説明

横式日よけの引きあげ定位装置

【課題】 引きロープの潜在的危険性を除去するために、引きロープの代りに使用する引きあげ定位装置を提供する。
【解決手段】 巻き式日よけ10と、定位具20を有する。定位具20は所定の長さを有する面ファスナーにより形成する。又日よけ10は前面と裏面を有し、複数の細長い日よけ片30を組み合せて構成し、容易に巻きあげられる。定位具20はこの全ての日よけ片30の前面と裏面の最上縁から最下端まで縦方向に固く貼りつけられて、更に、下横棒40を日よけ10の最下端に固く連結する。下横棒40の両端は日よけの縦両側縁から所定の長さ突き出て、二つの握り部41を形成する。巻きあげる時は両握り部41をにぎって、下横棒40を裏方向に回転させ上方に巻きあげる。日よけ10の前面および裏面にある定位具20の面ファスナー21が相互に接触してくっつき合い、巻きあげられた位置を維持定位する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横式日よけの引きあげ定位装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の横式日よけ、例えば、巻き上げ式日よけや、ローマ式日よけや、布日よけは普通引くための引きわを持つ引きロープを具備している。日よけを引いて巻きあげたり、たたみあげたりして、色々な高さに開いたり、又おろしたりするためにそのロープを引いて操作する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の横式日よけのロープは引きわを持つために、若しも子供が日よけの附近で遊んでいる時にロープの引きわに首をつっこんで遊んだりするとその首を引きつられる危険が発生し易い。
【0004】
したがって本発明の目的は、従来の横式日よけの引きロープの潜在的危険性を除去するために、引きロープの代りに使用する引きあげ定位装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために本発明の請求項に記載の横式日よけの引きあげ定位装置は、横式日よけの前面および裏面の少なくとも一面に所定数の縦方向の定位具を備えている。日よけを引きあげたり、巻きあげたりした時に定位具が臨時に相互に接触し、日よけを引きあげられた位置に定位させる。又その引きあげられた日よけを引きおろしたとき、定位具が相互に離れて引きさげることが可能である。
【0006】
本発明の定位具は相互に着脱するので日よけが容易に引きあげられたり、巻きあげられたり又引きおろされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の横式日よけの引きあげ定位装置の第一実施例として、図1、図2および図3に示すように、巻き式日よけ10と、定位具20を有する。定位具20は所定の長さを有する面ファスナーにより形成する。又日よけ10は前面と裏面を有し、複数の細長い日よけ片30を組み合せて構成し、容易に巻きあげられる。定位具20はこの全ての日よけ片30の前面と裏面の最上縁から最下端まで縦方向に固く貼りつけられて、更に、下横棒40を日よけ10の最下端に固く連結する。下横棒40の両端は日よけの縦両側縁から所定の長さ突き出て、二つの握り部41を形成する。
【0008】
第一実施例の引きあげ定位装置を持つ横式日よけ10では、下げられた位置から巻きあげる時は、使用者が手で両握り部41をにぎって、下横棒40を裏方向に回転することにより、日よけ片30は順に上方に巻きあげられる。日よけ10の前面と裏面にある定位具20の面ファスナー21が相互に接触してひっつき合うため、巻きあげられた日よけ10をその位置に維持定位し、下にすべり落ちることを防ぐ。又巻きあげられて定位された日よけ10を、下横棒40をにぎり日よけ片30を下方に巻きおろせば、日よけ10の前面および裏面の定位具20の面ファスナー21は引きはなされて、日よけ10は引きおろされた形になる。
【0009】
次に図4、図5および図6は本発明の第二実施例を示し、ローマ式日よけ50と定位具20とで構成される。定位具50は所定の長さの面ファスナー22により形成し、ローマ式日よけ50は細長い複数の日よけ片30で構成する。定位具20の面ファスナー22は各日よけ片30の裏面の両側に、縦に上半部と下半部に面ファスナー体を固くはり付ける。この日よけ50を引きあげるときは各日よけ片30の面ファスナー22が相互にひっつく。
【0010】
第二実施例の日よけを使用する時は、使用者が各日よけ片30(最低のものから開始する)の下半部を後方向に上半部に折り合せれば、下半部の面ファスナー22は上半部の面ファスナー22と接触しひっつき合うので日よけ50がその引きあげられた位置に定位されて下に落ちない。又そのひっついた各日よけ片30を引きはなせば、日よけ50は又完全に下に落ちて、閉じた状態になる。
【0011】
更に図7、図8および図9は本発明の第三実施例を示し、ローマ式日よけ50と複数の定位具20と複数の折り横棒60とで構成される。各定位具20は磁石23により形成される。複数の折り横棒60は日よけ50の裏面に等間隔に固くはりつけられる。各磁石23は各折り横棒60の裏面の両側に固くはり付けられる外、全部の磁石23は縦方向に一直線になる様に配置する。
【0012】
第三実施例を使用する時は、使用者は各折り横棒60(通常は最低の一本から開始する)を上方の折り横棒60におしあげて上下の磁石23を接触させることにより、磁石23は相互に引き合ってひっつくため日よけ50は引きあげられた位置に定位される。又更に磁石の吸引力により日よけ50はその引きあげた位置で定位されているのでやたらにすべり落ちて閉じた形にならない。
【0013】
第三実施例の日よけが上に引きあげられた位置から下に引きさげて窓を閉じる時は、各磁石23を相互に離れさせれば、各折り横棒60も同時に相互に離れて下方に落ち、日よけ50は完全に折りたたまれた部分が伸びて垂直になった形になって、窓を閉じる。更に第三実施例の中に使用している定位具20の磁石23はその代りに各種のフックや面ファスナーを使用しても同じ作用をすることが可能である。折り横棒60を相互に引きあげて接触させるとフックや面ファスナーが相互にひっついて、日よけを引きあげて定位させる。
【0014】
更に図面で示していないが、第四実施例として、日よけと複数の定位具で横式日よけを構成し、定位具に面ファスナーや磁石やフックを使用し、布地で作った日よけの裏面に適当な間隔をおいて縦方向に一直線になる様にはり付ける。この日よけを上に引きあげた時は、波形の形になり各上下の二個の定位具がひっついて、その位置で定位される。この横式日よけは定位具の相互脱離と相互接着により、引きあげと引きさげが簡単且つ快速に達せられる。
【0015】
本発明の上記実施例は次の効果を有する。
1、定位具20は巻き式日よけ10やローマ式日よけ50や布日よけの横式日よけを手動で引きあげて定位させたり、下におろしたりすることが可能であるため、伝統式の引きわを有する引きロープを使用しないので、それに伴う潜在的危険性がなく、至って安全である。
【0016】
2、引きあげと定位装置は色々多種に変形可能であり、広範囲に適用可能で、一般の巻き式日よけ、ローマ式日よけ、布日よけ等に使用でき、定位具20は種々の材料で作られるので好きこのみが異なる消費者に広く選択されて使用可能である。
【0017】
3、各実施例の引きあげ定位装置はその定位具に簡単なよく見かける面ファスナー21、面ファスナー22や磁石23などを使用しているので、日よけの引きあげ定位の操作に余り手の力を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一実施例による横式日よけの引きあげ定位装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施例による横式日よけの引きあげ定位装置が引きあげられる状況を示す斜視図である。
【図3】本発明の第一実施例による横式日よけの引きあげ定位装置が引きあげられる状況を示す側面断面図である。
【図4】本発明の第二実施例による横式日よけの引きあげ定位装置を示す斜視図である。
【図5】本発明の第二実施例による横式日よけの引きあげ定位装置が引きあげられる状況を示す斜視図である。
【図6】本発明の第二実施例による横式日よけの引きあげ定位装置が引きあげられる状況を示す側面断面図である。
【図7】本発明の第三実施例による横式日よけの引きあげ定位装置を示す斜視図である。
【図8】本発明の第三実施例による横式日よけの引きあげ定位装置が引きあげられる状況を示す斜視図である。
【図9】本発明の第三実施例による横式日よけの引きあげ定位装置が引きあげられる状況を示す側面断面図である。
【符号の説明】
【0019】
10 巻きあげ式日よけ、20 定位具、21 面ファスナー、22 面ファスナー、23 磁石、30 日よけ片、40 下横棒、50 ローマ式日よけ、60 折り横棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
日よけ体と、前記日よけ体の前面と裏面との少なくとも一面に固く設置される所定数の定位具とで構成され、手動で前記日よけ体を上に引きあげると、前記定位具が相互に連結して、前記日よけ体が引きあげられた位置に定位されることを特徴とする横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項2】
前記日よけ体は複数の細長い日よけ片により構成され、前記日よけ片の前面および裏面の少なくとも一面には、各一対の前記定位具が縦方向に一直線に固設されて、前記日よけ片が巻きあげられた時には前記定位具が相互に接触し且つ連結して前記日よけ体をその巻きあげた位置に定位させることを特徴とする請求項1記載の横式日よけ引きあげ定位装置。
【請求項3】
前記定位具は所定の長さを有する面ファスナーにより形成され、前記面ファスナーの上下端は前記日よけ片の上縁から下縁まで縦方向に伸びていることを特徴とする請求項2記載の横式日よけ引きあげ定位装置。
【請求項4】
前記日よけ体の下端に一横棒を固接し、前記横棒の両端は各前記日よけ片の両側縁から所定の長さ突き出て、手で握り前記日よけ体を巻きあげることが可能であることを特徴とする請求項2の記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項5】
前記横式日よけはローマ式日よけとし、前記ローマ式日よけは複数の細長い日よけ片で構成され、前記各日よけ片はその前面および裏面の少なくとも一面の上半部と下半部に一対の定位具が固設され、前記一対の定位具は縦方向に一直線に配置され、前記各日よけ片が上に折りたたまれる時、前記一対の定位具は相互に接触し且つ連結して日よけをその折りたたんだ位置に定位することを特徴とする請求項1記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項6】
前記定位具は所定の長さを有する面ファスナーにより形成されることを特徴とする請求項5記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項7】
前記各日よけ片の定位具は裏面に固設していることを特徴とする請求項5記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項8】
前記横式日よけはローマ式日よけとし、前記ローマ式日よけは、少なくとも前面および裏面の一面に複数の折り横棒が同間隔に縦方向に固設され、前記各折り横棒には少なくとも前記定位具を一個固設して、前記折り横棒の上下二本を上方におして接触させると、前記定位具が相互に連結して日よけをその位置に定位させることを特徴とする請求項1記載の横式日よけ引きあげ定位装置。
【請求項9】
前記定位具は磁石により形成していることを特徴とする請求項8記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項10】
前記定位具は面ファスナーにより形成していることを特徴とする請求項8記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項11】
前記定位具はフックにより形成していることを特徴とする請求項8記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項12】
前記折り横棒は木製であることを特徴とする請求項8記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項13】
前記折り横棒の前記定位具はその裏面に固設されていることを特徴とする請求項8記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項14】
前記横式日よけは布日よけとし、前記布日よけの前面および裏面の少なくとも一面には適当な間隔をへだてて複数の定位具が固設され、前記定位具は相互に連結したり離れたりすることが可能であり、前記布日よけを上に引きあげると、前記定位具は上下に相互にひっついて連結され、前記布日よけがその引きあげられた位置で定位されることを特徴とする請求項1記載の横式日よけ引きあげ定位装置。
【請求項15】
前記定位具は所定の長さを有する面ファスナーにより形成されることを特徴とする請求項14記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項16】
前記定位具は複数の磁石により形成されることを特徴とする請求項14記載の横式日よけの引きあげ定位装置。
【請求項17】
前記定位具は複数のフックにより形成されることを特徴とする請求項14記載の横式日よけの引き上げ定位装置。
【請求項18】
前記定位具は日よけの裏面に設置していることを特徴とする請求項14記載の横式日よけの引きあげ定位装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−118197(P2006−118197A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−306758(P2004−306758)
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(599122271)億豐綜合工業股▲分▼有限公司 (6)