説明

映像信号処理装置及び映像信号処理方法

【課題】この発明は、輝度信号及び色信号に対してそれぞれ必要な補正処理を施すことができ、しかも、簡易な構成で回路規模の縮小化を図り得る映像信号処理装置及び映像信号処理方法を提供することを目的としている。
【解決手段】入力輝度信号の値と入力輝度信号に非線形補正処理を施した出力輝度信号の値とを対応させた第1のテーブルを作成し、この第1のテーブルに基づいて、入力輝度信号の値と入力輝度信号に施した非線形補正処理に基づく振幅制御を入力色信号に施すための色補正信号の値とを対応させた第2のテーブルを作成する。そして、第1のテーブルに基づいて入力輝度信号に対して非線形補正処理を施すとともに、第2のテーブルに基づいて入力色信号に振幅制御を施すようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、輝度信号及び色信号に対してそれぞれ補正処理を施す映像信号処理装置及び映像信号処理方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、例えばカラーテレビジョン放送受信装置等にあっては、輝度信号にガンマ補正のための非線形補正処理を施し、この非線形補正処理による輝度信号の変化量に応じて、色信号に補正処理を施すようにしている。
【0003】
特許文献1には、ガンマ補正回路に入力される輝度信号とガンマ補正回路から出力される輝度信号との差を演算して、ガンマ補正による輝度信号の変化量を求め、その変化量に応じた利得で色信号を増幅する構成が開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された構成では、ガンマ補正回路の前後の輝度信号の差を演算する減算器や、この減算器の出力に応じた利得で色信号を増幅したデータを出力するアンプ等を必要とし、回路構成が複雑で大型化するという問題が生じている。
【特許文献1】特開2000−115799号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、輝度信号及び色信号に対してそれぞれ必要な補正処理を施すことができ、しかも、簡易な構成で回路規模の縮小化を図り得る映像信号処理装置及び映像信号処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る映像信号処理装置は、入力輝度信号の値と入力輝度信号に非線形補正処理を施した出力輝度信号の値とを対応させた第1のテーブルを作成する第1の作成手段と、第1の作成手段で作成した第1のテーブルに基づいて、入力輝度信号の値と入力輝度信号に施した非線形補正処理に基づく振幅制御を入力色信号に施すための色補正信号の値とを対応させた第2のテーブルを作成する第2の作成手段と、第1の作成手段で作成した第1のテーブルに基づいて入力輝度信号に対して非線形補正処理を施す非線形補正手段と、第2の作成手段で作成した第2のテーブルに基づいて入力色信号に振幅制御を施す色補正手段とを備えるようにしたものである。
【0007】
また、この発明に係る映像信号処理方法は、入力輝度信号の値と入力輝度信号に非線形補正処理を施した出力輝度信号の値とを対応させた第1のテーブルを作成する第1の工程と、第1の工程で作成した第1のテーブルに基づいて、入力輝度信号の値と入力輝度信号に施した非線形補正処理に基づく振幅制御を入力色信号に施すための色補正信号の値とを対応させた第2のテーブルを作成する第2の工程と、第1の工程で作成した第1のテーブルに基づいて入力輝度信号に非線形補正処理を施すとともに、第2の工程で作成した第2のテーブルに基づいて入力色信号に振幅制御を施す第3の工程とを備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
上記した構成及び方法によれば、入力輝度信号に非線形補正処理を施すための第1のテーブルに基づいて、入力色信号に輝度信号の非線形補正処理に対応した振幅制限処理を施すための第2のテーブルを作成し、第1のテーブルを用いて入力輝度信号に非線形補正処理を施すとともに、第2のテーブルを用いて入力色信号に振幅制限処理を施すようにしたので、従来のように、ガンマ補正回路の前後の輝度信号の差を演算する減算器や、この減算器の出力に応じた利得で色信号を増幅したデータを出力するアンプ等を設ける必要がなくなり、簡易な構成で回路規模の縮小化を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明するテレビジョン放送受信装置11の映像信号処理系を概略的に示している。
【0010】
すなわち、デジタルテレビジョン放送受信用のアンテナ12で受信したデジタルテレビジョン放送信号は、入力端子13を介して選局復調部14に供給される。この選局復調部14は、入力されたデジタルテレビジョン放送信号から所望のチャンネルの放送信号を選局し、その選局された信号を復調してデコーダ15に出力している。
【0011】
そして、このデコーダ15は、選局復調部14から入力された信号にデコード処理を施すことにより、デジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crをそれぞれ生成して、セレクタ16に出力している。
【0012】
また、アナログテレビジョン放送受信用のアンテナ17で受信したアナログテレビジョン放送信号は、入力端子18を介して選局復調部19に供給される。この選局復調部19では、入力されたアナログテレビジョン放送信号から所望のチャンネルの放送信号を選局し、その選局された信号を復調してアナログの輝度信号Y及び色信号Cb/Crをそれぞれ生成している。
【0013】
そして、この選局復調部19で生成されたアナログの輝度信号Y及び色信号Cb/Crは、A/D(analog/digital)変換部20に供給されてデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crに変換された後、上記セレクタ16に出力される。
【0014】
また、アナログ映像信号用の外部入力端子21に供給されたアナログの輝度信号Y及び色信号Cb/Crは、A/D変換部22に供給されてデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crに変換された後、上記セレクタ16に出力される。さらに、デジタル映像信号用の外部入力端子23に供給されたデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crは、そのまま上記セレクタ16に供給される。
【0015】
ここで、このセレクタ16は、デコーダ15、A/D変換部20,22及び外部入力端子23からそれぞれ供給されるデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crから1つを選択して、映像信号処理部24に供給している。
【0016】
この映像信号処理部24は、詳細は後述するが、入力されたデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crに対して所定の信号処理を施すことにより、R(red),G(green),B(blue)信号を生成している。
【0017】
そして、この映像信号処理部24で生成されたR,G,B信号が、映像表示部25に供給されて映像表示に供される。なお、この映像表示部25としては、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等でなるフラットパネルディスプレイが採用される。
【0018】
ここで、このテレビジョン放送受信装置11は、上記した各種の受信動作を含む種々の動作を制御部26によって統括的に制御されている。この制御部26は、CPU(central processing unit)等を内蔵したマイクロプロセッサであり、図示しないリモートコントローラを含む操作部27からの操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0019】
この場合、制御部26は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)28と、該CPUに作業エリアを提供するためのRAM(random access memory)29と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ30とを利用している。
【0020】
図2は、上記映像信号処理部24の一例を示している。すなわち、上記セレクタ16で選択されたデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crは、入力端子31a,31bを介してIP(interlace progressive)変換・スケーリング処理部32に供給される。
【0021】
このIP変換・スケーリング処理部32は、入力された輝度信号Y及び色信号Cb/Crに対して、映像表示部25(液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等でなるフラットパネルディスプレイ)で表示を行なうためにプログレッシブ変換処理及びスケーリング処理を施して、エンハンサ処理部33に出力している。
【0022】
このエンハンサ処理部33は、入力された輝度信号Y及び色信号Cb/Crに対して、垂直及び水平方向の立ち上がりを急峻にしたり、または、シャープネスを変えたりするエンハンサ処理を施して、信号補正部34に出力している。
【0023】
この信号補正部34は、入力された輝度信号Yに対してガンマ補正のための非線形補正処理を施すとともに、その非線形補正処理に伴なって色信号Cb/Crに振幅制御処理を施し、色空間変換部35に出力している。
【0024】
この色空間変換部35は、入力された輝度信号Y及び色信号Cb/CrをR,G,B信号に変換し、RGBガンマ補正部36に出力している。このRGBガンマ補正部36は、入力されたR,G,B信号に対して、ホワイトバランス調整を施すとともに、上記映像表示部25に対するガンマ補正処理を施し、ディザ処理部37に出力している。
【0025】
そして、このディザ処理部37が、入力されたR,G,B信号に対して、表現力を増すためにビット数の拡張された高階調のビット表現を、映像表示部25に対応した低階調のビット数に変換する圧縮処理を施した後、出力端子38,39,40を介して映像表示部25に出力している。
【0026】
図3は、上記信号補正部34の一例を示している。すなわち、上記エンハンサ処理部33から出力された輝度信号Yは、入力端子41を介して輝度非線形補正処理部42に供給され、ガンマ補正のための非線形補正処理が施された後、出力端子43を介して上記色空間変換部35に出力される。
【0027】
ここで、輝度非線形補正処理部42は、輝度非線形補正処理用のLUT(look up table)に基づいて、輝度信号Yに非線形補正処理を施している。この輝度非線形補正処理用のLUTは、輝度信号Yが8ビットデータである場合、図4に示すように、入力輝度信号Yが取り得る0〜255までの256個の値と、その256個の値に対応してそれぞれ出力すべき輝度信号Yの値とが対応付けられたテーブルである。
【0028】
そして、輝度非線形補正処理部42では、入力された輝度信号Yの値をアドレスとし、輝度非線形補正処理用のLUT上で、入力されたアドレス値に対応付けられた値を、非線形補正処理の施された輝度信号Yとして出力するようにしている。
【0029】
図4に示した輝度非線形補正処理用のLUTは、入力輝度信号Yの値と出力輝度信号Yの値とが1:1に対応する特性を示しているが、例えば、入力輝度信号Yの値が254に対応する出力輝度信号Yの値を250に変換する等、各値を変更することにより、種々の非線形特性を得ることが可能である。
【0030】
また、この輝度非線形補正処理用のLUTは、制御部26が複数種類の特性に対応したものを演算処理により選択的に作成可能となっている。そして、例えばユーザの操作等に基づいて、制御部26が所定の特性のLUTを作成し、制御端子44を介して輝度非線形補正処理部42に与えるようになっている。
【0031】
一方、上記エンハンサ処理部33から出力された色信号Cb/Crは、入力端子45を介して乗算器46に供給され、色信号補正部47から出力される色補正信号が乗算されることにより振幅制御処理が施された後、出力端子48を介して上記色空間変換部35に出力される。
【0032】
この色信号補正部47は、色補正処理用のLUTに基づいて、色信号Cb/Crに対する振幅制御を行なうための色ゲインとなる色補正信号を出力している。この色補正処理用のLUTは、図5に示すように、入力輝度信号Yが取り得る0〜255までの256個の値と、その256個の値に対応してそれぞれ出力すべき色補正信号の値とが対応付けられたテーブルである。
【0033】
そして、色信号補正部47では、入力された輝度信号Yの値をアドレスとし、色補正処理用のLUT上で、入力されたアドレス値に対応付けられた値を色補正信号として出力するようにしている。
【0034】
ここで、入力輝度信号Yが取り得る256個の値に対応する色補正信号の値は、入力輝度信号の値と出力輝度信号の値との比、つまり、(出力輝度信号Yの値/入力輝度信号Yの値)として、制御部26によって算出される。
【0035】
図5に示す色補正処理用のLUTでは、図4に示した輝度非線形補正処理用のLUTに基づいて、制御部26が(出力輝度信号Yの値/入力輝度信号Yの値)なる演算を行なっているので、全ての色補正信号の値が1(出力及び入力輝度信号Yの値が0のときも演算結果を1とする)となっている。
【0036】
すなわち、制御部26は、輝度非線形補正処理用のLUTを演算によって作成した際、その(出力輝度信号Yの値/入力輝度信号Yの値)の演算を行なうことにより、色補正処理用のLUTを容易に作成することができる。そして、制御部26は、作成した色補正処理用のLUTを、制御端子49を介して色信号補正部47に与えるようになっている。
【0037】
図6(a)は、輝度非線形補正処理用のLUTによって輝度信号Yに与えられる非線形特性の一例を示している。また、図6(b)は、同図(a)に示す非線形特性に基づいて生成された、入力輝度信号Yに対する色補正信号の(色ゲイン)特性を示している。
【0038】
色補正信号は、(出力輝度信号Yの値/入力輝度信号Yの値)によって得られるので、出力輝度信号Yの値と入力輝度信号Yの値とが一致する場合は1となり、入力色信号Cb/Crがそのまま出力されることになる。これに対し、(出力輝度信号Yの値/入力輝度信号Yの値)が1でない場合は、その演算値が色補正信号(色ゲイン)となり、入力色信号Cb/Crに乗算されることになる。
【0039】
図7は、上記した信号補正部34の主要な処理動作をまとめたフローチャートを示している。すなわち、処理が開始(ステップS1)されると、制御部26は、ステップS2で、ユーザにより映像表示部25に対して画面の明るさの設定が行なわれたことを検知する。
【0040】
この設定は、ユーザが操作部27を操作して、図8に示すような明るさ設定画面を映像表示部25に表示させることにより行なわれる。この明るさ設定画面は、「明るい」、「普通」、「暗い」の3つの項目が表示されており、いずれかの項目を操作部27のカーソルキーで選択し決定キーを操作することによって、明るさを設定することができる。
【0041】
この明るさ設定画面で明るさが設定されると、制御部26は、ステップS3で、設定された明るさに対応する非線形特性を得るための輝度非線形補正処理用のLUTを演算によって作成し、輝度非線形補正処理部42に設定する。
【0042】
その後、制御部26は、ステップS4で、作成された輝度非線形補正処理用のLUTから(出力輝度信号Yの値/入力輝度信号Yの値)なる演算によって色補正処理用のLUTを作成し、色信号補正部47に設定する。
【0043】
そして、制御部26は、ステップS5で、作成された色補正処理用のLUTに必要な微調整を施し、ステップS6で、信号補正部34により、輝度信号Yに対する非線形補正処理及び色信号Cb/Crに対する振幅制御処理を実行させて、処理を終了(ステップS7)する。
【0044】
上記した実施の形態によれば、制御部26が、輝度信号Yに非線形補正処理を施すための輝度非線形補正処理用のLUTを作成するとともに、自身が作成した輝度非線形補正処理用のLUTから演算により、色信号Cb/Crに輝度非線形補正処理に対応した振幅制限処理を施すための色補正処理用のLUTを作成するようにしている。
【0045】
すなわち、輝度非線形補正処理用のLUTを用いて輝度信号Yに非線形補正処理を施す構成とするとともに、色補正処理用のLUTを用いて色信号Cb/Crに振幅制限処理を施す構成とし、汎用プロセッサによるソフトウエア処理によって、各LUTを作成するようにしている。
【0046】
このため、従来のように、ガンマ補正回路の前後の輝度信号の差を演算する減算器や、この減算器の出力に応じた利得で色信号を増幅したデータを出力するアンプ等を設ける必要がなくなり、簡易な構成で回路規模の縮小化を図ることが可能となる。また、処理内容のアルゴリズムを変更する際にも、ソフトウエアの変更のみで対応可能となり実用的である。
【0047】
また、上記した実施の形態では、テレビジョン放送受信装置11について説明したが、これに限らず、例えばSTB(set top box)や、その他の輝度信号及び色信号を取り扱う各種の機器に広く適用可能である。
【0048】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、テレビジョン放送受信装置の映像信号処理系を説明するために示すブロック構成図。
【図2】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の映像信号処理部を説明するために示すブロック構成図。
【図3】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の映像信号処理部に使用される信号補正部を説明するために示すブロック構成図。
【図4】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置で使用される輝度非線形補正処理用のLUTを説明するために示す図。
【図5】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置で使用される色補正処理用のLUTを説明するために示す図。
【図6】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置で使用される輝度非線形補正特性及び色ゲイン特性を説明するために示す図。
【図7】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の主要な処理動作を説明するために示すフローチャート。
【図8】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置で表示される明るさ設定画面の一例を説明するために示す図。
【符号の説明】
【0050】
11…テレビジョン放送受信装置、12…アンテナ、13…入力端子、14…選局復調部、15…デコーダ、16…セレクタ、17…アンテナ、18…入力端子、19…選局復調部、20…A/D変換部、21…外部入力端子、22…A/D変換部、23…外部入力端子、24…映像信号処理部、25…映像表示部、26…制御部、27…操作部、28…ROM、29…RAM、30…不揮発性メモリ、31a,31b…入力端子、32…IP変換・スケーリング処理部、33…エンハンサ処理部、34…信号補正部、35…色空間変換部、36…RGBガンマ補正部、37…ディザ処理部、38〜40…出力端子、41…入力端子、42…輝度非線形補正処理部、43…出力端子、44…制御端子、45…入力端子、46…乗算器、47…色信号補正部、48…出力端子、49…制御端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力輝度信号の値と前記入力輝度信号に非線形補正処理を施した出力輝度信号の値とを対応させた第1のテーブルを作成する第1の作成手段と、
前記第1の作成手段で作成した第1のテーブルに基づいて、前記入力輝度信号の値と前記入力輝度信号に施した非線形補正処理に基づく振幅制御を入力色信号に施すための色補正信号の値とを対応させた第2のテーブルを作成する第2の作成手段と、
前記第1の作成手段で作成した第1のテーブルに基づいて前記入力輝度信号に対して非線形補正処理を施す非線形補正手段と、
前記第2の作成手段で作成した第2のテーブルに基づいて前記入力色信号に振幅制御を施す色補正手段とを具備することを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項2】
前記第2の作成手段は、前記第1の作成手段で作成した前記第1のテーブルから入力輝度信号の値と出力輝度信号の値との比を演算して、前記入力輝度信号に対応する前記色補正信号を得ることを特徴とする請求項1記載の映像信号処理装置。
【請求項3】
前記第2の作成手段は、前記第1の作成手段で作成した前記第1のテーブルから(出力輝度信号の値/入力輝度信号の値)なる演算を行なって、前記入力輝度信号に対応する前記色補正信号を得ることを特徴とする請求項1記載の映像信号処理装置。
【請求項4】
前記第1の作成手段は、設定された画面の明るさに応じて前記第1のテーブルを作成することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の映像信号処理装置。
【請求項5】
前記色補正手段は、
前記第2のテーブルに基づいて前記入力輝度信号に対応した前記色補正信号を得る色信号補正部と、
前記色信号補正部から出力された色補正信号を前記入力色信号に乗算する乗算手段とを具備することを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の映像信号処理装置。
【請求項6】
入力輝度信号の値と前記入力輝度信号に非線形補正処理を施した出力輝度信号の値とを対応させた第1のテーブルを作成する第1の工程と、
前記第1の工程で作成した第1のテーブルに基づいて、前記入力輝度信号の値と前記入力輝度信号に施した非線形補正処理に基づく振幅制御を入力色信号に施すための色補正信号の値とを対応させた第2のテーブルを作成する第2の工程と、
前記第1の工程で作成した第1のテーブルに基づいて前記入力輝度信号に非線形補正処理を施すとともに、前記第2の工程で作成した第2のテーブルに基づいて前記入力色信号に振幅制御を施す第3の工程とを具備することを特徴とする映像信号処理方法。
【請求項7】
前記第2の工程は、前記第1の工程で作成した前記第1のテーブルから入力輝度信号の値と出力輝度信号の値との比を演算して、前記入力輝度信号に対応する前記色補正信号を得ることを特徴とする請求項6記載の映像信号処理方法。
【請求項8】
前記第2の工程は、前記第1の工程で作成した前記第1のテーブルから(出力輝度信号の値/入力輝度信号の値)なる演算を行なって、前記入力輝度信号に対応する前記色補正信号を得ることを特徴とする請求項6記載の映像信号処理方法。
【請求項9】
前記第1の工程は、設定された画面の明るさに応じて前記第1のテーブルを作成することを特徴とする請求項6乃至8いずれかに記載の映像信号処理方法。
【請求項10】
前記第3の工程は、
前記第2のテーブルに基づいて前記入力輝度信号に対応した前記色補正信号を得る色補正信号取得工程と、
前記色補正信号取得工程で取得された色補正信号を前記入力色信号に乗算する乗算工程とを具備することを特徴とする請求項6乃至9いずれかに記載の映像信号処理方法。
【請求項11】
放送信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された放送信号から輝度信号と色信号とを生成する生成手段と、
前記生成手段で生成された輝度信号の値と前記輝度信号に非線形補正処理を施した輝度信号の値とを対応させた第1のテーブルを作成する第1の作成手段と、
前記第1の作成手段で作成した第1のテーブルに基づいて、前記輝度信号の値と前記輝度信号に施した非線形補正処理に基づく振幅制御を前記生成手段で生成された色信号に施すための色補正信号の値とを対応させた第2のテーブルを作成する第2の作成手段と、
前記第1の作成手段で作成した第1のテーブルに基づいて前記輝度信号に対して非線形補正処理を施す非線形補正手段と、
前記第2の作成手段で作成した第2のテーブルに基づいて前記色信号に振幅制御を施す色補正手段とを具備することを特徴とする放送受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−203540(P2006−203540A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−12909(P2005−12909)
【出願日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】