映像巡回監視システム
【課題】監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンスを柔軟に対応させることで、映像巡回の監視効率を向上させる。
【解決手段】映像信号を入力する複数の映像信号入力部と、各映像信号が切替対象となっているか否かを示す巡回シーケンスと、巡回シーケンスに従い映像信号入力部を選択する切替制御部と、選択された映像信号入力部に入力された映像信号を外部に出力する映像信号出力部と、複数のセンサ検出信号を入力する検出信号入力部と、管理テーブルを有すると共に複数のセンサ検出信号の状態を検出または非検出状態に区分するセンサ状態管理部と、検出状態のセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替対象とし、非検出状態のセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象とするように巡回シーケンスを更新する管理部とを備えた映像巡回監視システム。
【解決手段】映像信号を入力する複数の映像信号入力部と、各映像信号が切替対象となっているか否かを示す巡回シーケンスと、巡回シーケンスに従い映像信号入力部を選択する切替制御部と、選択された映像信号入力部に入力された映像信号を外部に出力する映像信号出力部と、複数のセンサ検出信号を入力する検出信号入力部と、管理テーブルを有すると共に複数のセンサ検出信号の状態を検出または非検出状態に区分するセンサ状態管理部と、検出状態のセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替対象とし、非検出状態のセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象とするように巡回シーケンスを更新する管理部とを備えた映像巡回監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の撮像装置から入力した映像を切り替えて出力する映像巡回監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物、施設等に設置された複数の監視カメラの映像を自動的に順次切り替えてモニタ装置に表示する映像巡回監視システムが知られている。映像巡回監視システムでは、監視カメラの切替順序と表示時間とを定めた巡回シーケンスにしたがって表示される映像が切り替えられるようになっている。
【0003】
このような映像巡回監視システムを、例えば、大型ショッピングセンタに適用した場合には、営業時間内は顧客の動線を監視したり、万引き等の犯罪行為を防止するために商品売り場を監視する必要性が高いのに対し、営業時間終了後は不法侵入者を監視するため出入口、窓、事務室、倉庫等を監視する必要性が高くなる。このように映像巡回監視システムでは、時間帯に応じて監視の必要性が高い場所が異なっている。
【0004】
特許文献1には、接続される監視カメラごとに「夜間モード」「通常モード」等の動作モードを巡回シーケンスに設定できるようにしておき、時間帯に応じて巡回表示の対象となる監視カメラを切り替えられるようにすることで映像巡回の監視効率を向上させることが記載されている。
【特許文献1】特開2005−184443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、大型ショッピングセンタやオフィスビルのように複数のテナントや事務所等が入居している場合には、それぞれ休日の曜日が異なっていたり、季節によって営業時間が異なったりすることが多い。また、テナント等が入れ替わることもある。
【0006】
このような状況においても映像巡回の監視効率を向上させるためには、監視対象の状況に対応させて、例えば、曜日ごと季節ごとの巡回シーケンスを作成し、さらに、テナント等が入れ替わるごとに巡回シーケンスを更新する必要がある。このため、監視担当者の手間が煩雑になってしまうという問題が生じる。
【0007】
そこで本発明は、監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンスを柔軟に対応させることで、映像巡回の監視効率を向上させることができる映像巡回監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明による映像巡回監視システムは、外部から入力される複数の映像信号を、外部から入力される複数のセンサ検出信号の状態に基づき切り替えて出力する映像巡回監視システムであって、前記複数の映像信号をそれぞれ入力する複数の映像信号入力部を有する映像入力手段と、前記入力された複数の映像信号それぞれが切替対象となっているか否かを示す巡回シーケンスを記憶する記憶手段と、前記巡回シーケンスに従い前記複数の映像信号入力部を切り替えて一の映像信号入力部を選択する切替制御手段と、前記選択された映像信号入力部に入力された映像信号を外部に出力する映像信号出力手段と、前記複数のセンサ検出信号を入力する検出信号入力手段と、前記複数のセンサ検出信号と前記複数の映像信号とを対応付けた管理テーブルを有すると共に、前記複数のセンサ検出信号の状態を、それぞれ検出状態または非検出状態に区分するセンサ状態管理手段と、前記管理テーブルに基づき、前記検出状態に区分されたセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替対象とし、前記非検出状態に区分されたセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象とするように前記巡回シーケンスを更新する巡回シーケンス管理手段と、を備える。
【0009】
ここで、前記センサ状態管理手段は、前記検出状態に区分されている状態のセンサ検出信号がある場合において、所定時間、前記センサ検出信号の状態が検出状態にならない場合に、前記センサ検出信号の状態を前記非検出状態に区分することができる。
【0010】
また、前記巡回シーケンス管理手段は、前記複数の映像信号をグループ化する情報を有し、いずれかの映像信号が入力された映像信号入力部を切替対象に変更する場合に、前記映像信号入力部と共に、グループ化された他の映像信号を入力する映像信号入力部も切替対象とするように前記巡回シーケンスを更新することができる。
【0011】
また、任意の映像信号を常時切替対象として設定受け付け可能な設定受付手段をさらに備え、前記巡回シーケンス管理手段は、前記常時切替対象として設定された映像信号については、対応するセンサ検出信号が非検出状態に区分された場合であっても、前記映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象にはしないようにすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンスを柔軟に対応させることで、映像巡回の監視効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る映像巡回監視システムを適用した監視システムの構成を示すブロック図である。本図に示すように映像巡回監視システム100は、複数台の監視カメラ101(101a〜101g)から映像信号を入力し、後述する巡回シーケンスに従って、入力した映像信号を切り替えてモニタ装置300に出力する映像信号切替器200と、複数台の人感センサ102(102a〜102g)からの検出信号を入力して、映像信号切替器200の映像信号切替処理を制御する巡回監視制御装置400とを備えて構成される。巡回監視制御装置400は、入力した検出信号に従って映像信号切替器200の巡回シーケンスを更新することで、映像信号切替器200の映像信号切替処理を制御する。
【0014】
人感センサ102は、監視領域内に人物や動物(以下、人と記す。)が存在することを検出すると検出信号を出力する装置であり、種々の検出方式を用いることができる。例えば、人体の発する赤外線を検知することで監視領域内に人が存在していることを検出する方式や超音波を用いて監視領域内に人が存在していることを検出する方式を用いることができる。あるいは、監視領域の画像信号を用いて人が存在していることを検出する方式を用いることもできる。
【0015】
本実施形態において、監視カメラ101と人感センサ102とは監視領域を対応させて配置するものとする。図1の例では、監視カメラA101aと人感センサA102aとが対応しており、監視領域1−1の監視を行なう。すなわち、監視カメラA101aは監視領域1−1を撮影範囲とし、人感センサA102aは、監視領域1−1を人の存在の検出範囲とする。もちろん対応する監視カメラ101の撮影範囲と人感センサ102の監視領域とは厳密に一致している必要はない。
【0016】
同様に、監視カメラB101bと人感センサB102bとが対応して、監視領域1−2の監視を行ない、監視カメラC101cと人感センサC102cとが対応して、監視領域2の監視を行ない、監視カメラD101dと人感センサD102dとが対応して、監視領域3の監視を行ない、監視カメラE101eと人感センサE102eとが対応して、監視領域4−1の監視を行ない、監視カメラF101fと人感センサF102fとが対応して、監視領域4−2の監視を行ない、監視カメラG101gと人感センサG102gとが対応して、監視領域5の監視を行なうようになっている。なお、図1に示すように、監視領域1−1と監視領域1−2とは同じ部屋を区分したものであり、監視領域4−1と監視領域4−2とも同じ部屋を区分したものである。
【0017】
監視カメラ101と人感センサ102とは1対1に対応している必要はなく、監視カメラG101gと人感センサG102gおよび人感センサH102hとが対応して、監視領域5の監視を行なうように、1台の監視カメラ101に対して複数の人感センサ102を対応させることもできる。逆に複数台の監視カメラ101に対して1台の人感センサ102を対応させたり、複数台の監視カメラ101に対して複数台の人感センサ102を対応させたりしてもよい。
【0018】
図2は、映像信号切替器200の機能構成を示すブロック図である。本図に示すように、映像信号切替器200は、複数台の監視カメラ101からの映像信号を入力する複数個の入力端子201(201a〜201g)と、モニタ装置300に映像信号を出力する出力端子203と、巡回監視制御装置400から制御信号を入力する制御信号入力端子204とを備えている。複数個の入力端子201に入力されたそれぞれの映像信号は、切替スイッチ202によって選択的に出力端子203に導かれる。
【0019】
また、映像信号切替器200は、切替スイッチ202の切替動作を制御する切替制御部210、監視担当者から映像巡回監視の開始あるいは終了の指示を受け付ける操作受付部220、不揮発性の記憶装置で構成される記憶部230を備えている。
【0020】
記憶部230には、巡回シーケンス231が格納されており、切替制御部210は、巡回シーケンス231に従って切替スイッチ202の動作を制御する。巡回シーケンス231の内容は、巡回監視制御装置400によって適宜更新される。
【0021】
巡回シーケンス231は、例えば、図3に示すようなデータ構造とすることができる。本図に示すように、巡回シーケンス231は、入力端子201を示す入力端子231aごとに、巡回対象(切替対象)231cと表示時間231eと開始フラグ231fとが対応付けられたテーブルである。本実施形態では、入力端子201a〜201gは、それぞれ「InputA」〜「InputG」の名称で識別されるものとする。
【0022】
ここで、巡回対象231cは、対応する入力端子231aで示される入力端子201に接続された監視カメラ101からの映像が巡回表示の対象となっているかどうかを示す情報であり、例えば、巡回表示の対象となっていることを「1」で示し、巡回表示の対象となっていないことを「0」で示している。表示時間231eは、対応する入力端子231aで示される入力端子201に接続された監視カメラ101が表示対象になったときからの表示時間を示す情報である。
【0023】
開始フラグ231fは、映像巡回監視を開始した場合あるいは巡回シーケンス231が更新された場合に、最初に表示対象とすることを示す情報であり、「1」が記録されている入力端子231aで示される入力端子201に接続された監視カメラ101が最初の表示対象となる。このため、「1」は排他的に記録され、初期状態では、例えば、最初の行に記録されている入力端子231aを「1」とする。
【0024】
図4は、映像信号切替器200の切替制御部210の映像切替動作を説明するフローチャートである。切替制御部210は、操作受付部220が監視担当者によって映像巡回監視の開始指示を受け付けることで(S101)、以下の一連の映像切替動作を開始する。
【0025】
映像切替動作を開始すると、巡回シーケンス231を参照して、開始フラグ231fが「ON」、すなわち「1」を示している行を読み込む(S102)。そして、読み込んだ行の巡回対象231cを参照して、その行の入力端子231aで示される入力端子201に接続された監視カメラ101からの映像が巡回表示の対象となっているかどうか調べる(S103)。
【0026】
その結果、巡回対象となっている場合(S103:Yes)には、読み込んだ行の入力端子231aで示される入力端子201に入力されている映像信号が出力端子203から出力されるように切替スイッチ202を動作させる(S104)。そして、読み込んだ行の表示時間231eに示されている時間、表示を継続する(S105)。
【0027】
表示時間が経過した場合(S105:Yes)、あるいは、対応する監視カメラ101からの映像が巡回対象となっていなかった場合(S103:No)には、監視担当者から映像巡回監視の終了指示を受け付けたかどうかを調べ(S106)、終了指示を受け付けた場合(S106:Yes)には、本映像切替動作を終了する。
【0028】
終了指示を受け付けていない場合(S106:No)には、巡回監視制御装置400から巡回シーケンス231を更新した旨の通知があったかどうかを判断する(S107)。後述するように、巡回監視制御装置400は、新たに巡回対象となった監視カメラ101がある場合には、その監視カメラ101に対応する開始フラグ231fを「1」にして、巡回シーケンス231を更新する。そして、映像信号切替器200に対して巡回シーケンス231を更新した旨の通知を送信する。
【0029】
映像信号切替器200の切替制御部210は、巡回監視制御装置400から巡回シーケンス231を更新した旨の通知があった場合(S107:Yes)には、処理(S102)に戻って、開始フラグ231fが「ON」、すなわち「1」を示している行を読み込んで、以降の処理を繰り返す。これにより、新たに巡回対象となった監視カメラ101からの映像が即座に表示されることになるため、映像巡回の監視効率を向上させることができる。
【0030】
一方、巡回シーケンス231を更新した旨の通知がなかった場合(S107:No)には、巡回シーケンス231の次行があれば(S108:Yes)、次行を読み込んで(S109)、処理(S103)以降の処理を繰り返し、次行がなければ(S108:No)、巡回シーケンス231の先頭行を読み込んで(S110)、処理(S103)以降の処理を繰り返す。
【0031】
次に、巡回監視制御装置400について詳細に説明する。図5は、巡回監視制御装置400の機能構成を示すブロック図である。本図に示すように、巡回監視制御装置400は、複数の人感センサ102からの検出信号を入力する複数個の入力端子401(401a〜401h)と、映像信号切替器200に制御信号を出力する制御信号出力端子402とを備えている。制御信号出力端子402が映像信号切替器200に出力する制御信号には、巡回シーケンス231の更新内容を示す信号と、巡回シーケンス231を更新した旨の通知とが含まれる。
【0032】
また、巡回監視制御装置400は、入力端子401が入力した人感センサ102からの検出信号の受信処理を行なう検出信号入力部410と、検出信号に基づいて映像信号切替器200の巡回シーケンス231を更新する制御部420と、監視担当者からの操作を受け付けるユーザインタフェース部430と、不揮発性の記憶装置で構成される記憶部440とを備えている。記憶部440には、人感センサ管理テーブル(管理テーブル)441と管理用巡回シーケンス442とが格納されている。なお、巡回監視制御装置400は、CPU、メモリ、入出力インタフェース等を備えた汎用的な情報処理装置や専用装置等を用いて構成することができる。
【0033】
制御部420は、ユーザインタフェース部430を介して、人感センサ管理テーブル441と管理用巡回シーケンス442の初期設定を受け付ける初期設定受付部421と、人感センサ管理テーブル441を用いて人感センサ102の状態を管理する人感センサ状態管理部422と、管理用巡回シーケンス442を用いて映像信号切替器200の巡回シーケンス231を管理する巡回シーケンス管理部423とを備えている。
【0034】
まず、人感センサ状態管理部422の動作について説明する。人感センサ状態管理部422は、図6に示すように人感センサ102の状態を「検出状態」と「非検出状態」とに区分する。「検出状態」と「非検出状態」との区分は、入力端子401に接続された人感センサ102ごとに独立に行なう。本実施形態では「検出状態」の人感センサ102に対応する監視カメラ101からの映像が、基本的に巡回表示の対象となる。
【0035】
図6に示すように、人感センサ状態管理部422は、「非検出状態」の人感センサ102から検出信号が入力されると、その人感センサ102を「検出状態」に遷移させる。また、「検出状態」の人感センサ102から所定時間、例えば、30分間連続して検出信号が入力されないと、その人感センサ102を「非検出状態」に遷移させる。
【0036】
図7は、人感センサ管理テーブル441のデータ構造を示す図である。本図に示すように、人感センサ管理テーブル441は、入力端子401を示す入力端子441aごとに、対応する入力端子401に接続された人感センサ102を示す人感センサ441b、対応する人感センサ102に対応した監視カメラ101を示す監視カメラ441c、対応する人感センサ102の「検出状態」または「非検出状態」を示す状態441d、対応する人感センサ102が最後に出力した検出信号の時刻を示す最終検出時刻441eとが対応付けられたテーブルである。本実施形態では、入力端子401a〜401hは、それぞれ「Input-a」〜「Input-h」の名称で識別されるものとする。
【0037】
人感センサ管理テーブル441のうち、入力端子441aに対応する人感センサ441b、監視カメラ441cの内容は、初期設定受付部421が、あらかじめ監視担当者から監視に用いる監視カメラ101、人感センサ102の配置等に従って設定を受け付けて記録しておくようにする。また、適宜変更を受け付けることができるようにする。これにより、図1で示した監視カメラ101と人感センサ102との対応関係は、人感センサ管理テーブル441を参照することで把握することができるようになる。
【0038】
図8は、人感センサ状態管理部422が、いずれかの人感センサ102から検出信号を入力したときの動作を説明するフローチャートである。人感センサ状態管理部422は、いずれかの人感センサ102から検出信号を入力すると(S201:Yes)、検出信号を出力した人感センサ102を特定する(S202)。これは、検出信号を入力した入力端子401を特定して、人感センサ管理テーブル441を参照することで行なうことができる。
【0039】
そして、人感センサ管理テーブル441において、特定された人感センサ102の最終検出時刻441eを更新する(S203)。また、人感センサ管理テーブル441を参照して、特定された人感センサ102の状態が「非検出状態」であるかどうかを判断する(S204)。
【0040】
「非検出状態」でなければ(S204:No)、すなわち「検出状態」であれば、処理(S201)に戻って、次の検出信号の入力を待つ。一方、特定された人感センサ102の状態が「非検出状態」であれば(S204:Yes)、「検出状態」に遷移させ、人感センサ管理テーブル441の状態441dを「検出状態」に更新する(S205)。そして、処理(S201)に戻って、次の検出信号の入力を待つ。
【0041】
図9は、人感センサ状態管理部422が定常的に行なう動作を説明するフローチャートである。すなわち、人感センサ状態管理部422は、定期的あるいは不定期的に、人感センサ102の「検出状態」から「非検出状態」への遷移判定を行なう。
【0042】
人感センサ102の「検出状態」から「非検出状態」への遷移判定では、まず、判定対象となる人感センサ102を設定する(S301)。例えば、人感センサ管理テーブル441に記録された順序で判定対象となる人感センサ102を設定していくようにする。
【0043】
そして、人感センサ管理テーブル441の状態441dを参照して、判定対象として設定された人感センサ102が「検出状態」でなければ(S302:No)、すなわち、「非検出状態」であれば、「検出状態」から「非検出状態」への遷移判定は不要であるから、次に判定対象となる人感センサ102を設定する(S301)。
【0044】
一方、人感センサ管理テーブル441の状態441dを参照して、判定対象として設定された人感センサ102が「検出状態」であれば(S302:Yes)、内部時計等を参照して現在時刻を取得する(S303)。そして、人感センサ管理テーブル441に記録された判定対象となっている人感センサ102の最終検出時刻441eを参照して、最終検出時刻から所定の時間、例えば、30分間経過しているかどうかを調べる(S304)。
【0045】
最終検出時刻から所定の時間が経過している場合(S304:Yes)には、判定対象の人感センサ102を「検出状態」から「非検出状態」に遷移させ、人感センサ管理テーブル441の状態441dを「非検出状態」に更新する(S305)。そして、処理(S301)に戻って、次に判定対象となる人感センサ102を設定する(S301)。最終検出時刻から所定の時間が経過していない場合(S304:No)には、「検出状態」から状態を遷移させずに、次に判定対象となる人感センサ102を設定する(S301)。
【0046】
次に、巡回シーケンス管理部423の動作について説明する。図10は、巡回シーケンス管理部423が映像信号切替器200の巡回シーケンス231を管理するために用いる管理用巡回シーケンス442のデータ構造を示す図である。
【0047】
本図に示すように、管理用巡回シーケンス442は、映像信号切替器200の入力端子201を示す入力端子442aごとに、対応する入力端子201に接続された監視カメラ101を示す接続カメラ442bと、巡回対象442cと、常時442dと、表示時間442eと、開始フラグ(開始F)442fと、グループ442gとが対応付けられたテーブルである。
【0048】
ここで、巡回対象442cは、入力端子442aが示す入力端子201に接続された監視カメラ101が巡回表示の対象となっているかどうかを示す情報である。常時442dは、その入力端子201に接続された監視カメラ101が常時巡回表示の対象となっているかどうかを示す情報である。すなわち、監視対象の性質によって、常に巡回表示の対象とする必要がある監視カメラ101については常時442dに「1」を記録しておくようにする。
【0049】
表示時間442eは、入力端子442aが示す入力端子201に接続された監視カメラ101が表示対象になったときからの表示時間を示す情報である。開始フラグ231fは、巡回シーケンス231が更新された場合に、最初に表示対象とすることを示す情報である。
【0050】
これらの情報のうち、入力端子442a、巡回対象442c、表示時間442e、開始フラグ442fは、映像信号切替器200の巡回シーケンス231に記録される入力端子231a、巡回対象231c、表示時間231e、開始フラグ231fの元になる情報であり、管理用巡回シーケンス442の内容が更新されると、巡回シーケンス管理部423は、映像信号切替器200の巡回シーケンス231の対応する内容を同期させる。
【0051】
また、本実施形態では、監視カメラ101の設置状況に応じて、関連性のある監視カメラ101同士をグループ化することができる。グループ化された監視カメラ101は、一方が、巡回監視の表示対象となった場合、他方も自動的に巡回監視の表示対象となる。このため、隣接する監視カメラ101同士をグループ化しておくと監視漏れを低減して効果的な監視を行なうことができるようになる。
【0052】
例えば、図1に示すように、監視カメラA101aと監視カメラB101bとは同じ部屋を監視しているため、GrAというグループに含めるようにすることができる。また、監視カメラC101cは、例えば、GrAとは別のGrCというグループに含めるようにすることができる。同様に、監視カメラD101dを含むGrD、監視カメラE101eと監視カメラF101fとを含むGrEを設定することができる。もちろんこのグループ化は監視担当者が任意に設定することができる。
【0053】
図1の例では、監視カメラG101gの監視対象は、各部屋につながる通路となっている。このとき、監視カメラG101gは、いずれのグループとも関連性があるといえる。このような場合、監視カメラG101gは、GrA、GrC、GrD、GrEのいずれにも含まれるように設定することができる。管理用巡回シーケンス442のグループ442gは、このようなグループ関係を示す情報を記録するために用いられる。
【0054】
管理用巡回シーケンス442の各項目は、初期設定受付部421が、監視に用いる監視カメラ101の配置等に従ってあらかじめ監視担当者から設定を受け付けて記録しておくようにする。また、適宜変更を受け付けることができるようにする。
【0055】
次に、ある人感センサ102が「検出状態」から「非検出状態」に遷移した場合の巡回シーケンス管理部423の動作について図11のフローチャートを参照して説明する。
【0056】
図9に示したフローチャートにしたがって、ある人感センサ102が「検出状態」から「非検出状態」に遷移すると、巡回シーケンス管理部423は、人感センサ管理テーブル441を参照して、「非検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101を特定する(S401)。
【0057】
そして、管理用巡回シーケンス442の常時442dを参照して(S402)、特定された監視カメラ101に対して常時監視の設定がなされているかどうかを調べる(S403)。
【0058】
その結果、常時監視の設定がなされている場合(S403:Yes)には、「非検出状態」であっても巡回表示の対象とするため、本動作を終了する。この結果、「非検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101の管理用巡回シーケンス442における巡回対象442cは、「1」から変化せず、巡回表示の対象となったままとなる。
【0059】
一方、常時監視の設定がなされていない場合(S403:No)には、管理用巡回シーケンス442の、特定された監視カメラ101に対応する巡回対象442cを「0」、すなわち、巡回非対象に更新する(S404)。そして、映像信号切替器200の巡回シーケンス231を更新した内容に同期させる(S405)。これにより、監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンス231を柔軟に対応させることができる。
【0060】
この結果、「非検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101は、巡回表示されなくなる。したがって、映像巡回の監視効率を向上させることができる。なお、この場合は、映像信号切替器200に対する巡回シーケンス231を更新した旨の通知は不要である。
【0061】
次に、ある人感センサ102が「非検出状態」から「検出状態」に遷移した場合の巡回シーケンス管理部423の動作について図12のフローチャートを参照して説明する。
【0062】
図8に示したフローチャートにしたがって、ある人感センサ102が「非検出状態」から「検出状態」に遷移すると、巡回シーケンス管理部423は、人感センサ管理テーブル441を参照して、「検出状態」に遷移した人感センサ102に対応する監視カメラ101を特定する(S501)。
【0063】
そして、管理用巡回シーケンス442を参照して(S502)、管理用巡回シーケンス442の特定された監視カメラ101に対応する巡回対象442cを「1」、すなわち、巡回対象に更新する(S503)。ただし、常時監視の設定がなされており、すでに巡回対象442cが「1」となっている場合にはそのまま「1」とする。
【0064】
次いで、管理用巡回シーケンス442の特定された監視カメラ101に対応する開始フラグ442fを「ON」すなわち「1」に更新する(S504)。このとき、他の監視カメラ101に対応する開始フラグ442fはすべて「0」になるようにする。これにより、「非検出状態」から「検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101からの映像を即座に巡回表示することができるようになる。
【0065】
また、管理用巡回シーケンス442の特定された監視カメラ101に対応するグループ442gを参照して、同一のグループに含まれる監視カメラ101に対応する巡回対象442cを「1」、すなわち、巡回対象に更新する(S505)。ただし、すでに巡回対象442cが「1」となっている場合にはそのまま「1」とする。これにより、「非検出状態」から「検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101に関連付けられた監視カメラ101を一斉に巡回表示の対象とすることができるようになり、効果的な監視が可能となる。
【0066】
そして、映像信号切替器200の巡回シーケンス231を、更新した内容に同期させる(S506)。これにより、監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンス231を柔軟に対応させることができる。
【0067】
さらに、巡回シーケンス管理部423は、映像信号切替器200に対して巡回シーケンス231を更新した旨の通知を行なう(S507)。これにより、図4の処理(S107:Yes)に示したように、映像信号切替器200は、巡回シーケンス231の開始フラグ231fが「1」の入力端子231aに接続された監視カメラ101からの映像を最初に巡回表示することになる。したがって、映像巡回の監視効率が向上することになる。
【0068】
なお、本実施形態では、監視領域内に人が存在することを検出すると検出信号を出力する人感センサ102を用いた例について説明したが、これ以外にも、例えば発火して温度が上昇したことを検出する温度センサ、集音して物音や異常音を検出する音センサ等を用いて監視システムを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本実施形態に係る映像巡回監視システムを適用した監視システムの構成を示すブロック図である。
【図2】映像信号切替器の機能構成を示すブロック図である。
【図3】巡回シーケンスのデータ構造を説明する図である。
【図4】映像信号切替器の切替制御部の映像切替動作を説明するフローチャートである。
【図5】巡回監視制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図6】人感センサの状態遷移を示す図である。
【図7】人感センサ管理テーブルのデータ構造を示す図である。
【図8】人感センサ状態管理部がいずれかの人感センサから検出信号を入力したときの動作を説明するフローチャートである。
【図9】人感センサ状態管理部が定常的に行なう動作を説明するフローチャートである。
【図10】管理用巡回シーケンスのデータ構造を示す図である。
【図11】ある人感センサが「検出状態」から「非検出状態」に遷移した場合の巡回シーケンス管理部の動作について説明するフローチャートである。
【図12】ある人感センサが「非検出状態」から「検出状態」に遷移した場合の巡回シーケンス管理部の動作について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0070】
100…映像巡回監視システム、101…監視カメラ、102…人感センサ、200…映像信号切替器、201…入力端子、202…切替スイッチ、203…出力端子、204…制御信号入力端子、210…切替制御部、220…操作受付部、230…記憶部、231…巡回シーケンス、300…モニタ装置、400…巡回監視制御装置、401…入力端子、402…制御信号出力端子、410…検出信号入力部、420…制御部、421…初期設定受付部、422…人感センサ状態管理部、423…巡回シーケンス管理部、430…ユーザインタフェース部、440…記憶部、441…人感センサ管理テーブル、442…管理用巡回シーケンス
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の撮像装置から入力した映像を切り替えて出力する映像巡回監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物、施設等に設置された複数の監視カメラの映像を自動的に順次切り替えてモニタ装置に表示する映像巡回監視システムが知られている。映像巡回監視システムでは、監視カメラの切替順序と表示時間とを定めた巡回シーケンスにしたがって表示される映像が切り替えられるようになっている。
【0003】
このような映像巡回監視システムを、例えば、大型ショッピングセンタに適用した場合には、営業時間内は顧客の動線を監視したり、万引き等の犯罪行為を防止するために商品売り場を監視する必要性が高いのに対し、営業時間終了後は不法侵入者を監視するため出入口、窓、事務室、倉庫等を監視する必要性が高くなる。このように映像巡回監視システムでは、時間帯に応じて監視の必要性が高い場所が異なっている。
【0004】
特許文献1には、接続される監視カメラごとに「夜間モード」「通常モード」等の動作モードを巡回シーケンスに設定できるようにしておき、時間帯に応じて巡回表示の対象となる監視カメラを切り替えられるようにすることで映像巡回の監視効率を向上させることが記載されている。
【特許文献1】特開2005−184443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、大型ショッピングセンタやオフィスビルのように複数のテナントや事務所等が入居している場合には、それぞれ休日の曜日が異なっていたり、季節によって営業時間が異なったりすることが多い。また、テナント等が入れ替わることもある。
【0006】
このような状況においても映像巡回の監視効率を向上させるためには、監視対象の状況に対応させて、例えば、曜日ごと季節ごとの巡回シーケンスを作成し、さらに、テナント等が入れ替わるごとに巡回シーケンスを更新する必要がある。このため、監視担当者の手間が煩雑になってしまうという問題が生じる。
【0007】
そこで本発明は、監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンスを柔軟に対応させることで、映像巡回の監視効率を向上させることができる映像巡回監視システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明による映像巡回監視システムは、外部から入力される複数の映像信号を、外部から入力される複数のセンサ検出信号の状態に基づき切り替えて出力する映像巡回監視システムであって、前記複数の映像信号をそれぞれ入力する複数の映像信号入力部を有する映像入力手段と、前記入力された複数の映像信号それぞれが切替対象となっているか否かを示す巡回シーケンスを記憶する記憶手段と、前記巡回シーケンスに従い前記複数の映像信号入力部を切り替えて一の映像信号入力部を選択する切替制御手段と、前記選択された映像信号入力部に入力された映像信号を外部に出力する映像信号出力手段と、前記複数のセンサ検出信号を入力する検出信号入力手段と、前記複数のセンサ検出信号と前記複数の映像信号とを対応付けた管理テーブルを有すると共に、前記複数のセンサ検出信号の状態を、それぞれ検出状態または非検出状態に区分するセンサ状態管理手段と、前記管理テーブルに基づき、前記検出状態に区分されたセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替対象とし、前記非検出状態に区分されたセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象とするように前記巡回シーケンスを更新する巡回シーケンス管理手段と、を備える。
【0009】
ここで、前記センサ状態管理手段は、前記検出状態に区分されている状態のセンサ検出信号がある場合において、所定時間、前記センサ検出信号の状態が検出状態にならない場合に、前記センサ検出信号の状態を前記非検出状態に区分することができる。
【0010】
また、前記巡回シーケンス管理手段は、前記複数の映像信号をグループ化する情報を有し、いずれかの映像信号が入力された映像信号入力部を切替対象に変更する場合に、前記映像信号入力部と共に、グループ化された他の映像信号を入力する映像信号入力部も切替対象とするように前記巡回シーケンスを更新することができる。
【0011】
また、任意の映像信号を常時切替対象として設定受け付け可能な設定受付手段をさらに備え、前記巡回シーケンス管理手段は、前記常時切替対象として設定された映像信号については、対応するセンサ検出信号が非検出状態に区分された場合であっても、前記映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象にはしないようにすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンスを柔軟に対応させることで、映像巡回の監視効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る映像巡回監視システムを適用した監視システムの構成を示すブロック図である。本図に示すように映像巡回監視システム100は、複数台の監視カメラ101(101a〜101g)から映像信号を入力し、後述する巡回シーケンスに従って、入力した映像信号を切り替えてモニタ装置300に出力する映像信号切替器200と、複数台の人感センサ102(102a〜102g)からの検出信号を入力して、映像信号切替器200の映像信号切替処理を制御する巡回監視制御装置400とを備えて構成される。巡回監視制御装置400は、入力した検出信号に従って映像信号切替器200の巡回シーケンスを更新することで、映像信号切替器200の映像信号切替処理を制御する。
【0014】
人感センサ102は、監視領域内に人物や動物(以下、人と記す。)が存在することを検出すると検出信号を出力する装置であり、種々の検出方式を用いることができる。例えば、人体の発する赤外線を検知することで監視領域内に人が存在していることを検出する方式や超音波を用いて監視領域内に人が存在していることを検出する方式を用いることができる。あるいは、監視領域の画像信号を用いて人が存在していることを検出する方式を用いることもできる。
【0015】
本実施形態において、監視カメラ101と人感センサ102とは監視領域を対応させて配置するものとする。図1の例では、監視カメラA101aと人感センサA102aとが対応しており、監視領域1−1の監視を行なう。すなわち、監視カメラA101aは監視領域1−1を撮影範囲とし、人感センサA102aは、監視領域1−1を人の存在の検出範囲とする。もちろん対応する監視カメラ101の撮影範囲と人感センサ102の監視領域とは厳密に一致している必要はない。
【0016】
同様に、監視カメラB101bと人感センサB102bとが対応して、監視領域1−2の監視を行ない、監視カメラC101cと人感センサC102cとが対応して、監視領域2の監視を行ない、監視カメラD101dと人感センサD102dとが対応して、監視領域3の監視を行ない、監視カメラE101eと人感センサE102eとが対応して、監視領域4−1の監視を行ない、監視カメラF101fと人感センサF102fとが対応して、監視領域4−2の監視を行ない、監視カメラG101gと人感センサG102gとが対応して、監視領域5の監視を行なうようになっている。なお、図1に示すように、監視領域1−1と監視領域1−2とは同じ部屋を区分したものであり、監視領域4−1と監視領域4−2とも同じ部屋を区分したものである。
【0017】
監視カメラ101と人感センサ102とは1対1に対応している必要はなく、監視カメラG101gと人感センサG102gおよび人感センサH102hとが対応して、監視領域5の監視を行なうように、1台の監視カメラ101に対して複数の人感センサ102を対応させることもできる。逆に複数台の監視カメラ101に対して1台の人感センサ102を対応させたり、複数台の監視カメラ101に対して複数台の人感センサ102を対応させたりしてもよい。
【0018】
図2は、映像信号切替器200の機能構成を示すブロック図である。本図に示すように、映像信号切替器200は、複数台の監視カメラ101からの映像信号を入力する複数個の入力端子201(201a〜201g)と、モニタ装置300に映像信号を出力する出力端子203と、巡回監視制御装置400から制御信号を入力する制御信号入力端子204とを備えている。複数個の入力端子201に入力されたそれぞれの映像信号は、切替スイッチ202によって選択的に出力端子203に導かれる。
【0019】
また、映像信号切替器200は、切替スイッチ202の切替動作を制御する切替制御部210、監視担当者から映像巡回監視の開始あるいは終了の指示を受け付ける操作受付部220、不揮発性の記憶装置で構成される記憶部230を備えている。
【0020】
記憶部230には、巡回シーケンス231が格納されており、切替制御部210は、巡回シーケンス231に従って切替スイッチ202の動作を制御する。巡回シーケンス231の内容は、巡回監視制御装置400によって適宜更新される。
【0021】
巡回シーケンス231は、例えば、図3に示すようなデータ構造とすることができる。本図に示すように、巡回シーケンス231は、入力端子201を示す入力端子231aごとに、巡回対象(切替対象)231cと表示時間231eと開始フラグ231fとが対応付けられたテーブルである。本実施形態では、入力端子201a〜201gは、それぞれ「InputA」〜「InputG」の名称で識別されるものとする。
【0022】
ここで、巡回対象231cは、対応する入力端子231aで示される入力端子201に接続された監視カメラ101からの映像が巡回表示の対象となっているかどうかを示す情報であり、例えば、巡回表示の対象となっていることを「1」で示し、巡回表示の対象となっていないことを「0」で示している。表示時間231eは、対応する入力端子231aで示される入力端子201に接続された監視カメラ101が表示対象になったときからの表示時間を示す情報である。
【0023】
開始フラグ231fは、映像巡回監視を開始した場合あるいは巡回シーケンス231が更新された場合に、最初に表示対象とすることを示す情報であり、「1」が記録されている入力端子231aで示される入力端子201に接続された監視カメラ101が最初の表示対象となる。このため、「1」は排他的に記録され、初期状態では、例えば、最初の行に記録されている入力端子231aを「1」とする。
【0024】
図4は、映像信号切替器200の切替制御部210の映像切替動作を説明するフローチャートである。切替制御部210は、操作受付部220が監視担当者によって映像巡回監視の開始指示を受け付けることで(S101)、以下の一連の映像切替動作を開始する。
【0025】
映像切替動作を開始すると、巡回シーケンス231を参照して、開始フラグ231fが「ON」、すなわち「1」を示している行を読み込む(S102)。そして、読み込んだ行の巡回対象231cを参照して、その行の入力端子231aで示される入力端子201に接続された監視カメラ101からの映像が巡回表示の対象となっているかどうか調べる(S103)。
【0026】
その結果、巡回対象となっている場合(S103:Yes)には、読み込んだ行の入力端子231aで示される入力端子201に入力されている映像信号が出力端子203から出力されるように切替スイッチ202を動作させる(S104)。そして、読み込んだ行の表示時間231eに示されている時間、表示を継続する(S105)。
【0027】
表示時間が経過した場合(S105:Yes)、あるいは、対応する監視カメラ101からの映像が巡回対象となっていなかった場合(S103:No)には、監視担当者から映像巡回監視の終了指示を受け付けたかどうかを調べ(S106)、終了指示を受け付けた場合(S106:Yes)には、本映像切替動作を終了する。
【0028】
終了指示を受け付けていない場合(S106:No)には、巡回監視制御装置400から巡回シーケンス231を更新した旨の通知があったかどうかを判断する(S107)。後述するように、巡回監視制御装置400は、新たに巡回対象となった監視カメラ101がある場合には、その監視カメラ101に対応する開始フラグ231fを「1」にして、巡回シーケンス231を更新する。そして、映像信号切替器200に対して巡回シーケンス231を更新した旨の通知を送信する。
【0029】
映像信号切替器200の切替制御部210は、巡回監視制御装置400から巡回シーケンス231を更新した旨の通知があった場合(S107:Yes)には、処理(S102)に戻って、開始フラグ231fが「ON」、すなわち「1」を示している行を読み込んで、以降の処理を繰り返す。これにより、新たに巡回対象となった監視カメラ101からの映像が即座に表示されることになるため、映像巡回の監視効率を向上させることができる。
【0030】
一方、巡回シーケンス231を更新した旨の通知がなかった場合(S107:No)には、巡回シーケンス231の次行があれば(S108:Yes)、次行を読み込んで(S109)、処理(S103)以降の処理を繰り返し、次行がなければ(S108:No)、巡回シーケンス231の先頭行を読み込んで(S110)、処理(S103)以降の処理を繰り返す。
【0031】
次に、巡回監視制御装置400について詳細に説明する。図5は、巡回監視制御装置400の機能構成を示すブロック図である。本図に示すように、巡回監視制御装置400は、複数の人感センサ102からの検出信号を入力する複数個の入力端子401(401a〜401h)と、映像信号切替器200に制御信号を出力する制御信号出力端子402とを備えている。制御信号出力端子402が映像信号切替器200に出力する制御信号には、巡回シーケンス231の更新内容を示す信号と、巡回シーケンス231を更新した旨の通知とが含まれる。
【0032】
また、巡回監視制御装置400は、入力端子401が入力した人感センサ102からの検出信号の受信処理を行なう検出信号入力部410と、検出信号に基づいて映像信号切替器200の巡回シーケンス231を更新する制御部420と、監視担当者からの操作を受け付けるユーザインタフェース部430と、不揮発性の記憶装置で構成される記憶部440とを備えている。記憶部440には、人感センサ管理テーブル(管理テーブル)441と管理用巡回シーケンス442とが格納されている。なお、巡回監視制御装置400は、CPU、メモリ、入出力インタフェース等を備えた汎用的な情報処理装置や専用装置等を用いて構成することができる。
【0033】
制御部420は、ユーザインタフェース部430を介して、人感センサ管理テーブル441と管理用巡回シーケンス442の初期設定を受け付ける初期設定受付部421と、人感センサ管理テーブル441を用いて人感センサ102の状態を管理する人感センサ状態管理部422と、管理用巡回シーケンス442を用いて映像信号切替器200の巡回シーケンス231を管理する巡回シーケンス管理部423とを備えている。
【0034】
まず、人感センサ状態管理部422の動作について説明する。人感センサ状態管理部422は、図6に示すように人感センサ102の状態を「検出状態」と「非検出状態」とに区分する。「検出状態」と「非検出状態」との区分は、入力端子401に接続された人感センサ102ごとに独立に行なう。本実施形態では「検出状態」の人感センサ102に対応する監視カメラ101からの映像が、基本的に巡回表示の対象となる。
【0035】
図6に示すように、人感センサ状態管理部422は、「非検出状態」の人感センサ102から検出信号が入力されると、その人感センサ102を「検出状態」に遷移させる。また、「検出状態」の人感センサ102から所定時間、例えば、30分間連続して検出信号が入力されないと、その人感センサ102を「非検出状態」に遷移させる。
【0036】
図7は、人感センサ管理テーブル441のデータ構造を示す図である。本図に示すように、人感センサ管理テーブル441は、入力端子401を示す入力端子441aごとに、対応する入力端子401に接続された人感センサ102を示す人感センサ441b、対応する人感センサ102に対応した監視カメラ101を示す監視カメラ441c、対応する人感センサ102の「検出状態」または「非検出状態」を示す状態441d、対応する人感センサ102が最後に出力した検出信号の時刻を示す最終検出時刻441eとが対応付けられたテーブルである。本実施形態では、入力端子401a〜401hは、それぞれ「Input-a」〜「Input-h」の名称で識別されるものとする。
【0037】
人感センサ管理テーブル441のうち、入力端子441aに対応する人感センサ441b、監視カメラ441cの内容は、初期設定受付部421が、あらかじめ監視担当者から監視に用いる監視カメラ101、人感センサ102の配置等に従って設定を受け付けて記録しておくようにする。また、適宜変更を受け付けることができるようにする。これにより、図1で示した監視カメラ101と人感センサ102との対応関係は、人感センサ管理テーブル441を参照することで把握することができるようになる。
【0038】
図8は、人感センサ状態管理部422が、いずれかの人感センサ102から検出信号を入力したときの動作を説明するフローチャートである。人感センサ状態管理部422は、いずれかの人感センサ102から検出信号を入力すると(S201:Yes)、検出信号を出力した人感センサ102を特定する(S202)。これは、検出信号を入力した入力端子401を特定して、人感センサ管理テーブル441を参照することで行なうことができる。
【0039】
そして、人感センサ管理テーブル441において、特定された人感センサ102の最終検出時刻441eを更新する(S203)。また、人感センサ管理テーブル441を参照して、特定された人感センサ102の状態が「非検出状態」であるかどうかを判断する(S204)。
【0040】
「非検出状態」でなければ(S204:No)、すなわち「検出状態」であれば、処理(S201)に戻って、次の検出信号の入力を待つ。一方、特定された人感センサ102の状態が「非検出状態」であれば(S204:Yes)、「検出状態」に遷移させ、人感センサ管理テーブル441の状態441dを「検出状態」に更新する(S205)。そして、処理(S201)に戻って、次の検出信号の入力を待つ。
【0041】
図9は、人感センサ状態管理部422が定常的に行なう動作を説明するフローチャートである。すなわち、人感センサ状態管理部422は、定期的あるいは不定期的に、人感センサ102の「検出状態」から「非検出状態」への遷移判定を行なう。
【0042】
人感センサ102の「検出状態」から「非検出状態」への遷移判定では、まず、判定対象となる人感センサ102を設定する(S301)。例えば、人感センサ管理テーブル441に記録された順序で判定対象となる人感センサ102を設定していくようにする。
【0043】
そして、人感センサ管理テーブル441の状態441dを参照して、判定対象として設定された人感センサ102が「検出状態」でなければ(S302:No)、すなわち、「非検出状態」であれば、「検出状態」から「非検出状態」への遷移判定は不要であるから、次に判定対象となる人感センサ102を設定する(S301)。
【0044】
一方、人感センサ管理テーブル441の状態441dを参照して、判定対象として設定された人感センサ102が「検出状態」であれば(S302:Yes)、内部時計等を参照して現在時刻を取得する(S303)。そして、人感センサ管理テーブル441に記録された判定対象となっている人感センサ102の最終検出時刻441eを参照して、最終検出時刻から所定の時間、例えば、30分間経過しているかどうかを調べる(S304)。
【0045】
最終検出時刻から所定の時間が経過している場合(S304:Yes)には、判定対象の人感センサ102を「検出状態」から「非検出状態」に遷移させ、人感センサ管理テーブル441の状態441dを「非検出状態」に更新する(S305)。そして、処理(S301)に戻って、次に判定対象となる人感センサ102を設定する(S301)。最終検出時刻から所定の時間が経過していない場合(S304:No)には、「検出状態」から状態を遷移させずに、次に判定対象となる人感センサ102を設定する(S301)。
【0046】
次に、巡回シーケンス管理部423の動作について説明する。図10は、巡回シーケンス管理部423が映像信号切替器200の巡回シーケンス231を管理するために用いる管理用巡回シーケンス442のデータ構造を示す図である。
【0047】
本図に示すように、管理用巡回シーケンス442は、映像信号切替器200の入力端子201を示す入力端子442aごとに、対応する入力端子201に接続された監視カメラ101を示す接続カメラ442bと、巡回対象442cと、常時442dと、表示時間442eと、開始フラグ(開始F)442fと、グループ442gとが対応付けられたテーブルである。
【0048】
ここで、巡回対象442cは、入力端子442aが示す入力端子201に接続された監視カメラ101が巡回表示の対象となっているかどうかを示す情報である。常時442dは、その入力端子201に接続された監視カメラ101が常時巡回表示の対象となっているかどうかを示す情報である。すなわち、監視対象の性質によって、常に巡回表示の対象とする必要がある監視カメラ101については常時442dに「1」を記録しておくようにする。
【0049】
表示時間442eは、入力端子442aが示す入力端子201に接続された監視カメラ101が表示対象になったときからの表示時間を示す情報である。開始フラグ231fは、巡回シーケンス231が更新された場合に、最初に表示対象とすることを示す情報である。
【0050】
これらの情報のうち、入力端子442a、巡回対象442c、表示時間442e、開始フラグ442fは、映像信号切替器200の巡回シーケンス231に記録される入力端子231a、巡回対象231c、表示時間231e、開始フラグ231fの元になる情報であり、管理用巡回シーケンス442の内容が更新されると、巡回シーケンス管理部423は、映像信号切替器200の巡回シーケンス231の対応する内容を同期させる。
【0051】
また、本実施形態では、監視カメラ101の設置状況に応じて、関連性のある監視カメラ101同士をグループ化することができる。グループ化された監視カメラ101は、一方が、巡回監視の表示対象となった場合、他方も自動的に巡回監視の表示対象となる。このため、隣接する監視カメラ101同士をグループ化しておくと監視漏れを低減して効果的な監視を行なうことができるようになる。
【0052】
例えば、図1に示すように、監視カメラA101aと監視カメラB101bとは同じ部屋を監視しているため、GrAというグループに含めるようにすることができる。また、監視カメラC101cは、例えば、GrAとは別のGrCというグループに含めるようにすることができる。同様に、監視カメラD101dを含むGrD、監視カメラE101eと監視カメラF101fとを含むGrEを設定することができる。もちろんこのグループ化は監視担当者が任意に設定することができる。
【0053】
図1の例では、監視カメラG101gの監視対象は、各部屋につながる通路となっている。このとき、監視カメラG101gは、いずれのグループとも関連性があるといえる。このような場合、監視カメラG101gは、GrA、GrC、GrD、GrEのいずれにも含まれるように設定することができる。管理用巡回シーケンス442のグループ442gは、このようなグループ関係を示す情報を記録するために用いられる。
【0054】
管理用巡回シーケンス442の各項目は、初期設定受付部421が、監視に用いる監視カメラ101の配置等に従ってあらかじめ監視担当者から設定を受け付けて記録しておくようにする。また、適宜変更を受け付けることができるようにする。
【0055】
次に、ある人感センサ102が「検出状態」から「非検出状態」に遷移した場合の巡回シーケンス管理部423の動作について図11のフローチャートを参照して説明する。
【0056】
図9に示したフローチャートにしたがって、ある人感センサ102が「検出状態」から「非検出状態」に遷移すると、巡回シーケンス管理部423は、人感センサ管理テーブル441を参照して、「非検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101を特定する(S401)。
【0057】
そして、管理用巡回シーケンス442の常時442dを参照して(S402)、特定された監視カメラ101に対して常時監視の設定がなされているかどうかを調べる(S403)。
【0058】
その結果、常時監視の設定がなされている場合(S403:Yes)には、「非検出状態」であっても巡回表示の対象とするため、本動作を終了する。この結果、「非検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101の管理用巡回シーケンス442における巡回対象442cは、「1」から変化せず、巡回表示の対象となったままとなる。
【0059】
一方、常時監視の設定がなされていない場合(S403:No)には、管理用巡回シーケンス442の、特定された監視カメラ101に対応する巡回対象442cを「0」、すなわち、巡回非対象に更新する(S404)。そして、映像信号切替器200の巡回シーケンス231を更新した内容に同期させる(S405)。これにより、監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンス231を柔軟に対応させることができる。
【0060】
この結果、「非検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101は、巡回表示されなくなる。したがって、映像巡回の監視効率を向上させることができる。なお、この場合は、映像信号切替器200に対する巡回シーケンス231を更新した旨の通知は不要である。
【0061】
次に、ある人感センサ102が「非検出状態」から「検出状態」に遷移した場合の巡回シーケンス管理部423の動作について図12のフローチャートを参照して説明する。
【0062】
図8に示したフローチャートにしたがって、ある人感センサ102が「非検出状態」から「検出状態」に遷移すると、巡回シーケンス管理部423は、人感センサ管理テーブル441を参照して、「検出状態」に遷移した人感センサ102に対応する監視カメラ101を特定する(S501)。
【0063】
そして、管理用巡回シーケンス442を参照して(S502)、管理用巡回シーケンス442の特定された監視カメラ101に対応する巡回対象442cを「1」、すなわち、巡回対象に更新する(S503)。ただし、常時監視の設定がなされており、すでに巡回対象442cが「1」となっている場合にはそのまま「1」とする。
【0064】
次いで、管理用巡回シーケンス442の特定された監視カメラ101に対応する開始フラグ442fを「ON」すなわち「1」に更新する(S504)。このとき、他の監視カメラ101に対応する開始フラグ442fはすべて「0」になるようにする。これにより、「非検出状態」から「検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101からの映像を即座に巡回表示することができるようになる。
【0065】
また、管理用巡回シーケンス442の特定された監視カメラ101に対応するグループ442gを参照して、同一のグループに含まれる監視カメラ101に対応する巡回対象442cを「1」、すなわち、巡回対象に更新する(S505)。ただし、すでに巡回対象442cが「1」となっている場合にはそのまま「1」とする。これにより、「非検出状態」から「検出状態」に遷移した人感センサ102に対応した監視カメラ101に関連付けられた監視カメラ101を一斉に巡回表示の対象とすることができるようになり、効果的な監視が可能となる。
【0066】
そして、映像信号切替器200の巡回シーケンス231を、更新した内容に同期させる(S506)。これにより、監視担当者の煩雑な手間を要すことなく監視対象の状況に巡回シーケンス231を柔軟に対応させることができる。
【0067】
さらに、巡回シーケンス管理部423は、映像信号切替器200に対して巡回シーケンス231を更新した旨の通知を行なう(S507)。これにより、図4の処理(S107:Yes)に示したように、映像信号切替器200は、巡回シーケンス231の開始フラグ231fが「1」の入力端子231aに接続された監視カメラ101からの映像を最初に巡回表示することになる。したがって、映像巡回の監視効率が向上することになる。
【0068】
なお、本実施形態では、監視領域内に人が存在することを検出すると検出信号を出力する人感センサ102を用いた例について説明したが、これ以外にも、例えば発火して温度が上昇したことを検出する温度センサ、集音して物音や異常音を検出する音センサ等を用いて監視システムを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本実施形態に係る映像巡回監視システムを適用した監視システムの構成を示すブロック図である。
【図2】映像信号切替器の機能構成を示すブロック図である。
【図3】巡回シーケンスのデータ構造を説明する図である。
【図4】映像信号切替器の切替制御部の映像切替動作を説明するフローチャートである。
【図5】巡回監視制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図6】人感センサの状態遷移を示す図である。
【図7】人感センサ管理テーブルのデータ構造を示す図である。
【図8】人感センサ状態管理部がいずれかの人感センサから検出信号を入力したときの動作を説明するフローチャートである。
【図9】人感センサ状態管理部が定常的に行なう動作を説明するフローチャートである。
【図10】管理用巡回シーケンスのデータ構造を示す図である。
【図11】ある人感センサが「検出状態」から「非検出状態」に遷移した場合の巡回シーケンス管理部の動作について説明するフローチャートである。
【図12】ある人感センサが「非検出状態」から「検出状態」に遷移した場合の巡回シーケンス管理部の動作について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0070】
100…映像巡回監視システム、101…監視カメラ、102…人感センサ、200…映像信号切替器、201…入力端子、202…切替スイッチ、203…出力端子、204…制御信号入力端子、210…切替制御部、220…操作受付部、230…記憶部、231…巡回シーケンス、300…モニタ装置、400…巡回監視制御装置、401…入力端子、402…制御信号出力端子、410…検出信号入力部、420…制御部、421…初期設定受付部、422…人感センサ状態管理部、423…巡回シーケンス管理部、430…ユーザインタフェース部、440…記憶部、441…人感センサ管理テーブル、442…管理用巡回シーケンス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から入力される複数の映像信号を、外部から入力される複数のセンサ検出信号の状態に基づき切り替えて出力する映像巡回監視システムであって、
前記複数の映像信号をそれぞれ入力する複数の映像信号入力部を有する映像入力手段と、
前記入力された複数の映像信号それぞれが切替対象となっているか否かを示す巡回シーケンスを記憶する記憶手段と、
前記巡回シーケンスに従い前記複数の映像信号入力部を切り替えて一の映像信号入力部を選択する切替制御手段と、
前記選択された映像信号入力部に入力された映像信号を外部に出力する映像信号出力手段と、
前記複数のセンサ検出信号を入力する検出信号入力手段と、
前記複数のセンサ検出信号と前記複数の映像信号とを対応付けた管理テーブルを有すると共に、前記複数のセンサ検出信号の状態を、それぞれ検出状態または非検出状態に区分するセンサ状態管理手段と、
前記管理テーブルに基づき、前記検出状態に区分されたセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替対象とし、前記非検出状態に区分されたセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象とするように前記巡回シーケンスを更新する巡回シーケンス管理手段と、
を備えたことを特徴とする映像巡回監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の映像巡回監視システムであって、
前記センサ状態管理手段は、前記検出状態に区分されている状態のセンサ検出信号がある場合において、所定時間、前記センサ検出信号の状態が検出状態にならない場合に、前記センサ検出信号の状態を前記非検出状態に区分することを特徴とする映像巡回監視システム。
【請求項3】
請求項1に記載の映像巡回監視システムであって、
前記巡回シーケンス管理手段は、前記複数の映像信号をグループ化する情報を有し、いずれかの映像信号が入力された映像信号入力部を切替対象に変更する場合に、前記映像信号入力部と共に、グループ化された他の映像信号を入力する映像信号入力部も切替対象とするように前記巡回シーケンスを更新することを特徴とする映像巡回監視システム。
【請求項4】
請求項1に記載の映像巡回監視システムであって、
任意の映像信号を常時切替対象として設定受け付け可能な設定受付手段をさらに備え、
前記巡回シーケンス管理手段は、前記常時切替対象として設定された映像信号については、対応するセンサ検出信号が非検出状態に区分された場合であっても、前記映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象にはしないことを特徴とする映像巡回監視システム。
【請求項1】
外部から入力される複数の映像信号を、外部から入力される複数のセンサ検出信号の状態に基づき切り替えて出力する映像巡回監視システムであって、
前記複数の映像信号をそれぞれ入力する複数の映像信号入力部を有する映像入力手段と、
前記入力された複数の映像信号それぞれが切替対象となっているか否かを示す巡回シーケンスを記憶する記憶手段と、
前記巡回シーケンスに従い前記複数の映像信号入力部を切り替えて一の映像信号入力部を選択する切替制御手段と、
前記選択された映像信号入力部に入力された映像信号を外部に出力する映像信号出力手段と、
前記複数のセンサ検出信号を入力する検出信号入力手段と、
前記複数のセンサ検出信号と前記複数の映像信号とを対応付けた管理テーブルを有すると共に、前記複数のセンサ検出信号の状態を、それぞれ検出状態または非検出状態に区分するセンサ状態管理手段と、
前記管理テーブルに基づき、前記検出状態に区分されたセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替対象とし、前記非検出状態に区分されたセンサ検出信号に対応した映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象とするように前記巡回シーケンスを更新する巡回シーケンス管理手段と、
を備えたことを特徴とする映像巡回監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の映像巡回監視システムであって、
前記センサ状態管理手段は、前記検出状態に区分されている状態のセンサ検出信号がある場合において、所定時間、前記センサ検出信号の状態が検出状態にならない場合に、前記センサ検出信号の状態を前記非検出状態に区分することを特徴とする映像巡回監視システム。
【請求項3】
請求項1に記載の映像巡回監視システムであって、
前記巡回シーケンス管理手段は、前記複数の映像信号をグループ化する情報を有し、いずれかの映像信号が入力された映像信号入力部を切替対象に変更する場合に、前記映像信号入力部と共に、グループ化された他の映像信号を入力する映像信号入力部も切替対象とするように前記巡回シーケンスを更新することを特徴とする映像巡回監視システム。
【請求項4】
請求項1に記載の映像巡回監視システムであって、
任意の映像信号を常時切替対象として設定受け付け可能な設定受付手段をさらに備え、
前記巡回シーケンス管理手段は、前記常時切替対象として設定された映像信号については、対応するセンサ検出信号が非検出状態に区分された場合であっても、前記映像信号を入力する映像信号入力部を切替非対象にはしないことを特徴とする映像巡回監視システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−103773(P2010−103773A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273509(P2008−273509)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】
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