説明

樹脂用組成物

【課題】硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を用いた樹脂用組成物の粘度低下させ、注型重合操作を容易にすること。
【解決手段】
(a)1〜50重量部の硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物、
(b)50〜99重量部の下記(1)式で表される化合物および
【化1】


(c)1〜20重量部のSH基を1個有する化合物からなり、(a)化合物と(b)化合物をあらかじめ、1分間〜72時間、0℃〜150℃で予備重合反応触媒としてのイミダゾール類の存在下に予備重合反応させることを特徴とする樹脂用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屈折率およびアッベ数の高い光学材料の原料である硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物およびこれを使用して得られる光学材料に関するものである。本光学材料は、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録基盤、フィルター、接着剤等の光学製品、中でも、眼鏡用プラスチックレンズに有用である。
【背景技術】
【0002】
プラスチック材料は軽量かつ靭性に富み、また染色が容易であることから、各種光学材料、特に眼鏡レンズに近年多用されている。光学材料、中でも眼鏡レンズに要求される最も重要な性能は、高屈折率と高アッベ数であり、高屈折率はレンズの薄肉化を可能とし、高アッベ数はレンズの色収差を低減する。高屈折率と高アッベ数を目的として、近年、屈折率とアッベ数のバランスに優れたポリエピスルフィド化合物が数多く報告されている(一例として、特許文献1−3参照)。これらの発明のポリエピスルフィド化合物から得られる光学材料により、屈折率が1.7以上の高屈折率と高アッベ数は達成されたが、さらに高屈折率を有する材料が求められていた。
このような背景から、さらに高屈折率化を志向して、硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を用いた光学材料が提案されている(特許文献4参照)。この場合、得られる光学材料の透明性を確保するために、該化合物の組成物の調製には予備重合反応および脱気処理が必要であった(特許文献5および6参照)。しかしながら、これら予備重合反応および脱気処理を行うと組成物の粘度が上昇し、さらには通常工業的に光学材料を製造する際に必要な注入時間である3時間程度後の粘度上昇が非常に激しく、ろ過やモールド注入などの通常の注型重合操作が困難であった。特に硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物の配合量を増やして高屈折率を志向した場合、上記の操作が困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−71580号公報
【特許文献2】特開平9−110979号公報
【特許文献3】特開平9−255781号公報
【特許文献4】特許3738817公報
【特許文献5】特開2004−197005号公報
【特許文献6】特開2004−137481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、高屈折率光学材料を創出する硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を用いた樹脂用組成物の粘度および通常工業的に光学材料を製造する際に必要な注入時間である組成物とした後の3時間程度の間の粘度を低下させ、注型重合操作を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者はこの発明の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、
(a)1〜50重量部の硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物(以下(a)化合物)、
(b)50〜99重量部の下記(1)式で表される化合物(以下(b)化合物)および
【化1】


(c)1〜20重量部のSH基を1個有する化合物(以下(c)化合物)からなる樹脂用組成物が、低粘度で注型重合操作が容易なことを見出し、本発明に至った。本発明のキーポイントは、(c)化合物としてSH基を1個だけ有する化合物を選択した点にある。
【発明の効果】
【0006】
本発明の組成物により、硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物を用いた樹脂用組成物の粘度が低下し、注型重合操作が容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の目的とする低粘度な樹脂用組成物とは、注型重合操作が良好に行える粘度であれば特に制限はないが、好ましくは粘度200mPa・s以下、より好ましくは粘度150mPa・s以下である。通常、粘度100mPa・s以下では注型重合操作が容易であり、粘度200mPa・sを超えると注型重合操作(ろ過)が困難となり、特に粘度1000mPa・sを超えると注型重合操作(ろ過)が不可能となる。また、工業的な量産を鑑みた場合、注型に要する時間として3時間程度が必要であり、この間樹脂用組成物は粘度が増加しないことが好ましい。すなわち、樹脂用組成物は組成物とした後の3時間、粘度1000cps以下とする必要があり、通常は200cps以下とするのが好ましい。
本発明で使用する(a)化合物である硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物は、硫黄原子および/またはセレン原子を1個以上有する全ての無機化合物を包含する。ここでいう無機化合物とは、「標準化学用語辞典」(日本化学会編(1991)丸善)に記載されている通りとする。(a)化合物は、化合物中の硫黄原子および/またはセレン原子の合計重量の割合が30%以上であることが好ましい。この割合が、30%未満である場合、光学材料用組成物中の硫黄原子および/またはセレン原子の重量の割合の上昇分が小幅となるために、樹脂の高屈折率化の効果が小さくなる。(a)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の合計を100重量部とした場合、1〜50重量部使用するが、好ましくは5〜50重量部、より好ましくは10〜45重量部、特に好ましくは15〜40重量部、最も好ましくは20〜35重量部である。目的とする樹脂の屈折率としては、好ましくは1.72以上、より好ましくは1.73以上、特に好ましくは1.74以上、最も好ましくは1.75以上であり、高屈折率になるほど本発明の効果が顕著に現れる。
硫黄原子を有する無機化合物の具体例としては、硫黄、硫化水素、二硫化炭素、セレノ硫化炭素、硫化アンモニウム、二酸化硫黄、三酸化硫黄等の硫黄酸化物、チオ炭酸塩、硫酸およびその塩、硫酸水素塩、亜硫酸塩、次亜硫酸塩、過硫酸塩、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩、二塩化硫黄、塩化チオニル、チオホスゲン等のハロゲン化物、硫化硼素、硫化窒素、硫化珪素、硫化リン、硫化砒素、金属硫化物、金属水硫化物等があげられる。これらの中で好ましいものは硫黄、二硫化炭素、硫化リン、硫化セレン、金属硫化物および金属水硫化物であり、より好ましくは硫黄、二硫化炭素および硫化セレンであり、特に好ましくは硫黄である。
【0008】
セレン原子を有する無機化合物とは、硫黄原子を含む無機化合物の具体例として挙げたセレノ硫化炭素、硫化セレンを除き、この条件を満たす無機化合物をすべて包括する。具体例としては、セレン、セレン化水素、二酸化セレン、二セレン化炭素、セレン化アンモニウム、二酸化セレン等のセレン酸化物、セレン酸およびその塩、亜セレン酸およびその塩、セレン酸水素塩、セレノ硫酸およびその塩、セレノピロ硫酸およびその塩、四臭化セレン、オキシ塩化セレン等のハロゲン化物、セレノシアン酸塩、セレン化硼素、セレン化リン、セレン化砒素、金属のセレン化物等があげられる。これらの中で好ましいものは、セレン、二セレン化炭素、セレン化リン、金属のセレン化物であり、特に好ましくはセレンおよび二セレン化炭素である。これら硫黄原子およびセレン原子を有する無機化合物は、単独でも、2種類以上を混合して使用しても良い。
【0009】
本発明で使用する(b)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の合計を100重量部とした場合、50〜99重量部使用するが、好ましくは50〜95重量部、より好ましくは60〜90重量部、特に好ましくは65〜85重量部、最も好ましくは70〜80重量部である。
(b)化合物の具体例としては、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)トリスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、ビス(β−エピチオプロピルチオエチル)スルフィドなどのエピスルフィド類があげられる。(a)化合物は単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。中でも好ましい具体例は、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドおよび/またはビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドであり、最も好ましい具体例は、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドである。
【0010】
(a)化合物と(b)化合物からなる樹脂用組成物から低黄色な光学材料を得るためには、活性水素を有する基を1個以上有する化合物の添加が必要である。本発明の目的である低粘度な樹脂用組成物を実現させる活性水素を有する基を1個以上有する化合物を鋭意検討した結果、SH基を1個だけ有する化合物である(c)化合物が効果的であることを見出した。特許文献6などで推奨されているSH基を2個以上有する化合物では、低粘度な樹脂用組成物が得られない。(c)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の合計を100重量部とした場合、1〜20重量部使用するが、好ましくは2〜18重量部、より好ましくは3〜15重量部、特に好ましくは4〜12重量部、最も好ましくは5〜10重量部である。
また、この(c)化合物のうち、得られる光学材料の高屈折率、低黄色、(c)化合物のハンドリングを考慮すると特定な構造を有する(c)化合物が好ましいことが明らかになった。すなわち(c)化合物としては、光学材料の高屈折率を維持するためには芳香環を有する(c)化合物が好ましく、光学材料の低黄色を実現するためには(c)化合物の分子量は200未満が好ましく、(c)化合物が液状または固状で臭気が弱くハンドリングしやすい面から(c)化合物の分子量は100以上が好ましい。
(c)化合物の具体例としては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、i−プロピルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、t−ノニルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、アリルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、2−(2−メルカプトエチルチオ)エタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプト−1,3−プロパンジオール、メルカプト酢酸、メルカプトグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、メチルメルカプトグリコレート、メチルメルカプトプロピオネート、(2−メルカプトエチルチオ酢酸)メチルエステル、(2−メルカプトエチルチオプロピオン酸)メチルエステル、2−ジメチルアミノエタンチオール、2−ジエチルアミノエタンチオール、2−ジブチルアミノエタンチオール、2-(1−ピロリジニル)エタンチオール、2−(1−ピペリジニル)エタンチオール、2−(4−モルフォリニル)エタンチオール、2−(N−メチルアニリノ)エタンチオール、2−(N−エチルアニリノ)エタンチオール、2−(2−メルカプトエチルメチルアミノ)−エタンチオール、シクロペンチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、メルカプト−1,4−ジチアン、メルカプトメチル−1,4−ジチアン、メルカプトエチルチオメチル−1,4−ジチアン、チオフェノール、4−ヒドロキシチオフェノール、2−メチルチオフェノール、3−メチルチオフェノール、4−メチルチオフェノール、4−t−ブチルチオフェノール、2,4−ジメチルチオフェノール、2,5−ジメチルチオフェノール、3−メトキシチオフェノール、4−メトキシチオフェノール、5−t−ブチル−2−メチルチオフェノール、2−クロロチオフェノール、3−クロロチオフェノール、4−クロロチオフェノール、2,5−ジクロロチオフェノール、3,4−ジクロロチオフェノール、2,3−ジクロロチオフェノール、2,6−ジクロロチオフェノール、3,5−ジクロロチオフェノール、2,4−ジクロロチオフェノール、2,4,5−トリクロロチオフェノール、ペンタクロロチオフェノール、2−アミノ−4−クロロチオフェノール、2−ブロモチオフェノール、3−ブロモチオフェノール、4−ブロモチオフェノール、4−ニトロチオフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール、ベンジルメルカプタン、4−メトキシベンジルメルカプタン、4−クロロベンジルメルカプタン、2,4−ジクロロベンジルメルカプタン、4−ブロモベンジルメルカプタン、3−ビニルベンジルメルカプタン、4−ビニルベンジルメルカプタン、2−フェニルチオエタンチオール、2−ベンジルチオエタンチオール、2−メルカプトナフタレン、1−メルカプトフラン、2−メルカプトフラン、1−メルカプトメチルフラン、2−メルカプトメチルフラン、1−メルカプトチオフェン、2−メルカプトチオフェン、1−メルカプトメチルチオフェン、2−メルカプトメチルチオフェン、2−メルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン、2−メルカプトビフェニル、4−メルカプトビフェニル、メルカプト安息香酸等があげられる。(c)化合物は単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。中でも好ましい具体例は、チオフェノール、2−メチルチオフェノール、3−メチルチオフェノール、4−メチルチオフェノール、ベンジルメルカプタン、4−クロロベンジルメルカプタン、1−メルカプトメチルフラン、2−メルカプトエタノール、シクロヘキシルメルカプタンであり、最も好ましい具体例は、ベンジルメルカプタンである。
【0011】
本発明の樹脂用組成物を重合硬化する際には、必要に応じて重合触媒である(d)化合物を添加することができる。重合触媒としては、アミン類、ホスフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、アルデヒドとアミン系化合物の縮合物、カルボン酸とアンモニアとの塩、ウレタン類、チオウレタン類、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩、第3級スルホニウム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化ホウ酸類、過酸化物、アゾ系化合物、酸性リン酸エステル類を挙げることができる。以下に、(d)化合物の代表的な具体例を示す。
(1)エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシロキシ)プロピルアミン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノメチルシクロヘキサン、アミノベンゼン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、α−フェニルエチルアミン、ナフチルアミン、フルフリルアミン等の1級アミン;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−、1,3−あるいは1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2−あるいは4−アミノピペリジン、2−あるいは4−アミノメチルピペリジン、2−あるいは4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、o−、m−、あるいはp−フェニレンジアミン、2,4−あるいは2,6−トリレンジアミン、2,4−トルエンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミン、m−、あるいはp−キシリレンジアミン、1,5−あるいは、2,6−ナフタレンジアミン、ベンジジン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−チオジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジトリルスルホン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジン)、2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン等の1級ポリアミン;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシルアミン、オクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ピロリジン、ピペリジン、2−、3−、4−ピコリン、2,4−、2,6−、3,5−ルペチジン、ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベンジルアミン、メチルベンジルアミン、ジナフチルアミン、ピロール、インドリン、インドール、モルホリン等の2級アミン;N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−あるいは2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン、テトラメチルグアニジン等の2級ポリアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピルアミン、トリ−1,2−ジメチルプロピルアミン、トリ−3−メトキシプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−ペンチルアミン、トリ−3−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリ−ドデシルアミン、トリ−ラウリルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、シクロヘキシルジエチルアミン、トリ−シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N−メチルジヘキシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアミノ−p−クレゾール、N,N−ジメチルアミノメチルフェノール、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)−4−メチル−1,3,2−ジオキサボルナン等の3級アミン;テトラメチルエチレンジアミン、ピラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、ヘプタメチルイソビグアニド等の3級ポリアミン;イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビス−(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メルカプト−1−メチル−テトラゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、アルキルイミダゾールとイソシアヌール酸の付加物、アルキルイミダゾールとホルムアルデヒドの縮合物等のイミダゾール類;3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジ(2-ピリジル)ピラゾール、3,5−ジメチル−1−ヒドロキシメチルピラゾール、3,5−ジイソプロピルピラゾール、3,5−ジメチル−1−フェニルピラゾール、3−メチルピラゾール、4−メチルピラゾール、N−メチルピラゾール、5−(チエニル)ピラゾール等のピラゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミジン類;等に代表されるアミン系化合物。
【0012】
(2)トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−iso−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−ヘキシルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、クロロジフェニルホスフィン等のホスフィン類。
(3)テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヨーダイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムハイドロゲンサルファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフェニルボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパラトルエンスルフォネート、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムアセテート、テトラ−n−オクチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−オクチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルアンモニウムアセテート、トリメチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリメチルデシルアンモニウムクロライド、トリメチルドデシルアンモニウムクロライド、トリメチルセチルアンモニウムクロライド、トリメチルラウリルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリエチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムフルオライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムヨーダイド、n−ブチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、n−オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムクロライド、メチルトリベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、メチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、エチルトリフェニルアンモニウムクロライド、エチルトリベンジルアンモニウムクロライド、エチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、エチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリベンジルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリベンジルアンモニウムブロマイド、1−メチルピリジニウムクロライド、1−メチルピリジニウムブロマイド、1−エチルピリジニウムクロライド、1−エチルピリジニウムブロマイド、1−n−ブチルピリジニウムクロライド、1−n−ブチルピリジニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピリジニウムクロライド、1−n−ヘキシルピリジニウムブロマイド、1−n−オクチルピリジニウムブロマイド、1−n−ドデシルピリジニウムクロライド、1−n−ドデシルピリジニウムブロマイド、1−n−セチルピリジニウムクロライド、1−n−セチルピリジニウムブロマイド、1−フェニルピリジニウムクロライド、1−フェニルピリジニウムブロマイド、1−ベンジルピリジニウムクロライド、1−ベンジルピリジニウムブロマイド、1−メチルピコリニウムクロライド、1−メチルピコリニウムブロマイド、1−エチルピコリニウムクロライド、1−エチルピコリニウムブロマイド、1−n−ブチルピコリニウムクロライド、1−n−ブチルピコリニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピコリニウムクロライド、1−n−ヘキシルピコリニウムブロマイド、1−n−オクチルピコリニウムクロライド、1−n−オクチルピコリニウムブロマイド、1−n−ドデシルピコリニウムクロライド、1−n−ドデシルピコリニウムブロマイド、1−n−セチルピコリニウムクロライド、1−n−セチルピコリニウムブロマイド、1−フェニルピコリニウムクロライド、1−フェニルピコリニウムブロマイド1−ベンジルピコリニウムクロライド、1−ベンジルピコリニウムブロマイド等の第4級アンモニウム塩類。
(4)テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムヨーダイド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ヘキシルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−オクチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシエチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシブチルホスホニウムクロライド等の第4級ホスホニウム塩類。
【0013】
(5)アセトアルデヒドとアンモニアの反応物、ホルムアルデヒドとパライルイジンの縮合物、アセトアルデヒドとパライルイジンの縮合物、ホルムアルデヒドとアニリンの反応物、アセトアルデヒドとアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとアニリンの反応物、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドとアニリンの反応物、アセトアルデヒドとブチルアルデヒドとアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとモノブチルアミンの縮合物、ブチルアルデヒドとブチリデンアニリンの反応物、ヘプトアルデヒドとアニリンの反応物、トリクロトニリデン−テトラミンの反応物、α−エチル−β−プロピルアクロレインとアニリンの縮合物、ホルムアルデヒドとアルキルイミダゾールの縮合物等のアルデヒドとアミン系化合物の縮合物。
(6)酢酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、アンモニウムトリフルオロアセテート等のカルボン酸とアンモニアとの塩類。
(7)アルコールとイソシアネートの反応により得られるウレタン類。
(8)メルカプタンとイソシアネートの反応により得られるチオウレタン類。
(9)ジフェニルグアニジン、フェニルトリルグアニジン、フェニルキシリルグアニジン、トリルキシリルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルグアニド、ジフェニルグアニジンフタレート、テトラメチルグアニジン、グアニジンチオシアネート、トリフェニルグアニジン、アミノグアニジン硫酸塩、1,3−ジフェニルグアニジン硫酸塩、ジカテコールホウ酸のジオルトトリルグアニジン塩等のグアニジン類。
(10)チオカルボアニリド、ジオルトトリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジメチルエチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、1,3−ジフェニル−2−チオ尿素、1−アリル−2−チオ尿素、グアニルチオ尿素等のチオ尿素類。
(11)2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、N,N−ジエチルチオカルバモイル−2−ベンゾチアゾリルスルフィド、1,3−ビス(2−ベンゾチアゾリルメルカプトメチル)尿素、ベンゾチアジアジルチオベンゾエート、2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプト−5−メチル−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−5−メチルチオ−1,3,4−チアジアゾール、2−(モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、ジベンゾチアジルジスルフィドと塩化亜鉛の錯塩等のチアゾール類。
(12)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−オクチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジエチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド類。
(13)テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’−ジエチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、環状チウラム等のチウラム類。
(14)ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ナトリウム、シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ビスマス、ジエチルジチオカルバミン酸カドミウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニウム、ジブチルジチオカルバミン酸N,N−シクロヘキシルアンモニウム、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン、シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸シクロヘキシルエチルアンモニウムナトリウム、メチルペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペコリン、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリウム、N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛とピペリジンの錯化合物等のジチオカルバミン酸塩類。
(15)イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛、ジブチルキサントゲン酸ジスルフィド等のキサントゲン酸塩類。
(16)トリメチルスルホニウムブロマイド、トリエチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムクロライド、トリ−n−ブチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムヨーダイド、トリ−n−ブチルスルホニウムテトラフルオロボーレート、トリ−n−ヘキシルスルホニウムブロマイド、トリ−n−オクチルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムヨーダイド等の第3級スルホニウム塩類。
(17)ジフェニルヨードニウムクロライド、ジフェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムヨーダイド等の第2級ヨードニウム塩類。
(18)塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸類およびこれらの半エステル類。
(19)3フッ化硼素、3フッ化硼素のエーテラート等に代表されるルイス酸類。
(20)有機酸類およびこれらの半エステル類。
(21)ケイ酸、四フッ化ホウ酸。
(22)クミルパーオキシネオデカノエート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−ter−ブチルパーオキサイド等のパーオキサイド類;クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド等の過酸化物類。
(23)2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−〔(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル−バレロニトリル2、2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2、2’−アゾビス(2、4、4−トリメチルペンタン)等のアゾ系化合物類。
【0014】
(24)モノ−および/またはジメチルリン酸、モノ−および/またはジエチルリン酸、モノ−および/またはジプロピルリン酸、モノ−および/またはジブチルリン酸、モノ−および/またはジヘキシルリン酸、モノ−および/またはジオクチルリン酸、モノ−および/またはジデシルリン酸、モノ−および/またはジドデシルリン酸、モノ−および/またはジフェニルリン酸、モノ−および/またはジベンジルリン酸、モノ−および/またはジデカノ−ルリン酸等の酸性リン酸エステル類。
以上、(d)化合物を例示したが、重合硬化を発現するものであれば、これら列記化合物に限定されるものではない。また、これら(d)化合物は単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。これらのうち好ましい具体例は、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、1−n−ドデシルピリジニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド等の第4級ホスホニウム塩が挙げられる。これらの中で、さらに好ましい具体例は、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドおよび/またはテトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイドであり、最も好ましい具体例は、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイドである。
(d)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の合計100重量部に対して、0.001〜5重量部であり、好ましくは0.002〜5重量部であり、より好ましくは0.005〜3重量部である。
樹脂用組成物を重合硬化する際に、ポットライフの延長や重合発熱の分散化などを目的として、必要に応じて重合調整剤である(e)化合物を添加することができる。重合調整剤は、長期周期律表における第13〜16族のハロゲン化物を挙げることができる。以下にこれらの代表的な具体例を示す。
(1)四塩化ケイ素、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、トリエチルクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、ジプロピルジクロロシラン、トリプロピルクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、ジn−ブチルジクロロシラン、トリn−ブチルクロロシラン、t−ブチルトリクロロシラン、ジt−ブチルジクロロシラン、トリt−ブチルクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ジオクチルジクロロシラン、トリオクチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、アリルクロロジメチルシラン、トリクロロアリルシラン、t−ブチルクロロジメチルシラン、ジフェニルーt−ブチルクロロシラン、t−ブトキシクロロジフェニルシラン、トリメチル(2−クロロアリル)シラン、トリメチルクロロメチルシラン、n−ブチルクロロジメチルシラン、およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物等のシランのハロゲン化物。
(2)四塩化ゲルマニウム、メチルゲルマニウムトリクロライド、ジメチルゲルマニウムジクロライド、トリメチルゲルマニウムクロライド、エチルゲルマニウムトリクロライド、ジエチルゲルマニウムジクロライド、トリエチルゲルマニウムクロライド、プロピルゲルマニウムトリクロライド、ジプロピルゲルマニウムジクロライド、トリプロピルゲルマニウムクロライド、n−ブチルゲルマニウムトリクロライド、ジn−ブチルゲルマニウムジクロライド、トリn−ブチルゲルマニウムクロライド、t−ブチルゲルマニウムトリクロライド、ジt−ブチルゲルマニウムジクロライド、トリt−ブチルゲルマニウムクロライド、アミルゲルマニウムトリクロライド、ジアミルゲルマニウムジクロライド、トリアミルゲルマニウムクロライド、オクチルゲルマニウムトリクロライド、ジオクチルゲルマニウムジクロライド、トリオクチルゲルマニウムクロライド、フェニルゲルマニウムトリクロライド、ジフェニルゲルマニウムジクロライド、トリフェニルゲルマニウムクロライド、トルイルゲルマニウムトリクロライド、ジトルイルゲルマニウムジクロライド、トリトルイルゲルマニウムクロライド、ベンジルゲルマニウムトリクロライド、ジベンジルゲルマニウムジクロライド、トリベンジルゲルマニウムクロライド、シクロヘキシルゲルマニウムトリクロライド、ジシクロヘキシルゲルマニウムジクロライド、トリシクロヘキシルゲルマニウムクロライド、ビニルゲルマニウムトリクロライド、ジビニルゲルマニウムジクロライド、トリビニルゲルマニウムクロライド、アリルトリクロロゲルマン、ビス(クロロメチル)ジメチルゲルマン、クロロメチルトリクロロゲルマン、t−ブチルジメチルクロロゲルマン、カルボキシエチルトリクロロゲルマン、クロロメチルトリメチルゲルマン、ジクロロメチルトリメチルゲルマン、3−クロロプロピルトリクロロゲルマン、フェニルジメチルクロロゲルマン、3−(トリクロロゲルミル)プロピオニルクロライド、およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物等のゲルマニウムのハロゲン化物。
(3)四塩化スズ、ジエチルジクロロシラン、ジメチルスズジクロライド、トリメチルスズクロライド、エチルスズトリクロライド、ジエチルスズジクロライド、トリエチルスズクロライド、プロピルスズトリクロライド、ジプロピルスズジクロライド、トリプロピルスズクロライド、n−ブチルスズトリクロライド、ジn−ブチルスズジクロライド、トリn−ブチルスズクロライド、t−ブチルスズトリクロライド、ジt−ブチルスズジクロライド、トリt−ブチルスズクロライド、アミルスズトリクロライド、ジアミルスズジクロライド、トリアミルスズクロライド、オクチルスズトリクロライド、ジオクチルスズジクロライド、トリオクチルスズクロライド、フェニルスズトリクロライド、ジフェニルスズジクロライド、トリフェニルスズクロライド、トルイルスズトリクロライド、ジトルイルスズジクロライド、トリトルイルスズクロライド、ベンジルスズトリクロライド、ジベンジルスズジクロライド、トリベンジルスズクロライド、シクロヘキシルスズトリクロライド、ジシクロヘキシルスズジクロライド、トリシクロヘキシルスズクロライド、ビニルスズトリクロライド、ジビニルスズジクロライド、トリビニルスズクロライド、ブチルクロロジヒドロキシスズ、ビス(2,4−ペンタジオナート)ジクロロスズ、カルボメトキシエチルトリクロロスズ、クロロメチルトリメチルスズ、ジアリルジクロロスズ、ジブチルブトキシクロロスズ、トリn−ペンチルクロロスズ、およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物等のスズのハロゲン化物。
(4)五塩化アンチモン、メチルアンチモンテトラクロライド、ジメチルアンチモントリクロライド、トリメチルアンチモンジクロライド、テトラメチルアンチモンクロライド、エチルアンチモンテトラクロライド、ジエチルアンチモントリクロライド、トリエチルアンチモンジクロライド、テトラエチルアンチモンクロライド、ブチルアンチモンテトラクロライド、ジブチルアンチモントリクロライド、トリブチルアンチモンジクロライド、テトラブチルアンチモンクロライド、フェニルアンチモンテトラクロライド、ジフェニルアンチモントリクロライド、トリフェニルアンチモンジクロライド、テトラフェニルアンチモンクロライド、およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物等のアンチモンのハロゲン化物。
【0015】
(5)塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩化タリウム、三塩化リン、五塩化リン、塩化ビスマス等の塩化物およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物、ジフェニルクロロホウ素、フェニルジクロロホウ素、ジエチルクロロガリウム、ジメチルクロロインジウム、ジエチルクロロタリウム、ジフェニルクロロタリウム、エチルジクロロホスフィン、ブチルジクロロホスフィン、トリフェニルホスフィンジクロライド、ジフェニルクロロヒ素、テトラフェニルクロロヒ素、ジフェニルジクロロセレン、フェニルクロロセレン、ジフェニルジクロロテルル等のハロゲンと炭化水素基を有する化合物およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物、クロロフェノール、ジクロロフェノール、トリクロロフェノール、クロロアニリン、ジクロロアニリン、クロロニトロベンゼン、ジクロロニトロベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロアセトフェノン、クロロトルエン、クロロニトロアニリン、クロロベンジルシアナイド、クロロベンズアルデヒド、クロロベンゾトリクロライド、クロロナフタレン、ジクロロナフタレン、クロロチオフェノール、ジクロロチオフェノール、メタリルクロライド、塩化ベンジル、塩化ベンジルクロライド、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、クロロコハク酸、シュウ酸ジクロライド、トリグリコールジクロライド、メタンスルホニルクロライド、クロロ安息香酸、クロロサリチル酸、4,5−ジクロロフタル酸、3,5−ジクロロサリチル酸、イソプロピルクロライド、アリルクロライド、エピクロロヒドリン、クロロメチルチイラン、プロピレンクロロヒドリン、クロラニル、ジクロロジシアノベンゾキノン、ジクロロフェン、ジクロロ−1,4−ベンゾキノン、ジクロロベンゾフェノン、N−クロロフタルイミド、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、2,3−ジクロロプロピオン酸メチル、p−クロロベンゼンスルホン酸、2−クロロプロピオン酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等の炭化水素のハロゲン置換体や安息香酸クロライド、フタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、テレフタル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、コハク酸クロライド、フマル酸クロライド、ニコチン酸クロライド、クロロニコチン酸クロライド、オレイン酸クロライド、塩化ベンゾイル、クロロベンゾイルクロライド、プロピオン酸クロライド等の酸クロライドに代表される有機ハロゲン化物およびこれらの塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えたその他のハロゲン化合物等が挙げられる。
これら(e)化合物は単独でも2種類以上を混合して使用してもかまわない。これらのうち好ましいものはケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンのハロゲン化物である。より好ましいはケイ素、ゲルマニウム、スズ、アンチモンの塩化物であり、さらに好ましくはアルキル基を有するゲルマニウム、スズ、アンチモンの塩化物である。最も好ましいものの具体例はジブチルスズジクロライド、ブチルスズトリクロライド、ジオクチルスズジクロライド、オクチルスズトリクロライド、ジブチルジクロロゲルマニウム、ブチルトリクロロゲルマニウム、ジフェニルジクロロゲルマニウム、フェニルトリクロロゲルマニウム、トリフェニルアンチモンジクロライドである。
(e)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の合計100重量部に対して、0.001〜5重量部であり、好ましくは0.002〜5重量部であり、より好ましくは0.005〜3重量部である。
【0016】
本発明においては、(a)化合物と(b)化合物を1分間〜24時間、0℃〜150℃で予備重合反応させることは、固体の(a)化合物をハンドリングする際には有効な手段であり、得られる光学材料の透明性も良好となる。この際に、(a)化合物と(b)化合物の反応を促進させる予備重合反応触媒を加えても構わない。予備重合反応触媒としては、前記した(d)化合物があげられるが、中でも窒素または燐原子を含む化合物が好ましく、窒素または燐原子を含みかつ不飽和結合を有する化合物がより好ましい。特に好ましくはイミダゾール類であり、最も好ましくは2−メルカプト−1−メチルイミダゾールである。予備重合反応触媒の添加量は、(a)と(b)化合物の合計を100重量部に対して、0.001〜5重量部であり、好ましくは0.002〜5重量部であり、より好ましくは0.005〜3重量部である。
(a)化合物と(b)化合物に、この両者の反応を促進させる予備重合反応触媒を加え、反応させる方法を詳しく述べる。(a)化合物と(b)化合物を、それぞれ一部または全部を予備重合反応触媒の存在または非存在下、撹拌下または非撹拌下、0℃〜150℃で、1分間〜72時間かけて反応させ、樹脂用組成物とする。反応時間は、1分間〜72時間であり、好ましくは10分間〜48時間であり、より好ましくは30分間〜24時間である。反応温度は、0℃〜150℃であり、好ましくは10℃〜120℃であり、より好ましくは20℃〜100℃である。さらには、この反応により、(a)化合物を10%以上(反応前を100%とする)反応させておくことが好ましく、20%以上反応させておくことがより好ましい。反応は、大気、窒素または酸素等の気体の存在下、常圧もしくは加減圧による密閉下、または減圧下等の任意の雰囲気下で行ってよい。また、この反応の際には、(c)化合物の一部または全部、(d)化合物、(e)化合物、後述する性能改良剤として使用する組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物、紫外線吸収剤などの各種添加剤を加えて行っても構わない。また、この反応物を液体クロマトグラフィーおよび/または粘度および/または比重および/または屈折率を測定することは、反応進行度を制御し、均質な樹脂用組成物とする上で好ましい。中でも、液体クロマトグラフィーおよび/または屈折率を測定する手法が高感度であることから好ましく、さらには、屈折率を測定する手法が簡便であることからより好ましい。屈折率を測定する場合、リアルタイムで反応の進行状況を確認できることから、インライン型の屈折計を用いることが好ましい。
【0017】
耐酸化性、耐候性、染色性、強度、屈折率等の各種性能改良を目的として組成成分の化合物と一部もしくは全部と反応可能な化合物を添加して重合硬化することも可能である。この場合は、反応のために必要に応じて公知の重合触媒を別途加えることができる。
組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物として、SH基を2個以上有する化合物類、エポキシ化合物類、イソ(チオ)シアネート類、カルボン酸類、カルボン酸無水物類、フェノール類、アミン類、ビニル化合物類、アリル化合物類、アクリル化合物類、メタクリル化合物類等が挙げられる。以下にこれらの代表的な具体例を示す。
(1)ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、2−(2−メルカプトエチルチオ)−1,3−ジメルカプトプロパン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,4−ビス(メルカプトメチル)−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、4,8−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ビス(メルカプトメチル)−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、1,2,7−トリメルカプト−4,6−ジチアヘプタン、1,2,9−トリメルカプト−4,6,8−トリチアノナン、1,2,8,9−テトラメルカプト−4,6−ジチアノナン、1,2,10,11−テトラメルカプト−4,6,8−トリチアウンデカン、1,2,12,13−テトラメルカプト−4,6,8,10−テトラチアトリデカン、テトラキス(4−メルカプト−2−チアブチル)メタン、テトラキス(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタン、1,5−ジメルカプト−3−メルカプトメチルチオ−2,4−ジチアペンタン、3,7−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,9−ジメルカプト−2,4,6,8−テトラチアノナン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1−チアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1−チアン、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)スルフィド、3,4−チオフェンジチオール、等のSH基を2個以上有する化合物類。
(2)エチレンオキサイド、プロピレオキサイド等のモノエポキシ化合物類、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールエーテル、ハロゲン化ビスフェノールA、ノボラック樹脂等の多価フェノール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるフェノール系エポキシ化合物、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1、3−および1、4−シクロヘキサンジオール、1、3−および1、4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、ビスフェノールA・エチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド付加物等のアルコール化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるアルコール系エポキシ化合物、上述のアルコールおよびフェノール化合物とジイソシアネート等から製造されるウレタン系エポキシ化合物、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソ、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘット酸、ナジック酸、マレイン酸、コハク酸、フマール酸、トリメリット酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボン酸化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるグリシジルエステル系エポキシ化合物、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、1,2−、1,3−あるいは1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、イソホロンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、m−、あるいはp−フェニレンジアミン、2,4−あるいは2,6−トリレンジアミン、m−、あるいはp−キシリレンジアミン、1,5−あるいは、2,6−ナフタレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−あるいは2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)−メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)−エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)−プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)−ブタンとエピハロヒドリンの縮合により製造されるアミン系エポキシ化合物、ビス(β−エポキシプロピル)スルフィド、ビス(β−エポキシプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エポキシプロピルチオ)メタン、ビス(β−エポキシプロピルジチオ)メタン、1,2−ビス(β−エポキシプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エポキシプロピルチオ)プロパン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−(β−エポキシプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ブタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−3−(β−エポキシプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−4−(β−エポキシプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−5−(β−エポキシプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン、テトラキス(β−エポキシプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エポキシプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2−(β−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エポキシプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エポキシプロピルチオ)−4−(β−エポキシプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4−(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,5ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−5−(β−エポキシプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エポキシプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エポキシプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,3および1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3および1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エポキシプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、1,3および1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ベンゼン、1,3および1,4−ビス(β−エポキシプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エポキシプロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4’−ビス(β−エポキシプロピルチオ)ビフェニル等の含硫エポキシ化合物、3、4−エポキシシクロヘキシル−3、4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクリヘキサンジオキサイド、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)−5、5−スピロ−3、4−エポキシシクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3、4−エポキシシクロヘキシル)アジペート等の脂環式エポキシ化合物、シクロペンタジエンエポキシド、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン、ビニルシクロヘキセンエポキシド等の不飽和化合物のエポキシ化により製造されるエポキシ化合物、ビニルフェニルグリシジルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル等の不飽和基を有するエポキシ化合物、等のエポキシ化合物類。
【0018】
(3)メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、iso−プロピルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、sec−ブチルイソシアネート、tert−ブチルイソシアネート、ペンチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トルイルイソシアネート等のモノイソシアネート類、ジエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)ノルボルネン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)デカヒドロナフタレン、2,5−ジイソシアナト−1,4−ジチアン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、リジントリイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、3−(2’−イソシアネートシクロヘキシル)プロピルイソシアネート、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,2’−ビス(4−イソシアネートフェニル)プロパン、トリフェニルメタントリイソシアネート、ビス(ジイソシアネートトリル)フェニルメタン、4,4’,4’’−トリイソシアネート−2,5−ジメトキシフェニルアミン、3,3’−ジメトキシベンジジン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアナト、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナトベンゼン)、1,1’−メチレンビス(3−メチル−4−イソシアナトベンゼン)、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(2−イソシアナト−2−プロピル)ベンゼン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)ジシクロペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル)テトラヒドロチオフェン、ビス(イソシアネートメチル)チオフェン、2,5−ジイソシアネートメチルノルボルネン、ビス(イソシアネートメチル)アダマンタン、3,4−ジイソシアネートセレノファン、2,6−ジイソシアネート−9−セレナビシクロノナン、ビス(イソシアネートメチル)セレノファン、3,4−ジイソシアネート−2,5−ジセレノラン、ダイマー酸ジイソシアネート、1,3,5−トリ(1−イソシアナトヘキシル)イソシアヌル酸等のポリイソシアネート類、これらのポリイソシアネート類のビュレット型反応による二量体、これらのポリイソシアネート類の環化三量体およびこれらのポリイソシアネート類とアルコールもしくはチオールの付加物等のイソシアネート類、さらには、上記のイソシアネート基を1分子あたり1個以上有する化合物のイソシアネート基の全部または一部をイソチオシアネート基に変えたイソチオシアネート類。
(4)(1)のエポキシ化合物のところで説明したエピハロヒドリンと反応させる相手の原料として例示したカルボン酸類。
(5)(1)のエポキシ化合物のところで説明したエピハロヒドリンと反応させる相手の原料として例示したカルボン酸の無水物類。
(6)(1)のエポキシ化合物のところで説明したエピハロヒドリンと反応させる相手の原料として例示したフェノール類。
(7)(1)のエポキシ化合物のところで説明したエピハロヒドリンと反応させる相手の原料として例示したアミン類。
(8)ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、ビニルアルコール、メチルビニルカルビノール、エチレングリコールモノビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールモノビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ビニルエチルスルフィド、ビニルフェニルスルフィド、メチルビニルケトン、ジビニルジカーボネイト、ビニルジグリコールカーボネイト、ビニレンカーボネイト、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、アジピン酸ジビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビニル、ビニルブロマイド、ビニルアイオダイド、ビニルリン酸、ビニル尿素、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、スチルベン、ビニルフェノール、3−ビニルベンジルアルコール、4−ビニルベンジルアルコール、2−(4−ビニルフェニルチオ)エタノール、2−(3−ビニルフェニルチオ)エタノール、2−(4−ビニルベンジルチオ)エタノール、2−(3−ビニルベンジルチオ)エタノール、1,3−ビス(4−ビニルベンジルチオ)−2−プロパノール、1,3−ビス(3−ビニルベンジルチオ)−2−プロパノール、2,3−ビス(4−ビニルベンジルチオ)−1−プロパノール、2,3−ビス(3−ビニルベンジルチオ)−1−プロパノール、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、1,3−ジビニルベンゼン、1,4−ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルフタレート、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、3−クロロメチルスチレン、4−クロロメチルスチレン、4−アミノスチレン、3−シアノメチルスチレン、4−シアノメチルスチレン、4−ビニルビフェニル、2,2’−ジビニルビフェニル、4,4’−ジビニルビフェニル、2,2’−ジスチリルエーテル、4,4’−ジスチリルエーテル、2,2’−ジスチリルスルフィド、4,4’−ジスチリルスルフィド、2,2−ビス(4−ビニルフェニル)プロパン、ビス(4−ビニルフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−ビニロキシフェニル)プロパン等のビニル化合物類。
【0019】
(9)(8)のビニル化合物類で例示した化合物のビニル基の一部もしくは全部がアリル基に置き換わったアリル化合物類。
(10)メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートモノアクリレート、2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートジアクリレート、2−ヒドロキシエチルシアヌレートモノアクリレート、2−ヒドロキシエチルシアヌレートジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、1、3−プロパンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1、4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ)シクロヘキシル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシ−3−アクリロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのペンタアクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサアクリレート、ビス(4−アクロイルチオフェニル)スルフィド等のアクリル化合物類。
(11)(10)のアクリル化合物類で例示した化合物のアクリル基の一部もしくは全部がメタクリル基に置き換わったメタクリル化合物類。
本発明の光学材料製造方法において、公知の酸化防止剤、ブルーイング剤、紫外線吸収剤、消臭剤、等の各種添加剤を加えて、得られる材料の実用性をより向上せしめることはもちろん可能である。また、本発明の光学材料は重合中に型から剥がれやすい場合には公知の外部および/または内部密着性改善剤を添加し、または型から剥がれにくい場合には公知の外部および/または内部離型性改善剤を添加して、得られる光学材料と型の密着性または離型性を向上せしめることも有効である。
樹脂用組成物をあらかじめ脱気処理を行うことは、光学材料の高度な透明性を達成する面から好ましい。脱気処理は、(a)化合物、(b)化合物、(c)化合物、組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物、(d)化合物、(e)化合物、各種添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に行う。好ましくは、混合時あるいは混合後に、減圧下に行う。脱気処理条件は、0.001〜50torrの減圧下、1分間〜24時間、0℃〜100℃で行う。減圧度は、好ましくは0.005〜25torrであり、より好ましくは0.01〜10torrであり、これらの範囲で減圧度を可変しても構わない。脱気時間は、好ましくは5分間〜18時間であり、より好ましくは10分間〜12時間である。脱気の際の温度は、好ましくは5℃〜80℃であり、より好ましくは10℃〜60℃であり、これらの範囲で温度を可変しても構わない。脱気処理の際は、撹拌、気体の吹き込み、超音波などによる振動などによって、樹脂用組成物の界面を更新することは、脱気効果を高める上で好ましい操作である。脱気処理により、除去される成分は、主に硫化水素等の溶存ガスや低分子量のメルカプタン等の低沸点物等であるが、脱気処理の効果を発現するのであれば、特に種類は限定されない。
【0020】
光学材料の製造方法は、詳しく述べるならば以下の通りである。(a)化合物と(b)化合物および/または(a)化合物と(b)化合物の予備重合反応して得られる反応物、(c)化合物、組成成分の一部もしくは全部と反応可能な化合物、(d)化合物、(e)化合物、密着性改善剤または離型性改善剤、酸化防止剤、ブルーイング剤、紫外線吸収剤、消臭剤、などの各種添加剤等は、全て同一容器内で同時に撹拌下に混合しても、各原料を段階的に添加混合しても、数成分を別々に混合後さらに同一容器内で再混合しても良い。各原料および添加剤等はいかなる順序で混合しても構わない。さらに、各成分の2種類以上をあらかじめ、前述の方法で予備的な反応を行った後、混合しても構わない。混合にあたり、設定温度、これに要する時間等は基本的には各成分が十分に混合される条件であればよいが、過剰の温度、時間は各原料、添加剤間の好ましくない反応が起こり、さらには粘度の上昇をきたし注型操作を困難にする等適当ではない。混合温度は−50℃から100℃程度の範囲で行われるべきであり、好ましい温度範囲は−30℃から70℃、さらに好ましいのは、−5℃から50℃である。混合時間は、1分から12時間、好ましくは5分から10時間、最も好ましいのは5分から6時間程度である。必要に応じて、活性エネルギー線を遮断して混合してもかまわない。その後、前述の方法で脱気処理を行ってもよい。注型操作の直前に、これらの樹脂用組成物をフィルターで不純物等をろ過し精製することは本発明の光学材料の品質をさらに高める上から必要である。ここで用いるフィルターの孔径は0.05〜10μm程度であり、一般的には0.1〜1.0μmのものが使用され、フィルターの材質としては、PTFEやPETやPPなどが好適に使用される。ろ過を行わなかったり、孔径が10μmを超えるフィルターでろ過を行った場合は、樹脂に異物が混入したり、透明性が低下したりするため、通常光学材料として使用に耐えなくなる。このようにして得られた樹脂用組成物は、ガラスや金属製の型に注入後、電気炉や活性エネルギー線発生装置等による重合硬化を行うが、重合時間は0.1〜100時間、通常1〜48時間であり、重合温度は−10〜160℃、通常−10〜140℃である。重合は所定の重合温度で所定時間のホールド、0.1℃〜100℃/hの昇温、0.1℃〜100℃/hの降温およびこれらの組み合わせで行うことができる。また、重合終了後、材料を50から150℃の温度で5分から5時間程度アニール処理を行う事は、光学材料の歪を除くために好ましい処理である。さらに必要に応じて染色、ハードコート、反射防止、防曇性、防汚性、耐衝撃性付与等の表面処理を行うことができる。
【実施例】
【0021】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、組成物の粘度、得られた硬化物の屈折率およびアッベ数、耐熱性および色調の評価は以下の方法で行った。
粘度は、B型粘度計を用いて、20℃で脱気直後および3h後に測定した。通常、粘度200mPa・s以下では注型重合操作が容易であり、粘度200mPa・sを超えると注型重合操作(ろ過)が困難となり、粘度1000mPa・sを超えると注型重合操作(ろ過)が不可能となる。
屈折率、アッベ数は、アッベ屈折計を用い、20℃で測定した。
耐熱性は、サンプルを厚さ3mmに切り出し、1mmφのピンに10gの加重を与え、30℃から10℃/分で昇温しTMA測定を行い、軟化点を測定した。通常、50℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましい。30℃未満となると、レンズとしての実用化は困難である。
色調は、色彩計を用いて2.5mmの平板のYI値を測定した。YI値は、高いほどレンズが黄色を呈し、通常、5以下が好ましく、3以下がより好ましい。10以上となると、レンズとしての実用化は困難である。
【0022】
〈実施例1〉
(a)化合物として硫黄(以下a−1化合物と呼ぶ)20重量部、(b)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド(以下b−1化合物と呼ぶ)80重量部を65℃でよく混合し均一とした。次いで、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール0.5重量部を加え、60℃で、約1時間、屈折率(20℃)1.679になるまで反応させた。その後、得られた樹脂用組成物を20℃に冷却した。そこへ、(c)化合物としてベンジルメルカプタン(以下c−1化合物と呼ぶ)5重量部、(d)化合物としてトリエチルベンジルアンモニウムクロライド0.03重量部、(e)化合物としてジn−ブチルスズジクロライド0.2重量部を加えよく混合し均一とした溶液を加えて均一な樹脂用組成物とした。得られた樹脂用組成物を、10torr、10分間、20℃の条件下で脱気処理した。この組成物を0.5μmのPTFE製のメンブランフィルターでろ過し、2枚のガラス板とガスケットから構成される、厚さ2.5mmの平板型モールドに注入し、30℃で10時間加熱し、その後30℃から100℃まで10時間かけて100℃まで一定速度昇温させ、最後に100℃で1時間加熱し、重合硬化させた。室温まで放冷した後、モールドから離型し、硬化した光学材料を得た。脱気処理直後および3h後の樹脂用組成物の粘度、得られた硬化物の屈折率およびアッベ数、耐熱性および色調の評価結果を表1に示した。
【0023】
〈実施例2、3〉
(c)化合物の量を変更する以外は実施例1を繰り返した。脱気処理後の樹脂用組成物の粘度、得られた硬化物の屈折率およびアッベ数、耐熱性および色調の評価結果を表1に示した。
【0024】
〈実施例4〜9〉
(c)化合物を変更する以外は実施例1を繰り返した。脱気処理後の樹脂用組成物の粘度、得られた硬化物の屈折率およびアッベ数、耐熱性および色調の評価結果を表1に示した。表中の(c)化合物の略号は、以下の化合物を示す。
c−2:2−メチルチオフェノール
c−3:4−メチルチオフェノール
c−4:4−クロロベンジルメルカプタン
c−5:1−メルカプトメチルフラン
c−6:2−メルカプトエタノール
c−7:シクロヘキシルメルカプタン
【0025】
〈比較例1〉
(c)化合物を使用しない以外は実施例1を繰り返した。(c)化合物を使用していないため、脱気処理直後および3h後の樹脂用組成物の粘度が高く、特に3h後の樹脂用組成物の粘度が極めて高くなり、ろ過が不可能であった。脱気処理直後および3h後の樹脂用組成物の粘度、得られた硬化物の屈折率およびアッベ数、耐熱性および色調の評価結果を表1に示した。レンズは色調が著ししく悪く(YI値が高く)、黄色であり、実用レベルのレンズでなかった。
【0026】
〈比較例2〉
(c)化合物のc−1化合物の代わりに、SH基を2個有するその他の化合物としてビス(2−メルカプトエチル)スルフィド(以下o−1化合物と呼ぶ)5重量部を使用する以外は実施例1を繰り返した。(c)化合物を使用していないため、脱気処理直後および3h後の樹脂用組成物の粘度が高く、特に3h後の樹脂用組成物の粘度が極めて高くなり、ろ過が不可能であった。脱気処理直後および3h後の樹脂用組成物の粘度、得られた硬化物の屈折率およびアッベ数、耐熱性および色調の評価結果を表1に示した。
【0027】
〈比較例3〉
(c)化合物のc−1化合物の代わりに、SH基を2個有するo−1化合物7重量部を使用する以外は実施例1を繰り返した。(c)化合物を使用していないため、脱気処理直後および3h後の樹脂用組成物の粘度が高く、特に3h後の樹脂用組成物の粘度が極めて高くなり、ろ過が不可能であった。脱気処理直後および3h後の樹脂用組成物の粘度、得られた硬化物の屈折率およびアッベ数、耐熱性および色調の評価結果を表1に示した。
【0028】
【表1】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)1〜50重量部の硫黄原子および/またはセレン原子を有する無機化合物(以下(a)化合物)、
(b)50〜99重量部の下記(1)式で表される化合物(以下(b)化合物)および
【化1】


(c)1〜20重量部のSH基を1個有する化合物(以下(c)化合物)からなり、(a)化合物と(b)化合物をあらかじめ、1分間〜72時間、0℃〜150℃で予備重合反応触媒としてのイミダゾール類の存在下に予備重合反応させることを特徴とする樹脂用組成物。
【請求項2】
前記予備重合反応が、(a)化合物を10%以上(反応前を100%とする)反応させるものである請求項1記載の樹脂用組成物。
【請求項3】
樹脂用組成物が、0.001〜50torrの減圧下、1分間〜24時間、0℃〜100℃で脱気処理されている請求項1または請求項2に記載の樹脂用組成物。
【請求項4】
(a)化合物が、硫黄である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の樹脂用組成物。
【請求項5】
(b)化合物が、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドおよび/またはビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の樹脂用組成物。
【請求項6】
(c)化合物が、芳香環を有する化合物である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の樹脂用組成物。
【請求項7】
(c)化合物の分子量が100以上200未満である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の樹脂用組成物。
【請求項8】
(a)〜(c)化合物に加え、(d)0.001〜5.0重量部の重合触媒(以下(d)化合物)を添加した請求項1〜請求項3のいずれかに記載の樹脂用組成物。
【請求項9】
(a)〜(c)化合物に加え、(e)0.001〜5.0重量部の重合調整剤(以下(e)化合物)を添加した請求項1〜請求項3のいずれかに記載の樹脂用組成物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂用組成物を重合硬化する光学材料の製造方法。
【請求項11】
請求項10の方法により得られる光学材料。
【請求項12】
請求項11の光学材料からなる光学レンズ。


【公開番号】特開2013−100534(P2013−100534A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−15728(P2013−15728)
【出願日】平成25年1月30日(2013.1.30)
【分割の表示】特願2006−139607(P2006−139607)の分割
【原出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(000004466)三菱瓦斯化学株式会社 (1,281)
【Fターム(参考)】