説明

映像信号処理装置及び方法、並びに映像信号表示装置

【課題】字幕、編集点によるプルダウン信号の不連続の判定を行うことができ、しかもノイズ成分の影響を低減し、精度を向上させ、プルダウン信号の誤検出をなくす。
【解決手段】各々画面の一部を成す領域(SA−1〜SA−N)内の各々のブロックについての差分情報信号(dfx)から、対応する領域が静止か動きかの判定を行い(frstil)、プルダウン信号のシーケンスを判定するための特徴量検出結果(cha1〜chaN)から、プルダウン信号のフィールドシーケンスの条件を満たす繰り返しシーケンス(flg23)であるか否か及びプルダウン検出信号の解除条件(rst)が満たされるか否かを検出する(26)。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力映像信号と遅延された映像信号から、映像信号がプルダウン処理により生成されたプルダウン信号であるか否かの検出を行う映像信号処理装置であって、
上記入力映像信号と、インターレース信号時は2フィールド前の映像信号、もしくは、プログレッシブ信号時は2フレーム前の映像信号との、対応する画素同士の差をフレーム間の差分として求め、所定の範囲の画素から成るブロック毎に、フレーム間の差分の平均を算出し、算出したフレーム差分ブロック平均を出力するフレーム間差分平均算出手段と、
上記入力映像信号と、インターレース信号時は1フィールド前の映像信号、もしくは、プログレッシブ信号時は1フレーム前の映像信号との、対応する画素同士の差分をフィールド間の差分として求め、上記ブロック毎に、フィールド間の差分の平均を算出し、算出したフィールド差分ブロック平均を出力するフィールド間差分平均算出手段と、
上記入力映像信号もしくは上記遅延された映像信号における上記ブロック内の画像の垂直方向のエッジの有無を判定し、判定結果である垂直エッジ判定結果を出力する垂直エッジ判定手段と、
上記ブロックを単位として、映像信号の画面を複数の領域に分割し、上記領域の各々内のブロックについての上記フレーム差分ブロック平均と、上記フィールド差分ブロック平均と、上記垂直エッジ判定結果とにより形成される差分情報信号を求め、上記領域ごとに上記差分情報信号を出力する領域分割手段と、
上記差分情報信号から、上記それぞれの領域について静止か動きかの判定を行い、プルダウン信号のシーケンスを判定するための特徴量を検出して、特徴量検出結果として出力する特徴量検出手段と、
上記それぞれの領域についての特徴量検出結果から、上記映像信号がプルダウン信号のフィールドシーケンスの条件を満たす繰り返しシーケンスの特徴を有するか否か及びプルダウン検出信号の特徴を有さないことを示す解除条件が満たされるか否かを検出することで、上記映像信号がプルダウン信号であるか否かを判定し、プルダウン信号が検出されたことを示すプルダウン検出信号と、補間フレーム位相を求めるプルダウンシーケンス判定手段と
を備えたこと特徴とする映像信号処理装置。
【請求項2】
上記領域が、映像信号の画面を垂直方向に複数の横帯状の領域に分割したものであり、上記領域の各々が整数個の上記ブロックで構成され、
上記領域分割手段は、映像信号の画面を複数の上記ブロックに分割するとともに、各領域内の上記複数のブロックの各々についての上記差分情報信号を求め、
上記領域ごとの差分情報信号を、領域ごとに処理する上記特徴量検出手段へと出力し、上記特徴量検出手段は、それぞれの領域についての特徴量検出結果を求める
ことを特徴とする請求項1に記載の映像信号処理装置。
【請求項3】
上記特徴量検出手段は、第1乃至第Nの領域にそれぞれ対応する第1乃至第Nの領域特徴量検出手段を有し、
第x(xは1乃至Nのいずれか)の領域特徴量検出手段は、
第xの領域についての上記差分情報信号が入力され、
上記第xの領域内のブロックについての上記フレーム差分ブロック平均の最大値を検出するフレーム差分最大値検出手段と、
上記第xの領域内のブロックの各々についての上記フレーム差分ブロック平均を所定の値と比較して、上記フレーム差分ブロック平均が所定の閾値より大きく、動きブロックと判断される、当該領域内のブロックの数をフレーム間動きブロック数として求めるフレーム間動きブロック数算出手段と、
上記第xの領域内において、上記垂直エッジ判定結果に応じて、垂直エッジが存在しないブロックについての上記フィールド差分ブロック平均の最大値を検出するフィールド差分最大値検出手段と、
上記垂直エッジ判定結果に応じて、垂直エッジが存在しないブロックの各々についてのフィールド差分ブロック平均を所定の値と比較して、フィールド差分ブロック平均が所定の閾値より大きく、動きブロックと判断される、当該領域内のブロックの数をフィールド間動きブロック数として求めるフィールド間動きブロック数算出手段と、
上記フレーム差分ブロック平均の最大値と上記フレーム間動きブロック数、もしくは、
上記フィールド差分ブロック平均の最大値と上記フィールド間動きブロック数から、
当該領域が静止画であるか否かを判定し、判定結果を示す静止画判定信号を出力する静止画判定手段と、
上記静止画判定信号が静止画でない場合、動画であるとして、フィールドごとでの動画の連続数を動画フレーム連続数として出力する動画連続数算出手段と、
上記差分情報信号により、上記第xの領域において、プルダウン信号の検出を解除するための条件が満たされているか否かの判定を行い、判定結果を出力する解除条件判定手段とを備え、
上記静止画判定手段からの静止画判定信号と、上記動画連続数算出手段からの動画フレーム連続数と、上記解除条件判定手段による判定結果を上記第xの領域についての上記特徴量検出結果として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の映像信号処理装置。
【請求項4】
上記第xの領域特徴量検出手段における上記静止画判定手段は、
上記第xの領域内のフレーム差分により求められた上記フレーム差分ブロック平均の最大値とフレーム間動きブロック数から、
インターレース信号時は2フィールドの間、もしくは、
プログレッシブ信号時は2フレームの間
となるフレーム間において静止画であるか否かを判定するものであり、
フレーム間動きブロック数がゼロもしくはゼロに近い所定の値より小さく、
かつ、
5フィールド前に対して、上記フレーム差分ブロック平均の最大値の変化が小さい
と言う条件が満たされた場合、
フレーム間で静止画であると判定したことを示す静止画判定信号を出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の映像信号処理装置。
【請求項5】
上記第xの領域特徴量検出手段における上記静止画判定手段は、
上記第xの領域内のフィールド差分により求められた上記フィールド差分ブロック平均の最大値とフィールド間動きブロック数から、
インターレース信号時は1フィールドの間、もしくは、
プログレッシブ信号時は1フレームの間
となるフィールド間において静止画であるか否かを判定するものであり、
フィールド間動きブロック数がゼロもしくはゼロに近い所定の値より小さく、
かつ、
フィールド差分ブロック平均の最大値がゼロに近い所定の値より小さく、
2フィールド前に対して上記フィールド差分ブロック平均の最大値の変化が小さい
と言う条件が満たされた場合、
フィールド間で静止画であると判定したことを示す静止画判定信号を出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の映像信号処理装置。
【請求項6】
上記第xの領域特徴量検出手段における上記解除条件判定手段は、
上記フレーム差分ブロック平均の最大値とフレーム間動きブロック数、又は
上記フィールド差分ブロック平均の最大値とフィールド間動きブロック数から、
プルダウン信号における静止画となる位相において、動画が存在することを判定し、判定結果である位相解除条件判定信号を出力する位相解除条件判定手段と、
上記フレーム間動きブロック数を所定の閾値と比較し、この比較結果に基づいて、対応する領域内でのシーンチェンジを検出し、シーンチェンジ判定信号を出力するシーンチェンジ判定手段と、
上記フィールド差分ブロック平均の最大値とフィールド間動きブロック数から、フィールド間動きブロック数、又はフィールド差分ブロック平均の最大値が所定の値より大きくなること
が2フィールド連続する場合を検出し、検出結果をフィールド差解除条件判定信号として出力するフィールド差解除条件判定手段とを備え、
上記位相解除条件判定信号、上記シーンチェンジ判定信号、及び上記フィールド差解除条件判定信号を、上記解除条件判定手段による判定結果とする
ことを特徴とする請求項3に記載の映像信号処理装置。
【請求項7】
上記解除条件判定手段における位相解除条件判定手段は、
上記フレーム差分ブロック平均の最大値と上記フレーム間動きブロック数から、プルダウン信号のフレーム間において静止画となる位相において、動画が存在することを判定するものであり、
上記フレーム間動きブロック数がゼロより大きく、
かつ、
上記フレーム差分ブロック平均の最大値が5フィールド前に対して変化がゼロに近い所定の値より大きいと言う条件が満たされた場合、
フレーム間で動画であると判定し、判定結果を上記位相解除条件判定信号として出力する
ことを特徴とする請求項6に記載の映像信号処理装置。
【請求項8】
上記解除条件判定手段における位相解除条件判定手段は、
上記フィールド差分ブロック平均の最大値と上記フィールド間動きブロック数から、プルダウン信号のフィールド間において静止画となる位相において、動画が存在することを判定するものであり、
上記フィールド間動きブロック数がゼロもしくはゼロに近い所定の値より大きく、
かつ、
上記フィールド差分ブロック平均の最大値がゼロに近い所定の値より大きく、
2フィールド前に対して変化がゼロに近い小さな値より大きい
と言う条件が満たされた場合、
フィールド間で動画であると判定し、判定結果を上記位相解除条件判定信号として出力する
ことを特徴とする請求項6に記載の映像信号処理装置。
【請求項9】
上記プルダウンシーケンス判定手段は、
上記それぞれの領域についての特徴量検出結果が入力されて、
上記静止画判定信号が全領域において静止画であると判定された場合、映像信号が静止画であるとして、静止画検出結果を出力する全領域静止画検出手段と、
上記動画フレーム連続数から、いずれかの領域において動画フレーム連続数が所定の連続数となる場合に、動画連続検出結果を出力する動画連続数検出手段と、
上記解除条件の判定結果から、いずれかの領域で解除条件が判定され、プルダウン信号の条件を満たしていない場合に、プルダウン検出信号の解除を行うための解除信号を生成し出力するプルダウン解除検出手段と、
上記静止画検出結果と上記動画連続検出結果から、プルダウン信号における静止画の繰り返しシーケンスの条件を検出し、繰り返しシーケンス検出結果を出力する繰り返しシーケンス検出手段と、
上記繰り返しシーケンス検出結果に基づき、プルダウン信号におけるシーケンスの繰り返しに同期してフィールドごとにカウントし、プルダウン信号のフィールド位相を示す位相カウント値を出力するフィールド位相カウント手段と、
上記フィールド位相カウント手段からの上記位相カウント値から、同一フレームから変換された同一フレームの時間方向を示す補間フレーム位相を生成する補間フレーム位相生成手段と、
上記繰り返しシーケンス検出結果に基づき、プルダウン信号のシーケンス条件を満たすフィールドが検出された場合をカウントし、上記解除信号が解除を示す場合は、上記カウントの結果をゼロへリセットして、その後上記カウントを再開し、該カウントの結果を、シーケンスカウント値として出力するプルダウンシーケンスカウント手段と、
上記シーケンスカウント値を所定の起動カウント値と比較し、上記シーケンスカウント値が、上記所定の起動カウント値以上になり、プルダウン信号のフィールドシーケンスが所定の回数連続して検出されたときに、プルダウン信号のシーケンスを検出したことを示すプルダウン検出信号生成して出力するプルダウン検出信号生成手段とを備え、
上記プルダウン検出信号と、上記補間フレーム位相をプルダウン信号であるか否かを判定した結果として出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の映像信号処理装置。
【請求項10】
上記特徴量検出手段は、上記それぞれの領域についての上記差分情報信号から、上記それぞれの領域について静止か動きかの判定を行い、2−3プルダウン信号のシーケンスを判定するための特徴量、及び2−2プルダウン信号のシーケンスを判定するための特徴量を検出し、上記特徴量検出結果として、2−3特徴量検出結果と、2−2特徴量検出結果を出力し、
上記プルダウンシーケンス判定手段は、
上記それぞれの領域についての特徴量検出結果が入力されて、2−3プルダウン方式で変換された映像信号のフィールドシーケンスの条件を満たす繰り返しシーケンス、及び解除条件を検出し、2−3プルダウン信号でのプルダウン検出信号と補間フレーム位相を出力する2−3プルダウンシーケンス判定手段と、
上記それぞれの領域についての特徴量検出結果が入力されて、2−2プルダウン方式で変換された映像信号のフィールドシーケンスの条件を満たす繰り返しシーケンス、及び解除条件を検出し、2−2プルダウン信号でのプルダウン検出信号と補間フレーム位相を出力する2−2プルダウンシーケンス判定手段と、
上記2−3プルダウンシーケンス判定手段からの出力と、上記2−2プルダウンシーケンス判定手段からの出力から、プルダウン信号であるか否かを判定した結果としてプルダウン信号の検出を示すプルダウン検出信号と補間フレーム位相を出力するプルダウン判定決定手段とを備える
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の映像信号処理装置。
【請求項11】
映像信号がプルダウン処理により生成されたプルダウン信号であるか否かに応じて、飛び越し走査映像信号を順次走査映像信号に変換する走査線補間処理を行う映像信号処理装置であって、
映像信号がプルダウン信号であるか否かの検出の結果に基づいて、走査線補間信号を生成する補間信号生成手段と、
上記補間信号生成手段による走査線補間信号に基づいて、順次走査映像信号を生成する倍速変換手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の映像信号処理装置。
【請求項12】
映像信号がプルダウン処理により生成されたプルダウン信号であるか否かの検出の結果に応じて、フレーム数を増やす、もしくは、間引くことによるフレームレート変換処理を行う映像信号処理装置であって、
映像信号がプルダウン信号であるか否かの検出の結果に基づいて、同一フレームの繰り返しを避けてフレーム数を増やす、もしくは、間引くことによるフレームレート変換処理するフレームレート変換手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の映像信号処理装置。
【請求項13】
請求項1から12までのいずれか1項記載の映像信号処理装置と、
映像を表示する表示手段と、
上記映像信号処理装置から供給される映像信号に応じた画像を、上記表示手段に表示させる表示処理手段と
を備えたことを特徴とする映像信号表示装置。
【請求項14】
入力映像信号と遅延された映像信号から、映像信号がプルダウン処理により生成されたプルダウン信号であるか否かの検出を行う映像信号処理方法であって、
上記入力映像信号と、インターレース信号時は2フィールド前の映像信号、もしくは、プログレッシブ信号時は2フレーム前の映像信号との、対応する画素同士の差をフレーム間の差分として求め、所定の範囲の画素から成るブロック毎に、フレーム間の差分の平均を算出し、算出したフレーム差分ブロック平均を出力するフレーム間差分平均算出ステップと、
上記入力映像信号と、インターレース信号時は1フィールド前の映像信号、もしくは、プログレッシブ信号時は1フレーム前の映像信号との、対応する画素同士の差分をフィールド間の差分として求め、上記ブロック毎に、フィールド間の差分の平均を算出し、算出したフィールド差分ブロック平均を出力するフィールド間差分平均算出ステップと、
上記入力映像信号もしくは上記遅延された映像信号における上記ブロック内の画像の垂直方向のエッジの有無を判定し、判定結果である垂直エッジ判定結果を出力する垂直エッジ判定ステップと、
上記ブロックを単位として、映像信号の画面を複数の領域に分割し、上記領域の各々内のブロックについての上記フレーム差分ブロック平均と、上記フィールド差分ブロック平均と、上記垂直エッジ判定結果とにより形成される差分情報信号を求め、上記領域ごとに上記差分情報信号を出力する領域分割ステップと、
上記差分情報信号から、上記それぞれの領域について静止か動きかの判定を行い、プルダウン信号のシーケンスを判定するための特徴量を検出して、特徴量検出結果として出力する特徴量検出ステップと、
上記それぞれの領域についての特徴量検出結果から、上記映像信号がプルダウン信号のフィールドシーケンスの条件を満たす繰り返しシーケンスの特徴を有するか否か及びプルダウン検出信号の特徴を有さないことを示す解除条件が満たされるか否かを検出することで、上記映像信号がプルダウン信号であるか否かを判定し、プルダウン信号が検出されたことを示すプルダウン検出信号と、補間フレーム位相を求めるプルダウンシーケンス判定ステップと
を備えたこと特徴とする映像信号処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−254392(P2011−254392A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−128054(P2010−128054)
【出願日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】