説明

植物繁殖体、植物体、及び/又は植物器官を保護する方法

植物繁殖体、植物体、及び/又は後に成長する植物器官における有害生物被害を抑制又は予防する方法であって、植物繁殖体又はその場所に、式(I)及び(II)(式中、R1は例えばHによって表され;R6は例えばHによって表され;R2は例えばハロゲンによって表され;R3〜R5は例えばHによって表され;そしてnは0又は2である)によって表される化合物I又はII、あるいはその鏡像体、ジアステレオマー、又は塩を適用することを含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に植物繁殖体、及び後に成長する植物器官における有害生物被害を抑制又は予防する際に、植物繁殖体又はその場所上に化合物を適用することにより、規定される化合物を使用する方法、その植物繁殖体処理用組成物、及びかかる化合物及び1又は複数の特定の農薬との農薬的な組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
植物繁殖体の処理は、葉又は土壌への適用と比較して、環境汚染又は作業者汚染を軽減するための必要性に対処するために目的とされる農薬適用である。
【0003】
植物繁殖体、及び後に成長する植物器官における病原体及び有害生物を駆除するための農薬活性成分及びこれらの組み合わせは、文献に記載されている。これらの周知の化合物及び組み合わせの生物学的特性は、例えば有害生物駆除、植物特性、及び環境・作業者汚染の分野において、完全には満足のゆくものではない。具体的には、従来から知られている組み合わせに対して有害生物が耐性になった、又は耐性になる恐れがある場合、改善された抑制又は予防の方法が模索される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特に病原体及び/又は有害生物を駆除するための生物学的特性が改善された農薬組成物を提供することが引き続き必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
スルホニル化合物、特にベンゾイソチアゾル−S,S−ジオキシドが知られている。有害なもの、例えば動物有害生物、特に農業において見いだされる有害生物の防除を目的として、ある特定の化合物が、植物繁殖体又はその場所に適用されると、予期されない良好な活性を有することがこのたび見出された。
【0006】
従って、第1の態様において、本発明は、植物繁殖体、植物体、及び/又は後に成長する植物器官における有害生物被害を抑制又は予防する方法であって、該植物繁殖体又はその場所に、以下の式:
【化1】

(式中、
R1はHであり、そしてR6は、(C1−C4)アルキル又は(C2−C4)アルケニルによって表されるか、或いはR1は、H、(C1−C5)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C1−C4)ヒドロキシアルキル、(C1−C4)アルコキシ、R7C(O)、R8NHC(O)又はR9R10Nであり、そしてR6は、H又はR7C(O)によって表され;
R2はH、ハロゲン、(C1−C5)アルキル、(C1−C5)ハロアルキル、(C1−C5)アルコキシ、(C1−C5)ハロアルコキシ、又はフェノキシによって表され;
R3〜R5は、互いに独立して、H、ハロゲン、(C1−C5)アルキル、(C1−C5)アルコキシ、(C1−C5)ハロアルキル、又はNO2によって表され;
R7は、任意に置換されたアルキル(好ましくは(C1−C5)アルキル、及び(C1−C5)ハロアルキル)、(C1−C4)ハロアルコキシ(C1−C4)ハロアルキル、又は任意に置換されたフェニルによって表され;
R8は、任意に置換されたフェニル、(C1−C4)アルキル、又は(C3−C7)シクロアルキルによって表され;
R9及びR10は、互いに独立して、H又は(C1−C4)アルキルによって表され;そして
nは0又は2であり、好ましくは2であり;但しR1及びR6がそれぞれR7C(O)である場合には、R2はハロゲンであることを条件とする)によって表される化合物I又はII、あるいはその鏡像体、ジアステレオマー、又は塩を適用することを含む、方法を提供する。
【0007】
第2の態様において、本発明は、第1の態様において定義された化合物を、植物繁殖体又はその場所に適用することによって、植物繁殖体、植物、植物部分、及び/又は後に成長する植物器官を、有害生物被害から保護する方法を提供する。
【0008】
本発明はまた、第1の態様において定義された化合物で処理された植物繁殖体に関する。
【0009】
本発明はまた、(i)植物繁殖体、例えば種子を、第1の態様に定義された化合物で処理し、そして(ii)該処理済繁殖体を植栽又は播種することを含む方法であって、該化合物は、該処理済の植物繁殖体、植物部分、植物器官、及び/又は該処理済繁殖体から成長した植物を、有害生物被害から保護する、方法に関する。
【0010】
さらに、本発明は、(i)植物繁殖体、例えば種子を、第1の態様に定義された化合物で処理し、そして(ii)該処理済繁殖体を植栽又は播種し、そして(iii)該処理済の植物繁殖体、植物部分、植物器官、及び/又は該処理済繁殖体から成長した植物を、有害生物被害から保護する、方法に関する。
【0011】
本発明の任意の態様の実施態様において、化合物I又はIIの鏡像体混合物又はジアステレオマー混合物が、植物繁殖体又はその場所に適用される。更なる実施態様の場合、化合物I及びIIの混合物が、植物繁殖体又はその場所に適用される。
【0012】
本発明の各々の実施態様において、第1態様において定義された化合物は、植物繁殖体上に、そしてその場所上にも適用される。
【0013】
本発明によれば、2種の鏡像体又はジアステレオマーの「鏡像体混合物又はジアステレオマー混合物」、又は「鏡像体化合物又はジアステレオマー化合物」は、1:10〜10:1、好ましくは1:5〜5:1の比の任意の2種の鏡像体又はジアステレオマーの混合物を意味する。
【0014】
同様に、化合物I及びIIの混合物も、好ましくは1:10〜10:1、好ましくは1:5〜5:1の比を成している。
【0015】
本発明の更なる態様において、式I又はIIの化合物は、植物繁殖体、好ましくは種子を処理する処理組成物の形態を成して存在しており、この組成物は任意にはさらに、1又は複数の習慣的な補助製剤を含む。
【0016】
式(I)又は(II)の化合物は、種々異なる幾何異性体、光学異性体、又は互変異性形を成して存在していてよい。本発明は、全てのこのような異性体及び互変異性体、並びにあらゆる比率のこれらの混合物に範囲が及ぶ。具体的には、式Iの化合物が1つ又は2つ以上のキラル中心を有している場合、これらの化合物は、鏡像体又はジアステレオマーの混合物として存在することができる。
【0017】
式I又はIIの化合物の塩は、農業的に許容される塩であってよい。これらの塩は習慣的な方法、例えば化合物が塩基性官能基を有するならば化合物と当該アニオンと反応させることによって、又は酸性化合物と好適な塩基とを反応させることによって、形成することができる。農業的に許容される好適な塩は、特に、カチオンの塩、又は酸の酸付加塩であって、これらのカチオン及びアニオンがそれぞれ、本発明による化合物の作用に対していかなる不都合な影響も及ぼさない塩である。農業的に許容される好適な塩は、特に、カチオンの塩、又は酸の酸付加塩であって、これらのそれぞれカチオン及びアニオンが、有害生物、クモ形類及び/又は線虫と闘うのに有用である本発明による化合物の作用に対していかなる不都合な影響も及ぼさない塩である。従って、好適なカチオンは、具体的には、アルカリ金属、好ましくはリチウム、ナトリウム及びカリウムのイオン、アルカリ土類金属、好ましくはカルシウム、マグネシウム、及びバリウムのイオン、並びに、遷移金属、好ましくはマンガン、銅、亜鉛、及び鉄のイオン、また、所望の場合に1〜4つのC1−C4−アルキル置換基及び/又は1つのフェニル又はベンジル置換基を含有してもよいアンモニウム・イオン、好ましくはジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、さらにはホスホニウム・イオン、スルホニウム・イオン、好ましくはトリ(C1−C4−アルキル)スルホニウム、及びスルホキソニウム・イオン、好ましくはトリ(C1−C4−アルキル)スルホキソニウムである。有用な酸付加塩のアニオンは主として塩化物、臭化物、フッ化物、硫酸水素塩、硫酸塩、リン酸二水素塩、水素化物、水酸化物、リン酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸水素塩、炭酸塩、ヘキサフルオロケイ酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、安息香酸塩、及びC1−C4−アルカン酸のアニオン、蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、及び酪酸塩である。これらは、式Iの化合物と、対応アニオンの酸、好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、又は硝酸とを反応させることにより形成することができる。また好適な塩は、式Iの付加物、例えばマレイン酸、ジマレイン酸、フマル酸、ジフマル酸、及びメタンスルホン酸を含む。
【0018】
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素、特にフッ素及び塩素であり、「ハロ」は、対応する置換基である。
【0019】
ハロ置換基で置換された基の数は、1からその基にとって可能な置換基最大数であってよい。
【0020】
アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニルのそれぞれは、直鎖状又は分枝状であってよい。R7及びR8上に互いに独立して位置するアルキル基又はフェニル基は置換されている場合には、好適な置換基はハロゲンを含む。
【0021】
好ましくは、互いに独立して、
R1はHであり、そしてR6は、(C1−C3)アルキル又は(C2−C3)アルケニルによって表されるか、或いはR1は、H、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)ヒドロキシアルキル、(C1−C4)アルコキシ、R7C(O)、R8NHC(O)又はR9R10Nであり、そしてR6は、H又はR7C(O)によって表され;
R2は水素、ハロゲン、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ハロアルキル、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルコキシ、又はフェノキシによって表され;
R3〜R5は、互いに独立して、H、ハロゲン、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、(C1−C3)ハロアルキル、又はNO2によって表され;
R7は、任意に置換されたアルキル(好ましくは(C1−C3)アルキル)、(C1−C3)ハロアルコキシ(C1−C3)ハロアルキル、又は任意に置換されたフェニルによって表され;
R8は、任意に置換されたフェニル、(C1−C3)アルキル、又は(C3−C5)シクロアルキルによって表され;
R9及びR10は、互いに独立して、H又は(C1−C3)アルキルによって表され;そして
nは2である。
【0022】
1実施態様の場合、式IのR1は、H又はR7C(O)によって表される。
【0023】
1実施態様の場合、式IのR6は、Hによって表される。
【0024】
1実施態様の場合、式IIのR1は、Hによって表される。
【0025】
1実施態様の場合、式IIのR6は、(C1−C4)アルキルによって表される。
【0026】
1実施態様の場合、R2は、式Iであるか又は式IIであるかとは無関係に、H、(C1−C5)アルキル、(C1−C5)アルコキシ、(C1−C5)ハロアルコキシ、又はハロゲンによって表される。好ましくは、ハロゲンはCl又はFであり、(C1−C5)アルキルは(C1−C3)アルキル、例えばメチルであり、好ましくは(C1−C5)ハロアルコキシは(C1−C3)ハロアルコキシ、例えばOCHF2であり、そして好ましくは(C1−C5)アルコキシは(C1−C3)アルコキシであり、有利にはOCH3である。
【0027】
1実施態様の場合、式IのR2はH、又は(C1−C5)アルキルによって表される。好ましくは(C1−C5)アルキルは、(C1−C3)アルキル、例えばメチルである。
【0028】
1実施態様の場合、式IのR2はハロゲンによって表される。好ましくはハロゲンはCl又はFである。
【0029】
1実施態様の場合、R3〜R5は、式Iであるか又は式IIであるかとは無関係に、Hによって表される。
【0030】
1実施態様の場合、R7は、(C1−C3)アルキル、例えばメチルによって表される。
【0031】
1実施態様の場合、式Iの化合物において、R1はH又はR7C(O)によって表され、R6はHによって表され;
R2は水素、ハロゲン、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)アルコキシ、又は(C1−C3)ハロアルコキシによって表され;
R3〜R5は、Hによって表され;
R7は、(C1−C3)アルキルによって表され;そして
nは2である。
【0032】
1実施態様の場合、式IIの化合物において、R1はHによって表され、R6は(C1−C3)アルキルによって表され;
R2はハロゲン、又は(C1−C3)アルキルによって表され;
R3〜R5は、Hによって表され;そして
nは2である。
【0033】
好ましい化合物I及びIIの例を表1、2及び3に示す。
表1:式(I)の化合物
【化2】

上記式中、n=2であり、R1、R2、R3、R4、R5及びR6の値は表中に示された通りである。
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【0037】
表2:式(II)の化合物
【化3】

上記式中、n=2、R3=H、R4=H、R5=Hであり、R1、R2、及びR6の値は表中に示された通りである。
【0038】
【表4】

【0039】
表3:式(I)の化合物
【化4】

上記式中、n=0、R3=H、R4=Hであり、R1、R2、R5、及びR6の値は表中に示された通りである。
【0040】
【表5】

【0041】
好ましい実施態様の場合、式1の化合物の場合、R1がHである場合R6はH又は(C1−C3)アルキル−C(O)であり、R2はハロゲンであり、R3〜R5はHであり、そしてnは2である。
【0042】
化合物I及びIIの合成は当業者に知られており、例えばEP33984、EP191734、DE3544436、EP138762、EP133418、EP110829、EP207891、JP02006496、及びJP01319467を参照されたい。具体的には、化合物P1.1、P1.5及びP1.8の化合物の合成については、EP33984、及びEP191734に記載されている。
【0043】
各態様の実施態様では、第1の態様で定義された化合物と、1又は複数の農薬とを含む農薬の組み合わせが、任意の所望の順序で又は同時に、植物繁殖体上に適用される。
【0044】
農薬の組み合わせが使用される場合には、化合物I又はII及び1又は複数の農薬が、植物繁殖体、好ましくは種子を処理する処理組成物の形態を成して存在しており、この組成物は任意にはさらに、1又は複数の習慣的な補助製剤を含む。
【0045】
農薬の例は、殺菌剤、殺バクテリア剤、殺虫剤、殺ダニ剤、及び殺線虫剤を含む。化合物I又はIIとの農薬の組み合わせにおいて使用するのに好ましい農薬は、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、及び/又は殺線虫剤である。
【0046】
殺虫剤、殺ダニ剤、及び/又は殺線虫剤の好適な例は、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、ラムダ-シハロトリン、テフルトリン、β−シフルトリン、ペルメトリン、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、フィプロニル、及びスピノサドである。
【0047】
殺菌剤の好適な例は、フルジオキソニル、ペンチオピラド、プロチオコナゾール、フルトリアフォル、ジフェノコナゾール、アゾキシストロビン、キャプタン、シプロコナゾール、シプロジニル、ボスカリド、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フルオキサストロビン、トリフロキシストロビン、メタラキシル、メタラキシル−M、(メフェノキサム)、フルキンコナゾール、フェナリモール、ヌアリモル、ピリフェノックス、ピラクロストロビン、チアベンダゾール、テブコナゾール、トリアジメノール、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ベノミル、カルベンダジム、カルボキシン、フルトラニル、フベリダゾール、グアザチン、ミクロブタニル、テトラコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ビテルタノール、サイモキサニル、イプコナゾール、イプロジオン、プロクロラズ、ペンシクロン、プロパモカルブ、シルチオファム、チラム、トリアゾキシド、トリチコナゾール、トリフルアニド、マンガン化合物(例えばマンコゼブ、マネブ)、式Aの化合物
【化5】

又はこのような化合物の互変異性体、及び式Bの化合物
【化6】

又はこのような化合物の互変異性体である。
【0048】
本発明の態様において、本発明はまた、第1の態様において定義された化合物I又はIIと、1又は複数の上記農薬とを含む農薬の組み合わせを提供する。農薬の組み合わせは、植物繁殖体、植物体、及び/又は後に成長する植物器官における病原被害又は有害生物被害を抑制又は予防するのに適しており、これは、任意の所望の順序で又は同時に、植物繁殖体又はその場所に農薬の組み合わせを適用することを含む。
【0049】
殺菌剤も本発明に使用される場合、農薬の組み合わせの生物学的スペクトルは、例えば、この組み合わせが病原体によって引き起こされる損傷に対する活性を実証する範囲まで広くなる。
【0050】
式Aの化合物は、種々異なる立体異性形を成して生じることができる。これらを式AI、AII、AIII、及びAIV
【化7】

で記す。
【0051】
本発明は、化合物Aの農薬の組み合わせと任意の比を成す、このような立体異性体、及びこれらの混合物全てに範囲が及ぶ。
【0052】
1実施態様の場合、化合物Aは、式Aa(trans)
【化8】

の化合物であり、この化合物は、AIの化合物、AIIの化合物、又はAIの化合物とAIIの化合物との任意の比の混合物を表す。
【0053】
1実施態様の場合、化合物Aは、式Ab(cis)
【化9】

の化合物であり、この化合物は、AIIIの化合物、AIVの化合物、又はAIIIの化合物とAIVの化合物との任意の比の混合物を表す。
【0054】
好ましい実施態様の場合、化合物Aは、式Aの化合物のラセミ混合物であり、AIの化合物とAIIの化合物とのラセミ混合物を表す式Aaのラセミ化合物と、AIIIの化合物とAIVの化合物とのラセミ混合物を表す式Abのラセミ化合物との重量比は、1:1〜100である。ラセミ混合物中の式Aa化合物と式Ab化合物と重量比の好適な例は、1:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、20:1、50:1、又は100:1である。2:1〜100:1の比が好ましく、4:1〜10:1がより好ましい。
【0055】
特に好ましい実施態様の場合、化合物Aは、式AIの化合物と式AIIの化合物とのラセミ混合物を表す式Aaのラセミ化合物の含有率は、65〜99重量%である。
【0056】
農薬のそれぞれの詳細(例えば構造、化学名、商業名など)を一般名と一緒に、e-Pesticide Manual, version 3.1, 13th Edition, Ed. CDC Tomlin, British Crop Protection Council. 2004-05に見いだすことができる。
【0057】
式Aの化合物(種々異なる立体異性形を含む)、及び周知の入手可能な化合物から出発するその製造方法が、国際公開第03/074491号パンフレットに記載されている。
【0058】
式Bの化合物の詳細は、国際公開第03/010149号及び同第05/58839号の各パンフレットに開示されている。
【0059】
本発明との関連における、抑制、予防、又は保護、及びその抑揚は、任意の望まれない作用、例えば
植物、植物部分、又は植物繁殖体に対する
−病原体、例えば植物病原体、特に菌類の蔓延又は攻撃、及び
−病原被害又は有害生物被害
を、改善が実証されるようにレベルまで低減することを意味する。
【0060】
第1の態様で定義された化合物及びその農薬の組み合わせは、(i)収穫高、発芽量が低くなり、或いは他の有害生物及び/又は病原体によって攻撃又は損傷されやすくなるおそれのある有害生物による攻撃又は損傷、及び/又は、(ii)植物の病気及び損傷を引き起こすおそれのある、病原体、例えば植物病原体、特に菌類の攻撃又は蔓延(この場合には農薬の組み合わせは、殺菌剤である農薬を含む)から、植物繁殖体、植物部分、及び/又は後に成長する植物を保護するための極めて有利な特性を有することができる。本発明は従って、植物繁殖体、植物部分、及び/又は後に成長する植物に対する有害生物被害及び/又は病原被害を抑制又は予防することができる。
【0061】
これらの特性は、例えば病原被害及び/又は有害生物被害の減少、適用量の低下、又は作用継続時間の長期化をもたらす、予期せぬほど高められた作用である。農業の場合、この高められた作用は、例えば、病原体の蔓延及び/又は有害生物被害に対する予測よりも高い抑制によって、植物の成長特性の改善を示すことが見いだされる。
【0062】
植物の成長特性の改善は、数多くの異なる形で現れ得るが、しかし最終的には、植物のより良好な産物をもたらす。これは例えば、植物の収穫高及び/又は活力、又は植物からの収穫産物の品質の改善という形で現れ得る。この改善は、病気及び/又は有害生物の抑制に繋がらないことがある。
【0063】
本明細書中に使用される、植物の「収穫高を改善する」という語句は、同じ条件下で、しかし当該方法を用いずに生産された同じ植物産物の収穫高を測定可能な量だけ上回るように植物産物の収穫高を増加させることに関する。収穫高は、少なくとも約0.5%だけ増加することが好ましく、増加率は少なくとも約1%であることがより好ましく、さらに好ましくは約2%であり、さらにより好ましくは約4%以上である。収穫高は、何らかの基準で、植物産物の重量又は体積による量で見て表すことができる。この基準は、時間、成長面積、生産される植物の重量、又は使用される原材料の量などで表すことができる。
【0064】
植物の「活力を改善する」という語句は、活力等級、又は株立本数(単位面積当たりの植物の数)、又は植物の高さ、又は植物のキャノピー、又は視覚的外見(例えば葉の緑色の鮮やかさ)、又は根の等級、又は出芽、又はタンパク質含量、又は若木の増大、又は葉身の拡大、又は死滅根出葉の減少、又は若木の強化、又は所要肥料量の減少、又は所要種子量の減少、又は若木の生産性の向上、又は開花の早期化、又は穀物の早期成熟、又は植物の反転(倒壊)の減少、又は芽の成長の増大、又は早期の発芽、又はこれらのファクターの任意の組み合わせ、又は当業者に知られた任意のその他の利点を、同じ条件下で、しかし当該方法を用いずに生産された同じ植物ファクターを測定可能又は知覚可能な量だけ上回るように、増大又は改善することに関する。
【0065】
本発明の方法が、植物の「収穫高及び/又は活力を改善する」ことができると言うときには、本発明の方法は、植物の上記のような収穫高又は上記のような活力、或いは植物の収穫高及び活力の両方を増大させる。
【0066】
従って、本発明はまた、植物繁殖体に第1の態様の化合物又はその農薬の組み合わせを適用することを含む、植物の成長特性を改善する方法を提供する。農薬の組み合わせが使用される場合には、化合物I又はIIと1又は複数の農薬とを、任意の所望の順序で又は同時に適用することができる。
【0067】
化合物I又はIIが1又は複数の農薬と組み合わせて使用される場合には、相乗的に高められた活性を観察することができる。
【0068】
殺菌剤、殺虫剤、及び殺線虫剤の好適な例は、トリアゾール誘導体、ストロビルリン、カルバメート(チオカルバメートを含む)、ベンズイミダゾール(チアベンダゾール)、N−トリハロメチルチオ化合物(キャプタン)、置換型ベンゼン、カルボキサミド、フェニルアミド及びフェニルピロール、及びこれらの混合物;及びネオニコチノイド、アベルメクチン、カルバメート、及びピレスロイドを含む。
【0069】
従って、本発明は、化合物Iと、フルジオキソニル、ペンチオピラド、プロチオコナゾール、フルトリアフォル、ジフェノコナゾール、アゾキシストロビン、キャプタン、シプロコナゾール、シプロジニル、ボスカリド、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フルオキサストロビン、トリフロキシストロビン、メタラキシル、メタラキシル−M、(メフェノキサム)、フルキンコナゾール、フェナリモール、ヌアリモル、ピリフェノックス、ピラクロストロビン、チアベンダゾール、テブコナゾール、トリアジメノール、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ベノミル、カルベンダジム、カルボキシン、フルトラニル、フベリダゾール、グアザチン、ミクロブタニル、テトラコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ビテルタノール、サイモキサニル、イプコナゾール、イプロジオン、プロクロラズ、ペンシクロン、プロパモカルブ、シルチオファム、チラム、トリアゾキシド、トリチコナゾール、トリフルアニド、マンガン化合物(例えばマンコゼブ、マネブ)、式Aの化合物、式Bの化合物、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、ラムダ-シハロトリン、テフルトリン、β−シフルトリン、ペルメトリン、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、フィプロニル、及びスピノサドから選択された農薬のうちの1又は複数を含む組み合わせを利用できる。
【0070】
また、化合物IIと、フルジオキソニル、ペンチオピラド、プロチオコナゾール、フルトリアフォル、ジフェノコナゾール、アゾキシストロビン、キャプタン、シプロコナゾール、シプロジニル、ボスカリド、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フルオキサストロビン、トリフロキシストロビン、メタラキシル、メタラキシル−M、(メフェノキサム)、フルキンコナゾール、フェナリモール、ヌアリモル、ピリフェノックス、ピラクロストロビン、チアベンダゾール、テブコナゾール、トリアジメノール、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ベノミル、カルベンダジム、カルボキシン、フルトラニル、フベリダゾール、グアザチン、ミクロブタニル、テトラコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ビテルタノール、サイモキサニル、イプコナゾール、イプロジオン、プロクロラズ、ペンシクロン、プロパモカルブ、シルチオファム、チラム、トリアゾキシド、トリチコナゾール、トリフルアニド、マンガン化合物(例えばマンコゼブ、マネブ)、式Aの化合物、式Bの化合物、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、ラムダ-シハロトリン、テフルトリン、β−シフルトリン、ペルメトリン、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、フィプロニル、及びスピノサドから選択された農薬のうちの1又は複数を含む農薬の組み合わせも利用できる。
【0071】
1実施態様の場合、化合物I及び/又は化合物IIと式Aの化合物;化合物I及び/又は化合物IIと式Bの化合物;化合物I及び/又は化合物IIとペンチオピラド;化合物I及び/又は化合物IIとトリチコナゾール;化合物I及び/又は化合物IIとプロチオコナゾール;化合物I及び/又は化合物IIとフルオキサストロビン;化合物I及び/又は化合物IIとフルキンコナゾール;化合物I及び/又は化合物IIとフルトリアフォル;化合物I及び/又は化合物IIとグアザチン;化合物I及び/又は化合物IIとジフェノコナゾール;化合物I及び/又は化合物IIとフルジオキソニル;化合物I及び/又は化合物IIとプロクロラズ;化合物I及び/又は化合物IIとイプコナゾール;化合物I及び/又は化合物IIとチアメトキサム;化合物I及び/又は化合物IIとイミダクロプリド;化合物I及び/又は化合物IIとクロチアニジン;化合物I及び/又は化合物IIとフィプロニル;化合物I及び/又は化合物IIとアバメクチン;化合物I及び/又は化合物IIとテフルトリン;化合物I及び/又は化合物IIとラムダ-シハロトリン;化合物I及び/又は化合物IIとβ−シフルトリン;化合物I及び/又は化合物IIとシプロコナゾール;化合物I及び/又は化合物IIとアゾキシストロビン;化合物I及び/又は化合物IIとメタラキシル;化合物I及び/又は化合物IIとメフェノキサム;化合物I及び/又は化合物IIとチラム;化合物I及び/又は化合物IIとキャプタン;化合物I及び/又は化合物IIとスピノサド;化合物I及び/又は化合物IIとペルメトリン;又は化合物I及び/又は化合物IIとテブコナゾール、とを含む農薬の組み合わせが、本発明によれば好ましい。
【0072】
1実施態様において、農薬の組み合わせは、化合物Iと、式Aの化合物と、フルジオキソニル、メタラキシル、メフェノキサム、シプロジニル、アゾキシストロビン、テブコナゾール、ジフェノコナゾール、及びチアベンダゾールから選択された化合物とを含むことができる。
【0073】
別の実施態様の場合、化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、ボスカリド又はエポキシコナゾール又はトリフルアニド;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、アゾキシストロビン;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、フルジオキソニル;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、メフェノキサム;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、式Aの化合物;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、プロクロラズ;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、プロチオコナゾール;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、フルオキサストロビン;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、ペンチオピラド;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、イプコナゾール、とを含む農薬の組み合わせが有利である。
【0074】
1実施態様において、農薬の組み合わせは、化合物IIと、式Aの化合物と、フルジオキソニル、メタラキシル、メフェノキサム、シプロジニル、アゾキシストロビン、テブコナゾール、ジフェノコナゾール、及びチアベンダゾールから選択された化合物とを含むことができる。
【0075】
別の実施態様の場合、化合物IIと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、ボスカリド又はエポキシコナゾール又はトリフルアニド;化合物IIと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、アゾキシストロビン;化合物IIと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、フルジオキソニル;化合物IIと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、メフェノキサム;化合物IIと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、式Aの化合物;化合物IIと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、プロクロラズ;化合物IIと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、プロチオコナゾール;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、フルオキサストロビン;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、ペンチオピラド;化合物Iと、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、フィプロニル、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、テフルトリン、及びβ−シフルトリンから選択された殺虫剤と、イプコナゾール、とを含む農薬の組み合わせが有利である。
【0076】
化合物I又はII及びその農薬の組み合わせは、有害なもの、例えば動物有害生物、例えば節足動物有害生物、例えばクモ形類、多足類、及び昆虫、並びに線虫、すなわち土壌中及び地上に存在する、農業において見いだされる有害生物を駆除するのに適している。有害生物の例は、
鱗翅(Lepidoptera)目からは、例えばアクレリス(Acleris)種、アドキソフィエス(Adoxophyes)種、アエゲリア(Aegeria)種、アグロチス(Agrotis)種、アラバマ・アルギラセエ(Alabama argillaceae)、アミロイス(Amylois)種、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)種、アルキプス(Archips)種、アルギロテニア(Argyrotaenia)種、アウトグラファ(Autographa)種、ブッセオラ・フスカ(Busseola fusca)、カドラ・カウテラ(Cadra cautella)、カルポシナ・ニッポネンシス(Carposina nipponensis)、チロ(Chilo)種、コリストネウラ(Choristoneura)種、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)種、クナファロクロシス(Cnaphalocrocis)種、クネファシア(Cnephasia)種、Cochylis(コキリス)種、コレオフォラ(Coleophora)種、クロシドロミア(Crocidolomia)種、クリプトフレビア・ロイコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、クリソデイキス・インクルーデンス(Crysodeixis includens)、シディア(Cydia)種、ディアトレア(Diatraea)種、ディパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エアリアス(Earias)種、エラスモパルプス(Elasmopalpus)種、エフェスチア(Ephestia)種、ユーコスア(Eucosma)種、ユーペシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、ユープロクティス(Euproctis)種、ユーキソア(Euxoa)種、グラフォリタ(Grapholita)種、ヘディヤ・ヌビフェラナ(Hedya nubiferana)、ヘリオチス(Heliothis)種、ヘルラ・ウンダリス(Hellua undalis)、ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス(Lithocollethis)種、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、リマントリア(Lymantria)種、リョネティア(Lyonetia)種、マラコソマ(Malacosoma)種、マメストラ・ブラッシセ(Mamestra brassicae)、マンドゥサ・セクスタ(Manduca sexta)、オペロフテラ(Operophtera)種、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パメネ(Pammene)種、パンデミス(Pandemis)種、パノリス・フラメア(Panolis flammea)、ペクチノフォラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フィトリメア・オペルクレラ(Phtorimaea operculella)、ピエリス・ラペ(Pieris rapae)、ピエリス(Pieris)種、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プライス(Prays)種、シルポファガ(Scirpophaga)種、セサミア(Sesamia)種、スパルガノチス(Sparganothis)種、スポドプテラ(Spodoptera)種、シナンテドン(syanthedon)種、タウメトペア(Thaumetopoea)種、トルトリクス(Tortrix)種;トリコプルシア(Trichoplusia)ni、及びイポノミュータ(Yponomeuta)種;
鞘翅(Coleoptera)目からは、例えばアグリオテス(Agriotes)種、アントノムス(Anthonomus)種、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、セウトリンクス(Ceutorhynchus)種、ケトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コスモポリテス(Cosmopolites)種、クルクリオ(Curculio)種、デルメステス(Dermestes)種、ディアブロチカ(Diabrotica)種、エピラクナ(Epilachna)種、エレムヌス(Eremnus)種、ゴノケファルム(Gonocephalum)種、ヘテロニクス(Heteronychus)種、レプチノタルサ・デセムリネタ(Leptinotarsa decemlineata)、リッソロプトルス(Lissorhoptrus)種、メロロンタ(Melolontha)種、オリケフィルス(Orycaephilus)種、オチオリンクス(Otiorhynchus)種、フリクチヌス(Phlyctinus)種、フィロトレタ(Phyllotreta)種、ポピリア(Popillia)種、プロトストロフス(Protostrophus)種、プシリオデス(Psylliodes)種、リゾペルタ(Rhizopertha)種、スカラベイデ(Scarabeidae)、シトフィルス(Sitophilus)種、シトトロガ(Sitotroga)種、テネブリオ(Tenebrio)種、トリボリウム(Tribolium)種、及びトロゴデルマ(Trogoderma)種;
直翅(Orthoptera)目からは、例えばブラッタ(Blatta)種、ブラッテッラ(Blattella)種、グリロタルパ(Gryllotalpa)種、ロイコフェア・マデレ(Leucophaea maderae)、ロクスタ(Locusta)種、ペリプラネタ(Periplaneta)種、及びシストセルカ(Schistocerca)種;
シロアリ(Isoptera)目からは、レチクリテルメス(Reticulitermes)種;
プソコプテラ(Psocoptera)目からは、例えばリポセリス(Liposcelis)種;
シラミ(Anoplura)目からは、例えばヘマトピヌス(Haematopinus)種、リノグナトゥス(Linognathus)種、ペディクルス(Pediculus)種、ペンフィグス(Pemphigus)種、及びフィロキセラ(Phylloxera)種;
食毛(Mallophaga)目からは、例えばダマリネア(Damalinea)種、及びトリコデクテス(Trichodectes)種;
総翅(Thysanoptera)目からは、例えばフランクリニエラ(Frankliniella)種、ヘルシノトリプス(Herchinothrips)種、テニオトリプス(Taeniothrips)種、トリプス・パルミ(Thrips palmi)、トリプス・タバキ(Thrips tabaci)及びシルトトリプス・アウランティ(Scirtothrips aurantii);
異翅(Heteroptera)目からは、例えばディケロプス・メラカントゥス(Dichelops melacanthus)、ディスタンティエラ・テオブロマ(Distantiella theobroma)、ディスデルクス(Dysdercus)種、ユーキストゥス(Euchistus)種、ユーリガスター(Eurygaster)種、レプトコリサ(Leptocorisa)種、ネザラ(Nezara)種、ピエスマ(Piesma)種、ロードニウス(Rhodnius)種、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノファラ(Scotinophara)種、及びトリアトーマ(Triatoma)種;
同翅(Homoptera)目からは、例えばアレウロトリクス・フロコスス(Aleurothrixus floccosus)、アレイロデス・ブラッシセ(Aleyrodes brassicae)、アオニディエラ(Aonidiella)種、アフィディデ(Aphididae)、アフィス(Aphis)種、アスピディオトゥス(Aspidiotus)種、ベミシア・タバキ(Bemisia tabaci)、セロプラスター(Ceroplaster)種、クリソムファルス・アオニディウム(Chrysomphalus aonidium)、クリソムファルス・ディクティオスペルミ(Chrysomphalus dictyospermi)、コッカス・ヘスペリドゥム(Coccus hesperidum)、エンポアスカ(Empoasca)種、エリオソマ・ラリゲルム(Eriosoma larigerum)、エリトロニューラ(Erythroneura)種、ガスカルディア(Gascardia)種、ラオデルファクス(Laodelphax)種、レカニウム・コルニ(Lecanium corni)、レピドサフェス(Lepidosaphes)種、マクロシフス(Macrosiphus)種、ミズス(Myzus)種、ネフォテティクス(Nephotettix)種、ニラパルヴァタ(Nilaparvata)種、パラトリア(Paratoria)種、ペンフィグス(Pemphigus)種、プラノコッカス(Planococcus)種、プシュードアウラカスピス(Pseudaulacaspis)種、プシュードコッカス(Pseudococcus)種、プシラ(Psylla)種、プルヴィナリア・エチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、クアドラスピディオトゥス(Quadraspidiotus)種、ロパロシフム(Rhopalosiphum)種、サイセッティア(Saissetia)種、スカフォイデウス(Scaphoideus)種、シザフィス(Schizaphis)種、シトビオン(Sitobion)種、トリアレウロデス・ヴァポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ・エリトレエ(Trioza erytreae)及びウナスピス・シトリ(Unaspis citri);
膜翅(Hymenoptera)目からは、例えばアクロミルメクス(Acromyrmex)、アタリア・ロゼ(Athalia rosae)、アッタ(Atta)種、セフス(Cephus)種、ディプリオン(Deprion)種、ディプリオニデ(Diprionidae)、ギルピニア・ポリトーマ(Gipinia polytoma)、ホプロカンパ(Hoplocampa)種、ラシウス(Lasius)種、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン(Neodiprion)種、ソレノプシス(Solenopsis)種、及びヴェスパ(Vespa)種;
双翅(Diptera)目からは、例えばアンテリゴナ・ソッカータ(Antherigona soccata)、ビビオ・ホルトゥラヌス(Bibio hortulanus)、セラティティス(Ceratitis)種、クリソミア(Chrysomyia)種、クレックス(Culex)種、クテレブラ(Cuterebra)種、ダクス(Dacus)種、デリア(Delia)種、ドロソフィラ・メラノガスター(Drosophila melanogaster)、リリオミザ(Liriomyza)種、メラナグロミザ(Melanagromyza)種、オルセオリア(Orseolia)種、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒオスシアミ(Pegomyia hyoscyami)、フォルビア(Phorbia)種、ラゴレティス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、シアラ(Sciara)種;
ダニ(Acarina)目からは、例えばアカルス・シロ(Acarus siro)、アケリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクルス・シュレヒテンダリ(Aculus schlechtendali)、アンブリオンマ(Amblyomma)種、アルガス(Argas)種、ブレビパルプス(Brevipalpus)種、ブリョビア・プレティオサ(Bryobia praetiosa)、カリピトリメルス(Calipitrimerus)種、コリオプテス(Chorioptes)種、デルマニスス・ガリネ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス・カルピニ(Eotetranychus carpini)、エリオフィエス(Eriophyes)種、ヒアロンマ(Hyalomma)種、オリゴニクス・プラテンシス(Olygonychus pratensis)、オリニトドロス(Ornithodoros)種、パノニクス(Panonychus)種、フィロコプトルタ・オレイヴォラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラトゥス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス(Psoroptes)種、リピセファルス(Rhipicephalus)種、リゾグリフス(Rhizoglypus)種、サルコプテス(Sarcoptes)種、タルソネムス(Tarsonemus)種、及びテトラニクス(Tetranychus)種;及び
線虫(Nematoda)綱からは、例えば、メロイドジン(Meloidogyne)種(例えばメロイドジン・インコギニタ(Meloidogyne incoginita)及びメロイドジン・ジャヴァニカ(Meloidogyne javanica))、ヘテロデラ(Heterodera)種(例えばヘテロデラ・グリシン(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・シャクチ(Heterodera schachtii)、ヘテロドラ・アベネ(Heterodora avenae)、及びヘテロドラ・トリフォリ(Heterodora trifolii))、グロボデラ(Globodera)種(例えばグロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostochiensis))、ラドフォルス(Radopholus)種(例えばラドフォルス・シミレス(Radopholus similes)、ロチレンクルス(Rotylenchulus)種、プラチレンクス(Pratylenchus)種(例えばプラチレンクス・ネグレクタンス(Pratylenchus neglectans)及びプラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans)、アフェレンコイデス(Aphelenchoides)種、ヘリコチレンクス(Helicotylenchus)種、ホプロライムス(Hoplolaimus)種、パラトリコドルス(Paratrichodorus)種、ロンギドルス(Longidorus)種、ナコブス(Nacobbus)種、スバンギナ(Subanguina)種、ベロンライムス(Belonlaimus)種、クリコネメラ(Criconemella)種、クリコネモイデス(Criconemoides)種、ディチレンクス(Ditylenchus)種、ドリコドルス種(Dolichodorus)種、ヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides)種、ヘミシクリオフォラ(Hemicycliophora)種、ヒルシュマニエラ(Hirschmaniella)種、ヒプソペリン(Hypsoperine)種、マクロポストニア(Macroposthonia)種、メリニウス(Melinius)種、プンクトデラ(Punctodera)種、キニスルシウス(Quinisulcius)種、スクテロネマ(Scutellonema)種、キシフィネマ(Xiphinema)種、及びチレンコルヒンクス(Tylenchorhynchus)種を含む。
【0077】
化合物I及びIIは、昆虫、好ましくは吸汁昆虫又は穿刺昆虫、例えば総翅(Thysanoptera)、膜翅(Hymenoptera)、直翅(Orthoptera)、及び同翅(Homoptera)属に由来する昆虫、具体的には下記種:
総翅(Thysanoptera)(アザミウマ(thrips)):フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、フランクリニエラ・オシデンタリス(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・トリチチ(Frankliniella tritici)、シルトトリプス・シトリ(Scirtothrips citri)、トリプス・オリゼ(Thrips oryzae)、トリプス・パルミ(Thrips Palmi)、及びトリプス・タバキ(Thrips tabaci)、
膜翅(Hymenoptera):アタリア・ロゼ(Athalia rosae)、アッタ・セファロテス(Atta cephalotes)、アッタ・セクスデンス(Atta sexdens)、アッタ・テキサナ(Atta texana)、ホプロカンパ・ミヌータ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ・テストゥディネア(Hoplocampa testudinea)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ソレノプシス・ゲミナタ(Solenopsis geminata)、及びソレノプシス・インヴィクタ(Solenopsis invicta)、
直翅(Orthoptera):アケタ・ドメスティカ(Acheta domestica)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)、グリロタルパ・グリロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、ロイコフェア・ミグラトリア(Leucophaea migratoria)、メラノプルス・ビヴィッタトゥス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムル−ルブルム(Melanoplus femur-rubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレトゥス(Melanoplus spretus)、ノマダクリス・セプテンファシアタ(Nomadacris septemfasciata)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、シストセルカ・アメリカーナ(Schistocerca americana)、シストセルカ・ペレグリナ(Schistocerca peregrina)、スタウロノトゥス・マロッカヌス(Stauronotus maroccanus)及びタキシンス・アシナモルス(Tachycines asynamorus)、
同翅(Homoptera)、具体的にはアブラムシ:アシルトシフォン・オノブリシス(Acyrthosiphon onobrychis)、アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis)、アフィドゥラ・ナストゥルティ(Aphidula nasturtii)、アフィス・ファベ(Aphis fabae)、アフィス・フォルベシ(Aphis forbesi)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、アフィス・ゴシピ(Aphis gossypii)、アフィス・グロスラリエ(Aphis grossulariae)、アフィス・シュナイデリ(Aphis schneideri)、アフィス・スピレコラ(Aphis spiraecola)、アフィス・サンブシ(Aphis sambuci)、アシルトシフォン・ピスム(Acyrthosiphon pisum)、アウラコルトゥム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ブラキカウドゥス・カルドゥイ(Brachycaudus cardui)、ブラキカウドゥス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysi)、ブラキカウドゥス・ペルシセ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウドゥス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ブレヴィコリネ・ブラッシセ (Brevicoryne brassicae)、カピトフォルシ・ホルニ(Capitophorus horni)、セロシファ・ゴシピ(Cerosipha gossypii)、シェトシフォン・フラゲフォリ(Chaetosiphon fragaefolii)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシア・ノルドマニアネ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセエ(Dreyfusia piceae)、ディサフィス・ラディコラ(Dysaphis radicola)、ディサウラコルトゥム・プシュードソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、ディサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)、ディサフィス・ピリ(Dysaphis pyri)、エンポアスカ・ファベ(Empoasca fabae)、ヒアロプテルス・プルニ(Hyalopterus pruni)、ヒペロミズス・ラクトゥセ(Hyperomyzus lactucae)、マクロシフス・アヴェネ(Macrosiphus avenae)、マクロシフス・ユーフォルビエ(Macrosiphus euphorbiae)、マクロシフォン・ロゼ(Macrosiphon rosae)、メゴウラ・ヴィシエ(Megoura viciae)、メラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、メトポロフィウム・ディルホドゥム(Metopolophium dirhodum)、ミゾデス・ペルシセ(Myzodes persicae)、ミズス・アサロニクス(Myzus ascalonicus)、ミズス・セラシ(Myzus cerasi)、ミズス・ヴァリアンス(Myzus varians)、ナソノヴィア・リビス−ニグリ(Nasonovia ribis-nigri)、ニラパルヴァタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、ペムフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、ペルキンシエラ・サッカリシダ(Perkinsiella saccharicida)、フォロドン・フムリ(Phorodon humuli)、プシラ・マリ(Psylla mali)、プシラ・ピリ(Psylla piri)、ロパロミズス・アサロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、ロパロシフム・マイディス(Rhopalosiphum maidis)、ロパロシフム・パディ(Rhopalosiphum padi)、ロパロシフム・インセルトゥム(Rhopalosiphum insertum)、サッパフィス・マラ(Sappaphis mala)、サッパフィス・マリ(Sappaphis mali)、シザフィス・グアミヌム(schizaphis graminum)、シゾネウラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、シトビオン・アヴェネ(Sitobion avenae)、トリアレウロデス・ヴァポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トキソプテラ・アウランティ(Toxoptera auranti)、及びヴィテウス・ヴィティフォリ(Viteus vitifolii)、を抑制するのに特に好適であり、化合物I及びIIは、同翅(Homoptera)目、及び総翅(Thysanoptera)目の昆虫を抑制するのに特に有用であり、また、アブラムシ、具体的にはアフィス・クラッシヴォラ(Aphis craccivora)及びミズス・ペルシセ(Myzus persicae)を抑制するのに特に好ましい。化合物P1.1、P1.5及びP1.58は、アブラムシを抑制するための特に効果的な種子処理化合物である。
【0078】
本発明の農薬の組み合わせがまた殺真菌剤のような農薬を含む場合には、この組み合わせは、種子中に存在する真菌類を含む、特に植物中に発生する下記属に属する植物病原菌に対して効果的である:子嚢菌(例えばペニシリウム(Penicillium)、ゲウマノミセス・グラミニス(Gaeumannocyces graminis);担子菌(例えばヘミレイア(Hemileia)、リゾクトニア(Rhizoctonia)、プッチニア(Puccinia)属);不完全菌類(例えばボトリティス(Botrytis)、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)、リンコスポリウム(Rhynchosporium)、フサリウム(Fusarium)、セプトリア(Septoria)、セルコスポラ(Cecospora)、アルテルナリア(Alternaria)、ピリクラリア(Pyricularia)、及びプシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(pseudocercosporella herpotrichoides);卵菌(例えばフィトフトラ(Phytophthora)、ペロノスポラ(Peronospora)、ブレミア(Bremia)、ピチウム(Pythium)、プラスモパラ(Plasmopara);接合菌(例えばリゾプス(Rhizopus)種)。化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせは、アルテルナリア(Alternaria)種、アスコキタ(Ascochyta)種、アスペルギルス(Aspergillus)種、カラヴィセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)、コクリオボルス(Cochliobolus)種、コレトトリクム(Colletotrichum)種、ディプロディア・マイディス(Diplodia maydis)、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、フサリウム(Fusarium)種(例えばフサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)、フサリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・ソラニ(Fusarium solani)、フサリウム・グラミネアルム(Fusarium graminearum)、及びフサリウム・モニリフォルメ(Fusarium moniliforme)、フサリウム・スブグルティナンス(Fusarium subglutinans)、ゲウマノミセス・グラミニス(Gaeumannocyces graminis)、ギベレラ・フジクロイ(Giberella fujikuroi)、ギベレラ・ゼアエ(Giberella zeae)、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)種(例えばヘルミントスポリウム・グラミネアルム(Helminthosporium graminearum)、ヘルミントスポリウム・オリゼ(Helminthosporium oryzae)、ヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani)、モノグラフェラ・ニヴァリス(Monographella nivalis)、ペニシリウム(Penicillium)種、プッチニア(Puccinia)種、ピレノフォラ(Pyrenophora)種(例えばピレノフォラ・グラミネア(Pyrenophora graminea))、ペラノスクレロスポラ(Peronosclerospora)種、ペロンスポラ(Peronspora)種、ファコプソラ・パシリジ(Phakopsora pachyrhizi)、フィチウム(phythium)種、フォーマ(Phoma)種、フォモプシス(Phomopsis)種、リゾクトニア(Rhizoctonia)種(例えばリゾクトニア・セレアリス(Rhizoctonia cerealis)、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、セプトリア(Septoria)種、プシュードセルコスポレラ(Pseudocercosporella)種、ティレティア(Tilletia)種、リゾプス(Rhizopus)種、ティエラヴィオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola)、ティフラ(Typhula)種、ウスティラゴ(Ustilago)種、スファセロテカ(Sphacelotheca)種(例えばスファセロテカ・レイリアニ(Sphacelotheca reilliani)、タナテフォルス・ククメリス(Thanatephorus cucumeris)、及びヴェルティシリウム(Verticillium)種に対して特に効果的である。
【0079】
化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせは、具体的な用途に合わせて製剤することができる。好ましくは、化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせは、植物繁殖体を保護するために製剤することができる。有利には、農薬の組み合わせは、農業及び林業において見いだされる、初期発育段階に植物を損傷するおそれのある有害生物及び/又は病原体を抑制又は予防する処理用途のために、植物繁殖体、好ましくは種子に対して製剤される。
【0080】
さらに、本発明は、土壌に住む有害生物及び/又は土壌中に存在する病原体を抑制するために、化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせを土壌適用することも想定している。土壌への適用方法は、農薬の組み合わせが土壌に浸透するのを保証する任意の好適な方法を介して行うことができる。苗床トレイにおける適用、畝間における適用、土壌含浸、土壌注入、細流灌漑、スプリンクラー又はセントラル・ピボットを介した適用、土壌内への取り込み(散布又は帯状)が、このような方法である。
【0081】
本発明の利点は、(i) 化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせで植物繁殖体を処理すること、又は(ii)駆除が望まれる場所、一般に植栽場所に、化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせを適用すること、又は(i)及び(ii)の両方を行うことによって達成することもできる。
【0082】
「植物繁殖体」という用語は、植物及び成長植物材料、例えば切枝及び塊茎(例えばジャガイモ)の増殖のために使用することができる植物の生殖部分全て、例えば種子を意味するものと理解される。例えば種子(厳密な意味での)、根、果実、塊茎、球根、ほふく茎、植物部分が挙げられる。発芽後、又は土壌からの出現後に移植できる発芽植物及び若い植物を挙げることもできる。これらの若い植物は、浸漬による全体又は部分の処理によって、移植する前に保護することができる。
【0083】
後に成長する植物部分及び植物器官は、植物繁殖体、例えば種子から発育する植物の任意の区分である。植物部分、植物器官、及び植物も、第1の態様において定義される化合物、又はその農薬の組み合わせを、植物繁殖体上に適用することによって達成される病原被害及び/又は有害生物被害に対する保護から恩恵を受けることができる。1実施態様の場合、後に成長する特定の植物部分及び特定の植物器官は、それら自体が第1の態様において定義される化合物、又はその農薬の組み合わせを適用され得る(又はこれで処理され得る)植物繁殖体と考えることもでき、その結果、処理済植物部分及び処理済植物器官から発育する植物、更なる植物部分、及び更なる植物器官も、第1の態様において定義される化合物、又はその農薬の組み合わせを、特定の植物部分及び特定の植物器官上に適用することによって達成される病原被害及び/又は有害生物被害に対する保護から恩恵を受けることができる。
【0084】
植物繁殖体、特に種子上への農薬活性成分及びこれらの混合物の適用又は処理方法は、当業者に知られており、そしてドレッシング、コーティング、ペレット化、及び浸漬による植物繁殖体への適用法を含む。
【0085】
活性成分は、慣習的な処理技術及び処理機械、例えば流動床技術、ローラ・ミル法、ロトスタティック種子処理装置、及びドラム・コーターを用いて、種子に適用することができる。他の方法、例えば噴流層が有用である場合がある。これらの種子はコーティング前に前サイジングされてよい。コーティング後、典型的には種子を乾燥させ、次いでサイジングのためのサイジング機に移す。このような手順は当業者に知られている。
【0086】
好ましい実施態様の場合、第1の態様において定義される化合物、又はその農薬の組み合わせは、発芽が誘発されないような方法によって、植物繁殖体上に適用される又は植物繁殖体上で処理される。一般に種子浸漬は発芽を誘発する。結果としての種子の含湿量が余りにも高いからである。従って、植物繁殖体、例えば種子に対する好適な適用(又は処理)方法の例は、種子ドレッシング、種子コーティング、又は種子ペレット化などである。
【0087】
植物繁殖体が種子であることが好ましい。この方法はいかなる生理学的状態の種子にも適用され得ると考えられるものの、種子は、処理過程中に損傷を招くことのないほどに十分に耐久性のある状態にあることが好ましい。典型的には、種子は既に畑から収穫され、植物から取り外され、そして穂軸、柄、外殻、及び周りの果肉、又はその他の非種子植物材料から分離されている種子である。種子は好ましくはまた、処理が種子に対して生物学的損傷を招くことのない程度に、生物学的に安定である。処理は、種子の収穫と、播種又は播種過程中との間の任意の時点で、種子に施すことができると考えられる(種子向け用途)。
【0088】
活性成分が均一に分布されること、これらの成分が種子に付着することが繁殖体処理中に望まれる。処理は、植物繁殖体、例えば種子上に活性成分を含有する、元のサイズ及び/又は形状が認識可能である製剤薄膜(ドレッシング)から、中間状態(例えばコーティング)、そして次いで、種子の元の形状及び/又はサイズがもはや認識不能である厚膜(例えば種々異なる材料、例えばキャリヤ、例えば粘土;種々異なる製剤、例えば他の活性成分の製剤;ポリマー;及び着色剤から成る多層を有するペレット)まで、種々様々であり得る。
【0089】
種子処理は、播かれていない種子に対して行われる。「播かれていない種子」という用語は、種子の収穫と、植物の発芽及び成長を目的とした地中への種子の播種との間の任意の時点の種子を意味するものとする。
【0090】
播かれていない種子に対する処理は、活性成分が土壌に適用されることを含まず、植栽過程中に種子を標的にするいかなる適用をも含むものとする。
【0091】
好ましくは、播種前に処理が施されるので、播種される種子は、第1の態様において定義される化合物、又はその農薬の組み合わせで前処理されている。具体的には、第1の態様において定義される化合物、又はその農薬の組み合わせによる処理の際に、種子コーティング又は種子ペレット化を行うことが好ましい。処理の結果、活性成分は種子上に付着され、ひいては、有害生物駆除及び/又は病気抑制のために利用可能になる。
【0092】
処理済種子は、活性成分で処理された他の種子と同様に貯蔵し、取り扱い、播種し、そして耕作することができる。
【0093】
本発明による化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせは、作物、例えば穀物(小麦、大麦、ライ麦、オート麦、トウモロコシ、稲、ソルガム、ライ小麦、及び関連作物);ビート(甜菜及び飼料用ビート);豆植物(豆、レンティル、エンドウ豆、大豆);油脂植物(ナタネ、カラシナ、ヒマワリ);キュウリ植物(マロー、キュウリ、メロン);繊維植物(綿、亜麻、麻、ジュート);野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ);並びに装飾品(花、低木、広葉樹及び常緑樹、例えば針葉樹)に適している。特に好適なのは、小麦、大麦、ライ麦、オート麦、トウモロコシ、及び大豆、ライ小麦である。
【0094】
好適な標的作物はまた、前記タイプのトランスジェニック作物を含む。本発明に従って使用されたトランスジェニック作物は、例えば選択的作用毒素を合成することができるように、組み換えDNA技術によって形質転換された植物、又はこれらの繁殖体である。これらの選択的作用毒素は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)株から得られるような、特に節足動物門の毒素生成無脊椎動物から知られているもの;又はレクチンのような植物から知られているもの;或いは、除草抵抗性又は殺菌抵抗性を発現することができるものである。このような毒素、又はこのような毒素を合成することができるトランスジェニック植物の例は、例えば欧州特許出願公開第0 374 753号明細書、国際公開第93/07278号パンフレット、国際公開第95/34656号パンフレット、欧州特許出願公開第0 427 529号明細書、及び欧州特許出願公開第0 451 878号明細書に開示されており、これらを参考のために本明細書中に引用する。
【0095】
農薬の組み合わせの場合、化合物I及び/又はIIと、農薬との重量比は、所望の、例えば相乗作用をもたらすように選択されている。一般に、重量比は、特定の農薬、及び幾種類の農薬が農薬の組み合わせ中に存在するかに応じて変化することになる。一般に、任意の2種の成分の重量比は、100:1〜1:100、好ましくは75:1〜1:75、より好ましくは50:1〜1:50、特に25:1〜1:25、有利には10:1〜1:10である。
【0096】
化合物I及び/又はII単独の、又は1又は複数の農薬との組み合わせにおける適用(使用)量は、例えば使用のタイプ、作物のタイプ、農薬の組み合わせ中の特定の活性成分、植物繁殖体のタイプに応じて変化するが、しかし、農薬の組み合わせ中の活性成分が、所望の高められた作用(例えば病気又は有害生物の抑制)を提供するのに効果的な量であるように設定され、この量は、試行によって決定することができる。
【0097】
一般に、植物繁殖体、例えば種子の処理のためには、適用量は、種子100kg当たりの活性成分0.5〜1000gであってよい。
【0098】
化合物I又はIIは、0.01〜1、好ましくは0.02〜0.6、例えば0.05〜0.15mg/種子の量で植物繁殖体に適用することができる。
【0099】
化合物I又はIIの好適な種子処理適用量は、種子100kg当たり、1〜200、好ましくは2〜150、より好ましくは10〜100g/100kgであってよく、そして1又は複数の農薬も存在する場合には、総量は、1〜1000、好ましくは2〜550、より好ましくは10〜450g/100kgとなる傾向がある。
【0100】
従って、本発明の化合物I及び/又はII、又はこれらの農薬の組み合わせによって処理された植物繁殖体は、有害生物被害に対して抵抗性を有し、それゆえ本発明はまた、化合物I及び/又はII、又はこれらの農薬の組み合わせで処理された有害生物抵抗性の植物繁殖体を提供し、結果としてその少なくとも活性成分が繁殖体、例えば種子上に付着される。
【0101】
化合物I及び/又はII、又はこれらの農薬の組み合わせを含む種子処理組成物は、更なる活性化合物を含むこともでき、或いは、これらの更なる活性化合物と一緒に且つ/又は順次に適用することもできる。これらの更なる活性化合物は、他の農薬活性成分、肥料、又は微量栄養素供与体、又は植物成長に影響を与える他の製剤、例えば接種材料及び植物誘導物質であってよい。
【0102】
単独の農薬活性成分は、有害生物駆除分野よりも広い範囲に活性を有していてよい。例えば、農薬は殺菌剤、殺虫剤、及び殺線虫剤の活性を有していてよい。具体的には、アルジカルブは、殺虫剤、殺ダニ剤、及び殺線虫剤の活性で知られているのに対して、メタムは、殺虫剤、除草剤、殺菌剤、殺線虫剤の活性で知られており、またチアベンダゾール及びキャプタンは、殺線虫剤及び殺菌剤の活性を提供することができる。
【0103】
本発明の農薬の組み合わせは、他の農薬、例えば上記のような殺菌剤、殺虫剤、及び殺線虫剤と混合されてよい。
【0104】
化合物I及び/又はII及び農薬は、純粋な形態、すなわち固形活性成分として、例えば特定の粒度で使用されるか、又は好ましくは、製剤技術において習慣的な助剤(アジュバントとしても知られる)のうちの少なくとも1種、例えば増量剤、例えば溶剤又は固形キャリヤ、又は界面活性化合物(界面活性剤)と一緒に、本発明の製剤の形態で使用されてよい。一般に、化合物及び農薬は、習慣的な製剤助剤のうちの1又は複数を有する製剤組成物の形態を成している。
【0105】
従って、化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせは、通常、製剤の形態で使用される。化合物I及び/又はII、及び農薬の組み合わせを形成する農薬は、駆除が望まれる場所に、同時に、又は短いインターバルで、例えば同じ日に連続して、所望の場合には製剤技術において習慣的に採用される更なるキャリヤ、界面活性剤、又は適用促進アジュバントと一緒に適用することができる。好ましい実施態様の場合、農薬の組み合わせは同時に適用される。
【0106】
農薬の組み合わせが本発明において同時に適用される場合、これらは組成物として適用することができる。この場合、化合物I及び/又はII、及び農薬は、別個の製剤源から得、そして任意には他の農薬とともに、混ぜ合わせることができ(タンクミックス、適用準備済の混合物、噴霧ブロス、又はスラリー)、或いは、これらは単一の製剤混合物源(プレミックス、濃縮物、製剤化合物(又は生成物)として知られている)として得、そして任意には他の農薬と混ぜ合わせることができる。
【0107】
1実施態様の場合、本発明の農薬の組み合わせは、組成物として適用される。
【0108】
本発明の好ましい実施態様の場合、組成物はプレミックス組成物(又は混合物)である。
【0109】
プレミックス組成物の葉面処理用製剤タイプの例は:
GR:顆粒
WP:湿潤性粉末
WG:水分散性顆粒(粉末)
SG:水溶性顆粒
SL:可溶性濃縮物
EC:乳化性濃縮物
EW:エマルジョン、水中油
ME:マイクロエマルジョン
SC:水性懸濁液濃縮物
CS:水性カプセル懸濁液
OD:油性懸濁液濃縮物、及び
SE:水性懸濁エマルジョン
である。
【0110】
これに対して、プレミックス組成物の種子処理用製剤タイプの例は:
WS:種子処理スラリーのための湿潤性粉末
LS:種子処理のための溶液
ES:種子処理のためのエマルジョン
FS:種子処理のための懸濁液濃縮物
WS:水分散性顆粒、及び
CS:水性カプセル懸濁液
である。
【0111】
タンクミックス組成物に適した製剤タイプの例は、溶液、希釈エマルジョン、懸濁液、又はこれらの混合物、及びダストである。
【0112】
製剤の性質と同様に、意図された対象及び支配する環境に応じて、適用方法、例えば葉面に対する浸漬、噴霧、霧化、ダスティング、散布、コーティング、又は注入が選ばれる。
【0113】
タンクミックス組成物は一般に、種々異なる農薬、及び任意には更なる助剤を含有する1又は複数のプレミックス組成物を溶剤(例えば水)で希釈することにより調製される。
【0114】
好適なキャリヤ及びアジュバントは固形又は液体であってよく、そして製剤技術において通常採用される物質、例えば天然又は再生鉱物物質、溶剤、分散剤、湿潤剤、粘着付与剤、増粘剤、バインダー、又は肥料である。
【0115】
製剤は、例えば、活性成分を均質に混合し、且つ/又は増量剤、例えば溶剤、固形キャリア、及び適切な場合には界面活性化合物(界面活性剤)を一緒に粉砕することにより、周知の方法で調製される。
【0116】
好適な溶剤、芳香族炭化水素、好ましくは炭素原子数8〜12の画分、例えばキシレン混合物、又は置換型ナフタレン、フタレート、例えばジブチルフタレート又はジオクチルフタレート、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサン又はパラフィン、アルコール及びグリコール及びこれらのエーテル及びエステル、例えばエタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチル又はモノエチルエーテル、ケトン、例えばシクロヘキサノン、強極性溶剤、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、又はジメチルホルムアミド、並びに植物油、又はエポキシド化植物油、例えばエポキシド化ヤシ油又は大豆油;又は水である。
【0117】
例えばダスト及び分散性粉末のために使用される固形キャリヤは通常、天然鉱物充填剤、例えばカルサイト、タルカム、カオリン、モンモリロナイト、又はアタパルジャイトである。物理特性を改善するために、高分散型ケイ酸又は高分散型吸収性ポリマーを添加することも可能である。好適な顆粒状吸着性キャリヤは多孔質タイプ、例えば軽石、破砕煉瓦、セピオライト又はベントナイトであり、そして好適な非吸着性キャリヤは、例えばカルサイト又は砂である。加えて無機又は有機の性質の前顆粒化された数多くの材料、例えば特にドロマイト又は粉末状植物残渣を使用することができる。
【0118】
製剤されるべき活性成分化合物の性質に応じて、好適な界面活性化合物は、良好な乳化特性、分散特性、及び湿潤特性を有する非イオン性、カチオン性及び/又はアニオン性界面活性剤である。「界面活性剤」という用語は、界面活性剤の混合物を含むものとしても理解される。
【0119】
特に有利な適用促進アジュバントはまた、セファリン系及びレシチン系の天然又は合成のリン脂質、例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール及びリソレシチンである。
【0120】
一般的には、土壌適用のためのタンクミックス製剤は、0.1〜20%、特に0.1〜15%の活性成分化合物と、99.9〜80%、特に99.9〜85%の固形又は液状助剤(例えば水のような溶剤を含む)を含んでおり、助剤は、タンクミックス製剤を基準として0〜20%、特に0.1〜15%の量の界面活性剤であってよい。
【0121】
典型的には、土壌適用のためのプレミックス製剤は、0.1〜99.9%、特に1〜95%の活性成分化合物と、99.9〜0.1%、特に99〜5%の固形又は液状助剤(例えば水のような溶剤を含む)を含んでおり、助剤は、プレミックス製剤を基準として0〜50%、特に0.5〜40%の量の界面活性剤であってよい。
【0122】
通常、種子処理のためのタンクミックス製剤は、0.25〜80%、特に1〜75%の活性成分化合物と、99.75〜20%、特に99〜25%の固形又は液状助剤(例えば水のような溶剤を含む)を含んでおり、助剤は、タンクミックス製剤を基準として0〜40%、特に0.5〜30%の量の界面活性剤であってよい。
【0123】
典型的には、種子処理のためのプレミックス製剤は、0.5〜99.9%、特に1〜95%の活性成分化合物と、99.5〜0.1%、特に99〜5%の固形又は液状助剤(例えば水のような溶剤を含む)を含んでおり、助剤は、プレミックス製剤を基準として0〜50%、特に0.5〜40%の量の界面活性剤であってよい。
【0124】
商業的製品は濃縮物(例えばプレミックス組成物(製剤))として製剤されることが好ましい一方、最終使用者は通常、希釈製剤(例えばタンクミックス組成物)を採用することになる。
【0125】
好ましい種子処理プレミックス製剤は水性懸濁液濃縮物である。製剤は、コンベンショナルな処理技術及び処理機械、例えば流動床技術、ローラ・ミル法、ロトスタティック種子処理装置、及びドラム・コーターを用いて、種子に適用することができる。他の方法、例えば噴流層が有用である場合がある。これらの種子はコーティング前に前サイジングされてよい。コーティング後、典型的には種子を乾燥させ、次いでサイジングのためのサイジング機に移す。このような手順は当業者に知られている。
【0126】
下記例は、本発明による製剤、化合物I及び/又はIIを意味する「活性成分」、又は活性成分と別の農薬との組み合わせを示すのに役立つ。
【0127】
処方例
湿潤性粉末 a) b) c)
活性成分 25% 50% 75%
リグノスルホン酸ナトリウム 5% 5% −
ラウリル硫酸ナトリウム 3% − 5%
ジイソブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム − 6% 10%
フェノールポリエチレングリコールエーテル − 2% −
(7〜8モルのエチレンオキシド)
高分散型ケイ酸 5% 10% 10%
カオリン 62% 27% −
【0128】
活性成分をアジュバントと十分に混合し、混合物を好適なミル内で十分に粉砕し、所期濃度の懸濁液を提供するように水で希釈することができる湿潤性粉末をもたらす。
【0129】
乾式種子処理用粉末 a) b) c)
活性成分 25% 50% 75%
軽鉱物油 5% 5% 5%
高分散型ケイ酸 5% 5% −
カオリン 65% 40% −
タルカム − − 20%

活性成分をアジュバントと十分に混合し、混合物を好適なミル内で十分に粉砕し、種子処理のために直接的に使用することができる粉末をもたらす。
【0130】
乳化性濃縮物
活性成分 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル 3%
(4〜5モルのエチレンオキシド)
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル 4%
(35モルのエチレンオキシド)
シクロヘキサノン 30%
キシレン混合物 50%
【0131】
水で希釈することによりこの濃縮物から、植物保護に使用できる任意の所要希釈率のエマルジョンを得ることができる。
【0132】
ダスト a) b) c)
活性成分 5% 6% 4%
タルカム 95% − −
カオリン − 94% −
鉱物充填剤 − − 96%
【0133】
活性成分をキャリヤと混合し、混合物を好適なミル内で粉砕することにより、使用準備済のダストが得られる。このような粉末は、種子のための乾式ドレッシングのために使用することもできる。
【0134】
成形顆粒
活性成分 15%
リグノスルホン酸ナトリウム 2%
カルボキシメチルセルロース 1%
カオリン 82%
【0135】
活性成分をアジュバントと混合して粉砕し、この混合物を水で湿潤する。混合物を押し出し、次いで空気流中で乾燥させる。
【0136】
コーティング顆粒
活性成分 8%
ポリエチレングリコール(分子量200) 3%
カオリン 89%

微粉砕された活性成分を、ポリエチレングリコールで湿潤されたカオリンに、ミキサー内で均一に被着する。非ダスト状のコーティングを施された顆粒がこうして得られる。
【0137】
懸濁液濃縮物
活性成分 40%
ポリエチレングリコール 10%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル 6%
(15モルのエチレンオキシド)
リグノスルホン酸ナトリウム 10%
カルボキシメチルセルロース 1%
シリコーン油(水中75%のエマルジョンの形態) 1%
水 32%
【0138】
微粉砕された活性成分をアジュバントとよく混合し、懸濁液濃縮物を提供する。水で希釈することによりこの懸濁液濃縮物から、任意の所期の希釈率の懸濁液を得ることができる。このような希釈液を使用して、生きている植物並びに植物繁殖体は、噴霧、注入又は含浸によって処理して、微生物の蔓延から保護することができる。
【0139】
種子処理のための流動性濃縮物
活性成分 40%
プロピレングリコール 5%
コポリマーブタノールPO/EO 2%
10〜20モルのEOを含むトリスチレンフェノール 2%
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.5%
(20%水溶液の形態)
モノアゾ顔料カルシウム塩 5%
シリコーン油(水中75%のエマルジョンの形態) 0.2%
水 45.3%
【0140】
微粉砕された活性成分をアジュバントとよく混合し、懸濁液濃縮物を提供する。水で希釈することによりこの懸濁液濃縮物から、任意の所期の希釈率の懸濁液を得ることができる。このような希釈液を使用して、生きている植物並びに植物繁殖体を噴霧、注入又は含浸によって処理して、微生物の蔓延から保護することができる。
【0141】
好ましい実施態様の場合、本発明の農薬の組み合わせのそれぞれは、植物繁殖体、好ましくは種子の処理組成物である。
【0142】
このような製剤をそのまま又は希釈して使用して、植物繁殖体を噴霧、注入又は含浸によって処理して、例えば病原体による損傷から保護することができる。
【0143】
化合物I及び/又はII、及びこれらの農薬の組み合わせは、これらが植物によって特に良く耐容され、また環境に優しいという事実において際立っている。
【0144】
本発明は、本明細書に記載した各化合物の鏡像体、ジアステレオマー、又は塩に関する。
【0145】
本発明の各態様及び実施態様において、「事実上成る」及びその変化形は、「含む」及びその変化形の好ましい具体的表現であり、また「から成る」及びその変化形は、「事実上成る」及びその変化形の好ましい具体的表現である。
【0146】
下記例は説明のために挙げるものであり、本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0147】

1. 3−アミノ−4−クロロベンゾ[d]イソチアゾール−1,1−ジオキシド(化合物P1.5)の調製
20mlのジオキサン中の11.8gの2−シアノ−3−クロロベンゼンスルホニルクロリドの溶液に、12.5mlの25%アンモニアを約60℃で添加する。30分間にわたって蒸気浴上で加熱した後、反応混合物を冷却し、水で希釈する。その結果としての結晶生成物を吸い取り、水で洗浄し、そして乾燥させた。エタノールからの再結晶後、生成物の融点は261〜263℃である。
【0148】
3−アミノ−4−メトキシベンゾ[d]イソチアゾール−1,1−ジオキシド(融点270℃)を、相応に調製する(化合物P1.1)。
【0149】
2. 3−アセチルアミノ−4−メトキシベンゾ[d]イソチアゾール−1,1−ジオキシド(化合物P1.8)の調製
6.66gの3−アセチルアミノ−4−メトキシベンゾ[d]イソチアゾールを、150mlのクロロホルム中に懸濁させる。20〜30℃の混合物に10.35gのm−クロロ過安息香酸を小分けして添加する。反応混合物を一晩撹拌し、固形分を濾過して除去し、そして濾液を濃縮する。粗生成物を、カラム・クロマトグラフィによって精製する(SiO2、メチレンクロリド−イソプロパノール)。融点242〜245℃の無色の結晶として、3−アセチルアミノ−4−メトキシベンゾ[d]イソチアゾール−1,1−ジオキシドが得られる。
【0150】
比較例1
国際公開第07/057407号パンフレットに開示された化合物α、β、及びχ(表CのそれぞれNo.7,15及び23で具体的に指定されている)を、本発明の化合物P1.1、P1.5、P1.6、及びP1.32と、生物学的効力に関して比較する。
【0151】
B1:ミズス・ペルシセ(Myzus persicae)(モモアカアブラムシ(green peach aphid))(混合個体群、サシェ試験)
24ウェル・マイクロタイタープレートの各ウェルに、12.5ppmの試験化合物を含有する0.6mlの30%のスクロース溶液を満たす。サシェを生成するために、ウェルを延伸パラフィルムで覆い、そしてMyzus persicaeの混合個体群をウェルに群棲させる。群棲から6日目に、試料を死亡率に関してチェックする(給餌活性)。
化合物β及びχは活性を示さず、これに対して、化合物αはMyzus persicae駆除率80%をもたらす。これとは異なり、P1.1、P1.5、及びP1.6は、Myzus persicae駆除率100%をもたらす。
【0152】
B2:ミズス・ペルシセ(Myzus persicae)(モモアカアブラムシ(green peach aphid))(混合個体群、全身/摂食活性、治癒)
混合齢のアブラムシ個体群を群棲させたエンドウ豆の苗木の根を、6ppmの試験溶液中に直接に入れる。導入から6日目に、試料を死亡率及び植物に対する特別な効果に関してチェックする。
化合物αはMyzus persicae駆除率50%をもたらす。これとは異なり、P1.32は、Myzus persicae駆除率80%をもたらし、化合物P1.1、P1.5、及びP1.6は、Myzus persicae駆除率100%をもたらす。
【0153】
例1
甜菜の種子を、0.1、0.3、及び0.6mg有効成分/種子の量で、P1.1、P1.5、P1.6、P1.8、P1.32、P1.38で処理する。280mLの土を満たした9cmのポット内に種子を播く。土の表面上に播種した後、種子に50mLの土を被せる。バイオアッセイ前及びバイオアッセイ中に、日中は25℃、そして夜間は23℃、50〜60%rH、14時間の光周期の、そして自然光が20kLuxを下回ると人工照明が施される温室内で植物を成長させる。播種後、ポットを、ランダムに設置された温室に移し、必要に応じて上から水を注ぐ。14日後、植物に、種々の発育段階が混ざり合った個体群のほぼ150匹のアブラムシが群棲する1つのエンドウ豆苗木を各植物体上に置くことにより、植物体にアフリカン・ビーン・アブラムシ(African bean aphid)(アフィス・クラッシヴォラ(Aphis craccivora))を群棲させる。群棲から7日目に、1植物体当たりのアブラムシの数をカウントする。各処理群を10回複製する。それぞれの複製は1植物体を含有する。下記表は、未処理対照植物体と比較してアブラムシが減ったことを示す。
【0154】
表:化合物P1.1、P1.5、P1.6、P1.8、P1.32、P1.38で処理された種子から成長した甜菜植物体に曝露されたアフリカン・ビーン・アブラムシ(African bean aphid)の減少
【表6】

【0155】
例2
白菜の種子を、0.3、及び0.6mg有効成分/種子の量で、P1.1、P1.5、P1.6、P1.8、P1.32、P1.38で処理する。280mLの土を満たした9cmのポット内に種子を播く。土の表面上に播種した後、種子に50mLの土を被せる。バイオアッセイ前及びバイオアッセイ中に、日中は25℃、そして夜間は23℃、50〜60%rH、14時間の光周期の、そして自然光が20kLuxを下回ると人工照明が施される温室内で植物を成長させる。播種後、ポットを、ランダムに設置された温室に移し、必要に応じて上から水を注ぐ。14日後、植物に、種々の発育段階が混ざり合った個体群のほぼ150匹のアブラムシが群棲する1つのエンドウ豆苗木を各植物体上に置くことにより、植物体にダイコン・アブラムシ(cabbage aphid)(ミズス・ペルシセ(Myzus persicae))を群棲させる。群棲から7日目に、1植物体当たりのアブラムシの数をカウントする。各処理群を10回複製する。それぞれの複製は1植物体を含有する。下記表は、未処理対照植物体と比較してアブラムシが減ったことを示す。
【0156】
表:化合物P1.1、P1.5、P1.6、P1.8、P1.32、P1.38で処理された種子から成長した白菜植物体に曝露されたダイコン・アブラムシ(cabbage aphid)の減少
【表7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物繁殖体、植物体、及び/又は後に成長する植物器官における有害生物被害を抑制又は予防する方法であって、該植物繁殖体又はその場所において、以下の式:
【化1】

(式中、
R1はHであり、そしてR6は、(C1−C4)アルキル又は(C2−C4)アルケニルによって表されるか、或いはR1は、H、(C1−C5)アルキル、(C1−C4)ハロアルキル、(C1−C4)ヒドロキシアルキル、(C1−C4)アルコキシ、R7C(O)、R8NHC(O)又はR9R10Nであり、そしてR6は、H又はR7C(O)によって表され;
R2は、H、ハロゲン、(C1−C5)アルキル、(C1−C5)ハロアルキル、(C1−C5)アルコキシ、(C1−C5)ハロアルコキシ、又はフェノキシによって表され;
R3〜R5は、互いに独立して、H、ハロゲン、(C1−C5)アルキル、(C1−C5)アルコキシ、(C1−C5)ハロアルキル、又はNO2によって表され;
R7は、任意に置換されたアルキル(好ましくは(C1−C5)アルキル、及び(C1−C5)ハロアルキル)、(C1−C4)ハロアルコキシ(C1−C4)ハロアルキル、又は任意に置換されたフェニルによって表され;
R8は、任意に置換されたフェニル、(C1−C4)アルキル、又は(C3−C7)シクロアルキルによって表され;
R9及びR10は、互いに独立して、H又は(C1−C4)アルキルによって表され;そして
nは0又は2であり、好ましくは2であり;但しR1及びR6がそれぞれR7C(O)である場合には、R2はハロゲンであることを条件とする)によって表される化合物I又はII、あるいはその鏡像体、ジアステレオマー又は塩を適用することを含む、方法。
【請求項2】
前記式Iにおいて、R1は、H又はR7COによって表され、そしてR6はHによって表される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記式IIにおいて、R1は、Hによって表され、そしてR6は(C1−C4)アルキルによって表される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記式中、R2は、水素、ハロゲン、(C1−C5)アルキル、(C1−C5)アルコキシ、又は(C1−C5)ハロアルコキシによって表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記式中、R3〜R5はそれぞれHである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記式中、R7は(C1−C3)アルキルである、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記化合物が植栽又は播種の前に植物繁殖体に適用される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記有害生物が、昆虫綱、クモ綱、及び線虫綱のうちの1又は複数から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の式I又はIIの化合物を、植物繁殖体又はその場所に適用することによって、植物繁殖体、植物体、及び/又は後に成長する植物器官を、有害生物被害から保護する方法。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の式I又はIIの化合物を、植物繁殖体又はその場所に適用することを含む、植物の成長特性を改善する方法。
【請求項11】
フルジオキソニル、ペンチオピラド、プロチオコナゾール、フルトリアフォル、ジフェノコナゾール、アゾキシストロビン、キャプタン、シプロコナゾール、シプロジニル、ボスカリド、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フルオキサストロビン、トリフロキシストロビン、メタラキシル、メタラキシル−M、(メフェノキサム)、フルキンコナゾール、フェナリモール、ヌアリモル、ピリフェノックス、ピラクロストロビン、チアベンダゾール、テブコナゾール、トリアジメノール、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ベノミル、カルベンダジム、カルボキシン、フルトラニル、フベリダゾール、グアザチン、ミクロブタニル、テトラコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ビテルタノール、サイモキサニル、イプコナゾール、イプロジオン、プロクロラズ、ペンシクロン、プロパモカルブ、シルチオファム、チラム、トリアゾキシド、トリチコナゾール、トリフルアニド、マンガン化合物(例えばマンコゼブ、マネブ)、式Aの化合物、式Bの化合物、チアメトキサム、イミダクロプリド、クロチアニジン、ラムダ-シハロトリン、テフルトリン、β−シフルトリン、ペルメトリン、クロルアントラニリプロール、アバメクチン、フィプロニル、及びスピノサドから選択される1又は複数の農薬が、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物I又はIIとの組み合わせにおいて、所望の順序で又は同時に、植物繁殖体に適用される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記組み合わせが、組成物の形態において存在する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記農薬が殺真菌剤である場合、前記方法は病原被害及び有害生物被害を抑制又は予防する、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記植物繁殖体が種子である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物I又はII、あるいは請求項11又は12に記載の農薬の組み合わせ、及び任意に1又は複数の習慣的な補助剤を含む、植物繁殖体処理用組成物。
【請求項16】
請求項15に記載の組成物で処理される植物繁殖体。

【公表番号】特表2010−528072(P2010−528072A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509708(P2010−509708)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/003885
【国際公開番号】WO2008/145261
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】