説明

映像表示装置及びこれを用いたゲーム利用者管理システム、ゲーム利用者管理方法

【課題】単なる連続使用時間による管理だけではなく、健康に与える様々な要因を考慮して利用者の健康管理を行うゲーム利用者管理システムを得る。
【解決手段】このゲーム利用者管理システム1は、映像表示装置10と、ゲーム機20とから構成される。映像表示装置10は、映像表示部11、制御部12、メモリ部13とから構成される。このテレビジョン受像機10における制御部12は、利用者毎のゲーム機の使用状況を管理する機能を有する。使用されるゲーム機は複数あるが、各ゲーム機毎の使用状況を総合的に管理する。ここで用いられる重み関数A(t)により、新しい履歴の影響は大きく、古い履歴の影響は小さくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム機におけるゲーム画像を表示させる映像表示装置、及びこの映像表示装置とゲーム機とからなるゲーム利用者管理システム、ゲーム利用者管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭用のゲーム機が広く普及している。このゲーム機を使用するにあたっては、ゲーム機におけるゲームの画像を家庭用テレビジョン受像機のモニタ(映像表示装置)に出力させ、利用者はこれを見ながらゲーム機を操作して各種のゲームを楽しむということが一般的に行われている。
【0003】
こうしたゲーム機は幅広い年齢層により使用されるが、その中でも青少年による使用される頻度は特に高い。そして、これらの利用者に対するゲームの悪影響についても様々な検討がなされている。特に、ゲーム機を長時間にわたって使用している場合の目や他の肉体的・精神的な悪影響は無視できないものであることはよく知られており、特に成長期にある青少年に対する悪影響を軽減することは重要である。従って、こうした悪影響を軽減するための工夫が従来技術として多数開示されている。
【0004】
また、連続して使用している時間が長くなった場合に、何らかの形で自動的にゲーム機の使用ができなくする技術が多数開示されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、予めゲーム機を連続して使用できる時間を設定し、使用時間がこの設定時間に近づくとディスプレイの明るさを徐々に暗くし、この時間になると映像出力を停止する機能を持った映像表示装置が記載されている。また、特許文献2には、同様に、設定時間に近づくとメッセージを表示し、設定時間になると電源がオフされる映像表示装置が記載されている。また、特許文献3には、設定時間経過後に電源が自動的にオフとなり、その後に再びゲーム機の画像表示が選択されても、モニタがミュート状態となる映像表示装置が記載されている。また、特許文献4には、設定時間に近づくにつれてより強いメッセージを表示する映像表示装置が記載されている。また、特許文献5には、設定時間になると電源オフの代わりに自動的に画面が休止状態となる映像表示装置が記載されている。こうした例では、ゲーム機と接続された映像表示装置が制御を行う主体となっている。
【0006】
これに対して、ゲーム機側が制御の主体となる例として、特許文献6には、ゲームが開始されてから一定時間経過後にアラームを発生させて利用者に警告するゲーム機が記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2005−205025号公報
【特許文献2】特開平08−23485号公報
【特許文献3】特開2004−235920号公報
【特許文献4】特開平09−23391号公報
【特許文献5】特開平07−299248号公報
【特許文献6】特開平10−118335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のいずれの技術においても、制限されるのは、利用者による長時間の連続使用だけである。ここで目的とするのは、利用者に対する健康上の悪影響の排除であるが、実際には健康上の影響は単に連続使用時間だけで決まるものではない。例えば、連続した5時間の使用を制限する場合に、当日に5時間以上使用したがその前は6日間使用しなかった場合と、当日以前の1週間で毎日4時間使用していた場合とを比較すると、1回の連続使用時間は短くとも、後者の方が健康上の悪影響は大きい。また、例えば将棋のゲームを行う場合と、アクションゲームでは、同じ使用時間でも、後者の方が健康に与える影響は大きい。健康上の影響は、この他様々な要因によって決まる。
【0009】
従って、単なる連続使用時間による管理だけではなく、健康に与える様々な要因を考慮して利用者の健康管理を行うゲーム管理システムが望まれた。
【0010】
本発明は、斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明の映像表示装置は、ゲーム機と接続され、前記ゲーム機からの出力画像に基づいて画像を表示する映像表示装置であって、過去に前記ゲーム機が使用された際のデータからなり、前記使用における少なくとも使用開始時刻と連続使用時間とが前記データとして含まれる使用履歴が、前記使用毎及びゲームの利用者毎にまとめられた管理用データを記憶するメモリ部と、前記ゲーム機の動作に応じて前記管理用データを更新し、前記ゲーム機の利用者に応じて、前記各使用履歴からの経過時間に対して単調減少関数となる重み関数を前記連続使用時間に乗算した値を前記各使用履歴について加算した指数を算出し、該指数に基づいて前記ゲーム機を制御する信号を発する制御部と、を具備することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記メモリ部は前記重み関数として複数の種類を記憶し、前記制御部は該複数の種類の重み関数に対応した複数の種類の前記指数を算出することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記複数の種類の重み関数の中に、前記重み関数として前記経過時間のみに依存する第1の重み関数が含まれ、前記制御部は前記第1の重み関数に対応した第1の指数を算出することを特徴とする。
前記複数の種類の重み関数の中に、前記使用履歴における時刻にも依存する第2の重み関数が含まれ、前記制御部は前記第2の重み関数に対応した第2の指数を算出することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記使用履歴におけるデータには、前記映像表示装置の出力から算出される量が含まれ、前記複数の種類の重み関数のうちの少なくとも1種は、前記映像表示装置の出力から算出される量にも依存することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記映像表示装置の出力から算出される量には、表示画面の画面輝度が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記画面輝度にも依存する第3の重み関数であり、前記制御部は前記第3の重み関数に対応した第3の指数を算出することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記映像表示装置の出力から算出される量には、表示画面の画面輝度変化量が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記画面輝度変化量にも依存する第4の重み関数であり、前記制御部は前記第4の重み関数に対応した第4の指数を算出することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記使用履歴におけるデータには、前記ゲーム機において動作するソフトウェアの識別情報が含まれ、前記複数の種類の重み関数のうちの1種は、前記ゲーム機において動作するソフトウェアにも依存する第5の重み関数であり、前記制御部は前記第5の重み関数に対応した第5の指数を算出することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記使用履歴におけるデータには、前記ゲームの実行の際の利用者による入力回数が含まれ、前記複数の種類の重み関数のうちの1種は、前記入力回数にも依存する第6の重み関数であり、前記制御部は前記第6の重み関数に対応した第6の指数を算出することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記制御部は、算出された前記複数の種類の前記指数が重み付けされて加算された値に基づいて前記ゲーム機を制御する信号を発することを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記ゲーム機と前記映像表示装置との接続はHDMI(High Definition Multimedia Interface)により行われることを特徴とする。
本発明の映像表示装置において、前記制御部による前記ゲーム機の制御はCEC(Consumer Electronics Control)により行われることを特徴とする。
本発明の映像表示装置は、テレビジョン受像機であることを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理システムは、前記映像表示装置と前記ゲーム機とからなることを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法は、ゲーム機の利用を利用者毎に管理して制限するゲーム利用者管理方法であって、過去に前記ゲーム機が使用された際のデータからなり、前記使用における少なくとも使用開始時刻と連続使用時間とが前記データとして含まれる使用履歴が、前記使用毎及びゲームの利用者毎にまとめられた管理用データを記憶し、前記ゲーム機が使用される際に利用者の識別情報を読み出す利用者識別工程と、前記利用者の前記管理用データを読み出す管理用データ読み出し工程と、前記利用者の前記管理用データを前記利用者の使用に応じて更新する管理用データ更新工程と、前記更新された管理用データにおける前記各使用履歴からの経過時間に対して単調減少関数となる重み関数を乗算した値を、前記各使用履歴について加算した指数を算出する指数算出工程と、前記算出された指数に基づいて前記ゲーム機を制御する内容を決定する判定工程と、前記制御の内容に応じた信号を発する制御工程と、を具備することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法において、前記ゲーム機は映像表示装置に接続されて使用され、前記管理用データは前記映像表示装置が記憶し、前記利用者識別工程、前記管理用データ更新工程、前記指数算出工程、前記制御工程は前記映像表示装置によって行われることを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法は、前記指数算出工程において、前記重み関数として複数の種類が設定され、該複数の種類の重み関数に対応した複数の種類の前記指数を算出することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法において、前記複数の種類の重み関数の中に、前記重み関数として前記経過時間のみに依存する第1の重み関数が含まれ、該第1の重み関数に対応した第1の指数を算出することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法において、前記複数の種類の重み関数の中に、前記使用履歴における時刻にも依存する第2の重み関数が含まれ、該第2の重み関数に対応した第2の指数を算出することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法において、前記使用履歴におけるデータには、前記映像表示装置の出力から算出される量が含まれ、前記複数の種類の重み関数のうちの少なくとも1種は、前記使用履歴において前記映像表示装置の出力から算出される量にも依存することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法において、前記映像表示装置の出力から算出される量には、表示画面の画面輝度が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記画面輝度にも依存する第3の重み関数であり、該第3の重み関数に対応した第3の指数を算出することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法において、前記映像表示装置の出力から算出される量には、表示画面の画面輝度変化量が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記画面輝度変化量にも依存する第4の重み関数であり、該第4の重み関数に対応した第4の指数を算出することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法において、前記使用履歴におけるデータには、前記ゲーム機において動作するソフトウェアの識別情報が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記ゲーム機において動作するソフトウェアにも依存する第5の重み関数であり、該第5の重み関数に対応した第5の指数を算出することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法において、前記使用履歴におけるデータには、前記ゲームの実行の際の利用者による入力回数が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記入力回数にも依存する第6の重み関数であり、該第6の重み関数に対応した第6の指数を算出することを特徴とする。
本発明のゲーム利用者管理方法は、前記制御工程において、算出された前記複数の種類の前記指数が重み付けされて加算された値に基づいて前記ゲーム機を制御する信号を発することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、単なる連続使用時間による管理だけではなく、健康に与える様々な要因を考慮して利用者の健康管理を行うゲーム利用者管理システムを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0014】
図1は本発明の第1の実施の形態に係るゲーム利用者管理システム1の構成図である。このゲーム利用者管理システム1は、映像表示装置10と、ゲーム機20とから構成される。ただし、ゲーム機として他にゲーム機30が設けられており、これらは利用者により適宜交換されて使用される。
【0015】
映像表示装置10は、映像表示部11、制御部12、メモリ部13とから構成される。映像表示部11は、ゲーム機における出力画像、すなわち、ゲームの画像を表示する、例えば液晶ディスプレイからなる。制御部12は、例えばマイコン等で構成され、この映像表示装置10全体の制御を行う。メモリ部13は、この制御に用いる情報を記憶し、電源切断時にもこれらの情報を保持することができ、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等で構成される。なお、テレビジョン受像機をこの映像表示装置として用いることができ、その入力切換によって、テレビ視聴用の画像信号・音声信号とゲーム用の画像信号・音声信号とを利用者が選択できる。この場合には、上記の他に受信回路や復調/復号回路等が更に設けられるが、これらの機能は本願発明とは直接関係ないため、ここでは省略している。また、以降ではこの場合でも常にゲーム機からの出力画像の信号が選択されている場合につき説明する。
【0016】
ゲーム機20(30)は、本体21(31)とコントローラ22(32)とから構成される。利用者は、コントローラ21(31)を操作し、映像表示部11の出力画像を見ながらゲームを行うことができる。
【0017】
ゲーム機本体21(31)と映像表示装置10(制御部12)はHDMI(High Definition Multimedia Interface)端子を介してHDMIケーブル14で接続されている。これにより、ゲーム用の画像信号・音声信号と、CEC(Consumer Electronics Control)による制御信号を授受することができる。
【0018】
ここで、このテレビジョン受像機10における制御部12は、利用者毎のゲーム機の使用状況を管理する機能を有する。使用されるゲーム機は複数あるが、各ゲーム機毎の使用状況を総合的に管理する。このため、メモリ部13は、利用者毎に管理用データを記憶する。管理用データの一例を図2に示す。
【0019】
ここで、管理用データは使用履歴毎かつ利用者毎に作成され、ゲーム機が使用されている間に時々刻々更新される。図2の管理用データは「利用者X」に関するものである。利用者の識別は利用者がゲーム機の使用を開始する際にID番号を入力することによって行われる。映像表示装置10の制御部12はゲーム機本体21(31)から、このID番号をCEC信号によって入手し、制御部12は現在の利用者を認識する。
【0020】
使用履歴1、使用履歴2等は、この映像表示装置10がゲーム機に用いられた履歴であり、図2においては、使用履歴1が最新のものであり、番号が大きくなるほど古くなっている。従って、現在利用者がゲームを行っている場合には、その際のデータは使用履歴1に反映される。この履歴において記憶するデータは、「開始時刻」、「終了時刻」、「ゲーム機」、「ゲームソフト」、「画面輝度」、「画面輝度変化量」、「入力回数」である。
【0021】
「開始時刻」、「終了時刻」は、各使用履歴においてゲーム機の使用が開始された時刻及び終了された時刻である。図2における使用履歴1では、この時点ではゲーム機が使用されている途中であるため、終了時刻は暫定値(括弧書き)となっており、現在の時刻と等しい。使用履歴2以降では実際の使用開始時刻、使用終了時刻がこれらの時刻となる。使用開始時刻及び使用終了時刻はゲーム機からの信号が入力した時点及びこの入力がなくなった時点での時刻を制御部12が認識することにより判定することができる。また、CEC信号でゲーム機本体21(31)が制御部12に送信することによって得ることもできる。なお、図2における「使用時間」は連続使用時間であり、「終了時刻」と「開始時刻」との差である。
【0022】
「ゲーム機」は使用されたゲーム機の識別情報であり、この例ではゲーム機20又は30のいずれかである。また、「ゲームソフト」は利用者が使用するゲームソフトの識別情報であり、利用者の所望のものがその都度選択される。ゲーム機本体21(31)が発するCEC信号によって制御部12はこれらの識別情報を得ることができる。
【0023】
「画面輝度」は、映像表示部11における出力画像の平均輝度値であり、映像表示部11の開始時刻と終了時刻の間における全画素の平均の輝度値である。この値の表現方法は任意であるが、例えば0(最も暗い場合)〜10(最も明るい場合)の間のアナログ値として定義できる。ゲーム機から入力した画像信号、あるいは映像表示部11における出力信号から制御部12がこの値を算出することができる。
【0024】
「画面輝度変化量」は、各時点での開始時刻と終了時刻の間における全画素の平均輝度値の変化の度合いを表す量であり、例えばこの時間内での標準偏差とする。この値も画面輝度と同様にして制御部12により算出される。
【0025】
「入力回数」は、開始時刻と終了時刻の間に利用者がコントローラ22(32)を操作した累積回数である。これは、操作が行われる度にゲーム機本体21(31)がCEC信号を発し、この回数を制御部12が計測することによって得られる。なお、マウスの操作のように、操作の内容によっては、常に連続的な操作であるために操作回数として定義することが困難な場合もある。そうした場合には、例えば連続操作時間が1秒である場合を1回と換算する等の定義により、回数として換算することができる。
【0026】
以上の管理用データにおける使用履歴1、使用履歴2等は、利用者がゲーム機をこの映像表示装置10に接続して使用する度に更新される。また、現状の状態を表す使用履歴1のデータは、使用されている間にも更新される。この更新のタイミングは任意であるが、例えば1分間隔とすることができる。すなわち、図2の使用履歴1における括弧書きのデータはこの間隔で更新される。なお、メモリ部13の記憶容量には制限があるため、現時点から所定の期間を超えた古い使用履歴は、削除する事が好ましい。例えば、1ヶ月を経過した使用履歴は自動的に削除される設定とすることができる。
【0027】
制御部12は、この管理用データに基づいて、映像表示部11において利用者に警告を発したり、ゲームが利用できない状態に映像表示装置10を制御する。以降ではこの動作について説明する。
【0028】
特許文献1〜6における従来技術においても同様に、警告を発したり、ゲームが利用できない状態とするが、そのための元となるデータは、連続使用時間だけであった。これに対して、このゲーム利用者管理システム1においては、前記の管理用データにおける各種のデータに基づいて、より適切な対処を行う。
【0029】
利用者の健康に対する影響を与える要因としては、まず、特許文献1〜6と同様に、連続使用時間がある。これは、管理用データにおける各使用履歴における終了時刻と開始時刻との差で算出される。各使用履歴における連続使用時間の和が累計の使用時間となるが、例えば、毎日使用した場合と、1週間に1回使用した場合とでは、前者の方が健康上の悪影響が大きいことは明らかである。従って、ここでは、式1で定義されるTをこれを判定するための指数とする。
【数1】

【0030】
ここで、nは使用履歴の番号であり、Tは使用履歴nにおける使用時間、tは使用履歴nから現在までの経過時間であり、ここでは、使用履歴nにおける開始時刻から現在までの経過時間とする。重み関数A(t)は、tに対する単調減少関数となっている。すなわち、Tは累計使用時間に対応する指数であるが、重み関数A(t)により、新しい履歴の影響は大きく、古い履歴の影響は小さくなる。従って、累計の使用時間が同一でも、複数の日に分割して使用した方がTは小さくなり、使用履歴の間隔が大きい方がTは小さくなる。なお、例えばtが1ヶ月以上ではA(t)=0とすることができ、この場合には1ヶ月以上前の履歴の影響は全く考慮されないという設定となる。
【0031】
なお、ここではtを開始時刻から現在までの経過時間としたが、この経過時間は各使用履歴を代表する時刻から現在までの経過時間であればよく、終了時刻から現在までの経過時間としてもよい。また、開始時刻と終了時刻の中間の時刻から現在までの経過時間としてもよい。
【0032】
また、同様にゲームを行っている場合でも、1日のうちの時刻でその影響は異なる。例えば、昼間に行っている場合と、夜中に行っている場合では、後者の方が健康上の悪影響が大きい場合がある。この場合、式2で定義されるTをこれを判定するための指数とする。
【数2】

【0033】
ここで、tsnは、使用履歴nにおける時刻(使用履歴nを代表する時刻)であり、ここでは開始時刻とする。ここで用いられる重み関数B(tsn,t)は、tと共にこの開始時刻によって決まる量であり、例えば、昼間では小さく、夜中では大きな値をとるものとする。また、平日では大きく、休日では小さくすることもできる。すなわち、日時による重み付けをこれにより行うことができる。tに対する依存性としては、A(t)と同様に、単調減少関数とすることにより、古い履歴の影響を小さくすることができる。
【0034】
なお、ここではtsnを開始時刻としたが、ここで用いる時刻は各使用履歴を代表する時刻であればよく、終了時刻としてもよい。また、開始時刻と終了時刻の中間の時刻としてもよい。
【0035】
また、利用者の健康に対しては、映像表示部11の出力(映像、音声)におけるパラメータも影響を与える。このため、このパラメータとして、映像表示装置10の出力から算出される量を用い、重み関数をこのパラメータに依存させることもできる。
【0036】
例えば、一般に、明るい画面を長時間見ている方が暗い場面を見ている場合よりも利用者の疲労が大きい。このため、式3で定義されるTをこれを判定するための指数とする。
【数3】

【0037】
ここで、Iは、使用履歴nにおける画面輝度である。ここで用いられる重み関数C(I,t)は、Iに関しては単調増加関数であるものとする。すなわち、画面輝度が高いほど高く重み付けされる。なお、tに対する依存性としては、A、Bと同様である。
【0038】
また、同一の画面輝度であっても、輝度の変化率が大きく、画面の明るさの変動が大きいほど利用者の疲労が大きいことも明らかである。このため、式4で定義されるTをこれを判定するための指数とする。
【数4】

【0039】
ここで、ΔIは、画面輝度変化量である。ここで用いられる重み関数D(ΔI,t)は、ΔIに関しては単調増加関数であるものとする。すなわち、画面輝度変化量が大きいほど高く重み付けされる。なお、tに対する依存性としては、A、B、Cと同様である。
【0040】
また、利用者の疲労の度合いは使用するゲームソフトの種類(内容)にも依存することは明らかである。このため、式5で定義されるTをこれを判定するための指数とする。
【数5】

【0041】
ここで、Kは、使用履歴nにおいて用いられたゲームソフトの識別記号である。すなわち、ここで用いられる重み関数E(K,t)は、ゲームソフトの種類に依存する。例えば動きの激しいゲームにおいてはこの値(重み付け)を大きく、例えば将棋のように動きの少ないゲームにおいてはこの値を小さく設定することができる。なお、tに対する依存性としては、A、B、C、Dと同様である。
【0042】
また、利用者の疲労の度合いは利用者により行われる操作の数にも依存することは明らかである。このため、式6で定義されるTをこれを判定するための指数とする。
【数6】

【0043】
ここで、Lは、使用履歴nにおける入力回数である。ここで用いられる重み関数F(L,t)は、Lに対しては単調増加関数である。従って、操作回数が大きいほど重みが大きくなる。なお、tに対する依存性としては、A、B、C、Dと同様である。
【0044】
なお、以上の計算においては、使用履歴1における値であるt、T、I、ΔI、Lについては、ゲームが行われているその時点での暫定的な値である。従って、T〜Tについても、その時点での値となり、利用者がゲームを行っている間に変化する。このため、T〜Tの算出は、管理用データが更新される度に算出される。
【0045】
上記の重み関数A〜Fのデータは、予め設定され、メモリ部13が記憶している。制御部12は、これを参照して以上の計算を行うことができる。重み関数A〜Fは利用者の個性に合わせ、利用者毎に設定してもよく、この場合には制御部12は各利用者毎のデータをメモリ部13から読み出し、上記の計算を行う。
【0046】
従って、制御部12は、利用者がゲームを行っている間に、その時点でのT〜Tの値を基にして、各種の制御を行うことができる。例えば、T〜Tのそれぞれに対して2種類の閾値を設定し、T〜Tのいずれかがそれぞれの第1の閾値を超えたら映像表示部11に「健康に良くないので、休憩することをお勧めします」等のメッセージを表示させることができる。更に、T〜Tのいずれかが、第1の閾値よりも大きな第2の閾値を超えた場合には、強制的に一定時間の休憩を設ける休止モードを設定する。T〜Tの全てが第1の閾値を超えた場合には、強制的に映像表示装置10またはゲーム機本体21(31)の電源を長時間オフさせることもできる。
【0047】
この様に、T〜Tの値を基にして、制御部12は任意の制御を行うことができる。特に、映像表示部11にメッセージを表示させることだけではなく、CEC制御により、ゲーム機本体21(31)の制御を行うことも容易である。
【0048】
また、この判定のためには、上記の全ての要因を考慮して、式7で定義されるTを用いることもできる。
【数7】

【0049】
は、N〜Nの重み付けをしてT〜Tを加算した指数である。N〜Nは定数であり、上記のどの要因を重くとるかによって適宜決定される。例えば、視力の悪い利用者の場合には、T、Tの重みN、Nを大きくすることができる。また、手に障害のある利用者の場合には、Tの重みNを大きくしてもよい。また、利用者の性別や年齢によってN〜Nを適宜設定してもよい。いずれの場合も、N〜Nを利用者によって異なる値とすることができ、メモリ部13はこれを記憶する。制御部12はメモリ部13から利用者に応じてこれらの値を読み出し、上記の計算を行う。
【0050】
このゲーム利用者管理システム1においては、管理データの作成、記憶、及び上記の計算を映像表示装置10が行う。従って、ゲーム機が交換されて使用される場合でも、これらの処理を安定して確実に行うことができる。
【0051】
には上記のすべての要素が含まれるため、このゲーム利用者管理システムは、利用者の健康管理をより適切に行うことができる。また、この管理を利用者毎に行うことも容易である。
【0052】
次に、このゲーム利用者管理装置1における動作につき説明する。図3は、このゲーム利用者管理方法の動作を示すフロー図である。このフローは、例えば映像表示装置10の電源がオンとされている間に実行させることができ、例えば10分間隔で実行させることができる。
【0053】
ここでは、制御部12が行う利用制限の内容としては、(1)警告、(2)休止、(3)強制終了の3種類とする。ここで、(1)警告の場合には、映像表示部11の画面にメッセージを表示するだけで、ゲーム機20(30)の動作に対して影響を及ぼすことはない。(2)休止の場合には、所定の時間だけゲーム機20(30)または映像表示装置10の動作を休止させる。(3)強制終了の場合には、強制的にゲーム機20(30)または映像表示装置10の電源をオフし、所定時間が経過した後でないと、再び電源がオンできない状態とする。従って、ゲーム機20(30)の電源モードとしては、所定の時間だけ強制的にその動作を休止させ、その後に自動的に電源を復帰させる休止モードと、強制的に電源をオフし、所定時間が経過した後でないと再び電源をオンすることができない強制終了モードとが設定されている。どの処理を行うかは、前記のT〜T、またはTの値に応じて適宜決定される。ここでは、その判定基準として、TS2>T≧TS1の場合には(1)警告、TS3>T≧TS2の場合には(2)休止、T≧TS3の場合には(3)強制終了とする。ただし、利用者の便宜のために、(2)(3)が選択される場合であっても、(1)警告も同時に行うものとする。(2)(3)の場合にはいずれにしろゲーム機能は中断される。ここで、TS3>TS2>TS1であり、これらは予め設定されており、メモリ部13が記憶している。
【0054】
まず、現在ゲームモードとなっているか否かを判定する(S1)。この判定は、制御部12が、現在映像表示部11に出力している画像信号がゲーム機からのものであるか、それ以外(テレビジョン受像機の信号)からのものであるかを判定することにより行われる。前者の場合はゲームモードであると認識される。ゲームモードでないと認識された場合には、終了となる。
【0055】
ゲームモードであると認識された場合(S1)には、制御部12は、CEC制御によって、ゲーム機本体21(31)を制御し、ゲームの利用者のID番号を出力させ、これを受信する(利用者識別工程:S2)。このID番号は、ゲーム機の使用開始時に利用者が入力している。また、この際には、ゲーム機の識別情報及びゲームソフトの識別情報も入手する。
【0056】
次に、制御部12は、メモリ部13からこの利用者の管理用データを読み出す(管理用データ読み出し工程:S3)。この管理用データは、例えば図2に示した内容のものである。
【0057】
次に、制御部12は、この管理用データを更新する(管理用データ更新工程:S4)。例えば、利用者による新たな使用が開始された直後の場合には、読み出された管理用データにおける使用履歴nを使用履歴n+1の変更し、かつ新たに使用履歴1を作成する。その後では、使用履歴2以降は変わらないが、使用履歴1における終了時刻、画面輝度、入力数等が更新され、その都度メモリ部13がこれを記憶する。なお、この際に、古い使用履歴を自動的に削除することもできる。例えば、nがある設定された値よりも大きくなった場合に使用履歴nを削除する設定としてもよく、開始時刻からの経過時刻がある一定の期間、例えば1ヶ月を超えた使用履歴を削除する設定とすることができる。
【0058】
次に、制御部12は、更新された管理用データから、前記の通りに、T〜Tを算出する(指数算出工程:S5)。ここで、前記の通りに、メモリ部13からN〜Nを読み出し、Tも算出する。なお、N〜Nの中で零のものがあれば、これに対応するT〜Tは算出する必要はない。
【0059】
次に、制御部12は、これらの指数の値に応じて前記の通りに利用制限の判定を行う(判定工程:S6)。すなわち、例えば、TS2>T≧TS1であった場合には、(1)警告が選択され、TS3>T≧TS2であった場合には、(2)休止が選択され、T≧TS3であった場合には、(3)強制終了が選択される。T<TS1である場合(S7)には、利用制限は選択されず、初期状態に戻る。
【0060】
(1)〜(3)のいずれか選択された場合(S7)には、警告機能が用いられるため(S8)、映像表示部11にメッセージを表示させる(S9)。このメッセージは、例えば「健康に良くないので、休憩することをお勧めします。」等と設定することができる。その後、ゲーム機を自動的に中断する機能が用いられない場合、すなわち、(1)の場合には、初期状態に戻る(S10)。
【0061】
自動的に中断する機能が用いられる場合、すなわち、(2)または(3)が選択された場合(S10)には、改めて中断前の警告を行う(S11)。すなわち、映像表示部11に「まもなく強制的に中断します」等のメッセージを表示させる。
【0062】
次に、休止モードを用いる、すなわち(2)が選択された場合(S12)には、制御部12は休止時間を計算し、その結果を映像表示部11に表示させる(S13)。休止時間は、状況に応じて適宜設定される。例えば、初期値を1時間とし、何度も休止の処置が行われた場合にはN回目に休止が行われた場合の休止時間をN時間とすることができる。この場合、映像表示部11に「休止します。再開できるのは、○○時××分です。」と、現在の時刻から休止時間経過後の時刻(再開時刻)を表示させる。
【0063】
その後、制御部12は、ゲーム機20(30)を休止モードとする信号を発する(制御工程:S14)。これにより、一時的に電源がオフされ、再開時刻までこの状態が維持される。ゲーム機を休止させる場合には、制御部12はCEC信号により、ゲーム機本体21(31)の電源回路を制御して休止状態とする。映像表示装置10を休止状態とする場合には、映像表示装置10の電源回路を直接制御して、休止状態とする。
【0064】
ゲーム機20(30)は、再開時刻までの残り時間が零になった場合(S15)には、ゲーム機20(30)、又は映像表示装置10の電源を再び自動的に投入する(S16)。これにより、初期状態となる。
【0065】
休止ではなく、(3)強制終了が選択される場合(S12)にも、制御部12はゲーム機20(30)を強制終了モードとする信号を発する(制御工程:S17)。この場合には、休止の場合とは異なり、自動的に電源が再投入される場合はなく、利用者がこれらの電源オン操作を改めてする必要がある。また、その場合であっても、ゲーム機20(30)においては強制停止時間が設定され、例えば強制終了後5時間は電源をオンとすることができない設定とされる。
【0066】
以上の動作により、T〜T、またはTの値を基にして、利用者の健康を考慮した動作ができるゲーム管理システムを得ることができる。
【0067】
このゲーム管理システムにおいては、管理用データを記憶するのはゲーム機ではなく、映像表示装置10側である。また、全体の制御も制御部12が行い、ゲーム機側20(30)の制御は制御部12がCEC信号によって行う。従って、ゲーム機が複数台取り替えられて用いられる場合でも、利用者毎の管理を行うことが容易である。
【0068】
ただし、使用されるゲーム機が1台である場合には、以上に説明した制御部12の機能をゲーム機側で実現することもできる。
【0069】
また、利用制限の際に参照するパラメータであるT〜T、Tは、利用者の個人的特性に応じて適宜決定することができる。従って、利用者の健康管理を個別に適正に行うことができる。
【0070】
なお、上記の例では、映像表示装置10の出力から算出される量に依存する重み関数から算出されたT、Tにおいては、画面の輝度及び輝度の変動に基づいていたが、その設定はこれに限られるものではない。この映像表示装置の出力に関するパラメータであって、健康に与える影響が大きなものを、輝度の代わりに用いることができる。例えば、RGB信号の中で最も疲労に与える影響の大きな成分の信号強度を用いることもできる。また、音声信号に関するパラメータ、例えば、音声信号の平均強度やその変動を代わりに用いることもできる。これらのパラメータの値が健康に対して特に大きな影響を与える場合に重み関数C、Dの値を大きく設定すればよい。従って、重み関数C、Dは必ずしも単調関数である必要はなく、選択されるパラメータに応じて適宜設定できる。
【0071】
また、上記の例では、Tはゲームソフトの種類に依存する重み関数Eを用いて算出された指数としたが、例えば、ゲーム機の種類によって健康に対する影響の差がある場合には、重み関数Eをゲーム機の種類によるものとすることも可能である。
【0072】
また、上記の例では、Tはゲーム機におけるコントローラの操作回数に依存する重み関数Fを用いて算出された指数としたが、ゲーム機の操作に関するパラメータであって、健康に与える影響の大きなものを、操作回数の代わりに用いることもできる。例えば、単なる積算操作回数ではなく、操作の内容によってこれを重み付けして積算した値を用いてもよい。
【0073】
また、上記以外でも、管理用データにおける使用履歴として記憶できる量であれば、映像表示装置またはゲーム機における任意のパラメータを用いた重み関数を用いて同様の動作をさせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態となるゲーム利用者管理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態となるゲーム利用者管理システムにおいて用いられる管理用データの一例である。
【図3】本発明の実施の形態となるゲーム利用者管理方法を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0075】
1 ゲーム利用者管理システム
10 映像表示装置
11 映像表示部
12 制御部
13 メモリ部
14 HDMIケーブル
20、30 ゲーム機
21、31 ゲーム機本体
22、32 コントローラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機と接続され、前記ゲーム機からの出力画像に基づいて画像を表示する映像表示装置であって、
過去に前記ゲーム機が使用された際のデータからなり、前記使用における少なくとも使用開始時刻と連続使用時間とが前記データとして含まれる使用履歴が、前記使用毎及びゲームの利用者毎にまとめられた管理用データを記憶するメモリ部と、
前記ゲーム機の動作に応じて前記管理用データを更新し、前記ゲーム機の利用者に応じて、前記各使用履歴からの経過時間に対して単調減少関数となる重み関数を前記連続使用時間に乗算した値を前記各使用履歴について加算した指数を算出し、該指数に基づいて前記ゲーム機を制御する信号を発する制御部と、
を具備することを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
前記メモリ部は前記重み関数として複数の種類を記憶し、
前記制御部は該複数の種類の重み関数に対応した複数の種類の前記指数を算出することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記複数の種類の重み関数の中に、前記重み関数として前記経過時間のみに依存する第1の重み関数が含まれ、
前記制御部は前記第1の重み関数に対応した第1の指数を算出することを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記複数の種類の重み関数の中に、前記使用履歴における時刻にも依存する第2の重み関数が含まれ、
前記制御部は前記第2の重み関数に対応した第2の指数を算出することを特徴とする請求項2または3に記載の映像表示装置。
【請求項5】
前記使用履歴におけるデータには、前記映像表示装置の出力から算出される量が含まれ、
前記複数の種類の重み関数のうちの少なくとも1種は、前記映像表示装置の出力から算出される量にも依存することを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の映像表示装置。
【請求項6】
前記映像表示装置の出力から算出される量には、表示画面の画面輝度が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記画面輝度にも依存する第3の重み関数であり、
前記制御部は前記第3の重み関数に対応した第3の指数を算出することを特徴とする請求項5に記載の映像表示装置。
【請求項7】
前記映像表示装置の出力から算出される量には、表示画面の画面輝度変化量が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記画面輝度変化量にも依存する第4の重み関数であり、
前記制御部は前記第4の重み関数に対応した第4の指数を算出することを特徴とする請求項5または6に記載の映像表示装置。
【請求項8】
前記使用履歴におけるデータには、前記ゲーム機において動作するソフトウェアの識別情報が含まれ、前記複数の種類の重み関数のうちの1種は、前記ゲーム機において動作するソフトウェアにも依存する第5の重み関数であり、
前記制御部は前記第5の重み関数に対応した第5の指数を算出することを特徴とする請求項2から請求項7までのいずれか1項に記載の映像表示装置。
【請求項9】
前記使用履歴におけるデータには、前記ゲームの実行の際の利用者による入力回数が含まれ、前記複数の種類の重み関数のうちの1種は、前記入力回数にも依存する第6の重み関数であり、
前記制御部は前記第6の重み関数に対応した第6の指数を算出することを特徴とする請求項2から請求項8までのいずれか1項に記載の映像表示装置。
【請求項10】
前記制御部は、算出された前記複数の種類の前記指数が重み付けされて加算された値に基づいて前記ゲーム機を制御する信号を発することを特徴とする請求項2から請求項9までのいずれか1項に記載の映像表示装置。
【請求項11】
前記ゲーム機と前記映像表示装置との接続はHDMI(High Definition Multimedia Interface)により行われることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の映像表示装置。
【請求項12】
前記制御部による前記ゲーム機の制御はCEC(Consumer Electronics Control)により行われることを特徴とする請求項11に記載の映像表示装置。
【請求項13】
テレビジョン受像機であることを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の映像表示装置。
【請求項14】
請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の映像表示装置と前記ゲーム機とからなることを特徴とするゲーム利用者管理システム。
【請求項15】
ゲーム機の利用を利用者毎に管理して制限するゲーム利用者管理方法であって、
過去に前記ゲーム機が使用された際のデータからなり、前記使用における少なくとも使用開始時刻と連続使用時間とが前記データとして含まれる使用履歴が、前記使用毎及びゲームの利用者毎にまとめられた管理用データを記憶し、
前記ゲーム機が使用される際に利用者の識別情報を読み出す利用者識別工程と、
前記利用者の前記管理用データを読み出す管理用データ読み出し工程と、
前記利用者の前記管理用データを前記利用者の使用に応じて更新する管理用データ更新工程と、
前記更新された管理用データにおける前記各使用履歴からの経過時間に対して単調減少関数となる重み関数を乗算した値を、前記各使用履歴について加算した指数を算出する指数算出工程と、
前記算出された指数に基づいて前記ゲーム機を制御する内容を決定する判定工程と、
前記制御の内容に応じた信号を発する制御工程と、
を具備することを特徴とするゲーム利用者管理方法。
【請求項16】
前記ゲーム機は映像表示装置に接続されて使用され、前記管理用データは前記映像表示装置が記憶し、前記利用者識別工程、前記管理用データ更新工程、前記指数算出工程、前記制御工程は前記映像表示装置によって行われることを特徴とする請求項15に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項17】
前記指数算出工程において、
前記重み関数として複数の種類が設定され、該複数の種類の重み関数に対応した複数の種類の前記指数を算出することを特徴とする請求項15または16に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項18】
前記複数の種類の重み関数の中に、前記重み関数として前記経過時間のみに依存する第1の重み関数が含まれ、該第1の重み関数に対応した第1の指数を算出することを特徴とする請求項17に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項19】
前記複数の種類の重み関数の中に、前記使用履歴における時刻にも依存する第2の重み関数が含まれ、該第2の重み関数に対応した第2の指数を算出することを特徴とする請求項17または18に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項20】
前記使用履歴におけるデータには、前記映像表示装置の出力から算出される量が含まれ、
前記複数の種類の重み関数のうちの少なくとも1種は、前記使用履歴において前記映像表示装置の出力から算出される量にも依存することを特徴とする請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項21】
前記映像表示装置の出力から算出される量には、表示画面の画面輝度が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記画面輝度にも依存する第3の重み関数であり、
該第3の重み関数に対応した第3の指数を算出することを特徴とする請求項20に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項22】
前記映像表示装置の出力から算出される量には、表示画面の画面輝度変化量が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記画面輝度変化量にも依存する第4の重み関数であり、
該第4の重み関数に対応した第4の指数を算出することを特徴とする請求項20または21に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項23】
前記使用履歴におけるデータには、前記ゲーム機において動作するソフトウェアの識別情報が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記ゲーム機において動作するソフトウェアにも依存する第5の重み関数であり、
該第5の重み関数に対応した第5の指数を算出することを特徴とする請求項17から請求項22までのいずれか1項に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項24】
前記使用履歴におけるデータには、前記ゲームの実行の際の利用者による入力回数が含まれ、前記複数の種類の重み関数の1種は、前記入力回数にも依存する第6の重み関数であり、
該第6の重み関数に対応した第6の指数を算出することを特徴とする請求項17から請求項23までのいずれか1項に記載のゲーム利用者管理方法。
【請求項25】
前記制御工程において、
算出された前記複数の種類の前記指数が重み付けされて加算された値に基づいて前記ゲーム機を制御する信号を発することを特徴とする請求項17から請求項24までのいずれか1項に記載のゲーム利用者管理方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−17921(P2009−17921A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−180767(P2007−180767)
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】