説明

樹脂含浸エンドレスベルトを製造する方法及び抄紙機且つ同様の工業の応用のためのベルト

樹脂含浸エンドレスベルト、及び抄紙機のロングニッププレスにおいて使用するために、且つ他の製紙や紙加工に関する応用のために設計されたベルト構造を製造するための方法であり、その方法は10μ(10ミクロン)以上の平均直径を有する滴状をしている予め決められたパターンで、犠牲材料(64)を基礎基材(12)へと適用することを要請する。重合体樹脂材(68)はその時、犠牲材料が以前に適用された所を除いた全領域を覆うために、基礎基材へと沈積させられる。それから重合体樹脂材は自らの組成に相応しい手段によって定着され、犠牲材料は除去される。それから随意に、重合体樹脂材は均一な厚さ、及び滑らか且つ巨視的には単一平面を有するベルトを設けるために、研磨されてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は材料のウェブから、より具体的には抄紙機で紙製品へと加工される繊維状のウェブから、水を抽出するための機構に、部分的に関する。より詳しくは、本発明は抄紙機におけるシュー型のロングニッププレスで使用されるために、及び他の製紙や紙加工に関する応用のために設計された、樹脂含浸エンドレスベルト構造を製造するための方法である。
【背景技術】
【0002】
製紙過程の間で、セルロースの繊維から成る繊維状のウェブは、抄紙機の形成部において繊維状のスラリーを沈積させることによって形を成した構造へと形成される。大量の水が形成部にあるスラリーから排出され、その後、新たに形成されたウェブがプレス部へと導かれる。プレス部は一連のプレスニップを含んでおり、そこで繊維状のウェブは水を取り除くための圧縮力をうける。ウェブは最終的に、ウェブがその周囲に配される加熱された乾燥ドラムを含む乾燥部へと導かれる。加熱された乾燥ドラムは紙製品を生み出すために、蒸発脱水を通してウェブの含水量を望ましいレベルまで下げる。
【0003】
エネルギーコストの上昇は、乾燥部へ入る前にウェブを可能な限り脱水することをますます望ましくしている。乾燥ドラムは一般的に蒸気によって内部から熱せられるので、蒸気の製造に関わるコストは、特に膨大な量の水がウェブから取り除かれなければならないとき、相当な額となる。
【0004】
伝統的に、プレス部は一組の隣接したシリンダープレスロールによって形成された一連のニップを含んでいる。近年では、シュー型のロングプレスニップを使うことは一組の隣接するプレスロールによって形成されたニップを使うことより、有利であると考えられている。それは、ウェブがニップで加圧される時間が長ければ長いほど、そこから水は取り除かれ、それに続いて水は乾燥部における蒸発脱水を通して除去されるために、ウェブに後まで残ることがなくなるからである。
【0005】
本発明は部分的にシュー型のロングニッププレスに関するものである。この多種あるロングニッププレスにおいて、そのニップはシリンダープレスロールとアーチ型圧力シューの間に形成されている。後者はシリンダープレスロールと近い曲率半径を有しているシリンダー状の凹型表面を有している。そのロールとシューが互いに物理的にきわめて近接して設置されているとき、ニップは形成され、それは2つのプレスロールによって形成されたものより、縦方向において5倍から10倍の長さになる。ロングニップは通常の2つのロールプレスにおけるニップより5倍から10倍の長さになるので、繊維状のウェブがロングニップにおいて加圧されている間の、いわゆる休止時間が2ロールプレスにおけるときよりもそれ相当に長くなる。その結果、抄紙機で通常のニップを使うことで得られるものと比較して、ロングニップによる繊維状のウェブからの脱水量は劇的に増加する。
【0006】
シュー型のロングニッププレスは、特許文献1において開示されているような特別なベルトを必要とする。特許文献1の教示はここで参照によって本文中に組み込まれている。そのベルトは、繊維状のウェブを支持し、運搬し、脱水するプレス布を、固定された圧力シューの上を直接的にすべって接触することで結果として生じる加速的な摩滅から保護するために設計された。そのようなベルトは、油の潤滑膜上に固定されたシューの上に乗ったり滑ったりする、なめらかで不浸透性の表面を備えてなければならない。そのベルトはプレス布とおおよそ同じ速度でニップを通過し、それ故にプレス布とベルトの表面との摩擦を最小限に抑える。
【0007】
特許文献1で開示されている多種のベルトは、エンドレスループの形を成している織って作られた基礎布に、合成重合体樹脂を含浸させることによって作られる。その樹脂は少なくともベルトの内側表面にある程度の予め決められた厚さのコーティングを形成しているので、その結果、基礎布が織られた糸はロングニッププレスのアーチ型圧力シュー部との直接接触から好ましくは保護される。特に、このコーティングは潤滑されたシュー上を容易に滑り、及び潤滑油がベルトの構造に浸透してプレス布や織物、繊維状のウェブを汚すことを防ぐために、なめらかで不浸透性の表面を有してなければならない。特許文献1で開示されているベルトの基礎布は、単層若しくは多層織りのモノフィラメント糸から織られ、及びそれは浸透材が織物に全体的に含浸することを許すほど、実質的に目が粗く織られている。このことは、最終的なベルトにおける、いかなる隙間の形成の可能性をも排除する。そのような隙間は、ベルトとシューの間で使用されている潤滑油がベルトを通過し、プレス布や織物や繊維状のウェブを汚すことになるだろう。その基礎布は平らに織られ、続いてエンドレス型に縫い合わせられるか、若しくは管型に織られる。
【0008】
浸透材は固体状へと硬化させられたとき、力学的連結によって基礎布と結びつき、そこで硬化した浸透材は基礎布の糸を取り囲む。加えて、硬化した浸透材と基礎布の糸の材料との間に、ある化学的結合あるいは接着が生じ得る。
【0009】
自らが備え付けられたロングニッププレスの大きさの要件に依存している、特許文献1で開示されているようなロングニップベルトは、そのエンドレスループ型を縦に測ると、およそ10から35フィート(約3から11メートル)の長さがあり、その型を横に測ると、およそ6から35フィート(約2から11メートル)の幅がある。そのようなベルトの製造は、合成重合体樹脂の含浸の前に基礎布がエンドレス形であるという要件によって、困難となっている。
【0010】
ベルトの内側表面と同様に外側表面にも、ある予め決められた厚さの樹脂コーティングを備えさせることはしばしば望ましい。ベルトの両面をコーティングすることによって、その織って作られた基礎布は、ベルトの屈曲の中心軸と一致しないとしても、これに近接するであろう。そのような状況において、ベルトが抄紙機上のロールやそれと同様のものの周囲を通過するように曲げられているときに生じる内部のひずみによって、コーティングがベルトの各側部から裂けてしまうといったことはなくなるであろう。
【0011】
更に、ベルトの外側表面がある予め決められた厚さを持つ樹脂コーティングを有しているとき、それは溝や出口のない穴を開けられたホールや他の窪みが、織って作られた基礎布の如何なる部分をも露出させること無しに、その表面に形成されることを可能としている。これらの特徴はプレスニップにおいてウェブから押し出された水の一時的な貯蔵所を与えるということであり、これらは樹脂コーティングの硬化に続く分離製造工程における、溝切りや穴開けによって通常作られる。
【特許文献1】米国特許第5,238,537号明細書
【特許文献2】米国特許第4,427,734号明細書
【特許文献3】米国特許第4,567,077号明細書
【特許文献4】米国特許第5,360,656号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明はこの特定の問題に対する解決策、すなわち、外側表面に溝や出口のない穴を開けられたホールやそれらと同様のものといった形で隙間容積を有している樹脂含浸エンドレスベルト構造を製造するための先行技術による方法を特徴付けている、分離製造工程や各工程に不可欠なものを提供する。更に本発明は、カレンダーやトランスファーベルトといった他の製紙や紙加工に関する応用において使用される樹脂含浸エンドレスベルト構造を製造するための、代替方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
従って、本発明は抄紙機のロングニッププレスにおいて使用されるため、及び他の製紙や紙加工に関する応用のために設計された樹脂含浸エンドレスベルト構造を製造するための方法である。この方法はベルトに基礎基材を提供するという、第一の工程から成る。その基礎基材は以前に、内側又は外側表面に層を形成する重合体樹脂材を含浸されたものである。
【0014】
別法では、その基礎基材は本発明を実施している間にその全表面を覆うために、重合体樹脂材をその基礎基材へと沈積させることによって、不浸透性にされてよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
それから犠牲材料が精密な予め決められたパターンで基礎基材の上に沈積させられる。その予め決められたパターンとは製造されるベルトの表面を特徴付けるものである。犠牲材料は基礎基材上にモールドを与えるために、基礎基材上に望ましい厚さの層を形成する。犠牲材料は10μ(10ミクロン)以上の平均直径を有する滴状で沈積させられる。少なくとも1つのピエゾジェットが犠牲材料を基礎基材に沈積させるために使用されてよいが、上記のサイズの滴状で沈積させるための他の手段は、当業者によって知られていてよく、又は将来において使用されてよく、及びピエゾジェットの代わりに使用されてよい。続いて、機能的な重合体樹脂材は、以前に犠牲材料によって望ましい厚さの層で覆われていない領域を覆うために、すなわち犠牲材料によって規定されたモールドを充填するために、基礎基材上に沈積させられる。それから重合体樹脂材は適切な手段で定着、若しくは固着される。
【0016】
最終的に、犠牲材料は樹脂に覆われた基材から新しく製造されたベルトから除去される。一般的に、犠牲材料は適当な溶剤や熱を適用することによって除去される。犠牲材料を除去する前後に、沈積させられた重合体樹脂材は、望まれるならば、均一な厚さと滑らかで巨視的には単一表面を基礎基材へ与えるために、若しくは次に続く除去のため、重合体樹脂材によって覆われてよかった犠牲材料を露出させるために、任意に研磨されてよい。
【0017】
発明の1つの実施態様において、2つ目の機能的な重合体樹脂材は、まだなされていないのならば、ベルトを不浸透性にするために、及び異なる特質を有する表面領域をベルトに与えるために、犠牲材料によって以前は占有されていた領域を満たすため、基礎基材から新たに製造されたベルト上に沈積させられる。
【0018】
本発明は今、以下に認められる図面を頻繁に参照することで、より完全な詳細が記述されるだろう。
【実施例】
【0019】
本発明に従ってベルトを製造するための方法は、基礎基材の用意から始まる。一般的に、その基礎構造若しくは基礎基材はモノフィラメント糸から織られた布である。しかし、更に広くは、その基礎基材は、抄紙機クロージングの生産において使用される様々な糸、若しくはモノフィラメント糸、撚られたモノフィラメント糸、マルチフィラメント糸、撚られたマルチフィラメント糸のような不織品や不織布を製造するために使用されるベルトの糸から成る、織られたり、織られてなかったり、ニットだったりする布地であってよい。これらの糸は、当業者によって、この目的のために使用される重合体樹脂材から押出されることによって得られてよい。それゆえに、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアラミド、ポリオレフィンやその他の樹脂といった系統の樹脂が、使用されてよい。
【0020】
別法では、基礎基材は、特許文献2で開示されているように、メッシュの布地から構成されてもよい。特許文献2の教示はここで参照によって本文中に組み込まれている。基礎基材は更に、特許文献3のように、多くの米国特許で開示されている多様なスパイラルリンクベルトであってよい。特許文献3の教示はここで参照によって本文中に組み込まれている。
【0021】
更に基礎基材は、特許文献4などによって開示されている方法通りに、織られたり、織られなかったり、ニットだったり、メッシュだったりする布のストリップを螺旋状に巻くことによって、製造されてよい。特許文献4の教示はここで参照によって本文中に組み込まれている。その基礎基材は従って螺旋状に曲げられたストリップから成ってよいし、そこにおいて各々の螺旋回転は縦方向に基礎基材をエンドレス形にする連続的な縫い目によって、隣接するものと連結されている。
【0022】
上記のことが基礎基材のための唯一の可能的形式であると見なされるべきではない。抄紙機クロージングにおける技術者や関連する技術などによって使用される、あらゆる多様な基礎基材も代替的に使用されてよい。
【0023】
一度基礎基材が設けられたら、ステープルファイバーバットの一つ以上ある層は当業者によく知られている方法によって、その基材の2つの側部の片方若しくは両方に任意に取り付けられてよい。おそらく、最もよく知られており、且つ一般的に使用されている方法はニードリングであり、その方法ではバットの中の個々のステープルファイバーが複数の往復運動する有刺針によって、基礎基材へ打ち込まれている。別法では、個々のステープルファイバーを水で絡ませることによって基礎基材へ取り付けられてもよく、その方法では水の鋭い高圧ジェットが上記の往復運動する有刺針と同じ働きをする。一度ステープルファイバーバットが当業者によく知られているそれらの方法によって基礎基材へと取り付けられたら、それは抄紙機の乾燥部において水分を含んだ紙を脱水するために一般的に使用される様々なプレス布のものと同様の構造を有すると、一般に認められるであろう。
【0024】
更に別法では、その基礎基材は、少なくとも部分的にはその構造へと浸透して2つ側部の片方で望ましい厚さを形成し得る重合体樹脂材のコーティングを備えることで、空気や水といった流体に対して不浸透にされた構造となってよい。これはベルトをロングニッププレスにおいて使用することが意図された特殊な場合であり、その内側表面にある予め決められた厚さを持つ重合体樹脂材の層を必要とし、そのため基礎基材はロングニッププレスのアーチ型圧力シュー部との直接接触から保護され得る。
【0025】
本発明に従って製造されたベルトはシュー型のロングニッププレスのためのロングニッププレスベルトとして、及びカレンダリングやシートトランスファーといった他の紙製造や紙加工に関する応用として使用されてよい。
【0026】
ステープルファイバーバット材が付加されているか、及び2つの側部の片側に望ましい厚さの重合体樹脂材の層が存在するかどうかに関わらず、一度基礎基材が供給されたら、それは図1において概略的に記されている装置10に取り付けられる。基礎基材は抄紙機に設置されている間はエンドレス形、若しくはエンドレス形へと縫われていることは理解されるべきである。すなわちそれは、図1において記されている基礎基材12が、基礎基材12の全長の比較的に短い部分であると理解されるべきということである。
【0027】
基礎基材12がエンドレス形である場合、それは1組のロール付近に実際には取り付けられるだろう。それは図では表示されていないが、抄紙機クロージング技術の技術者に最もよく知られている。そのような状況において、装置10は2つのロールの間にある基礎基材12の2つあるランのうちの1つ、最も好都合な場合には上部のランに配置されるであろう。しかし、エンドレス形であるのかどうかによって、基礎基材12は加工の間に適切な度合いの張力を好ましくはかけられる。更に、たるみを防止するために、基礎基材12は装置10を通過している間、水平動の支持部材によって下から支持されてよい。
【0028】
更に具体的に図1に言及するならば、本発明の方法が実行されると、基礎基材12は装置10の中を上方へと動くよう指示されており、装置10はベルトがそこで製造されるように、基礎基材12が次々と通過することが出来る連続した幾つかのステーションから成っている。
【0029】
ステーションは下記のように認められる:
1.モールド成分沈積ステーション14;
2.画像/修復ステーション24;
3.ポリマー沈積ステーション36;
4.モールド成分除去ステーション48;及び
5.任意研磨ステーション50。
【0030】
本発明に従えば、基礎基材がまだ空気や水といった流体に対し不浸透にされていない場合、基礎基材を不浸透性にするため基礎基材の全表面を覆うために、基礎基材に少なくとも部分的には浸透する重合体樹脂材のコーティングを備えさせる必要が、まず最初にあってよい。これは装置10のポリマー沈積ステーションを使用することで、若しくは目的に適合する他の手段によって達成されてよい。
【0031】
ポリマー沈積ステーション36において、装置10を通る基礎基材12の運動と横方向に平行移動している、すなわち基礎基材12の運動と平行方向にある、横断レール38、40はバルクジェットの配列42のようなメータリング装置をそれが静止している間に支持している。バルクジェットの配列42は基礎基材を不浸透性にするため、及び任意に基礎基材の上に望ましい厚さの層を形成するために、基礎基材12の上に、若しくはその内部に機能的な重合体樹脂材を沈積させるために使用されてよい。基礎基材12上の1つ以上あるパスは望ましい量の重合体樹脂材を沈積させるためにバルクジェットの配列24によって作られてよい。
【0032】
もし必要であるなら、この予備的な工程を実施し、これからは第1の工程へと戻る。最初のステーションであるモールド成分沈積ステーションで、横断レール18、20に取り付けられ、装置10を通る基礎基材12の運動と横方向に平行移動している、すなわち基礎基材12の運動と平行方向であるピエゾジェットの配列16は、基礎基材12上に予め決められたパターンで望ましいの量の重合体樹脂材を堆積させる、という度重なる工程を通した沈積のために使用される。別法では、本発明の実践として要請される小滴状に沈積させるための他の手段は、下記で論じられるように、当業者に知られてよく、若しくは将来において開発されてよく、及び本発明の実践において使用されてよい。加えて、犠牲材料の沈積は基礎基材の動きと交差しかしない必要性はなく、そのような動きと平行、若しくはそのような動きに対し螺旋、また目的に適合する他のやり方であり得る。
【0033】
もし基礎基材がまだ、覆って不浸透性にする機能的な重合体樹脂材を有していないならば、犠牲材料は基礎基材の中へ浸透し、及び望まれるならば、予め決められたパターンに望ましい厚さの層を形成してよい。そのパターンは、ベルトの表面に隙間容積を与える個別の穴の対応する配列の最終的な場所となり得る、個別の場所の配列でよい。そのような場合、ベルト製造過程で後に除去され、完成したベルトにおいては存在しない犠牲材料は、個別の場所に沈積させられ、その場所に取り付けられ、及び基礎基材12の表面上で予め決められた高さ、及び/若しくは形まで増大してよい。集合的に、犠牲材料を有する個別の場所は、機能的な重合体樹脂材によって引き続き満たされたモールドから成り、それは所謂、製品が完成したときにベルトの機能的な部分となる。
【0034】
別法では、犠牲材料は半連続的なネットワーク、例えば基本的に線形で基礎基材12の至る所に実質的に伸張している半連続的なパターンで沈積させられ、犠牲材料は基礎基材12に、若しくは基礎基材を不浸透にするために以前に適用された重合体樹脂材に取り付けられ、それは一般的に平行及び互いが等しい距離で離れている線に沿うようになされる。そのような線は曲線でも直線でも折れ線でもよい。より一般的には、半連続的なネットワークは直線や曲線、若しくは真っ直ぐな部分と曲がっている部分両方から成り、互いに離れており、交差することはない。最終的には、半連続的なネットワークは完成したベルトの表面に複数の溝を与える。すなわち、水分を含んだ紙シートから押し出された水の一時的な貯蔵庫となる隙間容積を与え得る。
【0035】
更に別法では、犠牲材料は基礎基材12の両表面の至る所に実質的に伸張するように、及び予め決められた配列における複数の個別の空白領域を規定する連続的ネットワークで沈積させられてよい。これらの個別の空白領域は、重合体樹脂材によって最終的に満たされており、及びベルトの表面上の、重合体樹脂材で満たされた個別の領域の最終的な場所になる。例えば、連続的なネットワークは完成したベルトの表面に複数の十字形の溝を与えてよい。これまでの溝は一般的にベルトに切り込まれていたことを注意したい。従って、それらの溝は切り込みという方法のために、一般的に直線、若しくはだいたい直線であった。また出口のない穴を開けられたホールは、やはりドリルによる穴開け、切り込みという方法のために、一般的に円形であった。好都合に、本発明は最終的に隙間を作り出すため多くのパターンへと犠牲材料を沈積させるために、自由に設計された多くの形で隙間が作り出されるように、そのような制限を排する。
【0036】
図を参照すれば、ピエゾジェットの配列16は少なくとも一つ、しかし好ましくは複数の個別のコンピュータにコントロールされた、能動部品が圧電素子のポンプのように各々が機能しているピエゾジェットから成る。実際的な問題として、256個以上あるピエゾジェットの配列は、もし技術が許すのであれば利用されてよい。その能動部品は応用電気信号によって物理的に変形させられた結晶(crystal)やセラミックである。この変形は結晶やセラミックをポンプとして機能させることができ、そのポンプは適切な電気信号を受信するたびに、液状の物質を物理的に排出する。以上のように、コンピュータにコントロールされた電気信号に反応して、望ましい形に望ましい量の材料を堆積させるように、望ましい材料の滴を繰り返し供給するためにピエゾジェットを使用するこの方法は、通常“ドロップオンデマンド”方式と呼ばれている。
【0037】
材料を沈積させる際のジェットの精度の程度は形成される構造の寸法と形に依存するであろう。使用されるジェットの型と適用される材料の粘度はまた、選択されたジェットの精度に影響を与える。
【0038】
再び図1を参照するが、基礎基材12の端部から、若しくはそこにおいて縦に伸張している基準スレッドから好ましくは始まっているピエゾジェットの配列16は基礎基材12を横切って縦方向と横方向に平行移動し、基礎基材12が静止している間に、上記のパターンの一つで10μ(10ミクロン)以上の名目直径、例えば50μ(50ミクロン)や100μ(100ミクロン)、を有しているかなり小さな滴状で、上述されたパターンに犠牲材料を沈積させる。基礎基材12と関係するピエゾジェットの配列の縦方向や横方向への平行移動や、配列16における各々のピエゾジェットから出る犠牲材料の滴を沈積させることは、基礎基材12上の3平面、長さ、幅、深さや高さ(x、y、z軸、又は方向)においてコントロールされた形状で犠牲材料の予め決められたパターンを作るために、制御されたやり方でコンピュータによってコントロールされている。基礎基材12上の1つ以上のパスは望ましい量の重合体樹脂材を沈積させるために、ピエゾジェットの配列16によって作られた。換言すれば、次の上部に滴を層状に重ねていくという繰り返しのパターンで滴を沈積させることによって、基礎基材12上の(若しくは、予め適用された重合体樹脂材上の)犠牲材料の高さやz方向はコントロールされ、及び均一に、又は多様に、若しくは逆に望ましいように適合してよい。
【0039】
基礎基材12上にある1つ以上のパスは、望ましい量の材料を沈積させ、望ましい形を製作するためにピエゾジェットの配列によって作られる。この点に関して、沈積は一般的に図9において示されているような数々の形を取りうる。その形は上方へと先細りしている厚い基底を持つ、四角形、円錐、長方形、楕円形、台形などである。選択されたデザインに依存して、沈積された多くの材料はジェットが繰り返し沈積領域を横切るにつれ、減少するやり方で層にされ得る。
【0040】
パターンが基礎基材12を横切る横断レール18、20の間にあるバンドにおいて完成したとき、基礎基材12はバンドの幅と等しい長さまで縦に進められ、及び上記の手順は以前に完成したバンドと隣接している新しいバンドに、予め決められたパターンを生じさせるために繰り返される。この繰り返しのやり方で、基礎基材12全体は予め決められたパターンを備えることが出来る。
【0041】
別法では、再度基礎基材12の端部から、あるいは、そこで縦方向へ伸張した基準スレッドから好ましくは始まっている、ピエゾジェットの配列16は横断レール18、20と関連する固定場所にとどめられ、一方基礎基材12は、基礎基材12の周囲にある縦のストリップにおいて望ましいパターンに犠牲材料を沈積させるために、その固定場所の下に動かされる。縦のストリップの完成によって、ピエゾジェットの配列16は縦のストリップと同じ幅まで、横断レール18、20において、横方向へ動かされ、及び上記の手順は以前に完成したものと隣接している新しいバンドに、予め決められたパターンを生じさせるために繰り返される。この繰り返しのやり方で、全基礎基材12は前もって決められたパターンを備えることが出来る。
【0042】
横断レール18、20の一端に、ジェット検査ステーション22がそれぞれのジェットからの犠牲材料の流れをテストするために設けられている。そこにおいて、製造ジェットユニットの自動的な働きを回復させるために、ジェットは汚れを除去、洗浄される。
【0043】
犠牲材料は熱によってすぐに溶ける固体物質であり、冷却によって基礎基材12に堅固に固着されている。犠牲材料は熱源から供給されてよく、そこでは液体状態にあり、1つないし複数のピエゾジェットへの供給経路を通して排出されてよい。供給地点にある犠牲材料の粘度は、基礎基材上で形成される滴の大きさや形を規定する際に、同時に最終的に獲得されるパターンの分離度にとって重要となる。
【0044】
そのパターンはランダム、若しくは基礎基材上の繰り返されるランダムパターン、又は品質をコントロールするためにベルトからベルトへと繰り返されるパターンであり得るということを注意する。
【0045】
犠牲材料は、水溶性ポリエチレングリコールやポリビニルアルコールといった、非水性、又は溶剤除去性ワックス、若しくは水溶性ワックスであってよい。より一般的には、犠牲材料とは、上記で与えられた大きさの幅で極めて小さな滴状でピエゾジェットによって放出され得、及び基礎基材12や多くの機能的重合体樹脂材に有害ではない手段によって基礎基材12から最終的には除去される、全ての材料のことである。これらの要請に加えて、犠牲材料は、基礎基材12上、若しくはその中における配置をコントローするために、基礎基材12に沈積したのに続いて、可能な限り素早く固着、若しくは定着することが可能でなければならない。
【0046】
2番目のステーション、すなわち画像/修復ステーション24において、横断レール26、28は、基礎基材12を横切って平行移動しているディジタル画像カメラ30と、基礎基材12を横に、且つ横断レール26、28の間に関係して縦に交差して平行移動する修復ジェットの配列32を、基礎基材12が静止している間、支持する。
【0047】
ディジタル画像カメラ30は、基礎基材12において作り出された半連続の、若しくは連続したパターンでの、欠陥があったり欠損していたりする個別のモールド成分や同様の不良品の場所を特定するために、沈積している犠牲材料を調べる。実際のパターンと望ましいパターンとの比較は、ディジタル画像カメラ30に連結された高速パターン認識(FPR)処理装置によってなされる。FPR処理装置は、欠陥がある、若しくは欠損していると検知されたモールド成分に付加的な犠牲材料を沈積させよと、修復ジェットの配列32に信号を送る。その前には、横断レール26、28の一端において、修復ジェット検査ステーション34が各々の修復ジェットからの材料の流れをテストするために設けられている。そこで、製造修復ジェットユニットの自動的な働きを回復させるために、各々の修復ジェットは汚れを取り除き、清掃され得る。
【0048】
3番目のステーションである、以前論じたポリマー沈積ステーション36において、装置10を通る基礎基材12の運動と横方向に平行移動している、すなわち基礎基材12の運動と平行方向にある、横断レール38、40はバルクジェットの配列42のようなメータリング装置をそれが静止している間に支持している。バルクジェットの配列42は、犠牲材料を有している領域を除いて、基礎基材12上に望ましい厚さの層を形成するため犠牲材料によって形成されたモールドを満たすために、機能的な重合体樹脂材を基礎基材12上に沈積させるために使用される。重合体樹脂材はポリウレタンや感光性樹脂でよく、それはピエゾジェットの配列によって沈積させることが可能である様な下記において認められる種類から成るものと同類である。バルクジェットの配列42は機能的な重合体樹脂材の均一で厚い層、好ましくは除去可能な材料の領域よりは厚くない層を、基礎基材12上に残す。基礎基材12を覆う1つ以上のパスは望ましい量の重合体樹脂材を沈積させるために、バルクジェットの配列42によって作られてよい。
【0049】
定着装置44は、使用される重合体樹脂材を定着、若しくは固着させる必要があるときに、トランスバースレール38、40にまた取り付けられ、重合体樹脂材を定着、若しくは固着させるために、基礎基材12を横切るバルクジェットの配列42の後に続いていく。その定着装置44は、使用される重合体樹脂材の要件によって決定される選択にしたがって、例えば、赤外線、熱い空気、マイクロウェーブ、レーザー源;冷たい空気;又は紫外線や可視光線源といった熱源となる。
【0050】
機能的な重合体樹脂材は、沈積に続いて、基礎基材12の上に固着される必要もあることは理解されるべきである。機能的な重合体樹脂材が定着、若しくは固着される方法は、自身の物理的且つ/又は化学的要件に依存する。感光性樹脂は光によって硬化し、一方ホットメルト材は冷却によって定着する。水性ラテックスと水性分散体は乾燥され、及び熱で硬化し、反応生成物は熱によって硬化される。したがって、重合体樹脂材は硬化、冷却、乾燥、またそれらの組み合わせによって定着され得る。
【0051】
再び、横断レール38、40の一端において、バルクジェット検査ステーション46が各々のバルクジェットからの、材料の流れをテストするために設けられている。そこで、製造バルクジェットユニットの自動的な働きを回復させるために、各々のバルクジェットは汚れを取り除き、清掃され得る。
【0052】
別法では、重合体樹脂材は基礎基材12(若しくは前記のような、予め適用された重合体材)の上、若しくは内部に、スプレーによるコーティング、ブレードコーティング、シングル−パス−スパイラル(single−pass−spiral)(SPS)コーティング、マルチプル−シン−パス(multiple−thin−pass)(MPT)コーティングや、織られて出来た基材に液体材料を適用するため当分野で知られているいかなる他の方法によっても、沈積されてよい。
【0053】
4番目のステーションはモールド成分除去ステーション48である。ここで、モールド成分沈積ステーション14において最初に沈積させられた犠牲材料が、適切な手段によって除去される。例えば、もし犠牲材料がワックスであるなら、モールド除去ステーション48はワックスを溶かすために適切な温度をした熱源を含み、犠牲材料を基礎基材12から流れ落とすことを可能とする。一方、もし犠牲材料が溶剤除去性材料であるなら、モールド成分除去ステーション48はスプレーや浸漬といった処置に、水などの適切な溶剤を備える。実際に基礎基材12は、犠牲材料をより効果的に除去するべく溶剤を浴びるために、溶剤槽に出入りしている曲がりくねった通路へと導かれる。別法では、曲がりくねった通路は完全に、かき回されている溶剤槽の中にあってよい。槽の温度を高くすることによって、犠牲材料の除去は更に効果的に進み得る。
【0054】
何れにせよ、犠牲材料の除去は基礎基材12と機能的な重合体樹脂材を破壊することのない手段によって実行され、基礎基材12に望ましいパターンを有す機能的な樹脂を残す。
【0055】
この点において、基礎基材12上に犠牲材料によって以前に形成されたモールドを満たすために,上記のように適用されるものとは異なる機能的重合体樹脂材を備えた犠牲材料を以前に有していた領域を満たすことは、いくつかの応用においては、望ましいことである。そうすることにより、犠牲材料によって形成された開口部を満たすことが、それ自体ベルトを不浸透性にするということになるので、基礎基材を不浸透性にするために重合体樹脂材を予め適用する必要を除去することができる。
【0056】
もし最初に使用される機能的な重合体樹脂材が疎水性の材料であるなら、表面に親水性及び疎水性の両方の領域を有する均一な厚さを伴ったベルトを備えるために、犠牲材料によって以前に占有された領域を満たすため、疎水性の機能的な重合体樹脂材を適用することが望ましい。そのようなベルトはシートトランスファーベルトのように連続して使用されてよい。ポリマー沈積ステーション36は、犠牲材料によって以前に占有された領域に2番目の機能的な重合体樹脂材を適用するために、使用されてよい。
【0057】
最終的に、任意の5番目で最後のステーションが研磨ステーション44であり、そこでは均一な厚さとなめらかで且つ巨視的に単一平面である表面を、重合体樹脂材に備えさせるために、適切な研磨用具が使用される。研磨ステーション50は重合体樹脂材によって覆われてよい犠牲材料を露出させるために、モールド成分除去ステーション48の前において、代替的に配置されてよいということは理解されるべきである。何れにせよ、任意研磨ステーション50は粗い表面を有するロールと、研磨が均一の厚さと巨視的には単一平面の表面をもたらすのを確実にするための、基礎基材12の他側におけるもう一つのロール、又は支持面(backing surface)から成る。
【0058】
例として、内側表面に重合体樹脂材の層を有する基礎基材12の断面図である、図2を参照する。そのような基礎基材12はロングニッププレスベルトが製造される場所で使用される。基礎基材12は多層織りで、縦糸52と横糸54から織られている。縦糸52が横糸54を織る基礎基材12の表面において姿を見せている突起56は、基礎基材12の外側表面58で確認される。基礎基材12の内側表面60は重合樹脂コーティング62によって形成されている。
【0059】
重合体樹脂コーティング62は、滑ることによる接触、及び内側表面60がロングニッププレスの潤滑されたアーチ型圧力シューを滑るときに結果として生じるであろう摩滅による摩損から、基礎基材12を保護する。重合体樹脂もまた、基礎基材12を油や水に対して不浸透にさせるために、基礎基材12に含浸する。重合体樹脂コーティング62は時にポリウレタンから出来ており、及び、重合体樹脂が基礎基材12に適用されたのに続いて進行する硬化過程の間、泡が形成されることを避けるために好ましくは100%固体組成がよい。硬化の後、重合体樹脂コーティング62は滑らかな表面と均一な厚さを基礎基材12に与えるために、研磨され、磨かれる。
【0060】
図3は画像/修復ステーション24から出て姿を見せた基礎基材12の平面図である。そこで、基礎基材12の外側表面58は、製造されるベルトの表面に隙間容積を設ける個別の穴の対応する配列の最終的な場所となる、個別の場所の配列という形を成している予め決められたパターンにされた犠牲材料の、複数のモールド成分64を含んでいる。
【0061】
図4はポリマー沈積ステーション36から出て姿を見せた基礎基材12の平面図である。この点において、基礎基材12は中間にあるベルト製品66として適切に参照されてよく、ベルトが製造の中間工程にあることを意味している。重合体樹脂材68は、犠牲材料のモールド成分64によって占有されている場所を除いて、基礎基材12を覆っている。
【0062】
図5はモールド成分除去ステーション48と研磨ステーション50から出て姿を見せた、完成したベルトの平面図である。そのベルト70は、犠牲材料のモールド成分64によって以前に占有された場所を除いて、機能的な重合体樹脂材68を含んでいる。及び、モールド成分を除去することによって、予め決められたパターンで複数の個別の穴72が重合体樹脂材に残る。
【0063】
図6は図5で指示されている完成したベルト70の断面図である。この例では、重合体樹脂材68は、個別の穴72によって表されている領域を除いて、基礎基材12上に望ましい厚さの層を形成する。
【0064】
ベルトの代替的な実施態様は図7と図8に示されている。図7は、複数の十字形の溝78をベルト74の表面に設ける、ベルトの外部表面上の予め決められた配列における重合体樹脂材の複数の個別の配列76を有している。
【0065】
図8は表面上に重合体樹脂材の半連続的なネットワークを有しているベルト80の平面図である。半連続的なネットワークは基本的に線形でベルト80の至る所に実質的に伸張している。半連続的なネットワークの各々の部分82は、他の作られたネットワークと平行して、実質的に直線で伸張している。各々の部分82は重合体樹脂材の各部であり、隣接する部分82と共に、溝84をその間によって規定する山の領域である。その山の領域はまた、非平行の壁、及び台形のような一定の断面を有している。
【0066】
本発明の代替的な実施態様において、モールド成分沈積ステーション14、画像/修復ステーション24、ポリマー沈積ステーション36は、上記のように横方向に一定の間隔で繰り返し動かすよりむしろ、螺旋技術を用いて基礎基材12からベルトを作り出すのに適していてよい。螺旋技術において、モールド成分沈積ステーション14、画像/修復ステーション24、ポリマー沈積ステーション36は、基礎基材12の一端、例えば図1における左端で始まり、及び基礎基材12が図1において指示された方向に動くのにつれ、基礎基材12を徐々に横切るように動く。ステーション14、24、36と基礎基材12が動かされる割合は、最終的なベルトにおいて望まれているパターンが連続するやり方で基礎基材12上において螺旋型にされるように、調整されている。この代替案において、ポリマー沈積ステーション36によって沈積させられる重合体樹脂材は、各々螺旋形のパスとして定着装置42の下で定着、若しくは固着され、そして基礎基材12全体が装置10を通して進められた時、完全に定着される。
【0067】
別法では、ピエゾジェットの配列16が基礎基材12の周囲の縦のストラップにおける望ましいパターンに犠牲材料を沈積させるとき、画像/修復ステーション24とポリマー沈積ステーション36もまた、ピエゾジェットの配列16と並んだ固定場所に据えられ、一方基礎基材12はそれらの下を動き、最終的なベルトにおいて望まれているパターンが基礎基材12の周囲にある縦のストラップに適用される。縦のストラップが完成したら、ピエゾジェットの配列16、画像/修復ステーション24、ポリマー沈積ステーション36は縦のストラップの幅と同じだけ横方向へ動かされ、その手順は以前完成したものと隣接している新しい縦のストラップのために、繰り返される。この繰り返すやり方で、基礎基材12全体は完全にベルトへと加工され得る。
【0068】
更に、装置全体は加工された材料と共に、固定場所にとどまる。材料は完全な幅のベルトである必要はなく、特許文献4において開示されているような材料のストラップでもあってよく、及び続いて完全な幅のベルトへと形成されるということは注意されるべきである。上記の開示は参照によって本文中にここで組み込まれている。そのストリップは巻かれていておらず、完全な加工の後で一連のロールへと巻かれ得る。ベルト材料であるこれらのロールは保管され、それから例えばすぐ前記の特許の教示を使用するエンドレス形の全幅構造を形成するために使用されることができる。
【0069】
摩耗や酸化に対する耐性といった機能的な重合体樹脂素材の役割は、ベルトの耐久性にとって重要である。上記で論じた、機能的な重合体樹脂材の硬化、定着、反応時間の重要性に加え、ベルトへと放出される間における樹脂材の粘度も、上記のものと同様に重要であり得る。具体的には、本発明の別の実施態様において、ポリマー沈積ステーション36は、バルクジェットの配列42の代わりに、2番目のピエゾジェットの配列から成る。ピエゾジェットの配列は、犠牲材料に満たされた領域を除いて、基礎基材12の上、若しくは中に重合体樹脂材を沈積させるために使用されるので、重合体樹脂材の選択は、放出されるとき、すなわち重合体樹脂材が沈積のために用意がされて、ピエゾジェットのノズルにあるとき、その粘度が100cps(100センチポイズ)以下であるという要件によって制限されているので、個別のピエゾジェットは一定の給滴率で重合体樹脂材を供給することが出来る。
【0070】
ピエゾジェットの配列やバルクジェットの配列によって適用され得る重合体樹脂材は、以下の4つの種類のいずれかを含む:
1.ホットメルトと湿分硬化ホットメルト;
2.ウレタンとエポキシから成る2体反応生成物;
3.ウレタン、ポリエステル、ポリエーテルやシリコーンから得られた反応性のアクリル化モノマーや、アクリル化オリゴマーから成る、感光性樹脂の組成物;
4.ラテックスと水性分散体、及びアクリル樹脂とポリウレタンを含む粒子充填処方;
上述されているように、ピエゾジェットの配列16は平均直径が10μ(10ミクロン)以上の極めて小さな滴状に重合体樹脂材を供給することが可能であるが、それは放出時におけるその粘度が100cps(センチポイズ)以下の場合に限られている。更に、ピエゾジェットの配列16は非常な精密さで重合体樹脂材を一度に一つの層へ沈積させることができ、及び均一の厚さを獲得するために基礎基材12上に形成された層の表面を磨く必要をなくし、当業者がコーティングのz方向の形状をコントロールすることを可能とさせている。すなわち、ピエゾジェットの配列は、表面が研磨されることがなくとも単一平面になる、あるいは表面がある決められた3次元構造となるような精密さで重合体樹脂材を沈積させる。更に、この実施態様において、1つ以上の種類の重合体樹脂材から成る微視的な領域を有する表面を作るために、ピエゾジェットの配列にある幾つかの個別のピエゾジェットは重合体樹脂材のあるもの、例えば親水性の重合体樹脂材を沈積させるために使用され、一方他のピエゾジェットは違う重合体樹脂材、例えば疎水性の重合体樹脂材を沈積させるために使用されることができる。
【0071】
上記に対する修正は明らかに当業者で対処できるが、補正クレームの範囲を超えた修正をもたらすことは出来ないであろう。特に、ピエゾジェットは基礎基材上の予め選択された場所に犠牲材料、あるいは機能的な重合体樹脂材を沈積させるために使用されるように、上記で開示されている一方、望ましい範囲に滴を沈積させるための他の方法は、当業者に知られている、若しくは将来的に沈積させられ、及びそのような他の方法は本発明の実践において使用されてよい。例えば、半円球のような最終パターンといった比較的大きな規模のパターンを必要とする過程において、比較的大きな、単一の樹脂沈積ノズルさえ全ジェットの配列から成ってよい。そのような方法の使用は、もし実施されたとしても、補正クレームの範囲を超えた発明をもたらしはしないであろう。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の方法に従ってベルトを製造するために使用される装置の略図である。
【図2】内側表面に重合体樹脂材の層を有する基礎基材の断面図である。
【図3】図1の装置における画像/修復ステーションから出て姿を見せた基礎基材の平面図である。
【図4】図1の装置におけるポリマー沈積ステーションから出て姿を見せた基礎基材の平面図である。
【図5】図1の装置のモールド除去ステーション及び研磨ステーションから出て姿を見せた完成したベルトの平面図である。
【図6】図5で示されたものの断面図である。
【図7】ベルトの2番目の実施態様の平面図である。
【図8】ベルトの3番目の実施態様の平面図である。
【図9】沈積させられる材料の多様な表現形である。
【符号の説明】
【0073】
10 装置
12 基礎基材
14 モールド成分沈積ステーション
16 ピエゾジェットの配列
18、20 横断レール
22 ジェット検査ステーション
24 画像/修復ステーション
26、28 横断レール
30 ディジタル画像カメラ
32 リペアジェットの配列
34 修復ジェット検査ステーション
36 ポリマー沈積ステーション
38、40 横断レール
42 バルクジェットの配列
44 定着装置
48 モールド成分除去ステーション
50 任意研磨ステーション
52 縦糸
54 横糸
56 突起
58 外側表面
60 内側表面
62 重合体樹脂コーティング
64 モールド成分
66 ベルト製品
68 重合体樹脂材
70 ベルト
72 個別の穴
74 ベルト
76 個別の配列
78 溝
80 ベルト
82 半連続的なネットワークの各々の部分
84 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抄紙機のロングニッププレスで使用するため、及び他の製紙や紙加工に関する応用のために設計された樹脂含浸エンドレスベルト構造を製造する方法において、
a) ベルトのための基礎基材を設ける工程;
b) 制御された方式で犠牲材料を前記基礎基材に沈積させる工程であって、それは滴状に予め決められたパターンを作るために前記の沈積させられる材料のx,y,z軸をコントロールする様に行われ、そこでは前記の予め決められたパターンはベルトに機能的な側面を与える前記ベルト構造の表面を作り出す;
c) 前記犠牲材料を有していない領域を覆うために、機能的な重合体樹脂材を前記基礎基材に沈積させる工程;
d) 少なくとも部分的には、前記機能的な重合体樹脂材を硬化する工程;及び
e) 前記基礎基材から犠牲材料を除去する工程;
から成る、上記の製造方法。
【請求項2】
前記犠牲材料は10μ(10ミクロン)以上の名目直径を有する滴状に沈積させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
工程b)から工程e)は前記基礎基材を横切って横方向に伸張している連続するバンド上において逐次遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
工程b)から工程e)は前記基礎基材の周囲を縦方向へと伸張している連続するストリップ上において逐次遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
工程b)から工程e)は前記基礎基材の周囲で螺旋状に遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
工程b)において、前記の予め決められたパターンは予め決められた配列に並べられている多数の個別の場所から成る、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
工程b)において、前記の予め決められたパターンは予め決められた配列において多数の個別の空白領域を規定している連続的なネットワークから成る、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
工程b)において、前記の予め決められたパターンは実質的に前記基礎基材中へと伸張している半連続的なネットワークから成る、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
工程b)において、前記犠牲材料は前記の予め決められたパターンで前記基礎基材上に望ましい厚さの均一な、若しくはランダムなパターンの層を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
工程b)において、前記犠牲材料は少なくとも一台の個別のコンピュータによってコントロールされたピエゾジェットから成るピエゾジェットの配列によって沈積させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記犠牲材料は熱によって除去され得るワックスである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記犠牲材料は溶剤除去性材料である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
工程b)と工程c)との間の
i) 前記の予め決められたパターンとの一致を測定するために、前記犠牲材料の実際のパターンを検査する工程;
ii)前記の予め決められたパターンから逸脱したものを排除するために、前記犠牲材料の実際のパターンを修復する工程;
から更に成る、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記検査工程は、ディジタルカメラと連動して作動する高速パターン認識(FPR)処理装置によって実行される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記修復工程は前記FPR処理装置に連結された修復ジェットの配列によって遂行される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
工程c)において、前記の機能的な重合体樹脂材は前記基礎基材上に望ましい厚さの層を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記の機能的な重合体樹脂材はポリウレタンである、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記の機能的な重合体樹脂材は感光性樹脂である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記の硬化工程は前記感光性樹脂を化学線に曝すことによって遂行される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記の硬化工程は前記の機能的な重合体樹脂材を熱源に曝すことによって遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記の硬化工程は前記の機能的な重合体樹脂材を冷気に曝すことによって遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記の硬化工程は前記の機能的な重合体樹脂材を化学線に曝すことによって遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記の機能的な重合体樹脂材は、
1. ホットメルトと湿分硬化ホットメルト;
2. ウレタンとエポキシに基づく、2成分の反応生成物;
3. ウレタン、ポリエステル、ポリエーテルやシリコーンから得られた反応性のアクリル化モノマーや、アクリル化オリゴマーから成る、感光性樹脂の組成物;及び
4. 水性ラテックスと水性分散体、及びアクリル樹脂とポリウレタンを含む粒子充填処方;
から成るグループから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記の除去工程は加熱によって遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記の除去工程は適切な溶剤の働きによって遂行される、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
工程a)と工程b)の間に、前記基礎基材の全表面を膜で覆い不浸透性にするために重合体樹脂材を前記基礎基材へと沈積させるという工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記重合体樹脂材はバルクジェットの配列によって前記基礎基材へと沈積させられている、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
ストリップよりも大きな幅を有するベルトを形成するために最終的に巻かれている、織られたり、不織であったり、螺旋形をしていたり、スパイラルリンクをしていたり、ニットであったり、メッシュだったり、ストリップだったりする材料から本質的に成っているグループから得た基礎基材を備えている工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記重合体樹脂材は、少なくとも一台の個別のコンピュータによってコントロールされているピエゾジェットから成るピエゾジェットの配列によって沈積させられている、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記重合体樹脂材はスプレーによって沈積させられる、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記重合体樹脂材はブレードコーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記重合体樹脂材はシングル−パス−スパイラル(SPS)コーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記重合体樹脂材はマルチプル−シン−パス(MTP)コーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
工程c)において、前記の機能的な重合体樹脂材はバルクジェットの配列によって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記の機能的な重合体樹脂材は、少なくとも一台の個別のコンピュータによってコントロールされているピエゾジェットから成るピエゾジェットの配列によって沈積させられている、請求項26に記載の方法。
【請求項36】
工程c)において、前記の機能的な重合体樹脂材はスプレーによって沈積させられている、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
工程c)において、前記の機能的な重合体樹脂材はブレードコーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
工程c)において、前記の機能的な重合体樹脂材はシングル−パス−スパイラル(SPS)コーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
工程c)において、前記の機能的な重合体樹脂材はマルチプル−シン−パス(MTP)コーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
最初の機能的な重合体樹脂材は沈積させられ、最初の機能的な重合体樹脂材とは異なる
2番目の機能的な重合体樹脂材は沈積させられる、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
重合体樹脂材のあるものは親水性であり、別の重合体樹脂材は疎水性である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記基礎基材は、前記犠牲材料や前記の機能的な重合体樹脂材の沈積の前に、前記基礎基材を不浸透性にする重合体樹脂材を含浸される、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記の重合体樹脂材は単一平面を有する均一な層、若しくは3次元構造を持つ表面を有する不均一な厚さの層で前記基礎布上に沈積させられる、請求項26に記載の方法。
【請求項44】
工程e)の後に、前記犠牲材料によって以前に覆われた領域を覆い、且つ満たすために、2番目の機能的な重合体樹脂材を前記基礎基材上に沈積させる工程から更に成る、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
前記の機能的な重合体樹脂材のあるものは親水性で、他のものは疎水性である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
均一な厚さ且つ滑らかで巨視的には単一平面を前記の機能的な重合体樹脂材に設けるために、前記の機能的な重合体樹脂材を研磨する任意の工程から更に成る、請求項1に記載の方法。
【請求項47】
抄紙機のロングニッププレスで使用するため、及び他の製紙や紙加工に関する応用のために設計された樹脂含浸エンドレスベルト構造において、
a) ベルトのための基礎基材を設ける工程;
b) 制御された方式で犠牲材料を前記基礎基材に沈積させる工程であって、それは滴状に予め決められたパターンを作るために前記の沈積させられる材料のx,y,z軸をコントロールする様に行われ、そこでは前記の予め決められたパターンはベルトに機能的な側面を与える前記ベルト構造の表面を作り出す;
c) 前記犠牲材料を有していない領域を覆うために、機能的な重合体樹脂材を前記基礎基材に沈積させる工程;
d) 少なくとも部分的には、前記機能的な重合体樹脂材を硬化する工程;及び
e) 前記基礎基材から犠牲材料を除去する工程;
から成る、上記のベルト。
【請求項48】
前記犠牲材料は10μ(10ミクロン)以上の名目直径を有する滴状に沈積させられる、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項49】
均一な厚さ且つ滑らかで巨視的には単一平面を前記の機能的な重合体樹脂材に設けるために、前記の機能的な重合体樹脂材を研磨する任意の工程から更に成る、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項50】
工程b)から工程e)は前記基礎基材を横切って横方向に伸張している連続するバンド上において逐次遂行される、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項51】
工程b)から工程e)は前記基礎基材の周囲を縦方向へと伸張している連続するストリップ上において逐次遂行される、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項52】
工程b)から工程e)は前記基礎基材の周囲で螺旋状に遂行される、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項53】
工程b)において、前記の予め決められたパターンは予め決められた配列に並べられている多数の個別の場所から成る、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項54】
工程b)において、前記の予め決められたパターンは予め決められた配列において多数の個別の空白領域を規定している連続的なネットワークから成る、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項55】
工程b)において、前記の予め決められたパターンは実質的に前記基礎基材中へと伸張している半連続的なネットワークから成る、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項56】
工程b)において、前記犠牲材料は前記の予め決められたパターンで前記基礎基材上に望ましい厚さの均一な、若しくはランダムなパターンの層を形成する、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項57】
工程b)において、前記犠牲材料は少なくとも一台の個別のコンピュータによってコントロールされたピエゾジェットから成るピエゾジェットの配列によって沈積させられる、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項58】
前記犠牲材料は熱によって除去され得るワックスである、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項59】
前記犠牲材料は溶剤除去性材料である、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項60】
前記の機能的な重合体樹脂材は、
1. ホットメルトと湿分硬化ホットメルト;
2. ウレタンとエポキシに基づく、2成分の反応生成物;
3. ウレタン、ポリエステル、ポリエーテルやシリコーンから得られた反応性のアクリル化モノマーや、アクリル化オリゴマーから成る、感光性樹脂の組成物;
4. 水性ラテックスと水性分散体、及びアクリル樹脂とポリウレタンを含む粒子充填処方;
から成るグループから選択される、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項61】
工程a)と工程b)の間に、前記基礎基材の全表面を膜で覆い不浸透性にするために重合体樹脂材を前記基礎基材へと沈積させるという工程を更に含む、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項62】
前記重合体樹脂材はバルクジェットの配列によって前記基礎基材へと沈積させられている、請求項61に記載のベルト構造。
【請求項63】
前記重合体樹脂材はスプレーによって沈積させられる、請求項61に記載のベルト構造。
【請求項64】
前記重合体樹脂材はブレードコーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項61に記載のベルト構造。
【請求項65】
前記重合体樹脂材はシングル−パス−スパイラル(SPS)コーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項61に記載のベルト構造。
【請求項66】
前記重合体樹脂材はマルチプル−シン−パス(MTP)コーティングによって前記基礎基材上に沈積させられる、請求項61に記載のベルト構造。
【請求項67】
前記の機能的な重合体樹脂材は、少なくとも一台の個別のコンピュータによってコントロールされているピエゾジェットから成るピエゾジェットの配列によって沈積させられている、請求項61に記載のベルト構造。
【請求項68】
最初の機能的な重合体樹脂材は沈積させられ、最初の機能的な重合体樹脂材とは異なる
2番目の機能的な重合体樹脂材は沈積させられる、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項69】
前記の重合体樹脂材は単一平面を有する均一な層、若しくは3次元構造を持つ表面を有する不均一な厚さの層で前記基礎布上に沈積させられる、請求項67に記載のベルト構造。
【請求項70】
工程a)と工程b)の間に、前記基礎基材の全表面を膜で覆い不浸透性にするために重合体樹脂材を前記基礎基材へと沈積させるという工程を更に含む、請求項47に記載のベルト構造。
【請求項71】
工程e)の後に、前記犠牲材料によって以前に覆われた領域を覆い、且つ満たすために、2番目の機能的な重合体樹脂材を前記基礎基材上に沈積させる工程から更に成る、請求項69に記載のベルト構造。
【請求項72】
ストリップよりも大きな幅を有するベルトを形成するために最終的に巻かれている、織られたり、不織であったり、螺旋形をしていたり、スパイラルリンクをしていたり、ニットであったり、メッシュだったり、ストリップだったりする材料から本質的に成っているグループから得た基礎基材を備えている工程を含む、請求項47に記載のベルト。
【請求項73】
予め決められたパターンは平行する溝の連続的なネットワークを作り出す、請求項47に記載のベルト。
【請求項74】
予め決められたパターンは交差する溝の連続的なネットワークを作り出す、請求項47に記載のベルト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−512499(P2006−512499A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−564996(P2004−564996)
【出願日】平成15年11月13日(2003.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2003/036473
【国際公開番号】WO2004/061205
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(591097414)アルバニー インターナショナル コーポレイション (110)
【氏名又は名称原語表記】ALBANY INTERNATIONAL CORPORATION
【Fターム(参考)】