説明

方位ナビゲーションシステム、方位ナビゲーション方法及び方位ナビゲーションプログラム

【課題】外出先の方位が方位学上良くない場合に、当該外出先が良くない方位(凶方位)の影響を避けられる経路等の行動指針を提案するともに、その行動指針に沿って利用者が円滑に行動できるための情報を提供する。
【解決手段】利用者端末3a,3bからの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信し、受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報より外出日の基点に対する方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定し、その方位判定結果に基づいて、目的地が基点に対して方位学上良い方位かどうかを判定する。ここで、目的地が方位学上良くない方位である場合、地図情報上で目的地から方位学上良い方位にある最終目的候補地の施設を1箇所以上検索する。そして、最終目的候補地の施設情報を地図情報とともにネットワークを介して利用者端末3a,3bに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外出先の方位が方位学上良くない場合に、当該外出先が方位学上良くない方位(凶方位)の影響を受けなくなるようにするための方位ナビゲーションシステム、方位ナビゲーション方法及び方位ナビゲーションプログラムに係わる。
【背景技術】
【0002】
従来、方位占い(方位学)を利用して方位学上最適な方位及び経路を示したり、地図上に良い運勢の方位(吉方位)を表示したりするシステムや方法が提案されている。
【0003】
例えば、無線移動端末の現在位置から該端末所持者の移動目的地へ至る方位学上最適ルート、或いは、無線移動端末の現在位置からみて吉となる方位等を無線移動端末に表示し、端末所持者が移動を行うに当たり具体的な行動指針を与える無線移動端末を用いた位置表示システムが、特許文献1に開示されている。
【0004】
また、当日の目的地が決まっているわけではなく、単に自宅や外出先、現在位置からみた方位学上良い方位を示す、すなわち方位学上良い直接の目的地を決定するナビゲーション装置及びナビゲーションソフトが、特許文献2に開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−286493号公報
【特許文献2】特開2005−332155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1及び2には、外出先が決定されており、どうしても行かなければならないが、その方位が方位学上良くない場合に解決する手段が記載されていない。また、外出先が決定されているが外出日が決定されていない場合に、方位学上最適な外出日を判定する手段が記載されていない。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、外出先の方位が方位学上良くない場合に、当該外出先が方位学上良くない方位の影響を避けられる経路等の行動指針を提案し、また、その行動指針に沿って利用者が円滑に行動できるための情報を提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、第1の本発明は、方位ナビゲーションシステムにより利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示すため、利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信し、受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報よりその外出日に基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定し、さらにその方位判定結果に基づいて、目的地が基点に対して良い方位かどうかを判定する。ここで、目的地が方位学上良くない方位である場合、目的地から方位学上良い方位にある最終目的候補地の施設を地図情報データベース及び施設情報データベースから1箇所以上検索する。そして、最終目的候補地の施設情報を地図情報とともにネットワークを介して利用者端末に送信する。
【0009】
上記構成によれば、決定している目的地が方位学上良くない場合、目的地をあくまでも経由地とし、基点(外出元もしくは出発点)から別の方位学上最適な方位を最終目的地に変更することにより、本来の目的地が方位学上良くない方位の影響を受けることが避けられる。さらに、本来の目的地と異なる最終目的候補地の施設情報が供給されることで、利用者は知らない外出先でも適切な情報を得て円滑に行動することができる。
【0010】
また、第2の本発明は、方位ナビゲーションシステムにより利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示すため、利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信し、受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報よりその外出日に基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定し、さらにその方位判定結果に基づいて、目的地が基点に対して方位学上良い方位かどうかを判定する。ここで、目的地が方位学上良くない方位である場合、外出日の前日の方位を判定し、その判定結果に基づいて、外出日の前日に方位学上良い方位で、かつ、当該方位内で外出日に目的地が方位学上良い方位となる場所を1箇所以上特定し、さらに特定された場所周辺の宿泊施設を地図情報データベース及び施設情報データベースから検索する。そして、宿泊施設情報を地図情報とともにネットワークを介して利用者端末に送信する。
【0011】
上記構成によれば、目的地及び外出日が決定されており、該当日の目的地の方位が方位学上良くない場合、前日に方位学上良い方位で、かつ、当該方位内で外出日に目的地が方位学上良い方位となる場所に移動しておくことで、目的地で良い運勢を受けられる。さらに、本来の目的地と異なる前日の宿泊施設候補の情報が供給されるので、利用者は知らない宿泊施設についても必要な情報を速やかに得ることができ、宿泊予約等の円滑な行動が可能になる。
【0012】
また、第3の本発明は、方位ナビゲーションシステムにより利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示すため、利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び検索期間情報をネットワークを介して受信し、受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び検索期間情報よりその検索期間内で基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定し、さらにその方位判定結果に基づき、検索期間内において目的地が基点に対して方位学上良い方位になる日付を特定する。そして、日付情報を地図情報とともにネットワークを介して利用者端末へ送信する。
【0013】
上記構成によれば、目的地が決定されているが外出日が決定されていない場合に、デジタル地図上で基点(外出元)、目的地を指定する、あるいは文字列により住所を指定するなどして場所を特定することとし、自動的にその目的地が方位学上良い方位となる年月日を検索することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、外出先の方位が方位学上良くない場合に、当該外出先が方位学上良くない方位の影響を避けられる経路等の行動指針を提案するともに、その行動指針に沿って利用者が円滑に行動できるための情報を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。
【0016】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態の方位ナビゲーションシステムについて説明する。本発明の第1の実施の形態は、決定している外出先の方位が外出元(基点もしくは始点)に対して方位学上良くない場合、外出先をあくまでも経由地とし、最終目的地を基点に対して方位学上最適な方位に変更することにより、本来の外出先が方位学上良くない方位の影響を受けることを避けるようにするものである。
【0017】
なお、方位学について解説したものとして、西谷泰人著の「すぐに使える実践方位学」((有)創文発行)など多数の書籍が出版されているので、本願明細書では方位学についての説明は必要最小限にとどめ詳細な説明は省略している。
【0018】
まず、本発明の第1の実施形態に係る方位ナビゲーションシステムを用いたネットワーク全体の構成について説明する。ここで言うシステムとは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
【0019】
図1は、ナビゲーションシステムを用いたネットワーク全体の構成例を示すブロック図である。図1において、方位ナビゲーションシステム1は、インターネット等により代表されるネットワーク(通信回線網)2を介して複数のサービス利用者A,Bが使用するそれぞれの端末3a,3bに接続される。このネットワーク2は、専用回線や電話回線、無線回線等により形成される。また端末3a,3bは、例えばパーソナルコンピュータ(PC;Personal Computer)より構成する。
【0020】
方位ナビゲーションシステム1は、サービス利用者A,Bの各々に対して個別の方位判定情報及びその方位判定情報に沿った地図情報を配信するとともに、各サービス利用者A,Bが端末3a,3bに入力した情報を受信する。この方位ナビゲーションシステム1は、いわゆるアプリケーション・サービス・プロバイダ(Application Service Provider)により運営されるものとする。あるいは、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP;Internet Services Provider)自身が、インターネット接続サービスの付加サービスとして方位ナビゲーションシステム1を運営する形態でもよい。
【0021】
方位ナビゲーションシステム1は、WWW(World Wide Web)サーバ5、データベースサーバ(以下、「DBサーバ」という)6、地図サーバ7より構成されている。
【0022】
WWWサーバ5は、ログイン制御、Web(ウェブ)コンテンツの配信、九星判定、方位判定、地図配信等を行うものである。WWWサーバ5は、ネットワーク2を介して端末3a,3bからのアクセス要求を受信し、適宜DBサーバ6及び地図サーバ7とデータ通信を行い、サービス利用者毎に適切な方位判定情報や地図情報等を配信する。
【0023】
DBサーバ6は、各種データベースの保存、管理及び制御を行うものである。管理するデータベースとしては、サービス利用者の情報、例えば個人情報や配信履歴等が登録されるユーザ情報データベース6a、九星に関する情報が保存される九星情報データベース6b、方位盤に関する情報が保存される方位盤情報データベース6c、宿泊施設等の情報が保存される施設情報データベース6d等がある。また、方位盤情報データベース6cは、後述する日別方位盤・干支管理データベース及び九星相性管理テーブルなどから構成される。
【0024】
地図サーバ7は、地図情報データベース7aの保存、管理及び制御を行うものである。地図情報は、デジタル地図データの形式で記憶されており、基点(始点)、目的地、最終目的候補地、前日の宿泊候補等の場所がデジタル地図データで表された地図上に表示される。
【0025】
宿泊施設予約サイト4は、ネットワーク2上において任意のアプリケーション・サービス・プロバイダが提供するサイトであり、後述する宿泊候補に表示された施設に宿泊予約を入れる際に利用される。なお、この宿泊施設予約サイト4は、方位ナビゲーションシステム1のWWWサーバ5が管理するようにしてもよい。
【0026】
図2は、方位ナビゲーションシステム1の構成の一例を示す機能ブロック図である。図2において、方位ナビゲーションシステム1は、送受信インターフェース11と、ログイン制御部12と、地図配信部13と、ホームページ(以下、「HP」という)表示部14と、メイン処理部15と、ユーザ管理部16と、九星判定部17と、方位判定部18と、施設検索部19と、背景地図作成部20と、データベース21と、方位地図作成部22とを有する構成である。データベース21は、図1に示したデータベース群を総称したものである。
【0027】
なお、この方位ナビゲーションシステム1は、コンピュータシステムにより構成するものとして各部の機能をプログラム言語で記述したソフトウェアで実現してもよいし、方位ナビゲーションシステム1を専用の装置により構成するものとして各部の機能をハードウェアで実現するようにしてもよい。
【0028】
送受信インターフェース11は、受信部及び送信部を構成するものであり、サービス利用者A,Bが端末3a,3bに入力した情報を受け取り、情報の内容に応じてログイン制御部12、地図配信部13、HP表示部14を介してメイン処理部15へ出力する。またメイン処理部15から送出された情報を、地図配信部13等を介して受け取り、サービス利用者A,Bが使用する端末3a,3bに配信する。
【0029】
ログイン制御部12は、サービス利用者A,Bが方位ナビゲーションシステム1により提供する方位ナビゲーションサービスを受けることのできる正会員かどうかを、ユーザID(識別情報)やパスワード等を用いて判定するものである。ログインが正しく確認されたときのみ、サービス利用者A,Bに対して地図配信部13から方位情報を含む地図情報を配信する。この例では、会員であるサービス利用者A,Bに対しては予め月単位等で所定の利用料(例えば300円)を課金してあるものとするが、方位ナビゲーションサービスを利用する毎に課金する料金課金システムを構築してもよい。
【0030】
地図配信部13は、送信部として機能するものでもあり、サービス利用者A,Bが入力した例えば基点及び目的地等の情報に基づいて作成される背景地図及び方位地図等の地図情報を、送受信インターフェース11に出力する。
【0031】
HP表示部14は、送信部としても機能するものであり、後述するホームページを記憶しておき、そのホームページを情報利用者の端末3a,3bの画面に表示させる。
【0032】
メイン処理部15は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置から構成される制御部であり、方位ナビゲーションシステム1の基本動作の制御及び各部における処理の制御を行う。メイン処理部15は、図示しないプログラムや設定値等の情報を記録するROM(Read Only Memory)及びワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)を備え、RAM上に展開されたプログラムに従い後述するような所定の制御及び処理を行う。
【0033】
ユーザ管理部16は、メイン処理部15からの制御信号に従い、サービス利用者に関する情報(ユーザ情報)が登録されたユーザ情報データベース6aを、サービス利用者毎に管理するものである。
【0034】
九星判定部17は、メイン処理部15からの制御信号に従い、サービス利用者の生年月日の情報からそのサービス利用者の九星を判定するものである。方位学においては、生まれ年からその人の星(本命星)が決定される。九星情報データベース6bに生年月日/九星関連付けテーブルを用意しておき、入力された生年月日からサービス利用者の星を判定するとともに判定結果をサービス利用者の端末へ通知する。なお、方位学においては旧暦を使用するため一年の境は2月4日(閏年は五日)である。
【0035】
方位判定部18は、メイン処理部15からの制御信号に従い、上記九星判定部17で判定された星に基づき、指定された日において基点(始点)に対して方位学上良い方位(吉方位)、及び方位学上良くない方位(凶方位)を決定し、サービス利用者が指定した目的地が上記基点に対して良い方位かどうかを判定する。上記目的地が方位学上良くない方位である場合、上記施設検索部は上記地図情報上で上記目的地に対して方位学上良い方位にある最終目的候補地の施設を1箇所以上検索する。あるいは、上記外出日の前日の方位を判定し、その判定結果に基づいて、上記外出日の前日に方位学上良い方位で、かつ、その方位内で外出日に上記目的地が方位学上良い方位となる場所を判定する。また、外出日が確定しておらず、検索期間が指定された場合には、上記検索期間内で前記基点に対して方位学上良い方位になる日付を特定する。
【0036】
ここで、吉方位とは、自分の九星と相性の良い星がある方位である。また、凶方位には、盤共通のものと、年・月・日盤別のものがあり、盤共通のものは、五黄殺、暗剣殺、本命殺、本命的殺があり、年・月・日盤別のものは、歳破(年)、月破(月)、日破(日)がある。その他、天道、大歳など、方位の良し悪しを左右する、種々の要素がある。詳しくは、方位学の書籍を参照されたい。
【0037】
施設検索部19は、メイン処理部15からの制御信号に従い、宿泊施設等の情報が保存された施設情報データベース6dから、目的地又は吉方位に存在する宿泊施設等の情報を検索する。
【0038】
背景地図作成部20は、メイン処理部15が出力する制御信号に従い、地図情報が記憶された地図情報データベース7aからサービス利用者が入力した基点及び目的地、並びに判定結果である最終目的候補地、前日の宿泊施設候補等の位置情報に基づき、背景地図を作成する。これらの背景地図及び方位地図は、地図配信部13より配信される。必要に応じて背景地図の上に方位地図を重ね合わせるようにして合成した後に配信してもよい。あるいはメイン処理部15で合成して地図配信部13へ供給するようにしてもよい。
【0039】
方位地図作成部22は、メイン処理部15からの制御信号に従い、方位判定部18で判定された方位学上良い方位及び良くない方位を含む各方位を示す方位地図を作成する。
【0040】
なお、基点情報及び目的地情報を用いて最適な経路の検索を行う経路検索部を設けてもよい。経路検索結果は地図情報とともに利用者端末へ送信され、適宜表示画面上に表示される。あるいは、メイン処理部15を経路検索部として機能させるようにしてもよい。
【0041】
次に、サービス利用者がホームページにアクセスしてきたときの、方位ナビゲーションシステム1による最終目的候補地選定処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0042】
まず、メイン処理部15は、HP表示部14が送受信インターフェース11を介してウェブ上に公開するホームページへのサービス利用者からのアクセスを受けつけ、HP表示部14に、ユーザIDやパスワード等の入力を促すログイン画面を表示させる。送受信インターフェース11を介して入力されたサービス利用者のユーザIDやパスワード等の入力信号がログイン制御部12を経てメイン処理部15に供給され、メイン処理部15の指示に基づいて、ユーザ管理部16が当該サービス利用者のログインを許可するかどうかを判定する。ログインを許可する場合、メイン処理部15に制御信号を送り、HP表示部14に対してサービス利用者の九星(本命星)を判定するための生年月日の入力を促す生年月日入力画面を表示させるようにする。
【0043】
図4に、生年月日入力画面の一例を示す。サービス利用者が端末に接続されたキーボード等を用いて生年月日入力画面上の入力欄に生まれた年、月、日を入力する(ステップS1)。そして、サービス利用者がマウス等のポインティングデバイスによりアイコン表示された検索ボタンをクリックするとその入力信号がメイン処理部15に供給され、メイン処理部15の指示に基づいて、九星判定部17が生年月日/九星関連付けテーブルを参照して九星判定プロセスを実行する(ステップS2)。九星判定プロセスが終了後、サービス利用者の本命星が算出され、その結果を表示する。この九星判定プロセスにおいて、旧暦の年月日に対応する九星は予め定義されており、ここでは詳細な説明は省略する。
【0044】
上記ステップS2の九星判定プロセスの終了後、メイン処理部15は、HP表示部14に基点となる出発地を入力するための基点入力画面(図示略)を表示し、サービス利用者に基点を指定させる(ステップS3)。このとき、デジタル地図上でマウスポインタをクリック(地図指定)してもよいし、キーボード等を用いて文字列を入力して住所を指定(住所指定)するようにしてもよい。
【0045】
続いて、メイン処理部15は、HP表示部14に目的地を入力するための目的地入力画面(図示略)を表示し、サービス利用者に目的地を指定させる(ステップS4)。このとき、上述の基点指定と同様に、デジタル地図上でマウスポインタをクリック(地図指定)してもよいし、キーボード等を用いて文字列を入力して住所を指定(住所指定)するようにしてもよい。
【0046】
さらに、メイン処理部15は、HP表示部14に外出日を入力するための外出日入力画面(図示略)を表示し、サービス利用者に外出日を指定させる(ステップS5)。
【0047】
次に、メイン処理部15は、方位判定部18に方位を判定させる。入力された外出日において基点に対する目的地の運勢を判定する方位判定プロセスを実行する(ステップS6)。
【0048】
ここで、図5のフローチャートを参照して、方位判定部18による方位判定処理(方位判定プロセス)を説明する。
【0049】
まず、方位判定部18は、サービス利用者の生年月日から算出された九星と指定された外出日とに基づいて、方位盤情報データベース6cから方位盤を検索する(ステップS31)。このとき、方位判定部18は、日別方位盤・干支管理データベースを参照して方位盤を特定する(ステップS32)。日別方位盤・干支管理データベースは、日ごとに方位盤と干支が定義されており、そこから外出日の方位盤と干支を特定する。
【0050】
図6に、方位盤の一例を示す。この例では、西暦2006年11月3日の方位盤とその日の干支の戌が表示されている。例えば、図6に示す方位盤において、自分の九星が「一白水星」の場合に相性が良い九星は、「三碧木星」、「四緑木星」、「六白金星」、「七赤金星」であるから、西、北東、北、南西の方位が良い方位である。なお、方位盤の周囲のそれぞれの角度は決まっていて、北が30度、北東が60度、東が30度、南東が60度というように、30度と60度が交互に並んでいる。
【0051】
次に、九星相性管理テーブルを参照して良い方位を確定する(ステップS33)。方位学では、九星ごとに相性の良い九星が決まっており、方位盤でサービス利用者の九星(本命星)と相性の良い九星が入っている方位は方位学上良い運勢とする。続いて各方位に設けた方位判定用カウンタの値を初期化した後(ステップS34)、九星で五が入る方位及びその反対の方位の値を「−1」する(ステップ35)。さらにサービス利用者の九星のある方位及びその反対の方位の値を「−1」する(ステップS36)。そして外出日の干支が入る方位の反対の方位の値を「−1」する(ステップS37)。これらステップS35〜ステップS37の処理により凶方位が判定される。これらステップS35〜ステップS37の処理順序は入れ替えることが可能である。
【0052】
次に、例えば北方位から右回りに、順次各方位に負の値があるかどうかを判定する(ステップS38)。凶方位は吉方位に優先するので、負の値がある場合にはステップS41の処理に移行する。負の値がない場合は方位学上良い方位かどうかを判定する(ステップS39)。方位学上良い方位であればその方位を「+1」する(ステップS40)。
【0053】
そして、方位ごとにカウンタの値の合計を計算する(ステップS41)。最後に合計が正だった方位を方位学上良い方位、負だった方位を方位学上悪い方位に設定する(ステップS42)。特に負の数値の絶対値が大きい方位を大凶とする。ステップS42の処理が終了したら方位判定処理を終了する。
【0054】
なお、図5に示した方位判定処理は一例であり、この例に限られるものではない。例えば、ステップS35〜ステップS37、ステップS40において、条件に沿う方位に対して「−1」や「+1」等の数値を用いて表すのではなく、フラグを用いて表現してもよい。悪い条件を満たす方位に対してフラグを立て、良い条件を満たす方位に対してもフラグを立てる。そして、悪い条件を満たす方位に対するフラグ数と良い条件を満たす方位に対するフラグ数の差を計算する。そして、悪い条件を満たす方位のフラグが多ければ、その方位を「方位学上悪い方位」とする。また、良い条件を満たす方位のフラグが多ければ、その方位を「方位学上良い方位」などとする。この場合、方位の判定はフラグ数の差を確認すればよく、ステップS41の正負の演算といった複雑な処理は不要となる。
【0055】
図3の最終目的候補地選定処理の説明に戻る。方位判定プロセスを実行した結果、外出先方位が方位学上良い方位であるかどうかを判定する(ステップS7)。方位学上良い方位である場合、メイン処理部15は、方位地図作成部22及び背景地図作成部20にそれぞれ地図を作成させ、その地図を地図配信部13より端末に出力する。
【0056】
ステップS7の判断処理において、外出先が方位学上悪い方位であると判定された場合、メイン処理部15はHP表示部14に凶方位回避方法の選択画面(図示略)を表示させ、サービス利用者に回避方法の選択を促す(ステップS8)。
【0057】
ステップS8の処理において、サービス利用者が当初目的地とは別の場所を最終目的地にする回避方法を選択した場合、施設検索部19はメイン処理部15の制御に従い外出日の吉方位にある施設を検索する(ステップS9)。ステップS9の処理を実行した後、地図出力を行うステップS16の処理に移行する。
【0058】
図7は、最終目的候補地選定処理の結果出力される最終目的候補地の表示例を示すものである。最終目的候補地表示画面30は、基点地図表示領域31、目的地地図表示領域32及び最終目的候補地地図表示領域33から構成されている。
【0059】
基点地図表示領域31は、出発地など基点となる場所の地図を示すものであり、背景地図と方位地図を合成して中心には基点34を現すマーク(しるし)を表示する。基点34を中心に方位ごとに「吉」、「−(普通)」、「凶」、「大凶」が地図上に表示される。実際には、基点34からの方角を運勢に応じて色塗りして表示し視認しやすいものにするとよい。基点地図表示領域31は、表示する地図のエリアを矢印方向へ移動可能にするカーソルキー37、並びに拡大及び縮小を可能にするズームキー38が設けられている。これらカーソルキー37及びズームキー38はいわゆるソフトウェアで実現されたキーである。
【0060】
目的地地図表示領域32は、本来の目的となる場所の地図を示すものであり、背景地図と方位地図を合成して中心には目的地39を表すマークを表示する。目的地地図表示領域32においてもカーソルキー及びズームキーを備え、表示された地図の移動、縮小及び拡大が可能である。本例の目的地地図表示領域32では、目的地39が基点34に対して凶方位35にあることを示している。
【0061】
最終目的候補地地図表示領域33は、本来の目的地が方位的に凶又は大凶の場合に、最終目的地とすべきもしくは最終候補地として適切な候補地を表示する。本例では、目的地39が基点34からみて凶方位35にあるので、更に基点34に対して吉方位36にある複数の施設が最終目的候補地として抽出されている。最終目的候補地地図表示領域33の地図上には目的地候補施設を示すマークと施設名称が表示される。本例の最終目的候補地地図表示領域33においては、「AAA」、「BBB」及び「CCC」の3箇所の施設が表示されている。地図上のマークにマウスポインタを合わせてクリックすることにより、施設の詳細情報が表示されるようになっている。あるいは地図上のマークにマウスポインタを合わせると簡易情報が表示されるようにしてもよい。最終目的候補地地図表示領域33においてもカーソルキー及びズームキーを備え、表示された地図の移動、縮小及び拡大が可能である。
【0062】
このように、本発明の第1の実施の形態においては、画面表示された地図上で外出元(基点)及び本来の外出先を指定する、あるいは文字列により住所を指定することにより、外出先の方位が方位学上良くない場合に自動的に別の最終目的候補を検索し、その検索結果を目的候補地として表示する、又は施設名や施設情報のテキスト表示を行う。これにより、外出先が決定されており、どうしても行かなくてはならないが、その方位が良くない場合にその良くない方位の影響を受けることがなくなる。また本来の目的地と異なる最終目的候補地の施設情報が表示されることで、利用者は知らない外出先でも適切な情報を得て円滑に行動することができる。
【0063】
また、最終目的候補地表示画面30には、目的地までの電車の乗り換え手順を表示する「乗換案内」ボタンや、基点(始点)から目的地(到着点)までの経路を検索して端末に表示する「経路検索」ボタンがアイコン形式で表示されている。最終目的候補地地図表示領域33による施設の表示と乗換案内や経路検索を同一画面内で連携させることにより、よく知らない場所が最終目的候補地となったとしても、施設や乗り換え手順、経路等について手間をかけずに調べることができ、事前に充分に外出の準備が行える。
【0064】
なお、上記第1の実施の形態は当日の外出、特に数時間以内のちょっとした外出に適している。なお、それ以上の長時間の外出となる場合には、上述した日盤を中心に月盤も加味するとより好ましい。
【0065】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態の方位ナビゲーションシステムについて説明する。本発明の第2の実施の形態は、外出先及び外出日が決定されており、該当日の外出先の方位が方位学上良くない場合、前日に方位学上良い方位で、かつ、当該方位内で外出日に目的地が方位学上良い方位となる場所に移動しておくことで、外出先で良い運勢を受けられるようにするものである。なお、本実施の形態における方位ナビゲーションシステムは、図1及び図2に示した第1の実施の形態の方位ナビゲーションシステム1と同様の構成である。
【0066】
次に、サービス利用者がホームページにアクセスしてきたときの、方位ナビゲーションシステム1による前日宿泊施設選定処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0067】
第2の実施の形態による前日宿泊施設選定処理は、第1の実施の形態の方位ナビゲーションシステム1による最終目的候補地選定処理のステップS1〜ステップS7が共通である。ステップS1〜ステップS7までの処理は、既に説明しているので省略する。ステップS1〜ステップS7の処理が終了後、ステップS8において、メイン処理部15はHP表示部14に凶方位回避方法の選択画面(図示略)を表示させ、サービス利用者に回避方法の選択を促す。
【0068】
ここで、ステップS8の処理において、サービス利用者が前日に別の場所に移動しておく回避方法を選択した場合、方位判定部18はメイン処理部15の制御に従い、基点に対する前日の方位を判定する(ステップS10)。このときの方位判定処理は、図5に示す方位判定処理フローチャートに沿って実施する。ただし、方位判定処理の一部を外出日ではなく、外出日の前日の日付を用いて処理する。すなわち、図5に示す方位判定処理フローチャートのステップS31の処理において、方位判定部18が、サービス利用者の生年月日から算出された九星と指定された外出日の前日の日付とに基づいて、方位盤情報データベース6cから方位盤を検索する。さらに、ステップS37の処理においては、外出日の前日の日付の干支が入る方位の反対の方位を「−1」として処理する。
【0069】
ステップS10の処理が終了後、メイン処理部15は、前日に方位学上良い方位で、かつ、当該方位内で外出日に目的地が方位学上良い方位となる場所を特定する(ステップS11)。そして、後述する前日の宿泊候補表示画面40上での検索条件に従い、その場所が目的地に近いか出発地(基点)に近いかを判定する(ステップS12)。目的地に近いという検索条件が選択されている場合、施設検索部19はメイン処理部15の制御に従い目的地から近い施設を検索する(ステップS13)。一方、出発地に近いという検索条件が選択されている場合、施設検索部19は出発地から近い施設を検索する(ステップS14)。
【0070】
そして、施設検索部19は検索した結果をメイン処理部15に出力し(ステップS15)、メイン処理部15はその結果をHP表示部14に送り地図に重ねてホームページに表示する(ステップS16)。
【0071】
図8は、前日宿泊施設選定処理の結果出力される前日の宿泊候補の表示例を示すものである。前日の宿泊候補表示画面40は、基点地図表示領域41、目的地地図表示領域42及び前日の宿泊候補地図表示領域43から構成されている。なお、図8において、各方位の運勢を示した方位地図を表示していないが、図7に示すように色塗りして表示してもよい。
【0072】
基点地図表示領域41は、図7の基点地図表示領域31とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。また、目的地表示領域42は、図7の目的地地図表示領域32とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0073】
前日の宿泊候補地図表示領域43は、外出日に目的地が凶方位又は大凶方位になる場合に、前日に宿泊するべきもしくは宿泊するのに適切な宿泊施設候補を地図上に表示する。例えば前日の宿泊候補表示画面40の所定位置に、外出日入力欄と基点又は目的地のいずれから近い宿泊施設を検索するかを選択できるメニューとを用意しておく。サービス利用者が外出日入力欄に外出日を入力するとともに前日の宿泊施設の検索条件を選択し、アイコン表示された検索ボタンをクリックすると、その外出日の前日の日付で方位学上良い方位を判定し、前日の宿泊候補地図表示領域43の地図上に適切な宿泊施設を表示する。なお、図8に示した「▼」はプルダウン機能を示すが、本例の基点又は目的地のいずれから近い宿泊施設を検索するかを選択するメニューは、プルダウン機能には限らず種々の操作方法が適用できる。
【0074】
前日の宿泊候補地図表示領域43の地図上には宿泊施設を示すマークと施設名称が表示される。本例の前日の宿泊候補地図表示領域43においては、「ホテルA」、「民宿B」及び「ホテルC」の3箇所の宿泊施設が表示されている。地図上のマークにマウスポインタを合わせてクリックすることにより、施設の名称や住所、宿泊料金などの施設情報、他で用意されている宿泊施設予約サイト4(図1参照)のURL(Uniform Resource Locator)などの詳細情報が表示されるようになっている。URLは、宿泊施設予約サイト4にリンクさせてもよい。あるいは地図上のマークにマウスポインタを合わせると簡易情報が表示されるようにしてもよい。前日の宿泊候補地図表示領域43においてもカーソルキー及びズームキーを備え、表示された地図の移動、縮小及び拡大が可能である。
【0075】
このように、本発明の第2の実施の形態においては、画面表示された地図上で外出元(基点)及び本来の外出先を指定する、あるいは文字列により住所を指定することにより、外出先の方位が方位学上良くない場合に自動的に前日に移動するべき適切な宿泊施設を検索し、その検索結果の宿泊施設の名称や施設情報のテキスト表示を行う、又はその候補地をデジタル地図上に表示する。また、適切な宿泊施設検索により、外出元から近い場所、外出先から近い場所を選択し実行することを可能にしている。本来の目的地と異なる前日の宿泊施設候補の情報が供給されるので、利用者は知らない宿泊施設についても必要な情報を速やかに得ることができ、宿泊予約等の円滑な行動が可能になる。
【0076】
また、前日の宿泊候補表示画面40には、目的地までの電車の乗り換え手順を表示する「乗換案内」ボタンや、基点(始点)から目的地(到着点)までの経路を検索して端末に表示する「経路検索」ボタンがアイコン形式で表示されている。前日の宿泊候補地図表示領域43による施設の表示と乗換案内や経路検索を同一画面内で連携させることにより、よく知らない場所が前日の宿泊候補になったとしても、施設や乗り換え手順、経路等について手間をかけずに調べることができ、事前に充分に外出の準備が行える。
【0077】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態の方位ナビゲーションシステムについて説明する。本発明の第3の実施の形態は、外出先が決定されているが外出日が決定されていない場合に、デジタル地図上で外出元(基点)、外出先を指定し、自動的にその外出先が方位学上良い方位となる年月日を検索するというものである。外出元及び外出先の指定は、文字列により住所を指定することで場所を特定する方法でもよい。なお、本実施の形態における方位ナビゲーションシステムは、図1及び図2に示した第1の実施の形態の方位ナビゲーションシステム1と同様の構成である。
【0078】
次に、サービス利用者がホームページにアクセスしてきたときの、方位ナビゲーションシステム1による最適外出日選定処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。
【0079】
図9に示す最適外出日選定処理のステップS51〜ステップS54は、図3に示す最終目的候補地又は前日宿泊施設選定処理のステップS1〜ステップS4と同様である。ステップS1〜ステップS4までの処理は既に説明しているので、ステップS51〜ステップS54の説明を省略する。
【0080】
図9において、ステップS51〜ステップS54の処理が終了後、メイン処理部15はHP表示部14に対して図10に示す検索期間指定領域52を含む最適外出日表示画面50を表示させ、サービス利用者に検索期間の指定を促す。
【0081】
ここで、図10の最適外出日表示画面50について説明する。最適外出日表示画面50は、基点地図表示領域51、検索期間指定領域52及び目的地地図表示領域53から構成される。基点地図表示領域51は、図7の基点地図表示領域31と同様であり詳細な説明は省略する。また目的地地図表示領域53は、図7の目的地地図表示領域32と同様であり詳細な説明を省略する。
【0082】
検索期間指定領域52は、外出先が決まっている場合の最適な外出日を決定するために、期間を指定して方位学上良い日付を検索するためのメニューである。例えば、直近、今週、来週の選択肢のほか、実際の日付を入力して任意の期間を指定できる入力欄も設けられている。検索結果の表示欄は、検索期間に設定された期間内で検索された目的地が吉方位となる年月日を表示する。図10の例では、外出先が吉となる外出日が検索されており、吉となる日付の表示部分にマウスポインタを合わせてクリックすることで目的地周辺の運勢情報と地図を表示する。この例は、来週(10/10−16)という条件で検索された「2006年10月14日 吉」をクリックした例であり、目的地56が確かに吉方位55に含まれているのがわかる。
【0083】
図9のフローチャートに戻って説明を続ける。メイン処理部15は、サービス利用者により行われた検索期間の指定状況を判定する(ステップS55)。期間ではなく直近が指定された場合、方位ナビゲーションシステムの利用日を検索の開始日に設定する(ステップS56)。一方、検索期間が指定された場合、指定された期間の初日を検索の開始日に設定する(ステップS57)。そして、後述するリスト(検索結果)を初期化した後、方位判定プロセスを検索期間の開始日から検索期間の終了日までループ処理する。
【0084】
まず、開始日について方位判定プロセスを実行する(ステップS58)。この方位判定プロセスは図5に示したフローチャートに沿って行う。次に、目的地の方位が吉かどうかを判定する(ステップS59)。目的地の方位が吉でない場合、開始日に1を加算した日付で再度ステップS58の方位判定プロセスを実施する。一方、目的地の方位が吉の場合、リスト(検索結果)にその日付を追加する(ステップS60)。
【0085】
そして、検索期間指定が直近かどうかを判定する(ステップS61)。検索期間指定が直近である場合、その開始日以外に検索する日がないので最適外出日選定処理を終了する。一方、検索期間指定が直近ではなく任意の期間が指定されている場合、開始日に1を加算した日付で再度ステップS58の方位判定プロセスを実施する。この一連の処理を繰り返して方位判定プロセスを指定期間の終了日まで実行したら最適外出日選定処理を終了する。
【0086】
このように、本発明の第3の実施の形態においては、画面表示された地図上で外出元(基点)及び外出先を指定する、あるいは文字列により住所を指定し、さらに任意の期間を指定して方位学上良くなる外出日を検索することにより、自動的にその外出先が方位学上良い方位となる外出日(年月日)を検索することができる。
【0087】
また、最適外出日表示画面50には、目的地までの電車の乗り換え手順を表示する「乗換案内」ボタンや、基点(始点)から目的地(到着点)までの経路を検索して端末に表示する「経路検索」ボタンがアイコン形式で表示されている。最適外出日表示画面50による施設の表示と乗換案内や経路検索を同一画面内で連携させることにより、目的地がよく知らない場所であっても、施設や乗り換え手順、経路等について手間をかけずに調べることができ、事前に充分に外出の準備が行える。
【0088】
なお、上述した各実施の形態において、サービス利用者が利用する端末3a,3bにパーソナルコンピュータ(PC;Personal Computer)を用いたが、この例に限るものではない。例えば、携帯電話端末及び自動車に搭載されたナビゲーション装置のような無線移動端末から本発明の方位ナビゲーションシステムにアクセスし、目的地が吉方位となる地図情報を得るようにしてもよい。この場合、無線移動端末に搭載されたGPS(Global Positioning System)機能を利用し、該GPSから得られる現在位置情報を基点(始点)に設定するようにしてもよい。そうすることで、利用者が画面に表示された地図上で基点を指定したり住所を入力したりする作業を省略できる。
【0089】
また、上述した実施の形態例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU等の制御装置)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0090】
この場合のプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD、磁気テープ、不揮発性のメモリカードなどを用いることができる。
【0091】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施形態例の機能が実現される場合も含まれる。
【0092】
さらに、上述した各実施の形態においては、WWWサーバ5、地図サーバ7、DBサーバ6及び各種データベースを備えた方位ナビゲーションシステム1(図1、図2)を利用者端末と別に設け、利用者はネットワークを介して方位ナビゲーションシステム1と通信し本サービスを享受できるように構成されているが、利用者端末の演算処理能力やデータ記憶容量等の性能に応じて方位ナビゲーションシステム1の一部もしくは全部の機能及びデータを利用者端末に搭載してもよい。利用者端末に方位ナビゲーションシステム1の全部の機能を搭載した場合、方位判定や凶方位回避等の各処理を利用者端末内で完結させることができ、方位ナビゲーションシステム1にその都度アクセスする必要がないので方位ナビゲーションシステムの利用の自由度が増す。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施の形態に係る方位ナビゲーションシステムを用いたネットワーク全体の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る方位ナビゲーションシステムの一例の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1及び第2の実施形態に係る、最終目的候補地又は前日宿泊施設選定処理を示すフローチャートである。
【図4】生年月日入力画面の一例を示す図である。
【図5】方位判定処理を示すフローチャートである。
【図6】方位盤の一例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る最終目的候補地の表示例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る前日の宿泊候補の表示例を示す図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る最適外出日選定処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る最適外出日の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0094】
1…方位ナビゲーションシステム、2…ネットワーク、3a,3b…利用者端末、4…宿泊施設予約サイト、5…WWWサーバ、6…DBサーバ、6a…ユーザ情報DB、6b…九星情報DB、6c…方位盤情報DB、6d…施設情報DB、7…地図サーバ、7a…地図情報DB、15…メイン処理部、16…ユーザ管理部、17…九星判定部、18…方位判定部、19…施設検索部、20…データベース(DB)、21…方位地図作成部、22…背景地図作成部、30…最終目的候補地表示画面、31,41,51…基点地図表示領域、32,42,53…目的地地図表示領域、33…最終目的候補地地図表示領域、34,44,54…基点、35…凶方位、36,55…吉方位、37…カーソルキー、38…ズームキー、39…目的地、40…前日の宿泊候補表示画面、43…前日の宿泊候補地図表示領域、50…最適外出日表示画面、52…検索期間指定領域、56…目的地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信する受信部と、
前記受信部で受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報より前記外出日に前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定し、判定結果に基づいて、前記目的地が前記基点に対して方位学上良い方位かどうかを判定する方位判定部と、
地図情報を記憶しておく地図情報データベースと、
前記地図情報上の施設情報を記憶しておく施設情報データベースと、
前記施設情報を検索する施設検索部と、
前記判定結果及び施設情報を前記ネットワークを介して前記利用者端末へ送信する送信部と、を備え、
前記方位判定部による判定の結果、前記目的地が方位学上良くない方位である場合、前記施設検索部は前記地図情報上で前記目的地から方位学上良い方位にある最終目的候補地の施設を1箇所以上検索し、該最終目的候補地の施設情報を前記地図情報とともに前記送信部より送信する
ことを特徴とする方位ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記利用者端末の表示画面上に前記地図情報に重ねて表示されている最終目的候補地の施設情報が利用者により選択されたことを検出し、前記利用者端末に前記最終目的候補地の施設の詳細情報を送信する
請求項1に記載の方位ナビゲーションシステム。
【請求項3】
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信する受信部と、
前記受信部で受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報より前記外出日に前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定し、判定結果に基づいて、前記目的地が前記基点に対して方位学上良い方位かどうかを判定する方位判定部と、
地図情報を記憶しておく地図情報データベースと、
前記地図情報上の施設情報を記憶しておく施設情報データベースと、
前記施設情報を検索する施設検索部と、
前記施設情報を前記判定結果とともに前記ネットワークを介して前記利用者端末へ送信する送信部と、を備え、
前記方位判定部は、前記目的地が方位学上良くない方位である場合、前記外出日の前日の方位を判定し、その判定結果に基づいて、前記外出日の前日に方位学上良い方位で、かつ、前記方位内で前記外出日に前記目的地が方位学上良い方位となる場所を1箇所以上特定し、前記施設検索部は前記地図情報上で前記特定された場所周辺の宿泊施設を検索し、宿泊施設情報を前記地図情報とともに前記送信部より送信する
ことを特徴とする方位ナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記送信部は、前記前日に良い方位で、かつ、その前日の良い方位の場所から外出日に良い方位となる場所周辺の施設の検索について、前記目的地から近い施設を検索するのか、前記基点から近い施設を検索するのかを選択させるための選択画面を前記利用者端末に送信する
請求項3に記載の方位ナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記利用者端末の表示画面上に前記地図情報に重ねて表示されている宿泊施設情報が利用者により選択されたことを検出し、前記利用者端末に前記宿泊施設の詳細情報を送信する
請求項3または請求項4に記載の方位ナビゲーションシステム。
【請求項6】
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び検索期間情報をネットワークを介して受信する受信部と、
前記受信部で受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び検索期間情報より前記検索期間内で前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定し、判定結果に基づき、前記検索期間内において前記目的地が前記基点に対して良い方位になる日付を特定する方位判定部と、
地図情報を記憶しておく地図情報データベースと、
前記日付情報を前記地図情報とともに前記ネットワークを介して前記利用者端末へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする方位ナビゲーションシステム。
【請求項7】
前記利用者端末の表示画面上に表示されている日付情報が利用者により選択されたことを検出し、前記利用者端末に方位学上の運勢情報を送信する
請求項6に記載の方位ナビゲーションシステム。
【請求項8】
更に、前記基点情報及び前記目的地情報を用いて経路検索する経路検索部を有し、前記経路検索結果を前記地図情報とともに前記送信部より送信する
請求項1乃至請求項7に記載の方位ナビゲーションシステム。
【請求項9】
利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示す方位ナビゲーションシステムにより行われる方位ナビゲーション方法において、
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信するステップと、
受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報より前記外出日に前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定するステップと、
方位判定結果に基づいて、前記目的地が前記基点に対して方位学上良い方位かどうかを判定するステップと、
前記目的地が方位学上良くない方位である場合、地図情報上で前記目的地に対して方位学上良い方位にある最終目的候補地の施設を1箇所以上検索するステップと、
前記最終目的候補地の施設情報を前記地図情報とともに前記ネットワークを介して前記利用者端末に送信するステップと、
を有することを特徴とする方位ナビゲーション方法。
【請求項10】
利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示す方位ナビゲーションシステムにより行われる方位ナビゲーション方法において、
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信するステップと、
受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報より前記外出日に前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定するステップと、
方位判定結果に基づいて、前記目的地が前記基点に対して方位学上良い方位かどうかを判定するステップと、
前記目的地が方位学上良くない方位である場合、前記外出日の前日の方位を判定するステップと、
その判定結果に基づいて、前記外出日の前日に方位学上良い方位で、かつ、前記方位内で前記外出日に方位学上良い方位となる場所を1箇所以上特定するステップと、
地図情報データベースに記憶されている地図情報上で前記特定された場所周辺の宿泊施設を検索するステップと、
宿泊施設情報を前記地図情報とともに前記ネットワークを介して前記利用者端末に送信するステップと、
を有することを特徴とする方位ナビゲーション方法。
【請求項11】
利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示す方位ナビゲーションシステムにより行われる方位ナビゲーション方法において、
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び検索期間情報をネットワークを介して受信するステップと、
受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び検索期間情報より前記検索期間内で前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定するステップと、
方位判定結果に基づき、前記検索期間内において前記目的地が前記基点に対して方位学上良い方位になる日付を特定するステップと、
日付情報を前記地図情報とともに前記ネットワークを介して前記利用者端末へ送信するステップと、
を有することを特徴とする方位ナビゲーション方法。
【請求項12】
利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示すための方位ナビゲーションプログラムであって、
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信する手順と、
受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報より前記外出日に前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定する手順と、
方位判定結果に基づいて、前記目的地が前記基点に対して方位学上良い方位かどうかを判定する手順と、
前記目的地が方位学上良くない方位である場合、地図情報上で前記目的地に対して方位学上良い方位にある最終目的候補地の施設を1箇所以上検索する手順と、
前記最終目的候補地の施設情報を前記地図情報とともに前記ネットワークを介して前記利用者端末に送信する手順と、
をコンピュータに実行させるための方位ナビゲーションプログラム。
【請求項13】
利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示すための方位ナビゲーションプログラムであって、
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び外出日情報をネットワークを介して受信する手順と、
受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び外出日情報より前記外出日に前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定する手順と、
方位判定結果に基づいて、前記目的地が前記基点に対して方位学上良い方位かどうかを判定する手順と、
前記目的地が方位学上良くない方位である場合、前記外出日の前日の方位を判定する手順と、
その判定結果に基づいて、前記外出日の前日に方位学上良い方位で、かつ、該方位内で前記外出日に方位学上良い方位となる場所を1箇所以上特定する手順と、
地図情報データベースに記憶されている地図情報上で前記特定された場所周辺の宿泊施設を検索する手順と、
宿泊施設情報を前記地図情報とともに前記ネットワークを介して前記利用者端末に送信する手順と、
をコンピュータに実行させるための方位ナビゲーションプログラム。
【請求項14】
利用者ごとに基点からの方位学上良い方位を示すための方位ナビゲーションプログラムであって、
利用者端末からの生年月日情報、基点情報、目的地情報及び検索期間情報をネットワークを介して受信する手順と、
受信した利用者の生年月日情報、基点情報及び検索期間情報より前記検索期間内で前記基点に対して方位学上良い方位及び/又は良くない方位を判定する手順と、
方位判定結果に基づき、前記検索期間内において前記目的地が前記基点に対して方位学上良い方位になる日付を特定する手順と、
日付情報を前記地図情報とともに前記ネットワークを介して前記利用者端末へ送信する手順と、
をコンピュータに実行させるための方位ナビゲーションプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図9】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−197180(P2008−197180A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−29791(P2007−29791)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(000135771)株式会社パスコ (102)
【Fターム(参考)】