説明

楽曲プレイリストを提供する移動無線通信端末、システム、方法およびコンピュータプログラム製品

無線通信端末は無線通信モジュール及びコントローラを含む。無線通信モジュールは他の通信端末と無線インタフェースを介して通信するように構成される。コントローラは、無線通信モジュールを介して参加無線通信端末とコネクションを確立し、再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストを保守し、参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを参加無線通信端末から受信し、参加楽曲IDをプレイリストに加え、そしてその後、再生のために参加楽曲ファイルを参加無線通信端末からの読み出すことを含む、プレイリストで示される楽曲ファイルの再生を実行するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器に関し、特には楽曲ファイル(song file)を再生するための電子機器、方法およびコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信端末(例えば携帯電話)のような移動電子機器は、楽曲ファイルの保存・再生に広く用いられている。ユーザは、ある楽曲を、メディアセンター(例えばPCやラップトップコンピュータ、テレビ、オーディオレシーバなど)のような他の装置や、他の無線通信端末で再生したいと思うかも知れない。これは、他の装置が適切な通信モジュール(内蔵モジュール又は補助(例えばプラグイン)モジュールであってよい)を備えていれば、ケーブル又は無線リンク(例えばブルートゥース接続)を介して、この他の装置に電子機器を接続することによって実現できるであろう。楽曲ファイルは、1つ又はそれより多い移動電子機器から1つ以上の再生装置へ、1つずつ送信されるであろう。
【発明の開示】
【0003】
本発明の実施形態によれば、移動無線通信端末は無線通信モジュール及びコントローラを含む。無線通信モジュールは他の通信端末と無線インタフェースを介して通信するように構成される。コントローラは、無線通信モジュールを介して参加無線通信端末とコネクションを確立し、再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストを保守し、参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを参加無線通信端末から受信し、参加楽曲IDをプレイリストに追加し、そしてその後、再生のために参加楽曲ファイルを参加無線通信端末から読み出すことを含む、プレイリストで示される楽曲ファイルの再生を実行するように構成される。
【0004】
コントローラは複数の参加無線通信端末とコネクションを確立し、それぞれが個々の参加無線通信端末に保存されている個々の参加楽曲ファイルと対応する複数の参加楽曲IDを複数の参加無線通信端末から受信し、各参加楽曲IDをプレイリストに追加し、各参加無線通信端末から、再生のために参加楽曲ファイルを読み出すように構成されても良い。
【0005】
一実施形態によれば、コントローラは参加無線通信端末からストリーミング音楽ファイルとして参加楽曲ファイルを読み出し並びに実行するように構成される。
【0006】
一実施形態によれば、コントローラは参加楽曲ファイルを参加無線通信端末から読み出し、参加楽曲ファイルを無線通信端末に保存し、その後、保存した参加楽曲ファイルの再生を実行するように構成される。
【0007】
コントローラは、プレイリストで示される楽曲ファイルをメディアセンタで再生するため、再生信号をメディアセンタに送信するように構成されても良い。
【0008】
一実施形態によれば、無線通信端末は音響変換器を含む。コントローラはプレイリストで示される楽曲ファイルを音響変換器を用いて再生するように構成される。
【0009】
コントローラはプレイリストで示される楽曲ファイルを少なくとも1つの参加無線通信端末で再生するため、再生信号を少なくとも1つの参加無線通信端末に送信するように構成されても良い。
【0010】
コントローラは、参加無線通信端末に保存されている利用可能な楽曲ファイルを示す楽曲カタログを参加無線通信端末から受信し、利用可能な楽曲ファイルから選択するユーザ入力を受信し、選択された入手可能な楽曲をプレイリストに加えるように構成されても良い。
【0011】
一実施形態によれば、コントローラは参加無線通信端末に、参加無線通信端末上にプレイリストを表示するための、プレイリストを表すリスト信号を送信するように構成される。
【0012】
コントローラはプレイリストをユーザ入力に応答して変更するように構成されても良い。
【0013】
一実施形態によれば、無線通信モジュールは他の通信端末と直接ポイントツーポイント無線インタフェースを介して通信するように構成される。コントローラは参加無線通信端末とコネクションを確立し、参加楽曲IDを参加無線通信端末から受信し、再生のために、参加楽曲ファイルの全てを直接ポイントツーポイント無線インタフェースを介して参加無線通信端末から読み出すように構成される。
【0014】
一実施形態によれば、無線通信モジュールは短距離送信器を備える。コントローラは参加無線通信端末とコネクションを確立し、参加楽曲IDを参加無線通信端末から受信し、再生のために、参加楽曲ファイルの全てを短距離送信器を介して参加無線通信端末から読み出すように構成される。短距離送信器はブルートゥース(商標)送信器であってよい。
【0015】
無線通信端末は、携帯電話機を含みうる。
【0016】
本発明の他の実施形態によれば、楽曲プレイリストを提供するシステムが、ホスト移動無線通信端末と、参加無線通信端末とを含む。ホスト無線通信端末は無線通信モジュール及びコントローラを含む。無線通信モジュールは他の通信端末と無線インタフェースを介して通信するように構成される。コントローラは、無線通信モジュールを介して参加無線通信端末とコネクションを確立し、再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストを保守し、参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを参加無線通信端末から受信し、参加楽曲IDをプレイリストに追加し、そしてその後、再生のための参加楽曲ファイルの参加無線通信端末からの読み出しを含む、プレイリストで示される楽曲ファイルの再生を実行するように構成される。
【0017】
一実施形態によれば、システムは複数の参加無線通信端末を含む。コントローラは複数の参加無線通信端末の各々とコネクションを確立し、それぞれが個々の参加無線通信端末に保存されている個々の参加楽曲ファイルと対応する複数の参加楽曲IDを複数の参加無線通信端末から受信し、各参加楽曲IDをプレイリストに追加し、各参加無線通信端末から、再生のために参加楽曲ファイルを読み出すように構成される。
【0018】
本発明の他の実施形態によれば、ホスト無線通信端末を用いて楽曲プレイリストを提供する方法が、以下のステップを含む。ホスト無線通信端末と参加無線通信端末との間で無線コネクションを確立し、再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストをホスト無線通信端末を用いて保守し、ホスト無線通信端末において、参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを参加無線通信端末から受信し、参加楽曲IDをプレイリストに追加し、その後、再生のために参加楽曲ファイルを参加無線通信端末から読み出すことを含む、プレイリストによって示される楽曲ファイルの再生を実行する。
【0019】
本発明の別の実施形態によれば、ホスト無線通信端末を用いて楽曲プレイリストを提供するコンピュータプログラム製品が、コンピュータが使用可能なプログラムコードが実装されたコンピュータ利用可能な媒体を含み、コンピュータが利用可能なプログラムコードが、ホスト無線通信端末と参加無線通信端末との間で無線コネクションを確立するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードと、再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストをホスト無線通信端末を用いて保守するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードと、ホスト無線通信端末において、参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを、参加無線通信端末から受信するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードと、参加楽曲IDをプレイリストに追加するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードと、その後、再生のために参加楽曲ファイルを参加無線通信端末から読み出すことを含む、プレイリストによって示される楽曲ファイルの再生を実行するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコード。
【0020】
本技術分野に属する当業者は、本発明の別の特徴、利点及び詳細を、図面及び以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことにより理解するであろう。しかしながら、以下の説明は本発明の単なる例証に過ぎない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を示す添付図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明はここで説明する実施形態に限定解釈されるべきではない。むしろ、これら実施形態は本明細書の開示が十分且つ完全となるように、そして本発明の範囲を本技術分野の当業者に十分伝えるように提供されるものである。図面を通じて同様の数字は同様の要素を示す。
【0022】
本明細書において、「備える」とは、非限定的な表現であり、記載された特徴、整数、要素、ステップ、部品又は機能の1つ又は複数を含むが、他の特徴、整数、要素、ステップ、部品、機能の1つ以上又はそれらのグループの存在や追加を排除しないものとして使用される。
【0023】
本明細書において、「及び/又は」という語は、1つ又は複数の関連する記載項目の任意かつ全ての組み合わせを含むものとして使用される。
【0024】
本明細書において、ラテン語の「例を挙げると」という句から派生した「例えば」という略語は、前に記載した項目の一般的な1つ以上の例を紹介又は特定するために用いられ、それら項目の限定を意図したものではない。また、本明細書でラテン語の「言い換えれば」という句から派生した「即ち」という一般的な略語が用いられた場合、より一般的な記載から、具体的な項目を特定するために用いられる。
【0025】
本明細書における専門用語は、特定の実施形態の説明のみを目的としたものであり、本発明を限定する意図はない。本明細書において、そうでないことが明記されない限り、単数形の表記は複数形を含むことが意図されている。
【0026】
逆の規定がない限り、本明細書で用いられる全ての語(技術用語、科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野における当業者による通常の理解と同義である。一般的に用いられている辞書で規定されているような用語は、関連技術分野における意味と整合する意味を有するものとして解されるべきであり、明示的に規定される場合を除き、理想化された、又は過度に形式的な意味に解されない。
【0027】
本明細書において、ある要素が他の要素と「結合」又は「接続」されていると表現される場合、その要素は他の要素と直接結合又は接続されていても良いし、介在要素が存在していても良い。一方、ある要素が他の要素と「直接結合」又は「直接接続」されていると表現される場合には、介在要素は存在しない。さらに、「結合」又は「接続」されているとの表現は、無線的に結合又は接続されている状態を含みうる。
【0028】
周知の機能及び構成については、簡潔さ及び/又は明瞭さのためにその詳細について説明を省略する。
【0029】
本発明は方法、電子機器、及び/又はコンピュータプログラム製品として実施されうる。従って、本発明は、ハードウェア及び/又はソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)の形式で実施可能であり、これらは本明細書において「回路」又は「モジュール」と総称する。さらに、本発明は、命令実行システムによって、あるいは命令実行システムとともに用いるための、コンピュータ利用可能又はコンピュータ読み取り可能な記録媒体上のコンピュータプログラム製品であって、記録媒体に実装されたコンピュータ利用可能又はコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品の形態を取りうる。この文脈において、コンピュータ利用可能又はコンピュータ読み取り可能な媒体とは、命令実行システム、装置又はデバイスによって、あるいはそれらと共に用いるためのプログラムを格納、保存、通信、伝播、又は伝送可能な任意の媒体であって良い。
【0030】
以下、本発明のいくつかの実施形態について、方法及び無線端末のブロック図及び/又は動作説明図を参照して説明する。この点に関し、各ブロックは、記載された1つ以上の論理的な動作を実現するための1つ以上の実行可能な命令を備えるモジュール、セグメント又はコード部分を表しうる。なお、ブロック図及び/又は動作説明図の各ブロック及び、ブロック図及び/又は動作説明図におけるブロックの組み合わせは、無線周波数、アナログ及び/又はデジタルハードウェア,及び/又はプログラム命令によって実施可能であることを理解されたい。これらプログラム命令は汎用コンピュータ、特定用途向けコンピュータ、ASIC、及び/又はプログラム可能な他のデータ処理装置の1つ以上を含みうるコントローラに与えられることができ、これらの命令は、コントローラ及び/又は他のプログラム可能なデータ処理装置を介して、ブロック図及び/又は1つ以上の動作ブロックに記載される機能/動作を実行するための手段を生成する。ある代替実施形態において、複数のブロックに記載されている機能/動作は、動作説明図とは異なる順序に発生しうる。例えば、連続して記載された2つのブロックは、関連する機能/動作に応じ、実質的に同時に実行されたり、逆の順序で実行されたりすることがありうる。
【0031】
コンピュータプログラム命令は、コンピュータ利用可能又はコンピュータ読み取り可能なメモリ内に格納され、コンピュータ利用可能又はコンピュータ読み取り可能なメモリに格納された命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ以上のブロックに記載される機能を実行する命令を含む製品(article of manufacture)を生成するようにして、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置を、特定の方法で機能するように命令することができる。
【0032】
コンピュータ利用可能又はコンピュータ読み取り可能な媒体を非限定的に例示すれば、電気、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置、デバイス、又は伝播媒体であってよい。コンピュータ読み取り可能な媒体のより具体的な例(限定的なリスト)は、以下の物を含む。ハードディスク、光学式記憶装置、インターネット又はイントラネットをサポートするような伝送媒体、磁気記憶装置、1つ以上の配線を有する電気的な接続、ポータブルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)。
【0033】
本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk又はC++のようなオブジェクト指向プログラミング言語で記述することができる。しかし、本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、プログラミング言語C及び/又はより低レベルなアセンブラ言語のような、従前からある手続き型プログラミング言語によっても記述可能である。任意又は全てのプログラムモジュールの機能が、個別のハードウェア要素、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、又はプログラミングされたデジタルシグナルプロセッサ又はマイクロコントローラを用いても実施可能であることもまた理解されよう。
【0034】
本明細書において「電子部品」とは、電気コネクタなどの受動素子とは対照的に、能動素子を意味するものとして用いられる。電子部品はプロセッサを含みうる。
【0035】
本明細書において「ストリーミングされた」又は「ストリーミング」は、音声又は楽曲ファイルのようなファイルが、デジタル信号によって受信装置に連続的に送信され、受信装置において、適切な受信アプリケーションを通じ、音声又は楽曲ファイルが同時再生されることを意味するものとして用いられる。デジタル信号は通常バッファされる。
【0036】
本明細書における「通信端末」は、公衆交換電話網(PSTN)、デジタル加入者線(DSL)、デジタルケーブル又は他のデータ接続/ネットワークのような有線接続、及び/又は無線インタフェースを介して、例えばセルラネットワーク、衛星ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)及び/又は他の通信端末と通信信号を送受信するように構成された端末を含むが、それに限定されない。
【0037】
通信端末が無線インタフェースを通じて通信するように構成される場合、本明細書では、「無線通信端末」又は「無線端末」と呼ぶ。無線端末の非限定的な例としては、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、ポケットベル、及び/又は、無線通信インタフェースを通じてデータ通信するように構成されたコンピュータを含む。無線通信インタフェースは、セルラ電話機インタフェース、ブルートゥースインタフェース、無線ローカルエリアネットワークインタフェース(例えば802.11)、他のRF通信インタフェース及び/又は光学/赤外線通信インタフェースを含みうる。
【0038】
本明細書において「移動端末」は、携帯型、可搬型、(航空、海上、陸上)車両設置型であっても、地球上及び/又は宇宙の任意の1つ以上の場所で局所的及び/又は分散的に動作するように設置及び/又は構成されてもよい。
【0039】
本発明の実施形態を、図1〜図6に関して以下説明する。本発明の実施形態は、他の無線通信端末からの1つ又はそれより多い楽曲識別情報(ID)を含む楽曲プレイリストを提供可能な移動無線通信端末を提供する。
【0040】
図1は、本発明の一実施形態に係る例示的な無線通信端末10Aを示す図である。無線端末10Aは、1つ又はそれより多い他の無線端末と、相互間の直接無線通信インタフェース、1つ又はそれより多いセルラ基地局を通じた別の無線通信インタフェース及び/又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)ルータを通じた別の無線通信インタフェースを通じてデータを通信するように構成される。無線端末10Aは、図1に示すように、無線電話通信システム2の一部を形成する移動無線電話機であってよい。システム2は移動無線通信端末10A及び、無線通信ネットワーク5の一部である基地局送受信器を含む。本発明の一実施形態において、ネットワーク5は、セルラネットワークにおける個々のセルを規定するとともに、無線リンクプロトコルを用いて(インタフェース7を介して)移動端末10A及び、セル内の他の移動端末と通信する1つ以上の無線送受信器を含む基地局送受信器を含む。本発明の一実施形態において、無線通信ネットワーク5を規定するため、多数の基地局送受信器が例えば移動交換局や他の装置を介して接続されていても良いことが理解されよう。
【0041】
図示した実施形態において、移動端末10Aは、携帯型筐体アセンブリ12、ディスプレイ20、スピーカ24(すなわち音響変換器)を含むユーザインタフェース22(すなわち、マンマシーンインタフェース(MMI))、コントローラ30、通信モジュール32、及びメモリ34を含んでいる。移動端末10Aの上述した構成要素は、おそらく多くの一般的な移動端末に含まれており、その機能については本技術分野に属する当業者に広く知られている。移動端末10Aはさらに、メモリ34に格納されてもよい楽曲管理モジュール40を含む。
【0042】
ディスプレイ20は任意の適切な表示画面アセンブリであってよい。例えば、表示画面28は外部光源(例えば発光パネル)を有する、又は有さない液晶ディスプレイ(LCD)であってよい。
【0043】
ユーザインタフェース22は例えば、接触活性型又は接触関知型デバイス(例えばタッチスクリーン)、ジョイスティック、キーボード/キーパッド、ダイアル、(1つ以上の)方向キー、及び/又はポインティングデバイス(マウス、トラックボール、タッチパッドなど)を含む、任意の適切な(1つ以上の)入力デバイスを含みうる。スピーカ24は入力音声信号に応じた音声を生成する。ユーザインタフェース22はさらに、マイクへの入力音声に応じて音声データストリームを生成するように構成された音声プロセッサと接続されるマイクを含んでも良い。
【0044】
コントローラ30は移動端末10Aの様々な機能をサポートしうる。コントローラ30は、例えば、任意の市販又はカスタムマイクロプロセッサであってよい。使用時、移動端末10Aのコントローラ30は、ディスプレイ20上に表示画像を生成する。
【0045】
メモリ34はデジタル音声信号及び/又はデジタル音声ファイルのような、デジタル情報信号及びデータを格納するように構成される。
【0046】
通信モジュール32は、ここで説明するように、1つ又はそれより多い無線インタフェース(例えば、本明細書における無線インタフェース7,112,114,116,122,及び134(図1及び図3参照))を通じて、他のリモート無線端末とデータを通信するように構成される。通信モジュール32は、セルラ通信モジュール、直接ポイントツーポイント接続モジュール、及び/又はWLANモジュールを含むことができる。
【0047】
セルラ通信モジュールにより、無線端末10Aはネットワーク5の(1つ以上の)基地局を介して、(例えば、AMPS(Advanced Mobile Phone Service)、ANSI-136, GSM (Global Standard for Mobile communication), GPRS (General Packet Radio Service), EDGE (enhanced data rates for GSM evolution), 符号分割多元アクセス(CDMA), 広帯域CDMA, CDMA2000, UMTS (Universal Mobile Telecommunications System)のような)1つ又はそれより多いセルラ通信プロトコルを用いて通信することができる。セルラ基地局は移動電話交換局(MTSO)無線ネットワークに接続されうる。そして、さらにその先で、PSTN及び/又は他のネットワークにも接続されうる。
【0048】
直接ポイントツーポイント接続モジュールは、直接RF通信モジュール又は直接IR通信モジュールを含みうる。直接RF通信モジュールは、ブルートゥースモジュールを含みうる。ブルートゥースモジュールを用いることで、無線端末10Aは直接ポイントツーポイントインタフェースを通じ、アドホックネットワークを介した通信が可能である。
【0049】
WLANモジュールにより、無線端末10Aは、(802.11a, 802.11b, 802.11e, 802.11g及び/又は802.11iを非限定的な例示として含みうる)通信プロトコルを用い、WLAN(例えばルータ(図3))を通じて通信可能である。
【0050】
一般に、通信モジュール32は、送信器回路及び受信器回路を有する送受信器を含むことができる。送信器回路及び受信器回路はそれぞれ、アンテナを介し、音声及びデータ信号の様な(例えばネットワーク5、ルータ又は直接他の端末へ向かう)出方向無線周波数信号を送信し、(例えばネットワーク5、ルータ又は直接他の端末から到来する)入来無線周波数信号を受信する。通信モジュール32はブルートゥース送信器及び受信器のような、短距離送信器及び受信器を含んでも良い。アンテナは本発明の範囲内において、埋め込みアンテナ、リトラクタブルアンテナ又は本技術分野に属する当業者に知られる任意のアンテナであってよい。移動端末10Aとネットワーク5、ルータ又は他の端末との間で伝送される無線周波数信号は、トラフィック信号及び制御信号(例えば、入来呼用の呼び出し信号/メッセージ)の両方を含みうる。これらの信号は通話先や送信先との通信を確立したり維持したりするのに用いられる。無線周波数信号はさらに、例えばセルラデジタルパケットデータ(CDPD)情報のような、パケットデータ情報を含みうる。加えて、送受信器は、IRポートを介して赤外線信号を他の電子機器との間で送受信するように構成される赤外線(IR)送受信器を含みうる。
【0051】
移動端末10Aはまた、他の端末との間でデジタル通信信号を伝送するための有線又はケーブルを介して他の端末と電気的に接続されても良い。移動端末10Aは、入射光に基づいて静止画及び/又は動画データストリームを生成する様に構成されたカメラデバイスのような他の構成要素を含みうる。
【0052】
一実施形態によれば、移動端末10Aはハンドヘルド移動端末である。「ハンドヘルド移動端末」とは、一般の操作者が片手で使うのに適した大きさを有する移動端末を意味する。一実施形態によれば、ハンドヘルド移動端末10Aの総容積は約200cc未満である。一実施形態によれば、ハンドヘルド移動端末10Aの総容積は約100cc未満である。一実施形態によれば、ハンドヘルド移動端末10Aの総容積は約50ccから100ccである。一実施形態によれば、ハンドヘルド移動端末10Aのいかなる外形寸法も200mmを超えない。
【0053】
本発明の一実施形態に係る無線通信端末(例えば移動端末10A)を用いて楽曲プレイリストを提供する方法について、図2のフローチャートを参照して説明する。図2の実施形態を参照すると、方法は、ホスト無線通信端末と参加無線通信端末との間で無線コネクションを確立する工程を含む(ブロック70)。プレイリストはホスト無線通信端末を用いて保守される(ブロック72)。プレイリストは再生すべき楽曲ファイルを示している。参加無線通信端末からの参加楽曲IDが、ホスト無線通信端末で受信される(ブロック74)。参加楽曲IDは、参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応するか、参加楽曲ファイルを指定する。参加楽曲IDはプレイリストに加えられる(ブロック76)。その後、プレイリストで示される楽曲ファイルの再生が実行される(ブロック78)。楽曲ファイルの再生の実行は、参加無線通信端末からの参加楽曲ファイルの読み出しを含む。
【0054】
一実施形態によれば、ホスト無線通信端末と複数の参加無線通信端末と複数のコネクションが確立され、ホスト無線通信端末は複数の参加無線通信端末から複数の参加楽曲IDを受信し、複数の参加楽曲IDの各々をプレイリストに追加し、再生のために参加楽曲ファイルを複数の参加無線通信端末の各々から読み出す。一実施形態によれば、ホスト無線通信端末と参加無線通信端末との間のコネクションは、ブルートゥース無線RFコネクションのような直接ポイントツーポイントインタフェースによって達成される。一実施形態によれば、ホスト無線通信端末と参加無線通信端末との間の通信は、WLAN又はセルラ方式のシステムのような間接インタフェースを介して達成される。本発明の他の見地及び実施形態は、以下に記載する他の実施形態の説明から明らかになるであろう。
【0055】
図3に、本発明の実施形態に係る楽曲ファイル再生システム100Aを示す。システム100Aは、移動無線通信端末10A(「ホスト無線通信端末」又は「ホスト端末」とも呼ぶ)と、付加的な複数の参加無線通信端末10B,10C,10D及び10E(「参加無線通信端末」又は「参加端末」とも呼ぶ)と、メディアセンター130とを含む。
【0056】
端末10B−Eは、端末10Aに関して上述したような構成を有していても良い。端末10B−Eの各々は、無線通信モジュール32及び楽曲管理モジュール40を含んでいる。しかし、個々の楽曲管理モジュールは、対象とする装置の機能に応じ、個々の端末10A−Eについて構成が異なっていても良い。一実施形態によれば、端末10B−Eの全て又は一部は移動無線通信端末である。一実施形態によれば、端末10A−Eの全て又は一部はハンドヘルド移動無線通信端末である。
【0057】
メディアセンター130は、音声信号(例えばデジタル音声信号)を対応する音声に変換するように構成された装置を含む。メディアセンター130は、例えば、PC又はラップトップ、テレビジョン受像機、オーディオレシーバ、ステレオ装置などを含みうる。図示のメディアセンター130は無線通信モジュール132及び複数の音声変換器(スピーカ)136を含んでいる。無線通信モジュール132はメディアセンター130と一体化されていても、スウェーデンのソニーエリクソン社から入手可能なBluetooth Media Viewer MMV-100モジュール又はBluetooth Media Viewer MMV-200のような、補助又はプラグイン無線通信モジュールであってもよい。
【0058】
以下、システム100Aの使用例に関して説明する。集まった一群のユーザは、各々が端末10A−Eの1つを有している。様々な楽曲が、端末10A−Eの1つ又はそれより多く(通常2つ以上)に保存されている。ユーザは、自分たちの移動端末に保存された楽曲をメディアセンター130で再生し、集まったユーザ同士で共有したいと思うだろう。これは各ユーザに(ブルートゥース等を介して)自分の所有する楽曲(すなわち、音楽オーディオファイル)を、メディアセンター130へ、1つずつ、一曲毎に送信させることで、既知かつ利用可能な技術により実現可能である。しかし、この方法は楽曲を送信するユーザ各々に、かなりの、かつ積極的なインタラクションを要求とする。そのような関与は、状況(例えばパーティ)によっては不便であったり及び/又は実現できないかもしれない。
【0059】
本発明の実施形態によれば、ホスト端末10Aを用いて、楽曲のプレイリストを生成及び保守し、楽曲(すなわち音楽オーディオファイル)の再生を実行することによりこのような問題を解決することができる。通常、各端末10A−Eには、適切な楽曲管理モジュール40(例えば、ソフトウェア又はファームウェアアプリケーション)がインストールされている。
【0060】
ホスト端末10Aは、マスター又はホスト端末として選択され、参加端末10B−Eはそれぞれスレーブ又は参加端末として指定される。ホスト端末10Aのコントローラ30は、参加端末10B−Eの各々と無線コネクションを確立する(すなわち、通信可能に接続する)。一実施形態によれば、無線コネクションは直接無線通信インタフェースコネクションであり、一実施形態によれば、直接RFコネクションであって、また一実施形態によればブルートゥースコネクションである。コネクションは既知の方法によって確立されて良い。例えば、ブルートゥースコネクションの場合、参加(スレーブ)端末10B−Eが探索可能/発見可能状態に設定され、ホスト(マスター)端末10Aが、ピコネット又はパーソナルエリアネットワークを形成するため、利用可能な参加(スレーブ)端末10B−Eを特定するための問い合わせを発するであろう。
【0061】
図示の通り、ホスト端末10Aは、参加端末10B,10C及び10Dと、直接ポイントツーポイント無線インタフェース又はリンク112,114及び116を介してそれぞれ通信し、参加端末10EとはWLANルータ120を通じて無線インタフェース又はリンク118,122を介して通信する。一実施形態によれば、インタフェースは直接(例えばブルートゥース)又は間接(例えばWLANルータ又はセルラネットワーク5を介する)無線インタフェースの様々な組み合わせであって良いことは明らかであろう。予定される一実施形態によれば、楽曲共有手順の実行のためにホスト端末10A及び参加端末10B−Eとの間に与えられる全ての信号は、直接ポイントツーポイント無線インタフェースを介して与えられる。予定される一実施形態によれば、楽曲共有手順の実行のためにホスト端末10A及び参加端末との間に与えられる全ての信号は、ブルートゥースインタフェースのような直接無線周波数(RF)インタフェースを介して与えられる。
【0062】
コネクションの確立前又は確立後、ホスト端末10Aは有効な参加端末を任意の好適な方法により特定し、指定する。一実施形態によれば、ホスト端末10Aは可能性のある参加端末(例えば、ホスト端末のブルートゥース信号の到達範囲内に存在する参加端末)の全てもしくは選択されたグループに対し、ポーリングするか、インビテーションを送信する。そして、可能性のある参加端末は、インビテーションの承認によって応答することで、選択(opt in)しても良いあるいは、又はそれに加えて、ホスト端末10Aは、参加端末からの自発的な参加要求を受け付けても良い。ホスト端末10Aは参加が許可されるであろう可能性のある参加端末(すなわち、プレイリストへ寄与する楽曲)のリストのような、特定のグループを規定するために用いられても良い。
【0063】
ホスト端末10Aはさらに、無線インタフェース又はリンク134を介して通信モジュール132に無線楽曲データ信号を供給するため、メディアセンター130とも通信可能に接続されている。あるいは、ホスト端末10Aは、有線又は信号ケーブルを用いてメディアセンター130と接続されても良い。
【0064】
ホスト端末10Aと参加端末10B−Eとの間でコネクションが確立されると、各参加端末は、参加者の端末10B−Eに保存されている楽曲を指定する参加楽曲IDを送信可能となる。送信元参加端末10B−Eの楽曲管理モジュール40は楽曲IDの選択及び送信を容易にするためのユーザインタフェースを提供することができる。例えば、モジュール40は利用可能な保存楽曲とホスト端末10Aに送信する(1曲以上の)楽曲を選択するためのチェックボックスのリストを生成してもよい。
【0065】
ホスト端末10Aは、参加端末10B−Eから参加楽曲IDを受信する。ホスト端末10Aの楽曲管理モジュール40は、これら楽曲IDのホストプレイリストを生成並びに保守する。ホストプレイリストは再生すべき楽曲ファイルを示す。
【0066】
各楽曲管理モジュール40は、関連する端末10A−E上に図4に示すような表示150を行う。ホスト端末10Aでの表示は、参加端末10B−Eの表示とは異なっていて良い。例えば、表示150のうち、管理機能に関する部分は、参加端末の表示から省かれていて良い。あるいは、楽曲管理モジュール40は参加端末10B−Eには表示を行わなくても良い。
【0067】
図示の実施形態において、表示150はプレイリストフィールド152及びコントロールボタン154(例えばソフトキー)を含んでいる。制御ボタン154は通常、ホスト端末表示にのみ表示されるであろう。プレイリスト156はプレイリストフィールド152に表示される。プレイリスト156は一列ずつ並んだ複数の楽曲ID156Aを含み、楽曲ID156Aの各々は個々の楽曲ファイルに対応する。図示の通り、各楽曲IDは、関連づけられた楽曲ファイルに対応した曲アーティスト、曲名及び曲再生時間と、その楽曲IDを送信した参加者のIDを含んでいる。なお、図示したより多くの、少ない及び/又は別の情報を同様に提供しうることが理解されよう。
【0068】
ホストは楽曲リスト156で示される楽曲の再生を、例えばコントロールボタン154を用いて選択的に管理してもよい。例えば、「再生」及び「停止」ボタンはメディアセンター130への楽曲ファイルの送信を開始及び停止するために用いることができる。「移動」ボタンは、プレイリスト156中の楽曲ID156Aに優先度を与えたり、順序を変更したりする(すなわち、関連付けられた楽曲ファイルの再生順序を変更する)ために用いることができる。「削除」ボタンはプレイリスト156からある楽曲ID156Aを削除するために用いることができる。「詳細」ボタンは、関連付けされた楽曲ファイルが再生されないように、プレイリスト156から楽曲ID156Aを削除するために用いることができる。「ランダムミックス」ボタンは、ホスト端末10Aに、楽曲ファイルの再生をランダム又は他の不連続な順序で実行させる(メディアセンター130へ楽曲ファイルを送信させる)ために用いることができる。通常、ホスト端末10Aはランダム又は他の不連続な順序モードが有効でない限り、リストされた順序で楽曲ファイルの再生を実行する。
【0069】
さらに他の機能が提供されても良い。例えば、ホスト端末10Aは、選択された1つ又はそれより多い属性(例えば、提供者、曲の長さ、など)に従って、楽曲IDの順序を変更することをユーザに許可しても良い。ホスト端末10Aは、参加端末10B−Eのうち、楽曲IDをプレイリスト156に追加することを許可される端末を指定するように構成されても良い。参加端末10B−Eは、楽曲IDの追加に加え、楽曲リスト156の編集又は変更を許可されても良い。この場合、ホスト端末10Aは、参加端末10B−Eのうち、楽曲プレイリスト156の変更を許可されるものと、許可されないものとを(すなわち、参加端末のプレイリスト編集機能を有効にするか、無効にするかを)ホストが選択可能なように構成されても良い。
【0070】
ホスト端末10Aが再生モードの時、ホスト端末10Aのコントローラ30は、後で再生すべき楽曲ID156Aを特定する。特定された楽曲IDは、次に再生すべき楽曲IDかもしれない。すると、ホスト端末10Aは、楽曲IDに対応する楽曲ファイルを読み出すため、楽曲ファイル要求を対応する参加端末10B−Eに送信する。
【0071】
対応する参加端末は、特定された楽曲ファイル(その参加端末に保存されている)のコピーをホスト端末10Aへ送信する。一実施形態によれば、参加端末が楽曲ファイルをホスト端末10Aに楽曲ファイルのコピーとして送信すると、ホスト端末10Aは楽曲ファイルのコピーを一時的に(例えばメモリ34に)保存する。他の実施形態によれば、参加端末は楽曲ファイルをストリーミング楽曲ファイルとしてホスト端末10Aに送信する。一実施形態によれば、ホスト端末と参加端末との間の要求及び楽曲ファイル信号は無線で送信され、一実施形態によれば、ブルートゥースのような直接無線RFコネクションを介して送信される。
【0072】
ホスト端末10Aのコントローラ30は、読み出した楽曲ファイルをメディアセンター130へ送信することによって、再生を実行する。楽曲ファイルは再生のためにメディアセンター130に保存されてもよい。あるいは、例えば楽曲ファイルの保存元の参加端末からホスト端末10Aに楽曲ファイルがストリーミングされたように、楽曲ファイルはメディアセンター130にストリーミングされてもよい。ホスト端末10Aに割り当てられたメモリ容量が不十分な場合及び/又は楽曲ファイルをホスト端末10Aに保存することが禁止されているか違法である場合には、楽曲ファイルを参加端末からホスト端末へ、及び/又はホスト端末からメディアセンター130へストリーミングすることが好ましいか、必要となるであろう。一実施形態によれば、楽曲ファイルは、ストリーミングされる場合も、全体が保存される場合も、再生中もしくは再生後にホスト端末10Aから自動的に(すなわち、ユーザの介入無しに)消去される。
【0073】
ホスト端末10Aのコントローラ30は、上述のステップを、楽曲ID156Aの各々について、順番に、かつ自動的に(すなわち、ユーザの介入無しに)実行することができる。ホスト端末10Aがこのようにして楽曲リスト156を全体について処理したら、ホストはプレイリスト156を好きなように変更することができる。また、一実施形態によれば、参加端末10B−Eは、ホスト端末10Aのコントローラ30がプレイリスト156の処理を終えたら、新たな楽曲IDを楽曲リスト156に追加することができる。一実施形態によれば、ホスト端末10Aがプレイリスト156の処理を終えたら、新たな参加端末がグループに加入し、楽曲IDを送信することが可能になる。
【0074】
システム100Aは、人々のグループによって選択された楽曲を再生するための便利で楽しい仕組みを提供することができる。システム100Aは再生実行機能を提供するとともに、ホスト端末(場合によっては参加端末)が、楽曲プレイリストの生成、調整、制御及び/又は管理を行うことを可能にする。実際には、例えば、パーティの参加者は、自分の参加端末からホスト端末(例えばパーティホストの移動端末)で保守されている楽曲プレイリストに楽曲を追加することができる。自分の所有する楽曲が再生される順番になると、楽曲ファイルのコピーが自動的にホスト端末に送信され、再生される。そのため、パーティの参加者は、曲を追加した後は何もする必要がない。一実施形態によれば、直接無線コネクション(例えばブルートゥースコネクションのようなRFインタフェース)を介してホスト端末と参加端末との間で要求及び楽曲転送信号が通信される場合、パーティの参加者は自分の参加端末を、ポケットやハンドバッグに入れておくだけでよい。参加者は、手順が実行されている間に追加もしくは除去されてもよい。例えば、参加者がブルートゥースの接続範囲から出た場合、その参加者の楽曲はプレイリストから削除されるか、プレイリスト中で下に移動される。
【0075】
図5は、本発明の別の実施形態に係るシステム100Bを示す図である。システム100Bは、ホスト端末10Aと、複数の参加端末10B−Eを含んでいる。システム100Bは、メディアセンター130が無く、楽曲プレイリスト156からの楽曲ファイルの再生がホスト端末10Aのスピーカ24を介して実行される点において、システム100A(図2)と異なる。
【0076】
図6は、本発明の別の実施形態に係るシステム100Cを示す図である。システム100Cは、ホスト端末10Aと、複数の参加端末10B−Eを含んでいる。システム100Cは、楽曲プレイリスト156からの楽曲ファイルの再生がホスト端末10Aのスピーカ24を介して実行されることに加え、複数の参加端末10B−Eの各々のスピーカ及び/又は複数の参加端末10B−Eに動作可能に接続された1つ又はそれより多いヘッドセット(例えばインナーイヤー型ステレオヘッドセット)を通じて実行される点において、システム100B(図5)と異なる。より具体的には、ホスト端末10Aのコントローラ30は上述した方法で各楽曲ファイルを再生し、さらにその楽曲ファイルを同時再生のために参加端末10B−Eに送信する。従って、ホスト端末10Aは、参加端末10B−Eからの楽曲IDを含みうる楽曲プレイリストを生成及び保守し、楽曲ファイルのコピーを必要に応じて適切な参加端末10B−Eから読み出し、その楽曲ファイルのコピーを再生のために参加端末10B−Eに配信する。一実施形態によれば、ホスト端末10Aから参加端末10B−Eへ送信される楽曲転送信号は無線で送信され、一実施形態によれば、ブルートゥースのような直接無線RFコネクションを介して送信される。一実施形態によれば、楽曲ファイルは、参加端末10B−Eへストリーミングされる。ホスト端末10Aは、参加端末10B−Eのうち、再生信号を受信するもの及び、プレイリスト156に楽曲IDを追加することを許可するものをホストが指定可能なように構成されても良い。なお、再生信号を受信する参加端末のグループと、プレイリスト156に楽曲IDを追加することを許可する参加端末のグループとは異なっていても良い。
【0077】
ホスト端末10Aは、上述した様々なオプションから、再生のための装置または装置の組み合わせを選択的に選べるように構成されても良い。例えば、ホスト端末10Aは、再生を、自身のスピーカ24を通じてのみ、自身のスピーカ及び参加端末10B−Eのスピーカを通じて、参加端末10B−Eのスピーカ及びメディアセンター130を通じて、等で行うように構成されても良い。楽曲ファイルが参加端末10B−Eのスピーカを通じて再生される場合、これら参加端末の所与の1つのユーザは、自身の端末のスピーカを無効にしたり及び/又は他の装置(例えば、関連付けられた他のメディアセンターなど)で再生するために楽曲ファイルを中継したりしてもよい。
【0078】
別の実施形態によれば、ホスト端末10Aのコントローラ30は、ある参加端末に対して楽曲カタログリストを要求したり及び/又は自発的な楽曲カタログリストを受け付けたりしても良い。楽曲カタログリストは、その参加端末上の各楽曲ファイルを示す楽曲ID又は、その参加端末が利用可能することを希望する全ての楽曲についての楽曲IDを含む。ホスト端末10Aはその後、プレイリストに追加したいと思う楽曲カタログリストの楽曲IDをホストに選択することを可能にしても良い。
【0079】
楽曲管理モジュール40を含む、ここで説明したアプリケーションプログラムは、本発明の実施形態に係る様々な機能を実施するプログラムの例示である。本発明の実施形態に従って、他の及び/又は更なるアプリケーションプログラムが用いられうることが理解されよう。
【0080】
図1には、楽曲ファイルを管理及び再生するための移動端末及び/又は他の電子機器において使用可能であろう例示的なハードウェア/ソフトウェア構造を示したが、本発明はそのような構成に限定されず、ここで説明した動作を実行可能な任意の構成の包含が意図されていることが理解されよう。例えば、メモリ34はコントローラ30と別個に図示されているが、メモリ34又はその一部がコントローラ30の一部であると見なしても良い。より一般的には、特定の複数のブロックにおいて特定の複数の機能が例示されていても、それらの異なる複数のブロック及び/又は複数の部分は、結合、分割、及び/又は削除されうる。さらに、図1のハードウェア/ソフトウェア構造の機能は、本発明の様々な実施形態に従ってシングルプロセッサシステム又はマルチプロセッサシステムとして実施可能である。
【0081】
本明細書の開示から利益を享受する本技術分野に属する当業者は、本発明の精神及び範囲内において様々な変更及び改変を行うことができる。従って、ここで説明してきた例示的な実施形態は単に例示を目的としたものと解釈されなければならず、以下の請求項によって規定される本発明を限定するものと解釈されるべきではない。従って、以下の請求項は、文言で説明された要素の組み合わせに限らず、実質的に同一の結果を得るために実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行するための全ての等価物を含むように解釈されるべきである。従って、請求項は具体的に図示され、説明されたもの、概念的に等価な物及び、本発明の基本的な思想を組み込んだものを含むものと解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の一実施形態に係る移動無線通信端末及び、例示的な基地局送受信器を模式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る方法を示すフローチャートである。
【図3】図1の無線通信端末を含む、本発明の一実施形態に係る楽曲ファイル再生システムを模式的に示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る、図1の無線通信端末の表示を模式的に示す図である。
【図5】図1の無線通信端末を含む、本発明の別の実施形態に係る楽曲ファイル再生システムを模式的に示す図である。
【図6】図1の無線通信端末を含む、本発明の別の実施形態に係る楽曲ファイル再生システムを模式的に示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動無線通信端末であって、無線インタフェースを通じて他の複数の通信端末と通信するように構成された無線通信モジュールと、
前記無線通信モジュールを介して参加無線通信端末とコネクションを確立し、再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストを保守し、前記参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを前記参加無線通信端末から受信し、前記参加楽曲IDを前記プレイリストに追加し、その後、再生のための前記参加楽曲ファイルの前記参加無線通信端末からの読み出しを含む、前記プレイリストで示される前記楽曲ファイルの再生を実行するように構成されたコントローラとを有することを特徴とする無線通信端末。
【請求項2】
前記コントローラが、前記無線通信モジュールを介して複数の参加無線通信端末とコネクションを確立し、前記複数の参加無線通信端末から、前記複数の参加無線通信端末の各々に保存されている個別の参加楽曲ファイルに対応する参加楽曲IDを複数受信し、前記複数の参加楽曲IDの各々をプレイリストに追加し、前記複数の参加無線通信端末の各々から、再生のために複数の前記参加楽曲ファイルを読み出すように構成されることを特徴とする請求項1記載の無線通信端末。
【請求項3】
前記コントローラが、前記参加無線通信端末からストリーミング音楽ファイルとして前記参加楽曲ファイルを読み出して実行するように構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無線通信端末。
【請求項4】
前記コントローラが、前記参加楽曲ファイルを前記参加無線通信端末から読み出し、前記参加楽曲ファイルを前記無線通信端末に保存し、その後、前記保存した参加楽曲ファイルの再生を実行するように構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無線通信端末。
【請求項5】
前記コントローラが、前記プレイリストで示される前記楽曲ファイルをメディアセンタで再生するために、再生信号を前記メディアセンタに送信するように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項6】
音響変換器をさらに含み、前記コントローラが、前記プレイリストで示される前記楽曲ファイルを前記音響変換器を用いて再生するように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項7】
前記コントローラが、前記プレイリストで示される前記楽曲ファイルを少なくとも1つの参加無線通信端末で再生するため、再生信号を少なくとも1つの参加無線通信端末に送信するように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項8】
前記コントローラが、前記参加無線通信端末に保存されている利用可能な楽曲ファイルを示す楽曲カタログリストを前記参加無線通信端末から受信し、前記利用可能な楽曲ファイルから選択するユーザ入力を受信し、前記選択された入手可能な楽曲ファイルを前記プレイリストに追加するように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項9】
前記コントローラが、前記プレイリストを前記参加無線通信端末で表示するため、前記プレイリストを表すリスト信号を前記参加無線通信端末に送信するように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項10】
前記コントローラが、ユーザ入力に応じて前記プレイリストを変更するように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項11】
前記無線通信モジュールが、他の複数の通信端末と直接ポイントツーポイント無線インタフェースを通じて通信するように構成されるとともに、
前記コントローラが、前記無線通信モジュールを介して前記参加無線通信端末との前記コネクションを確立し、前記参加無線通信端末から前記参加楽曲IDを受信し、再生のために、前記参加楽曲ファイルの全てを前記直接ポイントツーポイント無線インタフェースを介して前記参加無線通信端末から読み出すように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項12】
前記無線通信モジュールが、短距離送信器を備えるとともに、
前記コントローラが、前記参加無線通信端末と前記コネクションを確立し、前記参加楽曲IDを前記参加無線通信端末から受信し、再生のために、前記参加楽曲ファイルの全てを前記短距離送信器を介して前記参加無線通信端末から読み出すように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項13】
前記短距離送信器がブルートゥース送信器であることを特徴とする請求項12記載の無線通信端末。
【請求項14】
前記無線通信端末が、携帯電話機を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の無線通信端末。
【請求項15】
楽曲プレイリストを提供するシステムであって、
ホスト移動無線通信端末と、
参加無線通信端末とを備え、
前記ホスト無線通信端末が、
無線インタフェースを通じて他の複数の通信端末と通信するように構成された無線通信モジュールと、
前記無線通信モジュールを介して前記参加無線通信端末とのコネクションを確立し、再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストを保守し、前記参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを前記参加無線通信端末から受信し、前記参加楽曲IDを前記プレイリストに追加し、その後、再生のための前記参加楽曲ファイルの前記参加無線通信端末からの読み出しを含む、前記プレイリストで示される前記楽曲ファイルの再生を実行するように構成されたコントローラとを含むことを特徴とするシステム。
【請求項16】
複数の参加無線通信端末を含み、前記コントローラが、前記無線通信モジュールを介して前記複数の参加無線通信端末の各々とコネクションを確立し、前記複数の参加無線通信端末から、前記複数の参加無線通信端末の各々に保存されている個別の参加楽曲ファイルに対応する参加楽曲IDを複数受信し、前記複数の参加楽曲IDの各々を前記プレイリストに追加し、前記複数の参加無線通信端末の各々から、再生のために複数の前記参加楽曲ファイルを読み出すように構成されることを特徴とする請求項15記載のシステム。
【請求項17】
ホスト無線通信端末を用いて楽曲プレイリストを提供するための方法であって、
前記ホスト無線通信端末と参加無線通信端末との間で無線コネクションを確立し、
再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストを前記ホスト無線通信端末を用いて保守し、
前記ホスト無線通信端末において、前記参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを前記参加無線通信端末から受信し、
前記参加楽曲IDを前記プレイリストに追加し、その後、
再生のために前記参加楽曲ファイルを前記参加無線通信端末から読み出すことを含む、前記プレイリストによって示される前記楽曲ファイルの再生を実行することを特徴とする方法。
【請求項18】
ホスト無線通信端末を用いて楽曲プレイリストを提供するためのコンピュータプログラム製品であって、
コンピュータが利用可能なプログラムコードが埋め込まれたコンピュータが利用可能な媒体を含み、前記コンピュータが利用可能なプログラムコードが、
前記ホスト無線通信端末と参加無線通信端末との間で無線コネクションを確立するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードと、
再生すべき楽曲ファイルを示すプレイリストを前記ホスト無線通信端末を用いて保守するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードと、
前記ホスト無線通信端末において、前記参加無線通信端末に保存されている参加楽曲ファイルと対応する参加楽曲IDを参加無線通信端末から受信するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードと、
前記参加楽曲IDを前記プレイリストに追加するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードと、
その後、再生のために前記参加楽曲ファイルを前記参加無線通信端末から読み出すことを含み、前記プレイリストによって示される前記楽曲ファイルの再生を実行するように構成されたコンピュータ利用可能なプログラムコードとを含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−506603(P2009−506603A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−527445(P2008−527445)
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【国際出願番号】PCT/EP2006/065350
【国際公開番号】WO2007/023120
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】