説明

有機発光ダイオード素子の状況を解析するための、及び有機発光ダイオード素子に回復電圧を供給するためのドライバ

OLED20を駆動するためのドライバ30は、出力端子31、32と、出力電流を感知する電流センサ35と、該電流センサに結合されたセンサ入力部33と、閾値電流レベルIthを示す基準信号Srefを供給する基準信号源36と、を有する。通常の動作状態Nにおいては、通常動作電圧V及び通常動作電流Iが生成される。測定状態Mにおいては、通常動作電圧よりも低い測定電圧Vが生成され、センサ信号が基準信号と比較され、OLED電流が該閾値電流レベルよりも高いか否かが決定される。回復状態Hにおいては、回復電圧信号Vが生成される。OLED電流が該閾値電流レベルよりも高いと決定された場合には、該ドライバは回復状態で一時的に動作するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には有機発光ダイオード素子に関し、更に詳細には斯かる素子のためのドライバに関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(OLED)素子は一般に知られており、従って詳細な説明はここでは必要がない。OLED素子は、陰極層と陽極層との間に配置された、特殊なタイプの高分子又は小分子の層を有する、と言えば十分であろう。これら陰極層と陽極層との間に電圧が印加されると、中間のOLED層が光を発する(PN接合に基づく無機LEDとは異なり、典型的に点光源として振舞う)。
【0003】
図1Aは、通常の挙動を示すOLEDの電流(垂直)対電圧(水平軸)特性を示すグラフである。素子がオフであるとき、電圧はゼロであり、電流もゼロである。該素子がスイッチオンされると、電圧が上昇し、電流も上昇する。電流/電圧曲線の正確な形状は素子に依存するものとなり得るが、一般的には電流は第1の電圧範囲においては無視できるほど小さく(図1Aの例においては、ゼロから約2.5Vの電圧については電流が0.1μAより小さいままである)、約4Vにおいて約1mAの値に到達するまで電流が急速に上昇し、このときに該素子がスイッチオンされたとみなされる。斯かる通常の挙動を示す素子は、本発明においては、「正常な」素子と示され、「正常な状態」にあるとみなされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
OLEDにおける問題点は、OLEDが異常状態になり得る点であり、斯かる素子は本発明において、「異常な」素子と示される。図1Bは図1Aと同様のグラフであり、異常なOLED(曲線2)の電流対電圧特性を示す。容易な比較のため、正常なOLEDの特性も本図に示されている(曲線1)。第1の電圧範囲よりも高い電圧については認識できる差はないが、第1の電圧範囲においては、異常なOLEDは正常なOLEDに比べて電流がかなり高く(例えば数十倍)、極端な場合においては(図1に示される)100倍乃至1000倍のオーダーにさえなる。以下、異常な素子についての電流は「異常電流」と示され、正常な素子についての電流は「正常電流」と示される。
【0005】
少なくとも原則的には、いずれのOLEDも、正常状態から異常状態への遷移を示し得ることに留意されたい。異常電流レベルと正常電流レベルとの差は、異なるOLED間で異なり得る。図1Bの例においては、第1の電圧範囲における電圧に比べて、第1の電圧範囲よりもわずかに高い電圧について異常電流が小さいが、このことは必ずしも全てのOLEDに当てはまるわけではない。
【0006】
また実際には、OLEDはオン又はオフのいずれかの状態にあり、非常に短い時間の間だけ、オンからオフ又はその反対の遷移状態にあることに留意されたい。従って、一見すると、オン状態においては電流が異常装置についても同じとなるため、問題が深刻ではないと思われるかも知れない。しかしながら、OLEDが異常状態にある場合には、寿命が著しく低減し得る。この効果は、電流が素子の表面に均等に配分されず、局所的にのみ流れ、素子を局所的に破壊し得る非常に高い局所電流密度をもたらすという事実により引き起こされると考えられている。
【0007】
本発明の目的は、OLEDの信頼性及び寿命を向上させることにある。
【0008】
上述の効果は素子における或る種の短絡に比較され得るが、解決方法の1つは、短絡が既に生じた後に短絡位置を修復することであり得る。しかしながら、該方法は、素子における欠陥スポット(暗点)にみちびく可能性が高い。反対に、本発明は、斯かる短絡が生じることを防ごうとするものであり、又は少なくとも斯かる短絡の発生の可能性を低減しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、早い段階で、適切な電圧信号を適用することにより、異常状態から正常状態へと戻るよう素子を遷移させることが可能であることを見出した。該電圧信号は、「回復」信号と示される。該回復電圧信号の正確なパラメータは、種類に依存する及び/又は素子に依存するが、いずれの場合にも、製造者により規定されることができ、OLEDの素子特性とみなされ得る。
【0010】
本発明者は更に、図1Bに示される特性に基づく測定を実行することにより、OLEDが異常であるか正常であるかを測定することが可能であることを見出した。
【0011】
この洞察に基づき、本発明は、オン状態の動作の間、OLEDが異常であるか正常であるかを定期的に測定し、OLEDが異常であると見出された場合に1つ以上の回復信号を適用することを提案する。
【0012】
更なる有利な高度化は、従属請求項において言及される。
【0013】
本発明のこれらの及びその他の態様、特徴及び利点は、図面を参照しながら、以下の1つ以上の好適な実施例の記載によって更に説明され、ここで図面において、同一の参照番号は同一の又は類似する部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1(A)】OLEDの電流/電圧特性を示すグラフである。
【図1(B)】OLEDの電流/電圧特性を示すグラフである。
【図2】OLED及びドライバを有する照明装置を模式的に示すブロック図である。
【図3(A)】本発明によるドライバの動作を模式的に示す時間図である。
【図3(B)】本発明によるドライバの動作を模式的に示す時間図である。
【図4】実験の結果を模式的に示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図2は、OLED20及びドライバ30を有する照明装置10を模式的に示す。OLED20は、陽極層21と陰極層22との間に配置された高分子又は小分子の発光層23を有する。OLEDはそれ自体知られており、更なる説明はここでは必要とはされない。ドライバ30は、陽極21及び陰極22にそれぞれ接続された、出力端子31及び32を持つ。
【0016】
ドライバ30は、電源(AC)又はバッテリ(DC)から電源供給されても良いが、このことは本発明には重要ではなく、図示されていない。いずれの場合においても、ドライバ30は、出力端子31及び32において、OLED20を駆動するための適切な電圧及び電流を生成することが可能である。装置10は、OLED電流Iを測定するための、ドライバ30のセンサ入力部33に結合された電流センサ35を有する。該装置は更に、閾値電流レベルIthを示す基準信号Srefを受信する基準入力部34を持ち、該信号の機能は後述する。電流センサ35は外部の構成要素として示されているが、該センサはドライバ30に一体化されていても良いことに留意されたい。同様のことは、基準信号Srefを供給する基準信号源36にも当てはまる。
【0017】
図3A及び3Bは、OLEDがオンである場合の、本発明によるドライバ30の動作を模式的に示す時間図である。該ドライバは、図3A及び3BにおいてNにより示される、通常の動作状態で動作することが可能である。通常の動作状態で動作している場合、ドライバ30は、通常の動作電圧V(例えば4Vであっても良い)を生成し(水平な線41)、OLED20は、通常の動作電流I(例えば1mAであっても良い)を引き入れる(水平な線42)。
【0018】
該ドライバはまた、図3A及び3BにおいてMにより示される、測定状態で動作することも可能である。該ドライバは、一定の間隔で、通常動作状態から測定状態へと切り換え(図3A及び3Bにおける時間t1)、測定状態で短い間だけ動作した後、通常動作状態へと戻る(図3A及び3Bにおける時間t2)ように構成される。測定間隔即ちt1からt2までの継続時間は、ちらつきのような知覚可能な視覚効果を防ぐため可能な限り短くされ、いずれの場合においても20msより短くされる。測定反復頻度、又は逆に言えば連続する測定状態の間の時間差は重要ではなく、一定である必要もない。例えば、当該測定は1秒に1回実行されても良いが、より頻繁に実行されても良く(例えば1秒に5回)、又はより低頻度で実行されても良い(例えば5秒に1回以下)。
【0019】
測定状態で動作している場合、ドライバ30は、上述した第1の電圧範囲内の測定動作電圧V(水平な線43)を生成する。適切な値は、典型的には0.5乃至2Vの範囲内である。この低い電圧においては、OLEDは「殆どオフ」であり、当該測定状態におけるOLED電流は、測定電流Iと示される。
【0020】
OLED20が正常なOLEDである場合、測定電流Iは非常に低くなり、典型的には1乃至100nAのオーダーとなる。このことは、図3Aに示される(水平な線44)。OLED20が異常なOLEDである場合には、測定電流Iは高くなり、典型的には1乃至100μAの範囲内となる。このことは、図3Bに示される(水平な線45)。閾値電流レベルIthは、これら2つの値の間となるように設定される。ドライバ30は、感知された測定電流I(センサ35からの出力信号)を、閾値電流レベルIthと比較するように構成される。感知された測定電流Iが閾値電流レベルIthとよりも小さければ、ドライバ30は、OLED20は正常なOLEDであると決定し、通常どおり動作を継続する。即ち、次の測定状態まで、通常の動作状態での動作を継続する(図3Aを参照されたい)。
【0021】
該ドライバはまた、図3BにおいてHにより示される、回復状態で動作することも可能である。感知された測定電流Iが閾値電流レベルIthとよりも高い場合には、OLED20は異常なOLEDであると決定し、回復状態へと切り換える(図3Bにおけるt3において)ように決定する。ドライバ30が比較結果をどれだけ迅速に処理できるかに依存して、測定状態を終了した直後に回復状態に切り換わっても良い(即ちt3がt2と等しくても良い)が、このことは必須ではなく、本図はt2とt3との間の時間遅延を示している。ドライバ30が、次の測定状態の前に回復状態に切り換わることが好適であるが、このことは必ずしも必須ではない。
【0022】
回復状態で一時的に動作した後、ドライバ30は通常動作状態へと戻る(図3Bにおける時間t4において)。回復間隔即ちt3からt4までの継続時間は、ちらつきのような知覚可能な視覚効果を防ぐため可能な限り短くされ、いずれの場合においても20msより短くされる。ドライバ30は代替として、回復状態から直接に測定状態に再び切り換わっても良い。
【0023】
回復状態で動作する間、ドライバ30は回復電圧信号V(図3Bにおける線46)を生成する。以下に説明するように、当該回復電圧信号Vについては幾つかの変形例が可能である。
【0024】
当該回復電圧信号Vの結果、OLED20は正常状態へと切り換わる。このことは、感知された測定電流Iが閾値電流レベルIth(図3B)よりも小さいことをドライバ30が見出した場合には、次の測定状態において実行されても良い。
【0025】
回復電圧信号Vは例えば、一定値の連続的な電圧であっても良い。図3Bは、回復電圧信号Vが、通常の動作電圧VNよりも高い一定値(例えば5V)を持つ実施例を示している。回復電圧信号Vが、連続的な又は増大する若しくは減少する高さの電圧パルスの列から成ることも可能である。回復電圧信号Vが、電圧掃引即ち増大する又は減少する大きさの連続的な電圧から成ることも可能である。回復電圧は、図3Bの例におけるように、通常動作電圧Vと同じ符号を持っても良いが、回復電圧が通常動作電圧Vとは反対の符号を持つことも可能である。特定のOLEDについて、異なる信号タイプが利用されることが可能であるが、或る信号タイプが別の信号タイプよりも適切に動作し得る。いずれの場合においても、特定のOLEDに対して適切な信号タイプが見出されると、当該信号タイプは残りの寿命の間当該特定のOLEDに対して有用であり続ける。いずれの場合においても、本発明者により実行された実験の間は、特定の信号タイプに応答するOLEDが、幾分かの時間の後に当該信号タイプに応答しないようになったという示唆は見出されなかった。
【0026】
斯くして、ドライバ30及びOLED20が製造段階から互いに専用のものであるような(即ち互いに属する)実施例においては、ドライバ30は、当該特定のOLED20と協働するように最適化され得る。製造者は、最適な(又は少なくとも適切な)回復信号のパラメータを定義する情報を、ドライバ30に関連するメモリ37に保存しても良く、ドライバ30が、メモリ37における該情報に基づいて回復電圧を生成する。
【0027】
しかしながら、ドライバ30が、後にOLEDと対とされるべき一般的なドライバであり、そのためいずれの特定のOLEDとも協働することが可能なドライバであることも可能である。この場合には、最適な(又は少なくとも有効な)回復電圧のパラメータについての予めの知識がない。しかしながら、複数の有効である可能性のある回復信号を予め定義することは可能であり、メモリ37がこれら信号を定義する情報を含んでも良い。当業者には明らかであるように、ドライバ30は、これらの信号を、いずれかの順序で試しても良い。ドライバ30が有効な回復信号を見出すと、ドライバ30は、次に回復信号が必要とされたときにも、当該回復信号が同一のOLEDに対処するものであるという仮定に基づいて、次回にも同一の回復信号を利用する(又は少なくとも最初に試す)ために、メモリ37において当該信号をマークする。
【0028】
好適な実施例においては、ドライバ30は、以下の順序で、以下のタイプの回復信号を試すようにプログラムされる。
【0029】
第1に、ドライバ30は、所定の電圧範囲における電圧掃引を試しても良い。電圧掃引は、低い電圧から高い電圧へのものであっても良い。該範囲は例えば、約1.8V乃至約3.0Vであっても良く、好適には、該範囲は少なくとも2.2乃至2.5Vの範囲を含む。いずれの場合においても、当該範囲は、通常の動作電圧よりも低く、通常の動作電圧と同一の符号を持つべきである。
【0030】
第2に、ドライバ30は、上述した電圧範囲において、電圧パルス又は電圧パルスの列を試しても良い。
【0031】
第3に、ドライバ30は、通常の動作電圧よりも高い電圧範囲における、通常の動作電圧と同一の符号を持つ電圧パルス又は電圧パルスの列を試しても良い。好適には、該電圧パルスは約5Vの大きさを持つ。
【0032】
第4に、ドライバが以上の3つのタイプのいずれからも有効な回復信号を見出すことができない例外的な場合には、ドライバ30は、上述の3つのタイプではあるが反対の極性を持つ電圧信号を試しても良い。
【0033】
図4は、異常なOLEDを信頼性高く検出し、当該OLEDを信頼性高く正常状態へと切り換えることができることを立証した実験の結果を模式的に示すグラフである。本図は、当該OLEDに印加された電圧及びその結果のOLED電流を、時間の関数として示している。
【0034】
当該特定のOLEDが、−5Vの電圧パルス(51により示される)を印加することにより、異常状態に切り換えられることが分かる。52は、後続する+2Vの測定電圧を示す。当該状態においては、OLED電流は比較的高く、0.1mAのオーダーであることが分かる。
【0035】
53は、+5Vの回復電圧パルスを示す。当該時点における、その結果の電流は、本図の上限を超えている。54は、後続する+2Vの測定電圧Vを示す。55において、電流がかなり低くなり、0.01mAのオーダーであることが分かる。
【0036】
当該回復電圧パルスの後、電圧が0Vに戻っていることに留意されたい。ここで0mAの電流が予想され得るが、本図は約0.03mAのレベルのノイズ電流を示している。当該電流は、測定回路とりわけ該回路のアナログからディジタルへの変換の欠陥と考えられる。
【0037】
要約すると、本発明は、OLED20を駆動するためのドライバ30であって、
出力端子31、32と、
出力電流を感知する電流センサ35と、
前記電流センサに結合されたセンサ入力部33と、
閾値電流レベルIthを示す基準信号Srefを供給する基準信号源36と、
を有するドライバを提供する。
【0038】
通常の動作状態Nにおいては、通常動作電圧V及び通常動作電流Iが生成される。
【0039】
測定状態Mにおいては、通常動作電圧よりも低い測定電圧Vが生成され、センサ信号が基準信号と比較され、OLED電流が前記閾値電流レベルよりも高いか否かが決定される。
【0040】
回復状態Hにおいては、回復電圧信号Vが生成される。
【0041】
OLED電流が前記閾値電流レベルよりも高いと決定された場合には、該ドライバは回復状態で一時的に動作するように構成される。
【0042】
本発明を用いることは、OLEDの動作の間に、即ちOLEDをスイッチオフする必要なく、OLEDを監視し必要であれば回復することを可能とすることに、留意されたい。
【0043】
本発明は図面及び以上の記述において説明され記載されたが、斯かる説明及び記載は説明するもの又は例示的なものであって、限定するものではないとみなされるべきことは当業者には明らかである。本発明は開示された実施例に限定されるものではなく、添付される請求項において定義される本発明の保護範囲から逸脱することなく種々の変形及び変更が可能である。
【0044】
図面、説明及び添付される請求項を読むことにより、請求される本発明を実施化する当業者によって、開示された実施例に対する他の変形が理解され実行され得る。請求項において、「有する(comprising)」なる語は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つの(a又はan)」なる不定冠詞は複数を除外するものではない。単一のプロセッサ又はその他のユニットが、請求項に列記された幾つかのアイテムの機能を実行しても良い。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に利用されることができないことを示すものではない。請求項におけるいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0045】
以上において本発明は、本発明の装置の機能ブロックを示すブロック図を参照しながら説明された。これら機能ブロックの1つ以上がハードウェアで実装されても良く、斯かる機能ブロックの機能は個々のハードウェア要素により実行されても良いが、これら機能ブロックの1つ以上がソフトウェアで実装され、斯かる機能ブロックの機能がコンピュータプログラムの1行以上のプログラム行により、又はマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ディジタル信号プロセッサ等のようなプログラム可能な装置によって実行されても良いことは、理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機発光ダイオードを駆動するためのドライバであって、
前記有機発光ダイオードに接続するための出力端子と、
前記有機発光ダイオードに供給される出力電流を感知するように構成された電流センサと、
前記電流センサからの測定信号を受信するための、前記電流センサに結合されたセンサ入力部と、
閾値電流レベルを示す基準信号を供給するための基準信号源と、
を有し、前記ドライバは、前記ドライバが前記出力端子において通常動作電圧及び通常動作電流を生成する、通常動作状態で動作することが可能であり、
前記ドライバは、前記ドライバが前記出力端子において前記通常動作電圧よりも低い絶対値を持つ測定電圧を生成し、センサ信号を前記基準信号と比較して、有機発光ダイオード電流が前記閾値電流レベルよりも高いか低いかを決定する、測定状態で動作することが可能であり、
前記ドライバは、前記ドライバが前記出力端子において回復電圧信号を生成する、回復状態で動作することが可能であり、
前記ドライバは、前記通常動作状態で動作する間、前記測定状態で一時的に動作するように構成され、前記有機発光ダイオード電流が前記閾値電流レベルよりも高いと決定された場合には、前記回復状態で一時的に動作するように構成された、ドライバ。
【請求項2】
前記回復電圧信号は、前記通常動作電圧よりも高く同一の極性を持つ連続的な電圧を含む、請求項1に記載のドライバ。
【請求項3】
前記回復電圧信号は、前記通常動作電圧とは反対の極性を持つ連続的な電圧を含む、請求項1に記載のドライバ。
【請求項4】
前記回復電圧信号は、連続的な又は増大する若しくは減少する高さの電圧パルスの列を含む、請求項1に記載のドライバ。
【請求項5】
前記回復電圧信号は電圧掃引を含む、請求項1に記載のドライバ。
【請求項6】
前記ドライバは、特定の有機発光ダイオードについて最適な回復信号のパラメータを定義する情報を含むメモリを備え、前記ドライバは、前記回復状態での動作の間、前記メモリにおける前記情報に基づいて前記回復電圧信号を生成するように構成された、請求項1に記載のドライバ。
【請求項7】
前記ドライバは、複数の有効である可能性のある回復信号のパラメータを定義する情報を含むメモリを備え、前記ドライバは、前記回復状態での動作の間、種々の前記回復信号を連続的に試し、次の測定状態における動作の間に回復効果を測定し、有効な回復信号が見出された場合、当該信号を前記メモリにおいてマークする、請求項1に記載のドライバ。
【請求項8】
前記ドライバは、前記メモリにおいてマークされた前記回復信号を常に使用するように構成された、請求項7に記載のドライバ。
【請求項9】
前記ドライバは、最初に前記メモリにおいてマークされた前記回復信号を試し、種々の回復信号を連続的に試すように構成された、請求項7に記載のドライバ。
【請求項10】
前記ドライバは、
第1に、前記通常動作電圧よりも低く前記通常動作電圧と同じ極性を持つ所定の電圧範囲における電圧掃引を試し、
第2に、上記電圧範囲における電圧パルス又は電圧パルスの列を試し、
第3に、前記通常動作電圧よりも高く前記通常動作電圧と同じ極性を持つ電圧範囲における電圧パルス又は電圧パルスの列を試し、
第4に、前記通常動作電圧よりも低く前記通常動作電圧と反対の極性を持つ所定の電圧範囲における電圧掃引を試し、
第5に、上記電圧範囲における反対の極性を持つ電圧パルス又は電圧パルスの列を試し、
第6に、前記通常動作電圧よりも高く前記通常動作電圧と反対の極性を持つ電圧範囲における電圧パルス又は電圧パルスの列を試す
ように、当該順序で、回復信号のタイプを連続的に試すように構成された、請求項7に記載のドライバ。
【請求項11】
有機発光ダイオードと請求項1乃至10のいずれか一項に記載のドライバとを有する照明装置。

【図1(A)】
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【図1(B)】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−527074(P2012−527074A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510403(P2012−510403)
【出願日】平成22年5月5日(2010.5.5)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051962
【国際公開番号】WO2010/131160
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】