説明

梱包装置

【課題】保管・回収コストを抑制でき、かつ梱包強度・製品固定強度に優れ、分解後の部材の取り扱いが容易な梱包装置を提供する。
【解決手段】パレット1上に製品50を搭載し、2枚の側板21,22を製品の両側に立て、その側板の上から天板2を被せる。天板2の左右両端部とパレット1の左右両端部とを2本のベルト3,4をクロスさせて連結し、締結する。図の裏側でも同様に2本のベルト3,4をクロスさせて連結し、締結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置等の製品を梱包して納品や配送に用いる梱包装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2002−264815号公報
【特許文献2】特開2001−315777号公報
【0003】
従来、複写機、プリンター、ファクシミリなどの画像形成装置はダンボール等の梱包材により梱包してユーザの元へと納品されていた。このような従来の梱包材は、ユーザの元で開梱された後はユーザによって保存されるか、不要な場合は廃棄物として処理されていた。
【0004】
しかしながら、近年では省資源・環境保護に対応するため画像形成装置の梱包材についてもリサイクルが要求されている。ところが、従来のダンボール等の梱包材は耐久性が低く、製品の納品に繰り返して使用するには適さなかった。そこで、特許文献1に記載されたような台車に画像形成装置を搭載したり、あるいは特許文献2に記載されたような樹脂・金属製のラックで画像形成装置を梱包して運搬・納品することが行われるようになってきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたような台車は基台上にパイプ格子を立設した構成であるため、回収時の(製品を降ろした後の)占有スペースが大きい。したがって、例えば回収拠点などにおける保管スペースに広さが要求されることから保管コストが増大するという問題がある。また、回収拠点から工場などへ多数台の台車を搬送する場合などの搬送コスト(回収コスト)が増大するという問題もある。
【0006】
また、特許文献2に記載されたラックは各部材に分解可能に構成されているため、開梱後の大きさが小さくなり、保管・搬送コストについては改善されているが、ラックを構成する支柱と載置台及び天板との組み付けが各部材同士の嵌合によっているため、梱包強度・製品固定強度が充分ではないという問題がある。また、分解後の取り扱いを容易にするため支柱同士を連結できるように構成されているが、支柱同士を連結するための部材形状(凸部と凹部)が複雑となり、成型型のコスト及び製造コストが上昇するという問題もある。さらに、載置台と天板の連結については特に考慮されていない。
【0007】
本発明は従来の台車・ラック等の梱包装置における上述の問題を解決し、保管・回収コストを抑制でき、かつ梱包強度・製品固定強度に優れ、分解後の部材の取り扱いが容易な梱包装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題は、本発明により、製品を載置する載置台と、製品の上に配置される天板と、前記載置台と前記天板の間に配置され載置台と天板間に形成される製品搭載部の高さを規定する複数の規定部材とを有する梱包部材において、前記載置台と天板とを連結し、前記規定部材を間に挟んで前記載置台と天板とを締結させる締結手段を備えることにより解決される。
【0009】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記締結手段が当該梱包装置の対向する2面に配置されていることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記締結手段が前記側板の配置されない面に設けられていることを提案する。
【0010】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記締結手段が、前記対向する2面の各面に1対ずつ設けられていることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記1対の締結手段が、前記載置台及び天板の幅方向の両端部近傍を結んで交差配置されることを提案する。
【0011】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記締結手段が長さ調節機構を有することを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記締結手段が締結ベルトであることを提案する。
【0012】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記締結手段が分割可能に構成されていることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記1対の締結手段のそれぞれが3分割可能に設けられ、該締結手段を分割した場合にその一部が前記載置台に支持され他の一部が前記天板に支持され、該載置台に支持された締結手段の一部と天板に支持された締結手段の一部とが連結可能に構成されていることを提案する。
【0013】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記分割可能な締結手段が連結手段により分割及び連結されることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記1対の締結手段のそれぞれが、前記載置台に支持される下端部と、前記天板に支持される上端部と、残余部に分割可能に設けられ、前記下端部と前記上端部とが連結可能に構成されていることを提案する。
【0014】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記規定部材には、前記締結手段のフリー部を保持するための保持手段が設けられていることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記保持手段は、前記締結手段のフリー部を保持しないとき、前記規定部材に沿った形状となることを提案する。
【0015】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記保持手段は、前記締結手段のフリー部を保持しないとき、前記規定部材の内部に収納されることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記保持手段は、前記複数の規定部材において同じ高さに設けられていることを提案する。
【0016】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記保持手段は、前記複数の規定部材のいずれかを上下逆向きとした場合でも、前記複数の規定部材のすべてにおいて同じ高さとなるように設けられていることを提案する。
【0017】
また、前記の課題は、本発明により、製品を載置する載置台と、製品の上に配置される天板とを少なくとも有する梱包装置において、前記載置台と天板とを連結し、製品を間に挟んで前記載置台と天板とを締結させる締結手段を備えることにより解決される。
【0018】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記締結手段の少なくとも一方側の短部が前記載置台又は/及び天板に回動可能に支持されていることを提案する。
【0019】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記載置台は、前記締結手段を収納する締結手段収納部を有することを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、製品の非搭載時に前記天板を前記載置台上に重ねて載置可能に設けられ、該天板を前記載置台上に載置する際の位置決め部材を前記天板から下方に突出させて設けたことを提案する。
【0020】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記載置台及び/又は前記天板に製品を保護するための緩衝部材が装着されており、前記位置決め部材の高さが前記緩衝部材の高さと略同一に形成されていることを提案する。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明の梱包装置によれば、規定部材を間に挟んで載置台と天板を締結手段で直接連結して締結することにより、梱包強度・製品固定強度に優れた梱包装置を簡単な構成で得ることができる。また、梱包装置の組み立て(梱包作業)と分解(開梱作業)が容易になる。さらに、各部材間における接合・固定のための構成(穴とボルト及びナット、部材同士の填め合わせによる固定部等)が不要となり、また、接合・固定のための構成が不要なことからその部分における部材強度を要求されず、梱包装置のコストを低下させることができる。
【0022】
請求項2の構成により、締結手段を対向する2面に配置したことで、バランスの良い締結を行なうことができる。
請求項3の構成により、締結手段が側板の配置されない面に設けられているので、締結手段と側板が干渉することがない。また、側板のない面を締結手段により保護することができる。
【0023】
請求項4の構成により、対向する2面の各面に1対ずつ締結手段を設けたことで、よりしっかりとした梱包を行なうことができる。
請求項5の構成により、載置台及び天板の幅方向の両端部近傍を結んで締結手段が交差配置されるので、梱包強度を高め、より確実な梱包を行なうことができる。
【0024】
請求項6の構成により、締結手段が長さ調節機構を有するので、梱包及び開梱作業が容易になる。
請求項7の構成により、締結手段を締結ベルトとすることで、強度・取り扱い性等に優れた締結手段を容易に準備することができる。
【0025】
請求項8の構成により、締結手段が分割可能に構成されているので、梱包及び開梱作業が容易になる。
請求項9の構成により、梱包及び開梱作業が容易になるとともに、分割した締結手段の上端部と下端部とを連結することにより天板と載置台を連結することができる。したがって、回収・保管時に天板と載置台がバラバラとならず、回収及び保管が容易かつ確実になる。
【0026】
請求項10の構成により、締結手段の分割と連結を簡単に行なうことができる。
請求項11の構成により、締結手段のフリー部を用いて複数の規定部材を一体的に締結できるので、回収・保管時に複数の規定部材がバラバラとならず、回収及び保管が容易かつ確実になる。また、締結手段のフリー部を回収・保管時に使用することにより、フリー部の紛失を防ぐことにもなる。
【0027】
請求項12の構成により、規定部材に締結手段のフリー部を保持するための保持手段が設けられているので、フリー部の保持が容易にできる。また、フリー部が確実に保持されることにより締結させた規定部材の一体性が確実に保たれる。さらに、フリー部を用いた規定部材の締結を示唆することができる。
【0028】
請求項13の構成により、保持手段は締結手段のフリー部を保持しないときには規定部材に沿った形状となるので、製品梱包状態で保持部が邪魔にならない。
請求項14の構成により、保持手段は締結手段のフリー部を保持しないときには規定部材の内部に収納されるので、製品梱包状態で保持部が邪魔にならない。
【0029】
請求項15の構成により、保持手段が複数の規定部材において同じ高さに設けられているので、複数の規定部材を容易に確実に締結することができる。
請求項16の構成により、一部の規定部材を逆向きにして締結させる場合に、保持手段により確実な締結を行なうことができる。
【0030】
請求項17の構成により、必要最小限の部材により低コストな梱包装置を提供することができる。また、高さの異なる製品に簡単に対応することができる。
請求項18の構成により、締結手段の少なくとも一方側の短部が載置台又は(及び)天板に回動可能に支持されているので、締結時における締結手段の負担を増加させることなく、確実な締結を行なうことができる。
【0031】
請求項19の構成により、締結手段を収納する締結手段収納部が載置台に設けられていることにより、回収・保管時に締結手段を収納することができる。
請求項20の構成により、天板を載置台上に容易に位置決めして重ね載置することができる。
【0032】
請求項21の構成により、天板を載置台上に重ねた場合でも、載置台及び(又は)天板に装着された緩衝部材を保護することができる。また、天板を載置台上に重ねた状態で積み重ねた保管を行なうこともできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の梱包装置の一実施形態により製品を梱包した状態を示す斜視図である。
【0034】
この図に示す梱包装置10は、パレット(載置台)1,天板2およびパレットと天板を連結する締結ベルト3,4から構成されている。本例では、締結ベルト3,4は表側と裏側に各1対、計4本が設けられている。説明の便宜上異なる符号を付しているがベルト3,4は同じ物である。図に示されるように、1対のベルト3,4はそれぞれパレット1及び天板2の左右両端部(幅方向の両端部)を結んでクロスして掛け渡されている。図に示されていない裏面でも同様である。なお、梱包装置10の左右両側面にも締結ベルト3,4を設け、梱包装置の全側面(4面)に締結ベルト3,4を有する構成としても良い。
【0035】
締結ベルト3,4は同一構成であり、また、表側と裏側のベルトの構成も同一である。したがって、ここでは1本の締結ベルト3の構成についてのみ説明する。図2に示すように、締結ベルト3は中央部3a,上短部(上端部)3b,下短部(下端部)3cの三部からなり、その三部が二つのバックル5,5により連結されて1本の締結ベルト3を構成している。上短部3bは軸6を中心に回動可能に天板2に装着されている。本例では下短部3cはパレット1に固定されているが、パレット1に回動可能に装着しても良い。
【0036】
ベルト上短部及び/又は下短部3,b3c(4b,4c)を天板2(パレット1)に回動可能に支持させることにより、締結ベルト3,4を締めた場合にベルトがよじれたりせず、締結時におけるベルトへの負担を増加させることなく確実な締結を行なうことができる。また、高さの異なる製品を搭載した場合でもベルトがよじれたりせず、しっかりとした締結が可能である。中央部3aは締結ベルト3の長さの大部分を占め、一方側に折り返し部3dを設けて調節固定具7により長さ調節可能かつ長さ保持が可能になっている。この中央部3aは、ベルト3aを分割した際にパレット1あるいは天板2に支持されないフリー部となる。
【0037】
なお、締結ベルト3,4のパレット1あるいは天板2への取り付け位置は本例に限らず、例えば、天板2の上面やパレット1の側面等に支持させることも可能である。また、例えば自動車のシートベルトのように、締結ベルト3,4を巻取り式にしてパレット1に収納可能に構成することもできる。
【0038】
バックル5は雄型5aと雌型5bからなっており、雄型5aの突出部が雌型5b内部の受部に嵌合してバックルが結合される。締結ベルト3の各部の端部に取り付けるバックル5の雄雌の型は、締結ベルト3の上短部3b,中央部3a,下短部3cを連結して一本の締結ベルト3にすることができる組み合わせであれば良く、任意である。例えば本例では、上短部3bにバックルの雌型5bが、下短部3cにバックルの雄型5aが取り付けられている。もちろん、雌雄を逆に取り付けても良い。また、上短部3bと下短部3cで同じ型を取り付けても良い。
【0039】
そして、締結ベルト3の中央部3aは、上短部3bと下短部3cに結合できるように、ベルト両側のバックルの雄雌を取り付ける。すなわち本例では、上部に雄型5aを下部に雌型5bを位置させている。上短部3bと下短部3cのバックルの雌雄を逆にする場合は、中央部3aでも雌雄を逆に位置させれば(上下を逆にすれば)良い。また、上短部3bと下短部3cで同じ型を取り付ける場合は、その逆の型を、中央部3aの両側に取り付ければよい。
【0040】
締結ベルト3とクロスして配置される締結ベルト4の構成も同様であり、ベルト4に取り付けられるバックルの型も同じように、上短部4b,中央部4a,下短部4cを連結して一本の締結ベルト4にすることができる組み合わせであれば良い。
【0041】
なお、本例では、後述するように梱包装置10を開梱した後に、パレット1と天板2を重ねて、天板2の左側のベルト上短部3bとパレット1の左側のベルト下短部4cを連結し、天板2の右側のベルト上短部4bとパレット1の右側のベルト下短部3cを連結して、パレット1と天板2を一体的に連結できるように構成している(図7参照)。そのため、ベルト上短部3bと下短部4c、ベルト上短部4bと下短部3cがそれぞれ連結できるように各バックル5の雄雌の型を配置している。
【0042】
図3にパレットの斜視図を示す。パレット1は前後方向(図2の図面に垂直な方向)に貫通する空間部を有しており、その空間部には計4枚の補強桁1aが設けられている。これにより、パレットを樹脂パネル等で軽量に形成した場合でも強度を高め、パレット1上に重量物を搭載した場合の潰れ・変形を防ぐようにしている。さらに本例では、図4に示すように、2枚の平板部材間に補強材12を有する中空サンドイッチ構造(ハニカム構造)のパネル材11を、パレット1を形成する材料として用い、パレット1の左右側板1b及び補強桁1a(図2参照)においては、上記パネル材11の補強材12が上下(鉛直)方向となるように配置してパレット1を形成することにより、上下方向における強度をより高めるように構成している。なお、補強桁1a間の空間に任意の補強材を充填・はめ込み等しても良い。
【0043】
パレット1の上面には4個の緩衝ブロック9が取り付けられている。緩衝ブロック9は、梱包する製品の載置場所を示唆するとともに、後述するように締結ベルト3,4を締めて製品を梱包固定する際に、緩衝ブロック9が弾性変形して搭載した製品を保護する。梱包する製品の機種に応じて緩衝ブロック9の取り付け位置を調節可能に設けると好適である。また、機種に応じて緩衝ブロック9を交換可能に設けてもよい。なお、本例では4個の緩衝ブロック9をパレット1の上面4辺それぞれの中央に位置させて取り付けてあるが、その取り付け位置は適宜設定することができる。また、緩衝ブロック9の数も任意に設定することができる。さらに、緩衝ブロックの大きさや形状、素材等も任意に設定することができる。
【0044】
上述したように、パレット1にはその前面及び後面に締結ベルト3,4の下短部3c,4cが装着されている。図3では全面側のみを示してある。これらの下短部3c及び4cは、パレット1の全面及び後面において、その左右両端部に寄せて装着されている。本例では、一番外側の補強桁1aで規定される空間部8の上面(天井面)に下短部3c及び4cの一端部が固定されている。そして、回収・保管時には下短部3c,4cを空間部8の中に収納可能となっている。これにより製品をパレットに搭載するときや開梱などの作業時に、また、パレットの保管時に、締結ベルト3,4が邪魔になることが無い。
【0045】
図5は、天板2の斜視図である。
この図に示すように、天板2の前面及び後面の左右両端部には、締結ベルト3,4の上短部3b,4bが装着されている(後面側は図示せず)。このように締結ベルト3,4の上短部3b,4b及び上記下短部4c,3cをそれぞれ天板2及びパレット1の左右両端に寄せて配置することにより、それらを締結ベルトの中央部3a,4aでクロスして連結した(図1参照)場合に、パレット1及び天板2で製品を最も強固にしっかりと固定・梱包することができる。また、クロスさせた締結ベルト3,4により製品の前面及び後面をガードする作用を果たすこともできる。なお、図示はしないが天板2の下面には、パレット1に設けたのと同様に緩衝ブロックが取り付けてあり、製品を保護するようになっている。
【0046】
また、天板2の前端及び後端には天板の下面から下方に突出する保護板13が設けられている(後面側は図示せず)。この保護板13の高さ(天板下面からの突出量)は、パレット1の上面に取り付けられた緩衝ブロック9の高さ(パレット上面からの突出量)と同じかやや高くなるように設定されている。この保護板13を設けたことにより、図6に示すようにパレット1と天板2を重ね合わせた場合に、保護板13の先端(下端)がパレット1の上面に当接して、保護板13で緩衝ブロック9を保護することになり、重ねた状態のパレット1及び天板2を複数段積み重ねて保管あるいは運搬する際でも、緩衝ブロック9がつぶれたり変形することが防止される。
【0047】
本例では、天板2とパレット1の平面サイズ(垂直方向への投影面積)が同じであるため、パレット1と天板2を重ねた場合に一方がはみ出すことがなく、容易に複数段を積み重ねることができ、また、安定性が増し、保管時に有利である。
【0048】
また、図6の拡大図に示すように、天板2の保護板13の下端から突出する突起13aを設け、一方、パレット1の上面所定の場所に上記突起が嵌合される凹み14を設けることにより、パレット1に天板2を重ねる際の位置決めが容易になり、また、重ねた後の位置ズレを防止することができる。なお、突起と凹みを設けるのではなく、保護板13の長さ(高さ)を延ばし、その延長分の保護板13先端部全体が嵌まり込むような溝をパレット1側に設ける構成でも良い。
【0049】
上記のように構成された本実施形態の梱包装置10による製品50の梱包作業について説明する。まず、梱包装置10は締結ベルト3,4の連結を解除し、パレット1及び天板2をそれぞれ図3,5に示すような状態にしておく。そして、パレット1上面の緩衝ブロック9に合わせて製品50を載置する。製品をパレット1上に載置したら、製品の上から天板2をかぶせ、外しておいた締結ベルト3,4の中央部3a,4aを各上短部3b,4b及び下短部4c,3cと連結し、図1に示すように締結ベルト3,4をクロスさせる。そして、各ベルトの調節部(ベルト3の調節部3dを図2に示す)を引いてベルトを締め、製品50をパレット1と天板2で挟んでしっかりと固定し梱包する。本実施形態では、高さの異なる製品を搭載する場合でも、締結ベルト3,4の長さを調節することで容易に対応することができる。なお、製品50の汚れや傷を防ぐために、製品50をシートや袋等で覆って梱包すると好適である。
【0050】
次に、梱包装置10の開梱と回収について説明する。
図1に示すように梱包された状態から、締結ベルト3,4の各調節部を弛め、ベルトのバックル5を操作してベルト中央部3a,4aを各上短部3b,4b及び下短部4c,3cから取り外す。ベルト下短部4c,3cは上述したようにパレットの空間8に収納すると作業の邪魔にならない。そして、天板2を製品50の上から取り除き、製品50をパレット1から降ろすと開梱作業は終了である。
【0051】
梱包装置10の開梱作業が終了したあと、図7に示すように、パレット1上に天板2を重ねて、右側のベルト上短部4bと下短部3cを連結し、また、左側の上短部3bと下短部4cを連結する。図に示されていない後面側でも同様にベルト上短部と下短部を連結する。これにより、パレット1と天板2が一体的に連結され、回収運搬が容易になる。また、回収時及び保管時にパレット1と天板2がバラバラになることが無く、効率の良い回収・保管を行なうことができる。
【0052】
残った締結ベルト3,4の中央部3a,4aは、パレット1の空間部(補強桁1aの間)や、パレット1と天板2間の隙間に収納しても良いが、ベルト3,4の中央部3a,4aを連結して1本のベルトとし、これを利用してパレット1と天板2を締結させることもできる。本例では前面及び後面の締結ベルト3,4が総数で4本あることから、そのベルト中央部3a,4aを利用して新たに2本のベルトを作り、パレット1と天板2の一体的結合に役立てることも可能である。なお、この場合、ベルト中央部3a,4aが連結できるように、バックル5の雄雌の型を配置する必要がある。
【0053】
とろこで、締結ベルト3,4の素材としては任意の材料を用いることができるが、例えば自動車のシートベルトと同様素材を好適に使用することができる。またその他、ゴムベルト等任意の素材の利用が可能である。さらに、ベルトに限らず、ひも状部材を締結手段として用いることも可能である。また、金属やファイバーグラス、炭素系材料等を適宜の形態に加工したベルト・ひも状部材を締結手段として用いることも可能である。もちろん、複数素材の併用も可能である。さらには、それらの締結手段における連結具としてはバックルに限らず、任意の連結具を用いることができる。また、それらの締結手段をパレット1あるいは天板2に装着させるための留め具の構成も任意である。
【0054】
また、金属棒その他の棒状部材をパレット1と天板2の連結に用いることも可能である。例えば、ターンバックル等の長さを調節する部材を用いてやれば、梱包後に棒状部材の長さを調節して製品の梱包・固定を行なうことが可能であり、また、開梱のために棒状部材の長さを長くする(固定を緩める)ことが可能である。連結に用いる棒状部材をパレット1及び天板2に着脱可能に設けてやれば、梱包及び開梱作業が容易であり、また、運搬・保管時に梱包装置を分解してコンパクト化することができる。
【0055】
締結手段の素材としてゴム等の弾性部材を用いる場合には、それ自体が長さ調節機能を有しており、例えばゴムベルトを載置台に取り付け、そのゴムベルトを引っ張って延ばして天板に留めてやれば、ゴムベルトが収縮しようとする力により製品を挟んで載置台と天板とがしっかりと締結され、製品が梱包される。また、締結手段の一部に弾性部材を用いることでも同様の機能を果たすことができる。例えば、締結手段として金属棒を用いる場合、一部にコイルスプリング等を配置することにより、同様の機能を果たすこともできる。
【0056】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図8は、第2実施形態の梱包装置20により製品50を梱包した様子を示す斜視図である。この第2実施形態は、2枚の側板21,22を有する点で先の第1実施形態と異なっているが、多くの点では同一であるため、重複する説明を省略して異なる点を中心に説明する。
【0057】
図8に示す梱包装置20において、パレット1,天板2及び締結ベルト3,4は先の梱包装置10と同じである。図示されていない後面側に、締結ベルト3,4が設けられていることも同様である。そして、本実施形態においては、パレット1上に2枚の側板21,22が立設されている。本例では、側板21,22は、締結ベルト3,4が装着されていない2面、すなわち製品50の左右両側の側面に対向するようにパレット1上に立設される。これにより、梱包装置の4面を側板21,22と前後面各1対の締結ベルト3,4とで保護することができる。側板21,22を形成する素材は樹脂・金属等任意であるが、本例ではパレット1に用いたと同様の樹脂パネルを用いている。
【0058】
本実施形態においては、側板21,22には、製品50を保護する緩衝ブロック23が取り付けられている。図8では側板21の手前側の上下2個の緩衝ブロック23を示してあるが、図9に平面図で示すように奥側にも取り付けられている。また、側板22にも同様に緩衝ブロック23が取り付けられている。そして、側板21,22の奥行方向の中央よりやや後ろ寄りに、緩衝ブロック24が取り付けられている。なお、緩衝ブロック23,24の取り付け位置は適宜設定することができる。また、個数も任意に設定することができる。さらに、緩衝ブロックの大きさや形状、素材等も任意である。
【0059】
上記のような構成の梱包装置20において、締結ベルト3,4の連結を解除することにより梱包装置20は各部材に分解される。すなわち、図3に示すパレット1、図5に示す天板2、図9に示す側板21,22及び2対の締結ベルト3,4(の中央部3a,4a)である。締結ベルト3,4の各上短部3b,4b及び下短部4c,3cは上述したようにパレット1と天板2に支持される(図2参照)。
【0060】
この梱包装置20による製品50の梱包作業について説明する。
図3に示すパレット1の上に製品50を載置し、製品の左右両側に側板21,22をパレット1の上面に立設させる。側板21,22を立設させたら、その側板21,22の上に天板2を載せる。梱包装置の組み立てを容易にするために、側板21,22の嵌合部をパレット1及び天板2に設けると好適である。次に、外しておいた締結ベルト3,4の中央部3a,4aを、パレット1と天板2に装着されている各上短部3b,4b及び下短部4c,3cと連結し、図8に示すように締結ベルト3,4をクロスさせる。梱包装置の裏面も同様である。そして、各ベルトの調節部(ベルト3の調節部3dを図2に示す)によりベルトを締め、製品50をパレット1,天板2及び側板21,22で挟んでしっかりと固定し梱包する。製品50の汚れや傷を防ぐために、製品50をシートや袋等で覆って梱包すると好適である。
【0061】
本実施形態の梱包装置20においては、側板21,22(梱包装置の製品搭載部の高さを規定する部材)を備えているため、製品に負担を掛けずに製品を梱包することができる。また、側板21,22により外部と内部を仕切る(隔てる)ことができるので、製品の保護がより確実に行なわれる。さらに、梱包材としての強度も向上する。
【0062】
梱包装置20の開梱作業は基本的に先の第1実施形態と同様である。すなわち、図8に示すように梱包された状態から、締結ベルト3,4の各調節部を弛め、ベルトのバックル5を操作してベルト中央部3a,4aを各上短部3b,4b及び下短部4c,3cから取り外す。天板2を製品50の上から取り除き、さらに側板21,22をパレット1から取り外して、製品50をパレット1から降ろすと開梱作業は終了である。
【0063】
梱包装置20の開梱作業が終了したあと、パレット1及び天板2については前記第1実施形態と同様に一体的に連結する(図7参照)。さらに本実施形態では、残った締結ベルト3,4の中央部3a,4a(×2)で新たに2本のベルト23,24を作り、その2本のベルトを利用して側板21,22を一体的に連結するように構成している。
【0064】
図10に、ベルト中央部3a,4aを連結して新たに2本作った側板締結用ベルト23,24で側板21,22を一体的に連結した様子を示す。この図に示すように、2枚の側板21,22を対向させ、側板の側面に設けてあるベルト通し25に新たに作ったベルト23,24を通し、バックル5で結合して長さ調節部でベルトを締めると、側板21,22がしっかりと一体的に連結される。これにより、回収・保管作業が容易であり、また回収・保管時に2枚の側板がバラバラになることが無く、側板の紛失や損傷を未然に防ぐことができる。なお、ベルト通し25(ベルト保持部材)は、本例では1枚の側板に計4個が設けられている。
【0065】
そのベルト通し25は、図11に示すように、押さえ部材26を2本のピン27,28により側板21又は22に取り付けたものである。可撓性を有する押さえ部材26の上端部はピン27により側板21又は22に固定されている。一方、押さえ部材26の下端部には長孔29が形成されており、その長孔29にもう一つのピン28が遊嵌されている。これにより、押さえ部材26の下端部は側板に固定されないため、長孔29の穴の範囲でスライドできることになる。
【0066】
そして、通常時(ベルト23,24を通さない時)は、図11(a)に示すように、下方のピン28は長孔29の上端部に位置しており、押さえ部材26は平板状になって側板21又は22に沿っている。そして、使用時(ベルト23,24を通す時)は、図11(b)に示すように、押さえ部材26を撓ませてベルト23(24)を押さえ部材の下に通し、ベルト23(24)を側板21(22)に保持させる。このベルト通し25を側板21,22を設けたことにより、ベルト23,24で側板21,22を連結する際に、ベルトの移動あるいは外れが防止される。また、ベルト通し25を側板21,22を設けたことにより、ベルトを用いて側板21,22を締結させることを示唆することができる。さらに、ベルトの紛失を防ぐこともできる。
【0067】
なお、ベルト23,24を側板21,22に保持させる構成は上記ベルト通し25に限らず、例えば、側板21(22)に所定の切り欠きを設けて側板の内面にベルト通し25を装着し、使用時には押さえ部材26を側板の外側に引き出してベルト23(24)を通すように構成しても良い。そのような構成の場合、通常時はベルトを保持させる部材が側板外面に突出しないので、邪魔にならず、かつ、他の製品等にぶつかる心配も無い。もちろん、ここで例示した以外の構成でベルト保持部材を設けることもできる。
【0068】
ところで、図9に示したように、側板21,22に装着されている緩衝ブロック24は、その高さ(図9における左右方向の幅)が大きく、各側板における両端部を線で結ぶ(図9で上下に結ぶ)と、ブロック24の先端が上記の線から外に突出している。そのため、図9の状態で2枚の側板21,22を重ね合わせると、各側板の緩衝ブロック24,24同士が当接して、2枚の側板の両端部同士が当接しなくなり、しっかりと連結されなくなってしまう。
【0069】
そこで、図12,13に示すように、一方側の側板、ここでは側板22を180度回転させて前後上下を逆にし、2枚の側板21,22を重ね合わせる。図13には、側板21,22をパレット1に連結して梱包材として組み立てる際に上方となる側が明確となるように、矢印表示26,26が設けてあるので、片方の側板22が逆さになっていることが明らかである。このように一方側の側板22を逆さにすることにより、各側板の緩衝ブロック24,24の位置がズレ、図12に示すように2枚の側板の両端部同士が合致する。この図12の状態で上記したベルト23,24を用いて2枚の側板21,22を締め付けることにより、側板21,22をしっかりと一体的に連結することができる。もちろん、側板22ではなく側板21の方を逆さにしても良い。
【0070】
このとき、図13から明らかなように、側板21,22に設けられているベルト通し25は、片方の側板を逆さにしたときにもう一方の側板に設けられたベルト通し25と同じ高さになるような位置に設けられている。
【0071】
また、上記のように本例では、側板21,22の梱包材組み立て時(梱包材として使用する時)に上になる側に、その旨を明確にする表示(矢印マーク)26,26が設けられているので、梱包材20を組み立てる際に、側板21,22の向き(上下)を間違えることがなく、組立作業が容易である。
【0072】
なお、緩衝ブロック24のような側板の端面から突出する部材が無い場合には、わざわざ片方の側板を逆さにする必要が無いので、その場合には2枚の側板を梱包時と同じ向きのまま重ね合わせて、ベルト23,24を用いて一体的に連結すればよい。また、その構成の場合には、2枚の側板に設けるベルト通し25の位置を、側板の向きが当初のままで同じ高さになるように配置すればよい。
【0073】
ところで、本実施形態では、2対の締結ベルト3,4の中央部3a,4aで新たに作った2本のベルト23,24を利用して側板21,22を連結させることから、ベルト中央部3a,4aに装着されるバックル5は、2つのベルト中央部同士で連結でき、かつ、それにより形成されたベルト23(24)の両端部が連結できるように、バックルの雄雌の型を配置しなければならない。同時に、そのようにベルト中央部3a,4aのバックルの雄雌を配置したときに、各ベルト中央部3a,4aがパレット1及び天板2についているベルト上短部3b,4c及びベルト下短部3c,4cとも連結できるような雄雌の配置でなければならない。さらに、そのベルト上短部3b,4c及びベルト下短部3c,4cのバックルの雄雌が、パレット1と天板2を一体的に連結できるような雄雌の配置である必要がある。
【0074】
本実施形態における上記のような条件を満たすためのバックルの雄雌の組み合わせとしては、まず、ベルト中央部3aと4aに関しては、両者が連結できる必要があることから、図14の(a),(b)にしめす2通りの配置に限られる。なお、締結ベルト3,4は符号は異なっていても同じ物であるから、ベルト中央部3aと4aも同じ物である。したがって、本例では2組の(梱包部材の表裏両側の)ベルト中央部3a,4aを用いることから、ベルト中央部3aと3aで1本のベルトを形成し、ベルト中央部4aと4aでもう1本のベルトを形成しても良い。
【0075】
図14(a)のものは、ベルト3a又は4aの両端にあるバックル部分の雄雌の型が異なる配置である。これによりベルト中央部3aと4aが連結でき、かつ、それにより形成された1本のベルト3(又は4)をぐるりと一回りさせたときに、その1本のベルト3(又は4)を両端で連結することが可能であり、上述したように側板21,22の締結に使用できる。
【0076】
また、(b)のものは、ベルト3a又は4aの両端にあるバックル部分の雄雌の型がそれぞれ同じ型である。この場合でも、ベルト中央部3aと4aが連結でき、かつ、それにより形成された1本のベルト3(又は4)をぐるりと一回りさせたときに、その1本のベルト3(又は4)を両端で連結することが可能であり、上述したように側板21,22の締結に使用できる。
【0077】
上記図14の(a)にしめすバックル配置の場合における、パレット1と天板2に装着したベルト上短部及び下短部におけるバックル部分の雄雌の組み合わせは、図2に示したほか、図15の(a)に示す配置がある。この例では、パレット1のベルト下短部3c,4cのバックル部分が共に雌型5bであり、天板2のベルト上短部3b,4bのバックル部分が共に雄型5aとなる。この組み合わせでも、パレット1と天板2の連結が可能である。
【0078】
上記図14の(b)にしめすバックル配置の場合における、パレット1と天板2に装着したベルト上短部及び下短部におけるバックル部分の雄雌の組み合わせは、例えば図15の(b)に示す配置がある。この例では、パレット1のベルト下短部3c,4cのバックル部分の雄雌が逆になる配置であり、天板2のベルト上短部3b,4bのバックル部分も雄雌が逆になる配置である。ベルト中央部3aと4aは同じ物であるから、図15(b)の左右を逆にした配置も可能である。なお、ここで説明した各ベルト部分に取り付けられるバックル部分の雄雌の配置は一例であり、ここで説明した配置以外に上記条件を満たす配置がある場合には、そのバックル配置を使用できることは言うまでもない。また、雌雄の無い(雌雄同型の)連結具がある場合には、それを用いることも可能である。
【0079】
本第2実施形態においても、パレット1と天板2を締結する締結手段としては、第1実施形態で説明したと同様に、締結ベルト3,4に限らず、ゴムベルト等任意の素材の利用が可能である。また、複数素材の併用も可能である。さらに、金属その他の棒状部材を締結手段として用いることも可能である。また、留め具や締め具、長さ調節機構等も適宜なものを使用可能である。
【0080】
本第2実施形態では、梱包装置の製品搭載部の高さを規定する部材として2枚の側板(21,22)を用いる例で説明したが、2枚の側板の代わりに4本の支柱を用いても良い。その場合、4本の支柱はパレット1及び天板2の4隅に配置すると好適である。なお、支柱を用いる場合その本数は4本に限定されるものではなく、また、支柱の配置場所も任意に設定できるものである。
【0081】
そして、高さの異なる製品を搭載する場合に備えて、高さの異なる側板あるいは支柱を用意しておけば、側板あるいは支柱を交換するだけで多品種への対応が可能となる。あるいは逆に同じ高さの側板・支柱を用いて、大きさ・形状・縦横比等の異なる載置台(パレット)及び天板を用意しておけば、載置台及び天板を交換するだけで多品種への対応が可能となる。このような場合、ベルト上短部又は/及び下短部3,b3c(4b,4c)が天板2(パレット1)に回動可能に支持されていることにより、締結ベルト3,4を締めた場合にベルトがよじれたりせず、締結時におけるベルトへの負担を増加させることなく確実な締結を行なうことができる。
【0082】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、製品を搭載する載置台の構成もパレットに限らず、任意の構成・素材を採用し得る。天板や側板の構成・素材も同様である。また、梱包する製品としては画像形成装置に限らず、大きさ・形状が許す範囲で任意の製品・物品を搭載・梱包可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の一実施形態により製品を梱包した様子を示す斜視図である。
【図2】図1の梱包装置の締結ベルトを説明するための正面図である。
【図3】図1の梱包装置のパレットを示す斜視図である。
【図4】そのパレットを形成する材料を示す部分斜視図である。
【図5】図1の梱包装置の天板を示す斜視図である。
【図6】パレットと天板を重ねた場合の当接部を示す拡大図である。
【図7】パレットと天板を一体的に連結した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施形態により製品を梱包した様子を示す斜視図である。
【図9】その梱包装置の側板を示す平面図である。
【図10】2枚の側板を一体的に連結した状態を示す斜視図である。
【図11】側板に設けられたベルト通しを説明するための部分斜視図である。
【図12】一体的連結を行なうために重ね合わせた2枚の側板を示す平面図である。
【図13】2枚の側板を一体的に連結した状態を示す正面図である。
【図14】締結ベルトに設けられたバックルの配置を説明するための模式図である。
【図15】締結ベルトのバックル配置の組み合わせ例を説明するための模式図である。
【符号の説明】
【0084】
1 パレット(載置台)
1a 補強桁
2 天板
3,4 締結ベルト(締結手段)
3a,4a ベルト中央部(フリー部)
3b,4b ベルト上短部(上端部)
3c,4c ベルト下短部(下端部)
5 バックル(連結手段)
7 調節固定具
9,23,24 緩衝ブロック
10,20 梱包装置
13 保護板(天板とパレットの位置決め部材)
21,22 側板(高さ規定部材)
25 ベルト通し(ベルト保持部材)
31,32 側板締結用ベルト
50 製品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を載置する載置台と、製品の上に配置される天板と、前記載置台と前記天板の間に配置され載置台と天板間に形成される製品搭載部の高さを規定する複数の規定部材とを有する梱包部材において、
前記載置台と天板とを連結し、前記規定部材を間に挟んで前記載置台と天板とを締結させる締結手段を備えることを特徴とする梱包装置。
【請求項2】
前記締結手段が当該梱包装置の対向する2面に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の梱包装置。
【請求項3】
前記締結手段が前記側板の配置されない面に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の梱包装置。
【請求項4】
前記締結手段が、前記対向する2面の各面に1対ずつ設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の梱包装置。
【請求項5】
前記1対の締結手段が、前記載置台及び天板の幅方向の両端部近傍を結んで交差配置されることを特徴とする、請求項4に記載の梱包装置。
【請求項6】
前記締結手段が長さ調節機構を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の梱包装置。
【請求項7】
前記締結手段が締結ベルトであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の梱包装置。
【請求項8】
前記締結手段が分割可能に構成されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の梱包装置。
【請求項9】
前記1対の締結手段のそれぞれが、前記載置台に支持される下端部と、前記天板に支持される上端部と、残余部に分割可能に設けられ、前記下端部と前記上端部とが連結可能に構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の梱包装置。
【請求項10】
前記分割可能な締結手段が連結手段により分割及び連結されることを特徴とする、請求項8又は9に記載の梱包装置。
【請求項11】
前記締結手段を分割した場合に、前記天板に支持された一部及び前記載置台に支持された一部以外の残余部がフリー部となり、該フリー部により前記複数の規定部材を一体的に締結可能なことを特徴とする、請求項9に記載の梱包装置。
【請求項12】
前記規定部材には、前記締結手段のフリー部を保持するための保持手段が設けられていることを特徴とする、請求項11に記載の梱包装置。
【請求項13】
前記保持手段は、前記締結手段のフリー部を保持しないとき、前記規定部材に沿った形状となることを特徴とする、請求項12に記載の梱包装置。
【請求項14】
前記保持手段は、前記締結手段のフリー部を保持しないとき、前記規定部材の内部に収納されることを特徴とする、請求項12に記載の梱包装置。
【請求項15】
前記保持手段は、前記複数の規定部材において同じ高さに設けられていることを特徴とする、請求項12,13,14のいずれか1項に記載の梱包装置。
【請求項16】
前記保持手段は、前記複数の規定部材のいずれかを上下逆向きとした場合でも、前記複数の規定部材のすべてにおいて同じ高さとなるように設けられていることを特徴とする、請求項12,13,14のいずれか1項に記載の梱包装置。
【請求項17】
製品を載置する載置台と、製品の上に配置される天板とを少なくとも有する梱包装置において、
前記載置台と天板とを連結し、製品を間に挟んで前記載置台と天板とを締結させる締結手段を備えることを特徴とする梱包装置。
【請求項18】
前記締結手段の少なくとも一方側の端部が前記載置台又は/及び天板に回動可能に支持されていることを特徴とする、請求項1又は17に記載の梱包装置。
【請求項19】
前記載置台は、前記締結手段を収納する締結手段収納部を有することを特徴とする、請求項1又は17に記載の梱包装置。
【請求項20】
製品の非搭載時に前記天板を前記載置台上に重ねて載置可能に設けられ、該天板を前記載置台上に載置する際の位置決め部材を前記天板から下方に突出させて設けたことを特徴とする、請求項1又は17に記載の梱包装置。
【請求項21】
前記載置台又は/及び前記天板に製品を保護するための緩衝部材が装着されており、前記位置決め部材の高さが前記緩衝部材の高さと略同一に形成されていることを特徴とする、請求項20に記載の梱包装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2006−256697(P2006−256697A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−142671(P2006−142671)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【分割の表示】特願2003−422974(P2003−422974)の分割
【原出願日】平成15年12月19日(2003.12.19)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】