説明

昇降装置付きベッド

【課題】使用者が上フレームのどちらか一方に急激に座っても使用者に不安感を与えない構成とすること、また、掃除をする際にベッド下の掃除を行ない易い昇降装置付きベッドを提供する。
【解決手段】下フレーム2と、下フレーム2に回動自在に連結される一対の駆動側リンク機構10と、駆動側リンク機構10に回動自在に連結される駆動側押上げ部材20と、駆動側押上げ部材20に回動自在に連結されるアクチュエータ5と、下フレーム2に回動自在に連結される一対の従動側リンク機構50とを備えた昇降装置付きベッド1であって、駆動側リンク機構10と従動側リンク機構50は上フレーム3の下側の四隅に具備される構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降装置付きベッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、基部フレームと昇降フレーム間に、第1アームと第2アームを有するXリンク機構を備えたXリンク式昇降機構が知られている(例えば、特許文献1)。この昇降機構は、第2アームの他端側に回動可能に設けた駆動部材に押上腕と駆動腕を設け、押上腕の端部に設けた移動部材を案内する案内部材を第1アームの他端側に長さ方向に設け、第1アームの他端側と駆動腕間に直動アクチュエータを設けた昇降装置付きベッドとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−207642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示される構成の昇降装置付きベッドでは、Xリンク機構を上フレーム平面の長尺方向の両側下部に備えている為、ベッドの掃除を行う際にベッド下の掃除をし難いと云う問題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記した問題点に鑑みて成されたものであり、ベッド下の掃除を行ない易い、昇降装置付きベッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の課題解決手段は、下フレームと、下フレームに回動自在に連結されるリンク機構と、前記リンク機構に回動自在に連結されるアクチュエータと、前記リンク機構によって昇降される上フレームと、を備えた昇降装置付きベッドであって、前記リンク機構は、前記下フレームに回動自在に連結される一対の駆動側リンク機構と、前記駆動側リンク機構に回動自在に連結される駆動側押上げ部材と、前記下フレームに回動自在に連結される一対の従動側リンク機構と、前記駆動側押上げ部材と前記従動側リンク機構に回動自在に連結される連結部材と、前記駆動側押上げ部材は前記上フレームの水平平面の短尺方向に2本以上のパイプを具備し、前記駆動側リンク機構と前記従動側リンク機構は前記上フレームの下側の四隅に具備される構成とした。
【0007】
上記構成において、前記連結部材と前記従動側リンク機構の間に、従動側押上げ部材が回動自在に連結される構成であると良い。
【0008】
また、前記連結部材は、前記上フレーム水平平面の長尺方向中心線に沿って1本配置される構成であると良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明の昇降装置付きベッドは、1対の駆動側リンク機構を昇降装置付きベッドの上フレームの水平平面の長尺方向の一端の両側の下側に、1対の従動側リンク機構を昇降装置付きベッドの上フレームの水平平面の長尺方向の他端の両側の下側に配置することで、ベッド水平平面の長尺側側面下側中央部に駆動側リンク機構も従動側リンク機構も無い空間が出来る為、ベッド下側とベッド下側の床面の掃除を行ない易い昇降装置付きベッドを提供することが可能になる。
【0010】
また、本発明の昇降装置付きベッドは、従動側押上げ部材が、連結部材と従動側リンク機構の間に回動自在に連結されることで従動側押上げ部材の短尺方向の剛性が向上する。これにより、使用者が従動側押上げ部材に連結された1対の従動側リンク機構上側に連結されている上フレーム平面短尺方向の両端部のどちらか一方に急激に座っても使用者に不安感を与えず、且つベッド下側とベッド下側の床面の掃除を行ない易い、昇降装置付きベッドを提供することが可能になる。
【0011】
また、本発明の昇降装置付きベッドは、駆動側押し上げ部材と従動側押上げ部材の短尺側の剛性を向上させたことで、連結部材は、上フレーム水平平面の長尺方向中心線に沿って1本配置するだけで駆動側押し上げ部材と従動側押上げ部材の昇降操作を行なうことが出来る。これにより、連結部材の本数を減らすことが可能になり、連結部材は、他の部品を組付ける際の邪魔になり難く昇降装置付きベッドの組付け性を向上させる。更に、アクチュエータと連結部材が近くなって駆動側押上げ部材と駆動側リンク機構による駆動ロスの影響を受け難くなる為、駆動側押上げ部材と従動側押上げ部材の連動性・同調性を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の昇降装置付きベッドの上面図である。
【図2】本発明の昇降装置付きベッドの下降状態での側面図である。
【図3】本発明の昇降装置付きベッドの上昇状態での側面図である。
【図4】本発明の駆動側押上げ部材の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の従動側押上げ部材の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図1は、昇降装置付きベッド1の上面図である。本発明の昇降装置付きベッド1は、下フレーム2と、下フレームに回動自在に連結されるリンク機構4と、前記リンク機構4に回動自在に連結されるアクチュエータ5と、前記リンク機構4によって昇降される上フレーム3と、を備えている。前記リンク機構4は、上フレーム3の水平平面の長尺方向の一端の両側の下側に、下フレーム2と上フレーム3へ回動自在に連結される一対の駆動側リンク機構10と、駆動側リンク機構10へ回動自在に連結される駆動側押上げ部材20と、を具備している。更に、前記リンク機構4は、上フレーム3の水平平面の長尺方向の他端の両側の下側に、下フレーム2と上フレーム3へ回動自在へ連結される一対の従動側リンク機構50と、従動側リンク機構50へ回動自在に連結される従動側押上げ部材60と、駆動側押上げ部材20と従動側押上げ部材60へ回動自在に連結される1本の連結部材80と、を具備している。
【0015】
ここで、下フレーム2、駆動側リンク機構10、駆動側押上げ部材20、従動側リンク機構50、従動側押上げ部材60、連結部材80、上フレーム3、とそれぞれを構成する各部品には安価で流通性の良い熱間圧延鋼鈑であるSPHCやSAPH440が使用されるが、高強度であるS45C(炭素鋼)や高耐腐食性であるステンレス鋼といった他の金属板や流通性の良い炭素鋼管であるSTKMを使用しても良い。アクチュエータ5は、内部に搭載するモータと減速機構により伸縮ロッド5aを伸縮させるものであるが、油圧式と云った他の方式の物でも良い。
【0016】
なお、ここでは、連結部材80は、上フレーム3水平平面の長尺方向中心線に沿って1本配置される構成で記載しているが、使用者や製造者の要望によって中心線から外すことも可能である。更に、下フレーム2は、四隅の脚2aのみで代用することも可能である。加えて、駆動側リンク機構10と従動側リンク機構50の大きさは、上フレーム3の昇降量に合わせて変更することが可能である。
【0017】
図2は、昇降装置付きベッド1の下降状態での側面図である。アクチュエータ5の伸縮ロッド5aと駆動側リンク機構10と従動側リンク機構50は最も縮んだ状態である。駆動側押上げ部材20と従動側押上げ部材60は、下フレーム2で形成した平面に対して約35°の角度を有する状態に回転している。
【0018】
下フレーム2の脚2aには、脚リブ2bが溶接されており、脚リブ2bには、脚リブ孔2cが形成されている。脚リブ孔2cには、駆動側長アーム11の一端に形成された下側孔11aが重ねられてリベット28が挿入され、リベット28は駆動側長アーム11が回動自在になる様にかしめられている。駆動側長アーム11の他端には、上側孔11bが形成されている。上側孔11bは、上フレーム3の駆動側長アーム上側固定孔3aと重ねられてリベット30が挿入され、リベット30は駆動側長アーム11が回動自在になる様にかしめられている。駆動側長アーム11の中間部には、中央下側回転孔11cと中央上側回転孔11dが形成されている。中央下側回転孔11cは、駆動側押上げ部材20のメインパイプ21の長アーム連結用孔21aと重ねられ、駆動側長アーム11とメインパイプ21が回動自在になる様に、ロックタイト付きメインパイプ用半ねじボルト29でねじ留めされている。中央上側回転孔11dは、駆動側短アーム12の下側孔12aと重ねられてリベット31が挿入され、リベット31は駆動側長アーム11と駆動側短アーム12が回動自在になる様にかしめられている。駆動側短アーム12の上側孔12bは、上フレーム3の駆動側短アーム上側固定孔3bと重ねられてリベット32が挿入され、リベット32は駆動側短アーム12が回動自在になる様にかしめられている。駆動側押上げ部材20の短アーム連結プレート22の先端には短アーム連結軸22aが溶接によって形成されている。短アーム連結軸22aは、短アームの中央回転孔12cに短アーム連結軸22aと短アーム12が回動自在になる様に挿入されている。駆動側押上げ部材20の連結部材連結プレート23の先端には、駆動側連結部材連結孔23aが形成されている。駆動側連結部材連結孔23aは、連結部材80の一端に形成された駆動側アーム連結孔81と重ねられて連結部材用半ねじボルト33が挿入され、連結部材用半ねじボルト33は連結部材連結プレート23と連結部材80が回動自在になる様に2つのナット36(図1参照)を用いてダブルナット抜け防止が施されている。駆動側押上げ部材20のアクチュエータ連結プレート24のアクチュエータ連結孔24aは、アクチュエータ5の一端の伸縮ロッド5aに形成された伸縮ロッド連結孔5bと重ねられてロッド連結用半ねじボルト34が挿入され、ロッド連結用半ねじボルト34はアクチュエータ連結プレート24と伸縮ロッド5aが回動自在になる様に2つのナット37(図1参照)を用いてダブルナット抜け防止が施されている。アクチュエータ5は、アクチュエータ5の他端に上フレーム固定孔5cを形成している。上フレーム固定孔5cは、上フレーム3のアクチュエータ固定孔3cと重ねられてリベット39が挿入され、リベット39はアクチュエータ5が回動自在になる様にかしめられている。
【0019】
下フレーム2の脚2aには、脚リブ2bが溶接されており、脚リブ2bには、脚リブ孔2cが形成されている。脚リブ孔2cには、従動側長アーム51の一端に形成された下側孔51aが重ねられてリベット68が挿入され、リベット68は従動側長アーム51が回動自在になる様にかしめられている。従動側長アーム51の他端には、中央下側回転孔51cと中央上側回転孔51dが形成されている。中央下側回転孔51cは、従動側押上げ部材60のメインパイプ61の長アーム連結用孔61aと重ねられ、従動側長アーム51とメインパイプ61が回動自在になる様に、ロックタイト付きメインパイプ用半ねじボルト69でねじ留めされている。中央上側回転孔51dは、従動側短アーム52の下側孔52aと重ねられてリベット70が挿入され、リベット70は従動側長アーム51と従動側短アーム52が回動自在になる様にかしめられている。従動側短アーム52の上側孔52bは、上フレーム3の従動側短アーム上側固定孔3dと重ねられてリベット72が挿入され、リベット72は従動側短アーム52が回動自在になる様にかしめられている。従動側押上げ部材60の短アーム連結プレート62の先端には短アーム連結軸62aが溶接によって形成されている。短アーム連結軸62aは、従動側短アーム52の中央回転孔52cに短アーム連結軸62aと従動側短アーム52が回動自在になる様に挿入されている。従動側押上げ部材60の連結部材連結プレート63の先端には、従動側連結部材連結孔63aが形成されている。従動側連結部材連結孔63aは、連結部材80の一端に形成された従動側アーム連結孔82と重ねられて連結部材用半ねじボルト73が挿入され、連結部材用半ねじボルト73は連結部材連結プレート63と連結部材80が回動自在になる様に2つのナット75(図1参照)を用いてダブルナット抜け防止が施されている。
【0020】
なお、図2では駆動側リンク機構10と従動側リンク機構50の各アームと各プレートを板状の部材で記載しているが、円筒状と云った他の形状の部材で代用することも可能である。各リベットは、半ねじボルトにダブルナット抜け防止を施したり、ねじ無しナットの先端に孔を開けて穴に挿入すると開くピンをその穴に挿入したり、バーリングを成形してねじ留めすると云った、抜け防止機能付きの軸で代用することも可能である。ロックタイト付きメインパイプ用半ねじボルト29、69はロックタイト無し半ねじボルトでも代用可能である。溶接は、一体成形、ろう付け、接着と云った他の接続方法で代用することも可能である。
【0021】
図3は、昇降装置付きベッド1の上昇状態での側面図である。アクチュエータ5のロッド5aと駆動側リンク機構10と従動側リンク機構50は最も伸びた状態である。駆動側押上げ部材20と従動側押上げ部材60は、下フレーム2で形成した平面に対して約90°の角度を有する状態に回転している。
【0022】
図4は、駆動側押上げ部材20の斜視図である。駆動側押上げ部材20は、メインパイプ21とサブパイプ25の略中央部まで2枚の連結部材連結プレート23が約3mm離して挿入され、メインパイプ21とサブパイプ25に2枚の連結部材連結プレート23が同じ方向に向けて溶接されている。メインパイプ21とサブパイプ25には、連結部材連結プレート23の片方から約10mm離れた位置に、2枚のアクチュエータ連結プレート24が約6mm離して挿入され、メインパイプ21とサブパイプ25に2枚のアクチュエータ連結プレート24が連結部材連結プレート23とほぼ同じ方向に向けて溶接されている。メインパイプ21の両側には、同じ向きで短アーム連結プレート22が1本づつ溶接されている。且つ、短アーム連結プレート22は、連結部材連結プレート23とはほぼ反対の方向を向く様に溶接されている。それぞれの短アーム連結プレート22は、短アーム連結プレート22の向かい合う面の長尺側両端を向かい合う面の内側方向に折り曲げられている。2本の短アーム連結プレート22の間の根元側には、折り曲げ部22bに挟まれる様に1本のサブパイプ25が溶接されている。2本の短アーム連結プレート22の先端側の向かい合う面の外側には、それぞれ1本の短アーム連結軸22aが溶接されている。メインパイプ21の両端の中心軸には、それぞれ1個の長アーム連結用穴21aが形成されている。2本の連結部材連結プレート23の先端側には、それぞれ1個の駆動側連結部材連結孔23aが形成されている。2本のアクチュエータ連結プレート24の先端側には、それぞれ1個のアクチュエータ連結孔24aが形成されている。
【0023】
図5は、従動側押上げ部材60の斜視図である。従動側押上げ部材60は、メインパイプ61とサブパイプ65の略中央部まで2枚の連結部材連結プレート63が約3mm離して挿入され、メインパイプ61とサブパイプ65に2枚の連結部材連結プレート63が同じ方向に向けて溶接されている。メインパイプ61とサブパイプ65の両側には、同じ向きで短アーム連結プレート62を1本づつ溶接されている。且つ、短アーム連結プレート62は、連結部材連結プレート63とはほぼ反対の方向を向く様に溶接されている。それぞれの短アーム連結プレート62は、短アーム連結プレート62の向かい合う面の長尺側両端を向かい合う面方向に折り曲げられている。2本の短アーム連結プレート62の間の根元側には、折り曲げ部62bに挟まれる様に1本のサブパイプ65が溶接されている。2本の短アーム連結プレート62の先端側の向かい合う面の外側には、それぞれ1本の短アーム連結軸62aが溶接されている。メインパイプ61両端の中心軸には、それぞれ1個の長アーム連結用穴61aが形成されている。2本の連結部材連結プレート63の先端側には、それぞれ1個の従動側連結部材連結孔63aが形成されている。
【0024】
以下に、本発明の昇降装置付きベッド1の動作について、説明する。
【0025】
図2の状態で、アクチュエータ5の伸縮ロッド5aが伸びると、伸縮ロッド5aの伸縮ロッド連結孔5bにロッド連結用半ねじボルト34で連結された駆動側押上げ部材20のアクチュエータ連結プレート24が、駆動側長アーム11の中央下側回転孔11cに挿入されたメインパイプ用半ねじボルト29を支点にして押し下げられ、駆動側押上げ部材20が図中CW(時計回り)方向に回転する。
【0026】
これにより、駆動側押上げ部材20の長アーム連結用孔21aに中央下側回転孔11cがメインパイプ用半ねじボルト29で連結された駆動側長アーム11は、脚リブ孔2cと駆動側長アーム11の下側孔11aに挿入されたリベット28を支点にして押上げられる。同時に、駆動側押上げ部材20の短アーム連結軸22aに駆動側短アーム12の中央回転孔12cが短アーム連結軸22aで連結された駆動側短アーム12は、駆動側長アーム11の中央下側回転孔11cに挿入されたメインパイプ用半ねじボルト29を支点にして押上げられる。同時に、駆動側長アーム11上側固定孔3aに駆動側長アーム11の上側孔11bがリベット30で連結され、且つ、駆動側短アーム上側固定孔3bに駆動側短アーム12の上側孔12bがリベット32で連結された上フレーム3は、脚リブ孔2cと駆動側長アーム11の下側孔11aに挿入されたリベット28を支点にして回転した駆動側リンク機構10によって、押上げられる。
【0027】
同時に、駆動側押上げ部材20の連結部材連結プレート23に形成された駆動側連結部材連結孔23aに駆動側アーム連結孔81を介して連結部材用半ねじボルト33で連結された連結部材80は、連結部材連結プレート63に形成された従動側連結部材連結孔63aに従動側アーム連結孔82を介して連結部材用半ねじボルト73で連結部材80に連結された従動側押上げ部材60を図中左方向に引張る。同時に、従動側押上げ部材20の連結部材連結プレート63は、従動側長アーム51の中央下側回転孔51cに挿入されたメインパイプ用半ねじボルト69を支点にして押し下げられ、図中CW方向に回転する。同時に、従動側押上げ部材60の長アーム連結用孔61aに中央下側回転孔51cがメインパイプ用半ねじボルト69で連結された従動側長アーム51は、脚リブ孔2cと従動側長アーム51の下側孔51aに挿入されたリベット68を支点にして押上げられる。同時に、従動側押上げ部材60の短アーム連結軸62aに従動側短アーム52の中央回転孔52cを連結された従動側短アーム52は、従動側長アーム51の中央下側回転孔51cに挿入されたメインパイプ用半ねじボルト69を支点にして押上げられる。同時に、従動側短アーム上側固定孔3dに従動側短アーム52の上側孔52bがリベット72で連結された上フレーム3は、従動側リンク機構50によって、押上げられる。
【0028】
以下に、本発明の昇降装置付きベッド1の効果について、説明する。
【0029】
本発明の昇降装置付きベッド1は、1対の駆動側リンク機構を昇降装置付きベッドの上フレームの水平平面の長尺方向の一端の両側の下側に、1対の従動側リンク機構50を昇降装置付きベッド1の上フレームの水平平面の長尺方向の他端の両側の下側に、配置することで、ベッド水平平面の長尺側側面下側中央部6に駆動側リンク機構10も従動側リンク機構50も無い空間が出来る為、ベッド下側とベッド下側の床面の掃除を行ない易い昇降装置付きベッド1を提供することが可能になる。更に、駆動側押上げ部材20が、上フレーム3の水平平面の短尺方向にメインパイプ21とサブパイプ25と云った2本以上のパイプを具備することで、駆動側押上げ部材20の短尺方向の剛性が向上する。更に、メインパイプ21とサブパイプ25が1対の駆動側リンク機構10を形成する駆動側長アーム11と駆動側短アーム12に締結されている為、駆動側リンク機構10の剛性が向上する。これにより、使用者が駆動側押上げ部材20に連結された1対の駆動側リンク機構10上側に連結されている上フレーム3の平面短尺方向の両端部のどちらか一方に急激に座っても使用者に不安感を与えない昇降装置付きベッド1を提供することが可能になる。
【0030】
また、本発明の昇降装置付きベッド1は、従動側押上げ部材60が、連結部材80と従動側リンク機構50の間に回動自在に連結されることで従動側押上げ部材60の短尺方向の剛性が向上する。これにより、使用者が従動側押上げ部材60に連結された1対の従動側リンク機構50上側に連結されている上フレーム3平面短尺方向の両端部のどちらか一方に急激に座っても使用者に不安感を与えず、且つベッド下側とベッド下側の床面の掃除を行ない易い、昇降装置付きベッド1を提供することが可能になる。
【0031】
また、本発明の昇降装置付きベッド1は、駆動側押し上げ部材20と従動側押上げ部材60の短尺側の剛性を向上させたことで、連結部材80は、上フレーム3水平平面の長尺方向中心線に沿って1本配置するだけで駆動側押し上げ部材20と従動側押上げ部材60の昇降操作を行なうことが出来る。これにより、連結部材80の本数を減らすことが可能になり、連結部材80は、他の部品を組付ける際の邪魔になり難く昇降装置付きベッド1の組付け性を向上させる。更に、アクチュエータ5と連結部材80が近くなって駆動側押上げ部材20と駆動側リンク機構10による駆動ロスの影響を受け難くなる為、駆動側押上げ部材20と従動側押上げ部材60の連動性・同調性を向上させることが可能になる。
【符号の説明】
【0032】
1 昇降装置付きベッド
2 下フレーム
3 上フレーム
4 リンク機構
5 アクチュエータ
10 駆動側リンク機構
20 駆動側押上げ部材
21 メインパイプ
25 サブパイプ
50 従動側リンク機構
60 従動側押上げ部材
61 メインパイプ
65 サブパイプ
80 連結部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下フレームと、
下フレームに回動自在に連結されるリンク機構と、
前記リンク機構に回動自在に連結されるアクチュエータと、
前記リンク機構によって昇降される上フレームと、
を備えた昇降装置付きベッドであって、
前記リンク機構は、
前記下フレームに回動自在に連結される一対の駆動側リンク機構と、
前記駆動側リンク機構に回動自在に連結される駆動側押上げ部材と、
前記下フレームに回動自在に連結される一対の従動側リンク機構と、
前記駆動側押上げ部材と前記従動側リンク機構に回動自在に連結される連結部材と、
前記駆動側押上げ部材は前記上フレームの水平平面の短尺方向に2本以上のパイプを具備し、
前記駆動側リンク機構と前記従動側リンク機構は前記上フレームの下側の四隅に具備される昇降装置付きベッド。
【請求項2】
請求項1に記載の昇降装置付きベッドであって、
前記駆動側押上げ部材と前記従動側リンク機構の間に、従動側押上げ部材が回動自在に連結される昇降装置付きベッド。
【請求項3】
請求項2に記載の昇降装置付きベッドであって、
前記連結部材は、前記上フレームの水平平面の長尺方向の中心線に沿って1本配置される昇降装置付きベッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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