説明

新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするDNA、そのDNAからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞

【構成】 ヒトプロB細胞株が産生するヒトSDF−1βのモノクローナル抗体。
【効果】 プロB細胞株が生産、分泌するヒトSDF−1およびそのモノクローナル抗体は、造血系細胞の発育不全、異常増殖、神経系機能の亢進や低下、免疫機能の亢進や低下に関する疾患の予防または治療薬、あるいは組織修復等のために用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規なポリペプチドおよびそれをコードするDNAに関する。
より詳細に述べると、本発明はヒトのプロB細胞株が産生する新規なポリペプチド、その製造方法、そのポリペプチドをコードするDNA、そのDNAからなるベクター、そのベクターで形質転換された宿主細胞に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、造血系細胞から得られた新規なポリペプチドおよびそれをコードするDNAに関するものである。造血系細胞からは、インターロイキン(IL)をはじめ種々の増殖、分化因子が分泌されていることが知られている。このことはこれまでに見出された分泌因子以外にも同様の作用、または新たな作用を有する因子が分泌されている可能性を示唆している。
【発明の開示】
【0003】
本発明者らは、この点に注目し、造血系細胞が産生している新規な因子(ポリペプチド)を見出すことを目的として、先にマウスのストローマ細胞より得られたSDF−1(Stromal Derived Factor 1;ストローマ由来因子;特願平5-22098号に記載)をプローブとして、クロスハイブリダイゼーションの手法を用い、ヒトのプロB細胞が産生しているSDF−1(αおよびβの2種類)をクローニングすることに成功し、本発明を完成した。
本発明のポリペプチドおよびそれをコードするDNAと同一あるいは相同性の高い配列を有しているものをコンピューターで検索したが皆無であった。従って、本発明のポリペプチドおよびそれをコードするDNAは、新規なものであることが確認された。
【0004】
本発明の主題は、クロスハイブリダイゼーションによって見出された新規なポリペプチドSDF−1βおよびそれをコードするDNAに関する。すなわち、
(1) 配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、
(2) 前記(1)に記載したポリペプチドをコードするDNA、
(3) 配列番号6で示される塩基配列を有するcDNA、および
(4) 配列番号7で示される塩基配列を有するcDNA
に関するものである。
【0005】
本発明は、実質的に純粋な形である配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、そのホモローグ、その配列のフラグメントおよびそのホモローグに関する。本発明はさらにそれらのポリペプチドをコードするDNAに関する。より具体的には、配列番号6または7で示される塩基配列を有するDNA、および配列番号6または7で示される塩基配列に選択的にハイブリダイズするフラグメントを有するDNAに関する。
【0006】
実質的に純粋な形である配列番号5で示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドとは、一般に、生産時のポリペプチドの90%以上、例えば、95、98または99%が配列番号5で示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドであることを意味する。
【0007】
配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドのホモローグとは、一般に少なくとも20個、好ましくは少なくとも30個、例えば40、60または80個の連続したアミノ酸領域で、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80または90%、より好ましくは95%以上相同性であるものであり、そのようなホモローグは、以後本発明のポリペプチドとして記載される。
【0008】
さらに、配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドのフラグメント、またはそれらのホモローグのフラグメントとは、少なくとも10アミノ酸、好ましくは少なくとも15アミノ酸、例えば20、25、30、40、50または60アミノ酸部分を意味する。
【0009】
配列番号6または7で示される塩基配列を有するDNAに選択的にハイブリダイズするDNAとは、一般に、少なくとも20個、好ましくは少なくとも30個、例えば40、60または100個の連続した塩基配列領域で、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80または90%、より好ましくは95%以上相同性であるものであり、そのようなDNAは、以後本発明のDNAとして記載される。
【0010】
配列番号6または7で示される塩基配列を有するDNAのフラグメントとは、少なくとも10塩基、好ましくは少なくとも15塩基、例えば20、25、30または40塩基部分を意味し、そのようなフラグメントも本発明のDNAに含まれる。
【0011】
さらに、本発明には、本発明のDNAからなる複製または発現ベクターが含まれる。ベクターとしては、例えば、ori領域と、必要により上記DNAの発現のためのプロモーター、プロモーターの制御因子などからなるプラスミド、ウィルスまたはファージベクターが挙げられる。ベクターはひとつまたはそれ以上の選択的マーカー遺伝子、例えばアンピシリン耐性遺伝子を含んでいてもよい。ベクターは、イン・ビトロ(in vitro)において、例えばDNAに対応するRNAの製造、宿主細胞の形質転換に用いることができる。
【0012】
さらに、本発明には、配列番号6または7で示される塩基配列、またはそれらのオープンリーディングフレームを有するDNAを含む本発明のDNAを複製または発現させるためのベクターで形質転換された宿主細胞も含まれる。細胞としては、例えば細菌、酵母、昆虫細胞または哺乳動物細胞が挙げられる。
【0013】
さらに、本発明には、本発明のポリペプチドを発現させるための条件下で、本発明の宿主細胞を培養することからなる本発明のポリペプチドの製造方法も含まれる。加えて、本発明のポリペプチドが発現し、宿主細胞より製造される条件下で行われることが好ましい。
【0014】
本発明のDNAは、上記のようなベクターのアンチセンス領域に挿入することでアンチセンスRNAを製造することもできる。このようなアンチセンスRNAは、細胞中の本発明のポリペプチドのレベルを制御することに用いることもできる。
【0015】
モノクローナル抗体は、本発明のペプチドまたは、その断片を抗原として用い、通常のハイブリドーマの技術により製造することができる。ポリクローナル抗体は、宿主動物(例えば、ラットやウサギ等)に本発明のポリペプチドを接種し、免疫血清を回収する、通常の方法により製造することができる。
【0016】
本発明のポリペプチドとしては、配列番号5で示されたアミノ酸配列を有するもの以外に、その一部が欠損したもの(例えば、配列番号5で示されるアミノ酸配列、生物活性の発現に必須な部分だけから成るポリペプチド)、その一部が他のアミノ酸と置換したもの(例えば、物性の類似したアミノ酸に置換したもの)、およびその一部に他のアミノ酸が付加または挿入されたものも含まれる。
よく知られているように、ひとつのアミノ酸をコードするコドンは1〜6種類(例えば、メチオニン(Met)は1種類、ロイシン(Leu)は6種類)知られている。従って、ポリペプチドのアミノ酸配列を変えることなくDNAの塩基配列を変えることができる。
【0017】
(2)で特定される本発明のDNAには、(1)の配列番号5で示されるポリペプチドをコードするすべての塩基配列群が含まれる。塩基配列を変えることによって、ポリペプチドの生産性が向上することがある。
(3)で特定されるcDNAは、(2)で示されるDNAの一態様であり、天然型配列を表わす。
(4)に示されるcDNAは、(3)で特定されるcDNAに天然の非翻訳部分を加えた配列を示す。
シグナルペプチドは、翻訳開始Metのすぐ後ろの疎水性に富んだ領域である。本ポリペプチドの場合、配列番号5で示されるアミノ酸配列中、1番目のMetから21番目のグリシン(Gly)までと推定される。生物活性を発現する本質は配列番号1で示されるアミノ酸配列中、シグナルペプチドを除いた部分(成熟タン白部分)にあり、シグナルペプチドは活性に関与しない。
【0018】
配列番号7で示される塩基配列を有するcDNAの作製は、以下の方法に従って行なわれる。
すなわち、
(i) 本発明のポリペプチドを産生する細胞、例えば、ヒトプロB細胞株からmRNAを分離し、
(ii) 該mRNAからファーストストランド(1本鎖cDNA)、次いでセカンドストランド(2本鎖cDNA)を合成し(cDNAの合成)、
(iii) 該cDNAを適当なファージベクターに組込み、
(iv) 得られた組み換えファージを宿主細胞に感染させ(cDNAライブラリーの作製)、
(v) 得られたcDNAライブラリーをマウスSDF−1 cDNAをプローブに用いてプラークハイブリダイゼーションによりスクリーニングし、
(vi) 得られたポジティブクローンよりファージDNAを調製し、切り出したcDNAをプラスミドベクターにサブクローニングし、制限酵素地図を作成し、
(vii) 各制限酵素断片の塩基配列を決定し、連結させることで全長をシークエンスすることによって作成することができる。
【0019】
より詳細に説明すると、工程(i)は、ヒトB細胞株を適当な刺激剤(例えば、IL−1等)で刺激するかまたは、無刺激のままで、オカヤマ(Okayama, H.)等の方法(Method in Enzymology, 154, 3(1987)参照)に従って行なわれる。本ポリペプチドを産生する細胞としては、好ましくはヒトB細胞株FLEB14が挙げられる。該ヒトB細胞株FLEB14は、京都大学医学部医化学教室第一講座において分譲を受けることができる。
工程(ii)、(iii)および(iv)は、cDNAライブラリー作製の工程であり、改変したガブラー・アンド・ホフマン(Gubler&Hoffman)法(Gene, 25, 263(1983)参照)に準じて行なわれる。
【0020】
工程(iii)で用いられるベクターとしては、プラスミドベクター(例えば、pBR322、pBluescript、pBluescript II等)やファージベクター(例えば、λgt10、λDASH II等)が多数知られているが、好適にはファージベクターλgt10(43.3kbp Stratagene社より販売)が用いられる。
工程(iv)で用いられる細胞宿主としては、好ましくは、大腸菌NM514(Stratagene社より販売)が用いられる。
工程(v)および(vi)は、Molecular Cloning(Sambrook, J., Fritsh, E. F.,およびManiatis, T, Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989))に記載の方法に準じて行なわれる。
工程(vii)のシークエンシングは、マキサム−ギルバート(Maxam-Gilbert)法やジデオキシターミネーター法により行なわれる。
【0021】
この様にして得られたcDNAは、該cDNAが全長またはほぼ全長であることを確認する必要がある。この確認は、該cDNAをプローブとして、ノーザン(Northern)解析により行なわれる(前記Molecular Cloning参照)。ハイブリダイズしたバンドから得られるmRNAのサイズと該cDNAのサイズを比較し、ほぼ同じであれば該cDNAはほぼ全長であると考えられる。
配列番号6、7で示される塩基配列が一旦確定されると、その後は、化学合成によって、あるいは該塩基配列の断片を化学合成し、これをプローブとしてハイブリダイズさせることにより、本発明のDNAを得ることができる。さらに、本cDNAを含有するベクターcDNAを適当な宿主に導入し、これを増殖させることによって、目的とするcDNAを必要量得ることができる。
【0022】
配列番号6、7で示される塩基配列が一旦確定されると、その後は、化学合成によって、またはPCR(Polymerase chain reaction)法によって、あるいは該塩基配列の断片をプローブとしてハイブリダイズさせることにより、本発明のDNAを得ることができる。さらに、本DNAを含有するベクターDNAを適当な宿主に導入し、これを増殖させることによって、目的とする本発明DNAを必要量得ることができる。
【0023】
本発明のポリペプチドを取得する方法としては、
(1) 生体または培養細胞から精製単離する方法、
(2) ペプチド合成する方法、または
(3) 遺伝子組換え技術を用いて生産する方法、
などが挙げられるが、工業的には(3)に記載した方法が好ましい。
遺伝子組換え技術を用いてポリペプチドを生産するための発現系(宿主−ベクター系)としては、例えば、細菌、酵母、昆虫細胞および哺乳動物細胞の発現系が挙げられる。
【0024】
例えば、大腸菌で発現させる場合には、成熟タン白部分をコードするDNAの5′末端に開始コドン(ATG)を付加し、得られたDNAを、適当なプロモーター(例えば、trpプロモーター、lacプロモーター、λPLプロモーター、T7プロモーター等)の下流に接続し、大腸菌内で機能するベクター(例えば、pBR322、pBluescript、pBluescript II、pUC18、pUC19等)に挿入して発現ベクターを作製する。次に、この発現ベクターで形質転換した大腸菌(例えば、E.Coli DH1、E.Coli JM109、E.Coli HB101株等)を適当な培地で培養して、その菌体より目的とするポリペプチドを得ることができる。
【0025】
また、バクテリアのシグナルペプチド(例えば、pelBのシグナルペプチド)を利用すれば、ペリプラズム中に目的とするポリペプチドを分泌することもできる。さらに、他のポリペプチドとのフュージョン・プロテイン(fusion protein)を生産することもできる。
また、哺乳動物細胞で発現させる場合には、例えば、配列番号6で示される塩基配列をコードするcDNAを適当なベクター(例えば、レトロウイルスベクター、パピローマウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクター、SV40系ベクター等)中の適当なプロモーター(例えば、SV40プロモーター、LTRプロモーター、メタロチオネインプロモーター等)の下流に挿入して発現ベクターを作製する。
次に、得られた発現ベクターで適当な哺乳動物細胞(例えば,サルCOS−7細胞、チャイニーズハムスターCHO細胞、マウスL細胞等)を形質転換し、形質転換体を適当な培地で培養することによって、その培養液中に目的とするポリペプチドが分泌される。以上のようにして得られたポリペプチドは、一般的な生化学的方法によって単離精製することができる。
【0026】
本発明の新規なポリペプチドは、プロB細胞株が生産、分泌するものであるので、造血幹細胞の生存、増殖、およびB細胞系やミエロイド細胞系の増殖、分化に関連した生物活性を有していると予測される。
これらの活性の内、精製されたマウスSDF−1αのミエロイド前駆細胞株DA1Gに対する増殖刺激作用が実験的に認められており、この事実からヒトSDF−αも同様の活性を有していることが示唆される。
従って、本発明のポリペプチドは、造血系細胞の発育不全、異常増殖、神経系機能の亢進や低下、免疫機能の亢進や低下に関する疾患、例えば、炎症性疾患(リウマチ、潰瘍性大腸炎等)、骨髄移植後の造血幹細胞の減少症、放射線治療後または化学療法剤投与後の白血球、血小板、B細胞またはT細胞の減少症、貧血、感染症、ガン、白血病、AIDS、各種神経変性疾患(アルツハイマー病、多発性硬化症等)、または神経損傷の予防または治療、骨代謝異常(骨粗しょう症等)の予防または治療薬、あるいは組織修復等のために用いることができる。
【0027】
これらの活性の内、精製されたマウスSDF−1αのミエロイド前駆細胞株DA1Gに対する増殖刺激作用が実験的に認められており、この事実からヒトSDF−αも同様の活性を有していることが示唆される。
また、該ポリペプチドのポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体を用いて、生体における該ポリペプチドの定量が行なえ、これによって該ポリペプチドと疾患との関係の研究あるいは疾患の診断等に利用することができる。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体は、該ポリペプチドあるいはその断片を抗原として用いて常法により作製することができる。
【0028】
本発明のDNAは、多大な有用性が期待される本発明のポリペプチドを生産する際の重要かつ必須の鋳型となるだけでなく、遺伝病の診断や治療(遺伝子欠損症の治療またはアンチセンスDNA(RNA)によって、ポリペプチドの発現を停止させることによる治療等)に利用できる。また、本発明のcDNAをプローブとしてジェノミック(genomic)DNAを分離できる。同様にして、本発明DNAと相同性の高いヒトの関連ポリペプチドの遺伝子、またヒト以外の生物における本発明ポリペプチドと相同性の高いポリペプチドの遺伝子を分離することも可能である。
【0029】
[医薬品への適用]
本発明の目的、または造血系細胞の発育不全、異常増殖、神経系機能の亢進や低下、免疫機能の亢進や低下に関する疾患、例えば、炎症性疾患(リウマチ、潰瘍性大腸炎等)、骨髄移植後の造血幹細胞の減少症、放射線治療後または化学療法剤投与後の白血球、血小板、B細胞またはT細胞の減少症、貧血、感染症、ガン、白血病、AIDS、各種神経変性疾患(アルツハイマー病、多発性硬化症等)、または神経損傷の予防または治療、骨代謝異常(骨粗しょう症等)の予防または治療薬、あるいは組織修復等のために本発明のポリペプチドは、通常全身的にまたは局所的に、一般的には経口または非経口の形で投与される。好ましくは、経口投与、静脈内投与および脳室内投与である。
【0030】
本発明のポリペプチドは、通常全身的にまたは局所的に、一般的には経口または非経口の形で投与される。好ましくは、経口投与、静脈内投与および脳室内投与である。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人あたり、一回につき、100μgから100mgの範囲で、一日一回から数回経口投与されるかまたは、成人一人当り、一回につき、10μgから100mgの範囲で、一日一回から数回非経口投与される。
もちろん前記したように、投与量は、種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて必要な場合もある。
【0031】
本発明化合物を投与する際には、経口投与のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として用いられる。
経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセルには、ソフトカプセルおよびハードカプセルが含まれる。
このような個体組成物においては、一つまたはそれ以上の活性物質が、少なくとも一つの不活性な希釈剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えば、潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グリコール酸カルシウム等)、安定化剤(ヒト血清アルブミン、ラクトース等)、溶解補助剤(アルギニン、アスパラギン酸等)を含有していてもよい。
【0032】
錠剤または丸剤は、必要により白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の胃溶性あるいは腸溶性のフィルムで皮膜してもよいし、また2以上の層で皮膜してもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
経口投与のための液体組成物は、薬学的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般に用いられる不活性な希釈剤(例えば、精製水、エタノール等)を含んでいてもよい。この様な組成物は、不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれる。この組成物は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような安定化剤、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号明細書に詳しく記載されている。
【0033】
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性または非水性の溶液剤、懸濁剤としては、一つまたはそれ以上の活性物質が、少なくとも一つの不活性な希釈剤と混合される。水性の希釈剤としては、例えば注射用蒸留水および生理食塩水が挙げられる。非水性の希釈剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート80(登録商標)等が挙げられる。
このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ラクトース等)、溶解補助剤(例えば、アルギニン、アスパラギン酸等)のような補助剤を含んでいてもよい。
これらはバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し(例えば、凍結乾燥法等により)、使用前に無菌の注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することもできる。
非経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、軟コウ、塗布剤、直腸内投与のための坐剤およびペッサリー等が含まれる。
【実施例】
【0034】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものではない。
【0035】
実施例1:ヒト細胞株 FLEB14のノーザン(Northern)解析
ヒトプロB細胞株FLEB14(Katamine, S.,et.al. Nature, 309, 369(1984)参照)をホモジナイズし、オリゴdT−セルロースとインキュベートした。不要物を洗浄した後にポリA−RNAを溶出させ回収した(Vennstorm,B.et.al. Cell,28, 135(1982)参照)。このRNA 1μgを1.0%アガロース電気泳動後、ニトロセルロースメンブレンにブロッティングし、32P標識したマウスSDF−1cDNA(1797bp、特願平5-22098号明細書中に配列番号3として記載されている、配列番号9で示されているものをラベルした。後に、マウスにはもう一種SDF−1があることが判明し、現在はSDF−1αと呼ばれている。)をプローブとして、50% ホルムアミド,5×SSC,0.1%SDS,5×Denhaldt´s,0.1mg/ml Salmon sperm DNA,39℃でハイブリダイズさせ、0.3M NaCl,30mM クエン酸ナトリウム,0.1%SDS,50℃で洗浄し、オートラジオグラフィーを行なった。その結果、3.5kbと1.9kbのmRNAの発現が認められた。
【0036】
実施例2:ヒトプロB細胞株のmRNAよりcDNAの調製
ヒトプロB細胞株FLEB14より常法により、cDNAライブラリーを作製した(Molecular Cloning;Sambrook, J., Fritsh, E. F.,およびManiatis, T, Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)参照)。cDNAの合成はタイム・セイヴァーcDNA合成キット(Time Saver cDNA synthesis kit)(Pharmacia社)を用い、そのプロトコールにしたがった。すなわち、FLEB14のポリA−RNA 5μgよりオリゴdTプライマーを用いて逆転写酵素により一本鎖cDNAを合成した後、DNAポリメラーゼIによって二本鎖cDNAを合成した。
【0037】
【化1】

【0038】
を連結、リン酸化した後、0.9%アガロース電気泳動を行なって、800bp以上のcDNAを切り出し、グラスパウダー(GENECLEAN II BIO101社)を用いて回収した。
【0039】
実施例3:cDNAライブラリーの作成とクロスハイブリダイゼーション
このcDNAをホスファターゼ処理済みのEcoRIアームをもつλgt10(Stratagene社)と連結した。
インビトロ・パッキング(in vitro packaging)はインビトロ・パッキング・キットLAMDA INN(in vitro packaging kit LAMDA INN)(日本ジーン)のプロトコールにしたがって行ない、その組換えファージを宿主大腸菌NM514(Stratagene社)に感染させた。その結果、100万のプラークからなるcDNAライブラリーが得られた。
LBプレート上に得られた100万のプラークをニトロセルロースメンブレンにブロッティングし、32P標識したマウスSDF−1αcDNA(実施例1で使用したのと同じ配列番号9で示されるもの)をプローブとして、50%formamide, 5×SSD,0.1%SDS,5×Denhaldt´s 0.1mg/mlSalmon sperm DNA,39℃でハイブリダイズさせ、0.3M NaCl,30mM クエン酸ナトリウム,0.1%SDS,50℃で洗浄し、オートラジオグラフィーを行なったところ、40個のポジティブクローンが得られた。
【0040】
実施例4:ポジティブクローンのクローンの単離
その中の9クローンについて、常法(細胞工学実験プロトコール、秀潤社、8ページ参照)により、ファージDNAを調製し、NotIで消化して、アガロース電気泳動でインサートcDNAの長さを調べたところ、8クローンが1.9kb、1クローンが3.5kbであった。ノーザン(Northern)解析の結果からこの2種類のクローンはそれぞれヒトSDF−1のcDNAのほぼ全長であると考えられた。
そこで、1.9kbの8クローンより1クローンと、3.5kbの1クローンについて、NotIで消化したcDNAをアガロース電気泳動後、切り出して、プラスミドpBluescriptのNotIサイトにサブクローニングした。
【0041】
実施例5:制限酵素地図の作成とシークエンシング
続いて、ヒトSDF−1(1.9kbのもの)のcDNAの制限酵素地図を作成し(図1に示す。)、各制限酵素断片を、pBluescriptにサブクローニングした後、各インサート断片の両端約300bpの塩基配列を決定し、それらを連結させることによって、最終的に全長の塩基配列を決定した(配列番号3に示す。)。この全長cDNAシークエンスデータから、オープンリーディングフレーム(配列番号2に示す。)を決定し、さらにアミノ酸配列に翻訳して配列番号1に示す配列を得た。また、得られたアミノ酸配列のN末端側30〜40アミノ酸について、既知のシグナルペプチドと比較することにより、本ポリペプチドにおけるシグナルペプチド部分を推定し(Von Heuane, G. Nucleic Acids Res. 14 ,4683(1986)参照)、配列番号4に示す配列を得た。
【0042】
もう一方の3.5kbのクローンについても同様の操作を行ない、それぞれ、制限酵素地図(図2に示す。)、全長の塩基配列(配列番号7に示す。)、オープンリーディングフレーム(配列番号6で示す。)、アミノ酸配列(配列番号5で示す。)およびシグナルペプチドを示した配列(配列番号8に示す。)を得た。
3.5kbのクローンのアミノ酸配列は、1.9kbのクローンのアミノ酸配列と非常に類似しており、1.9kbのものをSDF−1α、3.5kbのものをSDF−1βとそれぞれ命名した。
DNAの塩基配列決定はABI(Applied Biosystem Inc.)の蛍光ダイターミネーターを用いたサイクルシークエンス法により行なった。また塩基配列の読み取りには、ABI社のDNAシークエンサー(Model 373A)を用いた。
得られたヒトSDF−1αおよび1βのcDNAの塩基配列ならびに予想されるアミノ酸配列について、データベース(DNAについてはGENBANKとEMBL、アミノ酸についてはNBRFとSWISSPROTを使用)とのホモロジー検索を行ない、本cDNAは新規のタンパク質をコードしていることが確認された。
【0043】
実施例6:発現ベクター作製用プラスミドベクターの構築
発現用のベクターとして、pUCSRαML1(特開平6-56895号にその製造方法とともに開示してある。)の誘導体を用いた。この誘導体は、下に示される2種類のインサート断片(フラグメントT7およびフラグメントSP6)を用いて構築した。
【0044】
【化2】

【0045】
【化3】

【0046】
pUCSRαML1ベクターをPstIとSacIで消化し、アガロースゲル電気泳動にかけ、約4.1kbp断片を回収し、5′末端のリン酸をBAP(バクテリアアルカリホスファターゼ)処理した。リン酸化されたDNA断片T7をpUCSRαML1から得られた約4.1kbp断片とライゲートし、環状化させた。
pUCSRαML1ベクターをPstIおよびSacIで消化し、得られたものをアガロースゲル電気泳動にかけ、約4.1kbpの断片を回収し、5′末端のリン酸基をBAP(バクテリアアルカリホスファターゼ)処理により取り除いた。リン酸化されたDNA断片T7をpUCSRαML1から得た約4.1kbp断片とライゲートし、環状化させた。
得られたベクターは、さらにSpeIとKpnIで消化し、アガロースゲル電気泳動にかけ、約4.1kbpの断片を回収し、5′末端のリン酸基をBAP(バクテリアアルカリホスファターゼ)処理により取り除いた。リン酸化されたDNA断片SP6pUCSRαML1から得た約4.1kbp断片とライゲートし、環状化させた。このようにして構築したベクターをpUCSRαML2(図3参照)と命名した。
【0047】
実施例7:発現ベクターの構築
ヒトSDF−1α、プライマーX、YおよびYHを合成した。プライマーX、YおよびYHの配列をそれぞれ以下に示す(配列番号10、配列番号11、および配列番号12)。
【0048】
プライマーX:
5′−AATATAGTCGACCACCATGAACGCCAAGGTCGTGGTCGTGCTGG−3′
【0049】
プライマーY:
5′−CGGCGGACTAGTTTACTTGTTTAAAGCTTTCTCCAGG−3′
【0050】
プライマーYH:
5′−GCCGCCACTAGTTTAGTGGTGGTGGTGGTGGTGCTTGTTTAAAGCTTTCTCCAGG−3′
【0051】
ヒトSDF−1αプラスミドをプライマーとして上記合成のオリゴヌクレオチドX、Yを用いたPCRにかけた。得られたPCR断片は、開始コドンの5′末端に隣接した、当業者にはコザック配列として知られている配列およびヒトSDF−1α蛋白を構成する蛋白分子をコードしているcDNAを含んでいる。PCR断片はSalIおよびSpeIで消化され、得られたものを分離精製して実施例6で調製したpUCSRαML2のSalIおよびSpeIサイトに挿入され、発現ベクターであるpUCSRαML2−ヒトSDF−1αAを得た。
さらにヒトSDF−1αプラスミドをプライマーとして上記合成したオリゴヌクレオチドX、YHを用いたPCRにかけた。得られたPCR断片は、開始コドンの5′末端に隣接した、当業者にはコザック配列として知られている配列、ヒトSDF−1α蛋白を構成する蛋白分子をコードしているcDNAおよびC末端に存在する6個のヒスチジン残基を含んでいる。PCR断片はSalIおよびSpeIで消化され、得られたものを分離精製して実施例6で調製したpUCSRαML2のSalIおよびSpeIサイトに挿入され、発現ベクターであるpUCSRαML2−ヒトSDF−1αBを得た。
ヒトSDF−1βについて、プライマーZおよびZHを合成した。プライマーZおよびYHの配列を以下に示す(配列番号13および配列番号14)。
【0052】
プライマーZ:
5′−CGGCGGACTAGTTCACATCTTGAACCTCTTGTTTAAAGC−3′
【0053】
プライマーZH:
5′−GCCGCCACTAGTTCAGTGGTGGTGGTGGTGGTGCATCTTGAACCTCTTGTTTAAAGC−3′
【0054】
ヒトSDF−1βプラスミドをプライマーとして上記合成したオリゴヌクレオチドX、Zを用いたPCRにかけた。得られたPCR断片は、開始コドンの5′末端に隣接した、当業者にはコザック配列として知られている配列およびヒトSDF−1β蛋白を構成する蛋白分子をコードしているcDNAを含んでいる。PCR断片はSalIおよびSpeIで消化され、得られたものを分離精製して実施例6で調製したpUCSRαML2のSalIおよびSpeIサイトに挿入され、発現ベクターであるpUCSRαML2−ヒトSDF−1βAを得た。
【0055】
さらにヒトSDF−1βプラスミドをプライマーとして上記合成したオリゴヌクレオチドX、ZHを用いたPCRにかけた。得られたPCR断片は、開始コドンの5′末端に隣接した、当業者にはコザック配列として知られている配列、ヒトSDF−1β蛋白を構成する蛋白分子をコードしているcDNAおよびC末端に存在する6個のヒスチジン残基を含んでいる。PCR断片はSalIおよびSpeIで消化され、得られたものを分離精製して実施例6で調製したpUCSRαML2のSalIおよびSpeIサイトに挿入され、発現ベクターであるpUCSRαML2−ヒトSDF−1βBを得た。
pUCSRαML2−hSDF−1αAおよびpUCSRαML2−hSDF−1βBそれぞれ大腸菌DH5を形質転換し、形質転換菌の培養液(100ml)よりプラスミドを分離し、CsCl密度勾配法を2回繰り返して精製した。
【0056】
実施例8:COS細胞での発現
COS−7細胞[Cell, 23, 175(1981)に記載]にプラスミドDNA、pUCSRαML2、pUCSRαML2−hSDF−1αA、pUCSRαML2−hSDF−1αB、pUCSRαML2−hSDF−1βAおよびpUCSRαML2−hSDF−1βBをそれぞれジエチルアミノエチル(DEAE)デキストラン法[J. Immunology, 136, 4291(1986)に記載]により導入した。
すなわち、約1.8×106個のCOS−7細胞を50mlの増殖培養液(10%非働化牛胎児血清を含むダルベッコ変法MEM培養液)とともに、225cm2フラスコ(コーニング社製)に植え込み、炭酸ガスインキュベーター(37℃、5%CO2)中で一晩培養した。翌日、培養液を除去した後、フラスコ当り12mlのDNAカクテル(それぞれのプラスミドDNA15μg、50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)、400μg/ml DEAE−デキストランを含むダルベッコ変法MEM培養液)を加えて、37℃、5%CO2中で3時間反応させた。次にDNAカクテルを除去し、クロロキン液(150μMクロロキン、7%非働化牛胎児血清を含むダルベッコ変法MEM培養液)15mlを加えてさらに3時間反応させた。
【0057】
クロロキン液を除去した後、増殖培養液(50ml)を加えて、37℃、5%CO2のインキュベーター中で72時間培養し、細胞がほぼ単層になるまで増殖させた。次に、培養液を除去し、無血清培養液(商品名:SFM−101、日水製薬社製)で一度洗浄した後、新たに無血清培養液(75ml)を加えて、さらに72時間培養した。培養液を回収し、除菌フィルター(商品名:STERIVEX−GS、ミリポア社製)を通じてろ過した。これらの培養液は4℃に保存し、以後の実験に供した。得られた培養液のうち、hSDF−1αおよびβのcDNAインサートを含むプラスミドで形質導入されたCOS細胞の培養液には、hSDF−1αおよびβに相当するポリペプチドの成熟蛋白部分が分泌されているはずである。
【0058】
実施例9:発現の確認
形質導入を行なったCOS細胞培養上清(実施例8で得られた。)をそれぞれ2mlずつ取り、これを遠心濃縮フィルター(商品名:セントリコン−10、ミリポア社製)を用いて100μlに濃縮した。それぞれ1μlを等量のSDS−PAGE(ナトリウムドデシルサルフェートポリアクリルアミドゲル電気泳動)用ローディングバッファー[0.125Mトリス塩酸緩衝液(pH6.8)、4%ナトリウムドデシルサルフェート、30%グリセロール]と混合し、90℃で3分間処理した後、SDS−PAGEに供した。
さらに、C末端にHisヘキサマーを導入したhSDF−1αおよびβ蛋白質については、COS細胞培養上清だけでなく、精製品についてもSDS−PAGEによる解析を行なった。
【0059】
精製は、Hisが様々な遷移金属イオンと複合体を形成することを応用して、金属キレートアフィニティークロマトグラフィーの手法[Biotechnology, 9, 273(1991)に記載]で精製した。すなわち、COS細胞より得られた培養上清(350ml)に、最終濃度1Mになるように塩化ナトリウム水溶液を加え、亜鉛を結合させたキレーティングセファロースカラム[商品名:キレーティングセファローズファストーフロー(Chelating Sepharose Fast-Flow)、ファルマシア社製、4ml]に吸着させた。1M塩化ナトリウム水溶液(40ml)を含む50mMリン酸緩衝液(pH7.0)でカラムを洗浄後、1M塩化ナトリウム水溶液および0.4Mイミダゾールを含む50mMリン酸緩衝液(pH7.0)を用いて溶出した。溶出液を100μlに濃縮し、そのうち1μlをSDS−PAGEで解析した。SDS−PAGEはSDS10/20グラディエント(gradient)を用いて行ない、hSDF−1αおよびβの分子量に対応する生成物がそれぞれ検出された。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】ヒトのSDF−1α cDNAの制限酵素地図を示す。
【図2】ヒトのSDF−1β cDNAの制限酵素地図を示す。
【図3】プラスミドベクターpUCSRαML2の構築図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドもしくは配列番号8で示されるアミノ酸配列の1番目〜72番目のポリペプチドのモノクローナル抗体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−291132(P2007−291132A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−178072(P2007−178072)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【分割の表示】特願2005−176246(P2005−176246)の分割
【原出願日】平成6年10月12日(1994.10.12)
【出願人】(000185983)小野薬品工業株式会社 (180)
【Fターム(参考)】