説明

木質組立片及びその製造方法

【課題】天然木が備える木目を利用した材質感を有し、しかも多目的用途としての利用に対応した諸特性を有する集合板材を容易に、かつ効率よく形成し得る木質組立片及び該木質組立片の製造方法を提供する。
【解決手段】同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する複数個の木質の短円柱体又は円板11を最も密になるように各側面で互いに接着させて板状にした集合板材を形成するために用いられる木質組立片10であって、同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する4個以上の偶数個の木質の短円柱体又は円板11が最も密になるように各側面で互いに接着してなり、かつ平面視で点対称であり、対向する最外面の2つの接線が互いに平行であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質製の集合板材を形成するために用いられる木質組立片及びその製造方法に関する。更に詳しくは、パーティション、ドア、ブラインド、テーブルや机の天板又は棚板等に用いられる他、テーブルの天板、天井板又は壁等を装飾する装飾部材或いは吸音材として好適な集合板材を容易に形成するために用いられる木質組立片及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
木質製の板材は、壁や床等の建築部材を始めとし、パーティション、ドア、ブラインド、テーブルや机の天板又は棚板等の様々な用途に用いられている。例えば、テーブルや机の天板又は棚板等に用いられる板材には、1本の原木から必要な寸法に切り出しただけの無垢材や、この無垢材を接着剤等で継ぎ合わせて1枚の板に仕上げた集成材等が用いられる。また、これらの板材の他に天然木や中密度繊維板(以下、MDFという)、或いは木片を細かく砕いて接着剤を噴霧した後、押し固めることにより形成されたパーティクルボードを用いて枠状に形成した框を芯材とし、この芯材の表面と裏面に合板やMDF等の板を貼り合わせた中空のボード、いわゆるフラッシュ構造の複合板等も利用されている。このようなテーブルや机の天板又は棚板等には、その利用形態から、上面からの圧力に対する比較的高い強度が求められる。
【0003】
一方、パーティション、ドア、ブラインド、或いはバルコニーの床材又は壁材等には、テーブルや机の天板又は棚板等に求められるような高い強度が必ずしも必要とされるわけではないが、その利用形態から、適度な採光性や通気性等が求められることがある。このような用途に木質製の板材を利用する場合には、採光性や通気性等を付与するために、板材に所定の空孔を設けるといった人工的加工を更に要する。
【0004】
また、木質製の板材としては、テーブルの天板、天井板又は壁等の建築部材そのものとしての用途ではなく、これらの表面に装飾部材として貼り合わせて利用される木質パネルが開示されている(例えば、特許文献1参照)。装飾部材として無垢材や合板を利用する場合、板材の原料となる原木はある程度大きい寸法を有することが必要となり、間伐材や木の幹、枝の部分は端材として廃棄される。このため、材料が無駄になるといった製造コストの面や環境面において問題が生じる。また、上述のパーティクルボード等では、木材を細かく砕いてしまうため、木目等の天然木が備える木の材質感が得られないといった美観上の問題が生じる。製造コストや環境面における問題は、特に装飾部材として用いられる板材に限られるものではないが、板材を装飾部材として利用する場合には、木目といった天然木特有の美観を損なうことは大きな損失となる。上記特許文献1に係る発明では、比較的細い木の幹や木の枝でも、皮を剥いて適度な長さに切断し、これを大根のカヅラ剥きのように鉋で削って面状の薄板とし、更にこの薄板を短柵状に切断した短冊状薄板を編み込んで面状となして薄板状のパネルを形成している。これにより、間伐材や端材等の短い原木、細い木の幹、木の枝等でもパネルとして有効に利用でき、更に木目等の天然木に備わる風合いを得ることを実現している。
【0005】
また、板材にデザイン性を付与するために普通合板の表面に木目を印刷する手法や、普通合板の表面に木目の美しい天然の単板を張った天然木化粧合板等も広く知られている。更に、木質製の板材を利用した装飾部材として、針葉樹のベース材にその木繊維方向に対して所定の斜度をもってほぼ平行な切断を繰り返すことで得られ、板の表裏面に斜めに切断された木繊維の切断面を露出させた装飾用板材が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−300910号公報(請求項1、段落[0003]、段落[0007]、段落[0008])
【特許文献2】特開平11−138510号公報(請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に係る発明では、薄板を短柵状に切断した短冊状薄板を編み込んで面状としているため、強度の面で問題があり、例えばテーブルの天板を装飾する装飾部材の用途として利用するのは好ましくない。また、上記特許文献2に係る発明では、無垢材そのものを板材として使用しているため製造コストが上がること、更に装飾性については天然木の有する年輪に依存しているため、比較的大きいサイズのものを必要とする場合は、ある程度樹齢を重ねた木材に限定されるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、天然木が備える木目を利用した材質感を維持しつつ、しかも多目的用途としての利用に対応した強度、採光性、通気性、吸音性等の諸特性を備える集合板材を見出し、この集合板材を容易に、かつ効率よく形成し得る本発明に至った。
【0009】
本発明の目的は、天然木が備える木目を利用した材質感を維持しながら、しかも多目的用途に対応した諸特性を備える集合板材を容易に、かつ効率よく形成し得る木質組立片を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、量産性に優れた木質組立片の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の観点は、図1に示すように、同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する複数個の木質の短円柱体又は円板11を最も密になるように各側面で互いに接着させて板状にした集合板材を形成するために用いられる木質組立片であって、同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する4個以上の偶数個の木質の短円柱体又は円板11が最も密になるように各側面で互いに接着してなり、かつ平面視で点対称であり、対向する最外面の2つの接線が互いに平行である木質組立片であることを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の観点は、それぞれ同一の直径Dと同一長さを有する12本の木質丸棒を用意する工程と、丸棒すべての側面に接着剤を塗布する工程と、Dの3.5倍の間隔で立設された第1及び第2枠体を用意する工程と、第1枠体の内底部に丸棒の直径の半分を有するように縦割りした、丸棒と同一長さのダミー棒を縦割り面を鉛直にして配置する工程と、ダミー棒と第2枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を配置して第1段丸棒列を形成する工程と、第1段丸棒列の上面において第1段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒とダミー棒の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第2段丸棒列を形成する工程と、第2段丸棒列の上面において第2段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒と第2枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第3段丸棒列を形成する工程と、第3段丸棒列の上面において第3段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒と第1枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第4段丸棒列を形成する工程と、第1段丸棒列と第2段丸棒列と第3段丸棒列と第4段丸棒列とが接着した丸棒集合体を第1及び第2枠体より取り出して長さ方向と直角に厚さdで等間隔にスライスして12個の短円柱体又は円板からなる木質組立片を得る工程とを含む木質組立片の製造方法である。
【0013】
本発明の第3の観点は、第2の観点に基づく発明であって、更に丸棒の直径Dが10〜100mmの範囲内にあり、木質組立片の厚さdが5〜100mmの範囲内にあることを特徴とする。
【0014】
本発明の第4の観点は、第2又は第3の観点に基づく発明であって、更に丸棒が3枚の板材を貼り合わせて円柱状に成形した集成材であることを特徴とする。
【0015】
本発明の第5の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に短円柱体又は円板の数が12個であることを特徴とする。
【0016】
本発明の第6の観点は、第1又は第5の観点に基づく発明であって、更に短円柱体又は円板はその直径Dが10〜100mmの範囲内にあり、その厚さdが5〜100mmの範囲内にあることを特徴とする。
【0017】
本発明の第7の観点は、第1、第5又は第6の観点に基づく発明であって、更に木質の短円柱体又は円板には各短円柱体又は円板同士が互いに接着する各側面に短円柱体又は円板の厚さ方向に溝が設けられ、一の短円柱体又は円板に設けられた溝と、この溝に隣接する他の短円柱体又は円板に設けられた溝の双方に、一及び他の短円柱体又は円板を接合するための接合部材が挿着されたことを特徴とする。
【0018】
本発明の第8の観点は、第7の観点に基づく発明であって、更に接合部材が木質又は合成樹脂製の部材であることを特徴とする。
【0019】
本発明の第9の観点は、第1又は第5ないし第8の観点の複数の木質組立片をそれぞれの外面同士で接着してなる集合板材である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の第1の観点の木質組立片は、同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する4個以上の偶数個の木質の短円柱体又は円板が最も密になるように各側面で互いに接着してなり、かつ平面視で点対称であり、対向する最外面の2つの接線が互いに平行である。これにより、同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する複数個の木質の短円柱体又は円板を最も密になるように各側面で互いに接着させて板状にした集合板材を容易に、かつ効率よく形成することができる。また、集合板材の使用目的に合わせて、寸法を自由に変更することができる。
【0021】
本発明の第2の観点の製造方法では、それぞれ同一の直径Dと同一長さを有する12本の木質丸棒を用意し、この丸棒すべての側面に接着剤を塗布する。また、直径Dの3.5倍の間隔で立設された第1及び第2枠体を用意し、この第1枠体の内底部に丸棒の直径の半分を有するように縦割りした、丸棒と同一長さのダミー棒を縦割り面を鉛直にして配置する。そして、ダミー棒と第2枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を配置して第1段丸棒列を形成する。第1段丸棒列の上面において第1段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒とダミー棒の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第2段丸棒列を形成する。続いて、第2段丸棒列の上面において第2段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒と第2枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第3段丸棒列を形成する。更に第3段丸棒列の上面において第3段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒と第1枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第4段丸棒列を形成する。第1段丸棒列と第2段丸棒列と第3段丸棒列と第4段丸棒列とが接着した丸棒集合体を第1及び第2枠体より取り出して長さ方向と直角に厚さdで等間隔にスライスする。このようにして、12個の短円柱体又は円板からなる木質組立片を得る。このように、第1及び第2枠体を立設し、更にダミー棒を配置しているため、接着剤の硬化を待たずに第2、第3、第4段丸棒列を積み上げても、上段の丸棒の重さによって下段の丸棒列が位置ズレを起こすことはない。このため、効率よく本発明の木質組立片を製造することができる。
【0022】
本発明の第9の観点の集合板材は、本発明の木質組立片により形成されるため、強度、採光性、通気性、吸音性等の諸特性を備える。そのため、例えば、強度、軽さ及びデザイン等を活かしたテーブルや机の天板そのもの又は棚板として、或いはテーブルの天板や、天井板、壁、その他の壁面を装飾する装飾部材として使用することができる。また、採光性、通気性等を活かしたパーティション、ドア又はブラインドとして、更には吸音性を活かした吸音材として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明第1実施形態の木質組立片の一例を表した斜視図である。
【図2】本発明の集合板材の一例を表した斜視図である。
【図3】本発明の木質組立片を構成する短円柱体又は円板の一例を表した斜視図である。
【図4】本発明の木質組立片を構成する短円柱体又は円板の別の例を表した斜視図である。
【図5】本発明の集合板材の一使用形態を表した図である。
【図6】本発明の集合板材の別の使用形態を表した図である。
【図7】本発明の集合板材の更に別の使用形態を表した図である。
【図8】本発明第1実施形態の木質組立片の製造方法における一工程を表した図である。
【図9】本発明第1実施形態の木質組立片の製造方法における一工程を表した図8に対応する斜視図である。
【図10】実施例における吸音性についての評価結果を示すグラフである。
【図11】本発明第2実施形態の木質組立片を構成する短円柱体又は円板の一例を表した斜視図である。
【図12】本発明第2実施形態の木質組立片の一例を表した図である。
【図13】本発明第2実施形態の木質組立片の製造方法における一工程を表した斜視図である。
【図14】本発明第2実施形態の木質組立片の製造方法における別の工程を表した斜視図である。
【図15】本発明第2実施形態の木質組立片の別の例の製造方法における一工程を表した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
本発明の木質組立片は、図2に示すように、同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する複数個の木質の短円柱体又は円板11を最も密になるように各側面で互いに接着させて板状にした集合板材20を形成するために用いられるものである。
【0026】
この集合板材20を構成する複数個の木質の短円柱体又は円板11は、それぞれ同じ直径と同じ厚さを有し、図3又は図4に示すように、その表面に天然木が備える木目模様が現れる。そして、この複数個の短円柱体又は円板11を最も密になるように各側面で互いに接着させて板状にすることによって、この集合板材20の表面には、天然木が備える木目模様と、連結する円形模様との融合による新しい材質感を有する。また、複数個の短円柱体又は円板11同士は、最も密になるように各側面で互いに接着しているため、釘等を用いて接合する必要がなく、つなぎ目が現れることはない。これにより短円柱体又は円板11同士の接着面積を確保でき、比較的高い強度が得られる。また、短円柱体又は円板11同士を接着することによってできる空隙21により、適度な通気性、採光性が得られる。目的に応じて短円柱体又は円板11の径を変更して、この空隙21の大きさを変えることにより、通気性、採光性の程度を調整することもできる。
【0027】
集合板材20を構成する木質の短円柱体又は円板11には、特に限定されないが、好ましくはラジアタパイン(放射松)、白松、赤松又は唐松等の針葉樹系の材料が使用される。ラジアタパインは、横断面で見ると春材部と夏材部が明瞭になっているため、吸音性に優れることから、特に好ましい。短円柱体又は円板11は、図3に示すような、これらの無垢材を短円柱状又は円板状に加工した短円柱体又は円板11aの他に、図4に示すような、無垢材を3枚重ね合わせて得られた集成材を短円柱状又は円板状に加工した、3層からなる短円柱体又は円板11bであってもよい。この図4に示す3層からなる短円柱体又は円板11bによって構成される集合板材20は、図3に示す短円柱体又は円板11aによって構成される集合板材20に比べ、湿気等による反りが低減される。
【0028】
集合板材20を構成する短円柱体又は円板11の直径Dは10〜100mmであり、その厚さdが5mm〜100mmの範囲内にあることが好ましい。直径が下限値未満のものは、加工が困難であったり、反りが生じるといった不具合が生じやすい。一方、上限値を越えると加工が困難であるため好ましくない。また、厚さdが5mm未満のもので構成されると、短円柱体又は円板11同士の接着面積が小さくなり、板材としての十分な強度が得られ難くなる。一方、厚さdが100mmを超えるもので構成されると、十分な接着面積は確保できるものの、重さが増すことにより、却って強度が不足するため好ましくない。
【0029】
このように構成される集合板材20は、天然木が備える木目模様と、幾何学模様である連続する円形模様との融合による新しい材質感を有する。しかも、多目的用途としての利用に対応する強度、採光性、通気性、吸音性等の諸特性を備えているため、パーティション、ドア又はブラインド等に用いられる他、テーブルの天板、天井板又は壁等を装飾する装飾部材或いは吸音材等の様々な用途として好適に用いることができる。この集合板材20の使用形態の代表的な例は、例えば、図5に示すように、部屋の壁31等に接着剤等を用いて直接貼り付け、装飾部材又は吸音材として使用する形態である。また、パーティションやブラインド等に用いる場合には、図6に示すように、集合板材20の縁を木製、金属製又は樹脂製の外枠32によって囲んでパネル状にして使用してもよい。更に、図7に示すように、テーブルの天板33の装飾部材として使用する場合は、表面の平滑性を補うためにテーブルの天板33に集合板材20を直接貼り付けた後、その表面にガラスや透明なプラスチック製の薄板(図示しない)等を設置してもよい。
【0030】
そして、本発明第1実施形態の木質組立片は、この集合板材20を容易に、かつ効率よく形成し得るものであり、図1に示すように、同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する4個以上の偶数個の木質の短円柱体又は円板11が接着してなり、平面視で点対称であり、対向する最外面の2つの接線が互いに平行であるように構成される。これにより、図1に示すように、木質組立片10の側面には、凹部10aと凸部10bを有する特殊な形状の連結構造ができ、木質組立片10同士の接合を容易に、かつ強固なものにする。
【0031】
短円柱体又は円板11の数を4個以上の偶数個に限定する理由は、3個以下では、比較的大きな集合板材20を形成する際、木質組立片10同士を接着する工程数が多くなり過ぎるため、集合板材20を効率よく形成できないからである。また、6個以上あれば、1つの木質組立片の側面に、上記凹部10aと凸部10bを少なくとも1つずつ有するように構成できるため好ましい。このうち、短円柱体又は円板11の個数は、図1に示すように、12個であることが特に好ましい。
【0032】
このように構成される木質組立片10による集合板材20の形成は、接着する一方の木質組立片10がその側面に有する1又は2以上の凹部10aに、他方の木質組立片10がその側面に有する1又は2以上の凸部10bをはめ込むように、外面同士で接着することにより、例えば図2に示すように、上述した平らな壁表面に添着する集合板材20を形成することができる。
【0033】
また、本発明の木質組立片は、集合板材の使用形態により、例えばテーブルや机の天板そのものとしての用途や、棚板のように非常に高い強度が求められる用途に用いる場合には、図12に示す形態をとることもできる。即ち、本発明第2実施形態の木質組立片110では、上述の第1実施形態の木質組立片において、図11に示すように、木質組立片110を構成する各短円柱体又は円板111同士が互いに接着する各側面に短円柱体又は円板111の厚さ方向に溝114が更に設けられる。そして、一の短円柱体又は円板111に設けられた溝114と、この溝114に隣接する他の短円柱体又は円板111に設けられた溝114の双方に、一及び他の短円柱体又は円板111を接合するための接合部材115が挿着される。表面につなぎ目が現れるという点では、上述の第1実施形態の木質組立片とは見栄えの面で好みが分かれるところであるが、本発明第2実施形態の木質組立片110では、接合部材115が短円柱体又は円板111同士をより強固に連結することにより、非常に高い強度が得られる。
【0034】
溝114は、複数の短円柱体又は円板111を最も密になるように各側面で互いに接着したとき、各短円柱体又は円板111同士が接触する各側面すべてにそれぞれ設けられる。即ち、図11に示すように、一つの短円柱体又は円板111に60°間隔で6つの溝114が設けられる。溝114のサイズは、求められる強度によって適宜調整可能であるが、好ましくは、深さが2〜3mm、幅2〜3mmの範囲である。一方、接合部材115のサイズは溝114のサイズにあわせて決定される。即ち、接合部材115の幅は、溝114の幅と同じ2〜3mm、長さは溝114の深さの2倍となる4〜6mmである。高さは、短円柱体又は円板111の厚さdと同じ5mm〜100mmの範囲内である。
【0035】
接合部材115は木質又は合成樹脂製の部材であることが好ましい。木質の部材であることが好ましい理由は、木質組立片110、短円柱体又は円板111、或いは図2に示す集合板材20としたときのデザイン性を大きく損なわないことや、湿度による短円柱体又は円板111との伸縮差が小さいため、湿気等で短円柱体又は円板111との間に隙間が生じて強度を大きく損なうのを防止できるからである。また、合成樹脂製の部材が好ましい理由は、木質の部材よりも強度が高いことや、色彩を変えて接合部材115を敢えて目立たせることにより、デザインの変更が容易であるからである。
【0036】
次に、本発明の木質組立片の製造方法について説明する。
【0037】
最初に、上記本発明第1実施形態の木質組立片を製造する方法について、図1に示すように木質組立片10を構成する短円柱体又は円板11の個数が12個である場合を例に説明する。この木質組立片10の製造方法では、先ず、それぞれ同一の直径Dと同一長さを有する12本の木質丸棒を用意する。木質丸棒は、ラジアタパイン(放射松)等の角材をルータ等によって加工して同一の直径Dと同一長さを有する丸棒状に加工することによって得られる。また、図4に示すような、集成材を短円柱状又は円板状に加工した3層からなる短円柱体又は円板11bで構成される木質組立片10を製造する場合には、所定の厚さの無垢材を接着剤等で3枚重ねて接着し、これを上記方法と同じ方法によって丸棒状に加工することにより得られる。
【0038】
丸棒の直径Dは、形成後の集合板材20において求められるデザイン、採光性又は通気性等にあわせて適宜調整可能であるが、10〜100mmの範囲内とするのが好ましい。直径Dが下限値未満のものは、加工が困難であったり、形成後の木質組立片10又は集合板材20に反りが生じるといった不具合が生じやすい。一方、上限値を越えると、形成後の木質組立片10又は集合板材20において強度が不足する、或いは後述するスライス加工が困難になるため好ましくない。
【0039】
次に、この12本の丸棒すべての側面に接着剤を塗布する。接着剤は、酢酸ビニル系接着剤、水性ビニルウレタン系接着剤等を使用するのが好ましい。この接着剤の丸棒への塗布方法は、量産性の面からロールコータ、エクストゥルーダ、カーテンコータ又はラーメンコータによる方法が好ましい。
【0040】
次に、図8又は図9に示すように、第1及び第2枠体41a、41bを用意する。第1及び第2枠体41a、41bの材質は特に限定されないが、接着性の面から、ポリエチレン製又はシリコーン製等の離型性に優れるものが好ましい。この第1及び第2枠体41a、41bを、丸棒12の直径Dに対して3.5倍の間隔で立設する。そして、第1枠体41aの内底部に、上記丸棒12の直径Dの半分を有するように縦割りした、丸棒12と同一長さのダミー棒42を縦割り面を鉛直にして配置する。
【0041】
次に、ダミー棒42と第2枠体41bの間に、先ず3本の接着剤付きの丸棒12を配置して第1段丸棒列を形成する。続いて、第1段丸棒列の上面において第1段丸棒列を構成する丸棒12と丸棒12の間及び丸棒12とダミー棒12の間に3本の接着剤付きの丸棒12を平行に積重ねて配置することにより第2段丸棒列を形成する。次に、第2段丸棒列の上面において第2段丸棒列を構成する丸棒12と丸棒12の間及び丸棒と第2枠体41bの間に3本の接着剤付きの丸棒12を平行に積重ねて配置することにより第3段丸棒列を形成する。更に、第3段丸棒列の上面において第3段丸棒列を構成する丸棒12と丸棒12の間及び丸棒12と第1枠体41aの間に3本の接着剤付きの丸棒12を平行に積重ねて配置することにより第4段丸棒列を形成する。このように、第1及び第2枠体41a、41bを立設し、更に上記ダミー棒12を配置して、このダミー棒42と第2枠体41bの間に、第1段丸棒列を形成しておくことによって、第1段丸棒列はしっかりと固定される。このため、第1段丸棒列の上面に、接着剤の硬化を待たずに第2段丸棒列を積み上げても第1段丸棒列が位置ズレを起こしたり、崩れたりすることはない。また、第2段丸棒列も、第1段丸棒列を構成する丸棒12と丸棒12の間及び丸棒12とダミー棒12の間、更には第1枠体41aによってしっかりと固定されているため、接着剤の硬化を待たずに第3段丸棒列を積み上げても第1及び第2段丸棒列が位置ズレを起こすことはない。同様に、第3段丸棒列は、第2段丸棒列を構成する丸棒12と丸棒12の間及び第2枠体41bによってしっかりと固定されているため、接着剤の硬化を待たずに第4段丸棒列を積み上げても第1、第2及び第3段丸棒列が位置ズレを起こすことはない。そのため、この第1段丸棒列と第2段丸棒列と第3段丸棒列と第4段丸棒列とが接着した丸棒集合体13を効率よく製造することができる。
【0042】
最後に、この丸棒集合体13を第1及び第2枠体41a、41bより取り出して長さ方向と直角に厚さdで等間隔にスライスして12個の短円柱体又は円板11からなる木質組立片10が得られる。このとき、木質組立片の厚さdが5mm〜100mmの範囲内にあるようにスライスする。丸棒集合体13のスライス加工には、特に限定されないが、帯鋸又はバーチカル等を用いることができる。
【0043】
以上、本発明の製造方法により、木質組立片10を効率よく製造することができる。なお、この実施の形態では、図8又は図9に示すように、ダミー棒42を第1枠体41aの内底部に配置した例を示したが、これを第2枠体41b側の内定部に配置して丸棒集合体13を形成してもよい。
【0044】
続いて、上記本発明第2実施形態の木質組立片を製造する方法について、図12に示すように、木質組立片110を構成する短円柱体又は円板111の個数が12個である場合を例に説明する。この木質組立片110の製造方法では、上述した第1実施形態の木質組立片の製造方法と同様、それぞれ同一の直径Dと同一長さを有する12本の木質丸棒を用意する。次に、図13に示すように、丸鋸等を用いて、木質丸棒112の側面に60°間隔で6本の溝114を設ける。なお、角材を丸棒状に加工する前に、図14に示すように、予め2本の溝114を角材に形成しておいてもよい。このように、丸棒状に加工する前に予め2本の溝114を形成しておくことで、丸棒状に加工した後、新たに形成する他の溝114の位置決めが容易となり、僅かな位置ズレも防止することができる。また、上述の第1実施形態の木質組立片の製造方法と同様に、無垢材を接着剤等で3枚重ねて接着し、これを丸棒状に加工したものを用いてもよい。一方、これとは別に丸棒112と同じ長さであって、一辺が丸棒112に設けた溝114の深さの2倍、他の一辺が溝114の幅と同じ長さである木質又は合成樹脂製の角棒116を用意する。
【0045】
次に、上述の第1実施形態の木質組立片の製造方法と同様の方法により、丸棒112すべての側面及び溝114内部に接着剤を塗布する。接着剤を塗布した後、図13に示すように、丸棒の側面から溝114に角棒116をはめ込み、丸棒114にはめ込んだ角棒116に更に別の丸棒の溝114をはめ込む操作を繰り返すことにより、丸棒集合体を形成する。このとき、丸棒3,4本単位で部分的に丸棒集合体を形成しておき、最後にこれらを接合し、12本からなる丸棒集合体を形成してもよい。
【0046】
或いは、次のような方法で丸棒集合体を形成してもよい。先ず、一の丸棒114に設けられた溝114と他の丸棒に設けられた溝114が正確に隣り合うように、予め丸棒112のみで丸棒集合体を形成する。次に、図15に示すように、一の丸棒114に設けられた溝114と隣り合う他の丸棒に設けられた溝114によって形成された隙間に、丸棒集合体の上面又は底面からそれぞれ角棒116を打ち込むという方法によっても丸棒集合体を得ることができる。また、この場合も丸棒3,4本単位で部分的に丸棒集合体を形成しておき、最後にこれらを接合する方法であってもよい。なお、丸棒112のみで丸棒集合体を形成する際、上述した第1実施形態の木質組立片の製造方法を用いれば、容易に丸棒112のみの丸棒集合体を形成することもできる。
【0047】
最後に、得られた丸棒集合体を、第1実施形態の木質組立片の製造方法と同様、長さ方向と直角に厚さdで等間隔にスライスすることにより、図12に示す12個の短円柱体又は円板111からなる木質組立片110が得られる。
【実施例】
【0048】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
【0049】
<実施例1>
先ず、縦50mm、横50mm、長さ910mmのラジアタパインの角材をルータによって丸棒状に加工して得られた、直径Dが40mm、長さが910mmの12本の木質丸棒を得た。
【0050】
次に、この12本の丸棒の側面に、カーテンコータを用いて、水性ビニルウレタン系接着剤(光洋産業株式会社製 商品名:KR−134)を塗布した。次に、図8又は図9に示すように、ポリプロピレン樹脂製の第1及び第2枠体41a、41bを用意し、この第1及び第2枠体41a、41bを、丸棒12の直径Dに対して3.5倍の間隔、即ち140mmの間隔で立設した。そして、第1枠体41aの内底部に、上記丸棒12の直径Dの半分を有するように縦割りした、丸棒12と同一長さのダミー棒42を、縦割り面を鉛直にして配置した。
【0051】
次に、ダミー棒42と第2枠体41bの間に、先ず3本の接着剤付きの丸棒12を配置して第1段丸棒列を形成した。続いて、接着剤の硬化を待たずに、第1段丸棒列の上面において第1段丸棒列を構成する丸棒12と丸棒12の間及び丸棒12とダミー棒12の間に3本の接着剤付きの丸棒12を平行に積重ねて配置することにより第2段丸棒列を形成した。 次に、第2段丸棒列の上面において第2段丸棒列を構成する丸棒12と丸棒12の間及び丸棒と第2枠体41bの間に3本の接着剤付きの丸棒12を平行に積重ねて配置することにより第3段丸棒列を形成した。更に、第3段丸棒列の上面において第3段丸棒列を構成する丸棒12と丸棒12の間及び丸棒12と第1枠体41aの間に3本の接着剤付きの丸棒12を平行に積重ねて配置することにより第4段丸棒列を形成した。このようにして、第1段丸棒列と第2段丸棒列と第3段丸棒列と第4段丸棒列とが接着した丸棒集合体13を得た。
【0052】
最後に、この丸棒集合体13を第1及び第2枠体41a、41bより取り出した。この丸棒集合体13を、帯鋸を用い、長さ方向と直角に厚さ10mmで等間隔にスライスすることにより、図1に示すような、12個の短円柱体又は円板11からなる木質組立片10を製造した。
【0053】
このようにして得られた6個の木質組立片10を用いて、図2に示すような、集合板材20を形成した。
【0054】
<実施例2>
先ず、縦50mm、横50mm、長さ910mmのラジアタパインの角材をルータによって丸棒状に加工して得られた、直径Dが40mm、長さが910mmの12本の木質丸棒を得た。
【0055】
次に、これらの木質丸棒それぞれの側面に、丸鋸を用いて、幅2mm、深さ3mmの溝を60°間隔で6本設けた。また、一辺が2mm、他の一辺が6mmであり、長さが910mmの角棒を用意した。
【0056】
次に、12本の丸棒すべての側面と溝の内部に、ロールコータを用いて、水性ビニルウレタン系接着剤(光洋産業株式会社製 商品名:KR−134)を塗布した。続いて、接着剤を塗布した後、図13に示すように、丸棒112の側面から溝114に角棒116をはめ込み、丸棒114にはめ込んだ角棒116に更に別の丸棒の溝114をはめ込む操作を繰り返すことにより、丸棒集合体を得た。
【0057】
最後に、丸棒集合体を帯鋸を用い、長さ方向と直角に厚さ10mmで等間隔にスライスした。以上の工程により、図12に示すような、短円柱体又は円板111同士が接触する短円柱体又は円板111側面に設けられた、幅は2mm、長さ6mmであり、高さが、短円柱体又は円板111の厚さdと同じ10mmの接合部材115によって連結された木質組立片110を製造した。
【0058】
このようにして得られた6個の木質組立片110を用いて、図2に示すような、集合板材20を形成した。なお、図2において溝114及び接合部材115は図示しない。
【0059】
<比較例1>
厚み2.0mmのラジアタパインからなる単板を5枚用意し、これに水性ビニルウレタン系接着剤(光洋産業株式会社製 商品名:KR−M22)をロールスプレッダーにて塗布した。これらの単板を、互いが直交するように重ねあわせて積層接着し、5層の単板からなる厚み10mmの合板木質パネルを作成した。
【0060】
<比較例2>
厚み1.0mmのラジアタパインからなる単板を、木材繊維方向と平行に4cm幅の短冊状に丸鋸を用いて切断することにより、短冊状薄板を得た。この短冊状薄板を竹かご状に編み込んで面状に形成した木質パネルを得た。
【0061】
<評価>
実施例1,2で得られた集成板材20及び比較例1,2で得られた木質パネルについて、強度、吸音率、採光性について評価した。これらの結果を以下の表1又は図10に示す。
【0062】
(1)強度:合板の日本農林規格の曲げ試験に準じて、曲げ破壊荷重を測定した。このとき、試験片の幅を5cmとし、スパンは厚みの24倍とした。
【0063】
(2) 吸音率:日本工業規格(JIS A 1405−2)に準じ、垂直入射透過損失計測ユニット(ブリュエル・ケアー社製 4206T型 透過損失管キット 太管内径100mm、細管内径29mm)を用い、室温24℃、大気圧1013hPaの条件で測定した。
【0064】
(3) 採光性:日本工業規格(JIS L 1906)の透光性試験に準じて行ったが、照度計の受光部での明るさを1500lxとなるように光源位置を調整した。
【0065】
(4) 通気性:通気性試験機(カトーテック株式会社製 型名:KES−F8)を使用し、通気抵抗性を測定した。
【0066】
【表1】

表1から明らかなように、実施例1の集合板材は、比較例2の木質パネルに比べて、非常に高い強度を有し、また、単に5枚の単板を重ね合わせた比較例1の木質パネルと比較しても、遜色のない十分な強度を有することが確認された。また、実施例1の集合板材は、適度な採光性を有し、通気性にも優れるため、パーティションやブラインドとしての用途にも好適に用いることができることが判る。更に、図10から明らかなように、実施例1の集合板材は、1000〜5000Hzの周波数帯域、特に2000〜4500Hzの周波数帯域において、優れた吸音性を示すことが確認された。
【0067】
また、実施例2の集合板材では、採光性、通気性に優れるとともに、実施例1の集合板材よりも更に高い強度が得られ、テーブルや机の天板そのもの又は棚板等にも用いることができることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0068】
パーティション、ドア又はブラインド等に用いられる他、テーブルの天板、天井板又は壁等を装飾する装飾部材或いは吸音材等の用途に利用できる。また、テーブルや机の天板そのもの又は棚板等の用途にも利用できる。
【符号の説明】
【0069】
10 木質組立片
11 木質の短円柱体又は円板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する複数個の木質の短円柱体又は円板を最も密になるように各側面で互いに接着させて板状にした集合板材を形成するために用いられる木質組立片であって、
同じ直径と同じ厚さをそれぞれ有する4個以上の偶数個の前記木質の短円柱体又は円板が最も密になるように各側面で互いに接着してなり、かつ平面視で点対称であり、対向する最外面の2つの接線が互いに平行であることを特徴とする木質組立片。
【請求項2】
それぞれ同一の直径Dと同一長さを有する12本の木質丸棒を用意する工程と、
前記丸棒すべての側面に接着剤を塗布する工程と、
Dの3.5倍の間隔で立設された第1及び第2枠体を用意する工程と、
前記第1枠体の内底部に前記丸棒の直径の半分を有するように縦割りした、前記丸棒と同一長さのダミー棒を縦割り面を鉛直にして配置する工程と、
前記ダミー棒と前記第2枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を配置して第1段丸棒列を形成する工程と、
前記第1段丸棒列の上面において前記第1段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒とダミー棒の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第2段丸棒列を形成する工程と、
前記第2段丸棒列の上面において前記第2段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒と第2枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第3段丸棒列を形成する工程と、
前記第3段丸棒列の上面において前記第3段丸棒列を構成する丸棒と丸棒の間及び丸棒と第1枠体の間に3本の接着剤付きの丸棒を平行に積重ねて配置することにより第4段丸棒列を形成する工程と、
前記第1段丸棒列と前記第2段丸棒列と前記第3段丸棒列と前記第4段丸棒列とが接着した丸棒集合体を前記第1及び第2枠体より取り出して長さ方向と直角に厚さdで等間隔にスライスして12個の短円柱体又は円板からなる木質組立片を得る工程と
を含む木質組立片の製造方法。
【請求項3】
前記丸棒の直径Dが10〜100mmの範囲内にあり、前記木質組立片の厚さdが(1/4)Dから2Dの範囲内にある請求項2記載の製造方法。
【請求項4】
前記丸棒が3枚の板材を貼り合わせて円柱状に成形した集成材である請求項2又は3記載の製造方法。
【請求項5】
前記短円柱体又は円板の数が12個である請求項1記載の木質組立片。
【請求項6】
前記短円柱体又は円板はその直径Dが10〜100mmの範囲内にあり、その厚さdが(1/4)Dから2Dの範囲内にある請求項1記載の木質組立片。
【請求項7】
前記木質の短円柱体又は円板には各短円柱体又は円板同士が互いに接着する各側面に短円柱体又は円板の厚さ方向に溝が設けられ、
一の短円柱体又は円板に設けられた溝と、前記溝に隣接する他の短円柱体又は円板に設けられた溝の双方に、一及び他の短円柱体又は円板を接合するための接合部材が挿着された請求項1、5又は6記載の木質組立片。
【請求項8】
前記接合部材が木質又は合成樹脂製の部材である請求項7記載の木質組立片。
【請求項9】
請求項1又は請求項5ないし8いずれか1項に記載の複数の木質組立片をそれぞれの外面同士で接着してなる集合板材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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