説明

昇降連動式入庫扉装置

【課題】車両入庫口の閉鎖時に、車両が入庫扉を突き破り駐車装置内部へ進入することを確実に防止し、さらに好ましくは、より小さな駆動力で入庫扉を開閉できるようにする入庫扉装置を提供する。
【解決手段】駐車装置の車両入庫口に設けられる昇降連動式入庫扉装置10であって、車両入庫口を閉じる入庫扉3と、車両入庫口に設けられ、車両が車両入庫口を通過するのを阻止する壁部材5と、を備え、入庫扉3は、車両入庫口を閉じる下降位置と、車両入庫口を開放する上昇位置との間で昇降され、壁部材5は、車両入庫口を通過する車路面1を進行する車両と干渉しない下降位置と、車路面1を進行する車両の障害となる上昇位置との間で昇降され、さらに、入庫扉3の上昇動作と壁部材5の下降動作とを連動させ、入庫扉3の下降動作と壁部材5の上昇動作とを連動させる連動機構7と、連動機構7を駆動して入庫扉3および壁部材5を昇降させる駆動装置9と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式の駐車装置の車両入庫口に設けられる昇降連動式入庫扉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
機械式駐車装置は、車両が外部から入庫する車両入庫口と、車両入庫口を閉鎖する入庫扉と、車両入庫口の奥に設けられるリフト昇降路と、車両を積載してリフト昇降路に沿って昇降するリフトと、リフト昇降路と横方向に隣接して多段に設けられる車両格納室と、を有する。
【0003】
リフト昇降路が車両入庫口よりも下方に延びている駐車装置においては、車両入庫口から入庫してきた車両が、リフト昇降路の開口からリフト昇降路に落ちること防止するために、車両入庫口の開放時にリフト昇降路の開口をトレー等により塞ぐようになっている。
【0004】
一方、車両入庫口が閉じている時には、リフト昇降路を通して車両の入出庫作業を行うため、リフト昇降路の開口は開いている場合がある。この場合、車両入庫口は入庫扉により閉じられているので、車両は車両入庫口を通過することができない。従って、車両が車両入庫口から進入しリフト昇降路に落ちることはない。
しかし、さらなる安全対策を採ることが好ましい。即ち、駐車装置の車両入庫口にて、入庫待ちする時に、ドライバーがブレーキとアクセルを踏み間違えた場合に、車両が入庫扉を突き破りリフト昇降路の開口に進入することを想定して、入庫扉に加えて、車両の進入を阻止する手段を設けることが好ましい。
【0005】
このような手段は、例えば下記特許文献1に記載されている。図7は特許文献1の安全装置の構成を示している。図7(A)は正面図であり、図7(B)は側面図である。図7に示すように、特許文献1では、車両入出庫口より下階に格納室を有し、その格納室レベルまでリフトで車両を移送し入出庫する型式の駐車装置において、扉35とリフト開口部37の間に車両入出庫口の開口部より広い間隔に左右1対の支柱39を設置し、支柱39に上下スライド可能なフェンス昇降桿41に車止め用のフェンス43を固着し、フェンス43は扉35に固着されたフック45に引掛けて、扉35に連動して扉1の開閉駆動装置の動力によって上下にスライドする。
この構成により、扉開放のため、扉35を上昇させる時に扉35に固定されているフック45によりフェンス43が持ち上げられる。一方、扉35を下降させて閉じる時にはフェンス45は自重により下がる。従って、車両入出庫口が扉35により閉じられる時には、フェンス45も下降している。これにより、さらなる安全を図っている。
【特許文献1】特開平8−184212号公報 「駐車装置の車両入出庫口における安全装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1では、扉35を上昇させる時に、扉35だけでなく、フェンス45およびフェンス昇降桿41をも上昇駆動させるので、これに相当する駆動力が必要になる。
そのため、特許文献1とは異なる構成により、車両入庫口の閉鎖時に車両の進入を確実に阻止し、さらに好ましくは、より小さな駆動力で入庫扉を開閉できるようにすることが望まれる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、特許文献1とは異なる構成により、車両入庫口の閉鎖時に、車両が入庫扉を突き破り駐車装置内部へ進入することを確実に防止し、さらに好ましくは、より小さな駆動力で入庫扉を開閉できるようにする入庫扉装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明によると、駐車装置の車両入庫口に設けられる昇降連動式入庫扉装置であって、
前記車両入庫口を閉じる入庫扉と、
前記車両入庫口に設けられ、車両が車両入庫口を通過するのを阻止する壁部材と、を備え、
前記入庫扉は、車両入庫口を閉じる下降位置と、車両入庫口を開放する上昇位置との間で昇降され、
前記壁部材は、車両入庫口を通過する車路面を進行する車両と干渉しない下降位置と、前記車路面を進行する車両の障害となる上昇位置との間で昇降され、
さらに、前記入庫扉の上昇動作と前記壁部材の下降動作とを連動させ、前記入庫扉の下降動作と前記壁部材の上昇動作とを連動させる連動機構と、
前記連動機構を駆動して前記入庫扉および前記壁部材を昇降させる駆動装置と、を備える、ことを特徴とする昇降連動式入庫扉装置が提供される。
【0009】
上記構成では、連動機構により、入庫扉が車両入庫口を閉じる下降位置に下降させるのと連動して、壁部材を車路面上の障害物となる上昇位置に上昇させるので、入庫扉が車両入庫口を閉鎖している状態では、常に壁部材が車両入庫口の障害物となる位置に上昇している。よって、車両入庫口の閉鎖時において、車両が入庫扉を突き破って駐車装置内部に突入することを壁部材により確実に防止できる。
また、連動機構により、車両入庫口を開放する上昇位置に上昇させるのと連動して、車路面を進行する車両の障害物とならない下降位置に壁部材を下降させるので、車両入庫口の開放状態では、常に壁部材が車両入庫口を通過する車両の障害物とならない位置に下降している。
【0010】
本発明の好ましい実施形態によると、前記連動機構は、
前記入庫扉を吊るすように前記入庫扉から上方に延びる索体と、
前記入庫扉から上方に延びてきた前記索体が掛けられる第1の索体支持部と、
前記入庫扉から第1の索体支持部を経由して下方に延びてきた前記索体が掛けられる第2の索体支持部と、
前記入庫扉から第1および第2の索体支持部を経由して上方に延びてきた前記索体が結合される固定部と、を備え、
該固定部は駐車装置の構造体に固定され、第2の索体支持部は前記壁部材に固定されている。
【0011】
上記構成では、入庫扉から上方に延びる索体が、第1の索体支持部に掛けられて第1の索体支持部から下方に延び、次いで、壁部材に固定された第2の索体支持部に掛けられて第2の索体支持部から上方に延び固定部に結合されるので、入庫扉の自重が索体を介して壁部材に対し上向きに作用し、壁部材の自重が索体を介して入庫扉に対し上向きに作用する。
従って、駆動装置は、入庫扉を上昇駆動させる時に、壁部材の自重を利用することができ、壁部材を上昇駆動させる時に、入庫扉の自重を利用することができる。よって、駆動装置の駆動力を小さくでき、駆動装置の小型化を図れる。
【0012】
また、本発明の好ましい実施形態によると、前記連動機構は、車両入庫口を通過する車路の幅方向外側に位置し、前記入庫扉から第1の索体支持部を経由して下方に延びてきた索体が掛けられ、該索体を第2の索体支持部へ案内する第3の索体支持部を備え、
第3の索体支持部が前記車路面と同じ程度の高さまたは該車路面より低い位置に配置されており、これにより、索体が該車路面より下方に位置しながら第3の索体支持部から第2の索体支持部まで延びている。
【0013】
上記構成では、車路の幅方向外側に位置する第3の索体支持部により、索体が車路より下方に位置しながら第3の索体支持部から第2の索体支持部まで延びるので、車路上の障害とならないように、索体を入庫扉から壁部材まで案内することができる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によると、上記昇降連動式入庫扉装置は、前記車両入庫口において、前記車路面を通過する車両の障害とならない位置(例えば、前記車路面よりも高くならない下方位置)に設けられ、前記壁部材の昇降を案内するガイド部を、備える。
【0015】
上記構成では、前記車路面を通過する車両の障害とならない位置にあるガイド部により、壁部材の昇降を安定して案内できる。
【発明の効果】
【0016】
上述の本発明によると、車両入庫口の閉鎖時に、車両が入庫扉を突き破り駐車装置内部へ進入することを確実に防止でき、しかも、より小さな駆動力で入庫扉を開閉できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態による昇降連動式入庫扉装置10の構成を示す正面図である。図2は、図1のII−II線矢視図である。
【0019】
昇降連動式入庫扉装置10は、駐車装置の車両入庫口に設けられる。図2の左側が駐車装置の外側である。図1に示すように、昇降連動式入庫扉装置10は、入庫扉3、壁部材5、連動機構7、駆動装置9、ガイド部11を備える。
【0020】
入庫扉3は、車両入庫口を閉じる部材であり、車両入庫口を閉じる下降位置(図1の状態)と、車両入庫口を開放する上昇位置(後述の図4の状態)との間で昇降される。図1、図2では、入庫扉3は、下降位置にあり、車両入庫口を閉じている。
【0021】
壁部材5は、図1、図2のように車両入庫口が入庫扉3により閉じられている状態において、車両入庫口を車両が通過するのを阻止する上昇位置にある。この壁部材5は、車両入庫口を通過する車路の上面1(以下、車路面1と言う)を進行する車両と干渉しない下降位置(後述の図4の状態)と、車路面1を進行する車両の障害となる上昇位置(図1の状態)との間で昇降される。壁部材5を車路面1の下部に収容するために、上記車路の幅方向中央において車路面1から下方に延びる空間13が形成されている。図1の例では、この空間13は車路面1に対する開口を有しており、この開口の上記車路の幅方向寸法は、車路面1上を進行する車両の左右のタイヤ間隔より小さくなっている。これにより、壁部材5が下降位置にて空間13に収納されている状態で、車両が空間13の開口を跨いで通過できるようになっている。従って、上記下降位置にある壁部材5の上端は、車路面1を通過する車両(車両の下面)と衝突・干渉しない程度に車路面1より上方に位置していてもよいし、車路面1と同じ高さでもよいし、車路面1よりも低い位置であってもよい。また、上記車路の縦方向(幅方向と垂直な方向)における空間13の寸法は、車両のタイヤがこの空間13に落ちない大きさであるのが好ましい。即ち、上記車路の縦方向における空間13の寸法は、タイヤ寸法よりも小さくなっているのが好ましい。
【0022】
連動機構7は、入庫扉3の上昇動作と壁部材5の下降動作とを連動させ、入庫扉3の下降動作と壁部材5の上昇動作とを連動させる。
図1、図2の例では、連動機構7は、入庫扉3を吊るすように入庫扉3から延びる索体7aと、入庫扉3から上方に延びてきた索体7aが掛けられる第1の索体支持部7bと、入庫扉3から第1の索体支持部7bを経由して下方に延びてきた索体7aが掛けられる第2の索体支持部7cと、入庫扉3から第1および第2の索体支持部7cを経由して上方に延びてきた索体7aが結合される固定部7dと、を備える。固定部7dと第1の索体支持部7aは、駐車装置の構造体に固定されており、この構造体の一部であってもよくこの構造体に固定される部材であってもよい。
また、連動機構7は、図1に示すように、上記車路の幅方向(図1の左右方向)外側に位置し、入庫扉3から第1の索体支持部7bを経由して下方に延びてきた索体7aが掛けられ、該索体7aを第2の索体支持部7cへ案内する第3の索体支持部7eを有する。また、第3の索体支持部7eが車路面1と同じ程度の高さまたは車路面1より低い位置に配置されており、これにより、索体7aが車路面1より下方に位置しながら第3の索体支持部7eから第2の索体支持部7cまで延びる。なお、第3の索体支持部7eは、駐車装置の構造体に固定されており、この構造体の一部であってもよくこの構造体に固定される部材であってもよい。また、この例では、壁部材5が上記上昇位置にある時の第2の索体支持部7cの高さは、第3の索体支持部7eの高さと同じ程度であるか、または、第3の索体支持部7eの高さより低い。
また、図2に示すように、入庫扉3は、2本の索体7aにより吊り下げられており、これら2本の索体7aの一方は図1の左側にて入庫扉3に結合されており、これら2本の索体7aの他方は図1の右側にて入庫扉3に結合されている。
図3は、図1のIII−III線矢視図である。図3に示すように、入庫扉3の2箇所からそれぞれ延びている2本の索体7aは第1の索体支持部7bを介して後述のカウンタウエイト23に結合されている。
図1の例では、索体7aはチェーンであり、第1の索体支持部7bは複数のスプロケットからなり、第2の索体支持部も複数のスプロケットからなり、第3の索体支持部7eも複数のスプロケットからなる。
【0023】
駆動装置9は、第1の索体支持部7bを回転駆動する装置であり、モータ等から構成されてよい。なお、駆動装置9は、第3の索体支持部7eを回転駆動する装置であってもよい。
【0024】
ガイド部11は、図2に示すように、車両入庫口において、車路面1を通過する車両の障害とならない位置(例えば、車路面1よりも下方位置)に設けられ、壁部材5の昇降を案内する。なお、ガイド部11の上端は、上記下降位置にある壁部材5の上端と同じ高さであってもよい。図2の例では、ガイド部11は、空間13を区画するものであり、駐車装置の構造体の一部であってもよい。
【0025】
符号23は、カウンタウエイトを示している。カウンタウエイト23は、第1の索体支持部7bと第3の索体支持部7eとの間において、索体7aに一体的に結合されている。このカウンタウエイト23により、入庫扉3の重量と壁部材5の重量のバランスをとっている。即ち、入庫扉3が索体7aを引っ張る力と、これと逆方向に壁部材5とカウンタウエイト23が索体7aを引っ張る力をバランスさせる。
【0026】
次に、上述の構成を有する昇降連動式入庫扉装置10の動作について説明する。上述のように、図1、図2では、駐車装置の入庫口は入庫扉3により閉じられている。この状態から、駆動装置9が第1の索体支持部7bを回転駆動すると、入庫扉3が索体7aに上方へ引っ張られて上昇させられ、これに連動して、壁部材5とカウンタウエイト23がその自重により下降する。この時、壁部材5とカウンタウエイト23は、自重により、第1の索体支持部7bから延びている索体7aを下方に引張りながら下降する。従って、駆動装置9は、壁部材5とカウンタウエイト23の自重を利用して入庫扉3を上昇させることができる。このようにして、駆動装置9は、図4の状態まで入庫扉3を上昇させる。図4は、入庫口が開放している状態を示している。図5は、図4のV―V線矢視図である。
【0027】
一方、図4の入庫口開放状態から、入庫扉3を閉じる場合には、駆動装置9は第1の索体部材7bを回転駆動する。これにより、壁部材5とカウンタウエイト23を索体7aにより上方へ引っ張って上昇させ、これに連動して、入庫扉3がその自重により下降する。この時、入庫扉3は、自重により、第1の索体支持部7bから延びている索体7aを下方に引張りながら下降する。従って、駆動装置9は、入庫扉3の自重を利用して壁部材5とカウンタウエイト23を上昇させることができる。このようにして、駆動装置9は、図1の状態まで入庫扉3を下降させ、車両入庫口を閉じる。図1の状態では、壁部材5は、車両のバンパー以上の高さまで上昇している。
【0028】
上述した実施形態による昇降連動式入庫扉装置10によると、連動機構7により、入庫扉3が車両入庫口を閉じる下降位置に下降させるのと連動して、壁部材5を車路面1を通過する車両の障害物となる上昇位置に上昇させるので、入庫扉3が車両入庫口を閉鎖している状態では、常に壁部材5が車両入庫口を通過する車両の障害物となる位置に上昇している。よって、車両入庫口の閉鎖時において、車両が入庫扉3を突き破って駐車装置内部に突入することを壁部材5により確実に防止できる。
また、連動機構7により、車両入庫口を開放する上昇位置に上昇させるのと連動して、車路面1を進行する車両の障害物とならない下降位置に壁部材5を下降させるので、車両入庫口の開放状態では、常に壁部材5が車両入庫口の障害物とならない位置に下降している。
【0029】
また、入庫扉3から上方に延びる索体7aが、第1の索体支持部7bに掛けられて第1の索体支持部7bから下方に延び、その後、壁部材5に固定された第2の索体支持部7cに掛けられて第2の索体支持部7cから上方に延び固定部7dに結合されるので、入庫扉3の自重が索体7aを介して壁部材5に対し上向きに作用し、壁部材5の自重が索体7aを介して入庫扉3に対し上向きに作用する。
従って、駆動装置9は、入庫扉3を上昇駆動させる時に、壁部材5の自重を利用することができ、壁部材5を上昇駆動させる時に、入庫扉3の自重を利用することができる。よって、駆動装置9の駆動力を小さくでき、駆動装置9の小型化を図れる。
【0030】
また、上記車路の幅方向外側に位置する第3の索体支持部7eにより、索体7aが車路面1より下方に位置しながら第3の索体支持部7eから第2の索体支持部7cまで延びるので、車路面1上の障害とならないように、索体7aを入庫扉3から壁部材5まで案内することができる。
【0031】
さらに、車路面1を進行する車両の障害物とならない位置に設けられるガイド部11により、壁部材5の昇降を安定して案内できる。
【0032】
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
【0033】
例えば、上述の実施形態では、入庫扉3に索体7aを結合させたが、図6のように、入庫扉3に索体支持部27を固定し、索体7aをこの索体支持部27と索体支持部29に掛けて固定部31に固定してもよい。固定部31と索体支持部29は、駐車装置の構造体に固定されている。
【0034】
上述の実施形態では、駆動装置9は、スプロケットを回転駆動するモータであったが、他の適切な手段で駆動装置9を構成してもよい。例えば、入庫扉3または壁部材5を直接昇降駆動する装置(例えば、シリンダ装置など)であってもよい。この場合には、索体7aは、チェーンの代わりに、ワイヤであってもよく、第1の索体支持部7b、第2の索体支持部7c、第3の索体支持部7eはワイヤ7aが掛けられる滑車であってよい。
【0035】
また、上述の実施形態では、説明を簡単にするため、1重の入庫扉を例に説明したが、特許文献1に記載されたような2重の入庫扉にも適用可能である。また、上述した本明細書の内容に合えば、図1〜図5に記載された各部材の寸法は、図1〜図5に記載された寸法に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態による昇降連動式入庫扉装置の構成を示す正面図であり、車両入庫口が閉じられている状態を示している。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】本発明の実施形態による昇降連動式入庫扉装置の構成を示す正面図であり、車両入庫口が開いている状態を示している。
【図5】図1のV−V線矢視図である。
【図6】索体により入庫扉を吊るすための他の構成を示す図である。
【図7】特許文献1の安全装置の構成図である。
【符号の説明】
【0037】
1 車路面、3 入庫扉、5 壁部材、7 連動機構
7a 索体、7b 第1の索体支持部、7c 第2の索体支持部
7d 固定部、7e 第3の索体支持部、9 駆動装置
10 昇降連動式入庫扉装置、11 ガイド部、13 空間
23 カウンタウエイト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車装置の車両入庫口に設けられる昇降連動式入庫扉装置であって、
前記車両入庫口を閉じる入庫扉と、
前記車両入庫口に設けられ、車両が車両入庫口を通過するのを阻止する壁部材と、を備え、
前記入庫扉は、車両入庫口を閉じる下降位置と、車両入庫口を開放する上昇位置との間で昇降され、
前記壁部材は、車両入庫口を通過する車路面を進行する車両と干渉しない下降位置と、前記車路面を進行する車両の障害となる上昇位置との間で昇降され、
さらに、前記入庫扉の上昇動作と前記壁部材の下降動作とを連動させ、前記入庫扉の下降動作と前記壁部材の上昇動作とを連動させる連動機構と、
前記連動機構を駆動して前記入庫扉および前記壁部材を昇降させる駆動装置と、を備える、ことを特徴とする昇降連動式入庫扉装置。
【請求項2】
前記連動機構は、
前記入庫扉を吊るすように前記入庫扉から上方に延びる索体と、
前記入庫扉から上方に延びてきた前記索体が掛けられる第1の索体支持部と、
前記入庫扉から第1の索体支持部を経由して下方に延びてきた前記索体が掛けられる第2の索体支持部と、
前記入庫扉から第1および第2の索体支持部を経由して上方に延びてきた前記索体が結合される固定部と、を備え、
該固定部は駐車装置の構造体に固定され、第2の索体支持部は前記壁部材に固定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の昇降連動式入庫扉装置。
【請求項3】
前記連動機構は、車両入庫口を通過する車路の幅方向外側に位置し、前記入庫扉から第1の索体支持部を経由して下方に延びてきた索体が掛けられ、該索体を第2の索体支持部へ案内する第3の索体支持部を備え、
第3の索体支持部が前記車路面と同じ程度の高さまたは該車路面より低い位置に配置されており、これにより、索体が該車路面より下方に位置しながら第3の索体支持部から第2の索体支持部まで延びている、ことを特徴とする請求項2に記載の昇降連動式入庫扉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−274575(P2008−274575A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−116476(P2007−116476)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(000198363)石川島運搬機械株式会社 (292)