説明

柑橘類果汁を含有する飲料

【課題】高果汁飲料において、殺菌時や保存時に発現する異風味を簡便に緩和し、かつ、果汁の自然なフレッシュ感が維持された風味豊かな果汁飲料を提供する。
【解決手段】 果汁率が30%以上70%以下となる柑橘類果汁と糖類とを含有する果汁含有飲料であって、(a)エステル類物質と(b)テルペン系炭化水素類物質の割合((b)/(a))を20以下とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柑橘類果汁、特に高濃度の柑橘類果汁を含有し、加熱殺菌処理が施された飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
みかんやオレンジ等の柑橘類果汁やこれらをベースとした飲料は、絞り立てのものが風味に優れ、消費者の嗜好性も高いが、保存性・衛生上の観点から、加熱殺菌処理をした後に市販せざるを得ない。加熱殺菌や保存では柑橘類果汁のフレッシュな香気や香味が減少或いは変化することから、すぐれた風味、特に生に近似した風味を有する果汁飲料を製造するためには、フレーバーに頼らざるを得ないのが現状である。
柑橘類果実のフレーバーに調合される成分としては、シトラール、シトロネラール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ペリラアルデヒド、α−シネンサール、β−シネンサール、シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、ネロール、オクタノール、α−ターピネオール、チモール、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、リナリルアセテート、ネリルアセテート、ヌートカトン、カルボン、1,8−シネオール、1−p−メンテン−8−チオール等が知られている。中でも、アルデヒド、ケトン、アルコール等の含酸素テルペン類は香気に大きく寄与するが、炭化水素テルペン類は香気には寄与せず劣化しやすい成分であることから、テルペンレス(脱テルペン処理)オイルとして製造することが報告されている(特許文献1)。
また、脱テルペン処理を施して香気成分の濃度を調節したフレーバーを用いたオレンジジュースとして、手絞りオレンジジュースに近い工業的に加工されたオレンジジュース製品(特許文献2)や貯蔵安定なオレンジジュース含有飲料(特許文献3)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−108088号公報
【特許文献2】特開昭64−55166号公報
【特許文献3】特開平2−182177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
加熱殺菌処理を経て製造される高濃度の柑橘類果汁(特に、オレンジ果汁)を含有する高果汁飲料では、絞り立てのフレッシュな香気・香味が減少及び変化してレトルト臭、イモ臭とも呼ばれる異風味が顕著に発現し、またコクや果汁感等が不足する。上記したとおり、脱テルペン処理により絞り立ての風味や貯蔵安定性を改善した果汁飲料は知られているが、高果汁飲料特有の加熱殺菌や保存に伴う異風味の緩和や、コクや果汁感、完熟風味を増強する成分については何ら示唆も記載もされていない。
本発明の目的は、新鮮でコクのある柑橘類果実の香気・香味を有する高果汁飲料を、工業的に提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、果汁率が30〜70%となる高濃度の柑橘類果汁を含有する高果汁飲料において、最終製品の飲料(完成製品の飲料)の内容液中のエステル類物質とテルペン系炭化水素物質の比率が特定範囲となるようにフレーバー添加することにより、柑橘類の特徴香と新鮮感に富み、コクや果汁感に満足しうる高果汁飲料が得られることを見出した。そして、この高果汁飲料におけるリモネン、リナロール、及びゲラニオール濃度が特定濃度となるように調節したフレーバーを、加熱殺菌前の内容液に添加することにより、高果汁飲料の加熱に伴う異風味の発現を緩和することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、以下に関する。
1.果汁率が30%以上70%以下となる柑橘類果汁と糖類とを含有する果汁含有飲料であって、以下の成分(a)及び(b):
(a)酪酸メチル(methyl butyrate)、酪酸エチル(ethyl butyrate)、2−メチル酪酸エチル(ethyl 2-methyl butyrate)、ヘキサン酸 エチル(ethyl hexanoate)、ヘキサン酸アリル(allyl hexanoate)、3−ヒドロキシヘキサン酸エチル(ethyl 3-hydroxy hexanoate)からなる群より選ばれる1種以上のエステル類物質、
(b)α−ピネン(α-pinene)、β−ピネン(β-pinene)、ミルセン(myrcene)、α−フェランドレン(α-phellandrene)、リモネン(limonene)、γ−テルピネン(γ-terpinene)、テルピノレン(terpinolene)からなる群より選ばれる1種以上のテルペン系炭化水素類物質、
を含有し、
エステル類物質の合計量とテルペン系炭化水素類物質の合計量との比率((b)/(a))が20以下であることを特徴とする果汁含有飲料。
2.さらに、以下の成分(c)
(c)リナロール及びゲラニオールからなる群より選ばれる1種以上の脂肪族高級アルコール類物質
を含有し、飲料全体に対する濃度が、
(c1)リナロール≦1000ppb、及び/又は
(c2)ゲラニオール≦100ppb、
である、1に記載の果汁含有飲料。
3.さらに、リン酸を0.02g/100g以上含有する1又は2に記載の果汁含有飲料。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、新鮮でコクのある柑橘類果実の香気・香味を有する高果汁飲料を簡便に製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
高果汁飲料
本発明でいう高果汁飲料とは、高濃度の果汁を含有する果汁飲料をいい、具体的には、果汁率が30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上含有する果汁飲料で、果汁率の上限が70%となる飲料をいう。ここで「果汁率」とは、果実を搾汁して得られるストレート果汁を100%としたときの相対濃度であり、JAS規格(果実飲料の日本農林規格)に示される糖用屈折計示度の基準(°Bx)(下記表1)又は酸度の基準(%)(下記表2)に基づいて換算できる。
【0009】
【表1】

【0010】
【表2】

【0011】
例えば、オレンジ果汁はJAS規格がBx11°であるから、Bx55°の濃縮オレンジ果汁を飲料中6.0重量%配合した場合、果汁率は30%となる。なお、果汁の果汁率をJAS規格の糖用屈折計示度に基づいて換算する際には、果汁に加えられた糖類、はちみつ等の糖用屈折計示度を除くものとする。
本発明の高果汁飲料では、高濃度の柑橘類果汁を含有する飲料に特有な異風味を緩和することを特徴とするものである。柑橘類果汁としては、特に限定されないが、例えば、オレンジ果汁、ミカン果汁、マンダリン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁等から1種又は2種以上を選択して用いることができる。
【0012】
果汁は、ストレート果汁、濃縮果汁等、製造方法によらず使用することができるが、ハンドリングの良さから濃縮還元果汁を用いるのがよい。濃縮還元果汁は、希釈して飲料とした際にコクや果汁感、完熟感等が不足することが知られているが、本発明の高果汁飲料では、濃縮還元果汁を用いても、コクや果汁感、完熟感等が付与されていることも特徴の一つである。
【0013】
本発明の高果汁飲料に糖類を配合することで、コクや果汁感を増強することができる。糖類としては、特に制限されず、公知の糖類(甘味料を含む)を用いることができるが、特に、ショ糖、果糖及びブドウ糖を併用することが好ましく、ショ糖:果糖:ブドウ糖の重量比が1:0.1〜2:0.1〜2、好ましくは1:0.3〜1:0.3〜1程度とするように配合するのがより好ましい。上記の糖類を上記割合で用いることにより、飲料に自然なコクや果汁感を付与することができる。
【0014】
本発明の高果汁飲料では、特定の成分を含有するフレーバーを配合することを最も特徴とする。添加するフレーバーは、脱テルペン処理を施したフレーバーが好ましく、最終製品、すなわち加熱殺菌され容器に充填された容器詰め飲料の形態で、その内容液の香気成分が、(a)酪酸メチル(methyl butyrate)、酪酸エチル(ethyl butyrate)、2−メチル酪酸エチル(ethyl 2-methyl butyrate)、ヘキサン酸エチル(ethyl hexanoate)、ヘキサン酸アリル(allyl hexanoate)、3−ヒドロキシヘキサン酸エチル(ethyl 3-hydroxy hexanoate)からなる群より選ばれる1種以上のエステル類物質、及び(b)α−ピネン(α-pinene)、β−ピネン(β-pinene)、ミルセン(myrcene)、α−フェランドレン(α-phellandrene)、リモネン(limonene)、γ−テルピネン(γ-terpinene)、テルピノレン(terpinolene)からなる群より選ばれる1種以上のテルペン系炭化水素類物質を含有し、エステル類物質の合計量(重量基準)とテルペン系炭化水素類物質(重量基準)の合計量との比率((b)/(a))が20以下となるように配合する。(b)/(a)を20以下とすることで、柑橘類の特徴香と新鮮感に富み、コクや果汁感に満足しうる高果汁飲料が得られる。最終製品中におけるエステル類物質(a)及びテルペン系炭化水素類物質(b)の配合量は、(a)エステル類物質の合計が重量基準で1000ppb以上、好ましくは1100ppb以上、より好ましくは1200ppb以上、特に好ましくは1300ppb以上であり、上限値は5000ppb、好ましくは4000ppb程度であり、(b)テルペン系炭化水素類物質の合計が重量基準で30000ppb以下、好ましくは27500ppb以下、より好ましくは25000ppb以下、特に好ましくは22500ppb以下であり、下限値は5000ppb以上、好ましくは8000ppb以上である。
【0015】
また、高果汁飲料におけるリモネン(limonene)、リナロール(linalool)、及びゲラニオール(geraniol)からなる脂肪族高級アルコール類物質の存在は、高果汁飲料における加熱や保存に伴う異風味を増強して知覚させる。したがって、最終製品の内容液中、リモネン、リナロール及びゲラニオールを含む場合には、リナロール≦1000ppb(重量基準)(好ましくは950ppb以下)(下限値は好ましくは500ppb以上)、ゲラニオール≦100ppb(重量基準)(好ましくは80ppb以下、より好ましくは50ppb以下)(下限値は0又は1ppb)、リモネン≦30000ppb(重量基準)(好ましくは28000ppb以下、より好ましくは25000ppb以下)(下限値は5000ppb以上)となるように調節する。
【0016】
最終製品中にエステル類物質、テルペン系炭化水素類物質及び脂肪族高級アルコール類物質が上記の割合となるようにするには、果汁を配合しただけでは実現できず、フレーバーの添加が必須である。したがって、本発明の高果汁飲料の製造方法は以下のとおりである。
【0017】
(1)果汁率が30〜70%となる果汁と糖類と必要に応じて水を配合する工程1、
(2)工程1の液にフレーバーを添加する工程2、
(3)工程2の液(調合液)を加熱殺菌する工程3、
(4)容器に充填する工程4
を含み、工程2におけるフレーバーを、最終製品の内容液(容器詰め飲料の中味液)中、エステル類物質、テルペン系炭化水素類物質及び脂肪族高級アルコール類物質が上記の割合となるとように添加することを特徴とする、方法。
【0018】
その他の成分
本発明の高果汁飲料においては、上記の果汁、糖類、フレーバーの他にも、上記の性質を損なわない限り、通常の果汁飲料に配合するような、酸味料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を配合することができる。
【0019】
特に、酸味料としてリン酸を添加する場合、本発明の特徴である加熱に伴う異風味の緩和及びフレッシュ感の向上を相加的及び/又は相乗的に高めることができるので、好ましい。リン酸は通常果実にほとんど含まれない成分であり、リン酸を配合した果汁飲料は少ない。リン酸を配合した高果汁飲料が加熱に伴う異風味の緩和やフレッシュ感の向上に寄与することは驚くべき知見である。
【0020】
ここで、本明細書でいうリン酸(燐酸、phosphoric acid)とは、オルトリン酸(orthophosphoric acid)をいい、リン酸骨格をもつ他の類似化合物群(ポリリン酸、ピロリン酸など)であるリン酸類やリン酸塩は含まない。
【0021】
リン酸の添加量は、上記工程2で得られる液(調合液)のpHを4.0未満(好ましくは3.8未満、より好ましくは3.4〜3.6程度)のレベルまで低下させるのに十分な量のリン酸を配合すればよく、通常、高果汁飲料の場合、その添加量は、飲料全体に対して0.02g/100g以上、好ましくは0.04g/100g以上、より好ましくは0.05g/100g以上である。配合するリン酸の量が多いほど異風味の緩和効果が得られることから、リン酸の配合量に実質的な上限はないが、風味の観点から、通常、0.5g/100g以下程度である。
【0022】
さらに、果汁飲料に含まれる有機酸の総重量とリン酸の重量との合計(A)に対するリン酸の重量(B)の割合(B/A)が0.04以上(好ましくは0.05以上、より好ましくは0.06以上、特に好ましくは0.07以上)となるようにリン酸を配合すると、加熱殺菌時等における異風味の緩和だけでなく、果汁本来の有する自然なフレッシュ感を向上させることができるので、異風味がマスキングされ、かつ自然でフレッシュな果汁風味豊かな高果汁飲料を製造することができる。有機酸とリン酸との合計に対するリン酸の割合(重量基準)の上限値は、果汁飲料としての風味の観点から、通常0.1以下程度である。なお、果汁飲料中の有機酸及びリン酸の量は、公知の方法(例えば、HPLC法)により、測定することができる。ここで、本明細書でいう有機酸とは、飲料に含まれるクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、乳酸をいう。
【実施例】
【0023】
以下、実施例をもって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】
実施例1.香気成分量の検討
表3に示す処方で、全量100重量%となるようにして容器詰めオレンジジュースを製造した。すなわち、表1に示す割合の果汁、糖類及び水を混合し、これにフレーバーを添加して調合液を得、これを93℃、30秒程度の加熱殺菌をした後、所定量を容器(ペットボトル(PET)、紙パック)に充填した。得られた各種容器詰め飲料について、その香気成分を分析した。香気成分の分析には、GCMSを用いた。
【0025】
【表3】

【0026】
結果を表4に示す。各種飲料を専門パネラーで官能評価し、加熱殺菌に伴う異風味の強度について確認した。その結果、(a)エステル類;酪酸メチル(methyl butyrate)、酪酸エチル(ethyl butyrate)、2−メチル酪酸エチル(ethyl 2-methyl butyrate)、ヘキサン酸 エチル(ethyl hexanoate)、ヘキサン酸アリル(allyl hexanoate)、3−ヒドロキシヘキサン酸エチル(ethyl 3-hydroxy hexanoate)の合計量と、(b)テルペン系炭化水素類物質;α−ピネン(α-pinene)、β−ピネン(β-pinene)、ミルセン(myrcene)、α−フェランドレン(α-phellandrene)、リモネン(limonene)、γ−テルピネン(γ-terpinene)、テルピノレン(terpinolene)の合計量の比率((b)/(a))が、20以下である本発明1が有意に異風味の発現が抑制されていた。また、発明品1のリナロール及びゲラニオールの含有量は、931ppb、30ppbであった。
【0027】
【表4】

【0028】
実施例2.酸味量の検討
実施例1の発明品1の処方に、酸味料としてクエン酸及び/又はリン酸を添加(表5)して、実施例1と同様にして果汁率50%、糖度10.9°、酸度0.4g/100g、pH3.8(25℃)の容器詰めオレンジジュースを製造した。香気分析の結果は、表4の発明品1と同程度であった。
【0029】
専門パネラーにより、得られた3種のオレンジジュースの異風味の強さについて、5段階(5点:強く感じる、4点:やや強く感じる、3点:感じる、2点:弱いが感じる、1点:感じない)で評価した(評価はパネラー3名の合議により決定した)。結果を表6に示す。リン酸でpHを調整したNo.3では、加熱殺菌に伴う異風味が感じられなかったのに対し、リン酸とクエン酸を併用してpHを調整したNo.2では若干の異風味が感じられ、クエン酸(リン酸不使用)でpHを調整したNo.1ではやや強く異風味が感じられた。これより、高果汁飲料の加熱に伴う異風味の抑制作用は、飲料全体に対してリン酸が0.02g/100g以上(好ましくは、0.04g/100g以上、より好ましくは0.05g/100g)以上で得られることが判明した。また、飲料全体の全有機酸の重量とリン酸の重量の合計(A)に対するリン酸の重量(B)の割合(B/A)が0.04以上、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.06以上、特に好ましくは0.07以上あると、果汁本来の有する自然なフレッシュ感を向上させることができることも判明した。
【0030】
No.3のオレンジジュースを45℃で7日間保存した後、官能評価を行った。評価は、No.3のオレンジジュースを5℃で冷蔵保管したものを対象として比較した。パネラー全員が、対象と比較して、保存後のオレンジジュースも異風味が強くなっておらず、自然でフレッシュな果汁風味豊かな高果汁飲料であると評価した。
【0031】
【表5】

【0032】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
果汁率が30%以上70%以下となる柑橘類果汁と糖類とを含有する果汁含有飲料であって、以下の成分(a)及び(b):
(a)酪酸メチル(methyl butyrate)、酪酸エチル(ethyl butyrate)、2−メチル酪酸エチル(ethyl 2-methyl butyrate)、ヘキサン酸 エチル(ethyl hexanoate)、ヘキサン酸アリル(allyl hexanoate)、3−ヒドロキシヘキサン酸エチル(ethyl 3-hydroxy hexanoate)からなる群より選ばれる1種以上のエステル類物質、
(b)α−ピネン(α-pinene)、β−ピネン(β-pinene)、ミルセン(myrcene)、α−フェランドレン(α-phellandrene)、リモネン(limonene)、γ−テルピネン(γ-terpinene)、テルピノレン(terpinolene)からなる群より選ばれる1種以上のテルペン系炭化水素類物質、
を含有し、
エステル類物質の合計量とテルペン系炭化水素類物質の合計量との比率((b)/(a))が20以下であることを特徴とする果汁含有飲料。
【請求項2】
さらに、以下の成分(c)
(c)リナロール及びゲラニオールからなる群より選ばれる1種以上の脂肪族高級アルコール類物質
を含有し、飲料全体に対する濃度が、
(c1)リナロール≦1000ppb、及び/又は
(c2)ゲラニオール≦100ppb、
である、請求項1に記載の果汁含有飲料。
【請求項3】
さらに、リン酸を0.02g/100g以上含有する請求項1又は2に記載の果汁含有飲料。