橋モジュール
橋モジュール(1)は、フロア(3)、及びフロアの長さ方向エッジ(7)に対してヒンジ止めされる2つの直角側部(5)を有する。各ヒンジ(9)は、互いへと押され得る2つの押出し片(11)及び(13)によって形成され、各ヒンジは、側部(5)が互いに向かう方向においてフロア(3)に向かって折り畳まれ得るのみであるように作られる。各側部(5)は、1つの押出し片(21)を有して作られ、押出し片(21)の一部(11)は、ヒンジ(9)の一部を形成する。フロア(3)のエッジ(7)は、間にプラスチック板(25)がある桁によって形成される。桁は、ヒンジ(9)の他の部分を形成する1つの押出し片(13)を有して各々形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊橋架設設備に対する橋モジュール(a bridge module for a suspension bridge installation)に係り、当該橋モジュールは、細長いフロア(床)、及びフロアの長手方向エッジに対して接続される2つの垂直側部を有する。
【背景技術】
【0002】
かかる橋モジュールは一般的に既知である。既知の橋モジュールは、桁、フロア、側部、及びレスト(rests)等である互いから切り離され得る別個の部分を有して構成される。既知の橋モジュールの構築において、かかる全ての部分は、共に接続されなければならず、その工程には時間が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、セットアップがより迅速に行なわれ得る冒頭に記載された種類の橋モジュールを与える、ことを目的とする。この目的に対して、本発明に従った橋モジュールは、側部がフロアに対してヒンジ止めされる、ことを特徴とする。本発明に従った橋モジュールにおいて、側部はフロアに対して折り畳まれ得るため、橋モジュールは、容易に輸送され得、折り畳まれるときに占める空間が小さい。本発明に従った橋モジュールを使用できる状態にするには、側部が折り畳まれなければならないのみであり、時間は殆どかからない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に従った橋モジュールの一実施例は、ヒンジは、側部が互いに向かう方向においてフロアに向かって折り畳まれ得るのみであるように作られる、ことを特徴とする。
【0005】
本発明に従った橋モジュールの更なる一実施例は、ヒンジが望ましくは、互いに対して少なくとも90度回転され得る、互いへと押され得る2つの押出し片(extrusion pieces)を有する、ことを特徴とする。
【0006】
望ましくは、各側部は、カットアウト開口を有する1つの押出し片から作られ、該押出し片は、ヒンジの1つの押出し片の1つである。
【0007】
フロアはまた、間にプラスチック板を有する2つの桁を望ましくは有する。該桁は、1つの押出し片から各々形成され、押出し片の1つは、ヒンジの1つである。
【0008】
本発明に従った橋モジュールのうち更に他の一実施例は、橋モジュールがまたレストを有する、ことを特徴とする。該レストは、側部の上方において距離を隔てて存在し、ゴムバンドによって側部に対して接続される。
【0009】
本発明はまた、本発明に従った橋モジュールを有する吊橋架設設備に係る。吊橋架設設備に関し、本発明は、吊橋架設設備がまた作業ケージを有する、ことを特徴とする。該作業ケージは、橋モジュールの端部に対して接続され得るか、あるいは2つの橋モジュール間において設置され得る。該作業ケージはフロアを有し、該フロアは、橋モジュールに対して接続されるときに橋モジュールのフロアに対して接続される。作業ケージは、一側上にボックスを有し、他側上には、橋モジュールに対する接続及び作業ケージに対するエンドレストの接続のための接続装置を与えられる。望ましくは、吊橋架設設備は、少なくとも2つの作業ケージを備え、それらの間には1つ又はそれより多くの橋モジュールがある。吊橋架設設備は、かかる作業ケージを有する滑車装置(テークル装置、tackling device)上に懸架され得る。橋モジュールが接続されていない作業ケージの側部は、エンドレストで閉鎖され得る。
【0010】
かかる作業ケージは、本発明に従った橋モジュール以外の橋モジュールを有して使用されてもよく、また橋モジュールの設計とは無関係に保護され得る、ことが留意される。
【0011】
本発明に従った吊橋架設設備の他の実施例は、吊橋架設設備がまた滑車ユニットを有する、ことを特徴とする。該滑車ユニットは、内部に滑車機構を有するボックスを与えられ、また、橋モジュールの端部又は側部に対して滑車ユニットを接続するための接続装置を与えられる。
【0012】
かかる滑車ユニットは、本発明に従った橋モジュール以外の橋モジュールを有して使用されてもよく、また橋モジュールの設計とは無関係に保護され得る、ことが留意される。
【0013】
本願における滑車ユニットは、滑車機構全体及び接続装置の複合を形成し、滑車機構は、橋モジュールに対して容易に接続され得る。滑車ユニットに車輪を与えることによって、滑車ユニットは、容易に動かされ得るトローリーとして使用され得る。
【0014】
接続装置は、望ましくは下部及び上部接続素子、並びにボックスに対して直角に延在し且つ下部接続素子に対して接続される2つの突起を有する。
【0015】
本発明に従った吊橋架設設備の更に他の実施例は、吊橋架設設備が滑車ユニットも有する、ことを特徴とする。該滑車ユニットは、内部に滑車機構を有するケージフレームを与えられる。該滑車機構はケージフレームに対して固定され、ケージフレームは、橋モジュールに対する接続のための接続装置を与えられる。ケージフレームは、不注意に落下する場合の損傷から滑車ユニットを保護する。
【0016】
この滑車ユニットは、本発明に従った橋モジュール以外の橋モジュールを有して使用されてもよいこと、及び、この滑車ユニットは、橋モジュールの設計とは無関係に保護され得ることも本願において留意される。
【0017】
本願におけるこの滑車ユニットはまた、滑車機構及び接続装置の複合物全体を形成し、滑車機構は、橋モジュールに対して容易に接続され得る。また、この滑車ユニットに車輪を与えることにより、容易に動かされ得るトローリーとして使用され得る。
【0018】
上述された本発明に従った吊橋架設設備の一実施例は、吊橋架設設備が少なくとも1つの接続モジュールも有する、ことを特徴とする。該接続モジュールは、吊橋架設設備に属する作業ケージ又は更なる橋モジュールに対して橋モジュールを接続することができる。接続モジュールは、橋モジュール、更なる橋モジュール、及び/又は作業ケージのフロアにおける穴に係合するための4つの垂直接続ピンを有する下方部、及び、側部及びレストが接続され得る2つの脚部を有する。
【0019】
本発明に従った吊橋架設設備の更なる一実施例は、各脚部が共にヒンジ止めされる2つの部分を有する、ことを特徴とする。該部分は、ロッキングピンを有して共にロックされ得、該ロッキングピンは、該部分の1つにおける穴においてクランプするよう動かされ得る。これは、別個のピンが外部分を共にロックするよう必要とされない、ことを意味する。
【0020】
本発明は、本発明に従った橋モジュール及び吊橋架設設備の実施例が示される図面に基づいて、以下においてより完全に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】展開されたときの本発明に従った橋モジュールの一実施例を断面で図示する。
【図2】互いの上部に折り畳まれ且つ積み重ねられる橋モジュールを図示する。
【図3】橋モジュールのヒンジを図示する。
【図4】橋モジュールの桁を有する側部を図示する。
【図5】レストと側部との間における接続を図示する。
【図6】本発明に従った吊橋架設設備の接続モジュールの一実施例を図示する。
【図7】接続モジュールの脚部を側面図で示す。
【図8】脚部を上方からみた斜視図で示す。
【図9】本発明に従った吊橋架設設備の第1の実施例の作業ケージを図示する。
【図10】本発明に従った吊橋架設設備の第2の実施例を図示する。
【図11】本発明に従った吊橋架設設備の第2の実施例を図示する。
【図12】図10及び11中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図13】図10及び11中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図14】図10及び11中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図15】本発明に従った吊橋架設設備の第3の実施例を正面図で示す。
【図16】本発明に従った吊橋架設設備の第3の実施例を側面図で示す。
【図17】図15及び16中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図18】図15及び16中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図19】図15及び16中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1及び2は、夫々展開されるとき並びに折り畳まれるときの本発明に従った橋モジュールの一実施例を断面で示す。橋モジュール1は、細長いフロア3、及びフロアの長手方向エッジ7に対してヒンジ止めされる2つの直角側部5を有する。
【0023】
図3を参照すると、各ヒンジ9は、互いへと押され得る2つの押出し片11及び13によって形成され、該ヒンジは、側部5が互いに向かう方向においてフロアに向かって折り畳まれ得るのみであるように作られる。
かかる押出し片の1つ13は、円筒形のシリンダ15、及びそれから距離を隔てて同心半円壁17を有する。他の押出し片11は、更なる半円壁19を備える。該半円壁は、シリンダに対して同心であり、シリンダ15と壁17との間における空間へ押され得る。押出し片11,13は、互いに対して90度回転され得る。
【0024】
各側部5は、図4に示される通り、カットアウト開口を有する押出し片21を有して作られ、押出し片21の一部11は、ヒンジ9の1つの一部を形成する。
【0025】
フロア3のエッジ7は、図1に示される通り、間にプラスチック板25がある桁によって形成される。桁は各々、ヒンジ9の他の部分を形成する押出し片13によって形成される。
【0026】
橋モジュール1はまた、図5に示される通り、ゴムバンド29を有して側部5に対して接続されるレスト27を備える。図2に示される折り畳まれた位置において、レスト27は側部5上にある。図1中の展開された位置において、レストは、側部5から距離を隔てられ、図1には示されていない。
【0027】
図6は、本発明に従った吊橋架設設備の接続モジュール31を斜視図で示す。この接続モジュールは、2つの橋モジュールを互いに対して接続させ得るか、あるいは橋モジュールを作業ケージに対して接続させ得る(図9参照)。接続モジュール31は、作業ケージ及び橋モジュールのフロアにおける穴に係合するよう4つの垂直接続ピン35を有する下方部33を備える。接続モジュールはまた、2つの脚部37を有し、該脚部は、下方部33上において固定され、側部及びレストが接続され得る。
【0028】
各脚部37は、共にヒンジ留めされる2つの部分37A及び37Bを備え、該部分は、図7に示される通り、ロッキングピン39によって共にロックされ得る。ロッキングピン39は、部分37Bにおける穴においてクランプするよう押され得、それによって脚部と一体にされるため、別個のロッキングピンは必要とされない。図8は、脚部37を上方から示す。ピン41は、橋モジュールの側部に対する接続のためのものであり、ピン43は、レストに対する接続のためのものである。
【0029】
図9は、本発明に従った吊橋架設設備の第1の実施例の作業ケージを示す。この作業ケージ45は、橋モジュールの端部に対して接続され得るか、あるいは、2つの橋モジュール間において設置され得、橋モジュールは、互いに対して整列されるか、あるいは90度の角度にされる。後者の場合、作業ケージは、角片を形成する。
【0030】
作業ケージ45は、橋モジュールに対して接続されるときに橋モジュールのフロアに対して接続されるフロア48、及び、フロアの側部上に存在するボックス47を備える。該ボックスにおいては、橋モジュールに対する接続のために、並びに作業ケージに対してエンドレスト(an end rest)を接続するよう、橋モジュールに対して接続されるときに橋モジュールのフロアに対して接続される。吊橋架設設備は望ましくは、2つのケージを備え、該2つのケージの間には、1つ又はそれより多くの橋モジュールがある。吊橋架設設備は、滑車装置でもあるかかる2つのケージによって屋根の梁上に懸架され得る。橋モジュールが接続されない作業ケージの側部は、エンドレスト49によって閉鎖され得る。
【0031】
図10及び11は、本発明に従った吊橋架設設備の第2の実施例を多種の角度で示す。この吊橋架設設備51は、橋モジュール53及び2つの滑車ユニット55を有する。各滑車ユニットは、内部に滑車機構(図示せず)を有するボックス57を与えられる。2つの車輪59は、ボックスの下部に対して固定される。
【0032】
滑車ユニット55はまた、橋モジュール53の端部又は側部に対する接続のための装置を与えられる。かかる接続装置は、図12及び13に示される通り、下部及び上部接続素子61及び63によって形成される。突起65は、図14に示される通り、下部接続素子63に対して接続され得るため、橋モジュール53に対する接続は、特に滑車ユニット55が橋モジュールの側部に対して接続される場合、より強くなり得る。本願では中空であるかかる突起65は、ボックス57に対して直角に突出する。滑車ユニット55は、動くのが容易であるトローリーとして使用される。
【0033】
図15及び16は、本発明に従った吊橋架設設備の第3の実施例を夫々正面図及び側面図で示す。この吊橋架設設備71はまた、橋モジュール73及び2つの滑車ユニット75を備える。各滑車ユニットは、内部に滑車機構79を有するケージフレーム77を与えられ、該滑車機構は、図16に示される通りケージに対して固定される。2つの車輪81は、ケージフレーム77の下部に対して固定される。ケージフレーム77は、橋モジュール73に対して接続される補助フレーム85に対する接続のための接続装置83を与えられる。
【0034】
図17及び18は、滑車ユニット75を多種の角度で示し、図19は、足場パイプ(scaffold pipe)87が接続される滑車ユニット75を示す。滑車ユニット75は、この足場パイプ87を掴むことによって容易に動かされ得る。
【0035】
上述において本発明は、図面に基づいて説明されるが、本発明は、図示される実施例にいかようにも制限されない、ことが留意されるべきである。本発明はまた、請求項によって定義付けられるコンテクスト内において、図示される実施例から逸脱して全ての実施例に及ぶ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊橋架設設備に対する橋モジュール(a bridge module for a suspension bridge installation)に係り、当該橋モジュールは、細長いフロア(床)、及びフロアの長手方向エッジに対して接続される2つの垂直側部を有する。
【背景技術】
【0002】
かかる橋モジュールは一般的に既知である。既知の橋モジュールは、桁、フロア、側部、及びレスト(rests)等である互いから切り離され得る別個の部分を有して構成される。既知の橋モジュールの構築において、かかる全ての部分は、共に接続されなければならず、その工程には時間が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、セットアップがより迅速に行なわれ得る冒頭に記載された種類の橋モジュールを与える、ことを目的とする。この目的に対して、本発明に従った橋モジュールは、側部がフロアに対してヒンジ止めされる、ことを特徴とする。本発明に従った橋モジュールにおいて、側部はフロアに対して折り畳まれ得るため、橋モジュールは、容易に輸送され得、折り畳まれるときに占める空間が小さい。本発明に従った橋モジュールを使用できる状態にするには、側部が折り畳まれなければならないのみであり、時間は殆どかからない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に従った橋モジュールの一実施例は、ヒンジは、側部が互いに向かう方向においてフロアに向かって折り畳まれ得るのみであるように作られる、ことを特徴とする。
【0005】
本発明に従った橋モジュールの更なる一実施例は、ヒンジが望ましくは、互いに対して少なくとも90度回転され得る、互いへと押され得る2つの押出し片(extrusion pieces)を有する、ことを特徴とする。
【0006】
望ましくは、各側部は、カットアウト開口を有する1つの押出し片から作られ、該押出し片は、ヒンジの1つの押出し片の1つである。
【0007】
フロアはまた、間にプラスチック板を有する2つの桁を望ましくは有する。該桁は、1つの押出し片から各々形成され、押出し片の1つは、ヒンジの1つである。
【0008】
本発明に従った橋モジュールのうち更に他の一実施例は、橋モジュールがまたレストを有する、ことを特徴とする。該レストは、側部の上方において距離を隔てて存在し、ゴムバンドによって側部に対して接続される。
【0009】
本発明はまた、本発明に従った橋モジュールを有する吊橋架設設備に係る。吊橋架設設備に関し、本発明は、吊橋架設設備がまた作業ケージを有する、ことを特徴とする。該作業ケージは、橋モジュールの端部に対して接続され得るか、あるいは2つの橋モジュール間において設置され得る。該作業ケージはフロアを有し、該フロアは、橋モジュールに対して接続されるときに橋モジュールのフロアに対して接続される。作業ケージは、一側上にボックスを有し、他側上には、橋モジュールに対する接続及び作業ケージに対するエンドレストの接続のための接続装置を与えられる。望ましくは、吊橋架設設備は、少なくとも2つの作業ケージを備え、それらの間には1つ又はそれより多くの橋モジュールがある。吊橋架設設備は、かかる作業ケージを有する滑車装置(テークル装置、tackling device)上に懸架され得る。橋モジュールが接続されていない作業ケージの側部は、エンドレストで閉鎖され得る。
【0010】
かかる作業ケージは、本発明に従った橋モジュール以外の橋モジュールを有して使用されてもよく、また橋モジュールの設計とは無関係に保護され得る、ことが留意される。
【0011】
本発明に従った吊橋架設設備の他の実施例は、吊橋架設設備がまた滑車ユニットを有する、ことを特徴とする。該滑車ユニットは、内部に滑車機構を有するボックスを与えられ、また、橋モジュールの端部又は側部に対して滑車ユニットを接続するための接続装置を与えられる。
【0012】
かかる滑車ユニットは、本発明に従った橋モジュール以外の橋モジュールを有して使用されてもよく、また橋モジュールの設計とは無関係に保護され得る、ことが留意される。
【0013】
本願における滑車ユニットは、滑車機構全体及び接続装置の複合を形成し、滑車機構は、橋モジュールに対して容易に接続され得る。滑車ユニットに車輪を与えることによって、滑車ユニットは、容易に動かされ得るトローリーとして使用され得る。
【0014】
接続装置は、望ましくは下部及び上部接続素子、並びにボックスに対して直角に延在し且つ下部接続素子に対して接続される2つの突起を有する。
【0015】
本発明に従った吊橋架設設備の更に他の実施例は、吊橋架設設備が滑車ユニットも有する、ことを特徴とする。該滑車ユニットは、内部に滑車機構を有するケージフレームを与えられる。該滑車機構はケージフレームに対して固定され、ケージフレームは、橋モジュールに対する接続のための接続装置を与えられる。ケージフレームは、不注意に落下する場合の損傷から滑車ユニットを保護する。
【0016】
この滑車ユニットは、本発明に従った橋モジュール以外の橋モジュールを有して使用されてもよいこと、及び、この滑車ユニットは、橋モジュールの設計とは無関係に保護され得ることも本願において留意される。
【0017】
本願におけるこの滑車ユニットはまた、滑車機構及び接続装置の複合物全体を形成し、滑車機構は、橋モジュールに対して容易に接続され得る。また、この滑車ユニットに車輪を与えることにより、容易に動かされ得るトローリーとして使用され得る。
【0018】
上述された本発明に従った吊橋架設設備の一実施例は、吊橋架設設備が少なくとも1つの接続モジュールも有する、ことを特徴とする。該接続モジュールは、吊橋架設設備に属する作業ケージ又は更なる橋モジュールに対して橋モジュールを接続することができる。接続モジュールは、橋モジュール、更なる橋モジュール、及び/又は作業ケージのフロアにおける穴に係合するための4つの垂直接続ピンを有する下方部、及び、側部及びレストが接続され得る2つの脚部を有する。
【0019】
本発明に従った吊橋架設設備の更なる一実施例は、各脚部が共にヒンジ止めされる2つの部分を有する、ことを特徴とする。該部分は、ロッキングピンを有して共にロックされ得、該ロッキングピンは、該部分の1つにおける穴においてクランプするよう動かされ得る。これは、別個のピンが外部分を共にロックするよう必要とされない、ことを意味する。
【0020】
本発明は、本発明に従った橋モジュール及び吊橋架設設備の実施例が示される図面に基づいて、以下においてより完全に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】展開されたときの本発明に従った橋モジュールの一実施例を断面で図示する。
【図2】互いの上部に折り畳まれ且つ積み重ねられる橋モジュールを図示する。
【図3】橋モジュールのヒンジを図示する。
【図4】橋モジュールの桁を有する側部を図示する。
【図5】レストと側部との間における接続を図示する。
【図6】本発明に従った吊橋架設設備の接続モジュールの一実施例を図示する。
【図7】接続モジュールの脚部を側面図で示す。
【図8】脚部を上方からみた斜視図で示す。
【図9】本発明に従った吊橋架設設備の第1の実施例の作業ケージを図示する。
【図10】本発明に従った吊橋架設設備の第2の実施例を図示する。
【図11】本発明に従った吊橋架設設備の第2の実施例を図示する。
【図12】図10及び11中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図13】図10及び11中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図14】図10及び11中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図15】本発明に従った吊橋架設設備の第3の実施例を正面図で示す。
【図16】本発明に従った吊橋架設設備の第3の実施例を側面図で示す。
【図17】図15及び16中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図18】図15及び16中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【図19】図15及び16中の吊橋架設設備の滑車ユニットを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1及び2は、夫々展開されるとき並びに折り畳まれるときの本発明に従った橋モジュールの一実施例を断面で示す。橋モジュール1は、細長いフロア3、及びフロアの長手方向エッジ7に対してヒンジ止めされる2つの直角側部5を有する。
【0023】
図3を参照すると、各ヒンジ9は、互いへと押され得る2つの押出し片11及び13によって形成され、該ヒンジは、側部5が互いに向かう方向においてフロアに向かって折り畳まれ得るのみであるように作られる。
かかる押出し片の1つ13は、円筒形のシリンダ15、及びそれから距離を隔てて同心半円壁17を有する。他の押出し片11は、更なる半円壁19を備える。該半円壁は、シリンダに対して同心であり、シリンダ15と壁17との間における空間へ押され得る。押出し片11,13は、互いに対して90度回転され得る。
【0024】
各側部5は、図4に示される通り、カットアウト開口を有する押出し片21を有して作られ、押出し片21の一部11は、ヒンジ9の1つの一部を形成する。
【0025】
フロア3のエッジ7は、図1に示される通り、間にプラスチック板25がある桁によって形成される。桁は各々、ヒンジ9の他の部分を形成する押出し片13によって形成される。
【0026】
橋モジュール1はまた、図5に示される通り、ゴムバンド29を有して側部5に対して接続されるレスト27を備える。図2に示される折り畳まれた位置において、レスト27は側部5上にある。図1中の展開された位置において、レストは、側部5から距離を隔てられ、図1には示されていない。
【0027】
図6は、本発明に従った吊橋架設設備の接続モジュール31を斜視図で示す。この接続モジュールは、2つの橋モジュールを互いに対して接続させ得るか、あるいは橋モジュールを作業ケージに対して接続させ得る(図9参照)。接続モジュール31は、作業ケージ及び橋モジュールのフロアにおける穴に係合するよう4つの垂直接続ピン35を有する下方部33を備える。接続モジュールはまた、2つの脚部37を有し、該脚部は、下方部33上において固定され、側部及びレストが接続され得る。
【0028】
各脚部37は、共にヒンジ留めされる2つの部分37A及び37Bを備え、該部分は、図7に示される通り、ロッキングピン39によって共にロックされ得る。ロッキングピン39は、部分37Bにおける穴においてクランプするよう押され得、それによって脚部と一体にされるため、別個のロッキングピンは必要とされない。図8は、脚部37を上方から示す。ピン41は、橋モジュールの側部に対する接続のためのものであり、ピン43は、レストに対する接続のためのものである。
【0029】
図9は、本発明に従った吊橋架設設備の第1の実施例の作業ケージを示す。この作業ケージ45は、橋モジュールの端部に対して接続され得るか、あるいは、2つの橋モジュール間において設置され得、橋モジュールは、互いに対して整列されるか、あるいは90度の角度にされる。後者の場合、作業ケージは、角片を形成する。
【0030】
作業ケージ45は、橋モジュールに対して接続されるときに橋モジュールのフロアに対して接続されるフロア48、及び、フロアの側部上に存在するボックス47を備える。該ボックスにおいては、橋モジュールに対する接続のために、並びに作業ケージに対してエンドレスト(an end rest)を接続するよう、橋モジュールに対して接続されるときに橋モジュールのフロアに対して接続される。吊橋架設設備は望ましくは、2つのケージを備え、該2つのケージの間には、1つ又はそれより多くの橋モジュールがある。吊橋架設設備は、滑車装置でもあるかかる2つのケージによって屋根の梁上に懸架され得る。橋モジュールが接続されない作業ケージの側部は、エンドレスト49によって閉鎖され得る。
【0031】
図10及び11は、本発明に従った吊橋架設設備の第2の実施例を多種の角度で示す。この吊橋架設設備51は、橋モジュール53及び2つの滑車ユニット55を有する。各滑車ユニットは、内部に滑車機構(図示せず)を有するボックス57を与えられる。2つの車輪59は、ボックスの下部に対して固定される。
【0032】
滑車ユニット55はまた、橋モジュール53の端部又は側部に対する接続のための装置を与えられる。かかる接続装置は、図12及び13に示される通り、下部及び上部接続素子61及び63によって形成される。突起65は、図14に示される通り、下部接続素子63に対して接続され得るため、橋モジュール53に対する接続は、特に滑車ユニット55が橋モジュールの側部に対して接続される場合、より強くなり得る。本願では中空であるかかる突起65は、ボックス57に対して直角に突出する。滑車ユニット55は、動くのが容易であるトローリーとして使用される。
【0033】
図15及び16は、本発明に従った吊橋架設設備の第3の実施例を夫々正面図及び側面図で示す。この吊橋架設設備71はまた、橋モジュール73及び2つの滑車ユニット75を備える。各滑車ユニットは、内部に滑車機構79を有するケージフレーム77を与えられ、該滑車機構は、図16に示される通りケージに対して固定される。2つの車輪81は、ケージフレーム77の下部に対して固定される。ケージフレーム77は、橋モジュール73に対して接続される補助フレーム85に対する接続のための接続装置83を与えられる。
【0034】
図17及び18は、滑車ユニット75を多種の角度で示し、図19は、足場パイプ(scaffold pipe)87が接続される滑車ユニット75を示す。滑車ユニット75は、この足場パイプ87を掴むことによって容易に動かされ得る。
【0035】
上述において本発明は、図面に基づいて説明されるが、本発明は、図示される実施例にいかようにも制限されない、ことが留意されるべきである。本発明はまた、請求項によって定義付けられるコンテクスト内において、図示される実施例から逸脱して全ての実施例に及ぶ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊橋架設設備に対する橋モジュールであって、
細長いフロアと、
該フロアの長さ方向エッジに対して接続される2つの垂直側部と、
を有し、
該側部は、前記フロアに対してヒンジ止めされる、
ことを特徴とする橋モジュール。
【請求項2】
前記ヒンジは、前記側部が互いに向かう方向において前記フロアに向かって折り畳まれ得るのみであるように作られる、
ことを特徴とする請求項1記載の橋モジュール。
【請求項3】
前記ヒンジは各々、2つの押出し片を有し、該押出し片は、互いへと押され得、互いに対して少なくとも90度回転され得る、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の橋モジュール。
【請求項4】
各側部は、カットアウト開口を有する1つの押出し片を有して作られ、該押出し片は、前記ヒンジの1つの前記押出し片の1つである、
ことを特徴とする請求項3記載の橋モジュール。
【請求項5】
前記フロアは、間にプラスチック板を有する2つの桁を有し、該桁は各々、1つの押出し片を有して形成され、前記押出し片の1つは、前記ヒンジの1つである、
ことを特徴とする請求項3又は4記載の橋モジュール。
【請求項6】
レストを更に有し、
該レストは、前記側部の上方において距離を隔てて存在し、ゴムバンドによって前記側部に対して接続される、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の橋モジュール。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の橋モジュールを有する吊橋架設設備であって、
前記橋モジュールの端部に対して接続され得るか、あるいは2つの橋モジュール間において設置され得る作業ケージを有し、
該作業ケージは、前記橋モジュールに接続されるときに前記橋モジュールのフロアに対して接続されるフロアを有し、
該作業ケージは、一側上においてボックスを有し、他側上においては、橋モジュールに対する接続及び前記作業ケージに対するエンドレストの接続に対する接続装置を与えられる、
ことを特徴とする吊橋架設設備。
【請求項8】
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の橋モジュールを有する吊橋架設設備であって、
内部に滑車機構を有するボックスを与えられる滑車ユニットを有し、
該滑車ユニットはまた、前記橋モジュールの側部の端部に対して該滑車ユニットを接続するための接続装置を与えられる、
ことを特徴とする吊橋架設設備。
【請求項9】
前記接続装置は、下部及び上部接続素子と、前記ボックスに対して直角に突出し且つ前記下部接続素子に対して接続される2つの突起とを有する、
ことを特徴とする請求項8記載の吊橋架設設備。
【請求項10】
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の橋モジュールを有する吊橋架設設備であって、
滑車ユニットを有し、
該滑車ユニットは、内部に滑車機構を有するケージフレームを与えられ、該滑車機構は、前記ケージフレームに対して固定され、前記ケージフレームは、前記橋モジュールに対する接続のための接続装置を与えられる、
ことを特徴とする吊橋架設設備。
【請求項11】
当該吊橋架設設備は、当該吊橋架設設備にも属する作業ケージ又は更なる橋モジュールに対して前記橋モジュールを接続し得る少なくとも1つの接続モジュールを有し、
該接続モジュールは、前記橋モジュール、前記更なる橋モジュール、及び/又は作業ケージのフロアにおける穴に係合するための4つの垂直接続ピンを有する下方部と、側部及びレストが接続され得る2つの脚部とを有する、
ことを特徴とする請求項7,8,9又は10記載の吊橋架設設備。
【請求項12】
各脚部は、共にヒンジ止めされる2つの部分を有し、該部分は、ロッキングピンを有して共にロックされ得、該ロッキングピンは、該部分の1つにおける穴においてクランプするよう動かされ得る、
ことを特徴とする請求項11記載の吊橋架設設備。
【請求項1】
吊橋架設設備に対する橋モジュールであって、
細長いフロアと、
該フロアの長さ方向エッジに対して接続される2つの垂直側部と、
を有し、
該側部は、前記フロアに対してヒンジ止めされる、
ことを特徴とする橋モジュール。
【請求項2】
前記ヒンジは、前記側部が互いに向かう方向において前記フロアに向かって折り畳まれ得るのみであるように作られる、
ことを特徴とする請求項1記載の橋モジュール。
【請求項3】
前記ヒンジは各々、2つの押出し片を有し、該押出し片は、互いへと押され得、互いに対して少なくとも90度回転され得る、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の橋モジュール。
【請求項4】
各側部は、カットアウト開口を有する1つの押出し片を有して作られ、該押出し片は、前記ヒンジの1つの前記押出し片の1つである、
ことを特徴とする請求項3記載の橋モジュール。
【請求項5】
前記フロアは、間にプラスチック板を有する2つの桁を有し、該桁は各々、1つの押出し片を有して形成され、前記押出し片の1つは、前記ヒンジの1つである、
ことを特徴とする請求項3又は4記載の橋モジュール。
【請求項6】
レストを更に有し、
該レストは、前記側部の上方において距離を隔てて存在し、ゴムバンドによって前記側部に対して接続される、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の橋モジュール。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の橋モジュールを有する吊橋架設設備であって、
前記橋モジュールの端部に対して接続され得るか、あるいは2つの橋モジュール間において設置され得る作業ケージを有し、
該作業ケージは、前記橋モジュールに接続されるときに前記橋モジュールのフロアに対して接続されるフロアを有し、
該作業ケージは、一側上においてボックスを有し、他側上においては、橋モジュールに対する接続及び前記作業ケージに対するエンドレストの接続に対する接続装置を与えられる、
ことを特徴とする吊橋架設設備。
【請求項8】
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の橋モジュールを有する吊橋架設設備であって、
内部に滑車機構を有するボックスを与えられる滑車ユニットを有し、
該滑車ユニットはまた、前記橋モジュールの側部の端部に対して該滑車ユニットを接続するための接続装置を与えられる、
ことを特徴とする吊橋架設設備。
【請求項9】
前記接続装置は、下部及び上部接続素子と、前記ボックスに対して直角に突出し且つ前記下部接続素子に対して接続される2つの突起とを有する、
ことを特徴とする請求項8記載の吊橋架設設備。
【請求項10】
請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の橋モジュールを有する吊橋架設設備であって、
滑車ユニットを有し、
該滑車ユニットは、内部に滑車機構を有するケージフレームを与えられ、該滑車機構は、前記ケージフレームに対して固定され、前記ケージフレームは、前記橋モジュールに対する接続のための接続装置を与えられる、
ことを特徴とする吊橋架設設備。
【請求項11】
当該吊橋架設設備は、当該吊橋架設設備にも属する作業ケージ又は更なる橋モジュールに対して前記橋モジュールを接続し得る少なくとも1つの接続モジュールを有し、
該接続モジュールは、前記橋モジュール、前記更なる橋モジュール、及び/又は作業ケージのフロアにおける穴に係合するための4つの垂直接続ピンを有する下方部と、側部及びレストが接続され得る2つの脚部とを有する、
ことを特徴とする請求項7,8,9又は10記載の吊橋架設設備。
【請求項12】
各脚部は、共にヒンジ止めされる2つの部分を有し、該部分は、ロッキングピンを有して共にロックされ得、該ロッキングピンは、該部分の1つにおける穴においてクランプするよう動かされ得る、
ことを特徴とする請求項11記載の吊橋架設設備。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2010−515845(P2010−515845A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545509(P2009−545509)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際出願番号】PCT/NL2008/050021
【国際公開番号】WO2008/085051
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(509194563)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際出願番号】PCT/NL2008/050021
【国際公開番号】WO2008/085051
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(509194563)
【Fターム(参考)】
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