説明

樹脂材料の混錬方法およびそれによって得られた樹脂

【課題】樹脂材料を安価かつ安全に混錬することができる樹脂材料の混錬方法を提供する。
【解決手段】第1の樹脂を第1の加熱温度において可塑化もしくは溶融させて混錬する第1の工程と、上記第1の樹脂の混錬物中に、上記第1の加熱温度よりも低温の第2の樹脂を投入し、上記第1の加熱温度よりも相対的に低い第2の加熱温度において第1の樹脂および第2の樹脂を可塑化もしくは溶融させて混錬する第2の工程とを備え、上記第1の工程および/または第2の工程において、上記第1の樹脂および/または第2の樹脂に対してフィラーを混合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂材料の混錬方法およびそれによって得られた樹脂に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリ塩化ビニリデン樹脂は、食品用ラップの材料として広く用いられている。食品用ラップは、ポリ塩化ビニリデン樹脂をフィルム状に形成して紙芯に巻回することが行われるが、紙芯に巻回したものを所定サイズに裁断したときに、寸法あまりの裁断屑が大量に発生する。
【0003】
このような塩化ビニリデン系樹脂の屑材は、溶剤で再溶解する等のリサイクル方法が提案されている(例えば下記の特許文献1および2)。
【特許文献1】特開2001−019796
【特許文献2】特表2003−510436
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のリサイクル方法は、いずれもリサイクルコストが高くつくものであり、現実には利用されておらず、その結果、大量の廃材が埋め立て処理されているのが実情である。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、樹脂材料を安価かつ安全に混錬することができる樹脂材料の混錬方法およびそれによって得られた樹脂の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の樹脂材料の混錬方法は、第1の樹脂を第1の加熱温度において可塑化もしくは溶融させて混錬する第1の工程と、
上記第1の樹脂の混錬物中に、上記第1の加熱温度よりも低温の第2の樹脂を投入し、上記第1の加熱温度よりも相対的に低い第2の加熱温度において第1の樹脂および第2の樹脂を可塑化もしくは溶融させて混錬する第2の工程とを備え、上記第1の工程および/または第2の工程において、上記第1の樹脂および/または第2の樹脂に対してフィラーを混合することを要旨とする。
【0007】
また、本発明の樹脂は、塩化ビニル樹脂と、塩化ビニリデン系樹脂と、フィラーが混合されてなることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
すなわち、本発明の高分子材料の混錬方法は、第1の樹脂を一旦第1の加熱温度において軟化もしくは溶融させて混錬し、そこに比較的低温の第2の樹脂を投入することにより、上記第1の加熱温度よりも相対的に低い第2の加熱温度とし、この第2の加熱温度において第1の樹脂と第2の樹脂を軟化もしくは溶融させて混錬する。したがって、例えば、第1の樹脂の方が第2の樹脂よりも可塑化温度もしくは溶融温度が高く、第1の樹脂よりも第2の樹脂の方が熱分解温度が低い場合であっても、相対的に高い第1の加熱温度で第1の樹脂を混錬し、そこに低温の第2の樹脂を投入して温度低下した第2の加熱温度で第1の樹脂と第2の樹脂を混錬することにより、熱分解を生じることなく第1の樹脂と第2の樹脂が均一に混合する。また、上記第1の樹脂および/または第2の樹脂に対してフィラーを混合するため、第1の樹脂と第2の樹脂がそのままでは均一に混合することが困難で強度維持できない場合でも、フィラーが結着材として機能することにより、均一に混合した状態で形状を維持し、所定の強度を維持することが可能となる。
【0009】
本発明において、上記第1の樹脂が塩化ビニル樹脂である場合には、塩化ビニル樹脂を比較的高温の第1の加熱温度で十分に可塑化もしくは溶融して均一に混錬し、熱分解を生じることなく第2の樹脂と均一に混合することができる。
【0010】
本発明において、上記第2の樹脂が塩化ビニリデン系樹脂である場合には、塩化ビニリデン系樹脂を比較的低温の第2の加熱温度で熱分解を生じることなく第1の樹脂と均一に混合することができる。
【0011】
本発明において、上記第1の樹脂が塩化ビニル樹脂であり、かつ上記第2の樹脂が塩化ビニリデン系樹脂である場合には、比較的高温の第1の加熱温度で塩化ビニル樹脂を十分に可塑化もしくは溶融して均一に混錬し、比較的低温の第2の加熱温度で塩化ビニリデン系樹脂を熱分解を生じることなく均一に混合することができる。
【0012】
本発明において、上記第1の加熱温度が140℃以上180℃以下である場合には、熱分解を生じることなく第1の樹脂と第2の樹脂が均一に混合する。
【0013】
本発明において、上記第2の加熱温度が130℃以上150℃以下である場合には、熱分解を生じることなく第1の樹脂と第2の樹脂が均一に混合する。
【0014】
本発明の樹脂は、塩化ビニル樹脂と、塩化ビニリデン系樹脂と、フィラーが混合されてなるため、フィラーが結着材として機能することにより、塩化ビニル樹脂と塩化ビニリデン系樹脂が、均一に混合した状態で形状を維持し、所定の強度を維持したものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を樹脂材料のリサイクル方法に適用した一実施形態を説明する。
【0016】
本発明の樹脂の混錬方法は、まず、第1の樹脂を第1の加熱温度において可塑化もしくは溶融させて混錬する第1の工程を行う。
【0017】
上記第1の樹脂としては、加熱により可塑化もしくは溶融する熱可塑性樹脂であれば、特に限定するものではないが、本実施形態では塩化ビニル樹脂を好適に用いることができる。
【0018】
塩化ビニル樹脂は、建築床材、人工レザー、農業用ビニルシート、靴底、パイプ継手等、各種の用途に使用されており、リサイクル対象の廃材として豊富に存在するからである。
【0019】
これらの中でも、特に、その製造工程や建築現場等で廃棄物として生成される建築床材等の産業廃棄物を好適に用いることができる。これらは、その廃材内に繊維や無機物粉末等のフィラーを多く含み、これが後述するフィラーとして機能するからである。
【0020】
上記第1の工程は、例えば、バンバリーミキサーやミキシングロールを用いて行うことができる。上記ミキサー等に、上記第1の樹脂は、裁断や破砕を行うことにより小片状、小塊状、粉粒状等に細かくしてから投入するのが好ましい。このようにすることにより、第1の加熱温度までの加熱がスムーズになるほか、混錬時間を短縮することができるからである。
【0021】
上記第1の加熱温度は、第1の樹脂が塩化ビニル樹脂である場合、塩化ビニル樹脂を熱分解させることなく十分可塑化するため、140℃以上180℃以下に設定するのが好ましい。140℃未満だと、混錬に時間がかかってしまい、180℃を超えると塩化ビニル樹脂自体が変質したり分解して有毒ガスを出すおそれが生じたりするからである。
【0022】
上記第1の工程の混錬時間は、1分以上5分以下程度が好ましい。1分未満では、十分に混錬することができず、5分を超えると安定剤等の添加剤が飛散し、成形が困難になるからである。
【0023】
つぎに、上記第1の樹脂の混錬物中に、上記第1の加熱温度よりも低温の第2の樹脂を投入し、上記第1の加熱温度よりも相対的に低い第2の加熱温度において第1の樹脂および第2の樹脂を可塑化もしくは溶融させて混錬する第2の工程を行う。
【0024】
上記第2の樹脂としては、加熱により可塑化もしくは溶融する熱可塑性樹脂であれば、特に限定するものではないが、本実施形態では塩化ビニリデン系樹脂を好適に用いることができる。
【0025】
塩化ビニリデン系樹脂は、食品用ラップ、包装材料等として大量に生産されており、リサイクル対象の廃材として豊富に存在し、今までリサイクルされることがほとんどなく、埋め立て処理されており、この廃材をリサイクルすることが強く望まれていた材料だからである。上記塩化ビニリデン系樹脂は、80〜85%程度の塩化ビニリデンに対し、15〜20%の塩化ビニルその他を共重合して得られる共重合体である。
【0026】
上記第2の工程は、例えば、バンバリーミキサーやミキシングロールを用いて行うことができる。上記ミキサー等に、上記第2の樹脂は、裁断や破砕を行うことにより小片状、小塊状、粉粒状等に細かくしてから投入するのが好ましい。このようにすることにより、第2の樹脂を投入することによる全体の温度低下がスムーズで、速やかに第2の加熱温度まで低下させることができ、第1の樹脂と第2の樹脂の混合も速やかで、混錬時間を短縮することができるからである。
【0027】
上記第2の加熱温度は、第2の樹脂が塩化ビニリデン樹脂である場合、塩化ビニリデン樹脂を熱分解させることなく十分可塑化するため、130℃以上150℃以下に設定するのが好ましい。130℃未満だと、混錬に時間がかかってしまい、150℃を超えると塩化ビニリデン樹脂自体が変質したり分解して有毒ガスを出すおそれが生じたりするからである。
【0028】
上記第2の工程の混錬時間は、2分以上10分以下程度が好ましい。2分未満では、十分に混錬することができず、10分を超えると安定剤等の添加剤が飛散し、成形が困難になるからである。
【0029】
上記第1の工程および/または第2の工程において、上記第1の樹脂および/または第2の樹脂に対してフィラーを混合するのが好適である。
【0030】
上記フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、チタン白、クレー、タルク等の無機粉末、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等の無機繊維、セルロース等の有機繊維をあげることができる。
【0031】
上記フィラーの混合量としては、第1の樹脂と第2の樹脂の総量に対して1重量%以上75重量%以下程度が好ましい。1重量%未満だと2種類の樹脂が十分に混ざらず、ローラー等の混錬機に絡みつき、75重量%を超えると、強度が出ないからである。
【0032】
上記第1の工程および/または第2の工程において、安定剤を投入するのが好ましい。上記安定剤としては、たとえば、オクチルスズ系安定剤やブチルスズ系安定剤等の有機スズ化合物のほか、金属石鹸、無機塩、エポキシ化合物、亜リン酸エステル、アルキルフェノール、ベンゾトリアゾール等、原材料とする廃材の種類、第1の樹脂と第2の樹脂の配合比率、他の添加物の有無や種類、成形機やミキサーの種類、製品の用途等に応じて各種のものを用いることができる。
【0033】
上記第1の工程および/または第2の工程において、必要に応じ、フタル酸エステル、リン酸エステル、セバシン酸・アジピン酸のエステル、ポリエステル、エポキシ化大豆油、ニトリルゴム、塩素化炭化水素等の各種の可塑剤、無機顔料、レーキ顔料、有機顔料等の着色剤、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸ブチル、ワックス、低分子量ポリエチレン、流動パラフィン等の滑剤、MBS樹脂、ABS樹脂、ニトリルゴム、塩素化ポリエチレン、EVA−VCグラフト共重合体等の耐衝撃性付与剤等を混合することができる。
【0034】
上記第1の工程では、第1の樹脂と必要に応じてフィラー、安定剤その他の添加剤を混錬し、第2の工程では、上記第1の工程での混錬物に対し、第2の樹脂と必要に応じてフィラー、安定剤その他の添加剤を含む投入物を投入する。
【0035】
第2の工程において投入する投入物の総量(塩化ビニリデン樹脂およびフィラー、必要に応じて安定剤等の添加剤を加えた総量)は、第1の工程における混錬物と第2の工程での投入物の総量に対して40重量%以上95重量%以下程度が好適である。40重量%未満だと、第2の工程において温度が下がりにくく、塩素ガスが発生するおそれがあり、95重量%を超えると、ローラー等の混錬機に絡み付きやすくなったり、塩素ガスが発生する危険が高まるからである。
【0036】
上記第1の工程と第2の工程により混錬した混錬物は、カレンダーロール等の所定の成形機によりシート状等の所定の形状に成形されて冷却される。このようにして得られた本実施形態の樹脂は、塩化ビニル樹脂と、塩化ビニリデン系樹脂と、フィラーが混合されてなる。
【0037】
このとき、塩化ビニル樹脂は5重量%以上60重量%以下、塩化ビニリデン系樹脂は40重量%以上95重量%以下、フィラーは1重量%以上75重量%以下程度の配合比率とするのが好ましい。
【0038】
塩化ビニル樹脂が5重量%未満だと、ローラー等の混錬機に絡み付きやすくなったり、塩素ガスが発生する危険が高まり、60重量%を超えると、第2の工程において温度が下がりにくく、塩素ガスが発生するおそれがあるからである。
【0039】
塩化ビニリデン系樹脂が40重量%未満だと、第2の工程において温度が下がりにくく、塩素ガスが発生するおそれがあり、95重量%を超えると、ローラー等の混錬機に絡み付きやすくなったり、塩素ガスが発生する危険が高まるからである。
【0040】
フィラーが1重量%未満だと2種類の樹脂が十分に混ざらず、ローラー等の混錬機に絡みつき、75重量%を超えると、強度が出ないからである。
【0041】
以上のように、本実施形態の混錬方法によれば、第1の樹脂を一旦第1の加熱温度において軟化もしくは溶融させて混錬し、そこに比較的低温好ましくは室温の第2の樹脂を投入することにより、上記第1の加熱温度よりも相対的に低い第2の加熱温度とし、この第2の加熱温度において第1の樹脂と第2の樹脂を軟化もしくは溶融させて混錬する。したがって、例えば、第1の樹脂の方が第2の樹脂よりも可塑化温度もしくは溶融温度が高く、第1の樹脂よりも第2の樹脂の方が熱分解温度が低い場合であっても、相対的に高い第1の加熱温度で第1の樹脂を混錬し、そこに低温の第2の樹脂を投入して温度低下した第2の加熱温度で第1の樹脂と第2の樹脂を混錬することにより、熱分解を生じることなく第1の樹脂と第2の樹脂が均一に混合する。また、上記第1の樹脂および/または第2の樹脂に対してフィラーを混合する場合には、第1の樹脂と第2の樹脂がそのままでは均一に混合することが困難で強度維持できない場合でも、フィラーが結着材として機能することにより、均一に混合した状態で形状を維持し、所定の強度を維持することが可能となる。
【0042】
上記第1の樹脂が塩化ビニル樹脂である場合には、塩化ビニル樹脂を比較的高温の第1の加熱温度で十分に可塑化もしくは溶融して均一に混錬し、熱分解を生じることなく第2の樹脂と均一に混合することができる。
【0043】
上記第2の樹脂が塩化ビニリデン系樹脂である場合には、塩化ビニリデン系樹脂を比較的低温の第2の加熱温度で熱分解を生じることなく第1の樹脂と均一に混合することができる。
【0044】
上記第1の樹脂が塩化ビニル樹脂であり、かつ上記第2の樹脂が塩化ビニリデン系樹脂である場合には、比較的高温の第1の加熱温度で塩化ビニル樹脂を十分に可塑化もしくは溶融して均一に混錬し、比較的低温の第2の加熱温度で塩化ビニリデン系樹脂を熱分解を生じることなく均一に混合することができる。
【0045】
上記第1の加熱温度が140℃以上180℃以下である場合には、熱分解を生じることなく第1の樹脂と第2の樹脂が均一に混合する。
【0046】
上記第2の加熱温度が130℃以上150℃以下である場合には、熱分解を生じることなく第1の樹脂と第2の樹脂が均一に混合する。
【0047】
本実施形態の樹脂は、塩化ビニル樹脂と、塩化ビニリデン系樹脂と、フィラーが混合されてなるため、フィラーが結着材として機能することにより、塩化ビニル樹脂と塩化ビニリデン系樹脂が、均一に混合した状態で形状を維持し、所定の強度を維持したものとなる。
【0048】
つぎに、実施例について説明する。
【実施例1】
【0049】
〔第1の工程〕
バンバリーミキサーを使用し、下記の混錬条件で混錬を行った。
第1の樹脂:ポリ塩化ビニル:20kg
フィラー :炭酸カルシウム:20kg
安定剤 :日東化成 ブチルスズ系安定剤 TVS #NK-220B:2kg
第1の加熱温度:160℃
混錬時間 :2分
〔第2の工程〕
上記第1の工程の混錬物に対して下記の投入物を投入して混錬を行った。
第2の樹脂:ポリ塩化ビニリデン(室温):40kg
第2の加熱温度:135℃
混錬時間 :5分
【0050】
実施例1によれば、ポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニリデンとフィラーが均一に混合され、かつ形状を維持したシート成形品を得ることが出来た。
【実施例2】
【0051】
〔第1の工程〕
バンバリーミキサーを使用し、下記の混錬条件で混錬を行った。
第1の樹脂:ポリ塩化ビニル産業廃棄物:40kg
(フィラーとして炭酸カルシウムおよび繊維類が50%程度含まれる)
安定剤 :日東化成 ブチルスズ系安定剤 TVS #NK-220B:2kg
第1の加熱温度:160℃
混錬時間 :5分
〔第2の工程〕
上記第1の工程の混錬物に対して下記の投入物を投入して混錬を行った。
第2の樹脂:ポリ塩化ビニリデン(室温):40kg
第2の加熱温度:135℃
混錬時間 :5分
【0052】
実施例2によれば、ポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニリデンとフィラーが均一に混合され、かつ形状を維持したシート成形品を得ることが出来た。
【比較例】
【0053】
〔第1の工程〕
バンバリーミキサーを使用し、下記の混錬条件で混錬を行った。
第1の樹脂:ポリ塩化ビニル:40kg
安定剤 :日東化成 ブチルスズ系安定剤 TVS #NK-220B:2kg
第1の加熱温度:160℃
混錬時間 :2分
〔第2の工程〕
上記第1の工程の混錬物に対して下記の投入物を投入して混錬を行った。
第2の樹脂:ポリ塩化ビニリデン(室温):40kg
第2の加熱温度:135℃
混錬時間 :5分
【0054】
比較例によれば、ポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニリデンとが均一に混合されず、バサバサになってしまう。次第にポリ塩化ビニルがミキサーに付着を始め、その後ポリ塩化ビニリデンが焼きついた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の樹脂を第1の加熱温度において可塑化もしくは溶融させて混錬する第1の工程と、
上記第1の樹脂の混錬物中に、上記第1の加熱温度よりも低温の第2の樹脂を投入し、上記第1の加熱温度よりも相対的に低い第2の加熱温度において第1の樹脂および第2の樹脂を可塑化もしくは溶融させて混錬する第2の工程とを備え、上記第1の工程および/または第2の工程において、上記第1の樹脂および/または第2の樹脂に対してフィラーを混合することを特徴とする樹脂材料の混錬方法。
【請求項2】
上記第1の樹脂が塩化ビニル樹脂である請求項1記載の樹脂材料の混錬方法。
【請求項3】
上記第2の樹脂が塩化ビニリデン系樹脂である請求項1記載の樹脂材料の混錬方法。
【請求項4】
上記第1の加熱温度が140℃以上180℃以下である請求項2または3記載の樹脂材料の混錬方法。
【請求項5】
上記第2の加熱温度が130℃以上150℃以下である請求項3または4記載の樹脂材料の混錬方法。
【請求項6】
塩化ビニル樹脂と、塩化ビニリデン系樹脂と、フィラーが混合されてなる樹脂材料。

【公開番号】特開2008−163208(P2008−163208A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−354873(P2006−354873)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(507002468)株式会社ハナコーポレーション (1)
【Fターム(参考)】