説明

樹脂押出機のシリンダ冷却装置及びシリンダ冷却方法

【課題】 樹脂押出機のシリンダ冷却装置において、コンパクト性を良好に保ちながらシリンダの周方向の冷却ムラを防止し得る構成を提供する。
【解決手段】 シリンダ2を囲むようにスリーブ3が設けられ、このスリーブ3には空気入口4及び空気出口5が設けられる。空気入口4には空気を供給するブロワ6が接続される。シリンダ2とスリーブ3との間に形成される筒状空間7は、複数枚の仕切板11〜15によって、シリンダの軸方向に仕切られる。それぞれの仕切板11〜15には空気流通口8が開口される。隣り合う前記仕切板の空気流通口8同士は互い違いに配置され、仕切板11〜15に挟まれる空間R2〜R5において、空気が周方向に流れるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂押出機におけるシリンダを冷却する装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の冷却装置は、例えば特許文献1の図1に開示される。特許文献1の図1において、その軸を水平に向けて設置された押出機のシリンダは、囲いによって被覆され、その囲いの下面から低温の空気がブロワによって供給される。囲いの内部に供給された空気は、冷却ゾーンを通過しながらシリンダの両側を循環し、囲いの頂部に作られた出口を通過して排出される。
【0003】
また特許文献1は、上記構成ではいわゆる煙突効果によってシリンダの頂部の冷却効率が底部に比して低くなってしまうことを指摘して、以下の構成を開示する。即ち、特許文献1の図2あるいは図3に示すように、空気の出口を、前記ブロワの位置とはシリンダ軸方向で異なった位置で、且つ囲いの底面に設ける。この結果、ブロワから囲いの内部に供給された空気は、バッフルによってシリンダの外周上に分散させた後、シリンダ部分に沿って実質的に縦方向(シリンダ軸方向)に流して、出口から排出される。即ち、囲いによって形成される冷却ゾーンの全長にわたってシリンダ軸方向の空気の流れが形成される。特許文献1は上記構成とすることで、シリンダの横断面にわたって温度を均一にすることができ、押出スクリュー及びシリンダの磨耗及び破損が大いに減少できるとする。
【特許文献1】特開平6−254944号公報(図1、段落番号0003、図2・図3、段落番号0013、0014)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1の図2あるいは図3の構成は、シリンダの上部と下部とで冷却空気の軸方向の流速を等しくしようとすると、囲いの内部において空気がブロワから流入する部分に、大きなヘッダーが必要となってしまう。従って、煙突効果を回避してシリンダを周方向にある程度均一に冷却することはできるものの、囲いをコンパクトな構成とすることが難しかった。
【0005】
また、特許文献1の図2や図3のように単にシリンダ軸方向の空気の流れを形成しただけでは、シリンダの冷却効率が十分に良好であるとは言いがたい。この点、特許文献1の図4ではシリンダの外周に冷却フィンを設けた構成を開示しているが、このように補助的な熱交換手段を付加すると製造コストや組立工数が増大するとともに、冷却フィンの取付スペース確保のために囲いが大型化してしまうことになる。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0007】
◆本発明の第1の観点によれば、樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、シリンダを囲むスリーブと、このスリーブに設けられる空気入口及び空気出口と、前記空気入口から空気を供給するブロワと、前記シリンダと前記スリーブとの間の空間をシリンダ軸方向に仕切る少なくとも1枚の仕切板と、その仕切板に開口される空気流通口と、を有してなる、樹脂押出機のシリンダ冷却装置が提供される。
【0008】
これにより、仕切板によって、シリンダとスリーブとの間の空間においてシリンダの周方向の流れを積極的に形成できる。この結果、コンパクトな構成で、シリンダの周方向の冷却ムラが生じにくい構成とできる。また、仕切板によって流路が狭くなる分、流速が増大するので、冷却効率を向上させ得る。従って、補助的な熱交換手段を設ける必要性を小さくでき、コスト及び製造工数の低減が容易なコンパクトな構成とできる。
【0009】
◆前記の樹脂押出機のシリンダ冷却装置においては、前記仕切板は複数枚設けられるとともに、隣り合う仕切板で挟まれた空気流路をシリンダ軸を含む平面で切った流路断面積をS1、当該空気流路をシリンダ軸に垂直な平面で切った流路断面積をS2としたときに、S1<S2であることが好ましい。
【0010】
これにより、仕切板で挟まれた空気流路において、空気の周方向の流速を軸方向の流速よりも大きくできる(確実に周方向の空気の流れを形成できる)。従って、シリンダの周方向の冷却ムラを一層確実に低減できる。
【0011】
◆前記の樹脂押出機のシリンダ冷却装置においては、S1<0.5×S2であることが好ましい。
【0012】
これにより、空気の周方向の流速を更に大きくでき、シリンダの周方向の冷却ムラを確実に低減できる。
【0013】
◆前記の樹脂押出機のシリンダ冷却装置においては、前記仕切板の空気流通口は、その開口面積の比率が30%以上かつ50%以下であることが好ましい。
【0014】
これにより、スリーブ内での空気の周方向の流れを確実に形成すると同時に、空気入口から空気出口までスムーズに冷却空気を通過させることができる。
【0015】
◆前記の樹脂押出機のシリンダ冷却装置においては、前記仕切板は前記シリンダの外周面に接触するように設けられていることが好ましい。
【0016】
これにより、空気の流れを案内する仕切板に冷却フィンとしての役割を兼ねさせることができ、簡素な構成で冷却効率を向上させ得る。
【0017】
◆前記の樹脂押出機のシリンダ冷却装置においては、前記仕切板は、前記空気流通口に相当する部分を切り欠いた円弧状の板として構成されていることが好ましい。
【0018】
これにより、空気流通口を介した空気の流通がスムーズになり、冷却効率が一層向上する。
【0019】
◆前記の樹脂押出機のシリンダ冷却装置においては、前記仕切板は複数枚設けられるとともに、隣り合う仕切板の空気流通口同士は互いに重複しない位置に配置されていることが好ましい。
【0020】
これにより、各仕切板によって挟まれた空間内で、空気を空気流通口から空気流通口へ、確実に周方向に流すことができる。この結果、シリンダの周方向の冷却ムラが一層低減される。
【0021】
◆前記の樹脂押出機のシリンダ冷却装置においては、隣り合う仕切板の空気流通口同士はシリンダ軸を挟んで交互に設けられていることが好ましい。
【0022】
なお、「交互に設けられている」とは、空気流通口同士が、150°以上かつ210°以下の角度差を有するように設けられていることを意味する。
【0023】
これにより、各仕切板によって挟まれた空間内で、空気を空気流通口から空気流通口へ、確実に周方向に流すことができる。この結果、シリンダの周方向の冷却ムラが一層低減される。
【0024】
◆本発明の第2の観点によれば、樹脂押出機のシリンダ冷却方法であって、シリンダを囲むようにスリーブを設け、前記シリンダと前記スリーブとの間の空間をシリンダ軸方向に部分的に仕切るように少なくとも1枚の仕切板を設けた上で、前記スリーブに設けた空気入口から当該スリーブ内に空気を供給し、この空気を、前記スリーブと前記シリンダと前記仕切板によって構成される流路を通過させた後に前記スリーブに設けた空気出口から排出させる、樹脂押出機のシリンダ冷却方法が提供される。
【0025】
これにより、仕切板によって、シリンダとスリーブとの間の空間においてシリンダの周方向の流れを積極的に形成できる。この結果、コンパクトな構成で、シリンダの周方向の冷却ムラが生じにくい構成とできる。また、仕切板によって流路が狭くなる分、流速が増大するので、冷却効率を向上させ得る。従って、補助的な熱交換手段を設ける必要性を小さくでき、コスト及び製造工数の低減が容易で且つコンパクトな構成とできる。
【0026】
◆前記の樹脂押出機のシリンダ冷却方法においては、前記仕切板は複数枚設けられるとともに、隣り合う仕切板で挟まれた空気流路をシリンダ軸を含む平面で切った流路断面積をS1、当該空気流路をシリンダ軸に垂直な平面で切った流路断面積をS2としたときに、S1<S2であることが好ましい。
【0027】
これにより、仕切板で挟まれた空気流路において、空気の周方向の流速を軸方向の流速よりも大きくできる(確実に周方向の空気の流れを形成できる)。従って、シリンダの周方向の冷却ムラを一層確実に低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るシリンダ冷却装置の全体的な構成を示した斜視図、図2は図1のA−A断面矢視図、図3は仕切板の構成を示す図である。
【0029】
図1、図2において、冷却装置1は、その軸を水平に向けて配置された押出装置のシリンダ2に取り付けられている。このシリンダ2内には加熱されて流動状を呈した樹脂が注入されており、図示しない押出スクリューによって樹脂がシリンダの軸方向に押し出される構成になっている。
【0030】
冷却装置1は、このシリンダ2の長さの一部を囲む有底円筒状のスリーブ3を備える。スリーブ3の内部(シリンダ2の外周面とスリーブ3の内周面との間)には筒状空間7が形成され、この筒状空間7に相当する領域が冷却ゾーンとされている。前記スリーブ3の軸方向一端側の底部には空気入口4が形成され、軸方向他端側の底部には空気出口5が形成される。空気入口4には空気供給手段としてのブロワ6が接続されており、前記筒状空間7に対し前記空気入口4を通じて低温の空気を導入できるようになっている。
【0031】
スリーブ3の内部には、前記筒状空間7をシリンダ軸方向に仕切るように、5枚の仕切板11〜15が設置される。この仕切板11〜15により、前記筒状空間7は、シリンダ軸方向に並ぶ環状の6つの空間R1〜R6に区画される。仕切板11の形状を代表して図3に示すが、仕切板11はシリンダ軸に垂直な円弧状の平板として構成されている。図1や図3に示すように、この仕切板11は、いわばドーナツを円弧状ないし扇状に切り欠いた如くの形状に構成しており、この切り欠かれた部分は空気流通口8を構成している。なお、5枚の仕切板11〜15は同一の形状に構成している。また仕切板11〜15は、その内周縁を前記シリンダ2の外周面に接触させた状態で、シリンダ2及びスリーブ3に取り付けられる。
【0032】
なお、前記筒状空間7は上述のとおり仕切板11〜15によって各空間R1〜R6に仕切られるのであるが、各仕切板11〜15には空気流通口8が形成されており、各空間R1〜R6の空気は空気流通口8を介して相互流通可能である。従って、筒状空間7は仕切板11〜15によって完全に仕切られるのではなく、部分的に仕切られるということができる。なお、前記空気入口4は空間R1に、前記空気出口5は空間R6に、それぞれ形成されている。
【0033】
図1や図2に示すように、隣り合う仕切板(11と12、12と13、・・・)において、空気流通口8同士はシリンダ軸を挟んで交互に(互い違いに)配置されている。即ち、一側に空気流通口8を有する仕切板11〜15は、その向き(位相)を180°ずつ変えながら、シリンダ2の軸方向に連設している。この結果、隣り合う仕切板同士の空気流通口8は、シリンダ軸方向にみたときに互いに重複しないように配置される。
【0034】
以上の構成で、図2の太線矢印に示すように、ブロワ6から空気入口4を介して空間R1へ導入された空気は、当該空間R1内においてシリンダ2の両側を周方向に流れ、仕切板11の空気流通口8を通過して空間R2に入る。次に、空間R2内においてシリンダ2の両側を周方向に流れ、仕切板12の空気流通口8を通過して空間R3へ入る。このように、筒状空間7に空気入口4から導入された空気は、シリンダ2とスリーブ3と仕切板11〜15により構成される流路に沿って、シリンダ2の周方向→軸方向→周方向→軸方向→・・・と向きを変えながら流れ、最終的に空間R6から空気出口5を通じて排出される。
【0035】
本実施形態では以上に示すように、前記仕切板11〜15によって、筒状空間7において積極的にシリンダ2の周方向の流れを形成する構成となっている。この結果、コンパクトな構成で、シリンダ2の周方向の冷却ムラが生じにくい構成とできる。また、仕切板11〜15を設けた分、筒状空間7の流路が狭くなるので、筒状空間7を流れる空気の流速が増大し、シリンダ2の外周面の冷却効率が良好である。従って、要求される冷却能力にもよるが、冷却フィン等の補助的な熱交換手段を設ける必要性を小さくでき、低コストで製造が容易な構成とできる。
【0036】
なお、本実施形態では、隣り合う仕切板で挟まれた環状の空間R2〜R5は、以下の条件を満たす形状となっている。即ち、例えば空間R3について、シリンダ軸を含む平面で切った断面積(流路断面積)をS1とする(図2のB−B断面矢視図としての図4を参照)。また、当該空間R3についてシリンダ軸に垂直な平面で切った断面積(流路断面積)をS2とする(図2のC−C断面図としての図5を参照)。このとき、S1<S2である。
【0037】
ここで、ブロワ6から供給される空気流量をQとすると、前記空間R3内の空気の軸方向の流速はU2=Q/S2であり、周方向の流速はU1=Q/S1である。即ち、前記空間R3内の空気の軸方向の流速U2よりも周方向の流速U1の方が大きくなるので(U1>U2)、当該空間R3内を空気は主に周方向に流れることになる。この結果、シリンダ2を周方向に均一に冷却できる。なお、上記のような断面積の関係となるように構成するには、当該空間R3を挟んで隣り合う仕切板12,13の間隔Lを、シリンダ2の外径及びスリーブ3の内径との関係で適宜定めれば良い。
【0038】
なお、上記では、断面積の関係について空間R3の場合を例に説明したが、本実施形態では、他の空間R2,R4,R5についても上述のS1<S2の関係が満たされている。なお特に、軸を含む平面で切った流路断面積S1が軸に垂直な平面で切った流路断面積S2の半分を下回る(S1<0.5×S2)ように各空間R2〜R5を形成すると、空気の周方向の流速を十分大きくでき好適である。
【0039】
また、前記仕切板11〜15の空気流通口8は、その開口面積の比率(図3に示す開口面積Tの、前記空間R2〜R5を軸に垂直な平面で切った流路断面積S2(図5)に対する割合)が、30%以上50%以下となるように構成すると良い。この構成とすることで、スリーブ3内での空気の周方向の流れを確実に形成すると同時に、空気入口4から空気出口5までスムーズに冷却空気を通過させることができる。
【0040】
更に本実施形態では、各仕切板11〜15は、前記シリンダ2の外周面に接触するように設けられている。この結果、前記仕切板11〜15に冷却フィンとしての役割を兼ねさせることができ、簡素な構成で冷却効率を向上させ得る。
【0041】
また、本実施形態では図3に示すように、前記仕切板11〜15は、前記空気流通口8に相当する部分を切り欠いた円弧状の板として構成されている。即ち、空気流通口8の部分を円弧状ないし扇状に切り欠いて仕切板11〜15を構成するので、各空間R1〜R5の空気が下流側の空間R2〜R6へ空気流通口8を介してスムーズに流れることができ、冷却効率が一層向上する。
【0042】
更に本実施形態では、図1や図2に示すように、隣り合う仕切板(11と12、12と13、・・・)の空気流通口8同士は、シリンダ軸方向にみて互いに重複しない位置に配置されている。もっと言えば、隣り合う仕切板の空気流通口8は、シリンダ2を挟んで(シリンダ軸)を挟んで、交互に設けられている。従って、各仕切板11〜15によって挟まれた空間R2〜R5内で、空気を空気流通口8から空気流通口8へ、確実に周方向に流すことができる。この結果、シリンダ2の周方向の冷却ムラが一層低減される。
【0043】
なお、空気入口4が設けられる空間R1に面する仕切板11の空気流通口8は、空気入口4から遠い位置に設けられている。従って、空気入口4から導入された空気は空間R1内でも周方向に確実に流れることになる。また同様に、空気出口5が設けられる空間R2に面する仕切板11の空気流通口8も、空気出口5から遠い位置に設けられている。従って、空気流通口8から空間R6へ導入された空気は、空間R6内で周方向に確実に流れて空気出口5から排出されることになる。
【0044】
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は更に例えば以下のように変更して実施することができる。
【0045】
(1)空気入口4及び空気出口5の数や配置は、図1に示したものに限定されない。例えば空気入口をスリーブ3の軸方向中央に設け、空気出口をスリーブ3の軸方向両端に1つずつ設けることが考えられる。この場合、仕切板は、空気入口とそれぞれの空気出口との間に設ければ良い。
【0046】
(2)仕切板11〜15の数は5枚に限らず、1〜4枚であっても良いし、6枚以上であっても良い。ただし、仕切板の数を2枚以上に構成して各空気流通口を互い違いに構成すると、図2に示すような折り返し状の空気の流れがはっきりと実現され、シリンダ2の表面の周方向の冷却ムラを確実に防止できる点で好ましい。
【0047】
(3)仕切板の空気流通口の形状は、図1や図3のように円弧状ないし扇状の切欠として形成することに限定されない。例えばそれぞれの仕切板に矩形穴状あるいは丸穴状の空気流通口を構成することが考えられる。
【0048】
(4)隣り合う仕切板の空気流通口8は、必ずしも180°の角度差が生じるように設けられている必要はない。180°とするのが最も好ましいが、例えば150°以上210°以下の角度差を有するように配置しても、スリーブ3の内部で空気の周方向の流れを確実に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態に係るシリンダ冷却装置の全体的な構成を示した斜視図。
【図2】図1のA−A断面矢視図。
【図3】仕切板の構成を示す図。
【図4】図2のB−B断面矢視図。
【図5】図2のC−C断面矢視図。
【符号の説明】
【0050】
1 冷却装置
2 シリンダ
3 スリーブ
4 空気入口
5 空気出口
6 ブロワ
8 空気流通口
11〜15 仕切板
R1〜R6 空間(空気流路)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、シリンダを囲むスリーブと、このスリーブに設けられる空気入口及び空気出口と、前記空気入口から空気を供給するブロワと、前記シリンダと前記スリーブとの間の空間をシリンダ軸方向に仕切る少なくとも1枚の仕切板と、その仕切板に開口される空気流通口と、を有してなる樹脂押出機のシリンダ冷却装置。
【請求項2】
請求項1に記載の樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、前記仕切板は複数枚設けられるとともに、隣り合う仕切板で挟まれた空気流路をシリンダ軸を含む平面で切った流路断面積をS1、当該空気流路をシリンダ軸に垂直な平面で切った流路断面積をS2としたときに、S1<S2であることを特徴とする、樹脂押出機のシリンダ冷却装置。
【請求項3】
請求項2に記載の樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、S1<0.5×S2であることを特徴とする、樹脂押出機のシリンダ冷却装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、前記仕切板の空気流通口は、その開口面積の比率が30%以上かつ50%以下であることを特徴とする樹脂押出機のシリンダ冷却装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、前記仕切板は前記シリンダの外周面に接触するように設けられていることを特徴とする樹脂押出機のシリンダ冷却装置。
【請求項6】
請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、前記仕切板は、前記空気流通口に相当する部分を切り欠いた円弧状の板として構成されていることを特徴とする樹脂押出機のシリンダ冷却装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までの何れか一項に記載の樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、前記仕切板は複数枚設けられるとともに、隣り合う仕切板の空気流通口同士は互いに重複しない位置に配置されていることを特徴とする、樹脂押出機のシリンダ冷却装置。
【請求項8】
請求項1から請求項6までの何れか一項に記載の樹脂押出機のシリンダ冷却装置であって、隣り合う仕切板の空気流通口同士はシリンダ軸を挟んで交互に設けられていることを特徴とする樹脂押出機のシリンダ冷却装置。
【請求項9】
樹脂押出機のシリンダ冷却方法であって、シリンダを囲むようにスリーブを設け、前記シリンダと前記スリーブとの間の空間をシリンダ軸方向に部分的に仕切るように少なくとも1枚の仕切板を設けた上で、前記スリーブに設けた空気入口から当該スリーブ内に空気を供給し、この空気を、前記スリーブと前記シリンダと前記仕切板によって構成される流路を通過させた後に前記スリーブに設けた空気出口から排出させることを特徴とする、樹脂押出機のシリンダ冷却方法。
【請求項10】
請求項9に記載の樹脂押出機のシリンダ冷却方法であって、前記仕切板は複数枚設けられるとともに、隣り合う仕切板で挟まれた空気流路をシリンダ軸を含む平面で切った流路断面積をS1、当該空気流路をシリンダ軸に垂直な平面で切った流路断面積をS2としたときに、S1<S2であることを特徴とする、樹脂押出機のシリンダ冷却方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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