説明

映像・音響装置

【課題】製造コストが安く、しかも、外部メモリを選択したときに頭切れが発生することのない映像・音響装置を提供する。
【解決手段】ソースの1つとして外部メモリ6の記憶データを含み、外部メモリ6の記憶データを読出した信号が選択されて再生される映像・音響装置において、外部メモリ6に接続され外部メモリ6の記憶データ読出しを制御するGUI部3と、メインコントローラ1と、を接続するデータ通信用信号線4によりメインコントローラ1がGUI部3選択動作の完了を通知し、GUI部3はこの通知を受信した後に外部メモリ6の記憶データ読出しを開始し外部メモリ6から読出したデータより生成した信号を前記データ通信用信号線4によりメインコントローラ1に送信するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は映像・音響装置に係わり、特に、ソースの1つとしてUSBメモリの記憶データから読み出された信号が用いられる映像・音響装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から映像・音響装置として、USB(universal seial bus)を介してUSBメモリに記録された信号をソースとして選択し再生する映像・音響装置が知られている。このような映像・音響装置ではハードキーやGUI(grafical user interface)部でソースを選択し、GUI部がUSBを介してUSBメモリに記録された信号を読取り再生信号を生成してメインコントローラに送信する。
【0003】
この場合、メインコントローラがGUI部にデータ通信用信号線を用いてUSBメモリを選択することを通知すると、USBメモリの起動処理が実行される。一方、メインコントローラのCPU内部でもソースを選択するセレクタの切換え処理が実行される。
【0004】
しかしながら、USBメモリの選択動作が完了しないうちにGUI部がUSBメモリの起動処理を実行すると、音声や映像の頭切れが発生する。そこで、メインコントローラがデータ通信用信号線とは別の制御信号線によりGUI部にセレクタの切換え処理が完了したことを通知し、GUI部はその通知を受けた後にUSBメモリの起動処理を実行するようにしていた。
【0005】
図3にそのような音響装置の例を示す。図3に示す1はCPU1aやセレクタ1b等を含むメインコントローラであり、ハードキー2やGUI部3の指令により動作し、装置全体を制御する。そして、制御信号線9を介してGUI部3にUSBメモリの選択動作が完了したことを通知する。
【0006】
GUI部3はUSB5によりUSBメモリ6と接続されており、USBメモリ6を制御して、再生信号をデータ通信用信号線5を介してメインコントローラに送信する。GUI部3はまたディスプレイとマウスとによる選択やタッチパネル等よる選択の機能も備えている。セレクタ1bはCPU1aに制御されてCD再生装置7、MD再生装置8、USBメモリ6等のソースを選択する。
【0007】
上記した図3に示す従来の音響装置では、制御信号線9を介してGUI部3にUSBメモリの選択動作が完了したことを通知するため、CPU1aの端子が余分に必要となり、CPU1aの端子数が増える。また、制御信号線9を設けるためにプリント基板等が大型となり、さらに、製造コストが増大するという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、製造コストが安く、しかも、USBメモリを選択したときに頭切れが発生することのない映像・音響装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の映像・音響装置は、ソースの1つとして外部メモリの記憶データを含み、外部メモリの記憶データを読出した信号が選択されて再生される映像・音響装置において、外部メモリに接続され外部メモリの記憶データ読出しを制御するGUI部と、メインコントローラと、を接続するデータ通信用信号線によりメインコントローラがGUI部に選択動作の完了を通知し、GUI部はこの通知を受信した後に外部メモリの記憶データ読出しを開始し外部メモリから読出したデータより生成した信号を前記データ通信用信号線によりメインコントローラに送信するように構成したものである。
【0010】
また、前記映像・音響装置において、ソースとして外部メモリの記憶データを選択する動作の指示がハードキー及び/又はGUI部により行われるものである。
【0011】
また、前記各映像・音響装置において、前記外部メモリをUSBでGUI部に接続されたUSBメモリとしたものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明の映像・音響装置によれば、製造コストが安く、しかも、USBメモリを選択したときに頭切れが発生することのない映像・音響装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下この発明を実施するための最良の形態を実施例に即して説明する。図1はこの発明の実施例である音響装置を示すブロック図である。この例ではGUI部3がデータ通信用信号線4のみによりメインコントローラ1に接続されており、図3に示す制御信号線は用いられていない。そして、データ通信用信号線4により、メインコントローラ1がGUI部選択動作の完了をGUI部3に通知する。他の構成は図3により説明した従来の音響装置と同様であり、その詳細な説明を省略する。
【0014】
次に、図2を参照して実施例の音響装置の動作を説明する。ハードキーまたはGUI部によりUSBメモリをソースとして選択すると、CPUはステップS1でUSBメモリ選択モードとなる。
【0015】
次に、ステップS2において、GUI部3にUSBメモリが選択されたことを通知してステップS3に移行する。ステップS3では、セレクタを切換えてUSB再生モードにする。ステップS3の動作実行中に定期的にステップS4の動作が実行され、セレクタを切換え動作が完了したか否かを判断する。そして、セレクタを切換え動作が完了したと判断すると、ステップS5に移行し、完了していないと判断すると、ステップS4の動作が継続される。
【0016】
ステップS5では、セレクタを切換え動作が完了したことをデータ通信用信号線4を介してGUI部3に通知する。GUI部3が前記通知を受けると、ステップS6において、GUI部3がUSBメモリ6から再生信号を得る。
【0017】
実施例は以上のように構成されているが発明はこれに限られず、例えば、映像機器にこの発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の実施例である音響装置を示すブロック図である。
【図2】同音響装置の動作を説明するためのブロック図である。
【図3】従来の音響装置の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0019】
1 メインコントローラ、1a CPU、1b セレクタ
2 ハードキー
3 GUI部
4 データ通信用信号線
5 USB
6 USBメモリ
7 CD再生装置
8 MD再生装置
9 制御信号線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソースの1つとして外部メモリの記憶データを含み、外部メモリの記憶データを読出した信号が選択されて再生される映像・音響装置において、外部メモリに接続され外部メモリの記憶データ読出しを制御するGUI部と、メインコントローラと、を接続するデータ通信用信号線によりメインコントローラがGUI部に選択動作の完了を通知し、GUI部はこの通知を受信した後に外部メモリの記憶データ読出しを開始し外部メモリから読出したデータより生成した信号を前記データ通信用信号線によりメインコントローラに送信するように構成した映像・音響装置。
【請求項2】
ソースとして外部メモリの記憶データを選択する動作の指示がハードキー及び/又はGUI部により行われる請求項1の映像・音響装置。
【請求項3】
前記外部メモリはUSBでGUI部に接続されたUSBメモリである請求項1または2の映像・音響装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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