楽器用の構成部品と、その構成部品が施された楽器
楽器本体に固定される補助部品(18)と、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動な倍音バー(9)と、倍音バーに備わっており、停止位置と振動残留位置の間の倍音バー(9)に関連して可動するダンパーアーム部品(31)と、停止位置と共鳴位置の間にある補助部品に関連して動くダンパーバー(10)とを備える楽器の部品であって、倍音バー(9)がプロファイルドシート板として空洞(23)を形状するために形成され、ダンパーバー(10)が空洞壁の中へ引き伸ばされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽器用の構成部品と、その部品が施された楽器に関するものである。
【0002】
グランドピアノのような楽器は、ピアニストがたたくキー(鍵盤)によってハンマーが作動して打弦する。さらに、ダンパーは弦の振動を押さえる為に弦の上で停止しているか、振動を可能にする為に弦から離れ上昇する。ダンパーは様々な方法で作動し、ピアニストの指令(通常ペダル)によって、様々な音響効果をもたらす。
【背景技術】
【0003】
特許文献1において、グランドピアノが図解されている。ダンパー補助部品によって作動するダンパーは、ダンパーバー、倍音バーもしくは直接キーを通じて可動する。
【0004】
ペダルが押さえられないと(作動しないと)、押されたキーに準ずるダンパーは弦から離れ上昇し、キーが開放されると弦に戻る。
【0005】
ダンパーバーが作動すると、全てのダンパーが弦から離れ上昇する。キーを弾く間、ダンパーはその位置を保ち、ダンパーバーが開放されない限り元の位置に戻らない。倍音バーが作動すると、全てのダンパーが弦から離れ上昇する。倍音バーの作動中に特定のキーが弾かれ、そのキーが開放されるとこのキーと対になるダンパーは、弦に戻るという効果がある。
【0006】
この文書は、楽器に供給される構成部品について、以下にて解説するものである。
−楽器本体に補助部品を固定し、その補助部品に倍音バーを固定し、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動なものを含む。
−複数のダンパーアーム部品は、それぞれのダンパーと協調するように改良されており、個々のダンパーアーム部品は、補助部品に備わっており、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動する。
−それぞれのダンパーアーム部品には、エスケープメントノーズが備えられており、停止位置とエスケープメント位置の間のダンパーアームに関連して動かすことができる。
個々のダンパーアーム部品は、エスケープメントノーズの停止位置にあり、倍音バーと作用するので、停止位置から振動残留位置への倍音バーの動きにより、停止位置から振動残留位置へのダンパーアーム部品の位置が変わる。
楽器の個々のキーで作動できるエスケープメントノーズは、そのエスケープメント位置に移動する。それによって、ダンパーアーム部品が振動残留位置にあるときに、エスケープメントノーズのキーの作動により、振動残留位置から停止位置へのダンパーアーム部品の動きが可能になる。
またそれによって、倍音バーが振動残留位置にあるときには、ダンパーアーム部品を振動残留位置に留めておく。その位置では個々のダンパーはそれぞれの弦の振動を弱めない。相当するキーが演奏されない場合は、倍音バーによって、ダンパーアーム部品は停止位置に戻る。その位置ではそれぞれのダンパーがそれぞれの弦の振動を弱める。
−相当するキーが離されるとき、振動残留位置にある、キーが作動されていないアーム部品があったとしても、ダンパーバーは補助部品に乗せられ、停止位置と共鳴位置の間にある補助部品に関連して動く。ダンパーバーは、ダンパーアーム部品と協調しているので、停止位置と共鳴位置の間のダンパーバーの移動により、すべてのダンパーアーム部品は共鳴位置へと移動する。振動残留位置にあるダンパーアーム部品は、自由度に沿って停止位置と共鳴位置の間に介在する。エスケープメントノーズに関連したそれぞれのアームの位置に関わらず、ダンパーは共鳴位置にあるそれぞれの弦の振動を弱めない。
【0007】
このようなメカニズムが十分に満足する物であっても、対応するどんなピアノにも取付が容易で組み込むことが出来る構成部品のニーズが存在する。
本発明品はとりわけこれらのニーズを満たすことを目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】WO96/24,125
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明においての目的は、楽器に供給される構成部品について、以下にて解説するものである。
−楽器本体に補助部品を固定し、その補助部品に倍音バーを固定し、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動なものを含む。
−複数のダンパーアーム部品は、それぞれのダンパーと調和するように改良されており、個々のダンパーアーム部品は、倍音バーに備わっており、停止位置と振動残留位置の間の倍音バーに関連して可動する。
−それぞれのダンパーアーム部品には、エスケープメントノーズが備えられており、停止位置とエスケープメント位置の間のダンパーアームに関連して動かすことができる。
個々のダンパーアーム部品は、エスケープメントノーズの停止位置にあり、倍音バーと作用するので、停止位置から振動残留位置への倍音バーの動きにより、停止位置から振動残留位置へのダンパーアーム部品の位置が変わる。
−楽器の個々のキーで作動できるエスケープメントノーズは、そのエスケープメント位置に移動する。それによって、ダンパーアーム部品が振動残留位置にあるときに、エスケープメントノーズのキーの作動により、振動残留位置から停止位置へのダンパーアーム部品の動きが可能になる。またそれによって、倍音バーが振動残留位置にあるときには、ダンパーアーム部品を振動残留位置に留めておく。その位置では個々のダンパーはそれぞれの弦の振動を弱めない。
相当するキーが演奏されない場合は、倍音バーによって、ダンパーアーム部品は停止位置に戻る。その位置ではそれぞれのダンパーがそれぞれの弦の振動を弱める。相当するキーが開放されるとき、振動残留位置にある、キーが作動されていないアーム部品があったとしても、ダンパーバーは補助部品に乗せられ、停止位置と共鳴位置の間にある補助部品に関連して動く。ダンパーバーは、ダンパーアーム部品と協調しているので、停止位置と共鳴位置の間のダンパーバーの移動により、すべてのダンパーアーム部品は共鳴位置へと移動する。
−振動残留位置にあるダンパーアーム部品は、自由度に沿って停止位置と共鳴位置の間に介在する。エスケープメントノーズに関連したそれぞれのアームの位置に関わらず、ダンパーは共鳴位置にあるそれぞれの弦の振動を弱めない。その点においては、倍音バーがプロファイルドシート板として空洞を形状するために形成され、ダンパーアーム部品と協調させるための倍音部分を携え、起動部分は倍音バーの停止位置から振動残留位置への置き換えのためにユーザーの倍音コマンドと協調するように改良されており、
そこでダンパーバーが空洞の中へ引き伸ばされる。
【0010】
これらの機能により、本部品は容易に製造ができ、寸法が提供される全ての楽器に対しても統合されることが出来る。
【0011】
いくつかの実施例においては、添付の特許請求の範囲にあるように、1つもしくはそれ以上の機能を応用することが可能である。
【0012】
なお、本発明品では楽器の部品が供給される。ダンパーアバットメントは、補助部品に関連した少なくとも一つのダンパーアーム部品の衝程を制御するために、少なくとも一つのダンパーアーム部品と協調するように改良されて、ダンパーバーに備わっている。なお、本発明品では楽器の構成部品が供給される。
少なくとも一つの起動装置は、一つ目の端を含み、ダンパーバーあるいは倍音バーの起動部分と協調するように改良されており、さらに、二つ目の端と楽器のペダルが協調するように改良されている。前述の二つ目の端は、一つ目と二つ目の端の位置を調整するねじの調節装置を含む。
【0013】
本発明では、下記を含むシステムを供給する:
−キャプスタンの調節基軸の回転を通して調節される、グランドピアノの部品に備わっているキャプスタン。
−調整基軸で回転可能な本体と調節部分を含むツールは、グランドピアノの部品に関して、キャプスタンの位置が協調するように改良されている。調節基軸と調整基軸は並行でなく、望ましくは直角にある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
その他、本発明の特徴や長所については、仕様を限定することの無い具体的な図表例にて、確認可能である:
【図1】グランドピアノを例にとり、楽器を部分的に描いた斜視図である。
【図2】図1のグランドピアノに付随し、ペダルの制御指示を出す連結機器を部分的に描いた斜視図である。
【図3】グランドピアノの部品を部分的に描いた側面斜視図である。
【図4】図3の部品を部分的に描いた斜視図である。
【図5a】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5b】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5c】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5d】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5e】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5f】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5g】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図6】図2の連結機器の側部分的な側断面図である。
【図7】ダンパーバーとダンパーアバットメントを部分的に描いた斜視図である。
【図8a】キャプスタン調節器の概略的な側面図である。
【図8b】図8aのツールの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
各図解において、同一あるいは類似する部品は、同様の関連図が表示される。
【0016】
図1は、グランドピアノを例にとり、楽器を部分的に、透視画法で描いた図解である。図1は、並行に弦3が伸びる、ピアノのボディー2の一部分のみを表している図解である。ピアノ1は、棚板4と1つのキー5とペダル制御6から構成されている。このペダル制御は、図解にあるように、6a,6b,6c,6dの四つのペダルが含まれる。構成部品7は、キー5の作動とペダル6a,6b,6c,6dのキャプスタンに応じて各弦3の対になるダンパーの転地を制御する為にピアノボディー2に備わっている。図1において、キー5、及び弦3、ダンパー8のみが描かれているが、グランドピアノが並列に配置された複数のキー・弦・ダンパーを含む事は自明である。いくつかの弦はダンパーとの関連性がない場合がある。
【0017】
添付された例において、最初のペダル6aは、ボディー2の側面から棚板4を水平方向に数ミリメートル可動させる「シフトペダル」である。このようなペダルの操作方法は周知の通りであり、本発明品の実質的な目的ではない。よって以下では割愛する。
【0018】
二つ目のペダルである6bは、ソステヌートペダルであり、ソステヌートペダルを操作している際に、キー5が押されダンパー8が弦3から離れ上昇する連動を維持する。ソステヌートペダル6bの操作が解除された場合のみ、これらのダンパー8は関連性のある弦の元に戻る。このようなソステヌートペダルの操作方法は周知の通りであり、本発明品の実質的な目的ではない。よって以下では割愛する。
【0019】
三つ目のペダルである6cは、いわゆるダンパーペダル(または、フォルテペダル)である。ダンパーペダルの作動により、全てのダンパー8がピアノの弦から離れ上昇する。ダンパー8はダンパーペダルの作動が解除されるまで、元の位置に戻らない。
【0020】
四つ目のペダルは、いわゆる「倍音ペダル」である。倍音ペダルが作動して、振動残留位置にある場合、全てのダンパー8は弦3から離れ上昇し、押されたキー5の対になるダンパー8のみ、所定の位置に戻る。倍音ペダルが作動している間中、ダンパー作用は持続する。その際、ペダルが振動残留位置に有る場合、キー5が押さえられたか否かに関わらず、すべてのダンパー8は弦から離れ上昇する。
【0021】
図2で示されているように、構成部品7は、伸ばされたダンパーバー10(図2にて識別不可、図3参照)と、内部が空洞になっている形状をした倍音バー9から構成される。
【0022】
各ペダル6a,6b,6c,6dは、ペダルの制御作動システムの一部である、各制御軸11a,l1b,11c,11dと連動している。ダンパーペダル6cは、制御軸11cを通してダンパーレバー12cと連動している。ピアノ本体に固定する補助部品13cとダンパーレバー12cとは回転軸を介して取り付けられる(図解なし)。
【0023】
同様に、倍音ペダル6dは、制御軸11d、ピアノ本体に固定される補助部品13dと連動している。ダンパーレバー12cと外側のプレート62は、本質的に並行に伸びている。
【0024】
U字型ブラケット61は、外側のプレート62から一体的に下に伸び、倍音スプリング16dの収め場所を形成する。補助部品13dに備わる外側のプレート62と同様の回転軸で回転する軸受に備わる内側のプレート63に倍音スプリングの対極が接触する。
【0025】
なお、側部レバー14は、ピアノの本体に固定されている補助部品13eと回転軸を介して接合しており、ダンパーレバー12cと倍音レバー12dの外側の板にかけて伸びる。側部レバー14は、一つ目の端が側部レバー14に接触し、二つ目の端が空洞内まで伸びダンパーバー10と接触するダンパー棒15cを備える。したがって、ダンパー棒15cは、倍音バー9の穴73を通る。
【0026】
加えて側部レバー14は、ボディーに有る土台17と協調するように改良されたダンパースプリング16cを備える。
【0027】
倍音レバー12dの内側のプレート63は、一つ目の端が内側のプレート63に接触し、二つ目の端が倍音バー9と接触する倍音棒15dを備える。
【0028】
図4に詳細が示されているように、補助部品18はピアノのボディーに固定されている。ダンパーブラケット19は、補助部品18に回転軸Xの軸受に対して可動に備わっている一つ目の端を備える。ダンパーブラケット19の二つ目の端は、ダンパーバー10に固定、あるいは接している。本例では、ダンパーバーは、板状のプロファイルドプレートが中空で、断面が長方形の本体65はねじれや曲げに強い軽量な金属、例えばAU4Gタイプのアルミニウムを使用していると示されている。本例では、側面に沿って、三つの中空の部分が引き伸びる:中間の十字部分に対して左右対称な二つのT字部分。これらの中空の部分は、ダンパーバーの機能的な特徴を確保しつつ、重量を減らすことが可能である。さらに厚手の部分は ねじ山を抜く、および/または、ねじを留める、および/または、他の固定器具を留めるために使用可能である。ダンパーアーム部品との協調のため、本体65上部は、ダンパーアーム部品との協調のため、例えば平らな長方形の断面をもつフェルトを付随する。
【0029】
倍音バー9は、回転軸(X)に対する倍音バー9とダンパーバー10の単独回転を可能にするように、補助部品18に接続されている。
【0030】
図4にて示されるように、倍音バー9は、軽金属からできた、例えばAU4G−アルミニウムのようにねじれに強くたわみ剛性なプロファイルドシート板から製造される。好都合なことに、倍音バーとダンパーバーは同じ素材から製造されている。倍音バー9は、ベース22を通して連動し、向かい合う一つ目のウィング20と二つ目のウィング21によって、通常U字型に製造されている。一つ目のウィング20、ベース22そして二つ目のウィング21は、システムの停止位置において、ダンパーバー10が伸びる空洞内23を形成する。倍音バー9の最初のウイング20は、取付ブラケット台24に固定される回転軸Xを介して、ダンパーブラケット24とは別に補助部品18に接続する。一つ目のウィング20は、相当するダンパーアーム部品(図解なし、図3参照)にブラケット26を組み込むため複数の据え付け穴25が備えられている。このブラケット26は、据え付け穴25の倍音バー9に固定されている一つ目の端から、それぞれのダンパーアーム部品の受け入れ穴27を形状する二つ目の端まで引き伸びている。
【0031】
図2に関連して示されているように、倍音バー9のベース22のボトムが制御部分を定めており、倍音棒15dを通して倍音ペダル6dの制御を伝達する。ベース22は、ダンパー棒15cが通る(図3参照)穴が備わっているが、ダンパー棒15cは、ダンパーバー10の作動面28と協調する。
【0032】
二つ目のウィング21は、縁29により構成されている。この縁29は、ウィング21から、例えば側面の長さに合せて外側に伸びている。
【0033】
図3で示されるように、ダンパーサポート部品30は、ダンパーアーム部品31及び、回転軸33にアーム31と回転可能に連動した、エスケープメントノーズ32を含む。アーム31は、回転軸34に回転可能な状態でブラケット26に装着されている。ブラケット26は、本案の実施形態ではX方向に伸び、補助部品18に対する倍音・ダンパーバーの回転軸と同じである。ダンパーロッド35は、例えば回転軸36を介してアーム31と連動している一つ目の端がある。対極にある二つ目の端は、相当するダンパー8に連動する。
【0034】
エスケープメントノーズ32は、キー制御部分37を持ち、エスケープメントノーズ32の停止位置において、各キー5相当の制御部分38に相対する。エスケープメントノーズ32は、さらに倍音バー作動部分を含む。それは例えば倍音バー9の縁29に相対する末端39である。またエスケープメントノーズ32は、相当するアーム31の前頭部分41に隣接している前頭部分40を含む。
【0035】
ダンパーアーム部品31の下部は、ダンパーバー10と相対する、パイロット48の下部の制御部分42を含む。ダンパーバーにおける制御部分42の正確な位置は、下記図8に引き合いに出されているように、正確に合せることが出来る。
【0036】
これより、このシステムのキャプスタン方法を図5aから5gに関連して示す。
【0037】
図5aは、停止位置にあるシステムを図式的に示す。実質的には、先に示された図3に準ずる。
【0038】
図5bに示されている通り、ペダルが作動していない状態では、キー5の作動は制御部分38と相当するエスケープメントノーズ32のキー制御部分37を接触させる。その際、回転軸33に関わるアーム31のエスケープメントノーズ32の回転が引き起こる。これは、アーム31の前頭部41が、エスケープメントノーズの部分40に接触するまで続く。アーム31に関連したエスケープメントノーズ32のさらなる回転が食い止められるのは、図5bに示されるよう、キー5の作動がアーム31の全体の回転と、回転軸34に関わる倍音バー9に関連したエスケープメントノーズ32に作用するからである。この回転は、ダンパー棒35の上昇作動に作用し、相当する弦からダンパーを離す。
【0039】
キー5が離されると、システムは図5aの位置に戻る。
【0040】
倍音ペダル6dが、振動残留位置まで作動すると、補助部品13dの倍音レバー12d(図2)全体の回転に作用し、倍音棒15dを上昇させる。倍音レバー12dの回転運動は、補助部品13eの側部レバー14の回転にも作用する。その間スプリング16cは圧迫され、さらにダンパー棒15cを上昇させる。図5cで示されるように、この位置において倍音バー9(ダンパーバーも同様)は回転軸Xから数度回転し、回転軸33に関わるアーム31に関連したエスケープメントノーズ32の回転に作用することなく、縁29はエスケープメントノーズ32を押し上げる。図5dで示されているように、エスケープメントノーズ32の上昇作動は、回転軸34に関わるアーム31を回転させ振動残留位置への持ち上げに作用する。これは、ダンパー軸35の上昇作動に作用する。こうして全てのダンパーが弦から離れる。
【0041】
倍音ペダル6dがこの停止位置に留められ、規定のキー5がピアノで弾かれと、制御部分38がそれぞれのエスケープメントノーズ32のキー制御部分37と連動する。それによって回転軸33に関わるアーム31に関連したエスケープメントノーズ32の回転が作用し、倍音バー9の縁29のエスケープメントノーズ32の末端39が離れる。
【0042】
キー5が離されると、倍音ペダル6dが振動残留位置を維持する間、回転軸34に関わるブラケット26に関連したダンパーアーム部品31が、下部の停止位置に回転する。これにより図5eに示されるように、ダンパー軸35が下方に動き、ダンパーが対になる弦に戻る。これは、倍音ペダルが振動残留位置に維持され、キー5が押されたり開放された時に起こる。
【0043】
その時点で、倍音バーが振動残留位置を維持している場合、相当する鍵盤のキーが押されたり開放されているかによって、いくつかのダンパーアーム部品31は図形5c、または5eのような構成を示す。
【0044】
この時点で、ピアニストがペダル6dを離すと、全てのダンパーアーム部品が停止位置に戻る。
【0045】
反対にピアニストがペダル6dを押し続けると、側部レバー14の倍音バー12dの外側のプレート62の更なる回転に作用する。その間、内側のプレート63はその場に留まり、倍音スプリング16dは、圧迫される。側部レバー14の上昇作動は、ダンパー棒15cの上昇作動に作用する。図5fに示されているように、これは回転軸Xに対するダンパー軸10のさらなる回転に作用する。このため、ダンパー軸10の制御部分43が、相当するアーム31の制御部分43に踏み込み、図5eの位置にあるダンパーアーム部品30は、回転軸34に関わるダンパーアーム部品の回転に作用する。この回転は、相当するダンパー軸35の上昇移程を起こし、相当する弦からダンパーが離れ上昇する。
【0046】
この時点で、倍音ペダル6dが離されると、システムは前述の段階に戻る。
【0047】
ピアニストが倍音ペダル6dを押さえ続けると、倍音軸9の縁29のエスケープメントノーズの末端39が、共鳴位置において回転軸34に関連したアーム31の回転で外れる。それによって回転軸33に関連したアーム31によってエスケープメントノーズ32の回転が可能となる。同時にこの追加の動作は、図5gに描かれるように、押されたり開放されていないキーに関連するダンパーサポート31を倍音ペダルの振動残留位置から共鳴位置に至らす。つまり、図5gの構成は全てのダンパーアーム部品31及びノーズ32によって示されており、全てのダンパーは弦から持ち上げられている。回転軸33の本体31に相対するエスケープメントノーズ32の回転なしでキー5を弾くことが出来るが、この構成では、エスケープメントノーズ32のキー制御部分37は、相対するキー5の相対する制御部分38から離れすぎる。
【0048】
それ故、アーム31は自由度に沿って停止位置から振動残留位置、さらに共鳴位置に至る。
【0049】
この構成で倍音ペダル6dが離されると、システムは図5cの配置に戻り、その後図5aの配置に戻る。
【0050】
ピアニストによりダンパーペダル6cが押されると、補助部品13cに関連したダンパーレバー12cの回転が引き起こる。ダンパーレバー12cは、補助部品13eに関連する側部レバー14の回転と倍音棒15cの上昇作動を引き起こすため、側部レバー14に連動する。ダンパーバー10は、単独に軸Xの周りを回転し、ダンパーアーム部品31は共鳴位置に至る。
【0051】
図6は、倍音バー9と倍音レバー12dの詳細図である。図6に示されるように、倍音棒15dは、倍音バー9に固定された、ソケット45内で回転する、球44を備えた二つ目の端を含む。
【0052】
対極の一つ目の端、倍音軸はスリーブ(筒状の管)46のソケット45で回転する球44を含む。ジョイント64、例えば自動潤滑ジョイントは、球とソケットの間に挿入される。このジョイントは、例えばナイロンのようなプラスティックで製造することが出来る。これによってペダル制御の静穏、および/または、永続的稼働を可能にする。スリーブ46は、ねじリング47と関連する外側のねじ山(本精密度では識別不可)と協調する。リング47は、レバーの下部と協調することにより、倍音レバー12dのスリーブ46に固定されるまで、上向きに移動する。
【0053】
前述の組立て品は、全てのピアノにおいて倍音バー9の簡単な調節を可能にする。ねじリング47と倍音レバーは、簡単な調節を可能にするため、ピアノのボディーの外側(図解なし)にも配置することが出来る。軸は、ピアノのボディーの適切な穴(71,72,図1参照)に伸びる。
【0054】
この組立品は倍音軸用に説明されたものであるが、ピアノの範囲内で使用されるダンパー軸あるいは他のどの類似する軸も、前述の幾何学(図6)にて示されることを言及する。
【0055】
さらに図7にて示されるように、他の観点によると、アバットメントバー67はダンパーバー10に固定されている。図7において、三つの空洞部分を伴ったダンパーバーの他の実施形態が示されることを言及する。アバットメントバー67は、コンポーネント7の長さに沿って伸び、フェルトのような軟らかい素材の下側の表面を伴い、ダンパーアーム部品の衝程を制御するよう配置されている。ダンパーバー10が作用していない場合、ダンパーへの長い衝程を防ぐため、アバットメントバーは低い位置にある。アバットメントバーがダンパーバーに調整統合されダンパーバーが作用されると、ダンパーへの長い衝程が可能となる。このように図5gの配置は可能となる。
【0056】
前述の説明より、前述に説明された部品が、適合するどのピアノにも組み込みを可能にし、容易に製造可能なことが分かる。ダンパーバー、および/または、倍音バーを形成するプロファイルドシート板の相当の長さを製造(打刻か押出加工)するためと、ブラケット26の受け入れに相当する位置の作りつけ穴25と、相当するダンパーアーム部品31を施行するには、ピアノの幅、弦とキーの配置と長さで十分である。コンポーネント7の全ての要素は、これによって標準化することが可能である。前述の部品は、ペダル制御と連結機器を含んでも含まなくても、ピアノに固定され、精密に調節可能である。
【0057】
例えば、ピアノの分野においては、例えば図3における参考48で示されるような「キャプスタン」を利用される事は良くある周知の事実である。このキャプスタンは、機械的な部分の相対的・幾何学的配置を微妙に修正することが出来る微妙な調節装置である。キャプスタンは例えば、倍音バー10と連動するダンパーアーム部品の下部、キーの端、弦をたたくハンマー(図解なし)のエスケープメント等に備えられる。
【0058】
本発明を異なる視点で見ると、このようなキャプスタンは、ねじ山に連動した一つ目の端(図3のアーム31にねじこまれた端)の軸と、円筒形の歯車から製造された、前述の実施形態に調節部分を携えたヘッド49に固定された二つ目の端を含む。キャプスタン48の配置の微調整に対応するツール50は、図8a及び図8bにて示される。図8aで示されるように、このツールは、キャビネット57と一体化したハンドル51を含み、内部には、設定回転軸60に沿って伸びる回転軸52を備える。軸52の一つの端は、インデックス付きの作動ボタン53と連動し、もう一つの端はハンドル51と一体化する軸受55に支持された無窮ねじ54を含む。キャプスタン48は、無窮54の回転軸に直角に調節旋回軸58のキャビネット57を旋回するように固定されている。キャプスタンの歯車部分49は、ツールのキャプスタン受け入れ場所59に挿入されている。ユーザーによる回転軸60のボタン53の回転により、無窮ねじ54の回転が連動し、キャプスタンは回転し、調節軸58に沿って、受け入れ部品の内又は外にねじ込まれる。並行でなく例えば直角な設定・調節軸のおかげで、キャプスタンは容易に設定可能である。ピアノの他の隣接する部分にダメージを与えずに、キャプスタンの位置をツールの限られた動作で可能である。
【0059】
前述のキャプスタンと関連するツールは、図1から図7で示された通り、ピアノにおいて用可能。しかしあらゆる適切なピアノにも利用可能である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽器用の構成部品と、その部品が施された楽器に関するものである。
【0002】
グランドピアノのような楽器は、ピアニストがたたくキー(鍵盤)によってハンマーが作動して打弦する。さらに、ダンパーは弦の振動を押さえる為に弦の上で停止しているか、振動を可能にする為に弦から離れ上昇する。ダンパーは様々な方法で作動し、ピアニストの指令(通常ペダル)によって、様々な音響効果をもたらす。
【背景技術】
【0003】
特許文献1において、グランドピアノが図解されている。ダンパー補助部品によって作動するダンパーは、ダンパーバー、倍音バーもしくは直接キーを通じて可動する。
【0004】
ペダルが押さえられないと(作動しないと)、押されたキーに準ずるダンパーは弦から離れ上昇し、キーが開放されると弦に戻る。
【0005】
ダンパーバーが作動すると、全てのダンパーが弦から離れ上昇する。キーを弾く間、ダンパーはその位置を保ち、ダンパーバーが開放されない限り元の位置に戻らない。倍音バーが作動すると、全てのダンパーが弦から離れ上昇する。倍音バーの作動中に特定のキーが弾かれ、そのキーが開放されるとこのキーと対になるダンパーは、弦に戻るという効果がある。
【0006】
この文書は、楽器に供給される構成部品について、以下にて解説するものである。
−楽器本体に補助部品を固定し、その補助部品に倍音バーを固定し、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動なものを含む。
−複数のダンパーアーム部品は、それぞれのダンパーと協調するように改良されており、個々のダンパーアーム部品は、補助部品に備わっており、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動する。
−それぞれのダンパーアーム部品には、エスケープメントノーズが備えられており、停止位置とエスケープメント位置の間のダンパーアームに関連して動かすことができる。
個々のダンパーアーム部品は、エスケープメントノーズの停止位置にあり、倍音バーと作用するので、停止位置から振動残留位置への倍音バーの動きにより、停止位置から振動残留位置へのダンパーアーム部品の位置が変わる。
楽器の個々のキーで作動できるエスケープメントノーズは、そのエスケープメント位置に移動する。それによって、ダンパーアーム部品が振動残留位置にあるときに、エスケープメントノーズのキーの作動により、振動残留位置から停止位置へのダンパーアーム部品の動きが可能になる。
またそれによって、倍音バーが振動残留位置にあるときには、ダンパーアーム部品を振動残留位置に留めておく。その位置では個々のダンパーはそれぞれの弦の振動を弱めない。相当するキーが演奏されない場合は、倍音バーによって、ダンパーアーム部品は停止位置に戻る。その位置ではそれぞれのダンパーがそれぞれの弦の振動を弱める。
−相当するキーが離されるとき、振動残留位置にある、キーが作動されていないアーム部品があったとしても、ダンパーバーは補助部品に乗せられ、停止位置と共鳴位置の間にある補助部品に関連して動く。ダンパーバーは、ダンパーアーム部品と協調しているので、停止位置と共鳴位置の間のダンパーバーの移動により、すべてのダンパーアーム部品は共鳴位置へと移動する。振動残留位置にあるダンパーアーム部品は、自由度に沿って停止位置と共鳴位置の間に介在する。エスケープメントノーズに関連したそれぞれのアームの位置に関わらず、ダンパーは共鳴位置にあるそれぞれの弦の振動を弱めない。
【0007】
このようなメカニズムが十分に満足する物であっても、対応するどんなピアノにも取付が容易で組み込むことが出来る構成部品のニーズが存在する。
本発明品はとりわけこれらのニーズを満たすことを目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】WO96/24,125
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明においての目的は、楽器に供給される構成部品について、以下にて解説するものである。
−楽器本体に補助部品を固定し、その補助部品に倍音バーを固定し、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動なものを含む。
−複数のダンパーアーム部品は、それぞれのダンパーと調和するように改良されており、個々のダンパーアーム部品は、倍音バーに備わっており、停止位置と振動残留位置の間の倍音バーに関連して可動する。
−それぞれのダンパーアーム部品には、エスケープメントノーズが備えられており、停止位置とエスケープメント位置の間のダンパーアームに関連して動かすことができる。
個々のダンパーアーム部品は、エスケープメントノーズの停止位置にあり、倍音バーと作用するので、停止位置から振動残留位置への倍音バーの動きにより、停止位置から振動残留位置へのダンパーアーム部品の位置が変わる。
−楽器の個々のキーで作動できるエスケープメントノーズは、そのエスケープメント位置に移動する。それによって、ダンパーアーム部品が振動残留位置にあるときに、エスケープメントノーズのキーの作動により、振動残留位置から停止位置へのダンパーアーム部品の動きが可能になる。またそれによって、倍音バーが振動残留位置にあるときには、ダンパーアーム部品を振動残留位置に留めておく。その位置では個々のダンパーはそれぞれの弦の振動を弱めない。
相当するキーが演奏されない場合は、倍音バーによって、ダンパーアーム部品は停止位置に戻る。その位置ではそれぞれのダンパーがそれぞれの弦の振動を弱める。相当するキーが開放されるとき、振動残留位置にある、キーが作動されていないアーム部品があったとしても、ダンパーバーは補助部品に乗せられ、停止位置と共鳴位置の間にある補助部品に関連して動く。ダンパーバーは、ダンパーアーム部品と協調しているので、停止位置と共鳴位置の間のダンパーバーの移動により、すべてのダンパーアーム部品は共鳴位置へと移動する。
−振動残留位置にあるダンパーアーム部品は、自由度に沿って停止位置と共鳴位置の間に介在する。エスケープメントノーズに関連したそれぞれのアームの位置に関わらず、ダンパーは共鳴位置にあるそれぞれの弦の振動を弱めない。その点においては、倍音バーがプロファイルドシート板として空洞を形状するために形成され、ダンパーアーム部品と協調させるための倍音部分を携え、起動部分は倍音バーの停止位置から振動残留位置への置き換えのためにユーザーの倍音コマンドと協調するように改良されており、
そこでダンパーバーが空洞の中へ引き伸ばされる。
【0010】
これらの機能により、本部品は容易に製造ができ、寸法が提供される全ての楽器に対しても統合されることが出来る。
【0011】
いくつかの実施例においては、添付の特許請求の範囲にあるように、1つもしくはそれ以上の機能を応用することが可能である。
【0012】
なお、本発明品では楽器の部品が供給される。ダンパーアバットメントは、補助部品に関連した少なくとも一つのダンパーアーム部品の衝程を制御するために、少なくとも一つのダンパーアーム部品と協調するように改良されて、ダンパーバーに備わっている。なお、本発明品では楽器の構成部品が供給される。
少なくとも一つの起動装置は、一つ目の端を含み、ダンパーバーあるいは倍音バーの起動部分と協調するように改良されており、さらに、二つ目の端と楽器のペダルが協調するように改良されている。前述の二つ目の端は、一つ目と二つ目の端の位置を調整するねじの調節装置を含む。
【0013】
本発明では、下記を含むシステムを供給する:
−キャプスタンの調節基軸の回転を通して調節される、グランドピアノの部品に備わっているキャプスタン。
−調整基軸で回転可能な本体と調節部分を含むツールは、グランドピアノの部品に関して、キャプスタンの位置が協調するように改良されている。調節基軸と調整基軸は並行でなく、望ましくは直角にある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
その他、本発明の特徴や長所については、仕様を限定することの無い具体的な図表例にて、確認可能である:
【図1】グランドピアノを例にとり、楽器を部分的に描いた斜視図である。
【図2】図1のグランドピアノに付随し、ペダルの制御指示を出す連結機器を部分的に描いた斜視図である。
【図3】グランドピアノの部品を部分的に描いた側面斜視図である。
【図4】図3の部品を部分的に描いた斜視図である。
【図5a】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5b】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5c】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5d】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5e】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5f】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図5g】部品の様々な状態を示す、図3に類似する簡易化した側面図である。
【図6】図2の連結機器の側部分的な側断面図である。
【図7】ダンパーバーとダンパーアバットメントを部分的に描いた斜視図である。
【図8a】キャプスタン調節器の概略的な側面図である。
【図8b】図8aのツールの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
各図解において、同一あるいは類似する部品は、同様の関連図が表示される。
【0016】
図1は、グランドピアノを例にとり、楽器を部分的に、透視画法で描いた図解である。図1は、並行に弦3が伸びる、ピアノのボディー2の一部分のみを表している図解である。ピアノ1は、棚板4と1つのキー5とペダル制御6から構成されている。このペダル制御は、図解にあるように、6a,6b,6c,6dの四つのペダルが含まれる。構成部品7は、キー5の作動とペダル6a,6b,6c,6dのキャプスタンに応じて各弦3の対になるダンパーの転地を制御する為にピアノボディー2に備わっている。図1において、キー5、及び弦3、ダンパー8のみが描かれているが、グランドピアノが並列に配置された複数のキー・弦・ダンパーを含む事は自明である。いくつかの弦はダンパーとの関連性がない場合がある。
【0017】
添付された例において、最初のペダル6aは、ボディー2の側面から棚板4を水平方向に数ミリメートル可動させる「シフトペダル」である。このようなペダルの操作方法は周知の通りであり、本発明品の実質的な目的ではない。よって以下では割愛する。
【0018】
二つ目のペダルである6bは、ソステヌートペダルであり、ソステヌートペダルを操作している際に、キー5が押されダンパー8が弦3から離れ上昇する連動を維持する。ソステヌートペダル6bの操作が解除された場合のみ、これらのダンパー8は関連性のある弦の元に戻る。このようなソステヌートペダルの操作方法は周知の通りであり、本発明品の実質的な目的ではない。よって以下では割愛する。
【0019】
三つ目のペダルである6cは、いわゆるダンパーペダル(または、フォルテペダル)である。ダンパーペダルの作動により、全てのダンパー8がピアノの弦から離れ上昇する。ダンパー8はダンパーペダルの作動が解除されるまで、元の位置に戻らない。
【0020】
四つ目のペダルは、いわゆる「倍音ペダル」である。倍音ペダルが作動して、振動残留位置にある場合、全てのダンパー8は弦3から離れ上昇し、押されたキー5の対になるダンパー8のみ、所定の位置に戻る。倍音ペダルが作動している間中、ダンパー作用は持続する。その際、ペダルが振動残留位置に有る場合、キー5が押さえられたか否かに関わらず、すべてのダンパー8は弦から離れ上昇する。
【0021】
図2で示されているように、構成部品7は、伸ばされたダンパーバー10(図2にて識別不可、図3参照)と、内部が空洞になっている形状をした倍音バー9から構成される。
【0022】
各ペダル6a,6b,6c,6dは、ペダルの制御作動システムの一部である、各制御軸11a,l1b,11c,11dと連動している。ダンパーペダル6cは、制御軸11cを通してダンパーレバー12cと連動している。ピアノ本体に固定する補助部品13cとダンパーレバー12cとは回転軸を介して取り付けられる(図解なし)。
【0023】
同様に、倍音ペダル6dは、制御軸11d、ピアノ本体に固定される補助部品13dと連動している。ダンパーレバー12cと外側のプレート62は、本質的に並行に伸びている。
【0024】
U字型ブラケット61は、外側のプレート62から一体的に下に伸び、倍音スプリング16dの収め場所を形成する。補助部品13dに備わる外側のプレート62と同様の回転軸で回転する軸受に備わる内側のプレート63に倍音スプリングの対極が接触する。
【0025】
なお、側部レバー14は、ピアノの本体に固定されている補助部品13eと回転軸を介して接合しており、ダンパーレバー12cと倍音レバー12dの外側の板にかけて伸びる。側部レバー14は、一つ目の端が側部レバー14に接触し、二つ目の端が空洞内まで伸びダンパーバー10と接触するダンパー棒15cを備える。したがって、ダンパー棒15cは、倍音バー9の穴73を通る。
【0026】
加えて側部レバー14は、ボディーに有る土台17と協調するように改良されたダンパースプリング16cを備える。
【0027】
倍音レバー12dの内側のプレート63は、一つ目の端が内側のプレート63に接触し、二つ目の端が倍音バー9と接触する倍音棒15dを備える。
【0028】
図4に詳細が示されているように、補助部品18はピアノのボディーに固定されている。ダンパーブラケット19は、補助部品18に回転軸Xの軸受に対して可動に備わっている一つ目の端を備える。ダンパーブラケット19の二つ目の端は、ダンパーバー10に固定、あるいは接している。本例では、ダンパーバーは、板状のプロファイルドプレートが中空で、断面が長方形の本体65はねじれや曲げに強い軽量な金属、例えばAU4Gタイプのアルミニウムを使用していると示されている。本例では、側面に沿って、三つの中空の部分が引き伸びる:中間の十字部分に対して左右対称な二つのT字部分。これらの中空の部分は、ダンパーバーの機能的な特徴を確保しつつ、重量を減らすことが可能である。さらに厚手の部分は ねじ山を抜く、および/または、ねじを留める、および/または、他の固定器具を留めるために使用可能である。ダンパーアーム部品との協調のため、本体65上部は、ダンパーアーム部品との協調のため、例えば平らな長方形の断面をもつフェルトを付随する。
【0029】
倍音バー9は、回転軸(X)に対する倍音バー9とダンパーバー10の単独回転を可能にするように、補助部品18に接続されている。
【0030】
図4にて示されるように、倍音バー9は、軽金属からできた、例えばAU4G−アルミニウムのようにねじれに強くたわみ剛性なプロファイルドシート板から製造される。好都合なことに、倍音バーとダンパーバーは同じ素材から製造されている。倍音バー9は、ベース22を通して連動し、向かい合う一つ目のウィング20と二つ目のウィング21によって、通常U字型に製造されている。一つ目のウィング20、ベース22そして二つ目のウィング21は、システムの停止位置において、ダンパーバー10が伸びる空洞内23を形成する。倍音バー9の最初のウイング20は、取付ブラケット台24に固定される回転軸Xを介して、ダンパーブラケット24とは別に補助部品18に接続する。一つ目のウィング20は、相当するダンパーアーム部品(図解なし、図3参照)にブラケット26を組み込むため複数の据え付け穴25が備えられている。このブラケット26は、据え付け穴25の倍音バー9に固定されている一つ目の端から、それぞれのダンパーアーム部品の受け入れ穴27を形状する二つ目の端まで引き伸びている。
【0031】
図2に関連して示されているように、倍音バー9のベース22のボトムが制御部分を定めており、倍音棒15dを通して倍音ペダル6dの制御を伝達する。ベース22は、ダンパー棒15cが通る(図3参照)穴が備わっているが、ダンパー棒15cは、ダンパーバー10の作動面28と協調する。
【0032】
二つ目のウィング21は、縁29により構成されている。この縁29は、ウィング21から、例えば側面の長さに合せて外側に伸びている。
【0033】
図3で示されるように、ダンパーサポート部品30は、ダンパーアーム部品31及び、回転軸33にアーム31と回転可能に連動した、エスケープメントノーズ32を含む。アーム31は、回転軸34に回転可能な状態でブラケット26に装着されている。ブラケット26は、本案の実施形態ではX方向に伸び、補助部品18に対する倍音・ダンパーバーの回転軸と同じである。ダンパーロッド35は、例えば回転軸36を介してアーム31と連動している一つ目の端がある。対極にある二つ目の端は、相当するダンパー8に連動する。
【0034】
エスケープメントノーズ32は、キー制御部分37を持ち、エスケープメントノーズ32の停止位置において、各キー5相当の制御部分38に相対する。エスケープメントノーズ32は、さらに倍音バー作動部分を含む。それは例えば倍音バー9の縁29に相対する末端39である。またエスケープメントノーズ32は、相当するアーム31の前頭部分41に隣接している前頭部分40を含む。
【0035】
ダンパーアーム部品31の下部は、ダンパーバー10と相対する、パイロット48の下部の制御部分42を含む。ダンパーバーにおける制御部分42の正確な位置は、下記図8に引き合いに出されているように、正確に合せることが出来る。
【0036】
これより、このシステムのキャプスタン方法を図5aから5gに関連して示す。
【0037】
図5aは、停止位置にあるシステムを図式的に示す。実質的には、先に示された図3に準ずる。
【0038】
図5bに示されている通り、ペダルが作動していない状態では、キー5の作動は制御部分38と相当するエスケープメントノーズ32のキー制御部分37を接触させる。その際、回転軸33に関わるアーム31のエスケープメントノーズ32の回転が引き起こる。これは、アーム31の前頭部41が、エスケープメントノーズの部分40に接触するまで続く。アーム31に関連したエスケープメントノーズ32のさらなる回転が食い止められるのは、図5bに示されるよう、キー5の作動がアーム31の全体の回転と、回転軸34に関わる倍音バー9に関連したエスケープメントノーズ32に作用するからである。この回転は、ダンパー棒35の上昇作動に作用し、相当する弦からダンパーを離す。
【0039】
キー5が離されると、システムは図5aの位置に戻る。
【0040】
倍音ペダル6dが、振動残留位置まで作動すると、補助部品13dの倍音レバー12d(図2)全体の回転に作用し、倍音棒15dを上昇させる。倍音レバー12dの回転運動は、補助部品13eの側部レバー14の回転にも作用する。その間スプリング16cは圧迫され、さらにダンパー棒15cを上昇させる。図5cで示されるように、この位置において倍音バー9(ダンパーバーも同様)は回転軸Xから数度回転し、回転軸33に関わるアーム31に関連したエスケープメントノーズ32の回転に作用することなく、縁29はエスケープメントノーズ32を押し上げる。図5dで示されているように、エスケープメントノーズ32の上昇作動は、回転軸34に関わるアーム31を回転させ振動残留位置への持ち上げに作用する。これは、ダンパー軸35の上昇作動に作用する。こうして全てのダンパーが弦から離れる。
【0041】
倍音ペダル6dがこの停止位置に留められ、規定のキー5がピアノで弾かれと、制御部分38がそれぞれのエスケープメントノーズ32のキー制御部分37と連動する。それによって回転軸33に関わるアーム31に関連したエスケープメントノーズ32の回転が作用し、倍音バー9の縁29のエスケープメントノーズ32の末端39が離れる。
【0042】
キー5が離されると、倍音ペダル6dが振動残留位置を維持する間、回転軸34に関わるブラケット26に関連したダンパーアーム部品31が、下部の停止位置に回転する。これにより図5eに示されるように、ダンパー軸35が下方に動き、ダンパーが対になる弦に戻る。これは、倍音ペダルが振動残留位置に維持され、キー5が押されたり開放された時に起こる。
【0043】
その時点で、倍音バーが振動残留位置を維持している場合、相当する鍵盤のキーが押されたり開放されているかによって、いくつかのダンパーアーム部品31は図形5c、または5eのような構成を示す。
【0044】
この時点で、ピアニストがペダル6dを離すと、全てのダンパーアーム部品が停止位置に戻る。
【0045】
反対にピアニストがペダル6dを押し続けると、側部レバー14の倍音バー12dの外側のプレート62の更なる回転に作用する。その間、内側のプレート63はその場に留まり、倍音スプリング16dは、圧迫される。側部レバー14の上昇作動は、ダンパー棒15cの上昇作動に作用する。図5fに示されているように、これは回転軸Xに対するダンパー軸10のさらなる回転に作用する。このため、ダンパー軸10の制御部分43が、相当するアーム31の制御部分43に踏み込み、図5eの位置にあるダンパーアーム部品30は、回転軸34に関わるダンパーアーム部品の回転に作用する。この回転は、相当するダンパー軸35の上昇移程を起こし、相当する弦からダンパーが離れ上昇する。
【0046】
この時点で、倍音ペダル6dが離されると、システムは前述の段階に戻る。
【0047】
ピアニストが倍音ペダル6dを押さえ続けると、倍音軸9の縁29のエスケープメントノーズの末端39が、共鳴位置において回転軸34に関連したアーム31の回転で外れる。それによって回転軸33に関連したアーム31によってエスケープメントノーズ32の回転が可能となる。同時にこの追加の動作は、図5gに描かれるように、押されたり開放されていないキーに関連するダンパーサポート31を倍音ペダルの振動残留位置から共鳴位置に至らす。つまり、図5gの構成は全てのダンパーアーム部品31及びノーズ32によって示されており、全てのダンパーは弦から持ち上げられている。回転軸33の本体31に相対するエスケープメントノーズ32の回転なしでキー5を弾くことが出来るが、この構成では、エスケープメントノーズ32のキー制御部分37は、相対するキー5の相対する制御部分38から離れすぎる。
【0048】
それ故、アーム31は自由度に沿って停止位置から振動残留位置、さらに共鳴位置に至る。
【0049】
この構成で倍音ペダル6dが離されると、システムは図5cの配置に戻り、その後図5aの配置に戻る。
【0050】
ピアニストによりダンパーペダル6cが押されると、補助部品13cに関連したダンパーレバー12cの回転が引き起こる。ダンパーレバー12cは、補助部品13eに関連する側部レバー14の回転と倍音棒15cの上昇作動を引き起こすため、側部レバー14に連動する。ダンパーバー10は、単独に軸Xの周りを回転し、ダンパーアーム部品31は共鳴位置に至る。
【0051】
図6は、倍音バー9と倍音レバー12dの詳細図である。図6に示されるように、倍音棒15dは、倍音バー9に固定された、ソケット45内で回転する、球44を備えた二つ目の端を含む。
【0052】
対極の一つ目の端、倍音軸はスリーブ(筒状の管)46のソケット45で回転する球44を含む。ジョイント64、例えば自動潤滑ジョイントは、球とソケットの間に挿入される。このジョイントは、例えばナイロンのようなプラスティックで製造することが出来る。これによってペダル制御の静穏、および/または、永続的稼働を可能にする。スリーブ46は、ねじリング47と関連する外側のねじ山(本精密度では識別不可)と協調する。リング47は、レバーの下部と協調することにより、倍音レバー12dのスリーブ46に固定されるまで、上向きに移動する。
【0053】
前述の組立て品は、全てのピアノにおいて倍音バー9の簡単な調節を可能にする。ねじリング47と倍音レバーは、簡単な調節を可能にするため、ピアノのボディーの外側(図解なし)にも配置することが出来る。軸は、ピアノのボディーの適切な穴(71,72,図1参照)に伸びる。
【0054】
この組立品は倍音軸用に説明されたものであるが、ピアノの範囲内で使用されるダンパー軸あるいは他のどの類似する軸も、前述の幾何学(図6)にて示されることを言及する。
【0055】
さらに図7にて示されるように、他の観点によると、アバットメントバー67はダンパーバー10に固定されている。図7において、三つの空洞部分を伴ったダンパーバーの他の実施形態が示されることを言及する。アバットメントバー67は、コンポーネント7の長さに沿って伸び、フェルトのような軟らかい素材の下側の表面を伴い、ダンパーアーム部品の衝程を制御するよう配置されている。ダンパーバー10が作用していない場合、ダンパーへの長い衝程を防ぐため、アバットメントバーは低い位置にある。アバットメントバーがダンパーバーに調整統合されダンパーバーが作用されると、ダンパーへの長い衝程が可能となる。このように図5gの配置は可能となる。
【0056】
前述の説明より、前述に説明された部品が、適合するどのピアノにも組み込みを可能にし、容易に製造可能なことが分かる。ダンパーバー、および/または、倍音バーを形成するプロファイルドシート板の相当の長さを製造(打刻か押出加工)するためと、ブラケット26の受け入れに相当する位置の作りつけ穴25と、相当するダンパーアーム部品31を施行するには、ピアノの幅、弦とキーの配置と長さで十分である。コンポーネント7の全ての要素は、これによって標準化することが可能である。前述の部品は、ペダル制御と連結機器を含んでも含まなくても、ピアノに固定され、精密に調節可能である。
【0057】
例えば、ピアノの分野においては、例えば図3における参考48で示されるような「キャプスタン」を利用される事は良くある周知の事実である。このキャプスタンは、機械的な部分の相対的・幾何学的配置を微妙に修正することが出来る微妙な調節装置である。キャプスタンは例えば、倍音バー10と連動するダンパーアーム部品の下部、キーの端、弦をたたくハンマー(図解なし)のエスケープメント等に備えられる。
【0058】
本発明を異なる視点で見ると、このようなキャプスタンは、ねじ山に連動した一つ目の端(図3のアーム31にねじこまれた端)の軸と、円筒形の歯車から製造された、前述の実施形態に調節部分を携えたヘッド49に固定された二つ目の端を含む。キャプスタン48の配置の微調整に対応するツール50は、図8a及び図8bにて示される。図8aで示されるように、このツールは、キャビネット57と一体化したハンドル51を含み、内部には、設定回転軸60に沿って伸びる回転軸52を備える。軸52の一つの端は、インデックス付きの作動ボタン53と連動し、もう一つの端はハンドル51と一体化する軸受55に支持された無窮ねじ54を含む。キャプスタン48は、無窮54の回転軸に直角に調節旋回軸58のキャビネット57を旋回するように固定されている。キャプスタンの歯車部分49は、ツールのキャプスタン受け入れ場所59に挿入されている。ユーザーによる回転軸60のボタン53の回転により、無窮ねじ54の回転が連動し、キャプスタンは回転し、調節軸58に沿って、受け入れ部品の内又は外にねじ込まれる。並行でなく例えば直角な設定・調節軸のおかげで、キャプスタンは容易に設定可能である。ピアノの他の隣接する部分にダメージを与えずに、キャプスタンの位置をツールの限られた動作で可能である。
【0059】
前述のキャプスタンと関連するツールは、図1から図7で示された通り、ピアノにおいて用可能。しかしあらゆる適切なピアノにも利用可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽器の部品であって、
前記部品は、
楽器本体に固定される補助部品(18)と、
補助部品に固定されるとともに、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動な倍音バー(9)と、
各々がそれぞれのダンパー(8)と協調するように改良されている複数のダンパーアーム部品(31)とを備え、
個々のダンパーアーム部品は、倍音バーに備わっており、停止位置と振動残留位置の間の倍音バー(9)に関連して可動し、
前記部品はさらに、
それぞれのダンパーアーム部品に備えられており、停止位置とエスケープメントポジションの間のダンパーアームに関連して動かすことができる、エスケープメントノーズ(32)
を備え、
個々のダンパーアーム部品(31)は、エスケープメントノーズの停止位置にあり、倍音バー(9)と作用するので、停止位置から振動残留位置への倍音バーの動きにより、停止位置から振動残留位置へのダンパーアーム部品(31)の位置が変わり、
エスケープメントノーズは楽器の個々のキー(5)で作動でき、そのエスケープメント位置に移動し、それによって、ダンパーアーム部品(31)が振動残留位置にあるときに、エスケープメントノーズのキーの作動により、振動残留位置から停止位置へのダンパーアーム部品の動きが可能になり、
それによって、倍音バー(9)が振動残留位置にあるときには、ダンパーアーム部品を振動残留位置に留めておき、その位置では個々のダンパーは、相当するキーが演奏されない場合、それぞれの弦の振動を弱めず、
倍音バーによって、ダンパーアーム部品は停止位置に戻り、その位置では、相当するキーが離されるとき、振動残留位置にある、キーが作動されていないアーム部品があったとしても、それぞれのダンパーがそれぞれの弦の振動を弱め、
前記部品はさらに、
補助部品(18)に乗せられ、停止位置と共鳴位置の間にある補助部品に関連して動くダンパーバー(10)を備え、
ダンパーバーは、ダンパーアーム部品(31)と協調しているので、停止位置と共鳴位置の間のダンパーバーの移動により、すべてのダンパーアーム部品(31)は共鳴位置へと移動し、振動残留位置にあるダンパーアーム部品は、自由度に沿って停止位置と共鳴位置の間に介在し、エスケープメントノーズ(32)に関連したそれぞれのアーム(31)の位置に関わらず、ダンパー(8)は共鳴位置にあるそれぞれの弦の振動を弱めず、
倍音バー(9)がプロファイルドシート板として空洞(23)を形状するために形成され、ダンパーアーム部品(31)と協調させるための倍音部分(29)を携え、起動部分(22)が倍音バーの停止位置から振動残留位置への置き換えのためにユーザーの倍音コマンド(15d)と協調するように改良されており、および、
ダンパーバー(10)が空洞壁の中へ引き伸ばされる、ことを特徴とする楽器の部品。
【請求項2】
倍音バー(9)の倍音部分(29)は、倍音バーの停止位置から振動残留位置への動きは、各ダンパーアーム部品(31)を停止位置から振動残留位置へずらし、各エスケープメントノーズ(32)と協調するように改良された、ことを特徴とする請求項1に記載の楽器の部品。
【請求項3】
シート板は通り穴があり、ダンパーバー(10)は、起動部分(28)を携え、ダンパーバーの停止位置から振動残留位置への置き換えのためにユーザーのダンパーコマンド(15c)と協調するように改良されており、
ダンパーコマンド(15c)はシート板の通り穴の中へ引き延ばされる、ことを特徴とする請求項1また2に記載の楽器の部品。
【請求項4】
倍音バー(9)は、補助部品(18)の回転軸(X)に対して相対的に回転するように改良されており、
各ダンパーアーム部品(30)は、前述の倍音バー(9)の回転軸(X)に対して相対的に回転するように改良されており、
ダンパーバー(10)は、前述の補助部品(18)の回転軸(X)に対して相対的に回転するように改良されている、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項5】
シート板はU字型側面を持ち、ベース(22)、一つ目のウィング(20)、ベースを通して一つ目のウィングに連動し向かい合う二つ目のウィング(21)を含み、
一つ目のウィングは補助部品に倍音バーを装着するためのマウント部分(24)から成り、二つ目のウィング(21)は倍音部分(29)から成り、ベース(22)は起動部分から成る、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項6】
板金プレートは、ねじれに強くたわみ剛性な素材で出来ている、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項7】
ダンパーバー(9)は、倍音バー(10)と同様の素材、プロファイルドシート板で出来ている、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項8】
補助部品(18)に関連した少なくとも一つのダンパーアーム部品(31)の衝程を制御するために、少なくとも一つのダンパーアーム部品と協調するように改良されたダンパーアバットメント(67)をさらに備え、
ダンパーバー(10)に備わっている、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項9】
ダンパーバー(10)あるいは倍音バー(9)の起動部分と協調するように改良された一つ目の端と、楽器のペダル(6c;6d)が協調するように改良された二つ目の端とを含む少なくとも一つの起動装置(15c;15d)をさらに含み、
前記二つ目の端は、一つ目と二つ目の端の位置を調整するねじの順応装置(46,47)を含む、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項10】
楽器であって、
前記楽器は、
本体と、
本体に固定される前述の補助部品を備えた請求項1乃至9のいずれかに記載の部品と、
複数の弦(3)と、
各々が各弦(3)を鳴らすための複数のキーを含む鍵盤(4)と、を備え、
前述のキーの少なくとも1つは、エスケープメント位置に転置するため、それぞれのエスケープメントノーズ(32)と向かい合い、
前記楽器はさらに、
前述の倍音バーとダンパーバーが単独作動するために備わっているペダルの制御(6)を、含むことを特徴とする楽器。
【請求項1】
楽器の部品であって、
前記部品は、
楽器本体に固定される補助部品(18)と、
補助部品に固定されるとともに、停止位置と振動残留位置の間の補助部品に関連して可動な倍音バー(9)と、
各々がそれぞれのダンパー(8)と協調するように改良されている複数のダンパーアーム部品(31)とを備え、
個々のダンパーアーム部品は、倍音バーに備わっており、停止位置と振動残留位置の間の倍音バー(9)に関連して可動し、
前記部品はさらに、
それぞれのダンパーアーム部品に備えられており、停止位置とエスケープメントポジションの間のダンパーアームに関連して動かすことができる、エスケープメントノーズ(32)
を備え、
個々のダンパーアーム部品(31)は、エスケープメントノーズの停止位置にあり、倍音バー(9)と作用するので、停止位置から振動残留位置への倍音バーの動きにより、停止位置から振動残留位置へのダンパーアーム部品(31)の位置が変わり、
エスケープメントノーズは楽器の個々のキー(5)で作動でき、そのエスケープメント位置に移動し、それによって、ダンパーアーム部品(31)が振動残留位置にあるときに、エスケープメントノーズのキーの作動により、振動残留位置から停止位置へのダンパーアーム部品の動きが可能になり、
それによって、倍音バー(9)が振動残留位置にあるときには、ダンパーアーム部品を振動残留位置に留めておき、その位置では個々のダンパーは、相当するキーが演奏されない場合、それぞれの弦の振動を弱めず、
倍音バーによって、ダンパーアーム部品は停止位置に戻り、その位置では、相当するキーが離されるとき、振動残留位置にある、キーが作動されていないアーム部品があったとしても、それぞれのダンパーがそれぞれの弦の振動を弱め、
前記部品はさらに、
補助部品(18)に乗せられ、停止位置と共鳴位置の間にある補助部品に関連して動くダンパーバー(10)を備え、
ダンパーバーは、ダンパーアーム部品(31)と協調しているので、停止位置と共鳴位置の間のダンパーバーの移動により、すべてのダンパーアーム部品(31)は共鳴位置へと移動し、振動残留位置にあるダンパーアーム部品は、自由度に沿って停止位置と共鳴位置の間に介在し、エスケープメントノーズ(32)に関連したそれぞれのアーム(31)の位置に関わらず、ダンパー(8)は共鳴位置にあるそれぞれの弦の振動を弱めず、
倍音バー(9)がプロファイルドシート板として空洞(23)を形状するために形成され、ダンパーアーム部品(31)と協調させるための倍音部分(29)を携え、起動部分(22)が倍音バーの停止位置から振動残留位置への置き換えのためにユーザーの倍音コマンド(15d)と協調するように改良されており、および、
ダンパーバー(10)が空洞壁の中へ引き伸ばされる、ことを特徴とする楽器の部品。
【請求項2】
倍音バー(9)の倍音部分(29)は、倍音バーの停止位置から振動残留位置への動きは、各ダンパーアーム部品(31)を停止位置から振動残留位置へずらし、各エスケープメントノーズ(32)と協調するように改良された、ことを特徴とする請求項1に記載の楽器の部品。
【請求項3】
シート板は通り穴があり、ダンパーバー(10)は、起動部分(28)を携え、ダンパーバーの停止位置から振動残留位置への置き換えのためにユーザーのダンパーコマンド(15c)と協調するように改良されており、
ダンパーコマンド(15c)はシート板の通り穴の中へ引き延ばされる、ことを特徴とする請求項1また2に記載の楽器の部品。
【請求項4】
倍音バー(9)は、補助部品(18)の回転軸(X)に対して相対的に回転するように改良されており、
各ダンパーアーム部品(30)は、前述の倍音バー(9)の回転軸(X)に対して相対的に回転するように改良されており、
ダンパーバー(10)は、前述の補助部品(18)の回転軸(X)に対して相対的に回転するように改良されている、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項5】
シート板はU字型側面を持ち、ベース(22)、一つ目のウィング(20)、ベースを通して一つ目のウィングに連動し向かい合う二つ目のウィング(21)を含み、
一つ目のウィングは補助部品に倍音バーを装着するためのマウント部分(24)から成り、二つ目のウィング(21)は倍音部分(29)から成り、ベース(22)は起動部分から成る、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項6】
板金プレートは、ねじれに強くたわみ剛性な素材で出来ている、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項7】
ダンパーバー(9)は、倍音バー(10)と同様の素材、プロファイルドシート板で出来ている、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項8】
補助部品(18)に関連した少なくとも一つのダンパーアーム部品(31)の衝程を制御するために、少なくとも一つのダンパーアーム部品と協調するように改良されたダンパーアバットメント(67)をさらに備え、
ダンパーバー(10)に備わっている、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項9】
ダンパーバー(10)あるいは倍音バー(9)の起動部分と協調するように改良された一つ目の端と、楽器のペダル(6c;6d)が協調するように改良された二つ目の端とを含む少なくとも一つの起動装置(15c;15d)をさらに含み、
前記二つ目の端は、一つ目と二つ目の端の位置を調整するねじの順応装置(46,47)を含む、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の楽器の部品。
【請求項10】
楽器であって、
前記楽器は、
本体と、
本体に固定される前述の補助部品を備えた請求項1乃至9のいずれかに記載の部品と、
複数の弦(3)と、
各々が各弦(3)を鳴らすための複数のキーを含む鍵盤(4)と、を備え、
前述のキーの少なくとも1つは、エスケープメント位置に転置するため、それぞれのエスケープメントノーズ(32)と向かい合い、
前記楽器はさらに、
前述の倍音バーとダンパーバーが単独作動するために備わっているペダルの制御(6)を、含むことを特徴とする楽器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図5e】
【図5f】
【図5g】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図5e】
【図5f】
【図5g】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【公表番号】特表2012−515357(P2012−515357A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544930(P2011−544930)
【出願日】平成21年1月14日(2009.1.14)
【国際出願番号】PCT/IB2009/051976
【国際公開番号】WO2010/082087
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(511170283)
【出願人】(511170308)
【出願人】(511170179)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月14日(2009.1.14)
【国際出願番号】PCT/IB2009/051976
【国際公開番号】WO2010/082087
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(511170283)
【出願人】(511170308)
【出願人】(511170179)
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