説明

校正情報処理装置及び校正情報処理方法

【課題】装置の把持姿勢にかかわらず両手を駆使したタッチ操作が可能であり、迅速且つ効率的な校正作業が実現可能な校正情報処理装置及び校正情報処理方法を提供する。
【解決手段】本体部12の姿勢角θを検出し、姿勢角θに基づいて本体部12の傾斜姿勢を判別する。把持状態であると判別された場合、傾斜状態でないと判別された場合よりも、筆記操作に供されるアイコン20を校正画像18の正面視で上方に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、概略平板状の本体部と、該本体部の一面に設けられ、且つ校正画像を表示可能な表示部と、該表示部を介した筆記操作により前記校正画像に注釈情報を付与可能な筆記入力部とを備える校正情報処理装置及びその装置を用いた校正情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、印刷分野において、印刷会社等の製作側で作成された校正データや、発注会社等の出版企画側での修正指示情報を、地理的に離れた各担当者に通信回線を経由して送受信することで、色校正紙の遣り取りを省略するリモートプルーフを実現する電子校正システムが普及しつつある。そして、この電子校正システムに、表示部及びタッチパネルを組み込んだ携帯可能な情報処理装置を導入することで、一層の利便性が図られるものと期待される。例えば、ユーザの利き手に着目して、タッチ操作の利便性を向上するための技術が種々提案されている。
【0003】
特許文献1には、ユーザの利き手を判別し、前記利き手側のタッチボタンの機能をオンにし、逆側のタッチボタンの機能をオフにする旨が記載されている。
【0004】
特許文献2及び3には、ユーザの利き手を自動若しくは手動で入力し、前記利き手側にメニューやツールを配置・表示する旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2008−532185号公報
【特許文献2】特開2009−169735号公報
【特許文献3】特開2005−122271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、一度筆記した内容を訂正(消去及び再筆記)する場合、特許文献1〜3に開示された装置及び方法では、以下のような不都合が生じ得る。
【0007】
ユーザは、タッチペン等のペン先をその筆記箇所から一旦離して、所定の位置にアイコンをタッチし、ペン先をその筆記箇所に再度移動し、正しい内容を筆記する。このとき、ユーザは、アイコンの位置を確認するために筆記箇所から一時的に目を離すので、筆記箇所の位置を瞬時に想起できない場合や、位置を特定するために時間を要する場合がある。すなわち、ユーザは、直近の筆記箇所を常に記憶しなければならず、校正作業に専念できない不都合があった。
【0008】
これに対し、利き手のみならず両手を駆使したタッチ操作により、迅速且つ効率的な校正作業を行いたい、というユーザの要望がある。しかしながら、特許文献1〜3に開示された装置及び方法では、装置の把持姿勢(載置状態も含む。)によっては、アイコンへのアクセスが容易でなく不便な場合があった。
【0009】
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、装置の把持姿勢にかかわらず両手を駆使したタッチ操作が容易であり、迅速且つ効率的な校正作業が実現可能な校正情報処理装置及び校正情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る校正情報処理装置は、概略平板状の本体部と、該本体部の一面に設けられ、且つ校正画像を表示可能な表示部と、該表示部を介した筆記操作により前記校正画像に注釈情報を付与可能な筆記入力部とを備える装置に関する。
【0011】
前記本体部の姿勢角を検出する姿勢角検出部と、前記姿勢角検出部により検出された前記姿勢角に基づいて前記本体部の把持姿勢を判別する把持姿勢判別部と、前記把持姿勢判別部により傾斜状態であると判別された場合、傾斜状態でないと判別された場合よりも、前記筆記操作に供されるアイコンを前記校正画像の正面視で上方に配置するアイコン配置部とを有することを特徴とする。
【0012】
このように、傾斜状態であると判別された場合、傾斜状態でないと判別された場合よりも、筆記操作に供されるアイコンを校正画像の正面視で上方に配置するアイコン配置部を設けたので、装置の把持姿勢にかかわらず、前記アイコンへのアクセスが容易となる。
【0013】
例えば、装置が傾斜状態でない場合(水平に載置された場合)、ユーザは、表示部の表示画面に対して正面視下方側からアクセスする傾向がある。一方、装置が傾斜状態である場合、ユーザは、表示部の表示画面に対して法線方向からアクセスする傾向がある。そうすると、上述のようにアイコンを配置することで、装置の把持姿勢にかかわらず前記アイコンへのアクセス距離が短くなる。これにより、両手を駆使したタッチ操作が容易であり、迅速且つ効率的な校正作業が実現できる。
【0014】
また、前記アイコン配置部は、ユーザの利き手と反対側の周縁位置に前記アイコンを配置することが好ましい。これにより、利き手の反対側の手を用いた、アイコンのタッチ操作が一層容易となる。
【0015】
さらに、前記アイコン配置部は、傾斜状態であると判別された場合、前記校正画像の正面視で略中点位置に配置することが好ましい。ユーザが、重量バランスを保つために、本体部を把持する位置と略一致するので、把持した側の手の指先を用いた、アイコンのタッチ操作が一層容易となる。
【0016】
本発明に係る校正情報処理方法は、概略平板状の本体部と、該本体部の一面に設けられ、且つ校正画像を表示可能な表示部と、該表示部を介した筆記操作により前記校正画像に注釈情報を付与可能な筆記入力部とを備える装置を用いた方法に関する。
【0017】
前記本体部の姿勢角を検出する検出ステップと、検出された前記姿勢角に基づいて前記本体部の把持姿勢を判別する判別ステップと、傾斜状態であると判別された場合、傾斜状態でないと判別された場合よりも、前記筆記操作に供されるアイコンを前記校正画像の正面視で上方に配置する配置ステップとを備えることを特徴とする。
【0018】
また、前記配置ステップでは、ユーザの利き手と反対側の周縁位置に前記アイコンを配置することが好ましい。
【0019】
さらに、前記配置ステップでは、傾斜状態であると判別された場合、前記校正画像の正面視で略中点位置に配置することが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る校正情報処理装置及び校正情報処理方法によれば、傾斜状態であると判別された場合、傾斜状態でないと判別された場合よりも、筆記操作に供されるアイコンを校正画像の正面視で上方に配置するようにしたので、装置の把持姿勢にかかわらず、前記アイコンへのアクセスが容易となる。
【0021】
例えば、装置が傾斜状態でない場合(水平に載置された場合)、ユーザは、表示部の表示画面に対して正面視下方側からアクセスする傾向がある。一方、装置が傾斜状態である場合、ユーザは、表示部の表示画面に対して法線方向からアクセスする傾向がある。そうすると、上述のようにアイコンを配置することで、装置の把持姿勢にかかわらず前記アイコンへのアクセス距離が短くなる。これにより、両手を駆使したタッチ操作が容易であり、迅速且つ効率的な校正作業が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施の形態に係る校正情報処理装置の正面図である。
【図2】図1に示す校正情報処理装置の機能ブロック図である。
【図3】図1に示す校正情報処理装置の動作説明に供されるフローチャートである。
【図4】図4Aは、載置状態における校正情報処理装置の概略側面図である。図4Bは、把持状態における校正情報処理装置の概略側面図である。
【図5】把持状態におけるアイコンの配置例を表す正面図である。
【図6】図6A及び図6Bは、アイコンの配置位置の決定例を表す概略説明図である。
【図7】把持状態におけるアイコンの別の配置例を表す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る校正情報処理方法についてこれを実施する校正情報処理装置との関係において好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態に係る校正情報処理装置10の正面図である。
【0025】
校正情報処理装置10は、概略矩形状の本体部12と、本体部12の一面に設けられ且つ該一面の略全体を占める面積を有する表示部14と、表示部14との接触部位(形状は、点、線、又は領域のいずれであってもよい。)を検出することで筆記入力する筆記入力部15(図2参照)とを備えている。表示部14の表示画面16上には、校正画像18(本図では、正面視の女性の顔画像)が表示されている。そして、表示画面16の左下隅部には、校正画像18に重畳して、アイコン20が表示されている。このアイコン20は、タッチの回数に応じて編集モードを切り替える第1アイコン22と、筆記モード・消しゴムモードに切り替える第2アイコン24と、校正作業の終了・設定の保存を指示する第3アイコン26とから構成される。例えば、ユーザによる所定の操作、例えば、第1アイコン22を所定の回数だけタッチすることで、注釈モードが選択される。また、第2アイコン24を所定の回数だけタッチすることで、筆記モードが選択される。
【0026】
ところで、この校正情報処理装置10を用いて校正作業を行う場合、校正画像18全体が見渡せるように、表示部14(表示画面16)は、例えばB5〜A4サイズ相当の大面積を有することが望ましい。そして、迅速且つ効率的に作業するため、ユーザは、利き手(例えば、右手Rh)のみならず、両手(右手Rh及び左手Lh)を用いて作業する場合がある。すなわち、ユーザは、利き手である右手Rhでタッチペン28を把持し、タッチペン28の先端部で表示画面16上をなぞって筆記入力する。一方、ユーザは、左手Lhの指先30でアイコン20を適宜タッチし、筆記モード・消しゴムモード等の各種モードを切り替える。
【0027】
図2は、図1に示す校正情報処理装置10の機能ブロック図である。
【0028】
本体部12は、外部装置からの電気信号を送受信する通信部32と、通信部32から受信された校正データ(校正画像18を表す画像データ)に対して表示に適した各種信号処理を施す信号処理部34と、信号処理部34により信号処理された校正データから表示制御信号を生成し、表示部14に画像(校正画像18や注釈情報を含む。)を表示させる表示制御部36と、筆記入力部15からの筆記入力の特徴に基づいて筆記情報(各種モードの切り替え指示や、入力された注釈情報を含む。)を解釈する筆記情報解釈部38と、本体部12の姿勢角θを検出する姿勢角検出部40と、姿勢角検出部40により検出された姿勢角θから本体部12の現時点の把持姿勢を判別する把持姿勢判別部42と、筆記情報解釈部38により解釈された筆記情報に応じた図形、記号、アイコン等の表示用画像を作成する画像作成部44と、筆記情報解釈部38により解釈された筆記情報を格納する注釈情報格納部46とを備える。
【0029】
ここで、注釈情報には、文字、図形、記号、模様、色彩又はこれらを組み合わせた画像情報、ASCII等の文字コードを組み合わせたテキスト情報のみならず、音声情報、映像情報等が含まれる。
【0030】
表示部14は、表示制御部36により生成された表示制御信号に基づいて画像(校正画像18や注釈情報を含む。)を表示する。表示部14は、カラー表示可能な表示モジュールであり、液晶パネル、有機EL(Electro-Luminescence)、無機ELパネル等で構成されてもよい。
【0031】
筆記入力部15は、表示部14を介して直接入力可能なタッチパネル検出器である。検出方式としては、抵抗膜方式、静電容量方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電結合方式等を含む種々の方式を用いてもよい。
【0032】
信号処理部34は、画像の拡縮処理、トリム処理、ガンマ変換処理、ICCプロファイルによるカラーマッチング処理、画像のエンコード処理・デコード処理等を含む信号処理を適宜行う。
【0033】
筆記情報解釈部38は、各種モードの切り換え指示、入力された注釈情報を解釈する機能の他、ユーザの利き手に関する情報(以下、「利き手情報」という。)を入力する利き手情報入力部48を備える。
【0034】
姿勢角検出部40は、ジャイロスコープ等の姿勢角センサで構成される。検出方式としては、機械式(更に、回転式・振動式)、流体式、光学式等を含む種々の方式を用いてもよい。また、姿勢角センサに代替して、加速度センサ、地磁気センサ、又はこれらを組み合せたセンサであってもよい。
【0035】
把持姿勢判別部42は、姿勢角θが閾値θthを超えるか否かに応じて本体部12の現時点での把持姿勢を判別する。具体的には、把持姿勢判別部42は、閾値θthを超えない場合に本体部12が「載置状態」である(傾斜状態でない)と判別し、閾値θthを超える場合に「把持状態」である(傾斜状態である)と判別する。
【0036】
画像作成部44は、筆記情報に応じた図形、記号、アイコン等の表示用画像を作成する機能の他、把持姿勢判別部42による判別結果に応じてアイコン20を配置するアイコン配置部50を備える。
【0037】
本実施の形態に係る校正情報処理装置10は以上のように構成される。続いて、校正情報処理装置10の動作について、図3のフローチャート及び図2の機能ブロック図を主に参照しながら説明する。
【0038】
先ず、利き手情報入力部48は、ユーザの利き手情報を入力する(ステップS1)。具体的には、筆記入力部15は、指先30と表示部14との接触領域であって、所定時間を超えて継続してタッチ状態である領域を検出する。そして、利き手情報入力部48は、接触領域に最も近い一辺62(左長辺)の反対側である右側を利き手と判別する。また、ユーザによるマニュアル操作、例えば、図示しない設定画面を介して利き手情報を入力可能に構成してもよい。ここでは、「利き手は右手Rhである」旨の利き手情報が入力されたとする。
【0039】
次いで、姿勢角検出部40は、本体部12の姿勢角θを検出する(ステップS2)。ここで、姿勢角θは、水平面(図4に示すXY平面)とのなす角に相当する。
【0040】
図4A例のように、校正情報処理装置10が水平な台座60に載置されている場合、姿勢角検出部40は、極めて小さい姿勢角θ(略0の角度)を検出する。一方、図4B例のように、校正情報処理装置10がユーザにより把持されている場合、姿勢角検出部40は、姿勢角θを検出する。なお、ユーザは、表示画面16を視認し易くするため、ユーザと対面するように、所定の角度(非0の角度)だけ傾けて把持する。この場合、ユーザの手による把持であってもよいし、クレードル等の別異の装置による把持であってもよい。
【0041】
次いで、把持姿勢判別部42は、姿勢角検出部40で検出された姿勢角θと、所定の閾値θthとの大小関係を比較する(ステップS3)。
【0042】
姿勢角θが閾値θth(例えば、5度)を超えない場合、把持姿勢判別部42は、本体部12が図4Aに示す状態、すなわち載置状態であると判別する(ステップS4)。このとき、アイコン配置部50は、載置状態に適した位置、例えば、表示画面16の利き手反対側の下方部にアイコン20を配置する(ステップS5)。
【0043】
一方、姿勢角θが閾値θthを超える場合、把持姿勢判別部42は、本体部12が図4Bに示す状態、すなわち把持状態であると判別する(ステップS6)。このとき、アイコン配置部50は、把持状態に適した位置、例えば、表示画面16の利き手反対側の中央部にアイコン20を配置する(ステップS7)。
【0044】
次いで、表示制御部36は、表示部14の表示画面16の所定の位置にアイコン20を表示させる(ステップS8)。
【0045】
図4A、及び、V1方向からの正面視に相当する図1に示すように、本体部12が載置状態である場合、ユーザは、表示画面16に対して正面視下方側からアクセスする傾向がある。すなわち、ユーザは、利き手(右手Rh)の逆である左手LhをY軸方向に移動しながら、人差し指でタッチする。このとき、表示画面16の下方部(特に、左下隅部)にアイコン20が配置されているので、該アイコン20へのアクセスが容易である。
【0046】
一方、図4B、及び、V2方向からの正面視に相当する図5に示すように、ユーザは、本体部12を把持する場合、表示画面16に対して法線方向(Z’軸方向)からアクセスする傾向がある。すなわち、ユーザは、本体部12を把持した状態で、把持した側の左手Lhの指先30でタッチする。このとき、表示画面16の左側中央部にアイコン20が配置されているので、該アイコン20へのアクセスが容易である。
【0047】
ここで、把持状態におけるアイコン20の配置位置は、図6A及び図6B例に従って決定してもよい。
【0048】
図6Aに示すように、アイコン20は、本体部12の重心C1から一辺62に下ろした垂線との交点P1を基準とする、Y’軸方向に対して±Δ以内である周縁位置64に配置してもよい。あるいは、図6Bに示すように、表示部14の表示画面16の中心C2から一辺62に下ろした垂線との交点P2を基準とする、Y’軸方向に対して±Δ以内である周縁位置66に配置してもよい。
【0049】
また、図7に示すように、第1〜第3アイコン22、24、26を一辺62に沿って(すなわち、縦方向に)配置させてもよい。このようにすれば、ユーザは、本体部12を持ち替えることなく指先30の移動のみで、アイコン20にアクセスできる。
【0050】
次いで、筆記情報解釈部38は、校正画像18の表示中止の指示があったか否かを判別する(ステップS9)。具体的には、第3アイコン26のタッチ操作があったか否かで判別する。タッチ操作がなかったと判別された場合は、ステップS2に戻って、以下、ステップS2〜S8を繰り返す。
【0051】
一方、タッチ操作があったと判別された場合、表示制御部36は、校正画像18の表示を中止する。そして、注釈情報格納部46は、筆記入力された注釈情報データを一時的に格納する。必要に応じて、通信部32を介して、外部装置に送信する。
【0052】
以上のように、傾斜状態であると判別された場合、傾斜状態でないと判別された場合よりも、筆記操作に供されるアイコン20を校正画像18の正面視で上方に配置するアイコン配置部50を設けたので、装置の把持姿勢にかかわらず、アイコン20へのアクセスが容易となる。
【0053】
例えば、装置が傾斜状態でない場合(水平に載置された場合)、ユーザは、表示部14の表示画面16に対して正面視下方側からアクセスする傾向がある。一方、装置が傾斜状態である場合、ユーザは、表示部14の表示画面16に対して法線方向からアクセスする傾向がある。そうすると、上述のようにアイコン20を配置することで、装置の把持姿勢にかかわらずアイコン20へのアクセス距離が短くなる。これにより、両手を駆使したタッチ操作が容易であり、迅速且つ効率的な校正作業が実現できる。なお、アイコン20の配置位置は、図1及び図5に限定されず、種々の位置であってもよい。
【0054】
また、アイコン配置部50は、ユーザの利き手(右手Rh)と反対側の周縁位置64、66にアイコン20を配置してもよい。これにより、利き手の反対側の手(左手Lh)を用いた、アイコン20のタッチ操作が一層容易となる。
【0055】
さらに、アイコン配置部50は、傾斜状態であると判別された場合、校正画像18の正面視で略中点位置に配置してもよい。ユーザが、重量バランスを保つために、本体部12を把持する位置と略一致するので、把持した側の手の指先30を用いた、アイコン20のタッチ操作が一層容易となる。
【0056】
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【符号の説明】
【0057】
10…校正情報処理装置 12…本体部
14…表示部 15…筆記入力部
16…表示画面 18…校正画像
20…アイコン 28…タッチペン
30…指先 36…表示制御部
38…筆記情報解釈部 40…姿勢角検出部
42…把持姿勢判別部 44…画像作成部
48…利き手情報入力部 50…アイコン配置部
64、66…周縁位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
概略平板状の本体部と、該本体部の一面に設けられ、且つ校正画像を表示可能な表示部と、該表示部を介した筆記操作により前記校正画像に注釈情報を付与可能な筆記入力部とを備える校正情報処理装置であって、
前記本体部の姿勢角を検出する姿勢角検出部と、
前記姿勢角検出部により検出された前記姿勢角に基づいて前記本体部の把持姿勢を判別する把持姿勢判別部と、
前記把持姿勢判別部により傾斜状態であると判別された場合、傾斜状態でないと判別された場合よりも、前記筆記操作に供されるアイコンを前記校正画像の正面視で上方に配置するアイコン配置部と
を有することを特徴とする校正情報処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の校正情報処理装置において、
前記アイコン配置部は、ユーザの利き手と反対側の周縁位置に前記アイコンを配置することを特徴とする校正情報処理装置。
【請求項3】
請求項2記載の校正情報処理装置において、
前記アイコン配置部は、傾斜状態であると判別された場合、前記校正画像の正面視で略中点位置に配置することを特徴とする校正情報処理装置。
【請求項4】
概略平板状の本体部と、該本体部の一面に設けられ、且つ校正画像を表示可能な表示部と、該表示部を介した筆記操作により前記校正画像に注釈情報を付与可能な筆記入力部とを備える装置を用いた校正情報処理方法であって、
前記本体部の姿勢角を検出する検出ステップと、
検出された前記姿勢角に基づいて前記本体部の把持姿勢を判別する判別ステップと、
傾斜状態であると判別された場合、傾斜状態でないと判別された場合よりも、前記筆記操作に供されるアイコンを前記校正画像の正面視で上方に配置する配置ステップと
を備えることを特徴とする校正情報処理方法。
【請求項5】
請求項4記載の校正情報処理方法において、
前記配置ステップでは、ユーザの利き手と反対側の周縁位置に前記アイコンを配置することを特徴とする校正情報処理方法。
【請求項6】
請求項5記載の校正情報処理方法において、
前記配置ステップでは、傾斜状態であると判別された場合、前記校正画像の正面視で略中点位置に配置することを特徴とする校正情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−203761(P2012−203761A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69274(P2011−69274)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】