説明

樹脂製マスク製造方法

【課題】 製造コストを削減するため一回の製造行程でマスク本体とマスクの装着用部分を一体形成できる樹脂製マスクの提供を課題とする。
【解決手段】 ゴム硬度0乃至10程度の柔軟樹脂によって成形するマスク本体を切り抜き成型するかまたは型取り成型するときに、耳掛け紐状部分、顎掛けベルト部分、鼻掛けベルト部分を一体形状にしたものと、鼻掛けベルト固定用部品を同時に成形する。樹脂マスクが空気を遮断することで呼吸が出来なくなる問題は、マスク本体を成形する時にマスク本体及び鼻掛けベルト固定用部品に吸排気のための穴状部分を同時に成形して解決し、この穴状部分には粉塵や細菌などの侵入を防止するための防塵防菌フィルターを交換可能な状態で取り付けて使用する。防塵防菌フィルターを取り付けるために鼻掛けベルト固定用部品の上部に凸状部分を成形し、防塵防菌フィルター側には鼻掛けベルト固定用部品の凸状部分を差し込み固定するための切り込みを作る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製マスクの製造コストの削減を目的として樹脂製マスクとマスクの装着用部分を一回の行程で一体成形する方法および器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゴムや合成樹脂などを材料としてマスクを製作する場合には、マスクの立体構造を作るために樹脂自体をドーム型に成形するか、もしくは複数の部品を組み合わせる必要があった。
【0003】
またマスクを人体に装着するためのゴム紐やベルトなどを別途に製作してこれを装着用部品として取り付ける行程が不可欠であったため、製造工程が複数となり製造費用の削減が難しかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
製造コストを削減するため樹脂製マスクとマスクの装着用部分を一回の製造行程で一体形成する方法および器具の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、樹脂製マスクの製造コストを削減するため、平面樹脂素材を本発明が考案した形状に切り抜くか、もしくは液状樹脂原料を本発明が考案した形状に型取り成型することで、樹脂製マスクとマスクの装着用部分を一回の行程で一体成形する方法および器具を提供する。
【0006】
ゴム硬度0乃至10程度の柔軟樹脂によって成形するマスク本体を切り抜き成型するかまたは型取り成型するときに、耳掛け紐状部分、顎掛けベルト部分、鼻掛けベルト部分、鼻掛けベルト固定用部品を同時に成形する。
【0007】
鼻掛けベルト固定用部品がマスク本体と一体成形された鼻掛けベルト部分を鼻の左右から内側に引っ張ることでマスク本体が顔に沿って湾曲し、また、両耳、鼻、顎の4カ所の装着点が湾曲したマスク本体を外側に引っ張ることで、平面から成形したマスク本体が適度なドーム状となって顔面に密着する形状となり樹脂製マスクとして機能する。
【0008】
次に、樹脂マスクが空気を遮断することで呼吸が出来なくなる問題はマスク本体及び鼻掛けベルト固定用部品に吸排気のための穴状部分を成形して解決し、この穴状部分には粉塵や細菌などの侵入を防止するための防塵防菌フィルターを交換可能な状態で取り付けて使用する。
【0009】
防塵防菌フィルターを取り付けるために鼻掛けベルト固定用部品の上部に凸状部分を成形し、防塵防菌フィルター側には鼻掛けベルト固定用部品の凸状部分を差し込み固定するための切り込みを作る。
【発明の効果】
【0010】
本発明は樹脂製マスクの製造工程を短縮してコストの削減を可能とすると同時に防塵防菌フィルターの形状が簡素になり、また材料の使用面積が既存マスクの4分の1程度になることから、防塵防菌フィルターの単価も圧縮する事が出来る。
【0011】
また、本発明に関する樹脂製マスクは、鼻掛けベルト部分の成形を除外することで、両耳と顎の3装着点を持つ口腔専用マスクとして成形することが可能であり、鼻掛けベルト部分と鼻掛けベルト固定用部品および耳掛け部分を応用することによって鼻専用マスクを成形することも出来る。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ゴム硬度0乃至10程度の柔軟樹脂を図1の形状に切り抜き成型するかまたは型取り成型する。
【0013】
耳掛け部分は図1の通りマスク本体の外周部分の任意の2接点を接続状態とする幅3mm乃至6mm程度の紐状部分を成形する。
【0014】
顎掛けベルト部分は図1の通りマスク本体の下部から幅10mm乃至15mm程度の部分にベルト状に切り離してベルト状の両側を幅10mm乃至15mm程度をマスク本体と接続状態とすることで成形する。
【0015】
鼻掛けベルト固定用部品は図1の通りマスク本体の成形と同様の切り抜きまたは型取りの方法によって、マスク本体と同じかまたは類似の平面素材または成形原料から、本体マスクと同時に成形することも出来るし、素材面積と成形面積との兼ね合いによっては別途に成形することも出来る。
【0016】
マスク本体には鼻掛けベルト固定用部品をマスク本体に取り付けることを目的とした幅5mm乃至10mm程度の鼻掛けベルト固定用部品取り付けよう切り込みを鼻掛けベルト部分の両側に成形して、これに鼻掛けベルト固定用部品のフック部分を差し込んで鼻掛けベルト固定用部品を鼻掛けベルトに取り付ける。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る樹脂マスクの平面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟樹脂によって成形するマスク本体を切り抜き成型するかまたは型取り成型するときに、耳掛け紐状部分、顎掛けベルト部分、鼻掛けベルト部分、鼻掛けベルト固定用部品を同時に一体成形できる樹脂製マスク。
【請求項2】
鼻掛けベルト固定用部品がマスク本体と一体成形された鼻掛けベルト部分を鼻の左右から内側に引っ張ることでマスク本体が顔に沿って湾曲し、また、両耳、鼻、顎の4カ所の装着点が湾曲したマスク本体を外側に引っ張ることで、平面から成形したマスク本体が適度なドーム状となって顔面に密着する形状となる樹脂製マスク。
【請求項3】
脱落防止の顎掛けベルトをマスク本体と一体成形した樹脂製マスク。
【請求項4】
脱落防止の耳掛けベルトをマスク本体と一体成形した樹脂製マスク。
【請求項5】
脱落防止の鼻掛けベルトをマスク本体と一体成形した樹脂製マスク。
【請求項6】
マスク本体及び鼻掛けベルト固定用部品に吸排気のための穴状部分を成形し、粉塵や細菌などの侵入を防止するための防塵防菌フィルターを交換可能な状態で取り付けて使用する樹脂製マスク。
【請求項7】
鼻掛けベルト固定用部品の上部に凸状部分を成形し、鼻掛けベルト固定用部品の凸状部分を差し込み固定するための切り込みを入れることで防塵防菌フィルターを取り付けられる樹脂製マスク。
【請求項8】
防塵防菌フィルターの形状を簡素化することで使用面積を既存マスクの4分の1程度に抑えた樹脂製マスク。

【図1】
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【公開番号】特開2012−55657(P2012−55657A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214450(P2010−214450)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(510228868)株式会社ミュージックゲート (3)
【Fターム(参考)】