説明

椅子型マッサージ機に備えられた上肢マッサージ用のエアバッグ構造

【課題】リラックスした姿勢で使用者の手や腕を確実にマッサージできる腕マッサージ部(上肢マッサージ部)を備えた椅子型マッサージ機を提供する。
【解決手段】本発明に係る椅子型マッサージ機1に備えられた上肢マッサージ用のエアバッグ構造は、椅子型マッサージ機1の肘掛け部3には、使用者Uの腕を収容可能な収容部9を有する腕マッサージ部5が設けられていて、収容部9の先端側には、差し入れられた使用者Uの手を押圧マッサージするための有底筒状の第1のエアバッグ11が配備され、第1のエアバッグ11は、使用者Uの手を際し入れるための長細状の開口30を有すると共に、当該開口30は、肘掛け部3に沿った後方側を向くように配備され且つ長細状の開口30の長手方向を結ぶ線Lが上下方向を向くように配置される構造となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子型マッサージ機に備えられた上肢マッサージ用のエアバッグ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の如く、椅子型マッサージ機の技術分野においては、使用者の腕をマッサージ可能な腕マッサージ部を備えたものが既に開発されている。
例えば、特許文献1には、使用者の腕をマッサージ可能な腕マッサージ部を肘掛け部の上方に設けた椅子型マッサージ機が開示されている。この腕マッサージ部は、肘掛け部に沿った方向に軸心が向く半円筒状に形成されたケーシングの内側にエアバッグで構成されたマッサージ部を備えており、エアバッグ式のマッサージ部を膨らましたり縮めたりすることでケーシングの内側に挿し込まれた使用者の腕をマッサージ可能となっている。
【特許文献1】特開2004−216120号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、特許文献1に開示された腕マッサージ部で腕をマッサージする使用者に関し、考察を加えると、以下の問題点が浮かび上がってくる。
すなわち、特許文献1の椅子型マッサージ機において、腕をマッサージしようとする際には、使用者は、両腕のそれぞれを内側に捻った上で、肘掛け部上に腕の内側が向くような体制(腕位置)をとり、施療する腕を腕マッサージ部内に差し入れることとなる。この腕の姿勢は、使用者の肩や脇腹に不要な力を入れさせることにつながり、本当にリラックスした状態でのマッサージが不可能なものとなっていた。
【0004】
現状、市場に出回っている殆どの椅子型マッサージ機での腕マッサージは、上述のように腕を内側に捻った形で、腕マッサージ部に腕を適用させるものとなっており、本当にリラックスした状態でマッサージが行えるものとなっているか甚だ疑問である。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、リラックスした姿勢で使用者の手や腕を確実にマッサージできる腕マッサージ部(上肢マッサージ部)を備えた椅子型マッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明のエアバッグ構造は、座部と、座部の左右方向の両側に前後方向に伸びるように設けられる肘掛け部と、座部の後側に設けられた背もたれ部とを有する椅子型マッサージ機に備えられた上肢マッサージ用のエアバッグ構造であって、前記肘掛け部には、使用者の腕を収容可能な収容部を有する腕マッサージ部が設けられていて、前記収容部の先端側には、差し入れられた使用者の手を押圧マッサージするための有底筒状の第1のエアバッグが配備され、前記第1のエアバッグは、使用者の手を際し入れるための長細状の開口を有すると共に、当該開口は、肘掛け部に沿った後方側を向くように配備され且つ前記長細状の開口の長手方向を結ぶ線が上下方向を向くように配置されていることを特徴とする。
【0006】
好ましくは、前記第1のエアバッグは、長細状の開口の長手方向を結ぶ線が座部側に倒れ込むように傾いて配置されているとよい。
通常の状態では、人間は腕の内側、手のひらが胴体の方を向くようになっている。その状態のまま、腕を前に出し、腕マッサージ部内に差し入れるようにすることで、腕や腕がつながる肩及び脇腹に不要な力を入れることなく、リラックスした状態で手や腕のマッサージを施術されることが可能となる。
【0007】
本手段によれば、腕マッサージ部の収容部の先端側には、差し入れられた使用者の手を押圧マッサージするための有底筒状の第1のエアバッグが配備されているため、使用者の手を確実に空気による押圧マッサージすることが可能となる。また、第1のエアバッグは、使用者の手を際し入れるための長細状の開口を有し、その開口の長手方向を結ぶ線が上下方向であって且つ幅方向で座部側に倒れ込むように傾いて配置されていることから、使用者は腕をねじることなく自然な形で腕マッサージ部内に差し入れることが可能となり、腕や腕がつながる肩及び脇腹に不要な力を入れることなく、リラックス状態で腕マッサージを施術される。
【0008】
さらに、前記収容部の中途部には、使用者の腕を押圧マッサージするための第2のエアバッグが配備されているとよい。
また、前記腕マッサージ部は、当該肘掛け部の後方に向かって開口する開口部、又は左右方向の内側に開口して座部側からの腕の挿し込みを可能とする側方開口部を有するとよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る椅子型マッサージ機に備えられた上肢マッサージ用のエアバッグ構造によれば、使用者はリラックスした姿勢で確実に上肢のマッサージが行えることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の椅子型マッサージ機の斜視図である。(a)は腕マッサージ部が格納位置にある場合の椅子型マッサージ機の斜視図であり、(b)は腕マッサージ部がマッサージ位置にある場合の椅子型マッサージ機の斜視図である。
【図2】椅子型マッサージ機において腕のマッサージを行う態様を示す図である。
【図3】エアバックの詳細を示した図である。
【図4】腕マッサージ部がマッサージ位置にある場合の肘掛け部の内部図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明にかかる椅子型マッサージ機1を図に基づいて説明する。
図1に示すように、椅子型マッサージ機1は、座部2と、座部2の左右方向の両側に前後方向に伸びるように設けられる肘掛け部3と、座部2の後側に設けられた背もたれ部4とを備えている。また、肘掛け部3には腕のマッサージを可能とする腕マッサージ部5が設けられており、この腕マッサージ部5は肘掛け部3に対して上下方向に移動自在とされている。
【0012】
以下、図1(a)に示す如く、椅子型マッサージ機1に座った使用者U(被マッサージ者)から見た前後方向を椅子型マッサージ機1を説明する際の前後方向と呼び、使用者Uから見た左右方向を椅子型マッサージ機1を説明する際の左右方向(幅方向)と呼ぶ。また、椅子型マッサージ機1に座った使用者Uから見た上下方向を椅子型マッサージ機1を説明する際の上下方向と呼ぶ。
【0013】
座部2は、使用者Uが着座可能なように平面視で矩形状に形成された部材であり、床面から上方に距離をあけて水平に座面が向くように取り付けられている。座部2の内部には使用者Uの体重を支持できるように図示しないフレーム部材が設けられており、また座部2の上面側にはクッション部材が配備されていて使用者Uに良好な座り心地を提供できるようになっている。座部2の左側と右側には肘掛け部3がそれぞれ設けられており、また座部2の下側には図示しないフットマッサージ部などを収容可能な空間が形成されている。
【0014】
肘掛け部3は、床面に対して垂直に起立した板状の部材であって、座部2の左側と右側とに互いに距離をあけて且つ座部2に隣接するように配備されている。肘掛け部3は、座部2の左側に配備される左肘掛け部3Lと、座部2の右側に配備される右肘掛け部3Rとで構成されている。これらの左右肘掛け部3L、3Rはいずれも前後方向に伸びるように設けられており、またそれぞれの上面は腕を載せて支障なく伸ばすことができるような幅を有すると共に前後方向になだらかに形成されている。
【0015】
肘掛け部3の内部には、上下方向に向かって起立した支持フレーム6が設けられている。この支持フレーム6は、座部2のフレーム部材と直交状に連結固定されており、座部2に加わる使用者Uの体重を座部2のフレーム部材を介して支持できるようになっている。
背もたれ部4は、使用者Uがもたれ掛かれるように座部2の後側に設けられている。背もたれ部4は、座部2の後側の支持フレーム6に対して左右方向を向く水平軸周りに揺動自在に枢支されており、上下方向に沿って起立した起立姿勢と後方に向かってほぼ水平に倒れ込んだリクライニング姿勢との間で自由に傾斜できるようになっている。
【0016】
図1、図2に示すように、本発明の椅子型マッサージ機1は、使用者Uの手や腕を確実にマッサージできる腕マッサージ部5(上肢マッサージ部)を備えると共に、この腕マッサージ部5の未使用時には邪魔になることがな腕マッサージ部5を、肘掛け部3に内蔵する形で備えている。
腕マッサージ部5は、前後方向に沿って長尺状に形成された部材であって、左右肘掛け部3L、3Rの上部にそれぞれ配備されている。腕マッサージ部5の後端面には肘掛け部3の後方に向かって開口する開口部7が形成されており、また左右方向の内側を向く腕マッサージ部5の側面には左右方向の内側に開口する側方開口部8が形成されている。開口部7からは腕を前方に向かって挿し込むことができるようになっており、また側方開口部8からは腕を座部2側から挿し込むことができるようになっている。
【0017】
腕マッサージ部5の内部には、開口部7又は側方開口部8から挿し込まれた上肢を収容可能な収容部9が設けられている。収容部9は、開口部7が設けられた後面及び側方開口部8が設けられた左右方向の内周側の側面以外(上面、下面、前面、幅方向の外周側の側面)の面がすべて壁面で構成されていて、これらの壁面に囲まれている。収容部9の中途部〜後側の上面及び下面には第2エアバッグ10が配備されており、収容部9に挿し込まれた肘から手首までの使用者Uの腕をマッサージできるようになっている。また、収容部9の前側には第1エアバッグ11が配備されており、収容部9に挿し込まれた手首から指先までの使用者Uの手をマッサージできるようになっている。
【0018】
詳しくは、図3に示す如く、腕マッサージ部5の収容部9の先端側には、差し入れられた使用者Uの手(手先および手のひら)を空気圧により押圧マッサージするための有底筒状の第1エアバッグ11が配備されている。
この第1エアバッグ11は、前後方向に長い長方形状のエア袋から構成され、このエア袋の長手方向中央を折り目として、エア袋の前縁部と後縁部とが重なるように折り返した構造(有底筒状構造)を有している。エア袋の前縁部と後縁部との重なり部に関しては、幅方向両縁端のみを互いに接着する(縫い合わせる)のみとし、使用者Uの手を後方より際し入れるための長細状の開口30としている。
【0019】
第1エアバッグ11の開口30は、肘掛け部3に沿って後方側を向くように配備されていて、長細状の開口30の長手方向を結ぶ線Lが上下方向を向くように配置されている。加えて、第1エアバッグ11は、長細状の開口30の長手方向を結ぶ線Lが座部2側に倒れ込むように傾いて配置されている。
このような構造を備えることで、以下の利点を有する。
【0020】
通常の状態では、人間は腕の内側、手のひらが胴体の方を向くようになっている。その状態のまま、腕を前に出し、腕マッサージ部5内に差し入れるようにすることで、腕や腕がつながる肩及び脇腹に不要な力を入れることなく、リラックスした状態で手や腕のマッサージを施術されることが可能となる。
本実施形態によれば、腕マッサージ部5の収容部9の先端側には、差し入れられた使用者の手を押圧マッサージするための有底筒状の第1エアバッグ11が配備されているため、使用者Uの手を確実に空気による押圧マッサージすることが可能となる。また、第1エアバッグ11は、その長細状の開口30(直線L)が上下方向であって且つ幅方向で座部2側に倒れ込むように傾いて配置されていることから、使用者Uは腕をねじることなく自然な形で腕マッサージ部5内に差し入れることが可能となり、腕や腕がつながる肩及び脇腹に不要な力を入れることなく、リラックス状態で腕マッサージを施術される。
【0021】
なお、収容部9の中途部〜後側にかけての上面及び下面に配備された第2エアバッグ10に関しては、様々な形状が採用可能であり、使用者Uの腕を確実に空気圧での押圧マッサージ可能なものであれば、種々のものが採用可能である。
なお、第1エアバッグ11及び第2エアバッグ10に代えて、ソレノイドで発生する電磁力を用いた「打撃力発生機構」や、弾性を有する板部材で上肢を挟み込む「挟み込み押圧機構」を採用してもよい。
【0022】
ところで、本実施形態の腕マッサージ部5は、肘掛け部3内に収容された「格納位置」と、肘掛け部3から上方に突出して腕のマッサージが可能となる「マッサージ位置」との間で上下方向に移動自在とされている。そして、これらの開口部7及び側方開口部8は、腕マッサージ部5がマッサージ位置に移動したときに開口してマッサージが可能となる構成となっている。
【0023】
具体的には、腕マッサージ部5は、前部が肘掛け部3に枢支されていて、肘掛け部3に枢支された前部に対して後部側が上下方向に揺動する機構となっている。そして、本発明の腕マッサージ部5は、腕マッサージ部5の前部に対する後部側の上下揺動を利用して、格納位置とマッサージ位置との間で腕マッサージ部5の移動を可能とする構成とされている。
【0024】
次に、腕マッサージ部5を、「格納位置」〜「マッサージ位置」間で揺動させる機構について説明する。
図4は、腕マッサージ部5が「マッサージ位置」に位置する状況を示した内部構造図である。
図4から明らかなように、腕マッサージ部5には、肘掛け部3に対して腕マッサージ部5を枢支する枢支部12と、腕マッサージ部5の揺動位置をマッサージ位置に位置決めする位置決め手段13とが設けられている。
【0025】
枢支部12は、肘掛け部3の内部を左右方向に貫通するように肘掛け部3の前部上側に配備された枢支ピン14と、腕マッサージ部5の前部に設けられ且つ枢支ピン14と回動自在に係合する受け部15とを有している。枢支部12では、肘掛け部3の枢支ピン14が腕マッサージ部5の受け部15に対して回動することにより、腕マッサージ部5の後部が肘掛け部3に枢支された前部側に対して左右方向を向く軸回りに揺動される。
【0026】
位置決め手段13は、腕マッサージ部5がマッサージ位置まで上方に揺動された際には、マッサージ位置において下方への揺動を一時的に規制し、マッサージ位置よりさらに上方に揺動された際には、格納位置へ向けての下方揺動を可能とするものである。
詳しくは、位置決め手段13は、肘掛け部3に対して揺動自在に枢支された扇部材16と、腕マッサージ部5に合わせて扇部材16が揺動するように扇部材16と腕マッサージ部5とを連結する長尺のアーム部材17と、扇部材16の外周縁に係合して扇部材16の揺動を規制する爪部材18とを備えている。
【0027】
まず、扇部材16は、側方から見た断面が円弧状(扇状)の板部材であり、肘掛け部3の内部に配備された支持フレーム6に回動自在に枢支されている。この扇部材16を枢支する枢支軸19は、側方断面形状における円弧の中心(扇のかなめ)に位置している。そして、枢支軸19は、左右方向に沿って配備されて扇部材16を上下方向に揺動自在に枢支している。
【0028】
この扇部材16の一方径側(扇部材16の外周部に沿って上側に位置する径側)では、扇部材16の外周縁からさらに径外側に向かって突出する突起部20が形成されており、この突起部20には上述したアーム部材17の他端側が回動自在に連結されている。
扇部材16の他方径側(扇部材16の外周部に沿って下側に位置する径側)には、扇部材16の表面に枢支軸19から径外側に向かって伸びる押し戻し片21が設けられている。この押し戻し片21は、扇部材16を上方に向かって揺動させた際の反揺動方向側の表面に取り付けられている。押し戻し片21の径外側の端部には、位置決め手段13の解除を可能とする押し戻し面22が形成されている。この押し戻し面22は、扇部材16の枢支軸19に対して接線方向を向くように形成されている。
【0029】
扇部材16の外周縁には径内側(枢支軸19側)に向かって凹んだ位置決め凹部23が形成されている。この位置決め凹部23は、押し戻し片21より外周縁に沿った上側(一方径側)に隣接した位置に形成されており、この位置決め凹部23には後述する爪部材18の先端部が嵌り込めるようになっている。
さらに、扇部材16の表面であって、扇部材16の一方径側には、先端にかえしが付いたフック状のロック部材24が設けられている。
【0030】
アーム部材17は、左右方向に板面を向けた長尺の板部材である。アーム部材17の一端側(腕マッサージ部5側)は腕マッサージ部5の下側に左右軸回りに揺動自在に枢支されており、またアーム部材17の他端側(扇部材16側)は扇部材16の突起部20に左右軸回りに揺動自在に枢支されていて、このアーム部材17により腕マッサージ部5の揺動に合わせて扇部材16が揺動する構成とされている。
【0031】
爪部材18は肘掛け部3の内部に配備された支持フレーム6にその基端部が枢支された部材であり、爪部材18の先端部は支持フレーム6に枢支された基端部に対して左右方向を向く軸回りに揺動自在とされている。また、爪部材18の先端部は扇部材16側に向かって付勢されており、爪部材18の先端部は扇部材16の外周縁に一定の力で押圧されている。
【0032】
爪部材18の先端部はかえしが付いたフック状に形成されており、上述したロック部材24の先端に弱い付勢力で引っ掛かって扇部材16の上方揺動を規制することにより腕マッサージ部5が上方に向かって移動しないようにロックできる構成となっている。
図4に示すように、マッサージ位置においては、扇部材16が枢支軸19回りに上方に回動して扇部材16の外周縁に形成された位置決め凹部23が爪部材18と同じ位置にあるため、基端部に対して付勢された爪部材18の先端部が位置決め凹部23に嵌り込んで扇部材16の下方揺動が規制される。それゆえ、腕マッサージ部5はこのマッサージ位置から下方に揺動することがなく、腕マッサージ部5の揺動位置をマッサージ位置で一旦位置決めすることが可能となる。
【0033】
このマッサージ位置においては、腕マッサージ部5の側方開口部8は、肘掛け部3の幅方向内側に設けられた側板25より上方となり、使用者Uは側方開口部8乃至は開口部7(後方開口部7)から腕を差し入れ可能となる。
なお、腕マッサージ部5を「格納位置」〜「マッサージ位置」間で揺動させる機構については、上記の機構に限定されない。電動モータや油圧アクチュエータを用いて腕マッサージ部5を揺動させてもよい。
【0034】
以上述べた、本発明にかかる椅子型マッサージ機に備えられた腕マッサージ部のエアバッグ構造によれば、リラックスした姿勢で使用者の腕を確実にマッサージできるようになる。
なお、本発明にかかる椅子型マッサージ機は、上記の実施の形態に限定されない。
【符号の説明】
【0035】
1 椅子型マッサージ機
2 座部
3 肘掛け部
3L 左肘掛け部
3R 右肘掛け部
4 背もたれ部
5 腕マッサージ部
6 支持フレーム
7 開口部
8 側方開口部
9 収容部
10 第2エアバッグ
11 第1エアバッグ
12 枢支部
13 位置決め手段
14 枢支ピン
15 受け部
16 扇部材
17 アーム部材
18 爪部材
19 枢支軸
20 突起部
21 押し戻し片
22 押し戻し面
23 位置決め凹部
24 ロック部材
25 側板
30 長細状の開口
L 開口の長手方向を結ぶ線
U 使用者

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部と、座部の左右方向の両側に前後方向に伸びるように設けられる肘掛け部と、座部の後側に設けられた背もたれ部とを有する椅子型マッサージ機に備えられた上肢マッサージ用のエアバッグ構造であって、
前記肘掛け部には、使用者の腕を収容可能な収容部を有する腕マッサージ部が設けられていて、
前記収容部の先端側には、差し入れられた使用者の手を押圧マッサージするための有底筒状の第1のエアバッグが配備され、
前記第1のエアバッグは、使用者の手を際し入れるための長細状の開口を有すると共に、当該開口は、肘掛け部に沿った後方側を向くように配備され且つ前記長細状の開口の長手方向を結ぶ線が上下方向を向くように配置されていることを特徴とする上肢マッサージ用のエアバッグ構造。
【請求項2】
前記第1のエアバッグは、長細状の開口の長手方向を結ぶ線が座部側に倒れ込むように傾いて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の上肢マッサージ用のエアバッグ構造。
【請求項3】
前記収容部の中途部には、使用者の腕を押圧マッサージするための第2のエアバッグが配備されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の上肢マッサージ用のエアバッグ構造。
【請求項4】
前記腕マッサージ部は、当該肘掛け部の後方に向かって開口する開口部、又は左右方向の内側に開口して座部側からの腕の挿し込みを可能とする側方開口部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の上肢マッサージ用のエアバッグ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−234782(P2011−234782A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106362(P2010−106362)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(592009214)大東電機工業株式会社 (106)
【Fターム(参考)】