説明

構造の精細度を改良するための共押出しインク

【課題】導電体又はセラミックスのような機能性材料の比較的高いアスペクト比を有する比較的微細なライン又は構造体を作成するのに用いることができるようなインクを提供する。
【解決手段】実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第1のインクと、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第2のインク又は犠牲材料の1つとを含み、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の1つとの界面に、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の1つとの局所的な混合の結果として有限降伏応力又は高粘度を有する材料が形成されることを特徴とする共押出しインク・セット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、導電体又はセラミックスのような機能性材料の比較的高いアスペクト比を有する比較的微細なライン又は構造体を作成するのに用いることができるような材料の押出しリボン、及びそのような材料の押出しリボン内に用いることができる材料に向けられる。より具体的には、実施形態において本開示は、降伏応力及び高粘度に欠ける第1のインクと、やはり降伏応力及び高粘度に欠ける第2のインク又は犠牲材料との間の界面において、有限降伏応力又は高粘度を有する材料を形成する共押出しインク・システムに向けられる。
2007年10月29日出願の同一出願人による特許文献1には、リボン押出し用の犠牲材料が開示されている。リボンは犠牲押出し物と高アスペクト比の機能性材料とを含み、ここで犠牲材料は、有機ポリマー、溶媒、及び1つ又はそれ以上の随意の添加物を含む。この犠牲材料は、約10sec-1未満のせん断速度において約100Paを上回る降伏力又は約104cPを上回る粘度を有してリボンが構造的完全性を維持することを可能にする。
2005年11月17日出願の同一出願人による米国特許出願第11/282,882号である現在の特許文献2には、ハウジングと、ハウジングに包まれ、材料の流れを促進する少なくとも2つのチャネルと、チャネルの各々に結合し、各チャネル内に材料を供給するための少なくとも1つの入口ポートと、材料を共押出し/分注して比較的高いアスペクト比を有する比較的微細な構造部を形成するための出口ポートとを含む、基材上に材料を押出し/分注するための装置が開示されている。さらに、基材と、基材上に形成された少なくとも1つのグリッドラインと、各グリッドラインを囲む分離した局所的透明支持構造体と、結果として得られる分離した透明支持構造体及び基材の上に形成された層を備える太陽電池構造体が開示されている。
2005年11月17日出願の同一出願人による米国特許出願第11/282,829号である現在の特許文献3には、第1の材料を押出し/分注するのに用いられる第1のチャネル内に第1の材料を供給し、第1の材料の形状を維持するのに用いられる第2の材料を、第1のチャネルの少なくとも1つの側面上に存在する1つ又はそれ以上の第2のチャネル内に供給し、第1の材料の流れと第2の材料の流れとを、第2の材料が第1の材料を囲むように合流させて単一の流れにし、この単一の流れを基材上に塗布して少なくとも1つの複合材料を生成し、分注された複合材料を後処理して固体を形成するステップ、を含む複合材料を押出し/分注する方法が開示されている。
2006年11月1日出願の同一出願人による特許文献4には、複数の近接した高アスペクト比のグリッドライン構造体を基材上に形成する方法が開示されており、この方法は、第1及び第2の共押出しヘッドを基材の表面近くに配置して、その結果、第1の共押出しヘッドの第1の出口オリフィスが第1の方向に延びる第1のラインを画定し、第2の共押出しヘッドの第2の出口オリフィスが第1のラインから分離したそれに平行な第2のラインを画定するようにするステップと、第1及び第2の共押出しヘッドを基材に対して相対的に第2の方向に移動させながら、グリッドライン材料と犠牲材料を第1及び第2の出口オリフィスを通して押出し、その結果、第1及び第2の出口オリフィスの各々から押出されたグリッドライン材料が、関連した高アスペクト比グリッドライン構造体を形成し、第1及び第2の出口オリフィスの各々から押出された犠牲材料が、関連した高アスペクト比グリッドライン構造体の向き合う側面上にそれぞれ配置された関連した第1及び第2の犠牲材料部分を形成するようにするステップとを含み、ここで第1の出口オリフィスと第2の出口オリフィスは千鳥型配列に配置され、その結果、第1の共押出しヘッドから押出された第1の高アスペクト比グリッドライン構造体が、第2の共押出しヘッドから押出された第2及び第3の高アスペクト比グリッドライン構造体の間に配置される。
【背景技術】
【0002】
伝統的な押出し成形プロセスにおいては、一種類の材料のビレットがプリントヘッドを通して押され及び/又は引き出されて、ロッド、レール、パイプ、又は他の類似の構造体が形成される。様々な用途にこの機能が利用されている。例えば、押出し成形は、パスタ、シリアル、スナックなどを作る食品加工用途に用いることができる。
【0003】
しかし従来の押出し成形技術には制約がある。例えば、従来の技術は、経済的コストで、比較的高いアスペクト比の微細な構造部(例えば、5ミクロン未満)を有する多孔質(例えば、0.01mmRMS)の構造体を与えることができない。従って、従来の押出し成形技術は、通常、高アスペクト比の微細構造部を有する多孔質構造体を利用して効率及び発電を高める電気化学電池(例えば、燃料電池)、太陽電池、及び/又は他の型の電池用の導電性コンタクト及び/又はチャネルを形成するためには用いられない。
【0004】
共押出し成形は、一般に、2つ又はそれ以上の異なる材料を一つのプリントヘッド・ダイを通して押出して、共押出し構造体を形成するプロセスである。例えば、押出される第1及び第2のインクの流れは合流されて、内部で第2のインクが第1のインクを囲む単一の流れになる。次に単一の流れは基材に塗布されて少なくとも1つの複合材料を形成する。共押出し成形は、例えば、太陽電池又は燃料電池内に用いられる高アスペクト比のミクロン・レベルの大きさの構造体を形成するのに用いることができる。特許文献3を参照されたい。
【0005】
残念ながら、共押出し成形プロセスは幾つかの不利益を被る。特に、2つの類似しない材料が共押出しされるとき、それらはそれらの界面で混合し得る。そのような混合は、印刷解像度を低下させ、そしてまた印刷構造体のアスペクト比を低下させるので望ましくない。さらに、共押出し形成された構造体は、共押出しされる材料が、共押出し形成構造体が処理に要する時間スケール内で、例えば重力の影響下で崩れないように十分に高い降伏応力又は粘度を有さない限り、高アスペクト比を達成することができない。十分に高い降伏応力は、この限界以下の応力に対してインクが液体ではなく固体として振舞ってその形状を維持することを保証する。また十分に大きな粘度を有するインクは、印刷と後処理(例えば、乾燥、焼成など)の間の時間スケールが粘性緩和の時間スケールに比べて短ければ、その形状を維持することになる。
【0006】
この不利益を克服するために、高い降伏応力又は非常に高い粘度を有するインクを用いることができる。高い降伏応力又は高粘度は、2つのインクの間の混合を減らして高アスペクト比を可能にするが、残念ながらさらに別の不利益を持ち込む。高い降伏応力又は高粘度を有するインクは、共押出し装置の流体チャネルを通して流れるとき、大きな圧力低下を被る。従って、そのような材料は高圧動作を必要とする。しかしながら、共押出しデバイスの低圧動作が望ましく、その理由は、共押出し装置のプリントヘッドに対するより広範囲の構成法を可能にし、また動作中のプリントヘッドに被せる装着物の量を低減するからである。さらに高い降伏応力及び/又は高粘度を有するインクは、任意に低いせん断応力で流れるインクよりも、プリントヘッドを詰まらせる可能性が高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願第11/926,405号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007−0110836A1号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2007−0108229A1号明細書
【特許文献4】米国特許出願第11/555,479号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2007−0107773A1号明細書
【特許文献6】米国特許出願第11/336,714号明細書
【特許文献7】米国特許出願第11/555,512号明細書
【特許文献8】米国特許出願第11/555,496号明細書
【特許文献9】米国特許出願第11/609,825号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、当技術分野には、低い降伏応力値又は低粘度を有し、インクの混合又はプリントヘッドの詰まりを防止すると同時に高アスペクト比の共押出し成形構造体を可能にするインクを含む共押出し成形システムに対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示はこれら及び他の必要性に対して、改善されたインク・セットを提供することによって対処するものであり、そのインク・セットにおいては、全てが実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の1つとが、それらの界面において有限降伏応力又は高粘度を有する材料を形成する。
【0010】
実施形態において、本開示は、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第1のインクと、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第2のインク又は犠牲材料の1つとを含むインク・セットを提供するが、ここで、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の1つとの界面に、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の1つとの局所的混合の結果として、有限降伏応力又は高粘度を有する材料が形成される。
【0011】
他の実施形態において、本開示は、基材と、基材上に配置されたビードとを含む印刷された基材が提供されるが、ここで、ビードは、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第1のインクと、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第2のインク又は犠牲材料の1つとを含み、第1のインクはビードの第1の領域内に配置され、第2のインク又は犠牲材料の1つはビードの隣接する第2の領域内に配置され、ビードはさらに、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の1つとの間に、有限降伏応力又は高粘度を有する材料を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示による共押出し印刷システムの実施形態を示す。
【図2】本開示のインク・セットを共押出しするプロセスにおける共押出しプリントヘッドを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示はここで説明される特定の実施形態には限定されず、当業者であれば、本開示に基づいて、幾つかの構成要素及びプロセスを変更することができる。ここで用いられる用語は特定の実施形態を説明するためだけのものであり、限定することを意図したものではない。
本明細書及びそれに続く特許請求の範囲においては、「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」の用な単数形は、内容が別様に明示しない限り複数形を含む。さらに以下に定義される多くの用語に言及することがある。
【0014】
用語「アスペクト比」は、例えば、構造体の厚さ又は高さを基材に垂直な寸法として、構造体の厚さと構造体の幅の比較を指す。その比は比(厚さ対幅のような)として又は数値(幅で割った厚さのような)として表すことができる。従って、100ミクロンの厚さ又は高さ及び50ミクロンの幅を有する導電性金属ラインについて言及するとき、アスペクト比は2:1又は2.0と表すことができる。
【0015】
用語「降伏応力」は、周知のように、材料を恒久的(可塑的)に変形するのに要する応力の量を指す。粘弾性材料に関しては、降伏応力は一般に、液体の初期流動抵抗である。
用語「実質的に降伏応力に欠ける」は、例えば、約100パスカル(Pa)未満の降伏応力を有する材料を指す。
用語「有限降伏応力」は、例えば、約100パスカル(Pa)を上回る降伏応力を有する材料を指す。
【0016】
用語「高粘度」は、例えば、約50Pa*sを上回るゼロせん断粘度を有する材料を指す。従って、語句「実質的に高粘度に欠ける」は、約50Pa*s未満のゼロせん断粘度を有する材料を指す。
【0017】
ここで用いられる用語「インク」は、基材に印を付けるのに用いられる材料を溶媒中に含む組成物として定義される。例えば、基材上の印が構造体である場合には、インクは固体粒子を含む機能性材料で満たすことができる。インクはまた、固体粒子は含まないが、他の機能性材料、例えば、乾燥、熱処理、分解、昇華又は熱分解などの方法により固体を形成する、有機金属化合物、溶解塩、又は他の材料を含有することができる。
【0018】
実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第1のインクと、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第2のインク又は実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける犠牲材料のうちの1つと、を含む改善された共押出しインク・セットが提供され、その場合、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料との界面に、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料との局所的な混合の結果として、有限降伏応力又は高粘度を有する材料が形成される。
【0019】
第1のインクは、インクが実質的に降伏応力及び高粘度に欠けるものである限り、プロセスの最終目的に応じて任意の適切なインク材料を含むことができる。例えば、第1のインクは、処理後に共押出し構造体を形成する固体粒子で満たされた機能性インクを含むことができる。
【0020】
実施形態において、第1のインクが機能性インクである場合、任意の適切な機能性材料を用いることができる。一般に、機能性インクは、例えば、金属、セラミック、ポリマー、半導体、又は押出しプロセスが特定の用途に対して必要とするものを含む固体粒子を含有することができる。例えば、目的が基材上の導電性ラインを形成することである場合、第1のインクは導電性インクを含むことができる。別の実施例において、目的が基材上のセラミック・ラインを形成することである場合には、第1のインクは、セラミック材料を含み、それにより、機能性材料の押出しリボンを焼成したときセラミック・ラインのパターンとなるようにすることができる。同様に、第1のインクはフォトレジスト材料を含み、それにより、機能性材料の押出しリボンを焼成したとき、所望の高アスペクト比を有するフォトレジスト・ラインのパターンを生じるようにすることができる。さらに別の実施形態において、第1のインクは、機能性材料から下層の半導体基材中に移動できる材料のような、半導体ドーパント材料を含むことができる。これら及び他の機能性材料の組成物は当業者には明白であろう。
【0021】
特に、第1のインクが導電性インクである場合、例えば、実施形態において、当技術分野で周知の広範囲の導電性インク、特に太陽電池用途のための導電性ラインを形成するための導電性インクを含む任意の適切な導電性インクを用いることができる。そのような導電性インクは一般に、金属粒子、電子ガラス、及び有機成分を含み、ここで有機成分は、例えば、溶媒、複合可塑剤/溶媒材料、有機ポリマー、ゲル化剤などを含むことができる。一般に、第1のインクは、降伏応力又は高粘度に欠けるものである限り、任意の既知の導電性インクとすることができ、有限降伏応力又は高粘度を有する材料を形成するのに必要な成分を含有する。
【0022】
有機成分は、一般に、有機媒質とも呼ぶ有機溶媒中のポリマー・バインダの溶液である。有機媒質の主目的は、組成物の微細に分割された固体の分散用ビヒクルとして、セラミック、シリコン、又は他の基材に直ちに塗布することができる形態で機能させることである。従って、有機媒質は、一般に、内部に固体が適当な安定度で分散でき、且つ、内部でレオロジー特性が分散液に良好な塗布特性をもたらす有機媒質である。一般にポリマー・バインダは増粘剤として機能するので、インクはポリマー・バインダを、高粘度を生じない量だけ含有することができる。
【0023】
これらの基準を考慮すると、種々様々なポリマー及び溶媒を主分散媒質として用いることができる。大部分の厚膜組成物用の分散媒質は、典型的には溶媒中の樹脂溶液であり、多くの場合さらに、1つ又はそれ以上のチキソトロープ剤、ゲル化剤、可塑剤、共溶媒、湿潤剤などを含む。溶媒は普通約130乃至約350℃の範囲内で沸騰する。しかし、ゲル化剤は一般に、ネットワーク形成を促進してインクに降伏応力をもたせるので、インクは、ゲル化剤の存在が降伏応力を有するインクを生じない程度にだけゲル化剤を含むことができる。
【0024】
適切な溶媒には、ケロシン、石油スピリット、テルピオネール、フタル酸ジブチルのようなフタル酸エステル、ブチルカルビトール、酢酸ブチルカルビトール、へキシレングルコール、アジピン酸及びセバシン酸のエチル及びブチルエステルのような脂肪族ジエステル、並びに、高沸点アルコール及びアルコールエステルが含まれる。水溶性溶媒を用いることもできる。
【0025】
インク組成物分散液中の固体粒子に対する有機媒質の比は広範囲に変化させることができ、分散液を塗布する方法及び用いる有機媒質の種類に依存する。通常、良好な被覆率を達成するには、分散液は重量で40−90%の固体と60−10%の有機媒質を相補的に含むことになる。例えば、実施形態の組成物は45−65重量%の無機固体と55−35重量%の有機媒質をふくむことができ、ここで無機固体の重量は金属及びガラス材料の両方の重量を含む。一般に固体粒子は、インクの全体積の少なくとも約20%を構成することができる。
【0026】
もちろん、インク組成物の含量、例えば固体粒子又は用いる溶媒の含量は、インク組成物のレオロジー特性を調節するように調節することができる。インクは、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける組成物を有する、即ち、約100Pa未満の降伏応力及び50Pa*s未満のゼロせん断粘度を有する。実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける結果として、インク組成物は押出し成形機プリントヘッドを、大きな正又は負の圧力を必要とせずに、容易に通過することができる。実質的に降伏応力及び高粘度に欠けるインク組成物の調合は、当技術分野で既知の標準的な方法により遂行することができる。例えば、高粘度に欠けるインク組成物は、有機ポリマーの分子量を減らすこと及び/又は有機ポリマーを特定の材料に付加すること、及び存在し得るあらゆる可塑剤の分子量を減らすことによって達成することができる。降伏応力に欠けるインク組成物は、ゲル化剤の使用を最小にするか又は削除すことにより、全てのインク成分を濡らす又は溶解する溶媒を用いることにより、分散剤を添加することにより、溶媒のpHを調節して内部の全ての粒子及びポリマーが類似の静電荷を有するようにすることにより、並びに、インク内の固体粒子又はポリマー分子間の反発力を増す任意の他の方法により、達成することができる。
【0027】
次に、実施形態において、本開示の改善された共押出しインク・セットは、やはり実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第2のインクを含むことができる。第2のインクは一般に、第1のインクに関して上で説明した組成物を有する。具体的には、第2のインクは第1のインクと同じもの、又は、所望により異なる組成物のものとすることができる。実施形態において、第1及び第2のインクは実質的に同じであるが、異なる機能性粒子を含むものとすることができる。例えば、第1のインクが導電性粒子を含む導電性インクである場合、第2のインクはやはり導電性インクであるが異なる種類の導電性粒子をふくむことができる。別の実施形態において、ある特定の燃料電池電極は、親水性及び疎水性材料の交互嵌合型フィンガから成る。これらの材料は、例えば、多孔質炭素又は多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、普通、テフロン(登録商標)として知られる)とすることができる。従ってこの構造体は、炭素粒子を含有する第1のインクと、PTFE粒子を含有する第2のインクとから形成することができる。しかし、第2のインクの組成物は、後述のように有限降伏応力又は高粘度を有する材料を形成するその中の成分に関して、第1のインクの組成物とは異なることになる。
【0028】
他の実施形態において、本開示の改善された共押出しインク・セットは、第2のインクの代りに犠牲材料を含むことができる。犠牲材料は、特許文献1に開示されているように、共押出し構造体の処理中に、実施的に基材に印をつけることなく除去される材料である。犠牲材料はまた実質的に降伏応力及び高粘度を欠く。
【0029】
実施形態において、犠牲材料は以下の特性、(1)如何なる充填材料をも完全に又は実質的に含まないこと、(2)共押出し組成物の焼成又は焼結中に完全に燃え尽きて、その結果、犠牲材料が基材から完全に又は実質的に除去されること、(3)共押出しされる第1のインク組成物のレオロジー特性と完全に又は実質的に一致する、粘度などのレオロジー特性を有すること、のうちの幾つか又は全てを有することが望ましい。
【0030】
一般に犠牲材料は、固体粒子を犠牲材料から除外することを除いて、上で詳述した第1のインクと実質的に同じ組成物のものとすることができる。即ち、犠牲材料は、機能性インク組成物の有機成分に対応させることができ、そして実施形態においてはそれと同じ成分を有する。しかし、有機成分の割合は、第1のインクとの粘度及び他のレオロジー特性における望ましい類似性を達成するために、異なることになる。従って、例えば、犠牲材料は一般に有機成分を含むことができ、ここで有機成分は、例えば、溶媒、複合可塑剤/溶媒材料、有機ポリマー、粘度調整剤又は上昇剤、ゲル化剤、チキソトロープ剤などを含むことができる。もちろん、第1のインクに関して説明したように、犠牲材料は、増粘剤又はゲル化剤を、これら成分の存在が有限降伏応力又は高粘度を生じない程度にのみ含有する必要がある。インク組成物の有機成分を形成するのに用いることができ、従って、犠牲材料の主成分を形成することができる、これら全ての材料又は他の材料は前述されている。しかし、犠牲材料の組成物は、後述のように有限降伏応力又は高粘度を有する材料を形成する内部の成分に関して、第1のインクの組成物とは異なることになる。
【0031】
前述のように、犠牲材料は、実施形態においてインク組成物の有機成分と実質的に同じ組成物のものとすることができ、或は異なる組成物のものとすることができる。同じ組成物を用いる場合、犠牲材料の特性は、例えばインク組成物自体の特性に近づける又は等しくするように、必要に応じて調節することができる。一般的には、降伏力又は粘度のような厳密に一致したレオロジー特性が望ましく、それにより、2つの組成物を用いる押出し又は共押出しプロセスをより容易に行うことができる。必要な場合には、降伏力又は粘度のようなレオロジー特性は、当技術分野で既知の幾つかの方法により調節することができる。例えば、犠牲材料の粘度は、有機ポリマーの重量パーセント含量を調節する(適切に増加又は減少する)ことにより、有機ポリマーの分子量を調節することにより、そして増粘剤を添加又は含量調節することによって、調節することができる。犠牲材料の降伏力は、ゲル化剤の量を調節することにより、ゲル化成分の体積分率を増加させることにより、又は、犠牲インク中の粒子又はポリマー分子間の引力を増加させる任意の他の方法によって調節することができる。
【0032】
実施形態において、犠牲材料及びインク組成物は1つ又はそれ以上のレオロジー特性において厳密に一致させるか又は実質的に同じにすることができる。共押出しプロセスは、混合される流れが関与する、即ち伸長成分及びせん断成分の両方を有するので、せん断及び伸長レオロジー特性の両方における一致が適切である。さらに、流れは、大きさが何桁も変化し得る局所的なせん断及び変形速度を伴うので、「弱い流れ」の特性と「強い流れ」の特性の両方の一致を考慮する必要がある。最後に、押出しは自由表面の流れであり、それゆえ表面特性も同じく考慮する必要がある。従って、例えば一致は、せん断及び伸長粘度(全ての関連するせん断及び伸長速度における)、損失及び貯蔵弾性率、1次及び2次の垂直応力係数(全ての関連するせん断速度における)、弾性流れ緩和時間、流れ一致指数(べき乗則流体に関する係数)、流動作用指数(べき乗則流体に関するべき指数)、降伏応力、表面張力などに関する一致とすることができる。実施形態において、犠牲材料とインク組成物は、少なくともせん断粘度及び降伏力において、そして望ましくは1つ又はそれ以上の他の特性において厳密に一致するか又は実質的に同じである。他の実施形態においては、犠牲材料とインク組成物は、少なくとも2つの、少なくとも3つの、又は少なくとも4つ又はそれ以上の、上記の性質において厳密に一致する。
【0033】
第1のインク、及び第2のインク又は犠牲材料は、それらの界面において有限降伏応力又は高粘度を有する材料を形成することになる成分をさらに含む。有限降伏応力又は高粘度を有する材料は、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料との間に、これら二つが共押出しプロセス中に界面で接触するときに、薄層として形成される。有限降伏応力又は高粘度を有する材料は、その材料の形成前の成分が実施的に降伏応力及び高粘度を欠く限り、様々な化学的又は物理的反応を用いて形成することができる。
【0034】
例えば、実施形態において、有限降伏応力又は高粘度を有する材料は、重合反応によって形成することができる。このような実施形態において第1のインクは、例えば、重合反応に必要な1つのモノマーを含有することができる。次に、第2のインク又は犠牲材料は、触媒又は架橋剤を含有することができ、或いは、触媒又は架橋剤に加えて重合反応に必要な第2のモノマーを含有することができる。例えば、第1のインクは有機溶媒、テフロン(登録商標)のような機能性材料の粒子、及び、トリメチルプロパントリアクリレート(TMPTA)のような光重合可能なモノマーを含有することができ、一方第2のインクは有機溶媒、及び、ジエトキシアセトフェノン(DEAP)のような光重合開始剤を含有する。共押出し後のUV照射により、モノマーと光開始剤の両方が存在する2つのインクの界面で重合が起ることになる。
【0035】
他の実施形態において、有限降伏応力又は高粘度を有する材料は、ゲル化よって形成することができる。ゲル化は、架橋剤を用いた粒子間化学結合の形成による、又は粒子間引力の生成によるプロセスを含んだ種々の既知のゲル化プロセスによって遂行することができる。ゲル化が化学結合形成により遂行される場合、第1のインクは、例えば、種々の既知のゲル化剤の何れかを含むことができ、一方第2のインク又は犠牲材料は架橋剤を含むことができ、或いは逆にすることもできる。普通のゲル化剤には、例えば、ワックス、ケイ酸(シリカゲル)、ヒュームド・シリカ、合成ポリマー、又は、ガラクトマンナン・ゴム、セルロス・ポリマー、及び他の多糖類のようなバイオポリマーが含まれる。架橋剤は、例えば、脂肪酸石鹸、金属イオン、金属塩又は錯体、帯電高分子電解質、又は、ホウ素、アルミニウム、シリコン、アンチモン、ジルコニウム、マグネシウム、又はチタンを含んだ金属アルコキシドを含むことができる。
【0036】
特定の実施形態において、ゲル化又は粘度増加は、固体粒子間の静電引力によって生じることができる。この実施形態において、第1のインク中に存在する固体粒子は第1の正味の静電荷を有し、一方、第2のインクが反対の正味の静電荷を有する固体粒子を含有するか、又は犠牲材料が反対の正味の静電荷を有する固体粒子を含む。この実施形態において、有限降伏応力又は高粘度を有する材料の厚さは、特に自己制御的となる。固体粒子が不十分な拡散率を有するゆえに厚さは自己制御的となり、そのため第1のインクと第2のインクの間の相互作用は、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料との界面の近傍を実質的に越えて延びることはない。例えば、第1のインクが、pH9の水性溶媒中のチタン酸バリウム粒子でコーティングされたポリアクリル酸で構成され、犠牲インクがpH9においてポリエチレンイミン分子を含有する場合、負に帯電した酸化アルミニウム粒子が正に帯電したポリエチレンイミン分子と混合するとき、界面は粘度増加及び/又はゲル化することになる。
【0037】
有限降伏応力又は高粘度を有する材料(「この材料」)は、共押出しシステム内での使用を適切なものにする様々な物理特性を有する。例えば、この材料は、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の間に形成され、それゆえ2つの初めの共押出しされた成分がさらに混合する可能性はない。換言すれば、この材料は有限降伏応力又は高粘度を有して拡散障壁として機能する。このように、2つの共押出しされる成分の望ましくない混合は実質的に防止される。
【0038】
この材料は、少なくとも約100Paの降伏応力値を有する意味での有限降伏応力を有することができる。実施形態において、この材料は約1,000Paを上回る降伏応力値を有することができる。或いは、この材料は、ゼロせん断粘度が約50Pa*sを上回る意味での高粘度を有することができる。実施形態において、ゼロせん断粘度は約100Pa*sを上回るようにすることができる。
【0039】
共押出しインク・セットは任意の適切な又は所望の方法で基材に塗布することができる。多くの塗布装置を用いてインク・セットを基材に塗布することができる。インク・セットは共押出し装置を用いて基材に塗布することが望ましいが、何故なら、そのような装置は、2つの材料が確実且つ均一に基材に塗布されて、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の1つとがそれらの境界に沿って相互に直接接触して有限降伏応力又は高粘度を有する材料を形成することを可能にするからである。適切な共押出し装置は、例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献5、特許文献6、特許文献4、特許文献7、特許文献8、特許文献9に開示されている。
【0040】
そのように塗布されるとき、インク組成物は印刷された基材を生成する。印刷された基材は、微細な導電性又はセラミック・ラインを形成することにより、例えば、電気化学(例えば燃料)電池、太陽電池、及び/又は他の型の電池用のコンタクト及び/又はチャネルを形成するのに用いることができる。一般に、印刷された基材は、基材及び基材上の共押出し印刷されたビードを含み、ここで共押出しビードは、第1のインクと、第2のインク又は犠牲材料の1つと、第1のインクと第2のインク又は犠牲材料の1つとの間に配置された有限降伏応力又は高粘度を有する材料と、を含む。
【0041】
実施形態において、印刷された基材のビードは、第2のインク又は犠牲材料の内部に少なくとも部分的に埋め込まれた第1のインクによって形成されるインク構造体を含む。第2のインク又は犠牲材料は第1のインクの片面又は両面に塗布されることが望ましい。もちろん、第2のインク又は犠牲材料はまた、所望であれば、第1のインクを覆って、及び/又は随意に第1のインクの下方に塗布することができる。焼成などのさらに別の処理後、このインク構造体は最終的に、例えば、導電性ラインとなる。
【0042】
共押出し装置で塗布されたとき、インク構造体は所望の高アスペクト比を有することができる。例えば、インク組成物を塗布するための従来のスクリーン印刷技術は、典型的な焼成後の厚さが10−20ミクロン及び幅が100−200ミクロンである、約0.1乃至約0.2のアスペクト比をもたらすのに適している。しかし、本発明のインク・セットは、上記のように共押出しによって塗布されるとき、遥かに高いアスペクト比を有するインク構造体をもたらすことができる。
【0043】
そのような高アスペクト比は、有限降伏応力又は高粘度を有する材料の存在の結果として達成することができる。有限降伏応力又は高粘度を有する材料は、インク構造体の機械的寸法を、インクが共押出しされるときに、構造体をその形状が乾燥及び/又は焼成により固定可能となる前にさもなければ変形させることになる様々な力に対抗して維持する。第1のインクが実質的に降伏応力又は高粘度を欠く本開示のようなインク・セットにおいて、そのような変形は望ましくないインク構造体をさもなければ生じたことになる。
【0044】
例えば、有限降伏応力又は高粘度を有する材料が存在しない場合、共押出しされたときのインク構造体の所望の形状の代わりに、その構造体が乾燥又は焼成される前に、重力がインク構造体を崩してインクの平坦なプールにすることになる。これは、第1のインクが有限降伏応力又は高粘度を実質的に欠いており、従って殆ど全ての加わる力で容易に変形するために起る。しかし、本開示においては、有限降伏応力又は高粘度を有する材料が、そのような力に対抗してインク構造体の形状を支持する。少なくとも100Paの降伏力を有する材料は、そのような力の典型的な量によっては変形せず、高粘度を有する材料は、基材の印刷とその乾燥又は焼成による後処理との間の介在時間内に、そのような力の典型的な量によっては変形しないであろう。その力は、例えば、重力ばかりでなく、表面張力、乾燥力、湿潤力を含むことができる。
【0045】
インク構造体は、約0.2若しくはそれ以上、又は約0.3若しくはそれ以上、又は約0.4若しくはそれ以上の最小アスペクト比、及び約1まで、約2まで、又は約5までの最大アスペクト比を有することができる。より高いアスペクト比もまた達成することができるが、約2又は約3を上回るアスペクト比は、太陽電池に関するような多くの用途において、より少ない利益しか得られない収益逓減をもたらし易く、また構造部はより脆弱又は処理がより困難になる可能性がある。実施形態において、未焼成状態でのアスペクト比は、例えば、約0.2乃至約10、例えば、約0.3乃至約5、又は約0.4若しくは約0.5から約1若しくは約2若しくは約3までとすることができる。
【0046】
また、構造体は焼結中に収縮することと推察されるが、構造体は焼成後、実施形態において、約0.2若しくはそれ以上、又は約0.3若しくはそれ以上、又は約0.4若しくはそれ以上の最小アスペクト比、及び約1まで、約2まで、約3まで、又は約5までの最大アスペクト比を有することができる。実施形態において、焼成された構造体は、より高いアスペクト比、例えば、約10を上回る、又は約20を上回るアスペクト比を有することができるが、それらは太陽電池のような多くの用途において収益逓減をもたらし易い。実施形態において、焼成された状態でのアスペクト比は、例えば約0.2から、又は約0.3から、又は約0.4若しくは0.5から、約1まで、又は約2まで、例えば、約0.3乃至約3、又は約0.4若しくは0.5乃至約2とすることができる。
【0047】
実施形態において、インク構造体はその未焼成状態で約10乃至約100ミクロン、例えば、約10乃至約90ミクロン、或いは約10乃至約75ミクロンの幅、及び約25乃至約250ミクロン、例えば、約25乃至約100ミクロンの高さを有することができる。例えば、幅は約10乃至約25ミクロン、約25乃至約50ミクロン、約50乃至約75ミクロンなどとすることができ、高さは約25乃至約50ミクロン、約50乃至約75ミクロン、約75乃至約100ミクロン、約100乃至約150ミクロンなどとすることができる。
【0048】
図1は、本実施形態による共押出し印刷システムの一実施形態を示す。共押出しビード105は基材101のうえに共押出しされる。第1のインク104は2面を犠牲材料102で囲まれる。第1のインク104と犠牲材料102の界面において、有限降伏応力又は高粘度を有する材料103が形成される。この有限降伏応力又は高粘度を有する材料の存在の結果として、第1のインク104により形成される構造体106は、重力下で崩れないので高アスペクト比を有する。
【0049】
図2は、本開示によるインク・セットを共押出しするプロセス中の共押出しプリントヘッドを示す。第1のインク104は2面を犠牲材料102で囲まれる。第1のインク104と犠牲材料102が接触するところで、有限降伏応力又は高粘度を有する材料103が形成される。このように、2つの材料は実質的に混合せずに共押出しすることができる。
【0050】
本開示のインク・セット組成物は、高アスペクト比の導電性金属ラインが必要な様々な用途に用いることができる。例えば、特定の用途には、太陽電池製造のための導電性ライン形成における使用、プラズマ・ディスプレイ・パネル内のバリア・リブ(ピクセル・セパレータ)形成における使用、厚膜ヒータの構成要素の形成、燃料電池用途における構成要素の形成などが含まれる。本開示のインク・セット組成物は、これら及び他の用途に関する、高導電性ラインの形成及び高アスペクト比ラインの形成の両方に用いることができる。
【0051】
従って、本開示の組成物及び方法の1つの特に有益な用途は太陽電池製造にある。
【0052】
本開示は以下の実施例を参照して詳細に説明されるが、本開示はそれに限定されると解釈されるべきではない。以下の実施例において、全ての「部分(parts)」は別様に指示されない限り重量で与えられる。
【0053】
第1のインクは、有機溶媒としてのジエチレングリコールブチルエーテル、PTFEの機能性粒子、及びトリメチルプロパントリアクリレート(TMPTA)モノマーを含有する。犠牲材料は、有機溶媒としてのジエチレングリコールブチルエーテル、及びジアセトキシアセトフェノン(DEAP)光重合開始剤を含む。2つの流体の流れは共押出し装置内で合流されて、第2のインク又は犠牲材料内に少なくとも部分的に埋め込まれた第1のインクを含む印刷ビードを生成し、そしてこのビードをUV照射に晒して2つのインクの界面を重合させる。結果として得られた第1のインクを含む構造体は、高さ50ミクロン及び幅50ミクロンの寸法を維持して崩れないことが観測された。
【符号の説明】
【0054】
101:基材
102:犠牲材料
103:有限降伏応力又は高粘度を有する材料
104:第1のインク
105:共押出しビード
106:構造体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第1のインクと、
実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第2のインク又は犠牲材料の1つと、
を含み、
前記第1のインクと前記第2のインク又は犠牲材料の1つとの界面に、前記第1のインクと前記第2のインク又は犠牲材料の1つとの局所的な混合の結果として有限降伏応力又は高粘度を有する材料が形成される、
ことを特徴とする共押出しインク・セット。
【請求項2】
基材と、
前記基材の上に配置されたビードと、
を含み、
前記ビードは、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第1のインクと、実質的に降伏応力及び高粘度に欠ける第2のインク又は犠牲材料の1つとを含み、
前記第1のインクは前記ビードの第1の領域内に配置され、前記第2のインク又は犠牲材料の1つは前記ビードの隣接する第2の領域内に配置され、
前記ビードは、前記第1のインクと前記第2のインク又は犠牲材料の1つとの間に、有限降伏応力又は高粘度を有する材料をさらに含む、
ことを特徴とする共押出し印刷システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2009−274205(P2009−274205A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112725(P2009−112725)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(504407000)パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】