説明

断熱容器

【課題】手でさげたり肩に掛けたりした時の安定性が高く、且つ長期に渡って使用しても紐や本体側が傷まない断熱容器の断熱容器を提供することを目的としている。
【解決手段】ショルダーベルト(さげ紐)11は、一端側箱体取付部60と、他端側箱体取付部61と、連結部材62によって構成されている。箱体取付部60の両端は、箱体部10の端面(周壁部3)の下側の両角の位置にあり、防水シート48と、外箱部材16の本体を構成する周壁部43のシートの間に挟み込まれている。箱体部10の端面には上下の辺と平行に帯63が取り付けられており、箱体取付部60の中間部分は、帯63と、外箱部材16の本体を構成する周壁部43のシートの間に挟み込まれている。固定紐部68のベルト間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンバーガ等の加熱食品やアイスクリーム等の冷凍食品を、収納したり運搬したりする際に便利な断熱容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時、ピザなどの加熱調理食品を宅配するニーズが高く、ピザショップに出向くときと同様に、焼き立てのピザを自宅で食べられることから人気を呼んでいる。
【0003】
このような配達のニーズは種々の加熱調理食品に及んでおり、ファーストフード店で提供されるハンバーガなども例外ではない。
【0004】
このような加熱調理食品は、配達先で直ぐに食べられるように、加熱調理された状態で保温しつつ配送しなければならない。このため、加熱調理食品は断熱性を有する容器に収納して配達されるのが通例である。
【0005】
またアイスクリーム等の冷凍食品についても宅配されたり、屋外で販売されたりすることがある。この様な場合、冷凍食品は、断熱性を有する容器に収納して運ばれる。
【0006】
特許文献1,2には、このような加熱調理食品や冷凍食品を持ち運ぶのに好適な断熱容器が開示されている。特許文献1に開示された断熱容器を用いることにより、加熱調理された食品を長時間保温しつつ配達す看ことが可能である。
【0007】
図16は、特許文献1に開示された従来技術の断熱容器の斜視図である。
【0008】
特許文献1に開示された断熱容器100では、手さげ用の紐101が設けられている。手さげ用の紐101は、断熱容器100の一つの側面102に一端が取り付けられ、紐101の他端部は断熱容器100の対向する側面103に取り付けられている。
【0009】
特許文献1に開示された断熱容器100の側面側に注目すると、紐101は、断熱容器100の下部から上部側に向かって一列に延びる。
【0010】
図17は、特許文献2に開示された従来技術の断熱容器の斜視図である。図18は、特許文献2に開示された断熱容器を手でさげた場合における紐の様子を示す斜視図である。
【0011】
特許文献2に開示された断熱容器200についても、手さげ用の紐201が設けられている。断熱容器200は、外容器202内に内容器203が挿入されたものである。断熱容器200の手さげ用の紐201は環状であり、その中間部分が断熱容器200の内容器203の底を保持している。即ち内容器203の底には、紐201の一部が平行に走っている。また紐201の一部は、内容器203の側壁部に二列平行に設けられた溝205,206内に挿入され、それよりも先端側の環状部分が、外容器202と内容器203の間から上部側に露出している。
【0012】
特許文献2に開示された断熱容器200の側面側における紐201の配置に注目すると、紐201は、断熱容器200の下部から上部側に向かって二列に延びている。そして当該部分における紐201の配列は平行である。
【特許文献1】実開昭64−2788号公報
【特許文献2】実開平2−73131号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1に開示された断熱容器100では、手さげ用の紐101は、断熱容器100の下部から上部側に向かって一列に延びる。そのため断熱容器100は、手でさげた場合や、紐101を肩に掛けた時、本体部分(収納部分)が不安定となる。
【0014】
これに対して特許文献2に開示された断熱容器200では、紐201は、断熱容器200の下部から上部側に向かって二列に延びるので、上記した特許文献1の構成に比べて本体部分(収納部分)が安定する。
【0015】
しかしながら、特許文献2に開示された断熱容器200では、断熱容器200の側面側において、紐201は、断熱容器200の下部から上部側に向かって二列平行に延びるので、紐201の露出端部で断熱容器200を傷つけやすい。
【0016】
即ち紐201を手でさげたり肩に掛けたりするとき、手で握られる部位は、一点209であり、紐201の露出端207,208は二箇所であるから、紐201は、図18に示す様な三角形状を描く。
【0017】
これに対して断熱容器200の側面における紐201の走行状態は、図18の破線の様に平行である。従って紐201は、露出端207,208で強く折れ曲がり、断熱容器200の露出端207,208を強く押す。また使用時に紐201が擦れる。そのため長年の使用によって断熱容器200の露出端207,208が傷んだり、紐201が傷んだりするという問題点があった。
【0018】
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、手でさげたり肩に掛けたりする時の安定性が高く、且つ長期に渡って使用しても紐や本体側が傷まない断熱容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために本発明の断熱容器は、物を収納可能な略直方体の箱体部と、前記箱体部の少なくとも一面に設けられた開閉部と、前記箱体部を構成する全壁面に設けられた断熱材と、前記箱体部に取り付けられたさげ紐を有し、前記さげ紐は、前記箱体部の対向する側面に取り付けられた箱体取付紐部と、前記箱体取付紐部同士を連結する連結部を有し、前記箱体取付紐部は、前記箱体部から離れない様に取り付けられた二列以上の固定紐部を備え、前記二列以上の固定紐部は、前記箱体部の下部から上部側に向かって延びており、前記取付紐部の間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっていることを特徴とする。
【0020】
本発明の断熱容器は、さげ紐が二列以上の固定紐部を有するので、断熱容器をさげた時に断熱容器が安定する。また、固定紐部の間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっているため、さげ紐をさげた時に、さげ紐自体の折れ曲がり角度が小さく、紐が断熱容器を押したり、紐が擦れたりするといった不具合が少ない。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、さげ紐が二列以上の固定紐部を有するので、断熱容器をさげた時に断熱容器が安定する。また本発明では、固定紐部の間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっている。そのため、さげ紐をさげた時に、さげ紐自体の折れ曲がり角度が小さく、紐が断熱容器を押したり、紐が擦れたりするといった不具合が少ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
請求項1に記載の断熱容器の発明は、物を収納可能な略直方体の箱体部と、前記箱体部の少なくとも一面に設けられた開閉部と、前記箱体部を構成する全壁面に設けられた断熱材と、前記箱体部に取り付けられたさげ紐を有し、前記さげ紐は、前記箱体部の対向する側面に取り付けられた箱体取付紐部と、前記箱体取付紐部同士を連結する連結部を有し、前記箱体取付紐部は、前記箱体部から離れない様に取り付けられた二列以上の固定紐部を備え、前記二列以上の固定紐部は、前記箱体部の下部から上部側に向かって延びており、前記取付紐部の間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっていることを特徴とする。
【0023】
本発明において、さげ紐は、ベルト状や帯状のものが望ましい。またさげ紐は、肩に掛けられるものであることが推奨される。なお、「直方体」は、「立方体」を含む概念である。
【0024】
請求項2に記載の断熱容器の発明は、請求項1に記載の発明における固定紐部が、その一部又は全部が箱体部の側面に一体的に取り付けられていることを特徴とする。
【0025】
本発明の断熱容器では、固定紐部は、その一部又は全部が箱体部の側面に一体的に取り付けられているので、床等に断熱容器を置いたとき、固定紐部が妄りに垂れ下がらない。
【0026】
請求項3に記載の断熱容器の発明は、請求項1または2に記載の発明において、固定紐部の上端が箱体部の上端よりも低い位置にあり、さげ紐の前記固定紐部以外の部位が、前記箱体部から離れていることを特徴とする。
【0027】
本発明の断熱容器では、固定紐部の上端が箱体部の上端よりも低い位置にあり、箱体取付部の固定紐部以外の部位が箱体部から離れているから、断熱容器を肩等からさげたとき、さげ紐の一部が箱体部の側面に沿う。
【0028】
請求項4に記載の断熱容器の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、固定紐部と交差する帯状部材を有し、前記帯状部材と箱体部の間で前記固定紐部の一部が挟まれ、前記帯状部材と前記固定紐部と前記箱体部が一体的に縫合されていることを特徴とする。
【0029】
本発明の断熱容器では、帯状部材によって固定紐部が押さえられているので、固定紐部の取付強度が高い。また固定紐部が箱本体から離れようとする力は帯状部材を介して箱本体の広い面積に負荷されるので、箱体部にかかる単位面積当たりの引っ張り力が小さく、箱体部に掛かる負担が小さい。
【0030】
請求項5に記載の断熱容器の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明における箱体部が、柔軟性を有する素材で作られた外箱部と、前記外箱部の内面に設けられた剛性を有する板体からなり、前記板体を折り曲げることによって箱本体を折り畳むことができることを特徴とする。
【0031】
本発明の断熱容器は、折り畳むことができるので、収納時に場所をとらない。
【0032】
請求項6に記載の断熱容器の発明は、請求項5に記載の発明における板体には真空断熱材が内蔵されていることを特徴とする。
【0033】
本発明の断熱容器では、板体には真空断熱材が内蔵されているので、断熱効果が高い。
【0034】
請求項7に記載の断熱容器の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、箱体部の天面部の内側に蓄熱材取付部が設けられていることを特徴とする。
【0035】
蓄熱材には、低温のものと高温のものがあり、蓄熱材取付部にはいずれの蓄熱材を取り付けてもよい。
【0036】
本発明の断熱容器では、蓄熱材取付部に蓄熱材を取り付けることにより、容器内の温度を所定の高温又は低温に維持することができる。
【0037】
請求項8に記載の断熱容器の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明において、箱本体内に折り畳み及び自立可能な棚部材が有ることを特徴とする。
【0038】
本発明の断熱容器では、箱本体内に折り畳み及び自立可能な棚部材が有るので、必要に応じて箱本体内に棚を設けることができる。そのため例えばハンバーガの様な積み重ねて収納することが困難なものを運ぶ際には、棚部材を自立させ、棚部材の上にハンバーガを置けば、下側のハンバーガ等が潰れることがない。
【0039】
また缶ジュースの様な剛性の高いものを運搬する場合は、棚部材を畳み、箱本体内の空間を有効に利用することができる。
【0040】
以下に、図面を参照して本発明の断熱容器の実施の形態を説明する。
【0041】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る断熱容器を示す斜視図である。図2は、同実施の形態の断熱容器の側面図である。図3は、同実施の形態の断熱容器の内部を示す断面斜視図である。図4は、同実施の形態の断熱容器の畳んだ状態の斜視図である。図5は、同実施の形態の断熱容器の外箱部材と内壁形成部材を取り外した状態を示す分解斜視図である。図6は、同実施の形態の断熱容器で採用する連結部の斜視図である。図7は、同実施の形態の断熱容器の内壁部材の斜視図及び分解斜視図である。図8は、同実施の形態の断熱容器の内壁部材の断面図である。図9は、同実施の形態の断熱容器に用いた真空断熱材の断面斜視図である。
【0042】
本実施の形態の断熱容器1は、図1の様に、箱体部10にショルダーベルト(さげ紐)11が設けられたものである。即ち断熱容器1は、四面の周壁部2〜5、底面部6および開閉可能な蓋部(開閉部)8を有した略直方体の箱体部10を有する。また断熱容器1にはショルダーベルト(さげ紐)11が設けられている。本実施の形態の断熱容器1は、蓄熱板(蓄熱材)12,15と組み合わせで使用される。
【0043】
箱体部10は、図5に示す様に、外箱部材16と、内壁形成部材17によって構成されている。
【0044】
内壁形成部材17は、組み合わせ側壁部材18と独立側壁部材20によって構成されている。組み合わせ側壁部材18は、第一内壁部材22、第二内壁部材23、第三内壁部材25及び底壁部材26によって構成されている。
【0045】
上記した第一内壁部材22、第二内壁部材23、第三内壁部材25及び底壁部材26は、いずれも後記する様に柔軟性を有する外装材(シート材)27に剛性を有する板状の真空断熱材30を内包して形成されたものである。
【0046】
上記した第一内壁部材22、第二内壁部材23、第三内壁部材25及び底壁部材26(以下総称として内壁部材)は、図7に示す様に、柔軟性を有するシート材(外装材)27を二重に重ね合わせた袋28に、剛性を有する板状の真空断熱材30を内包し、袋28の開口部を縫製して製されたものである。
【0047】
本実施の形態では、シート材(外装材)27として、ポリエステル生地の裏面に合成樹脂コートを施したものを用い、当該シート材27を縫製により整形加工しており、柔軟性に加えて、耐水性、防水性を備えている。
【0048】
真空断熱材30は、図9に示す様に、繊維材で形成される芯材31を、ガスバリア性を有する外被材32で覆い、その内部を減圧して真空封入して形成されたものである。
【0049】
本実施の形態に使用する外被材32は、アルミニウム箔をガスバリア層とし、当該アルミニウム箔の内面側に無延伸ポリプロピレン等のフィルムを熱溶着層として積層すると共に、当該アルミニウム箔の外面側にナイロンフィルムを保護層として積層したラミネートフィルムである。
【0050】
芯材31は、繊維材33を薄板状に加熱成形したものである。本実施の形態では、芯材31の繊維材33にグラスウールを用い、この繊維材33の繊維素が真空断熱材の厚さ方向に対して交差するように引き揃えて配向させたものを採用している。
【0051】
本実施の形態に採用する真空断熱材30は、厚さが略10mm、熱伝導率(初期熱伝導率)が0.005W/mKのものを用いている。これにより、極めて高い断熱性を確保しつつ各部の薄型化を図っている。
【0052】
組み合わせ側壁部材18の説明に戻ると、組み合わせ側壁部材18は上記した、第一内壁部材22、第二内壁部材23、第三内壁部材25及び底壁部材26が柔軟性を有する連結部材35,36によって連結されたものである。
【0053】
即ち組み合わせ側壁部材18は、図5に示す様に第一内壁部材22を中心として、その三辺に他の内壁部材23,25,26が取り付けられたものである。具体的には、図5を基準として第一内壁部材22の一方の縦辺に連結部材35を介して第二内壁部材23の一辺が接続され、第一内壁部材22の他方の縦辺に連結部材36を介して第三内壁部材25の一辺が接続されている。また第一内壁部材22の底辺に連結部材(図示せず)を介して底壁部材26が接続されている。
【0054】
従って、組み合わせ側壁部材18は、隣接する各内壁部材22,23,25,26を垂直姿勢にすることもできるし、図5に示す様に折り畳むこともできる。
【0055】
上記した様に、内壁形成部材17は、組み合わせ側壁部材18と独立側壁部材20によって構成されているが、独立側壁部材20は、図5に示す様に他の内壁部材22等とは独立している。独立側壁部材20の内部構造は、上記した内壁部材22等と同一である。
【0056】
一方、外箱部材16は、図5に示す様に四面の周壁部42〜45、底面部46および開閉可能な蓋部8を有した略直方体である。
【0057】
外箱部材16は、図5では箱型をした状態に図示しているが、蓋部8を除く各壁(周壁部42〜45、底面部46)は剛性を持たない。即ち蓋部8を除く各壁(周壁部42〜45、底面部46)は軟質樹脂のシートで作られたものであり、任意の形状に折り畳むことができる。なお本実施の形態では、外箱部材16を構成するシートは、上記した内壁部材22を構成するシート材(外装材)27一と同一の素材である。
【0058】
外箱部材16の開口端近傍には、面ファスナー50が取り付けられている。
【0059】
外箱部材16の底は、防水性のシート48で補強されている。シート48は、外箱部材16の底の全域を覆い、一部が対向する周壁部43,45の下端部に至っている。シート48は、周壁部43,45に対して縫い糸49によって縫合されている。
【0060】
外箱部材16の中で、唯一蓋部8だけは内部に真空断熱材(図示せず)が内蔵されており、剛性を持つ。即ち蓋部8は、上記した内壁部材22,23,25,26と同様に、シート材(外装材)27で形成された袋の中に真空断熱材が収納されたものである。
【0061】
蓋部8には、図1.3,5に示す様に、3方の外側縁に沿って外側縁から突出するフラップ51,52,53が設けられている。フラップ51,52.53の内面には面ファスナーが取り付けられている。フラップ51,52,53に設けられた面ファスナーは、外箱部材16の開口端近傍に設けられた面ファスナー50に対応するものである。
【0062】
従って、蓋部8を覆い被せて51,52,53を外箱部材16の開口端近傍に押圧すると、蓋部8の面ファスナーが外箱部材16の面ファスナー50と係合して蓋部8が閉じられる。逆に、フラップ51,52,53を引っ張って面ファスナー同士の係合を解除することにより、蓋部8を容易に開くことができる。
【0063】
また蓋部8の下面(組み立てた際に箱体部10の内側に位置する部位)に図3,5に示す様に蓄熱材取付部56,57が設けられている。蓄熱材取付部56,57は、網で作られた袋であり、一辺58,59が開口し、他の辺は閉じている。蓄熱材取付部56,57は主として蓄冷材(低温の蓄熱材)を収納するものである。
【0064】
本実施の形態の断熱容器1では、箱体部10は、上記した様に外箱部材16と、内壁形成部材17によって構成され、外箱部材16の内側に内壁形成部材17が収納されている。
【0065】
作図の関係上、図5では、外箱部材16と内壁形成部材17とを別々に図示したが、実際には、外箱部材16の第一内壁部44に内壁形成部材17の第一内壁部材22が接合され、外箱部材16の対向する内壁部42に内壁形成部材17の独立側壁部材20が接合されている。
【0066】
また断熱容器1の外周部に目を移すと、図1に示す様に断熱容器1にはショルダーベルト(さげ紐)11が取り付けられている。
【0067】
ショルダーベルト(さげ紐)11は、大きく分けて、一端側箱体取付部60と、他端側箱体取付部61と、連結部材62によって構成されている。
【0068】
一端側箱体取付部60は、図1,2に示す様に一本のベルトの両端を箱体部10の端面(周壁部3)に接続し、中間部をフリー状態にしたものである。
【0069】
即ち箱体取付部60の両端は、箱体部10の端面(周壁部3)の下側の両角の位置にあり、防水シート48と、外箱部材16の本体を構成する周壁部43のシートの間に挟み込まれている。そして箱体取付部60の端部と、防水シート48と、周壁部43の三者は、図示しない接着剤で一体的に接合されていると共に、上記した縫い糸49によっても縫合されている。
【0070】
また箱体部10の端面(面積が小さい側面、周壁部3)の中間の高さの位置には上下の辺と平行に帯(帯状部材)63が取り付けられており、箱体取付部60の中間部分は、帯63と、外箱部材16の本体を構成する周壁部43のシートの間に挟み込まれている。また帯63と外箱部材16の交点においては、図示しない接着剤で帯63と外箱部材16及び周壁部43のシートが一体的に接合されていると共に、縫い糸67によって縫合されている。
【0071】
一端側箱体取付部60の防水シート48に挟まれた部位から帯63に挟まれた部位までの間は、図示しない接着剤によって箱体部10の端面(周壁部3)に接着されている。従って一端側箱体取付部60の先端部から帯63に挟まれた部位までの間は、箱体部10から離れない様に取り付けられた固定紐部68である。一方、帯63に挟まれた部位同士の間はフリーであり、箱体部10から離れている。
【0072】
また帯63と外箱部材16の交点の位置は、周壁部43の縦辺から離れた位置であり、やや中間部に寄った位置である。従ってショルダーベルト(さげ紐)11の箱体取付部60であって、実際に外箱部材16に取り付けられた部位(固定紐部)68は、箱体部の下部から上部側に向かって延びる二列の部分であり、そして固定紐部68のベルト間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっている。従って固定紐部68においては、ベルトは周壁部43の各辺に対して傾斜して取り付けられている。
【0073】
固定紐部68の傾斜角度について付言すると、図1,2に示すように、箱体取付部60の中間部分を周壁部43と同一の平面であって且つ周壁部43の中心軸上に持ち上げ、箱体取付部60のフリー部分69の弛みを無くした状態の時、箱体取付部60のフリー部分69の中心74と、一端側箱体取付部60の端部との間が直線状態となる様な角度である。
【0074】
ショルダーベルト(さげ紐)11の他端側箱体取付部61は、上記した一端側箱体取付部60と同一である。
【0075】
次にショルダーベルト(さげ紐)11の連結部材62について説明する。連結部材62は、一端側箱体取付部60と他端側雑体取付部61とを連結する部材であり、取付部側連結部65,66と、中間ベルト部67によって構成される。
【0076】
取付部側連結部65,66は、いずれも短いベルトの一端に雌型係止具片70又は雄型係止具片71が設けられたものであり、他端側は、輪72になっていて一端側箱体取付部60と他端側箱体取付部61のフリー部分が挿通されている。
【0077】
中間ベルト部67は、中間部分に全長を調節する調節具85を備え、一端に雄型係止具片73が取り付けられ、他端側に雌型係止具片75が取り付けられている。従って使用時においては、中間ベルト部67は、雄型係止具片73を取付部側連結部65の雌型係止具片70に接続し、雌型係止具片75を取付部側連結部66の雄型係止具片71に接続して一端側箱体取付部60と他端側箱体取付部61の間を結ぶ。
【0078】
次に箱体部10内に収納される部材について説明する。
【0079】
図10は、本発明の実施の形態1に係る断熱容器の箱体部内に収納される蓄熱材と、通気板を示す斜視図である。図11は、同実施の形態の断熱容器の箱体部内に蓄熱材と通気板を置き、さらにハンバーガを入れた状態における断熱容器の断面斜視図である。図12(a)は同実施の形態の断熱容器の棚部材の設置時の状態を示す斜視図であり、(b)は同棚部材の不使用時の状態を示す斜視図である。図13(a)は、同実施の形態の断熱容器の箱体部内に蓄熱材と通気板を置き、さらに棚部材を設置した状態における断熱容器内の様子を示す斜視図であり、(b)は箱体部と通気板と脚部の関係を示す要部断面図である。図14は、同実施の形態の断熱容器の箱体部内に蓄熱材と通気板置き、さらに棚部材を畳んで収納した状態における断熱容器内の様子を示す斜視図である。
【0080】
箱体部10内には、複数の蓄熱板(蓄熱材)12,15と、一枚の通気板77及び二個の棚部材78が設置される。蓄熱板(蓄熱材)12は、冷熱を蓄熱するものであり、蓄熱板(蓄熱材)15は、温熱を蓄熱するものであるから、両者は選択的に使用される。
【0081】
蓄熱板(蓄熱材)15は、高温を蓄熱するものであり、電子レンジで加熱することによって所望の温度となり、熱エネルギーを蓄積するものである。蓄熱板(蓄熱材)12は、冷蔵庫で冷やして冷熱を蓄熱する。蓄熱板12,15は、いずれも板状又はブロック状であり、背の低い直方体形状である。
【0082】
通気板(板体)77は、ある程度の剛性を持つ樹脂又は金属の板であり、多数の孔79が開口している。通気板77は長方形であり、その面積及び形状は、箱体部10の内底面の形状及び面積に比べてやや小さい。通気板77は、ハンバーガ等が直接蓄熱板(蓄熱材)15に触れることを防ぐ機能を持つものである。
【0083】
棚部材78は、一枚の樹脂板を打ち抜いた後に曲げ加工したものであり、多数の孔80が開口した天板(天板部)81と、二枚の脚板(脚部)82を備えたものである。天板81は略正方形であり、その面積及び形状は、箱体部10の内底面の半分を占める形状及び面積である。
【0084】
脚板82は、天板81の対向する辺に設けられており、脚板82と天板81の間には折り目87が入れられている。
【0085】
脚板82の幅は、天板81のそれと等しい。脚板82を天板81に対して90度に曲げると棚部材78全体が図12(a)の様に台状となって自立する。上記した様に天板の面積及び形状は、箱体部10の内底面の半分を占める形状及び面積であって脚板82は天板81の対向する辺に設けられているから、脚板82同士の外寸は、箱体部10の内側の幅と略等しい。
【0086】
天板81には多数の通気孔80が設けられている。また天板81の他の対向する二辺の全域には、幅の短い縁片(折り曲げ部)83が設けられている。本実施の形態では、縁片83の幅はどの位置においても等しい。また縁片83は、長手方向の両端部に肉厚部95が設けられている。
【0087】
縁片83と天板81の間にも折り自88があり、縁片83は、棚部材78の使用時に天板81に対して傾斜する様に折り曲げられ、天板81を補強する。従って天板81は曲げに対して高い剛性を持ち、天板81上に物を置くことができる。
【0088】
また脚板82を天板81と平行に折り畳むと、棚部材78は図12(b)の様に嵩の低いものとなる。
【0089】
次に、本実施の形態の断熱容器1の使用方法について説明する。
【0090】
本発明の断熱容器1は、ハンバーガの様な常温よりも高い温度を保って運送するべきものにも、アイスクリームの様に常温よりも低い温度に保って運送するべきものにも適用可能である。
【0091】
ハンバーガの様に常温よりも高い温度に保って物を運ぶ場合には、箱体部10の底に、高温の蓄熱板15を設置する。そして蓄熱板15の上に通気板77を置き、その上にハンバーガ86等の保温すべき物品を置く。
【0092】
通気板77には、多数の孔79が課けられているので、蓄熱板15の熱は、孔79を経て上部に至り、断熱容器1内を対流する。また断熱容器1は、上記した様に真空断熱材30で覆われているので、庫内の熱は外に逃げにくく、ハンバーガ等は、所定の温度に保たれる。
【0093】
またハンバーガ86等をより多く収納する場合には、ハンバーガ86等が押しつぶされない様に箱体部10内に棚部材78を設置する。
【0094】
即ち図13に示す様に脚板82を天板81に対して90度に曲げて箱体部10内に設置する。棚部材78は、図13に示す様に2基並べて設置することが望ましい。
【0095】
天板81の面積及び形状は、箱体蔀10の内底面の半分を占める形状及び面積であり、脚板82同士の外寸は、箱体部10の内側の幅と略等しいので、棚部材78の脚板82は、箱体部10の内壁に沿って立設される。
【0096】
また脚板82の下部に注目すると、図13に示す様に、脚板82同士の間に通気板77がある。即ち通気板77は、蓄熱板15の上に載置されているので箱体部10の底からやや離れた位置にある。また通気板77は箱体部10の面積よりも小さいので通気板77と箱体部10の各内壁91との間には隙間90がある。
【0097】
そのため脚板82は、通気板77と箱体部10の間の隙間90に嵌まり込む。その結果、脚板82の下部は両者によって規制され、脚板82は内側方向に移動しない。また脚部82の上部側は、天板81と接続されているので、脚部82の上部側同士の距離は変わらない。さらに脚部82の背面側(外側)には、箱体部10の内壁91がある。そのため天板81、脚部82、及び通気板77によって構成される四角形は、長方形又は正方形となり、これが菱形に潰れることはない。
【0098】
また上記した様に、棚部材78の天板81は、箱体部10の内底面の半分を占める形状及び面積であるから、棚部材78を二つ並べて設置すると、二枚の天板81が箱体部10の全面積を占めることとなる。即ち棚部材78を二つ並べることにより、棚部材78は箱体部10の中に敷きつめられ、箱体蔀10の略全平面領域が覆われる。
【0099】
そのため天板81の二辺に設けられた縁片83が隣接する縁片83又は箱体部10の内壁と接し、天板81に対して直角姿勢となり、この姿勢が維持される。特に本実施の形態では、縁片83の両端に肉厚部95が設けられており、一方の棚部材78の肉厚部95と他方の棚部材78の肉厚部95が重なり、さらにこの重なり部分が、それぞれの脚板82の間で挟まれる。
【0100】
脚板82の幅は、天板81の幅と等しいので、2基の棚部材78を箱体部10の中に敷きつめると、脚板82は隣接する脚板82と接し、長手方向の移動についても規制される状態となる。そのため縁片83の肉厚部95は、脚板82によって強く押しつけられ、天板81に対して直角姿勢を維持する。
【0101】
その結果、天板81の断面係数が増大し、天板81が補強されて曲げに対する強度が向上する。従って天板81に重い物を乗せても天板81は撓みにくい。
【0102】
従って天板81の上にハンバーガや飲み物等を置くことができる。また棚部材78の下に置かれたハンバーガが潰れることもない。
【0103】
また本実施の形態では、天板81には通気孔80が設けられているので、下部の熱気が通気孔80を通過して天板81の上部に対流し、ハンバーガ等を保温する。
【0104】
棚部材78を使用しない場合には、図12(b)に示す様に脚板82を畳み、図14に示す様に箱本体10の内壁に立てかけておく。上記した様に、天板81の面積及び形状が箱体部10の内底面の半分を占める形状及び面積であるから、脚板82を畳んだ状態においても箱体部10の内底面の半分を占める形状及び面積となる。そのため図14に示す様に長辺側の内壁に棚部材78を並べて置くことができる。勿論、短辺側の内壁に一個ずつ対向して置いてもよいし、短辺側の内壁に二個重ねておいてもよい。
【0105】
アイスクリーム等の冷却状態で搬送する必要があるものについては、蓋部8の下面に設けられた蓄熱材取付部56,57に蓄冷材を収納し、箱体部10の中にアイスクリーム等を収納する。勿論、箱体部10の底に蓄冷材を収納し、その上に通気板77を置いたり、棚部材78を立てたりしてもよい。
【0106】
逆に前述した高温で保温する場合に、蓄熱材取付部56,57に高温の蓄熱板を収納しても構わない。
【0107】
そして箱体部10の蓋部8を閉じ、蓋部8に設けられたフラップ51,52,53を本体側の外に垂らし、フラップ51,52,53に設けられた面ファスナーを、外箱部材16の開口端近傍に設けられた面ファスナー50と係合させる。その結果、箱体部10の蓋部8が閉じられ、内部の熱気や冷気が洩れない。
【0108】
そうして断熱容器1を所望の場所に運ぶ。本実施の形態の断熱容器1では、ショルダーベルト(さげ紐)11が設けられているので、図15の様にショルダーベルト(さげ紐)11を肩にかけて断熱容器1を運搬することとなる。図15は、図1に示す断熱容器を運搬する際の様子を示す説明図である。
【0109】
ここで本実施の形態の断熱容器1では、ショルダーベルト(さげ紐)11の箱体部10に対する取り付け部分(固定紐部68)のベルト間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっており、固定紐部68の傾斜角度は、箱体取付部60の中間部分を周壁部43と同一の平面であって且つ周壁部43の中心軸上に持ち上げ、箱体取付部60のフリー部分69の弛みを無くした状態の時、箱体取付部60のフリー部分69の中心74と、一端側箱体取付部60の端部との間が直線状態となる様な角度となっている。
【0110】
そのため使用者がショルダーベルト(さげ紐)11の連結部材62の部位を肩に掛けた時、ショルダーベルト(さげ紐)11の下端、即ち箱体部10の周壁部3の下側の角から、取付部側連結部65,66の部位までのショルダーベルト(さげ紐)11の状態は、略直線的であり、極端な折れ曲がりは生じない。そのため断熱容器1を押したり、紐が擦れたりするといった不具合が少ない。
【0111】
そのため長期に渡って使用しても断熱容器1の傷みや、ショルダーベルト(さげ紐)11の傷みが少ない。
【0112】
なお本実施の形態の断熱容器1は、図1に示す様に、使用時には箱形状であるが、不使用時にはコンパクトに折り畳むことができる。
【0113】
即ち箱体部10内において、組み合わせ側壁部材18を図5に示す様に折り畳む。即ち第一内壁部材22に、底壁部材26が接する様に折り曲げ、さらに底壁部材26に、第二内壁部材23と第三内壁部材25とを折り重ねる。
【0114】
そして独立側壁部材20を組み合わせ側壁部材18側に引き寄せる。外側の外箱部材16は、軟質樹脂のシートで作られたものであり、任意の形状に折り畳むことができるので、独立側壁部材20を移動させることによって弛んだシートは、独立側壁部材20を組み合わせ側壁部材18の間に挟み込むことができる。
【0115】
またこれと前後してショルダーベルト11の中間ベルト部67を取り外す。
【0116】
中間ベルト部67には、一端に雄型係止具片73が取り付けられ、他端側に雄型係止具片75が取り付けられており、これらが中間ベルト部67の雄型係止具片73を取付部側連結部65の雌型係止具片70と係合することによって中間ベルト部67が取り付けられているから、これらの係合を解くことによって中間ベルト部67を取り外すことができる。そして取り外した中間ベルト部67を折り畳んだ断熱容器1に巻き回し、両端の係止具片73,75を係合させることにより、断熱容器1の折り畳みが完了する。
【0117】
以上説明した実施の形態では、ショルダーベルト(さげ紐)11の箱体取付部60であって、実際に外箱部材16に取り付けられた部位(固定紐部)68は二列であるが、3列以上であってもよい。また、さげ紐の例としてベルトを開示したが、さげ紐はロープ状のものであってもよい。
【0118】
また上記した実施の形態では、断熱材として真空断熱材を採用したが、他の断熱材であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明の断熱容器は、さげ紐が二列以上の固定紐部を有するので、断熱容器をさげた時に断熱容器が安定する。また、固定紐部の間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっているため、さげ紐をさげた時に、さげ紐自体の折れ曲がり角度が小さく、紐が断熱容器を押したり、紐が擦れたりするといった不具合が少ない。そのため、ハンバーガ等の加熱食品や、アイスクリーム等の冷凍食品を収納してさげ紐をさげて運搬する用途に適している。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の実施の形態1に係る断熱容器を示す斜視図
【図2】同実施の形態の断熱容器の側面図
【図3】同実施の形態の断熱容器の内部を示す断面斜視図
【図4】同実施の形態の断熱容器の畳んだ状態の斜視図
【図5】同実施の形態の断熱容器の、外箱部材と内壁形成部材を取り外した状態を示す分解斜視図
【図6】同実施の形態の断熱容器で採用する連結部の斜視図
【図7】同実施の形態の断熱容器の内壁部材の斜視図及び分解斜視図
【図8】同実施の形態の断熱容器の内壁部材の断面図
【図9】同実施の形態の断熱容器に用いた真空断熱材の断面斜視図
【図10】同実施の形態の断熱容器の箱体部内に収納される蓄熱材と通気板を示す斜視図
【図11】同実施の形態の断熱容器の箱体部内に蓄熱材と通気板を置き、さらにハンバーガを入れた状態における断熱容器の断面斜視図である。箱体部内に蓄熱材と通気板を置き、さらにハンバーガを入れた状態における断熱容器の断面斜視図
【図12】(a)同実施の形態の断熱容器の棚部材の設置時の状態を示す斜視図、(b)同棚部材の不使用時の状態を示す斜視図
【図13】(a)同実施の形態の断熱容器の箱体部内に蓄熱材と通気板を置き、さらに棚部材を設置した状態における断熱容器内の様子を示す斜視図、(b)箱体部と通気板と脚部の関係を示す要部断面図
【図14】同実施の形態の断熱容器の箱体部内に蓄熱材と通気板置き、さらに棚部材を畳んで収納した状態における断熱容器内の様子を示す斜視図
【図15】同実施の形態の断熱容器を運搬する際の様子を示す説明図
【図16】特許文献1に開示された従来技術の断熱容器の斜視図
【図17】特許文献2に開示された従来技術の断熱容器の斜視図
【図18】特許文献2に開示された断熱容器を手でさげた場合における紐の様子を示す斜視図
【符号の説明】
【0121】
1 断熱容器
8 蓋部(開閉部)
10 箱体部
11 ショルダーベルト(さげ紐)
16 外箱部材
17 内壁形成部材
18 組み合わせ側壁部材
20 独立側壁部材
22 第一内壁部材
23 第二内壁部材
25 第三内壁部材
26 底壁部材
30 真空断熱材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物を収納可能な略直方体の箱体部と、前記箱体部の少なくとも一面に設けられた開閉部と、前記箱体部を構成する全壁面に設けられた断熱材と、前記箱体部に取り付けられたさげ紐を有し、前記さげ紐は、前記箱体部の対向する側面に取り付けられた箱体取付紐部と、前記箱体取付紐部同士を連結する連結部を有し、前記箱体取付紐部は、前記箱体部から離れない様に取り付けられた二列以上の固定紐部を備え、前記二列以上の固定紐部は、前記箱体部の下部から上部側に向かって延びており、前記取付紐部の間隔は、下部側から上部側に向かってしだいに狭まっていることを特徴とする断熱容器。
【請求項2】
固定紐部はその一部又は全部が箱体部の側面に一体的に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の断熱容器。
【請求項3】
固定紐部の上端は箱体部の上端よりも低い位置にあり、さげ紐の前記固定紐部以外の部位は、前記箱体部から離れていることを特徴とする請求項1または2に記載の断熱容器。
【請求項4】
固定紐部と交差する帯状部材を有し、前記帯状部材と箱体部の間で前記固定紐部の一部が挟まれ、前記帯状部材と前記固定紐部と前記箱体部が一体的に縫合されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の断熱容器。
【請求項5】
箱体部は、柔軟性を有する素材で作られた外箱部と、前記外箱部の内面に設けられた剛性を有する板体からなり、前記板体を折り曲げることによって箱本体を折り畳むことができることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の断熱容器。
【請求項6】
板体には真空断熱材が内蔵されていることを特徴とする請求項5に記載の断熱容器。
【請求項7】
箱体部の天面部の内側に蓄熱材取付部が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の断熱容器。
【請求項8】
箱本体内に折り畳み及び自立可能な棚部材が有ることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の断熱容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−327615(P2006−327615A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−152120(P2005−152120)
【出願日】平成17年5月25日(2005.5.25)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】