説明

映像装置およびテレビジョン装置

【課題】ソフトウェアキーボードによる文字入力を行う際のリモコンの操作回数を減らしながら、操作性を向上させることが可能な映像装置を提供する。
【解決手段】このテレビジョン装置100(映像装置)は、複数の入力キー41aと、複数の入力キー41a上を移動可能なカーソル41dとを含むソフトウェアキーボード41およびテレビジョン放送を表示可能なディスプレイ40の表示内容を制御する制御部30と、複数の入力キー41a上のカーソル41dの位置を1つずつ順次移動させるための十字ボタン74a〜74dと、複数の入力キー41a上のカーソル41dの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させるための選局兼用ジャンプボタン75a〜75iとを含むリモコン70とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、映像装置およびテレビジョン装置に関し、特に、ソフトウェアキーボードを表示可能な映像装置およびテレビジョン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ソフトウェアキーボードを表示可能な映像装置が知られている。このような従来の映像装置では、一般に、ソフトウェアキーボードによる文字入力がリモコンによって行われる。このため、ソフトウェアキーボードによる文字入力を行う際のリモコンの操作回数を減らすことが望まれている。
【0003】
そこで、従来、リモコンの操作回数を減らすために、ソフトウェアキーボードを表示可能なTV画面(表示部)と、ソフトウェアキーボードによる文字入力操作に用いるリモコンとを備えるTV受信機(映像装置)が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
上記特許文献1において提案されたTV受信機のTV画面に表示されるソフトウェアキーボードには、文字入力を行うための複数のキー(入力キー画像)と、それら複数のキーのうちの2つ以上のキーを取り囲むように構成されたカーソル状のリモコンテンプレートとが表示されている。このソフトウェアキーボードにより文字入力を行う場合、ユーザは、リモコンのシフトキー(移動ボタン)を操作することによって、リモコンテンプレートを所望のキーを含む2つ以上のキーを取り囲む位置まで1つずつ順次移動させ、その後、リモコンテンプレートに取り囲まれた2つ以上のキーの中から所望のキーを選択する。これにより、カーソル状のリモコンテンプレートがソフトウェアキーボード上の1つのキーだけを取り囲むように構成されている場合と異なり、リモコンテンプレートを所望のキーを取り囲む位置まで移動させる際の移動回数を減らすことができるので、リモコンの操作回数を減らすことが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−286835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載のTV受信機では、カーソル状のリモコンキーテンプレートを所望のキーを取り囲む位置まで移動させるために、リモコンキーテンプレートを1つずつ順次移動させる必要があるので、ソフトウェアキーボード上における所望のキーの配置位置とリモコンキーテンプレートの初期の配置位置とが離れている場合に、リモコンの操作回数が増えるという問題点がある。また、上記特許文献1に記載のTV受信機では、リモコンキーテンプレートの位置を1つずつ順次移動させることしかできないため、操作性が悪いという問題点もある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ソフトウェアキーボードによる文字入力を行う際のリモコンの操作回数を減らしながら、操作性を向上させることが可能な映像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0008】
この発明の第1の局面による映像装置は、複数の第1の個数の入力キー画像と、第1の個数の入力キー画像上を移動可能なカーソルとを含むソフトウェアキーボードおよび映像を表示可能な表示部の表示内容を制御する制御部と、第1の個数の入力キー画像上のカーソルの位置を1つずつ順次移動させるための移動ボタンと、第1の個数の入力キー画像上のカーソルの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させるためのジャンプボタンとを含むリモコンとを備える。
【0009】
この発明の第1の局面による映像装置では、上記のように、リモコンを、第1の個数の入力キー画像上のカーソルの位置を1つずつ順次移動させるための移動ボタンと、第1の個数の入力キー画像上のカーソルの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させるためのジャンプボタンとを含むように構成する。これにより、ソフトウェアキーボード上における所望の入力キー画像の配置位置とカーソルの初期の配置位置とが離れている場合でも、ジャンプボタンにより、カーソルを所望の入力キー画像に近い位置までジャンプ移動させる(入力キー画像を1つ以上飛ばして移動させる)ことができるので、カーソルを所望の位置まで移動させる際のリモコンの操作回数を減らすことができる。また、リモコンに移動ボタンしか設けられていない場合(カーソルの位置を1つずつ順次移動させることしかできない場合)と異なり、移動ボタンおよびジャンプボタンの2つのボタンにより、カーソルを所望の位置まで容易に移動させることができるので、操作性を向上させることができる。これらの結果、ソフトウェアキーボードによる文字入力を行う際のリモコンの操作回数を減らしながら、操作性を向上させることができる。
【0010】
上記第1の局面による映像装置において、好ましくは、ジャンプボタンは、第1の個数よりも少ない複数の第2の個数設けられており、ユーザにより第2の個数のジャンプボタンが押下された際のカーソルの移動先として予め設定された第2の個数の入力キー画像は、表示部に表示された第1の個数の入力キー画像上で偏らずに分散するように配置されている。このように構成すれば、ユーザにより第2の個数のジャンプボタンが押下された際のカーソルの移動先として予め設定された第2の個数の入力キー画像が、表示部に表示された第1の個数の入力キー画像の一部に偏って配置されている場合と異なり、カーソルを広い範囲でジャンプ移動させることができるので、カーソルを所望の位置までより容易に移動させることができる。
【0011】
上記第1の局面による映像装置において、好ましくは、ジャンプボタンは、第1の個数よりも少ない複数の第2の個数設けられており、ユーザにより第2の個数のジャンプボタンが押下された際のカーソルの移動先として予め設定された第2の個数の入力キー画像の表示部上における配置位置は、第2の個数のジャンプボタンのリモコン上における配置位置と対応している。このように構成すれば、第2の個数の入力キー画像の表示部上における配置位置と、第2の個数のジャンプボタンのリモコン上における配置位置との対応関係により、ユーザがジャンプボタンを押下した際のカーソルの移動先を容易に認識することができるので、操作性をより向上させることができる。
【0012】
上記第1の局面による映像装置において、好ましくは、リモコンは、映像装置に対して所定の操作を行うための操作ボタンをさらに含み、操作ボタンは、ジャンプボタンとして兼用可能なように構成されている。このように構成すれば、ジャンプボタンを操作ボタンとは別個に設ける場合と異なり、リモコンの構成が複雑になるのを抑制することができる。
【0013】
この場合、好ましくは、ジャンプボタンとして兼用可能な操作ボタンは、表示部に表示される映像のチャンネルを選局するための選局ボタンである。このように構成すれば、映像装置のリモコンに一般的に設けられている選局ボタンをジャンプボタンとして兼用することにより、容易にリモコンにジャンプボタンを設けることができる。
【0014】
上記第1の局面による映像装置において、好ましくは、ジャンプボタンは、カーソルを表示部の端部に位置する入力キー画像にジャンプ移動させるための第1ジャンプボタンと、カーソルを表示部の両端部間の中間部分に位置する入力キー画像にジャンプ移動させるための第2ジャンプボタンとを含む。このように構成すれば、第1ジャンプボタンと第2ジャンプボタンとにより、カーソルを第1の個数の入力キー画像全体にわたってジャンプ移動させることができる。
【0015】
この発明の第2の局面によるテレビジョン装置は、テレビジョン放送を受信する放送受信部と、複数の入力キー画像と、複数の入力キー画像上を移動可能なカーソルとを含むソフトウェアキーボードおよびテレビジョン放送を表示可能な表示部の表示内容を制御する制御部と、複数の入力キー画像上のカーソルの位置を1つずつ順次移動させるための移動ボタンと、複数の入力キー画像上のカーソルの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させるためのジャンプボタンとを含むリモコンとを備え、ジャンプボタンは、表示部に表示されるテレビジョン放送のチャンネルを選局するための選局ボタンである。
【0016】
この発明の第2の局面によるテレビジョン装置では、上記のように、リモコンを、第1の個数の入力キー画像上のカーソルの位置を1つずつ順次移動させるための移動ボタンと、第1の個数の入力キー画像上のカーソルの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させるためのジャンプボタンとを含むように構成する。これにより、ソフトウェアキーボード上における所望の入力キー画像の配置位置とカーソルの初期の配置位置とが離れている場合でも、ジャンプボタンにより、カーソルを所望の入力キー画像に近い位置までジャンプ移動させることができるので、カーソルを所望の位置まで移動させる際のリモコンの操作回数を減らすことができる。また、リモコンに移動ボタンしか設けられていない場合(カーソルの位置を1つずつ順次移動させることしかできない場合)と異なり、移動ボタンおよびジャンプボタンの2つのボタンにより、カーソルを所望の位置まで容易に移動させることができるので、操作性を向上させることができる。また、テレビジョン装置のリモコンに一般的に設けられている選局ボタンをジャンプボタンとして兼用することにより、容易にリモコンにジャンプボタンを設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態によるテレビジョン装置の構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態によるテレビジョン装置のリモコンの具体的な構成を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態によるテレビジョン装置の表示部に表示されるソフトウェアキーボードを示した図である。
【図4】本発明の一実施形態によるテレビジョン装置の表示部に表示されたソフトウェアキーボード上でカーソルの位置が移動される際における制御部の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
まず、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態によるテレビジョン装置100の構成について説明する。なお、テレビジョン装置100は、本発明の「映像装置」の一例である。
【0020】
本発明の一実施形態によるテレビジョン装置100は、図1に示すように、チューナ10と、通信部20と、制御部30と、ディスプレイ40と、デコーダ50と、リモコン受信部60と、リモコン70とを備えている。なお、チューナ10は、本発明の「放送受信部」の一例である。また、ディスプレイ40は、本発明の「表示部」の一例である。
【0021】
チューナ10は、アンテナ200を介してテレビジョン放送を受信するように構成されている。また、通信部20は、テレビジョン装置100の外部の図示しないLAN(Local Area Network)などからなるネットワーク(たとえば、インターネット)に接続されている。
【0022】
制御部30は、テレビジョン装置100の各部の制御を行うように構成されている。たとえば、制御部30は、ディスプレイ40の表示内容の制御を行うことが可能なように構成されている。具体的には、制御部30は、チューナ10により受信されたテレビジョン放送(映像)をデコーダ50を介してディスプレイ40に出力することにより、ディスプレイ40にテレビジョン放送を表示再生させることが可能なように構成されている。
【0023】
また、制御部30は、通信部20を介してテレビジョン装置100の外部のネットワーク(インターネット)と通信を行うことが可能なように構成されている。一般に、このようなインターネットを介した通信を実現するためには、ユーザは、テレビジョン装置100に対してIP(Internet Protocol)アドレスを設定する必要がある。そこで、本実施形態では、制御部30は、上記のようなテレビジョン装置100に対するIPアドレスの設定操作がユーザにより行われる際に、ディスプレイ40の所定領域内にソフトウェアキーボード41(図3参照)を表示させるとともに、ユーザによるリモコン70の操作(後述する十字ボタン74a、74b、74cおよび74d、選局兼用ジャンプボタン75a、75b、75c、75d、75e、75f、75g、75hおよび75i、および、決定ボタン76(図2参照)の操作)に基づく文字入力操作(IPアドレスの設定操作)を受け付けるように構成されている。
【0024】
図3に示すように、ソフトウェアキーボード41には、数字、アルファベットおよび記号からなる文字を入力するための40個の入力キー41aが4行10列のマトリクス状に並んで表示されている。これら40個の入力キー41aの下側(Y1方向側)には、「Clear」キー(入力した文字を1つ削除するためのキー)や、「All Clear」キー(入力した文字を全て削除するためキー)などからなる5個の機能キー41bが左右方向(X方向)に並んで表示されている。また、これら40個の入力キー41aの上側(Y2方向側)には、ユーザにより入力された数字などが表示される入力文字表示部41cが左右方向(X方向)に延びるように表示されている。なお、入力キー41aは、本発明の「入力キー画像」の一例である。
【0025】
また、ソフトウェアキーボード41には、上記40個の入力キー41aおよび5個の機能キー41bの各々を取り囲むことが可能なように構成されたカーソル41dが表示されている。このカーソル41dは、ユーザによるリモコン70の操作(後述する十字ボタン74a〜74dおよび選局兼用ジャンプボタン75a〜75iの操作)に基づいて、上記40個の入力キー41aおよび5個の機能キー41b上を移動可能なように構成されている。なお、図3では、カーソル41dは、5個の機能キー41bのうちの「OK」キー(入力を確定するためのキー)を取り囲んでいる。
【0026】
図1に示すように、リモコン受信部60は、リモコン70からの信号を受信するように構成されている。このリモコン受信部60により受信された信号は、制御部30に送信される。これにより、テレビジョン装置100のユーザは、リモコン70の操作を行うことによって、テレビジョン装置100全体の制御を行うことができる。
【0027】
図2に示すように、リモコン70には、テレビジョン装置100に対する種々の操作を行うための操作ボタン71が設けられている。本実施形態では、操作ボタン71は、テレビジョン装置100の電源を操作するための電源ボタン72や、ディスプレイ40に表示されるテレビジョン放送(映像)の音量を調節するための音量調節ボタン73や、ディスプレイ40に表示されるテレビジョン放送のチャンネルを選局するための選局ボタン75などを含むように構成されている。このような選局ボタン75は、テレビジョン装置100のリモコン70に一般的に設けられている。
【0028】
ここで、本実施形態では、リモコン70の操作ボタン71は、ユーザがソフトウェアキーボード41を用いた文字入力操作を行うための十字ボタン74a〜74d、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iおよび決定ボタン76を含むように構成されている。なお、十字ボタン74a〜74dおよび選局兼用ジャンプボタン75a〜75iは、それぞれ、本発明の「移動ボタン」および「ジャンプボタン」の一例である。本実施形態では、上記テレビジョン放送のチャンネルを選局するための操作ボタン71(リモコン70に一般的に設けられている選局ボタン75)を選局兼用ジャンプボタン75a〜75iとして兼用可能なように構成されている。
【0029】
十字ボタン74a〜74dとは、入力キー41a上のカーソル41dの位置を上下方向(X方向)および左右方向(Y方向)に1つずつ順次移動させるための操作ボタン71である。また、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iとは、入力キー41a上のカーソル41dの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させる(入力キー41aを1つ以上飛ばして移動させる)ための操作ボタン71である。また、決定ボタン76とは、カーソル41dが現在取り囲んでいる入力キー41aの入力を決定するための操作ボタン71である。
【0030】
十字ボタン74a〜74dは、決定ボタン76を取り囲む円周に沿って略等間隔で4個設けられている。本実施形態では、これら4個の十字ボタン74a〜74dのリモコン70上における配置位置は、4個の十字ボタン74a〜74dが押下された場合におけるカーソル41dの移動方向と対応している。
【0031】
たとえば、リモコン70上において上側(Y2方向側)(図2参照)に位置する十字ボタン74aがユーザにより押下された場合では、入力キー41a上のカーソル41dの位置が上方向(Y2方向)(図3参照)に1つずつ順次移動される。同様に、十字ボタン74b、74cおよび74dがユーザにより押下された場合では、入力キー41a上のカーソル41dの位置がそれぞれ下方向(Y1方向)、右方向(X2方向)および左方向(X1方向)(図3参照)に1つずつ順次移動される。
【0032】
選局兼用ジャンプボタン75a〜75iは、十字ボタン74a〜74dおよび決定ボタン76の下側に、3行3列のマトリクス状に9個並んで設けられている。本実施形態では、これら9個の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iのリモコン70上における配置位置は、9個の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iがユーザにより押下された際のカーソル41dの移動先として予め設定された9個の入力キー41aのディスプレイ40上における配置位置と対応している。
【0033】
たとえば、リモコン70上において左上の端部(X1方向側およびY2方向側の端部)(図2参照)に位置する選局兼用ジャンプボタン75aがユーザにより押下された場合では、入力キー41a上のカーソル41dの位置が、40個の入力キー41aのうちの左上の端部(X1方向側およびY2方向側の端部)(図3参照)に位置する入力キー41a(「1」キー)を取り囲む位置にジャンプ移動される。同様に、選局兼用ジャンプボタン75b、75cおよび75dがユーザにより押下された場合では、入力キー41a上のカーソル41dの位置がそれぞれソフトウェアキーボード41の「0」キー、「_」キーおよび「u」キーに対応する入力キー41aを取り囲む位置にジャンプ移動される。
【0034】
また、リモコン70の上側の左右方向(X方向)(図2参照)の両端部の中間部分に位置する選局兼用ジャンプボタン75eがユーザにより押下された場合では、入力キー41a上のカーソル41dの位置が、40個の入力キー41aのうちの上側の左右方向(X方向)(図3参照)の両端部の中間部分に位置する入力キー41a(「5」キー)を取り囲む位置にジャンプ移動される。同様に、選局兼用ジャンプボタン75f、75g、75hおよび75iがユーザにより押下された場合では、入力キー41a上のカーソル41dの位置がそれぞれソフトウェアキーボード41の「a」キー、「e」キー、「j」キーおよび「y」キーに対応する入力キー41a(図3参照)を取り囲む位置にジャンプ移動される。
【0035】
すなわち、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iは、カーソル41dをディスプレイ40の端部に位置する入力キー41aにジャンプ移動させるための選局兼用ジャンプボタン75a〜75dと、カーソル41dをディスプレイ40の両端部の中間部分に位置する入力キー41aにジャンプ移動させるための選局兼用ジャンプボタン75e〜75iとにより構成されている。なお、選局兼用ジャンプボタン75a〜75dおよび選局兼用ジャンプボタン75e〜75iは、それぞれ、本発明の「第1ジャンプボタン」および「第2ジャンプボタン」の一例である。
【0036】
以上のように、本実施形態では、上記9個の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iがユーザにより押下された際のカーソル41dの移動先として予め設定された9個の入力キー41a(「1」キー、「0」キー、「_」キー、「u」キー、「5」キー、「a」キー、「e」キー、「j」キーおよび「y」キー(図3参照))は、ディスプレイ40に表示された40個の入力キー41aの中で偏らずに上下方向(Y方向)および左右方向(Y方向)に分散するように配置されている。
【0037】
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態によるテレビジョン装置100のディスプレイ40に表示されるソフトウェアキーボード41(図3参照)上のカーソル41dの位置が、ユーザによるリモコン70の操作(十字ボタン74a〜74dおよび選局兼用ジャンプボタン75a〜75iの操作(図2参照))に基づいて移動される際における制御部30の処理フローについて説明する。
【0038】
まず、図4に示すように、ステップS1において、ユーザによるリモコン70の操作を受け付ける処理が実行される。具体的には、ユーザによりリモコン70の十字ボタン74a〜74dおよび選局兼用ジャンプボタン75a〜75i(図2参照)が押下される際にリモコン70から発信されるリモコン信号をリモコン受信部60により検知する処理が実行される。
【0039】
次に、ステップS2において、ユーザによりリモコン70の十字ボタン74a〜74dが押下されたか否かが判断される。このステップS2においては、ユーザにより十字ボタン74a〜74dが押下されたと判断された場合に、ステップS3に進む。そして、ステップS3において、ユーザにより押下された十字ボタン74a〜74dに対応する方向に入力キー41a上のカーソル41dの位置が移動される。
【0040】
本実施形態では、リモコン70の十字ボタン74a、74b、74cおよび74d(図2参照)がユーザにより押下された場合に、入力キー41a上のカーソル41dの位置がそれぞれ上方向(Y2方向)、下方向(Y1方向)、右方向(X2方向)および左方向(X1方向)(図3参照)に1つだけ移動される。そして、ステップS1に戻る。
【0041】
なお、上記ステップS2において、ユーザによりリモコン70の十字ボタン74a〜74dが押下されなかったと判断された場合には、ステップS4に進む。そして、ステップS4において、ユーザによりリモコン70の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iが押下されたか否かが判断される。このステップS4においては、ユーザにより選局兼用ジャンプボタン75a〜75iが押下されたと判断された場合に、ステップS5に進む。そして、ステップS5において、ユーザにより押下された選局兼用ジャンプボタン75a〜75iに対応する予め設定された位置に入力キー41a上のカーソル41dの位置がジャンプ移動される。
【0042】
本実施形態では、リモコン70の選局兼用ジャンプボタン75a、75b、75cおよび75d(図2参照)がユーザにより押下された場合に、入力キー41a上のカーソル41dの位置がそれぞれソフトウェアキーボード41の「1」キー、「0」キー、「_」キーおよび「u」キーに対応する入力キー41a(図3参照)を取り囲む位置にジャンプ移動される。また、リモコン70の選局兼用ジャンプボタン75e、75f、75g、75hおよび75i(図2参照)がユーザにより押下された場合に、入力キー41a上のカーソル41dの位置がそれぞれソフトウェアキーボード41の「5」キー、「a」キー、「e」キー、「j」キーおよび「y」キーに対応する入力キー41a(図3参照)を取り囲む位置にジャンプ移動される。そして、ステップS1に戻る。
【0043】
なお、上記ステップS4において、ユーザにより選局兼用ジャンプボタン75a〜75iが押下されなかったと判断された場合にも、ステップS1に戻る。このようにして、ソフトウェアキーボード41(図3参照)上のカーソル41dの位置が移動される。
【0044】
本実施形態では、上記のように、リモコン70を、40個の入力キー41a上のカーソル41dの位置を1つずつ順次移動させるための十字ボタン74a〜74dと、40個の入力キー41a上のカーソル41dの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させるための選局兼用ジャンプボタン75a〜75iとを含むように構成する。これにより、ソフトウェアキーボード41上における所望の入力キー41aの配置位置とカーソル41dの初期の配置位置とが離れている場合でも、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iにより、カーソル41dを所望の入力キー41aに近い位置までジャンプ移動させることができるので、カーソル41dを所望の位置まで移動させる際のリモコン70の操作回数を減らすことができる。また、リモコン70に十字ボタン74a〜74dしか設けられていない場合(カーソル41dの位置を1つずつ順次移動させることしかできない場合)と異なり、十字ボタン74a〜74dおよび選局兼用ジャンプボタン75a〜75iの2つのボタンにより、カーソル41dを所望の位置まで容易に移動させることができるので、操作性を向上させることができる。これらの結果、ソフトウェアキーボード41による文字入力を行う際のリモコン70の操作回数を減らしながら、操作性を向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態では、上記のように、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iを、40個よりも少ない9個設け、ユーザにより9個の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iが押下された際のカーソル41dの移動先として予め設定された9個の入力キー41a(「1」キー、「0」キー、「_」キー、「u」キー、「5」キー、「a」キー、「e」キー、「j」キーおよび「y」キー(図3参照))を、ディスプレイ40に表示された40個の入力キー41a上で偏らずに分散するように配置する。これにより、ユーザにより9個の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iが押下された際のカーソル41dの移動先として予め設定された9個の入力キー41aが、ディスプレイ40に表示された40個の入力キー41aの一部に偏って配置されている場合と異なり、カーソル41dを広い範囲でジャンプ移動させることができるので、カーソル41dを所望の位置までより容易に移動させることができる。また、9個の入力キー41aのディスプレイ40上における配置位置と、9個の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iのリモコン70上における配置位置とを対応させることにより、ユーザが選局兼用ジャンプボタン75a〜75iを押下した際のカーソル41dの移動先を容易に認識することができるので、操作性をより向上させることができる。
【0046】
また、本実施形態では、上記のように、ユーザにより9個の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iが押下された際のカーソル41dの移動先として予め設定された9個の入力キー41a(「1」キー、「0」キー、「_」キー、「u」キー、「5」キー、「a」キー、「e」キー、「j」キーおよび「y」キー(図3参照))のディスプレイ40上における配置位置を、9個の選局兼用ジャンプボタン75a〜75iのリモコン70上における配置位置と対応させる。これにより、ユーザが選局兼用ジャンプボタン75a〜75iを押下した際のカーソル41dの移動先を容易に認識することができるので、操作性をより向上させることができる。
【0047】
また、本実施形態では、上記のように、リモコン70に、テレビジョン装置100に対して所定の操作を行うための操作ボタン71を設け、操作ボタン71を、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iとして兼用可能なように構成する。これにより、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iを操作ボタン71とは別個に設ける場合と異なり、リモコン70の構成が複雑になるのを抑制することができる。
【0048】
また、本実施形態では、上記のように、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iとして兼用可能な操作ボタン71を、ディスプレイ40に表示される映像のチャンネルを選局するための選局ボタン75とする。これにより、テレビジョン装置100のリモコン70に一般的に設けられている選局ボタン75を選局兼用ジャンプボタン75a〜75iとして兼用することにより、容易にリモコン70に選局兼用ジャンプボタン75a〜75iを設けることができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、ジャンプボタン75a〜75iを、カーソル41dをディスプレイ40の端部に位置する入力キー41aにジャンプ移動させるためのジャンプボタン75a〜75dと、カーソル41dをディスプレイ40の両端部間の中間部分に位置する入力キー41aにジャンプ移動させるためのジャンプボタン75e〜75iとにより構成する。これにより、ジャンプボタン75a〜75dとジャンプボタン75e〜75iとにより、カーソル41dを40個の入力キー41a全体にわたってジャンプ移動させることができる。
【0050】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0051】
たとえば、上記実施形態では、本発明の映像装置として、テレビジョン装置を用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、本発明の映像装置として、セットトップボックスや、BD(Blu−Ray Disc)レコーダなどを用いてもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、入力キーの個数が40個であるとともに、ジャンプボタンの個数が9個である例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、入力キーの個数が39個以下であってもよいし、41個以上であってもよい。また、ジャンプボタンの個数が8個以下であってもよいし、10個以上であってもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、操作ボタン71のうちの選局ボタン75を本発明のジャンプボタン(選局兼用ジャンプボタン75a〜75i)として兼用可能に構成する例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、選局ボタン75以外の操作ボタン71をジャンプボタンとして兼用可能に構成してもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、数字、アルファベットおよび記号を入力可能なソフトウェアキーボードを示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、ひらがな、カタカナなどの日本語文字を入力可能なソフトウェアキーボードとしてもよいし、漢字を入力可能なソフトウェアキーボードとしてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、リモコン70の選局兼用ジャンプボタン75a〜75i(図2参照)が押下された際のカーソル41d(図3参照)の移動先として、ソフトウェアキーボード41の「1」キー、「0」キー、「_」キー、「u」キー、「5」キー、「a」キー、「e」キー、「j」キーおよび「y」キーに対応する入力キー41a(図3参照)が設定されている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、選局兼用ジャンプボタン75a〜75iが押下された際のカーソル41dの移動先として、上記以外の入力キー41dが設定されていてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、本発明の第1ジャンプボタンとしての選局兼用ジャンプボタン75a〜75d(図2参照)がユーザにより押下された際のカーソル41d(図3参照)の移動先として、ディスプレイ40の端部に位置する入力キー41a(「1」キー、「0」キー、「_」キーおよび「u」キー(図3参照))が設定されている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、選局兼用ジャンプボタン75a〜75d(図2参照)がユーザにより押下された際のカーソル41dの移動先として、ディスプレイ40の端部からずれた位置に配置されている入力キー41aが設定されていてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、本発明の第2ジャンプボタンとしての選局兼用ボタン75e〜75i(図2参照)がユーザにより押下された際のカーソル41d(図3参照)として、ディスプレイ40の両端部の中間部分に位置する入力キー41a(「5」キー、「a」キー、「e」キー、「j」キーおよび「y」キー(図3参照))が設定されている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、選局兼用ボタン75e〜75iがユーザにより押下された際のカーソル41dの移動先として、ディスプレイ40の中間部分からずれた位置に配置されている入力キー41aが設定されていてもよい。
【符号の説明】
【0058】
100 テレビジョン装置(映像装置)
10 チューナ(放送受信部)
30 制御部
40 ディスプレイ(表示部)
41 ソフトウェアキーボード
41a 入力キー(入力キー画像)
41d カーソル
70 リモコン
71 操作ボタン
74a、74b、74c、74d 十字ボタン(移動ボタン)
75 選局ボタン
75a、75b、75c、75d 選局兼用ジャンプボタン(第1ジャンプボタン)
75e、75f、75g、75h、75i 選局兼用ジャンプボタン(第2ジャンプボタン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1の個数の入力キー画像と、前記第1の個数の入力キー画像上を移動可能なカーソルとを含むソフトウェアキーボードおよび映像を表示可能な表示部の表示内容を制御する制御部と、
前記第1の個数の入力キー画像上の前記カーソルの位置を1つずつ順次移動させるための移動ボタンと、前記第1の個数の入力キー画像上の前記カーソルの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させるためのジャンプボタンとを含むリモコンとを備える、映像装置。
【請求項2】
前記ジャンプボタンは、前記第1の個数よりも少ない複数の第2の個数設けられており、
ユーザにより前記第2の個数のジャンプボタンが押下された際の前記カーソルの移動先として予め設定された前記第2の個数の入力キー画像は、前記表示部に表示された前記第1の個数の入力キー画像上で偏らずに分散するように配置されている、請求項1に記載の映像装置。
【請求項3】
前記ジャンプボタンは、前記第1の個数よりも少ない複数の第2の個数設けられており、
ユーザにより前記第2の個数のジャンプボタンが押下された際の前記カーソルの移動先として予め設定された前記第2の個数の入力キー画像の前記表示部上における配置位置は、前記第2の個数のジャンプボタンの前記リモコン上における配置位置と対応している、請求項1または2に記載の映像装置。
【請求項4】
前記リモコンは、前記映像装置に対して所定の操作を行うための操作ボタンをさらに含み、
前記操作ボタンは、前記ジャンプボタンとして兼用可能なように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の映像装置。
【請求項5】
前記ジャンプボタンとして兼用可能な前記操作ボタンは、前記表示部に表示される前記映像のチャンネルを選局するための選局ボタンである、請求項4に記載の映像装置。
【請求項6】
前記ジャンプボタンは、前記カーソルを前記表示部の端部に位置する前記入力キー画像にジャンプ移動させるための第1ジャンプボタンと、前記カーソルを前記表示部の両端部間の中間部分に位置する前記入力キー画像にジャンプ移動させるための第2ジャンプボタンとを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の映像装置。
【請求項7】
テレビジョン放送を受信する放送受信部と、
複数の入力キー画像と、前記複数の入力キー画像上を移動可能なカーソルとを含むソフトウェアキーボードおよび前記テレビジョン放送を表示可能な表示部の表示内容を制御する制御部と、
前記複数の入力キー画像上の前記カーソルの位置を1つずつ順次移動させるための移動ボタンと、前記複数の入力キー画像上の前記カーソルの位置を予め設定された位置にジャンプ移動させるためのジャンプボタンとを含むリモコンとを備え、
前記ジャンプボタンは、前記表示部に表示される前記テレビジョン放送のチャンネルを選局するための選局ボタンである、テレビジョン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−182606(P2012−182606A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43531(P2011−43531)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】