説明

日除け設備の自動制御方法

光が当たる側面(Fl)(有効側面と呼ぶ)が互いに平行な平面(P1、P2、P3、P4)内に位置する歯(D)が設けられた面(F)を持っていて長軸が互いに平行な複数の反射性スラット(B1、B2、B3)と、スラットに向かって入射する光の主要な方向(ASUN1;ASUN2)を判断する手段(CPU、CLK、ASUN)と、スラットの長軸の少なくともほぼ周囲でそのスラットの向きを決めることのできるモータ(MOT)とを備える日除け設備(INST)の自動制御方法であって、この方法は、入射する光の主要な方向に応じて有効側面の平面の向きが変わるようにスラットの向きを自動的に変えるステップを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、向きを変えることのできる日除けの分野、その中でも特に、互いに平行に配な硬さを与えている(さらに、スラットは、端部の近くだけがはしごの形態の紐によって支持される)。
【背景技術】
【0002】
従来から、向きを変えることのできる日除けまたは固定式の日除けのさまざまな形態が豊富に存在している。後者では、スラットの表面に形成された構造により、スラットの向きを変えることなく、入射するまぶしい太陽光に対する保護機能を実現できる。
【0003】
特に特許文献1と特許文献2には、スラットの表面が滑らかな古典的なベネシャン・ブラインドの場合と同様、スラットに当たる入射光を外部に向かって反射することのできる逆反射式と呼ばれるスラットが記載されている。これら2つの特許文献の特徴は、スラットの幅全体に存在する歯の有効面と呼ばれる面(この面は窓側に位置しているため、入射光が当たる)が水平線に対してなす角度αを変えられることである。
【0004】
特許文献1には、光がスラットに入射する位置に近い領域での角度αは、スラットのより遠い領域よりも大きい。この角度の違いは、(等しい角度αになった)互いに平行な面を有する平坦なスラットの表面に形成された歯をもとにしてスラットを凸の曲率にすることによって得られる。さらに、歯で反対側にあって影に位置する面の角度αは、歯の有効面の角度αよりも大きいため、“工場の屋根”と呼ぶ歯が形成される。これらの歯は、スラットの上面に形成される。
【0005】
特許文献2では、有効面の入射角β1は、スラットで光線が入射する領域では、この入射領域よりも離れた領域におけるよりも小さい。この構成は、(等しい角度αになった)互いに平行な面を有する歯を備えた平坦なスラットをもとにしてスラットを凹の曲率にすることによって実現される。歯は、やはりスラットの上面に形成される。
したがってこれらの構成では、太陽光は、入射角に関係なく、入射方向に反射されるか、上方のスラットの端部の位置に収束する。
【0006】
これらスラットは、水平に近い位置を維持しつつ大半の光を外部に向けて反射するという利点を有するため、外をよく見ることができる。その一方で、これらスラットは、異なる状況の入射光に合わせることができる。高い夏の太陽からの光は大半が反射されるため、室内が熱くなることが回避されるのに対し、より地表に近い冬の太陽からの光は、室内に導くことができる。これらスラットは、スラットの向きを積極的に調節することがより少ないという意味で、特に固定設備において有益である。
【0007】
特許文献3と特許文献4も、ベネシャン・ブラインドのスラットの表面の特殊な形状を提示している。平坦なスラットによって支持される右側の歯の特殊な形状に加え、湾曲したスラットの2つの形状が提示されている。一方の形状では、スラットは、折り目の頂部と底部に挟まれた角度が90°であるようにされるが、反射面の幅は、凸形状に従うようにするため縁部に向かって中心よりも広くなっていく。
逆に、反射面の間の角度が中心でだけ90°になった別の一例が示されている。凹形状に従うことになるが、歯の表面はもはや互いに平行ではない。
これらの構造は、透明なスラットの下面にも形成することができる。そのためこの透明な材料を通過する入射太陽光がこれら構造に到達する。
【0008】
これら特許文献ではベネシャン・ブラインドのスラットの製造を簡単にしようとしているが、その実現は、特に静止時の形状である湾曲した形状に関して複雑なままである。それに加え、これら文献では、前に引用した特許文献とまったく同様、積極的に向きを変えることのできるブラインドにおける利用を目的としたこのような凹凸が想定されていない。
【0009】
さらに、直接的な太陽光の存在下で従来のブラインドのスラットの平均面を太陽光にほぼ垂直な方向に向けることが知られている。特許文献5におけるように、いくつかの場合には、電子装置がスラットの位置を、この垂直な状態が得られるようにする。ところでこの調節モードは、逆反射効果を有するスラットには必ずしも適していない。しかしスラットを積極的に調節することで、あらゆる状況に対処するために可能な手動制御と、手動および/または自動での調節の可能性を提供しつつ、日除け設備をよりよく利用できる。特許文献6から、同様の装置も知られている。
また、特許文献7から、向きを変えることのできる反射性スラットを備えていて、そのスラットには、室内に直接太陽光が入るのを防ぐとともに光の量を制御する歯が取り付けられたブラインドが公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】フランス国特許第2 772 069号
【特許文献2】ヨーロッパ特許第1 212 508号
【特許文献3】米国特許第4,486,073号
【特許文献4】米国特許第4,398,587号
【特許文献5】米国特許第5,142,133号
【特許文献6】ドイツ国特許第101 58 620号
【特許文献7】ドイツ国特許第42 39 003号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、積極的な調節の枠組において、最適な保護を保証しつつ、室内を暗くしすぎることがなく、外が最もよく見える状態を維持するスラットの特別な構造を用意することに関する。それに加え、本発明は、逆反射式ベネシャン・ブラインドのスラットの製造を単純化し、しかもそれを既存のスラットに代えて製造することを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、制御方法は、請求項1によって規定される。
さまざまな実施態様は、従属請求項2から4によって規定される。
本発明によれば、日除け設備は、請求項5によって規定される。
さまざまな実施態様は、従属請求項6から10によって規定される。
【0013】
添付の図面は、例として、本発明による日除け設備の一実施態様と、このような設備の制御方法の一実施態様を示している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による日除け設備の一実施態様の図である。
【図2】日除け設備のスラットの上面の構造を詳細に示した図である。
【図3】本発明による日除け設備の制御方法を実行する一実施態様のフロー・チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明による設備INSTを示している。設備INSTは、モータMOTに接続されたはしごの形態の紐L1、L2によって向きを変える水平なスラットB1、B2、B3(またはB’1、B’2、B’3)からなる日除けスクリーンSCRを備えている。
スクリーンSCRは、建物の内部に位置する一角で、正面のガラスGLZの背後に配置されている。あるいはスクリーンは、建物の外部においてガラスの前に配置される。
【0016】
スラットは、逆反射またはカタディオプトリックのタイプである。理想的には、スラットへのあらゆる入射光が入射方向に反射される。スラットのこの挙動は、この性質が全体で確認されるのであれば、すなわち少なくとも入射光と入射点の大半にとって、反射されたあらゆる光が入射方向を含む小さな角度(例えば30°)の円錐内で放出されるのであれば、ここでは逆反射と呼べるであろう。この挙動は、スラットに対する入射光の相対的な傾きがある範囲内にあるときだけ逆反射となることができる。
【0017】
この図はスクリーンの一部を示しており、反射に関してスラットが自動的に向きを変える効果を見せることを目的として、スクリーンは、直接的な太陽光の異なる入射角ASUN1とASUN2に関し、異なる2つの向きを向いている。
スクリーンの最下部には、ある傾きになったスラットB0が示されている。
スクリーンの上部には、3つのスラットB1〜B3が第1の傾きA1になった状態が示されている。傾きは、スラットに接する基準面と水平面Aの間の代数的に計算した鋭角として示されている。スラットは湾曲しているため、基準面として、スラットがはしごの形態の支持紐に接続される点を含む平面を採用できる。ある1つの参照面を別の参照面の代わりに選択することによって生じる角度の差は、制御法に含まれない一定のずれとなる。
【0018】
スクリーンの下部には、続いて3つのスラットB’1〜B’3が第2の特別な傾きA2になった状態が示されている。
3つのスラットB’1〜B’3は、例えば前のスラットB1〜B3を角度位置が異なる状態で示したものである。
直接的な太陽光線はスラットの上面Faに到達するか、スラットの上面の一部に到達する。
別のスラットB0が、基準面の代わりに示してある。
【0019】
本発明によれば、図2に示したように、スラットには歯Dが設けられていて、その歯で光が当たる側面Flは、傾きαの互いに平行な平面(例えばP1、P2、P3、P4)内に配置されている。図1に示したようにこれら平面が入射角ASUN1またはASUN2に垂直に位置しているときには、あらゆる光は逆反射される。それを両方向の矢印で示してある。すでに詳述したように、スラットの幾何学的形状によると、逆反射は、必ずしも理想的なカタディオプトリック(正確に入射方向に戻るの)でなくてもよく、反射された光は、スクリーン外(かつその右側)のある平面内に収束してもよい。スラットで光が当たらない側面Fl’は、互いに平行な平面P’1、P’2、P’3、P’4内に配置することができる。これらの平行な平面P’1、P’2、P’3、P’4は、例えば平面P1、P2、P3、P4にほぼ垂直にすることができる。
その一方で、太陽光を反射させるには、スラットを大きく傾ける必要がない。このようにすると、外がよく見える状態を維持できる。
【0020】
本発明によれば、スラットの歯の表面は、スラットが(湾曲させる前に)平坦であるとき、直接的な太陽光が当たる側面とスラットの中心面がなす角度がスラットの幅全体で変化していくように形成される。側面のこれらの角度は、スラットを成形するとき、すなわち設備に必要な硬さを与えるためにスラットに曲率のある永久的な変形を施すとき、光の当たる側面がすべて互いにほぼ平行になるように計算される。
【0021】
例えばスラットそのものの厚みの中に設けられている(ため、スラットを成形するときに頂部の角度が変化しない)歯では、連続した2つの歯の側面によって形成される窪みの角度βcは、スラットの幅全体で変化していく。これらの角度は互いに等しくはなく、歯の側面は、スラットをまだ湾曲させていないとき、互いに平行にならないように形成する。ベネシャン・ブラインドに設置するためスラットを湾曲させるとき、歯で直接的な太陽光が当たる側面の角度は、少なくとも一部が互いに平行になるように補正する。
【0022】
1枚の鋼板を曲げることによって形成した歯では、湾曲したスラットを成形する際、歯の頭部または頂部の角度βsと窪みの角度βcが連動して変化することで光を受ける側部が互いに平行になるように角度を計算することが可能である。
【0023】
構造上のこの形状は、設置したベネシャン・ブラインドのスラットの幅全体で同じであるか、少なくとも太陽が当たる一部で同じであるという利点を有する。入射太陽光の角度変化に対する補正は、機械手段によって実現する。機械手段は、太陽光入射センサーによって制御されることが好ましい。実際、従来の文献は、太陽光のあらゆる入射状況に対応しようとして、ある条件にはうまく適応できないことがわかる。従来のスラットを調節することはもちろん可能だが、その構造は、所定の固定された方向について最適化されているため、向きを細かく調節するという難しい状況が生じる可能性がある。
【0024】
歯で太陽光を受ける側面が互いに平行だと、どの歯も最大の入射角に対して垂直になるように配置できる。したがってスラットに到達する光線は同じ入射角で直接戻されるため、上部のスラットにぶつかる余計な反射のおそれがない。したがってブラインドの構造でスラットが湾曲した輪郭を持つという状態を維持したまま、逆反射性スラットの特性が最大限に生かされる。実際、歯Dの面が主要な入射方向にほぼ垂直に位置している限り、スラット自体はほぼ水平に留まるため、最適な見え方が可能になる。
【0025】
本発明によるスラットの向きを決める太陽光の主要な入射方向は、1つまたは複数のセンサーからの測定値から、および/または地理的位置の計算によって、および/または単純な時間の進行によって明らかにすることができる。
【0026】
別の利点は、もちろん平坦なスラットの製造である。スラットは、第1のステップで平坦に成形され、次いで第2のステップで湾曲される。従来よりも単純な道具を利用してスラットの反射面を製造または処理することができる。
【0027】
これらスラットに最終的に与えられる曲率に応じ、計算装置が、それぞれの歯の異なる側面の角度を決定する。
側面の角度は平坦にできるが、そのとき、その角度がスラットの幅のいくつかの領域でだけ等しくなるように、またはスラットの幅全体でグループごとに等しくなるようにする。実際、最終的に湾曲させるステップでは、連続した2つの歯の間で、それどころか連続したいくつかの歯の間でさえ、形の変化がほとんどなかろう。
【0028】
本発明による制御方法を適用するため、設備は、制御ユニットCPUに加え、その制御ユニットCPUの入力INに接続された遠隔制御ユニットRCUを備えている。この遠隔制御ユニットRCUは、その設置場所にいる利用者が作動させることができる。制御ユニットCPUの出力OUTにより、スラットの向きを変えるモータMOTを一方または他方の向きに動かすことができる。制御ユニットは、特に、本発明の方法に従って設備の動作を制御するためのソフトウエア手段を備えている。この方法の一実施態様を以下に詳しく説明する。このソフトウエア手段は、特に情報プログラムを含んでいる。
【0029】
それに加え、設備は、接続線SRLによって制御ユニットに接続されたセンサーSRを備えている。このセンサーにより、制御ユニットCPUの中で太陽光線の状態に関する少なくとも2つの情報を作り出すことができる。第1の情報PSUNは、ガラスGLZに太陽光が直接当たっていることを表わす。第2の情報ASUNは、この直接的な太陽光の主要な入射方向(または高さ)を表わす。
【0030】
あるいは制御ユニットCPUは、天文時計CLKを備えている。天文時計とは、太陽時と日付から(入射角ASUNに等しい)太陽の高さの現在の値を与えるとともに、傾きの閾値ATH(すなわち直接的な太陽光がそのスラットによって反射されるが他のスラットには影響を与えることがないようなスラットの限界傾斜位置)の現在の値を定期的に決定するのに必要な計算手段を備える装置を意味する。この計算手段には時間と暦が変化していく法則が含まれていて、設置時にその法則のパラメータ(緯度、軽度、鉛直方向に対するブラインドの傾き、基点に対するブラインドの向き、スラットのサイズと間隔など)を規定することができる。これらパラメータは、例えば設備の人−機械インターフェイスのおかげで取得することができる。あるいはこれらパラメータの一部は、設置者または利用者が、ある日付に、スラットの1つまたは複数の特定の傾き位置を記憶させた後に、設備が自動的に決定できる。スラットがその傾き位置にあると、直接的な太陽光がそのスラットによって反射されても他のスラットには影響せず、ブラインドを貫通もしない(すなわちそのスラットによって反射される)か、直接的な太陽光がそのスラットによって逆反射されても他のスラットには影響しない。
【0031】
制御ユニットCPUは、自動機能および/または手動機能を満たすため、遠隔制御ユニットと、センサーSRと、天文時計CLKによってスラットの位置を制御することができる。
制御ユニットCPUは、動作中は、センサーSRまたは天文時計CLKによって供給されるデータから、光を逆反射させることができるためにはスラットの向きがどうでなければならないかを決定する。スラットの向きは入射角に追従して制御され、この入射角がどのような値であれ、逆反射の位置が維持されるようにする。
【0032】
追従制御の決定は、学習によって、または設備の構成によって実現できる。そのためには、例えばスラットに関するデータ(上に定義したスラットの参照面に対する歯の(すなわち直接的な太陽光を受けることになる)有効側面の角度α)を入力する。
【0033】
主要な追従制御は、直接的な光の存在下で実行することができる。直接的な光がないときには、想定される非常に特殊な状況(天空が白い状況、光がない状況、冬/夏における動作など)に応じて他の補助的な追従制御(例えばスラットのデフォルトでの特別な傾き、またはスラットが最も傾くことによる完全な遮光)を用意することができる。
【0034】
それぞれが基準面に対して所定の角度αになったさまざまなスリットを設けることができる。したがって設置者は、例えば地理的位置(緯度)や、覆うべきガラスの場所(建物の上階。その場合には、優先的に見えるのが水平方向である必要はなく、下向きになる)に応じた所定の入射角に対し、スラットが開く最大角度に応じた最適のスラットを選ぶことになる。デフォルトでは、角度αは、スラットの参照面に対して45°に等しくすることができる。
【0035】
図3を参照して本発明による制御方法を以下に説明する。
第1のステップE1では、直接的な太陽光が存在しているかどうかを調べる。第1の情報PSUNからガラスGLZに対する直接的な太陽光が存在していることがわかった場合には、第2のステップE2に移行する。そうでない場合には、第3のステップE3に移行する。
【0036】
第2のステップE2では、スラットを、選択した追従制御によって決まる角度ATH(すなわち追従閾値)に従って傾斜させる。
この第2のステップE2において、制御ユニットは、スラットを追従閾値ATHに等しい方向に向けるのに必要な信号をモータに供給する。
【0037】
直接的な太陽光がない場合に実行される第3のステップE3では、天空の輝度情報が調べられる。全体的な輝度または局所的な輝度が強いとは考えられない場合には、第4のステップE4に移行し、スラットを、あらかじめ決めた最も開いた第1の傾きAMAXに沿った方向に向ける。この第1の傾きでは、スラットを通して外がよく見える。この傾きは、例えば、好ましい方向(すなわちこの好ましい方向に沿って投影されるスラットの面積が最小になるスラットの傾き位置)に対してスラットが最も開いた傾きに対応する。全体的な輝度または局所的な輝度が強いと考えられる場合、またはステップE6において利用者が離れた場所で命令した場合には、第5のステップE5に移行し、スラットを第2の方向に向ける。この第2の方向は、少なくともスラットの平均面が天空で輝度のより強い方向にほぼ垂直であるような大きな傾き(90°近く)に対応する。天空が一様に光っている場合(“白い天空”と呼ばれる状況)には、この第2の方向は、スクリーンを完全に閉じることができるかそれに近い極端な傾きであることが好ましい。
【0038】
簡単なやり方では、第1と第2の方向は、設計者があらかじめ決めるか、学習によってあらかじめ決める。
より洗練されたバリエーションでは、これらの値は、天空の状態を分析し、場合によっては輝度がより強い方向を探知した後に、センサーSRと制御ユニットCPUによって決定される。
【0039】
遠隔制御ユニットRCUでの第6のステップE6において利用者が出す特別な命令により、いつでも第5のステップE5を自動化された操作よりも優先的に実行できる。
ステップE2、E4、E5が終わると、この方法は、場合によってはタイミング調節を行なった後、第1のステップE1に戻る。
【0040】
本出願では、“少なくともほぼ垂直”という用語は、“垂直、またはほぼ垂直”を意味する。同様に、“少なくともほぼ周囲で”という用語は、“周囲で、またはほぼ周囲で”を意味する。
【0041】
本発明はスラットの製造方法にも関するものであり、以下のステップ:
− 全体として1つの平面に沿って延びる1つのスラットの1つの面に存在する一連の第1の側面と第2の側面によって形成される長手方向の複数の歯を成形するステップと、
− そのスラットの歯のある面をそのスラットの長軸に平行な軸線のまわりに曲げることによってそのスラットを湾曲させ、第1の側面がすべて、少なくとも同一の平面にほぼ平行な方向を向くようにするステップと、
を含んでいる。
【0042】
歯を成形するステップには、窪みの角度βcがスラットの幅全体で変化していく歯の実現を含めることができる。
それに加え、歯を成形するステップには、頂部の角度βsがスラットの幅全体で変化していく歯の実現を含めることができる。
それに加え、歯を成形するステップには、側面が互いに平行な少なくとも一群の歯の実現を含めることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光が当たる側面(Fl)(有効側面と呼ぶ)が互いに平行な平面(P1、P2、P3、P4)内に位置する歯(D)が設けられた面(F)を持っていて長軸が互いに平行な複数の反射性スラット(B1、B2、B3)と、
前記スラットに向かって入射する光の主要な方向(ASUN1;ASUN2)を判断する手段(CPU、CLK、ASUN)と、
前記スラットの長軸の少なくともほぼ周囲でそのスラットの向きを決めることのできるモータ(MOT)と、を備える日除け設備(INST)の自動制御方法であって、
前記入射する光の主要な方向に応じて前記有効側面の平面の向きが変わるように前記スラットの向きを自動的に変えるステップを含む、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項2】
前記有効側面が、入射する光の主要な前記方向に対して少なくともほぼ垂直な方向を向いている、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
スラットに向かって入射する光の主要な方向(ASUN1;ASUN2)を判断する前記手段(CPU、CLK、ASUN)が、少なくとも1つのパラメータを測定できるセンサー(SR)を備える、ことを特徴とする請求項1または2に記載の制御方法。
【請求項4】
スラットに向かって入射する光の主要な方向(ASUN1;ASUN2)を判断する前記手段(CPU、CLK、ASUN)が、天空における太陽の見かけの位置を明らかにする特に“太陽追従”タイプの天文時計を備える、ことを特徴とする請求項1または2に記載の制御方法。
【請求項5】
光が当たる側面(Fl)(有効側面と呼ぶ)が互いに平行な平面(P1、P2、P3、P4)内に位置する歯(D)が設けられた面(F)を持っていて長軸が互いに平行な複数の反射性スラット(B1、B2、B3)と、
前記スラットに向かって入射する光の主要な方向(ASUN1;ASUN2)を判断する手段(CPU、CLK、ASUN)と、
前記スラットの長軸のほぼ周囲でそのスラットの向きを決めることのできるモータ(MOT)と、を備える日除け設備(INST)において、
この設備が、請求項1から4のいずれか1項に記載の制御方法を実施するハードウエア手段(CPU)とソフトウエア手段を備える、
ことを特徴とする設備。
【請求項6】
前記反射性スラットの輪郭が湾曲している、ことを特徴とする請求項5に記載の設備。
【請求項7】
前記反射性スラットが、
全体として1つの平面に沿って延びる1つのスラットの1つの面に存在する一連の第1の側面と第2の側面によって形成される長手方向の複数の歯を成形するステップと、
そのスラットの歯のある面をそのスラットの長軸に平行な軸線のまわりに曲げることによってそのスラットを湾曲させ、第1の側面がすべて、少なくとも同一の平面にほぼ平行な方向を向くようにするステップを含む方法によって実現される、
ことを特徴とする請求項6に記載の設備。
【請求項8】
歯を成形する前記ステップが、窪みの角度(βc)が前記スラット全体で変化していく歯の実現を含む、ことを特徴とする請求項7に記載の設備。
【請求項9】
歯を成形する前記ステップが、頂部の角度(βs)が前記スラット全体で変化していく歯の実現を含む、ことを特徴とする請求項8に記載の設備。
【請求項10】
歯を成形する前記ステップが、互いに平行な側面を持つ少なくとも一群の歯の実現を含む、ことを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−503400(P2011−503400A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533706(P2010−533706)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【国際出願番号】PCT/IB2008/054781
【国際公開番号】WO2009/063428
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(590003869)ソムフィ ソシエテ パ アクシオンス シンプリフィエ (38)
【Fターム(参考)】