説明

栓脱着器

【課題】 尿検査などで用いる樹脂製試験管の栓を外す場合、栓を外すのが堅いため、数本外しただけで、検査用手袋をしていても手が痛くなったり、検査本数が多い時は手の皮がむけたりする不具合と、ある程度の作業後すぐに手先が破けて、尿が付着した栓を素手で触れなければならない衛生的な不具合の2点を解決すること。
【解決手段】 試験管の栓上端の凹みを利用し、そこに挿入するのに少し抵抗のある外径の多角形状の筒もくは円筒状の先端をした図4符号7の先端部を図4符号2の栓の凹みに挿入し、てこの原理にて、支点を栓の凹みのあたりとし、符号5の本体を持ち試験管より栓を容易に外す事が出来る。また挿入時に抵抗があったため、栓が付いたまの先端部を、図4符号4の中心の棒を後端部の側より中に押し込む事で、手を触れずして栓を落とすことが出来、これらの課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用の主に尿検査で用いる樹脂製試験管等に関するものであり、巡回検診等の現場での検査時に試験管の栓を、工夫した栓脱着器を用い容易に、かつ衛生的に脱着し、検査の効率化を図るものである。
【背景技術】
【0002】
従来より巡回検診、検査等では手で栓をつまみ取ることで蓋をはずしていた。その他の文献等は不明。
【発明の開示】

【発明が解決使用とする課題】
【0003】
しかし、従来のように手で栓を外すと、栓が固く試験管に挿入されているため数本外すだけで手が痛くなったり、検査件数の多い現場では手の皮がむけるなどの障害が発生し効率も非常に悪くなっていた(図1参照)。また医療用ラテックス製手袋等をして作業しても上記と同様で、件数が多いと手袋が破け、栓に付着した尿が手指に直接付着するなど衛生面でも問題が発生していた。本発明はこのような手指の負傷、不衛生、悪効率を解決し、試験管と栓を破損することなく、栓を外すことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題解決するための請求項1の発明は、栓脱着器の先端が多角形筒状もしくは円筒形状をしており、この先端の外径は樹脂製試験管の栓の中央の円形の凹みの内径よりやや小さく、挿入時にやや抵抗があるような寸法である(図3参照)。この脱着器の先端を栓の凹みに差し込み、この部分を支点とし、てこの原理にて栓を容易に外すことができる。
【0005】
また、請求項2の発明は、脱着器の内部にスプリングと棒がしこまれており、脱着器の後端部の棒を押すことにより、先端部中央から約1cmほどスプリングにより出入りする構造となっており、栓を抜いた直後は脱着器の先端に栓が付いた状態で、後端を押すことにより先端部より棒が出るため栓が脱着器より落ち、手指を汚す事がない(図4参照)。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、検査時試験管の栓を手で直接持って外すことによる手指の負傷、汚染などの不具合はおきず、またスピードアップの効率化を図ることができる。
【実施例】
【0007】
図1は樹脂製試験管とその栓の断面図で、符号1の栓の凹みを利用し図2の円筒形の先端部の符号7が挿入され、栓の凹み部分を支点とし、てこの原理で外す。また符号7の先端部は挿入時に少し抵抗がある寸法の外径であるため、栓を外した後も図3のように先端に付いたままの状態で残る。
【0008】
栓を外した状態にある図3で、後端部である符号8側の突出している符号4の部分の棒を押し込む事により、符号7の先端部中央より符号4の棒が出てくるため、符号2の栓を直接手を触れず、落とすことができる。また内部にスプリングを仕込んであるため符号4の棒は手を離すと元の位置にもどる。
【0009】
これらの栓脱着器の材料は実施例において、アルミニュウムと金属製のスプリング等で作られている。またプラスチック製としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0010】
本発明の栓脱着器は工業的に生産することが可能であるため、医療産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】 本発明が外そうとする、樹脂製試験管とその栓の断面図である。
【図2】 本発明の栓脱着器の断面図で、ここでは先端部は円筒状になっている。また中央内部にスプリングを装備する。
【図3】 本発明の栓脱着器が栓を外し、先端部に栓が付いた状態の断面図である。
【図4】 本発明の栓脱着器の後端部の棒を押し込み、栓を先端部より落とした状態の断面図である。
【符号の説明】
【0012】
1 本発明が外そうとする、栓上部中央の円形の凹み
2 本発明が外そうとする、栓
3 樹脂製試験管
4 栓脱着器先端に付いた栓を落とすための棒
5 栓脱着器の本体
6 栓脱着器の中央の棒を定位置に戻すためのスプリング
7 栓の凹みに挿入する、栓脱着器先端部
8 栓脱着器後端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多角形筒状又は円筒形状の先端部で、試験管の栓の凹みに挿入時に少し抵抗があるような外径をしたことを特徴とする、栓脱着器
【請求項2】
多角形筒状又は円筒形状の先端部中心より、棒などの突起物が出てくることを特徴とした栓脱着器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−50395(P2007−50395A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−264298(P2005−264298)
【出願日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【出願人】(505344096)
【Fターム(参考)】