説明

木質ボードの製造方法及び木質ボード

【課題】木質チップ又は木質繊維から寸法安定性に優れた木質ボードを短時間で製造する方法を提供する。
【解決手段】木質チップ1又は木質繊維を過熱水蒸気により加熱処理を行い、その後、加熱処理済みの木質チップ1又は木質繊維に接着剤を塗布して、熱圧成形することで木質ボード2を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質チップ又は木質繊維を用いた木質ボードの製造方法及び木質ボードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
木質チップ又は木質繊維を用いた木質ボードは、木質チップや木質繊維に接着剤を塗布し、これを熱圧成形することで形成している。したがって、木質チップ同士、あるいは木質繊維同士は点接触で接着されていることになり、合板のように面接触で接着されたものに比べ、膨張、収縮率が高く、湿度などの外部環境変化により膨張、収縮しやすく、寸法安定性が劣るという問題があった。
【0003】
そこで、木質チップ又は木質繊維を用いた木質ボードを、オートクレーブ内に入れ、水蒸気で加熱することで、木質ボードの寸法安定化を向上させようとすることが特許文献1等により提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−216206号公報
【特許文献2】特開2009−132094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に示された従来例は、木質ボードをオートクレーブ内に入れ、水蒸気で加熱するので、木質ボードの表面、内部にそれぞれ存在する多数の木質チップ又は木質繊維を短時間で均一に加熱するのが難しい。このため、加熱処理後の木質ボードは、特に、内部に存在する木質チップ又は木質繊維の膨張、収縮率を十分に低減できず、表面の木質チップ又は木質繊維と、内部の木質チップ又は木質繊維の膨張、収縮率に差が生じ、寸法安定性の改善が十分でないという問題がある。
【0006】
また、木質ボードの表面、内部にそれぞれ存在する多数の木質チップ又は木質繊維の加熱のばらつきをできるだけ少なくするには、長時間加熱する必要があり、生産性が悪いという問題がある。
【0007】
また、木質ボードに使用される接着剤が水蒸気加熱処理により劣化し、強度や寸法安定性が悪くなるという問題もある。
【0008】
また、特許文献2には、天然繊維を水蒸気加熱処理した後に、接着剤を塗布して熱圧成形するものが開示してあるが、この特許文献2は天然繊維を飽和水蒸気で処理するものであり、水蒸気加熱処理するには密閉系の容器に入れて加圧して処理する必要があるため、昇圧・減圧に時間がかかり、生産性が悪いという問題がある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みて発明したものであって、寸法安定性に優れた木質ボードを短時間で製造できる木質ボードの製造方法を提供すること、及び、この製造方法により得られる寸法安定性に優れた木質ボードを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下のような構成になっている。
【0011】
本発明の木質ボードの製造方法は、木質チップ1又は木質繊維を過熱水蒸気により加熱処理を行い、その後、加熱処理済みの木質チップ1又は木質繊維に接着剤を塗布して、熱圧成形することで木質ボード2を製造することを特徴とする。
【0012】
このように、あらかじめ加熱処理を行って膨張、収縮率を低下させた木質チップ1又は木質繊維を用いて木質ボード2を製造するので、表面、内部に存在する各木質チップ1又は木質繊維の膨張、収縮率が共に低く、寸法安定性の良い木質ボード2を製造できる。また、木質ボードを加熱処理するのではなく、木質チップ1又は木質繊維の状態で加熱処理するので、個々の木質チップ1又は木質繊維を内部まで短時間で均一に加熱処理することができる。また、木質チップ1又は木質繊維を加熱処理するに当たり、過熱水蒸気により加熱処理を行うので、無(低)酸素状態で木質チップ1又は木質繊維の高温加熱処理が可能となり、発火を防止しながら木質チップ1又は木質繊維の加熱処理を安全に且つ短時間で行える。
【0013】
また、材料供給部4と、攪拌・搬送手段5と、処理済材料排出部6を備えた加熱槽7と、該加熱槽7に過熱水蒸気を供給する過熱水蒸気供給装置8とで加熱処理装置3を構成し、該加熱処理装置3を用いて木質チップ1又は木質繊維を過熱水蒸気で連続加熱処理するのが好ましい。すなわち、加熱槽7の材料供給部4から加熱槽7内に木質チップ1又は木質繊維を連続的に供給し、加熱槽7内で過熱水蒸気により木質チップ1又は木質繊維を加熱すると共に攪拌・搬送手段5により攪拌しながら搬送する。このように、過熱水蒸気により加熱処理して攪拌・搬送手段5の終端から排出される加熱処理済みの木質チップ1又は木質繊維を処理済材料排出部6から連続して外部に排出することで加熱処理済みの木質チップ1又は木質繊維を連続して得る。
【0014】
これにより、木質チップ1又は木質繊維を過熱水蒸気で簡単に連続加熱処理でき、寸法安定性の良い木質ボード2の製造時間が大幅に短縮できる。
【0015】
また、本発明の木質ボード2は、上記のような製造方法で得たものであるから、表面、内部に存在する各木質チップ1又は木質繊維が、共にほぼ同じ程度の低膨張、低収縮率であり、木質ボード2全体としての寸法安定性が優れている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の製造方法は、過熱水蒸気により加熱処理した木質チップ又は木質繊維を用いて木質ボードを製造するので、表面、内部にそれぞれ存在する各木質チップ又は木質繊維の膨張率、収縮率が共に低く、寸法安定性に優れた木質ボードを短時間で製造できる。
【0017】
また、本発明の木質ボードは、木質ボードの各部に存在する各木質チップ又は木質繊維の膨張、収縮率がほぼ同じで寸法安定性が優れている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の木質ボードの製造に当たって、前処理として木質チップ又は木質繊維の加熱処理を行うための加熱処理装置の概略説明図である。
【図2】本発明の木質ボードの製造に当たって、前処理として木質チップ又は木質繊維の加熱処理を行うための加熱処理装置の他の実施例の概略説明図である。
【図3】(a)は木質ボードの斜視図であり、(b)は(a)のA部分を拡大した破断斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0020】
本発明は、パーティクルボード、MDF、OSB、ウエハーボードなどの木質ボード2を製造するに当たり、木質チップ1又は木質繊維を加熱処理し、その後、加熱処理済みの木質チップ1又は木質繊維に接着剤を塗布して、熱圧成形することで木質ボード2を製造する。
【0021】
木質チップ1又は木質繊維の加熱処理に当たっては、過熱水蒸気により加熱処理を行って、木質チップ1又は木質繊維の寸法安定化処理を行う。
【0022】
木質材は、加熱処理することで木質材中のOH基の疎水化やヘミセルロースの溶脱が行われるものと考えられており、その結果吸湿寸法安定性が向上する。
【0023】
しかし、従来のように木質ボード2を加熱処理すると、表面部、内部を均一に加熱処理し難いため、加熱処理で膨張、収縮率を低減させるといえども、表面部に存在する木質チップ1又は木質繊維と、内部に存在する木質チップ1又は木質繊維の膨張、収縮率に差が生じる。
【0024】
そこで、本発明は、木質チップ1又は木質繊維の状態で加熱処理を行って個々の木質チップ1又は木質繊維を均一に加熱処理し、この加熱処理済みの木質チップ1又は木質繊維を用いて木質ボード2を製造することで、各部の膨張、収縮率を均等に低減している。
【0025】
上記のように木質チップ1又は木質繊維の状態で加熱処理をすると、木質チップ1又は木質繊維は小さいので、短時間で内部まで均一に加熱処理できる。また、過熱水蒸気で処理するため、常圧のような低い圧力の水蒸気であっても高温で処理することができ、従来のような密閉系の容器に投入して加熱処理する必要がなく、昇圧・減圧の時間が不要となって短時間で処理できる。
【0026】
加熱処理の温度は高い方が木質材中のOH基の疎水化やヘミセルロースの溶脱が効果的に行われて寸法安定性が向上し、且つ、処理時間も短いが、有酸素状態では温度が高くなると木質材が燃えてしまう。木質材の発火温度は、330℃〜470℃、引火温度は220℃〜260℃程度であり、このため、有酸素状態では200℃以上の処理を行う場合は着火の危険が生じる。そのため、低温状態で木質材の処理を行うことは可能であるが、処理時間が長くなってしまう。
【0027】
そこで、本発明は、過熱水蒸気で加熱処理を行うことで無(低)酸素状態で木質チップ1又は木質繊維を安全に高温加熱することを可能とし、短時間で木質チップ1又は木質繊維を高温加熱し、木質チップ1又は木質繊維中のOH基の疎水化等を効果的に行うことを可能としている。
【0028】
図1には木質チップ1又は木質繊維を加熱処理するための加熱処理装置3の一例を示している。
【0029】
加熱処理装置3は、加熱槽7と加熱槽7に過熱水蒸気を供給する過熱水蒸気供給装置8とで構成してある。
【0030】
加熱槽7は、両端部が側蓋9により閉じられた横筒状をしており、筒の一端部側が高く、他端部側が低くなるように少し傾斜している。
【0031】
加熱槽7の高くなった方の一端部の上面部に、ロータリーバルブ4aを有するホッパー4bを設けて材料供給部4を形成し、加熱槽7の低くなった方の他端部の下面部に、ロータリーバルブ6aを有する排出口6bを設けて処理済材料排出部6を形成している。
【0032】
加熱槽7には攪拌・搬送手段5が設けてある。攪拌・搬送手段5は、攪拌手段と搬送手段とが別々の手段であってもよく、また、共通の手段に攪拌機能と搬送機能を備えたものであってもよい。
【0033】
図1に示す実施形態では、加熱槽7の内部に螺旋形状をした螺旋翼10を設けて攪拌・搬送手段5を構成している。螺旋翼10は回転装置(図示せず)により回転するもので、一端部が材料供給部4側に位置し、他端部が処理済材料排出部6に位置しており、材料供給部4から供給された木質チップ1又は木質繊維を螺旋翼10で攪拌しながら処理済材料排出部6側に搬送するようになっている。
【0034】
過熱水蒸気供給装置8は、水蒸気を加熱して過熱水蒸気を生成するためのもので、生成された過熱水蒸気は、過熱水蒸気供給装置8から供給路11により加熱槽7内の一端部に供給されるようになっている。加熱槽7に供給される過熱水蒸気の温度は200℃程度とする。
【0035】
加熱槽7には排気口部13が設けてあり、加熱槽7内に供給された過熱水蒸気は木質チップ1又は木質繊維を加熱した後、排気口部13から外部に排気される。
【0036】
上記の構成の加熱処理装置3を用いて木質チップ1又は木質繊維を加熱処理するには以下のようにして行う。
【0037】
ホッパー4bには木質チップ1又は木質繊維が入れられ、ロータリーバルブ4aを回転することで、ホッパー4bから加熱槽7内の一端部に木質チップ1又は木質繊維が連続(本発明においては断続的を含む。)して供給される。
【0038】
加熱槽7内の一端部に供給された木質チップ1又は木質繊維は、過熱水蒸気に晒された状態で螺旋翼10で攪拌されながら搬送される。この時、木質チップ1又は木質繊維が螺旋翼10で攪拌されながら過熱水蒸気で加熱されるので、連続して供給される個々の木質チップ1又は木質繊維がそれぞれ内部まで均等に加熱され、OH基の疎水化等が内部まで均等に且つ効果的に行われる。
【0039】
螺旋翼10で攪拌、加熱されながら搬送される木質チップ1又は木質繊維は、搬送終端に至るまでに加熱処理を完了し、この加熱処理が完了した木質チップ1又は木質繊維は排出口6bに供給され、ロータリーバルブ6aを回転することで、外部に連続して排出される。
【0040】
なお、図1に示す実施形態においては、加熱槽7の外周に所定の間隔を介して電磁誘導コイル12を配置し、電磁誘導コイル12に電流を流すことで、鉄製の加熱槽7、鉄製の螺旋翼10を誘導加熱するようになっている。したがって、本実施形態では電磁誘導加熱(IH加熱)により加熱槽7、螺旋翼10が加熱され、攪拌されながら搬送される木質チップ1又は木質繊維が、加熱槽7、螺旋翼10からの伝導伝熱、輻射伝熱によっても加熱され、よりいっそう効果的に加熱処理される。この電磁誘導加熱による加熱温度は220℃程度とする。
【0041】
上記のようにして加熱処理を行った寸法安定化処理済みの木質チップ1又は木質繊維を得て、この加熱処理済みの木質チップ1又は木質繊維を原料として、従来と同様にして木質ボード2を製造する。
【0042】
すなわち、上記のようにあらかじめ加熱処理済みの木質チップ1又は木質繊維に、合成樹脂の接着剤をスプレーして塗布し、その後、熱圧成形することで図3に示すような木質ボード2を製造する。
【0043】
上記のようにして製造した木質ボード2は、表面側に存在する木質チップ1又は木質繊維、内部に存在する木質チップ1又は木質繊維とも、予めほぼ均等に加熱処理されたものを使用しているので、湿度による各部の寸法変化が小さく、ボード全体として寸法安定性が優れている。
【0044】
図2には加熱処理装置3の他の実施形態を示している。
【0045】
本実施形態は、加熱槽7内に配設した攪拌搬送手段5を、回転軸14に螺旋形状をした螺旋翼10と羽根14を突出して構成している。螺旋翼10は回転軸14の材料供給部4側に設け、回転軸14の処理済材料排出部6側の端部から螺旋翼10までの間の部位に、軸方向に沿って複数組の羽根14を突設している。各組の羽根14は、回転軸14から複数の羽根14を放射状に突出している(図2では3本の羽根14をY字状に突出している)。軸方向においては羽根14と羽根14との間は殆ど隙間がないように並んでいる。また、羽根14及び加熱槽7は、電磁誘導加熱されるようになっている。
【0046】
また、過熱水蒸気供給装置8で生成された過熱水蒸気は、加熱槽7内の低くなった方の端部側(処理済材料排出部6側)に供給されるようになっている。
【0047】
排気口部13は加熱槽7の高くなった方にずれた位置(図2では螺旋翼10と羽根14との間付近)に設けてある。
【0048】
本実施形態においては、材料供給部4から供給された木質チップ1又は木質繊維は螺旋翼10により羽根14側に送られる。羽根14側に送られた木質チップ1又は木質繊維は回転する羽根14に乗せられ、落下して隣の羽根14(3本のうちの隣の羽根14)に落ちるまでの間に過熱水蒸気が効率的に当たり、処理が促進される。
【0049】
なお、木質チップ1を過熱水蒸気で加熱処理するための加熱処理装置3としては、図1、図2に示すものにのみ限定されない。図1、図2の例では、加熱槽7は回転せず、加熱槽7内部に設けた螺旋翼10(又は螺旋翼10と羽根14)を回転することで木質チップ1又は木質繊維を連続して攪拌しながら搬送しているが、内部に螺旋翼10(又は螺旋翼10と羽根14)を設けた加熱槽7自体を回転することで、加熱槽7と共に螺旋翼10(又は螺旋翼10と羽根14)を回転するようにしてもよい。また、排気口13には圧力調整弁を設け、加熱槽7の内部の過熱水蒸気の圧力を調整するようにしてもよい。
【0050】
また、上記実施形態は、木質チップ1又は木質繊維の加熱処理を連続して行っている。このように、木質チップ1又は木質繊維を過熱水蒸気で連続加熱処理をすることで、処理時間を大幅に短縮でき、この結果、寸法安定性の良い木質ボード2の製造時間が大幅に短縮できる。
【0051】
もちろん、本発明において、木質チップ1又は木質繊維の加熱処理に当たり、上記のような連続加熱処理のみに限定されず、バッチ式で加熱処理してもよい。
【0052】
なお、本発明における木質チップ1としては木質小片のみに限定されず、本発明の木質チップ1の概念に木質粒状物も含まれるものとする。
【0053】
次に、実施例、比較例につき説明する。
【実施例】
【0054】
(実施例)
建築用廃材を粉砕して、平均長さ20mm程度、平均厚さ0.5mm程度、平均巾2mm程度の木質チップ1を形成する。
【0055】
上記木質チップ1を、図2に示す加熱処理装置3で、加熱処理をした。加熱処理に当たっては、過熱水蒸気温度200℃、電磁誘導加熱による加熱温度220℃とし、加熱槽7への投入から加熱槽7からの排出までの時間、つまり加熱処理時間を5分間とした。
【0056】
上記のように加熱処理済みの木質チップ1に、木質チップ1の重量に対して12重量%となるように接着剤をスプレー塗布した。使用する接着剤としては、イソシアネート系接着剤とメラミン系接着剤を重量比で2:1の割合で含有する接着剤を用いた。
【0057】
次に、上記のようにして接着剤を塗布した加熱処理済みの木質チップ1を熱圧成形することで、厚さ12mm、比重0.8のパーティクルボード(木質ボード2)を作製した。この時の熱圧成形の条件は、プレス温度190℃、プレス圧力約45kg/cm、プレス時間10分とした。
(比較例)
建築用廃材を粉砕して、平均長さ20mm程度、平均厚さ0.5mm程度、平均巾2mm程度の木質チップ1を形成する。
【0058】
上記木質チップ1を、加熱処理することなく、実施例と同様に、木質チップ1の重量に対して12重量%となるように実施例で用いたのと同じ接着剤をスプレー塗布した。
【0059】
次に、上記のようにして接着剤を塗布した加熱処理していない木質チップ1を実施例と同じ条件で熱圧成形することで、厚さ12mm、比重0.8のパーティクルボード(木質ボード2)を作製した。
【0060】
上記のようにして作製した実施例のパーティクルボードと、比較例のパーティクルボードを、それぞれ20℃、65%の雰囲気で平衡状態にした後、40℃、90%の雰囲気に5日間置いた際の寸法変化率を測定したところ、実施例のパーティクルボードは0.16%、比較例のパーティクルボードは0.18%であった。これにより、前処理で加熱処理した木質チップ1を使用する実施例のものは加熱処理していない木質チップ1を使用した比較例に比べて寸法変化率が小さく、湿気により変形し難いことが判明した。
【符号の説明】
【0061】
1 木質チップ
2 木質ボード
3 加熱処理装置
4 材料供給部
5 攪拌・搬送手段
6 処理済材料排出部
7 加熱槽
8 過熱水蒸気供給装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木質チップ又は木質繊維を過熱水蒸気により加熱処理を行い、その後、加熱処理済みの木質チップ又は木質繊維に接着剤を塗布して、熱圧成形することで木質ボードを製造することを特徴とする木質ボードの製造方法。
【請求項2】
材料供給部と、攪拌・搬送手段と、処理済材料排出部を備えた加熱槽と、該加熱槽に過熱水蒸気を供給する過熱水蒸気供給装置とで加熱処理装置を形成し、上記加熱槽の材料供給部から加熱槽内に木質チップ又は木質繊維を連続的に供給し、加熱槽内で過熱水蒸気により木質チップ又は木質繊維を加熱すると共に攪拌・搬送手段により攪拌しながら搬送し、攪拌・搬送手段の終端から排出される加熱処理済みの木質チップ又は木質繊維を処理済材料排出部から連続して外部に排出することで加熱処理済みの木質チップ又は木質繊維を連続して得ることを特徴とする請求項1記載の木質ボードの製造方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の木質ボードの製造方法により得られた木質ボード。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−152679(P2011−152679A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−14771(P2010−14771)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】