説明

椅子式マッサージ機

【課題】椅子本体または脚載置部のいづれか一方に設けられたマッサージ機構部とを具備する椅子式マッサージ機を提供する。
【解決手段】背もたれ部3を起こすリクライニング動作を行わせる場合、脚載置部4と背もたれ部3との間の相対角度rが例えば170度であると、背もたれ部3の上方への回動動作に連動して脚載置部4は下方へ回動する。脚載置部4が基準位置に達すると、脚載置部4の回動は一旦停止して、背もたれ部3のみが上方回動される。背もたれ部3が起立位置に達した後もリクライニング用上ボタンが操作されている場合、脚載置部4の収縮動作を行うとともに、下方回動を開始して、脚載置部4を略垂直状態の収納位置まで回動させるリクライニング動作を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子式マッサージ機に関し、詳しくは、背もたれ部及び座部を有する椅子本体と、前記座部前方側において上下回動可能、かつ被施療者の脚の長さ方向に伸縮可能とした脚載置部と、少なくとも前記椅子本体または前記脚載置部のいずれか一方に設けられたマッサージ機構部とを具備する椅子式マッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、床面に載置した座部にリクライニング自在の背もたれ部を連設し、さらに、前記座部の前方側に回動自在の脚載置部を設け、前記背もたれ部にもみ玉などを具備するマッサージ機構部を設けるとともに、前記脚載置部にエアセルなどを設けて、身体のみならず脚や足をマッサージ可能にした椅子式マッサージ機が知られている。
【0003】
かかる椅子式マッサージ機において、前記脚載置部を伸縮自在として使用者の脚の長さに合わせられるように構成するとともに、この脚載置部に、床面に接しているか否かを検出する床検出センサを設けたものがあった(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
これにより、脚載置部の脚長手方向における位置を、使用者の脚の長さに応じて調整することができるとともに、脚載置部を上下回動させたときに、この脚載置部が床面に衝突することを防止できる。
【特許文献1】特開2004−216028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上述の特許文献1に開示された椅子式マッサージ機は、脚載置部の伸縮量を検出する手段を備えておらず、リミットセンサからなる床検出センサを設けた構成としているので、この床検出センサを床に接触させなければ、脚載置部の伸長限界位置を検知することができない。
【0006】
したがって、脚載置部の伸長動作を自動停止させるためには、脚載置部を床面に当接させなければならず、そのために、床面を傷つけることを回避する手段として、脚載置部の下面に車輪などを設けなければならなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決することのできる椅子式マッサージ機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)請求項1記載の本発明では、背もたれ部及び座部を有する椅子本体と、前記座部前方側において上下回動可能、かつ被施療者の脚の長さ方向に伸縮可能とした脚載置部と、少なくとも前記椅子本体又は前記脚載置部のいずれか一方に設けられたマッサージ機構部と、前記座部前方側において前記脚載置部を上下回動させるための回動手段と、前記脚載置部を被施療者の脚の長さ方向に伸縮させるための伸縮手段と、前記回動手段及び伸縮手段の動作を制御する制御手段と、を備えた椅子式マッサージ機において、前記回動手段は、前記脚載置部を上下回動させたときの回動位置を検出するための回動位置検出センサを有し、前記伸縮手段は、前記脚載置部を被施療者の脚の長さ方向に伸縮させたときの前記脚載置部の前記座部前方側からの位置を検出するための伸縮位置検出センサを有し、前記制御手段は、前記回動位置検出センサの検出値に基いて、前記脚載置部が床面に接する位置までの距離を予め演算し、前記伸縮手段を動作させる場合、前記演算結果に応じた伸縮量となるように制御して、前記脚載置部が回動時に床面に接することを未然に防止する椅子式マッサージ機とした。
【0009】
(2)請求項2記載の本発明では、請求項1記載の椅子式マッサージ機において、前記マッサージ機構部を駆動させるためのマッサージ開始操作部を備え、前記制御手段は、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した場合、この入力信号が発生した時点における前記脚載置部の位置に基いて、前記脚載置部を所定のスタート待機位置で待機させる制御を実行することを特徴とする。
【0010】
(3)請求項3記載の本発明では、請求項2記載の椅子式マッサージ機において、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した時点における前記脚載置部の初期位置が、当該脚載置部を最大限伸長させた状態で床面に当接することなく上下回動可能な可動範囲にある場合、前記初期位置を前記スタート待機位置とすることを特徴とする。
【0011】
(4)請求項4記載の本発明では、請求項2記載の椅子式マッサージ機において、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した時点における前記脚載置部の初期位置が、当該脚載置部を最大限伸長させた状態で床面に当接することなく上下回動可能な可動範囲よりも下方の範囲にある場合、前記可動範囲のうちの最下方位置を前記スタート待機位置とし、前記脚載置部を、前記初期位置から少なくとも伸長させることなく前記スタート待機位置まで上方回動させることを特徴とする。
【0012】
(5)請求項5記載の本発明では、請求項2〜4のいずれか1項に記載の椅子式マッサージ機において、前記スタート待機位置では、前記脚載置部を最大限収縮させることを特徴とする。
【0013】
(6)請求項6記載の本発明では、請求項1〜5のいずれか1項に記載の椅子式マッサージ機において、前記背もたれ部をリクライニングさせるリクライニング手段と、このリクライニング手段を駆動するためのリクライニング操作部と、前記背もたれ部のリクライニング位置を検出するリクライニング位置検出センサと、を備え、前記制御手段は、前記背もたれ部のリクライニング位置と前記脚載置部の回動位置との相対的な位置関係に基づき、前記背もたれ部のリクライニング動作時に、前記リクライニング位置検出センサによる検出結果に応じて前記脚載置部の回動を許可するか否かを判定する連動許可判定手段を有し、この連動許可判定手段により前記背もたれ部のリクライニング動作と前記脚載置部との連動が許可された場合にのみ、前記背もたれ部と前記脚載置部とを連動動作させる制御を実行することを特徴とする。
【0014】
(7)請求項7記載の本発明では、請求項6記載の椅子式マッサージ機において、前記連動許可判定手段は、前記背もたれ部の倒れ角度と前記脚載置部の跳ね上げ角度との差が所定の値を越えた状態にあるときに前記背もたれ部を倒す動作が行われた場合、前記脚載置部の連動動作を許可することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、脚載置部を伸縮させたときの位置を検出する伸縮位置検出センサを備えているために、脚載置部の上下回動位置に応じて最適な伸縮量で伸縮動作させることができ、脚載置部を上下回動させる場合においても、床面に当接させることなく、最大限まで伸縮させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係る椅子式マッサージ機は、背もたれ部及び座部を有する椅子本体と、前記座部前方側において上下回動可能、かつ被施療者の脚の長さ方向に伸縮可能とした脚載置部と、少なくとも前記椅子本体又は前記脚載置部のいずれか一方に設けられたマッサージ機構部と、前記座部前方側において前記脚載置部を上下回動させるための回動手段と、前記脚載置部を被施療者の脚の長さ方向に伸縮させるための伸縮手段と、前記回動手段及び伸縮手段の動作を制御する制御手段と、を備えた椅子式マッサージ機において、前記回動手段は、前記脚載置部を上下回動させたときの回動位置を検出するための回動位置検出センサを有し、前記伸縮手段は、前記脚載置部を被施療者の脚の長さ方向に伸縮させたときの前記脚載置部の前記座部前方側からの位置を検出するための伸縮位置検出センサを有し、前記制御手段は、前記回動位置検出センサの検出値に基いて、前記脚載置部が床面に接する位置までの距離を予め演算し、前記伸縮手段を動作させる場合、前記演算結果に応じた伸縮量となるように制御して、前記脚載置部が回動時に床面に接することを未然に防止できるようにしたものである。
【0017】
前記回動手段及び伸縮手段は、共に電動モータやシリンダなどのアクチュエータを好適に用いることができ、回動位置検出センサ及び伸縮位置検出センサについては、共に光センサを利用することができる。
【0018】
また、制御手段としては、CPU、ROM、RAMなどを基板上に設けた制御回路からなり、前記アクチュエータの駆動源と電気的に接続している。
【0019】
このような構成からなる椅子式マッサージ機では、予め、脚載置部の位置における最大伸出量を算出することができるので、当該脚載置部を、その上下回動位置に応じて最適な伸縮量で伸縮動作させることができる。したがって、脚載置部を上下回動させる場合においても、床面に当接させることなく、最大限まで伸縮させることが可能となる。
【0020】
また、かかる椅子式マッサージ機において、前記マッサージ機構部を駆動させるためのマッサージ開始操作部を備え、前記制御手段は、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した場合、この入力信号が発生した時点における前記脚載置部の位置に基いて、前記脚載置部を所定のスタート待機位置で待機させる制御を実行することができる。
【0021】
マッサージ開始操作部は、例えば、リモートコントローラ(リモコン)などの操作盤に設けられたマッサージ開始ボタンであり、本実施形態では、このマッサージ開始ボタンを押下すると、いきなりマッサージが開始されるのではなく、制御手段は、先ず、脚載置部を所定のスタート待機位置で待機させる制御を行うのである。なお、リモコンには、マッサージ開始ボタンをはじめ、自動マッサージコースボタン、マニュアルマッサージボタンなどのマッサージに関する操作ボタン、さらには脚載置部の上・下回動ボタン、伸長・収縮ボタン、背もたれ部のリクライニングボタン、脚載置部及び背もたれ部を略垂直状態にする収納ボタンなどが設けられている。
【0022】
また、脚載置部のスタート待機位置というのは、マッサージなどを開始するに際し、被施療者が脚載置部の上下回動位置や伸長度合いなどの微調整を行なうことができるように設けられたものであり、本実施形態では、このスタート待機位置を、マッサージ開始ボタンを使用者が押下した時点の脚載置部の位置に応じて自動的に定めるようにしているのである。
【0023】
例えば、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した時点における前記脚載置部の初期位置が、当該脚載置部を最大限伸長させた状態で床面に当接することなく上下回動可能な可動範囲にある場合、前記初期位置を前記スタート待機位置とし、その場で待機させることができる。
【0024】
脚載置部を最大限伸長させた状態で床面に当接することなく上下回動可能な可動範囲というのは、脚載置部の回動角度、すなわち、略垂直の初期状態からの跳ね上げ角度によって表すことができる。本実施形態では、略46度〜90度の範囲としている。なお、可動範囲の最下方位置は床面に当接しないぎりぎりの位置を指すことになるが厳密な限界位置を指すだけでなく、ある程度の余裕をもたせた位置を含めることはもちろんである。本出願の実施例では可能範囲の最下方位置をそれ以上下方に下がると伸縮手段が自動的に動作してしまう位置で規定している。
【0025】
脚載置部が、その跳ね上げ角度が略46度〜90度の範囲にある場合、被施療者の好みの位置であると判断し、脚載置部を回動させていずれかの位置に移動することは行わず、初期位置の状態に維持させる。
【0026】
他方、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した時点における前記脚載置部の初期位置が、当該脚載置部を最大限伸長させた状態で床面に当接することなく上下回動可能な可動範囲よりも下方の範囲にある場合、前記可動範囲のうちの最下方位置を前記スタート待機位置とし、前記脚載置部を、前記初期位置から少なくとも伸長させることなく前記スタート待機位置まで上方回動させ、その位置において待機させるようにしている。
【0027】
すなわち、脚載置部が、略垂直状態(跳ね上げ角度0度)〜跳ね上げ角度略46度の間にある場合、制御手段は、跳ね上げ角度が46度の位置をスタート待機位置に定め、この位置まで脚載置部を上方回動させて移動させることになる。
【0028】
また、脚載置部を最大限伸長させた状態で床面に当接することなく上下回動可能な可動範囲にある場合は、その位置を前記スタート待機位置としているので、結局どの位置に脚載置部がある状態であっても、スタート待機時にはそのまま脚載置部を最大限伸長可能となる。
【0029】
そして、少なくとも脚載置部を伸長させることなく脚載置部を上方へ移動させるというのは、例えば、脚載置部を伸長させずに現在の長さを維持したまま上方回動させたとしても、被施療者の脚に対して脚載置部は相対的には収縮したことになり、脚は窮屈感を伴うことになる。言い換えれば、それだけ被施療者の足裏が脚載置部の足裏受部から強く押圧されることになるのである。
【0030】
したがって、例えば足裏受部にエアバッグなどを設けて足裏マッサージを可能とした場合、上述した制御を行えば、少なくとも被施療者の足裏がエアバッグから離隔することにはならず、足裏施療などに関して都合がよい。つまり、スタート待機位置では、その前の初期位置に比べ被施療者の脚に対して窮屈感を伴う方向にしか変化しないことになり、初期位置を脚載置部が略垂直位置となっている収納位置としている人にとっては最も収縮させた状態での当接を感じる位置への移動であり、また初期位置を最終使用位置のままにしている人にとっても少なくとも当接を感じる方向にしか変化しないようにして伸縮位置の調整をわかりやすくする。
【0031】
なお、脚載置部を伸長させずに現在の長さを維持したまま上方回動させると、被施療者の脚に対して、脚載置部は相対的には収縮したことになる、というのは、脚載置部の枢支位置と被施療者の膝の位置との関係によるもので、脚載置部の上昇動作は、被施療者の脚に対して実質的には収縮動作を伴うことになる。
【0032】
また、上述した各スタート待機位置では、脚載置部を最大限収縮させるように制御することもできる。もちろん、マッサージ終了時に自動的もしくは手動によって脚載置部が略垂直位置となる収納位置へ移動する制御手段を設ければスタート待機位置では脚載置部が最大限収縮されていることになる。
【0033】
一般に、マッサージ開始操作部を操作する場合、脚載置部や背もたれ部は収納位置(両者共に略垂直状態にある)場合が多い。したがって、通常であれば、脚載置部は最大限収縮した状態にあるので、マッサージ開始操作部が操作された場合は、最大限収縮した状態のまま上方へ回動して跳ね上げ角度46度の位置へ移動することになる。
【0034】
そして、脚載置部のスタート待機位置が、跳ね上げ角度46度の位置である場合、使用者が自身の体格に合わせて脚載置部を上下回動させたり、伸縮させたりする位置変更作業に極めて都合がよい。
【0035】
例えば、この跳ね上げ角度が46度の位置では脚があまりにも窮屈だと感じて脚載置部を伸長させたい場合は、リモコン操作により、脚載置部を伸長させればよく、また、脚載置部を最大限収縮させていても、この跳ね上げ角度46度の位置では足裏が脚載置部の足受け面に届かないような場合、リモコン操作により脚載置部を上方へ回動させればよい。いずれにしても、位置変更作業が、リモコンの操作ボタンを一回操作するだけでよいことになる。
【0036】
なお、足裏が脚載置部の足受け面に届かない場合に、脚載置部を上方へ回動させればよい、というのは、前述したように、上方への回動は実際の収縮動作と同様の効果があるからである。
【0037】
ところで、脚載置部がスタート待機位置に移動中である場合には、背もたれ部のリクライニング動作、脚載置部の伸縮動作、回動動作、停止動作以外のリモコン操作は受け付けないようにしている。
【0038】
また、スタート待機位置に脚載置部が移動した後、被施療者が好みに応じて回動位置や伸縮位置を微調整した場合、その位置を、被施療者のお好みスタート待機位置として登録させる機能をもたせることもできる。
【0039】
この場合、リモコンなどに登録ボタンを設けておき、微調整終了後に登録ボタンを操作すれば、制御手段の記憶装置内にお好みスタート待機位置として記憶されるようにしておくとよい。
【0040】
以上のように、スタート待機位置へ移動した後のマッサージ機の使用に際しては、その後の脚載置部の回動動作と伸縮動作とは、前述したように、回動位置検出センサの検出値に基いて、脚載置部が回動時に床面に接することの無いように制御されることになる。
【0041】
なお、スタート待機位置後のマッサージ動作での脚載置部の伸縮状態は本人の納得した伸縮状態への調整後と見なすことが出来るので、わざと強く当接させる必要はなく、上方への移動時には伸長させて、脚の長さに合わせて回動位置に見合う正確な伸縮状態へ自動的に連動させてもよい。
【0042】
また、本実施形態に係る椅子式マッサージ機は、前記背もたれ部をリクライニングさせるリクライニング手段と、このリクライニング手段を駆動するためのリクライニング操作部と、前記背もたれ部のリクライニング位置を検出するリクライニング位置検出センサと、を備え、前記制御手段は、前記背もたれ部のリクライニング位置と前記脚載置部の回動位置との相対的な位置関係に基づき、前記背もたれ部のリクライニング動作時に、前記リクライニング位置検出センサによる検出結果に応じて前記脚載置部の回動を許可するか否かを判定する連動許可判定手段を有し、この連動許可判定手段により前記背もたれ部のリクライニング動作と前記脚載置部との連動が許可された場合にのみ、前記背もたれ部と前記脚載置部とを連動動作させる制御を実行するようにしている。なお、前記リクライニング手段としては、前記回動手段や伸縮手段と同様にモータなどのアクチュエータからなり、リクライニング位置検出手段としても、やはり光センサを好適に用いることができる。
【0043】
連動許可判定手段が判定の基準とする背もたれ部のリクライニング位置と脚載置部の回動位置との相対的な位置関係とは、例えば、背もたれ部のリクライニング位置(回動位置)に対して、脚載置部の回動位置(跳ね上げ位置)がリラックスできる姿勢か否かの観点から定めればよく、例えば、脚載置部と背もたれ部との互いの拡開方向の両者間に形成される適切な角度と考えられる180〜210度の範囲の中で判断基準角度を定めておき、この判断基準角度を越えている場合、下肢に対して上肢が著しく後方へ反り返っていると判断されるので、かかる状態のときに背もたれ部を倒そうとするリクライニングボタンによる操作がなされた場合、背もたれ部と脚載置部とを連動させ、両者の間の角度が前記判定基準角度となるように、あるいは適切な角度と考えられる180〜210度の範囲に収まるように制御するのである。
【0044】
例えば、脚載置部と背もたれ部との互いの拡開方向の両者間に形成される適切な角度としての判断基準角度が190度に設定されている場合、脚載置部の跳ね上げ角度が20度、背もたれ部の倒れ角度が60度のときに、さらに背もたれ部を倒す操作がなされると、脚載置部と背もたれ部との間の拡開方向の角度は220度であり、190度を越えているために、背もたれ部のリクライニング動作と連動して脚載置部を上昇回動させ、両者間の拡開方向の角度が190度になるように制御するのである。
【0045】
そのために、本実施形態では、前記連動許可判定手段が、垂直位置を基準とした前記背もたれ部の倒れ角度と前記脚載置部の跳ね上げ角度との差が所定の値を越えた状態にあるときに前記背もたれ部を倒す動作が行われた場合、前記脚載置部の連動動作を許可するようにしている。
【0046】
このときの判定基準となる背もたれ部の倒れ角度と脚載置部の跳ね上げ角度との差である所定値は、例えば、脚載置部と背もたれ部との互いの拡開方向の両者間に形成される適切な角度としての判断基準角度が190度に設定されている場合であれば10度となる。したがって、背もたれ部の倒れ角度と脚載置部の跳ね上げ角度との差が10度を越えると脚載置部の連動動作を許可するのである。
【0047】
このような制御を行うことにより、従来では脚載置部と背もたれ部とを何の関係ももたせることなく連動させてアンバランスな姿勢にしてしまったり、あるいは全く連動させないで背もたれ部と脚載置部とをそれぞれ個別に操作させる必要を生じさせてしまったりしていたものが、リクライニング操作一回行うだけで、所望するリクライニング角度を得ながら、使用者の姿勢を、当該使用者自身が不快に思うような姿勢にしてしまうことがなくなる。
【0048】
以上説明してきたように、脚載置部の伸縮量を検出する伸縮位置検出センサを備えたことにおより、脚載置部を最適な位置における最適な伸長量で使用することが容易に行えるようになり、しかも、脚載置部の回動動作中に、床面に当接させてしまい、床面を傷つけたりするおそれがなくなる。
【0049】
以下、本実施形態に係るマッサージ機について、図面を参照しながらより具体的に説明する。図1は本実施形態に係る椅子式マッサージ機を示す斜視図、図2は同側面図、図3は同マッサージ機のマッサージユニットの説明図、図4は同マッサージ機の駆動制御系を示すブロック図、図5は同マッサージ機が備えるリモコンの説明図である。
【0050】
本実施形態に係る椅子式マッサージ機は、図1及び図2に示すように、被施療者が着座する座部1と、床面Fに設置され、前記座部1を支持する基台部2と、前記座部1の後側に倒伏自在に連結され、リクライニング可能とした背もたれ部3とから椅子本体を構成するとともに、前記座部1の前側上部近傍に枢支部1aを設け、この枢支部1aを中心に、上下方向へ揺動可能に脚載置部4を連結している。なお、本実施形態に係る椅子式マッサージ機(以下、単に「マッサージ機A」とする)は、基台部2を除く各部については、必要に応じて合成皮革などからなるカバーにより直接被覆するか、あるいは同じくカバーで被覆したクッション部材を配設している。
【0051】
前記脚載置部4は、所謂「オットマン」と呼ばれるもので、近年の椅子式マッサージ機においては、リラックスしてマッサージ施療を行うための重要な構成要素であり、本実施形態における要部となるものである。
【0052】
前記背もたれ部3は、左右両側に体側施療部として機能する側壁部6,6と、後述する機械式のマッサージユニット11を備えている(図5参照)。また、前記座部1の左右側には肘掛部5,5を設けており、各肘掛部5には、腕を差し入れてエアマッサージ可能とした腕施療部8を設けている。
【0053】
図1及び図2において、Rはリモコンであり、被施療者が操作することにより、本マッサージ機Aにおけるマッサージ動作を含む操作全般を行うことができる。なお、このリモコンRについては後に詳述する。31はリモコンケースであり、背もたれ部3の右側から前方へ伸延させた支持杆32の前端に取付けられている。
【0054】
また、図示するように、背もたれ部3の内部には、その左右上部に背中部用エアバッグa1,a1を、左右下部には腰部用エアバッグa2,a2をそれぞれ配設し、背中や腰を押圧するエアマッサージを実行可能としている。
【0055】
また、前記側壁部6の内側面には、それぞれ左右方向に2個の体側部用エアバッグa3,a3を重合状態に取付けて体側施療部として機能させている。前記側壁部6は、取付基端部61側の上下長よりも先端部側の上下長を長くした略扇形形状とするとともに、座部1に着座した被施療者の上腕側方となる位置に配設し、前記取付基端部61側から先端部側にかけて漸次外側方に拡開させている。
【0056】
さらに、前記座部1の後部側には臀下部用エアバッグa4を、前部側には腿部用エアバッグa5を、左右側には臀側部用エアバッグa6をそれぞれ取付けている。
【0057】
また、前記腕施療部8、8は、それぞれ断面視略コ字状に形成されており、その内側上下面に腕用エアバッグa8,a8をそれぞれ取り付けている。
【0058】
本実施形態における要部となる前記脚載置部4については後に詳述するが、その外観については、図示するように、左右の脚を受ける半円筒状の左右脚受部18,18を並設した本体部15と、同本体部15の下側先端部に、所定の間隙dを開けて連設するとともに、左右の足裏を受ける左右足裏受16,16をそれぞれ形成したフラットな板状の足裏受部17とから側面視略L字状に形成している。そして、前記本体部15の各脚受部18,18の両内側面に左右で対をなす脚上部用エアバッグa7,a7,a7,a7を取付けるとともに、前記足裏受部17の各足裏受16,16に対応する位置には足裏施療用エアバッグa9,a9を取付けている。
【0059】
前記複数のエアバッグa1〜a9には、図4に示すように、エアポンプ25から給気されており、このエアポンプ25は、同エアポンプ25から圧入される大気を一時的に貯留して各エアバッグa1〜a9へ分流する分流器(図示せず)を連通連結している。
【0060】
そして、この分流器には、各エアバッグa1〜a9に対応する複数の吐気口を設け、各吐気口には同吐気口の開口を開閉する電磁弁(図示せず)を設けている。そして、分流器の各吐気口と対応するエアバッグa1〜a9とを、これも図示しない耐圧ホースによってそれぞれ連結し、前記電磁弁の開閉動作を後述する制御部G(図4参照)により制御して所要のエアバッグa1〜a9を個別に給排気し、エアバッグa1〜a9を膨張(膨出)・収縮させることにより、被施療者に対してエアマッサージを施すことができる。なお、前記電磁弁の開閉動作によってエアバッグa1〜a9を膨張(膨出)・収縮させることができる一方、エアバッグa1〜a9を膨張状態(膨出状態)に保持することもできる。
【0061】
次に、図3及び図6を参照しながら、背もたれ部3に上下昇降自在、かつ前後進退自在に配設したマッサージユニット11について説明する。
【0062】
図3に示すように、マッサージユニット11は、もみ玉駆動ユニット9を収納配設しており、同もみ玉駆動ユニット9は、施療体として配設した左右一対のもみ玉7,7を前後方向に揺動させることによって叩き作動を行わせる叩き機構70と、もみ玉7,7を偏心回動させることによってもみ作動を行わせるもみ機構80とを具備するとともに、背もたれ部3の表側(被施療者と接する側)に向けて進退移動可能に構成され、進退した位置によってマッサージ強度が変わるように、すなわち、もみ玉7,7による被施療者への押圧力が変わるようにしている。
【0063】
図3中、m1はマッサージユニット11を昇降させるための昇降用駆動源となる昇降用モータ、m2はもみ玉駆動ユニット9を前後方向へ進退移動させるための進退モータ、m3はもみ用モータm3、m4は叩き用モータであり、前記昇降用モータm1は、前記もみ玉駆動ユニット9を前後揺動自在に支持した昇降軸28と連動連結しており、同モータm1が駆動すると、前記昇降軸28が回転し、この昇降軸28の両端に取り付けられたピニオンギヤ29,29が前記背もたれ部3に配設した縦フレーム30,30のラック13(図6)と噛合してマッサージユニット11全体が昇降する。
【0064】
また、前記進退モータm2が駆動すると進退軸43が回転し、円弧状ラック46,46上を前記進退軸43に取り付けたピニオン44,44が前後方向に移動してもみ玉駆動ユニット9を揺動させ、この揺動により進退させるようにしている。49は前記進退軸43を回動自在に支持するための軸受である。
【0065】
また、前述した一方の円弧状ラック46の側部には、扇形板材の周縁に複数の貫通孔を所定の間隔で開設してなる進退位置検出用基板81が取付けてあり、この進退位置検出用基板81の貫通孔の位置に光線を出射して通過光の検出回数によってもみ玉駆動ユニット9の進退位置を検出する光センサ部82が、進退位置検出用基板81の一部を挟持するように配設され、これら進退位置検出用基板81と光センサ部82とにより進退位置検出センサG8を構成している。
【0066】
もみ用モータm3は、前記もみ機構80の主構成要素であり、もみ用回動軸(図示せず)を介してもみ玉7,7と連動連結している。そして、このもみ用モータm3の動作を制御することによって、もみ玉7,7の間の距離を拡縮させることができ、もみ玉7,7の間の距離を例えば「幅広」、「普通」、「幅狭」の内のいずれかの状態に設定して、揉みマッサージを実行することができるようになっている。
【0067】
また、前記叩き用モータm4は、前記もみ用モータm3に並設されており、叩き用回動軸を介してもみ玉7,7と連動連結している。
【0068】
また、前述した各モータm1、m3及びm4と連動連結した回動軸には、回動角(駆動量)を検出するためのロータリーエンコーダE1〜E3(図4参照)をそれぞれ取付けており、ロータリーエンコーダEの検出結果は、後述する制御部Gに与えられる。
【0069】
ここで、図4及び図5を参照しながら、本実施形態に係るマッサージ機Aの制御手段である制御部Gと、の制御部Gに接続した操作手段としてのリモコンRについて以下に詳述する。
【0070】
制御部Gは前記基台部2内に配設されており、これに接続した遠隔操作可能な操作手段であるリモコンRを介して電源投入から電源オフ、及びマッサージ機Aの単機能動作からプログラミングされた自動コースなどの制御動作、さらには前記背もたれ部3のリクライニング動作及び前記脚載置部4の上下回動動作並びに脚の長さ方向への伸縮動作などをコントロールすることができる。また、同制御部Gは、リモコンRに設けた表示部である液晶画面Kへの表示についても制御することができる。
【0071】
また、この制御部Gは体形検出手段としても機能する。すなわち、昇降用モータm1を駆動してマッサージユニット11を被施療者の臀部位置に降下させるとともに、進退モータm2を駆動してもみ玉7,7を最後方位置に後退させ、その位置で進退モータm2を駆動して、もみ玉7,7を被施療者の背中に向けて突出させていき、被施療者に当たったときの進退モータm2の負荷電流の増加を負荷電流検出手段により検出し、さらに進退モータm2を駆動してもみ玉7,7を最後方位置まで後方に向けて移動するとともに、昇降用モータm1を駆動して、マッサージユニット11内に設けたロータリーエンコーダE1の検出に基づいて所定距離だけマッサージユニット11を上昇させ、その位置で進退モータm2を駆動してもみ玉7,7を前方に向けて移動するといった動作を繰り返しながら被施療者の肩位置まで移動させ、体形を検出することができる。
【0072】
かかる制御部Gについて、図4を参照しながら以下に説明する。図示するように、制御部Gは、CPUと、各種マッサージプログラムや後述する連動許可判定テーブル(図15参照)などの各種テーブルを格納したメモリ部G1と、各種モータなどの駆動制御を行う駆動制御部G2と、インターフェイスG3,G4とを備えている。
【0073】
そして、CPUは、インターフェイスG3を介してリモコンR、背もたれ部3のリクライニング角度を検出してリクライニング位置を検知するリクライニング位置検出センサG5と、脚載置部4の上下回動角度を検出して回動位置を検知する脚載置部回動位置検出センサG6と、当該脚載置部4の伸縮位置を検出する脚載置部伸縮位置検出センサG7と、マッサージユニット11の前後方向への進退位置を検出する進退位置検出センサG8と、ロータリーエンコーダE1〜E3とを接続している。
【0074】
また、CPUは、インターフェイスG4を介してマッサージユニット11内に配設したもみ玉駆動ユニット9の昇降用モータm1、もみ用モータm3、叩き用モータm4、及びマッサージユニット11を進退させる進退モータm2、さらには、背もたれ部3のリクライニング動作を行うリクライニング手段であるリクライニングモータm5、エアバッグ用エアポンプ25、座部1に配設したヒータHを接続している。このヒータHにより冬などでも心地好くマッサージすることが可能となっている。
【0075】
さらに、CPUは、このインターフェイスG4を介して、脚載置部4の回動手段としての脚載置部回転モータm6と、脚載置部4を、被施療者の脚の長さ方向に伸縮させる伸縮手段としての脚載置部伸縮モータm7とを接続して、脚載置部4の上下回動動作及び伸縮動作を制御している。
【0076】
かかる構成により、後に詳述するリモコンRに設けた操作部Sからの指令信号に基づいて、制御部Gでは、疲労回復、リフレッシュ、リラックスなどを目的として様々なマッサージモードを組合せた複数の自動コースや指圧、もみ(もみ上げ/もみ下げ)、叩き、さすり、バイブ、ストレッチなどの基本マッサージ、さらにはローリング、エアマッサージなどの種類の異なった単独の手動マッサージを実行可能としている。
【0077】
次に、リモコンRについて説明する。図5に示すように、リモコンRは、正面視が略しゃもじ形状の本体の上側部に液晶表示機を構成する比較的大型の表示部としての液晶画面Kが設けられ、その下側に複数のボタン群からなる操作部Sが設けられている。このように、液晶画面Kの面積を広くして視認性を向上させるとともに、操作部Sの幅寸法を液晶画面Kの幅寸法より狭くして、操作部Sの把持操作性を向上させている。
【0078】
そして、かかる操作部S及び液晶画面Kを用いることにより、所要のマッサージモードを選択するとともに、もみ玉7,7による機械的なマッサージを実行するに際し、このもみ玉7,7の基準位置を被施療者に応じて画像を視認しながら調整できるとともに、背もたれ部3のリクライニング位置や脚載置部4の回動位置及び伸縮位置などを視認できるようになっている。
【0079】
操作部Sの略中央位置に、決定ボタンS2を配置し、その上方にマッサージ関連操作部S1aを、下方には非マッサージ操作部S1bを設け、この非マッサージ操作部S1bには、脚載置部4を上下回動させるための一対の脚部用上下ボタンS14,S15、及び背もたれ部3をリクライニングさせる一対のリクライニング用上下ボタンS16,S17をマッサージ機図柄を挟んで互いに本体幅方向へ距離を隔てて配置しており、前記マッサージ機図柄の下方には、背もたれ部3と脚載置部4とをそれぞれ略垂直状態の姿勢にする収納ボタンS18を配置している。
【0080】
また、この非マッサージ操作部S1bの最下部には、脚載置部4を伸縮させるための一対の伸縮ボタンS19a,S19bを、マッサージ機図柄を挟んで互いに本体幅方向へ距離を隔てて配置している。
【0081】
また、マッサージ関連操作部S1aには、液晶画面Kの直下位置に、被施療者が好みのマッサージ態様やマッサージ強さなどの設定情報や好みで作成したオリジナルの自動コースなどを実行可能とした個別マッサージボタンS5a,S5b,S5c,S5dを、本体幅方向へ適宜の間隔で設けて4個並設している。
【0082】
これら個別マッサージボタンS5a〜S5cは、オリジナル自動コースの種類を登録し、押下操作により自動コースによるマッサージ動作を実行させるものであり、また、個別マッサージボタンS5dは、被施療者が自分の好みのマッサージを組み合わせて構築した自動コースや、自分の最適な位置に微調整した後述するスタート待機位置を登録させることのできるボタンであり、これらは被施療者が操作しやすく、かつ目立つように、液晶画面Kに近接させて横一列に配置している。
【0083】
また、個別マッサージボタンS5a,S5b,S5c,S5dの下方には、スタートボタンS3を配設しており、マッサージを開始させるとき、又はマッサージを終了してもみ玉7,7を収納するときに使用するようになっている。
【0084】
ところで、本実施形態においては、マッサージを開始するにあたり、このスタートボタンS3を押下すると、後述する自動コースボタンS6や前記個別マッサージボタンS5a,S5b,S5c,S5d、あるいは機能ボタンS7の操作がなされるまで、脚載置部4を所定の位置で待機させるようにしている。
【0085】
また、このスタートボタンS3の右横には停止ボタンS4が配設してあり、この停止ボタンS4を操作することによってマッサージを中途であっても停止させることができる。
【0086】
前記スタートボタンS3の下方には、自動コースを選択してマッサージを実行するための自動コースボタンS6と複数種類のマッサージから好みのマッサージを選択して実行するマニュアルマッサージ用としての機能ボタンS7とを配設し、さらに、これらの下方にはエアマッサージを実行するためのエアボタンS10と、自動コースを実施している間に、自分の好みに合わないマッサージモードであればこれをスキップするスキップボタンS8と、心地良いマッサージモードであればこれを繰り返せるようにしたリピートボタンS9とを設けている。また、前記機能ボタンS7の下方位置には、上下方向の肩位置の調整を行なうための肩位置微調整ボタンS20を配設している。
【0087】
S31はメニューボタン、S32は体側部用エアバッグa3,a3を動作させる肩ボタン、S33は腕施療部8の腕用エアバッグa8を動作させるための腕ボタンである。
【0088】
上記構成のマッサージ機Aにおいて、特に本実施形態の特徴となるのは、前記制御部Gによって、脚載置部回動位置検出センサG6の検出値に基いて、前記脚載置部4が床面Fに接する位置までの距離を予め演算し、前記脚載置部伸縮モータm7を動作させる場合、前記演算結果に応じた伸縮量となるように制御して、前記脚載置部4が回動時に床面Fに接することを未然に防止できるようにしたことにある。
【0089】
図6〜図11を参照して、脚載置部4の構成及びその動作について以下に詳述する。図6はマッサージ機Aの背もたれ部3及び脚載置部4の回動動作を示した側面視による説明図、図7は脚載置部4の分解斜視図、図8は脚載置部支持フレームと摺動フレームとを示す説明図、図9は脚載置部支持フレームと摺動フレームとを取付けた状態の正面図、図10は摺動フレームに取付けた収縮機構の説明図、図11は脚載置部回動機構の説明図である。
【0090】
図6及び図7に示すように、脚載置部4は、基台部2を形作る基台フレーム200の前端に枢支部1aを介して連結されており、この基台フレーム200に取付けられた脚載置部回動機構410により上下回動自在に構成されている。なお、脚載置部回動機構410については後に詳述する。
【0091】
また、図6に示すように、基台フレーム200には、リクライニング手段としてのリクライニングモータm5を備えた背もたれ部回動機構300を配設しており、前記リクライニングモータm5によって回転駆動する螺子杆301の進退によって背もたれ部3をリクライニング可能としている。なお、この背もたれ部回動機構300は、後に詳述する前記脚載置部回動機構410と略同様な構成であり、後述する脚載置部回動位置検出センサG6と略同様な構成のリクライニング位置検出センサG5を備えている。
【0092】
また、図7に示すように、基台フレーム200は、左右下部フレーム201,201の前端部に左右縦支柱202,202を、中央部近傍には左右中央支柱203,203をそれぞれ立設するとともに、左右縦支柱202,202と左右中央支柱203,203との間に座部支持パネル204を取付けて構成されている。
【0093】
そして、前記座部支持パネル204の左右側に枢支部1a,1aを設けるとともに、これら枢支部1a,1a間に、脚載置部回動機構410を取付けるための前・後枢支ブラケット205.206(図6参照)を形成している。
【0094】
前記枢支部1a,1aに、脚載置部4(図1参照)を形作る脚載置部フレーム40を支持する脚載置部支持フレーム400の左右縦フレーム401,401の各上端をそれぞれ枢支連結するとともに、この脚載置部支持フレーム400には、当該脚載置部支持フレーム400に対して、上下摺動自在となるように摺動機構430を備えた摺動フレーム420を取付けている。図7中、207は基台部前面パネル、402は脚載置部支持フレーム400の左右縦フレーム401,401の間に複数本掛け渡された補強杆、440は脚載置部支持フレーム400と摺動フレーム420との摺動連結機構部である。
【0095】
また、図6及び図7に示すように、脚載置部フレーム40は、本体部15(図1参照)を形作る本体殻部15’と、フラットな板状の足裏受部17(図1参照)を形作る足裏受板体17’とからなり、摺動フレーム420の側面視略L字状に形成した主フレーム421に、互いに上下方向へ間隙d(図2参照)開けてそれぞれ取付けられている。したがって、かかる脚載置部フレーム40にカバーなどを被覆して形成される脚載置部4は、左右脚受部18,18を並設した本体部15と左右の足裏を受ける足裏受部17との間に間隙dが形成され、足がむれることを防止できるともに、溜まり易いゴミなども掃きだしやすく、清掃も容易となっている。
【0096】
摺動連結機構部440は、図8に示すように、脚載置部支持フレーム400の左右縦フレーム401,401に第1転動駒441aを上下に配設した横断面視略コ字状の基台側挟持部441,441を取付け、この基台側挟持部441,441に、これも上下に第2転動駒442a,442aを配設した横断面視略コ字状の載置部側挟持部442,442を互いに向かい合わせ状態に連結するとともに、これら両者間に、側面視略L字状に形成した摺動フレーム420の主フレーム421をサンドイッチ状に挟持している。かかる構成により、摺動フレーム420が脚載置部支持フレーム400に対して上下方向へ摺動自在に取り付けられることになる。
【0097】
また、図9及び図10に示すように、摺動フレーム420の中央に設けられた摺動機構430は、取付プレート431の下部に脚載置部伸縮モータm7を取付け、この脚載置部伸縮モータm7に、連動機構432を介して螺杆433の下端を連動連結している。
【0098】
また、取付プレート431の一側端上部から連設部材434を突設して、この連設部材434に脚載置部伸縮位置検出センサG7を取付けている。
【0099】
脚載置部伸縮位置検出センサG7は、前記連設部材434に上端を固定するともに、長手方向に複数の貫通孔435を所定の間隔で開設した伸縮位置検出用基板436と、この伸縮位置検出用基板436を包持するように設けられるとともに、前記貫通孔435の位置に光線を出射するように構成した光センサ部437とからなり、光センサ部437の発光部からの光が貫通孔435を通過して受光部に受光された光の検出回数によって脚載置部4の伸縮量を検出することができるようになっている。
【0100】
また、脚載置部支持フレーム400を後方から押し上げたり、あるいは引き下げたりして脚載置部4を上下回動させる脚載置部回動機構410は、図11に示すように、取付シャシ411の一端に脚載置部回転モータm6を固定し、この脚載置部回転モータm6に、連動機構412を介して螺杆413の一端を連動連結している。
【0101】
また、取付シャシ411の他端近傍から連設部材414を突設して、この連設部材414に脚載置部回動位置検出センサG6を取付けている。
【0102】
脚載置部回動位置検出センサG6は、前記脚載置部伸縮位置検出センサG7と略同様な構成となっており、前記連設部材414に先端を固定するともに、長手方向に複数の貫通孔415を所定の間隔で開設した回動位置検出用基板416と、この回動位置検出用基板416を包持するように設けられるとともに、前記貫通孔415の位置に光線を出射するように構成した光センサ部417とからなる。そして、光センサ部417の発光部からの光が貫通孔415を通過して受光部に受光された光の検出回数によって脚載置部4の回動位置を検出することができるようになっている。
【0103】
また、図6に示すように、脚載置部回動機構410の螺杆413の先端は、前記基台フレーム200側に枢支連結したアーム部418を取付けるとともに、このアーム部418に設けた転動輪419が、前記基台部前面パネル207の後面を円滑に転動可能としている。かかる構成により、脚載置部4の上下回動が極めて滑らかに行われることになる。
【0104】
本実施形態に係るマッサージ機Aは、上述してきた構成を有するものであり、前述したように、前記制御部Gは、脚載置部回動位置検出センサG6の検出値に基いて、前記脚載置部4が床面Fに接する位置までの距離を予め演算することによって、前記脚載置部伸縮モータm7を動作させる場合、前記演算結果に応じた伸縮量となるようにこれを制御して、前記脚載置部4が回動時に床面Fに接することを未然に防止可能としている。
【0105】
すなわち、脚載置部4の上下の回動位置における最大伸出量を予め算出するようにしているので、前記脚載置部伸縮モータm7の駆動を制御して、脚載置部4の上下回動位置に応じた最適な伸縮量で伸縮動作させることができ、脚載置部4を上下回動させる場合においても、床面Fに当接させることなく、最大限まで伸縮させることが可能となる。
【0106】
図12に脚載置部4の最大伸縮ストロークLと、この最大伸縮ストロークLを床面Fに当接することなく実現しうる脚載置部4の限界位置を示している。本実施形態では、最大伸縮ストロークLを180mmとし、そのときの脚載置部4の位置は、床面Fから46度の角度で回動した位置としている。本実施形態では、この位置を脚載置部4の基準位置とする。また、この位置における脚載置部4の床面Fからの跳ね上げ角度αを、基準角度θ(床面Fから46度)としてあらわすこととする。
【0107】
すなわち、本マッサージ機Aは、図12に示した基準位置よりも上方にあれば脚載置部4は最大伸長させても床面Fに当接するおそれはないので、その伸縮は自在に行えるが、基準位置よりも下方に位置する場合は、脚載置部4が床面Fに当接することのないように、脚載置部4の回動位置における最大伸出量を予め算出するのである。
【0108】
上述の制御を行うことのできる本マッサージ機Aでは、マッサージ開始操作部としてのリモコンRのスタートボタンS3が押下され、その入力信号が制御部Gに入力すると、この入力信号が発生した時点における前記脚載置部4の位置に基いて、前記脚載置部4を所定のスタート待機位置で待機させる制御を実行する。
【0109】
すなわち、スタートボタンS3が押下されてONになると、いきなりマッサージが開始されるのではなく、制御部Gは、先ず、脚載置部4を前記スタート待機位置で待機させる制御を行うのである。
【0110】
また、所定のスタート待機位置は、入力信号が発生した時点における前記脚載置部4の位置に基いて決定され、そして、本実施形態では、このスタート待機位置を、図12に示した基準位置に基いて決定するようにしている。
【0111】
図13に、スタートボタンS3が押下された場合における脚載置部4の動作制御処理のフローチャートを示す。
【0112】
図示するように、スタートボタンS3が押下された場合、CPUは、先ず、脚載置部4の位置における跳ね上げ角度αが所定値以上であるか否かを判断する(ステップS331)。すなわち、脚載置部4の初期位置が、基準位置よりも上にあるか否かを判断するのである。
【0113】
初期位置が基準位置よりも上方に位置していると判断すると、CPUはこの処理を終了する。すなわち、脚載置部4の初期位置が基準位置よりも上方にある場合(跳ね上げ角度略46度〜跳ね上げ角度90度の間)は回動動作させることなく、その位置をスタート待機位置として、この位置において待機させる。
【0114】
一方、このステップS331で脚載置部4が基準位置よりも下方(跳ね上げ角度0度〜跳ね上げ角度略46度の間)に位置すると判断すると、CPUは脚載置部4を基準位置まで回動させる上げ指示をセットして(ステップS332)この処理を終了する。
【0115】
すなわち、脚載置部4は初期位置から基準位置まで上昇し、この位置をスタート待機位置として待機することになる。このとき、CPUは、脚載置部4を、少なくとも伸長させることなくスタート待機位置まで上方回動させるようにしている。
【0116】
このとき、脚載置部4を少なくとも伸長させないようにしているので、被施療者の脚に対して脚載置部4は相対的に収縮したことになり、被施療者の足裏が脚載置部4の足裏施療用エアバッグa9に強く当接することになって、伸縮の調整がしやすい状態となり、またそのままでも効果的な足裏マッサージが可能な態勢となる。
【0117】
なお、この脚載置部4がスタート待機位置まで移動している場合、リモコンRからの操作は、リクライニング用上下ボタンS16,S17、脚部用上下ボタンS14,S15、伸縮ボタンS19a,S19b、停止ボタンS4以外は受け付けないようにしている。
【0118】
また、基準位置をスタート待機位置とする場合、脚載置部4を最大限収縮させるように制御するとなおよい。この基準位置において、脚載置部4を最大限収縮させておけば、使用者が脚が窮屈だと感じた場合は、リモコンRの伸長ボタンS19aを操作して脚載置部4を伸長させればよいし、また、脚載置部4を最大限収縮させていても、この基準位置においては足裏が脚載置部4の左右足裏受16,16に届かないような場合、リモコンRの脚部用上げボタンS14を操作して、脚載置部4を上方へ回動させればよい。いずれにしても、脚載置部4の位置変更作業が、リモコンRの操作が1回でよい。
【0119】
なお、足裏が脚載置部4の左右足裏受16,16に届かないような場合に、脚載置部4を上方へ回動させればよいというのは、脚載置部4の枢支部1aの位置に対して、被施療者の膝の位置が上方に位置するという関係によるもので、脚載置部4を回動させて上昇させると、実質的には脚載置部4を収縮させたことと同じ作用効果が生じることによるものである。
【0120】
図14は、スタート待機位置移動後のマッサージ施療状態での望ましい実施例であり、リモコンRの脚部用上下ボタンS14,S15(図5)のいずれかが押下された場合の脚載置部4の伸縮動作制御処理を示すフローチャートである。
【0121】
図示するように、制御部GのCPUは、先ず、ボタン押下が成されたか否かを判断し(ステップS351)、脚部用上げボタンS14が押下された場合であれば、脚載置部4を上方へ回動させる上げ指示をセットする。次いで、CPUは、脚載置部4の伸長が最長であるか否かを判断し(ステップS353)、最長であればこの処理を終了し、最長ではない場合は、脚載置部4の伸長指示をセットして(ステップS354)この処理を終了する。
【0122】
なお、上記上げ指示の場合、床に脚載置部が接するおそれがないので、脚載置部の伸縮制御は不要としても構わないが、本制御はスタート待機位置移動後なので自分の好みに合わせた調整をしていると見做すことが出来ることから、本実施形態では、ステップS354に示すように回動位置に応じて伸長させるようにしている。
【0123】
一方、脚部用下げボタンS15が押下された場合であれば(ステップS351でNO)、処理をステップS355に移す。ステップS355では、脚載置部4の収縮位置が最短であるか否かを判断し、最短な場合は脚載置部4を下方へ回動させる下げ指示をセットして(ステップS358)この処理を終了する。
【0124】
他方、ステップS355で最収縮位置ではないと判断した場合は、脚載置部4の跳ね上げ角度αが所定角度以上であるか否か、すなわち、脚載置部4が前述した基準位置(跳ね上げ角度α=46度)よりも上方に位置しているか否かを判断し(ステップS356)、基準位置よりも上と判断した場合は(Yes)、処理を前記ステップS358に移してこの処理を終了する。
【0125】
一方、ステップS356で、脚載置部4が基準位置よりも下方に位置していると判断した場合(No)、脚載置部4をその位置に見合った長さまで収縮させる収縮指示をセットし(ステップS357)、この処理を終了する。
【0126】
なお、スタート待機位置移動後なので自分の好みに合わせた調整をしていると見做すことが出来るので、脚載置部4が上記基準位置よりも上方に位置している場合においても(ステップS356でYes)、ステップS358の処理の前に、ステップS357同様に、下方への回動時にその回動位置に見合った長さまで収縮させる制御をさせても良い。
【0127】
そして、この脚載置部4の伸縮動作制御処理が終了すると、制御部Gは各ステップでセットされたコマンドに従って、脚載置部4を伸縮させて回動動作を行う。したがって、脚載置部4は、床面Fに当接することなく回動動作が行われることになり、床面Fを傷つけてしまうおそれがなくなる。
【0128】
また、本実施形態では、背もたれ部3のリクライニング動作時に、前記制御部Gは、背もたれ部3のリクライニング位置と脚載置部4の回動位置との相対的な位置関係に基づき、リクライニング位置検出センサG5による検出結果に応じて、脚載置部4の回動を許可するか否かを判定するようにしている。すなわち、制御部Gが連動許可判定手段として機能している。
【0129】
制御部Gが判定の基準とする背もたれ部3のリクライニング位置と脚載置部4の回動位置との相対的な位置関係は、背もたれ部3のリクライニング位置(回動位置)に対して、脚載置部4の回動位置(跳ね上げ位置)が、被施療者がリラックスできる姿勢をとれるか否かの観点から定めている。
【0130】
本実施形態では、図15に示す連動許可判定テーブルをメモリ部G1に格納しており、リクライニング用上下ボタンS16,S17の操作時に、制御部Gはこれを参照するようにしている。
【0131】
図15に示すように、本実施形態では、脚載置部4と背もたれ部3との互いの拡開方向における両者間の相対角度が190度の場合を判定基準角度として規定して、相対角度がこの判定基準角度である190度未満の場合、リクライニング用下ボタンS17が操作されたときは背もたれ部3のみを傾倒動作させるが、相対角度が190度以上の場合は、背もたれ部3と脚載置部4との間の角度が判定基準角度となるように脚載置部4を連動させて上方へ回動させるのである。なお、判定基準角度は、170〜210度の範囲で適宜設定するとよい。
【0132】
ここで、脚載置部4と背もたれ部3との相対角度の概念について説明すると、図20に示すように、本実施形態でいうところの相対角度γとは、脚載置部4の水平状態位置を基準として下方への回動角度(90度−床面Fからの跳ね上げ角度α)と、背もたれ部3の垂直状態位置を基準として後方への倒れ角度βと、脚載置部4の水平状態と背もたれ部3の垂直状態との間の90度との和である。
【0133】
したがって、連動許可判定テーブルにしたがって、相対角度γがこの190度の判定基準角度未満の場合にリクライニング用下ボタンS17が操作されたときは背もたれ部3のみを傾倒動作させ、相対角度が190度以上の場合は、190度となるように脚載置部4を連動させて上方へ回動させる。
【0134】
なお、リクライニング用上ボタンS16が操作された場合は、図15に示すように、相対角度がこの判定基準角度である190度未満の場合は、脚載置部4を連動して下方へ回動させるが、相対角度が190度以上の場合は、背もたれ部3のみを上方回動させてもよいし、あるいは、背もたれ部3と脚載置部4との間の角度が判定基準角度となるように脚載置部4を連動させて下方へ回動させてもよい。すなわち、背もたれ部3を上方回動させるというのは、脚載置部4と背もたれ部3との間の拡開方向の角度が少なくとも広がることにはならなければ連動して脚載置部4を下方へ回動させても現状以上に不自然な姿勢にはならないからである。
【0135】
図16及び図17に、リクライニング用上下ボタンS16,S17が操作された際の動作制御処理のフローチャートを示す。
【0136】
先ず、リクライニング用下ボタンS17が操作された場合(背もたれ部3が倒れる)について説明する。
【0137】
図16に示すように、CPUは、先ず、脚載置部4の跳ね上げ角度αと背もたれ部3の倒れ角度β(リクライニング倒れ角度)とから両者間の相対角度を演算して求める(ステップS301)。次いで、背もたれ部3を倒す方向へリクライニングする指示をセットする(ステップS302)。そして、相対角度が前記判定基準角度(190度)以上か否かを判定し(ステップS303)、前記連動許可テーブル(図15)に示すように、判定基準角度以上の場合は、連動が許可されて脚載置部4を上方回動させる上げ指示をセットする(ステップS304)。他方、ステップS303で判定基準角度に満たないと判定した場合はこの処理を終了する。すなわち、リクライニング動作と脚載置部4の回動動作との連動は許可されず、背もたれ部3のリクライニング動作のみが行われる。
【0138】
次いで、CPUは、ステップS305において、脚載置部4の跳ね上げ角度αが所定値以上か否かを判断する。ここでの所定値とは、前述した基準位置における略46度の基準角度θである。
【0139】
そして、基準角度θに満たない場合はこの処理を終了し、基準角度θ以上の場合はステップS306に処理を移して脚載置部4が最大伸長であるか否かを判定する。そして、最大伸長の場合はこの処理を終了し、最大伸長でない場合は、脚載置部4の伸長指示をセットして(ステップS304)この処理を終了する。すなわち、基準角度θを越えると、脚載置部4は伸長していき、被施療者に対して脚が窮屈な思いをさせることがないようにしている。
【0140】
次に、リクライニング用上ボタンS16が操作された場合(背もたれ部3が起き上がる)について説明する。
【0141】
図17に示すように、CPUは、先ず、脚載置部4の跳ね上げ角度αと背もたれ部3の倒れ角度β(リクライニング倒れ角度)とから両者間の相対角度を演算して求める(ステップS311)。
【0142】
次いで、背もたれ部3を起こす方向へリクライニングする指示をセットする(ステップS312)。そして、相対角度が前記判定基準角度(190度)以上か否かを判定する(ステップS313)。
【0143】
このステップS313において、ここでは、判定基準角度以上の場合はこの処理を終了し、脚載置部4の回動動作との連動は許可されず、背もたれ部3のみを起きる方向にリクライニングするようにしている。
【0144】
他方、判定基準角度に満たない場合は、CPUは処理をステップS314に移し、脚載置部4が最短位置まで収縮しているか否かを判定し、最短位置まで収縮している場合は連動を許可して脚載置部4を下方へ回動させる下げ指示をセットしてこの処理を終了する。
【0145】
また、ステップS314において、脚載置部4が最短位置まで収縮していない場合は、ステップS315において、脚載置部4の跳ね上げ角度αが所定値、すなわち、基準角度θ(46度)であるか否かを判定し、基準角度θ以上であれば、連動を許可して処理をステップS317に移し、脚載置部4の下げ指示をセットする一方、基準角度θに満たない場合は、脚載置部4が床面Fに当接しないように収縮させる収縮指示をセットして(ステップS316)、この処理を終了する。なお、ステップS313において、前述したように、脚載置部4の回動動作との連動を許可してもよい(連動許可テーブル(図15)を参照)。
【0146】
上述した制御を行えば、背もたれ部3を起こすリクライニング動作を行わせる場合、図21に示すように、脚載置部4と背もたれ部3との間の相対角度γが例えば170度であると、背もたれ部3の上方への回動動作に連動して脚載置部4は下方へ回動する(図21(a))。脚載置部4が基準位置に達すると、脚載置部4の回動は一旦停止して、背もたれ部3のみが上方回動される(図21(b))。そして、背もたれ部3が起立位置に達した後もリクライニング用上ボタンS16が操作されている場合(図21(c))、脚載置部4の収縮動作を行うとともに、下方回動を開始して(図21(d))、脚載置部4を略垂直状態の収納位置まで回動させる(図21(e))、といったリクライニング動作も可能となる。
【0147】
このような制御を行うことにより、従来では脚載置部4と背もたれ部3とを何の関係ももたせることなく連動させてしまい、被施療者にとって不快感を覚えるアンバランスな姿勢にしてしまったり、あるいは全く連動させないで背もたれ部3と脚載置部4とをそれぞれ個別に操作させる必要を生じさせてしまったりしていたものが、リモコンRによるリクライニング操作を一回行うだけで、所望するリクライニング角度を得ながら、被施療者の姿勢を、当該被施療者自身が不快に思うような姿勢にしてしまうこともない。
【0148】
上記構成の本実施形態に係るマッサージ機Aにおいて、リモコンRの伸長ボタンS19aを操作して脚載置部4を伸長させるときの制御について、図18を参照して説明する。
【0149】
先ず、CPUは、脚載置部4の伸縮位置が最長であるか否かを判定する(ステップS341)。最長位置にあると判断すると、例えばボタン受付無効ブザーをセットして、ブザーを鳴らし、被施療者にこれ以上の伸長動作は不可であることを報知する(ステップS342)。
【0150】
ステップS341で脚載置部4が最長位置にない場合、CPUは処理をステップS343に移し、脚載置部4が基準位置(跳ね上げ角度α=46度)よりも上方、すなわち伸縮制限解除位置にあるか否かを判定する。そして、伸縮制限解除位置にある場合は、最長にしても床面Fに当接するおそれがないので脚載置部4を伸長させる伸長指示をセットし(ステップS344)、伸縮制限解除位置にない場合は、脚載置部4を上方へ回動させる上げ指示をセットして(ステップS345)、伸長制限解除位置まで脚載置部4を上方へ回動させる制御を行う。
【0151】
なお、リクライニング操作と脚載置部4の伸縮動作について述べたが、例えばリクライニング用上下ボタンS16,S17と、伸縮ボタンS19a,S19bが同時に操作された場合、本実施形態では、リクライニング用上下ボタンS16,S17の動作を優先して行うようにしている。
【0152】
次に、リモコンRの収納ボタンS18が操作された場合の制御について、図19を参照して説明する。なお、本実施形態では、収納動作時においては、リモコンRからのボタン操作は全て受け付けないようにしている。
【0153】
収納ボタンS18が操作されると、図示するように、CPUは、先ず、脚載置部4の伸縮位置が最短であるか否かを判定する(ステップS321)。最短ではない場合、脚載置部4の収縮指示をセットして(ステップS322)、この処理を終了する。
【0154】
一方、ステップS321で脚載置部4が最短位置まで収縮している場合、CPUは背もたれ部3がリクライニング収納位置、すなわち、略起立状態(倒れ角度β=5度としている)にあるか否かを判定し(ステップS323)、収納位置にある場合はステップS325に処理を移し、収納位置にない場合は、背もたれ部3を起こすために、すなわち、リクライニング起こし指示をセットして(ステップS324)、処理をステップS325に移す。
【0155】
このステップS325では、CPUは、脚載置部4が収納位置、すなわち、略垂直状態にあるか否かを判定し、収納状態の場合はこの処理を終了し、収納状態にない場合は脚載置部4を下方へ回動させる下げ指示をセットして(ステップS326)、この処理を終了する。
【0156】
図22〜図24に、収納ボタンS18が操作されたときの背もたれ部3及び脚載置部4の具体的な収納動作例をそれぞれ示す。
【0157】
図22に示す収納動作は、図19に示した処理に即したものであり、先ず、脚載置部4の伸縮位置を最短にしてから背もたれ部3及び脚載置部4の回動動作を開始させるようにしたものである。
【0158】
すなわち、脚載置部4が伸長していれば、脚載置部4の収縮動作を行い(図22(a))、次いで、脚載置部4を下方へ回動させるとともに、背もたれ部3を上方へ回動させ(図22(b))、背もたれ部3及び脚載置部4を共に収納位置に位置させる(図22(c))。
【0159】
また、収納動作の他の実施形態として、図23に示す収納動作としてもよい。これは、脚載置部4が基準位置に到達するまでは無条件に背もたれ部3及び脚載置部4の回動動作を行い、脚載置部4が基準位置に到達した後に、脚載置部4の伸縮状態について判断している。
【0160】
すなわち、背もたれ部3を上方へ回動して起こしつつ脚載置部4を下方へ回動する(図23(a))。脚載置部4が基準位置に到達すると、この脚載置部4及び背もたれ部3を共に停止させる(図23(b))。そして、ここで制御部Gは脚載置部4の伸縮位置が最短であるか否かを判定し、最短でない場合、伸長している脚載置部4を最短位置まで収縮する(図23(c))。その後、脚載置部4を下方へ回動させるとともに、背もたれ部3を上方へ回動させ(図22(d))、背もたれ部3及び脚載置部4を共に収納位置に位置させる(図22(e))。
【0161】
さらに、他の実施形態として、図24に示す収納動作も考えられる。
【0162】
すなわち、上述した他の実施形態同様に、背もたれ部3を上方へ回動して起こしつつ脚載置部4を下方へ回動する(図24(a))。そして、ここでは、脚載置部4が基準位置に到達すると、脚載置部4は停止させ、背もたれ部3の回動動作は継続して起立させる。そして、背もたれ部3が起立した後(図24(b))、制御部Gは脚載置部4の伸縮位置が最短であるか否かを判定し、最短でない場合、伸長している脚載置部4を最短位置まで収縮させながら収納位置(略垂直状態)まで下方へ回動させて収納位置に位置させるのである(図24(c))。
【0163】
ところで、本マッサージ機Aでは、脚載置部4の上下回動動作と、この脚載置部4に配設したエアバッグa7を用いて、脚伸ばし施療、所謂フットストレッチを行うことができる。すなわち、エアバッグa7により脚を挟圧しながらこのとき、脚載置部4を所定角度の範囲で上下昇降させるものであるが、このとき下降位置が、基準位置(跳ね上げ角度α=46度)よりも下方になる場合、制御部Gは、脚載置部4の伸長量と、フットストレッチ開始時における脚載置部4の位置を検出して、フットストレッチ動作を開始する前に、予め所定角度だけ脚載置部4を上昇させ、フットストレッチ動作時における最下方位置においても、脚載置部4の先端が床面Fに当接しないように制御するようにしている。なお、脚載置部4を予め上昇させる場合、上昇に伴って脚載置部4の伸長動作も行うことが望ましい。また、この伸長量については、制御部Gが実行する被施療者の体形検出、さらに好ましくは背もたれ部3のリクライニング位置に基いて決定するとよく、さらに、この伸長量をメモリ部G1のRAMに記憶しておき、ストレッチ終了後は元の伸縮位置に復帰させる制御を行うとよい。
【0164】
したがって、フットストレッチ時においては、脚の窮屈感がなく、しかも、ストレッチ時の脚載置部4の回動動作において脚載置部4が収縮したりすることがないため、窮屈な思いをさせることなく効果的なフットストレッチが行える。
【0165】
ところで、フットストレッチ動作は、以下のように制御してもよい。
【0166】
すなわち、脚載置部4の位置にかかわらず、フットストレッチ指示がなされると、脚載置部4はそのまま下方へ回動するが、脚載置部4の回動位置に応じた最大伸長位置が予め演算できるので、制御部Gは、脚載置部4を床面Fと当接する直前で停止させる。そして、そこを最下点として、フットストレッチに必要な回動角度に応じて上方へ回動させ、最上点に達したらまた前記最下点まで下方動作させるという動作を繰り返すのである。
【0167】
また、上述してきた脚載置部4の収縮動作については、自動コースによるマッサージを実施中においても制御部Gによって制御されており、伸長量にかかわらず、床面Fと当接するおそれはない。
【0168】
上述してきた実施形態により、以下のマッサージ機が実現できる。
【0169】
背もたれ部3及び座部1を有する椅子本体と、前記座部1前方側において上下回動可能、かつ被施療者の脚の長さ方向に伸縮可能とした脚載置部4と、少なくとも前記椅子本体又は前記脚載置部4のいずれか一方に設けられたマッサージ機構部(例えば、マッサージユニット11やエアバッグなど)と、前記座部1前方側において前記脚載置部4を上下回動させるための回動手段(例えば、脚載置部回転モータm6)と、前記脚載置部4を被施療者の脚の長さ方向に伸縮させるための伸縮手段(例えば、脚載置部伸縮モータm7)と、前記回動手段及び伸縮手段の動作を制御する制御手段(例えば、制御部G)と、を備えた椅子式マッサージ機において、前記回動手段は、前記脚載置部4を上下回動させたときの回動位置を検出するための回動位置検出センサ(例えば、脚載置部回動位置検出センサG6)を有し、前記伸縮手段は、前記脚載置部を被施療者の脚の長さ方向に伸縮させたときの前記脚載置部4の前記座部1前方側からの位置を検出するための伸縮位置検出センサ(例えば、脚載置部伸縮位置検出センサG7)を有し、前記制御手段は、前記回動位置検出センサの検出値に基いて、前記脚載置部4が床面Fに接する位置までの距離を予め演算し、前記伸縮手段を動作させる場合、前記演算結果に応じた伸縮量となるように制御して、前記脚載置部4が回動時に床面Fに接することを未然に防止する椅子式マッサージ機。
【0170】
上記椅子式マッサージ機において、前記マッサージ機構部を駆動させるためのマッサージ開始操作部(例えば、リモコンRに設けられるスタートボタンS3)を備え、前記制御手段は、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した場合、この入力信号が発生した時点における前記脚載置部4の位置に基いて、前記脚載置部4を所定のスタート待機位置で待機させる制御を実行する椅子式マッサージ機。
【0171】
上記椅子式マッサージ機において、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した時点における前記脚載置部4の初期位置が、当該脚載置部4を最大限伸長させた状態で床面Fに当接することなく上下回動可能な可動範囲にある場合、前記初期位置を前記スタート待機位置とする椅子式マッサージ機。
【0172】
上記椅子式マッサージ機において、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した時点における前記脚載置部4の初期位置が、当該脚載置部4を最大限伸長させた状態で床面Fに当接することなく上下回動可能な可動範囲よりも下方の範囲にある場合、前記可動範囲のうちの最下方位置を前記スタート待機位置とし、前記脚載置部4を、前記初期位置から少なくとも伸長させることなく前記スタート待機位置まで上方回動させる椅子式マッサージ機。
【0173】
上記椅子式マッサージ機において、前記スタート待機位置では、前記脚載置部4を最大限収縮させる椅子式マッサージ機。
【0174】
上記椅子式マッサージ機において、前記背もたれ部3をリクライニングさせるリクライニング手段(例えば、リクライニングモータm5)と、このリクライニング手段を駆動するためのリクライニング操作部(例えば、リモコンRに設けられるリクライニング用上下ボタンS16,S17)と、前記背もたれ部3のリクライニング位置を検出するリクライニング位置検出センサ(例えば、リクライニング位置検出センサG5)と、を備え、前記制御手段は、前記背もたれ部3のリクライニング位置と前記脚載置部4の回動位置との相対的な位置関係に基づき、前記背もたれ部のリクライニング動作時に、前記リクライニング位置検出センサによる検出結果に応じて前記脚載置部の回動を許可するか否かを判定する連動許可判定手段(例えば、制御部G、連動許可判定テーブル)を有し、この連動許可判定手段により前記背もたれ部3のリクライニング動作と前記脚載置部4との連動が許可された場合にのみ、前記背もたれ部3と前記脚載置部4とを連動動作させる制御を実行する椅子式マッサージ機。
【0175】
上記椅子式マッサージ機において、前記連動許可判定手段(例えば、制御部G、連動許可判定テーブル)は、垂直位置を基準とした前記背もたれ部の倒れ角度βと前記脚載置部の跳ね上げ角度αとの差が所定の値を越えた状態にあるときに前記背もたれ部3を倒す動作が行われた場合、前記脚載置部4の連動動作を許可する椅子式マッサージ機。
【0176】
なお、上述してきた実施形態において、制御処理をフローチャートで示した各ルーチンは、省略したメイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させて実行される割込処理により実行されるリモコンRの操作に応じたサブルーチンである。
【0177】
以上、本発明を、実施形態を通して説明したが、実施形態では具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。また、実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】本実施形態に係る椅子式マッサージ機を示す斜視図である。
【図2】同側面図である。
【図3】同マッサージ機のマッサージユニットの説明図である。
【図4】同マッサージ機の駆動制御系を示すブロック図である。
【図5】同マッサージ機が備えるリモコンの説明図である。
【図6】同マッサージ機の背もたれ部及び脚載置部の回動動作を示した側面視による説明図である。
【図7】脚載置部の分解斜視図である。
【図8】脚載置部支持フレームと摺動フレームとを示す説明図である。
【図9】脚載置部支持フレームと摺動フレームとを取付けた状態の正面図である。
【図10】摺動フレームに取付けた収縮機構の説明図である。
【図11】脚載置部回動機構の説明図である。
【図12】脚載置部の最大伸縮ストロークと、脚載置部の限界位置を示す説明図である。
【図13】脚載置部動作制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】脚載置部動作制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】連動許可判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図16】リクライニング倒し処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】リクライニング起こし処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】脚載置部伸長制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】収納動作制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】脚載置部と背もたれ部の相対角度の概念説明図である。
【図21】リクライニング動作時における脚載置部の伸縮動作の一例を示す説明図である。
【図22】脚載置部と背もたれ部の収納動作の一例を示す説明図である。
【図23】脚載置部と背もたれ部の収納動作の一例を示す説明図である。
【図24】脚載置部と背もたれ部の収納動作の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0179】
A マッサージ機
F 床面
G 制御部
R リモコン
α 跳ね上げ角度
β 倒れ角度
1 座部
2 基台部
3 背もたれ部
4 脚載部
11 マッサージユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背もたれ部及び座部を有する椅子本体と、
前記座部前方側において上下回動可能、かつ被施療者の脚の長さ方向に伸縮可能とした脚載置部と、
少なくとも前記椅子本体又は前記脚載置部のいずれか一方に設けられたマッサージ機構部と、
前記座部前方側において前記脚載置部を上下回動させるための回動手段と、
前記脚載置部を被施療者の脚の長さ方向に伸縮させるための伸縮手段と、
前記回動手段及び伸縮手段の動作を制御する制御手段と、
を備えた椅子式マッサージ機において、
前記回動手段は、前記脚載置部を上下回動させたときの回動位置を検出するための回動位置検出センサを有し、
前記伸縮手段は、前記脚載置部を被施療者の脚の長さ方向に伸縮させたときの前記脚載置部の前記座部前方側からの位置を検出するための伸縮位置検出センサを有し、
前記制御手段は、前記回動位置検出センサの検出値に基いて、前記脚載置部が床面に接する位置までの距離を予め演算し、前記伸縮手段を動作させる場合、前記演算結果に応じた伸縮量となるように制御して、前記脚載置部が回動時に床面に接することを未然に防止することを特徴とする椅子式マッサージ機。
【請求項2】
前記マッサージ機構部を駆動させるためのマッサージ開始操作部を備え、前記制御手段は、前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した場合、この入力信号が発生した時点における前記脚載置部の位置に基いて、前記脚載置部を所定のスタート待機位置で待機させる制御を実行することを特徴とする請求項1記載の椅子式マッサージ機。
【請求項3】
前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した時点における前記脚載置部の初期位置が、当該脚載置部を最大限伸長させた状態で床面に当接することなく上下回動可能な可動範囲にある場合、前記初期位置を前記スタート待機位置とすることを特徴とする請求項2記載の椅子式マッサージ機。
【請求項4】
前記マッサージ開始操作部からの入力信号が発生した時点における前記脚載置部の初期位置が、当該脚載置部を最大限伸長させた状態で床面に当接することなく上下回動可能な可動範囲よりも下方の範囲にある場合、前記可動範囲のうちの最下方位置を前記スタート待機位置とし、前記脚載置部を、前記初期位置から少なくとも伸長させることなく前記スタート待機位置まで上方回動させることを特徴とする請求項2記載の椅子式マッサージ機。
【請求項5】
前記スタート待機位置では、前記脚載置部を最大限収縮させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の椅子式マッサージ機。
【請求項6】
前記背もたれ部をリクライニングさせるリクライニング手段と、このリクライニング手段を駆動するためのリクライニング操作部と、前記背もたれ部のリクライニング位置を検出するリクライニング位置検出センサと、を備え、
前記制御手段は、
前記背もたれ部のリクライニング位置と前記脚載置部の回動位置との相対的な位置関係に基づき、前記背もたれ部のリクライニング動作時に、前記リクライニング位置検出センサによる検出結果に応じて前記脚載置部の回動を許可するか否かを判定する連動許可判定手段を有し、
この連動許可判定手段により前記背もたれ部のリクライニング動作と前記脚載置部との連動が許可された場合にのみ、前記背もたれ部と前記脚載置部とを連動動作させる制御を実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の椅子式マッサージ機。
【請求項7】
前記連動許可判定手段は、
前記背もたれ部の倒れ角度と前記脚載置部の跳ね上げ角度との差が所定の値を越えた状態にあるときに前記背もたれ部を倒す動作が行われた場合、前記脚載置部の連動動作を許可することを特徴とする請求項6記載の椅子式マッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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