サーバ装置における文書情報を示す図である。
【図8】文書管理サーバ装置における公開情報を示す図である。
【図9】実施例1においてクライアント装置に表示される文書操作画面の一例を示す図である。
【図10】文書管理サーバ装置から文書公開サーバ装置に対して選択文書の公開または公開中止に係る処理手順を示すフロー図である。
【図11】文書公開サーバ装置におけるViewInfoを作成する処理手順を示すフロー図である。
【図12】実施例1においてクライアント装置に表示される文書操作画面の一例を示す図である。
【図13】実施例1においてクライアント装置に表示される文書操作画面の一例を示す図である。
【図14】実施例2においてクライアント装置に表示される文書操作画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に説明する実施の形態に記載されている構成要素について、その配置、およびデータの内容等は、特に特定的に記述されていない限り本発明の範囲を限定するものではない。
【0014】
(実施例1)
まず、本発明の文書管理システムに係る第1の実施形態について説明する。
【0015】
<文書管理サーバ装置を含む全体構成>
本実施例1に係る文書管理システムの全体の構成図について、図1のブロック図を参照して説明する。
【0016】
文書管理システム100は、図1に示すように、文書管理サーバ装置101、クライアント装置102、107、文書公開サーバ装置106、ネットワーク103、105、およびルータ104と、から構成される。
【0017】
文書管理サーバ装置101は、イントラネット内で作成された文書を管理する機能を持つものであり、イントラネット内で接続されているクライアント装置102からの要求に応じて、管理している文書に関する情報を提供する。
【0018】
文書公開サーバ装置106は、複数のイントラネット内の装置からアクセス可能な場所(本実施例ではインターネットに接続されている)に配置され、管理している文書にアクセスした装置に対して情報を提供する。
【0019】
ネットワーク103は、イントラネット内の各装置同士を接続させるために用いられる。例えば、文書管理サーバ装置101とクライアント装置102とがそれぞれ、ネットワーク103に接続されており、双方向の通信を可能にする。
【0020】
ルータ104は、ネットワーク103に接続されている装置と、ネットワーク105に接続される装置とを接続させるための装置である。また、イントラネットの外部からイントラネット内部への装置にアクセスがあっても、ルータ104により、ネットワーク103に接続される機器へのアクセスを制限する。
【0021】
ネットワーク105には、文書公開サーバ装置106やクライアント装置107が接続されている。ネットワーク105は、一般に、インターネット等のパブリックなネットワークを利用することができる。
【0022】
クライアント装置102、107は、文書管理サーバ装置101や文書公開サーバ装置106に格納される文書へのアクセスや、この文書に係る情報をユーザに提示するための装置である。なお、本実施例1の構成では、クライアント装置107は、文書公開サーバ装置106へのアクセスが可能であるが、文書管理サーバ装置101に対しては、ルータ104の制限によりアクセス不可能となっている。一方、クライアント装置102は、同一のイントラネット内に存在する文書管理サーバ装置101へのアクセスに加えて、ルータ104経由で文書公開サーバ装置106へのアクセスも可能となっている。
【0023】
これらクライアント装置102、107は、各ネットワークに1台のみならず、複数台が接続されていてもよい。また、クライアント装置がそれぞれ、能力・性能の異なるものであってもよい。
【0024】
<文書管理サーバ装置の構成>
次に、文書管理サーバ装置101の内部構成について図2を参照して説明する。
【0025】
文書管理サーバ装置101は、例えばサーバ用パーソナルコンピュータであり、CPUやRAM、ROM、HDD、NIC(ネットワークインターフェースカード)等のハードウェアから構成される。また、文書管理サーバ装置101は、CRTやKB(キーボード)、マウス等が接続されて、ユーザからの指示を受け付け、その処理結果を表示する。
【0026】
図2に示す通り、文書管理サーバ装置101は、文書情報管理部201、公開情報管理部202、文書登録処理制御部203、文書更新処理制御部204、文書削除処理制御部205、文書公開処理制御部206、表示内容生成部208を含む。また、文書管理サーバ装置101は、リクエスト処理制御部209、ネットワーク通信部210を含む。
【0027】
文書情報管理部201は、RAM、HDD等の記憶装置に文書情報を記憶させ、または文書情報を記憶装置から読み出す。文書情報は、テキスト等から構成される文書の実データ、および文書の格納場所等の複数の情報が関連付けられている。
【0028】
公開情報管理部202は、RAM、HDD等の記憶装置に公開情報記憶を実施し、または公開情報読み出しを実施する。公開情報は、文書管理サーバ装置101に記憶されている文書のうち、イントラネット外部の文書公開サーバ装置106において公開される文書に係る情報を含む。
【0029】
文書登録処理制御部203は、クライアント装置102から送信された文書登録のリクエストに係る処理を行う。具体的に、文書登録処理制御部203は、文書情報管理部201を制御して、リクエストに係る文書情報を記憶装置に記憶させる。
【0030】
文書更新処理制御部204は、クライアント装置102から送信された文書更新のリクエストに係る処理を行う。具体的に、文書更新処理制御部204は、文書情報管理部201を制御して、記憶装置に記憶されている文書情報をこのリクエストの内容に応じて更新する。
【0031】
文書削除処理制御部205は、クライアント装置102から送信された文書削除のリクエストに係る処理を行う。具体的に、文書削除処理制御部205は、文書情報管理部201を制御して、記憶装置に記憶されている文書情報のうちリクエストに係る文書情報を記憶装置から削除する。
【0032】
文書公開処理制御部206は、クライアント装置102から送信された文書公開のリクエストに係る処理を行う。
【0033】
文書取得処理制御部207は、クライアント装置102から送信された文書取得のリクエストに係る処理を行う。具体的に、文書取得処理制御部207は、文書情報管理部201を制御して、リクエストに係る文書を取得する。
【0034】
表示内容生成部208は、各処理制御部(203〜207)における処理結果を、必要に応じてクライアント装置102に接続された表示装置に表示するための表示情報を生成する。該表示情報は、本実施例において、WEBブラウザを介して表示されるため、主としてHTML形式により構成される。
【0035】
リクエスト処理制御部209は、クライアント装置102から送信されたリクエストをネットワーク通信部210から最初に受信し、リクエストを解釈する。そして、リクエスト処理制御部209は、解釈結果に応じて、文書登録処理制御部203、文書更新処理制御部204、文書削除処理制御部205、文書公開処理制御部206、表示内容生成部208に対して各種の処理を指示する。
【0036】
なお、各制御部201〜207、209、および表示内容生成部208はそれぞれ、CPUにより実行されるプログラムに係る機能の一部である。
【0037】
ネットワーク通信部210は、クライアント装置102からリクエストを受信し、リクエスト処理制御部209に送信する。また、ネットワーク通信部210は、各種の処理結果をクライアント装置102に返信する。なお、ネットワーク通信部210は、例えばNICから構成され、ネットワーク103に接続される。
【0038】
<文書公開サーバ装置の構成>
次に、文書公開サーバ装置106の内部構成について、図3を参照して説明する。
【0039】
文書公開サーバ装置106は、文書管理サーバ装置101と同様に、サーバ用パーソナルコンピュータがその一例である。文書公開サーバ装置106は、例えば、CPUやRAM、ROM、HDD、NIC等のハードウェアから構成される。
【0040】
また、それぞれ外部から、もしくは内包したCRT、KB、マウス等が接続されて、ユーザからの指示に基づいた各種の制御を行う。
【0041】
図3に示すとおり、文書公開サーバ装置106は、文書情報管理部301、文書登録処理制御部302、文書更新処理制御部303、文書削除処理制御部304、文書取得処理制御部305、表示内容生成部306を含む。また、文書公開サーバ装置106は、リクエスト処理制御部307、ネットワーク通信部308を含む。
【0042】
文書情報管理部301は、RAM、HDD等の記憶装置に文書情報を記憶させ、または文書情報を記憶装置から読み出す。
【0043】
文書登録処理制御部302は、文書管理サーバ装置101、クライアント装置102、またはクライアント装置107から送信された文書登録のリクエストに係る処理を行う。具体的に、文書登録処理制御部302は、文書情報管理部301を制御して、リクエストに係る文書情報を記憶装置に記憶させる。
【0044】
文書更新処理制御部303は、文書管理サーバ装置101、クライアント装置102、またはクライアント装置107から送信された文書更新のリクエストに係る処理を行う。具体的に、文書更新処理制御部303は、文書情報管理部301を制御して、記憶装置に記憶されている文書情報をリクエストの内容に応じて更新する。
【0045】
文書削除処理制御部304は、文書管理サーバ装置101、クライアント装置102、またはクライアント装置107から送信された文書削除のリクエストに係る処理を行う。具体的に、文書削除処理制御部304は、文書情報管理部301を制御して、記憶装置に記憶されている文書情報のうちリクエストに係る文書情報を記憶装置から削除する。
【0046】
文書取得処理制御部305は、文書管理サーバ装置101、クライアント装置102、またはクライアント装置107から送信された文書取得のリクエストに係る処理を行う。具体的に、文書取得処理制御部305は、文書情報管理部301を制御して、リクエストに係る文書を取得する。
【0047】
表示内容生成部306は、各処理制御部(301〜305)における処理結果を、必要に応じてクライアント装置102、または107に接続された表示装置に表示するための表示情報を生成する。該表示情報は、本実施例において、WEBブラウザを介して表示されるため、主としてHTML形式により構成される。
【0048】
リクエスト処理制御部307は、文書管理サーバ装置101、クライアント装置102、またはクライアント装置107から送信されたリクエストをネットワーク通信部308から最初に受信し、リクエストを解釈する。そして、リクエスト処理制御部307は、解釈結果に応じて、文書登録処理制御部302、文書更新処理制御部303、文書削除処理制御部304、文書取得処理制御部305、表示内容生成部306に対して各種の処理を指示する。
【0049】
ネットワーク通信部308は、文書管理サーバ装置101、クライアント装置102、またはクライアント装置107からリクエストを受信し、リクエスト処理制御部307に送信する。また、ネットワーク通信部308は、リクエストの送信元に返信する。なお、ネットワーク通信部308は、例えばNICから構成され、ネットワーク105に接続される。
【0050】
なお、文書公開サーバ装置106は、一般にWebサービス(SOAP、REST)に相当するものであり、外部の各種装置からのアクセスに対応するためのAPIを備える。
【0051】
<クライアント装置の構成>
次に、クライアント装置102、クライアント装置107の内部構成について図4を参照して説明する。
【0052】
クライアント装置102、107は、それぞれ、例えばパーソナルコンピュータと同等の機能を備える装置である。具体的には、クライアント装置102、107は、CPU、RAM、ROM、HDD、およびNIC等のハードウェアから構成される。
【0053】
また、それぞれ外部もしくは内包したCRT、KB、マウスと接続されて、ユーザにインターフェースを提供し、このインターフェースを介したユーザからの指示に基づいて各種の制御を行う。
【0054】
なお、クライアント装置102、およびクライアント装置107はそれぞれ、本実施例において、文書管理サーバ装置101または文書公開サーバ装置106へのアクセス手段として機能するため、同一の機能構成とすることができる。
【0055】
図4に示すとおり、クライアント装置102、107は、表示内容処理制御部401、ネットワーク通信部402と、を少なくとも含むものである。
【0056】
表示内容処理制御部401は、文書管理サーバ装置101や文書公開サーバ装置106から送信された表示情報を解釈して、解釈結果をCRT上に表示する。また、表示内容処理制御部401は、ユーザのリクエストを受付けるためのインターフェースを表示して、インターフェースを介してユーザからのリクエストを受け付ける。
【0057】
ネットワーク通信部402は、ネットワーク103を経由して文書管理サーバ装置101や文書公開サーバ装置106から受信した各種の情報を表示内容処理制御部401に送信する。また、ネットワーク通信部402は、表示内容処理制御部401から送られるリクエストをリクエストの要求先となる装置へ送信する。なお、ネットワーク通信部402は、例えば、NICから構成され、ネットワーク103と接続される。
【0058】
なお、クライアント装置107と、クライアント装置102とにおいて、接続されるネットワークがそれぞれ異なる。すなわち、クライアント装置102はネットワーク103に接続されているのに対し、一方、クライアント装置107はネットワーク105に接続されている。
【0059】
なお、図4に示す構成は本実施例における文書管理システム100に必要な要素を例示するものであり、これらに限定されるものではない。
【0060】
<フォルダ階層構造>
図5は、文書管理サーバ装置101において、文書がフォルダに格納されて、フォルダを階層構造に従って管理されるときのフォルダ階層構造の一例を説明するための図である。
【0061】
本実施例におけるフォルダ階層構造は、ルートフォルダ501の下層に、フォルダ502とフォルダ506が配置される。更に下層では、フォルダ502の下層にフォルダ503とフォルダ505が、フォルダ503の下層にフォルダ504が配置されている。なお、図5に示すフォルダ階層構造は一例であり、図5の例に限定されるものではない。
【0062】
ルートフォルダ501は、フォルダ階層構造においてルートとなるものであり、ルート以外の全てのフォルダは、ルートフォルダ501よりも下位の階層に属することとなる。
【0063】
図5において、各フォルダには、516〜520に示す破線の矩形内の文書がそれぞれのフォルダに格納されていることを示している。例えば、フォルダ504には、矩形518内の文書510、511、512が格納されている。なお、これらの文書507〜515は、記憶装置に記憶されるものであり、図2に示す文書情報管理部201によって、記憶装置から読み出し、または記憶装置に書き込みされる。
【0064】
図6は、文書公開サーバ装置106において、文書がフォルダに格納されて、フォルダを階層構造に従って管理されるときのフォルダ階層構造の一例を説明するための図である。
【0065】
ルートフォルダ601は、フォルダ階層構造においてルートとなるものであり、ルート以外の全てのフォルダは、ルートフォルダ601よりも下位の階層に属することとなる。
【0066】
図6において、各フォルダには、613〜616に示す破線の矩形内の文書がそれぞれのフォルダに格納されていることを示している。例えば、フォルダ605には、矩形615内の文書610、611が格納されている。
【0067】
なお、これらの文書607〜612は、記憶装置に記憶されるものであり、図3に示す文書情報管理部301によって、記憶装置から読み出し、または記憶装置に書き込みされる。
【0068】
なお、本実施例において、文書管理サーバ装置101に記憶されている文書507、文書510、文書515と同一の文書が、それぞれ文書611、文書608、文書610として文書公開サーバ装置106に記憶されている。
【0069】
<文書情報および公開情報>
次に、図7(A)、図7(B)、図8を参照して、記憶装置に記憶されるときの文書情報のデータ構造について説明する。
【0070】
なお、図7および図8に示すように文書情報は種々の属性から構成されるが、本発明に係る文書管理システムを実現する上で必要となるものを例示したものであり、その他の属性がさらに追加されていてもよい。
【0071】
図7(A)は、文書管理サーバ装置101における文書情報のデータ構造を示す。
【0072】
図7(A)に示すように、文書情報711〜719は、文書ID701、文書名称702、更新日時703、格納場所704、文書705から構成される。
【0073】
文書ID701は、文書705の実データに対して一意に割り当てられる識別情報である。文書名称702は、文書705を識別するためにユーザにより設定された任意の名称である。更新日時703は、文書705の実データが更新(または変更)された日時である。格納場所704は、文書705の実データが格納されるフォルダについて、フォルダ階層構造上の位置を示す。なお、図7(A)に示す文書名称702、および格納場所704は、図5に示すフォルダ階層構造と一致している。また、図5に示す文書507〜515がそれぞれ文書情報711〜719に対応する。
【0074】
図7(B)は、文書公開サーバ装置106における文書情報731〜736のデータ構造を示す。このデータ構造は、文書管理サーバ装置101におけるデータ構造と同一であり、文書公開サーバ装置106は、文書情報731〜736のように一組の情報にして管理する。なお、図6に示す文書607〜612がそれぞれ、文書情報731〜736に対応している。
【0075】
図8は、図7(A)に示す文書705のうち、文書管理サーバ装置101から文書公開サーバ装置106に送信された文書であって、公開されている文書を管理するときのデータ構造を示す。
【0076】
文書ID801は、公開されている文書705に関連付けられている文書ID701と同一の文書IDを示す。
【0077】
公開場所802は、公開されている文書705が、文書公開サーバ装置106において格納されるフォルダのフォルダ階層構造上の位置を示す。
【0078】
公開先アクセス方法803は、文書公開サーバ装置106が提供するwebサービスを利用して、公開されている文書へアクセスするためのアクセス方法を示す。このwebサービスを利用するためのインターフェースを介して、公開先アクセス方法803に示すアクセス方法を入力することにより、公開されている文書へアクセスすることができる。
【0079】
以上のように、文書公開サーバ装置106において公開されている文書は、文書管理サーバ装置101において、文書ID801、公開場所802、および公開先アクセス方法803が関連付けられた公開情報811〜813のようにして管理される。
【0080】
<文書管理サーバ操作画面>
次に、図9を参照して、クライアント装置102のCRTに表示される文書公開管理画面であって、文書管理サーバ装置101に記憶されている文書に対する各種の指示を受け付けるための文書公開管理画面について説明する。
【0081】
文書公開管理画面901は、フォルダツリー表示部902、文書一覧表示部903、文書操作部904、公開ボタン905、公開中止ボタン906、および更新ボタン907から構成される。
【0082】
フォルダツリー表示部902は、文書管理サーバ装置101におけるフォルダ階層構造を表示する領域である。図9において、フォルダツリー表示部902には、図5に示すフォルダ階層構造(フォルダ501〜フォルダ506)が表示されている。ユーザは、クライアント装置102に接続されるマウス等の入力装置を操作することにより、フォルダツリー表示部902に表示されるフォルダを選択することができる。
【0083】
文書一覧表示部903は、フォルダツリー表示部902においてユーザにより選択されたフォルダに格納されている文書について、文書名称を一覧にして表示する領域である。
【0084】
例えば、ユーザがフォルダ「Z」(フォルダ504)を選択した場合、フォルダ504に格納されている文書(文書510、文書511、文書512)に対応する文書名称「ZA」「ZB」「ZC」が表示される。
【0085】
文書操作部904は、文書一覧表示部903に表示される文書名称に対応する文書に対して、各種の処理指示を受け付けるための複数のボタンが配置される領域である。この複数のボタンは、本実施例では公開ボタン905、公開中止ボタン906、更新ボタン907を含む。
【0086】
公開ボタン905は、文書一覧表示部903に表示されている文書名称の中から選択されたものに対応する文書(以後、選択文書)を文書公開サーバ装置106に送信して、文書を公開する処理の開始指示をユーザから受け付けるためのものである。なお、公開ボタン905が選択されたときの処理の詳細は、図10を用いて後に説明する。
【0087】
公開中止ボタン906は、文書一覧表示部903に表示されている文書名称の中から選択された選択文書であって、公開されている文書を文書公開サーバ装置106から削除するための処理の開始指示を受け付ける。なお、公開中止ボタン906が選択されたときの処理の詳細は、公開ボタン905が選択されたときの処理とともに図10を用いて後に説明する。
【0088】
更新ボタン907は、文書管理サーバ装置101に記憶される公開情報と、文書公開サーバ装置106に記憶されるViewIfoとを更新するための処理の開始指示を受け付ける。なお、更新ボタン907が選択されたときの処理の詳細は、図11を用いて後に説明する。
【0089】
<文書公開サーバへの公開・公開中止>
文書管理サーバ装置101から文書公開サーバ装置106に対して、特定の文書を公開させ、または公開された文書について公開を中止させるための処理手順について、図10を用いて説明する。
【0090】
図10は、選択文書について、公開ボタン905または公開中止ボタン906が選択されたときの処理フローを示す。なお、本処理は、文書管理サーバ装置101の文書公開処理制御部206において実行される。
【0091】
まず、ステップS1001において、文書公開処理制御部206は、クライアント装置102から送信された選択文書を示す情報と、ユーザにより選択されたボタンに関するボタン情報とを取得する。そして、文書公開処理制御部206は、送信された選択文書を示す情報に基づいて、記憶装置に記憶されている文書情報のうち、選択文書に対応するものを選択文書情報として特定して、これを取得する。この取得処理が終了すると、ステップS1002へ進む。
【0092】
次に、ステップS1002において、取得したボタン情報が公開中止ボタン906であるか否かを判別する。
【0093】
ボタン情報が、公開中止ボタン906である場合、ステップS1003へ進み、ボタン情報が、公開中止ボタン906ではなく公開ボタン905である場合、ステップS1005へ進む。
【0094】
ステップS1003に進んだ場合、文書公開サーバ装置106が提供するWebサービスを用いることにより、選択文書が文書公開サーバ装置106から削除される。
【0095】
具体的には、まず、公開情報のうち、選択文書情報に含まれる文書IDと一致する公開情報を特定する。図8に示す公開情報811〜813を例にすれば、選択文書情報が含む文書ID701と一致する文書ID801を含む公開情報811〜813のうちのいずれかが特定されることとなる。次に、文書公開処理制御部206は、特定した公開情報を公開情報管理部202から取得する。そして、取得した公開情報に含まれる公開場所802、公開先アクセス方法803を含めたリクエストを、文書公開サーバ装置106に送信する。文書公開サーバ装置106の文書削除処理制御部304は、送信された公開場所802、公開先アクセス方法803に基づいて、選択文書を記憶装置から削除する指示を文書情報管理部301に与える。記憶装置から選択文書が削除されると、文書削除処理制御部304は、文書管理サーバ装置101に削除処理の終了の旨を通知する。そして、文書管理サーバ装置101がこの通知を受信すると、次のステップS1004に進む。
【0096】
ステップS1004において、文書公開処理制御部206は、ステップS1003において特定された公開情報を記憶装置から削除する指示を公開情報管理部202に与える。記憶装置から、特定された公開情報が削除されると、本処理フローは終了する。
【0097】
一方、ステップS1002において、ボタン情報が公開中止ボタン906ではないと判別された場合、S1005において、選択文書が文書公開サーバ装置106において既に公開されているか否かが判別される。具体的には、文書公開処理制御部206は、選択文書に係る文書ID701と一致する文書ID801を含む公開情報があるか否かを判別する。一致する文書IDがあれば(ステップS1005;YES)、ステップS1006に進み、一致する文書IDがなければ(ステップS1005;NO)、ステップS1009へ進む。
【0098】
ステップS1006において、文書公開処理制御部206は、一致する文書IDを含む公開情報の公開先アクセス方法に従って、文書公開サーバ装置106に記憶される一致する文書IDの文書にアクセスする。そして、文書公開サーバ装置106は、アクセスのあった文書に関連付けられている更新日時723を文書管理サーバ装置101に送信する。
【0099】
次に、ステップ1007において、文書公開処理制御部206は、取得した更新日時723と、選択文書に係る更新日時703とを比較して、選択文書に係る更新日時703が取得した更新日時723よりも新しいか否かを判別する。更新日時703の方が新しければ(ステップS1007;YES)、ステップS1008に進む。一方、更新日時が一致するか更新日時703の方が新しくなければ(ステップS1007;NO)、処理が終了する。
【0100】
ステップS1008において、文書公開処理制御部206は、文書公開サーバ装置106に対し、選択文書を更新する処理を依頼する。
【0101】
具体的には、まず、文書公開処理制御部206は、選択文書に係る文書ID701と同一の文書ID801を含む公開情報の公開場所802、公開先アクセス方法803を用いて、選択文書に係る文書705の実データを文書公開サーバ装置106に送信する。文書公開サーバ装置106の文書更新処理制御部303は、送信された公開場所802および公開先アクセス方法803に従って、文書を特定し、そして特定した文書を受信した選択文書の実データにより更新する。この更新が終了すると、処理が終了する。
【0102】
一方、ステップS1009に進んだ場合、選択文書を文書公開サーバ装置106において新たに公開する処理を進める。
【0103】
まず、文書公開処理制御部206は、文書公開サーバ装置106に対し、文書公開サーバ装置106におけるフォルダ階層構造を示す情報の送信を依頼する。そして、文書公開サーバ装置106は、フォルダ階層構造を示す情報を文書管理サーバ装置101に送信する。文書管理サーバ装置101の表示内容生成部208は、フォルダ階層構造を示す情報に基づいて、フォルダツリー表示部902に表示するための画像を生成する。ユーザが、フォルダツリー表示部902に表示される、文書公開サーバ装置106のフォルダ階層構造に基づいてフォルダを選択すると、次のステップS1010へ進む。
【0104】
次に、ステップS1010において、選択されたフォルダ(選択フォルダ)に選択文書を格納して、公開文書として登録するための処理を行う。まず、文書公開処理制御部206は、文書公開サーバ装置106に対し、文書公開サーバ装置106において使用されていない新規の文書IDを発行するように要求する。次に、文書公開処理制御部206は、文書公開サーバ装置106に対して、選択文書を登録するためのリクエストを送信する。リクエストには、文書公開サーバ装置106から取得した新規の文書ID、選択文書に係る文書名称702、選択文書に係る更新日時703、選択フォルダを示す情報、選択文書の実データが含まれる。リクエストを受信した文書公開サーバ装置106の文書登録処理制御部302は、選択フォルダに選択文書を格納する処理を実行して、選択文書を登録する。具体的には、リクエストに含まれる各種の情報に基づいて、図7(B)に示す公開情報について、新たな文書情報を作成する。この作成処理が終了すると、文書登録処理制御部302は、文書管理サーバ装置101に、選択文書にアクセスするための情報(公開場所、公開先アクセス方法)を送信して、次のステップS1011に進む。
【0105】
ステップS1011において、文書公開処理制御部206は、選択文書に係る公開情報を作成して登録する。まず、文書公開処理制御部206は、文書公開サーバ装置106から取得した公開場所、公開先アクセス方法を、それぞれ公開場所802、公開先アクセス方法803とした公開情報を作成する。そして、公開情報における文書ID801は、選択文書に係る文書ID701とする。そして、文書公開処理制御部206は、公開情報管理部202に作成された公開情報を記憶装置に記憶させる指示を与える。そして、本処理フローが終了する。
【0106】
以上のように、スッテプS1005において、選択文書が文書公開サーバ装置106において既に公開されているか否かを判別し、判別の結果に応じて第1の制御または第2の制御を実施する。
【0107】
<公開情報の更新>
次に、文書公開サーバ装置106において公開されている文書を更新する更新処理に係るフローについて、図11を用いて説明する。
【0108】
文書公開サーバ装置106において、所定の文書と、文書管理サーバ装置101におけるフォルダ階層構造を示す構造化文書とが公開される。
【0109】
構造化文書は、文書管理サーバ装置101におけるフォルダ階層構造に基づいて、公開情報に係る文書が格納されているフォルダを階層的に表示するための情報を含む。構造化文書は、インターネット上に存在する文書公開サーバ装置106へアクセスすることにより取得して、これを表示することができるものであればよく、本実施例ではHTMLを例とする。なお、構造化文書に係るファイルを、「ViewInfo」と称することとする。
【0110】
図11は、クライアント装置102のCRTに表示された図9に示す文書公開管理画面901において、更新ボタン907が選択されることにより開始する処理フローを示す。
【0111】
まず、ステップS1101において、公開情報管理部202は、文書公開処理制御部206からの指示に基づいて、記憶装置に記憶されている公開情報を全て取得する。公開情報管理部202が、公開情報をすべて取得すると、ステップS1102へ進む。
【0112】
ステップS1102において、文書公開処理制御部206は、任意の公開情報を1つ選択する。公開情報がない場合、処理対象となる公開情報が存在しないため、ステップS1106へ進む。
【0113】
ステップS1103において、ステップS1102で取得した任意の公開情報に係る文書が、文書公開サーバ装置106に記憶されているものであるか否かが判別される。
【0114】
まず、文書公開処理制御部206は、任意の公開情報に含まれる公開場所802、および公開先アクセス方法803を用いて、文書ID801に係る文書が、文書公開サーバ装置106に記憶されているか否かを問い合わせる。
【0115】
問い合わせにより、文書公開サーバ装置106は、問い合わせに係る文書を記憶しているか否かを判別し、判別結果を文書管理サーバ装置101に送信する。具体的には、文書更新処理制御部303が、文書ID801について、記憶装置に記憶する文書情報の文書ID721と一致するものがあるか否かを判別する。
【0116】
次に、一致するものがない場合(ステップS1103;NO)、ステップS1104において、文書公開処理制御部206は、任意の公開情報を削除するように公開情報管理部202に指示して、任意の公開情報が削除される。
【0117】
次に、ステップS1105において、文書公開処理制御部206は、本処理においてすべての公開情報が選択されたか否かを判別する。全て選択されている場合(ステップS1105;YES)、ステップS1106へ進み、全て選択されていない場合(ステップS1105;NO)、ステップS1102へ戻る。
【0118】
次に、ステップS1106において、文書管理サーバ装置101のCPUは、ViewInfoを作成する。
【0119】
ViewInfoのファイル作成では、まず、公開情報管理部202により、記憶装置に記憶される全て公開情報が読み出される。次に、取得した公開情報の文書ID801と一致する文書ID701を含む文書情報が記憶装置から読み出される。
【0120】
文書管理サーバ装置101のCPUは、取得した文書情報の格納場所704を参照して、格納場所に基づいて、取得した文書情報がフォルダ階層構造に従って順にソートされた新たなフォルダ階層構造に係る情報を作成する。そして、文書管理サーバ装置101のCPUは、ソートした文書情報のうち、文書名称702、格納場所704、および各文書情報に対応する公開情報の公開先アクセス方法803を新たなフォルダ階層構造に関連付けた情報を記録したViewInfoを作成する。
【0121】
次に、ステップS1107において、文書管理サーバ装置101のCPUは、作成したViewInfoファイルを文書公開サーバ装置106に送信する。そして、文書情報管理部301は、フォルダ階層構造における「/View」フォルダにViewInfoが格納されているか否かを判別し、格納されていればViewInfoを、送信されたViewInfoにより更新する。一方、格納されていなければ、送信されたViewInfoを「/View」フォルダに格納する。そして、本処理フローを終了する。
【0122】
<文書公開サーバ操作画面>
次に、クライアント装置102、もしくはクライアント装置107のCRTに表示される文書操作画面について、図12を用いて説明する。図12に示す文書操作画面1201は、文書公開サーバ装置106におけるフォルダ階層構造、およびフォルダに格納される文書名称を閲覧することを目的とするユーザインターフェースである。
【0123】
文書操作画面1201は、フォルダツリー表示部1202と、文書一覧表示部1203と、文書名リスト1204と、取得ボタン1205とから構成される。
【0124】
フォルダツリー表示部1202は、文書公開サーバ装置106におけるフォルダ階層構造を表示する領域である。なお、図12の例では、図6に示すフォルダ階層構造(フォルダ601〜フォルダ606)を例示している。
【0125】
また、フォルダツリー表示部1202に表示されるフォルダ階層構造と供に、任意のフォルダをユーザに選択させるためのカーソル1207が表示される。例えば、図12に示すように、「P」フォルダ(フォルダ603)にカーソル1207がハイライトされる。ユーザは、クライアント装置102、107に接続されているKBやマウスを用いて、カーソル1207を任意のフォルダにハイライトさせて、フォルダを選択することが可能である。ユーザが任意のフォルダを選択すると、そのフォルダに格納されている文書に係る文書名称が文書一覧表示部1203に表示される。
【0126】
文書一覧表示部1203は、ユーザにより選択されたフォルダに格納されている文書の文書名称を一覧にして表示する文書名リスト1204と、文書を取得するための取得ボタン1205と、から構成される。
【0127】
文書名リスト1204は、フォルダツリー表示部1202に表示されるフォルダのうち、ユーザに選択されたフォルダに格納される文書の文書名称の一覧を表示する。
【0128】
本実施例において、フォルダ「P」に格納される文書は、図6の破線614内の文書608(「ZA」)と文書609(「CC」)との2つである。なお、文書609(「CC」)は、文書管理サーバ装置101からの公開リクエストに基づいて外部に公開されている文書である。
【0129】
取得ボタン1205は、文書名リスト1204に表示された文書名称のうち、ユーザが選択した文書名所に係る文書を、文書をクライアント装置102、または107に取得させるための処理の実行を受け付ける。
【0130】
なお、フォルダツリー表示部1202においてフォルダ1206(「View」)がユーザにより選択されると、クライアント装置102、またはクライアント装置107のCRTにはViewInfoファイル612が示す内容が表示される。
【0131】
図13は、図12に示すフォルダツリー表示部1202においてフォルダ1206(「View」)がユーザにより選択されたときのクライアント装置102、またはクライアント装置107のCRTに表示される文書操作画面1301を示す。
【0132】
なお、ViewInfoファイルにおけるHTML形式で記載された内容を表示するための方法は特に明記しないが、本実施例では、文書操作画面1301は、以下の要素を含んで構成される。
【0133】
フォルダツリー表示部1302は、ViewIfoに含まれる新たなフォルダ階層構造を視覚的に表示する領域である。また、フォルダツリー表示部1302には、カーソル1306が表示されて、ユーザに任意のフォルダを選択させることができる。
【0134】
図13では、「Z」フォルダにカーソルがハイライトしている様子を示しているが、ユーザはクライアント装置102、107のKBやマウスを用いて任意のフォルダを選択することが可能である。
【0135】
なお、フォルダツリー表示部1302に表示される新たなフォルダ階層構造において、例えば図5のフォルダ505のように公開されていない文書のみを格納するフォルダはフォルダツリー表示部1302に表示されない。
【0136】
しかし、同様に公開している文書が存在しないフォルダ503の場合、下位のフォルダ504が格納する文書に公開されているものがあるため、フォルダ505とは異なり表示対象となる。
【0137】
ユーザがフォルダを選択すると、そのフォルダに格納されている文書に係る文書名称の一覧が文書一覧表示部1303に表示される。
【0138】
文書一覧表示部1303は、文書名リスト1304と、取得ボタン1305とを含んで構成される。
【0139】
文書名リスト1304は、フォルダツリー表示部1302において選択されたフォルダが格納する文書に係る文書名称の一覧を表示する。
【0140】
取得ボタン1305は、文書名リスト1304に表示された文書をクライアント装置102、107に取得するための処理を受け付ける。
【0141】
以上のように、実施例1において、文書管理サーバ装置101に記憶されている文書について、インターネットに接続されている文書公開サーバ装置106に公開される。文書公開サーバ装置106は、公開した文書を格納するフォルダのみを階層的に示すフォルダ階層構造を含んだViewInfoを保持する。そして、ViewInfoを閲覧するユーザは、公開文書について、文書管理サーバ装置101におけるフォルダ階層構造を閲覧することができる。
【0142】
(実施例2)
次に、本発明の文書管理システムに係る第2の実施形態について説明する。
【0143】
実施例2については、前述の実施例1からの差異のみを説明とする。特に明記しない部分については、実施例1と同じ構成/手順である。
【0144】
図1のクライアント装置102のCRTに表示する、文書管理サーバ装置101上の文書情報を操作するための文書管理画面1401について、図14を用いて説明する。
【0145】
この文書管理画面1401は、実施例1における図9に示す文書公開管理画面901の各要素に加えて、文書管理サーバ装置101に記憶されている文書に対する指示を受け付ける要素を含む。
【0146】
文書管理画面1401は、フォルダツリー表示部1402、文書一覧表示部1403、文書操作部1404、公開ボタン1405、公開中止ボタン1406、更新ボタン1407、登録・更新ボタン1408、削除ボタン1409を含んで構成される。
【0147】
このうち、フォルダツリー表示部1402から更新ボタン1407に関しては、実施例1の図9で説明した文書公開管理画面901における、フォルダツリー表示部902から更新ボタン907までと同一のため、これらについては説明を省略する。
【0148】
登録・更新ボタン1408は、文書管理サーバ装置101への文書の新規登録、および既存文書の更新を行う処理の開始指示を受け付けるためのボタンである。
【0149】
この登録・更新ボタン1408がユーザにより選択されると、文書管理サーバ装置101の文書登録処理制御部203、および文書更新処理制御部204により、ユーザが指定したフォルダに新規文書を格納する登録処理を行う。
【0150】
文書更新処理制御部204は、文書情報管理部201に対し、ユーザが指定した文書のファイルを差し替える指示を与える。
【0151】
削除ボタン1409は、文書管理サーバ装置101に格納されている文書を削除する処理の開始指示を受け付けるためのボタンである。削除ボタン1409が選択されると、文書削除処理制御部205は、文書情報管理部201に対し、ユーザが指定した文書を削除する処理する指示を与える。
【0152】
そして、これらの処理の最後に、図11に示すステップS1106の「ViewInfo」ファイルの更新処理を行い、自動で文書公開サーバ装置106上の最新状態を維持する。
【0153】
また、公開ボタン1405、公開中止ボタン1406が選択されたときの処理は、図10に示すフローに従うが、このフローの最後に本実施例2における図11に示す処理を行ってもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書公開サーバ装置と、文書管理サーバ装置と、クライアント装置と、がそれぞれネットワークに接続されている文書管理システムであって、
前記文書管理サーバ装置は、
複数の文書を階層構造にして記憶する記憶手段と、
前記複数の文書のうち、クライアント装置から指定された文書である公開文書について、前記階層構造上の位置を記録したファイルを作成するファイル作成手段と、
前記公開文書と、前記ファイルとを、前記文書公開サーバ装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記文書公開サーバ装置は、
クライアント装置から前記公開文書または、前記ファイルを送信する要求があった場合に前記公開文書または、前記ファイルを提供する提供手段と
を備え、
前記ファイルを取得したクライアント装置に接続される表示装置には、前記位置に基づいて、前記公開文書に係る階層構造が表示される
ことを特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
前記文書管理サーバ装置は、
前記公開文書が前記複数の文書のうちのいずれであるかを特定するための公開情報を記憶する公開情報記憶手段と、
前記指定された文書が、前記公開文書であるか否かを前記公開情報に基づいて判別する判別手段と、
前記公開文書ではないと判別された場合に、前記指定された文書を公開文書として送信するように前記送信手段を制御する第1の制御手段と、
前記公開文書であると判別された場合に、前記公開文書の更新日時を前記文書公開サーバ装置から取得する取得手段と、
取得した更新日時と、前記文書管理サーバ装置において記憶する前記指定された文書の更新日時とを比較し、前記取得した更新日時の方が古い場合に、前記指定された文書を公開文書として送信するように前記送信手段を制御する第2の制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項3】
クライアント装置は、
前記公開文書を取得する指示を受け付ける受付手段を備え、
ユーザから前記取得する指示があった場合に、前記取得する指示に係る前記公開文書を前記文書公開サーバ装置から取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項4】
前記文書管理サーバ装置は、外部から当該文書管理サーバ装置にアクセス不可なネットワークに接続される
ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項5】
クライアント装置は、外部から当該クライアント装置にアクセス不可なネットワークに接続される
ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項6】
前記ファイルは、HTMLにより記述される
ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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