説明

検索システム及び携帯端末

【課題】映像中の検索可能なオブジェクトを検索システムの利用者に提示することで、システムの利用者がメタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報を従来よりも確実に取得する。
【解決手段】映像表示装置によって表示された特徴映像を撮像する撮像部と、撮像した前記特徴映像から周囲に特徴画像が配置されたオブジェクトを検出するターゲット検出部と、検出した前記オブジェクトを記号化した検索キーを含む検索要求を生成する検索要求生成部と、前記検索要求を検索サーバに送信する検索要求送信部と、前記検索要求に対する応答として検索結果を前記検索サーバから受信する検索結果受信部と、前記特徴映像及び前記検索結果を表示する表示部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像中に含まれるオブジェクトに関する情報を検索する検索システム、及び携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルテレビが普及し、テレビ番組の視聴者はテレビ番組自体の映像や音声から得られる情報に加えて、データ通信チャンネルを流れるいわゆるメタデータから番組の内容や天気等に関する情報を得られるようになった。しかし、メタデータから得られる情報は簡素なものであり、テレビ番組を視聴しながらより詳しい情報を得たいという要求に対しては十分でないことも多く、テレビ番組の視聴中に携帯電話等の携帯情報端末を用いて検索サイトにアクセスし、気になる情報を検索する視聴者がいる。そのような視聴者を対象として、例えば、特許文献1において携帯端末を用いて気になる情報へ容易にアクセスできるようにする検索システムが開示されている。
【0003】
特許文献1の検索システムの利用者は、テレビ画面に表示された二次元バーコードを携帯端末により撮像してメタデータを取得し、そのメタデータを含む検索要求を検索サーバに送信して応答を受信することで、そのメタデータに関連する情報にアクセスできる。
【0004】
しかし、特許文献1の検索システムは、メタデータに利用者が知りたいと思う情報があらかじめ含まれていることを前提としており、その利用者はメタデータに知りたいと思う情報が含まれていない場合は所望の情報にアクセスできない。また、メタデータを含まない映像からは所望の情報にアクセスすることはできない。
【0005】
そこで、メタデータを含まない映像からも所望の情報へのアクセスを容易にする検索システムとして、画像認識技術を用いて映像を解析し、解析結果から検索要求を生成して検索サーバに問い合わせ、検索結果を取得するシステムが考えられる。それに類似した検索システムが、例えば、特許文献2において開示されている。
【0006】
特許文献2の検索システムの利用者は、特徴的なパターンを含む画像を携帯端末によって撮像し、画像認識技術によってそのパターンを抽出し、抽出したパターンから検索要求を生成して検索サーバに問い合わせることで上記パターンに関連した情報を取得できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−166537号公報
【特許文献2】特開2004−234465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献2の検索システムは、検索要求の基となる画像は任意に撮像したものであり、撮像した映像に検索可能なオブジェクトが含まれず検索に失敗することがある。
【0009】
そこで、本発明は上記の課題に鑑みてなされてものであり、本発明の検索システムは、映像中の検索可能なオブジェクトを検索システムの利用者に提示することで、システムの利用者がメタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報を精度よく取得できるための検索システム及び携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明の検索システムの第1の特徴は、信号を入力する信号入力部と、信号から映像を生成するデコード部と、映像に含まれるオブジェクトを検出するオブジェクト検出部と、検出したオブジェクトの周囲に特徴画像が配置された特徴映像を生成するターゲット生成部と、ターゲット生成部で生成された特徴映像を表示する映像表示部とを有する映像表示装置と、映像表示装置によって表示された特徴映像を撮像する撮像部と、撮像した特徴映像から周囲に特徴画像が配置されたオブジェクトを検出するターゲット検出部と、検出したオブジェクトを記号化した検索キーを含む検索要求を生成する検索要求生成部と、検索要求を検索サーバに送信する検索要求送信部と、検索要求に対する応答として検索結果を検索サーバから受信する検索結果受信部と、特徴映像及び検索結果を表示する表示部とを有する携帯端末と、検索キーと情報とを関連付けて記憶する情報記憶部を有する検索インデックスと、検索要求を受信する要求受信部と、検索要求に含まれる検索キーに関連付けられた情報を検索インデックスから取得する検索エンジン部と、検索キーに関連付けられた情報から検索結果を構成する検索結果構成部と、検索結果を検索要求に対する応答として携帯端末に送信する応答送信部とを有する検索サーバとを備えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者はメタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報を従来よりも高い確率で容易に取得できる。
【0011】
また、本発明の検索システムの第2の特徴は、第1の特徴の検索システムにおいて、検索サーバは、要求受信部において情報の有無を確認する目的で送信された検索キーを含む検索性確認要求を受信し、検索エンジン部において検索キーに関連付けられた情報を検索インデックスから取得し、検索結果構成部において情報の数に応じて情報の有無を表す検索性確認結果を構成し、応答送信部において検索性確認結果を応答する特徴を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者はメタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報をさらに高い確率で容易に取得できる。
【0012】
また、本発明の検索システムの第3の特徴は、第1の特徴のいずれかの検索システムにおいて、検索インデックスは、情報記憶部において検索キーと情報と情報の内容を表すキーワードとを関連付けて記憶し、検索サーバは、複数のキーワード間の類似度を計算する情報類似度計算部を有し、要求受信部において情報の有無を確認する目的で送信された検索キーを含む検索性確認要求を受信し、検索エンジン部において検索キーに関連付けられた複数の情報とキーワードを検索インデックスから取得し、情報類似度計算部において複数の情報に関連付けられたキーワードの類似度を計算し、検索結果構成部において類似度に応じて情報の有無を表す検索性確認結果を構成し、応答送信部において検索性確認結果を応答する特徴を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者はメタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報を精度良く取得できる。
【0013】
また、本発明の検索システムの第4の特徴は、第2または3の特徴のいずれかの検索システムにおいて、映像表示装置は、オブジェクトを基に検索性確認要求を生成する検索性確認要求生成部と、検索性確認要求を検索サーバに送信する検索性確認要求送信部と、検索性確認要求に対する応答として検索性確認結果を検索サーバから受信する検索性確認結果受信部とを有し、ターゲット生成部において検索性確認結果に応じてオブジェクトの周囲に特徴画像が配置された特徴映像の生成の有無を制御する特徴を有しても良い。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者はメタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報を精度良く、さらに高い確率で容易に取得できる。
【0014】
また、本発明の検索システムの第5の特徴は、第1から4の特徴のいずれかの検索システムにおいて、映像表示装置はオブジェクト検出部において同時に検出するオブジェクトの数を制御する特徴を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者は複数の検索対象候補から自身の興味にあった対象を選択して検索できるようになり、検索の自由度を高めることができる。
【0015】
また、本発明の検索システムの第6の特徴は、第1から5の特徴のいずれかの検索システムにおいて、映像表示装置は、ターゲット生成部において特徴画像を表示する頻度を制御する特徴を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者に対して与える特徴画像の頻繁な表示による目障りさを低減できる。
【0016】
また、本発明の検索システムの第7の特徴は、第1から6の特徴のいずれかの検索システムにおいて、映像表示装置は、ターゲット生成部において特徴画像を表示する時間を制御する特徴を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者に対して与える特徴画像の長時間の表示による目障りさを低減できる。
【0017】
また、本発明の検索システムの第8の特徴は、第1から7の特徴のいずれかの検索システムにおいて、映像表示装置は、ターゲット生成部において特徴画像を表示しない時間を制御する特徴を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者に対して与える特徴画像の頻繁な表示・非表示の切り替えによる目障りさを低減できる。
【0018】
また、本発明の検索システムの第9の特徴は、第1から8の特徴のいずれかの検索システムにおいて、映像表示装置は、ターゲット生成部においてオブジェクトを強調する電子透かしを特徴画像が配置された特徴映像に埋め込む特徴を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者は携帯端末によるオブジェクトの検出が容易になり、所望の情報をさらに高い確率で容易に取得できるようになる。
【0019】
また、本発明の検索システムの第10の特徴は、第1から8の特徴のいずれかの検索システムにおいて、映像表示装置は、ターゲット生成部においてオブジェクトから生成された検索キーを、電子透かしとして特徴画像で囲われた特徴映像に埋め込み、携帯端末は、撮像部において電子透かしが埋め込まれた特徴映像を撮像し、ターゲット検出部において撮像した特徴映像から検索キーを検出し、検索要求生成部において検索キーを含む検索要求を生成する特徴を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者は映像表示装置によって検索可能と判断された検索キーを用いて検索を行え、メタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報をさらに高い確率で容易に取得できるようになる。
【0020】
また、本発明の携帯端末の特徴は、信号を入力する信号入力部に基づき、信号から映像を生成し、映像に含まれるオブジェクトを検出し、検出したオブジェクトの周囲に特徴画像が配置された特徴映像を生成し、特徴画像が配置された特徴映像が表示される映像表示装置の特徴映像を撮像する撮像部と、撮像した特徴映像から周囲に特徴画像が配置されたオブジェクトを検出するターゲット検出部と、検出したオブジェクトを記号化した検索キーを含む検索要求を生成する検索要求生成部と、検索要求を検索サーバに送信する検索要求送信部と、検索要求に対する応答として検索結果を検索サーバから受信する検索結果受信部とを備えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、検索システムの利用者はメタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報を従来よりも高い確率で容易に取得できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、システムの利用者はメタデータを含まない任意の映像中のオブジェクトに関する情報を従来よりも確実に取得できる。
また、映像表示装置においてオブジェクトに関する情報が検索可能であることを確認した後に特徴画像を表示することで、システムの利用者は所望の情報をさらに高い確率で容易に取得できる。
【0022】
また、映像表示装置からの検索性確認要求に対し、検索サーバにおいて情報の類似度を計算することで、システムの利用者は所望の情報を高い精度で取得できる。
また、映像表示装置に表示する特徴画像の数・出現頻度・表示時間を制御することで、特徴画像の表示及び表示・非表示の切り替えによる目障りさを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1の実施形態の概略を示す概略図である。
【図2】第1の実施形態の構成要素と各構成要素間の関係を示す構成図である。
【図3】第1の実施形態の映像表示装置の作用を示すフローチャート図である。
【図4】映像表示装置によって表示される映像の例を示す図である。
【図5】第1の実施形態の携帯端末の作用を示すフローチャート図である。
【図6】携帯端末によって表示される画像の例を示す図である。
【図7】検索キーの例を示す図である。
【図8】検索要求の例を示す図である。
【図9】第1の実施形態の検索サーバの作用を示すフローチャート図である。
【図10】第1の実施形態の検索インデックスに記憶された情報管理テーブルの例である。
【図11】検索結果の例を示す図である。
【図12】第2の実施形態の概略を示す概略図である。
【図13】第2の実施形態の構成要素と各構成要素間の関係を示す構成図である。
【図14】第2の実施形態の映像表示装置の作用を示すフローチャート図である。
【図15】検索性確認要求の例を示す図である。
【図16】第2の実施形態の検索サーバの作用を示すフローチャート図である。
【図17】第3の実施形態の構成要素と各構成要素間の関係を示す構成図である。
【図18】第3の実施形態の検索サーバの作用を示すフローチャート図である。
【図19】第3の実施形態の検索インデックスに記憶された情報管理テーブルの例である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態の概略図である。検索システム100は、映像表示装置110と、携帯端末120と、検索サーバ130と、検索インデックス140から成り立っている。映像表示装置110は、映像配信元Oから映像信号を受信し、受信した映像信号を加工して表示する。携帯端末は、映像表示装置110によって表示された映像を撮像し、撮像画像を加工して検索要求を生成し、検索サーバ130に送信し、検索結果を受信する。検索サーバ130は、受信した検索要求に従って検索インデックス140から情報を取得し、その情報を加工して検索結果を生成し、携帯端末120に送信する。以上の検索システム100により、携帯端末120の利用者は、映像表示装置110に表示された映像を見ながら、その映像に関連する情報を検索し、取得できる。
【0025】
(検索システムの構成)
以下、本実施形態の構成について図面を参照し説明する。図2は本実施形態の構成要素及び構成要素間の関係を示す構成図である。映像表示装置110は、信号入力部111と、デコード部112と、オブジェクト検出部113と、ターゲット生成部114と、映像表示部115を備える。信号入力部111は映像信号を受信する。デコード部112は上記映像信号をデコードして映像を生成する。オブジェクト検出部113は上記映像から検索対象となるオブジェクトを検出する。ターゲット生成部114は上記オブジェクトの周辺に特徴的な画像(本出願において「特徴画像」と呼ぶ)が配置された映像を生成する。映像表示部115は、ターゲット生成部114において生成された上記映像を表示する。
【0026】
携帯端末120は、撮像部121と、ターゲット検出部122と、検索要求生成部123と、検索要求送信部124と、検索結果受信部125と表示部126を備える。撮像部121は、映像表示装置110の映像表示部115に表示された上記映像を撮像する。ターゲット検出部122は、撮像した画像から上記特徴画像が配置された周辺の画像を検出する。検索要求生成部123は、ターゲット検出部122において上記特徴画像が配置された周辺の画像の検出が成功した場合に、その画像を基に検索キーを生成し、その検索キーを含む検索要求を生成する。検索要求送信部124は、検索サーバ130に上記検索要求を送信する。検索結果受信部125は、検索サーバ130から検索結果を受信する。表示部126は、上記検索結果を表示し、また、ターゲット検出部122において上記特徴画像が配置された周辺の画像の検出が失敗した場合に、撮像部121において撮像した画像を表示する。
【0027】
検索サーバ130は、要求受信部131と、検索エンジン部132と、検索結果構成部133と、応答送信部134を備える。要求受信部131は、携帯端末120の検索要求送信部124から送信された検索要求を受信する。検索エンジン部132は、検索インデックス140から上記検索要求に含まれる上記検索キーに関連した情報を取得する。検索結果構成部133は、上記情報を整形し検索結果を構成する。応答送信部134は、上記検索結果を携帯端末120に送信する。
【0028】
検索インデックス140は、情報記憶部141を備える。情報記憶部141は、上記検索キーと上記情報を関連付けて記憶する。
【0029】
(検索システムの検索動作)
以下、上記のように構成される本実施形態の作用について図面を参照し説明する。図3は、映像表示装置110の各構成要素の作用を示すフローチャートである。信号入力部111は、映像配信元Oから配信される映像信号を受信する(S101)。本実施形態に限らず本出願における映像信号は、テレビの放送信号の他、DVDプレーヤー・レコーダー、HDDレコーダー、BDプレーヤー・レコーダー等の映像再生機器から入力される再生信号、FTTH、xDSL等の通信ケーブルから入力される動画像の信号、無線LAN、Bluetooth等の無線通信により取得される動画像の信号を含んでいる。
【0030】
デコード部112は、受信した映像信号をデコードして映像を生成する(S102)。この映像は、一般的に、複数の画像が連続して再生可能な形式になっていると見なすことができる。以下、単に画像と述べた場合、それは映像表示装置110に表示されるある時刻・瞬間における映像またはその一部を意味する。
【0031】
オブジェクト検出部113は、画像から、その画像に特徴的な量(特徴量)を算出する。特徴量は、例えば、画像の輝度値や色、その局所的な勾配、またはそれらの時間的な変化量の他、局所的かつ幾何学的変形に強い点・量(例えば、D. G. Lowe,「Object recognition from local scale-invariant features". Proceedings of the International Conference on Computer Vision」,vol. 2,pp. 1150?1157,1999に示されているSIFTやH. Bay,A. Ess,T. Tuytelaars,L. V. Gool,「SURF: Speeded Up Robust Features」, Computer Vision and Image Understanding, Vol. 110, No. 3, pp. 346--359, 2008.に示されているSURF等)、クラスタリングによって上記の特徴量を整理・分類することで作成される特徴量(例えば、G. Csurka,C. R. Dance,C. Bray,and L. Fan,「Visual categorization with bags of keypoints」,Proc. Workshop on Statistical Learning in Computer Vision,pp.1-22,2004.に示されているBug of Keypointsのヒストグラム等)がある。本実施形態のオブジェクト検出部113においては、輝度値と色、輝度値にGaborフィルタを畳み込んで求められる局所的な方向(勾配)を特徴量として用いる。
【0032】
また、オブジェクト検出部113は、それらの特徴量から画像の各座標の注目度を算出する(S104)。本実施形態においては、L. Itti,C. Koch,and E. Niebur,「A model of saliency-based visual attention for rapid scene analysis」,IEEE Patt. Anal. Mach. Intell.,Vol. 20,No. 11,pp. 1254?1259,1998.に示されているSaliency Map(顕著性マップ)を注目度として用いる。Saliency Mapは、画像中の各ピクセルが人の視覚注意を引く強さを表すマップであり、上記輝度値・色・局所的な方向から求めることができる。
【0033】
さらに、オブジェクト検出部113は、Saliency Mapから最も高い注目度を見つけ、その周辺の領域を検出する(S105)。検出する領域は、注目度が最も高いピクセルを含み、注目度が閾値aを越えるピクセルを含む領域とする。閾値aは、例えば最も高い注目度の0.8倍の値である。領域の検出動作としては、上記の動作以外にも、例えば、注目度が最も高いピクセルを含み、注目度の勾配がある閾値を超えるエッジで囲われた領域を検出する動作、または、例えば、J. Shi,J.Malic,「Normalized Cuts and Image Segmentation」,IEEE Trans. PAMI,vol. 22,no. 8,2000.に示されているNormalized Cuts等の領域分割法を用いて得た領域から注目度が最も高いピクセルを含む領域を選択する動作等があり、注目度の高い領域を検出する動作であればどのような動作でもよい。
【0034】
また、上記ではオブジェクト検出部113は1つの領域のみを検出するが、検出する領域は複数でもよい。その場合はSaliency Mapから上位複数の注目度を選出し、それらを含む周辺の領域を上記と同様に検出する。
【0035】
また、上記ではオブジェクト検出部113は映像を構成する画像全てに対してSaliency Mapを計算し注目度が高い領域を検出しているが、上記領域を一度検出すると画面が切り替わるまでのしばらくの時間その領域周辺にオブジェクトが存在すると仮定し、画像の時間変化を計算してその領域の移動をトラッキングすることで上記領域を求めてもよい。その場合、上記トラッキングの最短時間・最長時間を決め、トラッキングを行う時間を制御してもよい。また、画面に大きく変化が生じた場合(上記領域の周辺における画像の時間差分の絶対値の総和が大きく変化した場合)は画面が切り替わったものとして、その直後からSaliency Mapを再度計算し直して上記領域を検出する。
【0036】
ターゲット生成部114は、検出された領域内の注目度を全て足し合わせ、総注目度を求める。求めた総注目度を閾値αと比較し(S106)、総注目度の値が閾値αを超える場合は、検出した領域を包含する最小の矩形領域を求める(S107)。閾値αは、例えば最も高い注目度に映像の総画素数の0.1倍の数を掛けた値である。これにより、検出された上記領域が少なくとも映像中の総面積の1割以上を占める場合にのみ、上記矩形領域を求めるようになる。
【0037】
その後、ターゲット生成部114は、上記矩形領域の周辺に特徴画像を配置した映像を生成する(S108)。上記特徴画像は、例えば、図4のM01のような検出した領域W01の周囲を囲う上記矩形領域の各頂点に配置された十字型の図形である。M01のような図形以外にも、矩形領域の4頂点を細い線で結んだ枠等でもよく、オブジェクトW01を包含して強調するものであればどのような図形・画像でもよい。
【0038】
また、上記ではターゲット生成部114は1つの矩形領域の周辺のみに特徴画像を配置した映像を生成するが、オブジェクト検出部113において複数の領域を検出した場合は、その複数の領域を囲む複数の矩形領域の周辺に特徴画像を配置した映像を生成してもよい。
【0039】
また、上記ではターゲット生成部114はオブジェクト検出部113において検出された領域の総注目度のみに着目して上記矩形領域を求め、特徴画像が配置された映像の生成の可否を制御したが、その他の基準により特徴画像が配置された映像の生成を制御してもよい。例えば、上記特徴画像の最短表示時間と最長表示時間を決め、最短表示時間を越えるまでは上記特徴画像を含む映像を生成し続け、最長表示時間を超えた場合は上記特徴画像を含む映像の生成を行わないといった具合に制御してもよい。また、特徴画像の生成が行われなくなった後、しばらくの間上記特徴画像を含む映像を生成しないように制御してもよい。また、上記特徴画像の単位時間あたりの生成回数に上限値を設け、その上限値を超えないように制御してもよい。
【0040】
映像表示部115は、ターゲット生成部114で映像が生成された場合にはその映像を、それ以外の場合は、デコード部112で生成された映像を表示する(S109)。図4は表示された映像の例である。
【0041】
図5は、携帯端末120の各構成要素の作用を示すフローチャートである。撮像部121は、映像表示装置110の映像表示部115に表示された映像を撮像する(S110)。ターゲット検出部122は、撮像された画像から上記特徴画像を探索し、上記矩形領域の4頂点を求めることで上記矩形領域を検出する。上記矩形領域の検出に成功したか確認し(S112)、失敗した場合は、表示部126が撮像された画像を表示する(S113)。上記矩形領域の検出に成功するか、または図示しない利用者からの入力等の割り込みにより停止されるまで、上記の撮像部121、ターゲット検出部122、表示部126による処理を繰り返す。上記矩形領域を検出する直前の表示部126の表示の例を図6に示す。図6において、M02は特徴画像M01を撮像した画像、W02は同様にW01を撮像した画像である。F01は、携帯端末の表示部126に表示される枠であり、携帯端末の利用者が前記矩形領域の短辺(図6の上方の2つの特徴画像を結んだ辺)がこの枠で示される辺に合わさるように撮像することで前記矩形領域が検出される。
【0042】
検索要求生成部123は、検出された上記矩形領域内の特徴量を算出する(S114)。ここで算出される特徴量は、上記で挙げた特徴量である。例えば、Bug of Keypointsを特徴量(特徴ベクトルのヒストグラム)として算出する。
【0043】
その後、検索要求生成部123は、算出した特徴量を基に検索キーを生成する。検索キーは、例えば、上記のBug of Keypointsのヒストグラムをそのまま用い、図7のK01のようになる。さらに、検索要求生成部123は、上記の検索キーを含む検索要求を生成する(S115)。その検索要求は、例えば図8のQ1となる。ここで、検索キーはBug of Keypointsのヒストグラムを用いたが、上述のその他の特徴量を用いてもよく、複数の特徴量を組み合わせて用いてもよい。
【0044】
検索要求送信部124は、検索サーバ130に上記検索要求を送信する(S116)。その後、検索結果受信部125が、検索サーバ130から検索結果を受信し(S122)、表示部126がその検索結果を表示する(S123)。
【0045】
図9は、検索サーバ130の各構成要素の作用を示すフローチャートである。要求受信部131は、携帯端末120から検索要求を受信する(S117)。
【0046】
検索エンジン部132は、上記検索要求から検索キーを取り出す(S118)。検索インデックス140の情報記憶部141は、例えば、図10の情報管理テーブルT01のような表により検索キーと情報を関連付けて記憶しており、検索エンジン部132は、そこから検索キーに対応する情報を検索し、取得する(S119)。その際、検索キー(一次元配列)の各要素を10進数で表した際の1の位の値を無視して検索してもよい。また、検索キーを分割し、分割された各検索キーを含む情報を検索してもよい。
【0047】
検索結果構成部133は、取得した上記情報を整形し、検索結果を構成する(S120)。検索結果は、例えば、図11のA01のようになる。
【0048】
(検索システムの作用・効果)
以上のように、第1の実施形態は、映像表示装置によって人の視覚注意が向き易くコンピュータにとっても検知し易い(そのため検索インデックスを作成する際に情報が蓄え易い)領域の周辺にのみ特徴画像を表示する。その特徴画像は、検索システムの利用者に対して、その特徴画像周辺のオブジェクトに関する情報が検索可能であることを伝える目印である。検索システムの利用者はその特徴画像が表示されたとき、かつその特徴画像周辺のオブジェクトの情報を調べたいときのみ、所持している携帯端末により特徴画像周辺の映像を撮像することで、そこに写ったオブジェクトに関する情報を取得できる。
【0049】
そのため、特徴画像が表示された場合は検索インデックス内にその周辺のオブジェクトに関する情報が蓄積されている可能性が高く、本実施形態に係る検索システムの利用者は所望の情報を高い確率で容易に取得できる。
【0050】
また、周辺を特徴画像で囲われた領域を複数含む映像を表示する場合、本実施形態に係る検索システムの利用者は、複数の検索対象候補から自身の興味にあった対象を選択して検索できるようになり、検索の自由度が高まる。
【0051】
また、ターゲット生成部114において特徴画像の生成を制御することで特徴画像を表示する時間、または表示しない時間、単位時間当たりの表示頻度のいずれかを制御する場合、特徴画像の頻繁な表示・非表示の切り替えが抑制されるため、本実施形態に係る検索システムの利用者に対して与える特徴画像の表示及び表示・非表示の切り替えによる目障りさを低減できる。さらに、特徴画像を表示する時間と単位時間当たりの表示頻度の両方、または、特徴画像を表示しない時間と単位時間当たりの表示頻度の両方を制御することで、より目障りさを低減できる。
【0052】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について図面を参照し説明する。第1の実施形態と同様の構成で同様の作用を生じるものについては、同一記号を与え、説明を省略する。
【0053】
図12は、第2の実施形態の概略図である。第1の実施形態との違いは、映像表示装置210と、検索サーバ230にある。映像表示装置210は、映像を加工して検索性確認要求を生成し、検索サーバ230に送信する。そして、その応答に従って表示を制御する。検索サーバ230は、映像表示装置210から検索性確認要求を受信し、それに従って検索インデックスから情報を取得する。そして、取得した情報の件数に応じて、検索性確認結果を生成し、映像表示装置210に送信する。
【0054】
(検索システムの構成)
以下、本実施形態の構成について図面を参照し説明する。図13は本実施形態の構成要素及び構成要素間の関係を示す構成図である。
【0055】
第1の実施形態との違いは、映像表示装置210については検索性確認要求生成部211と、検索性確認要求送信部212、検索性確認要求受信部213、ターゲット生成部214にあり、検索サーバ230については要求受信部231と、検索エンジン部232、検索結果構成部233、応答送信部234にある。
【0056】
映像表示装置210の検索性確認要求生成部211はオブジェクト検出部113で検出された領域の画像に基づいて上記検索キーを生成し、その検索キーを含む検索性確認要求を生成する。検索性確認要求送信部212は検索サーバ230に上記検索性確認要求を送信する。検索性確認要求受信部213は検索サーバ230から検索性確認結果を受信する。ターゲット生成部214はオブジェクト検出部113で検出された領域と検索性確認結果に応じて上記領域の周辺に特徴画像が配置された映像を生成する。
【0057】
検索サーバ230の要求受信部231は、第1の実施形態と同様に携帯端末120から検索要求を受信するだけでなく、映像表示装置210からも検索性確認要求を受信する。検索エンジン部232は、情報インデックス140から検索要求・検索性確認要求に含まれる上記検索キーに対応した情報を取得する。検索結果構成部233は、検索要求に対しては上記検索結果を構成し、検索性確認要求に対しては取得した上記情報の件数に応じて検索性確認結果を生成する。応答送信部234は、携帯端末120に検索結果を送信し、映像表示装置210に検索性確認結果を送信する。
【0058】
(検索システムの検索動作)
以下、上記のように構成される本実施形態の作用について図面を参照し説明する。まず、映像表示装置210の各構成要素の作用について説明する。図14は、映像表示装置210の各構成要素の作用を示すフローチャートである。検索性確認要求生成部211は、オブジェクト検出部113で検出された領域の特徴量を算出する。その特徴量は、携帯端末120の検索要求生成部123が算出するものと等しい種類の特徴量を算出する。そして、検索性確認要求生成部211は、算出された特徴量を基に携帯端末120の検索要求生成部123と等しい動作により検索キーを生成し、その検索キーを含む検索性確認要求を生成する(S201)。検索性確認要求は、例えば、図15のQ02のようになる。この場合、検索要求生成部123が生成する検索要求との違いは、末尾に「;check=1」が含まれることである。この末尾の文字列は、検索性確認要求と一対一に対応付けられるものであればどのような文字列でもよく、末尾ではなく先頭に付加しても、判別可能な位置であればよい。また、文字列等のテキストデータではなくバイナリデータであってもよい。
【0059】
検索性確認要求送信部212は、検索サーバ230に上記検索性確認要求を送信する(S202)。検索性確認結果受信部213は、検索サーバ230から上記検索性確認要求に対する応答として検索性確認結果を受信する(S203)。ターゲット生成部214は、まず検索性確認結果が検索可能を意味しているか確認する(S204)。検索性確認結果が検索可能を意味していれば、第1の実施形態と同様に検出した領域を包含する最小の矩形領域を求め(S107)、その矩形領域の周辺に特徴画像が配置された映像を生成する(S108)。検索確認結果が検索不能を意味していれば、映像に対して何も加工を施さない。
【0060】
また、ターゲット生成部214は上記特徴画像の他に、上記矩形領域内に電子透かしを埋め込んだ映像を生成してもよい。上記電子透かしとして埋め込まれる情報には、上記矩形領域内の画像の特徴量を強調する(矩形領域内のオブジェクトを強調する)情報を用いてもよい。また、上記電子透かしとして埋め込まれる情報には、上記検索キーを用いてもよい。
【0061】
次に、検索サーバ230の各構成要素の作用について説明する。なお、ここでは検索サーバ230の携帯端末120に対する作用は第1の実施形態と等しいため省略し、映像表示装置210に対する作用のみについて述べる。図16は、検索サーバ230の各構成要素の作用を示すフローチャートである。要求受信部231は、映像表示装置210から検索性確認要求を受信する(S205)。
【0062】
検索エンジン部232は、上記検索性確認要求から上記検索キーを取り出し(S206)、検索インデックス140から上記検索キーに対応する情報を取得する(S207)。
【0063】
検索結果構成部233は、上記情報の件数とβを比較し(S208)、上記情報の件数がβを超えれば検索可能を意味する検索性確認結果を構成し(S209)、β以下であれば検索不能を意味する検索性確認結果を構成する(S210)。βは、検索インデックス140の規模にもよるが、例えば、β=10000や、検索インデックス140が記憶している情報の総数の1%以上の値等を設定する。
応答送信部234は、映像表示装置210に上記検索性確認結果を送信する。
【0064】
(検索システムの作用・効果)
以上のように、第2の実施形態は、映像表示装置210がオブジェクト検出部113において検出した領域に含まれるオブジェクトに関する情報が検索可能であることを確認した後に特徴画像を表示する。そのため、特徴画像が表示された場合は検索インデックス内にその周辺のオブジェクトに関する情報が蓄積されている可能性が第1の実施形態よりも高く、本実施形態に係る検索システムの利用者は所望の情報をさらに高い確率で容易に取得できる。
【0065】
また、特徴画像で囲われた矩形領域内にその矩形領域内の特徴量を強調する電子透かしを埋め込んだ場合、携帯端末120のターゲット検出部122によって特徴量の算出が容易になり、本実施形態に係る検索システムの利用者は所望の情報をさらに高い確率で容易に取得できるようになる。
【0066】
また、特徴画像で囲われた矩形領域内に検索キーを電子透かしとして埋め込んだ場合、携帯端末120の検索要求生成部123においてその検索キーを読み出し、それを用いて検索要求を生成することで、本実施形態に係る検索システムの利用者は、映像表示装置210によって検索可能と判断された検索キーを用いて検索を行え、所望の情報をさらに高い確率で容易に取得できるようになる。
【0067】
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について図面を参照し説明する。上述の他の実施形態と同様の構成で同様の作用を生じるものについては、同一記号を与え、説明を省略する。
【0068】
(検索システムの構成)
図17は、第3の実施形態の構成要素及び構成要素間の関係を示す構成図である。上述の他の実施形態との違いは、検索サーバ330と検索インデックス340にある。検索サーバ330の上述の他の実施形態との違いは、検索エンジン部331と、情報類似度計算部332と、検索結果構成部333にある。検索インデックス340の上述の他の実施形態との違いは、情報記憶部341に記憶されている情報管理テーブルにある。
【0069】
検索エンジン部331は、要求受信部231において受信した検索要求または検索性確認要求から検索キーを取り出し、検索インデックス340から上記検索キーに対応した情報を取得する。
【0070】
情報類似度計算部332は、検索性確認要求に対しては、取得した上記情報の類似度を計算する。検索要求に対しては特に何も行わない。
【0071】
検索結果構成部333は、検索性確認要求に対しては、上記類似度に応じて検索性確認結果を構成する。検索要求に対しては、上述の他の実施形態と同様に検索結果を構成する。
【0072】
(検索システムの検索動作)
以下、上記のように構成される本実施形態の作用について図面を参照し説明する。図18は、検索サーバ330の各構成要素の作用を示すフローチャートである。なお、ここでは検索サーバ330の携帯端末120に対する作用は上述の他の実施形態と等しいため省略し、映像表示装置210に対する作用のみについて述べる。検索エンジン部331は、上記検索性確認要求から上記検索キーを取り出し、検索インデックス340から上記検索キーに対応する情報とキーワードを取得する(S301)。ここで取得される情報とキーワードは、例えば、図19の情報管理テーブルT02に示すように検索インデックス340の情報記憶部341に検索キーに関連付けられて記憶されている。
【0073】
情報類似度計算部332は、上記情報に関連付けられたキーワードから類似度を算出する。その算出動作は、例えば、キーワード毎に関連する情報の件数を数え、その件数が最も多いキーワードの当該件数が全体の件数に占める割合として算出する(S302)。この算出動作はあくまで例であり、その他の算出動作を用いてもよい。
【0074】
検索結果構成部333は、上記類似度とγを比較し(S303)、上記類似度がγを超えれば検索可能を意味する検索性確認結果を構成し(S209)、γ以下であれば検索不能を意味する検索性確認結果を構成する(S210)。γは、例えば、γ=0.5(50%)といった値に設定する。ここで、類似度が0.5を超えるということは、上記検索キーに関連した情報の半数以上が同一の上記キーワードに関連することを意味する。
【0075】
(検索システムの作用・効果)
以上のように、第3の実施形態は、検索サーバ330において情報の類似度を計算し、その値がある一定以上を示す場合に検索可能を意味する検索性確認結果を構成する。そのため、映像表示装置210が検索可能を意味する検索性確認結果を受信し、その結果として特徴画像が表示された場合は、検索インデックス内に蓄積されている上記特徴画像周辺のオブジェクトに関する情報は、特定のキーワードで識別されるオブジェクトに偏った情報である。よって、得られる情報は特徴画像で囲われた領域内のオブジェクトに真に関連する情報である可能性が高まり、本実施形態に係る検索システムの利用者は所望の情報を上述の他の実施形態と比較して高い精度で取得できる。
【0076】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、上記実施形態は本発明の単なる例示に過ぎず、要旨を逸脱しない範囲において変更が可能であり、本発明を何ら限定するものではない。
【符号の説明】
【0077】
O 映像配信元
K01 検索キー
Q01 検索要求
Q02 検索性確認要求
M01,M02 特徴画像
W01,W02 オブジェクト
F01 撮像フレーム
T01,T02 情報管理テーブル
A01 検索結果
100,200 検索システム
110,210 映像表示装置
111 信号入力部
112 デコード部
113 オブジェクト検出部
114,214 ターゲット生成部
115 映像表示部
120 携帯端末
121 撮像部
122 ターゲット検出部
123 検索要求生成部
124 検索要求送信部
125 検索要求受信部
126 表示部
130,230 検索サーバ
131,231 要求受信部
132,232,331 検索エンジン部
133,233,333 検索結果構成部
134,234 応答送信部
140,340 検索インデックス
141 情報記憶部
332 情報類似度計算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号を入力する信号入力部と、前記信号から映像を生成するデコード部と、前記映像に含まれるオブジェクトを検出するオブジェクト検出部と、検出した前記オブジェクトの周囲に特徴画像が配置された特徴映像を生成するターゲット生成部と、前記ターゲット生成部で生成された前記特徴映像を表示する映像表示部とを有する映像表示装置と、
前記映像表示装置によって表示された前記特徴映像を撮像する撮像部と、撮像した前記特徴映像から周囲に前記特徴画像が配置された前記オブジェクトを検出するターゲット検出部と、検出した前記オブジェクトを記号化した検索キーを含む検索要求を生成する検索要求生成部と、前記検索要求を検索サーバに送信する検索要求送信部と、前記検索要求に対する応答として検索結果を前記検索サーバから受信する検索結果受信部と、前記特徴映像及び前記検索結果を表示する表示部とを有する携帯端末と、
前記検索キーと情報とを関連付けて記憶する情報記憶部を有する検索インデックスと、
前記検索要求を受信する要求受信部と、前記検索要求に含まれる検索キーに関連付けられた前記情報を前記検索インデックスから取得する検索エンジン部と、前記検索キーに関連付けられた前記情報から前記検索結果を構成する検索結果構成部と、前記検索結果を前記検索要求に対する応答として前記携帯端末に送信する応答送信部とを有する検索サーバと
を備えることを特徴とする検索システム。
【請求項2】
前記検索サーバは、前記要求受信部において前記情報の有無を確認する目的で送信された前記検索キーを含む検索性確認要求を受信し、前記検索エンジン部において前記検索キーに関連付けられた前記情報を前記検索インデックスから取得し、前記検索結果構成部において前記情報の数に応じて前記情報の有無を表す検索性確認結果を構成し、前記応答送信部において前記検索性確認結果を応答することを特徴とする請求項1に記載の検索システム。
【請求項3】
前記検索インデックスは、前記情報記憶部において前記検索キーと前記情報と前記情報の内容を表すキーワードとを関連付けて記憶し、
前記検索サーバは、複数の前記キーワード間の類似度を計算する情報類似度計算部を有し、前記要求受信部において前記情報の有無を確認する目的で送信された前記検索キーを含む検索性確認要求を受信し、前記検索エンジン部において前記検索キーに関連付けられた複数の前記情報と前記キーワードを前記検索インデックスから取得し、前記情報類似度計算部において複数の前記情報に関連付けられた前記キーワードの類似度を計算し、前記検索結果構成部において前記類似度に応じて前記情報の有無を表す検索性確認結果を構成し、前記応答送信部において前記検索性確認結果を応答することを特徴とする請求項1に記載の検索システム。
【請求項4】
前記映像表示装置は、前記オブジェクトを基に前記検索性確認要求を生成する検索性確認要求生成部と、前記検索性確認要求を前記検索サーバに送信する検索性確認要求送信部と、前記検索性確認要求に対する応答として検索性確認結果を前記検索サーバから受信する検索性確認結果受信部とを有し、前記ターゲット生成部において前記検索性確認結果に応じて前記オブジェクトの周囲に前記特徴画像が配置された前記特徴映像の生成の有無を制御することを特徴とする請求項2〜3のいずれか一項に記載の検索システム。
【請求項5】
前記映像表示装置は、前記オブジェクト検出部において同時に検出する前記オブジェクトの数を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の検索システム。
【請求項6】
前記映像表示装置は、前記ターゲット生成部において前記特徴画像を表示する頻度を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の検索システム。
【請求項7】
前記映像表示装置は、前記ターゲット生成部において前記特徴画像を表示する時間を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の検索システム。
【請求項8】
前記映像表示装置は、前記ターゲット生成部において前記特徴画像を表示しない時間を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の検索システム。
【請求項9】
前記映像表示装置は、前記ターゲット生成部において前記オブジェクトを強調する電子透かしを前記特徴画像が配置された前記特徴映像に埋め込むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の検索システム。
【請求項10】
前記映像表示装置は、前記ターゲット生成部において前記オブジェクトから生成された前記検索キーを、電子透かしとして前記特徴画像で囲われた前記特徴映像に埋め込み、
前記携帯端末は、前記撮像部において前記電子透かしが埋め込まれた前記特徴映像を撮像し、前記ターゲット検出部において撮像した前記特徴映像から前記検索キーを検出し、前記検索要求生成部において前記検索キーを含む前記検索要求を生成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の検索システム。
【請求項11】
信号を入力する信号入力部に基づき、前記信号から映像を生成し、前記映像に含まれるオブジェクトを検出し、検出した前記オブジェクトの周囲に特徴画像が配置された特徴映像を生成し、前記特徴画像が配置された前記特徴映像が表示される映像表示装置の前記特徴映像を撮像する撮像部と、
撮像した前記特徴映像から周囲に特徴画像が配置された前記オブジェクトを検出するターゲット検出部と、
検出した前記オブジェクトを記号化した検索キーを含む検索要求を生成する検索要求生成部と、
前記検索要求を検索サーバに送信する検索要求送信部と、
前記検索要求に対する応答として検索結果を前記検索サーバから受信する検索結果受信部と
を備えることを特徴とする携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−190369(P2012−190369A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54905(P2011−54905)
【出願日】平成23年3月13日(2011.3.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】