説明

材料とともに粒子状物質を搬送する流体から該流体で運ばれる材料を分離するシステム

例えば、微粉および灰などの廃棄材料も含む製紙またはティッシュ製造白水における使用可能な繊維を選別するために、流体で運ばれる材料を、材料とともに粒子状物質を搬送する流体から選別するシステム。システムは、可撓性を有するとともに柔軟であり、流体が注がれるスクリーンを用いる。スクリーンは、フレームから懸架された方法で支持される。流体はスクリーンによって定義される内面上に注がれ、流体がスクリーンに当たる位置は、スクリーン材料の可撓性および柔軟性が原因で、スクリーンを曲げるとともに撓ませるように変更される。このような方法で、スクリーンの排水通路の形状は、スクリーン通路を詰まり又は目詰まりから防ぐ自己洗浄作用を提供するように、連続して変更される。一形態において、スクリーンは概して切頭円錐状であり、流体はスクリーンの回転をもたらす方法でスクリーンの内面に注がれる。スクリーン上に保持される材料は、切頭円錐状のスクリーンの下端によって区画される排水開口に向かって導かれ、粒子状物質を含む廃水は、スクリーンを通過して廃水回収タンク内に回収される。他の形態において、スクリーンは、開放排出端を有するトラフ構成を形成するようにフレームから懸架される。スクリーンの移動を生じ、スクリーン排水通路を自己洗浄させるためにスクリーンの所望の撓み及び曲げを得るために、フレームは軸方向または横方向のいずれかに移動可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルプまたは他の繊維を含む材料から紙またはティッシュなどの製品を作るための方法に関し、より詳細には、そのような方法で製造される水に含まれる使用可能な繊維を回収して再循環させるための方法に関する。
【0002】
本出願は、2002年7月12日に出願された出願番号10/194,785の米国特許出願の一部継続出願である。
【背景技術】
【0003】
紙またはティッシュなどの製品の製造では木材パルプなどの繊維材料が使用され、繊維材料は所望の最終製品を作るために公知の方法で処理される。紙またはティッシュの製造工程において、パルプはヘッド・ボックスからスクリーンまたは製紙布に注がれ、水は、紙またはティッシュを形成するために公知の方法でパルプから搾り出され、紙またはティッシュは、乾燥されてロール状に形成される。パルプから搾り出された水は一般に白水として知られ、布を通過する微粉および灰材料の小さな粒子を水とともに概して含む。さらに、白水は、製紙布を通過する、または製紙布の周囲を通る一定量の使用可能な繊維を必ず含み、白水に含まれる繊維は、白水が廃棄される場合には浪費される。これはティッシュ工業において認識された問題であり、使用可能な繊維を再循環させるために、白水をパルプ供給システムに再循環させて戻すシステムの開発に結実している。しかしながら、そのようなシステムは微粉および灰材料も再循環させる。これは、微粉および灰材料が紙に組み込まれることが可能な製紙工程では許容され得る。しかしながら、そのような材料の存在は、材料の小さな粒子が排水を妨げる点で、ティッシュ製造工程において非常に不利である。したがって、好ましくない微粉および灰が単に連続して工程を再循環されることから、単純な再循環システムはティッシュ製造工程において好ましくない。使用可能な繊維を微粉及び灰から分離するために、静止スクリーンを用いたある種のスクリーン・システムが開発されている。典型的には、スクリーン上に保持された繊維は、断続的にスクリーンから離れて手を加えられ、パルプ供給システムを再循環される。そのようなシステムは小さな開口を有するスクリーンを必然的に使用することから、開口内の材料の蓄積が原因でスクリーン開口が詰まる、すなわち「ブラインド・オーバー(blind over)」する傾向が著しい。したがって、公知のシステムの多くは、この理由により適切に機能していない、またはスクリーン開口を詰まりから守るために多くの整備が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、製紙白水内に一般に見出される微粉および灰などの好ましくなくて使用できない材料を再循環させることなく、使用可能な繊維をシステムに再循環させることを可能にするために、製紙システムにおいて白水から使用可能な繊維を回収するための有効なシステムを提供することにある。本発明の他の目的は、既存の製紙循環システムのわずかな変更を含み、さらに白水から使用可能な繊維の回収を可能にするとともに、使用可能な繊維をその使用のために再循環させるシステムなどを提供することにある。本発明のさらなる目的は、白水からの使用可能な繊維の回収および再循環を正当化させるべく、システムが比較的低コストで実装されて稼働されることを可能とするために、整備をほとんど必要としないとともに、部品、構成および操作が比較的簡単な前記システムを提供することにある。本発明のさらなる目的は、システムのより効果的な稼働を可能にするために、効果のない既存の回収システムを、形成布への材料の清浄な供給を提供する回収システムと置き換えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、ティッシュまたは製紙工程のための繊維回収システムは、フィルタまたはスクリーンを使用し、製紙システムの一部を形成する白水回収容器の下流の位置で、工程からの白水がフィルタまたはスクリーン上に注がれる。スクリーンは、使用可能な繊維をスクリーン上に保持する一方で、微粉および灰などの好ましくない、または使用できない白水の成分がスクリーンを通過することが可能な大きさである。好ましくない、または使用できない材料を含む水が従来の方法で排水処理設備に送られた後、清浄な水がシステムに再供給されることが可能である。白水が注がれるスクリーンは、可撓性を有するとともに柔軟なスクリーン材料で形成され、スクリーン材料は、ティッシュまたは製紙システムにおける布として一般に用いられる材料と同種であってもよい。スクリーンは、例えばフレームからスクリーンを懸架することによって、比較的緩く、かつ柔軟に保持される方法で支持される。スクリーンは、白水がスクリーン上に注がれる際の動きを受け、スクリーン開口の詰まりと目詰まりとを防ぐスクリーンの自己清浄作用を提供するために、スクリーンの材料の撓みをもたらす。本発明は、スクリーンを支持するとともにスクリーンに動きを与えるために、および白水をスクリーン上に注ぐために、いくつかの異なる装置を考慮する。全ての種類において、白水はスクリーンによって区画される内部領域に注がれ、使用可能な繊維はスクリーンの内面上で回収される。スクリーンは使用可能な繊維を開放排出領域に導くように構成され、開放排出領域では、スクリーンから使用可能な繊維が排出される。その後、使用可能な繊維はシステムに戻され、次のティッシュまたは製紙布への塗布のために、ヘッド・ボックスに供給される繊維材料に組み込まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の様々な他の特徴、目的および利点は、図面とともになされる以下の記載で明らかにされる。図面は、本発明の実施の現在想定される最良の形態を示す。
図1〜図3は、概して符号30で示され、本発明に係る繊維回収システムの第1の実施形態を示し、繊維回収システムはティッシュ製造工程での使用に特に適している。一般に、繊維回収システム30はフレーム34から懸架されたスクリーン32を備え、スクリーン32は、製紙システムから白水をスクリーン32の表面上に注ぐように動作可能な白水供給システム38と組み合わされて、排出開口36を区画するように構成される。繊維回収システム30はまた、スクリーン32の排出開口36の下方に配置され、上方に開口した繊維回収容器またはタンク40と、上方に開口した排水回収容器またはタンク42とを備える。
【0007】
スクリーン32は、可撓性を有するとともに柔軟なスクリーン材料で形成され、切頭円錐形状である。スクリーン32の材料は、ティッシュ製造工程で布として使用されるのと同種のものでもよい。典型的には、スクリーン32の材料は、オールバニー・インターナショナル、アップルトン、ワイヤ・ディビジョン、ウィスコンシン州、アップルトンから入手可能なモデル番号M−Weave、Duraform、Z−76などのスクリーン材料であり、84/in(M.D.)、78/in(C.D.)のストランド数、730CFMの浸透性、および約0.4mm(0.016インチ)のキャリパー(caliper)を有し、5つのシェッド(shed)がついたティッシュ製造スクリーン材料である。この種のスクリーン材料は、回収される繊維の大きさ及び様々な他の動作パラメータに応じて使用され得る様々な種類のスクリーン材料を代表することが理解される。例えば、ストランドの大きさ、数およびスクリーン材料の織目は、示される実施形態から異なってもよい。可撓性を有するとともに柔軟なスクリーン32の作用は、以下に説明される。
【0008】
スクリーン32の上端は、スクリーン32がフレーム34から懸架されるようにフレーム34に固定される。フレーム34は一般に円形状の外周フレーム部材44を備え、外周フレーム部材44にスクリーン32の上端が接続される。フレーム34は、外側フレーム部材44とハブ48との間に延びる一連の放射状スポーク46をさらに備える。取り付け部材50は、任意の満足できる上方支持部材52に固定され、ハブ48が接続された回転可能なシャフト54を備える。このように、フレーム34およびスクリーン32は、シャフト54の長軸と一致するスクリーン32の長軸によって定義される回転の長軸の周りに回転可能である。
【0009】
スクリーン32は、ほぼ60度が含まれる角度を定義するために、スクリーン32の側面が垂直線からほぼ30度の角度に配置されるように構成される。典型的には、スクリーン32は、ほぼ122cm(ほぼ48インチ)の上方直径を定義するとともに外側フレーム部材44に接続され、排出開口36は、ほぼ18cm(ほぼ7インチ)の直径を有する。スクリーン32の高さは、ほぼ104cm(ほぼ41インチ)である。これらの寸法は、ほとんどのティッシュ製造作業で製造される白水の量を収容するのに十分な処理量を提供すると考えられる。これらの寸法および角度は、満足のいく結果を提供することが見出されたスクリーン32およびフレーム34の一実施形態を示すために提供され、他の寸法および角度も満足のいく作用が見だされることが理解される。例えば、スクリーン32は、より多量のティッシュ製造作業で製造される大量の白水を収容するために大きくされてもよい。
【0010】
白水供給システム38は、製紙工程からスクリーン32の内面上に白水を注ぐために動作可能である。図1〜図3に示すように、白水供給システム38は上方に延びる一連の導管58の形態であり、導管58の中心は、スクリーン32の長軸と一致する長軸に合わされている。各導管58は、その長さに沿って間隔が空けられた一連の開口60を備え、上端で閉鎖されている。典型的には、各導管58は約7.6cm(3.0インチ)の内径を有するが、任意の他の満足できる導管の大きさが用いられることが理解される。導管58はブラケット62を通って延び、ブラケット62は、各導管58が互いにその位置を維持するように作用する。各導管58の開口60は直線的に配置される。隣接する導管58における開口60の列が対向する方向に対して直交する方向に向くように、各導管58の開口60の列は放射状に配列される。図2に示すように、開口60の各列は、スクリーン32の半径に平行な方向に、かつスクリーン32の半径から側方にずれた方向に向くように配置される。このように、開口60の各列は、矢印64(図2)によって概して示される方向において、スクリーン32の内面上に白水を注ぐように作用し、スクリーン32の内面に当たる白水は、スクリーン32の内面に対して径方向の力および接線方向の力の両方を加える。典型的には、各開口60は円形状であり、ほぼ1cm(ほぼ0.375インチ)の直径を有するが、任意の他の形状および横断面の大きさを用いてもよい。
【0011】
導管58は、繊維回収タンク40によって定義される底壁68を通って延びるとともに、白水回収タンク42によって定義される底壁70を通って延びる。開口は、タンク底壁68および70を通る導管58の通路を提供するようにタンク底壁68および70に形成され、適切な流体密封シールが、導管58とタンク底壁68、70との間に備えられる。また、導管58と壁68、70との間の密閉に関連する困難性および整備を回避するために、導管58は排出開口36と繊維回収タンク40との間で横方向の外側に送られてもよい。
【0012】
稼働中に、繊維回収システム30は、以下のようにして、導管58を通って供給される製紙白水から使用可能な繊維を回収するように作用する。白水は、導管58の開口60を通って放出されることによって、スクリーン32の内面に向かって注がれる。開口60の各列は一連の直線状の白水シャワー流を形成し、白水は、概して符号72で示される形態でスクリーン32の内面に注がれる。白水の各シャワーがスクリーン32の内面に当たる力の接線成分は、取り付け部材50に対するシャフト54の回転によって、スクリーン32に対して該スクリーン32の長軸の周りに回転を与えるように作用する。スクリーン32の回転速度は、白水の各シャワーによって加えられる力の大きさに依存しており、導管58内の白水の圧力、および白水シャワー流の角度に比例する。典型的には、スクリーン32をほぼ毎分40回転の速度で回転させる力をスクリーン32に加えるように作用する導管58内の低圧力(例えば約34kPa(5psi))を維持することによって、満足できる稼働が得られることが見出されている。
【0013】
スクリーン32の開口は、使用可能な繊維をスクリーン32の内面上に保持し、水と、微粉および灰などの白水に含まれる廃棄材料とがスクリーン32の開口を通過することを可能にする大きさである。排水はスクリーン32を通ってその外側へ流れ、排水回収タンク42内へ重力によって落下する。排水はまた、スクリーン32の外面を下ってもよい。必要に応じて、白水を排水回収タンク42内へ外向きに注ぐために、シートがスクリーン32の下端に装備される。その後、排水は排水回収タンク42の排水出口74を通って排水処理システムへ送られ、固体が取り除かれて清浄な水が製紙工程を再循環されることが可能である。
【0014】
白水内に含まれる使用可能な繊維はスクリーン32の内面上に保持され、重力により、排出開口36に向かってスクリーン32の内面上を下る。スクリーン32の内面上で回収された使用可能な繊維の層は、典型的には符号76で示される。使用可能な繊維の層76がスクリーン32の内面上を下ると、スクリーン32の回転による遠心力は、使用可能な繊維が排出開口36に向かって進む際にスクリーン32の開口を通って更なる水および廃棄材料を放出するように作用する。このように、排出開口36を通って排出される使用可能な繊維は、それから除かれる排水の大部分を有し、比較的濃い濃度である。繊維回収タンク40に回収された使用可能な繊維は、回収タンク40の繊維排出口78を通って、使用可能な繊維を製紙工程で再循環させるポンプへ送られる。また、繊維回収システム30はチェストレベル(chest level)よりも上方に設置され、使用可能な繊維を再循環させるためのポンプ稼働の代わりに重力流が使用されてもよい。
【0015】
白水は様々な他の方法でスクリーン32に注がれてもよく、図4および図5に例が示されている。図4に示すように、白水をスクリーン32に注ぐために、図2及び図3に示す4本の導管58の代わりに、2本の供給導管58が使用されてもよい。この場合、導管58内の開口60は、スクリーン32に回転を与える接線方向の力とともにシャワーをスクリーン32に注ぐために、スクリーン32の中心およびスクリーンの半径に対してずれるように配置される。図5は、白水が肘管82を有する単一の導管80を通って供給される他の実施形態を示し、肘管82は、スクリーン32に回転を与えるようにスクリーン32に接線方向の力を加えるために、シャワーの径方向のずれを提供する。
【0016】
図1〜図5は本発明の特定の実施形態を示すが、このバージョンの変更が本発明の範囲内において可能であり、かつ考慮されることが理解される。例えば、これに限定されないが、スクリーン32を所望の速度で回転させることを確実にするために、スクリーン32の回転がモータの使用によって行われてもよいことが考慮される。このような変形において、白水シャワーは、好ましくは放射状の方法でスクリーンに注がれ、その結果、シャワーによって加えられる力の接線方向の成分が取り除かれる。さらに、スクリーン32は、平坦な側面を有する切頭円錐形状を有するように示されているが、必要に応じて、スクリーン32の側面は、凸形状または凹形状を有してもよいことも考慮される。白水はまた、任意の位置で、かつ任意の方法でスクリーンの内面に注がれてもよく、示された実施形態は、白水が注がれ得る様々な方法を単に代表していることが理解される。図面はスクリーンに白水を注ぐための4個のシャワーの使用を示しているが、シャワーの任意の好ましい数及び大きさが使用されてもよいことが理解される。
【0017】
スクリーン32の可撓性は、白水がスクリーン32に注がれて当たるような動作の際に、スクリーン32がその通常の形状から変形することを可能にする。図3に示すように、スクリーン32に注がれる4個のシャワーは、白水シャワーが注がれるスクリーンの一部を外側へ屈曲させるように作用し、外側へ変形した領域の中間に、概して出っ張った弓形状の側面領域が形成される。スクリーン材料のこの可撓性及び柔軟性はスクリーンの「自己洗浄」作用を提供し、自己洗浄作用において、スクリーンの個別のストランドは、スクリーンの開口の詰まりと、スクリーンの「目詰まり」とにおいて生じるスクリーン開口の角における材料の蓄積を防ぐように、撓むとともに曲がる。したがって、繊維回収システム30は整備をほとんど必要とせず、使用可能な繊維を回収するとともに使用に適さない材料を分離するのに非常に有効で効果的なシステムを提供する。
【0018】
図6〜図8は、既に示されて記載された繊維回収システム30に概ね類似し、一般に符号30’で示される繊維回収システムの代替実施形態を示す。同様の参照符号が、明瞭性を高めることを可能にするところで使用される。
【0019】
繊維回収システム30’において、スクリーン32はフレーム34から懸架され、前述と同様の全体的構造を有する。繊維回収システム30’において、一般に符号38’で示される白水供給システムは、各導管58’がブラケット62の下方に位置する下部と、下部に対して外方へ曲がる上部とを有する点で、白水供給システム38と若干異なる。導管58’の上部83は上向き方向に広がり、開口60から排出された白水の流れがスクリーン32に対して実質的に垂直方向に注がれるように、スクリーン32の側面と実質的に並行に配置される。導管上部83のこの配置は、スクリーン32の内面への白水のより効果的で直接的な塗布を提供するように作用する。また、スクリーン32の表面に当たる際に、白水の流れがスクリーン32の面に平行な力の成分を含むように、白水は非垂直方向でスクリーン32の内面に注がれてもよい。スクリーン32の面に平行な、すなわち非垂直方向の力の成分を含むように白水がスクリーン32の表面に注がれる場合、白水の平行方向の力の成分は、スクリーン32の材料の排水管を、概して正方形又は長方形の形状からダイヤモンド形状に変形する傾向がある。スクリーン32の排出管のこの変形はさらに、排出管の角の領域における材料の蓄積を防ぐことによって、スクリーン32の自己洗浄作用を提供することに役立つ。
【0020】
図7を参照すると、各導管上部83は、開口60の列を2列有する。開口60の列の1つは、スクリーン32の中心に対する半径方向において外方へ向けられる白水流Sの列を注ぐように配置される。各導管上部83は開口60の付加的な列をさらに備え、開口60の付加的な列は、半径方向に面する開口60の列に対して曲がっている。開口の第2の列は、一連の流れSを放出するように配置される。各流れSは、流れSに対してほぼ45度の角度で配列され、径方向および接線方向の成分の両方を有する力をスクリーン32の内面に加えるようにスクリーン32の内面に当たる。したがって、流れSは、接線方向の力の成分の存在のために、スクリーン32に回転を与えるように作用する。さらに、各導管上部83からの2個の個々の流れの放出は、白水が注がれるスクリーン32の表面積を最大にするために、スクリーン32の内面の有意な部分中に白水を注ぐように作用する。
【0021】
図6及び図8に示すように、下部85は、排出開口36でスクリーン32の底部に固定される。下部85はスカート87を介してスクリーン32に固定される。下部85はスクリーン全体の表面積を増大するように作用し、導管58’を囲むその下端で出口89に対して内向きに使用可能な繊維材料を送る。下部85は、出口89でスリット93によって分離された一連のフラップ91を含んでもよい。使用可能な繊維は、スリット93を通って繊維回収タンク38内に排出される。稼働中に、繊維は下部85の内面上に回収され、スカート87は、排水が繊維回収タンク40内に落下することを防ぐために、排水を繊維回収タンク40の壁を越えて外向きに送るように作用する。
【0022】
図9は代替白水供給システム38”を示し、代替白水供給システム38”は、図6および図7に示すように、曲がった上方導管部83を備えている。この実施形態において、白水供給システム38”は、スクリーン32の下方領域内で上方に延びる単一の供給導管95を備え、供給導管95は、導管95の上端に固定された連結管97に白水を供給する。次に、曲がった上方導管部83が連結管97に接続され、前述の方法でスクリーン32の内面への開口60を通る白水の塗布のために、連結管97から白水を受ける。この実施形態において、前記実施形態で示される複数の管とは反対に、回収システムへ白水を供給するために単一の管が必要である。この構造の場合、漏斗状部85からの使用可能な繊維の排出のための付加的な制御をさらに提供するべく、漏斗状部85は、その排出89が導管95の外面にほぼ一致するように形成されてもよい。
【0023】
図9Aは図9に示す白水供給システム38”の完全な断面図を示し、スクリーン32を支持する代替システムも示す。図9Aに示す実施形態において、マスト99の形状としての垂直支持体は、図1および図6に示すように、上方からではなく、むしろ下方からスクリーン32を回転可能に支持するために、スクリーン32の内部に配置される。マスト99は、スクリーン32が連結管97から支持されるように、連結管97によって定義される表面に上向きに対向するように取り付けられる下端を定義する。ハブ101はマスト99の上端に回転可能に取り付けられ、フレーム34は、スポークによって、または任意の他の満足できる方法でハブ101と相互接続される。この構造の場合、本発明の繊維回収システムは一般に外部支持体を必要としない自立システムであり、システムが現場以外で製造され、その後ティッシュまたは製紙設備の白水、排水、および繊維回収配管との適切な配管接続を形成することによって、現場に容易に設置されることを可能にする。
【0024】
図10、図11、図12A、および図12Bは、一般に符号84で示され、本発明に係る代替繊維回収システムを示す。この実施形態において、スクリーン86は、開放排出端90を有するフレーム88から懸架される。白水供給導管92は、製紙白水をスクリーン86上に注ぐ。繊維回収タンク94はスクリーン86の放出端90の下方に配置され、白水回収タンク96はスクリーン86の長手方向の残部の下方に配置される。
【0025】
フレーム88は平面において概して長方形をなし、一対の端部フレーム部材98および一対の側方フレーム部材100を備える。スクリーン86は、スクリーン32と同じ種類の材料で形成されている。スクリーン86は、閉端102を定義するチャネルまたはトラフ形状と、トラフ底部106で収束する一対の傾斜した側壁104を有する。スクリーン86は、トラフ底部106が排出端90に向かう方向において下方へ傾斜するように配置されている。
【0026】
白水供給導管92は出口108を区画し、出口108は、スクリーン86の内面上で符号110で示す矢印の方向に白水を注ぐ。導管92の出口108はスクリーン86の排出端に向かって配置され、導管92内の白水の圧力は、出口108から排出される際、白水が閉端102に近接しているスクリーン86の側壁104でスクリーン86の内面に当たり、閉端102および底106上で逸れるほどである。
【0027】
フレーム88は、該フレーム88およびスクリーン86が移動可能な方法で支持される。示された実施形態において、フレーム88は、ケーブル112およびリング114を使用する懸架タイプの方法で支持され、次に、ケーブル112およびリング114は適切な上方支持体116に接続される。図12Aおよび図12Bに示すように、フレーム88およびスクリーン86は、白水が導管92を通ってスクリーン86の内面に注がれる際に、軸方向に前後する方法で長軸において移動するように適応される。
【0028】
稼働中に、ティッシュまたは製紙白水は、導管92の出口108を通って、図11に示すようにスクリーン86の内面に注がれる。また、スクリーン86の開口は、スクリーン86の内面上で白水内に含まれる使用可能な材料を保持するように形成される。微粉および灰などの使用できない材料を含む排水は、スクリーン86を通過して排水回収タンク96内に回収される。スクリーン86の内面に白水が連続的に注がれる際に、スクリーン86は、断続的に、または連続的に、軸で前後に移動する。スクリーン86の前後の移動は任意の満足できる方法で実行され、好ましくは、カム型の作動装置または同種のものなどの断続駆動のモータの作動よって自動化された方法で実行される。これを達成するために、フレーム96は図12Aに示す位置で後方に押され、次に、フレーム88、スクリーン86、およびスクリーン86上に保持される材料の重量を含む自身の重量で、前方に揺動することができる。スクリーン86のこの移動は、多数の機能を達成する。第1に、スクリーン底部106上のスクリーン86のトラフ内、および側壁104の下方領域に回収された使用可能な繊維は、スクリーン86が図12Bに示すように前方に揺動されたときに、排出開口90に向かって前方に進む。これは、符号118で示す回収された繊維の一番端の部分を、繊維回収タンク94に供給するために排出開口90を通過させる。さらに、そのようなスクリーン86の移動は、スクリーン材料を曲げるとともに撓ませ、上述の自己洗浄作用を提供する。スクリーンの移動はまた、白水がスクリーン86の内面に当たる場所を変更し、スクリーンを自己洗浄するために、スクリーン材料を局所的に再び曲げるとともに撓ませる。
【0029】
使用可能な繊維が排出開口90に向かって進む際、水と、白水内に含まれ、好ましくない、または使用できない廃棄材料とは、連続して繊維から分離されて廃水回収タンク96内に排出される。また、好ましくない材料を取り除くために、および浄化された水のシステムへの再循環のために、排水は、排水処理設備に送られる。繊維回収タンク94内に回収された使用可能な繊維は、繊維回収タンク94に結合された出口120を通ってシステムに再び再循環される。
【0030】
図13は、スクリーン86の側壁104上に白水を注ぐように配置された単一の導管92を示す。図14に示すように、一対の導管92’が並んで配置され、スクリーン86の側壁104上に白水のシャワーを注ぐように、導管92’内に形成された直線状の開口が離間されてもよいことが考慮される。図15は、スクリーン86の側壁104上に白水シャワーを注ぐための4本の白水供給導管92’の使用を示す。
【0031】
図16は図10に類似の装置を示しているが、回収された繊維材料をスクリーン86の底部の領域内に形成することを促進する一対の底部フレー部材102を組み込んでいる。
図17に示すように、スクリーン86は、上述と同様の作用を備えるために、両辺に移動してもよいことも考慮される。また、これは、スクリーン86に移動を与えるために、連続的または断続的にフレーム88に側方の力を与えることによって達成される。そのようなスクリーン86の移動は、繊維ロールまたはログ(log)122を形成するために、スクリーン86によって定義されるトラフの底部において回収された繊維を回転させるように作用する。スクリーン底部106の下方への傾斜は、スクリーン86が両辺へ移動する際、排出口90に向かって繊維ロールまたはログ122を進めるように作用する。
【0032】
図18は、延長部124を有するスクリーン86の側壁104が形成された他の代替実施形態を示す。側壁延長部124は交互に延びるとともに収縮し、スクリーンの側壁104は交互に長くなるとともに短くなる。このような方法で、フレーム88はその長軸の周りでねじれ、一方、白水がスクリーン86に当たる場所を変更し、スクリーン86を撓ませて自己洗浄させ、繊維ロールまたはログ122をスクリーン排出口90に進ませるために、スクリーン86が移動される。
【0033】
図19は、繊維排出導管126がスクリーン86の排出口90に配置される構成を示す。繊維回収タンク94の使用を取り止め、使用可能な繊維を製紙工程内に直接戻すために、排出口90に向かって進む使用可能な繊維は、繊維排出導管126の入口内に直接送られる。
【0034】
図20は、スクリーン86の排出口90に配置される剛性のフレーム部材126の使用を示す。この配置は、回収された繊維材料が排出されるダムを形成するように、排出口90に隣接するスクリーン86の底の端部で繊維回収ポケットを形成するように作用する。
【0035】
図21は、出口108を有する白水供給導管92を示し、スクリーン86の内面への塗布のために、白水の流れは出口108を通って排出される。白水がスクリーン86上に当たる位置は、スクリーンの位置を変更するよりもむしろ流れの位置を変えることによって変更され得ることも想定される。これに関して、図22に示すように、白水流れ経路内に配置されたフィン132を有するフロー・デフレクタ130が導管92に取り付けられてもよい。フィン132は、スクリーン86に向かって注がれるように白水流れが移動するように、フィン132への白水の衝突に応答して移動するように構成されている。図24Aおよび図24Bは、導管92の端部に取り付けられた可撓性ノズル134を示す。ノズル134はゴムなどの可撓性材料により形成され、白水がスクリーン86の内面上に衝突する位置を変更するために、ノズル134の出口を通る白水の放出に応答して上下に移動するように作用する。
【0036】
図25は、32または86などのスクリーンの内面上に白水シャワーを提供するために、間隔が空いた開口60を有する58または92’などの白水供給導管を示す。開口60は円形状であるとして示されている。白水をスクリーンに注ぐために異なるシャワー形状を提供すべく、開口は、図26に示すように直線状の横溝136でもよいし、図27に示すようにV形状の溝138でもよい。
【0037】
さらなる変形または変更が、図11〜図27に示すシステムおよび詳細に関して可能であることが理解される。例えば、限定されないが、スクリーンの特定の形状および構成が、示した実施形態から変更されることが可能である。フレーム88は任意の所望の形状をとることが可能であり、任意の満足できる方法で支持されることが可能である。白水は、様々な示された白水供給構成、または所望の任意の他の構成を使用してスクリーンに注がれてもよい。スクリーンは、軸方向および横方向のいずれかに移動可能であるとして示されるとともに記載されたが、軸方向および横方向への移動の組み合わせが用いられてもよいことが理解される。さらに、本発明は、任意の種類の流体で運ばれる粒子を選別するために使用されてもよく、ティッシュまたは製紙白水選別用途での使用に限定されないことが理解される。
【0038】
図28は、符号30および84で示す本発明の繊維回収システムが組み込まれる典型的なティッシュまたは製紙システムを示す。図示するように、繊維回収システム30,84は、ワイヤ・ピット150、および布154を通って排出される白水を回収するフェルト・ピット152の下流に配置される。回収された繊維材料は、適切な供給パイプ160を通ってマシン・チェスト158に供給され、供給パイプ160は、ティッシュまたは製紙機械のヘッド・ボックス162への最終的な供給のための供給の流れに対して、回収された繊維を供給する。白水に含まれる使用可能な繊維を全て回収し、微粉および灰などの小粒子材料の系を一掃するために、任意の数の30、84などの繊維回収システムが、ティッシュまたは製紙システムの大きさ、およびシステム内で製造される白水の量に従って使用されてもよいことが理解される。
【0039】
図29〜図33は、スクリーン32および86を構成するために使用される材料の典型的な実施形態を示す。前述したように、スクリーン材料は、5つのシェッドがついたティッシュ製造スクリーン材料であってもよいが、任意の他のスクリーン材料の構成が使用されてもよいことが理解される。スクリーン材料は、公知の方法でともに織られる軸方向ストランドSおよび横方向ストランドSを備え、軸方向ストランドSおよび横方向ストランドSは、スクリーン材料の厚さに沿って延びる一般に長方形の排水開口または管Cを区画するように協働する。スクリーン材料は、管Cの寸法が、白水に含まれる微粉および灰材料が管Cを通過し、白水に含まれる使用可能な繊維がスクリーン材料の内面上に繊維層7として保持され得るように選択される。図31および図33に示すように、繊維層76はスクリーン材料の内面上に形成され、各管Cを覆う繊維層76の領域は管C内に部分的に延びている。この管C内の繊維層76の外へ向かう形成は、スクリーン材料上に繊維層76を固着させるように作用する。スクリーン材料の領域は、白水シャワーが配置される領域をスクリーン材料の領域が通過する際などに外方への圧力を受け、注がれる白水の圧力は、繊維層76の個別の繊維を分離するように作用するだけでなく、繊維層76がスクリーン排出領域に向かってスクリーン材料上を下ることができるスクリーン材料上の繊維層の支えとして作用する。同時に、スクリーン材料に加えられる外方への圧力は、前述したように、スクリーン材料の湾曲の程度を増加させるために、スクリーン材料を外方へ逸らせたり変形させたりするように作用する。そのようなスクリーン材料の外方への撓みまたは変形は、排出管Cの形状における変形を生じる上述のスクリーンの撓み作用を引き起こす。これは、スクリーン材料の自浄洗浄作用を結果として生じ、排出管Cの形状における変更は、排出管Cの角における微粉および灰材料の蓄積を防ぐ。図32および図33はこの作用を示す。図32に示すように、微粉および灰材料の粒子Pは、スクリーン材料が平坦またはわずかに湾曲した形状である際に、白水のシャワーがスクリーン材料の内側に注がれる領域の間などの、スクリーン材料のストランド間に捕らえられる傾向がある。白水シャワーがスクリーン材料に注がれる際に、スクリーン材料の湾曲を増大し、同時にスクリーン材料の内面および繊維層76が注がれたシャワーの圧力を受けるように、スクリーン材料は外方へ逸れる。そのようなスクリーン材料の外方への撓みはストランドの表面を変更し、ストランドの表面は、隣接するストランド間の排出管C内に捕らえられる可能性がある任意の粒子Pをほぐすように、排出管Cを区画する。図32および図33に示すように、スクリーン材料のストランドは通常、符号Aで示す間隔によって分離される。スクリーン材料が撓む際に、内側ストランドは符号A−で示す間隔とともにわずかに移動し、外側ストランドは符号A+で示す間隔でわずかに移動する。そのようなストランドの移動は、排出管Cの角から粒子を取り除き、取り除かれた粒子が白水シャワーの圧力、または繊維層76内に組み込まれた繊維に対してシャワーによって加えられた圧力を受けることと、排出管Cからの排出のために取り除かれた粒子を外向きに押すこととを、共に又は別々に行うように作用する。この作用は、排出管Cの詰まりを防ぎ、したがって、従来技術において必要なスクリーン機器を洗浄するために必要な停止時間および過剰な機器を取り除くために、符号Pなどの粒子がストランド間に蓄積されることを防ぐ。
【0040】
スクリーンの内面への白水シャワーの塗布によって引き起こされるなどの、スクリーンの材料が外方への撓みの位置を超えて移動した後に、内面に塗布された繊維層76を有するスクリーンは、平坦またはほとんど湾曲していない形状であると考えられる。繊維層76は、該繊維層が形成されたときの繊維の結合によって、より大きな湾曲を保持する傾向にあり、したがって、スクリーンの材料の平坦化は、スクリーン材料から繊維層76を取り除くように作用する。このように、スクリーン材料がシャワー塗布領域間に位置する際、繊維層76は、スクリーンの排出領域に向かって、スクリーン材料の内面に対して重力によって移動することができる。
【0041】
必要ならば、必要に応じてスクリーンを洗浄するために、スクリーンは、その外面へ空気又は水を加えるなどによって、時々バックフラッシュ(backflush)されてもよい。
【0042】
様々な代替および実施形態が、本発明の要旨を詳細に示しかつ明確に請求する特許請求の範囲内にあると考慮される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る繊維回収システムの一実施形態を示す部分断面側方立面図。
【図2】静止したスクリーンを示し、図1の2−2線に沿った部分断面図。
【図3】システムの動作およびスクリーンの回転運動を示し、図2に類似する図。
【図4】白水をスクリーン上に注ぐための代替装置を示し、図3に類似する図。
【図5】白水をスクリーン上に注ぐための代替装置を示し、図3に類似する図。
【図6】本発明の繊維回収システムの代替実施形態を示し、図1に類似する図。
【図7】図6の7−7線に沿った断面図。
【図8】図6の8−8線に関連し、図6に示される繊維回収システムに組み込まれるスクリーンの下端の部分側方立面図。
【図9】図6に示される繊維回収システムのための代替白水供給装置を示す拡大部分断面図。
【図9A】図9に示されるような白水供給装置を組み込む本発明の繊維回収システムの他の代替実施形態を示し、図6に類似する図。
【図10】本発明に係る繊維回収システムの他の実施形態を示す等角図。
【図11】図10の11−11線に沿った断面図。
【図12A】スクリーンの洗浄のために、および回収された繊維をスクリーンの排出領域から排出するために、スクリーンが動きを受けることを示し、図11に類似する図。
【図12B】スクリーンの洗浄のために、および回収された繊維をスクリーンの排出領域から排出するために、スクリーンが動きを受けることを示し、図11に類似する図。
【図13】白水をスクリーン上に注ぐための一実施形態を示し、図11の13−13線に沿った断面図。
【図14】白水をスクリーン上に注ぐとともにスクリーンに動きを与えるための代替実施形態を示し、図13に類似する図。
【図15】白水をスクリーン上に注ぐとともにスクリーンに動きを与えるための代替実施形態を示し、図13に類似する図。
【図16】白水をスクリーン上に注ぐとともにスクリーンに動きを与えるための代替実施形態を示し、図13に類似する図。
【図17】白水をスクリーン上に注ぐとともにスクリーンに動きを与えるための代替実施形態を示し、図13に類似する図。
【図18】白水をスクリーン上に注ぐとともにスクリーンに動きを与えるための代替実施形態を示し、図13に類似する図。
【図19】図11に示されるように構成されたスクリーンのための異なる排出装置を示す部分側方立面図。
【図20】図11に示されるように構成されたスクリーンのための異なる排出装置を示す部分側方立面図。
【図21】図10に示されるような実施形態において白水をスクリーン上に注ぐ供給導管の排出領域を示す図。
【図22】供給導管の排出でのフロー・デフレクタを示し、図21に類似する図。
【図23】図22の23−23線に沿った断面図。
【図24A】白水がスクリーンへ注がれる際に白水の経路を変えるための供給導管の排出での代替装置を示し、図21に類似する図。
【図24B】白水がスクリーンへ注がれる際に白水の経路を変えるための供給導管の排出での代替装置を示し、図21に類似する図。
【図25】白水をスクリーン上に注ぐのに用いる供給導管のための異なる開口形状を示す図。
【図26】白水をスクリーン上に注ぐのに用いる供給導管のための異なる開口形状を示す図。
【図27】白水をスクリーン上に注ぐのに用いる供給導管のための異なる開口形状を示す図。
【図28】本発明の繊維回収システムを組み込む製紙工程の略図。
【図29】本発明の繊維回収システムに組み込まれるスクリーンを形成するために使用されるスクリーン材料の正面図。
【図30】図29に示されるスクリーン材料の断面図。
【図31】稼働中に白水がスクリーン上に注がれる際に発生するなどの、変形された、または弓形状のスクリーン材料を示し、図30に類似する図。
【図32】図30に示されるようなスクリーン材料の一部の拡大断面図。
【図33】図31に示されるようなスクリーン材料の一部の拡大断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料とともに粒子状物質を搬送する流体から該流体で運ばれる材料を分離するシステムであって、
支持体および該支持体から懸架されるスクリーンを備えるスクリーン装置であって、前記スクリーンは内部および出口を区画し、排水通路を区画する一連の織り合わされたストランドで形成される可撓性を有する柔軟なスクリーン材料で構成されることと、
前記流体をスクリーンの内部からスクリーンの内面上へ外向きに注ぐように構成される流体供給装置であって、前記流体は、一つ以上の衝突位置で前記スクリーンの内面上に衝突するとともに、前記スクリーンは前記一つ以上の衝突位置で外方へ逸れるように構成され、前記排水通路は、前記スクリーンによって定義される内面上に前記材料を保持するとともに、前記粒子状物質が前記排水通路を通過することを可能にする大きさであることと、
前記スクリーンに移動を与えるために前記支持体と相互接続される手段であって、前記流体が前記流体供給装置によって前記スクリーンの内面上へ外向きに注がれる際に、前記スクリーンの移動は前記一つ以上の衝突位置を変更することと、
前記スクリーンの移動が前記一つ以上の衝突位置を通過する際の前記スクリーンの外方への撓みが、前記排水通路内に配置される任意の粒子状物質を取り除くために、排水通路の形状を変更するように作用し、前記一つ以上の衝突位置で前記流体供給装置によって加えられる圧力が、前記排水通路内の粒子状物質の蓄積を防ぐために、粒子状物質が排水通路を通過するように排水通路内に配置される粒子状物質を押すように作用することとを備えるシステム。
【請求項2】
前記支持体はフレーム装置を備え、前記フレーム装置は、前記スクリーンによって定義される上端と相互接続され、前記スクリーンは、支持されていない前記フレーム装置の下方に位置する下方領域を区画する請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記スクリーンは、前記フレーム装置に接続される上端と、前記出口を区画する下端とを有する円錐形状を定義する請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記スクリーンに移動を与えるための手段は、前記フレーム装置を、前記スクリーンによって定義される長軸と一致する回転の垂直軸の周りに回転させるための手段を備える請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記流体供給装置は、前記スクリーンによって区画される内部に配置される導管装置を備え、前記導管装置は一連の開口を備え、前記流体が一連の開口を通って前記スクリーンの内面に注がれる請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記導管装置内の前記開口は、前記スクリーンに前記フレーム装置の回転軸の周りの回転を与える傾向があるスクリーンの内面に力を加えるように構成および配置される請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記フレーム装置および前記スクリーンは、スクリーンが前記フレームから懸架されるとともに、スクリーンの出口を区画する開口端を有する上方開口トラフを定義するように構成される請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記スクリーンに移動を与えるための手段は、前記流体が前記スクリーン上に注がれる位置を変更するための手段を備える請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記流体供給装置は端部を有する導管を備え、前記流体は前記端部を通って排出され、前記導管は、流体の流れと、流体がスクリーンに当たる位置とを変更するために、導管の前記端部と相互接続される排出部材をさらに備える請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記スクリーンに移動を与えるための手段は、前記流体が前記スクリーンの表面上に注がれる際にスクリーンに移動を与えるために、フレーム装置を移動させるための手段を備える請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記スクリーンに移動を与えるための手段は、前記トラフによって定義される長軸に対して横方向にスクリーンを移動可能であり、スクリーンの横方向の移動により、トラフ内で前記材料を回転可能である請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記フレーム装置および前記スクリーンは、前記トラフが下方に曲がった下面を定義し、前記スクリーンの移動の際に前記材料が前記出口に向かって導かれることを促進すべく前記下面が前記出口に向かって導かれるように構成されている請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記スクリーンは、前記トラフによって定義される長軸に沿った軸方向に移動可能である請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記フレーム装置および前記スクリーンは、前記トラフが下方に曲がった下面を定義し、前記スクリーンの移動の際に前記使用可能な繊維が前記出口に向かって導かれることを促進すべく前記下面が前記出口に向かって導かれるように構成されている請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
材料とともに粒子状物質を搬送する流体から該流体で運ばれる材料を分離する方法であって、
可撓性スクリーンの表面上に前記流体を注ぐ工程であって、スクリーンは、該スクリーンの表面上に前記材料を保持するような大きさである排水通路を区画し、前記排水通路は、前記流体内に含まれる流体および粒子状物質が前記スクリーンを通ることを可能にし、前記スクリーンは、前記流体がスクリーンの表面上に注がれるスクリーンの外方への撓みを提供するように構成される支持装置によって支持されることと、
前記流体が前記スクリーンの表面上に注がれる位置を変更するように、流体がスクリーンの表面上に注がれる際にスクリーンの移動を引き起こす工程であって、スクリーンの外方への撓みと組み合わされるスクリーンの移動は、前記排水通路内に含まれる粒子状物質を取り除くために、スクリーンの排水通路の形状を変更可能であり、前記流体によってスクリーンの表面に加えられる圧力は、前記スクリーン通路内の粒子状物質の蓄積を防ぐために、粒子状物質が排水通路を通過するように排水通路内の粒子状物質を押すことが可能であることとを備える方法。
【請求項16】
前記スクリーンによって区画される排出領域から前記材料を回収する工程をさらに備える請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記可撓性スクリーンの移動を引き起こす工程は、前記製紙流体が前記スクリーンの表面上に注がれる位置を変更することによって実行される請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記流体が前記スクリーンの表面上に注がれる位置を変更する工程は、前記流体が剛体導管と相互接続される柔軟な排出部材を通って排出されることによって実行され、前記柔軟な排出部材は出口を区画し、前記出口は、該出口を通過する流体の排出に応じて移動可能である請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記可撓性スクリーンの移動を引き起こす工程は、前記スクリーンが懸架されるフレーム装置を介してスクリーンに移動を与えることによって実行される請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記スクリーンは、該スクリーンの前記排出領域を区画する開放下端を有する円錐形状を定義するように構成され、前記フレーム装置は、スクリーンによって定義される上端に配置され、前記流体を前記スクリーンの表面上に注ぐ工程は、前記スクリーンによって区画される内部内の位置からスクリーンによって定義される内面に向かって前記流体を外方へ注ぐことによって実行される請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記スクリーンに移動を与える工程は、前記流体が前記スクリーンの前記内面上に注がれる際に前記フレーム装置を回転させることによって実行される請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記スクリーンに回転を与える工程は、前記流体を前記スクリーンの前記内面に対して接線方向に注ぐことによって実行される請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記スクリーンは前記フレーム装置から懸架され、スクリーンおよびフレーム装置は、前記スクリーンが該スクリーンの前記排出領域を区画する開口端を有するトラフ形状を定義するように構成され、前記流体を前記スクリーンの表面上に注ぐ工程は、前記スクリーンのトラフ形状によって区画される側方領域に流体を注ぐことによって実行される請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記スクリーンに移動を与える工程は、前記スクリーンのトラフによって定義される長軸に対して横方向に前記フレーム装置を移動させることによって実行される請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記スクリーンの前記トラフが下方に曲がった下壁を定義するとともに、前記材料をスクリーンの排出領域に導き、かつ支援するように前記下壁がスクリーンの開口端に導かれるようにスクリーンを配置する工程をさらに備える請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記スクリーンに移動を与える工程は、前記スクリーンの前記トラフによって定義される長軸に対する軸方向において、前記フレーム装置を移動させることによって実行される請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記スクリーンの前記トラフが下方に曲がった下壁を定義し、材料を前記スクリーンの前記排出領域に導くことを促進すべく前記下壁が前記スクリーンの前記開口端に導かれるようにスクリーンを配置する工程をさらに備える請求項26に記載の方法。
【請求項28】
製紙流体に含まれる使用可能な繊維の回収に用いられる繊維回収システムであって、
開口及び排出領域を区画する可撓性スクリーン手段と、その開口は使用可能な繊維の通過を妨げるような大きさであることと、
流体を前記可撓性スクリーン手段の表面上に注ぐための流体供給手段であって、前記スクリーン手段の可撓性により、スクリーン手段の開口内で前記流体に含まれる微粉粒子の蓄積が防がれ、前記スクリーン手段は、使用可能な繊維をスクリーン手段の表面上に保持するように作用することと、
製紙工程における再循環のために、前記スクリーン手段から前記使用可能な繊維を放出させることを可能にすべく、スクリーン手段の表面上の使用可能な繊維をスクリーン手段の前記排出領域に向かって導く手段とを備える繊維回収システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2006−508258(P2006−508258A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−521732(P2004−521732)
【出願日】平成15年7月11日(2003.7.11)
【国際出願番号】PCT/US2003/021808
【国際公開番号】WO2004/007835
【国際公開日】平成16年1月22日(2004.1.22)
【出願人】(505013240)ホワイトウォーター ソリューションズ コーポレイション (1)
【氏名又は名称原語表記】WHITEWATER SOLUTIONS CORP.
【Fターム(参考)】