説明

映像音声再生システムと映像再生装置

【課題】ネットワークに接続された映像再生機器と音声再生機器での映像再生・音声再生の同期を図る。
【解決手段】ネットワーク110を経てデジタルストリームデータの入力を受けるプロジェクター300と音響装置400は、個別に映像再生・音声再生を行うが、音響装置400は、デジタルストリームデータに含まれる同期信号を音声信号に合成させてアナログ音声信号に変調してスピーカ402から音声を再生する。プロジェクター300は、音響装置400の側で合成・生成した同期信号を、集音マイク316や音声復調機318および信号分離器320による、スピーカ再生音声の集音、その復調・分離を経て取得する。そして、プロジェクター300は、この同期信号に基づいて音響装置400の音声再生との同期を取った上で、画像形成投写部302にて映像再生を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像再生デバイスを有する映像再生装置と音声再生デバイスを有する音声再生装置と映像音声コンテンツのコンテンツ送信装置とをネットワークに接続して備える映像音声再生システムと、ネットワークに接続されて該ネットワーク経由で入力された映像信号に基づいて映像を再生する映像再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年になり、デジタル対応のAV(Audio Visual)機器、例えば、大型テレビやプロジェクター、DVD(Digital Versatile Disk)プレーヤ、CD(Compact Disc)プレーヤ、5.1chサラウンド音声再生装置等が普及しつつある。これら機器のうち、映像と音声の再生を行う大型テレビやプロジェクターでは、映像信号と音声信号とを同期を取った上で含む映像音声コンテンツを映像・音声再生用の信号として扱っている。この音声映像コンテンツとしては、例えばMPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)があり、このMPEG2では、映像信号と音声信号はMPEG規格で圧縮された上で、両信号の同期が取られている。大型テレビやプロジェクターは、このMPEG2データを、これら装置が内蔵するDVDプレーヤ或いは装置付属の外部端子を経て接続されたDVDプレーヤから受け取り、その映像音声コンテンツ(MPEG2)に含まれる映像信号と音声信号をそれぞれの再生のための信号処理に処し、映像の再生および音声の再生を行っている。この関係は、いわゆるデジタルテレビ放送における送信・受信再生においても同様である。
【0003】
ところで、このように映像信号と音声信号をそれぞれの再生のための信号処理に処す場合、映像信号処理と音声信号処理の処理速度の差により、映像再生と音声再生とにズレが起きる。よって、映像再生と音声再生との同期を取る対処技術が提案されており(例えば、特許文献1)、こうした同期対処により、看者の違和感を軽減させていた。この特許文献では、大型テレビやプロジェクターといった映像・音声の再生が可能なAV機器(映像音声再生機器)における映像再生と音声再生との同期対処や、この映像音声再生機器での映像再生と当該機器に音声送信ケーブル(光デジタルケーブル)を介して直接接続した音声再生装置での音声再生との同期対処が提案されている。この同期対処として、映像音声再生機器が備えるスピーカーへの音声信号出力遅延や、この映像音声再生機器が備える音声送信ケーブル出力端子への音声信号出力遅延が行われている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−184563号公報
【0005】
その一方、複数のAV機器をネットワークを介して接続し、大型テレビやプロジェクターでは映像再生を行い、この大型テレビやプロジェクターとは別体の装置である音声再生機器、例えば、5.1chサラウンド音声再生装置では音声再生を行うようなことが望まれつつある。つまり、家庭のリビングをあたかもミニシアターであるかのように装い、大型テレビやプロジェクターで映像を見つめつつ、5.1chサラウンド音声再生装置から音声を聞くようなユーザーの要望が高まりつつある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このように映像再生機器と音声再生機器とをネットワークで接続した場合には、上記特許文献で提案された同期対処をそのまま適用できないという問題が、以下に説明するように指摘されるに到った。
【0007】
映像再生機器と音声再生機器とは、ネットワークを経由して同一の映像音声コンテンツ(MPEG2)をそれぞれ受け取り、映像再生装置は独自にコンテンツに含まれる映像信号を処理して映像再生を行い、音声再生装置にあっても独自に音声信号を処理して音声再生を行う。つまり、映像再生機器と音声再生機器とは共にネットワークに接続されているものの、映像再生機器と音声再生機器は別個の装置であるために、上記特許文献で提案されたような同期対処(音声信号出力遅延)をそのまま適用できない。
【0008】
また、映像再生機器と音声再生機器への映像音声コンテンツ(MPEG2)の送信はネットワーク経由であることから、ネットワークにおけるデータの送信状況等によっては、ネットワーク経由での映像再生機器への映像音声コンテンツ送信時間と、ネットワーク経由での音声再生機器への映像音声コンテンツ送信時間とがそれぞれ相違したり、上記の両送信時間の差も定常となるものではないことが予想される。つまり、ネットワークを経て映像再生機器と音声再生機器とにデータ送信を行うというネットワーク特有の事情から、上記特許文献で提案されたような同期対処(音声信号出力遅延)をそのまま適用できない。
【0009】
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決し、ネットワークに接続された映像再生機器と音声再生機器とで映像再生・音声再生を行う際における映像再生と音声再生の同期の信頼性を高めることをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の映像音声再生システムでは、映像信号と音声信号とを同期を取った上で含む映像音声コンテンツをコンテンツ送信装置からネットワークを経由して映像再生装置と音声再生装置とに送信する。こうして映像音声コンテンツの入力を受けた音声再生装置では、映像音声コンテンツに含まれる前記音声信号と該映像音声コンテンツに含まれる前記同期のための同期信号とを同期信号合成部にて前記音声再生デバイスでの音声再生に適合した音声再生用信号の信号形態へ変換しつつ、前記音声信号と前記同期信号とを前記音声再生用信号の信号形態で合成した合成音声再生信号を生成し、この合成音声再生信号を音声再生部にて音声再生装置の音声再生デバイスに出力して前記音声再生デバイスでの音声再生を行う。
【0011】
映像音声コンテンツの入力を受けた映像再生装置にあっては、映像音声コンテンツに含まれる前記映像信号を映像再生部にて映像再生装置の映像再生デバイスでの映像再生のための処理に処して、前記映像再生デバイスでの映像再生に適合した映像再生用信号を生成し、該生成した前記映像再生用信号を前記映像再生デバイスに出力して前記映像再生デバイスでの映像再生を行う。
【0012】
このように音声再生と映像再生とは、前者が音声再生装置にて後者が映像再生装置にて行われるが、映像再生装置が映像再生デバイスでの映像再生を行うに当たっては、映像再生装置は、音声再生装置の側で映像音声コンテンツに含まれる音声信号と同期信号とを音声再生用信号の信号形態で合成した合成音声再生信号に含まれる前記同期信号に基づいて再生同期部にて映像再生を遅延させて、音声再生デバイスからの音声再生と映像再生デバイスからの映像再生との同期を図る。よって、ネットワークに接続された音声再生装置と映像再生装置とで音声再生と映像再生とを個別に行うものの、映像再生と音声再生の同期の信頼性を高めることができる。しかも、音声再生装置の側で音声再生の都度に合成・生成した合成音声再生信号に含まれる同期信号を用いることから、音声再生と映像再生のズレの抑制化およびズレの定常化を図ることができるので、映像を見つつ音声を聞く看者に、音声再生と映像再生のズレに基づく違和感を軽減できる。そしてこのような音声再生と映像再生の同期は、別々の機器として独立していている音声再生装置と映像再生装置およびコンテンツ送信装置を個別にネットワークに接続した上で、コンテンツ送信装置から両再生装置に映像音声コンテンツをネットワークを介して送信するだけで達成でき、簡便である。
【0013】
上記の本発明の映像音声再生システムにおいて、音声再生装置の側で合成した合成音声再生信号に含まれる同期信号に基づいて、映像再生装置の側で映像再生を遅延させるに当たり、前記映像再生装置の前記再生同期部を、前記音声再生装置の前記音声再生デバイスにて再生された音声を集音する集音部と、該集音した音声を復調して再生音声信号を生成し、該再生音声信号を、前記音声再生装置の前記同期信号合成部が前記合成音声再生信号を生成する際の前記同期信号の合成に対応する処理に処して、前記再生音声信号から前記同期信号を分離する同期信号分離部とを備えるようにして、該分離した前記同期信号に基づいて前記映像再生部による映像再生を遅延させるようにできる。こうすれば、ネットワーク接続が可能な映像再生装置に、上記した集音部と同期信号分離部を備えるようにすれば良く、簡便である。
【0014】
また、音声再生装置の側で映像音声コンテンツに含まれる前記音声信号と同期信号とを音声再生用信号の信号形態で合成した合成音声再生信号を生成するに当たっては、前記音声再生装置の前記同期信号合成部を、前記同期信号を人間の可聴範囲から外れた周波数域の信号に変調して前記合成音声再生信号を生成するものとし、前記映像再生装置の前記再生同期部における前記同期信号分離部を、前記再生音声信号を前記変調に対応する復調処理に処して同期信号を分離するようにできる。こうすれば、合成音声再生信号を用いて音声再生デバイスから音声を再生する際に、同期信号に対応する信号成分がノイズとして看者に聞こえないようにできるので、再生音声の可聴品質低下を抑制できる。
【0015】
また、音声再生装置の側で合成した合成音声再生信号に含まれる同期信号に基づいて同期を図る映像再生装置にあっては、映像再生装置に付随する装置付随音声再生デバイスと、前記入力を受けた前記映像音声コンテンツに含まれる前記音声信号を前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生に適合した音声再生用信号の信号形態へ変換しつつ、該変換後の音声再生用信号による前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生と前記映像再生用信号による前記映像再生デバイスでの映像再生とを、前記映像音声コンテンツに含まれる前記同期のための同期信号に基づいて同期させる映像再生装置内同期部と、前記音声再生装置が有する前記音声再生デバイスでの音声再生と前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生の優先順位を所定の順位規定条件に基づいて判別し、前記音声再生装置が有する前記音声再生デバイスでの音声再生を優先させる際には、前記映像再生装置内同期部の作動を停止する映像再生装置内同期停止部とを備えるようにすることもできる。
【0016】
こうすれば、既述したように音声再生装置の側で合成した合成音声再生信号に含まれる同期信号に基づいて映像再生装置の側で同期を取りつつ映像再生を実行できると共に、映像再生装置だけを用いて映像再生と音声再生を同期を取って実行できる。
【0017】
この場合、前記コンテンツ送信装置からの同一の前記映像音声コンテンツが前記映像再生装置と前記音声再生装置の両装置に送信されて前記音声再生装置での音声再生が実行されている時と、前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生を停止するユーザー操作がある時の少なくともいずれかの時は、音声再生装置での音声再生が実際に行われている、或いはユーザーは音声再生装置での音声再生を欲していると云える。よって、こうした時には、音声再生装置での音声再生を優先させる順位規定条件が成立したとして、前記音声再生装置が有する前記音声再生デバイスでの音声再生を行う。
【0018】
上記した本発明による映像・音声再生は、音声再生装置と映像再生装置およびコンテンツ送信装置を個別にネットワークに接続して既に備える映像音声再生システムとしての他、ネットワークに接続されて該ネットワーク経由での信号受信が可能とされた映像再生装置としても適用できる。つまり、こうした映像再生装置を、音声再生装置とコンテンツ送信装置が既に接続されたネットワークに接続することで、音声再生装置での音声再生と映像再生装置での映像再生とを同期を取った上で実行できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は本発明の実施例としての映像音声再生システム100の構成を概略的に示すブロック図である。図示するように、映像音声再生システム100は、コンテンツ送信装置200とプロジェクター300と音響装置400とをネットワーク110に接続して備え、コンテンツ送信装置200からプロジェクター300と音響装置400にネットワーク110を介してデジタルストリームデータを送信する。このデジタルストリームデータは、MPEG2規格のデジタル化された映像信号と音声信号とを同期を取った上で含む映像音声コンテンツ(MPEG−TS(Motion Picture Expert Group - Transport Stream))であり、プロジェクター300は、その有する画像形成投写部302にてMPEG2データの映像データにより構成される映像を再生してスクリーンSに投写し、音響装置400は、その有するスピーカ402にてMPEG2データの音声データにより構成される音声を再生する。映像音声再生システム100は、この他、デジタル放送受信装置450やDVDプレーヤ460、CDプレーヤ470をもネットワーク110に接続して備える。
【0020】
コンテンツ送信装置200は、内蔵のハードディスク202と外付けのハードディスク204とコンテンツ送信制御部206とネットワークドライバ208とを備える。そして、このコンテンツ送信装置200は、ハードディスク202やハードディスク204等にデジタル放送受信装置450やDVDプレーヤ460の提供するデジタルストリームデータを記憶し、その記憶したデジタルストリームデータを、コンテンツ送信制御部206によりネットワークドライバ208を経てネットワーク110に送信する。この際のデジタルストリームデータ送信は、図示しないユーザー操作機器(例えば、マウスやキーボード)の操作指示を受けて実行され、コンテンツ送信制御部206は、その指示に基づいて、プロジェクター300と音響装置400の両装置にデジタルストリームデータを送信する。コンテンツ送信装置200は、コンピュータから構成され、論理演算を実行するCPUやプログラムやデータを記憶するROM、一時的なデータの良き下記を行うRAMおよびプログラムと協働して、コンテンツ送信制御部206の機能、即ちユーザー指示に基づいたデータ送信機能を達成する。この場合、コンテンツ送信装置200からのデータ送信はプロジェクター300と音響装置400の両装置に対して行うこととしているが、プロジェクター300と音響装置400の側でデジタルストリームデータの入力先、例えばコンテンツ送信装置200やデジタル放送受信装置450、或いはDVDプレーヤ460の一つを指定するようにすることもできる。
【0021】
プロジェクター300は、上記の画像形成投写部302の他、ネットワークドライバ310と、データデコーダ312と、映像再生機314と、集音マイク316と、音声復調機318と、信号分離器320とを備える。データデコーダ312は、ネットワークドライバ310を介してネットワーク110から受信を受けたデジタルストリームデータ(MPEG2データ)に含まれる映像信号をデコードする。映像再生機314は、デコードされた映像データで構成される映像画像をフレーム単位で複数記憶可能なバッファ領域を備え、後述の信号分離器320から入力を受けた同期信号に基づいて、バッファ領域のフレーム画像を画像形成投写部302に送信する。つまり、ネットワーク110を経て入力されたデジタルコンテンツデータに含まれる映像信号データは、データデコーダ312と映像再生機314の協働により、画像形成投写部302での映像再生に適った映像再生処理を経た上で、画像形成投写部302に映像再生用信号に変換されて送信される。画像形成投写部302は、液晶表示部303を備え、当該表示部に映像再生用信号に基づいた画像を表示し、当該画像を図示しない光源装置からの光で投写し、レンズ304にて拡大した画像をスクリーンSに映し出す。この場合、データデコーダ312でのデコードに際しては、後述の信号分離器320が生成した同期信号との対応が取れるよう、デコードした映像再生用信号とデコードした同期信号とが対応付けられる。つまり、デコードした同期信号によってデコード済み映像再生用信号の送信を経た画像形成投写部302での画像(フレーム画像)再生順などが定まり、データデコーダ312でのデコード同期信号と信号分離器320が生成した同期信号とが対応すれば、信号分離器320が生成した同期信号に対応して画像形成投写部302で画像(フレーム画像)再生が行われることになる。
【0022】
プロジェクター300の集音マイク316は、後述の音響装置400がスピーカ402から発した音声を集音し、音声復調機318はその集音した音声をアナログ信号に復調する。信号分離器320は、そのアナログ信号に含まれる同期信号成分をフィルタ処理にて分離し、分離して得た同期信号を映像再生機314に出力する。そして、映像再生機314は、既述したようにこの信号分離器320からの同期信号に基づいて画像信号をフレーム単位で画像形成投写部302に送信する。この際、信号分離器320からの同期信号とデータデコーダ312でのデコード同期信号との照合が行われ、照合された信号分離器320の同期信号に基づいて映像再生用信号送信・映像再生が行われる。信号分離器320の分離した同期信号は、プロジェクター300と音響装置400に送信された同一のデジタルストリームデータに含まれる映像・音声の同期信号に他ならないことから、プロジェクター300での映像再生は音声再生と同期して行われることになる。この点については、音響装置400の構成・処理の説明と合わせて詳述する。
【0023】
音響装置400は、スピーカ402に加え、ネットワークドライバ410と、データデコーダ412と、信号合成機414と、増幅器416とを備える。データデコーダ412は、ネットワークドライバ410を介してネットワーク110から受信を受けたデジタルストリームデータ(MPEG2データ)に含まれる音声信号をデコードする。このデコードに際しては、受信を受けたデジタルストリームデータに含まれる同期信号についても、デコードされた音声信号データ(デコード音声信号データ)と同種のデータに変換され、信号合成機414は、デコード音声信号データとその同種データの同期信号とをスピーカ402での音声再生用にアナログ変換しつつ、デコード音声信号データと同期信号とをアナログ音声信号として合成する。この同期信号のデータ変換・合成に際しては、この同期信号を人間の可聴範囲から外れた周波数域(例えば、20Hz以下の低周波領域、或いは20KHz以上の高周波領域)の信号に変調した上で、当該変調信号は、デコード音声信号データを変換した音声再生信号に合成する。そして、この信号合成機414が上記したように合成・生成した音声信号は、増幅器416にて増幅された後、スピーカ402に出力され、このスピーカ402にて音声として再生される。つまり、スピーカ402からの再生音声には、受信したデジタルストリームデータに含まれる音声信号の構成する可聴周波数域の音声と、その音声の再生に同期した同期信号が対応する可聴周波数外の周波数域の音声とが含まれることになる。
【0024】
こうして音響装置400のスピーカ402にて再生された音声はプロジェクター300の集音マイク316で集音されるので、プロジェクター300は、音声復調機318での復調および信号分離器320での信号分離を経て、デジタルストリームデータに含まれる音声信号と同期した同期信号を取得できることになる。よって、プロジェクター300は、このプロジェクター300の側での同期信号に基づいた映像再生機314からの映像再生を実行することで、音響装置400がそのスピーカ402から再生する音声に同期を取って映像を再生する。具体的には、信号分離器320で分離した同期信号に基づいて映像再生機314からの映像データ出力(バッファからの映像データ出力)に遅延を起こして映像再生についても遅延させ、これによりプロジェクター300の画像形成投写部302から映像再生と音響装置400のスピーカ402からの音声再生との同期を取るようにする。
【0025】
以上説明したように、本実施例の映像音声再生システム100では、ネットワーク110に個別に接続したプロジェクター300と音響装置400とを備えた上で、前者では映像再生を後者では音声再生を別個で行う。そして、こうした両装置での映像再生・音声再生を行うに当たり、音響装置400の側では、デジタルストリームデータに含まれる音声信号と同期信号とをスピーカ402での音声再生に適うよう変調・合成したアナログ音声信号を生成し、このアナログ音声信号に基づいてスピーカ402にて音声再生を行い、プロジェクター300の側では、スピーカ402が再生した音声を復調してその音声の元となるアナログ音声信号に含まれる同期信号を分離して取得し、その同期信号に基づいてスピーカ402での映像再生を遅延させて、スピーカ402からの音声再生と画像形成投写部302からの映像再生との同期を図る。よって、ネットワーク110に個別に接続したプロジェクター300と音響装置400で映像再生と音声再生とを個別に行うものの、個別装置による映像再生と音声再生とを高い信頼性で同期させつつ実行できる。しかも、音響装置400の側で音声再生の都度に合成・生成したアナログ音声再生信号に含まれる同期信号を用いることから、音声再生と映像再生のズレの抑制化およびズレの定常化を図ることができるので、画像形成投写部302が投写したスクリーンSの映像を見つつ、このスクリーンSやプロジェクター300から離れた場所のスピーカ402から音声を聞く看者に、音声再生と映像再生のズレに基づく違和感を与えないようにできる。そしてこのような音声再生と映像再生の同期は、別々の機器として独立していているプロジェクター300と音響装置400およびコンテンツ送信装置200を個別にネットワーク110に接続した上で、コンテンツ送信装置200から両装置にデジタルストリームデータをネットワーク110を介して送信するだけで達成でき、簡便である。
【0026】
また、本実施例の映像音声再生システム100では、音響装置400の側でデジタルストリームデータに含まれる音声信号に合成して生成した同期信号をプロジェクター300で取得するに当たり、音響装置400のスピーカ402から実際に発せられた音声の集音、その復調、同期信号分離を経る。よって、音響装置400の側から取得した同期信号に基づいた映像再生の遅延、並びに音声再生への映像再生の同期の信頼性をより高めることができる。しかも、音響装置400の音声再生に同期した映像再生を行うに当たっては、ネットワーク110に接続可能なプロジェクター300に、集音マイク316や音声復調機318並びに信号分離器320を搭載すればよいので、簡便である。
【0027】
また、音響装置400の側でデジタルストリームデータに含まれる音声信号に映像・音声の同期信号をアナログ変換した上で合成して生成するに当たっては、その同期信号を人間の可聴範囲から外れた低周波数域或いは高周波数域の信号に変調して生成するようにした。よって、この生成したアナログ音声再生信号を用いてスピーカ402から音声を再生する際に、同期信号に対応する信号成分がノイズとして看者に聞かれないようにできるので、スピーカ402での再生音声の可聴品質低下を抑制できる。
【0028】
ネットワーク110に個別に接続したプロジェクター300と音響装置400での映像・音声の同期再生は、コンテンツ送信装置200からの両装置への同一のデジタルストリームデータ送信の場合に限らず、DVDプレーヤ460やデジタル放送受信装置450がコンテンツ送信装置200に代わるデジタルストリームデータの送信元である場合の他、プロジェクター300と音響装置400が共にデジタルストリームデータの送信元としてコンテンツ送信装置200を選択している場合、DVDプレーヤ460を送信元としてコンテンツ送信装置200を選択している場合、デジタル放送受信装置450を送信元としてコンテンツ送信装置200を選択している場合も同様に実行される。上記したそれぞれの場合は、ネットワーク110に個別に接続したプロジェクター300と音響装置400の両装置に同一のデジタルストリームデータを送信していることを前提にしているが、プロジェクター300と音響装置400とが異なるデジタルストリームデータの入力を受けている場合については後述する。なお、デジタル放送受信装置450をデジタルストリームデータの送信元としている場合には、プロジェクター300や音響装置400では、それぞれが有するデータデコーダを、デジタル放送受信装置450が送信するデジタルストリームデータに含まれるデジタル符号化規格にあったデジタル音声信号・映像信号のデコーダができるよう、構成すればよい。
【0029】
次に、変形例について説明する。この変形例は、プロジェクター300が映像再生に加え音声再生をも実行できる映像・音声再生機能を備える点に特徴がある。図2は変形例の映像音声再生システム100の構成を概略的に示すブロック図である。図示するように、変形例の映像音声再生システム100では、プロジェクター300は、内蔵スピーカ330を備え、当該スピーカでの音声再生をも行えるよう、音声変調機332と音声遅延機334と音声再生選択機336とを備える。この変形例では、ネットワークドライバ310は、ネットワークドライバ310を介してネットワーク110から受信を受けたデジタルストリームデータ(MPEG2データ)に含まれる映像信号のデコードに加え、当該デジタルストリームデータに含まれる音声信号についてもデコードを行う。そして、このデータデコーダ312は、デコード済み音声信号データをデジタルストリームデータに含まれる同期信号と共に音声遅延機334に送信する。
【0030】
音声遅延機334は、同期信号に合致した遅延時間を決定し、その遅延時間だけ遅延してデコード済み音声信号データを音声変調機332に出力し、音声変調機332はデコード済み音声信号データをアナログ変調して内蔵スピーカ330から音声再生を行う。音声再生選択機336は、プロジェクター300が有する内蔵スピーカ330での音声再生と音響装置400が有するスピーカ402での音声再生との優先順位を決定するものであり、ユーザーにて操作される。例えば、プロジェクター300に付属の図示しないリモートコントローラにてプロジェクターの音声消去が選択されると、ユーザーは、音響装置400が有するスピーカ402での音声再生を所望していることになり、スピーカ402での音声再生が優先となる。よって、こうした場合には、音声再生選択機336は、その旨の信号をデータデコーダ312や映像再生機314および音声復調機318に出力する。
【0031】
以下、音声再生選択機336での音声再生の優先順位決定に応じて説明する。音声再生選択機336が既述したように音響装置400のスピーカ402での音声再生を優先させる場合は、その旨の信号を受けたデータデコーダ312と映像再生機314および音声復調機318は、既述した実施例と同一に動作する。つまり、データデコーダ312は、デコードした映像信号データを映像再生機314に送信し、映像再生機314は、音声復調機318にて復調した信号に含まれる同期信号を信号分離器320を経て受け取り、その同期信号(即ち、スピーカ402で再生した音声に含まれる同期信号)に基づいた同期を取りつつ画像形成投写部302での映像再生を行う。この場合、データデコーダ312は、デジタルストリームデータに含まれる音声信号のデコードを行った上でデコード済みの音声信号を音声遅延機334に送信しないようにしても良く、或いは、音声信号のデコード自体を行わないで音声遅延機334へのデータ送信を行わないようにしても良い。
【0032】
一方、音声再生選択機336がプロジェクター300の備える内蔵スピーカ330での音声再生を優先させる場合は、その旨の信号を受けたデータデコーダ312は、デジタルストリームデータに含まれる音声信号と映像信号のそれぞれをデコードし、音声遅延機334にはデコード済みの音声信号と同期信号を送信し、映像再生機314にはデコード済みの映像信号を映像再生機314に送信する。また、音声復調機318は、集音マイク316が集音した音声の復調を停止し、信号分離器320へのデータ受け渡しを停止する。そうすると、映像再生機314は、信号分離器320からの同期信号入力がないことから、データデコーダ312から送信を受けたデコード済み映像信号を画像形成投写部302の液晶表示部303に順次送信して映像再生を図り、音声変調機332は、音声遅延機334が決定した遅延時間の遅延を持っての信号出力により、内蔵スピーカ330から音声を画像形成投写部302の映像再生に同期させて再生する。
【0033】
従って、図2で説明した変形例によれば、プロジェクター300と音響装置400とで別々に映像再生・音声再生を図っている場合の同期を取ることができることに加え、プロジェクター300だけを用いて画像形成投写部302での映像再生と内蔵スピーカ330での音声再生を同期を取って実行できるので、単体のプロジェクター300としての製品価値が高まる。
【0034】
また、この変形例は、更に次のような態様で実現することもできる。音声再生選択機336による音声再生の優先が音響装置400のスピーカ402での音声とされている場合において、集音マイク316の集音した音声の音声復調機318での復調結果から、音響装置400の側での音声再生がないことや、音響装置400では、プロジェクター300での映像の元となるデジタルストリームデータとは異なるデータに基づいた音声再生を実行していることなどを判別できる。例えば、音響装置400の電源オフによる未再生の場合や機器不具合による音声再生不良の場合は、集音マイク316での音声の集音がないことから、こうした場合は、音響装置400のスピーカ402での音声再生優先であっても、プロジェクター300は、音響装置400の側から同期信号を得ることができない。よって、この場合には、音声再生選択機336による再生優先の結果に拘わらず、データデコーダ312から音声遅延機334へのデコード済み音声信号出力、データデコーダ312から映像再生機314へのデコード済み映像信号出力を行うことで、プロジェクター300だけを用いて画像形成投写部302での映像再生と内蔵スピーカ330での音声再生を同期を取って実行できる。
【0035】
また、集音マイク316の集音した音声を音声復調機318にて復調した音声信号とデータデコーダ312でデコード化した音声信号とを対比し、その対比結果により、音響装置400での再生音声に対応するデコード済み音声信号と、プロジェクター300のデータデコーダ312にてデコード済みの音声信号との一致・不一致が判る。この両信号が一致していれば、プロジェクター300と音響装置400とは同一のデジタルストリームデータに基づいてそれぞれが映像再生と音声再生を行っていると云えるので、この場合には、音響装置400のスピーカ402による音声再生を優先させるようにすることができる。そして、上記の両音声信号が不一致の場合には、例えば、ユーザーは映像とは無関係の音声を音響装置400のスピーカ402から聞きながら、プロジェクター300にては、同期の取れた映像再生と音声再生を欲していると云える。この場合には、プロジェクター300と音響装置400で異なるデジタルストリームデータに基づいた音声再生を実行していることから、音響装置400の側ではその入力を受けたデジタルストリームデータに基づいた音声再生を図りつつ、プロジェクター300の側では、その入力を受けたデジタルストリームデータに基づいた映像再生と音声再生を同期を取りつつ実行できる。こうすれば、映像とは無関係の音声を音響装置400のスピーカ402から聞きながら、プロジェクター300では同期の取れた映像再生と音声再生を楽しみたいというユーザーの要求に対処でき、製品価値が高まる。
【0036】
なお、本発明は上記した実施例や変形例の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。例えば、音響装置400の側で音声信号に合成した同期信号をプロジェクター300の側で取得するに当たり、上記実施例では集音マイク316や音声復調機318を用いたが、次のように構成することもできる。つまり、音響装置400は、同期信号を合成して変調した音声再生用信号をスピーカ402に出力するほか、例えば赤外線を用いた短距離データ送信規格に従って変調・送信するようにし、プロジェクター300の側では、集音マイク316に代えて、この短距離データ送信規格の受信機にて上記の音声再生用信号を受信・復調し、当該信号から音響装置400が合成した同期信号を取得するようにすることもできる。
【0037】
また、映像再生装置の一例としてプロジェクターを用いたが、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等、種々の映像再生装置を適用できる。ネットワーク110にあっては、有線・無線を問わず適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施例としての映像音声再生システム100の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】変形例の映像音声再生システム100の構成を概略的に示すブロック図である。
【符号の説明】
【0039】
100…映像音声再生システム
110…ネットワーク
200…コンテンツ送信装置
202…ハードディスク(内蔵)
204…ハードディスク(外付け)
206…コンテンツ送信制御部
208…ネットワークドライバ
300…プロジェクター
302…画像形成投写部
303…液晶表示部
304…レンズ
310…ネットワークドライバ
312…データデコーダ
314…映像再生機
316…集音マイク
318…音声復調機
320…信号分離器
330…内蔵スピーカ
332…音声変調機
334…音声遅延機
336…音声再生選択機
400…音響装置
402…スピーカ
410…ネットワークドライバ
412…データデコーダ
414…信号合成機
416…増幅器
450…デジタル放送受信装置
S…スクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像再生デバイスを有する映像再生装置と、音声再生デバイスを有する音声再生装置と、映像信号と音声信号とを同期を取った上で含む映像音声コンテンツの送信元であるコンテンツ送信装置とをネットワークに接続し、前記コンテンツ送信装置から前記映像再生装置と前記音声再生装置に前記ネットワークを介して前記映像音声コンテンツを送信する映像音声再生システムであって、
前記音声再生装置は、
前記ネットワークを経由して前記コンテンツ送信装置から前記映像音声コンテンツの入力を受けると、該入力された前記映像音声コンテンツに含まれる前記音声信号と該映像音声コンテンツに含まれる前記同期のための同期信号とを前記音声再生デバイスでの音声再生に適合した音声再生用信号の信号形態へ変換しつつ、前記音声信号と前記同期信号とを前記音声再生用信号の信号形態で合成した合成音声再生信号を生成する同期信号合成部と、
前記合成音声再生信号を前記音声再生デバイスに出力して前記音声再生デバイスで音声を再生する音声再生部とを備え、
前記映像再生装置は、
前記ネットワークを経由して前記コンテンツ送信装置から前記映像音声コンテンツの入力を受けると、該入力を受けた前記映像音声コンテンツに含まれる前記映像信号を前記映像再生デバイスでの映像再生のための処理に処して、前記映像再生デバイスでの映像再生に適合した映像再生用信号を生成し、該生成した前記映像再生用信号を前記映像再生デバイスに出力して前記映像再生デバイスで映像を再生する映像再生部と、
前記音声再生装置の前記同期信号合成部が合成した前記合成音声再生信号に含まれる前記同期信号に基づいて、前記映像再生部による映像再生を遅延させ、前記音声再生デバイスからの音声再生と前記映像再生デバイスからの映像再生との同期を図る再生同期部とを備える
映像音声再生システム。
【請求項2】
請求項1に記載の映像音声再生システムであって、
前記映像再生装置の前記再生同期部は、
前記音声再生装置の前記音声再生デバイスにて再生された音声を集音する集音部と、
該集音した音声を復調して再生音声信号を生成し、該再生音声信号を、前記音声再生装置の前記同期信号合成部が前記合成音声再生信号を生成する際の前記同期信号の合成に対応する処理に処して、前記再生音声信号から前記同期信号を分離する同期信号分離部とを備え、
該分離した前記同期信号に基づいて前記映像再生部による映像再生を遅延させる

映像音声再生システム。
【請求項3】
請求項2に記載の映像音声再生システムであって、
前記音声再生装置の前記同期信号合成部は、
前記同期信号を人間の可聴範囲から外れた周波数域の信号に変調して、前記合成音声再生信号を生成し、
前記映像再生装置の前記再生同期部における前記同期信号分離部は、
前記再生音声信号を前記変調に対応する復調処理に処して、前記同期信号を分離する
映像音声再生システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3いずれかに記載の映像音声再生システムであって、
前記映像再生装置は、
映像再生装置に付随する装置付随音声再生デバイスと、
前記入力を受けた前記映像音声コンテンツに含まれる前記音声信号を前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生に適合した音声再生用信号の信号形態へ変換しつつ、該変換後の音声再生用信号による前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生と前記映像再生用信号による前記映像再生デバイスでの映像再生とを、前記映像音声コンテンツに含まれる前記同期のための同期信号に基づいて同期させる映像再生装置内同期部と、
前記音声再生装置が有する前記音声再生デバイスでの音声再生と前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生の優先順位を所定の順位規定条件に基づいて判別し、前記音声再生装置が有する前記音声再生デバイスでの音声再生を優先させる際には、前記映像再生装置内同期部の作動を停止する映像再生装置内同期停止部とを備える
映像音声再生システム。
【請求項5】
請求項4に記載の映像音声再生システムであって、
前記映像再生装置内同期停止部は、
前記コンテンツ送信装置からの同一の前記映像音声コンテンツが前記映像再生装置と前記音声再生装置の両装置に送信されて前記音声再生装置での音声再生が実行されている時と、前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生を停止するユーザー操作がある時の少なくともいずれかの時に、前記順位規定条件が成立したとして、前記音声再生装置が有する前記音声再生デバイスでの音声再生を優先させる
映像音声再生システム。
【請求項6】
ネットワークに接続されて該ネットワーク経由での信号受信が可能とされ、入力された映像信号により構成される映像を前記映像信号に基づいて再生する映像再生装置であって、
映像信号と音声信号とを同期を取った上で含む映像音声コンテンツを該映像音声コンテンツの送信元であるコンテンツ送信装置から前記ネットワークを介して入力すると、該入力を受けた前記映像音声コンテンツに含まれる前記映像信号を映像再生デバイスでの映像再生のための処理に処して、前記映像再生デバイスでの映像再生に適合した映像再生用信号を生成し、該生成した前記映像再生用信号を前記映像再生デバイスに出力して前記映像再生デバイスで映像を再生する映像再生部と、
前記ネットワークに接続された音声再生装置が前記ネットワークを介して前記コンテンツ送信装置から入力を受けた前記映像音声コンテンツに含まれる前記音声信号により構成される音声を前記音声信号に基づいて再生する際の前記音声再生装置での音声再生に同期して、前記映像再生部による映像再生を図る再生同期部とを備え
該再生同期部は、
前記映像音声コンテンツの入力を受けた前記音声再生装置が前記音声信号と該映像音声コンテンツに含まれる前記同期のための同期信号とを前記音声再生装置の音声再生デバイスでの音声再生に適合した音声再生用信号の信号形態へ変換しつつ前記音声信号と前記同期信号とを前記音声再生用信号の信号形態で合成した合成音声再生信号に含まれる前記同期信号に基づいて、前記映像再生部による映像再生を遅延させ、前記音声再生装置の前記音声再生デバイスからの音声再生と前記映像再生デバイスからの映像再生との同期を図る
映像再生装置。
【請求項7】
請求項6に記載の映像再生装置であって、
前記再生同期部は、
前記音声再生装置の前記音声再生デバイスにて再生された音声を集音する集音部と、
該集音した音声を復調して再生音声信号を生成し、該再生音声信号を、前記音声再生装置が前記合成音声再生信号を生成する際の前記同期信号の合成に対応する処理に処して、前記再生音声信号から前記同期信号を分離する同期信号分離部とを備え、
該分離した前記同期信号に基づいて前記映像再生部による映像再生を遅延させる

映像再生装置。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の映像再生装置であって、
映像再生装置に付随する装置付随音声再生デバイスと、
前記入力を受けた前記映像音声コンテンツに含まれる前記音声信号を前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生に適合した音声再生用信号の信号形態へ変換しつつ、該変換後の音声再生用信号による前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生と前記映像再生用信号による前記映像再生デバイスでの映像再生とを、前記映像音声コンテンツに含まれる前記同期のための同期信号に基づいて同期させる映像再生装置内同期部と、
前記音声再生装置が有する前記音声再生デバイスでの音声再生と前記装置付随音声再生デバイスでの音声再生の優先順位を所定の順位規定条件に基づいて判別し、前記音声再生装置が有する前記音声再生デバイスでの音声再生を優先させる際には、前記映像再生装置内同期部の作動を停止する映像再生装置内同期停止部とを備える
映像再生装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−131341(P2008−131341A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−314088(P2006−314088)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】