説明

断続素子、これを備えた回路、回路基板、パルス電流発生装置及び高電位不規則パルス電流発生装置並びに断続素子の組み立て方法

【課題】 小型化が可能であり、消費電力が小さく、低コストであり、回路を不規則に導通及び絶縁させることで、不規則なパルス電流を発生させることが可能な断続素子、この断続素子を備えた回路及び回路基板、この回路を備えたパルス電流発生装置及び断続素子の組み立て方法を提供する。
【解決手段】 互いに離間して固定された固定端子12A及び12Bと、固定端子12A及び12Bに対し移動可能であり、当該移動に応じて固定端子12A及び12Bに接触あるいは非接触し、これらを導通あるいは絶縁させる可動部材11とを備え、可動部材11は、外部から付与された振動に応じて不規則に前記移動を行い、固定端子12A及び12Bを不規則に導通及び絶縁させる断続素子2、断続素子2を備えた回路9、回路9を備えた回路基板、回路基板が搭載されたパルス電流発生装置1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路を外部からの振動に応じて不規則に開閉可能な断続素子、及びこの断続素子を備えた回路、高電位不規則パルス電流発生回路、並びにこの回路を備え、不規則なパルス電流を発生させることが可能なパルス電流発生装置、及び高電位不規則パルス電流発生装置並びに断続素子の組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、微振動や傾斜等の姿勢変化を検出する際には、バネ式スイッチや水銀接点スイッチがある。また、バネ式スイッチや水銀接点スイッチの、弾性劣化、微妙な調整方法、姿勢変化感度の低さ、大きな形状等の問題点を解決させた小型スイッチとして、表面に導電性を有する球接点を、複数の電極を有する2枚の対向した電極板の間に配置し、前記電極板を保持する枠を前記球接点に周設したことを特徴とする球接点スイッチが紹介されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、球状導電体を使用した姿勢検出機能により、機器の姿勢に応じて照明の点灯、および非点灯を制御するようにしたスイッチ装置がある。このスイッチ装置は、ユニットケースと、該ユニットケース内に所定の間隔を持って対向して設置されている一対の電極と、前記ユニットケース内に移動可能に収納されている球状導電体とを有しており、前記一対の電極には、前記球状導電体とほぼ同等の半径を有する円弧状の電極面を形成した構成を備えている。(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
そしてまた、少なくとも表面が導電性である少なくとも1個の球体と、該球体を長手方向に移動自在に収納するケースとからなり、該ケースの底面の少なくとも一部と、該ケースの長手方向の一方の端部付近の壁面或いは長手方向の端部付近に立設された内壁面の少なくとも一部とは、それぞれ端子として形成され、各端子は前記球体を介して通電することで、遊戯者がスイッチを直接操作しなくとも、縫いぐるみなどの人形玩具を抱いたり寝かせたりするだけで、玩具の動作が変化するようなスイッチも紹介されている。(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
また、液体を噴射するノズルと、このノズルを支持すると共に、使用者の手によって把持される柄部と、ブロッキング発振回路を含む高電位発生回路とを備え、この高電位発生回路の出力端のマイナス電極を前記ノズルに接続し、且つプラス電極を前記柄部に接続した電気口こう洗浄ノズルが紹介されている。(例えば、特許文献4参照)。
【0006】
さらにまた、使用者が把持する柄部に高電位発生回路を内蔵し、当該柄部表面に、当該高電位発生回路の陽電極を露出して形成し、ブラシ部にこの高電位発生回路の陰電極を露出して形成した高電位歯ブラシも紹介されている。(例えば、特許文献5参照)。
【0007】
また、従来から、低周波電流を皮膚の上から流すと、その刺激によって、神経に正常な興奮が発生し、神経の働きに異常があれば、本来の正しい働きが回復することが知られている。これを海外諸国では、一般的な低周波療法として、TENS(Transcutaneous Electrical Nerve Stimulationの略:経皮電気的神経刺激法)と呼んでいる。低周波療法の主たる生理的作用は、(1)運動神経や筋肉に対する作用、マッサージ効果と運動効果、(2)自律神経に対する作用、種々の慢性病に効果、(3)知覚神経に対する作用、鎮痛効果、であると言われている。
【0008】
低周波療法の代表的な生理作用としては、「通電時の陰極は鎮静作用、陽極は興奮的作用をもつ」と言われているが、近年、世界各国の医学者たちの研究により、陰陽の極性よりも低周波電流の波形や周波数の変化による作用の方が、人体に与える良い影響が大きいことがわかってきた。即ち、電流の波形や周波数の変化が、脳幹から出るエンドルフィンズという自然の鎮痛物質の分泌を盛んにしたり、脊髄にある疼痛を制御するゲートの働きに良い影響を与えること等が解明されてきている。このため、コンピュータ(マイコン)を使い、安全で有効な波形や周波数を自動的に出力する新しい低周波治療器も登場している。(例えば、非特許文献1参照)。
【0009】
そしてまた、生体には、物理的な刺激に対する慣れ現象があり、刺激を与えても、その刺激が同じ刺激であると、当該刺激に対する反応が弱くなることが知られている。(例えば、非特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平6−290690号公報
【特許文献2】特開平11−73831号公報
【特許文献3】特開平9−108453号公報
【特許文献4】特開平2−49734号公報
【特許文献5】特開昭60−253461号公報
【非特許文献1】電子治療大事典、筑波大学名誉教授・医学博士・杉靖三郎監修、健友館1993年発行
【非特許文献2】電子と医学、Vol.454、2004年7月号、筑波技術短期大学鍼灸学科教授・医学博士・森山朝正
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1〜3に記載されたスイッチは、球状導電体(球接点)を移動させ、これを一対の電極に接触させることにより、スイッチのオン/オフを行う構成を備えているため、球状導電体が移動するための領域を確保する必要があり、小型化することが困難であり、消費電力が大きいと共に、部品がコスト高になっている。
【0011】
また、特許文献4及び5に記載された高電位発生回路及び高電位歯ブラシは、規則的なパルス電流を発生するものであり、生体(人体)に与える刺激が一定の刺激(同じ刺激)である。このため、非特許文献2に記載されているように、物理的な刺激に対する慣れ現象が生じ、当該刺激に対する反応が弱くなり、長期にわたって適切な効果を得ることが困難である。
【0012】
また、非特許文献1に記載されているように、低周波電流の波形や周波数を変化させることで、身体活性化に有効な不規則なパルス電流を発生させようとした場合、当該不規則なパルス電流を発生させるために、特許文献1〜3に記載されたスイッチを適用しようとしても、これらのスイッチは、前述したように、小型化することが困難であるため、例えば、歯ブラシの柄等、狭いスペースに収容することができないという欠点があった。さらに、従来のスイッチ(例えば、パルス・デジタル回路等)は、消費電力が大きいため、例えば、電源として電池を用いた場合、電池の寿命が短くなり、電池を頻繁に交換する必要があった。そしてまた、従来のスイッチは、コストが高いため、これを収容した製品(例えば、歯ブラシ等)のコストも増加するという問題もあった。
【0013】
本発明は、このような従来の問題点を解決することを課題とするものであり、小型化が可能であり、構造が単純で、消費電力が小さく、低コストであり、回路を不規則に導通及び絶縁させることで、不規則なパルス電流を発生させることが可能な断続素子、この断続素子を備えた回路、高電位不規則パルス電流発生回路、及びこの回路を備えた回路基板、並びにこの回路を備えたパルス電流発生装置、及び高電位不規則パルス電流発生装置、並びに断続素子の組み立て方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的を達成するため、本発明は、支持体に、互いに離間して固定された一対の固定端子と、前記一対の固定端子に対し移動可能であり、当該移動に応じて、当該一対の固定端子に接触あるいは非接触し、これらの固定端子を導通あるいは絶縁させる可動部材と、を備え、前記可動部材は、外部から付与された振動に応じて不規則に前記移動を行い、前記一対の固定端子を不規則に導通及び絶縁させる断続素子を提供するものである。
【0015】
この構成を備えた断続素子は、構成が単純で、小型化が可能であると共に、消費電力が小さく、低コストであり、これを回路の所望位置に接続すれば、当該回路を不規則に導通及び絶縁させることが可能となる。
【0016】
また、この構成を備えた断続素子は、外部から付与された振動に応じて可動部材が不規則に移動を行い、前記一対の固定端子を不規則に導通及び絶縁させる。したがって、前記導通及び絶縁を繰り返すことによって発生するパルス電流も不規則なものとなる。このため、前記利点に加え、身体活性化に有効な不規則なパルス電流を簡単に発生させることができる。
【0017】
本発明にかかる断続素子では、前記可動部材を全ての方向に対して移動可能に構成することができる。このような構成にすることで、外部から付与される振動が、どの方向の振動であっても、前記可動部材を不規則に移動させることができ、前記一対の固定端子をより確実に不規則に導通及び絶縁させることができる。
【0018】
また、前記可動部材は、一端側が、前記一方の固定端子に接触あるいは非接触し、他端側が、前記他方の固定端子に接触あるいは非接触するよう構成することができる。
【0019】
そしてまた、前記固定端子は、前記可動部材を遊貫させる貫通孔を有し、当該可動部材の両端が、当該各固定端子の貫通孔を遊貫してなるよう構成することもできる。この構成の場合、貫通孔に遊貫された可動部材が外部から付与された振動に応じて不規則に動き、貫通孔を画定している縁部に不規則に接触したり、不規則に離れたりすることができる。したがって、可動部材はその両端が、一対の固定端子の各々の貫通孔を画定している縁部に接触した際に、これらの固定端子を導通させる。また、可動部材の少なくとも一方の端部が、貫通孔を画定している縁部から離れた際に、これらの固定端子を絶縁させる。
【0020】
また、前記固定端子は、前記貫通孔が形成された第1の側壁と、当該第1の側壁に対向して形成された第2の側壁と、を備えた前記固定端子は、前記貫通孔が形成された第1の側壁と、当該第1の側壁に対向して形成された第2の側壁と、を備えて構成することもできる。この構成の場合は、前記貫通孔を画定している縁部と可動部材との接触・非接触に加え、第1の側壁と可動部材との不規則な接触・非接触、及び第2の側壁と可動部材との不規則な接触・非接触によっても、一対の固定端子を不規則に導通及び絶縁させることができる。
【0021】
さらに、前記固定端子は、前記貫通孔に連通して前記可動部材を当該貫通孔に弾発的に挿入可能な切欠きを備えてなることもできる。このような切欠きを備えることで、固定端子を簡単に組み付けることができる。
【0022】
さらにまた、本発明にかかる断続素子は、絶縁体からなる継手部材を介して前記一対の固定部材を互いに離間して配設し、当該継手部材と一対の固定端子とを含むハウジングを構成し、当該ハウジング内に前記可動部材を配設した構成を備えることができる。
【0023】
また、本発明は、前述した本発明にかかる断続素子を備えてなる回路を提供するものである。
【0024】
この構成を備えた回路は、構成要件である断続素子の構成が単純で、小型化が可能であると共に、消費電力が小さく、低コストである。また、この構成を備えた断続素子は、外部から付与された振動に応じて可動部材が不規則に移動を行い、前記一対の固定端子を不規則に導通及び絶縁させる。したがって、前記導通及び絶縁を繰り返すことによって発生するパルス電流も不規則なものとなる。このため、本発明にかかる回路は、前記利点に加え、身体活性化に有効な不規則なパルス電流を簡単に発生させることができる。
【0025】
そしてまた、本発明にかかる回路は、電源と、当該電源から供給される電流に基づいて作動する告知素子と、をさらに備え、当該電源に対し、前記断続素子と前記告知素子とが並列に接続されてなり、前記断続素子を含む電流経路が開状態となった際に、前記告知素子が作動し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際に、前記告知素子の作動が停止するよう構成することができる。
【0026】
この構成を備えた回路は、断続素子を含む電流経路が開状態となった際(すなわち、前記断続素子を含む電流経路において電流の流れが遮断された際)に作動して、この状態を告知し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際(すなわち、断続素子を含む電流経路を電流が通過した際)に、前記告知を停止するよう構成されているため、当該回路から不規則なパルス電流が発生されたことを外部から簡単に検知することができる。
【0027】
また、本発明にかかる回路は、前記断続素子を含む電流経路中に接触電極をさらに備え、前記告知素子を含む電流経路中に、前記断続素子と接触電極との間の電位に基づいて、電流量を制御する制御素子を備えてなることができる。
【0028】
前記接触電極は、互いに離間された一対の端子を備え、当該一対の端子を、導電性を有する対象物に接触させた際に、導通状態となるよう構成することができる。
【0029】
そしてまた、本発明にかかる回路では、前記告知素子及び制御素子の少なくとも一方を半導体素子から構成することができる。前記告知素子としては、例えば、発光素子や、音声発生素等が挙げられる。また、前記制御素子としては、例えば、増幅素子等が挙げられる。
【0030】
また、本発明は、前述した本発明にかかる回路が形成されてなる回路基板を提供するものである。この構成を備えた回路基板は、構成要件である断続素子の構成が単純で、小型化が可能であると共に、消費電力が小さく、低コストである。また、この構成を備えた断続素子は、外部から付与された振動に応じて可動部材が不規則に移動を行い、前記一対の固定端子を不規則に導通及び絶縁させる。したがって、前記導通及び絶縁を繰り返すことによって発生するパルス電流も不規則なものとなる。このため、本発明にかかる回路基板は、前記利点に加え、身体活性化に有効な不規則なパルス電流を簡単に発生させることができる。また、物理的な刺激に対する慣れ現象が生じることを防止でき、長期にわたって適切な効果を得ることができる。
【0031】
そしてまた、本発明は、前述した本発明にかかる断続素子と、前記断続素子に接続され、当該断続素子に電流を供給する電源と、前記断続素子に対する前記電流の供給を制御する接触電極と、を備え、前記接触電極は、互いに離間された一対の端子を備え、当該一対の端子を、導電性を有する対象物に接触させた際に、前記断続素子に前記電流を供給し、前記一対の端子の少なくともいずれか一方が、前記対象物から離れた際に、前記断続素子への前記電流の供給を停止させるパルス電流発生装置を提供するものである。
【0032】
この構成を備えたパルス電流発生装置は、構成要件である断続素子の構成が単純で、小型化が可能であると共に、消費電力が小さく、低コストである。そして、この構成を備えた断続素子は、外部から付与された振動に応じて可動部材が不規則に移動を行い、前記一対の固定端子を不規則に導通及び絶縁させるが、前記接触電極の両端子を対象物に接触させた際に、前記導通及び絶縁を繰り返すことによって不規則なパルス電流を発生させる。このため、本発明にかかるパルス電流発生装置は、前記利点に加え、身体活性化に有効な不規則なパルス電流を簡単に対象物に供給することができる。また、物理的な刺激に対する慣れ現象が生じることを防止でき、長期にわたって適切な効果を得ることができる。
【0033】
また、本発明にかかるパルス電流発生装置は、前記電源から供給される電流に基づいて作動する告知素子をさらに備え、当該電源に対し、前記断続素子と前記告知素子とが並列に接続されてなり、前記断続素子を含む電流経路が開状態となった際に、前記告知素子が作動し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際に、前記告知素子の作動が停止するよう構成することができる。
【0034】
このようにパルス電流発生装置を構成することで、前記告知素子は、前記断続素子を含む電流経路において電流の流れが遮断された際に作動して、この状態を告知し、前記断続素子を含む電流経路を電流が通過した際に、前記告知を停止するという動作を行う。したがって、パルス電流発生装置から不規則なパルス電流が発生されたことを外部から簡単に検知することができる。
【0035】
そしてまた、本発明にかかるパルス電流発生装置は、前記告知素子を含む電流経路中に、前記断続素子と接触電極との間の電位に基づいて、電流量を制御する制御素子を備えることができる。
【0036】
また、本発明にかかるパルス電流発生装置は、前記接触電極のいずれか一方の端子を振動させる駆動部をさらに備えることができる。このように構成することで、振動している接触電極の端子を、前記対象物に接触させることができ、当該対象物に振動を伝えることができる。
【0037】
また、本発明にかかるパルス電流発生装置は、ブラシ毛が植毛された植毛部と、使用者が把持すると共に、前記電源を内蔵してなる柄部と、前記電源の一方の電極に接続されると共に、前記柄部の表面に少なくとも一部が露出するように設けられる導電板と、前記電源の他方の電極に接続されると共に、前記ブラシ毛と当該電源の他方の電極とを電気的に接続可能な導電性部材と、を備え、前記接触電極の一方の端子は、前記導電板からなり、前記接触電極の他方の端子は、前記ブラシ毛からなるよう構成することもできる。
【0038】
この構成を備えたパルス電流発生装置は、例えば、使用者が、前記導電板と接触するように柄部を把持し、前記ブラシ毛で歯を磨いた場合、パルス電流発生装置から発生した不規則なパルス電流を使用者に供給することができる。したがって、歯とパルス電流発生装置(例えば、イオン歯ブラシ)との間に、不規則なパルス電流を流すことができ、唾液中のカルシウムイオン等による歯面と歯垢の架橋結合を解いて歯垢をより効果的に除去し、歯磨き効果を向上させることができる。また、歯茎のマッサージ効果も向上する。また、使用者が、前記導電板と接触するように柄部を把持し、前記ブラシ毛で皮膚等に当てた場合も同様に、パルス電流発生装置から発生した不規則なパルス電流を使用者に供給することができ、皮膚や身体の活性化を行うことができる。
【0039】
この構成を備えたパルス電流発生装置としては、例えば、イオン歯ブラシの他、マッサージ器、育毛器、美顔器、洗顔ブラシ、ボディーブラシ、皮膚若返り器、足底通電器、育眼器、肩こり解消器、染み取りブラシ等、種々のものが挙げられる。
【0040】
そしてまた、本発明にかかるパルス電流発生装置は、前記ブラシ毛と、前記導電性部材とを離間して配設し、当該ブラシ毛と導電性部材との間に液路を存在させ、当該液路を介して、前記ブラシ毛と導電性部材とを導通させることもできる。
【0041】
また、本発明にかかるパルス電流発生装置は、前記植毛部のブラシ毛が植毛されている側の表面の少なくとも一部に、前記液路に接続される導電性接続部材を配設することもできる。ここで、この構成では、例えば、前記ブラシ毛で歯を磨いた場合、使用者の唾液で前記液路が形成され、ブラシ毛と導電性部材とが導通することになるが、前記導電性接続部材を配設しておけば、パルス電流発生装置の使用開始時に、前記植毛部の濡れ具合が少なくても、当該導電性接続部材を介して、ブラシ毛と液路とを接続させ、より速く十分にブラシ毛と導電性部材とを導通させることができる。
【0042】
また、本発明にかかるパルス電流発生装置は、使用者が把持する把持部と、使用者の身体に接触される接触部と、を有する本体を備え、この本体に前記電源を内蔵してなり、前記接触電極の一方の端子は、前記把持部表面の少なくとも一部からなり、前記接触電極の他方の端子は、前記接触部表面の少なくとも一部からなるよう構成することもできる。
【0043】
この構成を備えたパルス電流発生装置は、例えば、使用者が、前記導電板と接触するように柄部を把持し、前記接触部を使用者の皮膚等に接触させた場合、パルス電流発生装置から発生した不規則なパルス電流を使用者に供給することができる。したがって、使用者の皮膚とパルス電流発生装置との間に、不規則なパルス電流を流すことができ、皮膚や身体の活性化を行うことができる。
【0044】
この構成を備えたパルス電流発生装置としては、例えば、マッサージ器、育毛器、美顔器、洗顔器、皮膚若返り器、足底通電器、育眼器、肩こり解消器等、種々のものが挙げられる。
【0045】
また、本発明にかかるパルス電流発生装置は、前述した本発明にかかる回路を備えることができる。
【0046】
そしてまた、本発明にかかるパルス電流発生装置は、前述した本発明にかかる回路基板を備えることができる。
【0047】
また、本発明は、前述した断続素子を支持体上に組み立てる組み立て方法であって、前記断続素子を、リールに巻き付けられたテープに着脱可能に搭載する工程と、前記リールからテープを巻きだして、当該テープに着脱可能に搭載された断続素子を、該テープから剥離させる工程と、前記テープから剥離した断続素子を、前記支持体上の所定位置に配設する工程と、を備えてなる断続素子の組み立て方法を提供するものである。
【0048】
そしてまた、本発明は、前述した断続素子を支持体上に組み立てる組み立て方法であって、前記固定端子を、リールに巻き付けられてなるテープに着脱可能に搭載する工程と、前記リールからテープを巻きだして、当該テープに着脱可能に搭載された固定端子を、該テープから剥離させる工程と、前記テープから剥離した固定端子を、前記支持体上の所定位置に配設する工程と、を備えてなる断続素子の組み立て方法を提供するものである。
【0049】
これらの組み立て方法によれば、本発明にかかる断続素子を支持体上に簡単に組み付けることができる。
【0050】
前記断続素子を組み付けるための支持体としては、例えば、回路基板を形成するための基板等が挙げられる。
【0051】
そしてまた、本発明は、リールにテープが巻き付けられてなるテーピングリールであって、前述した断続素子が、前記テープに搭載されてなるテーピングリールを提供するものである。
さらにまた、本発明は、リールにテープが巻き付けられてなるテーピングリールであって、前述した固定端子が、前記テープに搭載されてなるテーピングリールを提供するものである。
【0052】
また、本発明にかかる断続素子の固定端子は、前記支持体に立設されると共に、前記貫通孔が形成されてなる第3の側壁と、当該第3の側壁に連続して形成されると共に、当該支持体に固定される固定部と、を備えて構成することもできる。
【0053】
この構成の場合、前記可動部材は、前記第3の側壁に当接して当該可動部材の移動を係止する係止部を備えていてもよい。このように係止部を備えることで、可動部材が第3の側壁に形成された貫通孔から抜け落ちることを防止することができる。また、前記貫通孔を画定している縁部と可動部材との接触・非接触に加え、第3の側壁と係止部との不規則な接触・非接触によっても、不規則な導通及び絶縁を行うことができる。
【0054】
また、前記係止部は、前記可動部材を前記貫通孔に遊嵌させた際に、前記一対の固定端子の間に位置することができる。すなわち、前記係止部は、前記可動部材の略中央部付近に形成することができる。そしてまた、前記係止部は、前記可動部材の両端部に位置させてもよい。
【0055】
そしてまた、本発明にかかる断続素子では、前記支持体が、回路基板を形成するための基板であってもよい。
【0056】
また、本発明は、前述した断続素子を備えてなる回路を提供するものである。この構成を備えた回路は、この断続素子によって、簡単に不規則な発振波を発生させることができる。
【0057】
さらにまた、本発明は、前述した断続素子と、規則的な発振波を発生する高電位発生回路とを有し、前記高電位発生回路から発生する規則的な発振波を、前記断続素子によって分断して不規則な発振波を発生させる高電位不規則パルス電流発生回路を提供するものである。この構成を備えた高電位不規則パルス電流発生回路は、前記断続素子によって、簡単に不規則な発振波を発生させることができる。したがって、物理的な刺激に対する慣れ現象が生じることを防止でき、長期にわたって適切な効果を得ることができる。
【0058】
また、この高電位不規則パルス電流発生回路では、前記高電位発生回路と、前記断続素子によって、ブロッキング発振回路を構成することができる。
【0059】
そしてまた、本発明にかかる高電位不規則パルス電流発生回路は、電源と、当該電源から供給される電流に基づいて作動する告知素子と、をさらに備え、前記電源に対し、前記断続素子と前記告知素子とが並列に接続されてなり、前記断続素子を含む電流経路が開状態となった際に、前記告知素子が作動し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際に、前記告知素子の作動が停止するよう構成することもできる。
【0060】
さらにまた、本発明は、前述した高電位不規則パルス電流発生回路と、前記高電位不規則パルス電流発生回路に電流を供給する電源と、前記断続素子に対する前記電流の供給を制御する接触電極とを備え、前記接触電極は、互いに離間された一対の端子を備え、当該一対の端子を、導電性を有する対象物に接触させた際に、前記断続素子に前記電流を供給し、前記一対の端子の少なくともいずれか一方が、前記対象物から離れた際に、前記断続素子への前記電流の供給を停止させる高電位不規則パルス電流発生装置を提供するものである。
【0061】
また、この高電位不規則パルス電流発生装置は、前記電源から供給される電流に基づいて作動する告知素子をさらに備え、前記電源に対し、前記断続素子と前記告知素子とが並列に接続されてなり、前記断続素子を含む電流経路が開状態となった際に、前記告知素子が作動し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際に、前記告知素子の作動が停止するよう構成することもできる。
【0062】
そしてまた、本発明にかかる高電位不規則パルス電流発生装置は、ブラシ毛が植毛された植毛部と、使用者が把持すると共に、前記電源及び高電位不規則パルス電流発生回路を内蔵してなる柄部と、前記電源の一方の電極に接続されると共に、前記柄部の表面に少なくとも一部が露出するように設けられる導電板と、前記電源の他方の電極に接続されると共に、前記ブラシ毛と当該電源の他方の電極とを電気的に接続可能な導電性部材と、をさらに備え、前記接触電極の一方の端子は、前記導電板からなり、前記接触電極の他方の端子は、前記ブラシ毛からなるよう構成することもできる。
【0063】
この構成を備えた高電位不規則パルス電流発生装置は、例えば、使用者が、前記導電板と接触するように柄部を把持し、前記ブラシ毛で歯を磨いた場合、高電位不規則パルス電流発生装置から発生した不規則なパルス電流を使用者に供給することができる。したがって、歯と高電位不規則パルス電流発生装置(例えば、イオン歯ブラシ)との間に、不規則なパルス電流を流すことができ、唾液中のカルシウムイオン等による歯面と歯垢の架橋結合を解いて歯垢をより効果的に除去し、歯磨き効果を向上させることができる。また、歯茎のマッサージ効果も向上する。また、使用者が、前記導電板と接触するように柄部を把持し、前記ブラシ毛で皮膚等に当てた場合も同様に、高電位不規則パルス電流発生装置から発生した不規則なパルス電流を使用者に供給することができ、皮膚や身体の活性化を行うことができる。
【発明の効果】
【0064】
本発明にかかる断続素子は、構成が単純で、小型化が可能であると共に、消費電力が小さく、低コストである。そして、この断続素子を回路の所望位置に接続すれば、当該回路を不規則に導通及び絶縁させることが可能となる。したがって、外部から付与された振動に応じて、身体活性化に有効な不規則なパルス電流を簡単に発生させることができる。
【0065】
また、本発明にかかる回路及び回路基板は、構成が単純で、小型化が可能であると共に、消費電力が小さく、低コストであり、外部から付与された振動に応じて、身体活性化に有効な不規則なパルス電流を簡単に発生させることができる。
【0066】
さらにまた、本発明にかかるパルス電流発生装置は、構成が単純で、小型化が可能であると共に、消費電力が小さく、低コストであり、外部から付与された振動に応じて、身体活性化に有効な不規則なパルス電流を簡単に発生させることができる。また、物理的な刺激に対する慣れ現象が生じることを防止でき、長期にわたって適切な効果を得ることができる。
【0067】
また、本発明にかかる断続素子の組み立て方法によれば、断続素子を支持体上に簡単に組み付けることができる。
【0068】
そしてまた、本発明にかかる高電位不規則パルス電流発生回路は、断続素子が、外部あるいは内部から付与される振動によって、規則的な発振波を不規則な発振波に変えることができる。したがって、物理的な刺激に対する慣れ現象が生じることを防止でき、長期にわたって適切な効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0069】
次に、本発明にかかる断続素子、この断続素子を備えてなる回路、この回路が形成された回路基板、及びパルス電流発生装置について図面を参照して説明する。なお、以下に記載される実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
【実施例1】
【0070】
図1は、本発明の実施例1にかかる断続素子の側面図であり、一部を図2に示すB−B線に沿った断面で示す図、図2は、図1に示すA−A線に沿った断面図、図3は、本発明の実施例1にかかる断続素子を備えた回路を示す図、図4は、図3に示す回路が発生させる不規則なパルス電流の一例を示す図、図5は、図3に示す回路の一部を備えた回路基板の模式図、図6は、図5に示す回路基板の側面図、図7は、図5及び図6に示す回路基板が配設されたパルス電流発生装置としてのイオン歯ブラシの分解平面図、図8は、図7に示すE−E線に沿った断面図、図9は、図8に示すF−F線に沿った断面図である。
【0071】
図1及び図2に示すように、実施例1にかかる断続素子2は、支持体としての基板18(図5及び図6参照)に、互いに離間して固定された一対の固定端子12A及び12Bと、一対の固定端子12A及び12Bに対し移動可能であり、当該移動に応じて、一対の固定端子12A及び12Bに接触あるいは非接触し、これらの固定端子12A及び12Bを導通あるいは絶縁させる可動部材11と、を備えて構成されている。
【0072】
固定端子12A及び12Bは共に、導電性材料(例えば、真鍮や燐青銅板に18金メッキを施したもの、または18金からなる板状部材等)からなり、一対の側壁41A及び41Bと、側壁41A及び41Bの一端を連結した底部42を備えた断面略コ字状(図1参照)を備えている。この固定端子12A及び12Bは、側壁41Aが対向するように配設されている。側壁41Aの略中央部には、可動部材11の直径より大きな直径を備えた貫通孔10が形成されており、この貫通孔10に、可動部材11が遊貫されている。また、側壁41Aには、貫通孔10と連通すると共に、貫通孔10から底部42とは反対側に形成された切欠き16が形成されている。この切欠き16は、貫通孔10に向けて小さくなるようなテーパ形状を有しており(図2参照)、可動部材11を貫通孔10に弾発的に挿入可能となっている。
【0073】
可動部材11は、導電性材料(例えば、真鍮や燐青銅板に18金メッキを施したもの、または18金からなる線状部材等)からなり、略円柱形状を備えている。この可動部材11は、その長さが、固定端子12Aの側壁41Bから固定端子12Bの側壁41Bまでの距離よりも短く、固定端子12Aの側壁41Aから固定端子12Bの側壁41Aまでの距離よりも長く構成されており、一端が固定端子12Aの貫通孔10に遊貫され、他端が固定端子12Bの貫通孔10に遊貫されている。
【0074】
この構成を備えた断続素子2は、可動部材11が貫通孔10に遊貫されているため、外部から付与された振動に応じて、可動部材11が不規則に動き、貫通孔10を画定している縁部43及び/または側壁41Bに接触したり離れたりするようになっている。なお、可動部材11は、全ての方向に対して移動可能である。したがって、どの方向の振動が生じても、前記動作を行うことができる。
【0075】
ここで、例えば、前記外部から付与される振動が規則的であっても、可動部材11は不規則に動き、不規則なパルス電流を発生させる。この現象を立証するため、本願出願人は、以下の実験を行った。すなわち、床面に固定された振動付与試験装置を用い、往復動ストローク12mmで、断続素子2に、サイクル数、2.8回/秒、3回/秒、3.5回/秒、4回/秒、4.2回/秒、4.3回/秒、50回/秒、517回/秒の振動を累計で28時間(累計サイクル数436120回)与え、断続素子2の動きをモニタリングしたところ、可動部材11は不規則に動き、不規則なパルス電流を発生させた。なお、この実験では、直径:0.4mm、長さ:3.3mm、材質:18金からなる線状部材、重さ:0.0058グラムの可動部材11を使用した。
【0076】
この実験から以下のことが考察される。すなわち、断続素子2をミクロ的に見れば、可動部材11、固定端子12A及び12Bの表面には不規則な凹凸が形成されている。(表面がザラザラである)。したがって、可動部材11は、固定端子12A及び12Bによって画定された画定空間内をあらゆる方向に移動(飛翔)し、可動部材11の表面に形成されている不規則な凹凸が、固定端子12A及び12Bの表面に形成されている不規則な凹凸と衝突して、再び移動(飛翔)するという動作を繰り返すことになる。このため、前記画定空間には乱気流が生じる。この不規則凹凸面同士の衝突と乱気流の発生等の現象によって、断続素子2は、外部から規則的な振動が付与されても、移動経路(飛翔経路)が絶えず変化して、不規則なパルス電流を発生させることになる。
【0077】
この構成により、可動部材11は、その両端が一対の固定端子12A及び12Bの各々の貫通孔10を画定している縁部43及び/または側壁41Bに接触した際に、これらの固定端子12A及び12Bを導通させる。また、可動部材11の少なくとも一方の端部が貫通孔10を画定している縁部43及び/または側壁41Bから離れた際に、これらの固定端子12A及び12Bを絶縁させる。したがって、この可動部材11は、外部から付与された振動に応じて不規則に動き、一対の固定端子12A及び12Bを不規則に導通及び絶縁させる。すなわち、固定端子12A及び12Bは、貫通孔10を画定している縁部43及び側壁41Bが接点(電極)となる。
【0078】
この断続素子2を備えた回路9は、図3に示すように、電源20(例えば、3ボルトの電池)と、電源20から供給される電流に基づいて作動すると共に、電源20に対し、断続素子2とは並列に接続された告知素子としての発光素子(LED)5と、断続素子2を含む電流経路中に設けられた接触電極3と、発光素子5を含む電流経路中に設けられ、断続素子2と接触電極3との間の電位に基づいて電流量を制御する制御素子としての増幅素子6(発光素子5を発光させるための増幅率を向上させる目的で、2つの増幅素子6A及び6Bを備えていてもよい。図5参照)と、を備えて構成されている。
【0079】
接触電極3は、互いに離間された一対の端子を備え、導電性を有する対象物(例えば、人体等)に、この一対の端子を接触させた際に導通状態となる。
【0080】
発光素子5は、断続素子2を含む電流経路が開状態となった際に作動して発光し、断続素子2を含む電流経路が閉状態となった際に作動が停止して、発光しなくなるようになっている。
【0081】
この構成を備えた回路9は、接触電極3の両端子を導電性対象物に接触させて導通させた状態を維持した際に、外部から振動が与えられると、断続素子2の可動部材11が不規則に移動する。そして、可動部材11の両端が一対の固定端子12A及び12Bの各々の貫通孔10を画定している縁部43及び/または側壁41Bに不規則に接触した際に、接触電極3、断続素子2、電源20、及び前記導電性対象物を含む電流経路が閉状態となり、接触電極3を介して、この導電性対象物に比較的大きな電圧の電流が供給される。この時、電源20、発光素子5、増幅素子6(6A及び6B)を含む電流経路には、電流は流れず、発光素子5は発光しない。
【0082】
一方、断続素子2の可動部材11の不規則な移動により、可動部材11の少なくとも一方の端部が貫通孔10を画定している縁部43及び/または側壁41Bから離れた際に、接触電極3、断続素子2、電源20、及び前記導電性対象物を含む電流経路が閉状態となり、電源20、発光素子5、増幅素子6(6A及び6B)を含む電流経路に電流が流れ、この電流により発光素子5が発光する。
【0083】
断続素子2の可動部材11の移動は、前述したように不規則に繰り返されるため、接触電極3では、図4に示すような不規則なパルス電流が発生する。なお、図4において、符号24は波上電圧であり、符号25は波下電圧である。
【0084】
ここで、例えば、電源20の電圧が3Vで、断続素子2内の内部抵抗が0.1Vの場合、接触電極3、断続素子2、電源20、及び前記導電性対象物を含む電流経路が閉状態の際は、この導電性対象物には、2.9V(3V−0.1V)の電流が供給される。(図4に符号24で示す波上電圧を参照)。一方、接触電極3、断続素子2、電源20、及び前記導電性対象物を含む電流経路が開状態の際は、発光素子5が発光(点灯)する。ここで、発光素子5及び増幅素子6(6A及び6B)に必要な電圧が1.8Vとすると、前記導電性対象物には、1.2Vの電流が供給される。(図4に符号25で示す波下電圧を参照)。この結果、波上電圧2.9Vと、波下電圧1.2Vのパルス電流が不規則なサイクルで発生し、この導電性対象物には、2.9Vと1.2Vの電圧のパルス電流が不規則なサイクルで供給される。
【0085】
なお、実施例1の場合、回路9に与える振動が、例えば、往復動で1〜4回/秒とした場合、波下電圧となる時間は、約4/1000〜5/100秒と瞬間的であり、波上電圧となる時間は、約0.04〜0.25秒であった。
【0086】
なお、この回路9は、所望の基板上に形成されて回路基板を構成するが、実施例1では、この回路9を、図7〜図9に示すパルス電流発生装置としてのイオン歯ブラシ1に組み込むため、図5及び図6に示すように、基板18上には、電源20及び接触電極3を直接形成していない構成となっている。すなわち、基板18上には、回路9のうち、断続素子2、発光素子5、増幅素子6(6A及び6B)が形成されている。なお、符号21は、基板18の外部に配設された電源20の陽極に接続される陽極接続端子、符号22は、電源20の陰極に接続される陰極接続端子、符号23Aは、基板18の裏面に配設された接続端子19(後に詳述するイオン歯ブラシ1の構成要素である導電性部材7:図7〜図9参照)と、基板表面の固定端子12Aと増幅素子6Aを導通させるためのスルーホールである。符号23Bと23Cは、基板表面の陽極接続端子21と発光素子5を導通させるためのスルーホールである。
【0087】
図7〜図9に示すように、イオン歯ブラシ1は、使用者の手で把持される柄部28と、柄部28に着脱可能に取付けられると共に、ブラシ毛61が植毛されたヘッド部27と、を備えて構成されている。
【0088】
ヘッド部27は、先端側にブラシ毛61が植毛された植毛部62が形成されている。この植毛部62のブラシ毛61が延出している表面には、導電性接続部材35が配設されている。ヘッド部27の基端側には、後に詳述する柄部28に形成された脱着凸部26Bと着脱可能に嵌合する脱着凹部26Aが形成されている。また、ヘッド部27の内部には、脱着凹部26Aに連通して、植毛部62の基端側近傍に延びた導電性部材挿入孔63が形成されている。この導電性部材挿入孔63には、後に詳述する導電性部材7が着脱可能に挿入される。
【0089】
また、導電性部材挿入孔63の植毛部62側の先端には、使用者がイオン歯ブラシ1で歯を磨いた際に、唾液や水等の液体が溜まるよう構成された液路8が形成されている。この液路8は、導電性接続部材35に連設されており、前記液体を媒体としてブラシ毛61と導電性部材7とを電気的に導通可能にする。このブラシ毛61が、前述した接触電極3の一方の端子となる。
【0090】
柄部28は、断面略四角形を備え、ヘッド部27に着脱される側(以下、こちら側を「先端側」という)には、ヘッド部27の脱着凹部26Aと着脱可能に嵌合する脱着凸部26Bが形成されている。柄部28の長手軸方向略中央部には、電源20(例えば、3Vのリチウム電池等)が収納される電池収容孔20Aと、電池収容孔20Aに連通して柄部28の先端側に向かって長手軸線方向に延設され、前述した回路が形成された基板18を収納するための横穴30が形成されている。この横穴30の略中央底部には、後に詳述するが、柄部28の長手軸線方向略中央部に配設された導電性部材7の一部が露出されている。この導電性部材7の横穴30に露出した部分が、基板18の裏面に形成された接続端子19と接触し、導電性部材7は基板18裏面の接続端子19からスルーホール23Aを介して、基板18表面の固定端子12Aと増幅素子6Aに接続される。電源20の陽極と基板18の陽極接続端子21は、接続ばね20Bを介して接続される。また、電源20の陰極と基板18の陰極接続端子22は、一部が接触した状態で配設されており、陰極接続端子22が、電源20の陰極に接続されている。
【0091】
なお、電池収容孔20Aには、電源20を基板18側に向けて傾斜させて支持させるための傾斜支持部34が設けられており、この傾斜支持部34によって、電源20は、基板18上に形成された陰極接続端子22に確実に接触するようになっている。
【0092】
柄部28の、電池収容孔20A及び横穴30が開口されている面(図8でいう上面)には、電池収容孔20Aに対応する部分が開口された透明なカバー29が、横穴30を塞ぐように密に装着されている。この透明なカバー29の存在により、基板18に形成された発光素子5が点滅した際に、この点滅光39(図8参照)が外部から目視可能となっている。また、この透明なカバー29の前記開口付近には、シール部材31(実施例1ではOリング)を収容するためのシール溝32が形成されている。また、この透明なカバー29の全周囲(図8及び図9の符号33A参照)には、柄部28のシール性を保つためのシール用凸部33Aと、これに対応する柄部28には、シール用凸部33Aが挿入可能な凹部33Bが形成され、例えば、超音波溶接によって、シール用凸部33Aと凹部33Bが一体に溶着される。
【0093】
電池収容孔20Aには、これを塞ぐように、例えば、チタンやステンレス等の導電性部材からなる導電板3Aが、透明なカバー29の表面に密に装着されている。そして、この導電板3Aは、接続ばね20Bを介して、電源20の陽極に接続される。したがって、この導電板3Aが、前述した接触電極3の他方の端子となる。
【0094】
導電性部材7の先端側は、柄部28内を先端側に向かって長手軸線方向に延び、脱着凸部26Bから外部に延出している。この導電性部材7は、柄部28にヘッド部27が装着された際に、ヘッド部27に挿入されている導電性部材挿入孔63に収容される。
【0095】
この構成を備えたイオン歯ブラシ1は、使用者が導電板3Aに手を触れながら柄部28を把持し、ブラシ毛61によって歯を磨く(ブラッシングする)と、ブラシ毛61が唾液や水などの液体によって濡れ、これらが液路8に到達し、この液路8を介して導電性部材7が電気的に導通可能な状態となる。これにより、電流は、電源20の陽極から導電板3A、使用者の手、体、歯、ブラシ毛61、液路8、導電性部材7、基板18に形成された回路、電源20の陰極という経路で流れ、電位傾斜によってブラッシング時の歯垢除去効果を高めることになる。
【0096】
この歯磨き動作によって、イオン歯ブラシ1には、使用者から振動が与えられることになるが、断続素子2の可動部材11が固定端子12A及び12Bと接触している場合(以下、「オン状態」ということがある)は、図4に示す波上電圧の電流が使用者に供給される。この時、発光素子5は点灯(発光)していない。一方、断続素子2の可動部材11と固定端子12A及び/または固定端子12Bとの接触が解除された場合(以下、「オフ状態」ということがある)は、図4に示す波下電圧の電流が使用者に供給される。この時、発光素子5は点灯(発光)する。そして、前記歯磨き動作によって振動が与えられる間、前記オン状態とオフ状態が不規則に繰り返されて、使用者に不規則なパルス電流が供給される。
【0097】
なお、実施例1にかかる断続素子2は、例えば、図10に示すように、テーピングリール100を利用して、基板18上の所定位置に配設してもよい。具体的には、テーピングリール100は、リールにテープ100A(例えば、厚さ:0.38mm)が巻き付けられたものであり、このテープ100Aには、複数の凹部101が形成され、各々の凹部101内には、例えば、固定端子12A(12B)が収容されている。この凹部101内に固定端子12A(12B)が収容されたテープ100Aの上面には、図示しない薄い透明のフィルム被膜(例えば、厚さ:0.1mm)が配設されている。
【0098】
このテーピングリール100を利用して、基板18上の所定位置に固定端子12A(12B)を配設する際は、先ず、テープ100Aを巻き出す。次に、基板18に面実装(例えば、ハンダ付け等)する前の工程で、テープ100Aから、図示しない薄い透明のフィルム被膜を剥がし、次いで、凹部101内に収容されている固定端子12A(12B)を、ロボットのアーム先端のノズルで真空吸着して取り出す。その後、この固定端子12A(12B)を基板18上の所定位置に移動させて配設する。
【0099】
また、断続素子2や他の部品等を、凹部101内に収容し、同様に基板18上の所定位置に配設してもよい。
【0100】
また、実施例1では、告知素子として、発光素子5を使用した場合について説明したがこれに限らず、告知素子は、電源20から供給される電流に基づいて作動して、パルス電流の供給状態が外部から判るような機能を備えていれば、例えば、音声発生素子等を使用することもできる。この場合、カバー29は透明でなくてもよい。
【0101】
また、実施例1にかかるイオン歯ブラシ1は、ヘッド部27の植毛部62のブラシ毛61が延出している表面に、導電性接続部材35を配設した場合について説明したが、これに限らず、導電性接続部材35は、所望により配設しなくてもよい。
【0102】
そしてまた、実施例1では、ヘッド部27が柄部28から着脱可能であるイオン歯ブラシ1について説明したが、これに限らず、ヘッド部27は、柄部28に一体的に形成されていてもよい。
【0103】
なお、実施例1では、発光素子5を発光させるための増幅率を向上させる目的で、2つの増幅素子6A及び6Bを備えている場合について説明した(図5参照)が、増幅素子の設置数は、所望条件により適宜決定することができる。例えば、通常、増幅素子1個で、増幅率は、約120〜390倍程度となり、増幅素子2個では、約14000〜15000倍となる。また、2つの増幅素子を一つにまとめたダーリントン型の増幅素子では、増幅率は、約4000〜20000倍程度となる。したがって、増幅素子は、これを配設したい基板のサイズや、コスト等、種々の条件に応じて選択すればよい。
【0104】
また、実施例1で説明した電源20の電圧や、断続素子の内部抵抗、波上電圧、波下電圧等の数値は、一例であり、これらは所望により決定することができる。
【実施例2】
【0105】
次に、本発明の実施例2にかかる断続素子について図面を参照して説明する。なお、実施例2では、実施例1で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0106】
図11は、実施例2にかかる断続素子の断面図、図12は、図11に示すC−C線に沿った断面図である。
【0107】
図11及び図12に示すように、実施例2にかかる断続素子50は、絶縁体からなる略円筒形の継手部材17と、継手部材17を介して互いに離間して配設される固定端子52A及び52Bと、によりハウジング51を構成している。
【0108】
固定端子52A及び52Bは、継手部材17の軸線方向の両側を閉鎖する閉鎖部53と、この閉鎖部53に連続形成され、継手部材17の内周に沿って円筒状に延出された円筒部54を備えている。閉鎖部53は、内面にテーパ面53A及び53Bが形成されている。そして、この固定端子52A及び52Bは、このテーパ面53A及び53Bと、円筒部54の内周面も同じくテーパ面となっており、可動部材11との接点となる。
【0109】
円筒部54の内周面は、閉鎖部53から遠ざかるにしたがって、円筒部54の内径が若干大きくなるようなテーパ状となっている。このテーパの存在によって、可動部材11と円筒部54の内周面との接触はスポット状となり、ビビリ振動の発生も制御され、可動部材11が微小寸法で微小重量(例えば、直径:0.4mm、長さ:3.3mm、重さ:0.0058グラム)であっても、前記接触部の単位面積当りの圧力は、電流通過に好ましい値となり、効率よく接触あるいは非接触することができる。
【0110】
この構成を備えた断続素子50は、固定端子52A及び52Bと、継手部材17とで構成されたハウジング内において、可動部材11が自由に移動するため、外部から付与された振動に応じて、可動部材11が不規則に動き、テーパ面53Aと、円筒部54のテーパ面53A付近に接触したり離れたりするようになっている。なお、可動部材11は、全ての方向に対して移動可能である。したがって、どの方向の振動が生じても、前記動作を行うことができる。なお、断続素子50に振動が与えられていない場合、可動部材11は、図11に実線で示すように固定端子52A及び52Bと接触している。また、断続素子50に振動が与えられた際には、図11に仮想線で示すように、可動部材11の一端が、固定端子52Aから離れた状態となる。あるいは、可動部材11の他端が、固定端子52Bから離れた状態となる。または、可動部材11全体が固定端子52A及び52Bから離れた状態となる。
【0111】
この構成により、可動部材11は、その両端が一対の固定端子52A及び52Bに接触した際に、これらの固定端子52A及び52Bを導通させる。また、可動部材11の少なくとも一方の端部が固定端子52A及び52Bから離れた際に、これらの固定端子52A及び52Bを絶縁させる。したがって、この可動部材11は、外部から付与された振動に応じて不規則に動き、一対の固定端子52A及び52Bを不規則に導通及び絶縁させる。
【0112】
この断続素子50も、実施例1と同様に、回路に組み込まれてパルス電流発生装置に搭載され、実施例1と同様の機能を発揮する。
【実施例3】
【0113】
次に、本発明の実施例3にかかるパルス電流発生装置について図面を参照して説明する。なお、実施例3では、実施例1及び2で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0114】
図13は、実施例3にかかるパルス電流発生装置としての美顔器の側面図であって、一部を断面で示す図である。
【0115】
図13に示すように、実施例3にかかる美顔器70と、実施例1で説明したイオン歯ブラシ1との構成上で異なる主な点は、ヘッド部127の構成である。ヘッド部127は、その先端側が植毛部71となっており、この植毛部71の一方の面の略中央部には、スポンジ72が設けられており、このスポンジ72の周りには、ブラシ毛73が植毛されている。また、植毛部71の反対側の面の略中央部には、スポンジ72とは特性(例えば、材質、硬さ、気孔率等)が異なるスポンジ74が設けられている。
【0116】
ヘッド部127の内部には、実施例1と同様に導電性部材挿入孔63が形成されているが、この導電性部材挿入孔63は、植毛部71の先端付近まで延出している。そして、柄部28に設けられている導電性部材7も、この導電性部材挿入孔63に相補して、実施例1よりも長く延出している。
【0117】
この構成を備えた美顔器70は、使用者が導電板3Aに手を触れながら柄部28を把持し、スポンジ72及びブラシ毛73、あるいはスポンジ74によって、顔を洗顔(マッサージする)と、スポンジ72及びブラシ毛73及びスポンジ74が水や洗顔料等の液体によって濡れ、これらが液路となって導電性部材7が電気的に導通可能な状態となる。これにより、電流は、電源20の陽極から導電板3A、使用者の手、体、顔、スポンジ72及びブラシ毛73及びスポンジ74(液路)、導電性部材7、基板18に形成された回路、電源20の陰極という経路で流れ、電位傾斜によって素肌を活性化しながら洗顔することができる。そして、この時、実施例1と同様に美顔器70からも不規則パルス電流が発生すると共に、不規則パルス電流の発生状態を、発光素子5の点滅によって外部から検知することができる。
【実施例4】
【0118】
次に、本発明の実施例4にかかるパルス電流発生装置について図面を参照して説明する。なお、実施例4では、前述した実施例で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0119】
図14は、実施例4にかかるパルス電流発生装置としてのマッサージ器の側面図であって、一部を断面で示す図である。
【0120】
図14に示すように、実施例4にかかるマッサージ器80と、実施例1で説明したイオン歯ブラシ1との構成上で異なる主な点は、ヘッド部227の構成である。ヘッド部227は、実施例1と同様に、その内部に導電性部材挿入孔63が形成されているが、この導電性部材挿入孔63は、ヘッド部227の先端まで貫通して形成されている。
【0121】
このヘッド部227の先端には、金属製の指圧部81が装着されている。この指圧部81は、球状部82と、球状部82に連続して形成された円柱状の軸部83を備えている。軸部83は、導電性部材挿入孔63に挿入され、導電性部材7と、金属製のばね40を介して接続されると共に、ばね40の付勢力によって、導電性部材7と軸部83との電流の導通が確実となる。なお、図14では、柄部28とヘッド部227とが一体構造であるが、ヘッド部227は、柄部28から着脱可能としてもよい。
【0122】
この構成を備えたマッサージ器80は、使用者が導電板3Aに手を触れながら柄部28を把持し、指圧部81の球状部82を使用者の皮膚に押し当てると、電流は、電源20の陽極から導電板3A、使用者の手、体、指圧部81、ばね40、導電性部材7、基板18に形成された回路、電源20の陰極という経路で流れ、電位傾斜によって、素肌を活性化すると共に、良好なマッサージ効果を得ることができる。そして、この時、実施例1と同様にマッサージ器80からも不規則パルス電流が発生すると共に、不規則パルス電流の発生状態を、発光素子5の点滅によって外部から検知することができる。
【実施例5】
【0123】
次に、本発明の実施例5にかかるパルス電流発生装置について図面を参照して説明する。なお、実施例5では、前述した実施例で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0124】
図15は、実施例5にかかるパルス電流発生装置としてのイオン電動歯ブラシの断面模式図である。
【0125】
図15に示すように、実施例5にかかるイオン電動歯ブラシ36と、実施例1で説明したイオン歯ブラシ1との、主に異なる点は、ヘッド部27を電動によって自動的に振動させる構成とした点である。すなわち、イオン電動歯ブラシ36は、電源20に、モータ37と、このモータ37によって駆動され、導電性部材7を振動させる振動装置38とが接続された構成を備えている。
【0126】
振動装置38は、導電性部材7を軸芯方向に往復動させる機能と、導電性部材7を回転させる機能、あるいはそのいずれか片方の機能を有している。なお、導電性部材7は、例えば、3〜10Hz程度で振動することが好ましい。また、導電性部材7の軸芯は、柄部28の軸芯に対し、ある程度傾いていてもよい。
【0127】
この構成を備えたイオン電動歯ブラシ36は、使用者が歯磨きを行う際に、図示しないスイッチを入れて、導電性部材7を振動させると、イオン電動歯ブラシ36は、この振動に応じて、実施例1と同様に、断続素子2のオン状態とオフ状態を不規則に繰り返して、使用者に不規則なパルス電流を供給する。
【0128】
なお、実施例5では、イオン歯ブラシのヘッド部を振動させる場合について説明したが、これに限らず、実施例3で説明した美顔器70のヘッド部127、実施例4で説明したマッサージ器80のヘッド部227及び指圧部81等を振動させてもよい。
【実施例6】
【0129】
次に、本発明の実施例6にかかる断続素子について図面を参照して説明する。なお、実施例6では、前述した実施例で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0130】
図16は、本発明の実施例6にかかる断続素子の側面図であり、一部を図17に示すG−G線に沿った断面で示す図、図17は、図16に示す断続素子の右側面図である。
【0131】
図16及び図17に示すように、実施例6にかかる断続素子2Cは、支持体としての基板18(図5及び図6参照)に、互いに離間して固定された一対の固定端子12C及び12Dと、一対の固定端子12C及び12Dに対し移動可能であり、当該移動に応じて、一対の固定端子12C及び12Dに接触あるいは非接触し、これらの固定端子12C及び12Dを導通あるいは絶縁させる可動部材11Cと、を備えて構成されている。
【0132】
固定端子12C及び12Dは共に、前述した実施例で説明した固定端子12A及び12Bと同様の導電性材料からなり、基板18に立設される側壁と、側壁41C及び41Dにそれぞれ連続して形成されると共に、基板18に各々固定される固定部44とを備えた、略L字状を備えている。この固定端子12C及び12Dは、側壁41C及び41Dが互いに対向するように配設されている。側壁41C及び41Dの略中央部には、可動部材11Cの直径より大きな直径を備えた貫通孔10が各々形成されており、この貫通孔10に、可動部材11Cが遊貫されている。また、側壁41C及び41Dには、切欠き16が形成されており、前述した実施例と同様に、可動部材11Cを貫通孔10に弾発的に挿入可能となっている。また、貫通孔10は、貫通孔10に遊貫された可動部材Cの両端11fが固定部44に接触しないように、基板18からの高さ45が設定されている。
【0133】
可動部材11Cは、前述した実施例で説明した可動部材11と同様の導電性材料からなり、略円柱形状を備えている。この可動部材11Cは、その長さが、固定端子12Cの側壁41Cと、固定端子12Dの側壁41Dまでの距離よりも長く構成されており、一端11fが固定端子12Cの貫通孔10に遊貫され、他端11fが固定端子12Dの貫通孔10に遊貫されている。この可動部材11Cの略中央部付近(一対の固定端子12C及び12Dの間に位置する部分)には、貫通孔10よりも径が大きい鍔部11eが形成されている。
【0134】
この鍔部11eは、貫通孔10に遊貫された可動部材11Cが、外部から付与された振動に応じて、不規則に動き、貫通孔10を画定している縁部43及び/または側壁41C及び/または側壁41Dに接触したり離れたりする際に、側壁41C及び/または側壁41Dに当接して可動部材11Cの移動を係止することで、可動部材11Cが、貫通孔10から抜け落ちることを防止する役割を果たしている。また、鍔部11eは、縁部43との不規則な接触・非接触を行うことができるため、一対の固定端子12C及び12Dと、可動部材11Cとの導通及び絶縁を、さらに不規則に行うことができる。
【0135】
なお、可動部材11Cは、前述した可動部材11と同様に、全ての方向に対して移動可能である。したがって、どの方向の振動が生じても、前記動作を行うことができる。
【0136】
実施例6にかかる断続素子2Cは、固定端子12C及び12Dが略L字状を有しているため、図1に示すような略U字状を有する固定端子12A及び12Bに比べ、さらに小型化、軽量化を達成することができる。
【実施例7】
【0137】
次に、本発明の実施例7にかかる断続素子について図面を参照して説明する。なお、実施例7では、前述した実施例で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0138】
図18は、実施例7にかかる断続素子の側面図であり、一部を図17に示すG−G線に沿った断面と同様の断面で示す図である。
【0139】
図18に示すように、実施例7にかかる断続素子2Dの、実施例6にかかる断続素子2Cと異なる主な点は、可動部材11Dの構成と、固定端子12E及び12Fに形成された貫通孔10の基板18からの高さ46である。
【0140】
図18に示すように、実施例7にかかる断続素子2Dの可動部材11Dは、固定端子12Eに形成された貫通孔10と、固定端子12Fに形成された貫通孔10を各々貫通した両端に、貫通孔10よりも径が大きい鍔部11hが各々形成されている。
【0141】
両鍔部11hは、貫通孔10に遊貫された可動部材11Dが、外部から付与された振動に応じて、不規則に動き、貫通孔10を画定している縁部43及び/または側壁41C及び/または側壁41Dに接触したり離れたりする際に、側壁41C及び/または側壁41Dに当接して可動部材11Cの移動を係止することで、可動部材11Dが、貫通孔10から抜け落ちることを防止する役割を果たしている。また、鍔部11hは、縁部43との不規則な接触・非接触を行うことができるため、一対の固定端子12C及び12Dと、可動部材11Dとの導通及び絶縁を、さらに不規則に行うことができる。
【0142】
固定端子12E及び12Fは、貫通孔10に遊貫された可動部材11Dの両端に形成された鍔部11hの各々が固定部44に接触しないように、基板18からの高さ46が設定されている。
【0143】
なお、可動部材11Dも、前述した可動部材11と同様に、全ての方向に対して移動可能である。したがって、どの方向の振動が生じても、前記動作を行うことができる。
【実施例8】
【0144】
次に、本発明の実施例8にかかる高電位不規則パルス電流発生回路を、イオン歯ブラシに使用した場合について図面を参照して説明する。なお、実施例8では、前述した実施例で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0145】
図19は、実施例8にかかる高電位不規則パルス電流発生回路を、イオン歯ブラシに使用した場合を示す図である。
【0146】
図19に示す高電位不規則パルス電流発生回路は、発振・昇圧トランス94の一次側電源20と、増幅素子6と、限流用の抵抗器96と、スイッチ97が接続されている。一方、発振・昇圧トランス94の二次側(出力側)には、断続素子2と、告知素子としての発光素子5が並列に接続されている。この発光素子5には、発光素子5が適性に動作するために必要な電流量にするための抵抗器98が直列に接続されている。なお、符号93は、整流器である。
【0147】
高電位不規則パルス電流発生回路の一方の出力端子は、イオン歯ブラシ1(実施例1参照)の導電性部材7に接続されており、したがって、ブラシ毛61が前述した接触電極3の一方の端子となる。また、高電位不規則パルス電流発生回路の他方の出力端子は、導電板3Aに接続されており、この導電板3Aが、前述した接触電極3の他方の端子となる。なお、このイオン歯ブラシ1には、高電位不規則パルス電流発生回路が接続されているため、このイオン歯ブラシ1は、高電位歯ブラシとなる。
【0148】
このイオン歯ブラシ1は、実施例1と同様に、断続素子2がオン状態となった時、発光素子5は作動せず、断続素子2側にのみ高い電圧(例えば、200V程度)のパルス電流が流れ、ブラシ毛61から口中に供給される。一方、断続素子2がオフ状態となった時、発光素子5が作動して、電圧が降下した状態で、低い電圧のパルス電流が流れ、ブラシ毛61から口中に供給される。
【0149】
また、高電位不規則パルス電流発生回路は、図20に示すように、イオン歯ブラシ1に代えて、マッサージ器90Bに使用することもできる。なお、符号99は、マッサージ器90Bにマッサージのための振動を付与するモータであり、断続素子2は、このモータ99の振動によって、不規則にオン状態あるいはオフ状態になる。
【0150】
マッサージ器90Bは、その先端(使用者のマッサージすべき皮膚に接触する部位)が導電性部材91から形成されている。また、マッサージ器90Bの使用者が把持する部分には、導電板92が外周に沿って配設されている。そして、高電位不規則パルス電流発生回路の一方の出力端子は、導電性部材91に接続されており、したがって、導電性部材91が前述した接触電極3の一方の端子となる。また、高電位不規則パルス電流発生回路の他方の出力端子は、導電板92に接続されており、この導電板92が、前述した接触電極3の他方の端子となる。
【0151】
なお、実施例8では、高電位不規則パルス電流発生回路に断続素子2を使用した場合について説明したが、これに限らず、断続素子2C、2D及び50を使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の実施例1にかかる断続素子の側面図であり、一部を図2に示すB−B線に沿った断面で示す図である。
【図2】図1に示すA−A線に沿った断面図である。
【図3】本発明の実施例1にかかる断続素子を備えた回路を示す図である。
【図4】図3に示す回路が発生させる不規則なパルス電流の一例を示す図である。
【図5】図3に示す回路の一部を備えた回路基板の模式図である。
【図6】図5に示す回路基板の側面図である。
【図7】図5及び図6に示す回路基板が配設されたパルス電流発生装置としてのイオン歯ブラシの分解平面図である。
【図8】図7に示すE−E線に沿った断面図である。
【図9】図8に示すF−F線に沿った断面図である。
【図10】(1)は、本発明の実施例1にかかる断続素子を製造する工程の一部を示す模式図である。 (2)は、図10(1)の一部拡大断面図である。
【図11】本発明の実施例2にかかる断続素子の断面図である。
【図12】図11に示すC−C線に沿った断面図である。
【図13】本発明の実施例3にかかるパルス電流発生装置としての美顔器の側面図であって、一部を断面で示す図である。
【図14】本発明の実施例4にかかるパルス電流発生装置としてのマッサージ器の側面図であって、一部を断面で示す図である。
【図15】本発明の実施例5にかかるパルス電流発生装置としてのイオン電動歯ブラシの断面模式図である。
【図16】本発明の実施例6にかかる断続素子の側面図であり、一部を図17に示すG−G線に沿った断面で示す図である。
【図17】図16に示す断続素子の右側面図である。
【図18】実施例7にかかる断続素子の側面図であり、一部を図17に示すG−G線に沿った断面と同様の断面で示す図である。
【図19】実施例8にかかる高電位不規則パルス電流発生回路を、イオン歯ブラシに使用した場合を示す図である。
【図20】実施例8にかかる高電位不規則パルス電流発生回路を、マッサージ器に使用した場合を示す図である。
【符号の説明】
【0153】
1 イオン歯ブラシ
2、2C、2D、50 断続素子
3 接触電極
5 発光素子
6 増幅素子
9 回路
11、11C、11D 可動部材
11e、11h 鍔部
12A、12B、12C、12D、52A、52B 固定端子
16 切欠き
18 基板
20 電源
27、127、227 ヘッド部
28 柄部
51 ハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体に、互いに離間して固定された一対の固定端子と、
前記一対の固定端子に対し移動可能であり、当該移動に応じて、当該一対の固定端子に接触あるいは非接触し、これらの固定端子を導通あるいは絶縁させる可動部材と、
を備え、
前記可動部材は、外部から付与された振動に応じて不規則に前記移動を行い、前記一対の固定端子を不規則に導通及び絶縁させる断続素子。
【請求項2】
前記可動部材は、全ての方向に対して移動可能である請求項1記載の断続素子。
【請求項3】
前記可動部材は、一端側が、前記一方の固定端子に接触あるいは非接触し、他端側が、前記他方の固定端子に接触あるいは非接触する請求項1または請求項2記載の断続素子。
【請求項4】
前記固定端子は、前記可動部材を遊貫させる貫通孔を有し、当該可動部材の両端が、当該各固定端子の貫通孔を遊貫してなる請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の断続素子。
【請求項5】
前記固定端子は、前記貫通孔が形成された第1の側壁と、当該第1の側壁に対向して形成された第2の側壁と、を備えた請求項4記載の断続素子。
【請求項6】
前記固定端子は、前記貫通孔に連通して前記可動部材を当該貫通孔に弾発的に挿入可能な切欠きを備えてなる請求項4または請求項5記載の断続素子。
【請求項7】
絶縁体からなる継手部材を介して前記一対の固定部材を互いに離間して配設し、当該継手部材と一対の固定端子とを含むハウジングを構成し、当該ハウジング内に前記可動部材を配設してなる請求項1ないし請求項3記載のいずれか一項に記載の断続素子。
【請求項8】
前記支持体が、回路基板を形成するための基板である請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の断続素子。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の断続素子を備えてなる回路。
【請求項10】
電源と、当該電源から供給される電流に基づいて作動する告知素子と、をさらに備え、当該電源に対し、前記断続素子と前記告知素子とが並列に接続されてなり、
前記断続素子を含む電流経路が開状態となった際に、前記告知素子が作動し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際に、前記告知素子の作動が停止する請求項9記載の回路。
【請求項11】
前記断続素子を含む電流経路中に接触電極をさらに備え、
前記告知素子を含む電流経路中に、前記断続素子と接触電極との間の電位に基づいて電流量を制御する制御素子を備えてなる請求項10記載の回路。
【請求項12】
前記接触電極は、互いに離間された一対の端子を備え、当該一対の端子を導電性を有する対象物に接触させた際に、導通状態となる請求項11記載の回路。
【請求項13】
前記告知素子及び制御素子の少なくとも一方が、半導体素子である請求項10ないし請求項12のいずれか一項に記載の回路。
【請求項14】
前記告知素子が、発光素子である請求項10ないし請求項13のいずれか一項に記載の回路。
【請求項15】
前記告知素子が、音声発生素子である請求項10ないし請求項13のいずれか一項に記載の回路。
【請求項16】
前記制御素子が、増幅素子である請求項10ないし請求項15のいずれか一項に記載の回路。
【請求項17】
請求項9ないし請求項16のいずれか一項に記載の回路が形成されてなる回路基板。
【請求項18】
請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載された断続素子と、
前記断続素子に接続され、当該断続素子に電流を供給する電源と、
前記断続素子に対する前記電流の供給を制御する接触電極と、
を備え、
前記接触電極は、互いに離間された一対の端子を備え、当該一対の端子を、導電性を有する対象物に接触させた際に、前記断続素子に前記電流を供給し、前記一対の端子の少なくともいずれか一方が、前記対象物から離れた際に、前記断続素子への前記電流の供給を停止させるパルス電流発生装置。
【請求項19】
前記電源から供給される電流に基づいて作動する告知素子をさらに備え、当該電源に対し、前記断続素子と前記告知素子とが並列に接続されてなり、
前記断続素子を含む電流経路が開状態となった際に、前記告知素子が作動し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際に、前記告知素子の作動が停止する請求項18記載のパルス電流発生装置。
【請求項20】
前記告知素子を含む電流経路中に、前記断続素子と接触電極との間の電位に基づいて、電流量を制御する制御素子を備えてなる請求項19記載のパルス電流発生装置。
【請求項21】
前記接触電極のいずれか一方の端子を振動させる駆動部をさらに備えてなる請求項18ないし請求項20のいずれか一項に記載のパルス電流発生装置。
【請求項22】
ブラシ毛が植毛された植毛部と、
使用者が把持すると共に、前記電源を内蔵してなる柄部と、
前記電源の一方の電極に接続されると共に、前記柄部の表面に少なくとも一部が露出するように設けられる導電板と、
前記電源の他方の電極に接続されると共に、前記ブラシ毛と当該電源の他方の電極とを電気的に接続可能な導電性部材と、
をさらに備え、
前記接触電極の一方の端子は、前記導電板からなり、
前記接触電極の他方の端子は、前記ブラシ毛からなる請求項18ないし請求項21のいずれか一項に記載のパルス電流発生装置。
【請求項23】
前記ブラシ毛と前記導電性部材を離間して配設し、当該ブラシ毛と導電性部材との間に液路を存在させ、当該液路を介して、前記ブラシ毛と導電性部材とを導通させる請求項22記載のパルス電流発生装置。
【請求項24】
前記植毛部のブラシ毛が植毛されている側の表面の少なくとも一部に、前記液路に接続される導電性接続部材を配設してなる請求項23記載のパルス電流発生装置。
【請求項25】
使用者が把持する把持部と、使用者の身体に接触される接触部と、を有する本体を備え、当該本体に前記電源を内蔵してなり、
前記接触電極の一方の端子は、前記把持部表面の少なくとも一部からなり、
前記接触電極の他方の端子は、前記接触部表面の少なくとも一部からなる請求項18ないし請求項21のいずれか一項に記載のパルス電流発生装置。
【請求項26】
請求項9ないし請求項16のいずれか一項に記載の回路を備えてなるパルス電流発生装置。
【請求項27】
請求項17に記載の回路基板を備えてなるパルス電流発生装置。
【請求項28】
請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の断続素子を支持体上に組み立てる組み立て方法であって、
前記断続素子を、リールに巻き付けられたテープに着脱可能に搭載する工程と、
前記リールからテープを巻きだして、当該テープに着脱可能に搭載された断続素子を、該テープから剥離させる工程と、
前記テープから剥離した断続素子を、前記支持体上の所定位置に配設する工程と、
を備えてなる断続素子の組み立て方法。
【請求項29】
請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の断続素子を支持体上に組み立てる組み立て方法であって、
前記固定端子を、リールに巻き付けられてなるテープに着脱可能に搭載する工程と、
前記リールからテープを巻きだして、当該テープに着脱可能に搭載された固定端子を、該テープから剥離させる工程と、
前記テープから剥離した固定端子を、前記支持体上の所定位置に配設する工程と、
を備えてなる断続素子の組み立て方法。
【請求項30】
前記支持体が、回路基板を形成するための基板である請求項28または請求項29記載の断続素子の組み立て方法。
【請求項31】
リールにテープが巻き付けられてなるテーピングリールであって、
請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の断続素子が、前記テープに搭載されてなるテーピングリール。
【請求項32】
リールにテープが巻き付けられてなるテーピングリールであって、
請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の固定端子が、前記テープに搭載されてなるテーピングリール。
【請求項33】
前記固定端子は、前記支持体に立設されると共に、前記貫通孔が形成されてなる第3の側壁と、当該第3の側壁に連続して形成されると共に、当該支持体に固定される固定部と、を備えた請求項4または請求項6に記載の断続素子。
【請求項34】
前記可動部材は、前記第3の側壁に当接して当該可動部材の移動を係止する係止部を備えてなる請求項33記載の断続素子。
【請求項35】
前記係止部は、前記可動部材を前記貫通孔に遊嵌させた際に、前記一対の固定端子の間に位置する請求項34記載の断続素子。
【請求項36】
前記係止部は、前記可動部材の両端部に位置する請求項34記載の断続素子。
【請求項37】
前記支持体が、回路基板を形成するための基板である請求項33ないし請求項36のいずれか一項に記載の断続素子。
【請求項38】
請求項33ないし請求項37のいずれか一項に記載の断続素子を備えてなる回路。
【請求項39】
請求項1ないし請求項8及び請求項33ないし請求項37のいずれか一項に記載の断続素子と、規則的な発振波を発生する高電位発生回路とを有し、
前記高電位発生回路から発生する規則的な発振波を、前記断続素子によって分断して不規則な発振波を発生させる高電位不規則パルス電流発生回路。
【請求項40】
前記高電位発生回路と、前記断続素子によって、ブロッキング発振回路を構成する請求項39記載の高電位不規則パルス電流発生回路。
【請求項41】
電源と、当該電源から供給される電流に基づいて作動する告知素子と、をさらに備え、
前記電源に対し、前記断続素子と前記告知素子とが並列に接続されてなり、
前記断続素子を含む電流経路が開状態となった際に、前記告知素子が作動し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際に、前記告知素子の作動が停止する請求項39または請求項40記載の高電位不規則パルス電流発生回路。
【請求項42】
請求項39に記載の高電位不規則パルス電流発生回路と、
前記高電位不規則パルス電流発生回路に電流を供給する電源と、
前記断続素子に対する前記電流の供給を制御する接触電極と、
を備え、
前記接触電極は、互いに離間された一対の端子を備え、当該一対の端子を、導電性を有する対象物に接触させた際に、前記断続素子に前記電流を供給し、前記一対の端子の少なくともいずれか一方が、前記対象物から離れた際に、前記断続素子への前記電流の供給を停止させる高電位不規則パルス電流発生装置。
【請求項43】
前記電源から供給される電流に基づいて作動する告知素子をさらに備え、
前記電源に対し、前記断続素子と前記告知素子とが並列に接続されてなり、
前記断続素子を含む電流経路が開状態となった際に、前記告知素子が作動し、前記断続素子を含む電流経路が閉状態となった際に、前記告知素子の作動が停止する請求項42記載の高電位不規則パルス電流発生装置。
【請求項44】
ブラシ毛が植毛された植毛部と、
使用者が把持すると共に、前記電源及び高電位不規則パルス電流発生回路を内蔵してなる柄部と、
前記電源の一方の電極に接続されると共に、前記柄部の表面に少なくとも一部が露出するように設けられる導電板と、
前記電源の他方の電極に接続されると共に、前記ブラシ毛と当該電源の他方の電極とを電気的に接続可能な導電性部材と、
をさらに備え、
前記接触電極の一方の端子は、前記導電板からなり、
前記接触電極の他方の端子は、前記ブラシ毛からなる請求項42または請求項43記載の高電位不規則パルス電流発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−12777(P2006−12777A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−86770(P2005−86770)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(592116844)フクバデンタル株式会社 (2)
【Fターム(参考)】