説明

椅子型マッサージ機のマッサージ機構

【課題】 椅子型マッサージ機の背凭れ部に設けられ、部品点数の削減と軽量化とを適切に実現することができるマッサージ機構を提供する。
【解決手段】 マッサージ機構6は、背凭れ部3に設けられた施療機構6Aと、該施療機構6Aを支持して略前後方向へ揺動させる揺動機構6Cと、該揺動機構6Cを支持して略上下方向へ移動させる昇降機構6Bとを備え、昇降機構6Bは、左右にそれぞれ配された側部フレーム51と、該側部フレーム51間に架設されて両者を支持する下部フレーム53とを有し、揺動機構6Cは、昇降機構6Bの下部フレーム53に対して揺動自在に支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、背凭れ部を備える椅子型マッサージ機の該背凭れ部に設けられ、被施療者の身体を施療するマッサージ機構に関し、特に、部品点数の削減を可能とするマッサージ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
背凭れ部を備える椅子型マッサージ機の該背凭れ部に設けられ、着座した被施療者の身体を施療することが可能な従来のマッサージ機構の一例として、特開2002−159549号公報(特許文献1)に開示されたものがある。図10に示すように、このマッサージ機構1pは、ボックス状のケーシング2p内にほぼ収容されており、該ケーシング2pの左右の側壁部3p,3pの下部にはガイドローラ4p,4pが設けられている。この左右のガイドローラ4p,4pは、側壁部3p,3p間に架設された支持軸によって連結されている。この支持軸は、施療子5pを有するもみ玉駆動ユニット6pをケーシング2pに枢着するための枢着軸7pを兼用しており、施療子5pは、この枢着軸7pを中心にして前後方向へ揺動可能になっている。
【特許文献1】特開2002−159549号公報(図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した特許文献1に開示されたマッサージ機構1pでは、昇降時に転動するガイドローラ4p,4pの支持軸と、施療子5pの揺動時にその揺動軸になる枢着軸7pとが兼用されている。しかし、マッサージ機構1pは昇降動すると同時に揺動する場合があり、この場合に上述したような支持軸及び枢着軸7pが同一の軸から構成されていると、この軸には捻りモーメントの他に曲げモーメントも加わるため好ましくない。一方、上述したような支持軸及び枢着軸7pを別個に設けた場合には、マッサージ機構1pを構成する部品点数の増加及び重量増を招き、これに伴って昇降用モータや揺動用モータの高出力化による更なる重量増や大型化、各フレームの厚肉化などに影響を及ぼすため好ましくない。
【0004】
そこで本発明は、部品点数の削減と軽量化とを適切に実現し得る椅子型マッサージ機用のマッサージ機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上述したような事情を鑑みてなされたものであり、本発明は、背凭れ部を備える椅子型マッサージ機の該背凭れ部に設けられ、被施療者の身体を施療するマッサージ機構であって、被施療者に刺激を与える施療部と、該施療部を支持して前後方向へ揺動させる揺動機構と、該揺動機構を支持して前記背凭れ部に沿って上下方向へ移動させる昇降機構とを備え、該昇降機構は、左右にそれぞれ配された側部フレームと、該側部フレーム間に架設されて両者を支持する中間フレームとを有し、前記揺動機構は、前記昇降機構の中間フレームに対して揺動自在に支持されている。
【0006】
このような構成とすることにより、中間フレームを、左右の側部フレームを支持する部材として、且つ、揺動機構を揺動自在に支持する部材として、兼用するため、部品点数の削減が可能であり、また、揺動機構を支持するに際して中間フレームに好ましくないモーメントが加わるのを抑制することができる。
【0007】
また、前記揺動機構は、前記施療部を支持する揺動フレームを有し、該揺動フレームには、前記中間フレームが挿通される軸受部が設けられていてもよい。このような構成とすることにより、簡単な構成によって中間フレームを構成することができる。
【0008】
また、前記昇降機構が有する前記中間フレームは、前記側部フレームに対して着脱可能に接続されており、前記揺動フレームに支持された前記施療機構は、前記中間フレームを前記側部フレームから取り外すことによって前記昇降機構から離脱可能に構成されていてもよい。このような構成とすることにより、施療機構の着脱が容易に行え、生産性の向上、及びメンテナンス性の向上などが図れる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品点数の削減と軽量化とを適切に実現し得る椅子型マッサージ機用のマッサージ機構を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態に係る椅子型マッサージ機のマッサージ機構について、図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るマッサージ機構を備えた椅子型マッサージ機の全体構成を示す斜視図である。この椅子型マッサージ機1は、座部2、背凭れ部3、フットレスト4、及びアームレスト(肘掛け部)5から主として構成されている。なお、本実施の形態の説明において以下で用いる方向の概念は、文中に特に説明を付している場合を除き、椅子型マッサージ機1の座部2に着座した被施療者(図示せず)から見たときの方向の概念と一致するものとする。
【0011】
座部2は、図示しない基台の上部に、上面が座面として用いられるように略平坦に形成されたクッション部2aが配置されることにより構成されており、前記基台の下部両側にはそれぞれ脚部2b(図1では左側の脚部2bのみを示す)が設けられている。座部2の上部前側には、被施療者の足首及び脹脛をマッサージするためのフットレスト4の上端部が枢着されている。これにより、フットレスト4は、その上端部を中心にして前後に揺動可能とされている。
【0012】
座部2の後部には、背凭れ部3が設けられている。背凭れ部3は、被施療者の上半身を支持すべく、一般的な体格の成人が椅子型マッサージ機1の座部2に着座した際に、この成人の身体の一部がその外部にはみ出ない程度の大きさとされており、正面視で略長方形状になっている。背凭れ部3の下端部は、座部2の後部にて左右方向の枢軸(図示せず)によって枢支されており、この枢軸を中心に背凭れ部3は回動して前後にリクライニングが可能になっている。また背凭れ部3の両側部には、座部2の基台に固定支持されたアームレスト5が夫々設けられている。このアームレスト5は、背凭れ部3の両側部から前方へ延びている。また、本実施の形態に係る椅子型マッサージ機1には、その動作を制御する制御部7が座部2の内部に配置され、更に、該制御部7にケーブルを介して接続されて被施療者に操作されるコントローラ8が備えられている。
【0013】
背凭れ部3の内部には、着座した被施療者の背部を施療するマッサージ機構6が備えられている。このマッサージ機構6は、背凭れ部3内に配置された正面視で縦長の方形状を成す昇降フレーム9に架設されており、後述するように該昇降フレーム9に沿って昇降動が可能であると共に、前後方向へ揺動するように構成されている。更に、マッサージ機構6は施療子(施療部)10を具備し、もみ、たたき等のマッサージ動作を行って被施療者に機械的刺激を与える。
【0014】
図2は、マッサージ機構6においてもみ動作及びたたき動作等の施療動作をする施療機構6Aの動作原理を説明するための、該施療機構6Aの部分的な構成を模式的に示した分解斜視図である。図1及び図2に示すように、施療機構6Aは、被施療者の身体に機械的刺激を与えるための2つのローラ状の施療子10,10を有している。これらの施療子10は、前方へ延びる左右のアーム11,11の先端部にそれぞれ回転自在に取付けられている。
【0015】
それぞれのアーム11は、その基部がもみコンロッド12の一端部において支持軸13により回動可能に支持されている。また、アーム11ともみコンロッド12との間には、それぞれの内側面に突設された係止部11a,12aに係止されてスプリング14が懸架されており、このスプリング14の作用によりアーム11は支持軸13を中心として下方へ揺動するように付勢されている。
【0016】
もみコンロッド12の他端部は、連結部材15を介してたたきコンロッド16の一端部に連結されている。後述するように、もみコンロッド12は施療子10にもみ動作をさせるべく上下・左右・前後の三次元的な動作をし、たたきコンロッド16は施療子10にたたき動作をさせるべく上下・前後の二次元的な動作をする。そして連結部材15は、動作の異なるもみコンロッド12及びたたきコンロッド16を、それぞれの動作を許容しつつ互いを連結できるよう、フレキシブルな連結構造を有している。本実施の形態に係る施療機構6Aでは、この連結構造としてボールジョイントを採用している。
【0017】
左右に設けられたもみコンロッド12,12間には、左右方向へ延びるもみ軸20が配設されている。このもみ軸20の左右の端部には、もみ軸20の軸芯に対して同一方向に所定角度で傾斜するように形成された傾斜軸部21,21が設けられている。また、もみコンロッド12と連結部材15との連結部分には、左右方向の中心側に開口する嵌合穴12bが形成されている。そして、もみ軸20の傾斜軸部21は、この嵌合穴12bに図示しない軸受を介して回動可能に嵌挿されている。
【0018】
もみ軸20の左右方向の中央部分には、ヘリカルギヤ22aが同軸的に設けられており、このヘリカルギヤ22aは、上下方向の回転軸芯を有するウォーム22bと噛合している。このように、ヘリカルギヤ22aとウォーム22bとでウォームギヤ機構23が構成されている。また、ウォーム22bの下端部にはプーリ24が同軸的に設けられており、該プーリ24は、ベルト25を介してサーボモータ等のもみ用モータ26の出力軸に設けられたプーリ27と連結している。
【0019】
従って、モータ26の出力軸の回転運動はベルト25を介してウォーム22bへ伝達され、ウォーム22bの回転の回転によってもみ軸20が回転する。そして、もみ軸20の回転に伴い、傾斜軸21が円錐形の軌跡を描くように変位し、これによってもみコンロッド12が規則的に動作して、左右の施療子10,10が上下・左右・前後へと三次元的に移動する。このような移動動作が、施療子10のもみ動作となる。
【0020】
また、もみ軸10の上方であって左右に設けられたたたきコンロッド16,16間には、左右方向へ延びるたたき軸30が配設されている。該たたき軸30の左右の両端には偏芯軸部31が設けられている。この偏芯軸部31は、たたき軸30の軸芯と平行な軸芯を有しており、左右の偏芯軸部31,31は互いに位相が180°ずれるように形成されている。たたきコンロッド16の他端部、即ち、たたきコンロッド16において連結部材15が接続されていない方の端部には、左右方向の中心側に開口する嵌合穴16bが形成されている。そして、たたき軸30の両端に設けられた偏芯軸部31は、この嵌合穴16bに図示しない軸受を介して回動可能に挿通している。たたき軸30の右側の部分にはプーリ32が同軸的に設けられており、該プーリ32は、ベルト33を介してサーボモータ等のたたき用モータ34の出力軸に設けられたプーリ35と連結している。
【0021】
従って、モータ34の出力軸の回転運動はベルト33を介してたたき軸30に伝達され、たたき軸30の両端の偏芯軸部31の公転によってたたきコンロッド16は上下・前後へと二次元的に動作する。この動作は、連結部材15を介してアーム11へ伝達され、その結果、施療子10が移動する。このときの施療子の動作がたたき動作となる。
【0022】
このような施療機構6Aを備えるマッサージ機構6は後述するように昇降機構6Bを備えており、施療機構6Aは、背凭れ部3(図1参照)の内部において該背凭れ部3に沿って上下方向へ昇降動するようになっている。また、マッサージ機構6は後述するように揺動機構6Cを備えており、施療機構6Aは、背凭れ部3の内部において前後方向へ揺動するようになっている。以下、マッサージ機構6が備える昇降機構6B及び揺動機構6Cについてそれぞれ説明する。
【0023】
図3は、図1に示す椅子型マッサージ機1が備えるマッサージ機構6(施療機構6A,昇降機構6B,揺動機構6Cを含む)の構成を示す斜視図であり、右上前方から見たときの構成を示している。マッサージ機構6が備える昇降機構6Bは、プレート材から成り左右に対面配置された側部フレーム51,51、該側部フレーム51の上部間に架設されてこれらを支持するプレート材から成る上部フレーム52、及び側部フレーム51の下部間に架設されてこれらを支持する丸棒状のポールから成る下部フレーム(中間フレーム)53によって構成された昇降枠体50を備えている。左右の側部フレーム51には、適宜箇所に肉抜き用の穴51aが形成されており、軽量化が図られている。
【0024】
側部フレーム51の下部には、左右方向へ貫通してネジ54が通される貫通孔55が形成されている。また、丸棒状のポールから成る下部フレーム53の両端には、ネジ54と螺合するネジ孔53aが左右の外方へ開口するように形成されている。下部フレーム53は、側部フレーム51の貫通孔55に左右方向の内側からネジ孔53aを一致させた状態で、貫通孔55を挟んで外側からネジ54をネジ孔53aに螺合することにより、側部フレーム51に固定される。逆に、左右のネジ54を取り外すことにより、側部フレーム51から下部フレーム53を容易に取り外すことが可能である。
【0025】
左右の側部フレーム51には、ガイドローラ57,58が回動可能なように取付けられている。これらのガイドローラ57,58は、椅子型マッサージ機1の背凭れ部3内に配設された昇降フレーム9を構成するガイドレール59に沿って転動可能になっている。詳説すると、背凭れ部3内に設けられた昇降フレーム9は、上下方向へ延びて互いに平行を成す左右のガイドレール59,59を有している。ガイドレール59は、長手方向に交差する断面がチャネル形状になっており、左右方向の中心側が開口している。
【0026】
上記ガイドローラ57は左右方向に沿った回転軸芯を有し、側部フレーム51の上部、中部、及び下部にそれぞれ配設されている。そしてガイドレール59の内壁面上を転動し、昇降枠体50の前後方向への移動を規制する。また、ガイドローラ58は前後方向に沿った回転軸芯を有し、上下で隣り合うガイドローラ57間に配設されている。そしてガイドレール59の内壁面上を転動し、昇降枠体50の左右方向への移動を規制する。
【0027】
左右の側部フレーム51の下部間には昇降駆動軸60が軸芯回りに回動自在にして設けられており、該昇降駆動軸60の両端であって側部フレーム51の外側にはピニオンギヤ61が取付けられている。昇降枠体50の左側下部には減速機62及び昇降用モータ63が備えられており、昇降駆動軸60は、減速機62を介して昇降用モータ63によって回転駆動される。また、ガイドレール59の後部には、該ガイドレール59に沿って複数の歯が列設されたラック64が設けられており、ピニオンギヤ61はこのラック64に噛合している。
【0028】
従って、昇降用モータ63が駆動すると、昇降駆動軸60の回転によりピニオンギヤ61がラック64に沿って上下方向へ転動する。このとき、ガイドレール59の内壁面に沿って転動するガイドローラ57,58により、昇降枠体50の前後及び左右への移動が規制され、昇降枠体50は安定的に昇降動する。
【0029】
図3に示すように下部フレーム53には、揺動機構6Cが支持されている。即ち、揺動機構6Cは、左右に対面配置された板状部材から成る揺動フレーム70,70を備え、その下部には下方へ延びる延設部70aが形成されている。この延設部70aの先端部(下端部)には、左右方向へ貫通する孔から成る軸受部70bが形成されており、昇降枠体50の丸棒状の下部フレーム53はこの孔に挿通されている。そして、下部フレーム53は揺動フレーム70の揺動軸を成しており、該揺動フレーム70は、軸受部70bにおいて下部フレーム53により回動可能に支持され、該下部フレーム53を中心にして前後方向へ揺動可能になっている。なお、上述したように下部フレーム53は丸棒状のポールから成っており、揺動機構6Cを支持するための強度を確保しつつ軽量化を図る点で好ましい形状になっている。
【0030】
左右の揺動フレーム70間には矩形の支持プレート71が配され、該支持プレート71の四隅が、左右の揺動フレーム70にボルト71aで締結されている。上述した施療機構6Aは、支持プレート71の後方に配置され、該支持プレート71に支持されている。なお、支持プレート71には左右に図示しない貫通穴が形成されており、施療機構6Aが備えるアーム11は、この貫通穴を通じて支持プレート71の前方へ突出している。
【0031】
一方、上部フレーム52の左右の下部には、揺動フレーム70に支持された施療機構6Aを揺動させるための中間アイドル減速ユニット73,74が取付けられている。図4は、左側の中間アイドル減速ユニット73の斜視図であり、図3とは逆側、即ち後方から見たときの構成を示している。なお、右側の中間アイドル減速ユニット74は、図4を用いて以下に説明する中間アイドル減速ユニット73と左右対称の形状になっているため、その形状に関する詳細な説明は省略する。
【0032】
図4に示すように、中間アイドル減速ユニット73は、ケース75と、該ケース75内にて支持されて一体回転する中間ギヤ76及びラック駆動ギヤ77とを備えている。ケース75は、背面視で矩形の門型を成し、左右の側壁部78と、該側壁部78の上部間を接続する上壁部79とから構成され、側壁部78及び上壁部79のそれぞれには肉抜き用の凹部80が多数形成され、凹部80,80間にはリブ81が突設されている。また、左右の側壁部78の対向する内壁面上部と上壁部79の下面とに接続して、背面視で矩形のリブ82が設けられている。これにより、ケース75は軽量化を図ると共に強度の確保を実現している。
【0033】
左右の側壁部78の下部には、軸芯を左右方向へ向けて回転軸83が回転自在に支持されており、中間ギヤ76及びラック駆動ギヤ(ピニオン)77は、左右の側壁部78間においてこの回転軸83に支持されている。
【0034】
このような中間アイドル減速ユニット73は、ケース75の上壁部79の上部に、前後に並んで2つのネジ孔85を有している。そして、中間アイドル減速ユニット73は、昇降枠体50の上部フレーム52に設けられた図示しないネジ孔に上方から通されたネジ86が、ケース75のネジ孔85に螺合されることにより、上部フレーム52の下部に固定される(図3参照)。
【0035】
図3に示すように、昇降枠体50が有する左の側部フレーム51の上部には、揺動用モータ90及びウォーム減速機91が取付けられている。ウォーム減速機91は、揺動用モータ90の出力軸に連結されており、該出力軸の回転を減速して出力し、この出力は伝達軸92(図4も参照)へ伝達される。伝達軸92は左右方向へ軸芯を向けて設けられ、左側端部がウォーム減速機91に連結され、右側端部が昇降枠体50の右側の側部フレーム51の上部にて回転自在に支持されている。
【0036】
図5は、右の側部フレーム51を取り外したマッサージ機構6の側面図である。図4及び図5に示すように、上述した伝達軸92は中間アイドル減速ユニット73のケース75によって支持されている。そして、図4に示すように、伝達軸92に同軸状に設けられた2つの中間ギヤ93,93(図4では左側の中間ギヤ93のみを図示している)が、中間アイドル減速ユニット73の中間ギヤ76に噛合している。詳説すると、ケース75の左右の側壁部78には、その後部が切り欠かれて成る軸受部94が形成されており、左右へ延びる伝達軸92はこの軸受部94によって回転自在に支持されている。また、伝達軸92には、中間アイドル減速ユニット73の左右の側壁部78に挟まれる位置に中間ギヤ93が支持されており、該中間ギヤ93が中間アイドル減速ユニット73の中間ギヤ76に上方斜め後方から噛合している。
【0037】
また、施療機構6Aを支持する左右の揺動フレーム70の上部には、およそ円弧状のラック95が取付けられている。このラック95は、揺動フレーム70の下部を支持する下部フレーム53の軸芯を中心とする半径Dの円周上に複数の歯が列設されて構成されている。そして、中間アイドル減速ユニット73が有するラック駆動ギヤ77が、このラック95に上方から噛合している(図3参照)。
【0038】
このような構成を成す揺動機構6Cは、揺動用モータ90の回転が、ウォーム減速機91、伝達軸92,中間アイドル減速ユニット73を介してラック95へ伝達される。この際、ウォーム減速機91,及び中間ギヤ76,93を介することによって、揺動用モータ90の回転数は適当に減速されてラック駆動ギヤ77へ伝達される。そして、ラック駆動ギヤ77が回転すると、これに噛合するラック95は前後方向へ移動する。その結果、施療機構6Aを支持する揺動フレーム70は、下部フレーム53を中心として前後方向へ揺動する(図5中の矢符100参照)。このとき、図5に示すハッチングで囲まれた部分、即ち、施療機構6A、揺動フレーム70、及びラック95が、前後方向へ揺動する。
【0039】
揺動機構6Cを具備するマッサージ機構6を背凭れ部3に備える椅子型マッサージ機1は、各施療者ごとに千差万別の体型、特に背中の曲がり具合に応じて、施療子10を適切に背中へ当接させ、刺激を与えることができる。
【0040】
以上のように構成されたマッサージ機構6によれば、丸棒状の下部フレーム53が、昇降機構6Bが有する昇降枠体50の下部を構成すると共に揺動機構6Cの揺動軸を兼ねており、且つ、該揺動軸は、昇降機構6Bが有する昇降駆動軸60(図3参照)とは別個になっている。従って、部品点数の削減を適切に実現している。
【0041】
また、揺動フレーム70に支持された施療機構6Aは、中間アイドル減速ユニット73と下部フレーム53とによって上下方向からのみ支持されており、昇降枠体50に対しては他に支持されている部分がない。そして下部フレーム53は、左右のネジ54によって側部フレーム51に対して着脱可能に取付けられている。従って、ネジ54を取り外すことによって、揺動フレーム70に支持された状態で施療機構6A、より具体的には図5においてハッチングで囲まれた部分を下方へ取り外すことが可能であり(図5中の矢符101参照)、組み立て・分解作業が容易であって、メンテナンス性にも優れる。
【0042】
図6は、他の構成を備えるマッサージ機構200の構成を示す斜視図であり、左上前方から見たときの構成を示している。このマッサージ機構200は、施療子210による揉みや叩きの動作を実現する施療機構200Aと、該施療機構200Aを上下へ昇降させる昇降機構200Bおよび前後へ揺動させる揺動機構200Cとを備えている。マッサージ機構200が備える昇降機構200Bは、プレート材から成る左右の側部フレーム251,251、該側部フレーム251の上部間に架設されてこれらを支持するプレート材から成る上部フレーム252、及び側部フレーム251の下部間に架設されてこれらを支持する丸棒状のポールから成る下部フレーム(揺動軸)253によって構成された昇降枠体250を備えている。側部フレーム251は、その長手方向の中央部分において幅が狭小に形成されて軽量化が図られているが、これに加え、又はこれに換えて、図3に示したマッサージ機構6の側部フレーム51に設けたような肉抜き用の穴を形成してもよい。
【0043】
側部フレーム251の下部には、左右方向へ貫通してネジ254が通される貫通孔255が形成されている。また、丸棒状のポールから成る下部フレーム253の両端には、ネジ254と螺合するネジ孔253aが左右の外方へ開口するように形成されている。下部フレーム253は、側部フレーム251の貫通孔255に左右方向の内側からネジ孔253aを一致させた状態で、貫通孔255を挟んで外側からネジ254をネジ孔253aに螺合することにより、側部フレーム251に固定される。逆に、左右のネジ254を取り外すことにより、側部フレーム251から下部フレーム253を容易に取り外すことが可能である。
【0044】
左右の側部フレーム251には、ガイドローラ257,258が回動可能なように取付けられている。これらのガイドローラ257,258は、椅子型マッサージ機1の背凭れ部3内に配設された昇降フレーム9(図1参照)を構成するガイドレール259に沿って転動可能になっており、昇降枠体250の左右方向への移動を規制する。
【0045】
左右の側部フレーム251の下部間には昇降駆動軸260が軸芯回りに回動自在にして設けられており、該昇降駆動軸260の両端であって側部フレーム251の外側にはピニオンギヤ261が取付けられている。昇降枠体250の右側下部には減速機262及び昇降用モータ263が備えられており、昇降駆動軸260は、減速機262を介して昇降用モータ263によって回転駆動される。また、ガイドレール259の後部には、該ガイドレール259に沿って複数の歯が列設されたラック264が設けられており、ピニオンギヤ261はこのラック264に噛合している。
【0046】
従って、昇降用モータ263が駆動すると、昇降駆動軸260の回転によりピニオンギヤ261がラック264に沿って上下方向へ転動する。このとき、ガイドレール259の内壁面に沿って転動するガイドローラ257,258により、昇降枠体250の前後及び左右への移動が規制され、昇降枠体250は安定的に昇降動する。
【0047】
図6に示すように下部フレーム253には、揺動機構200Cが支持されている。即ち、揺動機構200Cは、左右に対面配置された板状部材から成る揺動フレーム270,270を備え、その下部には下方へ延びる延設部270aが形成されている。この延設部270aの先端部(下端部)には、左右方向へ貫通する孔から成る軸受部270bが形成されており、昇降枠体250の丸棒状の下部フレーム253はこの孔に挿通されている。そして、下部フレーム253は揺動フレーム270の揺動軸を成しており、該揺動フレーム270は、軸受部270bにおいて下部フレーム253により回動可能に支持され、該下部フレーム253を中心にして前後方向へ揺動可能になっている。
【0048】
左右の揺動フレーム270間にはI字形の支持プレート271が配され、該支持プレート271の四隅が、左右の揺動フレーム270にボルト271aで締結されている。上述した施療機構200Aは、支持プレート271の後方に配置され、該支持プレート271に支持されている。なお、左右の揺動フレーム270とこれらの間の支持プレート271とによって形成される左右の貫通穴を通り、施療機構200Aが備えるアーム211は前方へ突出している。
【0049】
一方、上部フレーム252の左右の下部には、揺動フレーム270に支持された施療機構200Aを揺動させるための中間アイドル減速ユニット273,274が取付けられている。図7は、右側の中間アイドル減速ユニット274の斜視図であって左斜め前方から見たときの構成を示しており、図8は、同じ中間アイドル減速ユニット274を左斜め後方から見たときの構成を示す斜視図である。なお、左側の中間アイドル減速ユニット273は、図7,8を用いて以下に説明する中間アイドル減速ユニット274と左右対称の形状になっているため、その形状に関する詳細な説明は省略する。
【0050】
図7,8に示すように、中間アイドル減速ユニット274は、ケース275と、該ケース275内に支持されて一体回転するアイドルギヤ276及びラック駆動ギヤ277とを備えている。ケース275は、左の側壁を形成する左ケース部275aと、右の側壁を形成する右ケース部275bとから成る。左ケース部275aの前部および後部からは右ケース部275bへ延設部275cが延びており、この延設部275cの先端が右ケース部275bにネジ275dで締結されることによって、左ケース部275aおよび右ケース部275bの間に所定のスペース278が形成されている。
【0051】
このスペース278の下部には、左ケース部275a及び右ケース部275bに支持された状態で軸芯を左右方向へ向けた回転軸283が設けられている。上述したアイドルギヤ276及びラック駆動ギヤ277は、この回転軸283に支持されてスペース278内に収容されている。
【0052】
このような中間アイドル減速ユニット274は、ケース275の上部、より詳しくは左ケース部275aおよび右ケース部275bの夫々の上部に、ネジ孔285を有している。そして、中間アイドル減速ユニット274は、昇降枠体250の上部フレーム252に設けられたネジ孔に上方から通されたネジ286が、ケース275のネジ孔285に螺合されることにより、上部フレーム252の下部に固定される(図6も参照)。
【0053】
また、中間アイドル減速ユニット274は、ケース275の前部、より詳しくは左ケース部275aおよび右ケース部275bの夫々の前部に、左右方向への貫通孔280を有している。この貫通孔280には、左右方向へ延びる丸棒状のポール281が通されており、該ポール281の両端部は、左右の側部フレーム251に夫々ネジ281aによって止められている。
【0054】
図6に示すように、昇降枠体250が有する右の側部フレーム251の上部には、揺動用モータ290及びウォーム減速機291が取付けられている。ウォーム減速機291は、揺動用モータ290の出力軸に連結されており、該出力軸の回転を減速して出力し、この出力は伝達軸(回転軸)292へ伝達される。伝達軸292は左右方向へ軸芯を向けて施療機構200Aの上方に設けられ、右側端部がウォーム減速機291に連結され、左側端部が昇降枠体250の左側の側部フレーム251の上部にて回転自在に支持されている。
【0055】
図9は、右の側部フレーム251を取り外したマッサージ機構6の側面図である。図7乃至図9に示すように、上述した伝達軸292は中間アイドル減速ユニット274のケース275によって支持されている。そして、図7,8に示すように、伝達軸292に同軸状に設けられた伝達ギヤ293が、中間アイドル減速ユニット274のアイドルギヤ276に噛合している。詳説すると、ケース275の左ケース部275aおよび右ケース部275bには、その後部が切り欠かれて後方へ開口する窪みから成る軸受部294が形成されており、左右へ延びる伝達軸292はこの軸受部294に後方から嵌め込まれて回転自在に支持されている。また、伝達軸292には、中間アイドル減速ユニット274のケース275内のスペース278に位置して伝達ギヤ293が支持されており、該伝達ギヤ293が中間アイドル減速ユニット274のアイドルギヤ276に上方から噛合している。この伝達ギヤ293は、図示しない係止具によって伝達軸292に固定されており、該係止具を外すことによって伝達ギヤ293は伝達軸292の軸芯方向へ移動可能になっている。
【0056】
また、図6あるいは図9に示すように、施療機構200Aを支持する左右の揺動フレーム270の上部には、およそ円弧状のラック295が取付けられている。このラック295は、揺動フレーム270の下部を支持する下部フレーム253の軸芯を中心とする半径Dの円周上に複数の歯が列設されて構成されている。そして、中間アイドル減速ユニット274が有するラック駆動ギヤ277が、このラック295に上方から噛合している。
【0057】
上述した揺動機構200Cの場合、図5に示した揺動機構6Cと同様に、アイドルギヤ276が伝達ギヤ293の略下方に配置されており、該アイドルギヤ276と一体回転するラック駆動ギヤ277は、伝達ギヤ293に対し、揺動軸を成す下部フレーム253に近接するように配置されている(図7,8参照)。従って、ラック駆動ギヤ277が上方から噛合するラック295と下部フレーム253との距離Dは比較的小さく、ラック295の揺動距離(スイング距離)を短縮化されている。
【0058】
このような構成を成す揺動機構200Cは、揺動用モータ290の回転が、ウォーム減速機291、伝達軸292,中間アイドル減速ユニット274を介してラック295へ伝達される。この際、ウォーム減速機291,アイドルギヤ276,及び伝達ギヤ293を介することによって、揺動用モータ290の回転数は適当に減速されてラック駆動ギヤ277へ伝達される。そして、ラック駆動ギヤ277が回転すると、これに噛合するラック295は前後方向へ移動する。その結果、施療機構200Aを支持する揺動フレーム270は、下部フレーム253を中心として前後方向へ揺動する。
【0059】
以上のように構成された揺動機構200Cを具備するマッサージ機構200を椅子型マッサージ機1の背凭れ部3に備えた場合、既に説明したマッサージ機構6と同様に、各施療者ごとに千差万別の体型、特に背中の曲がり具合に応じて、施療子210を適切に背中へ当接させ、刺激を与えることができる。
【0060】
また、揺動機構200Cが有する中間アイドル減速ユニット274のケース275は、昇降枠体250の上部フレーム252に支持されているだけでなく、貫通孔280に通されたポール281に支持され、更に、伝達軸292によって後方から支持されている。従って、施療者の背中から施療子210が受けた圧力の一部は、施療機構200Aを支持する揺動フレーム270、ラック295、及び中間アイドル減速ユニット274を介して、上部フレーム252、ポール281、及び伝達軸292によって適切に受け止められる。
【0061】
また、このようなマッサージ機構200においても、中間アイドル減速ユニット273,274の着脱が比較的容易に行い得る。具体的な手順について説明すると、まず、ネジ286を外して中間アイドル減速ユニット274を上部フレーム252からフリーにすると共に、ネジ275dを外して左右に分割する。更に、ネジ281aを外してポール281を貫通孔280から抜き取ることにより、中間アイドル減速ユニット274は左右の2分割状態でマッサージ機構200から取り外すことが可能である。他方の中間アイドル減速ユニット274についても同様の手順によって取り外すことが可能であり、また、取付ける手順は上記の逆順により行える。
【0062】
更に、揺動フレーム270に支持された施療機構200Aは、中間アイドル減速ユニット273,274と下部フレーム253とによって上下方向から支持されているのみである。従って、下部フレーム253を固定する左右のネジ254を取り外すだけで、図5に示したマッサージ機構6の施療機構6Aと同様に、下方へ取り外すことが可能であり、組み立て・分解作業が容易であって、メンテナンス性にも優れる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、被施療者の身体を施療するための椅子型マッサージ機の背凭れ部に設けられたマッサージ機構に適用することができ、特に、部品点数の削減と軽量化とを適切に実現し得るマッサージ機構に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態に係るマッサージ機構を備えた椅子型マッサージ機の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すマッサージ機構においてもみ動作及びたたき動作等の施療動作をする施療機構の動作原理を説明するための、該施療機構の部分的な構成を模式的に示した分解斜視図である。
【図3】図1に示すマッサージ機構の構成を示す斜視図であり、右上前方から見たときの構成を示す。
【図4】図3に示すマッサージ機構が備える左側の中間アイドル減速ユニットの斜視図であり、後方から見たときの構成を示している。
【図5】図3に示すマッサージ機構を右側から見たときの側面図であって、右の側部フレームを取り外して示す。
【図6】他の構成を成すマッサージ機構の構成を示す斜視図である。
【図7】図7に示すマッサージ機構が備える右側の中間アイドル減速ユニットの斜視図であり、左斜め前方から見たときの構成を示している。
【図8】図8に示す中間アイドル減速ユニットを左斜め後方から見たときの構成を示している。
【図9】図7に示すマッサージ機構を右側から見たときの側面図であって、右の側部フレームを取り外して示す。
【図10】背凭れ部を備える椅子型マッサージ機の該背凭れ部に設けられ、着座した被施療者の身体を施療することが可能な従来のマッサージ機構の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0065】
1 椅子型マッサージ機
3 背凭れ部
6 マッサージ機構
6A 施療機構
6B 昇降機構
6C 揺動機構
9 昇降フレーム
10 施療子(施療部)
50 昇降枠体
51 側部フレーム
51a 穴
52 上部フレーム
53 下部フレーム
53a ネジ孔
54 ネジ
55 貫通孔
57,58 ガイドローラ
59 ガイドレール
60 昇降駆動軸
61 ピニオンギヤ
63 昇降用モータ
64 ラック
70 揺動フレーム
70a 延設部
70b 軸受部
73,74 中間アイドル減速ユニット
75 ケース
76 中間ギヤ
77 ラック駆動ギヤ(ピニオン)
78 側壁部
79 上壁部
90 揺動用モータ
92 伝達軸
93 中間ギヤ
94 軸受部
95 ラック
200 マッサージ機構
200A 施療機構
200B 昇降機構
200C 揺動機構
210 施療子(施療部)
250 昇降枠体
251 側部フレーム
252 上部フレーム
253 下部フレーム
253a ネジ孔
254 ネジ
255 貫通孔
257,258 ガイドローラ
259 ガイドレール
260 昇降駆動軸
261 ピニオンギヤ
263 昇降用モータ
264 ラック
270 揺動フレーム
270a 延設部
270b 軸受部
273,274 中間アイドル減速ユニット
275 ケース
275a 左ケース部
275b 右ケース部
276 アイドルギヤ
277 ラック駆動ギヤ
290 揺動用モータ
292 伝達軸
293 伝達ギヤ
294 軸受部
295 ラック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背凭れ部を備える椅子型マッサージ機の該背凭れ部に設けられ、被施療者の身体を施療するマッサージ機構であって、
被施療者に刺激を与える施療部と、該施療部を支持して前後方向へ揺動させる揺動機構と、該揺動機構を支持して前記背凭れ部に沿って上下方向へ移動させる昇降機構とを備え、
該昇降機構は、左右にそれぞれ配された側部フレームと、該側部フレーム間に架設されて両者を支持する中間フレームとを有し、
前記揺動機構は、前記昇降機構の中間フレームに対して揺動自在に支持されていることを特徴とするマッサージ機構。
【請求項2】
前記揺動機構は、前記施療部を支持する揺動フレームを有し、該揺動フレームには、前記中間フレームが挿通される軸受部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機構。
【請求項3】
前記昇降機構が有する前記中間フレームは、前記側部フレームに対して着脱可能に接続されており、
前記揺動フレームに支持された前記施療機構は、前記中間フレームを前記側部フレームから取り外すことによって前記昇降機構から離脱可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマッサージ機構。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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