説明

標的を検出するための方法および組成物

本発明は、ライゲーションおよび増幅を利用して、標的核酸配列の有無(またはその量)の検出するための方法およびキットに関する。また、本発明は、アドレス可能な部位および標識されたプローブを用いる方法、試薬、およびキットに関する。一定の態様において、試料中にある1種類以上の標的核酸配列を検出するための方法が提供される。一定の態様において、これらの方法は、試料、および各標的核酸配列に対するライゲーション用のプローブセットを含むライゲーション反応用組成物を形成させることを含む。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料において少なくとも一種の標的核酸配列を検出する方法であって、
試料および各標的核酸配列に対するライゲーション用プローブセットを含むライゲーション反応用組成物を形成する工程であって、該プローブセットは、
(a)標的特異的部位、配列を含む5’末端側プライマー特異的部位、および5’末端側プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第一のアドレス可能部位、を含む、少なくとも一種の第一のプローブ、および
(b)標的特異的部位、配列を含む3’末端側プライマー特異的部位、および3’末端側プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第二のアドレス可能部位を含む、少なくとも一種の第二のプローブを含み、
各セットにおける該プローブが、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズさせられるときに一緒にライゲーションされるのに適している、という工程、
ライゲーション反応用組成物に一回以上のライゲーションを行うことによって試験用組成物を形成する工程であって、隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションして、5’末端側プライマー特異的部位、第一のアドレス可能部位、標的特異的部位、第二のアドレス可能部位、および3’末端側プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成させる工程、
増幅反応用組成物を形成する工程であって、該組成物が、
試験組成物、
ポリメラーゼ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出シグナル値を有し、第一のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第一のアドレス可能部位に相補的な配列を含む第一の標識プローブ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出シグナル値を有し、第二のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第二のアドレス可能部位に相補的な配列を含む第二の標識プローブ、および
(i)ライゲーション産物の5’末端側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)ライゲーション産物の3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含む一組以上のプライマーセットを含む工程、
該増幅反応用組成物に少なくとも一回の増幅反応を行わせる工程、および、
増幅反応の間およびその後に少なくとも一回、第一の標識プローブおよび第二の標識プローブからの第二の検出可能なシグナル値を検出する工程であって、
第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間の限界差、および、第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間の限界差が、標的核酸配列の存在を示し、また、第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がなく、また、第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないことが、標的核酸配列が存在しないことを示す工程
を含む方法。
【請求項2】
標識プローブが5’ヌクレアーゼプローブである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
5’ヌクレアーゼプローブが、少なくとも一種のシグナル部分および少なくとも一種の消光体部分を含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
少なくとも一種のシグナル部分が、少なくとも一種の蛍光部分を含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
5’ヌクレアーゼプローブが、少なくとも一種のシグナル部分および少なくとも一種の供与体部分を含む、請求項2記載の方法。
【請求項6】
標識プローブが、ハイブリダイゼーション依存型プローブである、請求項1記載の方法。
【請求項7】
ハイブリダイゼーション依存型プローブが、少なくとも一種のシグナル部分および少なくとも一種の消光体部分を含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
少なくとも一種のシグナル部分が、少なくとも一種の蛍光部分を含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
ハイブリダイゼーション依存型プローブが、少なくとも一種のシグナル部分および少なくとも一種の供与体部分を含む、請求項6記載の方法。
【請求項10】
標識プローブが、切断可能なRNAプローブである、請求項1記載の方法。
【請求項11】
切断可能なRNAプローブが、少なくとも一種のシグナル部分および少なくとも一種の消光体部分を含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
少なくとも一種のシグナル部分が、少なくとも一種の蛍光部分を含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
切断可能なRNAプローブが、少なくとも一種のシグナル部分および少なくとも一種の供与体部分を含む、請求項10記載の方法。
【請求項14】
少なくとも一種の第二のプローブの標的特異的部位が、FEN切断位置ヌクレオチドと3’末端側プライマー特異的部位との間に位置し、また、FEN切断位置ヌクレオチドが、少なくとも一種の第二のプローブのフラップ部位と標的特異的部位との間に位置するように、少なくとも一種の第二のプローブが、フラップ部位とFEN切断位置ヌクレオチドとをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
少なくとも一種の第一のプローブの標的特異的部位が、標的特異的部位の末端に中心相補部を、標的特異的部位の残りの部分が、5’末端側プライマー特異的部位と中心相補部との間に位置し、また、少なくとも一種の第二のプローブのFEN切断位置ヌクレオチドが、少なくとも一種の第一のプローブの中心相補部と同一となるように含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
ライゲーション反応用組成物が、フラップエンドヌクレアーゼをさらに含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
少なくとも一種の第一のプローブの標的特異的部位が、(a)該標的特異的部位の末端の最後から2番目にある中心相補部、および(b)該標的特異的部位の末端にある一定のヌクレオチドを、標的特異的部位の残りの部分が、5’末端側プライマー特異的部位と中心相補部との間に位置し、また、少なくとも一種の第二のプローブのFEN切断位置ヌクレオチドが、少なくとも一種の第一のプローブの該一定のヌクレオチドと同一となるように含む、請求項14記載の方法。
【請求項18】
ライゲーション反応用組成物が、フラップエンドヌクレアーゼをさらに含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
少なくとも一種の第二のプローブの標的特異的部位が、FEN切断位置ヌクレオチドに隣接する標的特異的部位の末端に中心相補部を含み、少なくとも一種の第一のプローブの標的特異的部位が、一定のヌクレオチドを標的特異的部位の末端に、該標的特異的部位の残りの部分が、5’末端側プライマー特異的部位と該一定のヌクレオチドの間に位置するように含み、また、少なくとも一種の第二のプローブのFEN切断位置ヌクレオドが、少なくとも一種の第一のプローブの該一定のヌクレオチドと同一である、請求項14記載の方法。
【請求項20】
ライゲーション反応用組成物が、フラップエンドヌクレアーゼをさらに含む、請求項19記載の方法。
【請求項21】
試料において少なくとも一種の標的核酸配列を検出する方法であって、
試料および各標的核酸配列に対するライゲーション用プローブセットを含むライゲーション反応用組成物を形成する工程であって、該プローブセットは、(a)標的特異的部位、および、配列を含む5’末端側プライマー特異的部位を含む少なくとも一種の第一のプローブ、ならびに、(b)標的特異的部位、および、配列を含む3’末端側プライマー特異的部位を含む、少なくとも一種の第二のプローブを含み、
各セットにおける該プローブが、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズさせられるときに一緒にライゲーションされるのに適しており、少なくとも一種の第一のプローブおよび少なくとも一種の第二のプローブの少なくとも一つは、さらに、(a)プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第一のアドレス可能部位、および(b)プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第二のアドレス可能部位を含む工程、
ライゲーション反応用組成物に少なくとも一回のライゲーションを行うことによって試験用組成物を形成する工程であって、隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションして、5’末端側プライマー特異的部位、第一のアドレス可能部位、第二のアドレス可能部位、標的特異的部位、および3’末端側プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成させる工程、
増幅反応用組成物を形成する工程であって、該組成物が、
試験組成物、
ポリメラーゼ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出シグナル値を有し、第一のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第一のアドレス可能部位に相補的な配列を含む第一の標識プローブ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出シグナル値を有し、第二のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第二のアドレス可能部位に相補的な配列を含む第二の標識プローブ、および
(i)ライゲーション産物の5’末端側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)ライゲーション産物の3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含む一組以上のプライマーセットを含む工程、
該増幅反応用組成物に少なくとも一回の増幅反応を行わせる工程、および、
増幅反応の間およびその後に少なくとも一回、第一の標識プローブおよび第二の標識プローブからの第二の検出可能なシグナル値を検出する工程であって、
第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間の限界差、および、第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間の限界差が、標的核酸配列の存在を示し、また、第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がなく、また、第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないことが、標的核酸配列が存在しないことを示す工程
を含む方法。
【請求項22】
試料において少なくとも一種の標的核酸配列を検出する方法であって、
(a)反応組成物を形成する工程であって、
試料、
各標的核酸配列に対するライゲーション用プローブセットであって、(a)標的特異的部位、および配列を含む5’末端側プライマー特異的部位を含む、少なくとも一種の第一のプローブ、ならびに、(b)標的特異的部位、および配列を含む3’末端側プライマー特異的部位を含む、少なくとも一種の第二のプローブを含むプローブセットであって、各セットにおける該プローブが、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズするとき、一緒にライゲーションするのに適しており、各プローブセットの一つのプローブが、さらにプライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含むアドレス可能部位を含むプローブセット、
ポリメラーゼ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有し、アドレス可能部位を含むか、または、アドレス可能部位に相補的な配列を含む標識プローブ、ならびに、(i)ライゲーション産物の5’末端側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)ライゲーション産物の3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含む一組以上のプライマーセット
を含む工程、
(b)隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションさせて、5’末端側プライマー特異的部位、標的特異的部位、アドレス可能部位、および3’末端側プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成させる、少なくとも一回のライゲーションを反応用組成物に行う工程、
(c)少なくとも一回のライゲーションの後、反応組成物に少なくとも一回の増幅反応を行う工程、および
(d)増幅反応の間およびその後に少なくとも一回、第二の検出可能なシグナル値を検出する工程であって、第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があることが、標的核酸配列が存在することを示し、また、第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないときは、標的核酸配列は存在しないことを示す工程
を含む方法。
【請求項23】
反応組成物が、ライゲーション用試薬を含み、ライゲーション用試薬の活性が、少なくとも一回の増幅反応の前に実質的に破壊される、請求項22記載の方法。
【請求項24】
反応組成物を、ライゲーション用試薬の活性を実質的に破壊する温度にある時間置くことによって、ライゲーション用試薬の活性が実質的に破壊される、請求項23記載の方法。
【請求項25】
少なくとも一回のライゲーションの間にポリメラーゼが実質的に不活性になり、少なくとも一回の増幅反応の前にポリメラーゼが実質的に活性化される、請求項22記載の方法。
【請求項26】
反応組成物を、ポリメラーゼを活性化する温度にある時間置くことによって、ポリマーが実質的に活性化される、請求項25記載の方法。
【請求項27】
試料において少なくとも一種の標的核酸配列を検出する方法であって、
(a)反応組成物を形成する工程であって、
試料、
各標的核酸配列に対するライゲーション用プローブセットであって、
(a)標的特異的部位、配列を含む5’末端側プライマー特異的部位、および5’末端側プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第一のアドレス可能部位を含む、少なくとも一種の第一のプローブ、ならびに、
(b)標的特異的部位、配列を含む3’末端側プライマー特異的部位、および3’末端側プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第二のアドレス可能部位を含む、少なくとも一種の第二のプローブを含み、
各セットにおける該プローブは、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズするとき、一緒にライゲーションするのに適しているプローブセット、
ポリメラーゼ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有する第一の標識プローブであって、第一のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第一のアドレス可能部位に相補的な配列を含むプローブ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有る第二の標識プローブであって、第二のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第二のアドレス可能部位に相補的な配列を含むプローブ、および
一組以上のプライマーセットであって、(i)ライゲーション産物の5’末端側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)ライゲーション産物の3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含むプライマーセット
を含む工程、
(b)隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションさせて、5’末端側プライマー特異的部位、第一のアドレス可能部位、標的特異的部位、第二のアドレス可能部位、および3’末端側プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成させる、少なくとも一回のライゲーションを反応用組成物に行う工程、
(c)少なくとも一回のライゲーションの後、反応組成物に少なくとも一回の増幅反応を行う工程、および
(d)増幅反応の間およびその後に少なくとも一回、第一の標識プローブおよび第二の標識プローブから第二の検出可能なシグナル値を検出する工程であって、
第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があること、および、第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があることが、標的核酸配列が存在することを示し、また、第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないこと、および第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないことが、標的核酸配列が存在しないことを示す工程
を含む方法。
【請求項28】
試料において少なくとも一種の標的核酸配列を検出する方法であって、
(a)反応組成物を形成する工程であって、
試料、
各標的核酸配列に対するライゲーション用プローブセットであって、(a)標的特異的部位、および配列を含む5’末端側プライマー特異的部位を含む、少なくとも一種の第一のプローブ、ならびに、(b)標的特異的部位、および配列を含む3’末端側プライマー特異的部位を含む、少なくとも一種の第二のプローブを含むプローブセットであって、各セットにおける該プローブが、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズするとき、一緒にライゲーションするのに適しており、少なくとも一種の該第一のプローブの少なくとも一つ、および少なくとも一種の該第二のプローブの少なくとも一つは、さらに、(a)プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第一のアドレス可能部位、および(b)プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第二のアドレス可能部位を含むプローブセット、
ポリメラーゼ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有する第一の標識プローブであって、第一のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第一のアドレス可能部位に相補的な配列を含むプローブ、
相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有る第二の標識プローブであって、第二のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第二のアドレス可能部位に相補的な配列を含むプローブ、および
一組以上のプライマーセットであって、(i)ライゲーション産物の5’末端側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)ライゲーション産物の3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含むプライマーセットを含む工程、
(b)隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションさせて、5’末端側プライマー特異的部位、第一のアドレス可能部位、標的特異的部位、第二のアドレス可能部位、および3’末端側プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成させる、少なくとも一回のライゲーションを反応用組成物に行う工程、
(c)少なくとも一回のライゲーションの後、反応組成物に少なくとも一回の増幅反応を行う工程、および
(d)増幅反応の間およびその後に少なくとも一回、第一の標識プローブおよび第二の標識プローブから第二の検出可能なシグナル値を検出する工程であって、
第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があること、および、第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があることが、標的核酸配列が存在することを示し、また、第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないこと、および第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないことが、標的核酸配列が存在しないことを示す工程
を含む方法。
【請求項29】
プローブのライブラリーを作成する方法であって、
各プローブが、プライマー特異的部位、長さXヌクレオチドの標的特異的部位、および、プライマー特異的部位と標的特異的部位との間にある第一のアドレス可能部位を含む4種類のプローブからなる第一のライブラリーであって、4種類のプローブの第一のライブラリーの4種類のプローブのそれぞれが異なった標識特異的部位を含み、Xは4から8であるライブラリーを合成することを含む方法。
【請求項30】
プローブのライブラリーを作成する方法であって、
各プローブが、プライマー特異的部位、長さXヌクレオチドの標的特異的部位、および、プライマー特異的部位と標的特異的部位との間にある第二のアドレス可能部位を含む4種類のプローブの第二のライブラリーであって、4種類のプローブの第二のライブラリーの4種類のプローブのそれぞれが異なった標識特異的部位を含み、該第二のアドレス可能部位が第一のアドレス可能部位とは異なった配列を有し、Xは4から8である請求項29記載の方法。
【請求項31】
プローブを選択する方法であって、
プローブの第一のライブラリーから、Xが4から8であって、標的核酸配列のXヌクレオチドの所望の部位に相補的な標的特異的部位を含むプローブを選択する工程であって、
該第一のライブラリーは、それぞれが、プライマー特異的部位、長さXヌクレオチドの標的特異的部位、および、プライマー特異的部位と標的特異的部位との間にある第一のアドレス可能部位を含む4種類のプローブを含み、この4種類のプローブの各々が異なった標的特異的部位を含む工程を含む方法。
【請求項32】
各プローブが、プライマー特異的部位、長さXヌクレオチドの標的特異的部位、および、プライマー特異的部位と標的特異的部位との間にある第一のアドレス可能部位を含む4種類のプローブの第一のライブラリーであって、4種類のプローブの第一のライブラリーの4種類のプローブのそれぞれが異なった標識特異的部位を含み、Xが4から8である、4種類のプローブのライブラリー。
【請求項33】
(4(X−1)に6を乗じた数)対のプローブのライブラリーを作成する方法であって、(4(X−1)に6を乗じた数)対のプローブのライブラリー合成する工程であって、
各対の一方のプローブが、プライマー特異的部位、Xヌクレオチドの配列を含む標的特異的部位、および、プライマー特異的部位と標的特異的部位との間にある第一のアドレス可能部位を含み、
各対のもう一方のプローブは、プライマー特異的部位、Xヌクレオチドの配列を含む標的特異的部位、および、プライマー特異的部位と標的特異的部位との間にある第二のアドレス可能部位を含み、
プローブ対における各プローブの標的特異的部位のXヌクレオチドからなる配列は、ヌクレオチド一個が異なるだけで、あとは同一であり、
(4(X−1)に6を乗じた数)対のプローブの各プローブを用いて、Xヌクレオチドを含む標的核酸配列が、2種類の可能な核酸配列の一方を有するか否かを判定することができ、該2種類の可能な核酸配列は、一箇所で一個のヌクレオチドが異なっており、また、該ライブラリーの別の一組以上のプローブ対が、Xヌクレオチドを含む標的核酸の一箇所において、それぞれ別の可能なヌクレオチド一個が異なっており、Xが4から8である方法。
【請求項34】
(4(X−1)に6を乗じた数)対のプローブのライブラリーであって、
各対の一方のプローブが、プライマー特異的部位、Xヌクレオチドの配列を含む標的特異的部位、および、プライマー特異的部位と標的特異的部位との間にある第一のアドレス可能部位を含み、
各対のもう一方のプローブは、プライマー特異的部位、Xヌクレオチドの配列を含む標的特異的部位、および、プライマー特異的部位と標的特異的部位との間にある第二のアドレス可能部位を含み、
プローブ対における各プローブの標的特異的部位のXヌクレオチドからなる配列は、ヌクレオチド一個が異なるだけで、あとは同一であり、
(4(X−1)に6を乗じた数)対のプローブの各プローブを用いて、Xヌクレオチドを含む標的核酸配列が、2種類の可能な核酸配列の一方を有するか否かを判定することができ、該2種類の可能な核酸配列は、一箇所で一個のヌクレオチドが異なっており、また、該ライブラリーの別の一組以上のプローブ対が、Xヌクレオチドを含む標的核酸の一箇所において、それぞれ別の可能なヌクレオチド一個が異なっており、Xが4から8であるライブラリー。
【請求項35】
試料中の少なくとも一種の標的核酸配列を検出するためのキットであって、
各標的核酸配列に対するライゲーション用のプローブセットであって、該プローブセットが、
(a)標的特異的部位、配列を含む5’末端側プライマー特異的部位、および5’末端側プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第一のアドレス可能部位を含む、少なくとも一種の第一のプローブ、および
(b)標的特異的部位、配列を含む3’末端側プライマー特異的部位、および3’末端側プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第二のアドレス可能部位を含む、少なくとも一種の第二のプローブを含み、
各セットにおける該プローブは、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズさせられるとき、一緒にライゲーションするのに適しているライゲーション用プローブ、
第一のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第一のアドレス可能部位に相補的な配列を含む第一の標識プローブ、ならびに、
第二のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第二のアドレス可能部位に相補的な配列を含む第二の標識プローブ
を含むキット。
【請求項36】
第一の標識プローブは、相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有し、増幅反応の間およびその後の少なくとも一方で第一の標識プローブの第二の検出可能なシグナル値を検出することができ、また、
第二の標識プローブが、相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有し、増幅反応の間およびその後の少なくとも一方で第二の標識プローブの第二の検出可能なシグナル値を検出することができ、また、
第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があること、および、第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があることが、標的核酸配列が存在することを示し、また、第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないこと、および第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないことが、標的核酸配列が存在しないことを示す請求項35記載のキット。
【請求項37】
(i)少なくとも一種の第一のプローブの5’側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)少なくとも一種の第二のプローブの3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含むプライマーセットを含む、少なくとも一種のプライマーセットをさらに含む、請求項35記載のキット。
【請求項38】
試料中の少なくとも一種の標的核酸配列を検出するためのキットであって、
各標的核酸配列に対するライゲーション用のプローブセットであって、該プローブセットが、(a)標的特異的部位、および配列を含む5’末端側プライマー特異的部位を含む、少なくとも一種の第一のプローブ、ならびに、(b)標的特異的部位、および配列を含む3’末端側プライマー特異的部位を含む、少なくとも一種の第二のプローブであって、
各セットにおける、これらのプローブは、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズするとき、一緒にライゲーションするのに適しており、少なくとも一種の該第一のプローブの少なくとも一つ、および少なくとも一種の該第二のプローブの少なくとも一つが、さらに、(a)プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第一のアドレス可能部位、および(b)プライマー特異的部位と標的特異的部位の間にある配列を含む第二のアドレス可能部位を、さらに含むプローブセット、
第一のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第一のアドレス可能部位に相補的な配列を含む第一の標識プローブ、ならびに、
第二のアドレス可能部位の配列を含むか、または、第二のアドレス可能部位に相補的な配列を含む第二の標識プローブ
を含むキット。
【請求項39】
第一の標識プローブは、相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有し、増幅反応の間およびその後の少なくとも一方で第一の標識プローブの第二の検出可能なシグナル値を検出することができ、また、
第二の標識プローブが、相補鎖にハイブリダイズしないときに第一の検出可能なシグナル値を有し、増幅反応の間およびその後の少なくとも一方で第二の標識プローブの第二の検出可能なシグナル値を検出することができ、また、
第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があること、および、第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差があることが、標的核酸配列が存在することを示し、また、第一の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないこと、および第二の標識プローブにつき第一の検出可能なシグナル値と第二の検出可能なシグナル値との間に限界差がないことが、標的核酸配列が存在しないことを示す請求項38記載のキット。
【請求項40】
(i)少なくとも一種の第一のプローブの5’側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)少なくとも一種の第二のプローブの3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含むプライマーセットを含む、少なくとも一種のプライマーセットをさらに含む、請求項38記載のキット。
【請求項41】
試料において少なくとも一種の標的核酸配列を検出する方法であって、
試料および各標的核酸配列に対するライゲーション用プローブセットを含むライゲーション反応用組成物を形成する工程であって、該プローブセットが、(a)標的特異的部位、および、配列を含む5’末端側プライマー特異的部位を含む少なくとも一種の第一のプローブ、ならびに、(b)標的特異的部位、および、配列を含む3’末端側プライマー特異的部位を含む少なくとも一種の第二のプローブを含み、また、副溝結合因子が、該第二のプローブに結合しており、
各セットにおける該プローブが、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズさせられるときに一緒にライゲーションされるのに適している工程、
ライゲーション反応用組成物に少なくとも一回のライゲーションを行うことによって試験用組成物を形成する工程であって、隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションして、5’末端側プライマー特異的部位、標的特異的部位、および3’末端側プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成させる工程、
増幅反応用組成物を形成する工程であって、該組成物が、
試験組成物、
ポリメラーゼ、および
(i)ライゲーション産物の5’末端側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)ライゲーション産物の3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含む一組以上のプライマーセットを含む工程、
該増幅反応用組成物に少なくとも一回の増幅反応を行わせる工程、および、
ライゲーション産物の有無を検出することによって、少なくとも一種の標的核酸の有無を検出する工程
を含む方法。
【請求項42】
副溝結合因子が、第一のプライマーに結合している、請求項41記載の方法。
【請求項43】
試料において少なくとも一種の標的核酸配列を検出する方法であって、
試料、
各標的核酸配列に対するライゲーション用プローブセットであって、(a)標的特異的部位、および配列を含む5’末端側プライマー特異的部位を含む、少なくとも一種の第一のプローブ、ならびに、(b)標的特異的部位、および配列を含む3’末端側プライマー特異的部位を含む少なくとも一種の第二のプローブを含み、また、副溝結合因子が該第二のプローブに結合しているプローブセットであって、
各セットにおける該プローブが、相補的な標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズするとき、一緒にライゲーションするのに適しているプローブセット、
ポリメラーゼ、および
(i)ライゲーション産物の5’末端側プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも一種の第一のプライマー、および(ii)ライゲーション産物の3’末端側プライマー特異的部位の配列に相補的な配列を含む少なくとも一種の第二のプライマーを含む、一組以上のプライマーセットを含む反応組成物を形成する工程、
隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションさせて、5’末端側プライマー特異的部位、標的特異的部位、および3’末端側プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成させる、少なくとも一回のライゲーションを反応用組成物に行う工程、
少なくとも一回のライゲーションの後、反応組成物に少なくとも一回の増幅反応を行う工程、および
ライゲーション産物の有無を検出することによって、少なくとも一種の標的核酸の有無を検出する工程
を含む方法。
【請求項44】
副溝結合因子が、第一のプライマーに結合している、請求項43記載の方法。

【図2−1】
image rotate

【図2−2】
image rotate

【図3−1】
image rotate

【図3−2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8−1】
image rotate

【図8−2】
image rotate

【図8−3】
image rotate

image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公表番号】特表2006−500034(P2006−500034A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−538416(P2004−538416)
【出願日】平成15年9月19日(2003.9.19)
【国際出願番号】PCT/US2003/029867
【国際公開番号】WO2004/027082
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(500069057)アプレラ コーポレイション (120)
【住所又は居所原語表記】850 Lincoln Centre Drive Foster City CALIFORNIA 94404 U.S.A.
【Fターム(参考)】