説明

業務代行システム、業務代行方法、業務代行サイト及びプログラム

【課題】 業務代行サイトが、ユーザ端末から受け取る委任状データに簡易言語で記述された業務代行手順及びユーザ端末宛メール確認権によってユーザ端末宛メールの閲覧が必要な業務を代行する。
【解決手段】 ユーザが利用するユーザ端末10と、ユーザが委任する業務を代行する業務代行サイト20と、ユーザ端末10宛メールを保持するメール受信サーバ30と、ユーザが要求するサービスを提供するサービス提供サーバ40と、ネットワーク50とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ユーザから委任された業務を代行するシステムに関し、特に、ユーザ端末がスクリプトなど簡易言語で記述した委任状データを業務代行サイトに送信し、業務代行サイトは、サービス提供サイトに対する取引や取引に関するユーザ端末宛メールの閲覧を、ユーザ端末から受信した委任状データに基づいて業務を代行する業務代行システム、業務代行方法、業務代行サイト及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者がサービス提供サイトにアクセスしてサービス提供を要求し、サービスを受け取るという一連の取引がある。この一連の取引を仲介サイトに実行権限を渡して委任する。この仲介サイトは、該権限をサービス提供サイトに提示して仲介を認めさせ、利用者要求に応じたシナリオに沿ったサービス連携によってサービス提供サイトと取引し、サービスを受け取る。これによって、利用者は直接にサービス提供サイトと取引しないで結果のサービスを受け取ることができる。このシナリオに沿ったサービス連携とは、シナリオを解釈して指定された連携対象となるサービスを指定された順に呼び出すこと及びサービスを呼び出した結果によって呼び出す順序を変更することである(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−222251号公報(カラム番号0009,0010)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子商取引のサービスでは、サービスを受けるにあたり、ユーザが一旦中間結果をメールで受け取り、その内容によって、ユーザが引き続きサービスを受けるか否かを決める形態がある。例えば、会員登録を行って会員情報を入手し、その会員情報を使って会員限定のサービスを受けるための抽選に申し込み、その抽選結果に基づいて次のサービスを受けるなど、サービスを受け取るにいたるまでの取引過程がある。
【0005】
従来のサービス代行システムの一例が、前述の特許文献1に記載されている。このようなサービス代行システムでは、仲介システム、代行サーバに一旦委任すると、サービスの結果が得られるまで利用者、ユーザ端末での操作、処理が不要となる利点がある。しかし、ユーザがサービスの途中で中間結果をメールで受け、ユーザ確認をとる形態のサービスでは、開始から終了までの全体のやり取りの全てを仲介システム、代行サーバに委任することはできない。また、中間結果のメールを仲介システム、代行サーバが受け取るように、ユーザのメールアドレスの代わりに仲介システムの代行サーバのメールアドレスを登録することも考えられるが、サービス提供者がユーザ宛にメールを送る目的の一つは、ユーザとの連絡手段の確保、連絡が取れることの確認や、ユーザ識別の確証を得ることにある。つまり、サービス提供者がユーザにサービスを提供する過程で、ユーザ宛にメールを送り、ユーザ確認を行うことがサービス提供過程になっている。
【0006】
このようなサービス提供者に対する業務代行には、ユーザ宛のメールを閲覧して処理する機能が含まれていないと、業務代行を遂行することができない。従って、上述する従来の代行サーバや仲介システムではサービス提供者からのユーザ宛メールを閲覧してメール内容に応じた処理をすることができない。
【0007】
そこで、ユーザからメール確認を委任された代行サーバが、ユーザ宛のメールをメール受信サーバから閲覧し、メール内容によって業務代行手順を実行する。これによって、サービス提供者がサービス提供過程でユーザ確認をメールで行う場面を含めて、全過程の取引を業務代行サイトに委任することができる。
【0008】
ユーザが業務代行を委任するための委任状データにはスクリプト言語あるいはアプレットを用いて業務代行手順を記述する。業務代行サイトは、該委任状データをユーザ端末から受信し、業務代行手順をプログラム記憶領域に格納し、業務代行手順を実行する。この業務代行手順を実行することによって、業務代行サイトは、予め自身が用意したシナリオでなく、ユーザ自身が記述した委任状データの通りに業務代行することになる。イントラネットやインターネットを通じて、サーバとクライアントの端末と間で、アプリケーションやサービスの連携を図る連携プロトコルがある(例えば、SOAPやHTTPにある)。この連携プロトコルを利用することによって、サービス情報要求やサービス提供要求の際に、多ページに渡るメニューの選択やデータ項目入力が可能になり、業務代行処理を自動化することができる。
【0009】
この発明の目的は、業務代行サイトがユーザ端末から受け取る委任状データにスクリプト言語などの簡易言語で記述された業務代行手順及びユーザ端末宛メールの閲覧処理を実行することによって、ユーザ端末宛メールの閲覧が必要な場面を含む業務を代行できる業務代行システム、業務代行方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の業務代行システムは、ユーザ端末、業務代行サイト、メール受信サーバ、およびサービス提供サイトがネットワークを介して相互に接続され、前記業務代行サイトが、前記サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務を前記ユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行システムであって、前記業務代行サイトが、前記ユーザ端末から業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信するとともに、前記サービス提供サイトから送信され、かつ前記メール確認権情報に係わるユーザ端末宛メールの転送要求を前記メール受信サーバへ送信し、当該メール受信サーバにおいて認証された前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを前記メール受信サーバから受信し、前記サービス提供サイトへ連携プロトコルによるサービス提供要求を送信してサービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信させることを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の業務代行システムは、ユーザ端末、業務代行サイト、メール受信サーバ、およびサービス提供サイトがネットワークを介して相互に接続され、前記業務代行サイトが、前記サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務を前記ユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行システムであって、前記ユーザ端末が、業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを前記業務代行サイトへ送信し、前記業務代行サイトが、前記ユーザ端末から前記委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信し、前記サービス提供サイトが、前記業務代行サイトから前記サービス情報要求を受信し、ユーザ端末宛メールを前記メール受信サーバへ送信し、前記業務代行サイトが、前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールの転送要求を前記メール受信サーバへ送信し、前記メール受信サーバが、前記業務代行サイトから前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールの転送要求を受信し、当該メール確認権情報を認証し、認証できたメール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを前記業務代行サイトへ転送し、前記業務代行サイトが、前記メール受信サーバから認証されたメール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを受信し、連携プロトコルによるサービス提供要求を前記サービス提供サイトへ送信し、前記サービス提供サイトが、前記業務代行サイトから前記サービス提供要求を受信し、サービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0012】
前記第1並びに第2の業務代行システムにおける連携プロトコルは、インターネットあるいはイントラネットに係わるアプリケーションやサービスを連携させてXMLやHTML情報を交信するプロトコルであることを特徴とする。
【0013】
本発明の第1の業務代行方法は、ユーザ端末、業務代行サイト、メール受信サーバ、およびサービス提供サイトがネットワークを介して相互に接続され、前記業務代行サイトが、前記サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務を前記ユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行方法であって、前記業務代行サイトが、前記ユーザ端末から業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信するとともに、前記サービス提供サイトから送信され、かつ前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールの転送要求を前記メール受信サーバへ送信し、当該メール受信サーバにおいて認証された前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを前記メール受信サーバから受信し、前記サービス提供サイトへ連携プロトコルによるサービス提供要求を送信してサービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信させることを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の業務代行方法は、ユーザ端末、業務代行サイト、メール受信サーバ、およびサービス提供サイトがネットワークを介して相互に接続され、前記業務代行サイトが、前記サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務を前記ユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行方法であって、前記ユーザ端末が、業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを前記業務代行サイトへ送信し、前記業務代行サイトが、前記ユーザ端末から前記委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信し、前記サービス提供サイトが、前記業務代行サイトから前記サービス情報要求を受信し、ユーザ端末宛メールを前記メール受信サーバへ送信し、前記業務代行サイトが、前記メール確認権情報に係わるユーザ端末宛メールの転送要求を前記メール受信サーバへ送信し、前記メール受信サーバが、前記業務代行サイトから前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールの転送要求を受信し、当該メール確認権情報を認証し、認証できたメール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを前記業務代行サイトへ転送し、前記業務代行サイトが、前記メール受信サーバから認証されたメール確認権情報に係わるユーザ端末宛メールを受信し、連携プロトコルによるサービス提供要求を前記サービス提供サイトへ送信し、前記サービス提供サイトが、前記業務代行サイトから前記サービス提供要求を受信し、サービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0015】
本発明の第1の業務代行サイトは、サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務をユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行サイトであって、前記ユーザ端末から業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信するとともに、前記サービス提供サイトから送信され、かつ前記メール確認権情報に係わるユーザ端末宛メールの転送要求をメール受信サーバへ送信し、当該メール受信サーバにおいて認証された前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを当該メール受信サーバから受信し、前記サービス提供サイトへ連携プロトコルによるサービス提供要求を送信してサービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信させることを特徴とする。
【0016】
本発明の第1のプログラムは、ユーザ端末から業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを受信し、前記業務代行手順に従ってサービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信するとともに、前記サービス提供サイトから送信され、かつ前記メール確認権情報に係わるユーザ端末宛のメールの転送要求をメール受信サーバへ送信し、当該メール受信サーバにおいて認証された前記メール確認権情報に係わるメールを当該メール受信サーバから受信し、前記サービス提供サイトへ連携プロトコルによるサービス提供要求を送信してサービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信させる処理を業務代行サイトに行わせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の効果は、ユーザ端末が自身宛メールの閲覧を含めた業務代行を業務代行サーバに委任できることである。その理由は、ユーザ端末は業務代行サイトにメール確認を委任し、業務代行サイトはメール受信サーバから該当のメールを閲覧し、業務代行手順によって処理するようにしたからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
この実施の形態を示す図1を参照すると、第1の実施例は、ユーザが利用するユーザ端末10と、ユーザが委任する業務を代行する業務代行サイト20と、ユーザ端末10宛メールを保持するメール受信サーバ30と、ユーザが要求するサービスの提供を業務代行サイト20と連携して行うサービス提供サイト40と、ネットワーク50と、を有する。
【0020】
ユーザ端末10は、業務代行サイト20にアクセスして、業務代行の委任状データを送信する機能を有する。
【0021】
業務代行サイト20は、ネットワーク50に接続して通信する接続手段201と、ユーザ端末10から送付される委任状データを受信して、委任状記憶領域に格納する委任状受信手段202と、委任状に記述されたスクリプトなどの簡易言語で記述された業務代行手順を、サービス提供サイト40の図示しないアプリケーション処理手段と連携するプロトコル(例えば、SOAP)によって実行する業務代行手段203と、メール受信サーバ30に委任状データに含まれるメール確認権情報を送り、ユーザ端末宛メールの閲覧を要求するメール転送要求手段204と、メール受信サーバ30に蓄積されているユーザ端末宛メールを閲覧して業務代行手段203に渡す転送メール受信手段205と、業務代行手順及びメール確認権情報を含む委任状データを格納する委任状記憶領域206と、を備える。
【0022】
メール受信サーバ30は、ネットワーク50にメールを送受信するメール送受信手段301と、業務代行サイト20からメール閲覧要求に含むメール確認権を電子署名及びユーザ認証情報によって検証するメール転送要求検証手段302と、メール確認権に含まれるメール選択の制約条件によって蓄積されているメールを選択し、メール送受信手段301に閲覧させる転送メール選択手段303と、ユーザ対応のID及びパスワードユーザ認証情報を記憶するユーザ認証情報記憶領域304と、ユーザ毎に受信メールを蓄積するユーザメール蓄積領域305と、を有する。
【0023】
図2を参照すると、ユーザ端末10から業務代行サイト20に送付される委任状データ21は、スクリプト等の簡易言語で業務処理の手続が記述された業務代行手順211と、ユーザ端末宛メールを閲覧する権利がユーザ端末10から与えられていることを示すパスワード等の権利情報及び閲覧対象メールを選択する制約条件が記載されているメール確認権情報212と、を含む。
【0024】
次に、この実施例の動作において、業務代行サイト20とサービス提供サイト40との間で、アプリケーションやサービスの連携が一回で終わる場合を図3のフローチャートを参照して説明する。
【0025】
ユーザ端末10は、業務代行サイト20にアクセスし、該サイト20のホームページから業務代行の委任状データ21を入力し、業務代行を依頼する(図3のステップ601)。委任状データ21には、所定の定型的な文言の他に、上述した業務代行手順211とメール確認権情報212とが含まれる。メール確認権情報212は、ユーザ端末宛メールの中から、業務代行に必要なメールを選択して、閲覧させるために必要な情報が記載される。
【0026】
業務代行サイト20は、ユーザ端末10から委任状データ21を受信し(ステップ602)、当該委任状データ21に含まれる業務代行手順211に従って、サービス提供サイト40にサービス情報提供申込を送信する(ステップ603)。サービス提供サイト40は、アプリケーションの連携プロトコルによるサービス情報提供申込に対して、業務代行サイトにサービス情報メールを返すとともに、必要に応じて中間結果のサービス情報メールをユーザ端末宛に送信する(ステップ604)。
【0027】
メール受信サーバ30は、サービス提供サイト40が送信した中間結果のサービス情報メールを受信・蓄積し、ユーザ端末10からのメール照会を待つ(ステップ605)。業務代行サイト20は、メール受信サーバ30に業務代行に係わるユーザ端末宛メールの閲覧を要求する(ステップ606)。当該閲覧要求には、メール確認権情報212が含まれ、業務代行サイト20がユーザから業務代行を委任されたことを実証する権利情報および蓄積されているメールから業務代行に係わるメールを選択する制約条件が含まれている。
【0028】
メール受信サーバ30は、業務代行サイト20から受信した閲覧に含まれるメール確認権情報212を検証する。メール確認権情報212に含まれる電子署名によって、メール確認権情報212が改竄されていないこと、さらに、メール受信サーバ30が保持している権利情報に基づいてメール確認権情報212を認証する(ステップ607)。メール受信サーバ30は、当該メール確認権情報212が認証できた場合には、当該メール確認権情報212に含まれる制約条件に基づいて、蓄積したユーザ端末宛メールから業務代行に係わるメールを選択して、業務代行サイト20に転送する(ステップ608)。
【0029】
業務代行サイト20は、メール受信サーバ30から当該メールを受信閲覧して(ステップ609)、該メール内容に基づく業務代行処理を行い(ステップ610)、サービス提供サイト40にサービス提供要求を送信する(ステップ611)。サービス提供サイト40は、業務代行サイト20から当該サービス提供要求を受信し、サービス提供メールをユーザ端末10宛に送信する(ステップ612)。メール受信サーバ30は、当該サービス提供メールを受信・蓄積して、ユーザ端末10からの照会を待つ(ステップ613)。ユーザ端末10は、自身宛メールの照会通知要求をメール受信サーバ30に送信する(ステップ614)。
【0030】
メール受信サーバ30は、ユーザ端末10からメールの照会要求を受信すると、当該ユーザ端末10宛のサービス結果メールを当該ユーザ端末10に送信する(ステップ615)。ユーザ端末10は、メール受信サーバ30から受信したサービス結果メールを出力する(ステップ616)。
【0031】
メール確認権情報検証及び閲覧メール選択(ステップ607)の細部を示すフローの図4を参照して説明する。業務代行サイト20から送られるメール確認権情報212が途中で改竄等を受けていないことを電子署名で検証する(ステップ6071)。携帯端末で付与される。メール確認権情報212は、ユーザID及びパスワードが、メール受信サーバ30に登録されているユーザID及びパスワードと一致していることによって検証する。更に、転送メールの選択は、メール発信者名、メールタイトル、日時を含む制約条件によって、選択される(ステップ6072)。
【0032】
次に、この実施例の動作において、業務代行サイト20とサービス提供サイト40との間で、アプリケーションやサービスの連携プロトコルが実行され、複数回の情報のやり取りが行われる場合を図5のフローチャートを参照して説明する。上述のプロトコルによって業務代行サイト20とサービス提供サイト40との間でやり取りが行われるステップから説明すると、業務代行サイト20がサービス情報提供申込をサービス提供サイト40に送信する(ステップ6031)。該サービス情報提供申込に対して、サービス提供サイト40がサービス情報応答を返信する(ステップ6032)。このとき、業務代行手段203が業務代行手順によってデータ作成する。作成されたデータがサービス提供サイト40に返信され、該データに基づくサービス情報応答が更に提供される。この繰り返しを、サービス情報提供申込し(ステップ6031)、サービス情報応答を返信し(ステップ6032)、該サービス情報応答に基づいて、更にサービス情報申込に戻るサイクル(ステップ6033)で示す。
【0033】
更に、同様のやり取りが、業務代行サイト20からサービス提供サイト40にサービス提供要求し(ステップ6111)、サービス提供サイト40がサービス提供応答する場合に(ステップ6112)、繰り返しのやり取りが生じる(ステップ6113)。
【0034】
この情報のやり取りを図6に具体例で説明する。業務代行サイト20が、サービス提供サイト40として航空会社サイトに航空券の予約及び発券までの業務を代行させる場合である。業務代行サイト20が業務代行手順によって航空会社サイトにアクセスし、航空券のサービス情報提供申込する(ステップ71)。航空会社サイトが、予約する航空便の検索条件を入力するページを応答する(ステップ72)。該ページに航空便の検索条件を入力して、サービス情報申込する(ステップ73)。航空会社サイトは、検索結果をサービス情報応答として返信する(ステップ74)。業務代行サイト20は、該検索結果に対して、予約便を選択し、サービス情報申込を送信する(ステップ75)。航空会社サイトは予約受付完了の応答を業務代行サイト20に返し(ステップ76)、ユーザ端末宛に予約結果の予約番号を通知するメールを送信する(ステップ77)。
【0035】
業務代行サイト20は、予約番号を通知するメールをメール受信サーバに転送させて閲覧し、該予約番号を航空会社サイトに通知して、航空券発売のサービス提供要求を送る(ステップ78)。航空会社サイトは、航空券発売に要する支払い方法のページを業務代行サイト20に送る(ステップ79)。業務代行サイト20は、支払情報を該ページに入力し、サービス提供要求として送信する(ステップ80)。航空会社サイトは、業務代行サイト20に発券受付完了を応答し(ステップ81)、ユーザ端末宛に電子航空券をメールで送付する(ステップ82)。
【0036】
以上の説明によれば、航空会社サイトから、ユーザ端末宛にユーザだけに通知する予約番号メールが業務代行サイトで閲覧されて、該予約番号によって航空券発券のサービス提供要求されて、ユーザ端末10にサービス目的である電子航空券が送付される。代行業務における途中経過が全て業務代行サイトで代行される。
【産業上の利用可能性】
【0037】
ユーザの操作、業務手順を代行する業務代行システムで、特に、サービス提供者がユーザ確認を求めるメールを送り、当該メールの閲覧に基づく要求でサービス提供する場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明の実施の形態を示す図である。
【図2】委任状データ21の構成を示す図である。
【図3】この実施の形態における第1の動作を示すシーケンス図である。
【図4】メール確認権情報検証の処理フローを示す図である。
【図5】この実施の形態における第2の動作を示すシーケンス図である。
【図6】図5における具体例を例示する図である。
【符号の説明】
【0039】
10 ユーザ端末
20 業務代行サイト
21 委任状データ
30 メール受信サーバ
40 サービス提供サイト
201 接続手段
202 委任状受信手段
203 業務代行手段
204 メール転送要求手段
205 転送メール受信手段
206 委任状記憶領域
211 業務代行手順
212 メール確認権情報
301 メール送受信手段
302 メール転送要求検証手段
303 転送メール選択手段
304 ユーザ認証情報記憶領域
305 ユーザメール蓄積領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末、業務代行サイト、メール受信サーバ、およびサービス提供サイトがネットワークを介して相互に接続され、前記業務代行サイトが、前記サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務を前記ユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行システムであって、
前記業務代行サイトが、前記ユーザ端末から業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信するとともに、前記サービス提供サイトから送信され、かつ前記メール確認権情報に係わるユーザ端末宛メールの転送要求を前記メール受信サーバへ送信し、当該メール受信サーバにおいて認証された前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを前記メール受信サーバから受信し、前記サービス提供サイトへ連携プロトコルによるサービス提供要求を送信してサービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信させることを特徴とする業務代行システム。
【請求項2】
ユーザ端末、業務代行サイト、メール受信サーバ、およびサービス提供サイトがネットワークを介して相互に接続され、前記業務代行サイトが、前記サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務を前記ユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行システムであって、
前記ユーザ端末が、業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを前記業務代行サイトへ送信し、
前記業務代行サイトが、前記ユーザ端末から前記委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信し、
前記サービス提供サイトが、前記業務代行サイトから前記サービス情報要求を受信し、ユーザ端末宛メールを前記メール受信サーバへ送信し、
前記業務代行サイトが、前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールの転送要求を前記メール受信サーバへ送信し、
前記メール受信サーバが、前記業務代行サイトから前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールの転送要求を受信し、当該メール確認権情報を認証し、認証できたメール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを前記業務代行サイトへ転送し、
前記業務代行サイトが、前記メール受信サーバから認証されたメール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを受信し、連携プロトコルによるサービス提供要求を前記サービス提供サイトへ送信し、
前記サービス提供サイトが、前記業務代行サイトから前記サービス提供要求を受信し、サービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする業務代行システム。
【請求項3】
前記連携プロトコルは、
インターネットあるいはイントラネットに係わるアプリケーションやサービスを連携させてHTML情報を交信するプロトコルであることを特徴とする請求項1並びに請求項2の業務代行システム。
【請求項4】
ユーザ端末、業務代行サイト、メール受信サーバ、およびサービス提供サイトがネットワークを介して相互に接続され、前記業務代行サイトが、前記サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務を前記ユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行方法であって、
前記業務代行サイトが、前記ユーザ端末から業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信するとともに、前記サービス提供サイトから送信され、かつ前記メール確認権情報に係わるユーザ端末宛メールの転送要求を前記メール受信サーバへ送信し、当該メール受信サーバにおいて認証された前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを前記メール受信サーバから受信し、前記サービス提供サイトへ連携プロトコルによるサービス提供要求を送信してサービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信させることを特徴とする業務代行方法。
【請求項5】
ユーザ端末、業務代行サイト、メール受信サーバ、およびサービス提供サイトがネットワークを介して相互に接続され、前記業務代行サイトが、前記サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務を前記ユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行方法であって、
前記ユーザ端末が、業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを前記業務代行サイトへ送信し、
前記業務代行サイトが、前記ユーザ端末から前記委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信し、
前記サービス提供サイトが、前記業務代行サイトから前記サービス情報要求を受信し、ユーザ端末宛メールを前記メール受信サーバへ送信し、
前記業務代行サイトが、前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールの転送要求を前記メール受信サーバへ送信し、
前記メール受信サーバが、前記業務代行サイトから前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールの転送要求を受信し、当該メール確認権情報を認証し、認証できたメール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを前記業務代行サイトへ転送し、
前記業務代行サイトが、前記メール受信サーバから認証されたメール確認権情報に係わるユーザ端末宛メールを受信し、連携プロトコルによるサービス提供要求を前記サービス提供サイトへ送信し、
前記サービス提供サイトが、前記業務代行サイトから前記サービス提供要求を受信し、サービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする業務代行方法。
【請求項6】
前記連携プロトコルは、
インターネットあるいはイントラネットに係わるアプリケーションやサービスを連携させてHTML情報を交信するプロトコルであることを特徴とする請求項4並びに請求項5の業務代行サイト。
【請求項7】
サービス提供サイトが提供するサービスを受けるための業務をユーザ端末から委任されて代行し、当該ユーザ端末に前記サービスを提供する業務代行サイトであって、
前記ユーザ端末から業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを受信し、前記業務代行手順に従って前記サービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信するとともに、前記サービス提供サイトから送信され、かつ前記メール確認権情報に係わるユーザ端末宛メールの転送要求をメール受信サーバへ送信し、当該メール受信サーバにおいて認証された前記メール確認権情報に係わる前記ユーザ端末宛メールを当該メール受信サーバから受信し、前記サービス提供サイトへ連携プロトコルによるサービス提供要求を送信してサービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信させることを特徴とする業務代行サイト。
【請求項8】
前記連携プロトコルは、
インターネットあるいはイントラネットに係わるアプリケーションやサービスを連携させてHTML情報を交信するプロトコルであることを特徴とする請求項7の業務代行サイト。
【請求項9】
ユーザ端末から業務代行に係わる業務代行手順とメール確認権情報とを記述した委任状データを受信し、前記業務代行手順に従ってサービス提供サイトに連携プロトコルによるサービス情報要求を送信するとともに、前記サービス提供サイトから送信され、かつ前記メール確認権情報に係わるユーザ端末宛のメールの転送要求をメール受信サーバへ送信し、当該メール受信サーバにおいて認証された前記メール確認権情報に係わるメールを当該メール受信サーバから受信し、前記サービス提供サイトへ連携プロトコルによるサービス提供要求を送信してサービス提供メールを前記ユーザ端末へ送信させる処理を業務代行サイトに行わせることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−179155(P2007−179155A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−374625(P2005−374625)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成17年度、独立行政法人情報通信研究機構「モバイルセキュリティ基盤技術の研究開発」委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】