説明

架空条体の劣化診断方法

【課題】 架空送電線、架空地線などの架空条体の適正な条体張り替え時期を推定するに有効な架空条体の劣化診断方法を提供する。
【解決手段】 支持物に保持された架空条体の内の選択した任意の架空条体の性能劣化度を測定して測定データを得る。別途に、支持物に保持された架空条体の周辺の腐食因子を室内で模擬させた加速劣化試験室で、劣化診断対象の架空条体と同様なサンプル条体に対し加速劣化試験を行って性能劣化度を測定し作成した条体劣化度のマスターカーブを作成する。測定データをマスターカーブに照合させて、実装路における架空条体の余寿命を評価する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、架空送電線や架空地線、光ファイバと電線を組み合わせた光ファイバ複合架空地線(OPGW)、ワイヤーなどの架空条体の劣化診断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄柱やコンクリート柱、鉄塔などの支持物に張設された架空送電線や架空地線のような架空電線は、使用期間が長くなると周辺の腐食因子による影響を受けて、経年により腐食が進み機械的・電気的諸性能が劣化する。また、支持物に張設されるロープウエイ用ロープ(ワイヤー)、鉄塔の支持ワイヤーなどのワイヤー類も、経年により周辺の腐食因子の影響を受けて、腐食が進み劣化する。さらに、架空地線に光ファイバを複合させた光ファイバ複合架空地線においては、経年により架空地線部の腐食が進むことによる拡径化などで、光ファイバが機械的損傷を受けて劣化する。このような架空条体の劣化は、架空条体が張設されている周辺の腐食因子に大きく左右される。また、架空条体の劣化は、条体内部から進行することが多く、このような内部劣化は架空条体を目視しても分からないことが多い。さらに、鉄塔などの支持物に張設される架空条体は、高所にあるために架空条体の全体や一部が急激に劣化しても、その劣化程度を地上から目視で判断することが難しく、特に、電気的性能の劣化は目視しても見分けることが難しい。
【0003】
そこで、例えば架空送電線や架空地線などの架空電線実装路においては、信頼性を確保するため、架空電線を一定期間毎に新しい電線に張り替えるようにしている。また、この電線張り替え後に、撤去した架空電線(経年電線)の劣化度を測定するために性能評価試験を実施し、電線張り替え時における電線性能の劣化度を確認している。
【0004】
支持物に張設されている実装路の架空電線は、実装路の周辺の腐食因子の影響を受けて腐食が進行し、機械的・電気的諸性能のレベルが劣化する。このような電線諸性能劣化レベルの評価は、各種方法で実施されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。これらの評価方法によれば、実装路における架空電線の劣化レベルが、電線張り替えを必要とする規定レベルとなる時期を経験から割り出して、電線張り替えのための期間を決めている。また、決められた一定期間で架空電線を実装路から撤去して新品と交換(電線張り替え)することで、架空電線路の安全性を確保している。
【特許文献1】特開2005−181188号公報
【特許文献2】特開2003−185551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実装路から撤去した任意の経年架空電線の性能評価試験をすることで、同条件で張設された電線の張り替えの必要性を判断することができる。しかし、電線張替を必要としない劣化度の架空電線の性能の推移、寿命到達までの期間については、腐食の再現方法に関する知見がなく、適正な電線張り替えの時期が把握できないため、電線張り替え時期が経験により決められている。また、架空電線の実装路の経過地は、工場地帯や海岸近接地帯、山間地帯などと様々に相違し、この周辺の腐食因子に影響を受ける架空電線の腐食形態が様々に相違し、腐食速度も様々に相違する。このため、腐食速度を適正に評価できず、適正な電線張り替え時期の決定が困難である。
【0006】
架空電線の性能推移、寿命到達時間が不明のため、経年を理由に電線張り替え時期が決められている。そのため、架空電線の有効利用による運用コストの低減が難しいのが現状である。また、ある程度性能劣化が進むと、計画的に電線張替を行っている。このような従来の電線張替時期の決め方は、適正な時期より早目に設定してしまいがちである。しかし、電線張替時期を適正に評価できないまま延伸すると、実装路において断線といった不具合の発生が懸念される。
【0007】
また、支持物に張設された光ファイバ複合架空地線も、実装路の周辺の腐食因子の影響を受け腐食が進行する。この場合も、実装路における光ファイバ複合架空地線の劣化レベルが、電線張り替えを必要とする規定レベルとなる時期を経験から割り出して、電線張り替えのための期間を決めているが、適正な時期の電線張り替えが難しい。
【0008】
また、ロープウエイのロープや鉄塔支持用ワイヤーのような架空ワイヤーも、実装路の周辺の腐食因子の影響を受け腐食が進行する。架空ワイヤーにおいては、機械的諸性能の劣化が重要視される。この場合も、架空ワイヤーの劣化レベルが、架空ワイヤー張り替えを必要とする規定レベルとなる時期を経験から割り出して、ワイヤー張り替えのための期間を決めているが、適正な時期のワイヤー張り替えが難しい。
【0009】
本発明は、斯かる実状に鑑みてなされたもので、架空電線などの架空条体の適正な条体張り替え時期を推定するに有効な架空条体の劣化診断方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、支持物に保持された架空条体の劣化診断方法であって、支持物に保持された架空条体において選択した任意の架空条体の性能劣化度を測定して得た測定データを、支持物に保持された架空条体の周辺の腐食因子を室内で模擬させた加速劣化試験室で架空条体と同様なサンプル条体に対し加速劣化試験を行って性能劣化度を測定し作成した条体劣化度のマスターカーブに照合させて、支持物に保持された架空条体の以後の条体余寿命を評価することを特徴とする。
【0011】
ここで、架空条体は、支持物に碍子や連結金具類を介して張設された架空送電線や架空地線の架空電線、複数本の架空電線を束ねて張設される架空電線の他、架空地線に光ファイバを複合させた光ファイバ複合架空地線(OPGW)、電柱や鉄塔などの支持物に張設された金属製又は非金属製のワイヤー類が適用できる。支持物に保持された同一種類の複数の架空条体の内から任意に架空条体の一部もしくは全部を支持物から分離撤去し、劣化度を測定するために性能評価試験を行う。そして、測定して得た測定データを、予め作成しておいたマスターカーブと照合させる。マスターカーブは、支持物に保持された架空条体の周辺の腐食因子により左右される腐食形態と同種の腐食形態環境を模擬できる加速劣化試験室内で、劣化診断対象の架空条体と同種同等のサンプル条体に対して腐食の加速劣化試験を行って作成する。マスターカーブは、サンプル条体の腐食形態をパラメータに作成された経過時間と条体諸性能との相関関係を示す曲線である。このマスターカーブは、劣化診断対象の架空条体の複数種類の周辺の腐食因子毎に作成される。実装路から撤去された任意の劣化診断対象となる架空条体の性能劣化度の測定データを、劣化診断対象の架空条体の腐食形態と同じ腐食形態環境下で作成されたマスターカーブに照合させて、実装路から撤去された任意の架空条体の性能劣化度を把握し、以後の余寿命を評価する。この評価で、支持物に保持された架空条体の適正な条体張り替え時期が推定できる。
【0012】
加速劣化試験は、支持物に保持された架空条体である架空電線の腐食形態と同種の腐食形態環境を模擬できる加速劣化試験装置で行うことができる。この加速劣化試験装置は、支持物に保持された架空電線の周辺の腐食因子を室内で模擬させた加速劣化試験室と、架空電線と同様なサンプル電線を加速劣化試験室内で支持物に保持された架空電線と同様な架空状態で保持する条体架設部と、この条体架設部に保持されたサンプル電線に通電する電源部と、サンプル電線に腐食による劣化を促進する流体を与える腐食促進部とを具備する構成とすることができる。この場合、加速劣化試験室でサンプル電線に対し加速劣化試験を行い性能劣化度を測定して電線劣化度のマスターカーブを作成し、支持物に保持された複数の架空電線において選択した任意の架空電線の性能劣化度を測定して得た測定データをマスターカーブに照合させて、支持物に保持された架空電線の以後の電線余寿命を評価する。
【0013】
ここでの架空電線は、架空送電線や架空地線が適用できる。支持物に保持された架空電線の周辺の腐食因子とは、工場地帯や海岸付近地帯といった複数種類に類別できる環境因子である。劣化診断対象の架空電線の周辺の腐食因子を室内で模擬させた加速劣化試験室内に、サンプル電線を条体架設部で架設する。条体架設部は、単数或いは複数本のサンプル電線の両端を支持してサンプル電線を架空電線と同様な状態で支持する。このサンプル電線に通電する電源部は、支持物に保持された架空電線と同様な状態に張設したサンプル電線に、支持物に保持された架空電線の通電状態と同様な通電状況下で通電する。加速劣化試験室内にサンプル電線の腐食による劣化を促進する腐食促進部を設け、サンプル電線の腐食による劣化を加速させる。この加速により促進された性能劣化度を測定してマスターカーブを作成する。マスターカーブは、劣化診断対象の架空電線の複数種類の周辺の腐食因子に対応させて、複数種類毎に作成する。劣化診断対象の架空電線の周辺の腐食因子に対応する種類のマスターカーブを選択して、架空電線の性能劣化度と、この性能劣化度から推定できる余寿命を評価する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、支持物に保持された架空条体の腐食劣化形態と同種の腐食劣化形態環境で腐食加速劣化試験をして得られたマスターカーブから、支持物に保持された架空条体の性能劣化度が把握され、適正な余寿命が評価されるので、架空条体の適正な張り替え時期や交換時期が推定できる。特に、架空送電線などの架空電線においては、電線張り替えの数、量が多大であることから、その適正な電線張り替え時期の決定により、架空条体の有効利用による運用コスト、資源問題や環境問題の大幅な低減が図れる。さらに、適正な時期の電線張り替えにより、実装路における断線などの事故防止が図れ、送電設備の信頼性を確保することが容易になる。
【0015】
また、加速劣化試験室に劣化診断対象の架空条体(架空電線)と同様なサンプル条体(電線)を支持物に保持された架空条体と同様な架設状態、通電状態で保持して加速劣化試験をすることで、実装路の支持物に保持された劣化診断対象となる架空条体に対し、より実体に近い高信頼度のマスターカーブの作成ができ、架空条体の劣化診断の信頼性が良くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図4を参照して説明する。
【0017】
同図に示される実施の形態は、工場地帯や山間地帯、海岸付近地帯などの特定地帯(電線腐食が進展する地帯)に支持物を介して張設された架空電線の劣化診断に適用したものである。本発明による劣化診断は、架空電線が張設される実装路の周辺の腐食因子に適合させたマスターカーブを作成することからスタートする。特定地帯に張設される架空電線は、その特定地帯の環境に特有の腐食形態で腐食が進行し、機械的及び電気的諸性能が劣化する。そこで、特定地帯の環境と同様な環境が作られた試験室で、実装路に張設されている架空電線と同種同等のサンプル電線の腐食加速劣化試験を行う。
【0018】
図3及び図4に、加速劣化試験装置である加速劣化試験室10の概要を示す。加速劣化試験室10は、図示しない実装路の支持物に保持された複数の架空条体である架空電線の周辺の腐食因子を室内で模擬させた室内環境に設定できる。加速劣化試験室10内は、複数本のサンプル電線1を水平に張設する条体架設部20と、サンプル電線1の腐食による劣化を促進させる腐食促進部30とが設置される。加速劣化試験室10外には、サンプル電線1に通電する電源部40が設置される。電源部40は、トランスを備える。複数本のサンプル電線1は、劣化診断対象の架空電線と同種同等の電線であり、所定長さの各々が条体架設部20で架設される。また、条体架設部20は、サンプル電線1の両端部を着脱自在に係止してテンション(張力)を加えて張設する一対の引留部21を有する。引留部21には、サンプル電線1を引っ張るハンドル22が設置される。引留部21で張設された複数本の各サンプル電線1の両端に電源部40から所定の電圧(電線温度80℃になるよう調整できる電圧)が印加され、各サンプル電線1が通電状態に維持される。腐食促進部30は、電源部40で通電された状態にある複数本のサンプル電線1に腐食による劣化を促進する流体(試薬、腐食溶液、腐食ガス)を与えるノズル31と、流体供給源32とを備える。
【0019】
加速劣化試験室10内を、劣化診断対象の架空電線の周辺の腐食因子を室内で模擬させた環境にして、サンプル電線1に対し架空電線と同様な通電下における腐食加速劣化試験をする。この腐食加速劣化試験で、サンプル電線1の腐食程度の観察および機械的・電気的諸性能を測定し、サンプル電線1の腐食形態をパラメータに経過時間と電線諸性能との相関関係曲線である、例えば図1の実線曲線で示すマスターカーブA1を作成する。また、マスターカーブA1の電線諸性能から、規格値の60%低下時を寿命と判断して図1の破線直線で示す電線寿命規定値Bを規定する。このような試験室データのマスターカーブA1を、複数種類ある架空電線の腐食形態毎に作成し、用意する。
【0020】
実装路に張設されている劣化診断対象の複数の架空電線の内から任意に選択された1本或いは数本を実装路から撤去する。または、任意に選択された架空電線の一部を実装路から撤去する。撤去した劣化診断対象の電線の腐食程度および機械的及び電気的諸性能の劣化度を測定し、測定した実装路データである測定データを、撤去した劣化診断対象の電線に対応する試験室データのマスターカーブA1に照合させる。この照合例を、図2に示す。ここで、試験室での腐食加速劣化試験による腐食サンプルは、実装路での腐食サンプルと同様な腐食形態であり、このことを確認することで、実装路データは試験室データと相似関係にあるものとして取り扱う。
【0021】
従って、例えば、図2のマスターカーブA1上の点P1は、撤去した劣化診断対象の架空電線の電線性能レベルが「100」と測定された10年の経年電線の場合で、マスターカーブA1の電線寿命規定値Bより上位にあり、マスターカーブA1との照合で電線余寿命が15年近くあると推定できる。また、図2の点P2は、撤去した劣化診断対象の架空電線の電線性能レベルが「76」と測定された20年の経年電線の場合で、マスターカーブA1の電線寿命規定値Bより上位にあり、マスターカーブA1との照合で電線余寿命が5年近くあると推定できる。さらに、図2の点P3は、撤去した劣化診断対象の架空電線の電線性能レベルが「45」と測定された30年の経年電線の場合で、マスターカーブA1の電線寿命規定値Bより下位にあり、電線寿命を超えていることが推定できる。
【0022】
以上のような実装路データと試験室データのマスターカーブA1との照合で、劣化診断対象の架空電線の余寿命が高い精度で分かる。従って、架空電線路の周辺の腐食因子に適応した適正な電線張り替え時期の評価、推定が高い精度で実施できる。具体的実施例を、次の[実施例(1)]と[実施例(2)]で説明する。
【0023】
[工場地帯の架空送電線を劣化診断対象とした実施例1]
【0024】
[(1)−1]実施対象の工場地帯は、環境調査でHClガスとSOガスが多いことから、HClガスとSOガスを用いたサンプル電線の腐食加速劣化試験を実施し、腐食形態が工場地帯と同形態であることを確認して、マスターカーブを作成した。
【0025】
[(1)−2]工場地帯近辺の実装路から架空送電線を撤去して、諸性能の測定データを(1)−1で得たマスターカーブに照合したところ、性能レベルはかなり劣化しており、余寿命が3年と評価された。
【0026】
[(1)−3]上述の余寿命評価に基づいて、同じ実装路の2本の架空送電線のうち、1本のみ電線張り替えを行い、他の1本は実装路に残して以後の電線余寿命のモニタリングを行った。その結果、交換しなかった架空送電線は約3.5年後に断線する不具合が生じた。
【0027】
[海岸近接地帯の架空送電線を劣化診断対象とした実施例2]
【0028】
[(2)−1]実施対象の海岸近接地帯は、環境調査でNaCl粒子が多く検出されると共に、SOガスが検出された。そこで、(NaCl+HSO)水溶液を用いたサンプル電線の乾湿サイクル腐食加速劣化試験を実施し、腐食形態が海岸近接地帯と同形態であることを確認して、マスターカーブを作成した。
【0029】
[(2)−2]海岸近接地帯の実装路から架空送電線を撤去し、その諸性能の測定データを(2)−1で得たマスターカーブに照合したところ、余寿命は10年と評価された。
【0030】
[(2)−3]上述(2)−2の余寿命評価に基づいて、同じ海岸近接地帯の実装路の2本の架空送電線のうち、1本のみ電線張り替えを行い、他の1本は実装路に残して以後の電線余寿命のモニタリングを行った。その結果、交換しなかった架空送電線は約12年後に断線する不具合が生じた。
【0031】
なお、以上の実施の形態は架空送電線に適用したもので、劣化診断対象の架空条体は架空送電線以外の架空地線、複数本の架空電線を束ねて張設される架空電線、架空地線に光ファイバを複合させた光ファイバ複合架空地線、ワイヤー類にも適用できる。
【0032】
架空条体が架空地線や光ファイバ複合架空地線の場合のマスターカーブの作成は、実装路において架空電線から電磁誘導により受ける通電状態と同様の通電下にて腐食加速劣化試験をすればよい。また、ワイヤー類の架空条体の場合は、通電下での加速劣化試験が不要であり、腐食のみの加速劣化試験をしてマスターカーブを作成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明方法を説明するためのマスターカーブのグラフ図である。
【図2】本発明方法を説明するためのマスターカーブのグラフ図である。
【図3】加速劣化試験を説明するための加速劣化試験装置の概要を示す平面図である。
【図4】図3の加速劣化試験装置の正面図である。
【符号の説明】
【0034】
A1 マスターカーブ
B 電線寿命規定値
1 サンプル条体、サンプル電線
10 加速劣化試験室
20 条体架設部
21 引留部
22 ハンドル
30 腐食促進部
31 ノズル
32 流体供給源
40 電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持物に保持された架空条体の劣化診断方法であって、
前記支持物に保持された架空条体において選択した任意の架空条体の性能劣化度を測定して得た測定データを、前記支持物に保持された架空条体の周辺の腐食因子を室内で模擬させた加速劣化試験室で前記架空条体と同様なサンプル条体に対し加速劣化試験を行って性能劣化度を測定し作成した条体劣化度のマスターカーブに照合させて、前記支持物に保持された架空条体の以後の条体余寿命を評価することを特徴とする架空条体の劣化診断方法。
【請求項2】
前記架空条体が架空電線であることを特徴とする請求項1に記載の架空条体の劣化診断方法。
【請求項3】
前記架空電線が架空送電線または架空地線であることを特徴とする請求項2に記載の架空条体の劣化診断方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−64610(P2008−64610A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−242966(P2006−242966)
【出願日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【出願人】(000156938)関西電力株式会社 (1,442)
【出願人】(000213297)中部電力株式会社 (811)
【出願人】(000222037)東北電力株式会社 (228)
【Fターム(参考)】