説明

映像監視レコーダ

【課題】ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することのできる映像監視レコーダを得る。
【解決手段】仮想化部12は、ハードウェアリソース11を用いて、監視データを記録するレコーダ11a〜11nを仮想的に構築する。割り当て量算出部13は、端末2から入力される監視データのパラメータに基づいて、監視データを記録するのに必要なハードウェアリソース11の値を算出し、ハードウェアリソース11の値からレコーダ11a〜11nへの割り当て量を算出する。仮想化部12は、割り当て量算出部13で算出された割り当て量でレコーダ11a〜11nを管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像データや音声データといった監視カメラからの監視データを記録する映像監視レコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視カメラの台数やそのフレームレート、記録時間といったスペックは、監視データを記録するレコーダのハードウェアリソースによって決定されていた。このため、ユーザは映像監視レコーダの導入時に上記スペックと記録したいカメラの台数、フレームレート、記録時間等に合わせてレコーダの種類や台数を決める必要があった。
【0003】
一方、映像記録装置の空き容量を1つの仮想ドライブとして表示することでハードウェアリソースの増大を図るようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。また、仮想マシンを含むコンピュータシステムにおいて、システム上のリソースを構成・監視するようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−65387号公報
【特許文献2】特表2008−517382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1,2に示された構成であっても、ユーザ側に対してはハードウェアリソースを提示するだけであって、ユーザ側からの要求に応じたハードウェアリソースを実現するものではなく、映像監視レコーダの導入時にスペックが決定されてしまうといった問題点は残されたままであった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することのできる映像監視レコーダを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る映像監視レコーダは、ハードウェアリソースを用いて構成され、監視データを記録する少なくとも1台のレコーダと、レコーダを仮想的に構築する仮想化手段と、入力される監視データのパラメータに基づいて、監視データを記録するのに必要なハードウェアリソースの値を算出し、ハードウェアリソースの値からレコーダへの割り当て量を算出する割り当て量算出手段とを備え、仮想化手段は、割り当て量でレコーダを管理するようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明の映像監視レコーダは、ハードウェアリソースを用いてレコーダを仮想的に構築すると共に、入力される監視データのパラメータに基づいて、監視データを記録するのに必要なハードウェアリソースの値を算出し、ハードウェアリソースの値からレコーダへの割り当て量を算出するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1による映像監視レコーダを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による映像監視レコーダの動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1による映像監視レコーダのパラメータと各レコーダへの割り当て量を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2による映像監視レコーダを示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態2による映像監視レコーダの動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態3による映像監視レコーダを示す構成図である。
【図7】この発明の実施の形態3による映像監視レコーダの動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態3による映像監視レコーダの優先度に応じた割り当て量の変化を示す説明図である。
【図9】この発明の実施の形態4による映像監視レコーダを示す構成図である。
【図10】この発明の実施の形態4による映像監視レコーダの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による映像監視レコーダを示す構成図である。
図1において、サーバ装置1は、映像監視レコーダを構成する装置であり、ハードウェアリソース11、仮想化部12、割り当て量算出部13、割り当て指示部14を備えている。また、端末2は、ユーザから監視データのパラメータを受け取るためのコンピュータ等の装置である。
【0011】
ハードウェアリソース11は、レコーダ11a〜11nを実現する、CPUやメモリ、ストレージ、ネットワークインタフェースカード等のハードウェアリソースである。レコーダ11a〜11nは、図示しない監視カメラから受信した監視データである映像や音声を記録するデータ記録装置である。割り当て量算出部13は、端末2が受け取ったパラメータを基に、レコーダ11a〜11nに必要なハードウェアリソースの量を算出し、この値からレコーダ11a〜11nへの割り当て量を算出する割り当て量算出手段である。割り当て指示部14は、割り当て量算出部13が算出した量をレコーダ11a〜11nに割り当てるように仮想化部12に指示する割り当て指示手段である。仮想化部12は、割り当て指示部14の割り当て指示に基づいてレコーダ11a〜11nを、ハードウェアリソース11を使って仮想的に構築する仮想化手段である。
【0012】
次に、実施の形態1の動作について説明する。
図2は、実施の形態1の映像監視レコーダの動作を示すフローチャートである。
まず、端末2がレコーダ11a〜11nに記録したい映像のパラメータをユーザから受け取り、サーバ装置1内の割り当て量算出部13に送信する(ステップST101)。割り当て量算出部13は、受信したパラメータを基に、レコーダ11a〜11nに必要なハードウェアリソースの量を算出し、算出した量を割り当て指示部14に伝達する(ステップST102)。割り当て指示部14が割り当て量算出部13から受け取った算出量をレコーダ11a〜11nに割り当てるように仮想化部12に指示する(ステップST103)。仮想化部12が指示された量をハードウェアリソース11からレコーダ11a〜11nに割り当てる(ステップST104)。
【0013】
図3は、レコーダ11a〜11eに割り当てるストレージの記録容量を、端末2がユーザから受け取った監視データのパラメータである、記録するカメラの台数、記録時間、解像度、フレームレート、圧縮率、を基に決める場合に、レコーダ11a〜11eに割り当てる割り当て量である、記録容量、CPUのクロック周波数、メモリ容量を示す。それぞれの算出式は、以下に示す通りである。
【0014】

【0015】
色ビット数とは、1ピクセルを表現するために使用するデータサイズである。データレートとは、各レコーダ11a〜11nがカメラから受信するデータレートである。ベースクロック周波数やベースメモリ容量とは、オペレーティングシステム(OS)等の基本的なソフトウェアが動作するために必要なCPUクロック周波数やメモリ容量を指す。図3では、色ビット数を24ビット、データレート1KB/s当たりのCPUクロック周波数を0.2MHz、ベースクロック周波数を500MHz、カメラ1台当たりのキャッシュメモリ容量を4MB、記録容量1MB当たりの管理情報用メモリ容量を64バイト、ベースメモリ容量を300MBとした。上記の変数は、カメラの設定やOSの種類等によって値が異なるため、環境に合った値を代入する。また、上記の算出式は、音声の有無やレコーダの記録方法等によって異なるため、環境に合わせて変数を変更する。図3では、映像のパラメータがレコーダごとに全カメラで同一であるようにしたが、カメラごとに設定できるようにしてもよい。
【0016】
以上のように、各レコーダ11a〜11nで記録したい映像のパラメータを基に各レコーダ11a〜11nに割り当てるハードウェアリソース11の量を算出するようにしているので、ユーザが記録したい映像のパラメータに合ったスペックのレコーダを構成できる。また、割り当て量算出部13における割り当て量の算出結果をユーザに提示するよう端末2側にフィードバックしてもよい。
【0017】
なお、この実施の形態1においては、映像のパラメータとして記録するカメラの台数、記録時間、解像度、フレームレート、圧縮率を基に、レコーダ11a〜11nに割り当てるハードウェアリソース11の量を算出する場合を説明したが、映像のパラメータはこれら全てを含む必要はなく、また、符号化方式やアラーム受信時のフレームレート等を含めてもよい。また、監視データとして記録する対象は映像だけではなく、音声であってもよく、映像と音声の両方であってもよい。
【0018】
また、レコーダ11a〜11nで記録したい映像や音声のパラメータをユーザが端末2を使って割り当て量算出部13に入力する場合を説明したが、レコーダ11a〜11nで記録したい映像や音声のパラメータをユーザが割り当て量算出部13に入力することができれば同様の効果を得られ、例えば、ユーザがサーバ装置1内にあるキーボード、マウス、タッチパネル等のユーザインタフェースを使って割り当て量算出部13に入力する構成であってもよい。
【0019】
また、割り当て量算出部13と割り当て指示部14がサーバ装置内1内にある場合について説明したが、ユーザが入力した映像や音声のパラメータを基に、レコーダ11a〜11nに必要なハードウェアリソース11の量を算出し、その量をレコーダ11a〜11nに割り当てるように仮想化部12に指示することができれば同様の効果を得られ、割り当て量算出部13と割り当て指示部14のどちらか、または、両方がサーバ装置1の外にあってもよく、例えば、割り当て量算出部13と割り当て指示部14の両方が端末2内にあり、端末2から仮想化部12に割り当てを指示する構成であってもよい。
【0020】
また、レコーダ11a〜11nに同時にハードウェアリソース11を割り当てる場合について説明したが、同時に割り当てるレコーダの数はいくらでもよく、1つのレコーダだけに割り当てる場合でもよい。
【0021】
また、レコーダ11a〜11nに新たにハードウェアリソースを割り当てる場合について説明したが、すでにレコーダ11a〜11nに割り当てているハードウェアリソース11を増減するようにしてもよい。このようにすることで、例えば、レコーダ11a〜11nに記録するカメラの台数、記録時間、映像の解像度、フレームレート、映像圧縮率等をユーザが変更する場合に、すでに割り当てているハードウェアリソース11を増減することができる。
【0022】
また、CPUやメモリ、ストレージ、ネットワークインタフェースカード等のハードウェアリソース11をレコーダ11a〜11nに割り当てる場合について説明したが、サーバ装置1からレコーダ11a〜11nに割り当てられるものであれば同様の効果が得られ、GPU等のその他の物理デバイス、ネットワーク帯域やストレージのI/O帯域等であってもよい。
【0023】
また、割り当て量算出部13がレコーダ11a〜11nに必要なハードウェアリソース11の量を算出する際に、受信したパラメータの映像や音声を記録するためにかかる負荷として、ピーク値のほか、平均値や中央値等を使用してもよい。また、使用する値を切り替える図示しない負荷値選択部を有することで、ハードウェアリソース11の割り当て量の少なさよりも記録漏れをする確率の少なさを重視する場合にはピーク値を選択し、ハードウェアリソース11の割り当て量の少なさを重視する場合には平均値を選択する、というように、ユーザのニーズに合わせることができる。
【0024】
なお、この実施の形態1においては、レコーダ11a〜11nへのハードウェアリソース11の割り当て量を、端末2からのパラメータに基づいて割り当て量算出部13が算出するようにしているが、このような割り当て量をユーザが端末2から直接入力するようにしてもよい。即ち、サーバ装置1が割り当て量算出部13や割り当て指示部14を備えず、端末2から直接仮想化部12に割り当て量を入力するようにしてもよい。
【0025】
以上説明したように、実施の形態1の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースを用いて構成され、監視データを記録する少なくとも1台のレコーダと、レコーダを仮想的に構築する仮想化手段と、入力される監視データのパラメータに基づいて、監視データを記録するのに必要なハードウェアリソースの値を算出し、ハードウェアリソースの値からレコーダへの割り当て量を算出する割り当て量算出手段とを備え、仮想化手段は、割り当て量でレコーダを管理するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。
【0026】
また、実施の形態1の映像監視レコーダによれば、割り当て量算出手段がハードウェアリソースの値を算出する際に、監視データのパラメータを実現するためにかかる負荷として使用する値を、ピーク値、平均値、中央値の中から選択するようにしたので、よりユーザのニーズに合わせた映像監視レコーダを得ることができる。
【0027】
実施の形態2.
実施の形態1では、1つのサーバ装置内でハードウェアリソースを使ってレコーダを構成するものであるが、次に複数のサーバ装置が接続される環境でハードウェアリソースを割り当て可能なサーバ装置内にレコーダを構成する例を実施の形態2として示す。
【0028】
図4は、この発明の実施の形態2における映像監視レコーダの構成を示すブロック図である。
図示のように、実施の形態2の映像監視レコーダは、管理サーバ3とサーバ装置4a〜4mとからなる。サーバ装置4a〜4mは、それぞれハードウェアリソース11と仮想化部12とからなり、これらの構成は実施の形態1におけるハードウェアリソース11と仮想化部12と同様である。なお、サーバ装置4aのレコーダはレコーダ11aa〜11na、サーバ装置4bのレコーダはレコーダ11ab〜11nb、サーバ装置4mのレコーダはレコーダ11am〜11nmで示している。
【0029】
管理サーバ3は、サーバ装置4a〜4m内の仮想化部12に各レコーダを構成するように指示するサーバであり、割り当て量算出部31、サーバ選択部32、割り当て指示部33を備えている。割り当て量算出部31は、実施の形態1における割り当て量算出部13と同様に、端末2が受け取ったパラメータを基に、各レコーダに必要なハードウェアリソースの量を算出する割り当て量算出手段である。サーバ選択部32は、割り当て量算出部31が算出した量のハードウェアリソースを割り当て可能なサーバ装置を、各サーバ装置4a〜4mにおけるハードウェアリソース11の残量に基づいて選択するサーバ選択手段である。割り当て指示部33は、実施の形態1における割り当て指示部14と同様に、割り当て量算出部31が算出した量を各レコーダ(11aa〜11na)〜(11am〜11nm)に割り当てるよう、サーバ選択部32が選択したサーバ装置内の仮想化部12に指示する割り当て指示手段である。
【0030】
次に、実施の形態2の動作について説明する。
図5は、実施の形態2の映像監視レコーダの動作を示すフローチャートである。
まず、端末2が各レコーダに記録したい映像のパラメータをユーザから受け取り、管理サーバ3内の割り当て量算出部31に送信する(ステップST201)。割り当て量算出部31は、受信したパラメータを基に、各レコーダに必要なハードウェアリソースの量を算出し、算出した量をサーバ選択部32と割り当て指示部33に伝達する(ステップST202)。サーバ選択部32がサーバ装置4a〜4m内の仮想化部12からハードウェアリソースの残量を取得し(ステップST203)、割り当て量算出部31から受け取った算出量とサーバ装置4a〜4mのハードウェアリソースの残量を比較して、割り当て量算出部31から受け取った算出量よりもハードウェアリソースの残量が多いサーバ装置の1つを選択し、選択したサーバ装置を割り当て指示部33に伝達する(ステップST204)。割り当て指示部33は、割り当て量算出部31から受け取った算出量を各レコーダに割り当てるようにサーバ選択部32が選択したサーバ装置内の仮想化部12に指示する(ステップST205)。仮想化部12は、指示された量をハードウェアリソース11から各レコーダに割り当てる(ステップST206)。
【0031】
以上のように、ハードウェアリソース11を割り当て可能なサーバ装置4a〜4mを管理サーバ3が選択するようにしているので、ユーザがサーバ装置4a〜4mのハードウェアリソース11の残量を意識することなく、レコーダを構成することができる。また、サーバ選択部32によるサーバ装置4a〜4mの選択結果や、割り当て量算出部31における割り当て量の算出結果をユーザに提示するよう端末2側にフィードバックしてもよい。
【0032】
なお、この実施の形態2においては、管理サーバ3がサーバ装置4a〜4mとは独立したハードウェアである場合を説明したが、ユーザが各レコーダに記録したい映像や音声のパラメータを端末2から受信し、そのパラメータに合ったハードウェアリソース11の量を割り当てられるサーバ装置4a〜4mを選択し、そのサーバ装置4a〜4m内の仮想化部12に割り当てを指示することができれば同様の効果が得られることから、管理サーバ3の機能がサーバ装置4a〜4m内にあってもよい。
【0033】
また、実施の形態1と同様に、監視データとして記録する対象は映像だけではなく、音声であってもよく、映像と音声の両方であってもよい。
【0034】
また、端末2が各レコーダに記録したい映像のパラメータをユーザから受け取り、割り当て量算出部31が映像のパラメータを基に各レコーダに必要なハードウェアリソース11の量を算出し、算出した量をサーバ選択部32と割り当て指示部33に伝達する場合を説明したが、ハードウェアリソース11の量をサーバ選択部32と割り当て指示部33に伝達することができれば同様の効果が得られ、各レコーダに割り当てたいハードウェアリソース11の量をユーザが端末2に入力し、端末2がサーバ選択部32と割り当て指示部33にハードウェアリソース量を送信してもよい。この場合、割り当て量算出部31は無くてもよい。
【0035】
また、ユーザが端末2を使って割り当て量算出部31、または、サーバ選択部32と割り当て指示部33に入力する場合を説明したが、ユーザが割り当て量算出部31、または、サーバ選択部32と割り当て指示部33に入力できれば同様の効果を得られ、例えば、ユーザが管理サーバ3内にあるキーボード、マウス、タッチパネル等のユーザインタフェースを使って割り当て量算出部31、または、サーバ選択部32と割り当て指示部33に入力する構成であってもよい。
【0036】
また、各レコーダに同時にハードウェアリソース11を割り当てる場合について説明したが、同時に割り当てるレコーダの数はいくらでもよく、1つのレコーダだけに割り当てる場合でもよい。
【0037】
また、各レコーダに新たにハードウェアリソース11を割り当てる場合について説明したが、すでに各レコーダに割り当てているハードウェアリソース11を増減するようにしてもよい。このようにすることで、例えば、各レコーダに記録するカメラの台数、記録時間、映像の解像度、フレームレート、映像圧縮率等をユーザが変更する場合に、すでに割り当てているハードウェアリソース11を増減することができる。
【0038】
また、サーバ選択部32がサーバ装置4a〜4mの中から1つを選択する場合を説明したが、例えば、2つ以上のサーバ装置間でミラーリングをしている場合には、ミラーリングしている2つ以上のサーバ装置を選択してもよい。
【0039】
また、CPUやメモリ、ストレージ、ネットワークインタフェースカード等のハードウェアリソース11を各レコーダに割り当てる場合について説明したが、サーバ装置4a〜4mから各レコーダに割り当てられるものであれば同様の効果が得られ、GPU等のその他の物理デバイス、ネットワーク帯域やストレージのI/O帯域等であってもよい。
【0040】
また、割り当て量算出部31が各レコーダに必要なハードウェアリソース11の量を算出する際に、受信したパラメータの映像や音声を記録するためにかかる負荷として、ピーク値のほか、平均値や中央値等を使用してもよい。また、使用する値を切り替える負荷値選択部を有することで、ハードウェアリソース11の割り当て量の少なさよりも記録漏れをする確率の少なさを重視する場合にはピーク値を選択し、ハードウェアリソース11の割り当て量の少なさを重視する場合には平均値を選択する、というように、ユーザのニーズに合わせることができる。
【0041】
以上説明したように、実施の形態2の映像監視レコーダによれば、レコーダと仮想化手段とを有するサーバ装置を複数備えると共に、各サーバ装置のハードウェアリソースの残量に基づいて、割り当て量算出手段が算出した割り当て量を割り当て可能なサーバ装置を選択するサーバ選択手段と、サーバ選択手段で選択されたサーバ装置に対して割り当て量算出手段で算出された割り当てを行う割り当て指示手段とを備えたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。
【0042】
実施の形態3.
以上の実施の形態1,2では、ユーザが入力したハードウェアリソースの量、または、記録したい映像や音声のパラメータを基に算出したハードウェアリソースの量をレコーダに割り当てるものであるが、次に、ハードウェアリソースの量が不足した場合に各レコーダの優先度に合わせて割り当てるハードウェアリソースの量を変更する例を実施の形態3として示す。
【0043】
図6は、この発明の実施の形態3における映像監視レコーダの構成を示すブロック図である。
図6において、サーバ装置5は、実施の形態3における映像監視レコーダを構成するもので、ハードウェアリソース11、仮想化部12、割り当て量算出部13、割り当て指示部14、リソース不足検出部15、優先度管理部16を備えている。ここで、ハードウェアリソース11〜割り当て指示部14の基本的な機能は、実施の形態1と同様である。
リソース不足検出部15は、サーバ装置5のハードウェアリソース11の残量と割り当て量算出部13が算出した割り当て量とを比較し、ハードウェアリソースの残量の方が少ない場合に、割り当て量算出部13にハードウェアリソース不足を通知するリソース不足検出手段である。優先度管理部16は、各レコーダの優先度を管理する優先度管理手段である。また、割り当て量算出部13は、実施の形態1の割り当て量算出部13の機能と共に、リソース不足検出部15がハードウェアリソース不足を検出した場合は、優先度管理部16で管理されている各レコーダ11a〜11nの優先度に基づいて、レコーダ11a〜11nの割り当て量を変更するよう構成されている。
【0044】
次に、実施の形態3の映像監視レコーダの動作について説明する。
図7は、実施の形態3の動作を示すフローチャートである。
まず、端末2がレコーダ11a〜11nに記録したい映像のパラメータをユーザから受け取り、サーバ装置5内の割り当て量算出部13に送信する(ステップST301)。割り当て量算出部13が受信したパラメータを基に、レコーダ11a〜11nに必要なハードウェアリソースの量を算出し、算出した量を割り当て指示部14とリソース不足検出部15に伝達する(ステップST302)。リソース不足検出部15が仮想化部12からハードウェアリソース11の残量を取得する(ステップST303)。リソース不足検出部15がハードウェアリソースの残量と割り当て量算出部13が算出した割り当て量とを比較し(ステップST304)、ハードウェアリソースの残量の方が少ない場合に、リソース不足を検出したとして、割り当て量算出部13にハードウェアリソース不足を通知する(ステップST305)。
【0045】
割り当て量算出部13が優先度管理部16にレコーダ11a〜11nの優先度を問い合わせ(ステップST306)、優先度に合わせてレコーダ11a〜11nの割り当て量を変更し、変更した量を割り当て指示部14に伝達する(ステップST307)。変更した割り当て量をレコーダ11a〜11nに割り当てるように割り当て指示部14が仮想化部12に指示する(ステップST308)。仮想化部12が指示された量をハードウェアリソース11からレコーダ11a〜11nに割り当てる(ステップST309)。なお、ステップST304において、ハードウェアリソースの残量が、割り当て量算出部13の算出した割り当て量を上回っていた場合は、ステップST302で算出した割り当て量で仮想化部12に割り当てが指示される。
【0046】
図8は、レコーダ11a〜11eに割り当てるストレージの記録容量を、端末2がユーザから受け取った、記録するカメラの台数、記録時間、解像度、フレームレート、圧縮率を基に決め、不足するハードウェアリソース11については優先度に合わせて割り当て量を変更する場合に、レコーダ11a〜11eに割り当てる記録容量、CPUのクロック周波数、メモリ容量を示す。優先度に合わせて割り当て量を変更する場合の、それぞれの算出式は、以下に示す通りである。
【0047】

【0048】
優先度変数とは、優先度ごとに予め設定しておく0〜1の変数であり、優先度が高いほど、大きい値を代入する。その他の変数は、実施の形態1における算出式の変数と同様である。図8では、優先度が高の優先度変数には1、中の優先度変数には0.6を代入し、優先度が低のレコーダには、上記の算出式を適用せず、他のレコーダに割り当てた後の、ハードウェアリソース11の残量を割り当てるようにした。その他の変数には、図3と同様に代入した。また、サーバ装置5内の割り当て可能なハードウェアリソース11は、記録容量の合計を6200GB、CPUクロック周波数の合計を7000MHz、メモリ容量の合計を4000MBとした。上記の変数は、カメラの設定やOSの種類等によって値が異なるため、環境に合った値を代入する。また、上記の算出式は、音声の有無やレコーダ11a〜11nの記録方法等によって異なるため、環境に合わせて変数を変更する。優先度変数をベースクロック周波数やベースメモリ容量にかける算出式でもよい。図8では、映像のパラメータがレコーダごとに全カメラで同一であるようにしたが、カメラごとに設定できるようにしてもよい。各レコーダ11a〜11nの優先度は、ハードウェアリソース11の種類ごとに設定できるようにしてもよい。
【0049】
以上のように、ハードウェアリソース11の量が不足した場合に、各レコーダの優先度に合わせてハードウェアリソース11の割り当て量を変更するようにしているので、ハードウェアリソース11が不足しても優先度に合わせてスペックを維持し、優先度が高いレコーダについてはスペックを低下させない、または、低下の幅を小さくするように構成することができる。また、実施の形態3においても、割り当て量算出部13における割り当て量の変更結果をユーザに提示するよう端末2側にフィードバックしてもよい。
【0050】
なお、この実施の形態3においては、割り当て量算出部13が算出した割り当て量とハードウェアリソースの残量とをリソース不足検出部15が比較し、ハードウェアリソース不足を割り当て量算出部13に通知する場合を説明したが、割り当て量算出部13が算出した割り当て量に対してハードウェアリソースが不足していることを割り当て量算出部13が分かれば同様の効果が得られ、割り当て量算出部13が割り当て指示部14に割り当て量を伝達し、その量をレコーダ11a〜11nに割り当てるように割り当て指示部14が仮想化部12に指示し、仮想化部12がリソース不足を検出してリソース不足を割り当て量算出部13に通知してもよい。この場合、リソース不足検出部15はなくてもよい。
【0051】
また、実施の形態1や2と同様に、監視データとして記録する対象は映像だけではなく、音声であってもよく、映像と音声の両方であってもよい。
【0052】
また、端末2が各レコーダに記録したい映像のパラメータをユーザから受け取り、割り当て量算出部13が映像のパラメータを基に各レコーダに必要なハードウェアリソース11の量を算出し、算出した量を割り当て指示部14とリソース不足検出部15に伝達する場合を説明したが、ハードウェアリソース11の割り当て量を割り当て指示部14とリソース不足検出部15に伝達すれば同様の効果が得られ、各レコーダに割り当てたいハードウェアリソース11の割り当て量をユーザが端末2に入力し、端末2が割り当て指示部14とリソース不足検出部15にハードウェアリソース11の割り当て量を送信してもよい。この場合、ハードウェアリソース不足を割り当て量算出部13に通知してもよいし、端末に送信し、ユーザに提示してもよい。
【0053】
また、レコーダ11a〜11nで記録したい映像や音声のパラメータをユーザが端末2を使って割り当て量算出部13に入力する場合を説明したが、レコーダ11a〜11nで記録したい映像や音声のパラメータをユーザが割り当て量算出部13に入力することができれば同様の効果を得られ、例えば、ユーザがサーバ装置5内にあるキーボード、マウス、タッチパネル等のユーザインタフェースを使って割り当て量算出部13に入力する構成であってもよい。
【0054】
また、優先度管理部16がレコーダ11a〜11nの優先度を管理する場合を説明したが、リソース不足検出部15がハードウェアリソース不足を検出する度に端末2を経由してユーザに提示し、ユーザが端末2にレコーダ11a〜11nの優先度を入力するようにしてもよい。
【0055】
また、割り当て量算出部13、割り当て指示部14、リソース不足検出部15、優先度管理部16がサーバ装置内5内にある場合について説明したが、ユーザが入力した映像や音声のパラメータを基に、レコーダ11a〜11nに必要なハードウェアリソースの量を算出し、仮想化部12からハードウェアリソース11の残量を取得してハードウェアリソースの不足がないか確認する、または、仮想化部12からハードウェアリソース不足の通知がないかを確認し、ハードウェアリソースが不足した場合に優先度管理部16が管理する各レコーダ11a〜11nの優先度に合わせて割り当て量を変更し、その量をレコーダ11a〜11nに割り当てるように仮想化部12に指示すれば同様の効果を得られ、割り当て量算出部13、割り当て指示部14、リソース不足検出部15、優先度管理部16のどれか、または、これらの組合せやこれら全てがサーバ装置5の外にあってもよく、例えば、割り当て量算出部13、割り当て指示部14、リソース不足検出部15、優先度管理部16の全てが端末2内にあり、端末2から仮想化部12に割り当てを指示する構成であってもよい。
【0056】
また、レコーダ11a〜11nに同時にハードウェアリソース11を割り当てる場合について説明したが、同時に割り当てるレコーダの数はいくらでもよく、1つのレコーダだけに割り当てる場合でもよい。
【0057】
また、レコーダ11a〜11nに新たにハードウェアリソース11を割り当てる場合について説明したが、すでにレコーダ11a〜11nに割り当てているハードウェアリソース11を増減するようにしてもよい。このようにすることで、例えば、レコーダ11a〜11nに記録するカメラの台数、記録時間、映像の解像度、フレームレート、映像圧縮率等をユーザが変更する場合やハードウェアリソース11の量が変化した場合に、すでに割り当てているハードウェアリソース11を増減することができる。また、レコーダ11a〜11nのいずれか、または、これらの組合せに新たにハードウェアリソース11を割り当てる場合に、新たに割り当てるレコーダ11a〜11nとすでに割り当てているレコーダ11a〜11nの全てに対して、優先度に合わせて割り当て量を変更するようにしてもよい。
【0058】
また、CPUやメモリ、ストレージ、ネットワークインタフェースカード等のハードウェアリソース11をレコーダ11a〜11nに割り当てる場合について説明したが、サーバ装置5からレコーダ11a〜11nに割り当てられるものであれば同様の効果が得られ、GPU等のその他の物理デバイス、ネットワーク帯域やストレージのI/O帯域等であってもよい。
【0059】
また、割り当て量算出部13がレコーダ11a〜11nに必要なハードウェアリソース11の量を算出する際に、受信したパラメータの映像や音声を記録するためにかかる負荷として、ピーク値のほか、平均値や中央値等を使用してもよい。また、使用する値を切り替える図示しない負荷値選択部を有することで、ハードウェアリソース11の割り当て量の少なさよりも記録漏れをする確率の少なさを重視する場合にはピーク値を選択し、ハードウェアリソース11の割り当て量の少なさを重視する場合には平均値を選択する、というように、ユーザのニーズに合わせることができる。
【0060】
以上説明したように、実施の形態3の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースの残量と割り当て量算出手段が算出した割り当て量とを比較し、ハードウェアリソースの残量が少ない場合はハードウェアリソース不足として検出するリソース不足検出手段と、複数のレコーダにおける記録の優先度を管理する優先度管理手段とを備え、割り当て量算出手段は、リソース不足検出手段がハードウェアリソース不足を検出した場合、優先度管理手段から各レコーダの優先度を取得し、優先度に基づいてレコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。また、ハードウェアリソースが不足した場合でもスペックの低下を最低限に抑えることができる。
【0061】
また、実施の形態3の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースの残量と割り当て量算出手段が算出した割り当て量とを比較し、ハードウェアリソースの残量が少ない場合はハードウェアリソース不足として検出するリソース不足検出手段を備え、割り当て量算出手段は、リソース不足検出手段がハードウェアリソース不足を検出した場合、外部より入力される各レコーダの優先度に基づいて各レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。また、各レコーダの優先度を管理する必要がない。
【0062】
実施の形態4.
上記実施の形態3では、ハードウェアリソースの量が不足した場合に各レコーダの優先度に合わせて割り当てるハードウェアリソースの量を変更するものであるが、次にハードウェアリソースの性能が変化した場合に各レコーダに割り当てているハードウェアリソースの量を変更する例を実施の形態4として示す。
【0063】
図9は、この発明の実施の形態4における映像監視レコーダの構成を示すブロック図である。
図9において、サーバ装置6は、実施の形態4の映像監視レコーダを構成するもので、ハードウェアリソース11、仮想化部12、割り当て量算出部13、割り当て指示部14、性能変化検出部17を備えている。ここで、ハードウェアリソース11〜割り当て指示部14の基本的な機能は、実施の形態1と同様である。性能変化検出部17は、サーバ装置6のハードウェアリソース11の性能を取得し、性能が変化した場合に、割り当て量算出部13にハードウェアリソース11の性能変化を通知する性能変化検出手段である。また、割り当て量算出部13は、実施の形態1の割り当て量算出部13の機能と共に、性能変化検出部17がハードウェアリソースの性能変化を検出した場合に、その性能変化に対応してレコーダ11a〜11nの割り当て量を変更するよう構成されている。
【0064】
次に、実施の形態4の動作について説明する。
図10は、実施の形態4の映像監視レコーダの動作を示すフローチャートである。まず、性能変化検出部17が仮想化部12からハードウェアリソースの性能を取得する(ステップST401)。性能変化検出部17がハードウェアリソースの性能の変化を検出した場合に、割り当て量算出部13にハードウェアリソース性能変化を通知する(ステップST402)。これにより、割り当て量算出部13がレコーダ11a〜11nの割り当て量を変更する(ステップST403)。次に、変更した割り当て量をレコーダ11a〜11nに割り当てるように割り当て指示部14が仮想化部12に指示する(ステップST404)。仮想化部12は、指示された量をハードウェアリソース11からレコーダ11a〜11nに割り当てる(ステップST405)。
【0065】
以上のように、ハードウェアリソース11の性能が変化した場合に、各レコーダ11a〜11nのハードウェアリソース11の割り当て量を変更するようにしているので、ハードウェアリソース11が変化してもレコーダ11a〜11nの性能が変化しないように映像監視レコーダを構成することができる。
【0066】
なお、この実施の形態4においては、性能変化検出部17がハードウェアリソースの性能の変化を検出し、ハードウェアリソース11の割り当て量を変更する場合を説明したが、性能変化検出部17の代わりに、ハードウェアリソース11を構成するハードディスク装置(HDD)からスマート(S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology))情報を取得して性能低下を予測する性能低下予測手段(図示せず)を有し、性能低下を予測するとハードウェアリソース11の割り当て量を変更するように構成してもよい。
【0067】
また、実施の形態4においても、性能変化や性能低下予測による割り当て量算出部13の割り当て量の変更結果をユーザに提示するよう端末2側にフィードバックしてもよい。
【0068】
また、実施の形態1〜3と同様に、監視データとして記録する対象は映像だけではなく、音声であってもよく、映像と音声の両方であってもよい。
【0069】
また、割り当て量算出部13、割り当て指示部14、性能変化検出部17がサーバ装置内6内にある場合について説明したが、ハードウェアリソース11の性能が変化したことを検出し、割り当て量を変更してその割り当て量を割り当てるように仮想化部12に指示することができれば同様の効果を得られ、割り当て量算出部13、割り当て指示部14、性能変化検出部17のいずれか、または、これらの組合せやこれら全てがサーバ装置6の外にあってもよく、例えば、割り当て量算出部13、割り当て指示部14、性能変化検出部17の全てが端末2内にあり、端末2から仮想化部12に割り当てを指示する構成であってもよい。
【0070】
また、図9の構成に実施の形態3の構成要素を加えると、性能変化検出部17がハードウェアリソースの性能の変化を検出して割り当て量算出部13が割り当て量を変更した場合にハードウェアリソースが不足すると、レコーダ11a〜11nの優先度に合わせて、再度割り当て量を変更し、ハードウェアリソースの性能が低下しても優先度に合わせて性能を維持し、優先度が高いレコーダについては性能を低下させない、または、低下の幅を小さくするように構成することができる。
【0071】
また、CPUやメモリ、ストレージ、ネットワークインタフェースカード等のハードウェアリソース11をレコーダ11a〜11nに割り当てる場合について説明したが、サーバ装置6からレコーダ11a〜11nに割り当てられるものであれば同様の効果が得られ、GPU等のその他の物理デバイス、ネットワーク帯域やストレージのI/O帯域等であってもよい。
【0072】
また、割り当て量算出部13がレコーダ11a〜11nに必要なハードウェアリソース11の量を算出する際に、受信したパラメータの映像や音声を記録するためにかかる負荷として、ピーク値のほか、平均値や中央値等を使用してもよい。また、使用する値を切り替える図示しない負荷値選択部を有することで、ハードウェアリソース11の割り当て量の少なさよりも記録漏れをする確率の少なさを重視する場合にはピーク値を選択し、ハードウェアリソース11の割り当て量の少なさを重視する場合には平均値を選択する、というように、ユーザのニーズに合わせることができる。
【0073】
以上説明したように、実施の形態4の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースの性能が変化した場合、これを検出する性能変化検出手段を備え、割り当て量算出手段は、性能変化検出手段がハードウェアリソースの性能変化を検出した場合、性能変化に対応してレコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。また、ハードウェアリソースの性能が変化した場合でもスペックの変化を最低限に抑えることができる。
【0074】
また、実施の形態4の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースの性能が変化した場合、これを検出する性能変化検出手段と、複数のレコーダにおける記録の優先度を管理する優先度管理手段とを備え、割り当て量算出手段は、性能変化検出手段がハードウェアリソースの性能変化を検出した場合、優先度管理手段から各レコーダの優先度を取得し、優先度に基づいてレコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。また、ハードウェアリソースの性能が変化した場合でもスペックの変化を最低限に抑えることができる。
【0075】
また、実施の形態4の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースの性能が変化した場合、これを検出する性能変化検出手段を備え、割り当て量算出手段は、性能変化検出手段がハードウェアリソースの性能変化を検出した場合、外部より入力される各レコーダの優先度に基づいて各レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。また、ハードウェアリソースの性能が変化した場合でもスペックの変化を最低限に抑えることができる。
【0076】
また、実施の形態4の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースを構成するハードディスク装置のスマート情報により、ハードウェアリソースの性能低下を予測する性能低下予測手段を備え、割り当て量算出手段は、性能低下予測手段がハードウェアリソースの性能低下を予測した場合、前記レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。また、ハードウェアリソースの性能低下が予測された場合でもスペックの低下を最低限に抑えることができる。
【0077】
また、実施の形態4の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースを構成するハードディスク装置のスマート情報により、ハードウェアリソースの性能低下を予測する性能低下予測手段と、複数のレコーダにおける記録の優先度を管理する優先度管理手段とを備え、割り当て量算出手段は、性能低下予測手段がハードウェアリソースの性能低下を予測した場合、優先度管理手段から各レコーダの優先度を取得し、その優先度に基づいてレコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。また、ハードウェアリソースの性能低下が予測された場合でもスペックの低下を最低限に抑えることができる。
【0078】
また、実施の形態4の映像監視レコーダによれば、ハードウェアリソースを構成するハードディスク装置のスマート情報により、ハードウェアリソースの性能低下を予測する性能低下予測手段を備え、割り当て量算出手段は、性能低下予測手段がハードウェアリソースの性能低下を予測した場合、外部より入力される各レコーダの優先度に基づいて各レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更するようにしたので、ユーザ側の要求に応じて様々なスペックのレコーダを構成することができる。また、ハードウェアリソースの性能低下が予測された場合でもスペックの低下を最低限に抑えることができる。
【0079】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組合せ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0080】
1,4a〜4m,5,6 サーバ装置、2 端末、3 管理サーバ、11 ハードウェアリソース、12 仮想化部(仮想化手段)、13,31 割り当て量算出部(割り当て量算出手段)、14,33 割り当て指示部(割り当て指示手段)、15 リソース不足検出部(リソース不足検出手段)、16 優先度管理部(優先度管理手段)、17 性能変化検出部(性能変化検出手段)、32 サーバ選択部(サーバ選択手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハードウェアリソースを用いて構成され、監視データを記録する少なくとも1台のレコーダと、
前記レコーダを仮想的に構築する仮想化手段と、
入力される前記監視データのパラメータに基づいて、当該監視データを記録するのに必要なハードウェアリソースの値を算出し、当該ハードウェアリソースの値から前記レコーダへの割り当て量を算出する割り当て量算出手段とを備え、
前記仮想化手段は、前記割り当て量でレコーダを管理することを特徴とする映像監視レコーダ。
【請求項2】
レコーダと仮想化手段とを有するサーバ装置を複数備えると共に、
前記各サーバ装置のハードウェアリソースの残量に基づいて、割り当て量算出手段が算出した割り当て量を割り当て可能なサーバ装置を選択するサーバ選択手段と、
前記サーバ選択手段で選択されたサーバ装置に対して前記割り当て量算出手段で算出された割り当てを行う割り当て指示手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項3】
ハードウェアリソースの残量と割り当て量算出手段が算出した割り当て量とを比較し、前記ハードウェアリソースの残量が少ない場合はハードウェアリソース不足として検出するリソース不足検出手段と、
複数のレコーダにおける記録の優先度を管理する優先度管理手段とを備え、
割り当て量算出手段は、前記リソース不足検出手段がハードウェアリソース不足を検出した場合、前記優先度管理手段から各レコーダの優先度を取得し、当該優先度に基づいて前記レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更することを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項4】
ハードウェアリソースの残量と割り当て量算出手段が算出した割り当て量とを比較し、前記ハードウェアリソースの残量が少ない場合はハードウェアリソース不足として検出するリソース不足検出手段を備え、
割り当て量算出手段は、前記リソース不足検出手段がハードウェアリソース不足を検出した場合、外部より入力される各レコーダの優先度に基づいて当該各レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更することを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項5】
ハードウェアリソースの性能が変化した場合、これを検出する性能変化検出手段を備え、
割り当て量算出手段は、前記性能変化検出手段がハードウェアリソースの性能変化を検出した場合、当該性能変化に対応してレコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更することを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項6】
ハードウェアリソースの性能が変化した場合、これを検出する性能変化検出手段と、
複数のレコーダにおける記録の優先度を管理する優先度管理手段とを備え、
割り当て量算出手段は、前記性能変化検出手段がハードウェアリソースの性能変化を検出した場合、前記優先度管理手段から各レコーダの優先度を取得し、当該優先度に基づいて前記レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更することを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項7】
ハードウェアリソースの性能が変化した場合、これを検出する性能変化検出手段を備え、
割り当て量算出手段は、前記性能変化検出手段がハードウェアリソースの性能変化を検出した場合、外部より入力される各レコーダの優先度に基づいて当該各レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更することを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項8】
ハードウェアリソースを構成するハードディスク装置のスマート情報により、当該ハードウェアリソースの性能低下を予測する性能低下予測手段を備え、
割り当て量算出手段は、前記性能低下予測手段がハードウェアリソースの性能低下を予測した場合、前記レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更することを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項9】
ハードウェアリソースを構成するハードディスク装置のスマート情報により、当該ハードウェアリソースの性能低下を予測する性能低下予測手段と、
複数のレコーダにおける記録の優先度を管理する優先度管理手段とを備え、
割り当て量算出手段は、前記性能低下予測手段がハードウェアリソースの性能低下を予測した場合、前記優先度管理手段から各レコーダの優先度を取得し、当該優先度に基づいて前記レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更することを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項10】
ハードウェアリソースを構成するハードディスク装置のスマート情報により、当該ハードウェアリソースの性能低下を予測する性能低下予測手段を備え、
割り当て量算出手段は、前記性能低下予測手段がハードウェアリソースの性能低下を予測した場合、外部より入力される各レコーダの優先度に基づいて当該各レコーダへのハードウェアリソースの割り当て量を変更することを特徴とする請求項1記載の映像監視レコーダ。
【請求項11】
割り当て量算出手段がハードウェアリソースの値を算出する際に、監視データのパラメータを実現するためにかかる負荷として使用する値を、ピーク値、平均値、中央値の中から選択することを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載の映像監視レコーダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−84049(P2013−84049A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221997(P2011−221997)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】