説明

映像診断システム及び映像処理方法

【課題】使用者の選好度又はシステム使用履歴によって自動的に映像処理を行い、最適化された映像を提供できる映像診断システム及びその映像処理方法を提供することにある。
【解決手段】本発明は、設定済みの個数の複数の基礎パラメーターを蓄積して保存するパラメーター蓄積部と、現在使用中の基準パラメーター及び前記蓄積された複数の基礎パラメーターに基づいて、前記現在使用中の基準パラメーターを代替する新たな基準パラメーターを算出するパラメーター決定部と、前記パラメーター決定部から提供される前記新たな基準パラメーターに基づいて映像処理アルゴリズムに従って入力映像を映像処理して最適化映像を出力する映像処理部と、前記パラメーター蓄積部と前記パラメーター決定部と前記映像処理部との動作を制御する制御部と、を含んで構成される映像診断システム及びその映像処理方法に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像診断システム及び映像処理方法に関するものであり、より具体的には、超音波診断システム等の映像診断システムにおいて対象体から取得した映像に対して映像処理を行うことにおいて、使用者の選好度又はシステム使用履歴によって自動的に最適化された映像を提供できる映像診断システム及びその映像処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映像診断システムは、対象体から取得した映像を処理してディスプレイする装置であり、医療分野を初めとする多様な分野で広く利用されている。このような映像診断システムの一例として、超音波診断システムを中心に説明する。
【0003】
超音波診断システムは、多様に応用されている重要な映像診断システムの一つである。超音波診断システムは、対象体に無侵襲及び非破壊特性を有しているため、医療分野に広く利用されている。
【0004】
超音波診断システムでは、ディスプレイされる超音波映像を正確に診断するために診断部位が鮮明に見える最適な超音波映像を得ることが必要である。このために使用者は、ディスプレイされた超音波映像に対して超音波映像の明るさ(brightness)、コントラスト(contrast)等に該当する各種映像パラメーター、例えば、ゲイン(gain)パラメーター、時間利得補償(time gain compensation,TGC)パラメーター、ダイナミックレンジ(dynamic range,DR)パラメーター、リジェクト(Reject)パラメーター等を調節しなければならないが、これを使用の度に調節することは多くの煩わしさを伴うため、これを自動調節するための研究が継続的に行われて来た。
【0005】
これにより、従来の超音波診断システムではシステム上に所定の基準パラメーターを予め保存するようにし、この保存された基準パラメーターに基づいて所定の映像処理アルゴリズムに従って入力映像を処理して最適化された映像を出力するようにした。これと関連する先行特許技術としては特許文献1がある。
【0006】
ところが、このような従来の超音波診断システムにおいて前記のような基準パラメーターは、システム製作社によってシステム製作時に予め設定されるようになっており、実際のシステム使用者は、これを変更することができなかった。即ち、従来の超音波診断システムでは予め保存されている基準パラメーターに基づいて自動的に映像が処理されてはいたが、これを使用者が任意に変更することはできなかった。これにより、システム上で設定済みの基準パラメーターよりも相対的に高いか或いは低いパラメーターに基づいて処理された映像を選好する使用者であれば、システム使用の度に自分が望むパラメーター値に手動で再設定して使用しなければならなかった。
【0007】
このように従来の超音波診断システムを始めとする映像診断システムでは、初期入力映像を特定基準パラメーターに基づいて自動的に処理するアルゴリズムは備えられていたが、特定基準パラメーターを使用者の選好度や都合に合う最適なパラメーターに変更して提供する技術は備えられていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国特許第748858号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
よって、本発明が解決しようとする技術的課題は、超音波診断システム等の映像診断システムにおいて対象体に関して取得した映像に対して映像処理を行うことにあり、使用者の選好度又はシステム使用履歴によって自動的に映像処理を行い最適化された映像を提供できる映像診断システム及びその映像処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記技術的課題を達成するために、本発明は対象体に関する入力映像を映像処理して最適化映像を提供する映像診断システムであり、設定済みの個数の複数の基礎パラメーターを蓄積して保存するパラメーター蓄積部と、現在使用中の基準パラメーター及び前記複数の基礎パラメーターに基づいて、前記現在使用中の基準パラメーターを代替する新たな基準パラメーターを算出するパラメーター決定部と、前記パラメーター決定部から提供される前記新たな基準パラメーターに基づいて映像処理アルゴリズムに従って前記入力映像を映像処理して前記最適化映像を出力する映像処理部と、前記パラメーター蓄積部と前記パラメーター決定部と前記映像処理部との動作を制御する制御部とを含んで構成される映像診断システムを提供する。
【0011】
本発明において、前記パラメーター決定部は、前記複数の基礎パラメーター中の少なくとも一部に対する算術平均値を求めた後、前記現在使用中の基準パラメーターと前記算術平均値に基づいて前記新たな基準パラメーターを算出することが好ましい。
【0012】
本発明において、前記新たな基準パラメーターは、

【0013】
(但し、R’は前記新たな基準パラメーター、Rは前記現在使用中の基準パラメーター、Rは前記算出平均値、0≦α≦1)によって決定されることが好ましい。
【0014】
本発明において、前記算術平均値は前記蓄積された前記基礎パラメーター中、上位及び下位の特定の割合(%)を除いた残りの基礎パラメーターに対する算術平均値であることが好ましい。
【0015】
本発明において、前記パラメーターの蓄積部に蓄積される前記複数の基礎パラメーターの個数が前記設定済みの個数に到達する度に、前記パラメーター決定部は前記新たな基準パラメーターを算出し、前記パラメーター蓄積部に保存された前記基礎パラメーターは全て削除されることが好ましい。
【0016】
本発明において、前記パラメーター蓄積部は、使用者によって前記最適化映像が保存される度に、これに対応するパラメーターを前記基礎パラメーターとして保存して蓄積することが好ましい。
【0017】
本発明において、前記映像診断システムは超音波診断システムであり、前記パラメーターは、ゲインパラメーター、時間利得補償パラメーター、ダイナミックレンジパラメーター中の少なくとも一つであることが好ましい。
【0018】
本発明において、前記基準パラメーターは各使用者別及び/又は対象体の各診断部位別に決定されることが好ましい。
【0019】
また、本発明は基準パラメーターに基づいて対象体に関する入力映像を映像処理して最適化映像を提供する映像診断システムにおける映像処理方法であって、(a)現在のパラメーターを基礎パラメーターとして蓄積して保存する段階と、(b)前記蓄積された基礎パラメーターの個数が設定済みの個数に到達したかを判断する段階と、(c)前記段階(b)で前記蓄積された基礎パラメーターの前記個数が前記設定済みの個数に到達したと判断された場合、現在使用中の基準パラメーター及び前記蓄積された基礎パラメーターに基づいて、前記現在使用中の基準パラメーターを代替する新たな基準パラメーターを算出する段階と、(d)前記基準パラメーターに基づいて映像処理アルゴリズムに従い前記入力映像を映像処理して前記最適化映像を出力する段階とを含み、前記段階(b)で前記蓄積された基礎パラメーターの前記個数が前記設定済みの個数に到達しないと判断された場合は前記段階(d)の段階に移るように制御される、映像処理方法を提供する。
【0020】
本発明において、前記段階(c)は前記蓄積された基礎パラメーター中の少なくとも一部に対する算術平均値を算出する段階と、前記使用中の基準パラメーターと前記算術平均値に基づいて前記新たな基準パラメーターを算出する段階とを含むことが好ましい。
【0021】
本発明において、前記基準パラメーターは、前記映像診断システム上で初期に設定された基準パラメーターに復元できることが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明にかかる映像診断システム及び映像処理方法は、対象体に関して取得した映像に対して映像処理を行うことにおいて、使用者の選好度又はシステム使用履歴に従って使用者別に及び/又は対象体の診断部位別に映像処理アルゴリズムに適用される基準パラメーターを自動的に設定して適用することにより、使用者及び/又は対象体の診断部位別に最適化された映像を自動的に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明による一実施例にかかる映像診断システムの構成を図示したものである。
【図2】本実施例にかかる映像処理方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】本実施例に使用されたパラメーター蓄積部のメモリ構成を図示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、実施例によって本発明をより詳しく説明する。これら実施例は、単に本発明を例示するためのものであり、本発明の権利保護範囲がこれら実施例によって制限されるものではない。
【0025】
図1は本発明による一実施例にかかる映像診断システムの構成を図示したものであり、図2は本実施例にかかる映像処理方法を説明するためのフローチャートであり、図3は本実施例に使用されたパラメーター蓄積部のメモリ構成を図示したものである。
【0026】
図1に示したように、本実施例にかかる映像診断システムは、設定済みの個数の複数の基礎パラメーターを蓄積して保存するパラメーター蓄積部300と、現在使用中の基準パラメーター及び前記蓄積された複数の基礎パラメーターに基づいて、前記現在使用中の基準パラメーターを代替する新たな基準パラメーターを算出するパラメーター決定部200と、前記パラメーター決定部200から提供される基準パラメーターに基づいて映像処理アルゴリズムに従って入力映像を映像処理して最適化映像を出力する映像処理部100と、全般的なシステムの動作を制御する制御部400とを含んで構成される。
【0027】
このように構成された本実施例の動作を図1〜図3を参照して具体的に説明する。
【0028】
先ず、制御部400は映像診断システムの全般的な動作を制御し、パラメーター蓄積部300、パラメーター決定部200及び映像処理部100等の構成要素は制御部400の制御を受ける。
【0029】
本実施例にかかる映像診断システムには、基準パラメーターを利用して所定の映像処理アルゴリズムに従って図1に示した入力映像に対して自動的に映像処理を行い最適化映像を出力する動作モードが備えられており、以下これを映像最適化モードと称する。即ち、使用者が映像最適化モードを選択すると、本実施例にかかる映像診断システムにおいて映像処理部100は、基準パラメーターに基づいて入力映像に対して自動的に映像処理を行い最適化映像を出力して提供する。本映像診断システムが制作された初期には、前記基準パラメーターとしてはシステム製作者が任意で設定した値が初期値として適用されるが、それ以降は後述のようなシステム使用履歴によって算出された新たな基準パラメーターが適用され得る。前記パラメーターとしては、映像の明るさ(brightness)、コントラスト(contrast)等に該当する各種映像パラメーター、例えばゲイン(gain)パラメーター、時間利得補償(time gain compensation,TGC)パラメーター、ダイナミックレンジ(dynamic range,DR)パラメーター、リジェクト(Reject)パラメーター又はこれ以外の多様なパラメーターが適用され得る。
【0030】
もし使用者が映像処理部100から出力された最適化映像を保存すると(S110)、パラメーター蓄積部300はこの最適化映像に対応して設定されている現在のパラメーターを基礎パラメーター(G,G,G,…)として図3に示したようなメモリに蓄積して保存する(S120)。このとき、前記現在のパラメーターは、システム上に現在設定されている基準パラメーターである場合もあり、使用者が映像処理のために手動で任意に設定したパラメーターである場合もある。本実施例にかかる映像診断システムでは、使用者が保存した最適化映像は使用者が選好する映像であると判断して、このときの最適化映像に対応して設定されているパラメーターを基礎パラメーターとしてパラメーター蓄積部300に保存する。
【0031】
次に、制御部400はパラメーター蓄積部300に蓄積された基礎パラメーター(G,G,G,…)の個数が設定済みの値(N)に到達したかを判断する(S130)。もし到達した場合は、次の段階である段階(S140)に進むが、そうでない場合は基準パラメーターは設定済みの基準パラメーター値を維持し、以下の段階(S160)に進む。前記において設定済みの値(N)は、システム上に基本的に設定されている値を使用することもでき、使用者の選択に応じて例えば1000、2000…等に任意的に設定して使用することもできる。
【0032】
次いで、段階(S130)で前記蓄積された基礎パラメーター(G,G,G,…)の個数が設定済みの値(N)に到達したと判断された場合、パラメーター決定部200は前記蓄積された基礎パラメーター中の少なくとも一部に対する算術平均値を算出する(S140)。このとき、好ましくは該算術平均値としては前記蓄積された基礎パラメーターの全体から上位及び下位の特定の割合(%)を除いた残りの基礎パラメーターに対する算術平均を求めて使用する。例えば、上位5%及び下位5%を除いた残りの基礎パラメーターに対する算術平均値を採用することができる。このために、パラメーター決定部200は前記蓄積された全体基礎パラメーターの平均及び標準偏差を求めた後、正規分布(ガウス分布)上の上位及び下位数%を除いた残りに対して前記のような作業を行うことができる。
【0033】
次に、パラメーター決定部200は、現在使用中の基準パラメーターと前記で求められた算術平均値に基づいて、現在使用中の基準パラメーターを代替する新たな基準パラメーターを算出し、制御部400はパラメーター蓄積部300に蓄積された基礎パラメーターを削除する(S150)。これに従い、映像最適化モード遂行時に使用される基準パラメーターは、ここで算出された新たな基準パラメーターに代替される。ここで、前記現在使用中の基準パラメーターは、システム上で初期に設定された基準パラメーターである場合もあり、それ以降新たに算出された基準パラメーターである場合もある。このとき、好ましくは、前記新たな基準パラメーターは次のような方式で決定される。


【0034】
(但し、R’は新たな基準パラメーター、Rは現在使用中の基準パラメーター、Rは算出平均値、0≦α≦1)
【0035】
ここで、αは既存使用されていた基準パラメーターと前記算術平均値中のどれをより多く反映させるかを決定する定数であり、αの値が増加するほど蓄積された基礎パラメーターによる算術平均値の反映比重を増加させることを意味する。
【0036】
次に、映像処理部100は基準パラメーターに基づいて所定の映像処理アルゴリズムに従って入力映像を映像処理して最適化映像を出力する(S160)。このとき、前記段階(S130)での「いいえ」という結果によって段階(S160)に移った場合は、映像処理部100は設定済みの基準パラメーターに基づいて映像処理を行う。前記段階(S130)での「はい」という結果によって段階(S140)及び段階(S150)を経て段階(S160)に移った場合は、映像処理部100は前記算出された新たな基準パラメーターがパラメーター決定部200から提供され、これに基づいて所定の映像処理アルゴリズムに従って入力映像を映像処理して最適化映像を出力する。
【0037】
本実施例にかかる映像診断システム及びその映像処理方法は、超音波診断システムを始めとする多様な映像診断装置に適用できる。
【0038】
これと共に、本実施例にかかる映像診断システム及び映像処理方法に使用される前記映像最適化モードは、システムを使用する使用者別に又は各使用者が使用するプローブ別に区別して行うことができるだけでなく、対象体の各診断部位別に別途に行われるようにすることもできる。これに従い、ここに使用される前記基準パラメーターも、各使用者別、各使用者が使用するプローブ別、及び/又は対象体の各診断部位別に決定できる。
【0039】
また、実施例によっては、例えば使用者の選択に応じて設定済みの時間が経過することにより、又はシステム上に設定された特定条件によって、前記基準パラメーターはシステム上で初期に設定された基準パラメーターに復元されるようにすることもできる。
【0040】
このように、本実施例にかかる映像診断システムでは、パラメーター蓄積部300に蓄積される基礎パラメーターの個数が前記設定済みの個数(N)に到達する度に映像最適化モードで使用される基準パラメーターを新たに算出することにより、使用者の選好を最大限反映させた最適化映像を生成できる。
【0041】
本実施例では、パラメーター決定部とパラメーター蓄積部が別途の構成要素として記載されているが、実施例によってはこの二つの構成要素を一つの装置ユニットに併合して実施することもでき、これもまた本発明の範囲に含まれる。
【0042】
なお、映像は、図示しない映像形成部で形成され、図1の入力映像により映像処理部100で処理される。
【符号の説明】
【0043】
100:映像処理部
200:パラメーター決定部
300:パラメーター蓄積部
400:制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象体に関する入力映像を映像処理して最適化映像を提供する映像診断システムであり、
設定済みの個数の複数の基礎パラメーターを蓄積して保存するパラメーター蓄積部と、
現在使用中の基準パラメーター及び前記蓄積された複数の基礎パラメーターに基づいて、前記現在使用中の基準パラメーターを代替する新たな基準パラメーターを算出するパラメーター決定部と、
前記パラメーター決定部から提供される前記新たな基準パラメーターに基づいて映像処理アルゴリズムに従って前記入力映像を映像処理して前記最適化映像を出力する映像処理部と、
前記パラメーター蓄積部と前記パラメーター決定部と前記映像処理部との動作を制御する制御部と、を含んで構成される映像診断システム。
【請求項2】
前記パラメーター決定部は、前記複数の基礎パラメーター中の少なくとも一部に対する算術平均値を求めた後、前記現在使用中の基準パラメーターと前記算術平均値に基づいて前記新たな基準パラメーターを算出する、請求項1に記載の映像診断システム。
【請求項3】
前記新たな基準パラメーターは、

(但し、R'は前記新たな基準パラメーター、Rは前記現在使用中の基準パラメーター、Rは前記算出平均値、0≦α≦1)
によって決定される、請求項1または2に記載の映像診断システム。
【請求項4】
前記算術平均値は、前記蓄積された前記基礎パラメーター中、上位及び下位の特定の割合(%)を除いた残りの基礎パラメーターに対する算術平均値である、請求項2または3に記載の映像診断システム。
【請求項5】
前記パラメーター蓄積部に蓄積される前記複数の基礎パラメーターの個数が前記設定済みの個数に到達する度に、前記パラメーター決定部は前記新たな基準パラメーターを算出し、前記パラメーター蓄積部に保存された前記基礎パラメーターは全て削除される、請求項1ないし4のいずれかに記載の映像診断システム。
【請求項6】
前記パラメーター蓄積部は、使用者によって前記最適化映像が保存される度に、これに対応するパラメーターを前記基礎パラメーターとして保存して蓄積する、請求項1ないし5のいずれかに記載の映像診断システム。
【請求項7】
前記映像診断システムは超音波診断システムであり、前記パラメーターは、ゲインパラメーター、時間利得補償パラメーター、ダイナミックレンジパラメーターの少なくとも一つである、請求項1〜6のいずれかに記載の映像診断システム。
【請求項8】
前記基準パラメーターは各使用者別、各使用者が使用するプローブ別、及び/又は対象体の各診断部位別に決定される、請求項1ないし7のいずれかに記載の映像診断システム。
【請求項9】
前記基準パラメーターは、前記映像診断システム上で初期に設定された基準パラメーターに復元できる、請求項1〜6のいずれかに記載の映像診断システム。
【請求項10】
基準パラメーターに基づいて対象体に関する入力映像を映像処理して最適化映像を提供する映像診断システムにおける映像処理方法であって、
(a)現在のパラメーターを基礎パラメーターとして蓄積して保存する段階と、
(b)前記蓄積された基礎パラメーターの前記個数が前記設定済みの個数に到達したかを判断する段階と、
(c)前記(b)で前記蓄積された基礎パラメーターの個数が設定済みの個数に到達したと判断された場合、現在使用中の基準パラメーター及び前記蓄積された基礎パラメーターに基づいて、前記現在使用中の基準パラメーターを代替する新たな基準パラメーターを算出する段階と、
(d)前記基準パラメーターに基づいて映像処理アルゴリズムに従い前記入力映像を映像処理して前記最適化映像を出力する段階とを含み、
前記段階(b)で前記蓄積された基礎パラメーターの前記個数が前記設定済みの個数に到達しないと判断された場合は前記段階(d)に移るように制御される、映像処理方法。
【請求項11】
前記段階(c)は、
前記蓄積された基礎パラメーター中の少なくとも一部に対する算術平均値を算出する段階と、
前記使用中の基準パラメーターと前記算術平均値に基づいて前記新たな基準パラメーターを算出する段階とを含む、請求項10に記載の映像処理方法。
【請求項12】
前記新たな基準パラメーターは、

(但し、R’は前記新たな基準パラメーター、Rは前記現在使用中の基準パラメーター、Rは前記算出平均値、0≦α≦1)
によって決定される、請求項11または12に記載の映像処理方法。
【請求項13】
前記算術平均値は、前記蓄積された前記基礎パラメーター中、上位及び下位の特定の割合(%)を除いた残りの基礎パラメーターに対する算術平均値である、請求項11または12に記載の映像処理方法。
【請求項14】
前記蓄積される基礎パラメーターの前記個数が、前記設定済みの個数に到達する度に、前記新たな基準パラメーターを算出し、前記蓄積された基礎パラメーターは全て削除される、請求項10ないし13のいずれかに記載の映像処理方法。
【請求項15】
前記(a)は、前記最適化映像が保存されるときに行われる、請求項10ないし14のいずれかに記載の映像処理方法。
【請求項16】
前記映像処理方法は、超音波診断システムで使用され、前記パラメーターは、ゲインパラメーター、時間利得補償パラメーター、ダイナミックレンジパラメーターの少なくとも一つである、請求項10ないし15のいずれかに記載の映像処理方法。
【請求項17】
前記基準パラメーターは、各使用者別、各使用者が使用するプローブ別、及び/又は対象体の各診断部位別に決定される、請求項10ないし16のいずれかに記載の映像処理方法。
【請求項18】
前記基準パラメーターは、前記映像診断システム上で初期に設定された基準パラメーターに復元できる、請求項10ないし15のいずれかに記載の映像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−251120(P2011−251120A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109806(P2011−109806)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【出願人】(597096909)三星メディソン株式会社 (269)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【Fターム(参考)】