説明

植物細胞懸濁培養によるコロソール酸の製造方法

本発明はコロソール酸を生産する植物細胞からコロソール酸を生産する方法に関する。特に、本発明が関係するところは、コロソール酸生産のために植物細胞懸濁培養を使う方法で、この方法は、コロソール酸を生産する植物組織からカルスを誘導する段階;前記誘導されたカルスから液体培地で培養可能な細胞株を作る段階;前記懸濁培養細胞株を培養する段階;及び前記培養液からコロソール酸を分離する段階を含む。
本発明の生産方法は、コロソール酸を生産する植物細胞懸濁培養において二段階培養、誘導剤処理、及び高濃度細胞培養方法を利用して、生産性を極大化する長所がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は植物細胞を細胞生長用培地で懸濁培養した後、細胞生産用培地で高濃度細胞培養と誘導体の処理を通じて懸濁培養するコロソール酸製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記構造式(1)で表現されるコロソール酸はミソハギ科の植物であるバナバ及びバラ科植物である枇杷の葉、山査子の果肉などに存在する物質で、インシュリンと同様に葡萄糖を細胞内に迅速に吸収させる性質があることが報告され(非特許文献1:Chem Pharm. Bull. 41(12):2129-2131,1993)、臨床実験を行った結果、コロソール酸が副作用なく血糖を下げるだけでなく、血糖値の再上昇を抑制することが知られた(非特許文献2:Journal of Ethnopharmacology87:115 117, 2003)。このような効能によってコロソール酸は血糖調節剤及び第2型糖尿病治療剤として利用することができ(特許文献1:US特許6,485,760)、体重調節剤としても使用されている(特許文献2:US特許6,784,206)。
【化1】

【0003】
現在コロソール酸はバナバ葉から熱水抽出及びアルコール抽出技術を利用して生産されているが、天然の葉に存在するコロソール酸の含量が非常に低いため、健康機能食品及び医薬品素材としてコロソール酸の需要増加にもかかわらず、天然の植物から直接的な生産による供給には制限がある。一方、一部では前駆体であるウルソール酸から半合成技術を利用してコロソール酸を生産する方法が報告されたこともあるが、前駆体を天然抽出し、化学合成を経なければならないという点が経済的に問題となり得る。
【0004】
植物は有用物質の根源として植物が生産するアルカロイド、ステロイド、テルペノイド、フェノール性化合物のような二次代謝産物は医薬品、染料、色素、香料、食品添加剤などとして利用されている。現在これら有用物質の生産は植物を栽培して抽出、精製することによって行われているが、このような在来工程は地理的、気候的、政策的影響を受け、栽培環境の変化にも大きく影響を受けるという短所がある。特に、植物栽培で抽出できる生産量が非常に少なく、大部分の植物由来有用物質は多段階の生合成経路を経て複雑な構造に生成されるため、直接抽出や化学的合成法を利用することが難しくて植物細胞培養技術による有用二次代謝産物の大量生産が引き続き試みられてきた。
【0005】
植物細胞培養技術が内在している幾多の長所にもかかわらず、この技術を利用した産業化が活性化できない原因は主に低い生産性と不安定性に起因すると言える。植物の組織から脱分化されたカルス(callus)組織(傷跡にできる癒傷細胞団)を誘導することは比較的に容易であるが、このようなカルス組織自体を産業的に活用することは難しいため、液体培地上で培養が可能な懸濁培養細胞株を誘導しなければならない。しかし、この過程で二次代謝産物生産性が高く、この特性が安定的に維持される優秀細胞株を選別して確立することはかなり難しいことである。また、時間と努力が要求される選別過程を経て確立された懸濁培養細胞株も培地組成と培養条件の最適化と適切な誘導剤の選択及び適用、そして生産性を増加させる培養法の開発などが複合的に行われなければ量産システムを確立することはできない。
【0006】
2002年谷口などによって枇杷植物体からカルス組織を誘導し、これからコロソール酸の生産を調査した研究結果が報告されたが(非特許文献3:Phytochemistry59:315 323,2002)、コロソール酸の生産性は天然の葉で存在する含量と類似な水準程度であり、未だに植物細胞培養技術の産業化のために必須の懸濁培養細胞株の誘導及び確立とコロソール酸の量産法に対する詳細な報告はないのが実情である。バナバの場合も同様に、懸濁培養細胞株の誘導及び確立とコロソール酸の量産法に対する詳細な報告はない。
【特許文献1】:US特許6,485,760
【特許文献2】:US特許6,784,206
【非特許文献1】:Chem Pharm. Bull. 41(12):2129-2131,1993
【非特許文献2】:Journal of Ethnopharmacology87:115 117, 2003
【非特許文献3】:Phytochemistry59:315 323,2002
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、今まで研究が不足であった枇杷(Eriobotrya japonica)またはバナバ(Eriobotrya japonica)植物体から誘導された懸濁培養細胞を最適の条件で培養した後、コロソール酸の生産を増加させる各種培養条件及び技術を適用することによって植物の懸濁培養細胞を利用してコロソール酸を量産することができる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は前記目的を達成するために、コロソール酸生産植物組織からカルスを誘導する段階;前記カルスから液体培地で培養可能な懸濁培養細胞株を作る段階;前記懸濁培養細胞株を懸濁培養する段階;前記培養段階の培養液からコロソール酸を抽出する段階を含む植物細胞懸濁培養によるコロソール酸製造方法を提供する。
【0009】
また、本発明は前記コロソール酸製造方法において懸濁培養細胞株を懸濁培養した後、誘導剤を含む培地で培養する段階をさらに含むコロソール酸製造方法を提供する。
【0010】
また、本発明は前記植物懸濁培養によるコロソール酸の量産法において植物懸濁培養のコロソール酸生産性を増加させる培養法を提供する。
【0011】
また、本発明は枇杷及びバナバからカルスを誘導する段階;前記カルスから液体培地で培養可能な懸濁培養細胞株を作る段階;及び、前記懸濁培養細胞株を懸濁培養する段階を含む枇杷またはバナバの植物細胞株を懸濁培養する方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明ではコロソール酸を生産すると知られている植物の枇杷、バナバなどの植物体からカルスを誘導することによって懸濁培養細胞株を確立し、これを懸濁培養してコロソール酸を量産する方法を提供する。
【0013】
前記懸濁培養細胞からコロソール酸を量産する方法は、 コロソール酸を産生すると知られた全ての植物種から誘導された懸濁培養細胞に適用できる。前記植物としてはバナバ(Lagerstroemia speciosa)、枇杷(Eriobotrya japonica)、モッコク(Ternstroemia gymnanthera)、山査子(Crataegus pinnatifida)、喘息薬種(Tiarella polyphylla)などがあるが、本発明の範囲はこれに限定されない。また、これら植物体の全ての生きている組織から脱分化(共通化)した組織であるカルスと、これから誘導された懸濁培養細胞株を誘導することができる。
【0014】
前記植物からカルスを誘導する方法は植物材料をアルコール及び滅菌剤を活用して表面殺菌した後、適切な植物生長調節剤が含まれた栄養培地上に置いて培養することによって行われる。
【0015】
培養に使用される植物組織として幼苗、幹、根、葉、花、種子などを使用することができ、滅菌処理された種子から発芽した幼い幼苗なども使用することができる。材料の滅菌はアルコール浸漬及び塩素漂白処理のような公知の滅菌法が効果的である。
【0016】
前記カルスを誘導する時に使用される栄養培地は栄養分及び植物細胞の生育力を維持するのに必要な因子、例えば炭素源、窒素源、塩及びビタミンなどを含有する植物細胞の培養に幅広く使用される培地、例えば、ムラシゲ−スクーグ培地(Murashige & Skoog medium、以下、MS培地)、ガンボーグ培地(Gamborg B5 medium、以下、B5培地)、変形ガンボーグB5培地(modified Gamborg B5 medium、以下、mB5培地)、リンスマイエル-スクーグ培地(Linsmaier & Skoog medium、以下、LS培地)等を使用することができる。
【0017】
この場合、必要に応じて前記培地には各種添加剤を添加したり、成分のうちの一部を除去して使用することができる。前記添加剤はα−ナフタレン酢酸(α−Naphtalene acetic acid、以下、NAA)、6−ベンジルアミノプリン(6−benzylaminopurine、以下、BA)などの適切な植物生長調節剤を使用することができる。
【0018】
枇杷のカルスを誘導する場合に好ましい培地は、NAA10μM及び6-BA10μMを添加したLS培地であり、バナバカルスの誘導時にはNAA10μM及びBA10μMを添加したMS培地あるいはLS培地である。
【0019】
前記カルスの誘導に好ましい生育温度は20乃至30℃であり、好ましくは22乃至27℃である。
【0020】
前記カルスが十分に成長した場合は、これから懸濁培養細胞株を誘導することができる。これは前記カルスを液体培地に移して液体懸濁培養を実施し、前記液体培地で2乃至3週間培養した細胞培養液は同一条件の培地に接種して継続して継代培養する。
【0021】
前記培養に使用される培地はカルス誘導時に使用された培地で固形化成分、例えば、寒天などが除去されたもので、カルス誘導及び培養と同一組成の培地を使用することができ、場合によっては他の組成の培地を使用することもできる。本発明の枇杷懸濁培養のためにはLS培地が好ましく、バナバ細胞の懸濁培養のためにはB5培地が好ましい。また、これら培地は褐変化及び怪死を防止する成分をさらに含むことができる。前記成分としてはXAD樹脂類、ポリビニルピロリドン(PVPP)、活性炭などがある。培地に添加されるこのような成分は懸濁培養細胞誘導過程でストレスに直面した植物細胞が分泌するフェノル系化合物を吸着して植物細胞の成長を促進し、安定した懸濁培養細胞株誘導に寄与することができる。また、前記培地に酸化防止を目的として抗酸化剤成分をさらに添加することもできる。本発明は枇杷からの懸濁培養細胞株としてエリオボトリヤ・ヤポニカ・リンドル(Eriobotrya japonica Lindl.)SYG-2を誘導して2005年6月22日付で大韓民国大田広域市、儒城区魚隠洞52番地に所在する韓国遺伝子銀行に受託番号KCTC10822BPで受託された。
【0022】
また、バナバからの懸濁培養細胞株としてラゲルストロミア・スペシオサ(Lagerstromia speciosa)SYG-3を誘導して2005年6月22日付で大韓民国大田広域市広域市、儒城区魚隠洞52番地に所在する韓国遺伝子銀行に受託番号KCTC10823BPで受託された。
【0023】
本発明は前記カルスから液体培地で培養可能な懸濁培養細胞株を作る段階;前記懸濁培養細胞株を懸濁培養する段階を含む。
【0024】
一般に植物細胞の場合、成長と二次代謝産物生産の最適条件が互いに異なる傾向がある。従って、本発明の場合も植物細胞懸濁培養で細胞の成長のための成長培地の最適化及び二次代謝産物の生産のための生産培地の最適化作業がそれぞれ要求される。
【0025】
前記懸濁培養で使用される培地は一般に使用されるすべての培地を使用することができ、好ましくはリンスマイエル-スクーグ培地、ムラシゲースクーグ培地、ガンボーグ培地、変形ガンボーグ培地などを使用することができ、20〜30℃で3日以上培養することができる。
【0026】
また、前記方法で懸濁培養をした後、炭素源の濃度が1%(w/v)またはそれ以下に減少する場合、コロソール酸の生産性を増加させるための誘導剤を含む新たな培地で培養する段階をさらに含むことができる。この場合にも前記培地は一般に使用されるすべての培地を使用することができ、好ましくはリンスマイエル-スクーグ培地、ムラシゲースクーグ培地、ガンボーグ培地、変形ガンボーグ培地などを使用し、さらに好ましくはガンボーグ培地及び変形ガンボーグ培地を使用することができる。前記2段階において培地はそれぞれ異なる組成の培地を使用することができ、同一組成の培地を継続して使用することも可能である。
【0027】
培養時間は植物細胞種に応じて異なり、本発明では7日以上培養が可能である。
前記植物細胞懸濁培養において二次代謝産物の生産性を増加させるために誘導剤を処理することができる。誘導剤処理は一般に培養初期または培養中盤に処理することができ、二次代謝産物は種類に応じてその合成に関与する生化学的経路も多様であるので、量産の対象となる特定二次代謝産物の生産性を増加させるためには適切な誘導剤を選別し、その処理条件を最適化しなければならない。本発明で使用される誘導剤には生物的誘導剤または非生物的誘導剤を使用することができ、前記生物的誘導剤の例としてはカビ、細菌及び酵母の選択群からの細胞壁抽出物またはろ過物とこれらから由来した多糖体及び糖蛋白質、不活性化した酵素または精製された形態のカードラン、ザンサン、キトサン、グルカンなどを含む精製分画がある。また、前記非生物的誘導剤としては化学的刺激剤または生物起源化合物がある。このような誘導剤として用いることができる種類を下記表1に記載する。
【表1−1】

【表1−2】

【0028】
一般に前記誘導剤は種類によって多様な濃度で使用が可能であり、1種以上の誘導剤と共に使用してその効果をさらに増加させることができる。
【0029】
本発明においてコロソール酸の生産のための誘導剤は硝酸銀、酪酸ナトリウム及びジャスモン酸メチルからなる群より1種以上選択されるのが好ましい。前記硝酸銀は0.01μM乃至500μM添加することができ、好ましくは0.5μM乃至100μM添加することができる。また、前記酪酸ナトリウムは0.01乃至500mM添加することができ、好ましくは1mM乃至200mM添加することができる。前記ジャスモン酸メチルは0.1μM乃至50mM添加することができ、好ましくは1μM乃至10μMの範囲で添加することができる。また、前記複数の誘導剤はそれぞれまたはこれらの混合物を1回以上処理して生産性を増加させることができる。
【0030】
なお、植物細胞懸濁培養において高濃度細胞培養及び二次代謝産物の最終容積生産性を増加させるために培地内高濃度炭素源を添加することができる。高濃度炭素源は高浸透処理効果をもたらし、培養細胞が利用可能な炭素源を提供することができる。炭素源としては蔗糖、乳糖、果糖、葡萄糖などを使用することが可能である。前記高浸透圧処理のために培地内炭素源を1乃至20%(w/v)添加することができ、3乃至6%(w/v)添加するのが好ましい。
【0031】
二次代謝産物の最終容積生産性を増加させるために高濃度細胞接種を使用することができ、好ましくは前記培地に接種される細胞の濃度を1乃至20g/L範囲に接種して7日以上長期培養することが可能である。
【0032】
本発明において、植物細胞を培養する方法としては本発明の技術分野に務める者に幅広く公知された適切な植物細胞の培養工程を全て使用することができる。前記工程の例としては、回分式培養工程、連続式培養工程、流加式培養工程、半連続式灰分培養工程、固定化培養工程、二元相培養工程などがある。各植物細胞は細胞の特性に応じて適切な培養工程を選択して使用することができる。
【0033】
前記方法によって植物懸濁培養液から生産されるコロソール酸は公知の方法を使用して抽出及び精製することができる(US特許6,485,760)。前記植物懸濁培養液は熱水及びアルコールあるいは有機溶媒による抽出法でコロソール酸を抽出することができる。この時、使用される溶媒の性質に応じてコロソール酸の他にコロソール酸誘導体及び他の種類の二次代謝産物を共に抽出することができ、このような物質は互いに異なる溶媒を使用した液−液抽出法、再結晶法あるいはカラム樹脂を用いたカラム精製法によって除去して純粋なコロソール酸を得ることができる。
【0034】
本発明で生産されたコロソール酸はメタノール抽出及びカラム樹脂精製を経て高速液体クロマトグラム分析によって確認することができる。
【0035】
本発明で提供する方法によると、Eriobotrya japonica細胞を培養した場合、コロソール酸の生産性は天然のEriobotrya japonicaの葉から生産される量より25倍以上高い水準に生産することができ、Eriobotrya japonicaカルス培養で報告されたことよりも18.3倍だけ高い水準の生産性を示す。また、Lagerstromia speciosa細胞を培養した場合、コロソール酸の生産性は天然の葉より56倍以上増加した生産性を得ることができる。
【0036】
本発明はEriobotrya japonica及びLagerstromia speciosaからカルスを誘導する段階;前記カルスから液体培地から培養可能な懸濁培養細胞株を作る段階;及び前記懸濁培養細胞株を懸濁培養する段階を含む枇杷またはバナバの植物細胞株を懸濁培養する方法によってコロソール酸量産に最も適したEriobotrya japonicaまたはLagerstromia speciosaの植物細胞株を得て韓国遺伝子銀行(KCTC)に寄託した。
【0037】
以下、本発明の好ましい実施例を記載する。ただし、下記の実施例は本発明の好ましい一実施例に過ぎず、本発明が下記の実施例によって限定されるわけではない。
【実施例1】
【0038】
実施例1:Eriobotrya japonica懸濁培養の確立と最適細胞成長条件選定
実施例1-1:Eriobotrya japonicaカルスの誘導
露地及び温室で培養したEriobotrya japonicaの葉と幹を採取して5cm程度に切断した後、台所用洗剤を利用して表面を清潔に洗浄し、水道水で十分に洗った。
【0039】
準備された試料は95%のエタノールに1分間浸漬させた後、1%の次亜塩素酸ナトリウム溶液で30分間振り続けながら殺菌した後、滅菌された蒸溜水で3回洗った。
【0040】
滅菌が終わった材料は外科手術用ナイフを利用してそれぞれ1cmx1cm大きさの切片に作ってサッカロース30g/L、寒天 8g/L、10μMのNAA、10μMのBA、カゼイン加水分解産物1g/L、2-MES(Morpholino ethane sulfonic acid)1g/Lを添加し、pHを5.7に調節した下記表2の4種類の培地(リンスマイエル-スクーグ培地(以下、LS)、ムラシゲ−スクーグ培地(以下、MS)、ガンボーグ培地(以下、B5)、変形ガンボーグ培地(以下、mB5)に置いて24℃で暗条件で8週間培養してカルスを誘導した。
【0041】
誘導されたカルスは4週間隔で新たな培地に継代維持され、4種類の培地でEriobotrya japonicaカルスの誘導及び増殖結果を示すことを表3に示した。
【0042】
表3に示したように、MS培地とB5培地でカルスの誘導率が最も高かったが、その後、連続した継代培養でカルスの成長が最も速かったのはLS培地であった。
【表2−1】

【表2−2】


【表3】

【0043】
実施例1-2:Eriobotrya japonica懸濁培養
実施例1-1の方法でLS培地で4週間培養したEriobotrya japonicaのカルス組織を利用して液体懸濁培養を誘導した。
【0044】
4種類の液体培地50mlを含む250mlの三角フラスコに生体質量約2gのカルスを取って外科手術用ナイフを利用して細かく切断した後に接種し、24℃の暗条件で110rpmで振盪培養した。
【0045】
随時に各フラスコの懸濁培養液を取って糖度計を利用して培地内残留糖を測定して培地の残留糖が1%(w/v)内外に落ちると新たな培地に継代を続けた。
【0046】
最初2〜3継代の間には培地の褐変と細胞の酸化を防止するために0.5〜1%(w/v)のPVPP、XAD樹脂あるいは0.5%(w/v)活性炭を添加し、その後の継代からは、培地から除去した。
【0047】
前記過程を経て誘導された本発明のEriobotrya japonica懸濁培養細胞株の中で最も生長が良くて生産性の高いEriobotrya japonica植物細胞株を選別してSYG-2(Eriobotrya japonica Lindl.SYG-2)と命名し、2005年6月22日大田広域市儒城区魚隠洞52番地に位置した韓国生命工学研究院生物資源センター(KCTC)に受託番号KCTC10822BPで受託された。
【0048】
2〜3ヶ月間液体培地で継代維持された細胞培養液60mlを4種の新たな液体培地180mlが入っている500mlの三角フラスコに接種して150rpmで懸濁培養細胞株を培養し、2日間隔で培地内残留糖及び細胞乾燥質量の変化を観察した。
【0049】
細胞乾燥質量は任意に採取された植物細胞培養液を吸引ろ過器を利用してワットマン4番ろ過紙でろ過して得られた細胞を60℃の乾燥オーブンで24時間乾燥して測定した質量である。
【0050】
4種類の液体懸濁培養培地で培養したEriobotrya japonica懸濁培養細胞株の細胞乾燥質量変化及び培地内残留糖の変化を図1と図2に示した。
【0051】
その結果、早い成長に最も好ましい培地はLS培地であった。
【0052】
LS培地でEriobotrya japonicaの懸濁培養細胞は培養8日目に細胞乾燥質量が12.2g/Lで初期接種量より3倍以上増加した。
【0053】
Eriobotrya japonica懸濁培養細胞の細胞成長特徴を表4に示した。
【表4】

【0054】
実施例1-3:植物成長ホルモンの処理
実施例1-2で得たEriobotrya japonicaを24℃で培養し、植物成長調節剤のα-ナフタレン酢酸(以下、NAA)及び6-ベンジルアミノプリン(以下、BA)の量を下記表5のように培養開始時に添加して培養した後、培養後7日目に細胞乾燥質量を測定して図3に示した。
【表5】


図3に示したように、Eriobotrya japonica懸濁培養細胞の成長に最も好ましい植物成長調節剤の濃度はNAA10μM及びBA1μMの組み合わせであることが確認された。
【実施例2】
【0055】
実施例2:Eriobotrya japonica懸濁培養
実施例2-1:Eriobotrya japonicaの懸濁培養
植物成長調節剤NAA10μM及びBA1μMが処理された液体培養培地で実施例1-2の方法に従ってEriobotrya japonicaの懸濁培養細胞株を24℃で7日間培養した。
実施例2-2:コロソール酸の分離及び分析
7日目の実施例2-1の懸濁物から細胞を集め、次のようにコロソール酸を抽出した。
実施例2-1で培養した細胞培養液から5mlの試料を取った後、遠心分離して培養液を除去し、細胞を40℃の乾燥オーブンで24時間以上十分に乾燥した後、乳鉢を利用して粉砕した細胞乾燥粉末10mgにメタノール1mlを添加して5時間以上振って1次抽出を実施した。1次抽出が終わった試料は遠心分離してメタノール層のみ回収し、残った細胞粉末層にメタノール1mlを添加して1時間振りながら2次抽出を実施した後、遠心分離してメタノール層を回収した。
前記1次抽出物と2次抽出物を混合物2mlにメタノール濃度が60乃至70%になるように蒸溜水1mlを添加した後、ODS-カラム精製過程を実施した。
まず、ODSカラムを70%メタノール5mlに安定化させた後、試料を注入して再び70%メタノール5mlを加えて洗浄した。
その後、100%のメタノール5mlを加えてカラムに残った物質を溶離し、減圧濃縮して分析用試料を製造した。
コロソール酸の分析は高速液体クロマトグラフィーを利用して実施し、分析条件はクロモリスRP18e(Merck社、100x4.6mm)カラムを利用して移動相として0.05%のトリフルオロアセト酸を含有する75%のメタノールを使用して分当り1mlの流速で流し、、210nmの波長で吸光度を分析してその結果を図4に示した。
図4は標準時料であるコロソール酸とEriobotrya japonica懸濁培養細胞のコロソール酸分析チャートを示したもので、a)は0.1mg/ml濃度のコロソール酸標準試料で、b)はEriobotrya japonica懸濁培養細胞のメタノール抽出物である。
実施例2-3:コロソール酸生産培地の選定
実施例2-1で得た細胞株を実施例1-2に従って4種の液体培養培地で細胞株を培養し、培養後7日目に培養細胞を回収して実施例2-1の方法に従ってコロソール酸を抽出し、コロソール酸の生産性を測定した。
コロソール酸の生産量は次のような方法で定量した。
前記高速液体クロマトグラフィー分析を通じて得られたコロソール酸ピークの面積から0.05〜1mg/Lコロソール酸標準物質のピーク面積から得たスタンダードカーブを利用してコロソール酸の濃度を求めた後、これから%DW(乾燥質量)含量を計算する。
%DW含量は細胞乾燥質量1gに含まれたコロソール酸の%比率を意味する。
計算された%DW含量に細胞培養液の細胞濃度(g/L、DW)をかけて最終容積生産性(mg/L)を計算する。
前記方法によってコロソール酸の生産量を測定して、その結果を図5に示した。
図5に示したように、懸濁培養におけるEriobotrya japonica細胞株の生産性は培地に著しく依存している。コロソール酸生産に好ましい培地はB5培地及びmB5培地であり、LS培地及びMS培地はコロソール酸の低調な生産示した。
これは実施例1-2における細胞成長の結果とは対照的なもので、細胞成長のためとコロソール酸生産のためでは、適切な培地の条件は互いに異なることが分かった。
【実施例3】
【0056】
実施例3:二段階培養
実施例1-2で得られた細胞株50mlは、NAA10μM及びBA1μMを追加したLS培地で培養し7日後に収穫して、2倍濃度のmB5培地50mlと250mlフラスコで混合して培養した。実施例2-3の方法でコロソール酸の生産性を測定した。
【表6】


表6に示したように、LS培地に25%(v/v)接種比で接種されて7日間培養したEriobotrya japonica懸濁培養細胞のコロソール酸生産性は2.69%DWであり、LS培地で培養された後、再び変形B5培地で7日間培養したEriobotrya japonica懸濁培養細胞のコロソール酸含量は3.61%DWに34.2%増加した。これは容積生産性で509.61mg/Lに相当する値である。
【実施例4】
【0057】
実施例4:高細胞密度培養によるコロソール酸生産
実施例3の方法でEriobotrya japonica細胞を培養し、生産段階のmB5培地に炭素源として添加される蔗糖の濃度及び接種されるEriobotrya japonica細胞の接種比を下記表7のように異ならせて培養し、細胞の乾燥質量及びコロソール酸の生産量を実施例2-3の方法で調査して表7に示した。
表7に示したように、高濃度細胞培養によりEriobotrya japonica懸濁培養細胞は最大23.47g/Lの細胞乾燥質量まで成長が可能であり、この時、コロソール酸の最大容積生産性は2604.13mg/Lであった。
【表7】

【実施例5】
【0058】
実施例5:誘導剤添加時のコロソール酸生産
実施例4の高濃度培養を含む二段階培養において、生産段階のmB5培地に6%の蔗糖を添加し、細胞の接種比を6g/L細胞乾燥質量にして接種し、培養初期0日または3日目に硝酸銀、酪酸ナトリウム及びジャスモン酸メチルを下記表8のような比率で培養培地に添加して14日間培養した後、細胞の乾燥質量及びコロソール酸の生産を調査してその結果を表8に示した。
【表8】


表8に示したように、2〜6μMの硝酸銀を細胞培養液に処理する場合、懸濁培養細胞のコロソール酸含量は大きく増加し、4μMの硝酸銀を処理した場合には最大含量は45%増加した。
また、酪酸ナトリウムを1mMと400μMのジャスモン酸メチルをそれぞれ処理した場合、コロソール酸含量は約100%増加し、特に酪酸ナトリウム1.0mMとジャスモン酸メチル400μMを同時に処理した場合にはコロソール酸の含量はさらに増加して128%増加し、容積生産性は2151.38mg/Lであった。
【実施例6】
【0059】
実施例6:Lagerstroemia speciosaからのコロソール酸生産
実施例6-1:Lagerstroemia speciosaカルスの誘導
露地及び温室で培養したLagerstroemia speciosaの葉と幹を採取して実施例1-1の方法ni従ってLagerstroemia speciosaカルスを誘導及び増殖して表9に示した。
表9に示したように、B5培地でLagerstroemia speciosaカルスの誘導率が最も高かったが、その後、連続した継代培養で最もカルスの成長が速かったのはLS培地であった。
【表9】


実施例6-2:Lagerstroemia speciosaの細胞懸濁培養
実施例6-1のLagerstroemia speciosaカルス組織を利用したことと第2段階にB5培地を使用したことを除いては、実施例1-2の方法に従って液体懸濁培養を誘導した。
Lagerstroemia speciosa懸濁培養細胞の細胞特性を下記表10に記載した。

【表10】


前記過程を経て誘導された本発明の枇杷懸濁培養細胞株の中で最も生長が良くて生産性の高いLagerstroemia speciosa懸濁培養細胞株を選別してSYG-3(Lagerstroemia speciosa SYG-3)と命名し、2005年6月22日大田広域市魚隠洞52番地に位置した韓国生命工学研究院生物資源センター(KCTC)に受託番号KCTC10823BPで受託された。
実施例6-3:バナバ懸濁培養細胞のコロソール酸生産
実施例6-2の方法に従ってLagerstroemia speciosaを培養し、培養後14日目に培養細胞を回収した。次いで、実施例2-3の方法に従ってコロソール酸生産を測定した。mB5培地で培養されたLagerstroemia speciosaによるコロソール酸生産性を表11に記載する。実施例2-2の方法に従ってLagerstroemia speciosa懸濁培養細胞のメタノール抽出物のコロソール酸を分析して図6に示した(図6のa:1mg/ml濃度のコロソール酸標準試料、b:Lagerstroemia speciosa懸濁培養細胞のメタノール抽出物)。
【表11】


表11に示したように、mB5でのLagerstroemia speciosa懸濁培養細胞のコロソール酸の含量は0.56%DWであった。これはLagerstroemia speciosa葉に存在するコロソール酸の含量である0.01%(非特許文献1:Chem Pharm. Bull. 41(12):2129-2131、1993)と比較した時、56倍高い含量であることが分かった。
本発明は植物細胞の懸濁培養によってコロソール酸を量産する方法で、天然の葉で存在するコロソール酸含量より25倍乃至56倍ほど高い水準にコロソール酸を生産することができ、植物細胞懸濁培養の産業化において重要な容積生産性を極大化するので、健康機能食品素材及び医薬品素材として活用が可能で産業的生産に大きく寄与する。
本発明が実際的な実施例に関係づけて述べられていても、本発明が開示された実施例に限定されず、広範な変形および等価な組合せも請求範囲の精神に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は実施例1-2における枇杷(Eriobotrya japonica)の懸濁培養細胞を4種の液体培養培地で培養した場合の細胞乾燥質量の変化を示す図面である。
【図2】図2は実施例1-2における枇杷の懸濁培養細胞を4種の液体培養培地で培養した場合の培地内残留糖の変化を示す図面である。
【図3】図3は実施例1-3における枇杷懸濁培養細胞の培養培地に植物成長調節剤であるα-ナフタレン酢酸(以下、NAA)と6-ベンジルアミノプリン(以下、BA)の濃度を表5のように異ならせて培養した場合の、培養後7日目になる日に細胞乾燥質量を測定した図面である。
【図4】図4は実施例2-2における高速液体クロマトグラフィー分析結果を示す図面である。{(a)0.1mg/ml濃度のコロソール酸標準試料、(b)枇杷懸濁培養細胞のメタノール抽出物}
【図5】図5は実施例2-3における培養細胞を回収してコロソール酸の生産を測定した図面である。
【図6】図6は実施例6-3における高速液体クロマトグラフィー分析を通じてバナバ懸濁培養細胞のメタノール抽出物のコロソール酸を分析した図面である。{(a)1mg/ml濃度のコロソール酸標準試料、(b)バナバ懸濁培養細胞のメタノール抽出物}
【表12】

【表13】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)コロソール酸生産植物組織からカルス(callus)を誘導する段階;
(b)前記カルスから液体培地で培養可能な懸濁培養細胞株を作る段階;
(c)前記懸濁培養細胞株を懸濁培養する段階;次いで
(d)前記培養段階の培養液からコロソール酸を抽出する段階
を含むことを特徴とする植物細胞懸濁培養によるコロソール酸製造方法。
【請求項2】
(c)段階の懸濁培養の後、誘導剤を含む培地に移して培養する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項3】
前記コロソール酸生産植物がエリオボトリヤ・ヤポニカ(Eriobotrya japonica)、ラゲルストロミア・スペシオサ(Lagerstromia speciosa)、テルンストロエミア・ギムナンテラ(Ternstroemia gymnanthera)、クラタエグス・ピナティフィダ(Crataegus pinnatifida)及びティアレラ・ポリフィラ(Tiarella polyphylla)からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項4】
前記懸濁培養細胞株がエリオボトリヤ・ヤポニカ・リンドル(Eriobotrya japonica Lindl.)SYG-2(受託番号KCTC10822BP)細胞株またはラゲルストロミア・スペシオサ(Lagerstromia speciosa)SYG-3(受託番号KCTC10823BP)細胞株であることを特徴とする、請求項1に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項5】
前記(a)段階で植物組織をリンスマイエル-スクーグ(Linsmaier & Skoog)培地またはムラシゲ−スクーグ(Murashige & Skoog)培地に置いて培養してカルスを誘導することを特徴とする、請求項1に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項6】
前記培地はα-ナフタレン酢酸または6-ベンジルアミノプリンをさらに含むことを特徴とする、請求項5に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項7】
前記(c)でリンスマイエル-スクーグ培地またはガンボーグ(Gamborg)B5培地で懸濁培養細胞株を培養することを特徴とする、請求項1に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項8】
前記培地はガンボーグB5培地または変形ガンボーグB5培地であることを特徴とする、請求項2に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項9】
前記培養時に誘導剤を1回以上処理することを特徴とする、請求項2に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項10】
前記誘導剤は生物的誘導剤及び非生物的誘導剤の群より選択された1種以上の誘導剤であることを特徴とする、請求項2に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項11】
前記非生物的誘導剤は硝酸銀、酪酸ナトリウム及びジャスモン酸メチルからなる群より選択された1種以上の誘導剤であることを特徴とする、請求項10に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項12】
前記硝酸銀は0.01乃至500μM濃度で処理することを特徴とする、請求項11に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項13】
前記酪酸ナトリウムは0.01乃至500mMの濃度で処理することを特徴とする、請求項11に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項14】
前記ジャスモン酸メチルは0.1μM乃至50mMの濃度で処理することを特徴とする、請求項11に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項15】
前記生物的誘導剤は真菌類抽出物、細菌類抽出物、酵母抽出物、キトサン、リケナン、グルコマンナン、プレウラン、グルカン、カルボキシメチルグルカン、スルホエチルグルカン、ヒドロキシメチルグルカン、マンナン、キシラン、マンノビノス、マンノトリオス、マンノペンタオス、マンノテトラオス、セルリシン、マルチフェックト、マルチフェックトCL、レシナセ、ピルプキシム、SP431、ペクチノール 、ラピダーゼ及びキチナーゼからなる群より選択された1種以上の誘導剤であることを特徴とする、請求項10に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項16】
前記培地に初期接種細胞の濃度が1乃至20g/LDWであることを特徴とする、請求項2に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項17】
前記培地が炭素源を1乃至20%(w/v)含むことを特徴とする、請求項2に記載のコロソール酸製造方法。
【請求項18】
(a)エリオボトリヤ・ヤポニカまたはラゲルストロミア・スペシオサからカルスを誘導する段階;
(b)前記カルスから液体培地で培養可能な懸濁培養細胞株を作る段階;及び
(c)前記懸濁培養細胞株を懸濁培養する段階
を含むエリオボトリヤ・ヤポニカまたはラゲルストロミア・スペシオサの植物細胞株を懸濁培養することを特徴とする方法。
【請求項19】
前記(b)段階の植物細胞株がエリオボトリヤ・ヤポニカ・リンドル(Eriobotrya japonica Lindl.)SYG-2(受託番号KCTC10822BP)細胞株またはラゲルストロミア・スペシオサ(Lagerstromia speciosa)SYG-3(受託番号KCTC10823BP)細胞株であることを特徴とする、請求項18に記載の懸濁培養方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2009−500013(P2009−500013A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519177(P2008−519177)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【国際出願番号】PCT/KR2006/002574
【国際公開番号】WO2007/004827
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(599167412)サムヤン ジェネックス コーポレイション (4)
【Fターム(参考)】